地方分権及び規制緩和に関する特別委員会

1995-03-15 参議院 全79発言

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会議録情報#0
平成七年三月十五日(水曜日)
   午後五時三十一分開会
    —————————————
   委員の異動
 二月十七日
    辞任         補欠選任
     梶原 敬義君     今井  澄君
    日下部禧代子君     竹村 泰子君
 二月二十日
    辞任         補欠選任
     木宮 和彦君     石井 道子君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         小林  正君
    理 事
                斎藤 文夫君
                服部三男雄君
                山口 哲夫君
                渡辺 四郎君
                勝木 健司君
    委 員
                石井 道子君
                上野 公成君
                沓掛 哲男君
                高木 正明君
                野沢 太三君
                溝手 顕正君
                宮崎 秀樹君
                吉村剛太郎君
                今井  澄君
                岩崎 昭弥君
                佐藤 三吾君
                竹村 泰子君
                峰崎 直樹君
                続  訓弘君
                鶴岡  洋君
                広中和歌子君
                小島 慶三君
                星川 保松君
                吉川 春子君
    国務大臣
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  山口 鶴男君
       自 治 大 臣  野中 広務君
    政府委員
       総務庁行政管理
       局長       陶山  晧君
       自治大臣官房総
       務審議官     二橋 正弘君
       自治省行政局長  吉田 弘正君
       自治省行政局公
       務員部長     鈴木 正明君
       自治省財政局長  遠藤 安彦君
    事務局側
       常任委員会専門
       員        佐藤  勝君
    説明員
       内閣官房内閣内
       政審議室内閣審
       議官
       兼内閣総理大臣
       官房参事官    妹尾喜三郎君
       農林水産省農蚕
       園芸局繭糸課長  瀧倉  昭君
       通商産業省生活
       産業局通商課長  稲葉 健次君
       資源エネルギー
       庁石油部流通課
       長        松永 和夫君
       運輸省自動車交
       通局技術安全部
       技術企画課長   溝口 正仁君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○地方分権の推進及び規制緩和に関する調査
(地方分権の推進及び規制緩和に関する件)
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小林正#1
○委員長(小林正君) ただいまから地方分権及び規制緩和に関する特別委員会を開会いたします。
 地方分権の推進及び規制緩和に関する調査を議題といたします。
 去る二月十五日の委員会において聴取いたしました山口総務庁長官の所信及び野中自治大臣の発言に対し、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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上野公成#2
○上野公成君 私は、自由民主党を代表いたしまして両大臣に質問をさせていただきたいと思います。
 まず、地方分権でございますけれども、最近は地方分権に限らず、政治改革もそうでございましたし、規制緩和もそうでございますけれども、非常に抽象的な言葉が先走りをしまして、マスコミその他もそれに大合唱になるということがございます。
 私も、地方分権に反対だということではありませんけれども、あえて慎重に考えるということも大切なことだと思うわけでございまして、十分に中身を知って一つ一つ判断をすべきだという、そういう観点から少し質問をさせていただきたいと思うわけでございます。
 まず、国と地方の役割でございますけれども、国の役割は外交だとか防衛だとかできるだけ狭い範囲に限定して、地方の役割を大きくしていくべきだというような考え方が示されているわけでございますけれども、しかしこの間の阪神・淡路大震災のような大規模な災害でありますとか、それから昨年の夏の全国の異常渇水でありますとかへの対応、それから私も住宅の専門家でございますけれども、大都市の住宅問題のような、これは地方だけではどうしてもできない。国の役割が相当果たされないと国民生活の安定だとか向上を図ることができない、こういうこともあるんじゃないかと思います。
 そこで、政府の大綱方針の中で、国の役割として三つの事務が言われているわけでございます。
 国家の存立に直接かかわるような政策、それから全国的に統一されていることが望ましい基本ルールの制定、それから全国的規模、視点で行われることが必要不可欠な政策。防衛でありますとか外交、社会保障、生活保護、教育、こういうものは当然含まれるものでございましょうけれども、私がさっき住宅の問題でお話をしましたように、広域的な観点から処理すべき事務、こういうものもこの三つ以外のところに含まれるんじゃないかと。
 例えば、私も住宅政策を長くやってきたんですけれども、公営住宅なんかは市長さんによっては、どうも選挙のときに団地に行くと窓を閉められちゃうから公営住宅はつくりたくないなんという人が大変多いんですね。そういう市長さんのえり好みによって住宅政策ができないというようなことであると大変困るわけでございますし、それから流域下水道でありますとか道路だとかネットワークを形成しなきゃいけないようなものにつきましては、当然公共団体間の調整というのが大きな役割を果たすべきであると思うわけでございます。
 そういった点から、その三つに限らず、広域的な観点から処理すべき事業も国として当然かかわっていかなきゃいけないんじゃないかと思うわけでございますけれども、総務庁長官の答弁をお願いしたいと思います。
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山口鶴男#3
○国務大臣(山口鶴男君) 広域的な施策についてはどうか、こういうお尋ねだと思います。
 地方公共団体も、基礎的な地方公共団体としての市町村、それから広域的な仕事を行う都道府県という形で、自治体自体にもやっぱり役割分担というものがあろうかと存じます。そういう中で、今、委員御指摘の点は、広域的な都道府県の役割として進めていくということも考えればこの点は一つの解決の方法ではないかと思いますし、また市町村におきましても、広域的な事務を行うのは一部事務組合でありますとかあるいは広域連合制度というものもございますので、広域的な仕事を地方公共団体がやっていくということは私は可能ではないかと思います。
 いずれにいたしましても、法律によれば、地方分権推進委員会が設置をされるわけでございまして、そこで各方面の意見を十分聴取しながら具体的にはどうするかということについて決めていくことだろうと考えておる次第でございます。したがいまして、これは何も広域的な仕事だから国がしなきゃならぬというふうに限定的に考える必要はないのではないかというふうに思います。
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上野公成#4
○上野公成君 確かに、広域的な仕事を全部国がやれということじゃなくて、今、大臣の言われたようなことはもちろんそういう範囲内でできると思いますけれども、広域的な観点から、大都市の住宅問題でありますとかそういうこともあるんではないかということでございますので、御検討いただきたいと思うわけでございます。
 それから、今、信用組合に関する事務で問題になっておりますけれども、機関委任事務のことを質問させていただきます。
 信用組合の事務というのは、監督といいますか、これは東京都に機関委任事務として委任されているわけでございますけれども、金融の秩序というようなことはなかなか公共団体の手に負えるものじゃないんじゃないか。特に、都の職員なんか三年ぐらいでどんどん交代するわけでございますから、金融の内容まで熟知をするというようなことは到底不可能ではないかというふうに考えるわけでございます。そういったこともございますし、それから直轄以外の国道でありますとか河川の管理、これはみんな機関委任事務になっているわけでございます。
 例えば端的な例を言いますと、道路でありますけれども、例の阪神地域で山手幹線というのがありますけれども、神戸市の部分はでき上がっているんですね。しかし芦屋市に入ると一つもできていないというようなことがあります。機関委任事務ということをなくしてしまって全部地方に任せるということになりますと大変こういうことが多くなるんじゃないかということでございます。
 もちろん廃止した方がいいものはどんどん廃止するということが大事だと思うわけでございますけれども、廃止した場合に、廃止した後どういう姿になるかということをどういうふうにお考えになっているか。そしてまた、必要なものは廃止してもやっぱり制度自体は残すべきものが相当あるんじゃないかというふうに考えているわけでございまして、これもすべてなくせばいいということじゃなくて、残した方がいいんじゃないかというものがあるわけでございます。自治大臣の御見解を伺いたいと思います。
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野中広務#5
○国務大臣(野中広務君) 委員御承知のように、昨年の十二月二十五日に地方分権大綱を閣議決定いたしました。去る二月二十八日、これに基づきます推進法案をただいま国会で御審議を賜っておるところでございます。
 この分権大綱におきましても、機関委任事務につきましては、その整理合理化を積極的に推進するということを申しておりまして、一概にこれを廃止するとかあるいは国に返上するとかそういう性格ではないのでございまして、先ほど総務庁長官からお話がございましたように、推進委員会におかれましてそれぞれ専門的に御討議をいただき、地方の意見を吸い上げていただいて、そしてその結果、整理統廃合をされることになろうと考えておるわけでございます。
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上野公成#6
○上野公成君 ぜひよく一つ一つ検討していただいて、廃止すべきものは廃止するし存続するものは存続していただきたいと思います。
 それから、ドイツでありますとかアメリカ、これは連邦制をとっているわけですから非常に地方分権が進んでいる国と言ってもいいんじゃないかと思うわけです。
 私、専門の町づくりに関してちょっとお話しさせていただきますと、ドイツではBプランというのがありまして、Bプランというプランをつくることによって町をつくり上げていくということをやっております。このプランの基準は、これは連邦建設法というのがありまして国で決めておるわけです。しかし、それに基づいて地方公共団体でいろんな独自のものをつくって、そして地方議会でつくっているという、同じ地方分権でも国の役割というものがあるのがドイツの型だと思うんです。
 しかし、アメリカの場合は、これは州だとかによって全く違いまして、そして全く統一がとれていない。そのことがむしろ大変問題になりまして、例えば建築の部材なんかもう各州によってみんな違うわけですね。生産性が非常に悪いということでオペレーション・ブレークスルーというようなことも行ってなるべく統一していこうというような動きも逆にあったようなことがあるわけでございます。
 そこで、我が国においても、そういう地方分権をするにしても、何でもかんでも分権をしてしまうということじゃなくて、例えば建築物を例にとりますと、県界を越えるとどうも建築物の制限が異なるというようだと大変支障が出てくるんじゃないかと思うわけでございますけれども、総務庁長官いかがでございましょうか。
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山口鶴男#7
○国務大臣(山口鶴男君) 先ほどお答えもいたしましたが、やはり国として全国的にある程度統一をする、基準を示す、基本ルールを決めるというような仕事は、もちろん地方分権推進委員会での御議論を賜った上で具体的には決めていく問題だと思いますが、十分そういう点は配慮いたさにゃならぬという点はあろうかと存じます。ただ、いずれにいたしましても、我が国の制度が余りにも中央集権的過ぎる、権限の面からいいましても税財政の面からいってもそうだったと思います。
 それからまた、地方自治法を見れば自治体の基本的な任務というのは簡単に書いてあるが、そのおしまいの方の別表第一、別表第二、別表第三、別表第四というような機関委任事務、団体委任事務は大変たくさんあるというようなのが、やはり地方自治の建前からいっていかがであるかということがありまして、一昨年の衆参両院の決議にもなったんでしょうし、今回の法律提案ということにもなったのかと思います。
 したがいまして、ある程度地方自治体がその地域の住民の意向に沿って、それぞれ独自な姿というものがあって私はしかるべきではないか。同時にまた、国全体としてある程度守っていくべき基準というものもあるのではないか。両方の調和を十分図って地方自治の本旨を達成していくというのが私たちの願うところではないだろうかと思っている次第であります。
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上野公成#8
○上野公成君 今、大臣の言われたとおり、国と地方とのバランスのよい権限というのが一番大事なことではないか。確かに私も、こんなことまで国がやらなきゃいけないかということも随分あると思いますし、地方分権そのものはすることは結構だと思うわけでございます。
 そこで、地方分権をしたときに、地方公共団体が三千三百もあるわけでございまして、正直言ってその力といいますか能力といいますか、そういったことも本当にばらばらなわけでございます。それでちょっと御質問をしようと思ったんですけれども、時間がありません。
 例えば定員の問題は、国家公務員の場合は少しずつ減っているわけでございます。しかし、地方公務員の場合は、資料をいただきましたところ、ふえているわけですね。ですから、そういうようなことになって、地方分権をしたけれども地方の方の行政が肥大化するというようなことがあっては、やっぱりこれはかえって結果がよくないということになるわけでございます。
 そこで、地方分権の受け皿として地方公共団体の行政能力をどういうふうに評価しているか。また、地方分権をしてもいいような条件整備を進めていくということが地方分権の大前提になるのではないか思うわけでございますけれども、自治大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
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野中広務#9
○国務大臣(野中広務君) 今、最初に地方公務員の総数のあり方について御指摘があったわけでございますけれども、地方公務員は最近御指摘のように若干増加傾向にあることは事実でございます。
 これはもう委員御承知のように、地方公共団体それぞれ事務の統廃合、縮小、民間委託等積極的に行政改革に努力をしておるわけでございますけれども、他方におきまして医療、看護、病院、こういう問題等、あるいは消防、警察等、基準を満たすべき事業が多いわけでございまして、高齢化が進む中で地方が身近なところでお世話をしていくという仕事がふえてきておることを御理解いただきたいと思うわけでございます。申すまでもなく、これからも合理化に努め、そして地方が真にいわゆる分権の受け皿にふさわしい状況への努力は重ねていかなくてはならないと考えておる次第でございます。
 そこで、その受け皿としての地方公共団体の行政能力について今お話があったわけでございますけれども、地方分権の推進につきましては、地方がその実情に沿った個性あふれる行政を積極的に展開をしていきますように、先ほどお話もありましたように、国と地方の役割分担を本格的に見直しまして、そして権限移譲や国の関与等の廃止を行い、また緩和を行い、かつ地方の税財源の充実強化に努めまして、地方公共団体の自主性あるいは自立性を強化をしていかなくてはならないと思うのでございます。
 先般、地方制度調査会の答申におきましても、現在の市町村あるいは都道府県という二層性を基礎として地方自治制度は国民の間に広く定着をしておるわけでありまして、全体として地方公共団体は広範多様な事務事業を処理するようになり、地域経済に占める比重や地域住民からの信頼が高まるなど、総合的な行政主体として広く国民から評価されるようになっておるという表現で答申が行われておるところでございます。
 したがいまして、委員も御承知のように、地方自治法が施行をされましてから約半世紀にもなろうとする今日でございますので、地方公共団体の能力が着実に向上しておることは正当に私は評価をいただけると考えておるところでございます。
 いずれにいたしましても、地方分権の成果を十分なものにしていきますためには、もとより地方公共団体への権限移譲等の国の側における努力が必要でありますけれども、同時に地方公共団体みずからにおいても行政能力の向上、自己チェックシステム等の整備、住民の信頼の確保等の観点から行政運営の改善充実に努め、新たな地方公共団体の役割を担うにふさわしい行政体制の整備確立を図ることが必要であると考えておりまして、自治省といたしましても必要な支援を行ってまいりたいと考えておるところであります。
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上野公成#10
○上野公成君 私も国家公務員の経験もありますし、それから地方公務員として勤務したこともあるわけでございますけれども、国家公務員は御承知のように霞が関なんかは夜でも電気がこうこうとついていまして、六時になっても七時になっても帰らないという状況ですけれども、地方の場合は五時になったらすっと帰るようなことがあるんで、やはりかなり違うんじゃないかと思います。
 大臣も町長の経験もありますし、府知事の経験もあって、また大臣の経験があってもう十分に実態を御承知だと思うわけでございますけれども、その受け皿としての公共団体の力をつけるためにぜひ御尽力いただきたいと思います。
 それから、時間がありませんので、最後に規制緩和について一つだけ質問させていただきますけれども、規制緩和につきましても、先ほど言いましたように大合唱でございまして、何でもかんでも規制緩和をすればいいというような風潮でございます。
 この間、ある現役の経営者といいますか、会長や社長さんに会ったわけですけれども、経済界の中で規制緩和だとか政治改革だとかといろんなことを言っているのは、どうも経営者としてはOBの既に実業にもう携わっていない人がいろんな審議会の委員になって、勲章をもらいたいからかどうかは知りませんけれども、そういう傾向があるということで、本当に経済界の意見を代表している意見なのかどうか、経済団体の意見が。非常に疑問があるところなんでございます。
 例えば一つの例で申し上げますと、大店法というのがございます。これは、段階的に廃止していくんだというようなこともあるわけでございますけれども、地域の雇用でありますとか、実際にその地域を担っている中小の小売店だとか商店街、こういうものを守っていくということもその地域を守っているということで大変必要なことじゃないか。
 そういった意味から、外国からの要望をうのみにしてどんどんどんどん規制緩和をしていって、そういった大切なものまでなくしていくというのは大変残念なことだと。むしろ、被害を受ける商店の方々、小売店の方々のいわゆるマイナス面も十分受けとめて規制緩和をやっていくということが大事な問題じゃないかと思うわけでございまして、総務庁長官の御見解を伺って、質問を終えたいと思います。
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山口鶴男#11
○国務大臣(山口鶴男君) 本日参議院の予算委員会で同じような御質問がございまして、村山総理から答弁がございました。
 概要を申し上げれば、もちろん経済団体からの要望は、経団連からの要望もございますし、また、商工会議所からの要望というのもあるわけです。私たちは、経済団体の要望を聞きます場合、あらゆる経済団体の御要望というものにやはり耳を傾けていかなきゃならぬだろうと思います。
 それからまた、地域の歴史を考えますと、地域の商店街を形成しておられる方々が長い間かかってその地域の発展のために、また伝統をつくるために努力をしてこられたということもやっぱりこれは十分私たち見なきゃならぬ問題だろうと思います。
 ただ、やはり時代の要請というものもございますし、国民各層の意見というものもございます。したがって、大店法につきましては、営業時間を延長するとか休日を減らすとかいう形である程度消費者、一般国民の皆さん方の要望にこたえて、何といいますか、規制緩和をいたしてまいっております。
 そういう中で、この問題につきましては今度の中間取りまとめでも中期的な検討課題ということになっているわけでございまして、今、委員から御指摘されましたような問題点につきましては、十分やはり各方面の意見を聞きつつ対処をいたしてまいりたいというふうにお答えを申し上げておきたいと存じます。
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上野公成#12
○上野公成君 終わります。
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山口哲夫#13
○山口哲夫君 どうも御苦労さまです。
 まず、地方分権の関係で総務庁長官に質問をいたします。
 国の役割分担でございますけれども、できるだけこれは具体的に法案に書かれた方がよろしいんでないか。こういうことで前の委員会で質問をいたしましたところ、野中自治大臣から、大綱の取りまとめに当たりましては具体的な内容が入るように私どもぜひ努力をしてまいりたいと、大変心強い御答弁があったんですけれども、残念ながら今回のこの法案を読んでみますと、三つには分けておりますけれども大変抽象的な書き方になっているわけであります。
 そこで、抽象的には三つに分かれておりますけれども、この解釈といたしましては、地方六団体から出ております地方分権の推進に関する意見書の中で、国の役割分担というものを極めて具体的に十六項目に分けて書かれております。これは御存じかと思います。また、政府の行革推進本部の地方分権部会の「本部専門員の意見」というのが出されておりますけれども、これにも大体法案の三つに分けた抽象的な項目の後に括弧書きで具体的に書いてあります。
 例えば国家の存立に直接かかわる政策に関する事務でいえば、「(例えば、外交、防衛、通貨、司法など)」。それからその次には、国内の民間活動や地方自治に関して全国的に統一されていることが望ましい基本ルールの制定に関する事務、「(例えば、公正取引の確保、生活保護基準、労働基準など)」。そして最後に、三つ目は、全国的規模、視点で行われることが必要不可欠な施策、事業に関する事務、「(例えば、公的年金、宇宙開発、骨格的・基幹的交通整備など)」。こういうふうに具体的に例を書いてあります。
 したがいまして、お尋ねしたいことは、抽象的には書かれているけれども、この法案の精神というものは、今述べたような具体的な例示のようなものを指すんだというように解釈してよろしいですね。そうでないとこれはどんなふうにでも拡大解釈できるような文章になっておりますので、念のために聞いておきたいと思うわけです。
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山口鶴男#14
○国務大臣(山口鶴男君) 御指摘のように地方六団体の意見書、また御指摘ございましたように地方制度調査会の答申、それぞれ例示がございます。今回、私たちは主として地方制度調査会の答申というものを十分尊重いたしまして、国家の存立にかかわる事務、それから全国的に統一されていることが望ましい基本的ルールの制定、そして全国的規模、視点で行われることが必要な事務という形で一応法律としては整理をいたした次第でございます。
 そして、具体的にそれでは地方制度調査会のような内容なのかと、こういう意味を含めてのお尋ねだと思うんでございますが、そういうことをイメージしていることは事実でございます。具体的には法律では、総理大臣の特にイニシアチブで地方分権推進委員会というものを設けることにいたしまして、しかもこの委員会は国がつくります計画に対して勧告もできる。そして、今後のあり方について監視もするという極めて強い権限を織り込んでつくったわけでございますので、十分国民各層の意見または地方自治団体の意見というものを尊重して対処いただけるものと私は思いますので、委員の御心配されるような点は、そんなに心配をする必要はないのではないだろうかというふうにも考えておる次第でございます。
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山口哲夫#15
○山口哲夫君 それであれば結構です。
 地方制度調査会の国の役割分担のこの括弧書きの具体例も、今私が述べた専門員の意見と全く同じでございますから、そういうものをイメージして考えているということであれば結構でございますので、ぜひひとつ、拡大解釈がされないようなことで今後やっていただきたいものだと思っております。
 次に、地方分権の一番問題は、今お話にありましたように、政府が国会の承認を得て選任する七名の推進委員というのは、非常に私は大事な役割を今後持ってくるというふうに思います。
 それで、政府が国会の承認を得て任命するこういったたぐいの委員というのは、今までとかく元官僚が非常に入るわけですね。例えば、行政改革審の豊かなくらし部会、ここは三十人の専門員の中に、何と官僚OBが十一人も入っている。そのうちの九名は元事務次官です。そして、肩書は全部民間の肩書です。だから、見ただけではどの方が元官僚OBだか全然わかりません。しかし、調べるとそんなに入っているわけです。ですから、パイロット自治体は骨抜きされたんだというのはこれはもう通説になっているわけですね。
 ですから、これからも地方分権を真剣に進めるという考え方に立てば、この七名の推進委員の中には官僚OBは絶対に入れるべきではない、私はそう思います。いかがでしょうか。
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山口鶴男#16
○国務大臣(山口鶴男君) 地方分権推進法案が成立させていただけますならば、まさに総理大臣がすぐれた有識者の方々を選考いたしまして、しかも国権の最高機関であります国会、衆参両院の御同意を得ました上で七名の委員の方を任命する、こういうことになるわけでございます。
 したがいまして、私が今、どういう者はいいとか、どういう者は悪いとかいうことを言うことは控えさせていただきたいと思うんですが、ただ、昨年成立をいたしました行政改革委員会、五名の委員の顔ぶれを見ていただけばおわかりだと思いますが、まさに村山総理の指導性をもって任命した五名の方でございます。その顔ぶれを見れば、ただいま山口委員の御心配というものは解消されるのではないであろうかなというふうにも考えるわけでございまして、この点は意のあるところをひとつお酌み取り賜ればと思います。
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山口哲夫#17
○山口哲夫君 今、衆議院の方に法案も出されておることでございますから、これが通った暁におきましての推進委員の選任に当たりましては、今、山口長官のおっしゃったことを信じて期待しておきたい、こう思っております。
 それにあわせまして、事務局でございますけれども、これは法案のときにまたやりたいと思いますけれども、第十六条で事務局長ほか所要の職員を置くことになっておりますけれども、これはあくまでも専任の事務局長を置くべきだというふうに考えますし、そのように解釈してよろしいでしょうね。
 と同時に、この事務局長もまた問題なわけです。少なくとも、元官僚OBなんか入れたんではまた骨抜きにされる危険性がありますので、その辺も十分ひとつ配慮をしていただきたいなと、今からそうお願いしておきたいんですけれども、いかがでしょうか。
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山口鶴男#18
○国務大臣(山口鶴男君) 事務局長は専任の事務局長を置くことは当然でございます。ただ、事務局長の人事についてお触れになったわけでございますが、これも昨年の話で恐縮でございますが、行政改革委員会が設置されました際の事務局長人事をどうするかということでいろいろ議論がございました。そして、事務局長不在という期間も若干あったわけでございますが、最近事務局長も選任をされました。
 私は、日本の官僚の皆さん方というのはシンクタンクとしては世界で最もすぐれたシンクタンクではないかと思っております。すぐれた方々がおられることも事実であります。ただ、そう言ってはなんでございますけれども、我々政治家から見ると、やや、課あって局なしとか局あって省なしとか、あるいは省あって国なしというような点なきにしもあらずという方もおられることも事実だろうと思います。
 そういう意味での御懸念があろうかと思うんですが、私は官僚の肩書をお持ちになった方でもやっぱりすぐれた方はおられるだろうと思うんです。ですから肩書だけですべてを排除するということはいかがかなと。行政改革委員会もそういう点を十分お考えになって、そして事務局長の選任もなされたというふうに私は理解をいたしております。
 したがって、限定的にどうこうということではなくて、その七名の委員をもって構成されました地方分権推進委員会が、最もすぐれた人物をという形で事務局長が選任されれば、私はそれでいいのではないだろうかというふうに考えておる次第であります。
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山口哲夫#19
○山口哲夫君 できれば民間人を据えた方が私は理想だと思いますけれども、百歩譲って、現職の官僚の方を据えるということも考えられますね。そういう場合であっても、少なくとも分権に関する事務局長は、これはやっぱり事業実施主体の官庁、そういうところの方は充てるべきではないと思います。自分たちの権限を移譲しなければならない立場にある人たちですから、やっぱり誤解を招くこともありますから、そういう点では事業実施を持たない、そういうところからやっぱり選ぶべきでないだろうかなというように私は思いますので、要望しておきたいと思います。
 それから次に、権限移譲の問題については二層制になっております。それで、まず都道府県に移譲をする、そして都道府県から今度は市町村に二段階的に移譲していこうという考え方ですけれども、前にもちょっと質問しましたけれども、大分県の知事は、平成七年、ことしの四月一日から十一事務百三十一項目を市町村にもう移譲することを既に決めております。そして、平成八年の四月一日以降は十三事務百三十八項目を移譲しよう。合わせますと何と二十四事務二百六十九項目を市町村にもう移譲することを約束しているわけです。
 これ全部詳しく申しますと、政府が今、市町村までは移譲はまだ考えていない、府県までしか移譲を考えていないようなものが、もう既に先進的に市町村まで移譲しようという内容になっているわけでございまして、大変私は結構なことだと思うわけでございます。そういうことからいたしますと、これはやっぱり市町村でも十分権限を移譲してもらってもこなすことができるという実証だと思うわけです。
 そういう意味で、やっぱり基本的な組織であります市町村に権限というものはできるだけ移譲する方がいいと思いますので、とりあえず都道府県に移譲はしますけれども、後はその都道府県と市町村との話し合いによって、すぐにでも移譲できるものは市町村に移譲させるというような方針で臨んだ方がよろしいんではないだろうか、私はこんなふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
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山口鶴男#20
○国務大臣(山口鶴男君) 地方自治法の第百五十三条の第二項を活用いたしまして、都道府県が事務を市町村に委任するということは全国どの都道府県においても行われていることだろうと思います。私の出身であります群馬県の知事もこの点は大変熱心でございまして、都道府県の事務をなるべく市町村に移譲したいということで努力もいたしております。
 総務庁は全国に行政監察事務所を持っておりますが、その事務所の一つの仕事として、当該都道府県が事務の移譲にどのように取り組んでおるかということにつきましても実はまとめるように指示もいたしまして、そういう仕事も今進めていただいておるわけでございますが、御指摘のとおり、地方制度調査会も地方自治団体二層制、このもとでの権限移譲をお考えになっておられるわけでございまして、そういう中でまた都道府県がさらに市町村に対して地方自治法に基づいて委任をしていくということは当然あってしかるべきだし、それはまた大変結構なことであるというふうに思います。
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山口哲夫#21
○山口哲夫君 次に、自治大臣にお尋ねをいたします。
 起債の許可権の問題ですけれども、どういうわけか法案の中にもそういうものが見当たりません。この起債の許可権というのは、地方分権に関係なく相当以前からできるだけ早く地方自治体の方にこれはもう移譲するべきであるという意見が大変強く出ていた問題でございますけれども、これをもし自治省がいつまでも握っているようでは、これは地方分権は何のためにやったのかという批判が出てくるんでないかなというように実は思うわけでございます。
 以前の委員会での質問に対する答弁でも、これはどなただったでしょうか、遠藤財政局長の答弁でしたですね、許可制度はあるけれども、実態としては地方団体にかなり自由に起債をする自由が今は生じているんだ、こういうふうに言われております。確かに、市町村の起債の許可というのは自治省から都道府県知事に移譲したということはありますけれども、しかしまだ都道府県知事の許可をとらなければならないことだけは事実でありますね。
 そんなようなことを考えれば、これは確かに、自治省に言わせますと、起債をした後の償還について、元利償還の一部をこれは交付税として自治省で面倒見ているんだと。だから、そういうことを考えたら、借金することだけは自由にさせておいて、返す方はあと政府が面倒見ろというのであればまずいだろうと。こう自治省の方はおっしゃるわけです。
 それは確かにそういう一理はあると思うんですが、しかし分権をした場合には、これは財政というものはある程度地方の権限の中にもう移譲するというか、交付税ももちろん含めてですけれども、ある程度の財政的な枠を与えるのであって、その中で自由に起債の償還とかそういうものは自治体が行うような形を私は財政的にはとるべきだと思うわけです。
 ですから、そうなったら一々起債の許可を自治省あるいは都道府県知事からいただかなくたっていいんではないだろうか。そういう先を見越した、地方分権の中における財政のあり方を今言ったようなことで考えれば、当然そのときは起債の許可権というのは切なくするというようにしていかなければいけないんでないかなと思うんですけれども、どうでしょうか。
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遠藤安彦#22
○政府委員(遠藤安彦君) お答えを申し上げます。
 確かに、今、先生おっしゃったような有力な意見もあるわけでありまして、一考に値すると思うのでありますが、今の地方財政の全体の姿というものを考えていただきますと、やはり地方団体の間には税源の偏在というものがございまして、これは財源調整制度で調整をしていくという仕組みになっております。先生も御存じのとおりに、これは地方交付税というものがその財源調整制度の重要な役割を担っておるわけであります。したがって、私どもとしましてはこの地方交付税というものを的確に確保していかなければいけないという大命題があるとも思います。
 そういったことからいいますと、やはりこの地方財政計画の策定というのが現在の地方財政制度の中で非常に大きなウエートを占め、この中で地方税あるいは地方交付税というものによって地方の一般財源を額として保障していくというシステムになっているわけであります。
 実は、御質問の中に地方債の元利償還金の一部を交付税で基準財政需要額に算入しているという表現があったわけでありますが、私どもは地方債の元利償還金の全部を地方財政計画の公債費の中に入れて、そしてそれが支出可能な財源を全体として保障するという仕組みになっているわけでございます。
 そういった意味で、現在の段階でこれだけ財政力に差がある地方団体というものの現状を考えてみたときに、この地方債の許可制度をなくして自由に各地方団体が地方債を起こし、その元利償還金をすべて財政計画において財源として保障していかなければならないということは、今の地方財政制度の中ではなかなか難しいのではないかというように考えている次第であります。
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山口哲夫#23
○山口哲夫君 今の財政計画あるいは地方財政制度の中ではそれは無理だと思います、確かに。今おっしゃったようないろいろな問題がありますからね。ただ、私が言うのは、分権の時代が訪れたときには財政計画そのものもやっぱり大きく変えていかなきゃならない性格のものだろうと思うんです。そういう中では、一々自治体に対してどこの自治体はどの程度の借金をしているからそれに対して元利償還はどの程度持つとか、そんなことは必要なくなるのではないだろうかというように私は実は思っているわけなんです。
 それはそれといたしまして、これは地方分権にかかわらず、さっき言ったように、当分の間許可権を政府が握っているというんですから、当分の間というのは法的に何年くらいのことですかといっていつか法制局に聞いたら、それは常識的には数年でしょうねと。それが今四十年もなっちゃっているんですけれどもね。
 ですから、今、分権をしようとするときに、自治省が分権でなくてもやらなければいけなかった起債の許可権というものを自治省が握っているのであれば、これはほかの官庁がおれたちの方は分権しろ分権しろと言うけれども、自治省は肝心なところを分権していないじゃないかというようなものにも私は使われるのではないかなというふうに思うものですから、将来の地方財政のあり方、分権との関係の中で改革をしていく時代には、当然起債の許可権というものは一切これはなくするというようにしていくべきであろうな、そういうふうに私は考えるわけです。もし間違っていれば御指摘ください。私はそういうふうにぜひ御検討いただきたいものだと思っているわけです。
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野中広務#24
○国務大臣(野中広務君) 今、山口委員がおっしゃいましたように、分権が行われ、これに伴います税財源が十分地方に担保されましたそういうときに、起債の許可制度を含めて検討をされるべきだという御意見は、私もそのとおりだと思うわけでございます。
 ただ、山口委員のような首長さんばかりではないわけでございまして、自分の任期中だけ大幅な起債をやりまして後の人のことを考えないという人もあったわけでございますので、現行制度の中におきましては、やはり起債について定のチェックをせざるを得ない状況がありましたことは御理解をいただけると思うわけでございます。
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山口哲夫#25
○山口哲夫君 起債の許可権をなくして自由に起債をさせるようにすれば、今、大臣おっしゃるように、とにかく借金だらけの自治体が出てくるのじゃないかという、そういうお気持ちはわかります、心配は。しかし、それは自治体の場合には首長リコール制度もあるわけですよ。だから、そこが一番大事なところだと思うんですよ、住民が自分たちの町がこんなに借金をしていいのかということをやっぱり判断をするという、これは地方自治の一番大事なところだと思うんです。だから、恐れる必要はないと思うんですよ。そういう自治体は必ずかわっていくわけですから、首長はかえられていくわけですから、私はそういう心配だけは御無用だなというふうに思っております。
 次は機関委任事務でございますけれども、これは野中自治大臣、前の委員会では、機関委任事務というのは基本的には廃止するという方向で進めていくべきだと、大変力強いお答えをいただいたんですけれども、残念ながら原則廃止というのが今度の法案には入っていないようであります。
 ただ、考えてみますと、分権が進んできますと、今、機関委任事務で自治体がやっている仕事の大部分は、これは自治体の仕事になっていくんでないんでしょうか。例えば、戸籍事務とか国勢調査だとか、国がどうしてもやらなければならないような仕事の委任事務は別ですけれども、たくさんある中の大方の仕事というのは、分権が進んでいけばもう自治体が権限を持ってやるということになれば、おのずから機関委任事務というのはなくなっていくものではないだろうか。そうすれば、機関委任事務は原則廃止ということをはっきり書いた方がむしろよろしかったんでないんだろうかなというように思いますけれども、いかがでしょうか。
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野中広務#26
○国務大臣(野中広務君) 私の答弁に関係して御指摘をいただきましたので、私からお答えを申し上げたいと存じますけれども、自治大臣としては、委員がおっしゃるように、機関委任事務のほとんどをそれぞれ地方の事務として行っていくべきが基本であると考えております。
 ただ、大綱さらには法案作成の段階で総務庁に各省庁間の調整に大変御苦労をいただきまして、そういう結果からこのような表現になりましたことは、大変御苦労いただいた山口長官を初めとする総務庁の御苦労があったことを御理解をいただきたいと思うわけでございます。
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山口哲夫#27
○山口哲夫君 最後に、規制緩和について山口長官にお尋ねをいたします。
 最近、経済団体の一部から、最低賃金制も規制緩和の対象にするべきだという意見が出ているように聞いております。しかし我が国の場合は、労働組合のあり方、産業別労働組合ではない、どちらかというと企業内の組合、そういうことからいって、みずからやっぱり最低賃金というものをきちっと決めていくだけの力というのはなかなかないということから考えれば、最低賃金制があるから何とか賃金をある程度生活に見合ったもので押さえることができるわけですけれども、日本の場合、最低賃金制の規制緩和を仮にやったということになりますと、これは大変賃金を低く抑えられる危険性があるんでないだろうかというように思うんですが、そういうことについていかがお考えでしょうか。
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山口鶴男#28
○国務大臣(山口鶴男君) お答えする前に、一言機関委任の問題について申し上げておきたいと思います。
 御案内のように、委員も御指摘ですが、選挙の執行でありますとか戸籍事務でありますとか、旅券の発給でありますとか、どうしてもやっぱり廃止できない機関委任事務というのもあろうかと思います。
 したがいまして、法律の中ではああいう表現になっておりますけれども、これはあくまでも昨年十二月の地方分権大綱における、機関委任事務制度については整理合理化を積極的に進めると同時に、機関委任事務制度そのものについても検討するということになっておるわけでございますので、この点は自治大臣が今お話しになりました気持ちと私も同様の気持ちであるということを申し上げておきたいと存じます。
 それから、今お話のありました日経連から産業別最低賃金の廃止が要望として出されていることは承知をいたしております。この要望につきまして、労働省は、去る三月十日の中間的な検討状況の公表におきましては実施困難というところに入れている次第であります。
 総務庁といたしましては、今後、各省と調整を行っていくわけでございますけれども、このように関係者の間で大きく意見が分かれております問題につきましては、まず関係者間でよくお話し合いをすることが必要ではないのかというふうに考えております。したがいまして、一つの団体だけの御意見をもってそれをよしとするということではないということで御理解をいただきたいと存じます。
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山口哲夫#29
○山口哲夫君 終わります。
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