予算委員会

1995-10-26 衆議院 全358発言

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会議録情報#0
平成七年十月二十六日(木曜日)
    午前十時開議
出席委員
  委員長 上原 康助君
   理事 池田 行彦君 理事 桜井  新君
   理事 近岡理一郎君 理事 保利 耕輔君
   理事 伊藤 英成君 理事 草川 昭三君
   理事 鳩山 邦夫君 理事 三野 優美君
 理事 五十嵐ふみひこ君
      伊藤 公介君    越智 伊平君
      越智 通雄君    奥田 幹生君
      菊池福治郎君    岸田 文雄君
      栗原 裕康君    小杉  隆君
      後藤田正晴君    七条  明君
      関谷 勝嗣君    高鳥  修君
      中山 太郎君    中山 正暉君
      原田  憲君    御法川英文君
      村岡 兼造君    若林 正俊君
      安倍 基雄君    伊藤 達也君
      石井 啓一君    石田 勝之君
      岩浅 嘉仁君    川島  實君
      工藤堅太郎君    笹木 竜三君
      富田 茂之君    広野ただし君
      藤村  修君    冬柴 鐵三君
      松田 岩夫君    山口那津男君
      山田  宏君    山田 正彦君
      石井  智君    今村  修君
      佐々木秀典君    佐藤 観樹君
      坂上 富男君    濱田 健一君
      細川 律夫君    前原 誠司君
      穀田 恵二君    古堅 実吉君
      松本 善明君    海江田万里君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  村山 富市君
        法 務 大 臣 宮澤  弘君
        外 務 大 臣 河野 洋平君
        大 蔵 大 臣 武村 正義君
        文 部 大 臣 島村 宜伸君
        厚 生 大 臣 森井 忠良君
        農林水産大臣  野呂田芳成君
        通商産業大臣  橋本龍太郎君
        郵 政 大 臣 井上 一成君
        労 働 大 臣 青木 薪次君
        建 設 大 臣 森  喜朗君
        国 務 大 臣
        (国家公安委員
        会委員長)   深谷 隆司君
        国 務 大 臣
        (内閣官房長官
        )       野坂 浩賢君
        国 務 大 臣
        (総務長官)  江藤 隆美君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 衛藤征士郎君
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      宮崎  勇君
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 池端 清一君
 出席政府委員
        内閣法制局長官 大出 峻郎君
        公正取引委員会
        委員長     小粥 正巳君
        警察庁生活安全
        局長      中田 恒夫君
        警察庁刑事局長 野田  健君
        警察庁警備局長 杉田 和博君
        総務庁行政管理
        局長      陶山  晧君
        防衛庁防衛局長 秋山 昌廣君
        防衛施設庁長官 諸冨 増夫君
        防衛施設庁総務
        部長      大野 琢也君
        防衛施設庁施設
        部長      小澤  毅君
        経済企画庁調整
        局長      糠谷 真平君
        沖縄開発庁総務
        局長      嘉手川 勇君
        国土庁土地局長 深澤日出男君
        法務省民事局長 濱崎 恭生君
        法務省刑事局長 則定  衛君
        法務省入国管理
        局長      塚田 千裕君
        公安調査庁長官 杉原 弘泰君
        外務省アジア局
        長       加藤 良三君
        外務省北米局長 折田 正樹君
        外務省経済局長 原口 幸市君
        外務省条約局長 林   暘君
        大蔵大臣官房長 涌井 洋治君
        大蔵大臣官房総
        務審議官    武藤 敏郎君
        大蔵省主計局長 小村  武君
        大蔵省主税局長 薄井 信明君
        大蔵省理財局長 田波 耕治君
        大蔵省銀行局長 西村 吉正君
        大蔵省国際金融
        局長      榊原 英資君
        文部大臣官房長 佐藤 禎一君
        文部省生涯学習
        局長      草原 克豪君
        文部省初等中等
        教育局長    井上 孝美君
        文化庁次長   小野 元之君
        厚生省児童家庭
        局長      高木 俊明君
        厚生省年金局長 近藤純五郎君
        農林水産大臣官
        防長      高木 勇樹君
        農林水産省経済
        局長      堤  英隆君
        農林水産省農蚕
        園芸局長    日出 英輔君
        食糧庁長官   高橋 政行君
        通商産業大臣官
        房審議官    横川  浩君
        通商産業省通商
        政策局長    細川  恒君
        通商産業省基礎
        産業局長    林  康夫君
        郵政大臣官房審
        議官      品川 萬里君
        郵政省放送行政
        局長      楠田 修司君
        労働大臣官房長 渡邊  信君
        建設大臣官房長 伴   襄君
        建設省建設経済
        局長      小鷲  茂君
        建設省住宅局長 梅野捷一郎君
        自治省税務局長 佐野 徹治君
 委員外の出席者
        最高裁判所事務
        総局刑事局長  高橋 省吾君
        参  考  人
        (日本銀行総裁
        )       松下 康雄君
        予算委員会調査
        室長      堀口 一郎君
    —————————————
委員の異動
十月二十六日
 辞任         補欠選任
  近藤 鉄雄君     七条  明君
  志賀  節君     栗原 裕康君
  中尾 栄一君     小杉  隆君
  村岡 兼造君     御法川英文君
  村山 達雄君     岸田 文雄君
  左藤  恵君     藤村  修君
  月原 茂皓君     広野ただし君
  山口那津男君     富田 茂之君
  今村  修君     濱田 健一君
  細川 律夫君     石井  智君
  不破 哲三君     穀田 恵二君
同日
 辞任         補欠選任
  岸田 文雄君     村山 達雄君
  粟原 裕康君     志賀  節君
  小杉  隆君     中尾 栄一君
  七条  明君     近藤 鉄雄君
  御法川英文君     村岡 兼造君
  富田 茂之君     山口那津男君
  広野ただし君     岩浅 嘉仁君
  藤村  修君     左藤  恵君
  石井  智君     細川 律夫君
  濱田 健一君     今村  修君
  穀田 恵二君     古堅 実吉君
同日
 辞任         補欠選任
  岩浅 嘉仁君     山田 正彦君
  古堅 実吉君     不破 哲三君
同日
 辞任         補欠選任
  山田 正彦君     月原 茂皓君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 国政調査承認要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 予算の実施状況に関する件(金融・外交等)
     ————◇—————
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上原康助#1
○上原委員長 これより会議を開きます。
 この際、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 予算の実施状況に関する事項について、議長に対し、国政調査の承認を求めることとし、その手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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上原康助#2
○上原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ————◇—————
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上原康助#3
○上原委員長 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。
 本日は、金融・外交等について集中審議を行います。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁松下康雄君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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上原康助#4
○上原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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上原康助#5
○上原委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。伊藤英成君。
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伊藤英成#6
○伊藤(英)委員 最初に、青木労働大臣にちょっとお伺いをいたします。
 既に新聞等でもいろいろと報道されているわけでありますが、労働大臣の学歴問題について報道されているわけであります。それですと、東海科学専門学校中退とかあるいは東海大学中退とか、そういうようなことが問題になっているというふうに思うわけでありますが、まず最初に労働大臣からその辺の事情といいましょうか、釈明といいましょうか、大臣からまずお伺いをいたします。
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青木薪次#7
○青木国務大臣 お答えいたしたいと思います。
 ただいま御質問をいただきました件につきまして、私は昭和十七年に国鉄に就職をいたしました。戦後の大動乱期を経て、何とかひとつ勉強を取り戻したいという気持ちがございまして、いろいろと同僚とともに検討いたしておりましたところ、昭和二十一年秋に東海科学専門学校が夜間部を新設するということを知りました。そこで、同僚とともに志願して夜間部に入学をいたしました。
 これは、私が戦後、組合活動に際して、翌年の二十二年の夏にその中心として動かなきゃならぬというようなことになっておりましたので、その間、二十一年の秋から二十二年の夏に至るこの間をこの夜間部に通学をいたしました。
 今回の報道によって、これが文部省の正式な認可の過程を経たものでないということを知ったわけであります。
 私は、このことについては、まことに、五十年になんなんとする期間でありましたし、意にかけることもなくて、そのまま勉強したということが私の脳裏を去来いたしておったわけでありますが、その後、この間の新聞等の報道するところによって、これは正式な、許可されたものではないということを聞いたわけであります。
 当時は終戦後の、まさに硝煙たなびくような時期でありまして、大混乱期であったわけでありますが、ちょうど市内から八キロも離れたところでありますので、車もないし、トラックを運転してもらって、同僚とともに荷台に便乗いたしまして、そしてこの間をずっと通い続けだということが、私どもが苦労して勤労学生として勉強したということが、今でも実はみんなの話りぐさになったり、誇りに実は思っている次第でございます。
 ところが、今回の報道に伴って、私は二十一年前に当選をいたしましたので、昭和四十九年から今日まで、大衆との接点において、選挙公報を、選挙管理委員会を煩わしていただきました。そのときに、過去四回の選挙の中で二回は学歴のことが書いてありません。あとの最近の二回につきましては「東海科学専門学校にまなぶ」ということは書いてあったわけでございまして、そういう点については、これはそういうことを確認いたしましたけれども、参議院等で発行する議員の要覧等におきましては、東海科学専門学校中退というようなことが書いてありましたので、よくよく記憶をたどってまいりますると、卒業することなく途中でやめたということが中退であるというようなふうにひとつ考えておったということでございまして、そういうことで私は、うかつといえばうかつであって、これはまことに申しわけないということを実は考えておるところでございます。
 したがって、そういうことから今後の問題としては、やはりその点についての訂正とかそういったことを考えなきゃいけない問題だ。ただ、一生懸命勉強したということ、このことを重く見て今日までやってきたということでございます。
 以上であります。
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伊藤英成#8
○伊藤(英)委員 今のお話を聞いていますと、それこそいろんなこともお伺いしたいくらいでありますが、選挙公報にも「東海科学専門学校にまなぶ」という話は、ほんの、正式なものでも何でもないけれどもちょっとそこの場所に行って、それでちょっと学んだということでも学んだということかもしれません。しかし、選挙民から見れば、これはちょっと、やや選挙民を欺くかのごとき情報だと私は思いますよ。そういうように思います。
 それから、今言われましたように、例えば、私の手元にある国会便覧、国会便覧もいわば事実と異なって東海科学専中退。それから政官要覧を見ましても東海大中退。国会議員要覧も同じように東海大中退。それから、これは今も言われましたけれども、参議院のこれは公式な文書ですよね、参議院要覧、これも東海大学中退というようなことが書いてあるときに、いや、若干うかつでありましたとか、あるいはよく勉強したことを云々とかいうような話は、私はいかがかと思うのですね。
 それはやはり閣僚として見てもそうです。そういう意味では、やはり私は自分の責任問題というのは厳粛に考えなければならぬ話だ、こう思いますが、いかがですか。
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青木薪次#9
○青木国務大臣 私は、このことが選挙運動にプラスになるとかなんとかということではなくて、ありのままを、初めは私は准教員養成所を卒業した、教員検定試験に受かったというようなことを書いてありましたけれども、そういうことでなく、途中でもってどういうように変わっていったかということについては、選挙をプラスにしようとす
るならば、初めから東海科学専門学校中退というように書いたはずでありまするけれども、初めはそういった学歴の関係等については何も書いていないわけでございます。
 途中でもってそういうようなことになったかという、例えば昭和五十二年でしょうか、その時期には、私は選挙には全く関係のない時期でありますから、このことを選挙にプラスさせようというような気持ちなんというのは毛頭なかったということでありまして、うかつと言えばうかつでありまするけれども、やはり東海科学専門学校にみんなで苦労して学んで、勉強したというようなことが頭にあるだけでございましたので、その点については、今後において、ひとつ訂正とか変更とかという措置をとっていきたい、現にとっている、こういうことでございます。
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伊藤英成#10
○伊藤(英)委員 総理にお伺いいたします。
 総理は、閣僚の任命権者でもある、同時に社会党の党首でもあられるわけでありますが、今のようなお話で、閣僚が学歴を、本人の意思かどうか知りませんよ、どのくらいの意思ですかどうかわかりませんが、現実に公文書にまで、そして、多くのそれぞれの文書に中退という形で出している。これは出しているのですよ、自分のところで。そういう状況になっている。そのことについて、本件について総理はどう思われますか。どのように対処をいたしますか。
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村山富市#11
○村山内閣総理大臣 今本人からお話がございましたように、戦後二十一年に、東海科学専門学校というのがあって、そこに夜間部が設置をされたから、昼間働きながら夜間の学校に学んだ、二十一年、二十二年に学んで、途中でもうその専門学校も退学された、こういう経緯でありますし、その東海科学専門学校が今日の東海大学にずっとこうつながっていっておる、こういうことも含めてそういう用語を使われたんだと思うのですけれども、これは、東海科学専門学校というのは、文部省が認定する学校ではなくて、言うならば各種学校ではなかったかと私は思うのです。そうであるとすれば、やはり適切さを欠いているというふうに私は思います。
 思いますけれども、本人に、今お話がございましたように、まあ悪意があったり意図的に何か目的があってしたとか、そういうことではないというふうに思いますので、確かに、御指摘のように、その適切さを欠いた点はあるというふうに私は思いますから、直ちに訂正をしてほしいと思いますけれども、その点についてはそのように御理解をいただければと私は思います。
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伊藤英成#12
○伊藤(英)委員 本件は、また改めてそれぞれ取り組むと思いますが、これからさらに調査をされますか。
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村山富市#13
○村山内閣総理大臣 それは調査をするほどの中身ではないと私は思いますけれどもね。
 いずれにいたしましても、今私が申し上げておりますように、確かにその扱い方について適切でなかったということは言えるのではないかと思いますから、必要があれば訂正をしてもらうということにしたいと思うのです。
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伊藤英成#14
○伊藤(英)委員 次に、沖縄の問題についてお伺いをいたしますけれども、御承知のように、あの沖縄での少女の暴行事件を契機にして、いわゆる日米の地位協定の改定問題、あるいは沖縄の米軍基地の問題等について、その整理縮小の要求等々が出ているわけですね。
 今日にこう至っているわけでありますが、先般、総理は国連の創設五十周年記念総会でニューヨークに行かれました。あのときに、今のような状況を考えれば、当然日米の首脳会談は持つべきであったんだろうと私は思うのですが、なぜあのときはそういうのを持たなかったんでしょうかね。
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河野洋平#15
○河野国務大臣 総理御訪米の際、外務省としてはその時間調整その他に当たったわけでございますが、総理の日程が極めて厳しい日程でございまして、極めて短時間の滞在時間しか持てない状況でございました。
 また、国連におきましては、五十周年の記念式典ということもございまして、全首脳、元首が集まっていわゆる記念撮影をする、あるいはその他もろもろの事柄がございまして、集まった元首はそれぞれの日程もあらかじめ組んであるというようなことがございまして、総理にはもう遠からず東京で相当な時間をとって首脳会談をやっていただくという予定が既にございますので、この際は総理は中国との首脳会談その他にバイの会談の主力を向けていただいた、この日程は私どもで調整をしたところでございます。
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伊藤英成#16
○伊藤(英)委員 私は、いわゆる日米関係というのがどんなに日本の外交にとって重要かということを考え、そして今日の日米間の諸問題、あるいはアジアその他も含めて、本当に懸案ばかりという感じであります。
 そういう意味からいたしますと、まさに万難を排して、せっかくの機会だからああいうときにぜひ率直に会われて、たとえ時間はそう多くないかもしれません、それでも会っていろいろお話をし、そして日本に対する理解も得てもらう、あるいは日本からも米国に対していろいろ要請していただくという努力をやらなければならぬ。今の日本を取り巻いている外交状況は、私は今非常に大変な時期だ、こういうふうに思っております。その意味で、極めて先回のあの行動は残念だと、日本の総理として、私から見ると極めて残念だと、こういうふうに思っております。
 それで、この日米地位協定の犯罪者の取り扱いについて、昨日、「刑事裁判手続の改善に関する日米合同委員会合意」というのを発表をされました。そして、この中では、被疑者の起訴前の拘禁の移転の問題について、殺人または強姦というこの限られた犯罪に好意的考慮を払うという趣旨の、運用の改善にとどまっていると私は思います。あの文書を見ればそういうことだと思うのですが、私は極めてこれは問題じゃないか、こういうふうに思います。
 あの文書の中の、殺人とか強姦という特定した犯罪云々と書いてあるのですが、例えば殺人とか強姦ということについても、これは場合によりますが、裁判の結果そういうふうに判明をするということも私はあるのだろうという気がするのですね。そういう場合だってあるかもしれない。あるいは凶悪犯罪と言われる強盗だとかそういうようなものは、あるいは放火もいわゆる凶悪犯罪に含まれると私は思うのですが、そういうこともこの中に含まれているとはこれは思われない。
 そういう意味でこれは極めて問題だと思いますし、そして、これで沖縄県民やあるいは国民が理解をすることができるのだろうかと思うのですが、どのように思いますか。
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河野洋平#17
○河野国務大臣 内容を詳細御説明を必要とすれば担当政府委員から御説明を申し上げますが、私といたしましては、先般の沖縄におきますまことに痛ましい事件にかんがみまして、この問題、犯人捜査の時点におきまして、沖縄県民の方々からの強いお気持ちその他を受けまして、私としてもアメリカに対しましてこの問題の、つまり身柄引き渡しにつきまして強く要請をいたしましたが、日米間の合意がなければこの身柄の引き渡しは困難であることは、これはやむを得ぬ当然のことでございますので、この種の身柄引き渡しについてのルールの改善につきまして何としても合意を得たい、こう考えて、アメリカと相当きついやりとりをいたしました。幸いにして、アメリカ側もこの問題については大変強いショックを受けているということもありまして、米側も誠心誠意このやりとりには正面から取り組んでおりました。
 私としては、これは見方はいろいろあろうかと思いますけれども、この種の改善方について、これだけのやりとりをし、これだけの時間で結論が出せたということは双方の努力でございまして、私は一つの結論を得ることができたというふうに考えているところでございます。
 今お尋ねの内容について、政府委員から少し説明を——よろしゅうございますか。
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伊藤英成#18
○伊藤(英)委員 総理にお伺いをいたします。
 今の話は、これは外務省が訳された文章によれば、「殺人又は強姦という凶悪な犯罪の特定の場
合」というふうに書いてあるわけですね。じゃ、ほかのものはどうなるんだろうということになるんですよ。だから私は、今のこのことで沖縄県民や国民は納得すると思われますかという質問をしたわけであります。それが一つ。
 それから、私どもは、これは今までも日本の国民の命や財産を守るという基本認識に立って、そして日米地位協定十七条五項cの見直しをやるべきだという話をしてきたわけですが、この協定の見直しについて米国政府とこれからも続けていこうとするのか、それが二つ目。そして、あるいはもうこれで終わったということで、見直しは必要ないと考えるのか、いかがですか。
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河野洋平#19
○河野国務大臣 まず見直しの問題でございますけれども、議員もよく御承知のとおり、これまでも日米間では、騒音の問題でございますとか環境の問題でございますとか、日米間に新たにと申しますか発生をしておりますさまざまな問題について、合同委員会の場その他を通じて議論をいたしまして、その都度解決のための合意をいたしているわけでございます。
 これらは、これまで起こりましたさまざまな問題についての両国間の話し合いによる合意でございまして、合同委員会は引き続きその場があるわけでございますから、これから先も具体的な問題が起これは、その都度合同委員会を通じて議論をし、解決策を見出していくということになろうかと思っているわけでございます。
 最初にお尋ねでございました……ヤジ合同委員会というものは常設でございますから、この合同委員会にそれぞれが問題を提起すればそこで協議が行われて、これまでも騒音の問題でございますとか環境の問題でございますとか、答えを出してきているわけで、これはこのまま、合同委員会は常設されてあるわけですから、この場で議論が、具体的な問題提起があれば、そこで引き続き協議が行われていくということでございます。
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伊藤英成#20
○伊藤(英)委員 今のお話は、そういう委員会があるから、そういうことですが、協定の見直しについて今後さらに提起をするというつもりは今はないよという意味だと私は思いますね。そういうふうに言われたということでしょう。
 そして、これは総理に伺います。そういう理解でいいですねということが一つ。
 今回の措置について、沖縄県民や国民は理解されると総理は思われますか。いかがですか。
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村山富市#21
○村山内閣総理大臣 当面、少女暴行事件といったようなものがございまして、そうした凶悪な犯罪に対する刑事裁判子絞の扱いをどうするかということについて専門家委員会が開かれて、その専門家委員会でもって、先ほど答弁がありましたように、一定の合意に達した。
 しかし、これはこれですべてが終わったというわけではなくて、今外務大臣からも答弁がありましたように、それは日米合同委員会というものは常設した機関としてあるわけですから、その機関の中で必要なことはどんどんお互いに問題を提起して、協議もして、合意点を見出しながら努力していくということは当然のことだというように私は思います。だから、ふだんから改善のための努力は怠ってはならないというふうに私は思っています。
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伊藤英成#22
○伊藤(英)委員 今回の措置で沖縄県民は納得されると思いますか。総理にお伺いしておりますから、総理。
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村山富市#23
○村山内閣総理大臣 二十一日に八万五千人の集会がございました。その集会における決議文もいただいておりますけれども、それは沖縄県民のその集会に反映された県民の心、意思というものは、それだけで片がつくと私は考えていません。
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折田正樹#24
○折田政府委員 合意に達しました内容の点についてちょっと補足させていただきます。
 殺人または強姦については、その凶悪性にかんがみまして、日本側が引き渡しの要請を行えばアメリカ側が好意的考慮を払うということになっているわけでございます。これは通常日本側の要請に応ずる方向で検討されるということを意味するわけです。
 じゃ、それ以外の犯罪はどうかということでございますが、日本側が重大な関心を有する場合には、日本側が提示する特別の見解を米側は十分考慮するということになったということでございまして、この結果そのような場合も実際に引き渡しが行われることが十分に期待できるということになっております。
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伊藤英成#25
○伊藤(英)委員 私は、もしもそうならば、一番最初のところの文章の中で、「殺人又は強姦という凶悪な犯罪の特定の場合に」というような書き方じゃなくて、例えば殺人または強姦などとかいうような感じになってくるのだろうと私は思うのです。だから、そういう意味で、この文章から見ればわからないねということであります。
 それから、先ほど総理は、沖縄県民のこの間の集会等を見てもといいましょうか、要請を見て、なかなか納得していただくのは容易ではないのではないかという言われ方をしたと私は思うのですね。だけれども、そう思いながら、なおこれから合同委員会の場で協定の見直しについてということについて言えば、それは見直しを要求していくという話には言及をされないということだから、これは今後も協定の見直しまでは考えませんよということですよね。
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村山富市#26
○村山内閣総理大臣 ここで協定の見直しはしませんよといって断定的に考える必要は私はないと思うのですよ。改善を必要とする問題点があれば、それはどんどんやはり日米合同委員会に出していって、そしてお互いに協議をしていくというのが当然のことだと思いますし、今回の二十一日の沖縄県民集会で反映された沖縄の皆さんの気持ちというものを考えた場合に、そう簡単には片がつくとは思っていません。
 したがって、これからもその心を大事にしながらその気持ちが反映されるように最大限の努力をしていきたいということを申し上げているわけです。
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伊藤英成#27
○伊藤(英)委員 私が残念なのは、最大限の努力をする、最大限の努力はしていただきたい、そのときに、協定の見直しというようなことについて、これから再度さらに要請をしていくという行動にまでは、今のところいくという考えはないということなのかな。
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河野洋平#28
○河野国務大臣 議員のおっしゃる協定の見直しという意味が私にはよくわかりませんが、少なくとも地位協定で定められておりますものの中から、今回はあの痛ましい事件にかんがみまして、犯人の身柄の引き渡し、地位協定には起訴、公訴の後引き渡すと書いてあるものを、今回両国の議論の結果、先ほど政府委員御答弁申し上げましたような合意ができたわけでございまして、このことは、明らかに実質的にこれまでになかった状況を合意によってつくり出したということである、こう考えまして、県民の皆さんの期待に最善の努力をしておこたえ申し上げたというふうに私は考えているわけでございます。
 このことについては、米側もまた沖縄県民の心情というものに十分な理解を示された結果というふうに私は考えております。
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伊藤英成#29
○伊藤(英)委員 私は、日本の国民から見てもそうでありますが、今回の話は、いずれにしてもある部分的な運用の改善にとどまっているなということですよ。だから、引き続いてこの地位協定の見直しをぜひ進めていただきたい、こういうふうに思っております。
 次に、沖縄の駐留軍用地の使用権原の取得の問題でありますが、御承知のように、あの用地の一部は来年の三月末が使用期限になるわけですね。そういう意味で、今知事が署名、押印を拒否されている状況にあるわけでありますけれども、三月の三十一日までにこの使用許可を得るようにするためには、もしも知事が拒否し続けるとするならいつまでに総理が勧告をしなければならないことになるんでしょうか。
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