決算委員会

1996-02-15 参議院 全210発言

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会議録情報#0
平成八年二月十五日(木曜日)
   午後四時三十三分開会
    —————————————
   委員氏名
    委員長         浦田  勝君
    理 事         清水 達雄君
    理 事         星野 朋市君
    理 事         山崎 順子君
    理 事         筆坂 秀世君
                岩井 國臣君
                海老原義彦君
                景山俊太郎君
                笠原 潤一君
                木宮 和彦君
                佐藤 泰三君
                清水嘉与子君
                陣内 孝雄君
                中島 眞人君
                長峯  基君
                松村 龍二君
                守住 有信君
                牛嶋  正君
                武田 節子君
                続  訓弘君
                寺澤 秀男君
                山下 栄一君
                朝日 俊弘君
                伊藤 基隆君
                今井  澄君
                菅野 久光君
                照屋 寛徳君
                国井 正幸君
                中尾 則幸君
                水野 誠一君
    —————————————
   委員の異動
 一月二十二日
    辞任         補欠選任
     未宮 和彦君     吉川 芳男君
     佐藤 泰三君     尾辻 秀久君
     清水 達雄君     岡  利定君
     伊藤 基隆君     藁科 滿治君
     菅野 久光君     栗原 君子君
 一月二十四日
    辞任         補欠選任
     藁科 滿治君     伊藤 基隆君
 一月二十五日
    辞任         補欠選任
     朝日 俊弘君     竹村 泰子君
 二月十四日
    辞任         補欠選任
     照屋 寛徳君     峰崎 直樹君
 二月十五日
    辞任         補欠選任
     峰崎 直樹君     照屋 寛徳君
    —————————————
 出席者は左のとおり。
   委員長          浦田  勝君
   理 事
                尾辻 秀久君
                岡  利定君
                吉川 芳男君
                星野 朋市君
                筆坂 秀世君
   委 員
                岩井 國臣君
                海老原義彦君
                景山俊太郎君
                笠原 潤一君
                清水嘉与子君
                陣内 孝雄君
                中島 眞人君
                長峯  基君
                松村 龍二君
                守住 有信君
                牛嶋  正君
                武田 節子君
                続  訓弘君
                寺澤 芳男君
                山下 栄一君
                伊藤 基隆君
                今井  澄君
                竹村 泰子君
                照屋 寛徳君
                国井 正幸君
                中尾 則幸君
                水野 誠一君
                栗原 君子君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  久保  亘君
       法 務 大 臣  長尾 立子君
       外 務 大 臣  池田 行彦君
       文 部 大 臣  奥田 幹生君
       厚 生 大 臣  菅  直人君
       農林水産大臣   大原 一三君
       労 働 大 臣  永井 孝信君
       建 設 大 臣  中尾 栄一君
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    倉田 寛之君
       国 務 大 臣
       (北海道開発庁
       長官)      岡部 三郎君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  臼井日出男君
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       中川 秀直君
        —————
       会計検査院長   矢崎 新二君
        —————
   政府委員
       公正取引委員会
       委員長      小粥 正巳君
       公正取引委員会
       事務局審査部長  矢部丈太郎君
       警察庁長官官房
       総務審議官    山本 博一君
       警察庁刑事局長  野田  健君
       北海道開発庁総
       務監理官     松川 隆志君
       防衛施設庁長官  諸冨 増夫君
       防衛施設庁施設
       部長       小澤  毅君
       科学技術庁原子
       力局長      岡崎 俊雄君
       法務大臣官房長  頃安 健司君
       法務省刑事局長  原田 明夫君
       外務省北米局長  折田 正樹君
       外務省条約局長  林   暘君
       大蔵大臣官房審
       議官       尾原 榮夫君
       大蔵省銀行局長  西村 吉正君
       国税庁課税部長  内野 正昭君
       文部省初等中等
       教育局長     遠山 耕平君
       文部省高等教育
       局長       雨宮  忠君
       厚生大臣官房総
       務審議官     亀田 克彦君
       厚生大臣官房審
       議官       和田  勝君
       厚生省健康政策
       局長       谷  修一君
       厚生省保健医療
       局長       松村 明仁君
       厚生省薬務局長  荒賀 泰太君
       厚生省保険局長  岡光 序治君
       社会保険庁運営
       部長
       兼内閣審議官   横田 吉男君
       農林水産大臣官
       房長       高木 勇樹君
       農林水産省経済
       局長       堤  秀隆君
       農林水産省構造
       改善局長     野中 和雄君
       中小企業庁長官  新  欣樹君
       労働大臣官房長  渡邊  信君
       労働省婦人局長  太田 芳枝君
       労働省職業安定
       局長       征矢 紀臣君
       労働省職業能力
       開発局長     伊藤 庄平君
       建設大臣官房長  伴   襄君
       建設省都市局長  近藤 茂夫君
       建設省河川局長  松田 芳夫君
       建設省道路局長  橋本鋼太郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        貝田 泰雄君
   説明員
       会計検査院事務
       総局次長     中島 孝夫君
       会計検査院事務
       総長官房総務審
       議官       深田 烝治君
       会計検査院事務
       総局第一局長   山田 昭郎君
       会計検査院事務
       総局第二局長   森下 伸昭君
       会計検査院事務
       総局第四局長   五十嵐清人君
       会計検査院事務
       総局第五局長   平岡 哲也君
   参考人
       日本下水道事業
       団理事長     木内 啓介君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国政調査に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○平成四年度一般会計歳入歳出決算、平成四年度
 特別会計歳入歳出決算、平成四年度国税収納金
 整理資金受払計算書、平成四年度政府関係機関
 決算書(第百二十九回国会内閣提出)(継続案
 件)
○平成四年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (第百二十九回国会内閣提出)(継続案件)
○平成四年度国有財産無償貸付状況総計算書(第
 百二十九回国会内閣提出)(継続案件)
○平成五年度一般会計歳入歳出決算、平成五年度
 特別会計歳入歳出決算、平成五年度国税収納金
 整理資金受払計算書、平成五年度政府関係機関
 決算書(第百三十二回国会内閣提出)(継続案
 件)
○平成五年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (第百三十二回国会内閣提出)(継続案件)
○平成五年度国有財産無償貸付状況総計算書(第
 百三十二回国会内閣提出)(継続案件)
    —————————————
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浦田勝#1
○委員長(浦田勝君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る一月十二日、大木浩君が委員を辞任され、その補欠として木宮和彦君が選任されました。
 また、去る一月十八日、山口哲夫君が委員を辞任され、その補欠として照屋寛徳君が選任されました。
 また、去る一月二十二日、木宮和彦君、佐藤泰三君及び清水達雄君が委員を辞任され、その補欠として吉川芳男君、尾辻秀久君及び岡利定君が選任されました。
 また、去る一月二十五日、朝日俊弘君が委員を辞任され、その補欠として竹村泰子君が選任されました。
    —————————————
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浦田勝#2
○委員長(浦田勝君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が三名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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浦田勝#3
○委員長(浦田勝君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に尾辻秀久君、岡利定君及び吉川芳男君を指名いたします。
    —————————————
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浦田勝#4
○委員長(浦田勝君) 次に、国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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浦田勝#5
○委員長(浦田勝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    —————————————
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浦田勝#6
○委員長(浦田勝君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成四年度決算外二件及び平成五年度決算外二件の審査並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、必要に応じ政府関係機関等の役職員を参考人として出席を求めることとし、日時及び人選等につきましては、これをあらかじめ委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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浦田勝#7
○委員長(浦田勝君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    —————————————
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浦田勝#8
○委員長(浦田勝君) 次に、平成四年度決算外二件及び平成五年度決算外二件を一括して議題といたします。
 本日は、総括的質疑第二回として、各省大臣に対する質疑を行います。
 それでは、これより各省大臣に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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吉川芳男#9
○吉川芳男君 自由民主党の吉川芳男です。
 本日は、平成四、五年度決算に対する締めくくりの総括的質疑であり、自由民主党といたしましても、参議院における決算審査の重要性からいって多くの質問を申し上げたいところでありますが、質疑時間の確保が大変に窮屈な中で各会派に審議をお願いする以上、我々としても最小限の時間で我慢せざるを得ません。したがって、政府側の答弁は簡潔にお願いいたします。
 そこで、今国会の召集日に六年度の決算検査報告が国会に提出されましたが、その二百二十ページに、平成元年度の検査報告で意見表示のあった国営木曽岬干拓事業についての処置状況が記載されております。元年度報告で指摘されて以来既に五年以上を経過し、今回で六度目の報告になるわけです。この木曽岬干拓の問題については、この検査報告を受けて本院の決算委員会でも多くの委員から繰り返し質疑が行われておりますが、いまだ解決に至っておりません。これまでの関係者の努力は多としますが、委員会としてこれ以上放置できない問題ではないかと思っております。
 そこで、以下、農水省に質問いたします。
 まず、木曽岬国営干拓事業について、農水省の対応と今後の見通しについてお聞きしたいんです。
 この事業は、昭和四十一年度に着手されてから既に三十年になろうとしております。長年の懸案であった三重、愛知両県の県境問題は平成六年の六月で解決を見ましたけれども、いまだ土地利用計画が策定されておらず、広大な土地は更地のままに放置されております。昨年四月の委員会では大河原農水大臣は、希望としては夏くらいまでに土地利用計画を策定したいと述べておりますが、十二月の委員会で農水省は、三重、愛知両県に対して土地利用計画を早急に策定するよう強く要請していると答弁するにとどまっております。
 そこで、お伺いしますが、いまだに土地利用計画が策定されない理由は何か。また、それに対して農水省はどのような対応をとってきているのか。
 もう一問あわせてお伺いします。農水省は、関係の地方公共団体とともに土地利用計画が早急に策定されるよう最善の努力をすべきであると思いますが、土地利用計画策定に向けての農水省の具体的な取り組み、また策定の見通しについてお聞きいたしたいのであります。
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野中和雄#10
○政府委員(野中和雄君) 木曽岬干拓の最大の懸案事項でございました三重県、愛知県の県境問題につきましては、平成六年六月に三重、愛知両県知事間で基本的な合意がなされました。現在、三重県、愛知県及び東海農政局で構成をいたします木曽岬干拓土地利用検討会議におきまして、両県共同で土地利用計画について鋭意調整が進められているところでございますが、三重県におきます木曽岬町、長島町の町境が確定していないこともございまして、現段階ではまだ結論を得るに至っていない状況でございます。
 農林水産省といたしましては、再三にわたりまして県に対しまして早期解決を図るように要請をしてきたところでございまして、その結果、町境問題につきましては木曽岬町、長島町、両町が特別委員会協議会を設置いたしまして、現在、鋭意調整を行っているところでございます。
 また、昨年の十二月には、三重県知事は、当省の東海農政局長に対しまして、町境問題の解決につきましては本年度末をめどに解決を図ることとし、その後、速やかに土地利用計画を策定する等、事業の完了に向けて最大限努力をすると表明されたところでございます。
 農林水産省といたしましては、これらのことが確実に履行されますよう三重県及び愛知県に対し強く要請、指導をする所存でございます。
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吉川芳男#11
○吉川芳男君 ただいま構造改善局長からこの問題の経緯及び今後の見通しについて答弁がありましたが、本件は、長年にわたる事業費の投入にもかかわらず、現在に至るまでその効果が発現していないところに問題があり、極めて遺憾な事態であります。農水省としては、木曽岬干拓問題の一刻も早い解決に向けて、関係自治体を督励するなど、万全の方策を尽くしていただきたいと思います。
 最後に、農水大臣の決意を承って、私の質問を終わりたいと思います。
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大原一三#12
○国務大臣(大原一三君) このたび農林水産大臣を拝命いたしました大原でございます。どうかよろしくお願いいたします。
 ただいま吉川委員御指摘の木曽岬干拓事業問題でございますが、造成している干拓地は大変広い面積のところでございまして、お金もかけている。私といたしましても、できるだけ早期に有効利用することが御指摘のとおり極めて重要であると認識いたしております。したがって、土地利用計画が早急に策定されるよう三重県及び愛知県に対して強く御要請を申し上げ、御指導すべく決意を表明いたします。
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武田節子#13
○武田節子君 平成会の武田でございます。
 まず、住専問題に対する諸問題についてお伺いいたします。
 住専問題については、資料が公開されればされるほど金融機関のでたらめさ、無責任ぶりには本当にあきれるばかりでございます。また、昨年来の官官接待に見られるように、何で官庁がこんなていたらくな姿になってしまったのかと思わざるを得ません。国民は正直に社会的責任を果たそうとして、一生懸命汗水を流して、少ない収入の中から税金を支払っていることを政府や官僚の方はどこまで理解しているのでしょうか。国民は余りにもいいかげんな税金の使い方に心底怒っております。国民の税金は一円たりともむだにしてはいけないという謙虚な姿勢から政治も行政も始まるものと信じております。
 我が国財政は民間の放漫経営のしりぬぐいをするほど余裕があるのでしょうか。国債の累積額は二百四十三兆円です。平成八年度国債発行額は、建設公債、赤字公債合計で二十一兆二百九十億円です。平成八年度予算の公債依存度は二八%も占めております。しかも、隠れ借金の累積額が四十三兆円もございます。政府系金融機関でさえも不良債権が七千二百七十七億円を抱えております。事業に失敗した民間へ財政資金を投入するほど余裕があるのでしょうか。大蔵大臣、お答えくださいませ。
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久保亘#14
○国務大臣(久保亘君) 大蔵大臣を命ぜられました久保亘でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 ただいま武田さんからお話がございましたように、大変厳しい財政状況の中で、私たちは国民の皆様方が負担されます税金を財政資金として運営を図るわけでございますから、厳しくなければならないと考えております。国会での御審議並びに議決されました目的に従って適正に、効率的に運用されるよう全力を尽くしてまいりたいと考えております。
 今、住専の処理問題に関して公的資金の導入にかかわってのお話であったと思いますが、この問題に関しましては、金融システムに大変大きな懸念を残す深刻な状態となっております中で、早期にこの問題を処理する金融政策上の責任から、国民の皆様方の税金をこの問題の処理、解決のために使わせていただくことをお願い申し上げております。このことは、住専に対する債務者の債務を棒引きしたり、その責任を免責したりするものでは絶対にございません。
 つくられます住専処理機構は、そのことをしっかりわきまえた上で、金融システムの安定と内外の信頼を確立し、そして、ひいては預金者の保護を図りつつ、ようやく明るさを取り戻そうとしている日本経済の今日の状況を一風確かなものとするために、どうしても住専問題を早期に決着させねばならないという立場から、この六千八百五十億を投入することにいたしたものでございます。皆様方の御理解を賜りますようお願いを申し上げます。
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武田節子#15
○武田節子君 政府は金融システムの安定化のためとか預金者保護のためと言っておりますけれども、私は全くナンセンスな話だと、こう思っております。
 平成五年九月二十一日に公定歩合が二・五%から一・七五%に引き下げられました。それ以来、二年半にわたって預金者は低金利に耐え抜いております。平成五年九月二十一日の金利引き下げについて、日本銀行は、未曾有の低金利が弊害をもたらすことのないよう細心の注意を払いつつ、当面、今回の措置を含む金融緩和の累積的効果が速やかに浸透していくよう適切な政策運営に努める所存であると。このときの措置でさえも未曾有の低金利と言明されておりますけれども、その後、平成七年四月十四日に一・〇%、同年九月八日には〇・五%と二度にわたって金利引き下げを行っております。
 これらの二度の引き下げが、全くゼロに近い超低金利による預金者を犠牲にして、金融機関救済にあることは業界の常識であります。この間、預金者、特に年金生活者に与える影響ははかり知れないものがございます。何しろ、一千万の定期預金でも、〇・六五で、それから税を引かれると四万ちょっとの金利しかもらえないといった状況にございます。しかも、財政資金投入も預金者保護のためと言われているのでは、国民はなめるなと言って、この間の女性新聞にも、「国民をナメルな」という集会をやっておりますけれども、非常に怒っております。
 大蔵省は、この二年半にわたって、具体的に、いつ、どのような預金者保護の対策を講じてきたのですか、御説明ください。
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久保亘#16
○国務大臣(久保亘君) 今日、低金利が続いておりますことが、景気回復のための金融政策としてとられた措置である一方、今御指摘になりましたように、年金生活者等に対して大変深刻な影響を与えておりますこともまた御指摘のとおりでございます。
 したがいまして、政府といたしましては、これを福祉政策の面でカバーしてまいりますために努力をいたします一方、また民間の金融機関等におきまして、金融商品の開発など、この低金利時代に年金生活者等を守るそれらのことについても努力が行われておりますが、しかし及ぼす影響が大きいことは御指摘をまつまでもございません。これらを政策面でどのようにカバーしていくかということが非常に重要なことだと考えております。
 金利そのものにつきましては、これは日本銀行の所管事項でございまして、私が金利をどうするというようなことについて申し上げる立場にございませんことは、御理解を賜りたいと思います。
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武田節子#17
○武田節子君 政府の住専処理は余りにも金融機関救済一辺倒過ぎると思います。しかも、第一次、第二次再建計画から始まって今回の公的資金導入まで、余りにも国が介入し過ぎていると思います。第一次、第二次の大蔵省介入の失敗が不良債権を増大させ、ますます解決を困難にいたしました。
 それで、今度の住専処理法案は、相変わらず金融システム、預金者保護のにしきの御旗を掲げて、第二次損失以降も財政資金投入、低利融資の政府保証等、底が見えませんで甚だ危険に感じます。
 一方、金融機関においてはいまだ責任のなすり合いで、これ自体政府の住専処理スキームが軟弱なことを意味していると思います。ノンバンクの住専の不良債権処理は、どこまでも金融機関に自主的に対処させるべきだと思います。金融機関に当事者としての確固とした責任の自覚がない限り、金融システムのモラルの回復もあり得ません。安定化は雲の上の話になってしまいます。現在の政府の処理スキームも撤廃し、税金を払わない方法での処理案を再検討すべきと思いますが、いかがでございましょうか。
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久保亘#18
○国務大臣(久保亘君) 今日この住専問題の処理、つまり不良債権の象徴的、喫緊の課題となっております住専の不良債権を処理いたしますことは、これは早期の解決を求められる深刻な問題となっているのでございます。
 私どもは、公的資金を導入することが当然のこととして考えているのではございません。この段階においてこの問題の処理を全力を挙げて政府の責任として行わなかった場合どうなるかということについてもいろいろと検討をいたしました末、また民間の企業の問題でありますからこれは法的処理にしたらどうかという御意見もございますが、そのような処理を行った場合にどのような結果が予測されるか、そういったようなことをも検討いたしました上、今日早期に処理を迫られている、この将来の国益を考えました場合に、このことを放置すればますます傷口が大きくなり、国民の皆様方に御負担をいただくことがさらに大きくなるおそれなしとしない、そういう中での政策の選択でございましたことを御理解賜りたいと思います。
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武田節子#19
○武田節子君 その辺がなかなか理解できないのですけれども。
 政府は、今回の住専の不良債権問題が処理されることによって金融システムが安定化し、景気回復につながると説明しておりますけれども、専門家筋によりますと、不良債権処理は単なる金融機関救済のみで景気への効果は余り期待できないというのが実情のようであります。
 不良債権は金融機関ばかりではないのです。バブルという狂乱経済によって、当時住宅を建てた一般国民も高い物件を買い、その結果、バブル崩壊後は、売却しようにも四分の一ぐらいに価格が下がり、売ればローンだけが残るという状況で、にっちもさっちもいかなくなっているのが実情でございます。
 私の知人も、一億九千万円の物件を買い、今五千万円に暴落して、退職金で三千万円返済しても焼け石に水です。現在、高額ローンを夫婦、家族が必死になって支払っているわけでございますけれども、このような例は投書欄にもたくさん掲載されております。
 また、民間企業においても、まじめに事業を行っている建設業、不動産業においても、バブル崩壊によって資産価格の目減りによって不良債権を抱えているのが実態でございます。それでも倒産だけは避けたいということで必死に働いております。特に固定金利で借りた人は悲惨でございまして、その証拠に、昨年は史上空前となった倒産件数が一万五千百九件、負債額が九兆二千四百十一億円が如実に示しているのでございます。
 したがって、民間の個人企業の不良債権が克服されない限り、銀行の不良債権処理のみでは何ら景気がよくならないのは当然でありましょう、民間企業自体に体力がなくなっているんですから。大臣、いかがでございますか。
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久保亘#20
○国務大臣(久保亘君) もし誤解がいろいろな御批判の中にあるとしますならば、私どもの御説明申し上げます努力が足りないのかもしれませんが、この住専問題処理に投入いたします公的資金は、住専に対する債務の履行を怠っているものを一人たりとも、一円たりとも免責するものではないということを申し上げてまいりました。十三兆の債権全部を対象にして強力な回収を行わなければならないということでございます。
 また、今日のような深刻な状況に立ち至りましたことについての責任は、債務者、住専の経営者、母体行の経営者、そして金融機関として農協の系統金融機関の経営のあり方を今後どう考えるかという問題もございます。
 また、その時々に的確な判断を監督官庁として下せなかった行政の責任、政策の決定に当たっての政治の責任、こういった問題がきつく問われなければならない問題であると思っております。
 私どもは、住専問題の処理の方針を提案いたしますに当たりまして、内閣として積極的な情報の開示、強力な債権の回収、そして責任の明確化ととるべき責任をきちんととらせる、法的責任については徹底的に追及する、そういうことを通じて国民の皆さんの御理解を得つつ、この問題を終局させなければならない、このように考えたのでございます。
 また、対外的にも、既に昨年の十月のG7において武村前大蔵大臣が年内、昨年の年内であります、に対策を樹立することを日本側の方針として説明されており、私が一月二十日に参りましたG7においても我が国のとります住専問題処理方策について説明をいたしました。このことに対してG7各国においても理解を示し、その成果が上がることを期待されていたと受けとめております。そして、この住専問題の処理方策が政府において決定を見る段階においてジャパン・プレミアムは〇・五から〇・一を割りまして、今日ではもう間もなくジャパン・プレミアムは完全に解消するという段階まで参っております。
 私どもは、全般的な将来にわたっての国益を考えながら、この問題に真剣に、そしてこれを先送りしてさらに傷口を大きくすることがないよう対処しなければならないと考えているのでございます。
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武田節子#21
○武田節子君 徹底した責任追及を行っていただくことはもう本当に当然中の当然でございますが、それでもなおかつ理解ができない部分が多うございます。
 ここで、中小企業の実態から少々お尋ねしたいと思いますけれども、バブル以降、平成元年から七年までの企業の倒産状況を見ますと、倒産件数が八万二千二百二十七件で、そのうちの中小企業は八万一千六百四十四件となって、実に九九・三%を中小企業が占めております。また、倒産した企業全体の負債額は何と四十兆六千九百六十九億円で、そのうちの中小企業の負債額は二十二兆九千九百、約二十四兆でございます。中小企業の負債額が五九%を占めております。
 我が国の経済を預かる主要閣僚のお一人として、この数字を見て大蔵大臣はどのように思われますか。また、中小企業庁長官の御意見も伺いたいと思います。
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久保亘#22
○国務大臣(久保亘君) 中小企業は、御発言ございましたように、日本の企業の中で企業数としては九九%を占めると思っております。また、中小企業に就業いたしております勤労者の数は四分の三を超えるのだと思っております。
 中小企業が活力が出てこなければ、ここに景気回復の実感が受けとめられる状況にならなければ、本当の意味で日本の景気が回復してきたということにならないのだと思っております。
 そのような意味で、昨年の九月の景気回復を目的といたしました経済対策におきましても、中小企業対策費、特に高利の債務で苦しんでおります債務をどうするか、債務の金利をどうするかというような問題を含めて二千億余りの補正を組ませていただきました。
 また、これからも中小企業振興のための対策は、私の立場で申しますと、予算面においても積極的な取り組みが必要であろうと考えております。
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新欣樹#23
○政府委員(新欣樹君) 先生、中小企業の倒産対策が十分であるかという御質問がと存じますけれども、私ども全国の商工会議所など計二百六十五カ所に倒産防止特別相談室を設置しておりますけれども、その活用を図る。あるいは、中小企業金融公庫並びに国民金融公庫によります中小企業倒産防止対策貸付の活用を図る。さらに、信用保証協会による倒産関連特例保証等によりまして中小企業の倒産及び連鎖倒産防止対策を講じてきておるところでございます。
 今後とも、これらの対策に万全を期してまいる所存でございます。
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武田節子#24
○武田節子君 金融機関の不良債権とこれらの中小企業の二十四兆円の負債額とはどういう違いがあるのか。それともう一つは、中小企業が倒産した二十四兆円に上る負債に対しては、倒産するときに一銭の公的資金もなされておりませんけれども、このことに対してはどのようにお考えでしょうか。中小企業庁長官にお尋ねいたします。
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新欣樹#25
○政府委員(新欣樹君) 現在の中小企業をめぐる景況は、業況感が総じて低迷を続けているなど厳しい状況にございます。しかしながら、最近の動きとして、製造業の設備投資や昨年十月以降の生産指数の動きなどに一部持ち直しの動きが見られます。ただ、そのような中小企業の景況の持ち直しの動きも、全体としては依然として力強さを欠いておりまして、また大企業の回復に比べても大きくおくれをとっておる現状でございます。
 その意味で、景気が確実に回復していくことは全国の中小企業が切に望んでいるところでございまして、日本経済の基盤である金融システムの安定を図っていただくということは、中小企業の事業環境が整備されるという観点からも大変に重要なことと認識をいたしておる次第でございます。
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武田節子#26
○武田節子君 こんなに大変な中小企業の倒産に対して、貸し付けとか保証協会とか低利融資とかは行っていると思いますけれども、中小企業庁としては大蔵省に六千八百五十億円のような税の投入をすることを要望してはいかがでしょうか。
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新欣樹#27
○政府委員(新欣樹君) 私ども、倒産防止対策といたしましては、先ほど御説明を申し上げましたような対策に万全を期してまいる所存でございまして、いわゆる中小企業の倒産対策に公的資金を導入する考えがあるかというふうな御質問と解すれば、私どもとしては中小企業政策としてそのような措置を講ずることは考えてございません。
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武田節子#28
○武田節子君 内容的には中小企業の負債額の方がどれほど、長い間血と汗と涙で築いてきた一切の資産も私財もすべて失って、中小企業という弱いがゆえに起きた悲劇の二十四兆円でございます。昨年の暮れなどは四十万や五十万のお金が都合つかなくて倒産した零細企業もたくさんございました。私はこちらにこそ公的資金の導入をしてあげるべきだと、こう思うのでございます。
 しかも、この人たちの下支えによって我が国の経済発展がなされてきたのですから、金融機関の不良債権処理のためにのみの公的資金の導入は差別ではないかと思うのですが、中小企業庁長官と大蔵大臣にお伺いいたします。
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新欣樹#29
○政府委員(新欣樹君) 先ほども申し上げましたように、私ども倒産防止対策には各種の措置で万全を尽くしておるつもりでございますし、また中小企業対策の基本は中小企業者の自主的努力を助長するというところにあるわけでございまして、その意味からも倒産防止対策につきましては先はどのような措置で措置してまいりたいと考えておるところでございます。
 また、差別ではないかというお話でございますけれども、これは、先ほど私ども申し上げましたように、このような経済環境のもとで金融システムの安定を図っていただくということは、中小企業にとりましてもその事業環境の整備を図るという観点からは大変重要なことだと考えております。
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