労働・社会政策委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
平成十年九月十日(木曜日)
午前十時開会
—————————————
委員の異動
九月八日
辞任 補欠選任
久野恒一君 山崎 正昭君
九月九日
辞任 補欠選任
吉川 春子君 市田 忠義君
—————————————
出席者は左のとおり。
委員長 吉岡 吉典君
理 事
末広まきこ君
田浦 直君
溝手 顕正君
笹野 貞子君
長谷川 清君
委 員
大島 慶久君
斉藤 滋宣君
鈴木 政二君
今泉 昭君
小宮山洋子君
但馬 久美君
市田 忠義君
大脇 雅子君
鶴保 庸介君
田名部匡省君
高橋紀世子君
国務大臣
労 働 大 臣 甘利 明君
政府委員
労働大臣官房長 渡邊 信君
労働省労働基準
局長 伊藤 庄平君
労働省女性局長 藤井 龍子君
労働省職業安定
局長 征矢 紀臣君
事務局側
常任委員会専門 山岸 完治君
員
—————————————
本日の会議に付した案件
○労働基準法の一部を改正する法律案(第百四十
二回国会内閣提出、第百四十三回国会衆議院送
付)
○参考人の出席要求に関する件
—————————————
この発言だけを見る →午前十時開会
—————————————
委員の異動
九月八日
辞任 補欠選任
久野恒一君 山崎 正昭君
九月九日
辞任 補欠選任
吉川 春子君 市田 忠義君
—————————————
出席者は左のとおり。
委員長 吉岡 吉典君
理 事
末広まきこ君
田浦 直君
溝手 顕正君
笹野 貞子君
長谷川 清君
委 員
大島 慶久君
斉藤 滋宣君
鈴木 政二君
今泉 昭君
小宮山洋子君
但馬 久美君
市田 忠義君
大脇 雅子君
鶴保 庸介君
田名部匡省君
高橋紀世子君
国務大臣
労 働 大 臣 甘利 明君
政府委員
労働大臣官房長 渡邊 信君
労働省労働基準
局長 伊藤 庄平君
労働省女性局長 藤井 龍子君
労働省職業安定
局長 征矢 紀臣君
事務局側
常任委員会専門 山岸 完治君
員
—————————————
本日の会議に付した案件
○労働基準法の一部を改正する法律案(第百四十
二回国会内閣提出、第百四十三回国会衆議院送
付)
○参考人の出席要求に関する件
—————————————
吉
吉岡吉典#1
○委員長(吉岡吉典君) ただいまから労働・社会政策委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
去る八日、久野恒一君が委員を辞任され、その補欠として山崎正昭君が選任されました。
昨九日、吉川春子君が委員を辞任され、その補欠として市田忠義君が選任されました。
—————————————
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
去る八日、久野恒一君が委員を辞任され、その補欠として山崎正昭君が選任されました。
昨九日、吉川春子君が委員を辞任され、その補欠として市田忠義君が選任されました。
—————————————
吉
吉岡吉典#2
○委員長(吉岡吉典君) 労働基準法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。
末
末広まきこ#3
○末広まきこ君 おはようございます。自由民主党の末広まきこです。よろしくお願いいたします。本日は労働基準法の審議ですが、本題に入ります前に、深刻化しております雇用問題について若干お伺いしていきたいと思います。
例えばの話でございますが、商店街やデパートなど、わんさか人出の欲しいところには人影は少なく、そして求職センターやハローワークといったところはもう連日、朝早くから大勢の人が詰めかけている、こういったような現状でございます。
七月の完全失業率は四・一%と、六月の四・三%に比べてやや改善はしましたが、依然高い水準となっております。また、有効求人倍率も〇・五倍と、統計をとり始めて以来の最低の水準を記録しております。
このように雇用失業情勢は一段と厳しい状況になってまいりました。中でも中高年の方々については、リストラの影響を受けて失業する場合が多い上、その再就職もままならないと聞いております。新聞などでも再就職先が見つからず途方に暮れる中高年の姿が報じられ、失業問題がかなり深刻化しているのではないかと心配でございます。
そこで伺いますが、こうしたリストラの直撃を受け、しかも再就職が極めて困難と言われております中高年の方々の雇用の現状について、統計数字を示して御説明いただきたいと思います。特に失業率、求人倍率、失業期間などについて、ほかの年齢階層と比較しての説明をお願いいたします。
この発言だけを見る →例えばの話でございますが、商店街やデパートなど、わんさか人出の欲しいところには人影は少なく、そして求職センターやハローワークといったところはもう連日、朝早くから大勢の人が詰めかけている、こういったような現状でございます。
七月の完全失業率は四・一%と、六月の四・三%に比べてやや改善はしましたが、依然高い水準となっております。また、有効求人倍率も〇・五倍と、統計をとり始めて以来の最低の水準を記録しております。
このように雇用失業情勢は一段と厳しい状況になってまいりました。中でも中高年の方々については、リストラの影響を受けて失業する場合が多い上、その再就職もままならないと聞いております。新聞などでも再就職先が見つからず途方に暮れる中高年の姿が報じられ、失業問題がかなり深刻化しているのではないかと心配でございます。
そこで伺いますが、こうしたリストラの直撃を受け、しかも再就職が極めて困難と言われております中高年の方々の雇用の現状について、統計数字を示して御説明いただきたいと思います。特に失業率、求人倍率、失業期間などについて、ほかの年齢階層と比較しての説明をお願いいたします。
伊
伊藤庄平#4
○政府委員(伊藤庄平君) 御指摘ございました中高年齢者の方々の雇用失業の状況についてお答えを申し上げたいと存じます。
まず四十代、五十代ということで他の年齢層と比較しますと、失業率につきましては、本年七月の段階で四十代、五十代の方の失業率は二・六%となっておりまして、若年層や六十歳以上の方に比べると低い水準にございます。ただ一方、求人倍率を見ますと、やはり同じ七月の時点で四十代では〇・五六倍、五十代では〇・二三倍となっておりまして、六十歳以上の方よりは高いものの、若年層の方に比べて低い状況にございます。
また、こうした方々が失業した場合の失業期間でございますが、これにつきましては、毎年二月に労働力調査等の特別調査で把握をいたしておりますが、本年二月の調査時点で見ますと、年齢区分がやや先ほどの説明と異なりますが、三十五歳から四十四歳層、あるいは四十五歳から五十四歳層、五十五歳から六十四歳層、ここで見ますと、年齢とともに失業期間が長くなるとともに、三十五歳未満の方に比べて一年を超えるという方が多くなっている状況にございます。
この発言だけを見る →まず四十代、五十代ということで他の年齢層と比較しますと、失業率につきましては、本年七月の段階で四十代、五十代の方の失業率は二・六%となっておりまして、若年層や六十歳以上の方に比べると低い水準にございます。ただ一方、求人倍率を見ますと、やはり同じ七月の時点で四十代では〇・五六倍、五十代では〇・二三倍となっておりまして、六十歳以上の方よりは高いものの、若年層の方に比べて低い状況にございます。
また、こうした方々が失業した場合の失業期間でございますが、これにつきましては、毎年二月に労働力調査等の特別調査で把握をいたしておりますが、本年二月の調査時点で見ますと、年齢区分がやや先ほどの説明と異なりますが、三十五歳から四十四歳層、あるいは四十五歳から五十四歳層、五十五歳から六十四歳層、ここで見ますと、年齢とともに失業期間が長くなるとともに、三十五歳未満の方に比べて一年を超えるという方が多くなっている状況にございます。
末
末広まきこ#5
○末広まきこ君 中高年層の雇用環境の厳しさ、とりわけ一たん職を失うと再就職までに非常に期間がかかるということが顕著でございます。こうした方々は世帯主として一家を支えている年代層なんですね、四十代、五十代は。しかも、多くの場合は学齢期の子供を抱えて出費のかさむ状況にございます。
総務庁がつい最近発表しました家計調査報告というのでございますけれども、全世帯の消費支出は昨年十一月以降九カ月連続の実質減少と報じております。とりわけどういう費目で支出を減らしたのかといいますと、もう断トツで突出しておりますのが教育費でございます。真っ先に教育費を減らしているという、二五%近く教育費の方を減らしております。失業によって収入の道を閉ざされることは、ほかの年齢階層に比べてより深刻な事態を招くということがこれでよくわかると思うんです。
失業期間も長引いているようですが、再就職できずに雇用保険の失業給付をもらい切った場合はどのような支援措置がとられるのか、延長給付などの措置は十分活用されているのでしょうか、お願いします。
この発言だけを見る →総務庁がつい最近発表しました家計調査報告というのでございますけれども、全世帯の消費支出は昨年十一月以降九カ月連続の実質減少と報じております。とりわけどういう費目で支出を減らしたのかといいますと、もう断トツで突出しておりますのが教育費でございます。真っ先に教育費を減らしているという、二五%近く教育費の方を減らしております。失業によって収入の道を閉ざされることは、ほかの年齢階層に比べてより深刻な事態を招くということがこれでよくわかると思うんです。
失業期間も長引いているようですが、再就職できずに雇用保険の失業給付をもらい切った場合はどのような支援措置がとられるのか、延長給付などの措置は十分活用されているのでしょうか、お願いします。
伊
伊藤庄平#6
○政府委員(伊藤庄平君) 雇用保険の失業給付でございますが、この雇用保険の失業給付は年齢別の就職の困難度に応じてあらかじめ所定給付日数を定める仕組みになっておりますが、さらに、離職者の方の就職の困難さに関します個別の事情あるいは職業訓練を受講する場合等には、この所定の給付日数を終了した後も給付日数を延長して支給を行うという制度を設けているところでございます。この延長給付制度の対象になった方は、平成九年度で見ますと約四万七千人の方がこの延長の対象になっております。
私ども、こうした制度を引き続き適切に運用いたしますとともに、きめ細かな雇用対策を講ずることによりまして、離職者の方の早期再就職の促進に万全を期してまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →私ども、こうした制度を引き続き適切に運用いたしますとともに、きめ細かな雇用対策を講ずることによりまして、離職者の方の早期再就職の促進に万全を期してまいりたいと思っております。
末
末広まきこ#7
○末広まきこ君 一家を支えている中高年の方々が速やかに再就職できますように、労働省は総力を挙げて取り組んでいただきたいと思います。
ところで、労働大臣にお伺いしたいのですが、こうした中高年の方々の再就職が困難である原因はどのようなところにあるとお考えでしょうか。また、そうした原因を踏まえ、中高年の再就職の迅速化を図るために労働大臣がさらに検討されていらっしゃるようなことはどのようなことでしょうか、お伺いします。
この発言だけを見る →ところで、労働大臣にお伺いしたいのですが、こうした中高年の方々の再就職が困難である原因はどのようなところにあるとお考えでしょうか。また、そうした原因を踏まえ、中高年の再就職の迅速化を図るために労働大臣がさらに検討されていらっしゃるようなことはどのようなことでしょうか、お伺いします。
甘
甘利明#8
○国務大臣(甘利明君) 中高年層の再就職が困難な理由は、一言で申し上げればその年齢層に対する求人数が少ないということになります。先生御承知のとおり、失業率は若年層と中高年層が高いのでありますが、有効求人倍率を見ますと若年層は比較的高くて中高年層が低いということになりまして、ですから、どちらかという比較論で言いますと、若年層は自発的な失業が中高年層に比べると多いということなります。
そこで、そうした有効求人倍率の低い中でどうしてこれを上げていくかということが御指摘をされている点だと思うのでありますが、これは人を求める方と職を求める方のミスマッチをどう解消していくかということが大きな課題だと思います。
その一つとしては、職業能力のバージョンアップといいますか、求めているような職業に能力アップをしてうまく結びついていくようなことをしていくということが大事だと思います。それに加えまして、もう先生御案内のとおり、さきの緊急雇用開発プログラムの中で中高年層に対する雇用開発助成金の年齢層を下げました。五十五支給を四十五以上支給というふうに深掘りをさせていただいた次第でありますし、それから雇用開発、求人開拓推進員、これも拡充をして求人情報の収集であるとかあるいは就職面接会の開催等々に取り組んでおります。あわせて、中高年層、特にホワイトカラーが深刻でありますので、アビリティガーデン等でこれを活用いたしまして、先ほど申し上げました職業能力開発というものも積極的に進めていく。
それともう一点、私は大臣に就任いたしましたときに真っ先に指示をしましたことは何かと申しますと、求人と求職のミスマッチを防ぐためにもうちょっと有効求人倍率を上げる方途がないだろうかと。
それは、現在、求人と求職のデータというのは、一番大きいところは御案内のとおりハローワークでありまして、そこでマッチングを図るわけでありますけれども、それ以外にも求人のデータベースは規模は小さいんですけれどもあるわけでありまして、例えば商工会議所であるとか日経連、それが求人情報を持っているのでありますが、それとハローワークのそれとはまだ遊離している状態でありまして、これをデータベースをネットワーク化できないだろうかということがまず私が思ったことであります。このための作業を新政策の中で進めさせていただいておりまして、多少なりともデータベースがネットワーク化していきますと有効求人倍率が上がるんではないかというふうに期待をいたしておるところでございます。
この発言だけを見る →そこで、そうした有効求人倍率の低い中でどうしてこれを上げていくかということが御指摘をされている点だと思うのでありますが、これは人を求める方と職を求める方のミスマッチをどう解消していくかということが大きな課題だと思います。
その一つとしては、職業能力のバージョンアップといいますか、求めているような職業に能力アップをしてうまく結びついていくようなことをしていくということが大事だと思います。それに加えまして、もう先生御案内のとおり、さきの緊急雇用開発プログラムの中で中高年層に対する雇用開発助成金の年齢層を下げました。五十五支給を四十五以上支給というふうに深掘りをさせていただいた次第でありますし、それから雇用開発、求人開拓推進員、これも拡充をして求人情報の収集であるとかあるいは就職面接会の開催等々に取り組んでおります。あわせて、中高年層、特にホワイトカラーが深刻でありますので、アビリティガーデン等でこれを活用いたしまして、先ほど申し上げました職業能力開発というものも積極的に進めていく。
それともう一点、私は大臣に就任いたしましたときに真っ先に指示をしましたことは何かと申しますと、求人と求職のミスマッチを防ぐためにもうちょっと有効求人倍率を上げる方途がないだろうかと。
それは、現在、求人と求職のデータというのは、一番大きいところは御案内のとおりハローワークでありまして、そこでマッチングを図るわけでありますけれども、それ以外にも求人のデータベースは規模は小さいんですけれどもあるわけでありまして、例えば商工会議所であるとか日経連、それが求人情報を持っているのでありますが、それとハローワークのそれとはまだ遊離している状態でありまして、これをデータベースをネットワーク化できないだろうかということがまず私が思ったことであります。このための作業を新政策の中で進めさせていただいておりまして、多少なりともデータベースがネットワーク化していきますと有効求人倍率が上がるんではないかというふうに期待をいたしておるところでございます。
末
末広まきこ#9
○末広まきこ君 ありがとうございます。官民の持っているデータベースのネットワーク化というのは非常に大事だと思います。
私、一つ印象に残ったことがあるんですが、暮れのデパートというのは非常に混難いたしますよね。そのときに、もう見るからに六十はとうに過ぎていらっしゃるという方が、それも家事用品の売り場にいらっしゃいまして、私はその方にレジをお願いしたわけでございます。すると、商品アドバイス、このサイズではこれとこれとは合いませんよということから、きめ細かに、それからレジのカウントも速い。私は、あれ、すごい人だと思って感動を受けたことがあるんです。そこでわかったことは、そのデパートは離職者の中でまだやれそうな人をそういう繁忙期に再雇用しているんですね。ですから、非常に勘も衰えていないし、勘どころを押さえた動きをなさる。
だから、民間の持っているそういうデータベースとハローワークの持っているベースともう少しぴしゃっと合うともっとミスマッチが減らせるかなと思います。ぜひぜひお願いしたいと思います。
次に、労働基準法改正案についてお伺いしてまいります。
まず、労働基準法の改正を必要とする理由についてわかりやすく説明してください。経済社会の構造変化とか労働者の就業意識の変化に対応するためという言葉で片づけずに、改正に盛られている労働契約期間の延長、新たな裁量労働制の導入などの改正をなぜ今行わなければならないのか、これを国民の皆様にもわかるような言葉でお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →私、一つ印象に残ったことがあるんですが、暮れのデパートというのは非常に混難いたしますよね。そのときに、もう見るからに六十はとうに過ぎていらっしゃるという方が、それも家事用品の売り場にいらっしゃいまして、私はその方にレジをお願いしたわけでございます。すると、商品アドバイス、このサイズではこれとこれとは合いませんよということから、きめ細かに、それからレジのカウントも速い。私は、あれ、すごい人だと思って感動を受けたことがあるんです。そこでわかったことは、そのデパートは離職者の中でまだやれそうな人をそういう繁忙期に再雇用しているんですね。ですから、非常に勘も衰えていないし、勘どころを押さえた動きをなさる。
だから、民間の持っているそういうデータベースとハローワークの持っているベースともう少しぴしゃっと合うともっとミスマッチが減らせるかなと思います。ぜひぜひお願いしたいと思います。
次に、労働基準法改正案についてお伺いしてまいります。
まず、労働基準法の改正を必要とする理由についてわかりやすく説明してください。経済社会の構造変化とか労働者の就業意識の変化に対応するためという言葉で片づけずに、改正に盛られている労働契約期間の延長、新たな裁量労働制の導入などの改正をなぜ今行わなければならないのか、これを国民の皆様にもわかるような言葉でお願いしたいと思います。
伊
伊藤庄平#10
○政府委員(伊藤庄平君) 今御指摘ございました労働契約期間の延長、それから裁量労働制の問題について、今回の改正に織り込んでいる理由についてお答え申し上げたいと存じます。
まず、労働契約期間の上限につきましては、新商品や新技術の開発等に従事する高度の専門的知識や技術を持った方につきまして、従来の一年という上限を三年にいたしているところでございますが、このような改正は、新たなビジネスチャンスを創造していくための研究開発あるいはプロジェクトの立ち上げ等の際に、今までの社内にはそれをやっていくための人材がどうしても得がたい、そういう場合に国の内外からそういった人材を確保しやすくするための方策でございまして、働く方々から見れば一つの企業に縛られずに自分の持つ高度な能力を存分に発揮したいという働き方を可能にする選択肢をふやすことにもつながるのではないかと思っております。
また、新たな裁量労働制でございますが、本社等の中枢で働く方々、こうした方々が自律的、主体的に働くことを通じまして、目下これらの方々が従事しています業務、なかなか画一的な労働時間管理になじまない面もございますので、そういった面に新たな労働者保護のルールをしくこともねらいまして、そういったことを通じて創造的な能力を発揮できるような環境を整備していこう、こういうことを考えたものでございます。
このように、この二つの制度はいずれも新しい今後の産業の発展や育成あるいは新しい事業分野の発展、そういったことのために資していくものでございますし、同時に、グローバル化に対応した我が国のビジネスマンが、自立したそういった人材が活躍しやすい環境のもとで働いていただく、そういったことにも役立っていくのではないかというふうに考えているところでございまして、できるだけ早い段階で御審議をいただいて成立させていただければ、そういった効果が出るように的確な運用に努めてまいりたいと思っておるところでございます。
この発言だけを見る →まず、労働契約期間の上限につきましては、新商品や新技術の開発等に従事する高度の専門的知識や技術を持った方につきまして、従来の一年という上限を三年にいたしているところでございますが、このような改正は、新たなビジネスチャンスを創造していくための研究開発あるいはプロジェクトの立ち上げ等の際に、今までの社内にはそれをやっていくための人材がどうしても得がたい、そういう場合に国の内外からそういった人材を確保しやすくするための方策でございまして、働く方々から見れば一つの企業に縛られずに自分の持つ高度な能力を存分に発揮したいという働き方を可能にする選択肢をふやすことにもつながるのではないかと思っております。
また、新たな裁量労働制でございますが、本社等の中枢で働く方々、こうした方々が自律的、主体的に働くことを通じまして、目下これらの方々が従事しています業務、なかなか画一的な労働時間管理になじまない面もございますので、そういった面に新たな労働者保護のルールをしくこともねらいまして、そういったことを通じて創造的な能力を発揮できるような環境を整備していこう、こういうことを考えたものでございます。
このように、この二つの制度はいずれも新しい今後の産業の発展や育成あるいは新しい事業分野の発展、そういったことのために資していくものでございますし、同時に、グローバル化に対応した我が国のビジネスマンが、自立したそういった人材が活躍しやすい環境のもとで働いていただく、そういったことにも役立っていくのではないかというふうに考えているところでございまして、できるだけ早い段階で御審議をいただいて成立させていただければ、そういった効果が出るように的確な運用に努めてまいりたいと思っておるところでございます。
末
末広まきこ#11
○末広まきこ君 確かに産業構造というのが変化していまして、新しい労働を必要としている場合はどういうところでどういう働き方が必要とされているのか、その辺がもう一つ釈然としないので労働不安というのも募る一方ではないかと思うんですが、私も、今回の労働基準法改正案の改正趣旨については適切であると思います。
本改正に対しては、規制緩和の面が強調されておりますが、決してそのような内容ばかりではなく、労働契約の締結時に文書明示しなければならない労働条件の範囲の拡大、それから時間外労働の規制強化、個別労使紛争の迅速な処理など、働く立場を踏まえた改正も多く盛り込まれております。
また、規制緩和とされる裁量労働制の適用対象の拡大などについても、働き方の多様化を図るものであり、みずからそれを望む人がふえてきていることを考えますと、そうした希望に的確にこたえていくことが働く方本人にとってもまた日本経済の将来にとっても大変必要なことであると思います。際立っているのが、自分の意思で業務遂行の手段を考え実行するということは、働く人の自発性とともに自律性を高めるものであると評価しております。
ただ、注意深く見守っていかなくてはならない点は、働く人が不利益をこうむるような形で改正案が利用される懸念がある、こういうことではないでしょうか。したがって、くれぐれもそのような利用がなされないよう十分な歯どめをかけ、また、政府もその点に留意して企業に対して指導を行っていくことが必要なのではないかと思います。大臣、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →本改正に対しては、規制緩和の面が強調されておりますが、決してそのような内容ばかりではなく、労働契約の締結時に文書明示しなければならない労働条件の範囲の拡大、それから時間外労働の規制強化、個別労使紛争の迅速な処理など、働く立場を踏まえた改正も多く盛り込まれております。
また、規制緩和とされる裁量労働制の適用対象の拡大などについても、働き方の多様化を図るものであり、みずからそれを望む人がふえてきていることを考えますと、そうした希望に的確にこたえていくことが働く方本人にとってもまた日本経済の将来にとっても大変必要なことであると思います。際立っているのが、自分の意思で業務遂行の手段を考え実行するということは、働く人の自発性とともに自律性を高めるものであると評価しております。
ただ、注意深く見守っていかなくてはならない点は、働く人が不利益をこうむるような形で改正案が利用される懸念がある、こういうことではないでしょうか。したがって、くれぐれもそのような利用がなされないよう十分な歯どめをかけ、また、政府もその点に留意して企業に対して指導を行っていくことが必要なのではないかと思います。大臣、いかがでしょうか。
甘
甘利明#12
○国務大臣(甘利明君) ただいま先生が御指摘の点は、我々が一番留意をしなけりゃならない点だというふうに考えております。
今回の改正の柱は、もう先生先刻御承知だとは思いますが、おさらいの意味で申し上げさせていただきますと、以下の四点を主な柱としているわけであります。
まず第一点が、労働者が主体的な働き方を通じてその創造的な能力を存分に発揮しようとする場合のルールの明確化、これが一点であります。そして二点目の柱は、仕事と家庭の調和を図ること等の観点に立った長時間残業の抑制策の強化でございます。そして三点目が、変形労働時間制を総労働時間の短縮につなげていくための要件の追加であります。そして四点目の柱が、労働条件の明示制度の強化とかあるいは有給休暇日数の増加などを織り込んだものであるわけでありまして、つまり、総じて申し上げますならば、時代の変化に即応しつつ労働者の保護を一層推し進めていこうというものであります。
委員会で御審議いただき、本会議で御了解をいただいてこの法案を成立させていただきますならば、こういうような新たな改正の趣旨が十分に生かされるように、事業主に対する周知徹底や監督指導の強化に万全を期してまいりたいと思います。
この発言だけを見る →今回の改正の柱は、もう先生先刻御承知だとは思いますが、おさらいの意味で申し上げさせていただきますと、以下の四点を主な柱としているわけであります。
まず第一点が、労働者が主体的な働き方を通じてその創造的な能力を存分に発揮しようとする場合のルールの明確化、これが一点であります。そして二点目の柱は、仕事と家庭の調和を図ること等の観点に立った長時間残業の抑制策の強化でございます。そして三点目が、変形労働時間制を総労働時間の短縮につなげていくための要件の追加であります。そして四点目の柱が、労働条件の明示制度の強化とかあるいは有給休暇日数の増加などを織り込んだものであるわけでありまして、つまり、総じて申し上げますならば、時代の変化に即応しつつ労働者の保護を一層推し進めていこうというものであります。
委員会で御審議いただき、本会議で御了解をいただいてこの法案を成立させていただきますならば、こういうような新たな改正の趣旨が十分に生かされるように、事業主に対する周知徹底や監督指導の強化に万全を期してまいりたいと思います。
末
末広まきこ#13
○末広まきこ君 時間の関係でいろいろな点についてお聞きすることができませんので、私は、特に労働関係の団体から反対の声が高かった裁量労働制に絞ってお伺いしていきたいと思います。
裁量労働制については、既に研究者やデザイナーや編集者の方々などに適用されておりますが、現状はどうなっているのか、普及状況はいかがなものか。また、みなし労働時間はどのように設定されていて、それに対する労働者からの不満の声は上がっていないのかどうか。具体的な質問です。
この発言だけを見る →裁量労働制については、既に研究者やデザイナーや編集者の方々などに適用されておりますが、現状はどうなっているのか、普及状況はいかがなものか。また、みなし労働時間はどのように設定されていて、それに対する労働者からの不満の声は上がっていないのかどうか。具体的な質問です。
伊
伊藤庄平#14
○政府委員(伊藤庄平君) 現行の裁量労働制でございますが、現在の裁量労働制は、研究開発の業務に従事する方あるいは情報処理システムの分析、設計等々、専門の分野で業務の性質上その遂行方法を大幅に労働者の裁量にゆだねる必要があるものとして定めております十一の業務につきまして導入が認められておるところでございます。
その適用状況でございますが、本社の常用労働者数三十人以上の企業を対象として平成八年に調査しておりますが、採用企業の割合は全体で〇・五%でございます。千人以上の規模で見ますと五・三%ということで、ほとんどが大企業で導入されているという状況にございます。
裁量労働制の実際にみなされている労働時間数でございますが、これも平成四年の調査から見ますと平均七時間四十四分でございまして、ほぼ千人以上の所定労働時間と一致する数字でございます。
こうした現行の裁量労働制につきまして、実際に適用になっている方々がどう受けとめているかという点につきまして社会経済生産性本部が平成五年に調査を行っておりまして、裁量労働制が導入されていることについて働く方々の七割がよかったという評価で答えておりまして、導入しない方がよかったという方が大体一割弱おられる、こういう状況にございます。
この発言だけを見る →その適用状況でございますが、本社の常用労働者数三十人以上の企業を対象として平成八年に調査しておりますが、採用企業の割合は全体で〇・五%でございます。千人以上の規模で見ますと五・三%ということで、ほとんどが大企業で導入されているという状況にございます。
裁量労働制の実際にみなされている労働時間数でございますが、これも平成四年の調査から見ますと平均七時間四十四分でございまして、ほぼ千人以上の所定労働時間と一致する数字でございます。
こうした現行の裁量労働制につきまして、実際に適用になっている方々がどう受けとめているかという点につきまして社会経済生産性本部が平成五年に調査を行っておりまして、裁量労働制が導入されていることについて働く方々の七割がよかったという評価で答えておりまして、導入しない方がよかったという方が大体一割弱おられる、こういう状況にございます。
末
末広まきこ#15
○末広まきこ君 その調査結果については私も存じております。
次の質問にも具体的にお聞かせいただきたいんですが、裁量労働制によって労働者が受けるメリットはどのようなものであるのか、現在導入されている企業における事例を挙げてお答えいただきたいと思います。
この発言だけを見る →次の質問にも具体的にお聞かせいただきたいんですが、裁量労働制によって労働者が受けるメリットはどのようなものであるのか、現在導入されている企業における事例を挙げてお答えいただきたいと思います。
伊
伊藤庄平#16
○政府委員(伊藤庄平君) 御指摘のあった点につきましても、先ほど申し上げました社会経済生産性本部が平成七年に調査を行っておりまして、働く方々が裁量労働制導入のメリットとして挙げているものでございますが、まず第一に多いのが、評価の面で成果志向が高まったことを歓迎する、七七・三%の方がそういった点を挙げております。同時に、これによりまして労働時間の使い方が本人の自主性にゆだねられる、そういったことから通勤難が緩和、解消されるという点を挙げておられる方が七三・六%おられます。また、精神的なゆとりができるという項目についても挙げておられる方が六九・八%、それから自主性の尊重で仕事の質が高まるという点を挙げておられる方が六七・八%おられる、そういう状況になっております。
この発言だけを見る →末
末広まきこ#17
○末広まきこ君 今回、新たな裁量労働制が導入され、裁量労働制の適用範囲が拡大されることになりましたが、これには労働界からも反対の声が上がりました。しかし、今説明いただきましたように、仕事のやり方や時間の配分を労働者本人が決めることができる制度であり、労働者にとってのメリットも大きいと、社会経済生産性本部の調査を挙げておられましたが、裁量労働制の適用を受けておる労働者の七割近くが肯定的であるという評価が示されております。適切に利用されるのであれば決して悪い制度ではなく、むしろ労働者にとって意義ある制度である、新しい時代を引っ張る制度であると思います。ただし、この適切に利用されるということが前提でありまして、そのための十分な法的措置を含めた対応が必要であろうかと思います。
そこで伺いますが、裁量労働制が労働者の健康や長時間労働に悪影響を与えかねないという声があるのでございますが、これに対してはどのような防止策を考えていらっしゃいますでしょうか。
この発言だけを見る →そこで伺いますが、裁量労働制が労働者の健康や長時間労働に悪影響を与えかねないという声があるのでございますが、これに対してはどのような防止策を考えていらっしゃいますでしょうか。
伊
伊藤庄平#18
○政府委員(伊藤庄平君) 今回提案させていただいております新たな裁量労働制は、従来の裁量労働制と異なりまして本社等の中枢で働くホワイトカラーの方々、いわば非定型的な業務をやっておられる方々を対象とする制度でございますので、その導入に当たっては従来のものと異なり大変慎重な手続、要件を課して提案をさせていただいております。
具体的には、この新たな裁量労働制を導入するに当たりましては、賃金や労働条件全般について調査、審議する労使委員会を設けて、そこで具体的な対象労働者の範囲や業務を特定するとともに、働き過ぎをどう防止するか、またもしオーバーワークが仮にあったとしたら、健康管理のために休日確保等を含めた健康管理上の措置をどう講ずるかというようなことについて、労使委員会で全会一致で決議して届け出ることを制度を始める際の前提条件、要件として定めておるわけでございます。
したがいまして、こういった制度が正しく運用されるように私ども厳正に監督指導に努めていくわけでございますが、そういったことが功を奏しますれば、こういった働き過ぎの防止あるいは長時間労働等の防止につながりますし、またそうした面で事業主が十分対応していない限り、労使委員会は全会一致で決議することを条件にしておりますので、労働者の方から見ればその辺の待遇が不十分であればいつでも拒否できる、こういった制度として私ども提案をさせていただいているところでございます。
この発言だけを見る →具体的には、この新たな裁量労働制を導入するに当たりましては、賃金や労働条件全般について調査、審議する労使委員会を設けて、そこで具体的な対象労働者の範囲や業務を特定するとともに、働き過ぎをどう防止するか、またもしオーバーワークが仮にあったとしたら、健康管理のために休日確保等を含めた健康管理上の措置をどう講ずるかというようなことについて、労使委員会で全会一致で決議して届け出ることを制度を始める際の前提条件、要件として定めておるわけでございます。
したがいまして、こういった制度が正しく運用されるように私ども厳正に監督指導に努めていくわけでございますが、そういったことが功を奏しますれば、こういった働き過ぎの防止あるいは長時間労働等の防止につながりますし、またそうした面で事業主が十分対応していない限り、労使委員会は全会一致で決議することを条件にしておりますので、労働者の方から見ればその辺の待遇が不十分であればいつでも拒否できる、こういった制度として私ども提案をさせていただいているところでございます。
末
末広まきこ#19
○末広まきこ君 裁量労働制が入って自分の意思で仕事に取り組めるということで思わず働き過ぎという、熱中する余りの働き過ぎ、オーバーワークというのが大変心配なんですが、これはもう本当に冗談ですけれども、例えば今あるタイムレコーダーにボイスナビみたいなものをつけていただきまして、それで退社時にぱっと押したら、あなたはきょうは働き過ぎました、あしたはもう少しゆとりを持ちましょうとか、何かそういうふうなことを言ってもらうようなことも必要になるんじゃないかな、あくまでも冗談の範囲でそう思っております。
私も、制度としてはこういった措置をとることで十分でありまして、対象として不適当な方への裁量労働制の導入は十分防げるものであると思います。加えて、衆議院において修正案で、本人同意も要件とされることになってより不適切な利用が回避されるのではないかと思います。
それでもいささかの心配が残ります。実態面でどうなのかという不安でございます。
すなわち、労働組合が組織されておりますような会社ではよろしいでしょうけれども、そういうことの少ない中小企業において果たして労使委員会で労使の話し合いが適切に行われるのかどうか、この点どうお考えになりますでしょうか。労使委員会という制度を設けるから大丈夫と言えるんでしょうか。中小企業における労使の話し合いが適切に行われるような何らかの対策が必要なのではないでしょうか。
改正を評価する方々の中にもこんな声があります。企業における健全な労使関係の体制を整えることがこの改正法を生かすかぎとなるという意見がございます。ぜひともこうした点に十分配慮していただきたいと思いますが、どうでしょうか。
この発言だけを見る →私も、制度としてはこういった措置をとることで十分でありまして、対象として不適当な方への裁量労働制の導入は十分防げるものであると思います。加えて、衆議院において修正案で、本人同意も要件とされることになってより不適切な利用が回避されるのではないかと思います。
それでもいささかの心配が残ります。実態面でどうなのかという不安でございます。
すなわち、労働組合が組織されておりますような会社ではよろしいでしょうけれども、そういうことの少ない中小企業において果たして労使委員会で労使の話し合いが適切に行われるのかどうか、この点どうお考えになりますでしょうか。労使委員会という制度を設けるから大丈夫と言えるんでしょうか。中小企業における労使の話し合いが適切に行われるような何らかの対策が必要なのではないでしょうか。
改正を評価する方々の中にもこんな声があります。企業における健全な労使関係の体制を整えることがこの改正法を生かすかぎとなるという意見がございます。ぜひともこうした点に十分配慮していただきたいと思いますが、どうでしょうか。
伊
伊藤庄平#20
○政府委員(伊藤庄平君) この新たな裁量労働制を実施するに当たりましては、御指摘のように、賃金や労働条件等々をめぐりましていい労使関係のもとで話し合いが行われる体制が十分確保されている、そういう状況のもとで実施されることがぜひとも必要だという点については私ども全く同感でございます。
したがいまして、この裁量労働制を実施するためには、先ほど申し上げましたように、労使委員会を設置して賃金等全般について調査、審議する場を設けておくことを要件といたしておりますが、この労使委員会の設立に当たりましても、労働組合がない場合にありましても、労使委員会の労働側の代表委員の選出につきましては十分民主的な手続で選任されるようにその手続等につきまして、まず従業員の過半数を代表する者を選び、その方が指名する労使委員会のメンバーを従業員の過半数が投票で信任手続をとる、そういった手続を課しまして、この労使委員会の労働者代表委員が真に従業員を代表するものとして構成されるようなことを要件として設定をさせていただいているところでございます。
そういった労使委員会がこの裁量労働制の導入をめぐりましていろんな条件について話し合うわけでございますが、話し合った結果につきましては労働基準監督署へ届け出義務を課しております。私ども、その際に、届け出を受けた段階で法令あるいは今後つくってまいります指針に適合しているかどうかをチェックいたしまして、適合していない場合は、それに適合したものとなるように厳正な指導、またその後における監督を行ってまいりますので、御指摘のような問題が出ないように、こういった仕組みを十分私ども活用いたしまして的確な制度の運営に努めてまいりたいと思っております。
とりわけ中小企業等で労働組合のない場合を御懸念かと存じますが、今までの仕組みでいろいろ対応できるかと思いますのと、それから各労働基準監督署の窓口におきましては、中小企業の届け出があった場合、大企業と違いまして組織、構成というものは比較的単純でございますから、本当に法律上要件といたしております事業主が裁量を労働者に与えて、業務上の指示をしないこととする方々が対象となっているかどうかのチェックというのは比較的容易でございますので、その辺は厳正に、必要によっては事業所に直接赴いてその辺も確認した上で受理するようなことも今後法案の成立した段階では実施してまいりたいというふうに思っておるところでございます。
この発言だけを見る →したがいまして、この裁量労働制を実施するためには、先ほど申し上げましたように、労使委員会を設置して賃金等全般について調査、審議する場を設けておくことを要件といたしておりますが、この労使委員会の設立に当たりましても、労働組合がない場合にありましても、労使委員会の労働側の代表委員の選出につきましては十分民主的な手続で選任されるようにその手続等につきまして、まず従業員の過半数を代表する者を選び、その方が指名する労使委員会のメンバーを従業員の過半数が投票で信任手続をとる、そういった手続を課しまして、この労使委員会の労働者代表委員が真に従業員を代表するものとして構成されるようなことを要件として設定をさせていただいているところでございます。
そういった労使委員会がこの裁量労働制の導入をめぐりましていろんな条件について話し合うわけでございますが、話し合った結果につきましては労働基準監督署へ届け出義務を課しております。私ども、その際に、届け出を受けた段階で法令あるいは今後つくってまいります指針に適合しているかどうかをチェックいたしまして、適合していない場合は、それに適合したものとなるように厳正な指導、またその後における監督を行ってまいりますので、御指摘のような問題が出ないように、こういった仕組みを十分私ども活用いたしまして的確な制度の運営に努めてまいりたいと思っております。
とりわけ中小企業等で労働組合のない場合を御懸念かと存じますが、今までの仕組みでいろいろ対応できるかと思いますのと、それから各労働基準監督署の窓口におきましては、中小企業の届け出があった場合、大企業と違いまして組織、構成というものは比較的単純でございますから、本当に法律上要件といたしております事業主が裁量を労働者に与えて、業務上の指示をしないこととする方々が対象となっているかどうかのチェックというのは比較的容易でございますので、その辺は厳正に、必要によっては事業所に直接赴いてその辺も確認した上で受理するようなことも今後法案の成立した段階では実施してまいりたいというふうに思っておるところでございます。
末
末広まきこ#21
○末広まきこ君 ぜひ細かい目配りをお願いしたいと思います。
また、裁量労働制下での今後の大きな課題は評価制度であると思います。
先ほど申し上げました社会経済生産性本部調査によりますと、裁量労働制が普及しない理由としまして、企業は、成果についての評価方法が確立していない、これを挙げております。一方の労働者は、納得性のある評価ができていない、こう答える者が五割近くおります。
裁量労働制導入のねらいである労働者が生き生きと働き、持てる能力を最大限発揮する、こういうことを実現するには、やはり適正に評価がなされ、それに見合った賃金が支払われるということが不可欠でございます。こうした適正な評価制度構築に向けて、企業は十分な対応をしているのでしょうか。企業における評価制度の実態について、把握していましたら紹介してください。
この発言だけを見る →また、裁量労働制下での今後の大きな課題は評価制度であると思います。
先ほど申し上げました社会経済生産性本部調査によりますと、裁量労働制が普及しない理由としまして、企業は、成果についての評価方法が確立していない、これを挙げております。一方の労働者は、納得性のある評価ができていない、こう答える者が五割近くおります。
裁量労働制導入のねらいである労働者が生き生きと働き、持てる能力を最大限発揮する、こういうことを実現するには、やはり適正に評価がなされ、それに見合った賃金が支払われるということが不可欠でございます。こうした適正な評価制度構築に向けて、企業は十分な対応をしているのでしょうか。企業における評価制度の実態について、把握していましたら紹介してください。
伊
伊藤庄平#22
○政府委員(伊藤庄平君) 御指摘のように、裁量労働制を実施した場合に、裁量労働制の導入とはまた別に、我が国の雇用慣行あるいは賃金体系等の見直しが進む中で、やはり能力あるいは成果等を重視した人事管理のあり方を打ち出す企業が今大変増加しておるわけでございますが、裁量労働制を実施する場合には、当然そういったことも労使委員会において使用者側からすべて開示されて、そういうものを見た上で労働側が裁量労働制の導入に賛成をするかどうかを制度上は十分担保した仕組みといたしているところでございます。
現在の裁量労働制で見ましても、裁量労働制の導入のメリットとして、先ほどお話し申し上げましたように、仕事の評価面で成果志向、そういったものが徹底してきている、そういうことを労働者側から評価する声が六六%ほどもあるわけでございます。
今後、こういった評価制度が今ちょうどいろんな企業で検討され、創意工夫されて変わりつつある段階でございますので、私どもそういった実例も集めながら広く関係者に提供して、労使委員会等におきましては、労働者が参画したもとでこの裁量労働制の導入の前提としての評価制度について労使間で十分話し合われたり、必要な情報が事業主から開示されるような指導をしてまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →現在の裁量労働制で見ましても、裁量労働制の導入のメリットとして、先ほどお話し申し上げましたように、仕事の評価面で成果志向、そういったものが徹底してきている、そういうことを労働者側から評価する声が六六%ほどもあるわけでございます。
今後、こういった評価制度が今ちょうどいろんな企業で検討され、創意工夫されて変わりつつある段階でございますので、私どもそういった実例も集めながら広く関係者に提供して、労使委員会等におきましては、労働者が参画したもとでこの裁量労働制の導入の前提としての評価制度について労使間で十分話し合われたり、必要な情報が事業主から開示されるような指導をしてまいりたいと思っております。
末
末広まきこ#23
○末広まきこ君 まだ余り評価制度については具体的なところは確立されていないというようなイメージですね。
この評価制度については本当に素朴な疑問がございまして、例えば営業のようなすぱんと売上高の増減という数字ではっきりと成果が出てくるような場合は評価もしやすいわけなんですけれども、大事などの管理部門では成果というものは客観的に出てこない。その場合の評価はどうなるのか、こうした部門において評価は今後どのように適正化していかれるのかという、まことに素朴な疑問も感じます。
そこで、日本の評価制度の実情と、アメリカでは既に成果主義を採用していると聞いておりますが、どういう評価システムをお持ちなんでしょうか。これはおわかりの範囲内でお教えください。
この発言だけを見る →この評価制度については本当に素朴な疑問がございまして、例えば営業のようなすぱんと売上高の増減という数字ではっきりと成果が出てくるような場合は評価もしやすいわけなんですけれども、大事などの管理部門では成果というものは客観的に出てこない。その場合の評価はどうなるのか、こうした部門において評価は今後どのように適正化していかれるのかという、まことに素朴な疑問も感じます。
そこで、日本の評価制度の実情と、アメリカでは既に成果主義を採用していると聞いておりますが、どういう評価システムをお持ちなんでしょうか。これはおわかりの範囲内でお教えください。
伊
伊藤庄平#24
○政府委員(伊藤庄平君) 評価制度、我が国の現状、それからアメリカにおける状況でございますが、我が国における評価制度の最近の状況を見ますと、目標管理制度を導入してそれを評価し賃金制度と結びつけている例が非常に多くふえてきております。
この目標管理制度は、あらかじめそういった本社等のいろんな部門におられるホワイトカラーの方々につきまして、上司と面接等をしながら、達成すべき課題、またそれにどのように取り組むかというようなことを話し合って、その達成すべき課題、目標を設定する、それを一定期間経過した後に、自分がどこまで達成したかというようなことについて自己評価をして上司と話し合う、上司がそういったことをもとにして達成ぐあいを評価して記録し、人事等のセクションとつないでいく、こういったことを基本とした制度を設けておられるのが一番最近の大きな目標管理制度の実情かと存じます。
こういうことを通じまして、今評価制度がいろいろと変えられつつある、また創意工夫されつつある段階だろうと思いますが、今後この労使委員会という仕組みを通じて、労働側が参画したもとでこういったよりよい評価制度ができていくことを期待しておるわけでございます。
アメリカの場合、我が国の形と若干違いますのは、職務の評価制度が非常に発達している、給与等がほぼ職務給で構成されている、職務ごとに細かくその難易度また達成すべき課題等があらかじめかなり確立されておる状況にございます。したがいまして、職務ごとにその目標の設定等が比較的容易に行われ、それをどこまで本人が達成したかというようなことの評価もかなり以前から発達した仕組みで行われておるようでございます。特にそういった評価につきまして、上司と直接評価される方が話し合いながら評価する、評価成果について本人にフィードバックする、こういった仕組みも一般的に行われておるようでございまして、かなりオープンな形で評価が行われる体制ができているというふうに伺っております。
この発言だけを見る →この目標管理制度は、あらかじめそういった本社等のいろんな部門におられるホワイトカラーの方々につきまして、上司と面接等をしながら、達成すべき課題、またそれにどのように取り組むかというようなことを話し合って、その達成すべき課題、目標を設定する、それを一定期間経過した後に、自分がどこまで達成したかというようなことについて自己評価をして上司と話し合う、上司がそういったことをもとにして達成ぐあいを評価して記録し、人事等のセクションとつないでいく、こういったことを基本とした制度を設けておられるのが一番最近の大きな目標管理制度の実情かと存じます。
こういうことを通じまして、今評価制度がいろいろと変えられつつある、また創意工夫されつつある段階だろうと思いますが、今後この労使委員会という仕組みを通じて、労働側が参画したもとでこういったよりよい評価制度ができていくことを期待しておるわけでございます。
アメリカの場合、我が国の形と若干違いますのは、職務の評価制度が非常に発達している、給与等がほぼ職務給で構成されている、職務ごとに細かくその難易度また達成すべき課題等があらかじめかなり確立されておる状況にございます。したがいまして、職務ごとにその目標の設定等が比較的容易に行われ、それをどこまで本人が達成したかというようなことの評価もかなり以前から発達した仕組みで行われておるようでございます。特にそういった評価につきまして、上司と直接評価される方が話し合いながら評価する、評価成果について本人にフィードバックする、こういった仕組みも一般的に行われておるようでございまして、かなりオープンな形で評価が行われる体制ができているというふうに伺っております。
末
末広まきこ#25
○末広まきこ君 日本では、自分のやった仕事の成果が評価されるなんという、そういうドライなシステムというのは今までなかったものですから、なかなか感覚的になじみがないので、それゆえに評価制度はどのようなものになるのかというのが大変興味もあるし心配でもあるというところでございます。労働省としても、公正な評価のモデルをつくって企業に示すべきであると考えます。また労働者としては、何らかのモデルや標準があってほしいというのが切実な気持ちでございます。
そこで、最後の質問になりますが、裁量労働制の趣旨が十分に生かされ、生き生きと働くことができ、働く人たちが持てる能力を最大限発揮することができるような環境整備に向けて、質問を幾つかさせていただきましたが、私は適切な労使協議の問題や評価制度の問題などにも力を注いでいただきたいと思います。
衆議院における修正によりまして、裁量労働制の導入が一年延期されることになりましたので、この間に私が申し上げました点についても十分な御検討をひとついただきたいと思いますが、これらの点につきまして、最後に大臣の御決意を伺って私の質問を終わります。
この発言だけを見る →そこで、最後の質問になりますが、裁量労働制の趣旨が十分に生かされ、生き生きと働くことができ、働く人たちが持てる能力を最大限発揮することができるような環境整備に向けて、質問を幾つかさせていただきましたが、私は適切な労使協議の問題や評価制度の問題などにも力を注いでいただきたいと思います。
衆議院における修正によりまして、裁量労働制の導入が一年延期されることになりましたので、この間に私が申し上げました点についても十分な御検討をひとついただきたいと思いますが、これらの点につきまして、最後に大臣の御決意を伺って私の質問を終わります。
甘
甘利明#26
○国務大臣(甘利明君) お話しのとおり、衆議院でこの部分、裁量労働制の施行の時期が一年先になりました。それは御指摘のとおり、先生御指摘のもろもろの心配事をきちっと検討しなさいと、そのための時間というふうに承知をさせていただいておりまして、この指針に関しましては法案成立後直ちに専門的な検討の場を設けまして精力的に検討していきたいと思いますし、その上で中央労働基準審議会に諮りまして、労使の合意が得られるように十分に審議を尽くしていく所存でございます。
この発言だけを見る →末
田
田浦直#28
○田浦直君 自由民主党の田浦直でございます。
先日、大臣の所信あるいは労働基準法の一部改正の趣旨説明をお受けしたわけですけれども、それに関連して幾つかお尋ねをさせていただきたいと思っているわけでございます。
私は、いろいろお話を聞いておりまして、これからの労働力あるいは労働、こういうものは一体どうなっていくんだろうかという非常な心配を持っておるわけでございます。御存じのように日本というのは少子・高齢化というものがとても進んでおるわけでございまして、先日の新聞でも少子化については出生率が一・三八ですか、百十九万人しか生まれていないということが取り上げられております。
私、昭和三十何年と思いますけれども、ひのえうまの年というのがあったんですけれども、そのときに物すごく子供が減ったんです、出生が。一年で二百万ぐらいあったのが、その年は五十万ぐらい減って百五十万ぐらいになったという鋭角のカーブを思い出しておるんですけれども、今の出生率は百十九万、その鋭角のカーブのさらに鋭角のカーブを描いた出生率しかない、これがしかもずっと続いておるというふうな状況でございます。これはやっぱりもっと真剣に考えなければ、あるいは国としてももっと真剣に取り組まなければならない課題だというふうに思うわけです。
一方では、今度は高齢者、もう世界で一番長寿国になっている。男子では七十七歳、女子では八十四歳というふうな高齢社会になっている、しかも長生きしながら働ける、そういうふうな時代になってきているわけです。そういったものを総合しますと、例えばこれから十年、二十年、三十年ぐらい先の労働というのはどういうふうに変わっていくのか、あるいは労働力といいますか、そういったものを総合したものはどういう変化をしていくのか、それに対して国は対応できるのかな、そういうことを感じるわけです。
少子・高齢化の進展する中で今後の労働力についてはどういうお考えを持たれておられるのか、基本的なことですけれども、その点からお尋ねをさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →先日、大臣の所信あるいは労働基準法の一部改正の趣旨説明をお受けしたわけですけれども、それに関連して幾つかお尋ねをさせていただきたいと思っているわけでございます。
私は、いろいろお話を聞いておりまして、これからの労働力あるいは労働、こういうものは一体どうなっていくんだろうかという非常な心配を持っておるわけでございます。御存じのように日本というのは少子・高齢化というものがとても進んでおるわけでございまして、先日の新聞でも少子化については出生率が一・三八ですか、百十九万人しか生まれていないということが取り上げられております。
私、昭和三十何年と思いますけれども、ひのえうまの年というのがあったんですけれども、そのときに物すごく子供が減ったんです、出生が。一年で二百万ぐらいあったのが、その年は五十万ぐらい減って百五十万ぐらいになったという鋭角のカーブを思い出しておるんですけれども、今の出生率は百十九万、その鋭角のカーブのさらに鋭角のカーブを描いた出生率しかない、これがしかもずっと続いておるというふうな状況でございます。これはやっぱりもっと真剣に考えなければ、あるいは国としてももっと真剣に取り組まなければならない課題だというふうに思うわけです。
一方では、今度は高齢者、もう世界で一番長寿国になっている。男子では七十七歳、女子では八十四歳というふうな高齢社会になっている、しかも長生きしながら働ける、そういうふうな時代になってきているわけです。そういったものを総合しますと、例えばこれから十年、二十年、三十年ぐらい先の労働というのはどういうふうに変わっていくのか、あるいは労働力といいますか、そういったものを総合したものはどういう変化をしていくのか、それに対して国は対応できるのかな、そういうことを感じるわけです。
少子・高齢化の進展する中で今後の労働力についてはどういうお考えを持たれておられるのか、基本的なことですけれども、その点からお尋ねをさせていただきたいと思います。
征
征矢紀臣#29
○政府委員(征矢紀臣君) ただいまの今後の我が国の労働力人口のまず動向でございますが、御指摘のように少子・高齢化が今後進展するという中で、私どもの推計によりますと、若年層の労働力供給の減少によりまして、二〇〇五年ころをピークとして全体として労働力人口は減少に転ずるものというふうに見込んでおります。こうした中で、労働力人口全体に占める六十歳以上の割合につきましても、一九九七年の一三・四%から二〇一五年ころにおきましては約二〇%、労働力人口の五人に一人が六十歳以上の高齢者となるというふうな見込みでございます。
これに対してどう対処するかという点につきましては今後の重要課題でございまして、当面の対策とあわせて今後の政策ビジョン等について検討を始めているところでございます。
この発言だけを見る →これに対してどう対処するかという点につきましては今後の重要課題でございまして、当面の対策とあわせて今後の政策ビジョン等について検討を始めているところでございます。