労働・社会政策委員会

2000-08-09 参議院 全118発言

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会議録情報#0
平成十二年八月九日(水曜日)
   午前九時四十分開会
    ─────────────
   委員氏名
    委員長         吉岡 吉典君
    理 事         大島 慶久君
    理 事         大野つや子君
    理 事         小山 孝雄君
    理 事         川橋 幸子君
    理 事         長谷川 清君
                上杉 光弘君
                釜本 邦茂君
                斉藤 滋宣君
                清水嘉与子君
                溝手 顕正君
                笹野 貞子君
                高嶋 良充君
                直嶋 正行君
                但馬 久美君
                浜四津敏子君
                八田ひろ子君
                大脇 雅子君
                高橋紀世子君
                魚住 汎英君
                友部 達夫君
    ─────────────
   委員の異動
 八月九日
    辞任         補欠選任
     川橋 幸子君     木俣 佳丈君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         吉岡 吉典君
    理 事
                大島 慶久君
                大野つや子君
                小山 孝雄君
                木俣 佳丈君
                長谷川 清君
    委 員
                上杉 光弘君
                釜本 邦茂君
                斉藤 滋宣君
                清水嘉与子君
                溝手 顕正君
                笹野 貞子君
                高嶋 良充君
                直嶋 正行君
                但馬 久美君
                浜四津敏子君
                八田ひろ子君
                大脇 雅子君
                高橋紀世子君
                魚住 汎英君
   国務大臣
       労働大臣     吉川 芳男君
   政務次官
       労働政務次官   釜本 邦茂君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山岸 完治君
   政府参考人
       文部大臣官房審
       議官       玉井日出夫君
       文部大臣官房審
       議官       清水  潔君
       厚生省保険局長  近藤純五郎君
       中小企業庁次長  殿岡 茂樹君
       労働大臣官房政
       策調査部長    松崎  朗君
       労働省労政局長  澤田陽太郎君
       労働省女性局長  藤井 龍子君
       労働省職業安定
       局長       渡邊  信君
       労働省職業能力
       開発局長     日比  徹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国政調査に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○労働問題及び社会政策に関する調査
○理事補欠選任の件
〇継続調査要求に関する件
〇委員派遣に関する件

    ─────────────
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吉岡吉典#1
○委員長(吉岡吉典君) ただいまから労働・社会政策委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る七月二十七日、常田享詳君が委員を辞任され、その補欠として釜本邦茂君が選任されました。
    ─────────────
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吉岡吉典#2
○委員長(吉岡吉典君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、労働問題及び社会政策に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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吉岡吉典#3
○委員長(吉岡吉典君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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吉岡吉典#4
○委員長(吉岡吉典君) この際、吉川労働大臣及び釜本労働政務次官から発言を求められておりますので、順次これを許します。吉川労働大臣。
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吉川芳男#5
○国務大臣(吉川芳男君) このたび労働大臣を務めることになりました吉川芳男であります。
 現在、我が国の雇用失業情勢は、六月の完全失業率が四・七%、有効求人倍率が〇・五九倍と依然として厳しい状況にあります。しかしながら、新規求人は増加し、特に情報通信技術や介護関連の分野等においては、本年一月以降、前年に比べ二〇%以上増加しております。このような状況が続いていることから、雇用情勢には改善の動きが見られると考えております。
 私は、従来より、安全、安心、安定を確保することの大切さを主張してまいりましたが、労働大臣として、働く人たちすべてが安全で安心して安定して働くことのできる社会の実現に向けて邁進してまいりたいと思っております。このために、次の政策を積極的に推進してまいります。
 第一は、雇用失業情勢の改善の動きをより確かなものとすることです。
 働く人たちすべてがIT革命の進展に十分対応できるよう、情報通信等の職業訓練の拡充強化に努めてまいります。また、ミスマッチ解消を重点とする緊急雇用対策の着実な実施に努め、三十五万人程度の雇用就業機会の増大の実現化を図ってまいります。
 そごうグループの経営破綻に関しましては、関連企業における失業の予防のため、雇用調整助成金の大型倒産等事業主として指定するなど必要な対策を行っております。今後とも、産業、雇用の動向に十分留意し、雇用の安定のためにきめ細かな対策を迅速に行うよう努めてまいります。
 第二は、働く人たちが安全で安心して働くことができる労働環境の整備であります。
 過労死の予防など、職場における安全と働く人たちの健康の確保に努めてまいります。
 また、労働時間の短縮を推進し、長期休暇制度の普及に取り組んでまいります。
 さらに、個別的労使紛争の増加に対応し、簡易迅速な紛争処理システムの整備について検討を進めてまいります。
 第三は、少子高齢化の進展に対応した高齢者の雇用対策や仕事と家庭の両立支援対策の推進であります。
 活力ある高齢社会を築くため、六十五歳までの雇用を確保できるよう定年の引き上げや継続雇用制度等の導入の推進を図るとともに、将来的には年齢にかかわりなく働き続けることのできる社会の実現に向けて検討を進めてまいります。
 また、育児休業を取得しやすく職場復帰しやすい環境を整備するなど、働きながら安心して子供を産み育てることができるようにするための対策を充実してまいります。
 第四は、行政改革の推進であり、来年一月の厚生労働省の発足に向け、関係省庁との緊密な連携のもと、必要な準備に万全を期してまいります。
 労働問題に関する諸課題の解決には政労使の一致協力した取り組みが必要です。このため、良好な労使関係の維持、発展、政労使の意思疎通の促進に努めてまいります。
 私は、労働行政を預かる者として、雇用の安定を初めとする諸課題の達成に全力を挙げて取り組む所存であります。吉岡委員長を初め委員各位の一層の御理解、御協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
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吉岡吉典#6
○委員長(吉岡吉典君) 釜本労働政務次官。
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釜本邦茂#7
○政務次官(釜本邦茂君) このたび労働総括政務次官を務めることになりました釜本邦茂でございます。
 我が国の雇用失業情勢は、依然として厳しい状況にありますが、改善の動きが広がってきております。このような動きをより確かなものとするため、雇用対策を的確に推進し、雇用不安の解消に努めることが重要です。
 また、一人一人の意欲と能力が生かされ、安心して働くことができ、ゆとりを実感できる勤労者生活を実現していくことが重要であります。
 私は、吉川労働大臣とともに、労働行政の推進に全力を尽くして取り組んでまいりますので、吉岡委員長を初め委員会の先生方の格別の御指導、御協力を賜りますようお願いいたします。
    ─────────────
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吉岡吉典#8
○委員長(吉岡吉典君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 労働問題及び社会政策に関する調査のため、本日の委員会に文部大臣官房審議官玉井日出夫君、文部大臣官房審議官清水潔君、厚生省保険局長近藤純五郎君、中小企業庁次長殿岡茂樹君、労働大臣官房政策調査部長松崎朗君、労働省労政局長澤田陽太郎君、労働省女性局長藤井龍子君、労働省職業安定局長渡邊信君及び労働省職業能力開発局長日比徹君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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吉岡吉典#9
○委員長(吉岡吉典君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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吉岡吉典#10
○委員長(吉岡吉典君) 労働問題及び社会政策に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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大島慶久#11
○大島慶久君 ただいまの大臣の所信的ごあいさつに対して、短時間でございますけれども、三点ばかり質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 最初に、大臣、御就任以来何かと、こういう時期でございます、御苦労の多いことと思いますけれども、現下のこの厳しい雇用情勢に対する御認識と、その認識を踏まえた雇用対策への取り組みについてまず最初にお伺いをいたします。
 我が国の経済は、一昨年からの一連の経済対策の効果に加えまして、アジアの経済も少しずつ回復され、その影響にもよろうかと思いますけれども、穏やかな改善が続いております。自律的な回復に向けた動きが徐々に強まってきているという見方をいたしております。
 しかしながら、雇用失業情勢については、ただいま大臣からのごあいさつの中にもございましたように六月の完全失業率が四・七%と、極めてこれは高水準で推移しております。依然として厳しい状況が続いておるわけでございます。さらに、今後についても、雇用は景気におくれて回復する傾向があることでありますし、採用抑制を中心とした雇用調整の動きが続く可能性があると思います。
 当面は厳しい状況が続くものと考えられますので、私の第一の質問に対して大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
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吉川芳男#12
○国務大臣(吉川芳男君) 現下の雇用失業情勢については、六月の有効求人倍率は〇・五九倍となっており前月より上昇したものの完全失業率が四・七%と前月より上昇するなど、依然として厳しい状況にあると認識しております。
 しかしながら、景気の先行指数であります新規求人は増加し、特に情報通信技術や介護関連の分野におきましては、本年一月以降、前年に比べて二〇%以上増加しております。このような状況が続いていることから、雇用情勢には改善の動きが見られると考えております。
 このため、労働省といたしましては、この傾向をさらに促進し三十五万人程度の雇用就業機会の増大の実現化を図るために、ミスマッチ解消を重点とする緊急雇用対策の着実な実施に引き続き全力を挙げて取り組んでまいりたいと思っております。
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大島慶久#13
○大島慶久君 次に、IT革命と労働政策に関連いたしまして大臣の取り組みへの御決意をお伺いしたいと思います。
 我々が想像する以上に現在の日本社会にもIT革命の波が押し寄せておりますが、経済産業構造が変化する中で、今後、情報通信産業などの新規・成長分野における雇用の創出が多く見込まれる、そういう想像をいたしておりますが、その一方では、あらゆる職業分野の労働者にパソコン等を使いこなす能力が求められるようになることは必至であります。とりわけ、こうした能力が不足をしております中高年齢者にとりましては、これまでの職業経験や知識を職場で十分に活用できなくなったりあるいは再就職の際の選択肢が狭まることなどにより、その雇用関係が一層著しいものになるということが想像できます。
 このため、今後、我が国がIT革命に対して雇用面も含めて的確に対応するためには、働く人すべてがIT化に対応した職業能力を身につけることが極めて重要であると考えられるわけであります。また、情報通信関連産業が生み出す新たな雇用ニーズに対応できる高度な人材の確保育成も不可欠であります。
 政府は、IT革命への対応を我が国の重要課題の一つとして位置づけておられるわけでありますが、今私が申し上げたとおり、社会基盤の整備等のハード面のみならず、IT革命に対応した労働者の能力開発といったソフト面からの対応も極めて重要な課題と思います。
 大臣のお考えをお聞きいたしたいと思います。
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吉川芳男#14
○国務大臣(吉川芳男君) 大島委員の質問に答えさせてもらいます。
 IT革命の進展に伴いまして、雇用面への影響といたしましては、情報通信関連分野の人材ニーズが今後一層拡大することが期待されておりますけれども、その一方で、IT関連機器の操作能力等にかかわるミスマッチの発生も懸念されているところでございます。
 このために、働く人すべてがIT化に対応できますようにということを目指した対策の推進によりまして、こうしたミスマッチの解消を図るとともに、情報通信関連分野の雇用ニーズに対応する人材の確保育成を図っていく必要があると考えております。
 具体的には、まず労働者のパソコン等の操作能力を向上するために、公共職業能力開発施設での訓練や専修学校等への委託訓練の拡大等により十分な教育訓練機会を確保していくことにあると思っております。また、情報通信分野の求人の増加に対応した高度な人材育成のための訓練コースの拡大強化についても検討してまいりたいと思います。
 私といたしましては、我が国のIT革命への対応に関し労働政策が重要な役割を果たすべきものがあるというふうに認識しておりますし、今後一層の対策の充実強化に努めてまいりたいと思っております。
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大島慶久#15
○大島慶久君 最後に、経済産業構造の転換期における今後の雇用対策について大臣のお考えをお伺いしておきたいと思います。
 IT革命はその一つのあらわれでありますけれども、現在の我が国は大きく経済産業構造が変わっていく時期にあります。そして、雇用対策についても一定の見直しをぜひ加えていくべき時期が来ているのではないかと思うわけでございます。すなわち、どちらかといえば、失業者対策に重点を置くことのみならず、労働者が必要な職業能力開発を自発的に行い、このような人々が失業を得ないで新規・成長分野に円滑に転職できるような対応が今後一層重要性を増すのではないかと考えているわけであります。
 このような時期に労働大臣をお務めになられるということは、極めて重大な責務を負われると同時に大変御苦労でございますけれども、私は心から大臣の御活躍にエールを送りたいと思っております。今所信でも述べられたことを着実に実行されて、我が国の労働行政がいい状況に置かれますように心から念願をいたすものでございますので、最後の質問に大臣はどうお考えなのかお伺いをしておきたいと思います。
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吉川芳男#16
○国務大臣(吉川芳男君) お答え申し上げます。
 経済産業構造が大きく変化する中で中長期的に雇用の安定を図っていくということは、御指摘のとおり、良好な雇用機会の創出、確保を図るとともに、円滑な労働移動に対する支援など、労働力需給のミスマッチを解消するための施策をより効果的に講じていくことを検討する必要があると考えております。
 労働省といたしましては、経済産業構造の変化に対応した雇用の安定のための支援策のあり方について秋以降に関係審議会で御審議をいただきたいと考えておりまして、その結果を踏まえつつ適正に対処してまいりたいと思っております。
 なお、私に対しての御激励には心から感謝申し上げます。
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大島慶久#17
○大島慶久君 それぞれ御答弁いただきまして、ありがとうございました。
 これで私の質問を終わります。
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但馬久美#18
○但馬久美君 公明党の但馬久美でございます。
 まず、吉川労働大臣そしてまた釜本労働総括政務次官、御就任おめでとうございます。
 私は、女性の就業環境の整備について何点かお伺いしたいと思っております。最近、女性の就業環境の整備に関しましてマスコミ報道や労働省の発表に注目すべき点がありました。この点について若干何点か質問いたします。
 女性の就業環境の整備は、まず女性の社会参加を促進する観点からと、もう一つは少子高齢化が進む中で将来の労働力不足の危機を回避する意味から、女性問題の大きな課題となっております。七月に、日経に大臣のインタビューの記事が掲載されておりました。そこで、女性の就業環境の整備では育児・介護休業の安定が重要で、これには男性の理解や協力が欠かせず、男性に対する啓蒙活動をしていかねばならない、そういうふうに発言をされていらっしゃいます。
 まず、大臣のこの発言の趣旨についてお伺いしたいと思います。
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吉川芳男#19
○国務大臣(吉川芳男君) お尋ねのインタビューでは次のような趣旨で申し上げておきました。
 男女労働者ともに希望すれば育児休業、介護休業を取得できるような育児休業、介護休業制度を定着させることは、女性が育児、介護についてより重い役割を担っているという現状にかんがみますときに、女性がその能力を十分に発揮できる就業環境の整備としてとりわけ重要であると考えておりますがゆえでございます。
 さらに、女性が育児、介護についてより重い役割を担っている現状の背景には、男は仕事、女は家事、育児というような固定的な性別役割分担意識があると考えていることから、これを見直し、女性だけでなくて男性ともどもに家事や子育てへ積極的に参加することが重要であるということを啓発していく必要があるということを申し上げたわけでございまして、以上、申し上げたとおりでございます。
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但馬久美#20
○但馬久美君 ありがとうございます。
 育児、介護休業の制度が定着するためには男性の理解や協力が重要な要素であるということは、私も十分認識いたしております。育児休業や介護休業といった制度があっても、この休業をとりやすくするためのシステムとか環境整備が整っていなければ役には立たない、そういうふうに思います。
 そこで、先週発表されました「育児・介護を行う労働者の生活と就業の実態等に関する調査結果」によりますと、育児休業をとらなかった者の六五%以上が、改善点として職場の理解を挙げていることです。つまり、職場の雰囲気がということで四三・〇%、また経済的に苦しくなるというのが四〇・二%、こうした見えない部分の心の問題への対応はなかなか難しいと思いますけれども、育児休業の取得率の向上に向けて今後具体的に施策としてどのように進めていこうとされているのか、このことを労働大臣にお伺いしたいと思います。
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吉川芳男#21
○国務大臣(吉川芳男君) 局長にお願いします。
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藤井龍子#22
○政府参考人(藤井龍子君) 先生御指摘のとおり、私どもでことしの一月に東証や大証の一部、二部上場企業を対象に行いました調査結果で、育児休業をとらなかった方にどうしてとらなかったかというふうにお聞きしましたところ、第一番目に挙げられておったのが職場の理解ということであったわけでございます。他の調査結果でも同じようなことが読み取れるわけでございます。
 先生御指摘のとおり、また大臣も先ほどお答えいたしましたとおり、男は仕事、女は家事、育児といったような固定的な性別役割分業を前提とした職場風土というのがまだまだ根強く残っているということも事実でございますので、私ども、この意識面の問題を解決するためには、きめ細かく、かつ粘り強く意識啓発を行っていくことが必要かと思っております。
 このため、毎年十月を「仕事と家庭を考える月間」というふうに定めまして、中央それから地方でシンポジウムを開催するなど、企業あるいは男性の方々を含め社会一般の理解を深めるための広報啓発活動というものを全国的に実施しているところでございます。
 さらに、平成十一年度からの新たな事業といたしましてファミリーフレンドリー企業の定着、普及というものをやっております。ファミリーフレンドリー企業というのは、仕事と育児あるいは介護を両立できるさまざまな制度をいち早く導入していただいて、柔軟な働き方ができるような人事管理をやっている企業ということでございまして、こういうところを大臣表彰する等のことを通じまして、意識啓発にもつながるような事業を展開しているという状況でございます。
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但馬久美#23
○但馬久美君 まず、本当に意識啓発が大事だと思いますので、その辺しっかりと力を入れていただきたいと思っております。
 労働組合が行った調査によりますと、育児休業の取得を困難にしている第一の理由は、所得保障がないことが挙げられておりました。今回の調査でも、育児や介護休業の改善点として、経済的援助がやはり六七%と上位に挙げられております。
 御存じのとおり、育児休業給付金の制度は雇用保険制度の中から設けられている制度であって、さきの通常国会でこの給付率が二五%から四〇%に改善されて一歩前進したことは評価すべきですけれども、この休業時の給付については失業給付同様六〇%を求める意見が多くなってきております。
 このあたり、労働省はどう考えていらっしゃるのか、お聞かせください。
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釜本邦茂#24
○政務次官(釜本邦茂君) 健康保険や年金保険における健康保険料、年金保険料は、それぞれの保険の目的に沿って一定範囲の関係者が負担すべきものです。仮にその負担分を雇用保険などほかの目的を有する保険給付で賄うこととすれば、保険制度の目的そのものを変質させることになるため、適当ではないと考えております。
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但馬久美#25
○但馬久美君 では、ちょっと厚生省に今度はお伺いいたします。
 育児休業給付は社会保険が免除されており、介護休業給付は今健康保険や厚生年金保険は免除されていないと。それで、この社会保険料が免除されていない介護休業の場合はどうなるのか。なぜ同じ休業なのにこの扱いが異なるのか。素朴な質問ですけれども、お聞かせください。
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近藤純五郎#26
○政府参考人(近藤純五郎君) 健康保険とか厚生年金における育児あるいは介護休業についての保険料免除の質問でございますけれども、健康保険とか厚生年金の保険料免除ということになりますと、これは他の被保険者とか事業主の負担増につながるわけでございます。現在、少子高齢化ということで保険料の負担というのが大変大きな問題になってございます。そうした中で保険料免除の拡大ということを考える場合には、非常に慎重に検討する必要があるわけでございます。
 それで、どうして差ができているかということでございますけれども、これは制度の成熟度が当然あるわけでございますけれども、私どもの考え方といたしまして、厚生年金と健康保険は大体同じような保険料の取り方をいたしているわけでございます、若干の差はございますけれども。
 その中で、特に年金制度としての考え方でございますけれども、育児休業というものは、現在の少子化傾向の中で、将来において年金制度を支えていくお子さんを育てていく、こういう政策的な意図もあるわけでございます。それから、私どもの医療保険の立場から見ましても、やはり老人医療、これも大変な負担になってございまして、こういったものを支えていく次の世代を育てる、こういう意味で育児休業というものは大変重要である、こういうふうに考えて、これの保険料免除という制度をとっているわけでございまして、そうした意味では、介護休業というのはそういう意味合いというのは薄いんではないか、こんなような考え方で差がついているわけでございます。
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但馬久美#27
○但馬久美君 それじゃ、検討の余地はあるということはどうなんでしょうか。
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近藤純五郎#28
○政府参考人(近藤純五郎君) 先ほど申し上げましたような政策的な意味合いがあるかどうかということとか、それから期間の問題もございます。育児休業の期間は結構長いということで負担も大きくなる、こういったような問題もございますので、私どもは慎重に検討させていただきたい、こういうふうに考えております。
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但馬久美#29
○但馬久美君 ありがとうございました。
 もう一点。もう時間が参りまして、押しておるんですけれども。
 社会保険の方で手当てができない場合は、今度雇用保険の方で手当てをするということは考えていないのか、この点について、政務次官、お答えになれますか。
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