予算委員会第二分科会

2000-02-28 衆議院 全220発言

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会議録情報#0
平成十二年二月二十八日(月曜日)
    午前十時開議
 出席分科員
   主査 西田  猛君
      稲垣 実男君    村山 達雄君
      岩國 哲人君    川内 博史君
      山本 孝史君    青山  丘君
      木島日出夫君
   兼務 栗原 博久君 兼務 仙谷 由人君
   兼務 山本 譲司君 兼務 石垣 一夫君
   兼務 遠藤 乙彦君 兼務 若松 謙維君
    …………………………………
   外務大臣         河野 洋平君
   大蔵大臣         宮澤 喜一君
   法務政務次官       山本 有二君
   外務政務次官       東  祥三君
   大蔵政務次官       大野 功統君
   大蔵政務次官       林  芳正君
   政府参考人
   (警察庁長官)      田中 節夫君
   政府参考人
   (警察庁生活安全局少年課
   長)           舟本  馨君
   政府参考人
   (警察庁刑事局長)    林  則清君
   政府参考人
   (金融再生委員会事務局金
   融危機管理課長)     山崎 穰一君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    古田 佑紀君
   政府参考人
   (大蔵省主計局次長)   寺澤 辰麿君
   政府参考人
   (大蔵省関税局長)    渡辺 裕泰君
   政府参考人
   (大蔵省理財局長)    中川 雅治君
   政府参考人
   (国税庁次長)      大武健一郎君
   政府参考人
   (国税庁調査査察部長)  村上 喜堂君
   政府参考人
   (厚生省保健医療局長)  篠崎 英夫君
   外務委員会専門員     黒川 祐次君
   大蔵委員会専門員     田頭 基典君
   予算委員会専門員     大西  勉君
    —————————————
分科員の異動
二月二十八日
 辞任         補欠選任
  村山 達雄君     木村 太郎君
  岩國 哲人君     川内 博史君
  木島日出夫君     寺前  巖君
同日
 辞任         補欠選任
  木村 太郎君     村山 達雄君
  川内 博史君     山本 孝史君
  寺前  巖君     児玉 健次君
同日
 辞任         補欠選任
  山本 孝史君     岩國 哲人君
  児玉 健次君     松本 善明君
同日
 辞任         補欠選任
  松本 善明君     藤木 洋子君
同日
 辞任         補欠選任
  藤木 洋子君     木島日出夫君
同日
 第一分科員仙谷由人君、第三分科員山本譲司君、遠藤乙彦君、若松謙維君、第八分科員栗原博久君及び石垣一夫君が本分科兼務となった。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 平成十二年度一般会計予算
 平成十二年度特別会計予算
 平成十二年度政府関係機関予算
 (外務省及び大蔵省所管)

    午前十時開議
     ————◇—————
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西
西田猛#1
○西田主査 これより予算委員会第二分科会を開会いたします。
 平成十二年度一般会計予算、平成十二年度特別会計予算及び平成十二年度政府関係機関予算中外務省所管について、前回に引き続き質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。川内博史君。
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川内博史#2
○川内分科員 おはようございます。民主党の川内博史と申します。
 きょうは、かねてから尊敬を申し上げております河野外務大臣に質問をさせていただけるということで、ありがたき幸せであるというふうに思っております。よろしくお願いを申し上げます。
 私は、ドミニカという、カリブ海に浮かぶ、九州よりちょっと面積が広いぐらいの国のことに関してお伺いをさせていただこうというふうに思っているわけでございます。
 約四十年前にこのドミニカに対して日本人の移民の方たちが入植をされて大変な御苦労をされたということに関しては、国会で過去何度か取り上げられたことがございますから、大臣もよくよく御案内のことというふうに思いますが、私も当選以来、このドミニカの移民の方たちの問題に関してずっと取り組んでまいりまして、外務委員会などでも事あるごとにこの問題を取り上げさせていただいているわけでございます。
 なぜこの問題に関してしつこく取り上げるのかというと、まず、この移民問題の大きな争点というのが、当時の日本政府あるいは外務省の大変に稚拙な移住政策の結果であった。大変乱暴な交渉を重ねて、見切り発車というか、条件を詰めないままに日本人の移民の方たちを募り、ドミニカに送り込んだ。その後、ドミニカで政変が起こり、トルヒーリョ大統領が失脚をし、日本人の移民の方たちは満足に耕作できる土地を手に入れることもできずに、本当に言葉には言い尽くせないような御苦労をされたというふうに聞いております。
 そこで、ドミニカ政府が、今般フェルナンデス大統領のもとでラ・ルイーサという地区の土地をこの日本人の移民の方たちに無償譲渡をしましょうという決定をされ、二月十二日の日に対象者七十二名のうち二十二名の方々に仮地権の交付をされたということを外務省の方から報告を受けました。
 そのこと自体は大変に喜ばしいことであるというふうに思っておりますが、現地のマスコミ等は土地の無償譲渡に関して大変に批判的な報道を繰り返ししていたというふうに私は認識をしております。今回の仮地権の交付に対する現地のドミニカの方たち並びにドミニカのマスコミの方たちというのがどのような反応をなさっているかということを、まず外務省さんの見解をお尋ねいたしたいというふうに思います。
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河野洋平#3
○河野国務大臣 川内議員がかねてからこのドミニカの問題に大変誠意を持って取り組んでこられたということを私も伺っておりまして、心から敬意を表したいと思います。
 世界各地にさまざまな問題がございます中で、そうした問題一つ一つを私どもも丁寧に検証しながら、確認しながら外交政策を展開する、あるいは外地で御苦労されておられる方々の問題解決のために努力をしていくということが重要でございますだけに、こうした問題に議員として取り組んでいてくださいますことを、お礼を申し上げたいと存じます。
 私ども外務省担当者も、この問題にはかねてから当然のことながらフォローをいたしておりますし、それから、今回、私、外務大臣を拝命いたしましたとき、同時に総括政務次官として東政務次官が就任をされました。この問題については東総括政務次官にいろいろとフォローもしてもらっておりますので、随時東総括政務次官からも御答弁を申し上げたいと思います。
 先般、お話しのように、フェルナンデス大統領が日本へ訪問をされました。二月のことでございますが、小渕総理とも首脳会談をされました。両首脳、いろいろな話をされたようでございます。ようでございますというのは、私は実は首脳会談で外地に行っておりまして、出席できずにおりましたのでこう申し上げるわけでございますが、フェルナンデス大統領は日本に対して大変高い評価をしておられるようでございまして、そのときにも、伺いますと、ドミニカはカリブの日本を目指しているんだというような御発言もあったやに伺っております。そういうフェルナンデス大統領の日本に対しますお考え、お気持ちというものもあって、こうした問題を何とか解決したいというお考えであったのだろうと思います。
 今お尋ねの問題は、昨年来、我が方大使館は土地周辺地域のドミニカの方々との話し合いの機会を持っておりまして、地域住民団体の代表は、大使館との対話によって、今回の決定が周辺コミュニティーへもいずれ恩恵をもたらすことになるだろうということを理解した、そして、結果として日本人の入植を歓迎する旨述べたというふうに報告を聞いております。
 そして、今議員からお話がありましたように、今般の仮地権交付後は、周辺住民の方々は、自分たちの地域に日本とドミニカ親善の象徴となるようなプロジェクトがもたらされるという期待を持っておられて、ある意味ではそうしたプロジェクトがこの地にやってくるということは地域の発展のために非常にいいことだ、自分たちは手を携えて協力もしていきたい旨述べておられるというふうに報告を受けております。
 また、そうした報告だけではなくて、若干客観的な評価といいますか、昨年、第三者機関が行いましたアンケート調査でも、日本人の入植を歓迎するドミニカ人が大勢を占めている。もちろん、不安を持っておられる方、これに対して消極的な方々もおられるということは私どもも聞いておりますけれども、大勢は日本人の入植を歓迎するというのが第三者機関のアンケート調査で出ているというふうに報告を受けているところでございます。
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川内博史#4
○川内分科員 今外務大臣から、現地の人たちは日本人の移民の方たちに土地を分け与えることに関しておおむね歓迎をしているという御答弁があったわけでございますが、大臣、それは事務当局の勝手な報告であって、それを大臣もそのまま信じるほど、もっともっと賢明な大臣であるというふうに私は思っております。
 実は、二十二名の方たちに土地の仮地権を交付するとした日に、二月十二日、全くマスコミに公開していないんですね。いわばないしょでこの二十二名の方たちを呼んで、こっそりと仮地権を交付したということでございますが、この仮地権の交付が現地のマスコミに対して全く公開されていなかったということを、大臣は事務当局から報告を受けていらっしゃいますでしょうか。
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河野洋平#5
○河野国務大臣 二月の十二日という日は、既に大統領も日本に来ておられたと承知をいたしております。随行してこられた方々とも若干のお話をさせていただきましたけれども、この問題について特段難しいお話を私は聞いておりませんで、今御指摘がございましたように、マスコミとの対応あるいは外部への発表ぐあい等については、私ども、現地での対応ぶりは詳細は聞いておりません。
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川内博史#6
○川内分科員 フェルナンデス大統領の来日に合わせて、本来であるならば、大臣が冒頭に答弁されたように、日本とドミニカの友好親善の象徴としてラ・ルイーサの土地の無償譲渡というものがあるとすれば、現地の方たちも歓迎をしているということなんですから、もっと大々的に扱われてもよかったはずなのに、なぜかこっそりと行われた。私は、ここにドミニカの日本人移民の方たちの問題の根の深さというか、問題はもっともっと深いところにありますよということを示唆しているような気がするわけでございます。
 続けてお尋ねをさせていただくならば、外務省の報告によりますと、今回の土地の無償譲渡というのはフェルナンデス大統領の政治的決断、政治的英断によるものであるというふうに、外務省の領事移住政策課のおつくりになられたペーパーの中に出ておりますけれども、その政治的決断の根拠、政治的英断の根拠というものは何なのか。ドミニカという国は大統領が決断すれば何でもできる国なのか。決してそうではないと思うんですね。
 その大統領の政治的決断の根拠となっている法律なり条文なり、あるいは条項なりというものをお示しいただきたいというふうに思います。
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東祥三#7
○東政務次官 私の方から答えさせていただきます。
 先ほど大臣からお話ありましたとおり、川内議員がこの問題に対して、本当に深い次元から、また過去の経緯を踏まえながら、いろいろと大変苦労されている日系人のために御苦労をいただいていることに対しては、私の方からもその御尽力に対して敬意を表する次第でございます。
 また、私も、平成九年から、日系人移民の方々が訪日されるたびに、彼らの今までの、四十年前にさかのぼる歴史的な経緯の中で、大変苦しみを味わっていることを直接聞いている人間でもありますし、そういう意味でも、ある部分においては川内議員と共有するものもあるということをまずもって述べておきたいと思います。
 そこで、今の御下問に対しては、今回の無償譲渡の決定というのは、平成十年七月の本件の措置に関する発表の中で、ドミニカ農地庁長官は、大統領の決定によって、ドミニカ政府の過去の負い目を解消するために、日本人移住者、対象七十二家族に土地を無償譲渡する旨、述べております。
 この件は、我が国との関係を重視する、先ほど御言及ありましたフェルナンデス大統領の誠意ある政治的決断と我が政府としては評価しておりまして、先ほど外務大臣からお話がありましたとおり、先般、小渕総理より、フェルナンデス大統領訪日の折、大統領に直接その謝意を表明したところでございます。
 このことは、また、昨年三月に発せられました大統領令に基づいて、ドミニカ外務省口上書によって確認され、実施されるものであります。
 また、権限はどこにあるのか、法的根拠はどこにあるのか、そういう御質問でございますが、我が国はもとよりドミニカ憲法の有権的解釈を行う立場にはありませんけれども、同国憲法の第五十五条は、大統領が大統領令を発する権限を認めているものと理解いたしております。
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川内博史#8
○川内分科員 今の総括政務次官の御答弁では、大統領の決断の根拠となるのは、ドミニカ憲法五十五条の大統領令の公布をすることができるというところにあるということでございます。
 したがって、次の大統領、例えば八月にドミニカは大統領選挙を迎えるわけでございますが、フェルナンデス大統領の再選というのはないわけでございまして、新しい大統領になったならば、また次の大統領がやはりこのラ・ルイーサの土地の問題に関しては白紙に戻すという大統領令を出したならば、この土地の問題は白紙に戻ってしまうという可能性もないわけではない。政府間の約束である口上書を取り交わしたということでございますけれども、その口上書はフェルナンデス大統領政府との口上書であって、次の大統領に継続されるものであるということに関しては、私はいささかの疑問を持たざるを得ないわけでございます。
 非常に根拠が薄弱なのではないか。大統領令によって、大統領が決定をしたから土地が無償譲渡されるのであるというのは、非常に根拠としては薄弱であって、議会も通さない、だからこそ、なぜかマスコミにもプレスにも公開することができずに、こそこそとしなければならないのではないかということを私は思わざるを得ないわけです。
 八月までの間に、ドミニカの大統領選挙まであと半年しかないわけでございますけれども、その間に、土地の自由な売買とか、あるいは本当の意味の所有権、本地権というものが取得できる可能性、見込みというのは薄いわけでございまして、また四十年前と同じ過ちを繰り返すのではないかというふうに私は思ってしまうんです。六カ月の間にすべてのこのラ・ルイーサの土地の問題を解決できるというふうに外務省として確信を持っているのか、それとも難しいというふうに思われていらっしゃるのかということを次にお尋ねさせていただきたいと思います。
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東祥三#9
○東政務次官 前者の部分に関しては、まさにこの問題というのは四十年前にさかのぼる歴史があります。そして、昭和三十一年から三十四年にこの問題が起こる根があるわけでございますが、御案内のとおり、ドミニカ共和国はその当時、トルヒーリョ大統領によって政権を持たれていた。トルヒーリョ大統領がその後暗殺される。その結果として、この事態をいかに改善していったらいいのかというてこを失ってしまうわけですね。したがって、そういう事態もちゃんと含んだ上で、同じような、つまり政権交代になったときにこの問題がほごにされないようにという、そういう思いで大統領が発布した命であったとしても、我が方としてもちゃんと口上書という、協定、条約に次ぐ公式文書を昨年の四月受領したわけでございます。
 この中で、ドミニカ側は、早期の地権交付や土地管理責任者を約束しているわけでありまして、このことによって、政権交代があってもドミニカ政府は本件措置を履行することが明確になったと私たちは思っておりますし、また、これを踏まえた上でぜひこの問題を解決していきたい、また解決していかなければならない、このように私たちは思っております。
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川内博史#10
○川内分科員 例えば条約とかそういうものであれば、議会を通さなければならないわけですね。大統領令で土地を無償譲渡することを決めて、それを口上書によって確認した、担保されたのだというふうに事務当局は思っているかもしれないけれども、大臣も総括政務次官も、今は政府のお立場でいらっしゃいますけれども、もともとは議会人でいらっしゃいますよね。そうしますと、国有財産を第三国の人々にただで分けてあげますということを、その国の最高の権力者が勝手に決めて、行政措置として勝手にやった場合、議会がそれを、日本であれば私たちは許さぬと思うのですよ。一体何をやっておるのですかということになると思うのです。
 その辺に関して、外務省の仕事の進め方というのは非常にずさんだ、その四十年前からのずさんさがまた今日も続いているのではないかということを繰り返し繰り返し私は申し上げているわけですけれども、大臣、いかがでしょう。
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河野洋平#11
○河野国務大臣 過去を振り返りますと、やはり議員御指摘の四十年前、すなわち戦争が終わって十年前後という時点でございますから、現在と比べれば情報量も大変違うでしょう。それから国力も大変違うという状況下でされた判断と、現在のように日本とドミニカの関係も言ってみれば大変にいい関係になった。先ほど申し上げましたように、ドミニカの、今議員はもう八月に交代するではないかと。それはもうルールで決まっているわけですから、八月の交代は既定の事実だと思いますが、少なくとも現職の大統領は、あれだけの、大臣その他政府関係者を引き連れて訪日をされて、そして日本・ドミニカ首脳会談においても日本側から言及をし、向こうもそれを受けるという状況があれば、この問題はそう軽いものだというふうには私は思わないのでございます。
 さらに、移住者の方々が、最近そこへ行ってたまたまこういう事態になったというのではなくて、もう相当長い年月、苦心に苦心を重ねておられるその状況も、ドミニカ国民の関心を持つ人の中には評価をする人もいるわけでございまして、そうしたことを踏まえて大統領は判断をされたというふうに思っておりまして、それが全く根拠のない唐突な判断ということとは違うだろうというふうに私は思っております。
 日本とドミニカの、国と国との関係も今後さらに進展をしてまいりますでしょうし、そうした総体的な、総合的な判断をすれば、この大統領令というものが、だれが後継者になるにせよ、そう簡単に覆されるということはないというふうに私は判断をいたしております。
 確かに、詰めが甘かった過去があるではないかという御指摘があれば、それは現実にそういう状況が今あるわけですから、そこまで私は否定をいたしませんけれども、少なくとも今回の判断については、つまり今後六カ月、大統領がかわるまでにという議員のお話でございましたけれども、今回の仮地権の問題についても、六カ月以内にこれが本地権に変わっていくということも想定をされるわけでございますから、私はこの問題がそう軽い決定というふうには思いませんし、この決定に同意をして積極的に地権者となる方向を選ばれた方々が、必ず、その御判断はいい判断であったという結果をもたらすに違いない、またそうしなければならぬ。この点については我々も積極的にバックアップをしていかなければならぬというふうに思いますし、私はこの判断を支持し、評価したいというふうに思います。
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川内博史#12
○川内分科員 私も、何も問題が起きなければ、今回の大統領の御決断というものに関してはありがたいことだ、現地の方々にとってはありがたいお話であるというふうには思っているわけでございますが、いかんせん、その法律的な根拠あるいは国民的なコンセンサスというものがない中で、ひっそりと二十二名の方が仮地権の交付を受けたということを聞きまして、何かこの問題の先行きというものを暗示しているような気がしまして、若干の危惧を持っているものですから、今回、ちょっとしつこく取り上げさせていただいたわけでございます。
 三十分などというのはあっという間に過ぎてしまいますから、この土地の問題が、現地の日本人移民の方たちのコンセンサス、そしてドミニカの国民の方々のコンセンサス、両方のコンセンサスがうまくとれる中で解決をされていくことをこれからも、私、次の選挙に必ずまた当選をして戻ってまいりますので、引き続き取り上げさせていただきますので、よろしくお願いしたいというふうに思うわけでございます。
 最後に、河野大臣の前任の高村大臣が日本人移民の方たちに、外務大臣として初めて面談をしていただいたわけでございますが、そのときに、高村前大臣からは、高齢者の方々、生活が困窮をしていらっしゃるだろうから、そういう方たちについては政府としても何らかの措置を講じていきたいという思いをお話しいただきまして、訪日をされた移民の方たちの代表団の方たち、大変お喜びになられました。
 この何らかの措置というものが今日に至るまでとられていないわけでございまして、それこそ河野大臣の大臣令でもいいですから、その措置というものをしっかりとっていただければ、これはだれも文句を言わぬと思うのですよ。フェルナンデス大統領が土地を配ると言えば、いろいろなところで多分これから文句が出るでしょう。だけれども、日本人移民の方たちが苦労している、この方たちを何とかしてさしあげようということは、もうちょっと迅速に何かしてさしあげたらいかがなものかというふうに思うのです。
 最後に、高齢者の方たちに対して、一カ月五万円という現地の方々からの要望も具体的に出ているのですね。その辺については、外務省の職員の方々がドミニカまでしょっちゅう出張に行く旅費を考えれば、金銭的にはそんなに変わらないですよ。ドミニカに行く出張をやめて、その分現地の人たちにしっかり月々の援助をする、サポートをするというような方向に考えていただけないものか。それは恐らくだれも文句を言う人はいないと思いますので、その辺についての大臣の決意というものを最後にお聞かせいただきたいというふうに思います。
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河野洋平#13
○河野国務大臣 議員御指摘のように、昨年八月に、訪日された移住者の方々が高村前大臣と懇談をされました。その際、移住者側から、高齢者対策が喫緊の課題である旨の御発言がございました。これを受けて、前大臣より、在外邦人保護謝金で対応したらどうかという旨の御発言があったわけでございます。
 外務省は、ドミニカの高齢者対策を検討するため、早急に高齢者実態調査を実施する必要があるということで、その際は協力を願いたいということを移住者側に申し上げまして、現在、その具体的段取りについて作業をしているわけでございます。御承知のとおり、日系人協会、それから日本人会、二つの団体といいますかグループがございます。その両団体とそれぞれ協議を行っているというのが現状でございます。
 御承知のとおり、在外邦人保護謝金は、本来、海外に在留する困窮した邦人を援助した相互扶助団体の活動を支援する、ちょっと面倒な言い方をして恐縮でございますが、相互扶助団体の活動を支援するためのものでございます。昨年十一月に再度移住者の方々が訪日された際に、東総括政務次官がお目にかかって、移住者の方々に対しまして、ドミニカにおいても、他の国の日本人移住社会と同様に相互扶助システムの育成が可能であること、そのため、現地我が方大使館も可能な限り支援していく旨申し上げたところでございます。
 現状その他については政務次官から。
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東祥三#14
○東政務次官 ドミニカにおける在外邦人保護謝金の給付につきましては、平成七年度より既に実施しておりまして、本年度前期分については、十五名分、合計一万三千四百四十八米ドルを、日系人協会、日本人会を通じて給付いたしているところでございます。
 現在、後期の謝金について、移住者の申請に基づいて給付するよう、日系人協会、日本人会、両会と大使館で話し合っているところでございます。
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西
西田猛#15
○西田主査 これにて川内博史君の質疑は終了いたしました。
 次に、仙谷由人君。
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仙谷由人#16
○仙谷分科員 外務大臣、御存じだと思いますが、一昨々日、二月二十五日に、サハリン残留韓国人の永住帰国者に対するアパートが完成をいたしまして、入住式というのが行われました。残念ながら、なぜか現職の日本の政治家は、国会の関係があるということで招待をいただけなかったのかどうかわかりませんが、いずれにしてもだれも参加をしていなかったということでございます。
 ちょっと話が飛び飛びになるわけでありますが、これに出席をしなかった、できなかったことは甚だ残念なのでありますが、多分河野外務大臣が外務大臣になられる前に、FDLAP、ザ・フォーラム・リーダーズ・オブ・イン・ザ・アジア・パシフィックでしょうか、アジア太平洋民主指導者会議の方から御招待をいただいて、外務大臣になられたにもかかわらずというと語弊があるかもわかりませんが、外務大臣になられた後に、昨年の十月二十五日にソウルで開かれたアジア太平洋民主指導者会議に御出席をされました。私も偶然、招請を受けておったものですからソウルへ参りましたら、大臣とお会いして、ある種の感慨といいましょうか、感動をしたわけでございます。
 そこで話されておりましたことは、金大中大統領という方は、民主化と人権について、とりわけアジアの中にそういう普遍的な価値観をこれから根づいていかせなければならないし、それはまたアジア本来の思想にも基づくんだという見識といいましょうか哲学があって、大統領になられてからも、この種の会議、アジアにおける人権状況あるいは民主化の動向について、深い洞察と危機感を持ってリーダーシップを発揮しなければいけないというお気持ちであるように私は感じ取ったわけでございます。
 大臣も、アジアの中で日本があるいは日本の政治家がリーダーシップをとっていかなければならないというお気持ちは、日本の政治家の中でも相当お強いように思うのですね。そういう観点から大臣が出席されたのじゃないかと思います。
 そこで、ちょっとさかのぼりますと、金大中大統領が日本に来られて、一九九八年十月八日に国会で演説をされております。
 日本と韓国の関係、韓日関係を未来志向の関係に築いていくべきときを迎えた。過去を直視することは、歴史的事実をありのままに確認することであり、未来を志向するということは、確認した史実から教訓を得て、よりよいあしたを模索するという意味である。日本には、過去を直視し歴史を恐れる真の勇気が必要であり、韓国は、日本の変化した姿を正しく評価しながら、未来の可能性に対する希望を見出す必要がありますと演説をされたわけであります。
 私はこれを聞いておりまして、時代的に韓国も、これは私の見方でありますが、ある種の、北と南の抗日競争といいますか、これについに終止符を打って、韓国は韓国で、日本に声高に要求するだけじゃなくて、日本の現状、いいところといいましょうか、評価すべきところはちゃんと認めていこう。あるいは、経済社会を含め、韓国のいろいろな分野に対する日本の貢献も認めていこう。しかし、過去をきちっと認識して、清算をすべきところは、これは日本の問題、日本人の問題で、それはやはりきちっとやっていただかないといかぬのだけれども、それを声高に要求するということはもうやらないという、ある種の双方の主体性を認め合った上で未来志向の関係を築いていこうというお考えだなということで、感銘を受けながら演説を聞いたわけであります。
 つまり、日韓の歴史あるいは北と南の抗争といいましょうか、厳しい対峙の歴史を多少振り返ってみますと、これはなかなか思い切ったことをおっしゃる、あるいは深い洞察に基づいているなという感じがしたわけであります。
 したがいまして、日本はこの段階からある意味で、金大中さんといいましょうか、韓国の方から、あなた方はどうするのですか、この問いかけにどうおこたえいただけるのでしょうかねというボールを投げかけられて、日本の方が、まさに日本人の歴史認識と、そしてこれから具体的な行動で何を示すのかということが問われている、そういうボールを投げかけられて、一つ一つきちっとこたえていかなきゃならない時代に入ったのだなという認識といいましょうか、感慨にふけったわけでございます。
 こういう金大中さんのお考えに対して、外務大臣はその時点で、あるいは現時点でも結構でございますけれども、どういうふうにお考えでしょうか、あるいは、韓国に対してどうこたえるべきだとお考えなのでしょうか。
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河野洋平#17
○河野国務大臣 議員お話しのように、私も韓国金大中大統領の日本の国会本会議場におきます演説を非常に感動を持って聞きました。今考えてみると、あの演説と申しますか、あの時点を契機にして、日韓関係は劇的に変化したのじゃないかというふうにすら私は思っているわけでございます。
 韓国は非常に率直に、お互いの文化を評価する、排除をするのではなくて、お互いに積極的に相手の文化を評価して、取り入れるべきは取り入れていこうということを韓国側から呼びかけられたということでございました。
 今議員がお話しのように、未来志向ということを非常に明確に言われて、その後私も大統領にお目にかかりましたときに、未来志向に移るために我々がすべきことは何だろうかということをちょっと伺ったことがあるのですけれども、大統領からは一言、それはあなた方がお考えになることです、私の方から申し上げることではありませんということを言われて、非常に恐縮したといいますか、恥ずかしい思いをしたことがございます。まさに我々は今、新しい日韓関係をつくり上げるために日本が何をしなければならないかということを、日本自身が考えなければならない場面にいるというふうに思います。
 日本と韓国との過去の長い歴史の中にさまざまな問題があって、そうした問題を我々は一つ一つ正しく認識をする、正しく判断をするということを考えなければなりません。そして、勇気を持ってその歴史に対応するという必要があると思います。子供たちにとっても、そうした正しい歴史を知ることが必ずやプラスになるというふうに私は考えて、このためにいささか努力をしたいというふうに思っている次第でございます。
 日韓関係は、長い間、経済的にも相当大きな格差がございましたから、一方的に日本側が韓国に経済的な支援をする、これは人道的な点に着目をするということもございますし、それ以外のいろいろな判断というものもしなければならないという状況でもございました。しかし、韓国は韓国なりの努力によって、今は経済的にも、立派な経済の仕組みをつくり上げ、経済成長率でいえばはるかに我が国を上回る経済成長率を持っているわけでございまして、これからはむしろ、そうした点では対等に考えながら、我々がすべきことをきちんとしていくということが大事だというふうに考えております。
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仙谷由人#18
○仙谷分科員 そこで、サハリン残留韓国人問題でございますが、ちょっと粗っぽく、外務大臣とこの問題のかかわりを振り返ってみましたら、外務大臣が官房長官のときに、当時の社会党の五十嵐広三議員から質問を受けて、五十嵐議員の認識なりあるいは解決方への議論、これについては、尊敬する先輩大臣の御発言は全くそのとおりと感じておりますというふうにお答えになって、すべて原文兵衛先生や五十嵐先生が切り開いてこられた道筋の中で、政治的にも道義的にもこれは力を入れて解決しなければならないというお気持ちであったと思います。
 今申し上げたのは多分九三年の三月でございますが、九五年には、外務大臣がいわゆる自社さ政権の中での外務大臣になられておって、今度は五十嵐さんが官房長官、この九五年に、今回完成しました永住帰国者のアパート、それから昨年の三月に完成して入所が始まっております仁川、インチョンの療養院、特別養護老人ホームのようなものでありますが、私も招待されてオープンパーティーに行ってまいりましたけれども、これに要する費用、両方で三十二億円の拠出が決められて、日韓双方の赤十字社の共同事業体に拠出がされた。
 思い起こしますと、これは九五年でございますから、五年間かかってようやくこの三十二億円がまあまあ有効に使われて、箱物が、外側は完成した、こういうことになるわけであります。したがいまして、外務大臣はこの両方に深くおかかわりになっておるのだな、こういうことを改めて私も思い出して認識をしたわけでございます。
 そこで、私は、一昨年、九八年の三月十九日に、やはりこの分科会でこの問題について質問をいたしました。当時は今の総理大臣小渕さんが外務大臣でございました。当時は安山のアパートの進捗がはかばかしくないということでございまして、その年の夏に、八月の十四日、十五日に安山まで私参りまして、現地の建設担当者やあるいは統一部の高官等々ともお会いしましてお話をしたり、進行状況を見たりしてきたわけですが、今回は、箱物というか、建物としてはすばらしい住宅が完成したということであります。
 問題は、九八年段階からも私は申し上げておったのですが、箱物はできて入居はできたけれども、生活ができるのですか、生活が非常に大変なんじゃないですかということを申し上げてきました。そして、九八年の八月に安山を訪問したときに、その足で、当時は登村というところに、永住帰国者がいわば公団のアパートのようなところに分散して入っていらっしゃる方がいらっしゃいましたので、その人たち、それから韓国人でボランティアでその人たちをお世話している人たち、そういう方々とも懇談をして要望やお話を聞いてまいったわけであります。
 簡単に言いますと、夫婦で約五万円の生活費が出る、しかし、電気、水道、光熱費を除くと四万円ぐらいだ、これでは生活ができないということであります。特に、今回でき上がった安山のアパートの周辺は、韓国の方に言わせると中の上ぐらいの階層が高層マンション的なところにお住みになっていて、非常なる生活水準の違いが出ておる。例えば、スーパーマーケットとかコンビニのようなところも、そういうところに買いに行くと、物価が高くてなかなか買えないというようなこともあるようであります。
 現実に、非常にお年を召して、つまりこの五十五年の歳月というのは非常に長うございますから、お年を召して永住帰国されておりますから、今から仕事につくといっても甚だ難しいわけでございまして、この方々の生活費を何らかの仕組みで支援する手だてがないと、一挙にスラム化したり、そしてそのことによって差別的な状況が生まれたりということがあるのではないかということを当時から聞かされておりまして、やはりここは年金とか、あるいは安山のアパート群の一角に特別養護老人ホームのような療養院みたいなものが必要になってくるのではないか。
 それで、今までのことを考えますと、予算的にもそれほど無理のないことでできるのではないだろうかなという感じがするものですから、その検討を、つまり、日韓双方の赤十字の共同事業体にその事業をやっていただくという方式で、日本がやはり予算措置をすべきではないか、こういうふうに考えて、小渕外務大臣にもその一部のことについてお願いをしたわけでございますが、検討するといったような話がその当時ございました。
 約二年間たっておるわけでございまして、今回安山の永住帰国者用のアパートが完成したということで、新たな段階にこの問題は入ってきたというふうに考えまして、外務大臣にその辺ひとつ政治決断で、ファンドをつくり、金銭的な支援措置を行うという指示をひとつ決断していただきたいと思って、きょう質問に立ったわけでございます。
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河野洋平#19
○河野国務大臣 御質問をいただきますと、私も大分長いことこの問題にかかわり合いを持ってまいりまして、その中で、かつての参議院議長原文兵衛先生の御人徳というものが非常に大きかったし、それから五十嵐先生の御熱意というものがこの問題を引っ張ってこられたということが思い出されます。
 確かに、原文兵衛先生、五十嵐さんの御努力、御尽力というものはあったわけですけれども、何といいましてもこの問題は、ロシア側の判断、ロシア側の決断もなければならぬ、韓国側の決断もなければならぬ、同じように日本側の決断がなければならぬということがございまして、随分長い年月を要しましたのは、それぞれの国にそれぞれの国内事情があって、ロシアにはロシアの国内事情もございましたし、韓国には韓国の国内事情もあって、この問題はなかなか進まなかった時期もあるわけでございます。
 他方、対象者となるべき方々が一体どのくらいの人数で、しかもそれぞれがどの程度の生活をしておられるかということは、もう本当に一人一人千差万別。ロシアで比較的うまく生活をしておられる方もある、あるいは子供さんがロシア人と結婚したというような事情を持っておられる方もある。そうかと思えば、やはり一日千秋の思いで韓国への帰国を願っておられる方もおられる。さらにまた、その一人一人が、経済力といいますか、経済的な環境に比較的恵まれている方もあれば、非常に困難な生活をしておられる方もある、健康状態もそれぞれということもあって、なかなかこれは難しくて、正直言いますと、当初は一人一人に何かできないかということがあったわけですけれども、それはそれぞれの国の事情で一人一人というのは無理だ、したがって、こういうプロジェクトにどうするかということから、永住帰国者のアパートといいますか住宅を日本側でつくろうということになったわけでございます。
 さて、そこで、先生見ていただいたものが、箱物といいますか、建物ができ上がりました。しかし、ここに入れる人の数は限られているわけです。たしか五百人ぐらいの方々を受け入れる、そういう施設でございまして、サハリンというか、ロシア側にはまだ恐らく、そこがうまくいけば帰りたいと思われる方もあるでしょうし、あるいは今でも帰りたいと思っているけれども、受け皿がそれだけの数がなくてお待ちいただくというか、ここまでということになっている部分もあるわけでございます。
 そういうことになると、いい施設ができてそこに入れた、戻ってきてそこで生活ができるようになったという状況がまず第一段階で、今議員御指摘のとおり、そうした人たちがさらに年金が受けられるかどうかとか、あるいは老後の不安にどう対応するかという問題になりますというと、これはまた韓国におきます政策との整合性、つまり、見ていただいたように、あそこは住宅地の一角にそういう建物をつくって、その周辺にもたくさん韓国の方々が住んでいらっしゃる、そういう方々との間の整合性もあるでしょう。政策的な整合性もあると思いますし、それから生活そのものが交流できるのかできないのかという問題もあるだろうと思うのです。
 したがって、先生からの御指摘は、仏つくって魂が入らないではないかということをおっしゃっておられると思うのです。ここまでやったんだからもう一息何とかやったらどうかという御指摘は私個人としてはよく理解できますが、そういうことになると、サハリンの人たちとの間のバランスをどういうふうに考えるかということ、あるいは韓国自体の政策との間の整合性をどういうふうにするかという問題等もございまして、まだまだ考えなければならない点も多いと思います。
 そこで、先生から御指摘がございましたから、私は、韓国側の御判断、お考えというものもやはり伺わなければならぬと思いますし、それから、もちろん残された人たちとの間のことも考えなければなりません。
 まだ考えるのかとおしかりをいただくかもわかりませんが、少し考える時間をかしていただきたい。私は、必ずしも、その人たちだけが非常にうまくいって、取り残された人たちのことを考えなくていいというわけにもいかない。しかし、取り残された人のこともあるのだから、この人たちのことも余り高いレベルまで支えなくてもいいではないかというのでは、余りに残念な気がいたします。
 私としても、長くかかわり合ってきた人間として、もう少しお時間をいただいて研究をさせていただきたいということをきょうは申し上げて、御理解をいただきたいと思います。
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仙谷由人#20
○仙谷分科員 方向性が、やはり仏つくって魂を入れるという決意のもとに検討させ、あるいは韓国政府と折衝を開始するというふうにぜひしていただきたいと思います。
 さらに、時間がございませんので、あわせてお伺いするわけでありますが、今度は、残された人のことをおっしゃいましたけれども、残された人が一時帰国者の親族とかなんとかという人がまだサハリンに当然のことながらいます。今、一時帰国、永住帰国の事業が、拝見いたしますと約一億六千六百万ぐらいの年間予算で外務省が継続してやっていただいているということでありまして、年間約五百人ぐらいの人たちがチャーター便で行き来するということなのかもわかりません。
 一時帰国をされて安山でお住まいの方、それからサハリンに残っている方、家族関係があるわけですから、今度、韓国に帰ってこられた方がチャーター便を利用してサハリンに行ける、あるいは一時帰国者、永住帰国者の御家族がそのチャーター便を利用してソウルに会いに来る、そういうこともこの再会事業、帰国事業に含めていただきたい。先般、十六日でございましたか、サハリン老人会とか韓国人会の方がいらっしゃいまして、ぜひそれをお願いしたいという話でございましたので、これはその方向で検討をいただきたいと思います。いかがでありますか。
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河野洋平#21
○河野国務大臣 先ほども申し上げましたように、それぞれ個々具体にいろいろなバックグラウンドがあるわけでございまして、一括して今ここで結構ですと申し上げるのはどうかと思いますけれども、しかし、議員の御指摘のとおり、非常に強い御要望もあるというふうに私ども伺っております。外務省として、この問題は検討させていただきたいというふうに思っております。
 繰り返して申し上げたいと思いますが、長い歴史があり、そして我々としては人道的な視点に立ってこの問題に対応してきたわけでございまして、あくまでもそうした視点で支援をしてきたということを私としては確認をして、これが韓国の政策を超える、あるいは日本全体のバランスから考えてどこまでできるかということなどについては、やはり十分検討が必要だというふうに考えておりますことを、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
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仙谷由人#22
○仙谷分科員 さっき仏つくって魂入れずの話が出ましたけれども、この問題はそもそも連れていって放置したというところが最大の問題であったわけです。
 今度は、一時帰国、永住帰国については協力をする、あるいは歴史認識からして、これは政治的道義的責任の問題としてやるということでここまで来たわけですが、安山のアパート群の中で日本が実質的にまた放置をしたのと同じ状態のことをやっているではないかということになったのでは画竜点睛を欠くよりもひどい話になってくるのではないかと思います。
 それから、「日本のフロンティアは日本の中にある」という「二十一世紀日本の構想」懇談会の中を拝見しますと、これは、新しい移民政策をつくるべきだ、一言で言えば、外国人が日本に住み、働いてみたいと思うような移民政策をつくらなければならないというような大胆なことが書いてあるのですね。
 私は、アジアの中で日本が共生ということを文字どおり実行しなければならないとすれば、まず過去の問題は、本当は二十一世紀になるまでに解決していただきたかったわけであります。我々世代からいうと、特にそういう気がするわけでありますが、いずれにしても、遅きに失し、まあ遅々として進んでいる唯一の問題かもわかりませんが、遅々ではあるけれども進んでいるこの問題に、実態的に、日本は主体的にここまではやります、やっておりますということだけは、やはりやっていただかなければいかぬと思うのですね。これで打ち切りとか、この程度やればいいだろうなんという話ではないのじゃないか。
 特に、さっき申し上げた年金、五百世帯で計算しますと、一世帯五万円として計算しますと年間たった三億円ですよ。引き合いに出すのは申しわけないのですが、吉野川第十堰に調査費でついている予算が年間四億円ですよ。だから、全く何をしているかわからないようなことに四億円も十億円も使っているような例はいっぱいあるわけですから、この三億円ぐらいの金が日本で出せないなんということはあり得ないわけです。
 そういう観点からも、河野外務大臣には、河野外務大臣の、この間の韓国、あるいは金大中さん、あるいはアジアの民主化、人権への思いというような観点も含めて、ひとつ政治的な決断をして方向性を出して外務省で作業を進めていただくように心からお願いを申し上げまして、質問を終わります。
 どうもありがとうございました。
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河野洋平#23
○河野国務大臣 いろいろ御教授をいただきましたことをお礼を申し上げたいと思います。
 外務省としてでき得る限りの努力をいたしますが、年金には年金の仕組みがございましょうし、大蔵大臣もそこでにらんでおられますから、大蔵省には大蔵省のいろいろな御判断もございましょう。いろいろな面から種々検討をさせていただきたいということを最後に申し上げておきます。
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西
西田猛#24
○西田主査 これにて仙谷由人君の質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして外務省所管についての質疑は終了いたしました。
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西
西田猛#25
○西田主査 次に、大蔵省所管について、政府から説明を聴取いたします。宮澤大蔵大臣。
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宮澤喜一#26
○宮澤国務大臣 平成十二年度一般会計歳入予算並びに大蔵省所管及び財務省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算について御説明申し上げます。
 まず、一般会計歳入予算額は、八十四兆九千八百七十億五千三百万円となっております。
 このうち主な事項について申し上げますと、租税及び印紙収入は四十八兆六千五百九十億円、雑収入は三兆三千四百八十億一千六百万円、公債金は三十二兆六千百億円となっております。
 次に、大蔵省所管及び財務省所管の一般会計歳出予算について申し上げます。
 大蔵省所管の歳出予算額は二十兆五百二十五億五千九百万円、財務省所管の歳出予算額は四兆三千三百八十七億五千五百万円、大蔵省所管及び財務省所管の一般会計歳出予算の総額は二十四兆三千九百十三億一千四百万円となっております。
 このうち主な事項について申し上げますと、産業投資特別会計へ繰り入れは一千五百九十五億三千三百万円、国債費は二十一兆九千六百五十三億四千百万円、政府出資は三千二百四十四億二千万円、公共事業等予備費は五千億円、予備費は三千五百億円となっております。
 次に、大蔵省所管及び財務省所管の各特別会計の歳入歳出予算について申し上げます。
 造幣局特別会計におきましては、歳入、歳出とも三百三十四億七千百万円となっております。
 このほか、印刷局等の各特別会計の歳入歳出予算につきましては、予算書等をごらんいただきたいと存じます。
 最後に、大蔵省及び財務省関係の各政府関係機関の収入支出予算について申し上げます。
 国民生活金融公庫におきましては、収入三千四百五十四億五千六百万円、支出三千五百七億七千五百万円、差し引き五十三億一千九百万円の支出超過となっております。
 このほか、住宅金融公庫等の各政府関係機関の収入支出予算につきましては、予算書等をごらんいただきたいと存じます。
 以上、大蔵省及び財務省関係の予算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第でございます。
 なお、時間の関係もございまして、お手元に配付しております印刷物をもちまして詳細な説明にかえさせていただきたいと存じますので、記録におとどめくださいますようお願い申し上げます。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
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西
西田猛#27
○西田主査 この際、お諮りいたします。
 ただいま宮澤大蔵大臣から申し出がありましたとおり、大蔵省所管関係予算の概要につきましては、その詳細な説明を省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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西
西田猛#28
○西田主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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西
西田猛#29
○西田主査 以上をもちまして大蔵省所管についての説明は終わりました。
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