内閣委員会商工委員会逓信委員会連合審査会

2000-11-06 衆議院 全202発言

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会議録情報#0
平成十二年十一月六日(月曜日)
    午後一時開議
 出席委員
  内閣委員会
   委員長 佐藤 静雄君
   理事 大野 松茂君 理事 阪上 善秀君
   理事 平沢 勝栄君 理事 持永 和見君
   理事 荒井  聰君 理事 山元  勉君
   理事 斉藤 鉄夫君 理事 塩田  晋君
      岡下 信子君    熊谷 市雄君
      自見庄三郎君    谷川 和穗君
      谷田 武彦君    近岡理一郎君
      根本  匠君    福井  照君
      森  英介君    井上 和雄君
      石毛えい子君    中田  宏君
      楢崎 欣弥君    山花 郁夫君
      松本 善明君    植田 至紀君
      北村 誠吾君    粟屋 敏信君
      徳田 虎雄君
  商工委員会
   委員長 古屋 圭司君
   理事 青山  丘君 理事 小此木八郎君
   理事 岸田 文雄君 理事 武部  勤君
   理事 中山 義活君 理事 松本  龍君
   理事 達増 拓也君
      伊藤 達也君    小野 晋也君
      大村 秀章君    奥谷  通君
      梶山 弘志君    河野 太郎君
      坂本 剛二君    新藤 義孝君
      砂田 圭佑君    林  義郎君
      細田 博之君    山口 泰明君
      大谷 信盛君    大畠 章宏君
      北橋 健治君    後藤  斎君
      鈴木 康友君    中津川博郷君
      松野 頼久君    山内  功君
      山田 敏雅君    太田 昭宏君
      塩田  晋君    吉井 英勝君
      大島 令子君    原  陽子君
      宇田川芳雄君    西川太一郎君
  逓信委員会
   委員長 小平 忠正君
   理事 小坂 憲次君 理事 佐藤 剛男君
  理事 吉田六左エ門君 理事 田並 胤明君
   理事 高木 陽介君 理事 佐藤 公治君
      左藤  章君    佐田玄一郎君
      坂井 隆憲君    阪上 善秀君
      高橋 一郎君    宮腰 光寛君
      山口 俊一君    山本 明彦君
      吉野 正芳君    大出  彰君
      大畠 章宏君    武正 公一君
      中村 哲治君    神崎 武法君
      矢島 恒夫君    横光 克彦君
      平井 卓也君
    …………………………………
   通商産業大臣       平沼 赳夫君
   郵政大臣         平林 鴻三君
   国務大臣         堺屋 太一君
   総務政務次官       海老原義彦君
   外務政務次官       荒木 清寛君
   通商産業政務次官     坂本 剛二君
   通商産業政務次官     伊藤 達也君
   郵政政務次官       佐田玄一郎君
   政府参考人
   (内閣審議官)      古田  肇君
   政府参考人
   (内閣審議官)      平井 正夫君
   政府参考人
   (内閣官房内閣安全保障・
   危機管理室長)      伊藤 康成君
   政府参考人
   (公正取引委員会事務総局
   経済取引局長)      鈴木 孝之君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    細川  清君
   政府参考人
   (大蔵大臣官房審議官)  木村 幸俊君
   政府参考人
   (国税庁長官官房国税審議
   官)           塚原  治君
   政府参考人
   (通商産業省機械情報産業
   局長)          太田信一郎君
   内閣委員会専門員     新倉 紀一君
   商工委員会専門員     酒井 喜隆君
   逓信委員会専門員     大久保 晄君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 高度情報通信ネットワーク社会形成基本法案(内閣提出第一四号)

    午後一時開議
     ————◇—————
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佐藤静雄#1
○佐藤委員長 これより内閣委員会商工委員会逓信委員会連合審査会を開会いたします。
 先例によりまして、私が委員長の職務を行います。
 内閣提出、高度情報通信ネットワーク社会形成基本法案を議題といたします。
 本案の趣旨の説明につきましては、これを省略し、お手元に配付の資料をもって説明にかえさせていただきますので、御了承を願います。
 これより質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大谷信盛君。
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大谷信盛#2
○大谷委員 民主党の大谷信盛でございます。
 高度情報通信ネットワーク社会形成基本法、いわゆるIT基本法について、我が国の情報通信産業の世界戦略、そのための技術革新であったり規制緩和というような局面から質問をさせていただきたく思います。
 IT基本法、もちろん私、基本的には賛成ではございますが、ある意味少し遅過ぎたのではないか、また、ただのインターネット促進法というようなものにならないようにするためにも、しっかりと議論をさせていただきたいというふうに思っております。
 まず最初、平沼通産大臣に御質問をさせていただきたいのですが、これからの日本の飯の種の一部として、この情報通信産業が新しい産業、新しい雇用を生んでいく、そんな中、どんな分野が開けていくのか、どんなビジョンをお持ちで施策を進めていかれるのかというような質問、もう何回も聞かれているかと思うのです。コンテンツ産業であったりというような御答弁をいただいているかと思うのですが、もう少し踏み込んで具体的に、私自身なんかは、いわゆるモバイル通信の発達であったり、また情報家電というような分野であるならば、日本の場合はほかに比べて非常に優位性がある、そこの分野で伸ばしていったりするべきじゃないのかなというふうに思っておりますが、全体のどの辺の技術をねらって日本の戦略というものをつくっていくのか、ぜひとも御答弁いただけたらというふうに思います。
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平沼赳夫#3
○平沼国務大臣 けさ、ちょうどIT戦略本部とIT戦略会議の合同会合が総理官邸で八時十五分からございました。その中で、今基本戦略の取りまとめということを行っております。民間の活力をとにかく入れてIT戦略をやっていこう、こういうことで、次の会合には基本戦略が取りまとまることになっておりますけれども、日本のIT分野においては、ネットワークサービスでありますとか、情報化社会に対応したルールの整備などがまだ特にアメリカに比べてはおくれている、こういう認識、これは委員も御指摘のところだと思います。
 今委員が御指摘のように、他方、日本ではすぐれた情報技術を有していることも間違いありません。それは、今御指摘がございました、最近日本では世界が瞠目するほど急速に普及してきました情報家電、あるいは携帯電話に代表されるモバイル端末については、我が国家電産業が持つ強い産業競争力を生かして、そして国際競争の中で発展することが期待をされているわけです。
 また、どういったところが強いかというと、半導体や電子部品については我が国が強い競争力を持っている分野でありまして、これは情報家電やモバイル端末の発展と相まって、これからやはり世界に先駆けて発展されることが期待されておりまして、我々としてはこういったところに力を入れてやっていかなきゃいかぬと思っております。
 通商産業省といたしましても、そういった情報家電やモバイル端末の急速な普及に対応した即効性の高い技術開発の加速を推進するとともに、今後のIT分野で特に重要なナノというレベルがありますけれども、ナノレベルでの電子材料や半導体、光技術等の先端的、基盤的な技術開発に、産と官と学の連携をとりつつ集中的に取り組んでいかなければならないと思っています。
 あわせて、ITは本質的にグローバルな性質を有しておりますから、その標準を獲得することが国際競争上極めて重要である、こういう認識のもとに、我が国から国際規格を提案するための技術開発を通産省としましても重点的に推進をしていきたい。
 こういったことで、御指摘のように持ち味を生かしながらIT革命を推進していく、こういう認識に立って一生懸命頑張ってまいりたい、こう思っております。
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大谷信盛#4
○大谷委員 まさに、今大臣の言葉からも出てまいりましたが、産業の個別の分野というのはある意味神のみ知るで、マーケットの中で公正な競争をして生まれてくるものだというふうに思います。そして、民間活力の発展を助けていくような役割、ルールを整備していかなければいけないという話が出てまいりましたが、私自身も、本当にそこのところができなければ新しい産業、飯の種は生まれてこないんだというふうに思っております。
 そこで、僕は、今後大きな役割を任じていただかなければいけないのが公正取引委員会かなというふうに思っております。公正な競争条件というものを確立していくためにも、ぜひとも大きな役割を担っていただきたい。このIT革命が進んでいく中、公正取引委員会さんはどんな役割を、これが自分の仕事なんだというようなものを持っておられるのか、ぜひとも抱負をお聞かせいただけたらというふうに思うんですが、長官もしくは局長にお願いをしたいというふうに思います。
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鈴木孝之#5
○鈴木政府参考人 お答え申し上げます。
 IT革命を推進するためには、その基盤となる情報通信のインフラストラクチャーの整備が最重要課題であると考えておりまして、このためには、電気通信事業分野における公正で自由な競争を促進する、そして活力ある企業活動を引き出し、我が国の利用者が世界におくれることのない、質の高いサービスを選択でき、十分に受けられるように制度改革を図っていくことが肝要であるというふうに認識しております。
 公正取引委員会としては、従来から、電気事業分野における競争の促進を図る観点から、制度改革について調査、提言等を積極的に行ってきているところでありますし、また、規制緩和された後の市場におきます公正な競争のルールの確立に努めてまいりたく、さらには競争政策の観点から規制緩和を提言するいわゆる唱導活動を積極的に行ってまいりたいと存じております。
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大谷信盛#6
○大谷委員 ありがとうございます。もうちょっと長い御答弁をいただけるかなと思ったんですけれども。
 ちょっと具体的に公正取引委員会さんの方にお聞きをしたいんですが、例えば公正取引委員会さんの方で、政府規制等と競争政策に関する研究会ということで報告書がことしの六月に出てきております。これは学者さんばかりが集まった中での検討委員会での報告書なんですけれども、その中に、いわゆる電気通信事業の第一種事業者と第二種事業者の区分を撤廃することが自由競争という公正な競争を生んで、もっともっと技術の革新を発展するために寄与するのではないかというようなことが書いてあるんですけれども、もうちょっと詳しくそこの部分、具体的にお話をしていただけたらというふうに思います、どうしてこれがいいのかということを。
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鈴木孝之#7
○鈴木政府参考人 電気通信市場における競争を促進するためには、新規参入を促進し、活発にすることが重要であり、そのためには、自己の経営責任において最も効率的と考える電気通信ネットワークを構築できる制度となっていることが望ましいと考えております。
 このような観点からは、電気通信設備の設置の有無に基づき、ただいま御指摘ありましたように、現在第一種の事業者と第二種に区分しておりますが、このような区別をなくし、相互に参入して自由な事業活動ができるようにすることがこの電気通信市場における競争を活発にするために大切なことと考えて、関係方面に説明してきているところでございます。
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大谷信盛#8
○大谷委員 第一種事業者というのはNTTさんであったりKDDIさんであったりするわけですが、第二種の方はインターネットを通じてサービス、情報を提供しているそんな会社、プロバイダーのことをいうのかと思うんですが、お互いに、双方に仕事の区分がだんだん分けにくくなってきて、もうこれはなくして自由競争をしたらいいというお話ですね。その方が、新しい技術であったり、また接続料も安くなるような可能性が競争の結果として出てくるというお話だというふうに受けとめます。
 郵政大臣にぜひお伺いしたいんですが、この手の同様の質問に対してどんなような対応、どんなような見解をお持ちなのか、ぜひとも教えていただけたらというふうに思います。
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平林鴻三#9
○平林国務大臣 第一種、第二種の電気通信事業者の区分を廃止してはどうかというお話でございますが、現在の制度を簡単に申し上げますと、第一種の電気通信事業者は、国民生活や経済活動に不可欠な電気通信サービスの基盤となる公共的な事業であるということに着眼をいたしまして、事業の安定性、確実性を確保するために許可制度にいたしております。それから、第二種の電気通信事業につきましては、登録や届け出による極めて簡素な規制とすることで、自由で多彩なサービス展開を行わせるようにしておるわけであります。
 このような事業の区分は、それぞれの事業の特性に応じて、明確でわかりやすい電気通信事業の基本枠組み、競争ルールとして設定されたものでございまして、今後ともこの仕組みを基本としながら、事業者のビジネス展開を支援し、競争を促進する観点から、第一種及び第二種事業の回線調達の柔軟性の確保等の課題の解決を図ってまいりたい。現行制度で今申し上げましたような努力をしてみたいと思っておるところでございます。
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大谷信盛#10
○大谷委員 大臣、今の答弁ですと、第一種、第二種の区分を撤廃するような必要性はないと。最初に通産大臣がおっしゃいましたが、民間活力を引き出す、これがこの国のIT革命の中での新しい飯の種、産業をつくっていく、技術をつくっていく一つのやり方だというふうにいただきましたが、そこの一つの指摘として公正取引委員会さんの方から、こんな撤廃をするならば自由競争、技術力が発展するための競争が生まれると。しかしながら、それはやらないということなんですね。
 だとしたら、民間活力を引き出すための自由な公正な競争の条件を確立するためにはどんな方法があるんでしょうか、どんな思いがあるのか、ぜひともお教えいただけたらというふうに思います。
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平林鴻三#11
○平林国務大臣 今、現行制度の説明をいたしまして、回線調達の柔軟性ということを中心に、現在問題になっておりますことの対応をいたしたいというお話をいたしたわけでありますけれども、郵政省として、電気通信事業の競争政策といいますか、低廉な価格あるいは自由競争の長所を生かすというようなことはもちろん大事なことと認識をしてやっておるわけでございます。いわばIT革命推進のための大きな課題だということで、料金問題やらあるいは技術開発を考えておるわけでございます。
 したがいまして、現在既に料金等の低廉化は具体的に実行に移っておるわけでございますし、本年七月に電気通信審議会に、「IT革命を推進するための電気通信事業における競争政策の在り方」について諮問をいたしました。まだ審議中でございますけれども、今後の競争政策のあり方全般につきましては幅広く御議論をいただいておる、そういうところでございます。御答申をいただき次第に法改正の準備などをしてまいりたい、そう思っております。
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大谷信盛#12
○大谷委員 審議会の中で審議中ということだというふうに思うんですが、もちろん安全性というものは大切でございますが、これは技術革新というこの国の将来の飯の種をつくろうという話もそこには含まれているわけですから、ぜひとも大臣のリーダーシップをその審議会の議論の中で、また出てきたものに対してリーダーシップを発揮していただきたいというふうに思っております。
 もう一つ、ちょっと具体的に突っ込んでお聞きをしたいというふうに思うんですが、いわゆるモバイル通信の発達というものがある意味大きな優位性を持っている。そんな中、このモバイル通信の発展、技術開発であったり、世界の中の市場でもっともっと日本の技術が使われていくような、そんな拡大をしていこうとするならば、今の周波数の分け方、これはほとんど早い者勝ちみたいなところがあったわけですけれども、諸外国がやっているように、周波数を配分するような、オークション制、お金をつけてやるというふうなことをぜひともやっていく必要があるというふうに思いますし、公正取引委員会さんの方からはやはりそういうことをするべきではないかというような報告、レポートが出ておりますが、これの必要性についてもう一度、公正取引委員会の方から御説明いただけたらというふうに思うんですが、お願いいたします。
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鈴木孝之#13
○鈴木政府参考人 先生ただいま御指摘のモバイルの点、いわゆる移動体通信事業におきましては、周波数の割り当て枠が事実上、市場における事業者数を決定する重要な要素となっていることにかんがみますれば、同事業分野におきます競争を公正で自由なものとする観点から、周波数の割り当てが免許制で行われているところでございますが、新規参入を容易にするという観点、しかも事業者の効率性がより反映される仕組みに基づき透明な形で行われることが重要であり、そのために、ただいま御指摘いただきましたように、海外において採用されているオークション制の採用について検討することが必要であるという御提言を研究会にいただいておりまして、また、関係方面にも御説明させていただいているところでございます。
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大谷信盛#14
○大谷委員 一言で言えば、将来のためには必要だというふうな答弁だったというふうに思います。
 同じことを郵政大臣にお聞きしたいと思うんですけれども、以前、郵政省のレポート、平成九年二月ぐらいの懇談会の中で専門家の皆さんが集まって御議論をなさった結果が公表されておりますし、ある意味必要だというような見解をお持ちだと思います。また、きのう、おとついの新聞報道を見ますと、自民党さんの行革本部の方からも、オークション制の導入というものが必要じゃないかというような議論をなさっているということが報道されておりました。
 モバイル通信、まさに日本の、ある意味僕はドル箱になり得るような分野だと思っておりますので、郵政大臣、同じようにこのオークション制についての御見解というものをいただけたらというふうに思います。
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佐田玄一郎#15
○佐田政務次官 先生言われるように、今議論はさせていただいております。そしてまた、このいい点、悪い点という部分、二つありまして、例えば、無線局の免許付与手続の透明性、こういう観点からは非常に有効じゃないかと思っております。
 もう既に先生も御存じのとおり、諸外国でもやっているところがありまして、ただ、欠点もありまして、オークションの落札金のサービス料金の転嫁の懸念であるとか、または非常に資金の豊富な方々に周波数の独占の懸念が指摘もされておるわけであります。また、落札価格が非常に高額なものですから、そういう中におきまして、米国では、落札金の不払いによりまして、要するに周波数を買ってそれをサービスをしない、一般のユーザーに対するサービスをしないというふうな欠点も出ておるというところがあります。また、イギリスやドイツでは、携帯電話のいわゆる利用料金へのはね返りの懸念、そしてまた電気通信事業者の財務状況の悪化による債務の格付の低下など、そういうふうな影響が起きているということでございまして、今先生御指摘にありましたように、将来のオークション方式の導入につきましてはこれからも慎重な議論を続けていきたい、こういうふうに思っております。
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大谷信盛#16
○大谷委員 もちろん、メリット、デメリットあるわけですけれども、そこのバランスが一番大切かと思いますが、バランスの関係でいえば、全く今まで技術革新だったり自由競争という部分をよそに置いておられて、安全性であったりするようなものを優先するがために規制、規制ということになっておりますので、バランスという意味からもぜひとも前向きに御検討いただいて、この国の飯の種というか、新しい産業をつくっていこうという話ですので、ぜひともよろしくお願いをしたいというふうに思います。
 あと一つ、最後に、公正取引委員会の方にもう一回改めてお伺いしたいのですが、レポートの中で、さらなる自由競争を進展させていくためにということで、ぜひとも関係各位、要するに、市場に関係する皆さんがこんなふうにしてやっていかなければいけないんだという指針のようなものをつくりたい、つくっていくべきだという提言がなされているわけなんですけれども、これは具体的にはいつまでにどんなふうにして、関係省庁、またその市場に参入しようとする企業の方々とともにつくっていこうとしているのか、具体的にいつまでにやろうとしているのか、そんな抱負をぜひともお聞かせいただきたい。
 私自身は、このレポート、本当に全部やれば、もちろん安全性、そして雇用、失業のことを考えたバランスの上に立たなければいけませんが、かなり自由競争のもとに日本のIT技術というもの、IT戦略というものがどんどん幅が広がっていく、すばらしいできだというふうに思っております。ぜひともリーダーシップを発揮していただきたいというふうに思いますので、抱負をいただけたらというふうに思います。いつやるのかです。
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鈴木孝之#17
○鈴木政府参考人 先生がただいま御指摘のように、規制緩和された後の市場におきます公正な競争ということでは、特にこの分野、市場支配的な事業者も存在するわけでございますので、そのような地位が乱用されることによりまして新規参入がまた妨げられては、せっかくの規制緩和というのが効果を発揮しないということになります。
 そこで、私どもとしては、関係の省庁、それぞれの産業を所管する官庁と協力してルールを策定していきたい。既に、例えば通商産業省との間では、電力やガスについて適正な取引に関します方針を共同で発表しているところでございます。その時期につきましては、この分野の規制緩和の実現の状況を見ながら進めさせていただきたいと存じております。
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大谷信盛#18
○大谷委員 ぜひとも頑張っていただきたいというふうに思います。
 ちょっと漠とした質問になりますけれども、改めて郵政大臣、このレポートを全部お読みかどうかわかりませんが、こういう規制緩和の方向性について、郵政省の抱負というものをぜひとも考えていただけたらというふうに思います。ちょっとそこで見解いただけますでしょうか。郵政省自身も、お役所から出ている資料を読みますと、民間活力を引き出すために規制緩和というものの必要性を訴えてございますので、ぜひともしっかりとした抱負をいただきたいというふうに思います。
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平林鴻三#19
○平林国務大臣 委員がおっしゃいますように、競争政策をとるということが、今日の日進月歩のこのITの世界では政策として有効に働くものだと私も考えております。今日の段階で具体的にどうしますということをまだ申し上げられませんけれども、現在、電気通信審議会でその方面の審議をたっぷりとやっていただいておるわけでございますので、その結論が出次第、それを尊重しながら具体化を図ってまいりたいと考えております。
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大谷信盛#20
○大谷委員 ぜひとも早急に頑張っていただきたいというふうに思います。ただでさえ、五年、十年おくれているという日本のIT分野でございますので、しっかりとそこのところは、早急によろしくお願いしたいというふうに思います。
 さて、今僕は公正取引委員会の役割が今後大きいというふうに訴えてきたわけなんですけれども、実際、来年から省庁が再編されて、じゃ、どこがどうやってしっかりやっていくんだという話になると、僕自身は、やはり内閣府、内閣だというふうに思っております。
 そんな中、今経企庁長官の堺屋太一さん、勝手に僕は思っているのですけれども、まさにその中に入っていって中心的な役割をしていくというふうに思うのですが、これを進めていく上で、例えば、私の仲間の議員、委員なんかは、情報通信省みたいな新しい役所なりをつくるぐらいのことを考えた方がいいのじゃないか、じゃないと、省庁の縦割りで、まさに公共事業のように予算分捕りだけの話になってしまうのじゃないか。そこを本当に内閣府がまとめられるのか、まとめられないんだったら、新しい省庁ぐらいのことの考えがあるのか、そんな思いと、どうやってこれを実行していくのかというのと、時間を使って質問をさせていただきました規制緩和のこれまたイニシアチブについての思いをぜひお聞かせいただけたらというふうに思います。
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堺屋太一#21
○堺屋国務大臣 委員御指摘のとおり、IT革命は、日本全体を変えるような、産業革命に匹敵するような重大な革命だと考えております。したがいまして、各省縦割りでは推進できない。仰せのとおりでございますが、このために、政府といたしましては、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部、俗にIT戦略本部と呼んでおりますが、これを総理大臣のリーダーシップのもとに置きまして、そして全閣僚をそのメンバーにし、また有力な民間人も本部員に入っていただく、こういうような形にいたしまして、この総合調整を内閣のもとにつくっていきたい。特別の役所をつくりましても、必ずどこかにまたひっかかってくるものですから、そういうような、総理大臣のもとに強力な推進本部をつくっていきたいと考えているところでございます。
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大谷信盛#22
○大谷委員 ぜひとも、強力な上にもう一つ強力なものにしていただいて進めていただくことを心から要望いたします。
 あと一つ、少し時間がございますので、もう一度改めて堺屋経企庁長官に御質問させていただきたいのですが、いわゆる中抜き現象、このIT革命が進んでいくと、中間管理職が抜けていく、ある意味リストラじゃないですけれども、失業者がふえていくという負の部分がございます。
 最近の長官の答弁をお聞きさせていただきますと、フラット社会になるという説明をなさっておるのですが、私、ちょっとまだよくわかりません。ピラミッド型のものが、真ん中が抜けてフラットになっていくというのですけれども、新しい産業ができて、そこに人が、雇用者が渡っていくわけですけれども、橋がなかったら、これは渡っていけない。私は、橋のようなものを、それはセーフティーネットと呼ぶのですが、例えばアメリカのコミュニティーカレッジであったりするような、能力開発を全国民ができるような橋が要るんじゃないかなというふうに思っておりますが、いま一度、ここの負の部分、失業者が出てくるという部分、もしくは能力を改めてみずからが開発しなければいけないという部分に関するセーフティーネットというか対応策というようなもの、お考えあるものをいただけますでしょうか。
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堺屋太一#23
○堺屋国務大臣 確かに、インターネットを初めとする情報通信機能が発達いたしますと、係長から課長に上がって、課長から部長に上がって、部長から取締役社長、こういうピラミッド型に上がらないで、係長がインターネットに入れたものがすぐ社長に行く、あるいはAの会社が入れたものが、途中の問屋さんとかそういうのを抜けてすぐ小売屋さんに行く、あるいは消費者に行く、そういう中抜け現象というのが起こってまいります。
 そういたしますと、組織というのは、情報の段階によって縦のピラミッドができておりましたから、それがぐっと圧縮されてフラットな社会になっていく、その結果、中間管理職あるいは中間的な業種が抜けていくのじゃないか、こういうことが言われております。
 これは、消費者の側から見ますと、それだけ効率がよくなりまして、物価が下がって、多くの選択肢ができるということですが、その中間管理職の人が、その業界あるいはその企業から出ていかなきゃいけない、あるいは他の職場に変わらなきゃいけない、こんなことがございまして、アメリカでも、九〇年代の初期、かなり中間管理職が減少し、その多くの人々が所得の低い方に変わらざるを得ないということがございました。
 これに対しまして、日本の今までの企業のやり方は、なるべく自分の企業の中の人を再教育して、そしてその人たちにITを教える、そういう形で活用していくという例が多うございました。今までの、技術が進歩し、パソコンが使われる、電子製品が使われるときに、大抵そういう形になってきた。その意味では、アメリカよりはましでしょうけれども、やはり出てくるのではないか。
 したがいまして、政府といたしましても、このITの技術を学べるように、補正予算等でもかなりの、百五十万人程度の人々がITの技能を持って再就職できるような方法も考えておりますし、また、お互いにミスマッチがないように、新しい人材を供給し、探せる、職を探し、人材を探せるような、そういう仕組みもあわせてつくっていきたいと考えております。ITが人材探し、職探しに役立つという一面も重要だと思っております。
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大谷信盛#24
○大谷委員 ありがとうございました。日本の技術が発展するための規制緩和、そしてもう一つ、この失業、負の局面を克服していくためにも、内閣府のリーダーシップというものが本当に必要だと私は思っておりますので、ぜひともよろしくお願いしたく思います。
 IT基本法がただのインターネット普及促進法にならないようにすることを切望するとともに、そのための議論を建設的に進めていきたいということをお誓いし、終わりたいというふうに思います。
 ありがとうございました。
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佐藤静雄#25
○佐藤委員長 山田敏雅君。
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山田敏雅#26
○山田(敏)委員 山田敏雅でございます。
 まず、質問に先立ちまして、堺屋長官と平沼大臣に一点だけコメントをお願い申し上げます。
 今、日本の経済は雇用問題というのが非常に深刻なわけです。四年間で百二十万人という新たな失業者がふえられました。そして今、政府の経済政策、産業政策において、その雇用不安というものがなくなるというようなことは非常に感じられないという現状であると思います。
 そこで、このIT基本法についてでございますが、私は、十年前のアメリカのとった、失業率がたしか七・五%だったと思うんですが、そのときにやった方法は一つの参考になるのではないかというふうに思います。
 先ほど堺屋長官が、百五十万人の新たな職業訓練をするんだというような話がございました。そういう話は過去にもございましたが、なかなか効果的に、そのような雇用問題、雇用の不安にうまく機能していないというふうに思います。
 アメリカは、十年前の財政赤字、それから大幅な失業問題のときに何をやったかというと、まず防衛費の半額近いカットをやった。それから減税をやった。その次にやったことが、新しい産業に向けて人間の能力の開発、すなわち、具体的には全米の大学を開放してインキュベーターというのをやったわけですね。現在、千五百カ所から二千カ所ぐらいあると思うんですが、非常にそれがうまく機能した。そして、コンピューターのソフトウエアあるいはインターネット関連のビジネスが多く育っていきました。
 我が国においては、そのようなことをまねてつくられたものが三カ所ほどございますが、ほとんど機能していません。これは、我が国独特の制度、すなわち縦割り行政で、大学については文部省がすべての規制を行う、それから通信技術、コンピューターについてはまた別の省庁がやるというようなことがございまして、今、日本ではうまくいっておりません。
 その結果、我が国の産業政策は過去四年間に二百兆円という財政出動をやったわけですが、百二十万人の新たな失業者がふえた。アメリカにおいては、そのような財政出動がなかったにもかかわらず大幅な雇用の改善が見られたということがございます。
 ここで、堺屋長官、平沼大臣にひとつコメントをお願いしたいのは、このIT基本法の根本的な精神は、やはり国民の雇用を確保する、それが一番大事なことであって、産業政策をやるのも新産業をつくるのも、国民の雇用、安心して働ける社会をつくるということでありますので、今のような百五十万人の職業訓練をやりますから大丈夫ですというようなことでは全然問題の本質をつかんでいらっしゃらないというふうに思いますが、その点についてコメントをお願いいたします。
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堺屋太一#27
○堺屋国務大臣 委員御指摘のとおり、九一年から九二年にかけましてアメリカで大変不況の時代がございました。アメリカの複合不況と言われまして、一番高いときには失業率が七・八%ぐらいまで上がったこともございます。
 そのときにアメリカが行いました政策の一つとしては、今御指摘になりましたような、インキュベーターをたくさんつくって、それによって創業、新しい業を起こす人をつくろうということでございまして、非常に創業者がふえた。これは、その中で成功した者が今日アメリカ経済を支えるというような状態になっております。もともとアメリカは雇用は流動的でございまして、一二、三%創業率があるという社会でございましたから、日本は今日三%台の中ごろ以下でございますが、それとちょっと条件は違うと思いますが、そういう形で新しい産業をどんどんつくらせた、その一つが軍の技術を開放したインターネットであったということも言えるだろうと思います。
 日本のこの基本法の場合も、すべての国民が高度情報通信ネットワークに触れられるようにして、そしてその恵沢をあまねく社会に及ぼすということを前提としておりまして、本質的には、すべての人がインターネットに接するようになり、そこから社会全体の恩恵を受けるようなシステムにしよう、これは重々、何度も書いているところでございます。
 ただ、先ほど大谷先生からも御質問がありましたように、その段階でやはり産業構造が変わる、あるいは雇用構造が変わる、産業組織が変わる、そういった中で中抜けといいますか、中間管理職の人が新たな職を探さなきゃいけないということが起こってくると思います。
 これに対しまして、日本でも新しい産業が起こるように中小企業基本法も改めましたし、職業訓練の面でもいろいろと手を打っておるわけでございますけれども、従来、日本には終身雇用の習慣が非常に強かった、このことが今まだ労働の流動性あるいは新規産業の創業をそれほど活発にしていない、こういう面があると思います。
 やはり、規格大量生産の社会から情報化社会に変わるためには、そういった労働慣行から雇用慣行、産業組織、そういったもの全体が変わっていく必要があると考えておりまして、そのすべての面についてそれぞれに手を打っていかなきゃならない、そういうこともこの理念の中に逐条書いているところでございますが、各官庁にも関係がございますので、ぜひともこれは間違いなく実行していかなければいけないと思っております。
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平沼赳夫#28
○平沼国務大臣 IT革命というふうに言われておりますけれども、IT革命自体が目的化されているような嫌いがあります。私は、やはりIT革命というのはある意味では手段であって、その手段をいかにうまく活用して今御指摘の雇用等を創造していくか、こういうことが必要だと思います。ですから、高速道路をつくっただけでは意味がなくて、そこを走る車の安全性ですとか、あるいはそれを管理する体制ですとか、そういうことが必要です。ですから、そういう中で、やはりだれもが機会均等で、スピードで、しかも安い、そういう基盤をつくることによって新しい雇用も創造していかなければならないと思っています。
 今、一つの試算でありますけれども、このIT革命が今言ったような形でしっかりとした基盤が整備されますと、五年後を想定しますと、今堺屋長官が御指摘になられましたいわゆる中抜き現象で失われる労働人口が一応百六十三万人あるだろう、こういう統計があります。しかし、新たにそれによって雇用が創造される、そういう面が二百四十九万人と想定されています。したがって、五年後には八十六万人の雇用が新たに創造されるんじゃないか、こういう試算もあるわけであります。
 私どもは、やはりそのためにはベンチャー企業の育成、そういったことも必要なものでありますから、今日本の経済の構造を支えているというのは、御存じのように中小企業、零細企業が大宗を占めています。そういったところの方々に力をつけていただく、あるいは新しく業を起こすベンチャーに対してもやはり思い切った保証制度もつくって、そして万々遺漏なきを期していこう。
 今、銀行の貸し渋りで、いわゆるその対策として異例、特例の措置として、来年の三月まで三十兆円のそういう保証枠を設けておりましたけれども、来年の三月以降は、この臨時国会でお願いをしようと思っていますけれども、新たに一般保証として五千万円の枠を八千万円にし、また、例えば取引先の銀行に破綻が生じたとか、あるいは天然災害に遭われたとか、そういう事態には保証の枠をその倍の一億六千万円にして、しかも、いわゆる保証をお受けになる側に対して、しゃくし定規な審査の仕方じゃなくて、IT社会にとって非常に大きな貢献をするような、ポッシビリティーを持っているような、そういった方々には前向きに対応していこう、こういうようなことをもろもろ含めて総合的に、今言われました失業の問題あるいは雇用の問題、そういったものに一生懸命に対処していきたい、こういうふうに思っています。
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山田敏雅#29
○山田(敏)委員 私のもとに十月二十四日の日経新聞の記事がございます。公取委員会がNTTを調査するということでございまして、NTT東日本が私的独占に抵触するということでございます。具体的には、民間企業三社が公取に訴えまして、DSL事業の参入業者に対して不当な妨害を行ったということでございます。これはその後十月三十日に事務総長のコメントが出ました。DSLの競争基盤が非常におくれているというような内容でございます。
 実際に、今、ラストワンマイル、すなわち交換機から最終消費者までのラストワンマイルの競争原理が正しく機能していない。実際上、NTTがほぼ一〇〇%独占しているわけです。これを自由に競争、新しい参入業者がふえるようにやるというような方向性も出ているわけですが、今回のIT基本法の精神もそうだと思いますが、実際にはこういうふうにありとあらゆる方法を使って、具体的にこれは四つぐらい、こういうやり方でというふうに書いてありますが、いろいろなやり方でもってやられております。
 これについて、まず郵政省さんのこの件に関するコメントをお願いいたします。
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