農林水産委員会
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会
会議録情報#0
平成十二年十一月九日(木曜日)
午後一時三十二分開会
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 太田 豊秋君
理 事
金田 勝年君
岸 宏一君
郡司 彰君
須藤美也子君
谷本 巍君
委 員
岩永 浩美君
佐藤 昭郎君
鶴保 庸介君
中川 義雄君
三浦 一水君
森下 博之君
小川 勝也君
高橋 千秋君
谷林 正昭君
羽田雄一郎君
渡辺 孝男君
大沢 辰美君
石井 一二君
国務大臣
農林水産大臣 谷 洋一君
政務次官
農林水産政務次
官 三浦 一水君
事務局側
常任委員会専門
員 山田 榮司君
政府参考人
文部省体育局長 遠藤純一郎君
厚生大臣官房審
議官 堺 宣道君
厚生省生活衛生
局長 西本 至君
農林水産大臣官
房審議官 永村 武美君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
(畜産物等の価格安定等に関する件)
(畜産物価格等に関する決議の件)
─────────────
この発言だけを見る →午後一時三十二分開会
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 太田 豊秋君
理 事
金田 勝年君
岸 宏一君
郡司 彰君
須藤美也子君
谷本 巍君
委 員
岩永 浩美君
佐藤 昭郎君
鶴保 庸介君
中川 義雄君
三浦 一水君
森下 博之君
小川 勝也君
高橋 千秋君
谷林 正昭君
羽田雄一郎君
渡辺 孝男君
大沢 辰美君
石井 一二君
国務大臣
農林水産大臣 谷 洋一君
政務次官
農林水産政務次
官 三浦 一水君
事務局側
常任委員会専門
員 山田 榮司君
政府参考人
文部省体育局長 遠藤純一郎君
厚生大臣官房審
議官 堺 宣道君
厚生省生活衛生
局長 西本 至君
農林水産大臣官
房審議官 永村 武美君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
(畜産物等の価格安定等に関する件)
(畜産物価格等に関する決議の件)
─────────────
太
太田豊秋#1
○委員長(太田豊秋君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
農林水産に関する調査のため、本日の委員会に農林水産大臣官房審議官永村武美君、文部省体育局長遠藤純一郎君、厚生大臣官房審議官堺宣道君及び厚生省生活衛生局長西本至君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
農林水産に関する調査のため、本日の委員会に農林水産大臣官房審議官永村武美君、文部省体育局長遠藤純一郎君、厚生大臣官房審議官堺宣道君及び厚生省生活衛生局長西本至君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
太
太
岸
岸宏一#4
○岸宏一君 ことしも残すところあとわずか二カ月となりましたが、谷農林大臣、三浦政務次官には、日夜を分かたぬ御活躍、農家の皆さんを代表しまして心から感謝を申し上げる次第でございます。ありがとうございました。
さて、この一年を振り返ってみますというと、我が国の特に農業、農村、農家の皆さんの一年というのはどんなものであったか、こういうことを今思い返しているわけでございますが、どうもことしも、農家の皆さんにとってはすばらしい年とは言えない、そういう一年であったように私には思えるわけでございます。
それは、私は山形県でございますから、山形県は稲作のいわば単作地帯ということでございますから、何を申しましてもお米の問題が私には一番頭に残っていることでございます。ことしも大変豊作であったわけでございます。豊作であったがために、お米が余った、そして市場価格が大幅に下落をしたと。ひところから見ますというと、大体三割以上お米の値段が下がっておりまして、山形県の農家の皆さんからは悲痛な声が聞こえてくるわけでございます。
お米の値段が三〇%以上も下がったし、それから転作も三〇%を超した。そして農業者年金の問題も、最初の案というんでしょうか、原案の原案というのは三〇%だったわけですけれども、これは何とか一〇%以内にとどまったことでありますけれども、稲作農家は、完全にコストを割っている、こんな悲痛な声が聞こえるわけでございます。
しかも、豊作でありながら豊作を素直に喜べない、これはゆゆしき問題だというふうに私も思いますし、我が県の高橋知事は、豊作を素直に喜べないというのは農家の皆さんの精神的な退廃を生む、そんな心配すらある、何としても国において豊作を素直に喜べる農政をやっていただきたい、こういう発言を県議会でしたか記者会見でしたか忘れましたがなさっておるわけでございます。私もそのとおりだというふうに思うわけでございます。
そういう観点から、いろいろ御苦労されて今回、十月でしたか、米の緊急対策が打ち出されたわけでございます。この結果はことしの米の値段には余りプラスに働いたとは思えないわけでございますけれども、ぜひ来年度のお米の需給の安定あるいは価格の安定に大いに役立つことを祈るばかりでございます。
さて、畜産の問題でございますけれども、酪農の問題でございますけれども、この問題もなかなか困難な年であったような気がいたします。従来から続いた問題は問題として、例えば担い手の問題でありますとか畜産物の輸入の増大でありますとか、あるいは高齢化、それから畜産の環境対策、こういった大きな問題が引き続き私たちあるいは酪農家の、畜産家の皆さんに大きなプレッシャーとなってきたことはそのとおりでございます。
それに加えまして、口蹄疫、これは三月でしたか、それから六月には雪印の問題がありまして、農林水産省は大変忙しかったというふうに思うんです。特に大臣、それから政務次官、樋口畜産局長さん、大変な御苦労をされたようでございますけれども、ぜひ審議官、ひとつ畜産局長に私からくれぐれも御苦労を感謝しておったというふうにお伝えいただきたい、こういうふうに思うわけでございます。
ところで、昨日は畜産の価格が審議会から示され、本日は加工原料乳の問題が結論づけられるという非常に大事な時期でございますけれども、これらの問題に当たりまして、農林大臣として基本的にどんなことを今考えておられるか、ひとつお答えをいただきたい。
この発言だけを見る →さて、この一年を振り返ってみますというと、我が国の特に農業、農村、農家の皆さんの一年というのはどんなものであったか、こういうことを今思い返しているわけでございますが、どうもことしも、農家の皆さんにとってはすばらしい年とは言えない、そういう一年であったように私には思えるわけでございます。
それは、私は山形県でございますから、山形県は稲作のいわば単作地帯ということでございますから、何を申しましてもお米の問題が私には一番頭に残っていることでございます。ことしも大変豊作であったわけでございます。豊作であったがために、お米が余った、そして市場価格が大幅に下落をしたと。ひところから見ますというと、大体三割以上お米の値段が下がっておりまして、山形県の農家の皆さんからは悲痛な声が聞こえてくるわけでございます。
お米の値段が三〇%以上も下がったし、それから転作も三〇%を超した。そして農業者年金の問題も、最初の案というんでしょうか、原案の原案というのは三〇%だったわけですけれども、これは何とか一〇%以内にとどまったことでありますけれども、稲作農家は、完全にコストを割っている、こんな悲痛な声が聞こえるわけでございます。
しかも、豊作でありながら豊作を素直に喜べない、これはゆゆしき問題だというふうに私も思いますし、我が県の高橋知事は、豊作を素直に喜べないというのは農家の皆さんの精神的な退廃を生む、そんな心配すらある、何としても国において豊作を素直に喜べる農政をやっていただきたい、こういう発言を県議会でしたか記者会見でしたか忘れましたがなさっておるわけでございます。私もそのとおりだというふうに思うわけでございます。
そういう観点から、いろいろ御苦労されて今回、十月でしたか、米の緊急対策が打ち出されたわけでございます。この結果はことしの米の値段には余りプラスに働いたとは思えないわけでございますけれども、ぜひ来年度のお米の需給の安定あるいは価格の安定に大いに役立つことを祈るばかりでございます。
さて、畜産の問題でございますけれども、酪農の問題でございますけれども、この問題もなかなか困難な年であったような気がいたします。従来から続いた問題は問題として、例えば担い手の問題でありますとか畜産物の輸入の増大でありますとか、あるいは高齢化、それから畜産の環境対策、こういった大きな問題が引き続き私たちあるいは酪農家の、畜産家の皆さんに大きなプレッシャーとなってきたことはそのとおりでございます。
それに加えまして、口蹄疫、これは三月でしたか、それから六月には雪印の問題がありまして、農林水産省は大変忙しかったというふうに思うんです。特に大臣、それから政務次官、樋口畜産局長さん、大変な御苦労をされたようでございますけれども、ぜひ審議官、ひとつ畜産局長に私からくれぐれも御苦労を感謝しておったというふうにお伝えいただきたい、こういうふうに思うわけでございます。
ところで、昨日は畜産の価格が審議会から示され、本日は加工原料乳の問題が結論づけられるという非常に大事な時期でございますけれども、これらの問題に当たりまして、農林大臣として基本的にどんなことを今考えておられるか、ひとつお答えをいただきたい。
谷
谷洋一#5
○国務大臣(谷洋一君) ただいま本年を反省されましていろいろと課題が多かったことを御指摘いただいたんですが、私も七月四日に就任いたしまして、それまでに宮崎並びに北海道における口蹄疫の問題が起きておりまして、まだまだ終結に対しましての努力をする最中でございました。また、牛乳の問題もまだ紛糾の最中でございまして、社長が三回四回訪ねてこられましたが、会社の責任だ、何としてでも終末処理をきちっとしなさいということをいつも強く申し上げておりました。
そういうことで万事難問題ばかりでございますけれども、この畜産にいたしましても、例年にない特別な問題が、口蹄疫で言えば九十二年ぶり、また、あの有名なメーカーが何でこんなことをしたんだと我々がびっくりするような事態が起きておったわけでございますから、二度と起きないようにしたいということで、この口蹄疫問題につきましては法案を提出して成立させていただいたわけでございます。
そういうことで、農業にいたしましても、今、新しい農業基本法をつくりまして、意欲に燃える農家をつくりたい、活力のある農村づくりをやるためにはという気持ちで、一定の条件のもとに株式会社を認めるというふうなことも決めておりまして、ぜひとも御可決をいただきたい、こう思っております。
そういう多事多難な年ではございましたけれども、米価の決定、また今回の畜産価格の決定、いろいろな課題が含まれておりますけれども、しかし畜産の場合は、新しい価格体系に持っていきたい、市場を反映するようなものにしたい、しかし、畜産農家が意欲を燃やすようにしむけていくようなことを考えたい、こういう考えのもとに今取りまとめておるわけでございまして、どうか皆さん方の畜産に関する真摯な、積極的な要望をいただきまして、私どももこれをしかと受けとめまして頑張っていきたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
この発言だけを見る →そういうことで万事難問題ばかりでございますけれども、この畜産にいたしましても、例年にない特別な問題が、口蹄疫で言えば九十二年ぶり、また、あの有名なメーカーが何でこんなことをしたんだと我々がびっくりするような事態が起きておったわけでございますから、二度と起きないようにしたいということで、この口蹄疫問題につきましては法案を提出して成立させていただいたわけでございます。
そういうことで、農業にいたしましても、今、新しい農業基本法をつくりまして、意欲に燃える農家をつくりたい、活力のある農村づくりをやるためにはという気持ちで、一定の条件のもとに株式会社を認めるというふうなことも決めておりまして、ぜひとも御可決をいただきたい、こう思っております。
そういう多事多難な年ではございましたけれども、米価の決定、また今回の畜産価格の決定、いろいろな課題が含まれておりますけれども、しかし畜産の場合は、新しい価格体系に持っていきたい、市場を反映するようなものにしたい、しかし、畜産農家が意欲を燃やすようにしむけていくようなことを考えたい、こういう考えのもとに今取りまとめておるわけでございまして、どうか皆さん方の畜産に関する真摯な、積極的な要望をいただきまして、私どももこれをしかと受けとめまして頑張っていきたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
岸
岸宏一#6
○岸宏一君 ひとつ大臣よろしくお願いをいたします。
さて、この畜産の問題でございますが、ただいまお話を申し上げましたように農村の、特にお米に関して農家の所得が著しく下がっているわけでございますから、畜産に対する期待というんでしょうか、その比重というんでしょうか、こういうものは今後ますます高くなってくるというふうに思うわけです。
しかも、この基本計画によりますと、食料の望ましい消費の姿などというものを示しておるわけでございますけれども、これも平成九年に対してかなり大幅な消費の増加を見込んでおられる。さらに生産の努力目標にいたしましても、例えば牛肉なんかでは五十三万トンから六十三万トンへ生産を伸ばさなきゃいけない。しかし一方で、統計調査を見ますというと、だんだん飼養農家は減ってきているわけでございます。
そういうことで、平成二十二年までにこういった新しい計画が実現できるかどうかというのは非常に私は困難だと思っております。そういう困難を克服するためには、さまざまな飼養農家に勇気を与えるような諸施策を講じていかなければ到底これは実現できるものでないというふうに思っているわけです。今回の畜産価格の決定に際しまして、どうも豚肉の価格とか何かも余りよろしくないという話もございます。
そんなことで、これからの対策をどのように考えておられるか。これは審議官ですか、ひとつお願いいたします。
この発言だけを見る →さて、この畜産の問題でございますが、ただいまお話を申し上げましたように農村の、特にお米に関して農家の所得が著しく下がっているわけでございますから、畜産に対する期待というんでしょうか、その比重というんでしょうか、こういうものは今後ますます高くなってくるというふうに思うわけです。
しかも、この基本計画によりますと、食料の望ましい消費の姿などというものを示しておるわけでございますけれども、これも平成九年に対してかなり大幅な消費の増加を見込んでおられる。さらに生産の努力目標にいたしましても、例えば牛肉なんかでは五十三万トンから六十三万トンへ生産を伸ばさなきゃいけない。しかし一方で、統計調査を見ますというと、だんだん飼養農家は減ってきているわけでございます。
そういうことで、平成二十二年までにこういった新しい計画が実現できるかどうかというのは非常に私は困難だと思っております。そういう困難を克服するためには、さまざまな飼養農家に勇気を与えるような諸施策を講じていかなければ到底これは実現できるものでないというふうに思っているわけです。今回の畜産価格の決定に際しまして、どうも豚肉の価格とか何かも余りよろしくないという話もございます。
そんなことで、これからの対策をどのように考えておられるか。これは審議官ですか、ひとつお願いいたします。
永
永村武美#7
○政府参考人(永村武美君) お答えをさせていただきます。
今先生御指摘になりました平成二十二年を目標にいたしました畜産物の生産努力目標、御指摘のとおり、牛肉につきましてもかなりの増加を見込んでいるところでございます。ただ、この目標自体が、達成する上でそう簡単ではないことを私どもも強く認識をいたしております。ただ、この目標に向けまして三つほど大きなポイントがあろうかと思っております。
一つは、牛肉の消費につきましても、もはや国内生産は四割を切っておるわけでございますけれども、六割を超える輸入牛肉の部分、これをどうやって国産牛肉で置きかえていくかと。これは、国産食肉の安全性の問題をもちろん消費者に理解していただくことも大事でございますけれども、あわせて、消費者に受け入れられる一定程度の価格での生産、コスト低減、これを図っていくことがまず第一のポイントであろうかと思っております。
それから、第二のポイントは担い手の確保でございます。私ども畜産の分野でさまざまな担い手、特に後継者と言ったらよろしいでしょうか、これはほかの畑作あるいは稲作部門と比べましてかなり後継者を確保している分野ではあります。しかしながら、それでも先生御指摘のとおり戸数が減少しておるというようなことがあらゆる畜種において見られるわけでございまして、それに対しても、どうやって戸数の減少を食いとめていくかと。
例えば、これは和牛の繁殖経営の事例を一つ申し上げたいわけでございますけれども、和牛の繁殖経営の担い手はかなり高齢化が進んでおります。畜産の中でも最も高齢化が進んでおります。そこで、私ども数年前に新たな事業として起こしましたのが、通常、和牛は十カ月ぐらいで子牛を売るわけでございますけれども、十カ月間飼うのがとてももう大変だと、高齢化しますと。したがって、高齢化された担い手の方々にはせいぜい三、四カ月飼っていただいて、四、五カ月たったら、農協がつくった子牛の団地、哺育センター、そちらで預かっていただく。それによって個々の農家は、今まで三頭飼っておった農家が五頭、六頭と規模を拡大していく、こういったこともやっておりますし、要するに、若い担い手だけではない、高齢者もしっかりした担い手として位置づけるということ。
あるいはまた、都会に出られて六十を境に国に帰ってこられる、かといってまだ六十過ぎでは十分仕事ができるというような方々には、例えば農協が簡易な、コストをかけない牛舎をつくって、それを高齢者の方に、Uターンされた方にリースをする、そこで牛を飼っていただくと、こういった非常にきめ細かな対応策を講じておるところであります。
さらにまた、先ほど御指摘の豚肉等の価格の下落に際しましても、一定水準を下回った場合は国からその補てんをする措置等々、価格政策についても相応の対策を講じておるところでございまして、あらゆる分野から、あらゆる角度からもろもろきめの細かい対策を講じながら、少しでもこの生産努力目標に近づけるように努力をしてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →今先生御指摘になりました平成二十二年を目標にいたしました畜産物の生産努力目標、御指摘のとおり、牛肉につきましてもかなりの増加を見込んでいるところでございます。ただ、この目標自体が、達成する上でそう簡単ではないことを私どもも強く認識をいたしております。ただ、この目標に向けまして三つほど大きなポイントがあろうかと思っております。
一つは、牛肉の消費につきましても、もはや国内生産は四割を切っておるわけでございますけれども、六割を超える輸入牛肉の部分、これをどうやって国産牛肉で置きかえていくかと。これは、国産食肉の安全性の問題をもちろん消費者に理解していただくことも大事でございますけれども、あわせて、消費者に受け入れられる一定程度の価格での生産、コスト低減、これを図っていくことがまず第一のポイントであろうかと思っております。
それから、第二のポイントは担い手の確保でございます。私ども畜産の分野でさまざまな担い手、特に後継者と言ったらよろしいでしょうか、これはほかの畑作あるいは稲作部門と比べましてかなり後継者を確保している分野ではあります。しかしながら、それでも先生御指摘のとおり戸数が減少しておるというようなことがあらゆる畜種において見られるわけでございまして、それに対しても、どうやって戸数の減少を食いとめていくかと。
例えば、これは和牛の繁殖経営の事例を一つ申し上げたいわけでございますけれども、和牛の繁殖経営の担い手はかなり高齢化が進んでおります。畜産の中でも最も高齢化が進んでおります。そこで、私ども数年前に新たな事業として起こしましたのが、通常、和牛は十カ月ぐらいで子牛を売るわけでございますけれども、十カ月間飼うのがとてももう大変だと、高齢化しますと。したがって、高齢化された担い手の方々にはせいぜい三、四カ月飼っていただいて、四、五カ月たったら、農協がつくった子牛の団地、哺育センター、そちらで預かっていただく。それによって個々の農家は、今まで三頭飼っておった農家が五頭、六頭と規模を拡大していく、こういったこともやっておりますし、要するに、若い担い手だけではない、高齢者もしっかりした担い手として位置づけるということ。
あるいはまた、都会に出られて六十を境に国に帰ってこられる、かといってまだ六十過ぎでは十分仕事ができるというような方々には、例えば農協が簡易な、コストをかけない牛舎をつくって、それを高齢者の方に、Uターンされた方にリースをする、そこで牛を飼っていただくと、こういった非常にきめ細かな対応策を講じておるところであります。
さらにまた、先ほど御指摘の豚肉等の価格の下落に際しましても、一定水準を下回った場合は国からその補てんをする措置等々、価格政策についても相応の対策を講じておるところでございまして、あらゆる分野から、あらゆる角度からもろもろきめの細かい対策を講じながら、少しでもこの生産努力目標に近づけるように努力をしてまいりたいと考えております。
岸
岸宏一#8
○岸宏一君 ただいま審議官のお答えになったことは、すなわち我が国の畜産・酪農の重要な課題であるということは確かだと思います。今申されたことに対してあらゆる手だてを尽くしてやっていかないとなかなかうまくいかないだろうということは私もそう考えておりますが、例えば飼料の自給率なんかを見ますと、これは昭和四十年で九二%、繁殖牛の場合は自給率があったんですが、これが農水省の統計だと五九%に下がっておる。それから肉牛の肥育、これなんかでは四・四%というふうな落ち込みになっておるわけでございます。これらについても基本計画に、草地を何万ヘクタールでしたか、ふやすといった計画もあるにはあるわけですけれども、なかなかもってこれは難しいんですね。
私、実は山形県で町長をやっていまして、私も実は畜産をぜひ振興したいということでかねと太鼓で頑張らせようと思ったんですが、結局、農家の人に怒られたんです。何と言われたかといいますと、いや、町長、おまえそんなこと言うけれども、口のついたものを育てるということは大変なんだ、机の上で考えているのと実際やるのとは全然違うぞということを言われたことを今、審議官の御答弁をいただいて思い出したわけでございますけれども、どうかひとつそういうことのないように、いつも実際働いている、実際やっておられる飼養農家の気持ちになってさまざまな施策を考えるということが大事ではないかというふうに思いますが、いかがですか。
この発言だけを見る →私、実は山形県で町長をやっていまして、私も実は畜産をぜひ振興したいということでかねと太鼓で頑張らせようと思ったんですが、結局、農家の人に怒られたんです。何と言われたかといいますと、いや、町長、おまえそんなこと言うけれども、口のついたものを育てるということは大変なんだ、机の上で考えているのと実際やるのとは全然違うぞということを言われたことを今、審議官の御答弁をいただいて思い出したわけでございますけれども、どうかひとつそういうことのないように、いつも実際働いている、実際やっておられる飼養農家の気持ちになってさまざまな施策を考えるということが大事ではないかというふうに思いますが、いかがですか。
永
永村武美#9
○政府参考人(永村武美君) 今、先生は自給率の向上のためにえさの問題を御指摘なさったわけでございまして、先ほど私の答弁から漏れておった部分でございました。
御指摘のとおり、飼料の自給率が大変下がってきております。これは一つには、今私ども年間に一千数百万トンのトウモロコシを中心に穀類、家畜のえさを輸入しておりますけれども、これを国内で生産するなどということになりますと数百万ヘクタール要るわけですからおよそ不可能でございますが、国内に賦存をしておる草資源、これについてはまだまだ利用の率が低いという状況がございます。
例えば、先ほど先生が御指摘の口蹄疫問題が三月に起きましたけれども、その原因はどうも中国大陸から入ってきた麦わらに口蹄疫ウイルスが付着をしておったのではないかという可能性が最も強いとされておりますけれども、なぜわざわざ中国とか韓国から稲わら、麦わらが入ってきておるかと。これは、国内で生産される稲わらを十分利用していなかったからということでございまして、大体年間九百万トンとれる稲わらのうち、国内で家畜の胃袋に入っておりますものが百万トンちょっとでございまして、その結果、二十五、六万トンの稲わらの輸入をするという非常におかしな現象が起きてきたわけでございます。
これは一つには、非常にこれは難しい問題でございますが、稲わらがたくさん生産をされる例えば北陸とか東北とか、東北は別ですけれども、お米の地帯に昔は牛もたくさんおったんですけれども、お米の地帯に牛がいなくなった。そうしますと、遠くに稲わらを運ばざるを得ない。どうしてもコストがかかると。こういった問題もございますけれども、何とかそこも、せっかく九百万トンもある貴重な資源をみすみす今は田んぼにすき込んでおるわけでございますから、これを何とか牛の胃袋に持っていきたいということでさまざまな手だてをやっておるところでございます。
それと同時に、もう一点、私ども常々申し上げておりますことは、本当に今給与しておる穀物が、例えば二十カ月穀物を給与するというようなことを牛に対してやっておりますけれども、本当に二十カ月丸々給与する必要があるのかと。例えばそれを十カ月とか十五カ月まで減らしまして、その減らした五カ月についてはより粗飼料を多給するような飼養管理の技術もあるんだよというようなことは啓蒙普及しておりますけれども、いま一つそこが手が届かないところでありまして、私ども反省しておるところでございます。
この発言だけを見る →御指摘のとおり、飼料の自給率が大変下がってきております。これは一つには、今私ども年間に一千数百万トンのトウモロコシを中心に穀類、家畜のえさを輸入しておりますけれども、これを国内で生産するなどということになりますと数百万ヘクタール要るわけですからおよそ不可能でございますが、国内に賦存をしておる草資源、これについてはまだまだ利用の率が低いという状況がございます。
例えば、先ほど先生が御指摘の口蹄疫問題が三月に起きましたけれども、その原因はどうも中国大陸から入ってきた麦わらに口蹄疫ウイルスが付着をしておったのではないかという可能性が最も強いとされておりますけれども、なぜわざわざ中国とか韓国から稲わら、麦わらが入ってきておるかと。これは、国内で生産される稲わらを十分利用していなかったからということでございまして、大体年間九百万トンとれる稲わらのうち、国内で家畜の胃袋に入っておりますものが百万トンちょっとでございまして、その結果、二十五、六万トンの稲わらの輸入をするという非常におかしな現象が起きてきたわけでございます。
これは一つには、非常にこれは難しい問題でございますが、稲わらがたくさん生産をされる例えば北陸とか東北とか、東北は別ですけれども、お米の地帯に昔は牛もたくさんおったんですけれども、お米の地帯に牛がいなくなった。そうしますと、遠くに稲わらを運ばざるを得ない。どうしてもコストがかかると。こういった問題もございますけれども、何とかそこも、せっかく九百万トンもある貴重な資源をみすみす今は田んぼにすき込んでおるわけでございますから、これを何とか牛の胃袋に持っていきたいということでさまざまな手だてをやっておるところでございます。
それと同時に、もう一点、私ども常々申し上げておりますことは、本当に今給与しておる穀物が、例えば二十カ月穀物を給与するというようなことを牛に対してやっておりますけれども、本当に二十カ月丸々給与する必要があるのかと。例えばそれを十カ月とか十五カ月まで減らしまして、その減らした五カ月についてはより粗飼料を多給するような飼養管理の技術もあるんだよというようなことは啓蒙普及しておりますけれども、いま一つそこが手が届かないところでありまして、私ども反省しておるところでございます。
岸
岸宏一#10
○岸宏一君 さて、コストの問題ということも審議官おっしゃったわけですけれども、コストといいますと非常に心配になってくるのは、例の家畜排せつ物の法律ですか、これによって飼養農家は新たな投資をしなきゃいけない、こういうふうになってくるわけでございます。けさほどの自民党本部での総合農政の会議でも、ここにいらっしゃる中川さんがそのことを発言されておられましたけれども、私もこれは非常に大きな問題であろうと思います。
酪農あるいは畜産の農家にとってこれは頭の痛い問題だと思うんですが、この問題で、さきの三月十六日の衆議院の農林水産委員会で谷津政務次官は質問にこういうふうに答えておられます。「現在、本法に基づきまして、都道府県において、今後五年間の施設整備の目標や、畜産と耕種の連携による堆肥の利用促進等を内容とする計画を策定中であります。」と。まず一点ですね、策定されたかどうか。
それから、「今後、この都道府県計画に基づいた施策の計画的な整備や堆肥の円滑な流通促進を図るため、補助事業、これには公共と非公共がございます、それから補助つきリース事業、融資、税制等、地域の実情に合った支援措置を講じていきたいと考えております。」。それから、ずっと下りまして、「畜産農家が適正なコストで施設整備を行うことができるよう、施設整備の方法、建設コスト等必要な情報を積極的に提供することを、都道府県あるいはメーカー等に通知」していきたい。それから、「四月を目途に、建築基準法に基づく堆肥舎の設計規準の緩和を図ること」にしたいと、こういうふうに述べておられますが、これは三月から大分日がたっておりますのでかなり前進があったものというふうに思うわけですが、この点についてひとつお答えをいただきたいです。
この発言だけを見る →酪農あるいは畜産の農家にとってこれは頭の痛い問題だと思うんですが、この問題で、さきの三月十六日の衆議院の農林水産委員会で谷津政務次官は質問にこういうふうに答えておられます。「現在、本法に基づきまして、都道府県において、今後五年間の施設整備の目標や、畜産と耕種の連携による堆肥の利用促進等を内容とする計画を策定中であります。」と。まず一点ですね、策定されたかどうか。
それから、「今後、この都道府県計画に基づいた施策の計画的な整備や堆肥の円滑な流通促進を図るため、補助事業、これには公共と非公共がございます、それから補助つきリース事業、融資、税制等、地域の実情に合った支援措置を講じていきたいと考えております。」。それから、ずっと下りまして、「畜産農家が適正なコストで施設整備を行うことができるよう、施設整備の方法、建設コスト等必要な情報を積極的に提供することを、都道府県あるいはメーカー等に通知」していきたい。それから、「四月を目途に、建築基準法に基づく堆肥舎の設計規準の緩和を図ること」にしたいと、こういうふうに述べておられますが、これは三月から大分日がたっておりますのでかなり前進があったものというふうに思うわけですが、この点についてひとつお答えをいただきたいです。
永
永村武美#11
○政府参考人(永村武美君) お答えを申し上げます。
まず、五カ年計画を策定したかどうかというお尋ねでございますが、私ども、全国四十七都道府県から、五カ年間で野積みとか素掘りとか非常に不適切な処理をしておる部分をどう解消していくか、その計画を今手元にいただいたところでございます。
概略をざっと御説明いたしますと、全国で十数万戸の牛豚畜産農家、養鶏農家がおりますけれども、その中で不適切な処理とみなされたものが全国レベルで約四万戸の農家でございます。この四万戸の農家のうち、ある程度共同でふん尿処理をする施設をつくって、いろんな補助事業、先生さっきおっしゃいました公共事業なり非公共事業なりを使いまして共同でふん尿処理をしていこうという農家が一万七千六百戸でございまして、この一万七千戸の農家が約三千九百カ所の共同施設をつくっていく、こういう一つの姿。あるいはまた、畜産農家が散り散りになって分布をしておるところでは共同施設がなかなか難しいというようなことがございまして、それにつきましては、先生御指摘の個人に対する二分の一の補助つきリース事業、これで解消していくというものが一万一千五百戸と、こういう数字になっております。そして、残りの一万五百戸という部分が出てきたわけでございますけれども、これは、先生が御指摘のふん尿処理施設のコスト問題と絡みまして、そんなにお金をかけなくても、例えばある程度耐久性のある防水シートのような安価なものでこの野積み、素掘りを解消できる農家が一万戸ちょっとあります。こういうことで、合わせてこの四万戸につきまして五カ年できちっとした整備をしていきたい、こういうふうな計画が今上がってきておるわけでございます。
私ども、この五カ年計画、各都道府県から上がってきた計画に基づきまして、緊急度の高いものからどんどん補助事業の対象にしたり二分の一リース事業の対象にしたりして、できる限り速やかにこのふん尿処理の施設整備をやっていきたいということを考えております。
それから最後に、コストにつきまして、先生御指摘の件につきましては、堆肥舎というのは牛舎よりもはるかに人の出入りが少ない施設でございますから、建築基準法の建築強度みたいなものははるかに弱くていいわけでございまして、強度が弱ければコストが安いということで、去る九月に、堆肥施設整備の目安となります堆肥舎等建築コストガイドラインというものを示しまして、大体一平米当たりこれぐらいのコストが妥当ですよ、これを超える部分については過剰投資になりますよというようなものを都道府県とか関係団体に通知をいたしております。
さらに、いろんな環境関係団体のホームページを通じまして、ふん尿処理施設の機械メーカー、これはたくさん今ございますけれども、本当に適切な機械を販売しておるのかどうか、こういったことも可能な限りの情報を仕入れまして、畜産農家の方がこのホームページにアクセスをして、これはいい機械だな、これはだめだなという判断ができるような形の条件整備に努めておるところでございます。
この発言だけを見る →まず、五カ年計画を策定したかどうかというお尋ねでございますが、私ども、全国四十七都道府県から、五カ年間で野積みとか素掘りとか非常に不適切な処理をしておる部分をどう解消していくか、その計画を今手元にいただいたところでございます。
概略をざっと御説明いたしますと、全国で十数万戸の牛豚畜産農家、養鶏農家がおりますけれども、その中で不適切な処理とみなされたものが全国レベルで約四万戸の農家でございます。この四万戸の農家のうち、ある程度共同でふん尿処理をする施設をつくって、いろんな補助事業、先生さっきおっしゃいました公共事業なり非公共事業なりを使いまして共同でふん尿処理をしていこうという農家が一万七千六百戸でございまして、この一万七千戸の農家が約三千九百カ所の共同施設をつくっていく、こういう一つの姿。あるいはまた、畜産農家が散り散りになって分布をしておるところでは共同施設がなかなか難しいというようなことがございまして、それにつきましては、先生御指摘の個人に対する二分の一の補助つきリース事業、これで解消していくというものが一万一千五百戸と、こういう数字になっております。そして、残りの一万五百戸という部分が出てきたわけでございますけれども、これは、先生が御指摘のふん尿処理施設のコスト問題と絡みまして、そんなにお金をかけなくても、例えばある程度耐久性のある防水シートのような安価なものでこの野積み、素掘りを解消できる農家が一万戸ちょっとあります。こういうことで、合わせてこの四万戸につきまして五カ年できちっとした整備をしていきたい、こういうふうな計画が今上がってきておるわけでございます。
私ども、この五カ年計画、各都道府県から上がってきた計画に基づきまして、緊急度の高いものからどんどん補助事業の対象にしたり二分の一リース事業の対象にしたりして、できる限り速やかにこのふん尿処理の施設整備をやっていきたいということを考えております。
それから最後に、コストにつきまして、先生御指摘の件につきましては、堆肥舎というのは牛舎よりもはるかに人の出入りが少ない施設でございますから、建築基準法の建築強度みたいなものははるかに弱くていいわけでございまして、強度が弱ければコストが安いということで、去る九月に、堆肥施設整備の目安となります堆肥舎等建築コストガイドラインというものを示しまして、大体一平米当たりこれぐらいのコストが妥当ですよ、これを超える部分については過剰投資になりますよというようなものを都道府県とか関係団体に通知をいたしております。
さらに、いろんな環境関係団体のホームページを通じまして、ふん尿処理施設の機械メーカー、これはたくさん今ございますけれども、本当に適切な機械を販売しておるのかどうか、こういったことも可能な限りの情報を仕入れまして、畜産農家の方がこのホームページにアクセスをして、これはいい機械だな、これはだめだなという判断ができるような形の条件整備に努めておるところでございます。
岸
岸宏一#12
○岸宏一君 この環境問題、ふん尿の処理のやり方は、これはかなり農家のコストに影響を与えることはもう火を見るよりも明らかでありまして、けさほどの自民党の会議でも、団地化を進めてできるだけ共同でその処理施設をつくるようにすべきだという、そういう研究委員会、小委員会を設けようなどという話が出たくらいでございますから、非常に困難な問題だという認識は一致したところだと思うんですね。
それで、いろんな点から考えまして、やっぱり補助率などを思い切って上げてやるということも考えの中に入れる必要があるのではないかという気がいたしております。確かに国の財政云々の問題はありましょうが、やはり食料という最も我々に身近でもってしかも大切なものをきっちりとしていく上では、この対策を間違ったらば大変なことになる、こういう思いでひとつ審議官として努力していただきたいという気がいたしますが、御決意のほどはいかがですか。
この発言だけを見る →それで、いろんな点から考えまして、やっぱり補助率などを思い切って上げてやるということも考えの中に入れる必要があるのではないかという気がいたしております。確かに国の財政云々の問題はありましょうが、やはり食料という最も我々に身近でもってしかも大切なものをきっちりとしていく上では、この対策を間違ったらば大変なことになる、こういう思いでひとつ審議官として努力していただきたいという気がいたしますが、御決意のほどはいかがですか。
永
永村武美#13
○政府参考人(永村武美君) 確かに、ふん尿処理施設をつくることによって個々の畜産農家には投資という形でコストにはね返ってくるわけでございます。御指摘のとおりでございます。
これに関連をいたしまして、コストの増加だけになるということでは、これは当然、堆肥施設を整備をしていくという意味でインセンティブに欠けるわけでございまして、例えばこういう話が一つございます。
全国に今、堆肥センターというものが二千数百カ所ございます。これは町営であったり農協営であったりいろんな運営形態がありますが、そこで農家から集まってくるふん尿を処理はするのでございますけれども、堆肥として十分に売れない、したがって収入が十分にないということで赤字になってしまう、こういうような問題があちこちから指摘をされております。
したがって私ども、今般のふん尿処理問題、従来からもやっておるものに加えまして、例えばある程度の広域流通ができるように、かなり大型の堆肥を入れるバッグの助成でありますとか、あるいは、耕種農家から見ますと、ただふん尿を原料とした堆肥であればいいということではなくて、どの程度の養分を含んだものであるのか、やはりその養分を分析してくれないとなかなか使いにくいという問題もございます。
あるいはまた、耕種部門でも高齢化が進んでおりますから、わざわざその堆肥をまく労力がないというようなこともございますので、堆肥センターが耕種農家のところに行きまして自分のところで製造した堆肥をまく際には、それについても助成をしていこうと。
あるいはまた、耕種農家Aさんがいつごろどれだけ堆肥を必要とするかという需要者側のニーズと、近くにおります畜産農家のBさんがどういう品質の堆肥を供給できるかという、この需給のマップといいましょうか、ユーザーと供給者の相互連携を図るための需給マップの作成等々、こういったきめ細かなこともやっていかなければならないと考えております。
ただ、先生おっしゃいました補助率を引き上げるべきではないかということにつきましては、これは臨調答申にもうたわれておりますように、二分の一というのは私どもにとっては原則的に一つの大きな壁でございます。したがって、今、私どもは自治省にお願いをいたしまして、より積極的にこの国の事業に上乗せ負担をしていただく自治体については、交付税の世界で少しバックアップをいただけないかということで自治省に御検討をいただいておるところでございます。
この発言だけを見る →これに関連をいたしまして、コストの増加だけになるということでは、これは当然、堆肥施設を整備をしていくという意味でインセンティブに欠けるわけでございまして、例えばこういう話が一つございます。
全国に今、堆肥センターというものが二千数百カ所ございます。これは町営であったり農協営であったりいろんな運営形態がありますが、そこで農家から集まってくるふん尿を処理はするのでございますけれども、堆肥として十分に売れない、したがって収入が十分にないということで赤字になってしまう、こういうような問題があちこちから指摘をされております。
したがって私ども、今般のふん尿処理問題、従来からもやっておるものに加えまして、例えばある程度の広域流通ができるように、かなり大型の堆肥を入れるバッグの助成でありますとか、あるいは、耕種農家から見ますと、ただふん尿を原料とした堆肥であればいいということではなくて、どの程度の養分を含んだものであるのか、やはりその養分を分析してくれないとなかなか使いにくいという問題もございます。
あるいはまた、耕種部門でも高齢化が進んでおりますから、わざわざその堆肥をまく労力がないというようなこともございますので、堆肥センターが耕種農家のところに行きまして自分のところで製造した堆肥をまく際には、それについても助成をしていこうと。
あるいはまた、耕種農家Aさんがいつごろどれだけ堆肥を必要とするかという需要者側のニーズと、近くにおります畜産農家のBさんがどういう品質の堆肥を供給できるかという、この需給のマップといいましょうか、ユーザーと供給者の相互連携を図るための需給マップの作成等々、こういったきめ細かなこともやっていかなければならないと考えております。
ただ、先生おっしゃいました補助率を引き上げるべきではないかということにつきましては、これは臨調答申にもうたわれておりますように、二分の一というのは私どもにとっては原則的に一つの大きな壁でございます。したがって、今、私どもは自治省にお願いをいたしまして、より積極的にこの国の事業に上乗せ負担をしていただく自治体については、交付税の世界で少しバックアップをいただけないかということで自治省に御検討をいただいておるところでございます。
岸
岸宏一#14
○岸宏一君 堆肥センターを有効に活用、しかも広域的に活用するというお考えは正しいと思います。しかし、九州の調査によりますと、九州では堆肥センターの運営で赤字のセンターが六四%だと出ておりますから、こういう問題も含めて、やはり広域的に、しかも機能的というんでしょうか、適切な運営管理をされるようにお願いをいたしたいと思います。
時間になりましたので、最後に大臣に、酪農の経営の安定、所得の向上、そういったことをいろいろ考えますというと、海外からの乳製品、そういった畜産物の輸入問題というのは非常に農家にとっても大きな関心事でありますけれども、今後本格化するWTOの交渉に臨んで、この乳製品の問題、どのようなスタンスで臨まれるおつもりか、その決意のほどをお聞かせいただくことにいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
この発言だけを見る →時間になりましたので、最後に大臣に、酪農の経営の安定、所得の向上、そういったことをいろいろ考えますというと、海外からの乳製品、そういった畜産物の輸入問題というのは非常に農家にとっても大きな関心事でありますけれども、今後本格化するWTOの交渉に臨んで、この乳製品の問題、どのようなスタンスで臨まれるおつもりか、その決意のほどをお聞かせいただくことにいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
谷
谷洋一#15
○国務大臣(谷洋一君) WTOの問題につきましては、御存じのとおりに、日本の多面的な利用、国土保全の関係、また環境問題等々、農業が持ついろんなそういう機能を生かして日本の立場というものを生かしていこうというので、海外の国々に対しましても、私自身も、また政務次官もそれぞれ各国に派遣し、また、省の中におきまして課長クラス、審議官クラスを各国に派遣してやっております。
家畜の問題につきましては、酪農の、先ほども出ましたようにトウモロコシ等はもうほとんどが外国から入ってくるという現状でございますから、これをどういうふうにして安く仕上げるか。また、日本の水田のわら活用というものをいかにするか。これは、わら活用と申しましても、要するに機械化になっておりますので、もう水田にすき込むというふうな事態が多うございます。そういう点をどういうふうに活用していくか。即時に解決するという問題よりも、これからの農林省の畜産問題に対する姿勢として、それをどういう方向に持っていくかということを示しまして、何年もかかってこれをいい傾向に持っていきたいと、こう考えております。
一つの例を申し上げたわけでございますが、飼料の問題等々を初めとして、また国内問題としては環境の問題からふん尿処理の問題等々ございます。そういう問題をあわせまして、そして結論的には畜産の振興をいかにやろうか、それはひいて自給率を高めることになるんだと、こういう気持ちで頑張っていきたいと思っております。
この発言だけを見る →家畜の問題につきましては、酪農の、先ほども出ましたようにトウモロコシ等はもうほとんどが外国から入ってくるという現状でございますから、これをどういうふうにして安く仕上げるか。また、日本の水田のわら活用というものをいかにするか。これは、わら活用と申しましても、要するに機械化になっておりますので、もう水田にすき込むというふうな事態が多うございます。そういう点をどういうふうに活用していくか。即時に解決するという問題よりも、これからの農林省の畜産問題に対する姿勢として、それをどういう方向に持っていくかということを示しまして、何年もかかってこれをいい傾向に持っていきたいと、こう考えております。
一つの例を申し上げたわけでございますが、飼料の問題等々を初めとして、また国内問題としては環境の問題からふん尿処理の問題等々ございます。そういう問題をあわせまして、そして結論的には畜産の振興をいかにやろうか、それはひいて自給率を高めることになるんだと、こういう気持ちで頑張っていきたいと思っております。
岸
谷
谷林正昭#17
○谷林正昭君 民主党・新緑風会の谷林正昭でございます。
伝統ある農林水産委員会に初めて配属になりました。一生懸命勉強させていただきながら少し頑張らせていただきたいなというふうに思いますので、各委員の御指導、大臣並びに政務次官の御指導をひとつよろしくお願いいたします。
ところで、これは通告はしておりませんでしたけれども、大臣にお伺いいたしますが、昔の言葉で士農工商という階級制をあらわした言葉がありまして、小学校のときにちょっと聞いたような気がいたします。この士農工商の農というのがなぜ二番目に来たのか、御存じでしたらちょっと教えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →伝統ある農林水産委員会に初めて配属になりました。一生懸命勉強させていただきながら少し頑張らせていただきたいなというふうに思いますので、各委員の御指導、大臣並びに政務次官の御指導をひとつよろしくお願いいたします。
ところで、これは通告はしておりませんでしたけれども、大臣にお伺いいたしますが、昔の言葉で士農工商という階級制をあらわした言葉がありまして、小学校のときにちょっと聞いたような気がいたします。この士農工商の農というのがなぜ二番目に来たのか、御存じでしたらちょっと教えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
谷
谷洋一#18
○国務大臣(谷洋一君) 言葉の起源ということを申し上げるよりも、今の時代からいいますと、農というのは我々人間社会にとりまして、どうしても食料というものが大事だ、食料がなければ我々は生きていけない、そういう意味において、何といっても農は大事なものだという表現で士農工商と言ったと思います。
この発言だけを見る →谷
谷林正昭#19
○谷林正昭君 私もおっしゃるとおりだと思います。
ところが、同僚議員に聞きましたら、羽田雄一郎同僚議員でありますが、いや、それは先輩違いますよ、これは農民一揆を抑えるために二番目に持ってきた、これが本当じゃないか、こういうふうに学のある羽田雄一郎委員が教えてくれました。
私は、まさに今の農家、農業に携わる人たち、その一揆寸前、爆発寸前、なぜおれたちはこれだけ頑張っても報われないんだ、こういう思いがあるような気がしてなりません。
しかしながら、今、農水省として、そういう言葉に、あるいはそういう思いにできるだけ頑張ってこたえるような努力をされている、こういう気持ちも十分勉強させていただいてわかってまいりました。
そこで、きょうは酪農・畜産関係の価格安定あるいは経営安定の議論の場というふうに思いますので、その方面で少し議論をさせていただきますが、まさに今の農業に携わる人たち、あるいは畜産・酪農に携わる人たちの思いは、このまま続けてもいいのかどうか、もし続けるならば展望があるのかどうか非常に心配だと思いますし、国としてこの後も応援してもらえるのかどうか非常に心配だというふうに思っております。
そういう意味で、ぜひ大臣の口から、二十一世紀に向けた、畜産農家が将来展望の持てる、そして意欲を持って頑張れるような施策を国として今後どう考えていくのか、ぜひお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →ところが、同僚議員に聞きましたら、羽田雄一郎同僚議員でありますが、いや、それは先輩違いますよ、これは農民一揆を抑えるために二番目に持ってきた、これが本当じゃないか、こういうふうに学のある羽田雄一郎委員が教えてくれました。
私は、まさに今の農家、農業に携わる人たち、その一揆寸前、爆発寸前、なぜおれたちはこれだけ頑張っても報われないんだ、こういう思いがあるような気がしてなりません。
しかしながら、今、農水省として、そういう言葉に、あるいはそういう思いにできるだけ頑張ってこたえるような努力をされている、こういう気持ちも十分勉強させていただいてわかってまいりました。
そこで、きょうは酪農・畜産関係の価格安定あるいは経営安定の議論の場というふうに思いますので、その方面で少し議論をさせていただきますが、まさに今の農業に携わる人たち、あるいは畜産・酪農に携わる人たちの思いは、このまま続けてもいいのかどうか、もし続けるならば展望があるのかどうか非常に心配だと思いますし、国としてこの後も応援してもらえるのかどうか非常に心配だというふうに思っております。
そういう意味で、ぜひ大臣の口から、二十一世紀に向けた、畜産農家が将来展望の持てる、そして意欲を持って頑張れるような施策を国として今後どう考えていくのか、ぜひお聞かせいただきたいと思います。
谷
谷洋一#20
○国務大臣(谷洋一君) 今の御質問に対しまして私がお答えするわけでございますけれども、考えてみますと、古い言葉のようでございますが、戦前派とか戦中派とかまた戦後派とか、そういう言葉がはやったときもございました。私はまさに戦中派でございまして、あの戦争中の食糧難で苦しんだとき、また昭和二十年代のアメリカの放出物資をいただいた当時、また窓を壊して国鉄に乗った思い出等々を考えますと、食糧というものがいかに大事かということがわかります。
しかし、日本の経済が高度成長いたしまして、今、豊かな経済になった。今は景気が悪い時期でございますけれども、そういいながらも、私、ついせんだって、日韓漁業交渉で十一月三日から四日に行きましたが、何と日本からの航空路は全部満員でございます。とうとう普通の常識ではとれずに、公務だからということで運輸省の方にお願いして無理にやっと席をとっていただいたということでございまして、これは考えてみたら、成田からだけの便でなくて、福岡もあれば関空もある、名古屋もあれば新潟もある、岡山もある、そういうふうな空路があるにかかわらずとれない。景気が悪いといいながらどうだろうと。私は、三、四十分でしたが、ロッテホテルに泊まってロッテ百貨店を歩いてみましたら、しゃべる言葉は日本語ばかりであります。えらいこったな、これは本当に、と思いました。
だけれども、私も漁業交渉で水産大臣とお会いして、二回にわたって延々四時間半やりまして、私が八割しゃべったんじゃないかと思っておるんですが、その後また水産庁長官は向こうの水産庁の大臣以外の責任者の方との二時間の交渉をしました。しかし、結末はつかずに帰ってまいりました。これからの問題だと思っております。
そういうことでございまして、本当に今の社会というのは何か矛盾しているんじゃないか、もっとなぜ農業を大切にしてもらえないんだろう。しかしこれは、農業者の奮起を促したい前に、やっぱり全国民がその気持ちになって、消費者であろうと生産者の農民であろうと、今は農民といえども、今から四十年前の生活のようにみそをつくり、しょうゆをつくるという時代じゃないことはみんなが知っております。そういうことから考えると、なぜ外国から物を入れることを当たり前のように思っているんだろうと。日本は戦争を放棄しておる立場でございますから戦争しないことは当然としても、外国が戦争すれば我々はその難を免れることはできない、食糧が入ってこないことは当然であります。
そういうことを考えると、もっと真剣に国民全体がこの食糧というものに対する考え方を改めてもらいたいと強く思っておりますが、ここでは農に熱心な、農林水産省に熱心な委員の方々ばかりでございますから、ここで私自身が申してもどうしようもありません。やっぱり社会に向かって強く言いたいと思っておるところでございます。
この発言だけを見る →しかし、日本の経済が高度成長いたしまして、今、豊かな経済になった。今は景気が悪い時期でございますけれども、そういいながらも、私、ついせんだって、日韓漁業交渉で十一月三日から四日に行きましたが、何と日本からの航空路は全部満員でございます。とうとう普通の常識ではとれずに、公務だからということで運輸省の方にお願いして無理にやっと席をとっていただいたということでございまして、これは考えてみたら、成田からだけの便でなくて、福岡もあれば関空もある、名古屋もあれば新潟もある、岡山もある、そういうふうな空路があるにかかわらずとれない。景気が悪いといいながらどうだろうと。私は、三、四十分でしたが、ロッテホテルに泊まってロッテ百貨店を歩いてみましたら、しゃべる言葉は日本語ばかりであります。えらいこったな、これは本当に、と思いました。
だけれども、私も漁業交渉で水産大臣とお会いして、二回にわたって延々四時間半やりまして、私が八割しゃべったんじゃないかと思っておるんですが、その後また水産庁長官は向こうの水産庁の大臣以外の責任者の方との二時間の交渉をしました。しかし、結末はつかずに帰ってまいりました。これからの問題だと思っております。
そういうことでございまして、本当に今の社会というのは何か矛盾しているんじゃないか、もっとなぜ農業を大切にしてもらえないんだろう。しかしこれは、農業者の奮起を促したい前に、やっぱり全国民がその気持ちになって、消費者であろうと生産者の農民であろうと、今は農民といえども、今から四十年前の生活のようにみそをつくり、しょうゆをつくるという時代じゃないことはみんなが知っております。そういうことから考えると、なぜ外国から物を入れることを当たり前のように思っているんだろうと。日本は戦争を放棄しておる立場でございますから戦争しないことは当然としても、外国が戦争すれば我々はその難を免れることはできない、食糧が入ってこないことは当然であります。
そういうことを考えると、もっと真剣に国民全体がこの食糧というものに対する考え方を改めてもらいたいと強く思っておりますが、ここでは農に熱心な、農林水産省に熱心な委員の方々ばかりでございますから、ここで私自身が申してもどうしようもありません。やっぱり社会に向かって強く言いたいと思っておるところでございます。
谷
谷林正昭#21
○谷林正昭君 そういう意味でも、大臣に強いリーダーシップをぜひ発揮していただきたいなというふうに思いますし、そこに政策が伴わなかったらやはりただの空文句になってしまう、こういうように思います。したがいまして、この後具体的な政策なども含めながら少し質問をさせていただきたいというふうに思います。
方針だとか計画だとかを読んでおりますと、意欲という言葉と再生産という言葉がよく出てまいります。意欲を持って再生産ができる、そういう農業。そのためには、価格の安定、価格の確保といいますか、これを担保する政策が必要だというふうに思います。そういう意味では、再生産そして意欲を持てる価格の担保というのはどこにあるのかというふうに少し勉強させていただきましたけれども、全く見えないような気がいたしました。
というのも、先日も北海道からおいでになりました皆さん方から生の声を聞かせていただきました。一千万の収入があるというふうに政府の統計では言われている、しかしそれは、いわゆる専従者、二・九から三・一人、これだけの人がかかって一千万。いや谷林先生、そのほかに、一千万で全部生活するんじゃないんです、設備の借金を六百万ぐらい毎年返していかなかったらこれだけの規模の酪農・畜産はやっていけません、そうすると手取りが、というよりも残るのが四百数十万になってしまいます。ということは、三人がずっと年がら年じゅう一日も休まないで頑張っても、いわゆる可処分所得といいますか生活所得といいますか、これが四百五、六十万になってしまう。これが本当に意欲のある、そして再生産を確保できる農業だというふうに私は思いません。それを聞いたときには、何としてでもその話をまず議論させていただきたいと思いました。
意欲の持てる、そして再生産が確保できるというこの理念を示していただきたいと思います。
この発言だけを見る →方針だとか計画だとかを読んでおりますと、意欲という言葉と再生産という言葉がよく出てまいります。意欲を持って再生産ができる、そういう農業。そのためには、価格の安定、価格の確保といいますか、これを担保する政策が必要だというふうに思います。そういう意味では、再生産そして意欲を持てる価格の担保というのはどこにあるのかというふうに少し勉強させていただきましたけれども、全く見えないような気がいたしました。
というのも、先日も北海道からおいでになりました皆さん方から生の声を聞かせていただきました。一千万の収入があるというふうに政府の統計では言われている、しかしそれは、いわゆる専従者、二・九から三・一人、これだけの人がかかって一千万。いや谷林先生、そのほかに、一千万で全部生活するんじゃないんです、設備の借金を六百万ぐらい毎年返していかなかったらこれだけの規模の酪農・畜産はやっていけません、そうすると手取りが、というよりも残るのが四百数十万になってしまいます。ということは、三人がずっと年がら年じゅう一日も休まないで頑張っても、いわゆる可処分所得といいますか生活所得といいますか、これが四百五、六十万になってしまう。これが本当に意欲のある、そして再生産を確保できる農業だというふうに私は思いません。それを聞いたときには、何としてでもその話をまず議論させていただきたいと思いました。
意欲の持てる、そして再生産が確保できるというこの理念を示していただきたいと思います。
永
永村武美#22
○政府参考人(永村武美君) 先生がおっしゃいました、今、主に酪農について御意見でございましたが、もちろん、より営農意欲のある担い手を次の世代に確保していきたいということ、これはもう私どもの強い念願でございますし、先生の認識と変わるものではないと思いますが、もう一つの再生産の確保という点について申し上げますと、今まで加工原料乳の再生産を確保するためにいわゆる不足払い制度を維持してきたわけでございますけれども、来年度から法律を変えまして新たな制度に移行するということになっております。
ただ、従来の制度につきましても、新たに変わる制度につきましても、加工原料乳地域における生乳の再生産はきちっと確保する、これを条件にきちんと生産者の補給金の単価を決める、これは法律にしっかり書いてあるわけでございまして、これを守らなければ当然法律違反になるわけでございますから、再生産の確保ということには最も強く意を用いてこの補給金の算定をしていきたい、こういう気持ちでございます。
また、先生おっしゃいましたそれぞれの所得問題、酪農家の所得問題、勤労者と比較して云々、いろんな形での議論があるのは承知をいたしております。ただ、私ども、この補給金の単価だけをもって日本の酪農経営を支えておるというふうには理解をしておりません。例えば、大ざっぱな話で恐縮でございますけれども、約二百四十万トンに上る加工原料乳の補給金が約二百五、六十億円になっておりますけれども、それ以外にも、酪農経営から生産をされるいわゆる雄の子牛、ぬれ子、これは乳を搾りませんから酪農経営の手を一週齢あるいは二週齢で離れたり、三カ月齢まで飼われて離れたりいろいろしますけれども、こういった生まれてくる副産物に対するいろんな手当て、これはいわゆる乳肉複合経営という事業をこれまた数十億で展開しておりますし、あるいは、最近需要が伸びております生クリームに牛乳が回った場合の助成事業、需要が伸びておるチーズに原料乳が回ったときのチーズの生産増大のための事業もろもろ、今申し上げた二百五、六十億の加工原料乳だけに投入しております財政負担のほぼ倍以上のほかの事業でいろんな角度から酪農経営を支えておるということを御理解賜りたいと思っております。
この発言だけを見る →ただ、従来の制度につきましても、新たに変わる制度につきましても、加工原料乳地域における生乳の再生産はきちっと確保する、これを条件にきちんと生産者の補給金の単価を決める、これは法律にしっかり書いてあるわけでございまして、これを守らなければ当然法律違反になるわけでございますから、再生産の確保ということには最も強く意を用いてこの補給金の算定をしていきたい、こういう気持ちでございます。
また、先生おっしゃいましたそれぞれの所得問題、酪農家の所得問題、勤労者と比較して云々、いろんな形での議論があるのは承知をいたしております。ただ、私ども、この補給金の単価だけをもって日本の酪農経営を支えておるというふうには理解をしておりません。例えば、大ざっぱな話で恐縮でございますけれども、約二百四十万トンに上る加工原料乳の補給金が約二百五、六十億円になっておりますけれども、それ以外にも、酪農経営から生産をされるいわゆる雄の子牛、ぬれ子、これは乳を搾りませんから酪農経営の手を一週齢あるいは二週齢で離れたり、三カ月齢まで飼われて離れたりいろいろしますけれども、こういった生まれてくる副産物に対するいろんな手当て、これはいわゆる乳肉複合経営という事業をこれまた数十億で展開しておりますし、あるいは、最近需要が伸びております生クリームに牛乳が回った場合の助成事業、需要が伸びておるチーズに原料乳が回ったときのチーズの生産増大のための事業もろもろ、今申し上げた二百五、六十億の加工原料乳だけに投入しております財政負担のほぼ倍以上のほかの事業でいろんな角度から酪農経営を支えておるということを御理解賜りたいと思っております。
谷
谷林正昭#23
○谷林正昭君 その補助事業、あるいはそれを支える事業、直接の補てんではなくて。いろいろそういうものがあるということも今伺いましたし、生産者の方々にも聞きました。
私の言いたいことは、再生産というのは少しでも拡大していくべきではないか。例えば、来年は牛三頭ふやしたい、あるいは牛舎も新しくしたいというような気持ちが意欲につながるというふうに私は思います。ところが、いろんな計算式を勉強させていただきましたところ、全くそういうものが含まれていない、拡大再生産というための補助金ではないんだ、いわゆる利潤というものは見ないんだというような話も聞きました。
そういったときに、私はこの意欲ということを考えたときには、やはり牛一頭、二頭ずつでもふやしていけるようなシステムをつくるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →私の言いたいことは、再生産というのは少しでも拡大していくべきではないか。例えば、来年は牛三頭ふやしたい、あるいは牛舎も新しくしたいというような気持ちが意欲につながるというふうに私は思います。ところが、いろんな計算式を勉強させていただきましたところ、全くそういうものが含まれていない、拡大再生産というための補助金ではないんだ、いわゆる利潤というものは見ないんだというような話も聞きました。
そういったときに、私はこの意欲ということを考えたときには、やはり牛一頭、二頭ずつでもふやしていけるようなシステムをつくるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
永
永村武美#24
○政府参考人(永村武美君) 先生は、再生産、中でも拡大再生産という方向を目指すべきだと。これは一つの考え方であろうと思いますが、規模の拡大というのは、非常にスムーズに、なだらかに拡大するのはなかなか難しい。
例えば、一定の設備、施設、いわゆるハード部門の水準がございます。そのキャパシティーに合わせて牛の数をふやしていくわけですけれども、一定程度以上の頭数になりますと新たなシステムに移行した方が経営としてはコストが下がる、しかしその移行期に一定の投資をしないとなかなか拡大再生産につながらないという問題があるわけでございまして、一部の農家でいっときかなりの負債を抱えるという、現に我々も負債を抱えている農家をたくさん知っておりますけれども、一たん抱える負債という問題はあるにしても、それが将来の資産として残っていくのも事実でございます。
ですから、この拡大再生産のために必要なもろもろの事業、新しい飼養管理方式でございますとか、それについても我々は、例えばゆとりある酪農経営とよく呼んでおりますけれども、以前は、牛が一頭一頭全部つながれておりまして、酪農家がその牛のところに行って一頭一頭搾乳をしていたわけです。したがって、かがんでは搾るかがんでは搾るということで大変過重な労働をやっておったわけですが、今は、例えば六十頭とか七十頭とか非常に大規模になりますと、夫婦二人でもとても労働力がきつくてできない。そこで、ふだんは牛をほったらかしにして放しっ放しにしておく。朝、時間を決めておいて穀物飼料をやりますと、えさに引かれて牛は参ります。乳を搾るパーラーがございまして、ミルキングパーラーに牛が自動的に来てくれる、そこで搾るといった省力機械施設。これも先生、三十頭とか四十頭の規模では過重投資になるんです。したがって、五十とか六十まで行って初めて切りかえる。
その辺のところをできるだけうまいぐあいに、スムーズにいくように私どもも研究はいたしておりますけれども、そういった補助事業もあわせながら、伸びていけるところについては、先生がおっしゃる拡大再生産、これを目指していっていただきたいと思います。
ただし、これとちょっと考え方が違いまして、拡大しなくてもコストを下げて、例えば安いえさとして放牧を利用して、普通の酪農家が七千キロの乳を搾るのであれば、私はコストをかけないで四千五百キロでもいい、こういう山地酪農というようなことで、最近、低投入型の生産というような名称で呼んでおりますけれども、そういった行き方も一つあるということでございまして、必ずしも一つの形態だけを追求するという必要もなかろうとも思っております。
この発言だけを見る →例えば、一定の設備、施設、いわゆるハード部門の水準がございます。そのキャパシティーに合わせて牛の数をふやしていくわけですけれども、一定程度以上の頭数になりますと新たなシステムに移行した方が経営としてはコストが下がる、しかしその移行期に一定の投資をしないとなかなか拡大再生産につながらないという問題があるわけでございまして、一部の農家でいっときかなりの負債を抱えるという、現に我々も負債を抱えている農家をたくさん知っておりますけれども、一たん抱える負債という問題はあるにしても、それが将来の資産として残っていくのも事実でございます。
ですから、この拡大再生産のために必要なもろもろの事業、新しい飼養管理方式でございますとか、それについても我々は、例えばゆとりある酪農経営とよく呼んでおりますけれども、以前は、牛が一頭一頭全部つながれておりまして、酪農家がその牛のところに行って一頭一頭搾乳をしていたわけです。したがって、かがんでは搾るかがんでは搾るということで大変過重な労働をやっておったわけですが、今は、例えば六十頭とか七十頭とか非常に大規模になりますと、夫婦二人でもとても労働力がきつくてできない。そこで、ふだんは牛をほったらかしにして放しっ放しにしておく。朝、時間を決めておいて穀物飼料をやりますと、えさに引かれて牛は参ります。乳を搾るパーラーがございまして、ミルキングパーラーに牛が自動的に来てくれる、そこで搾るといった省力機械施設。これも先生、三十頭とか四十頭の規模では過重投資になるんです。したがって、五十とか六十まで行って初めて切りかえる。
その辺のところをできるだけうまいぐあいに、スムーズにいくように私どもも研究はいたしておりますけれども、そういった補助事業もあわせながら、伸びていけるところについては、先生がおっしゃる拡大再生産、これを目指していっていただきたいと思います。
ただし、これとちょっと考え方が違いまして、拡大しなくてもコストを下げて、例えば安いえさとして放牧を利用して、普通の酪農家が七千キロの乳を搾るのであれば、私はコストをかけないで四千五百キロでもいい、こういう山地酪農というようなことで、最近、低投入型の生産というような名称で呼んでおりますけれども、そういった行き方も一つあるということでございまして、必ずしも一つの形態だけを追求するという必要もなかろうとも思っております。
谷
谷林正昭#25
○谷林正昭君 私も、画一的なものじゃなくて、その地域や土地に、あるいは条件に合ったようなことを含めたそういう施策が必要ではないかというふうな思いでございます。
次に、畜産安定対策についてお尋ねいたしますが、現行、マル緊事業というのが行われておりますが、これが十二年度で終わるということになりますと、今後の制度のあり方、あるいは継続的にどういう新たな制度をつくるのか、こういうものを少しお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →次に、畜産安定対策についてお尋ねいたしますが、現行、マル緊事業というのが行われておりますが、これが十二年度で終わるということになりますと、今後の制度のあり方、あるいは継続的にどういう新たな制度をつくるのか、こういうものを少しお聞かせいただきたいと思います。
永
永村武美#26
○政府参考人(永村武美君) 先生御指摘のとおり、我が国の肉用牛の肥育経営農家にとりましては、このマル緊事業が一つの所得安定、所得確保のための支えの事業になっておったわけでございます。
この事業は平成三年の牛肉の自由化に伴いまして私ども措置をした事業でございますが、考え方といたしましては、牛肉の自由化に伴いましてどうしても海外から牛肉がどんどん入ってくる、そうなりますと国内の牛肉の価格も当然下がっていくだろう、その場合に肥育農家は所得を確保できなくなるんじゃないかということで、現在、肥育牛一頭を出荷するために大体一年半とか二年かかるわけでございますけれども、この間、肥育農家が一頭当たりに投入する自分の労働費、これを金額に換算すると大体九万円でございます。これは和牛で申し上げますけれども、和牛の肥育で一頭当たり九万円の家族労働費がかかっております。
このマル緊事業と申しますものは、この一頭当たり九万円の家族労働費よりも所得が少ないとき、例えば六万とかぐらいの所得でありますと、九万と六万の差、この三万円分はただ働きをしたということになるわけでございまして、そういった状況が生まれたときには補てんをする。これは国が全額補てんをする事業と、国が補てんをするだけでは足りない部分は県と生産者が積み立てた地域の基金で補てんをする二本立ての事業になっておりました。
ただ、この二本立ての事業をこれまで運営してまいりましたけれども、一頭当たりの補てん額の上限が四万円ということでございまして、肥育農家の多くの方々からもう少し所得が深く割り込んだときに柔軟に対応できるような事業に仕組みを変えてくれないかということで、今回の価格決定に際しまして、従来の国の事業と県の事業、この二本立てでやっておりましたものを一本化いたしまして、できるだけ肥育農家の御要望に沿うような弾力的な運用ができる事業に見直しをしたい、かように考えております。
この発言だけを見る →この事業は平成三年の牛肉の自由化に伴いまして私ども措置をした事業でございますが、考え方といたしましては、牛肉の自由化に伴いましてどうしても海外から牛肉がどんどん入ってくる、そうなりますと国内の牛肉の価格も当然下がっていくだろう、その場合に肥育農家は所得を確保できなくなるんじゃないかということで、現在、肥育牛一頭を出荷するために大体一年半とか二年かかるわけでございますけれども、この間、肥育農家が一頭当たりに投入する自分の労働費、これを金額に換算すると大体九万円でございます。これは和牛で申し上げますけれども、和牛の肥育で一頭当たり九万円の家族労働費がかかっております。
このマル緊事業と申しますものは、この一頭当たり九万円の家族労働費よりも所得が少ないとき、例えば六万とかぐらいの所得でありますと、九万と六万の差、この三万円分はただ働きをしたということになるわけでございまして、そういった状況が生まれたときには補てんをする。これは国が全額補てんをする事業と、国が補てんをするだけでは足りない部分は県と生産者が積み立てた地域の基金で補てんをする二本立ての事業になっておりました。
ただ、この二本立ての事業をこれまで運営してまいりましたけれども、一頭当たりの補てん額の上限が四万円ということでございまして、肥育農家の多くの方々からもう少し所得が深く割り込んだときに柔軟に対応できるような事業に仕組みを変えてくれないかということで、今回の価格決定に際しまして、従来の国の事業と県の事業、この二本立てでやっておりましたものを一本化いたしまして、できるだけ肥育農家の御要望に沿うような弾力的な運用ができる事業に見直しをしたい、かように考えております。
谷
谷林正昭#27
○谷林正昭君 ぜひそういう営農の皆さんの要請にこたえられるような、弾力的というのが一番いい言葉じゃないかなというふうに思います。そういう制度を期待しております。よろしくお願いをいたします。
続いて質問させていただきますけれども、今、国の補助というのが直接農家の皆さんに、簡単に言うと相談ができるようなシステムになっているというふうに思います。それもいいんですが、これからは、例えば飼料の自給率を上げるとか、あるいはふん尿処理問題、こういうことを考えたときに、地域の自主性あるいは自立性、そういうものを尊重したような、あるいはそういう人たちの考えに沿って、国が農家を直接支援するのではなくて、そういう地域を支援するというようなシステムを私は取り入れるべきではないかというふうに思いますが、こういう考えはいかがでしょうか。
この発言だけを見る →続いて質問させていただきますけれども、今、国の補助というのが直接農家の皆さんに、簡単に言うと相談ができるようなシステムになっているというふうに思います。それもいいんですが、これからは、例えば飼料の自給率を上げるとか、あるいはふん尿処理問題、こういうことを考えたときに、地域の自主性あるいは自立性、そういうものを尊重したような、あるいはそういう人たちの考えに沿って、国が農家を直接支援するのではなくて、そういう地域を支援するというようなシステムを私は取り入れるべきではないかというふうに思いますが、こういう考えはいかがでしょうか。
永
永村武美#28
○政府参考人(永村武美君) お答え申し上げます。
今先生がおっしゃいました地域ぐるみの取り組み、これはおっしゃるとおりでございます。その典型的な問題が、多くの畜産農家が現在直面をしておりますふん尿処理の問題でございます。
畜産農家の側からいたしますと、日本の畜産農家のかなりの部分、酪農なんかは一定の土地を持っておるわけですが、豚とか鶏を飼っている農家というのはほとんど土地を持っておりません。したがって、出てくるふん尿というのは自分の水田、畑に還元できないわけでございまして、どうしても自分が生活をしておる、営農を営んでおる地域の耕種農家に自分たちがつくった堆肥を投入していただかないと地域の循環がうまくいかないということでございます。
片や飼料の問題もございます。例えば、畜産経営の多くが高齢化が進んだりというような問題に直面しておりますけれども、高齢化が進んでも、ある程度担い手としてもっと頑張っていただきたい農家はたくさんいるわけでございます。そういった方々には飼料の生産まで力が回らないとすれば、飼料の生産に力が回る農家が組織をつくって、地域ぐるみで飼料生産を高齢者の方々も含めてやっていただく。
こういった地域ぐるみの組織づくりのための支援事業、これはコントラクター、あるいは酪農ヘルパーもそういう意味では一種の地域ぐるみの活動でございますが、そういったものに対しても従来から私ども支援措置を講じておりまして、その点につきましては、先生の御指摘のとおりのことを今までどおりさらに拡充して措置を講じていきたい、こういう考えでおるところでございます。
この発言だけを見る →今先生がおっしゃいました地域ぐるみの取り組み、これはおっしゃるとおりでございます。その典型的な問題が、多くの畜産農家が現在直面をしておりますふん尿処理の問題でございます。
畜産農家の側からいたしますと、日本の畜産農家のかなりの部分、酪農なんかは一定の土地を持っておるわけですが、豚とか鶏を飼っている農家というのはほとんど土地を持っておりません。したがって、出てくるふん尿というのは自分の水田、畑に還元できないわけでございまして、どうしても自分が生活をしておる、営農を営んでおる地域の耕種農家に自分たちがつくった堆肥を投入していただかないと地域の循環がうまくいかないということでございます。
片や飼料の問題もございます。例えば、畜産経営の多くが高齢化が進んだりというような問題に直面しておりますけれども、高齢化が進んでも、ある程度担い手としてもっと頑張っていただきたい農家はたくさんいるわけでございます。そういった方々には飼料の生産まで力が回らないとすれば、飼料の生産に力が回る農家が組織をつくって、地域ぐるみで飼料生産を高齢者の方々も含めてやっていただく。
こういった地域ぐるみの組織づくりのための支援事業、これはコントラクター、あるいは酪農ヘルパーもそういう意味では一種の地域ぐるみの活動でございますが、そういったものに対しても従来から私ども支援措置を講じておりまして、その点につきましては、先生の御指摘のとおりのことを今までどおりさらに拡充して措置を講じていきたい、こういう考えでおるところでございます。
谷
谷林正昭#29
○谷林正昭君 ぜひ拡充強化していただきたいと思います。
たまたまここに地図を持ってきましたが、ここに北海道のサロマ湖という湖があります。網走の近くでありますけれども、そこに流れ込む川が幾つも幾つもあります。その上流に牧場が幾つかあります。そういう方々が、この五年の間にやればいいのではなくて、サロマ湖で漁業をしている人々のことを考えたら、一日でも早くふん尿処理の法律に基づいたやり方をしたい、屋根をかけたい、こういうことをおっしゃっておいでになりました。ところが、なかなかそれが財政的な問題も含めてできない、非常にジレンマに陥っている、そういうことも実は直接聞かせていただきました。
それを思ったときに、その地域全体で何とかそういうことができないかというふうに思いましたので、ぜひ拡充策、あるいはそういう地域の相談に乗りやすいシステムをつくっていただきたいなというふうに思いますし、自給率の向上なども考えますときに、今審議官がおっしゃいましたように、飼料の問題などもあろうかと思っております。
次に、一番心配をされておりました、私もこの後どうなっていくのか心配な問題はいわゆる後継者の問題であります。よく議事録なども読みましたら、稲経だとかあるいは畑作だとか、そういう農業に比べたら、この畜産・酪農の方はまだいいんだ、後継者が育っているんだ、こういうお話が答弁として出てまいります。
ところが、直接聞いたりあるいは統計なども見ましたところ、専従人員といいますか、先ほど言いましたように二・九人から三・一人。じゃ、この二・九人、三・一人というのはどういう方々ですかとお聞きしましたところ、大体、六十前後の夫婦、それに三十から四十の息子一人が平均だと、こういうふうなお話を聞きました。
そういったときに、この息子が本当にこの後、後を継いでくれるのか心配だというふうな話を聞きました。それは一つは、頑張って頑張って肥えた土地を後世、次世代に残したいという思い、あるいは自分の足跡をそこに残したい、こういう思いもあって借り入れをしながら頑張ってきた。その借り入れが今の国際的な問題も含めてなかなか償還ができない、また新たな借り入れをしなきゃならぬ、こういうことになってきて、本当に息子が借入金を受け継いでくれるのかどうか非常に心配だ。そして今、新たな課題としてふん尿処理問題も出てきた。これを機会にやめてしまうのではないか、こういうような心配が出てきて、この後継者問題の原因の一つ、借入金問題をまず政策的に何かしなきゃならぬのではないかというふうに提起をさせていただきますし、もう一つは、年間通して働かなければならない、休む暇がない、過重労働になる、こういったときに、大変失礼な言い方になるかもわかりませんけれども、そこにお嫁さんが来ない。うちの息子は四十になる。しかし、借金の金額と働き方を聞いたら、息子を連れて札幌へ出たい、こういうようなことを言い出した。親として、その結婚は我慢をしてくれ、こう言わざるを得なかった。そういうような息子さんもまた、好きな子ができたけれども農業を継いでくれない、嫌だと言った。こういうような切実な声も実は聞きました。
この、年間を通して休めないという問題、それから借入金が非常に大きいという問題、こういうことを含めた後継者問題の解決は、ただ漠然と解決をするということではなくて、問題を一つ一つつぶすことによってやっぱり後継者というのが育っていくのではないか、このように思いますので、御見解をお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →たまたまここに地図を持ってきましたが、ここに北海道のサロマ湖という湖があります。網走の近くでありますけれども、そこに流れ込む川が幾つも幾つもあります。その上流に牧場が幾つかあります。そういう方々が、この五年の間にやればいいのではなくて、サロマ湖で漁業をしている人々のことを考えたら、一日でも早くふん尿処理の法律に基づいたやり方をしたい、屋根をかけたい、こういうことをおっしゃっておいでになりました。ところが、なかなかそれが財政的な問題も含めてできない、非常にジレンマに陥っている、そういうことも実は直接聞かせていただきました。
それを思ったときに、その地域全体で何とかそういうことができないかというふうに思いましたので、ぜひ拡充策、あるいはそういう地域の相談に乗りやすいシステムをつくっていただきたいなというふうに思いますし、自給率の向上なども考えますときに、今審議官がおっしゃいましたように、飼料の問題などもあろうかと思っております。
次に、一番心配をされておりました、私もこの後どうなっていくのか心配な問題はいわゆる後継者の問題であります。よく議事録なども読みましたら、稲経だとかあるいは畑作だとか、そういう農業に比べたら、この畜産・酪農の方はまだいいんだ、後継者が育っているんだ、こういうお話が答弁として出てまいります。
ところが、直接聞いたりあるいは統計なども見ましたところ、専従人員といいますか、先ほど言いましたように二・九人から三・一人。じゃ、この二・九人、三・一人というのはどういう方々ですかとお聞きしましたところ、大体、六十前後の夫婦、それに三十から四十の息子一人が平均だと、こういうふうなお話を聞きました。
そういったときに、この息子が本当にこの後、後を継いでくれるのか心配だというふうな話を聞きました。それは一つは、頑張って頑張って肥えた土地を後世、次世代に残したいという思い、あるいは自分の足跡をそこに残したい、こういう思いもあって借り入れをしながら頑張ってきた。その借り入れが今の国際的な問題も含めてなかなか償還ができない、また新たな借り入れをしなきゃならぬ、こういうことになってきて、本当に息子が借入金を受け継いでくれるのかどうか非常に心配だ。そして今、新たな課題としてふん尿処理問題も出てきた。これを機会にやめてしまうのではないか、こういうような心配が出てきて、この後継者問題の原因の一つ、借入金問題をまず政策的に何かしなきゃならぬのではないかというふうに提起をさせていただきますし、もう一つは、年間通して働かなければならない、休む暇がない、過重労働になる、こういったときに、大変失礼な言い方になるかもわかりませんけれども、そこにお嫁さんが来ない。うちの息子は四十になる。しかし、借金の金額と働き方を聞いたら、息子を連れて札幌へ出たい、こういうようなことを言い出した。親として、その結婚は我慢をしてくれ、こう言わざるを得なかった。そういうような息子さんもまた、好きな子ができたけれども農業を継いでくれない、嫌だと言った。こういうような切実な声も実は聞きました。
この、年間を通して休めないという問題、それから借入金が非常に大きいという問題、こういうことを含めた後継者問題の解決は、ただ漠然と解決をするということではなくて、問題を一つ一つつぶすことによってやっぱり後継者というのが育っていくのではないか、このように思いますので、御見解をお聞かせいただきたいと思います。