農林水産委員会

2002-06-06 衆議院 全144発言

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会議録情報#0
平成十四年六月六日(木曜日)
    午前九時三十分開議
 出席委員
   委員長 鉢呂 吉雄君
   理事 岩永 峯一君 理事 大村 秀章君
   理事 金田 英行君 理事 原田 義昭君
   理事 佐藤謙一郎君 理事 鮫島 宗明君
   理事 白保 台一君 理事 山田 正彦君
      岩倉 博文君    岩崎 忠夫君
      金子 恭之君    上川 陽子君
      北村 誠吾君    熊谷 市雄君
      小西  理君    後藤田正純君
      七条  明君    高木  毅君
      西川 京子君    浜田 靖一君
      松野 博一君    宮腰 光寛君
     吉田六左エ門君    川内 博史君
      小平 忠正君    後藤  斎君
      津川 祥吾君    筒井 信隆君
      楢崎 欣弥君    山内  功君
      江田 康幸君    高橋 嘉信君
      中林よし子君    松本 善明君
      菅野 哲雄君    山口わか子君
      藤波 孝生君
    …………………………………
   農林水産大臣       武部  勤君
   農林水産大臣政務官    宮腰 光寛君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  須賀田菊仁君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長
   )            太田 信介君
   政府参考人
   (農林水産政策研究所長) 篠原  孝君
   政府参考人
   (水産庁長官)      木下 寛之君
   農林水産委員会専門員   和田 一郎君
    —————————————
委員の異動
六月六日
 辞任         補欠選任
  梶山 弘志君     松野 博一君
同日
 辞任         補欠選任
  松野 博一君     梶山 弘志君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 漁業再建整備特別措置法等の一部を改正する法律案(内閣提出第四〇号)(参議院送付)
 水産業協同組合法等の一部を改正する法律案(内閣提出第四一号)(参議院送付)
 漁業災害補償法の一部を改正する法律案(内閣提出第四二号)(参議院送付)
 遊漁船業の適正化に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四三号)(参議院送付)

     ————◇—————
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鉢呂吉雄#1
○鉢呂委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、参議院送付、漁業再建整備特別措置法等の一部を改正する法律案、水産業協同組合法等の一部を改正する法律案、漁業災害補償法の一部を改正する法律案及び遊漁船業の適正化に関する法律の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各案審査のため、本日、政府参考人として農林水産省生産局長須賀田菊仁君、農林水産省農村振興局長太田信介君、農林水産政策研究所長篠原孝君及び水産庁長官木下寛之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鉢呂吉雄#2
○鉢呂委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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鉢呂吉雄#3
○鉢呂委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。川内博史君。
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川内博史#4
○川内委員 おはようございます。川内でございます。
 きょうは、再びまた尊敬申し上げております武部大臣にいろいろ聞かせていただきたいというふうに思います。
 まず、質問通告をしていればよかったんですが、ですから御答弁は要らないんですが、時あたかもワールドカップが開催をされておりますので、こういう世界じゅうが注目をする大会、オリンピックもそうですけれども、スポーツの試合について、政府あるいは日本の国としてどういうふうな姿勢で臨むかというようなことについて、若干私の考え方を述べさせていただきたいというふうに思うんです。
 どうも韓国などは、毎試合毎試合、韓国チームで最優秀の働きをした選手にポルシェを一台贈呈するそうでありまして、チーム自体にも、毎試合、勝ったら報奨金が国からぼんと出るというような形で、モチベーションを物すごく上げて、とにかく勝とう、国として勝とうという姿勢が強く見られるわけであります。
 それは共同開催しているお隣の韓国だけではなくて、どこの国においてもそういう何らかの方策というのはとられているわけでありますけれども、我が国というのは、スポーツで大きな功績を上げた選手とかプレーヤーに対して、どうももてはやしはするんだけれども実際に処遇の仕方としては割と冷淡である場合が多いようであります。
 私は、以前銀行に勤めておったんですが、その銀行は大変体操が強い銀行でありまして、オリンピックで金メダルをとった選手も、私のすぐ横で、ふだんは午前中は仕事をしておったりしたんです、午後は練習に行くんですが。夜、たまに飲み会なんかでその方に話を聞くと、全く何もないと。金メダル一個とっても、全然生きていけないし、この銀行にも一生お世話になることも何かできないような雰囲気だし、なかなか難しいなというようなことを本音の部分でお話を聞いたことがあります。
 もうちょっと、優秀な選手なりプレーヤーに国としてしっかり処遇していくというようなことをすることが、その選手のためのみならず、世界じゅうが試合に注目をしているわけですし、そういうところでやはり日本という国の名前を、すごい国だぞということをアピールするためにも、そういうことというのは結構実は重要なんじゃないかなという思いを持っているものですから、ぜひ、私が尊敬申し上げている武部大臣は、閣議の閣僚懇談会の席ででも、何とかすべきだというようなことをばしっとおっしゃっていただいて、さらに武部大臣の名前をこれまた広く天下に知らしめる、悪名だけではないぞ、いいことも言うんだということをやっていただければ幸いに存じますので、まず冒頭申し上げさせていただきたいというふうに思います。
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武部勤#5
○武部国務大臣 二十年ほど前、韓国に参りました際に、芸術家ですとかスポーツ選手とかが立派なマンションに、芸術家村とかスポーツ選手村とか、そういう村がありまして、二十年ぐらい前だったと思います。
 そのとき、すごいな、こう思いましたし、また一例を申し上げますと、オリンピック選手が、倉庫番だって立派な仕事です、立派な仕事ではありますが、メダリストが倉庫で働いているというその姿を子供たちが見てどう思うかというふうな、そういう話を聞いたことがあります。
 私は、決して働きのいい選手が報奨をもらうというその仕組みはいいとは思いません。いいとは思いませんが、スポーツ選手にしても芸術家にしても、並大抵の努力ではないと思うのです。そういう努力を評価する、評価をきちっとすれば、次代を担う子供たちも、一生懸命努力すればあのように評価されるんだということが励みになると思うのです。
 そういうことは非常に大事なことだ、こう思いまして、政治家も、悪名ばかりとどろく、そういうことではなくて、それぞれが、与党も野党も一生懸命努力しているということが評価されるような世の中にしていくということが大事じゃないか、こう思います。
 閣僚懇談会あたりで発言するか、小泉総理に直接申し上げるかは別にいたしまして、川内先生の非常に貴重な御意見をきちっと伝えて、そういう方向づけができるように私なりに努力したいと思います。
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川内博史#6
○川内委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、質問に入らせていただきますが、まず、ちょっとこの四法案とは離れるのですけれども、口蹄疫のことについて若干お伺いをさせていただきたいというふうに思います。
 レクチャーで、しっかりと農水省としてこの口蹄疫対策については対策を講じているということをレクチャーをしていただき、また、一つ一つの方策についてはなるほど頑張っていただいているんだなということで理解をしておりますけれども、もともとこの口蹄疫の原因というのは、輸入された稲わらであろうという可能性が否定をできないわけであります。
 私は、実はこの口蹄疫が我が国の国内で発生するより以前に、現場の生産者の方から、稲わらが不足をしていて輸入稲わらに今頼っている状況だ。しかし、輸入稲わら等は畜産業には非常にリスクがある。それは、すなわちいろいろな家畜伝染病の発生の原因となると考えられるので、ぜひ稲わらの自給体制というものについて抜本的な対策を講じていただきたいという御要望をこの口蹄疫発生の随分前から聞かされていたわけであります。
 実は、減反調整で米を生産調整してわざわざ外国からウイルスに汚染されているかもしれない稲わらを輸入するよりは、減反するよりは稲わら用の稲をつくらせる、そしてまた自給体制をしっかりと整えるということが、これは抜本的な対策としてより安全かつ重要な対策ではないかというふうに思うわけでありますが、農水省としてはいかがなお考えであるかということをまずお尋ねさせていただきたいと思います。
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須賀田菊仁#7
○須賀田政府参考人 先生おっしゃるとおり、飼料用の稲わらでございます。中国から、十三年度でいいますと二十六万トンが輸入されていたわけでございます。そして、中国に口蹄疫の関係で消毒の基準を要求していたわけでございますけれども、ことしの三月末から四月の初めに、二化メイガ、これが稲わらの中から見つかりまして、どうも消毒の基準というものを守っていない可能性が強いということで、四月五日から中国産の稲わらというものの輸入をストップしたわけでございます。
 中国からは、先ほど申し上げましたように、約二十六万トン、国産の飼料用稲わらが約百十万トンでございます。約二割ぐらいが中国からの稲わらに頼っていたわけでございます。一方で、飼料用以外を含めました国産の稲わらがどのぐらい生産されているかと申しますと、十二年で九百四十万トン生産をされておりまして、飼料用利用はその約一割でございますので、約七割がすき込まれたり焼却処理の対象になっているわけでございます。
 先生おっしゃられるような稲わらの国産というのは、量的には十分確保できる体制にあるわけでございまして、私ども今、安全、安心な畜産物の生産という観点からの国産粗飼料の利用という観点から、国産稲わら利用へ転換しようということを進めております。
 十二年度から、関係団体を含めます供給体制、あるいは稲わらの収集、調製を行います営農集団に対する助成等々を行っておりまして、また、稲わら専用の種類のテテップとかモーれつとかいった種類の品種を利用する場合に、稲わらの需要量がその県内で生産される量だけでは不足するような、例えば鹿児島県のようなところでは、この稲わら専用種の栽培について、飼料作物と同額の転作の助成金も与えるといったようなことをしておりまして、現在、省内に飼料用稲の対策のプロジェクトチームを発足させまして、この問題に真剣に取り組むという体制を整えているところでございます。
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川内博史#8
○川内委員 ぜひよろしくお願いしたいというふうに思います。
 さて、今回審議されております四法案のうちの漁業再建整備特別措置法等の一部を改正する法律案というこの法律でありますけれども、この法律案の改正案の趣旨の一つが、我が国の二百海里水域内において資源の悪化が進んでいる現状を踏まえ、水産資源回復のための取り組みに対する支援策を強化することであるということが、この法律案の趣旨の一つとして書いてあるわけであります。
 では、その資源回復のためにどのような措置をとることが対策になるのかということについては、減船してとる量を減らせば水産資源が回復するというふうに記載をされているわけでありますけれども、私にはどうしても、船を減らしてとる量を減らすことが資源の回復につながるというのは、非常にネガティブというか消極的だなというふうに思えるわけであります。
 なぜかならば、後で質問させていただきますけれども、水産物の自給率も上げていきましょう、すなわち、とる量をこれからもっともっとふやしていきましょうというときに、一方では、とる量を減らして資源を回復させましょう、二律背反というか相矛盾したことをおっしゃっていらっしゃるような気がして、もっと抜本的な対策というものを講じるべきではないだろうか。海の中にいるお魚が自然にふえるような、もっと抜本的な対策をとる必要があるのではないかというふうに思うんです。
 船を減らすことによって水産資源の回復を図るというその方法について、水産庁さんとしては本当に胸を張ってそれを、これが資源回復の方法です、任せてくださいというふうに思っていらっしゃるのかということをまずお尋ねさせていただきたいというふうに思います。
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木下寛之#9
○木下政府参考人 我が国の周辺水域の水産資源の状況でございますけれども、本年度の水産白書でも明らかにしているとおり、総じて低位または減少傾向にあるというふうに認識をいたしております。
 このような傾向にあるのは、一つは、資源の回復力を超えた漁獲が行われているという理由が一つあろうかと思います。もう一つは、いろいろな要因によりまして水域の環境が悪化をしているということも大きく影響しているというふうに考えているところでございます。
 したがいまして、私どもが提案をいたしております資源回復計画では、まず、減船なり休漁等、現在の漁獲努力量を削減していこうというのが一つの柱になってございます。ただ、先ほど申し上げましたとおり、漁獲努力量が多い、あるいは水域環境が悪化をしているというのが現在の資源状況の大きな要因でございますから、もう一つの柱といたしまして、種苗放流あるいは藻場造成等、環境に配慮しながら水産生物を積極的にふやしていく、このような努力もやはり必要だというふうに思っておりまして、これは両々相まって資源の回復を図っていきたいというふうに考えております。
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川内博史#10
○川内委員 今、水産庁の長官から、積極的にお魚がふえるような対策もとっていきたいというお話があったわけですけれども、私が存じ上げている境一郎先生という水産学博士が提案をし、実際に北海道や私の地元の鹿児島あるいは沖縄などでも成果を上げているというふうに聞いておりますけれども、資源回復について昆布海中林計画というのがあります。
 海の中に昆布の森をずっとつくっていく、そうすることによって水産資源の目覚ましい回復を見ることができるというふうに境一郎先生はおっしゃっていらっしゃるわけでありまして、別にこの境先生と私は何の利害関係もないからこそこうして申し上げるわけですけれども。
 これまでの水産資源のふやし方といえば、コンクリートブロックを投げ込むというような、環境改善方式といったものがとられていたそうでありますけれども、このやり方では環境にも悪影響を及ぼすしコストもかかるということでありまして、昆布の海中林の養殖方式ですと、コンクリートブロックを投げ込むよりずっと安上がりだというふうに、境一郎先生の書かれたものを拝見すると書いてあるわけでございます。
 まずお伺いしたいのは、こういう環境改善方式と呼ばれる、コンクリートブロックを海中に配置することによる水産資源の回復を図るための措置については、毎年どのくらいの予算を使っていらっしゃるのかということについて、お尋ねをさせていただきたいと思います。
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木下寛之#11
○木下政府参考人 私ども、十三年度から、従来の漁港事業それから沿整事業を統合いたしまして、まさに地域の実態に即した事業実施をしているということでございますけれども、全体といたしまして二千億を上回るような予算で対応しているところでございます。
 この中に、先ほど申し上げましたように、漁港の予算それから魚礁の予算、それからもう一つは藻場あるいは干潟をつくっていく予算、それぞれ地域の実態に即した予算措置を実施しているところでございます。
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川内博史#12
○川内委員 細かい内訳はちょっとすぐには出せないということをきのうもお聞きしましたので、大体二千億という毎年の予算の中で、漁港の整備やら魚礁やら藻場の造成というものをされていらっしゃるということであります。
 日本の水産資源の回復というものを考えたときに、その二千億というものをどのように有効に活用していくかということは非常に重要なテーマであろうというふうに思うわけでありますけれども、中国は、非常に昆布海中林の養殖というものについて積極的にやっていらっしゃって、中国の漁獲量というのは、日本が原産の真昆布を中国の沿岸部に大規模に養殖することによって、八八年から九七年まで九年間で三・六倍にふえたというふうに聞いておりますし、この中国の漁獲量というのは日本の七倍ぐらいあるんだそうですけれども、そのくらい昆布の海中林というのは威力があるんだそうでございます。
 私は、ぜひ、水産資源回復のために、昆布海中林というものを日本ももうちょっと積極的に研究をすべきではないかと。私が今、中国の漁獲量が目覚ましい勢いでふえたというのは、これは境先生の書いた文章の中にあることですから、本当かどうかはわかりませんよ、検証したわけじゃないですからね、私も。
 だからこそ、私など魚とりについては素人ですし、その素人の私が考えるには、水産庁さんが今まで一生懸命取り組まれてきたことに関しても敬意を表しておりますし、もちろんその努力が、先ほど水産庁の長官がおっしゃったように、漁獲高が物すごくふえちゃったし、そもそも日本の近海水域での環境の変化ということでなかなか資源回復が図れないというのであれば、こういう昆布海中林などのことをもっともっと積極的に研究をされて、それが本当に有効であるならば、国策として、日本の沿岸水域に全部そういうものを造成、養殖していくことによって水産資源の回復が目覚ましい勢いで図れるのではないかというふうに思うわけであります。
 ぜひここで武部大臣に、昆布海中林の養殖計画を、やるやらないではなくて、今そういうことを御答弁はいただけないと思うんです。これは一つだと思うんですけれども、こういうことを含めて積極的に研究をされて、いろいろな方法について研究をして、成果のあるものについては取り組んでいくという御決意を聞かせていただきたいと思います。
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武部勤#13
○武部国務大臣 藻場は、水産生物の産卵でありますとか、幼稚魚の生育等の資源生産の場としてのみならず、海水中の窒素、燐等の栄養塩の取り込みによる水質浄化機能というものを有するわけでありまして、良好な沿岸域の環境を維持する上で極めて重要な役割を有している、このように承知しております。
 現在、水産基盤整備事業におきましては、漁場環境の保全、創造と基礎生産力の向上を目的といたしまして、水産動植物をはぐくむ昆布海中林などの藻場の造成等による豊かな海の森づくりということを推進しているところでございます。
 本年三月に策定しました漁港漁場整備法に基づきます新たな漁港漁場整備長期計画におきましては、平成十四年度を初年度といたします五年間で、おおむね五千ヘクタールの藻場、干潟に相当する水産動植物の育成環境を新たに保全、創造することにしているわけでございまして、今後とも、水産資源の増殖、豊かな沿岸域の環境の創造の観点から、藻場の造成を積極的に進めてまいりたい、このように思います。
 私は、海は、この海中林の問題や、もっと思い切り耕すと相当資源は変わってくる、ふえてくる、こう思っております。
 なぜオホーツク海でいい昆布がとれるかというのは、流氷によって全部いその雑草を駆除してくれるんですね。それが昆布の生息に大きくプラスする。だから、温暖化によって流氷が接岸しなくなってくるということから、雑草がふえて大変だということで、八尺を回したり、あるいはダイナマイトをかけたりして、そして岩礁を削ったりしている。
 したがいまして、今委員御指摘のとおり、もう少し、今まではとれ過ぎたら値段が下がるとか、そういうような感覚があったと思うんですが、そうじゃなくて、海水、海中の浄化だとか、自然生態系というものを、生物多様性の観点からしっかり研究して対応していくということが非常に大事じゃないのかな、私はこう思いまして、そういう努力をしてまいりたい、このように思います。
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川内博史#14
○川内委員 今、大臣がおっしゃったように、昆布の海中林というのは、地球の温暖化対策にも非常に効果があるという研究もされているようでありまして、私、大臣が前半、水産庁が書かれたものをお読みになりましたけれども、前半よりも後半の、大臣が御自分の御地元のことを語られた部分に、前半は全然共感できませんでしたけれども、後半は共感をいたします。
 ぜひ水産庁も、長官、私が素人なりに、昆布海中林に、もっと積極的に研究すべきじゃないですかということを、せっかくこの委員会で提案をさせていただいているわけですから、何か大臣にあんなつまらない答弁を書いて読ませるんじゃなくて、もうちょっとしっかり頑張りますみたいなことを言わないと、言わないとというかやらないと、それは皆さんは専門家だしプロだから、そんなことは素人に言われたくはないよ、何言っているんだというお気持ちもわかるけれども、しかし、素人だからこそ言えるということもあるわけじゃないですか。
 それをやはりぜひ御理解いただいて、昆布の養殖計画、海中林計画については前向きに対応方をしていただきたい。そして、その研究成果をまた教えていただきたいというふうにお願いをしておきたいと思います。
 時間もなくなりますので次に参りますが、あと、漁業の経営の効率化、合理化という観点からは、漁業組合、漁業協同組合の再編統合が現状でなかなか進んでいない状況にあるというふうに私は認識しておりますけれども、これについて水産庁の見解をお聞かせいただきたいと思います。
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木下寛之#15
○木下政府参考人 漁協の合併でございますけれども、まさに委員が御指摘のとおり、同じような認識を私どもいたしております。私ども、こういうことから、今回、これまでもその障害となっております漁業権制度のあり方だとか、あるいは認定漁協制度ということで、今後できるだけ早く日本の漁業者の期待にこたえられるような漁業協同組合になるように努力をしていきたいというふうに考えております。
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川内博史#16
○川内委員 まだなかなかこの再編統合、合併が進んでいないという認識は水産庁さんもお持ちでいらっしゃるということでありますし、また、それに対していろいろな方策を講じているところだという御答弁があったわけです。
 漁業協同組合の合併促進特別措置法が来年三月末で期限を迎えるわけでありますが、もう今六月ですから、あと九カ月しかないわけでありまして、漁協の合併の支援策を継続するという意味でも、この合併促進法の延長について現場からも強い御要望があるわけでありまして、合併促進法の期限の延長というものについて、どうするのかということについて御見解をお聞かせいただきたいと思います。
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木下寛之#17
○木下政府参考人 合併促進法の延長の問題でございますけれども、委員御指摘のとおり、本年度末に期限を迎えるわけでございます。現在の基本計画の達成状況でございますけれども、五月末現在で一八%というふうに低水準にとどまっているわけでございます。
 合併促進法を延長するかどうかという点につきましては、合併の進捗状況など、現在の合併促進法がどの程度効果があるのかということについても検証を進めているところでございますし、また、類似の、例えば農協合併助成法だとか、あるいは森林組合合併助成法については、既に提出期限を終了しているというような問題もございますが、それらの問題を総合勘案して、どうするかについて検討を進めていきたいというふうに考えております。
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川内博史#18
○川内委員 どうするかについて検討を進めていきたいということですけれども、さまざまな支援策を漁協合併を促進するために講じているけれども、今この六月の時点でなかなかその合併が進んでいないという認識を水産庁さんはお持ちでいらっしゃるわけですから、漁業協同組合のこの合併促進法について、もう来年三月で切れるということでありますから、当然延長して対応しなければならぬというふうに私は思うのですけれども、延長する方向で検討するのか、どうなんでしょう。
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木下寛之#19
○木下政府参考人 先ほど来申し上げておりますけれども、合併促進法について、現在の合併促進法の効果をもう少し見ないと、単に延長しても、本当に効果があるのかということについても、私ども、いろいろ検討すべき課題があろうかと思いますし、もう一つは、類似制度のバランスということについても考慮していきたいというふうに考えております。今しばらく、これらの点について、私ども、慎重に検討していきたいというふうに考えております。
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川内博史#20
○川内委員 現場の漁協の皆さんや、あるいは漁業に携わっている皆さんは、延長してほしいという御要望を持っていらっしゃる。それは、何とか自分たちも経営を効率化し、合理化したいという思いがあって、そういうふうな御要望になっているわけでありまして、現時点では法律の効果がないから合併が進んでいないわけであります。
 どうも今の水産庁長官の御答弁、私はちょっと釈然としないんですけれども、あともう九カ月しかないわけでありまして、なぜ延長するとすっきり、あるいは中身を検討して前向きに対応するとか、こんなことで隠し立てする必要なんかないだろうにと思うんです。
 まだ来年の三月まで九カ月もあるということで、そんなことはまだまだおまえなんかには言えないよということなのかもしれないですけれども、ぜひ現場の御要望として、現場の声として、この合併促進法を延長していただければ、現場としても経営の効率化、合理化のために合併を進めていきたいという声があるということをきょうはお伝えしておきたいと思います。
 最後に、ちょっと時間がなくなりましたけれども、私は、農林水産業から収穫をされた作物なり食料について、農林水産行政あるいは水産行政が消費者重視だというのも、それはわかります。消費者も大事です。
 しかし、何回も、この前も言いましたけれども、日本は半農半漁で、農業をやり、魚をとることによって食べてきたわけで、民族の歴史というものを培ってきたわけで、そういう意味では生産者が大事なんです。生産者を大事にしなければこの国は滅びるというのが私の基本的な考え方でありまして、私は武部大臣に、大臣はもうどうなってもいいわけですから、今のマスコミの何かふわふわとした論調に流されずに、生産こそが大事なんだということを自信を持って言うべきなんですよ。
 それで、この前ニュースを見ていましたら、農林水産省の課長さんがファミリーレストランで、いらっしゃいませ、ありがとうございますと、一生懸命研修をしているわけですよ。私は、何の意味もないと思いましたね。それをテレビのニュースで流させることによって、農林水産省がいかに消費者の立場に立って行政を進めようとしているかということをアピールされたいのかもしれないですけれども、私はそれは違うと思うんですよ。
 日本という国の成り立ちを考えれば、やはり、きょうは水産関係の審議ですから、カツオ・マグロ船に二年間乗せてみるとか、あるいは、実際に十トンか二十トンかぐらいの小さな船で、毎日ちょっと海に出て魚をとって、それでどういう生活ができるのかということを経験していただくとか、そういうことこそがこの国を立て直すことにつながっていくわけです。
 消費者も大事ですけれども、しかし、食料を、私たちが日々口にする作物なり、お魚をとっていただいている、収穫していただいている生産者の皆さんの日々の苦労とか思い、あるいは、実際にどういう生活ができるのかということを体験することこそが農林水産行政のスタートだということを、再度大臣に、おれもそう思う、本当はそう思っていたんだということを言っていただきたいというふうに思いますが、いかがでございましょうか。
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武部勤#21
○武部国務大臣 生産者と消費者との区別なんですけれども、生産者といいますか、これは農業を営んでいる人、漁業を営んでいる人、山で働いている人、これは別の言い方をすれば自然の守り手だ、私はこのように思っております。そのことが非常に大事だと思っておりますし、また、消費者でもあるし、生活者というような、そういう言い方ができるんだろうと思うのです。
 ただ、食の安全、安心、食の問題について物すごい大きな関心があるわけであります。そういうことを考えると、食する人々が何を求めているかということについて真剣に考えて生産にいそしまなきゃならないという意味で、消費者に軸足を置いて農林水産政策を見直す、こう申し上げているわけでありまして、農林水産省の職員も、浜で働いたり、畑で働いたり、山で働いたりということは、従来からずっとやってきているわけです。何カ月も研修しています。
 しかし、消費者マインドでありますとか、そういったことを勉強しなきゃならない。あるいは役人、これは単なる、農林水産省だから消費者マインドじゃないんです。やはり役人の意識改革ということは、国民の中に飛び込んでいく、そういう意味もあるわけでありまして、現に、農林水産省として消費者との会合というのは全然なかったんですから、それで今度定例懇談会をやるようにしたわけでありまして、今までが生産者にべったりであったということで、それではいけないということで意識改革を進めるためにそういう軸を打ち立ててやっていくわけでございます。
 私の体の中に流れている血のDNAはまさにオホーツクでありますので、その反省からきているということを御理解いただきたいと思います。
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川内博史#22
○川内委員 終わります。
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鉢呂吉雄#23
○鉢呂委員長 これにて川内博史君の質疑は終了いたしました。
 次に、山内功君。
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山内功#24
○山内(功)委員 民主党の山内功でございます。
 水産基本法は、水産資源の適切な管理と持続的な利用を確保すること、このことを基本的な理念としていると思うのですが、外交交渉の問題も絡む、そういう問題も抱えておりますので、大変不安定な要素もあると思うのです。
 例えば、日本海沖に日韓の暫定水域がございますけれども、そこの問題も、今、本来なら政府間交渉で発生する問題についてきっちりと解決をする努力が求められているのにもかかわらず、それが現在は民間の団体の交渉に任せられている現状がございます。この点について、その理由をまず伺いたいと思います。
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木下寛之#25
○木下政府参考人 日韓暫定水域の点でございますけれども、日韓漁業協定上、資源管理措置を日韓で協議し、双方で実施するとともに、違反の取り締まりは双方で自国の漁船に対して実施することとなっております。政府といたしましては、暫定水域の資源管理問題は日韓両国政府間で協議するよう、韓国政府に対しまして、これまで累次にわたり強く申し入れをしてきているところでございます。
 しかしながら、同水域には御案内のとおり竹島が含まれていることから、特に韓国政府側におきまして、政府間の協議の実施について多大な問題を抱えているというようなことを承知しているところでございます。
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山内功#26
○山内(功)委員 領土問題が絡んでいるとすれば、余計に民間協議では暗礁に乗り上げると思うんです。政府主導で協議を進めるべきだという漁民の声も多いんですが、政府の考えはどこら辺にあるのでしょうか。
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武部勤#27
○武部国務大臣 暫定水域の資源管理問題を日韓両国政府間で協議するように、これまでも累次にわたりまして韓国政府に申し入れてきているわけでございます。しかし、今長官も申し上げましたように、困難な問題も横たわっているというようなこともありまして、これが思うように任せません。しかし、農林水産省としては、引き続き民間協議を支援するということと同時に、韓国政府が協議に応ずるように粘り強く求めてまいりたい、このように考えております。
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山内功#28
○山内(功)委員 仮の話ということで逃げないでいただきたいと思うんですが、暫定水域が廃止されれば、韓国船に苦しめられているベニズワイガニの漁業の問題は大きく解決すると、漁民の要望もございます。
 日韓の漁業協定を破棄した場合に、我が国の漁業に与えるメリットとデメリットを教えてください。
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木下寛之#29
○木下政府参考人 日韓漁業協定でございますけれども、一九九九年一月に発効いたしております。我が国漁船は、韓国水域で協定発効以前と同水準の約千四百隻、九万トンの操業枠を確保する一方、沿岸国主義に基づきまして韓国漁船を我が国の管理下に置き、漁船間トラブルが激減したというような効果をもたらしております。
 私ども、そういう意味で、日韓漁業協定の発効によりまして、日韓間で沿岸国主義に基づく操業秩序が確立されたということで、協定の廃棄は考えておりません。
 今お尋ねの机上の話ということで、私ども、仮に日韓漁業協定を破棄して、双方がそれぞれ主張いたします排他的経済水域を設定し、主権的権利を行使することとなった場合、我が国水域で操業する韓国漁船がいなくなるという意味でのメリットがあろうかというふうに私どもは思っておりますけれども、漁業の分野に限定をいたしましても、一点といたしましては、韓国水域で操業している我が国漁船が当該水域での操業が不可能になる、また、この水域への依存度が高いまき網漁業等は壊滅的な打撃を受けるというふうに考えております。
 また、日韓両国間での排他的経済水域の境界の画定がなされない水域が現実にあるわけでございますが、双方の主張する排他的経済水域に食い違いが生じまして、双方の漁船の拿捕が頻発するおそれがある、このようなデメリットもあるというふうに想定をいたしております。
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