予算委員会

2002-02-26 衆議院 全454発言

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会議録情報#0
平成十四年二月二十六日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 津島 雄二君
   理事 伊藤 公介君 理事 木村 義雄君
   理事 北村 直人君 理事 小林 興起君
   理事 藤井 孝男君 理事 枝野 幸男君
   理事 城島 正光君 理事 原口 一博君
   理事 井上 義久君
      伊吹 文明君    石川 要三君
      衛藤征士郎君    大原 一三君
      岡下 信子君    奥野 誠亮君
      亀井 善之君    北村 誠吾君
      栗原 博久君    小島 敏男君
      高鳥  修君    竹下  亘君
      中本 太衛君    中山 正暉君
      丹羽 雄哉君    野田 聖子君
      葉梨 信行君    萩野 浩基君
      細田 博之君    三塚  博君
      宮本 一三君    持永 和見君
      八代 英太君    山口 泰明君
      赤松 広隆君    五十嵐文彦君
      池田 元久君    岩國 哲人君
      河村たかし君    筒井 信隆君
      中沢 健次君    野田 佳彦君
      前原 誠司君    松野 頼久君
      松本 剛明君    山田 敏雅君
      青山 二三君    赤松 正雄君
      達増 拓也君    中井  洽君
      中塚 一宏君    佐々木憲昭君
      塩川 鉄也君    菅野 哲雄君
      辻元 清美君    原  陽子君
      横光 克彦君    井上 喜一君
      西川太一郎君
    …………………………………
   内閣総理大臣       小泉純一郎君
   総務大臣         片山虎之助君
   法務大臣         森山 眞弓君
   外務大臣         川口 順子君
   財務大臣         塩川正十郎君
   厚生労働大臣       坂口  力君
   経済産業大臣       平沼 赳夫君
   国土交通大臣       扇  千景君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     福田 康夫君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 村井  仁君
   国務大臣
   (防衛庁長官)      中谷  元君
   国務大臣
   (金融担当大臣)     柳澤 伯夫君
   国務大臣
   (経済財政政策担当大臣) 竹中 平蔵君
   内閣府副大臣       松下 忠洋君
   内閣府副大臣       村田 吉隆君
   防衛庁副長官       萩山 教嚴君
   法務副大臣        横内 正明君
   外務副大臣        植竹 繁雄君
   財務副大臣        谷口 隆義君
   厚生労働副大臣      狩野  安君
   経済産業副大臣      古屋 圭司君
   国土交通副大臣      佐藤 静雄君
   国土交通大臣政務官    菅  義偉君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    津野  修君
   政府参考人
   (法務省大臣官房長)   大林  宏君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   小町 恭士君
   政府参考人
   (外務省欧州局長)    齋藤 泰雄君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局長
   )            重家 俊範君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局ア
   フリカ審議官)      小田野展丈君
   政府参考人
   (国税庁次長)      福田  進君
   参考人
   (金融庁長官)      森  昭治君
   参考人
   (日本銀行総裁)     速水  優君
   参考人
   (預金保険機構理事長)  松田  昇君
   参考人
   (日本道路公団総裁)   藤井 治芳君
   予算委員会専門員     大西  勉君
    —————————————
委員の異動
二月二十六日
 辞任         補欠選任
  大原 一三君     岡下 信子君
  亀井 善之君     北村 誠吾君
  細田 博之君     竹下  亘君
  山口 泰明君     中本 太衛君
  岩國 哲人君     山田 敏雅君
  松本 剛明君     前原 誠司君
  山口 富男君     塩川 鉄也君
  辻元 清美君     原  陽子君
  井上 喜一君     西川太一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  岡下 信子君     大原 一三君
  北村 誠吾君     亀井 善之君
  竹下  亘君     細田 博之君
  中本 太衛君     山口 泰明君
  前原 誠司君     松本 剛明君
  山田 敏雅君     岩國 哲人君
  塩川 鉄也君     山口 富男君
  原  陽子君     菅野 哲雄君
  西川太一郎君     井上 喜一君
同日
 辞任         補欠選任
  菅野 哲雄君     辻元 清美君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 分科会設置に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 分科会における会計検査院当局者出頭要求に関する件
 分科会における政府参考人出頭要求に関する件
 平成十四年度一般会計予算
 平成十四年度特別会計予算
 平成十四年度政府関係機関予算

     ————◇—————
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津島雄二#1
○津島委員長 これより会議を開きます。
 平成十四年度一般会計予算、平成十四年度特別会計予算、平成十四年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、参考人として金融庁長官森昭治君の出席を求め、意見を聴取し、政府参考人として法務省大臣官房長大林宏君、外務省大臣官房長小町恭士君、外務省欧州局長齋藤泰雄君、外務省中東アフリカ局長重家俊範君、外務省中東アフリカ局アフリカ審議官小田野展丈君、国税庁次長福田進君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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津島雄二#2
○津島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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津島雄二#3
○津島委員長 本日は、特に金融、財政、景気、雇用問題について質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。五十嵐文彦君。
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五十嵐文彦#4
○五十嵐委員 民主党の五十嵐でございます。
 最初に、金融問題をめぐるさまざまな疑惑や不祥事が起きております。幾つかただしておきたいと思いますが、最初にまず、破綻をいたしました石川銀行の件についてお尋ねをしたいと思います。
 金融庁は、一昨年、平成十二年の九月期について検査をしているんですが、そのときに債務超過、自己資本比率でいきますとマイナス八・六七%、大変な債務超過であったということを確認していると思いますが、その後どういう指導等、手を打ったんでしょうか。金融庁、お答えいただきます。
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柳澤伯夫#5
○柳澤国務大臣 石川銀行の件でございますけれども、確かに今先生がおっしゃられるように、基準日におきまして検査をいたしたわけでございますけれども、その検査の結果が出るまでの間に、石川銀行は増資の手続をとり始めまして、そして一部増資にも成功をし、それからさらにまた追加の第三者割り当て増資を行う等をいたしたわけでございます。
 そういうことでございましたが、そのいわば増資の前の決算期の決算について検査の結果はマイナスの八・六七%である、これは単体ベースですけれども、そういうことが判明をいたしまして、そして今度はまた、それを石川銀行の方も認めた上で、さらに次の期、つまり十三年三月期の決算を組み上げまして、そしてそれは四・〇八%、同じく単体ベースですけれども、そうした、いわばすれすれですけれども、健全な水準に自己資本比率があるということを発表いたしております。
 しかし、再度私どもがその決算を対象にいたしまして検査に入りました結果、これが債務超過になるということを石川銀行自身も認めるところになりまして、破綻のやむなきに至った、これが経緯でございます。
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五十嵐文彦#6
○五十嵐委員 どうも腑に落ちないんですね。かなり大幅な債務超過であった。そこでもっと毅然とした態度をとるべきであったけれども、簡単に増資計画を認めてしまったと。
 その増資も、いろいろなうわさが流れておりまして、融資を条件にして無理やり増資に応じさせたとか、いろいろなことが言われている。かなり詐欺まがいの増資があったのではないか、また査定も厳密にやればもっとひどかったのではないかと。
 増資に応じた人たちは、増資に応じたけれども融資は得られない、あげくの果てに、増資をしてから半年あるいは八カ月で破綻をしてしまったということになるわけで、これはもう詐欺に遭ったようなものです。ペイオフがまだ解禁をされていませんから、そのまま融資で置いておけば戻ってきたわけですね。ところが、増資に振りかえてしまいますと、これは一銭も戻ってこないということになるわけであります。
 この間の金融庁が、なぜここまでひどい内容の銀行を徹底的に検査をし法的な処理をする、あるいは厳しい改善命令等を出すということで手を加えていくということをしなかったのか。私は、これは不作為の責任が金融庁側にもあるのではないか、こう思うわけでありますが、その増資の内容についての疑惑、どういう認識をお持ちなのか、そしてその不作為の責任というものについて監督当局はどのようにお考えなのか、伺いたいと思います。
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柳澤伯夫#7
○柳澤国務大臣 まず、増資というのは届け出で済んでしまうわけです。そういうようなことで、増資届け出書、それからその有価証券届け出書の提出がありまして、それらに基づいて発行目論見書というものが証券取引法によって提出をされるわけですけれども、これらについて、目論見書に記載をしていることが一体本当なのかということについて弁護士及び監査法人の意見を書面で報告するように求めたり、あるいは、私が言った、いわば二次口の七十億円の増資がさらに行われるというような段階におきましては、その適法性について監査法人及び弁護士の意見を書面で徴するなどの措置をとりまして、いかにもこれが安直に進められるということについては、そうした関係の者にいわば注意の喚起を促す。あなた、これを本当に適法な、あるいは適正な基礎のもとで進めないと、とんでもないことになりますよということは、そうした者に注意喚起の意味で今申したような措置をとったわけでございます。
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五十嵐文彦#8
○五十嵐委員 しかし、本来ならば、八%を超えるような債務超過、これはやはり法的に整理すべきだったんではないですか。だと思いますね。なぜそれが行われなかったのか。これはやはり、私は一つは大きな疑惑があると思うんです。
 この石川銀行は森前総理と関係の深い銀行でありまして、そして石川銀行が破綻をした大きな原因の一つに不明朗な融資があるわけですけれども、亡くなられた小針暦二さんの関係するゴルフ場開発事業、それに対する融資、この小針さんの系列の企業と森さんとの関係も深いものがあります。その前に、福岡のホテルに対する不明朗な融資がありまして、これもその主犯の方は森さんと関係のある方でありました。
 森前総理に対するいわゆる今はやりの、配慮し過ぎた、気にし過ぎたというようなことがあって、これは金融庁側にそのような遠慮というようなものが働いて厳しい法的な整理というものに至らなかった、こういうことではありませんか。
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柳澤伯夫#9
○柳澤国務大臣 基本的に、財務状況について問題があるところが増資の努力をするというようなことについて、これを否定するようなことはやはりとるべきではない、これは基本的な我々の態度です。何とか増資によって資本の充実を図って企業の立て直しを図ろうとしている、そのこと自体について否定的な態度をとるということは、我々としてはできかねることだ、また適当でない、このように考えております。
 それから、次の問題で、政治家の介在があって我々の処理がおくれたんではないかということでございますが、あくまでも我々としては、検査とその結果に基づいて行政の処分をしていくということが我々に与えられた使命である、こういうように心得ているわけでありまして、粛々とその手続を進めて、結論として残念ながら破綻をいたしたということでありまして、私どもに何か特定の政治家の方への配慮というか考慮というか、そういうようなことがあったかといえば、これは全くございません。
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五十嵐文彦#10
○五十嵐委員 ただ、疑われても仕方がないのは、森政権の間はほとんど何もしなかった、小泉政権になってから最後に破綻というところに至ったということがあるわけですね。
 それから、何でもない銀行だったら、それは増資というものも確かに資本を増強する一つの手段としてこれは結構なことなんでしょうけれども、この石川銀行の場合は、非常に不明朗な融資が行われて、警察が入って捜査そのものが経営陣に及ぶんではないか、こう言われていたところですよ。つまり、経営者ぐるみでおかしな融資をし、背任的な疑いもある、そういう事件を抱えている銀行であったわけですから、これは単に増資をするからいいでしょうという問題では済まないんだろうと思いますね。
 私は、こういういいかげんな経営をしてきた、怪しげな経営をしてきたところに対しては、もっと毅然とした態度をとるべきだ、その結果として多くの罪のない方々に大変な損失を与えたということを私は厳しく反省すべきだと思いますが、反省をする必要は全くない、自分たちの処置は完全無欠で正しかった、そうおっしゃるわけでしょうか。
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柳澤伯夫#11
○柳澤国務大臣 先ほど来繰り返し申し上げておりますとおり、私どもとしては、定められた手続にのっとって、まず検査をして、それからまたその過程、それと同時並行的に増資の動きがありましたから、それについての適法性、あるいは目論見書の適正性、こういうようなことについてきちっとした報告の徴求を求める等の措置をとったということでございます。
 結果としては、私も、大変遺憾なことである、こういうように感じているところであります。
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五十嵐文彦#12
○五十嵐委員 言いわけ名人の大臣も、結果としては遺憾だとおっしゃるんでこの辺にしたいと思いますけれども……ヤジいや、本当に大変な問題なわけですから、損失を受けた方々にとっては。本来ならば返ってくるものが一銭も返ってこないんですからね、だまされた形になって。それは金融庁の行政の私は大変な汚点だと思いますよ。
 それから、次に移りますが、金融庁長官、やっとお出ましをいただいたわけですが、朝日生命の東京海上グループとの経営統合計画、これをめぐって、金融庁はかなり厳しい口調で、統合計画を白紙に戻したりするな、予定どおりやれと。そして、一部報道によりますと、金融庁長官は、これを白紙に戻すようなことがあったら、東京海上の首脳陣の首をとるとか、あるいは新規の商品を認めないというような脅迫的な言辞さえ弄した、そういうような報道もあるぐらいですが、どういう姿勢でこういう具体的なところに金融庁長官がコミットをしたのか、それをお伺いしたいと思います。
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森昭治#13
○森参考人 お答え申し上げます。
 本件に関しましては、東京海上と朝日生命の交渉が山場を迎えていたときに、私が東京海上に対しまして許認可の件までちらつかせて恫喝したといった報道がなされていることは承知しておりますが、それは全く事実無根でございまして、私自身、東京海上の社長等を呼んで本件について話したことは一切ございません。
 ただ、金融庁全体といたしましては、監督行政の一環として、昨年の四月の統合計画から、さらに昨年の十一月により進んだ形の早期統合計画が両社で発表されまして、それが、一、二カ月ぐらいの後にその構想が白紙に戻って、昨年の四月の統合構想に戻ったわけでございますけれども、そういうことについて、監督行政の一環として、監督局からしかるべく両社に対して事情を聞いている、それは確かでございます。
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五十嵐文彦#14
○五十嵐委員 事情を聞いただけですか。強くその統合計画を進めるようにという立場で話をしたんではありませんか。
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森昭治#15
○森参考人 お答え申し上げます。
 基本的に、東京海上と朝日生命がどういうスピードでどういう内容の統合計画を考えるかというのは個社の経営判断の問題でございますので、当方としては、契約者の安心という面から、昨年の十一月に発表した統合計画がもちろん円滑に進んでいくことを望んでいたわけでございますけれども、両社いろいろ相談した結果、昨年の四月の段階に戻るということであるならば、それは経営判断の問題でございますので、それに対して我々が異を唱えるということではございません。
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五十嵐文彦#16
○五十嵐委員 異を唱えちゃいけないんですよ。だけれども、やってきたんでしょう。だからこういう話が出てくるわけですよ。
 その裏には、実は生命保険会社の将来収支分析、そういうデータがあって、二〇〇〇年度決算から、今後どのような、将来にわたって生保の契約状況等を分析して、どんな経営状態が予想されるかということをシミュレーションした、そうしたデータがあるんではありませんか。その結果が大変悪かったということで心配して、そのような統合計画、これを進めたということではありませんか。
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森昭治#17
○森参考人 お答え申し上げます。
 二〇〇〇年度から収支計画というものを出していただくということになったことは、先生御指摘のとおりでございます。
 ただ、私は、この両社について、そういうものが悪くなったから統合計画とかそういうふうには聞いておりません。一番直近時点の収支計画は、昨年の九月あるいは三月かと思いますけれども、それに何か問題があったということは聞いておりません。
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五十嵐文彦#18
○五十嵐委員 この収支分析というものは公表される予定はありませんか。
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森昭治#19
○森参考人 お答え申し上げます。
 基礎利益、いわゆる死差益と費差益と利差益を足したものでございますけれども、そういう基礎利益とか、あるいはソルベンシーマージン比率は公表しておりますが、収支計画については公表することとはなっておりません。
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五十嵐文彦#20
○五十嵐委員 ソルベンシーマージンが一般の方々から見て指標になっていない、信頼性を失っているという状況のもとでは、今後の経営の維持ができるかどうかというのを見るためには、私は、こういう資料を公開すべきではないか、こう思うわけであります。自分のところだけに資料を抱え込んで、そして大本営ですべてを決めていく、こういう金融庁の姿勢に大きな問題を感じるわけであります。
 また、この分析の結果、今後五年間経営を維持できないであろうと思われるような大手生保があったという報道もなされておりますけれども、その点はいかがでしょうか。
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森昭治#21
○森参考人 お答え申し上げます。
 収支計画上、五年後に経営が成り立たなくなるという生保会社があるとは聞いておりません。全くございません。
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五十嵐文彦#22
○五十嵐委員 そういうように隠すところに問題があるんですね。
 私どもが今一つの問題にしようとしているのは、資料を抱え込んだ上で、すべて金融庁で裁量行政を復活させて、判断をしようとしている。
 先日、私が指摘をいたしました破綻金融機関の処理マニュアル、お認めになりました、そういうものが確かにあったと。私、読み上げましたけれども。そこには、なぜか金曜日の三時以降でないとそうした破綻宣告はしない。三時半に破綻宣告、こうなっておりまして、四時に破綻金融機関の記者会見というのが書いてありまして、土曜日に破綻側全役職員自主出勤、日曜日に譲り受け側全役職員自主出勤とまで書いてあるんですね。
 これは、マニュアルとしてはあってもいい、準備をしてもいいという御答弁が柳澤金融大臣からありましたけれども、これは幾ら何でもやり過ぎでしょう。これはまさに金融機関側が自主的に御判断をすべきところで、それを全部決めている。
 私が一つ問題としたいのは、例の大和銀行ニューヨーク支店事件でもそうだったんですが、風評というのは、間違ったうわさを流して、そしてその風評によって倒産をしてしまうというようなことは許されないということなんだと思うんですが、事実は事実として、これは報道の側でも、つかんだらそれを報道していいんですよ。そうでなければ、逆にその間、みすみす損をする人が出てきてしまうとか、あるいはインサイダー取引によって逆にぼろもうけする人も出てきてしまうわけであります。
 月曜日に破綻が確定したら月曜日に発表する、それで私は当然だと思うんですね。何も金曜日の、市場が閉まるまで、マーケットが閉まるまで待って、そこで発表し、日曜日に自主出勤をしなさいというようなところまで金融庁が指図する必要はないじゃないですか。
 私は、かえってこれは疑惑を招くと思いますよ。月曜日に破綻が明らかになった後、金曜日の終わるまでやったら、幾らでもインサイダー取引ができちゃうじゃありませんか。それこそ、こうした金融問題に関する日本側の姿勢を海外に疑わせることになるじゃないですか。
 こんなマニュアルをつくる、私は、どこまで配ったか知りませんけれども、これがあるということは金融機関に配られているんではないかなと思いますけれども、ここまでなぜやったんですか。どうしてこういうことをやる必要があるんですか、金融庁長官。
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柳澤伯夫#23
○柳澤国務大臣 これは前回私がお答えいたしましたので私から答弁いたしますけれども、それは一般の、汎用性のあるマニュアルと言っているわけではないんだろうと思います。それ自体、私ども、出所がわからないと先般もお答えいたしましたし、どうも、言葉遣いからいうと、私どもが使っている言葉とはちょっと違いますねというようなことを言う事務方もおりますが、まあそこはそう大した問題と私は考えておりません。私は、ある特定の問題が起こったときに、その処理に遺漏のないようにある種のシミュレーションをしておく、そうして手続の進行に遺憾のなきを期する、これは当たり前のことでありまして、それが何か特段大変な問題があるとは全く思っていません。
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五十嵐文彦#24
○五十嵐委員 いや、このこと自体というよりも、このこと自体も私は問題だと思いますけれども、理由は申し述べました、そのほかのこととあわせて、金融庁の、金融業界全体を支配しようという、そういう裁量性が復活しているんじゃないか、そのほかのこともあるから言っているわけであります。
 最近、金融庁の担当記者のお話を聞きますと、何だか、森チルドレンという方々がいて、森さんの周りに集まる記者さんたちには順番でニュースが与えられるけれども、言うことを聞かない人たちにはそうではないと。そして、特だねを抜きますと、これで風評被害が起きたらどうするんだと恫喝をして、直ちに二週間の取材拒否、取材停止、そして、それに追随すると一週間の取材停止だ、こういう話が伝わってきているわけです。
 これは、例えばニュースというのはどこからでもとれますから、地方の日銀の支店へ行って、あの銀行についてこういう問題が起きているということを書くと、そのこと自体が、取りつけ騒ぎが起きたらどうするんだと言って金融庁からそうした圧力がかかるという話を聞いているわけですよ。
 こんな報道統制をしてどうするんですか。まさに、むしろ日本の金融に対する海外からの信用を失墜させる、そういうことになるじゃないですか。これらのことをあわせて、やはり金融庁長官にちゃんと釈明してもらわないとならないと思いますね。
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森昭治#25
○森参考人 お答え申し上げます。
 少し誤解があるのではないかと思うんですけれども、まず、私自身、記者会見なりあるいは記者との懇談会を行いまして、透明な行政という観点からできるだけ金融庁の行政について、私のところの担当しておりますのはいわゆる財研の記者でございますので、財研の記者に広く、通常は二十社ぐらい集まってくるわけですけれども、いろいろな行政についての説明責任は果たしているつもりでございます。
 ただ、国家公務員法上の百条で課されております守秘義務は、私は絶対守っているつもりでございまして、何か特だね的なことを一部の記者にリークしたということは一切ございません。
 その上に立って、ただいま先生がおっしゃられた、報道規制的なことをしているんじゃないか、特に破綻金融機関の前打ち報道をした社の記者に対して報道規制的なことをしているじゃないかという御指摘でございますけれども、これは平成十一年四月、当時、金融監督庁時代に、国民銀行が前打ち報道によって資金繰り破綻したわけでございます。その際、記者の皆様に、やはり国民銀行、最後の浮き上がりの努力というものをしていたわけでございまして、そういう自助努力をいわば減殺するような前打ち報道というのは好ましくない、あるいは預金者に不安を与えるという意味においても好ましくない、こういう見地に立ちまして、記者の皆様方に、そういう破綻金融機関の前打ち報道、つまり、管理を命ずる処分の公表があるまでは待っていただけないかというお願いをした経緯がございます。その金融監督庁時代のルールがそのまま金融庁に引き継がれまして、そういう前打ち報道をした社に対しては、一週間程度、いわゆる個別取材は御遠慮願う。
 ただ、個別取材は御遠慮願っておりますけれども、定例の記者会見とかあるいは記者のブリーフィング等にはそういう方々も参っておりますので、一切の報道、取材の制限というところまではいかないというふうに我々は思っております。
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五十嵐文彦#26
○五十嵐委員 一週間程度の停止というのをしているということは、今おっしゃったわけですね。
 要請するのはいいですよ。だけれども、それは事実としてもう破綻が確定をしてしまったというものもあるわけですね、ケース・バイ・ケース。それは書く側も、記者の側も、報道する側もリスクを負ってやるわけですから。誤報を打てばそれだけ自分たちが傷つくわけですから。それは違うと思うのですよ。ヤジいや、それはそれで、損害が出ればそれでまたいろいろなものが出てくるわけですよ。それは、役所が縛って、そしてペナルティーを科すというような性質のものではないと私は思うわけであります。
 そのほかにもさまざまな問題が金融庁長官及び金融行政についてはあるのですが、時間がなくなってまいりましたので、目下の問題について、日銀総裁、おいでいただいていますから、お尋ねをしたいと思います。
 あさって、あしたですか、総合デフレ対策が決まるということのようですが、この中で、日銀はインフレターゲティングを採用するのですか。
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速水優#27
○速水参考人 あさっては私は何があるのかよく存じませんけれども、インフレターゲティングにつきましては、私どもは採用するつもりは持っておりません。
 現在、金利はほぼゼロに達しておりますし、資金も極めて潤沢に供給されておりますにもかかわらず、物価は上昇しない状況でございます。このように、金融政策だけでは物価を上昇させていくということは難しいと思います。インフレターゲティングを採用するということは、現状では可能でもありませんし、また適当でもないというふうに考えております。
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五十嵐文彦#28
○五十嵐委員 最近、物価さえ上げればいいんだ、そういう表現が政府・与党の中から盛んに出てくるのですが、私はおかしいと思うのですよ。
 なぜならば、こういう状況下にあって、国民は賃金が上がらないことも覚悟していると思いますけれども、上げられない状況に経済的にも企業的にもあるわけですね。こうした中で物価を何らかの手段で上げれば、それは買い控え、消費行動の自粛につながるじゃないですか。これは、まさに逆にデフレ効果をもたらすのではないかと私は思うのですね。デフレをとめるにはただ物価を上げればいいんだ、どんなことをしてでも物価を上げればいいんだという論調が目立つのですが、これは私は大きな間違いだというふうに思うわけです。
 経済活動が活発化して、あるいは実質的な賃金が上昇をして、そして貨幣の流通速度が増して、その結果として多少のインフレになるということは私は歓迎すべきことだと思うのですが、経済の実体がなくして物価だけ上げれば世の中全部片づくんだというようなのは全くの間違いで、逆にこれは消費者の買い控えを招いて何にもならなくなる、私はこう思うわけですが、その点について財務大臣、どうお考えになりますか。
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塩川正十郎#29
○塩川国務大臣 突然の御質問で、どうも恐縮です。
 私は、物価が下がるということについて、生産性の向上によって物価が下がるのだったら、これは結構な話、そういう状態は私たちも大いにつくっていかなきゃならぬと思っておりますが、今はそうじゃのうて、価格破壊というものによってこれがもたらされておるという、そこに問題があると思います。
 したがって、物価の引き上げとか物価インフレとかそういうことではなくして、物価を安定さす方向に持っていきたい。その安定の方向は何かといったら、名目的な係数と実質的な係数が一致するような方向に持っていくということが大事だと思っております。
 それから、一つは、物価の目標として私たち考えておりますのは、一九九七年ごろの物価が一番安定した状態ではないかなと思っておりまして、それ以降毎年ずっと下がってきておりますから、だから、一つの目標というか、望ましい物価の体系というものを一九九七年、八年ごろの状態に持っていくということを目標にして努力しようということを考えておるところであります。
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