法務委員会

2002-05-23 参議院 全304発言

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会議録情報#0
平成十四年五月二十三日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     高橋 千秋君     江田 五月君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         高野 博師君
    理 事
                市川 一朗君
                千葉 景子君
                日笠 勝之君
                井上 哲士君
    委 員
                青木 幹雄君
                岩井 國臣君
                柏村 武昭君
                佐々木知子君
                陣内 孝雄君
                中川 義雄君
                三浦 一水君
                江田 五月君
                小川 敏夫君
                角田 義一君
                浜四津敏子君
                平野 貞夫君
                福島 瑞穂君
   国務大臣
       法務大臣     森山 眞弓君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  上野 公成君
   副大臣
       法務副大臣    横内 正明君
       外務副大臣    植竹 繁雄君
   大臣政務官
       法務大臣政務官  下村 博文君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        加藤 一宇君
   政府参考人
       法務大臣官房長  大林  宏君
       法務大臣官房司
       法法制部長    寺田 逸郎君
       法務省刑事局長  古田 佑紀君
       法務省入国管理
       局長       中尾  巧君
       外務大臣官房長  北島 信一君
       外務省総合外交
       政策局長     谷内正太郎君
       外務省総合外交
       政策局国際社会
       協力部長     高橋 恒一君
       外務省アジア大
       洋州局長     田中  均君
       外務省欧州局長  齋藤 泰雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○法務及び司法行政等に関する調査
 (瀋陽総領事館事件及び大阪高等検察庁前公安
 部長の逮捕に関する件)

    ─────────────
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高野博師#1
○委員長(高野博師君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨二十二日、高橋千秋君が委員を辞任され、その補欠として江田五月君が選任されました。
    ─────────────
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高野博師#2
○委員長(高野博師君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に法務大臣官房長大林宏君、法務大臣官房司法法制部長寺田逸郎君、法務省刑事局長古田佑紀君、法務省入国管理局長中尾巧君、外務大臣官房長北島信一君、外務省総合外交政策局長谷内正太郎君、外務省総合外交政策局国際社会協力部長高橋恒一君、外務省アジア大洋州局長田中均君及び外務省欧州局長齋藤泰雄君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高野博師#3
○委員長(高野博師君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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高野博師#4
○委員長(高野博師君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、瀋陽総領事館事件及び大阪高等検察庁前公安部長の逮捕に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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三浦一水#5
○三浦一水君 自民党の三浦一水でございます。
 瀋陽のこの総領事館事件につきましては、本日、その北朝鮮の五人の家族は韓国に到着をしたということでございます。ただ、しかしながら、この問題の過程の中で、日本に対する、我が国が要求してまいりました身柄の引渡しあるいは身元の確認等、全く我が国の主張は通らず、実際として無視されながらこういう結果を迎えざるを得なかったということは、我が国国民の一人として誠に残念であるということであるし、遺憾であるというふうに感じております。この点については後ほどまたお伺いをさせていただきたい、その点だけ表明を冒頭させていただきたいと思います。
 先に、大阪高検問題についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 大阪の高検事件につきましては、テレビや新聞では前代未聞の検察不祥事としてこれも報道されているところであります。一方、現職幹部検事を逮捕することに対しては、随分、微罪であるんではないかという議論もあるようでございます。三井氏が検察の調査活動費の不正流用問題を内部告発することを防ぐために口封じでやったんではないかということは度々議論に上ってきたところであります、指摘があるところであります。
 このようなことを含めまして、高検公安部長という立場にあった者がこのような不祥事を犯したことについて、法務大臣としての所感をお聞かせいただきたいと思います。
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森山眞弓#6
○国務大臣(森山眞弓君) 御指摘のこの事件は前代未聞の不祥事というふうに報じられていることでございますが、私といたしましても、誠に遺憾というような、そういう言葉ではまだ足りないような気持ちがする、とんでもないひどい話だというふうに思った次第でございます。
 三井元検事は、五月の十日、暴力団関係者と不動産取引をする過程におきまして親密な交際をいたしました上で、詐欺や職権濫用といった違法行為に及んだ事件によりまして公判請求をされました。更には同日、職務に関連して暴力団関係者から酒食等の接待を受けたり、女性との情交の機会の提供を受け、また暴力団関係者から依頼を受けて他人の前科情報を取得するなどした事件によって再逮捕されております。
 暴力団を取り締まる責任者の立場にある高検の現職検事が暴力団関係者と深い関係になり、あるいは検事の権限を濫用して犯罪を犯していたことは、国民の検察に対する信用を著しく傷付けた点におきまして誠に重大でありまして、本当に遺憾でございます。多くのまじめな検察官が真剣に仕事に取り組んでおります中で、このような一人の人のために検察全体に対する信頼が損なわれたということは、何度申しても足りないぐらい全くけしからぬことだというふうに思っております。
 この件について微罪であるといったような批判もあるというお話でございますけれども、そういうことには全く当たりませんし、内部告発を阻止するための口封じの目的で逮捕されたというような事実も全くございません。
 以上です。
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三浦一水#7
○三浦一水君 三井氏はマスコミを通じて様々なことを言われているようでありまして、例えば福岡高検検事長の加納駿亮氏が高知地検検事正時代に調査活動費を私用に流用して頻繁に遊興を行い、一次会、二次会、三次会と行って一晩で三十万円くらいを使っていたなどと言っているようでございますが、これは事実でありますか。
 また、あわせて、加納氏の人事に関しまして、同人を検事長に昇格させるために原田検事総長、松尾事務次官、古田刑事局長が後藤田正晴氏を介して小泉首相と直談判に及んだなどと言われているようでありますが、実際のところ、そのようなものがあったんでしょうか。
 古田刑事局長の名前も挙がっているようでございますので、刑事局長御自身から答弁を求めたいと思います。
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古田佑紀#8
○政府参考人(古田佑紀君) お尋ねの第一点の、現福岡高検検事長である加納氏が調査活動費を不正に流用して自分の遊興費に充てていたと、こういう話につきましては、既に告発がなされ、それに基づいてそれぞれ捜査が行われたわけでございまして、その結果、そのような私的に調査活動費を自分の遊興費に充てていたというふうな事実はこれは認められないということで、不起訴とされているわけでございます。また、これにつきましては、その後、告発人からそれぞれ検察審査会に審査の申立てがなされましたけれども、検察審査会におきましてそれぞれ不起訴相当という結論が出ているものと承知しております。
 さらに、第二点のお尋ねで、加納検事長の人事に関しまして、ただいま御指摘があったようなそういうふうな話というのが出ているということは私も承知しておりますが、これらは全く虚偽のことでございまして、率直に申し上げまして、なぜそういう虚偽の情報が流れているのかと私自身も非常に不審に思っているところでございます。この問題につきましては、後藤田正晴氏側からも、あるいは法務省も厳重に報道機関に抗議をしたところでございます。
 そういうことでございまして、後藤田氏の抗議を受けまして、当該報道機関においては謝罪をしているというふうに私どもとしては聞いております。
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三浦一水#9
○三浦一水君 本日また発売されました週刊文春にも、調査活動費の不正流用疑惑に関する記事が掲載をされているようであります。そこでは、平成五年の四月、仙台高検事務局長が副検事に対し偽造領収書の作成を文書で依頼をして、これが調査活動費の不正流用に使われていたなどと書かれているようであります。刑事司法の中核を担う検察であります。行政面でも国民の疑惑を招くようなことがあってはならないことは言うまでもございません。
 法務大臣にお尋ねしますが、検察の調査活動費につきまして適正な執行がなされるように現在どのような配慮を行っていらっしゃるのか、お答えをいただきたいと思います。
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森山眞弓#10
○国務大臣(森山眞弓君) 週刊誌に掲載されました書類につきましては、もう既に十年近く前のことでございまして、資料も残っておりませんし、確認は困難となっておりますが、当時の事務局長は全く思い当たりがないと述べているとの報告を受けております。
 調査活動費につきましては、これまでもそれぞれ各検察庁におきまして適正な執行を確保するための方策が取られてきたところではございますが、現在は、さらに、そのような適正確保の方策といたしまして、各検察庁における調査活動費の執行は検事正と次席検事など必ず複数の検事が実質的に関与することと、調査活動費の執行状況を事後的にも一層適切にチェックできるよう関係書類を整備することを徹底しているところでございます。
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三浦一水#11
○三浦一水君 次に、瀋陽総領事館事件関係について数点、質問をしたいと思います。
 まず、この五人の北朝鮮亡命者の事実関係につきましてでありますが、昨日、マニラ経由で、本朝未明には韓国に着かれたと聞いております。まず、この事実関係と、現在、日中、日韓においていかなる協議を引き続き行われているのか、また外務省としてはこの五人の身元確認、亡命の意思確認は行われなかったと思っておりますが、その点も確認をいただきたいと思います。そしてまた、行っていない場合には、今後、韓国との関係の中でいかなる対応を行っていかれる心積もりか、その点についてもお聞かせをいただきたいと思います。
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植竹繁雄#12
○副大臣(植竹繁雄君) ただいま瀋陽の総領事事件に関しましては、委員お尋ねございましたけれども、まず冒頭に、お話ございましたように、この点につきましては厳しく、外務省といたしましてもよく認識し対応していくということを申し上げます。
 そして、今、事実関係につきましても、今回の五名が出国に際しましては、中国に申し入れ、また一方では韓国との間で緊密に協議もしてまいったところでございますが、昨日、中国側から人道的な観点から、今申し上げましたように、韓国政府のアレンジによりまして、関係者五名を第三国経由仁川に出ていったということを申し上げます。そういう意味で、韓国とは緊密に連絡を取っておったところでございます。
 そして、その基本と申しますのは、何といっても中国に対する人道上の要請というものが満たされることが重要であるという観点から、我が国の立場につきましても中国側で配慮されてきたということを考えるものでございます。
 なお、それにつきましては、中国側におきますいろいろな問題、事実認識の問題については、日中友好という大局から考えましても、引き続き冷静に対処していくところであり、また韓国側ともいろいろ連絡を取りながらやっていきたいと考えておるところでございます。
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三浦一水#13
○三浦一水君 身元の確認は、我が国としては現段階までに行われたんですか。
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田中均#14
○政府参考人(田中均君) 委員御指摘になっておられますのは五人の人から事情聴取をしたかということでございますが、そういう正確な意味での事情聴取はまだ行い得ておりません。これにつきましては、委員の御指摘がございましたように、今後、韓国において時期を見て実施をしていくということを検討をいたしております。
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三浦一水#15
○三浦一水君 日本はこの問題でいろんな主張を行ってきました。その中に、もう日本側として事実上断念をしたのは、先ほど来申しましたように、引渡し、そして第三国への出国に自ら日本が関与しながらという点においても断念をせざるを得なかった。それから、身元の確認でありますが、これは今後検討していくと、是非進めていただきたいと私としても思います。
 ただ、陳謝という点については、今後どうやって中国側に引き続き求めていくのか、これは重大な課題として残るんではないかというふうに考えております。この点、外務省はどういうお考えでございますか。
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植竹繁雄#16
○副大臣(植竹繁雄君) 今回、陳謝の点についての中国側に対応していく行き方でございますが、その前に、この問題の基本というのが何といっても人道上の問題であるということの解決が最重要であったわけです。この陳謝の点につきましては、日本側も調査を行って、その事実認識に基づく立場に変更はございませんが、他方、中国側におきましてもその結果を尊重してほしいと日本の立場を強く要望しているところでございます。
 そして一方、かつ日中間の大局を踏まえまして冷静に対処していくことでございますが、この点につきましては、意見の食い違いもございますが、日本の立場というものを、今申し上げましたように、毅然として中国に伝え、対処していくつもりでございます。
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三浦一水#17
○三浦一水君 私は、これは後でまた関連のことで述べさせていただきたいと思いますが、現在の我が国のこの外交協議を取り巻く環境というものは、法的には、国際法に基づいては我々は不可侵の侵害ということを主張できたとしても、客観的情勢というものについては全く中国側の主張に理があると言わざるを得ないような状況になっているということを私は認識をするものであります。
 これを踏まえて、中国側も一切の日本の関与を受けず、国際法に照らして適正な処置を行ったという姿勢で今日まであるわけであります。これはよほどの決意をもって臨んでいかなければ、これをただ平行線にうやむやにということは許されないことであるということを私としても強く主張をしておきたいと思います。
 次に、この日中の調査結果というものが余りにも開きがあるということでございまして、こうも見解が真っ向から違うかなということを感じるわけであります。
 中国側の連行について日本側の同意があったかなかったか、その有無については重大な意味を持つわけでございまして、この点に関しましては、先ほど申しましたように、中国側の話は、もう一々申しません、非常に具体的であるということであります。
 武装警官による女性二人と子供の取り押さえ現場で傍観する副領事に、帽子とペンを拾って武装警官側に協力する姿勢はうかがわれても、不可侵を盾に対峙する様子は全くその副領事の様子からも我々も見て感じられなかった。そして、その査証待合室での言動あるいは外の詰所での言動等々を聞かせていただくに当たって、これは日本語で了解ですと、中国語では可以と言うんじゃないかと思います。また、その詰所から出ていくときには謝謝という言葉、御存じのとおりのありがとうという言葉も発せられたと聞かれております。
 様々な状況があるんでございましょうが、これらについて、中国側が了解と取ってもこれやむを得ない状況があったんではないかと思いますが、副大臣、どう思われますか。
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植竹繁雄#18
○副大臣(植竹繁雄君) 今、委員御指摘の点につきましては、私はその場のところの状況がどうなっているか分かりませんが、ただ、日本側の副領事が取ったその態度というものは中国側による説明とは違っておりまして、その点ははっきりと、同意とかそういうことは言っていないと、これは現地に私ども本省から行きました領事部長なども再三にわたり確認しておるところでございます。
 ですから、この点は、私どもの姿勢、実態を強く中国側に伝えておりまして、中国側におけるそういう回答につきましては私どもとしては了解できないという態度でおるところでございます。
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三浦一水#19
○三浦一水君 国際法に照らして、あるいは外交の正式な表現として、それが同意になっていないということは私も理解ができるところであります。
 しかし、中国側の主張を見ますと、武装警察官が宮下副領事に、中に入り二人を連れ出していいかと聞いたと、副領事はうなずきながら手招きをした、副領事が日本語で話し、そして通訳が入って連れ出してくださいと訳したと。誠にこれは具体的であります。
 これに対して問題なのは、我が外務省、我が外交として全く具体的な反論ができないという今日まで現状にあるわけです。これをもって協議をしようとすること自体が無理だと。私もつたない民間人としての海外経験も含めて、明白に、明確にノーはノーと言わなければ国際間で意思疎通が図れるものではないということなんですね。これが今回のこの日中間の外交協議においてもいかに、副大臣はそうおっしゃっても、我が国の外交を不利な立場に陥れたかということは明白であります。
 この点は、与党といえども決してこれは目をつぶるわけにはいかない事態であります。是非もう一回、その点をお答えをいただきたいと思う。
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植竹繁雄#20
○副大臣(植竹繁雄君) 委員御指摘の日本人のあいまいさという、イエス、ノーのその回答というものは、ともすれば、この件にかかわらず、一般的に非常に不明確さだと私ども実際に外国へ行って指摘されるところであります。特に、こういうような非常にあいまいな、こういう事件に対処した場合のあいまいさというものは本当にこれはその在り方というものを反省しなくちゃならないと思っておりますし、しかしこの中国の場合には、中国の人たちの通訳を含めたことにつきまして、それに対応した領事の方の意向というものが日本語ではっきりそういうのは言っていないところを言われたということについてのことについては、私どもはこれは了解できないところであります。そこまでも、査察室まで入ってこられてそういったことを言ったということは、領事としての責務上言っていないと私は思います。事実、その点につきましても、小野領事部長が一回ならず、再三にわたりこれを問い合わせし、質問して回答を得ているところでありますので、私はないと思っております。
 したがいまして、ただ、そういう疑いを持たれておるということにつきましては、これはもう猛反省の上、これを毅然としたる対応ぶりをするような今後も指導をしてまいりたいと考えておるところでございます。
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三浦一水#21
○三浦一水君 私、民間企業に勤めておりましたときに、中国に足掛け四年、仕事を向こうにおってやっておりました。多少の中国語も理解するわけでありますが、その中で、腹割って仕事を離れて中国人の方々と会話をすると、こういうことが言われました。ビジネス、最初は日本人とは何か当たりが良くてやりやすい、これは民間人の経験ですよ。しかし、だんだん日を追っていくと日本人のこのイエス、ノーがはっきりしないことには本当に辟易する、かえって商売を難しくする、欧米の方々は机をたたいてけんかをする、商売上でのけんかをする、しかしその方が結論が得やすいんだと。随分、私も商売上、参考にさせていただいた、おかげで気が荒くなったんじゃないかなと思う面もあるわけでございますが、これは民間人の話。外交のプロであります、そんなことは踏まえてやるべきなのが外務省のすべての職員ではなかろうかなと思います。
 これらの事件を見るに当たって、外務省の職員の中にグローバルスタンダードというものが感じられない、これはもう誠に残念なことでありまして、私も率直に、この事件が起きてあの映像を見たとき、今後、諸外国において何か保護を求めなければいけないときはアメリカの大使館に行った方がいいんじゃないかなと、これは実は私はそれを見て言うわけじゃなくて、何十年前から言われているんです。これは、本当にこれだけ屈辱的なことはないということをあえて外務省の代表者たる方々に今日はお伝えをしておきたいというふうに思います。
 いずれにしましても、教育ということは非常に重要だと思います。この状況でいくならば、外務省で立場を得て、そして外交の舞台で頑張っていきたいと思う若い人たちも次第に減っていくんじゃないか、そういう危惧すら持たれます。これは副領事がどうだった、だれがどうだったという問題ではない、これは外務省のシステムと精神とそしてその確固たる教育のシステム、これらに裏付けられていくことではなかろうかと思います。
 もう今、個別具体的なことはよろしゅうございますので、副大臣としての、残念ながら今日は川口大臣は衆議院の方に取られているということでございますが、決意を聞かせていただきたい。
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植竹繁雄#22
○副大臣(植竹繁雄君) 委員が御指摘のように、教育の点、特にこれは研修制度がありまして、日本人の顔である、在外公館の館員となるべき基本的な考え方というものを認識が足りなかったという点で深く反省いたしております。
 そして、外務職員ということが日本のどういう立場かと、国際法上、日本人としての自覚を、そういう点もはっきり認識の上、毅然たる態度でもっていかなくちゃならないということを考えまして、私どもは今回の事件というものは本当に深く反省して対応をしていかなくちゃならないと思っておりますし、これは私自身におきましても、とかく日本はあうんの呼吸とかそういうような判断でもって物を処しがちでございますが、そういうことも改めて、外交は外交という点をきっちりと正してまいりたいと思っております。
 そういう意味におきまして、これから省内の対外的に当たる職員並びに本省における職員につきましてもその点を再度研修するように、各員に強い反省と、そして勉強といいますか、自律性を求めていく所存でございます。
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三浦一水#23
○三浦一水君 これらのことをまた具体的に、書信、五人の家族の悲痛な叫びを、訴えを書かれたメモがその場で突き返された。これには本当に私もびっくりしました。人道ということが我が国にはないのかということを諸外国から思われてもやむを得ない、国民全体がそう思ったんではないかというふうに思いました。現場の外務職員が突き返したことは、本当にそういう意味で我が国の人道主義を外交の場で前線で根底から私は否定するものであり、これは許されるものではないというふうに思います。
 言語が理解できるとか、そのどさくさの中でそれを読む時間がないとか、そういう次元の問題ではない。言語は、アラビア語もあれば中国語もあるかもしれません。いろんな言語があります。その状況の中で外交のプロとして、あの混乱の中で悲痛な叫びをしようとするならば、仮に書面がなくとも、言語が仮に発せられない人であっても、それを外務省の職員はあまねく私は受け止めをしてもらいたかったというのが率直な本当に気持ちであります。
 それに加えて、その対応、そのことが報告書に盛られなかった。これは一体どういうことなのか。葬りたかったのかというのを国民は率直に思ったのではなかろうかと思います。
 五月十三日付けの新聞では、アジア大洋州局の幹部の談話として、手紙を見せられたという事実はないと、その時点で記者会見をされております。こういうことが、本当にこんな、私は、これが事実と全く違うとその後に報道官も認められているところでありますが、ことが公然と幹部から言われる。これは大きな私は責任ではなかろうかと思います。
 その点、大臣に御説明を賜りたいと思いますし、今後もこのような問題が起きるのか、その点も大臣の見通しをお聞かせをいただきたいと思います。
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植竹繁雄#24
○副大臣(植竹繁雄君) その手紙を見せられたそういう事実を、これを否定して報告したということにつきましては、私は、調査のときの盛られていなかったということにつきましては、これはもう調査の際の調査の在り方について、これは私は深く反省し、また注意しているところでございます。
 しかし、その手紙を見せられた館員があの詰所におきまして、領事館の外にある警察官の詰所において見せられたときに、大変これ恥ずかしいことでありますが、先ほど委員御指摘のように、外交官としてふさわしいそういう行為でなかったという点について、特にその手紙の内容が英文で書かれてあった、それをはっきりと言ったら分からなかったということが真実だとしたらこれは大変なことでありまして、その点については、言葉の問題とかということがあって、海外に派遣する場合の、その派遣する人間の資格の問題とか、そういう点の在り方について、これは何と言われても私どもは反省以外にないと、反省して今後ないように、防止するようにやっていく以外ないと。(「反省じゃ駄目なんだよ」「反省の上に立って何をするかということです」と呼ぶ者あり)それは、例えば言葉のこと、最低、英文で書いてあります、今、国際語の場合は、そういうことを研修させて、その上に立って派遣すると。具体的にそういうような処置を取っていかねばならないと考えておるところでございます。
 とにかく、外交は、言葉が最低分からない場合は、今言った点におきましても、そういう不足な態度を取るようなことがあってはいけないと。これは、今後まずそういう点について、研修の際、あるいは例えば外務省プロパーじゃない、ほかから来られる出向の方々につきましても、これは各省と連絡取って、この研修制度の語学の点については改めていくように対処していく所存でございます。
 なお、今御指摘の次の点でございますが、本当に私どもといたしましては、今後再びそういうことがないようなことをやっていかねばならないと、今後の処置に対するものは厳しく対応していく所存でございます。
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三浦一水#25
○三浦一水君 これは、中国は日朝間に難民問題は存在せずというふうな見解を一貫して取られておるようでございます。すべてが不法侵入者だという見解のようでございますが、実態問題として、これはたくさんの難民と目される方が中国国内にいるわけでありまして、これは今後も必ずまた再発をする可能性がある問題、そのときに今後はこのようなことがないと、やっぱり副大臣の強い決意をお伺いしたいと思うんです。もう一回、いかがですか。
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植竹繁雄#26
○副大臣(植竹繁雄君) 今御指摘のように、非常に難民の方が百万とかそういうことが言われておりますが、こういうことにつきましては、私ども二度と繰り返さないように現地公館の体制というものを構築していかねばならないということを考えております。
 しかし、一方では、この件につきましては、非常に大局的な見地から意見の相違もありますが、これを冷静に判断して、主張するところは主張するということを毅然とした態度でやっていくということを考えております。
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三浦一水#27
○三浦一水君 今、各議員、同僚からも声が上がったところでありますけれども、私は決してこの言語の問題を、語学力の問題を言おうというつもりはありません。語学力がなくても外交はできる。(「ボディーランゲージもある」と呼ぶ者あり)そうです、できるはずなんです。ただ、今、声が上がりましたのであえて言いますが、これ要請されている文章はただ一文だけなんですね。それも冒頭に置いてある、あとは説明だけだと。これがそのメモと言われるものでありますけれども、これを受け止めをしないというのは何語であれ許されない。私は、その表情を見ても、言葉を、私はもう一回、副大臣、お聞きください。
 言葉を発することができない人が頼って我が国の在外公館に来る場合もあるんだと。それが、やっぱり我が国としては人道的見地で、グローバルスタンダードを持って受け止めをすべきはしていかなければ、日本という国は、本当に我が国そのものが世界で認知をされないという結果につながっていくんだということを是非御考慮をいただきたいと思うんですが、いかがですか。
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植竹繁雄#28
○副大臣(植竹繁雄君) 今の点、実は私個人にとりましても、外交の基本はまず心の外交ということが基本だと、これは海外においても、私は特命大使にも言っておるとおりでございます。しかし、それを裏付ける言葉というものもまた重要だと思っておるわけです。基本的にはやっぱり人間対人間の付き合い、それがひいては国対国の付き合いということが基本だとは考えておるところでございます。
 委員御指摘の点につきましては、深くその在り方、先ほど来申し上げております日本を代表とする公館に対する在り方というものについては、基本的なそういう外交、対外国人に対する接し方というものも、その点はよく徹底して、分かるように努力してまいりたいと思っております。
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三浦一水#29
○三浦一水君 本当に、引き続いて私、質問する方も嫌になってしまうんですが、それに加えて今度は阿南大使の発言の問題が出てきました。僕もこんな一々くどくど質問したくない。しかし、これは避けられない話だと思うんですね、あえて質問をさせてもらいますが。
 不審者を入れるな、人道問題は自分が責任を取る、これは一体いかがなものかと。私ももう本当に我が耳を疑いました。中国側は、武装警察はテロの可能性もあったんだということを言いました。全く不審な者は中に入れるな、取り押さえろ、これは、この阿南大使の方向に従って中国側は我々に協力をしただけという気持ち以外には持ち得ないんじゃないかと思うような発言であります。これには本当に私も愕然としました。
 中国、日本、韓国、いずれも難民の地位に関する条約の署名国である。そして、どの国も、亡命希望者が戸口に来たら彼らの言い分を吟味し、亡命資格があるのかどうか判断しなければならない、簡単に門前払いはしてはならないと、これは難民条約に基づく緒方貞子氏の見解でありますけれども、こういうことが、基本的なことが私は日本大使の言葉の中には基本的に欠けているんじゃないかと思わざるを得ない。これが本当に我が国の方針なのか、植竹副大臣に確認をしたいと思います。
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