政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会

2003-05-21 衆議院 全117発言

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会議録情報#0
平成十五年五月二十一日(水曜日)
    午後三時開議
 出席委員
   委員長 高橋 一郎君
   理事 竹下  亘君 理事 竹本 直一君
   理事 林  幹雄君 理事 町村 信孝君
   理事 阿久津幸彦君 理事 堀込 征雄君
   理事 井上 義久君 理事 東  祥三君
      逢沢 一郎君    浅野 勝人君
      金田 英行君    川崎 二郎君
      栗原 博久君    小泉 龍司君
      小西  理君    下村 博文君
      砂田 圭佑君    田村 憲久君
      中本 太衛君    福井  照君
      松岡 利勝君    松浪 健太君
      松野 博一君    水野 賢一君
      山口 泰明君    今野  東君
      佐藤 観樹君    島   聡君
      津川 祥吾君    手塚 仁雄君
      中山 義活君    伴野  豊君
      松崎 公昭君    山井 和則君
      山花 郁夫君    斉藤 鉄夫君
      山名 靖英君    高橋 嘉信君
      大幡 基夫君    矢島 恒夫君
      今川 正美君    植田 至紀君
      原  陽子君    金子善次郎君
    …………………………………
   総務大臣         片山虎之助君
   総務副大臣        若松 謙維君
   総務大臣政務官      岩永 峯一君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部
   長)           高部 正男君
   衆議院調査局第二特別調査
   室長           大竹 邦実君
    —————————————
委員の異動
五月二十一日
 辞任         補欠選任
  亀井 久興君     浅野 勝人君
  川崎 二郎君     砂田 圭佑君
  田村 憲久君     山口 泰明君
  高鳥  修君     中本 太衛君
  柳本 卓治君     松浪 健太君
  加藤 公一君     伴野  豊君
  島   聡君     津川 祥吾君
  山井 和則君     今野  東君
  穀田 恵二君     矢島 恒夫君
  植田 至紀君     原  陽子君
同日
 辞任         補欠選任
  浅野 勝人君     亀井 久興君
  砂田 圭佑君     川崎 二郎君
  中本 太衛君     高鳥  修君
  松浪 健太君     柳本 卓治君
  山口 泰明君     田村 憲久君
  今野  東君     山井 和則君
  津川 祥吾君     島   聡君
  伴野  豊君     加藤 公一君
  矢島 恒夫君     穀田 恵二君
  原  陽子君     植田 至紀君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出第一一五号)

     ————◇—————
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高橋一郎#1
○高橋委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として総務省自治行政局選挙部長高部正男君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高橋一郎#2
○高橋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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高橋一郎#3
○高橋委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。竹本直一君。
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竹本直一#4
○竹本委員 自由民主党の竹本直一でございます。与党を代表いたしまして、内閣提出第一一五号、公職選挙法の一部を改正する法律案について質問をいたします。
 今回の法律は、選挙人の投票環境を整えるため、不在者投票及び在外投票についてその投票方法の見直しを行うものと聞いておりますけれども、まず、改正法の主な内容について御説明をお願いしたいと思います。
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片山虎之助#5
○片山国務大臣 今、竹本委員から御質問がございましたが、今回の改正の主な内容は以下のとおりであります。
 まず一点は、選挙人が投票しやすい環境を整えるために、不在者投票制度を改めまして、選挙期日同様、投票を行うことができる期日前投票制度を創設する、こういうことが一つでございます。
 それから二つ目は、在外投票につきまして、いろいろこれも御意見、御議論がございましたが、在外公館に行って投票するのと郵便で投票する、いずれかの方法を選ぶことができる、こういうことにいたしたわけであります。
 それから三つ目は、さいたま市が政令市になりまして行政区ができましたので、衆議院小選挙区選出議員の選挙区について行政区に合わせて改正する、こういうものでございます。
 それから四つ目は、先ほど言いました期日前投票ができるようになりましたので、この期日前投票を電磁的記録式投票で行う、電子投票で行うことも可能にする、こういう改正でございます。
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竹本直一#6
○竹本委員 今、片山大臣から御説明いただきましたけれども、今回の改正は不在者投票を見直して期日前投票を創設するということだと思いますけれども、こういう改正を行う理由は一体何なのか。この改正を行うことによってどんなメリットがあるのか。逆に言えば、今までの制度がどういう点に不都合があったのか。その辺について、若松副大臣、お願いいたします。
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若松謙維#7
○若松副大臣 まず、期日前投票制度の導入の理由のお尋ねでございます。
 現行の不在者投票制度でございますが、これは、当日投票主義の例外として、投票日以外に投票の記載を行うことは認めている制度でございます。そして、選挙権の認定時期は当然、選挙の当日ということで、投票の受理、不受理は選挙期日に行っている、こうなっております。このために、投票の記載を行った投票用紙は内封筒及び外封筒に入れて封をして、外封筒に選挙人が署名をする、こういう取り扱いをしているところでございます。
 しかしながら、改善点も求められているところでございまして、選挙人としては、投票所同様、投票を行っているとの認識が一般的である、かつ不在者投票数も増加している、こういった状況から三つ具体的な改善点がございます。一点目は、不在者投票を直接投票箱に入れることができない、こういう御意見、二点目として、不在者投票を内封筒及び外封筒に入れなければならない、手続が複雑である、三点目が、外封筒に署名しなければならない、こういった声が次第に大きくなっているところでございます。
 今回の不在者投票制度の見直し、いわゆる期日前投票制度の創設でございますが、このような御意見等を踏まえまして、従来から実施してきております投票環境の整備の一環といたしまして、選挙権の認定時期を期日前投票を行う日としまして、従来の不在者投票の手続を簡素化して、選挙期日前に投票を行わなければならない選挙人の投票環境のさらなる改善を図ろうとするものでございます。
 そして、その導入のメリットでございますが、二点ございまして、一点目は、選挙人にとりまして、選挙の期日前の投票でありましても選挙の期日における投票と同様に直接、投票箱に投票を入れることができる。そして、投票を内封筒及び外封筒に入れて外封筒に署名する、こういった複雑な手続が必要なくなるという、いわゆる投票の簡素化でございます。
 二点目は、選挙管理機関にとりまして、不在者投票の受理、不受理の決定、不在者投票用外封筒及び内封筒の開封などの事務作業がなくなる、こういうことから選挙の事務負担が大幅に緩和される。このメリットがございます。
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竹本直一#8
○竹本委員 非常に実務的かつ具体的になっていきますが、こういう煩雑さがあるからこそ今回の改正に至ったんだとは思うんですけれども、要は、投票は投票日に行うのか、あるいは投票の期日前にでも投票できるのか、そういう概念の違いがこういうことになったんだろうと思います。
 いずれにいたしましても、これまでの不在者投票は、今御説明がありましたように、投票用紙を内封筒に入れて、さらに外封筒に入れて、その外封筒に選挙人が署名する、こういうことでございます。これは、投票日に選挙権の有無を確認するためにはやむを得ない措置だと思いますけれども、投票日の投票に比べると余りにも手続が煩雑で、かねがね、どうにかならないのかというような意見をあっちこっちから聞いておったのも事実でございます。今回、不在者投票の手続を簡略化し、投票所同様の手続で投票を行うことができる期日前投票制度を創設されることは大変いいことだと思っております。
 ところで、期日前投票はすべての不在者投票について導入されるのではなく、聞くところによりますと、名簿登録地選管における不在者投票のみが期日前投票に変わるということでございます。投票用紙を封筒に入れる必要のない期日前投票は大いに活用されてもいいのではないか、このように思うわけですけれども、なぜ名簿登録地選管での投票に限定されたのか、その理由をお聞かせいただきたいと思います。
 また、名簿登録地選管における不在者投票は不在者投票全体の中でどの程度の割合を占めているのか、それについてもお聞かせいただきたいと思います。
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高部正男#9
○高部政府参考人 お答えを申し上げます。
 委員御案内のように、現在の不在者投票制度につきましては、名簿登録地の市町村で行うもののほかに、指定病院等の施設で行うもの、船員が船舶において行うもの、それから、名簿登録地以外の市町村選管で行う不在者投票がございます。このほかにも、郵便投票でございますとか洋上投票といった制度も存在するところでございます。
 今回、期日前投票の対象は、名簿登録地市町村で行う不在者投票のみを対象としてございますけれども、理由として二つ御説明申し上げたいと思います。
 一つは、名簿登録地以外の場所におきます不在者投票につきましては、選挙人名簿がございませんので、投票時に選挙権の有無を確認することができないことになります。したがいまして、投票時点において選挙権認定を行う期日前投票を採用することはできないということがございます。
 また、二点目といたしまして、郵便投票や洋上投票につきましては、個々の投票を送致する、送るという仕組みになっておりますので、直接、投票箱に投函する仕組みはもとよりとれないわけでございます。また、郵便投票や洋上投票以外の指定施設等の不在者投票につきましても、その施設等におきまして不在者投票を行う方は、一つの市町村の選挙人名簿に登録された選挙人に限られておりませんので、個々の投票をそれぞれの名簿登録市町村選管へ送致することが必要でございまして、直接、投票箱に投函する仕組みをとることが困難であることでございます。
 大きな二点目で、名簿登録市町村における不在者投票の不在者投票全体の割合がどのぐらいかということでございますが、直近の衆議院選挙でございます平成十二年の衆議院総選挙で見ますと、八六・三%が名簿登録市町村での不在者投票になってございますし、一昨年、平成十三年の参議院通常選挙におきましては八九・六%というような状況になっておりまして、不在者投票の大体九割方が名簿登録市町村の不在者投票という状況になっているところでございます。
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竹本直一#10
○竹本委員 わかりました。
 不在者投票といってもいろいろな形態があるということ、しかし、すべてのものを直接、投票箱に入れる形に変えることはできないという現実もまたあるようでございまして、結果として九割となっているということでございますが、非常に便利な制度でありますので、できるだけ広く広がることを期待するものであります。
 さて、全然視点は違いますけれども、大臣の御説明に当初ありました、さいたま市に係る区割りの改正についてですけれども、これについて簡単に、なぜやるのかということを説明していただきたいのと、もう一つは、実は、選挙区割りの勧告後に市町村合併が行われて、新たな市町村が設置された場合、あるいは新たに政令指定都市となって行政区が設置された場合などについて、今後、選挙区割りの改正が行われるのかどうか、この点は非常に気になっておる問題でございます。
 町村合併そのものについては、私は総論では賛成でございますけれども、そのことによって現在の選挙区がもし変わるということになりますと、そういったことについての配慮も我々議員としてはせざるを得ない。そういうこととは全然無関係であってほしいというのが私の気持ちでございますけれども、そういったことも含めて、これはぜひ大臣からお答えをいただきたいなと思っております。
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若松謙維#11
○若松副大臣 最初の質問は私から答えさせていただきまして、後の質問は部長から答えさせていただきます。
 さいたま市でございますが、私も三年間住んだところでございまして、さいたま市を含む区域の区割りにつきましては、さいたま市が、ことしの四月一日をもって政令指定都市に移行するということが見込まれてきたことから、さいたま市と埼玉県からの要望もございまして、十三年十二月のあの勧告のときに、指定都市の区のいわゆる予定地域をもって区割りが行われまして、翌七月にその勧告に基づいた公選法別表が改正された、こういう手続でございます。
 そして、さいたま市につきましては、平成十五年四月一日からの政令指定都市の移行に伴いまして、区が設置されました。なお、実際に設置された区の区域なんですが、これが、当初予定された区の予定地域と若干のずれが生じた次第でございます、四カ所ですね。
 さいたま市の政令指定都市への移行が、勧告前でありましたら、当然、区の名称を用いて区割りが行われたところであったわけでありますが、さいたま市が政令指定都市に移行したこの時期に、区の予定区域とされた箇所を実際に設置された区の区域に置きかえるものである、こういった手続から今回の改正になった次第でございます。
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高部正男#12
○高部政府参考人 市町村合併等々、小選挙区の区域についてのお尋ねがございましたけれども、まず、市町村合併が行われましても、公選法の原則によりまして、小選挙区の区域の変更は行われないというのが基本的な原則でございます。
 衆議院の小選挙区の改定につきましては、平成六年に現行の小選挙区比例代表並立制の導入がされた際に、公正中立な第三者機関でございます選挙区画定審議会を設けまして、同審議会が国勢調査の結果に基づいて勧告を行って、政府は勧告を尊重して法案を提出するという仕組みが設けられたものでございまして、区割りの改正は、同審議会の勧告に基づいて行われるものと考えているところでございます。
 今回の、さいたま市に係ります選挙区の改正につきましては、選挙区画定審議会におきまして、平成十三年十二月の勧告が、さいたま市が政令指定都市に移行した場合に設置される予定の行政区を前提にしたものでございまして、かつ、実際に設置される行政区が選挙区と若干ずれているとしても、そのずれは大きなずれでもないことから、選挙区と行政区を合わせるための公職選挙法の改正を行うことは勧告との関係でどうかということにつきまして、審議会におきまして問題ないのではないかというようなお考えをお示しいただいたところでございます。
 政府におきましては、このような審議会の御意見も踏まえまして、今回の改正は勧告の趣旨に合致したものであり、かつ、選挙の管理執行上、改正を行うことがぜひとも必要であると考えたところでございます。
 一方で、市町村合併が行われて、新たに市町村が設置された場合とか、新たに政令指定都市となって行政区が設置された場合などについては、先ほど申し上げました平成十三年十二月の勧告においては、さいたま市以外には具体的に想定していないところでございます。
 いずれにいたしましても、勧告は原則として十年ごとの国勢調査の結果に基づいて行うものでございまして、同審議会の設置法の第四条二項の特別な事情があると認められるとして、十年ごとの国勢調査を待たずに見直しを行うかどうかということもあり得るわけでございますが、その点も含めまして審議会において判断されるもの、かように考えているところでございます。
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竹本直一#13
○竹本委員 視点を変えまして、在外公館制度の今回の見直しの趣旨について御説明をお願いしたいわけでございます。
 実は、昨年の八月に、私はブラジルへ参りました。他の国会議員の先生方と御一緒だったわけでございますが、聞くところによりますと、ブラジルでは百四十万人の日系人及び日本人がおられるということで、その中には選挙権を持った方がたくさんおられる。しかしながら、日本の二十倍という余りにも広大な国土でありますから、投票所へ来ることが非常に至難のわざである。だから来ないという人もおれば、もちろん、そういった遠隔地については郵便投票でできるということになっておるんですけれども、領事館で投票させるところについても、投票はしたいんだけれどもなかなか思うに任せないというような話を現地の日系人の団体から聞いたことがございます。
 今回、そういった現実を踏まえて改正されたんだと思いますけれども、岩永政務官からその辺の御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
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岩永峯一#14
○岩永大臣政務官 先生の御質問にお答えをいたします。
 在外選挙人の投票制度の拡充は、これは在外選挙人の皆さん方の、在留邦人の皆さん方の大変な強い御要望でもございますし、特に、外務省の「変える会」の最終答申の中でも、先生が今おっしゃったような問題について要請をしてきておるわけでございます。それで、国外におられる方の改正と、一時帰国をされて国内におられる方の改正を、今回あわせてするようになったわけでございます。
 特に、在外公館投票のみしかできなかった選挙人が郵便投票を行うことができるようにするとともに、これまで在留邦人が極めて多いため在外公館投票を実施していない在外公館、例えば、今、先生がおっしゃいましたように、サンパウロだとかニューヨーク、それからロンドン、フランスだとかシンガポール、約十カ所以上あるわけでございますが、そういう地域については、安全上実施が適切でないというものを除いて、今回、原則として在外公館投票を実施することにいたしました。
 また、一時帰国におきましては、新たに創設する期日前投票制度や選挙期日における投票所での投票制度など、国内で投票をいただく選挙民の皆さん方と特に一切変わらない状況での投票制度を利用して投票することができるようにしたものでございます。
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竹本直一#15
○竹本委員 そろそろ時間がなくなってまいりました。
 最後に一問だけ、これは総務大臣にお聞きいたしたいと思いますけれども、電子投票の問題であります。電子投票の発展の最終段階は、自宅からのインターネットによる投票と言われておりますけれども、一体どこまでお進めになるつもりかということを、ちょっとお聞きしたいというわけであります。
 先ほどのブラジルの例ですけれども、大統領選挙においては投票率が九六%という話を聞きました。恐らく全員が投票所へ行って投票しているのではないのではないかと私は思っておりますけれども、あの国の実態から考えて、九六%というのは余りにも高過ぎるんじゃないか。
 ですから、投票そのものを便利にするということはいいんですけれども、私は、投票というのは、投票する意思があり、多少の時間をとり、労力を払ってでも投票するまでの意思のある人でないと投票させるべきではない。自宅からぽんとボタンを押せば投票できるというふうになってしまいますと、本来、投票する意思がないけれども、冷やかしだとかあるいは遊びの気分でやられたら、本来のあるべき投票が阻害されるんではないか、そのことを非常に危惧しておりまして、インターネット投票におのずから限度があると私は考えておりますけれども、総務大臣はいかがお考えでしょうか。
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片山虎之助#16
○片山国務大臣 こういうITの時代ですから、できるだけいろいろな行政その他の分野でもITを活用するということは必要なんですが、投票は、またそういう意味で議会制民主主義の基礎ですから、厳正に、公平に、こういうことになると思います。
 そこで、電子投票の場合にどこで投票するか、決められた投票所でやるというのが一つですね。それから、投票所というのは特に決めずに、投票所ならどこでもやれる。それからもう一つが、自宅から、どこでも、こういうことでございます。
 今のインターネットは大変オープンなシステムですから、セキュリティーが確保できるか、プライバシーが確保できるか、こういう議論がありますね、便利なことは便利なんですよ。それから、いろいろな妨害なんかもやろうと思えばやれないことはないので、そういう意味では、私は、当面は決められた投票所へ行ってそこで電子機器を使って投票してもらう、こういうのが妥当ではなかろうか、いろいろな技術開発や状況を見て、それから次のステップに進んでいくべきではなかろうか、新見市なんかを見ましてそういうふうに考えておりまして、今後とも、将来のITの開発状況を見ながら中長期的に検討してまいりたいと考えております。
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竹本直一#17
○竹本委員 終わります。ありがとうございました。
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高橋一郎#18
○高橋委員長 次に、植田至紀君。
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植田至紀#19
○植田委員 社会民主党・市民連合の植田至紀です。
 今回の公職選挙法の改正にかかわった期日前投票制度の創設を初めとする不在者投票制度の見直し、また在外投票制度の見直し等々、この改正案内容につきましては非常に時宜を得たものであるということを評価した上で、きょうは、片山総務大臣に、とりわけ選挙制度にかかわるすぐれて初歩的な問題について、与えられた時間の中で御教示を賜る機会をいただければというふうに思っております。
 素朴に考えますに、当然ながら、議会制民主主義でございますから、民意というものが議会政治の中により正確に反映されていなければ、やはり民主主義の根幹を揺るがすことになることは当然のことでございますが、選挙制度にかかわって言えば、民意を正確に反映する選挙制度というものは、要は有権者の意思が正確に議席配分に反映されることに尽きるんではないだろうかと非常にシンプルに私は考えているわけですけれども、片山大臣の御意見を伺いたいと思います。
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片山虎之助#20
○片山国務大臣 選挙制度としましては、委員御承知のように、小選挙区制度、かつての中選挙区、それから比例代表制度、現在のような小選挙区と比例代表の並立制、ドイツのような併用制もありますね。大きく言えば、小選挙区制と比例代表というのが代表的な仕組みじゃないかと私は思います。
 小選挙区は、御承知のように政権交代がある、二大政党制を志向する制度ですね、イギリスが代表的ですけれども。だから、政権交代がある、政権が安定する、政権の選択について容易である、こういうことですけれども、同時に、少数意見が反映されにくくて、いわゆる死に票が多い、それから候補者選択の幅が狭いなんということが言われております。
 比例代表の方は、今言いましたように、多様な民意がそのまま選挙に反映する、少数勢力も議席を持ち得ますけれども、したがって、小党分立になって、政権が不安定になりやすい。
 そこで、我が国の制度は、御承知のように、大議論があって、両方のいいところをとろう、こういうことで今の並立制になったわけでございまして、これについての評価はさておきますけれども、とにかく政党本位、政策中心でやろう、こういう意図であったことは私は確かだと思います。
 ただしかし、現在の制度でもいろいろな議論が出ておりまして、これにつきましては何度も同じことを私も言わせていただいておりますが、選挙制度に百点はないので、その都度いろいろな議論をしながら見直していく、しかも、できるだけ各党各会派の合意を得た選挙制度がいいんではないか、こういうふうに個人的には思っております。
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植田至紀#21
○植田委員 ありがとうございます。
 ただ、大臣、改めて伺うんですが、今、大臣から丁寧におっしゃっていただいたのは、比例代表なり小選挙区制度なりの選挙制度のそれぞれの持っている特徴の話と、現在の制度に至った経緯について若干触れていただいたというわけです。
 私が伺ったのは、そもそも民意を正確に反映する選挙制度というのは、私はどの制度が一番適切かということをここで論じようとしているのではなくて、民意を正確に反映する選挙制度というものは、そもそも第一義的には有権者の意思が正確に議席配分に反映されることではないですかということを伺ったんですけれども、それについてのイエス、ノーを端的にお願いします。
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片山虎之助#22
○片山国務大臣 いわゆる民意がそのままに議席に反映するのは比例代表です。ただしかし、それはそれだけでいいというわけじゃないんですね。国民が選択するのは政権の選択ですから、議会制民主主義というのは。だから、なるほど鏡に映すように民意さえあらわれればいいかどうかというのは議論があることでございまして、だから、少し尾ひれをつけて丁寧な話になりましたけれども、選挙人の意思がそのまま議席に反映という意味では、比例代表であります。
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植田至紀#23
○植田委員 その後の、議論があるという話は、それはここで別に改めて論じなくてもいいと思います。ただ、私は、殊さらに例えば二大政党制を志向して、それを実現するために選挙制度をいじるという問題意識は、私は決して正しいとは思っていません。むしろ、それは今おっしゃられたように、厳密な意味で言えば、比例代表は確実に民意を正確に反映するということの事実認識だけ、きょうはちょっと確認したかっただけでございます。
 そこで、残念ながら、日本においては完全なる比例代表制、比例代表併用制という言い方は、これはドイツの制度を見ましても、併用制という言い方は必ずしも正確に表現をしているわけではなくて、比例代表を軸にした制度でございますから、厳密に言うと比例代表制と言い切ってしまってもいいと思うんです。そういう選挙制度を日本はこれまで経験をしておりませんので、ちょっとこれはきのうの質問のレクのときに伺っておったんですけれども、参考までに、では、過去の選挙制度のもとで具体的に有権者の意思がどれだけ議席配分に反映されているかということで、過去の総選挙、戦後の事例を、データを教えてくれと申し上げました。
 全部のものの平均値を出してくれというふうに言ったんですが、これはなかなか、政党の離合集散もありますので、ちょっといびつな形ですけれども、一番とりやすいところを伺ったんです。まず一九四六年、一九四六年は選挙制度が大選挙区連記制ですから、一九四六年と、五八年から七二年、それと七六年から九〇年、そして私が補欠で合格した二〇〇〇年の選挙、二〇〇〇年の並立制と中選挙区時代の二パターン、これは離合集散があるのでちょっとばらけさせたんですが、それぞれの各党の得票率と各党の議席の占有率の平均値を教えてもらえますでしょうか。
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高部正男#24
○高部政府参考人 お尋ねでございました得票率と当選人の比率について調べさせていただきました。得票率が二%以上の政党について数字を申し上げたいと思います。
 まず一点目の、大選挙区で行われました戦後第一回目の第二十二回総選挙でございますが、日本自由党、得票率二四・四%、当選人比率三〇・二%。日本進歩党、得票率一八・七%、当選人比率二〇・三%。日本社会党、得票率一七・八%、当選人比率一九・八%。日本共産党、得票率三・九%、当選人比率一・一%。日本協同党、得票率三・二%、当選人比率三・〇%。
 次に、一九五八年から一九七二年までの六回の総選挙の平均でございますけれども、自由民主党、得票率五二・二%、当選人比率五九・五%。済みません、続けて読ませてもらいます。先に読むのが得票率、後に読むのが当選人比率にさせていただきます。日本社会党、二六・八%、二八・一%。公明党、八・三%、六・九%。民社党、七・七%、五・〇%。日本共産党、五・三%、二・三%。
 次に、一九七六年から一九九〇年の六回の総選挙の平均でございますが、自由民主党、四五・九%、五二・三%。日本社会党、二〇・一%、二一・八%。公明党、九・五%、九・九%。日本共産党、九・五%、五・〇%。民社党、六・四%、五・七%。新自由クラブ、二・九%、一・八%。
 次に、二〇〇〇年の総選挙でございますが、まず小選挙区選挙の方から申し上げます。自由民主党、四一・〇%、五九・〇%。民主党、二七・六%、二六・七%。日本共産党、一二・一%、〇・〇%。社会民主党、三・八%、一・三%。自由党、三・四%、一・三%。保守党、二・〇%、二・三%。公明党、二・〇%、二・三%。
 同じ選挙の比例代表の選挙でございますが、自由民主党、二八・三%、三一・一%。民主党、二五・二%、二六・一%。公明党、一三・〇%、一三・三%。日本共産党、一一・二%、一一・一%。自由党、一一・〇%、一〇・〇%。社会民主党、九・四%、八・三%。
 以上でございます。
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植田至紀#25
○植田委員 えらい丁寧に、お忙しいところ済みませんでした。
 これを見ますと、今聞いていてメモっていると、例えば二〇〇〇年の選挙で比例と小選挙区で比較しますと、明らかに比例の方が優位に立つということは片山大臣の御答弁のとおりであります。
 共産党さんの場合は明らかに得票率よりも当選人が少ないのは、全部立ててはりますので、だから、全部足せば、積算すれば多いということで、必ずしもちょっとそこは、そういう事例もあるのですが、大体二〇〇〇年の選挙と、例えば五八から七二年、七六から九〇年の得票率と議席の占有率を比較した場合、やはり明らかに、五八年から七二年、七六年から九〇年の方が、得票率と議席占有率というものがパーセンテージ的にかなり近似しているということは明らかにデータとして示している。
 ということは、少なくとも、比例代表制が一番正確に反映するとおっしゃいましたけれども、これは中選挙区制、私は別に中選挙区制を復活しろと言っているわけではなくて、小選挙区制と比較した場合、中選挙区の方が有権者の意思が正確に議席配分に反映されるということが言えるというふうに断じていいでしょうね、大臣。
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片山虎之助#26
○片山国務大臣 そうですね、小選挙区制は一つの選挙区に一人ですから、だから、五十一対四十九なら、五十一は生きますけれども、四十九は死ぬというわけでもないですけれども、議席に反映しないわけですから、それだけ乖離が多くなるというのは言われるとおりで、中選挙区はそれをかなり緩和したものですから、三人から五人の定数で争うわけですから、そこのところは小選挙区よりは相当緩くなる、こういうふうに言えると思います。
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植田至紀#27
○植田委員 だから、今の総務大臣の話でいけば、有権者の意思を正確に議席に配分するという観点からだけ見れば、一番優位は比例代表制である、次には中選挙区制である、小選挙区制が一番議席配分には反映されにくいということは、事実認識としては共有できるということでございます。
 次に、私自身、選挙制度をどう考えるかというときに、民意を正確に反映するということと、恣意的に有権者の選択肢を狭めることがあってはならない、この二点をやはり一番本質的な問題として考えているわけですけれども、例えば、現行における拘束名簿方式というものは有権者の選択肢をあらかじめ狭めることにはなっていないか。これの可否を聞いているわけではありません。拘束名簿方式である限りにおいて、それぞれの政党が、言ってみれば、いい悪いは別にして、恣意的に順位を決めるわけですから、一位になった人は大体当選にするというような場面も出てくるわけでございますが、拘束名簿方式は、有権者の選択肢をあらかじめ狭めてしまう、そういう作用を持っているということは肯定されますか、否定されますか。
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片山虎之助#28
○片山国務大臣 拘束名簿式は政党が順番を決めますから、そういう意味では選挙人の意思と同じではないですね。そういう観点から言うと、狭めているというのか限定的である、こういうことは言えると思います。
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植田至紀#29
○植田委員 例えば、選挙制度の改革の議論などというと、各党内においての議論もそれぞれ十人十色の議論が起こるでありましょうけれども、仮に現行制度を前提にした場合、例えば衆議院の場合、各党で自主的なルールをつくる場合もありますけれども、最低限、重複立候補者は同一順位とするということを法律上書き込むことによって、少なくとも有権者の選択肢の幅を広くする次善の策があるのではないかと私は思います。
 それともう一点。参議院の比例区、これが実に現状ではいびつな制度であろうというふうに思われるわけです。
 といいますのは、結局は、比例区といいながらも、個人名と政党名を合算して、それで全体の政党の得票、そういう配分をするというのは、政党名記入と候補者名記入が混在しているというのはやはりいびつではないか。厳密にやろうとするならば、まず政党名を記入する、その上で政党が出したリストの一人に丸を打てばいいんですね。その丸の多い順番から、要するに議席配分にのっとって、三名なら三名、五名なら五名ととる方が制度的には整合性を持ち得るのではないかと思っておるのですけれども、その二点についてはいかがでしょうか。
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