厚生労働委員会

2007-04-24 参議院 全277発言

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会議録情報#0
平成十九年四月二十四日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十九日
    辞任         補欠選任
     尾立 源幸君     山本 孝史君
 四月二十四日
    辞任         補欠選任
     山本 孝史君     広中和歌子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         鶴保 庸介君
    理 事
                阿部 正俊君
                中村 博彦君
                足立 信也君
                津田弥太郎君
                浮島とも子君
    委 員
                岸  宏一君
                坂本由紀子君
                清水嘉与子君
                武見 敬三君
                中島 眞人君
                中原  爽君
                西島 英利君
                南野知惠子君
                藤井 基之君
                櫻井  充君
                島田智哉子君
                下田 敦子君
                辻  泰弘君
                広中和歌子君
                森 ゆうこ君
                柳澤 光美君
                山本  保君
                小池  晃君
                福島みずほ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   柳澤 伯夫君
   副大臣
       外務副大臣    浅野 勝人君
       厚生労働副大臣  石田 祝稔君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       外務大臣官房審
       議官       田辺 靖雄君
       文部科学大臣官
       房審議官     辰野 裕一君
       厚生労働省医政
       局長       松谷有希雄君
       厚生労働省労働
       基準局長     青木  豊君
       厚生労働省職業
       安定局長     高橋  満君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   奥田 久美君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    中村 秀一君
       厚生労働省老健
       局長       阿曽沼慎司君
       厚生労働省保険
       局長       水田 邦雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会福祉士及び介護福祉士法等の一部を改正す
 る法律案(内閣提出)
    ─────────────
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鶴保庸介#1
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、尾立源幸君が委員を辞任され、その補欠として山本孝史君が選任されました。
    ─────────────
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鶴保庸介#2
○委員長(鶴保庸介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会福祉士及び介護福祉士法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局長中村秀一君外八名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鶴保庸介#3
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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鶴保庸介#4
○委員長(鶴保庸介君) 社会福祉士及び介護福祉士法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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阿部正俊#5
○阿部正俊君 おはようございます。自民党の阿部正俊でございます。
 担当、まあ理事もさせていただいておりますので、私から質問というのは少しどうかなという気もあるのでございますけれども、ただ、この問題につきましては、私個人的に多少、役人のときからかかわったこともございますものですから、やらさせていただきたいということで、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それで、質問に入る前にちょっと個人的なお願いがございますけれども、一つは、一言で言いますと、ちょっと耳が良くなくなってきておりまして、よく聞き取れない場面が正直ございます。特に、こういう大勢の場面になりますと、やっぱり聞き取りということになりますと結構、苦労するものでございます。そもそもが、音響効果について日本の国会が果たして十分なのかどうなのかという大きな議論もあろうかと思いますけれども、その辺はおくとしまして、今日は、そんな事情ございますものですから、政府側の答弁も大きめの声で、しかもできれば明確な見解で、少なくとも玉虫色に取れるようなことでは私、聞き取れませんので、どうかその辺について御配慮をお願いしたいというふうに思います。
 それから、二つ目のお願いでございますが、これは委員の皆さん方とも関係することであろうかと思いますけれども、この当委員会の運営の問題でございます。
 私は、最初に委員になりましたときに、政府に対する質問ということでの審議というのは本当の審議だろうかというようなことを申し上げたことがございます。質疑というのを、部屋の疑問といいましょうか、言葉をもじって言えばね、委員間の意見交換ということも踏まえてやって本当の審議ではないのかなと。政府側に対するこちらの質問したことだけに答えるという質問という方式だけでは、本当の国民に納得させられる審議になるんだろうかというふうな議論をしたことございますけれども、残念ながら今日まで、私の力不足なんでしょう、なかなか実現できないでおりましたけれども、せめてと思って、私、時々不規則発言をさせていただいております。皆さんの失笑を買っておりますけれども、私、かなりまじめにやっております。
 要するに、不規則で、あとは黙ってればいいということでは、やはり委員会なのかなという気もするわけです。やはり、中心は委員でございますので、政府側じゃございません。政府側が前向きの答弁するとかしないとか、これはまあ一つの問題でしょうけれども、それを願っての質疑というのは少し私、ううんというような感じちょっとするんですよね。やはり、我々が思いを持って、いろんな意見を交わしながら日本の未来を語るというのが本来の審議ではないかと、法案は一つの材料にすぎないと言っちゃなんですけれども、そんな感じもあるのではないかと思いますので、あえてしております。
 委員会同士の見解のやり取りというのをできるだけ、まあ不規則発言ですから委員長から毎回注意されるのもかなわぬものですから、非常に、よしいいぞとか、政府側もっとしっかりしろよとかいうことにとどまりますけれども、やはりお互いの意思表明をし合うということも、この委員会の楽しく、しかも活発にやるための一つの方策ではないのかなと思っておりますので、今までやってきましたけれども、どうか御理解を願い、これからもそんな委員会の審議ということを念頭に置きながらやっていただきたいものだなというふうに思います。
 当委員会は、特に国民生活に直結しというだけではなくて、逆に言いますと、選択の問題でもございます。個人個人のニーズということを考えると、いいことにどんどんどんどん行くだけ、それはあり得ます。でも、それで事は済みません。社会のシステムとしてどういうふうな仕組みをつくっていくのかというのが本来の社会保障の、システムとしての社会保障だと僕は思っていますけれども、両方合わせて、お金だけじゃなくて、整合性なり他の関連なり、大きな政策の中での一つの考え方なりを議論し合うというのが本来ではないのかなと思っておりますので、そういう意味での、この当委員会での伝統といいましょうか、事の性格からして賛成、反対というだけで簡単に決着を付けるということではなくて、できるだけ意見を交換しながら審議を十分尽くして何らかの結論を出していくというふうなことを、是非我が委員会の一つの方針にこれからもしてほしいなということをあえて申し上げさせていただきます。
 それから、あと最後に申し上げます。
 先ほど最初に言いました、耳が良くないということを申し上げましたが、それが主因で、きっかけと言ってもいいのかもしれませんけれども、主な原因で、やはり後からよく分からないままに正直言ってごまかして対応するというようなちょっと場面がないではございませんで、そうしますと、私流に言えば、人の先達になって行わなきゃいけない国会議員の仕事ということを考えますと、どうも二、三歩遅れてしまいかねないなという危惧がございます。これから先も参議院ですので、さらにまた続けるとすれば六年間ということに見通しなけりゃいけないわけでございますので、どうもそう考えますと少し無理が生ずるかなというふうに私なりに判断いたしまして、次の七月の選挙には出ないということにさせていただいております。
 ということもございますので、したがって、事社会福祉という分野における質疑は多分、今日が私は最後になるのではないかと思います。十分なことはできないかもしれませんけれども、社会福祉の問題、特に今日の議題になっております社会福祉士、介護福祉士、二十年前に初めて作られた資格法でございます。資格法といいましても、医療とまた違いまして、後で質疑の中でも触れますが、名称独占、いわゆるですね、にすぎないものでございますけれども、これからの将来を考えますと非常に大事な仕事の分野ではないかと思いますので、こうした問題につきましては、できますれば、やはり賛成、反対というふうなことだけではなくて、できれば全会一致でみんなの見解を何とか取りまとめて、努力して将来への方向付けをきっちりして事を成し遂げていくということにしたいもんだなというふうなことで、自分なりの勝手な思いかもしれませんけれども、もって今日までやらせていただいておりました。
 できますれば、委員各位の御理解を得、そんなふうな方向でこの法案の決着といいましょうか、法案の結論を出してみたいものだなということを申し上げたいと思いますし、皆さん方の御協力を切にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
 さて、本論に入ります。
 私なりに一枚の資料を作らせていただきました。「介護福祉士を巡る変化と対応」という横長の少し大きめの紙でございますけれども、やはり今回の法律改正のねらいというのははっきりさせておかなきゃいかぬのじゃなかろうかと思います。
 こう言っちゃなんですけれども、私も昔、役人だったので同じ傾向だったかもしれませんけれども、お役所というのは、どちらかいいますと、やることだけを一生懸命宣伝するんですよ。でも、なぜそれをやるのか。逆に言いますと、事を変える、法律を改正するということは、今までではうまく対応できない、誤りとはあえて申しませんけれども、今まででは不十分なことがあるので左から右の方に移す、変えるんですよということをはっきりする必要があるんじゃないかと。
 えてして、こうやりたい、こうやりたいとかいうような役所が少なくないんですよね。それについて、だから迫力ないんです。なぜそれをしなきゃいかぬのかということについてやはり問題を認識することで初めて本来の趣旨がはっきりするんじゃないかというふうに思いますが、そういう意味で、最初にこの参考、後で触れながら言いますけれども、まず二十年前に作られた社会福祉士・介護福祉士法、当時も私、あるセクションの課長でしたけれども、当時の社会局がこれを、法案を手掛けられまして、まだもちろん介護保険法もございませんし、私も担当として老人福祉関係の担当などをやっていましたけれども、いわゆる措置時代でございまして、まだまだ介護保険なんて夢のまた夢みたいな時代の中の作られた法律でございますが、それまで、これと比べますと、今日の状況というのは本当に冷静に考えますと随分違ったもんだなということではないかと思うんですね。
 そういう意味で、その延長線上で当時の状況で創設したものとはまた違った状況の中で今回のこの資格法の制度改正があるのではないかと思いますけれども、この辺につきまして明確に、先ほど言いましたように、玉虫色じゃなくて明確に、基本方針はどこにあり、何をねらいとするのかということについて簡潔に御答弁お願いします。
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中村秀一#6
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 昭和六十三年度に介護福祉制度が施行されました当時は、その点では現在も変わらないわけでございますが、高齢化の進展による介護需要の増加が見込まれる一方、世帯規模の縮小、扶養意識の変化等により家族の介護能力の低下が進んでおり、家庭での介護を支援する仕組みの強化が当時も求められておりました。
 しかしながら、当時は措置制度で、また権限の移譲も行われておらず、例えば町村部における特別養護老人ホームの入所というのは都道府県が決定するなど、そういう措置制度の下で、しかもその措置制度は権限移譲前の措置制度でございましたので、そういう中で老人福祉、介護の仕事が行われておりました。
 そういった中で、民間部門による在宅サービスの提供、いわゆるシルバーサービスが広がりを見せ始めたころであり、こういった当時の社会状況の下で増大する介護需要に対応するとともに、それまでは公務員、せいぜい社会福祉協議会、ホームヘルパーについて言えば、等の方々がホームヘルプサービスをしていた、それが民間事業者にも拡大すると、そういった状況の中で、信頼して介護を受けられる専門能力を有する民間部門の人材養成確保をする必要があり、国家資格として介護福祉士が導入されたものと認識いたしております。
 それに比べて今回どうかということでございますが、委員が提出されております資料にも記されておりますが、介護システムも介護福祉制度施行から現在まで大変大きく変化しております。介護保険制度の導入により、行政がサービス配分を行う措置制度から利用者の選択と自己決定に基づく契約にサービスを利用する仕組みということに根本的に、これは障害の分野もそうでございますが、転換が図られております。これに伴いまして利用者のサービス利用の支援も必要になっておりますし、情報の開示とか第三者評価等も一層重要になってきております。
 サービス形態につきましても、施設入所サービスが大部分であったという時代から、在宅サービスもかなり充実してきております。施設でのケアも、個別ケアへの対応が進む、またユニットケアなどそういった新しいサービスも出てきております。認知症ケア等、新しいモデルに対応できるサービスの構築も進められております。障害者に対するケアも、地域生活支援、就労支援といった側面、一層重視したケアが求められるようになってきており、こういう状況の変化に対応し、また対象者の方々が更に長寿になり、状況も重度化している。要介護認定を受けられる方の半数が、ほぼ半数が認知症の症状もお持ちになっているという新しいニーズに対応し、また一方、この二十年間で五十四万人の方が介護福祉士として資格も取得されていると。
 そういう状況を踏まえまして、近年の、一言で申し上げますと、介護福祉ニーズの多様化、高度化への対応を更に十分にしていくために今回改正をさせていただきたいということで御提案申し上げております。
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阿部正俊#7
○阿部正俊君 分かりました。
 一つ一つこれごらんいただければ分かりますので指摘しませんが、ということを前提にしながら今回の法案を提案されたわけでございますが、大臣にちょっとお伺いしたいと思うんですが、ということの局長の背景説明を受けまして、今回の改正の柱はどこにあるのかということを御確認する意味で、もう一度数点にまとめまして、御説明と言っちゃ大変失礼ですな、考え方を御明示いただければ有り難いと思います。よろしくお願いします。
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柳澤伯夫#8
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今回の社会福祉士及び介護福祉士両制度の改正でございますけれども、制度制定時以降の介護や福祉をめぐる状況の大きな変化がございました。これは委員御提供の介護福祉士を中心とした資料でございますけれども、この「介護福祉士を巡る変化と対応」というところにも記されておりますとおり、量及び質において非常に大きな変化を遂げているわけでございます。このような大きな変化に対応し、また今後、少子高齢化が一層進行するという展望の中で、そうした国民のニーズに的確に対応する福祉・介護サービスを支える福祉人材の確保を図っていく必要がある、このように考えることは当然であろうと思うわけでございます。
 介護福祉士につきましては、従来の身体介護にとどまらず、今担当の局長から申し上げましたとおり、非常に高い率で認知症ケア等も必要になるというような新たなサービスの要請がありまして、こうした多様化、高度化する介護ニーズに対応できる介護福祉士を養成するためには、まず教育カリキュラムの見直しを行う必要があるということでございます。
 そうしたことから、養成課程で学んだ知識、技能の修得を確認するということもありまして、すべての者が一定の教育プロセスを経た後に国家試験を受験するという形で資格取得方法を一元化して、高度化する介護ニーズに対応できる介護福祉士を確保したいということが今回の改正の大きな柱であるということで御理解を賜りたいと、このように考えます。
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阿部正俊#9
○阿部正俊君 ありがとうございました。試験ということを一つの、何ていうかな、手だてといたしまして、よりカリキュラムなり、あるいは質の向上、一言で言えば資質の向上と。これからの介護労働、労働といいましょうか、介護という仕事は大変ある意味では私自身もまだまだ未発達なところがあることではないかと、考えようによってはだれでもできるねということであると同時に、本当にそれでいいんだろうかと。
 今大臣が言われたように、認知症のお話だとか、あるいは人間対人間というときに物を扱うような意味での、例えばおしめを替えるとか、おふろに入れるとかいうことの物的な部分ではなくて、もう少し何か私は発展していってほしいもんだなというふうに思いがございますし、それを願いとするのが介護保険であり、これからの成熟した社会のありようなのではないかというふうに思いますので。そういう一環としての今回のより質の高い介護福祉士、あるいは社会福祉士もそうかもしれませんけれども、特に介護福祉士というのは本当にまだまだ未発達なところではないかと思いますので、どうかひとつ、引き続き、よりしっかりした形を作り上げるように、まあ家族もやりますけれども、第三者が人間相手にどうするかというふうなサービスと考えれば、まだまだやることは多いんじゃないかなというふうに思いますことを申し添えたいと思います。
 さて、それで、時間も余りありませんので、言いたいことはいろいろありますが省略いたしまして、一つは大臣、先ほど中村局長が言われましたけれども、民間事業者も入れてという話をされました。あと同時に、これは私の方から言いますが、介護福祉士の仕事といいますのは医療とまた違いまして、ある種の業務制限にはなっておりません。むしろ、法律的な用語を使いますと名称独占ということでございますが、一面、質は高めていこうということのために作ってある資格でございますので、そうしますと、民間でもやれるとなりますと、それはもう私も介護保険を何がしかかかわった者として願っておったところでございますし、全体がやっぱり良くならないと介護の問題は対応できないと、行政だけではうまくいかないという判断でやったわけでございますので、専門性をより高めて、あと同時に、独占ではありませんので、その人に絶対掛からなきゃいかぬということでないわけですね。つまり、ほかと比較して、あなたのやっていることは非常に意味があるねと。それはだから、介護保険の、何というかな、報酬が高いか低いかを一応ちょっとおいておいても、その方が自分でお金を払ってもお使いになる価値があるねということがやはり大事なことなんじゃないかと、あえて言います。
 よく私ども、医療もそうかもしれませんけれども、処遇改善とかというとすぐ点数上げろと、こういう話になっちゃうんですけれども、やっぱり点数が決めるんじゃなくて利用する人が決めるんだと思うんですね。それが、利用方式であり、契約であり、選択だと思うんです。介護保険というのはそれの一つの、何というかな、げた履かせるといいましょうか、後押しにしかすぎないわけでございますので、介護保険で見てくれるからただだから使いましょうということじゃやっぱりまずいと思うんですね。
 ということで、どうかひとつ、より実力としての専門性を高め、業務独占ではないんだけれども、質を高めて是非、介護福祉士なりを使いましょうと、自分で払ってでもね、というようなこともできるように御配慮いただき、かつ、そういう方針で政策を推し進めていただきたいと思いますけれども、大臣のお考えいかがでございましょうか。
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柳澤伯夫#10
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、阿部委員、草創当時からの経緯を踏まえての介護福祉士の社会的な機能と申しますことにつきまして、御高見も伺ったわけでございます。
 確かに、介護福祉士というのは業務独占ではなくて、今のところ名称独占ということで位置付けられていて、しかも、それはまあ民間の中にそういう人材が確保されている、また利用者との間は通常の契約というようなことで取り運びが行われているということでございます。
 この介護福祉士を将来どのように考えていくかということでございますが、今委員が御指摘になられたとおり、やはり契約をする場合にだれに頼んだらいいかということが分からないときには、少なくとも言わばこの介護福祉士さんですよということは契約者にとっても安心の要素になるということもあろうと思います。しかし、それにとどまらないで、その方にお世話になったときにはそれにふさわしいサービスが受けられるということが同時に伴っていないといけないということは私は御指摘のとおりだろうと思うわけでございます。
 そういう意味では、先ほど私も申し上げました、教育カリキュラムというものが充実されなければいけない。その充実されるというのはどういうものかというと、例えば、こういう状況のサービスの受け手に対してはこういうお世話の仕方、サービスの提供の仕方があるよというような、理論的でもあるけれども、かつ、非常に多くの経験が積み重なったノウハウの蓄積されたようなそういう形のものが体系化されてうまく教育されると、こういうようなかなり実践的なことも必要なのではないかと。つまり、体系的であり、かつ実践的なそういうノウハウがその介護福祉士さんに蓄積されていると、そういうような本当に実力のあるそういう介護福祉士さんを私どもとしては育成をいたしたい。それを確かめる手段として、世の中の人にこの介護福祉士さんの実力はこうですよということを知っていただくために、国家試験ということでその言わば認証をさせていただくと、こういうことが今回の私どものこの法律改正の趣旨でありまして、今まさしく委員が御指摘のように、本当にその資格にふさわしいサービスが提供されるような人材を是非提供をいたしていきたいと、このように考えております。
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阿部正俊#11
○阿部正俊君 それで、今回の法律改正の中に少し異質なものが含まれておるのではないかと。今までの大臣の御趣旨とはまたちょっと違ったといいましょうか、行政的に必要なんでしょうけども、実はフィリピンとのEPAというんですか、経済連携協定の関係で若干の例外的な規定が盛り込まれておりますが、先ほど来、大臣がおっしゃっているような国家試験で統一的にやろうというふうなのがこの法案の柱だと思いますけれども、これの例外にできてしまうことにならないのかなと、そごが出てこないかなという心配をしておりますけれども、この点いかがでございましょうか。
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中村秀一#12
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 昨年の九月にフィリピンとの間で署名され、我が国の国会において既に締結についての御承認いただいている経済連携協定におきまして、現在、介護福祉士の養成方法といたしまして、国家試験を受けられる方と、養成施設を卒業されて国家試験受けなくても資格を取れるという現行制度を前提としてフィリピンの方で日本の介護福祉士の資格を取得された方について受入れをすると、こういうことが盛り込まれております。
 そういう、現在、現行制度を前提とした協定で、しかもその協定につきましてフィリピン側の批准手続が終わっていない未締結の状態の中で今回の法案を提出させていただいたと、こういう状況の下で、現行システムでは介護福祉士の資格を与えられている養成校の卒業者の方に、当分の間、養成施設卒業者の方に介護福祉士に準ずる者として、具体的には准介護福祉士という名称を与えて業務を行っていただくという制度を導入したところでございまして、この点、委員から、すべての方に、大臣の答弁の言葉を使わせていただきますと、認証するという形で国家試験を課すということと矛盾するのではないか、そこの懸念があるのではないかということでございました。
 介護福祉士の資格、これは、その認証制度としては、言わば完成形として介護福祉士の資格ということを考えておりますので、すべての介護福祉士の資格を取得するためには国家試験に合格していただくということで、その完成形であるということを認証をするという意味では、今回の基本的な考え方は完結しておりますので、そういった意味においては、今度の准介護福祉士という名称の制度はそれに矛盾するものではなく、またその完成を目指していただきたいと、そういう意味で、准介護福祉士の方には、法律上、介護福祉士の資格を取得するように努めていただくと、そういう規定も明定させていただいたと、こういうふうに考えております。
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阿部正俊#13
○阿部正俊君 外国との関係でございますので、どういう形が必要なのか、ぎりぎりどこまでが許されるのかとよく分からない点がありますので、あえてそれ以上触れませんけれども。
 ただ、私の知る限りにおきましては、准というようなこと、せっかく資質の向上ということで一つの国家試験ということやるのに、フィリピンだけということもまだないみたいな感じでございますので、国内的にも制度的にもそういったふうなものが少しでも残るということについてどうなんだろうという意見もございます。
 と同時に、明日予定されております参考人質疑でも出てまいろうかと思いますけれども、介護福祉士会の方々も必ずしも賛成ではないというふうな意見もあるようでございますので、その辺を十分踏まえた上で対応策をお考えいただきたいし、私どもも、できますことならば、その辺につきまして与野党ともできるだけの話合いをさせていただきまして、何がしかの将来の方向性につきまして意見をまとめられればまとめた形でこの法案の結論を出していきたいというふうに思っておりますので、政府の方もどうか御協力いただきたいということを申し上げさせていただきたいと思います。
 さて、一律的に試験にするということになりますと、正直言いまして、入学既にしている人もおりまして、あるいは近々予定している人おりますし、あるいはカリキュラムの準備とか、相当の準備期間が掛かると思うんですね。これは、准介護福祉士という制度をどうするかは別にいたしまして、やっぱり必要な経過措置というのはきっちり要るんだろうと思うんでございますけど、そことその准介護福祉士とを、何というか、ごちゃごちゃにしてと言っちゃ大変失礼な言い方ですけれども、理解されている方もいないではないように思いますので、そのこととこれとは別なんだと、そちらの経過措置は経過措置としてきっちり、何というかな、整合性ある形を取っていますよということをちょっと御説明いただきたいと思います。
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中村秀一#14
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 教育カリキュラムが非常に大事だということは大臣からもお答え申し上げているところでございます。できるだけ早く新しい教育カリキュラムを始めたいと考えておりまして、法律を成立させていただきましたら直ちに新教育カリキュラムについて決定をし、しかし教科書の問題とか学校側の準備とかいろいろ事情がございますので、準備がございますので、新しい教育カリキュラムは平成二十一年四月一日から施行したいと考えております。
 その際、既に介護福祉士校に入学された方がおられます。養成施設、最長四年のものがございますので、そういった意味で、既に言わば現在の養成校に入られたという方の期待権、そういったことを配慮いたしまして、国家試験をすべての方に受けていただくと。その時期につきましては、二十四年四月一日から実施したいと。具体的には、現在、国家試験は一月に行われておりますので、平成二十五年一月実施の試験から一律に国家試験を受験していただくと、こういう形になると、そういう施行期日を盛り込んだ法案を提出させていただいております。
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阿部正俊#15
○阿部正俊君 少なくともこれはもう全員試験受けていただくというふうな基本方針といいましょうか、ということからしても、必要な経過措置を十分ちゃんとやっているというふうに理解させていただきたいと思います。
 さて、それでいわゆる養成施設でございますが、この資料、私の出させていただきました資料でも真ん中辺、上から六つ目かな、欄に養成施設数ってございます。一九八七年に制度創設のときには二十四施設二十五課程にしかすぎなかったわけでございまして、けれども、今や、右の方にございますように、四百二十三施設五百課程もある。相当な入学定員の数ではないかと、こんなふうに思います。
 聞くところによりますと、きちっとした養成課程もあれば、大変失礼な言い方かもしれませんけれども、何となく介護というのは時代のある種の新しい仕事の分野であり、かつまた、バブル崩壊後、いろんな不景気の中でそこに活路を求めてお仕事をということで、せめて資格を、何かの仕事覚えて、そういったふうな仕事もできるスキルを付けておこうという方々も結構おられる中で、この養成についての養成校の創設というのは正直少し、乱立と言うのはなんですけれども、大変失礼ですけれども、どうなんだろうか、そういう傾向がないだろうかという少し心配しております。
 学校には行ったけれども、さて仕事はないという方が相当数あるやに聞いていますし、少なくとも養成課程をしっかり教育をされようという方にはやはり教育そのものを目的なんでしょうけれども、あたかも、それはそう判断する方が悪いと言われればそうかもしれませんけれども、何とかそこの課程を終えれば就職にもつながるんではないかというふうに思って入学される方も相当あるような気がするわけでございますし、最近ではそれも一定時期が過ぎまして、少し冷静さをお互い取り戻されたのか、少し入学定員割れになっているとかということも、ある意味じゃ自由な設定の、先ほど官がやるんじゃなくて、民が参加してやるという仕事の中に介護保険も切り替わってきていますので、その辺も経営としてどうなのかということの判断で考えていただく部分があろうと思いますけれども、どうもそういう傾向があるように思いますが、少し養成施設の数、これからそれに就業する人との間のその意思疎通というのをきっちりされておるのかどうなのか、あとはそれで取れる資格というのは何なのかということ辺りを明示できるような形でもう少しはっきり、利用者との間の期待と現実とのそごがあって後でがっかりするようなことのないようにやっていただかにゃいかぬのじゃないかと思いますけども、この辺についての御見解を、どうでしょうか。
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中村秀一#16
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 今回の介護福祉士制度の見直しに当たりまして、局長の私的検討会、それを半年やり、また審議会でも半年の審議をさしていただき、そういった中で、介護養成施設卒業者の方々の特色とか、あるいは実務経験経て国家試験受けられた方の特色などそれぞれの御指摘がありましたが、介護福祉士養成施設の卒業生の方は非常に、典型的には高校を卒業されて二年間の養成施設で実習もされ、介護福祉士の資格取得に向けて養成されるということで、体系的な知識なり、基本的な動作はなぜそういうことをしなければならないかと、そういったことについての理解は非常に高いというような評価を受けております。もちろん、実務経験をされた方に比べますと、その実務の面で即戦力という点ではどうかというお話ありますが、年齢も若く、非常にそういった意味での評価があるということでございます。
 委員御指摘のとおり、特に平成七年から十二年にかけまして介護保険の施行を控えて大変養成校が急増をし、最近増加のテンポは落ち着いてきておりますが、多くの養成施設ができたというのは事実でございまして、これは、一面ではやはり介護福祉士の制度が定着し、それを目指す方々のニーズがあり、それをまた踏まえた養成施設の方々がそういったことでこの養成施設をつくられ、若い介護志望の方々に対し教育をしていると、こういうふうに認識いたしております。
 養成施設につきましてはかなり詳細な、教育時間数やその内容、教える教員の御資格、そういったことについて厚生労働省の方で定めております。これはかなり厳しいという、厳しい、厳格に実施されているということを養成施設の当事者の方々からも検討の過程でお話があったので、そういった意味ではきちんとしているというふうに考えておりますが、他方、そういう条件が整えば養成施設というものは設置可能であり、そういった意味で今日の定員割れというようなことも、もう委員からお話ありましたように、需給の関係に絡んでおりますので、学校を建てられれば一〇〇%生徒さんが集まるということがだれかに保証されているわけではないということは御指摘のとおりだと考えております。
 私どもといたしましては、先ほど来申し上げております、これからの介護ニーズに対応できる質の高い介護福祉士を養成していただくという基本に立って、養成校のカリキュラムも含め、養成校の要件なり先生方の要件も全面的に見直したいということで、今並行して検討チーム、作業班に作業していただいているところでございますが、最終的には、この養成校の方々の御努力を評価するということは国家試験という形でその生徒さんが合格していただくということで、言わばそのことを国家資格として明らかにしたいと、そういう観点で資格取得方法を、言わば試験を合格していただくということで一元化を図りたいというものでございます。
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阿部正俊#17
○阿部正俊君 さて、今回の法律改正の中で、資格としては介護福祉士がよく分かりやすく、かつまた急激に増えてきていると、増えているといいましょうか、必要性が高いということでよく分かるような気もするんですけども、一方の社会福祉士というのを、何か分かるようで、よく、どんな仕事なのか分からないなという感じ、私も長年、関係の仕事をしながらそういうこと言うと、大変自分でつばするようなことでございますけれども、もう少し認識が足らぬのか、よく分からない点がないではございません。
 ましてや、全くそうしたふうな仕事の分野とは関係のない世界の方々が、例えばお年寄りとか、あるいは非常にいろんな意味で生活がいろんな不面倒があって大変だなというような方々が社会福祉士というのを思い付く方はほとんどいないんじゃないかなという気もするわけでございますんですけれども、社会福祉士というのをもう少し、一般論と抽象論じゃなくて具体的に、対人サービスだと思うんで、間違いないんで、ある人に対してどういうふうなことを、困ったことを何かサポートする役目なんだと思うんですね。どういうときに何をできるのかということを、できますれば素人言葉で分かりやすくちょっと説明してくれませんか。
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中村秀一#18
○政府参考人(中村秀一君) 日々、生活していく上でいろんな困難に人は直面するわけで、自分で解決される方、御家族で解決される方、知人、友人で解決される方もあると思いますが、そういうレベルでは済まない深刻な課題を抱えている人がいると。そういう方々に対して、その人の相談を受け、悩みを聞き、どういうふうに解決したらよいのかと。そういったことについて、まず相談を受けることから始まって、その方に対する支援を組み立てる。これが、国際的な言い方ですとソーシャルワーカーという言葉があるようですが、ソーシャルワーカー、ソーシャルワークと言われておりますが、要は、困った方の相談に乗り、その方に対して最も適切な支援方法を、自ら支援する場合もありますが、支援方法を組み立ててサービスにつなげる橋渡しの役割をすると。
 福祉の分野が多いわけですが、それで完結しない場合、福祉のサービスは専門でございますので、割に自分たちのネットワークで解決されるわけですが、そうでない場合、弁護士さんが必要だとか、成年後見制度が必要だとか、就労支援が必要だとか、そういった様々な社会支援に対して橋渡しをする役割。
 それから、その地域にそういうサービスがないと、そういう悩む方に対してサービスが構造的に不足しているというような場合には、地域の方々に語らってそういう社会資源も組み立てる。あるいは、行政の人間であれば自らそれをやることになりますし、民間の方であれば行政にも働き掛けて、その地域におけるそういう支援のネットワークを組み立てるという。
 三点、自らその方に相談支援により解決方法を提示する、自分でできない場合は橋渡しをする、また地域全体の問題として必要な地域に働き掛けて困った方々の支援をできる体制づくりをする、その三点が社会福祉士の仕事であると、こういう形で整理をし、そういった意味で定義の規定、それから社会福祉士さんの果たすべき義務規定を改正しておりますし、またその養成のための方法についても法改正をさせていただくという形を取っております。
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阿部正俊#19
○阿部正俊君 いろんなところでやはり社会福祉士ということの意味というのは、何か社会福祉という言葉自体が余り私は世界的にしっかり、資格として云々ということではないんでなくて、もうちょっと、今局長さんおっしゃったように、ソーシャルワーカーといいましょうか、個別的なケース、あるいは一人一人について具体的に何をサポートするのかというところがどうしてもメーンにもっとなって強調されてしかるべきではないかなという気がするわけです。何か社会福祉と、一般的な何かあって、それに取り組むのが何か社会福祉士のような形があるので、どうしてもやはりもうちょっと、具体的に人の役に立つんだというところをもう少しやはり強調していっていただければいいんではないかなと、こんなふうに思うんですね。大事な仕事だけに私はそう思うんです。
 やっぱり社会福祉というのは、結論的に言えば、いろんな高齢者福祉も障害者福祉もみんなそうだと思うんですけれども、社会関係づくりといいましょうか、いろんなそのサポートを含めて、医療とか経済的な支援とかも含めてですけれども、生存をしていくときのその形をうまくどうやって円滑につくっていくのかねというところを支援することが社会福祉の基本なのかなという気もするわけでございますので、具体的にそういう役に立ち方ということももっともっと強調していってほしいものだなということを御要望申し上げさせていただきたいと思います。
 さて、今日は老健局長さん、阿曽沼局長、来ていただいていますので、お待ち遠さまでございました。一つだけお聞きしたいと思います。
 よく最近、新聞をにぎわしているのは、いわゆる介護事業者と称される、特に大手の事業者のある種の不正、ある種というか、明確なというかどうか、まあ程度なんでしょうけれども、東京などを中心に不正請求を新聞で報ぜられております。この辺、私も誤解をされては困るんでございますけれども、これは言ってみれば公的なお金、介護保険の蓄積されている資金というのはみんなで国民が出し合ったものでございます。本人が出した分もございます。これは言わば公金でございます。これをある種の欺罔ということでもし取ったとすれば、これは少なくとも、法律用語ではどう言うか知りませんけれども、私は構成要件としては詐欺罪に類することにもなりかねないというふうに言ってもいいのではないかと思うんですね。
 その辺の、言わば東京都で不正受給で返還というふうなこともあるようでございますけれども、返還ということの前に、公的なお金の使い方としてどうなんだということについてのまず基本的な御認識を、ちょっと局長さん、一言おっしゃってください。
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阿曽沼慎司#20
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 御指摘のように、介護保険の財源は税金と保険料でございますので、そういう公的な財源でございますので、今回のような事件が起きたことは大変私どもとしても遺憾に思っておりますので、厳正に対応していきたいと思っております。
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阿部正俊#21
○阿部正俊君 是非そうあってほしいと思うんですが、ただ、あえてここで申し上げたいことは、そうしたふうな、私、詐欺罪というふうな非常に刺激的な言葉で申し上げましたけれども、厳正ということではなくて、それくらいの心意気で私はやってもらいたいものだなと。都道府県に通知を出して厳正にやれよと言うことで終わるんだったら、私はどうなのかなという気もするわけです。
 本来の介護保険というのは、公的な形でのいわゆる措置時代から民間も含めて全体でやりましょうということに切り替えたということを念頭に置いて考えれば、それなりの対応を県に厳正にやれよと言うだけではやはり事が済まないのではないのかなと正直思うんですね。そこは、基本的にはスタンスをきっちりしながら、ですが、一方で厳正にやれよと言うことだけで済む話なんだろうか。
 そもそも高齢者といいますのは相当程度、先ほど契約に変わるとか選択とかということに変えたというふうな表現がございましたけれども、私もそう理解していますが、物すごく弱い消費者なんですね。あるいは、弱いというより、何というんだろう、普通の消費者の行動に欠けるところが多い方が少なくないということが前提だと思うんです。
 そういう中で、契約、選択ということをきっちりやり、かつまた、そこにいささかでも先ほど言いましたような不正のようなものが入り込まないような方策を考える方法ないだろうかと。厳正に対処しろと、出た結果について取消しだ何だという監査をしてやるということの前に、契約というのは何なんだと。そのときに、例えばスーパーマーケットで物を買ってくるときに物を見て買ってくるのと違うわけですね。人と人との関係であり、かつまた片一方では、特に認知症辺りになりますと非常に弱い、通常の認識ができない方が多いわけでございますので、そのときのサービスの提供とお金の支払、あるいはそれらの確認等々について、通常の消費ということだけでの発想での、正か不正かということだけでいいのかなと、もっと工夫があってしかるべきじゃないかと。
 具体的に申し上げます。例えば、領収書の問題一つにしても、余りきちっとした領収書を出せ、領収書を出せという通知は出していると思いますけれども、いわゆるその一金幾らの領収書じゃ駄目なんで、そこはやはりこういう領収書、公正に公的に担保されたお金のやり取り、契約書を是非用意して、そういう契約を前提にすると。つまり、事業者の方としても、県庁のお役人、あるいはそういったふうな、後で結果の目が怖いのもさることながら、数十万人の利用者の目の方が物すごく怖いんです、本当は。そちらの方で監視、監視といいましょうか、目に触れるということの方がよっぽど私は効き目があると思うんですよ。そのときにどういう工夫がしてるかなと考えますと、正直言って、時間がありませんので結論急ぎますが、余り詳しいこと言いませんけれども、ほとんど工夫をされてない。
 例えば、事業所にしても、今度の不正と言われる事業所の中でも、必要な人員置いてなかったとかなんとかいう話も出てました。それが事実とすれば、その契約するときの、あるいは毎回の領収書、どちらでもいいですけど、その中に、この事業所でございます、その事業所は何とかという人が何人いてこうなっていますと書いてください。それで、最後に御本人か、あるいはどうしても駄目ならば御家族の、お金をお支払いのときにサインをもらってください。契約のときにもサインをもらってください。それが、いや、そんなこと言ったって書けない人もいるよっていうのなら丸でも三角でもいいんです。要するに、相手の目に触れさせるということにおいて自制が働くということの機能を考えないといけないのではないか。私はそれを提案します。
 同時に、成年後見制度というのを私は介護保険と同時に、言わば自分でやったわけじゃありませんが、法務省さんなんですけれども、かなりせっつきまして、成年後見制度というのを併せて、意思表示が弱い人がいるんだから、絶対いるんだと、従来の禁治産、準禁治産とかいう妙などろどろしたものじゃなくてきちっとやっぱりいるんだということでやったんですけれども、何か例えばそれと類するようなこと、権利擁護制度ってありますよね。そのときに、本当に認知症の方なら必ず権利擁護のための連絡担当員といいましょうか、お金はともかく、わずかのことで結構ですけど、書いておいてもらえば、そんな不正なんというのは私はなかなかできないですよ。
 そういう、お役人が監査して何とかということではなくて、サービスそのものにそうしたふうな消費形態というのをどうするのかということの発想があってこその今回の介護保険の対応ではないのかというふうに思いますので、そこの点は、もちろん厳正にやってもらって結構でございますけれども、あわせまして、制度として、少なくとも担当局長さんとしてそうしたふうな工夫がされないのかどうなのかということをお願いしたい。
 つまり、後での、後ほどの登録事業者の、登録は県ですからそうはないとして、その目よりも利用者の目と気持ちというものでどう評価するかということこそが今度の新しい方式の私は基本ではないかなと思えてしようがないんですけれども、現在までのところ余りそうしたふうな工夫は見られないのではないかと思いますけれども、見られておるならばどうぞ自信持ってやるし、駄目ならば反省の弁も含めて一言お願いします。
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阿曽沼慎司#22
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 介護保険のシステム自体についてのお尋ねだと思いますが、介護保険制度におきましては、一応、委員からも御指摘ございましたように、利用者から利用料の支払を受ける場合には、個別の費用ごとに区分して記載をし、領収書を交付するということになっております。一応は様式は定めておりますけれども、その領収書の内容が適切かどうかというふうなことではないかと思います。
 したがいまして、御指摘ございましたように、利用者自身が介護保険のシステムに参加するということが大変重要だというふうに思っておりますので、利用者の利便の問題、あるいはまた事業者サイドの問題両方ございますので、その辺一番効果的な利用者の関与の仕方について、もう少し領収書の在り方を含めて研究、検討していきたいと思っております。
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阿部正俊#23
○阿部正俊君 ありがとうございます。
 そのときに、領収書というと通常は自分が払った分だけ書くのが普通だということになるのかもしれませんけれども、是非私は、介護保険全体で払ってる分を書いてください。逆にいうと、利用する方もみんなの力で支えられておるんだなということも、別にお仕着せでないんですけれども、御認識いただくことが、連帯ということを考えると必要なことなのではないかと。一割の、千円払ったということの領収書じゃなくて、一割というか、一万円、金使われているわけですから、全体でどれだけ掛かってあなたがそのうちの何割払っているよということを明確になるような形をしてほしい。単なる領収書というのでなくて、社会保障というのは、まあ社会保険もそうですけれども、連帯ということが一番大事なことでございますので、連帯の上に成り立っているんだと。何かお役所の都合で何かしてあげるんじゃないんでございまして、社会全体でどうやってみんなで支え合っているのかということの精神というのをいつも意識してやってもらいたい。それがなければ、やはり昔の何かお役所に頼んでいいことをしてもらうという発想になってしまいますので、私は、少なくとも社会保険というのはそういう意味で一歩進んだ物の考え方なのではないかというふうに思います。ある種の自治だと思います。
 どうか、そういう自負を持って、だから何でもかんでもやればいいじゃなくて、みんなで合意できたらやりましょうということなんでございますので、どうか公平性と両方の負担と給付、両方、まあ負担と給付と言うと、何かまたそんなこと、お金ばっかり言うと言われるかもしれませんけれども、非常に大事なことでございます。
 そういうようなお金だけじゃなくて、連帯というのをどうつくるのかということの発想の中で介護保険というのは初めて成立するんだということを、私はまあお説教するわけじゃありませんけれども、局長さんの御自覚を促し、かつまた大臣も最後に一言、その辺についてお考えをお聞きして、私の質問を終わります。
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柳澤伯夫#24
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、阿部委員の方から、今回のこの大手介護サービス事業者三社の不正を反省してみたときに、この事業者と利用者との間のサービスの提供があった後の領収書の交換についても、もっと改善すべき点があるのではないかという貴重な御示唆をいただいたものと考えております。
 今局長が答弁をいたしましたように、この様式等についてもなお検討をしてまいりたいと、このように考えておりますが、その際、単に本当に金銭の授受の一割負担の部分のみならず、全体のことが利用者にもそこで分かり、また自覚を促すような、そういう様式も取り入れたところで改善を考えたらどうかという御示唆をいただきました。
 今後、領収書の様式を考えるに当たっては、今委員の御指摘も併せて検討をさせていただきたいと、このように申し上げたいと思います。
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阿部正俊#25
○阿部正俊君 終わります。
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鶴保庸介#26
○委員長(鶴保庸介君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、山本孝史君が委員を辞任され、その補欠として広中和歌子君が選任されました。
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下田敦子#27
○下田敦子君 民主党・新緑風会の下田敦子でございます。
 それでは、質問に入らせていただきますが、先日、四月の十八日に代表質問の中で社会福祉士及び介護福祉士法の一部改正に関する法律案について質問させていただきましたので、それに引き続いてお願いを申し上げたいと思います。
 ただいまの阿部委員の御質問は、本当にさすがだなと今伺っておりました。本当に要を得た御質問に対して敬意を表したいと思います。
 第百八回通常国会において満場一致で、全会一致で採択されましたということを伺っておりますけれども、こういう介護、医療、生活、そしてまた社会保障にかかわる問題においては、きちっとしたやはり理念を持って全会一致であるという姿勢が先ほどの委員のお話の中で示されたのでありますけれども、一部気になる点もないわけではないのですが、突如として現れた文言が出てまいりますので、その辺の惑いはいろいろ説明不足であると私は思っております。ですから、そういうことも踏まえて質問に入らせていただきます。
 まず、改善勧告についてお尋ねを申し上げたいんですが、このところNHK始め、それからこれは週刊誌であります。何とかという大手の介護会社は介護保険泥棒であると、福祉を装い税金を盗む悪徳業者たちというふうな表現がここにされているくらいに、このところ非常にマスメディアをいろいろとにぎわしております。いわゆる訪問介護の大手会社の全国展開なんでありますが、これについてお尋ねを申し上げたいと思います。
 まず第一に、改善勧告についてでありますが、介護保険法の第七十条による介護サービス事業者の改善勧告及び指定取消し事業者に対する介護給付金の返還についてお尋ねをいたします。
 介護保険がスタートいたしましてから今日まで、指定介護サービス事業者への改善勧告の件数をまずお尋ねをいたしたいと思います。年度別とその件数をお答えくださるようにお願いいたします。
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阿曽沼慎司#28
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 改善勧告についてのお尋ねでございますけども、改善勧告という制度は、平成十七年の介護保険の改正によって十八年の四月から実施をできるということでスタートいたしました。したがいまして、十八年度分のデータでございますけれども、議員御質問の介護サービス事業者に対して都道府県、市町村が行いました改善勧告の件数でございますが、全国四十七都道府県からの報告によりますと、実はこれは昨日現在の報告でございますが、十八年度分として百三十件という報告を受けております。
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下田敦子#29
○下田敦子君 指定取消しの事業所名と、現在までの、百三十件ということでありますが、未返還額の総額、そしてその責任の所在をお尋ねいたしたいと思います。
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