財政金融委員会

2009-11-26 参議院 全201発言

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会議録情報#0
平成二十一年十一月二十六日(木曜日)
   午前十時四分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十四日
    辞任         補欠選任
     徳永 久志君     峰崎 直樹君
     牧山ひろえ君     大河原雅子君
 十一月二十五日
    辞任         補欠選任
     大河原雅子君     尾立 源幸君
     風間 直樹君     川崎  稔君
     川上 義博君     松浦 大悟君
 十一月二十六日
    辞任         補欠選任
     尾立 源幸君     大島九州男君
     富岡由紀夫君     米長 晴信君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         大石 正光君
    理 事
                大久保 勉君
                藤田 幸久君
                円 より子君
    委 員
                大島九州男君
                川合 孝典君
                川崎  稔君
                自見庄三郎君
                富岡由紀夫君
                前田 武志君
                松浦 大悟君
                水戸 将史君
                峰崎 直樹君
                米長 晴信君
                荒木 清寛君
                白浜 一良君
                大門実紀史君
   国務大臣
       財務大臣     藤井 裕久君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        亀井 静香君
   副大臣
       内閣府副大臣   大塚 耕平君
       財務副大臣    峰崎 直樹君
       経済産業副大臣  松下 忠洋君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       山井 和則君
       経済産業大臣政
       務官       近藤 洋介君
       経済産業大臣政
       務官       高橋 千秋君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大嶋 健一君
   参考人
       株式会社日本政
       策金融公庫代表
       取締役総裁    安居 祥策君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○中小企業者等に対する金融の円滑化を図るため
 の臨時措置に関する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
    ─────────────
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大石正光#1
○委員長(大石正光君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告申し上げます。
 本日までに、徳永久志君、牧山ひろえ君、川上義博君及び風間直樹君が委員を辞任され、その補欠として峰崎直樹君、大島九州男君、松浦大悟君及び川崎稔君が選任されました。
    ─────────────
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大石正光#2
○委員長(大石正光君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として株式会社日本政策金融公庫代表取締役総裁安居祥策君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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大石正光#3
○委員長(大石正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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大石正光#4
○委員長(大石正光君) 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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大久保勉#5
○大久保勉君 民主党参議院議員の大久保勉です。
 まず最初に、中小企業金融円滑化法の意義と施行上の問題点に関して質問したいと思います。
 先週二十日、菅経済財政相が、日本経済はデフレ状況にあるというコメントをなされました。そして月例経済報告にもそういった文言が盛り込まれました。これに関連しまして、現在の経済情勢、とりわけ中小企業の状況における見解と本法案の意義を亀井金融大臣に質問したいと思います。よろしくお願いします。
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亀井静香#6
○国務大臣(亀井静香君) 現在の経済情勢、大変厳しいと私は認識をしております。大変なデフレギャップが相変わらず進行をしておる状況であります。こうした需給ギャップをどう埋めていくかということが今喫緊の課題であろうと、このように考えております。財政と金融が相まってこれに対応をきちんとすべきだと、このように考えております。
 そうした中で、特に中小零細企業、また商店、またサラリーマンの方々の御生活というのは、大変厳しい状況が日々強まっております。特に私が最近心配しておりますのは、この法案を成立後施行し、これが誠実に金融機関においても実行する努力がされても、実体経済においてそうした中小零細企業の方、商店の方々がもう業を営む意欲を失ってきておられるという非常に厳しい現実があるわけでありまして、この問題をきっちりと解決をしていかなければ、こうした返済猶予とかあるいは新しい融資をできるだけ可能にするようなそうした状況をつくっても、現在の私は置かれた状況を解決することにならないんではないかという、そういう危惧すら今覚えておる状況であります。
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大久保勉#7
○大久保勉君 非常に見識の高いお話だと思いますし、私も中小企業は是非救ってあげる必要があると思います。雇用の大半を担っているということもあります。
 ただ、今回の法律案、当初と実際の法案制定、この間にいろんなぎくしゃくがあったと私は感じております。当初は、中小企業金融モラトリアム法案ということで、いわゆる徳政令が出てくるんじゃないかと、その結果、銀行株が大幅に下がり日本株も非常に低迷していると、こういった副作用もあったと思います。実際の法案制定過程におきましては、実際は銀行への努力規定という形になりましたし、その実効性を高めていくということで、非常に現実的な路線になってきたと思います。これは亀井大臣一流のいわゆる政治的な手法かなと思っておりますが、このことに関して大臣の御所見を聞きたいと思います。
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亀井静香#8
○国務大臣(亀井静香君) 私は政治において妙なテクニックは使わないことを信条といたしておるわけでありまして、当初から私は、強制的にそうした一片の法律で貸借関係をパアにしてしまうとか、あるいは返済猶予を強制するとかいうようなことは考えたこともございません。金融機関の中にはおっちょこちょいなのがありまして、そういう誤解をして私の考え方を批判する向きもあったようでありますし、マスコミがとんちんかんな報道を続けるということの中で大変な誤解が起きたという状況があったと思います。
 最初から私、所信表明で法案の中身まで説明することはこれはできないわけでございましたから、その中身につきましては、現在までもういろんな方々の御意見、与党のみならず野党の方々のそれぞれのいろんな形からの御意見もいただきながらつくり上げたということでありまして、当初の私の大体考えておったとおりの法案になった。
 これをいかに今度は実効性のあるものにするか。これは金融庁の監督検査機能をどううまく使っていくかと。いろんなインセンティブの装置も付けておりますので、私は実効ある法律になるだろうと、このように考えております。
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大久保勉#9
○大久保勉君 分かりました。御趣旨はよく分かりました。今度はいかに施行されるか、特に当初の目的に従って中小企業をきっちり支える、こういうことが必要だと思います。
 そこで、質問したい点は、ある批評家によりますと、この法律が施行されましたらかえって貸し渋りが発生するんじゃないかと。つまり、新規に融資をした場合にこのお金は返ってこなくなるおそれがあるから出したくないと貸し渋りが発生する、あるいは、この制度に従いまして支払猶予を中小企業が申し出た、若しくはそういったうわさが立ちましてかえって信用不安、いわゆる風評リスクが発生するんじゃないか、こういったことが批判されております。
 こういったことがないように、是非、大臣の決意若しくはどういったことを金融庁に指導するか、御所見をお尋ねしたいと思います。
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亀井静香#10
○国務大臣(亀井静香君) あらゆることに副作用が起きてくる危険性は常にあるわけでありますけれども、私はこの法律の施行に当たって、金融庁が監督、検査マニュアルも抜本的にこれを改定をいたします。この作業を今やっておる最中でありまして、法律の施行と同時辺りにこれを決定をしたいと、委員の皆様方にもお届けをいたしたいと、このように考えております。
 金融庁の監督検査がこれを実効あるものにするためのきっちりとした私は業務をやらせていきたいと、私が責任を持ってそのように努力をしたいと、このように考えております。うちの検査官等、極めて職員優秀でありますから、従来の検査姿勢を小泉時代と、竹中時代とがらりと変えて、言わばコンサルタント的な機能を果たしておるかどうかということに着目をした検査を今後やるという方向に転換をいたしておる中で、この本法の施行についてもそういう面できっちりとやらせていくつもりでおります。
 また、風評被害でありますけれども、これは守秘義務がございますから、金融機関は。これはきっちりと守っていただいて、そういうことがないような、そういう配慮というのはきっちりとまたいろんな形でやっていきたいと思っております。
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大久保勉#11
○大久保勉君 是非、大臣のリーダーシップを期待しておりまして、施行した後が肝心だと思います。よく金融処分庁と言われていましたが、名前を変えまして、金融コンサルタント庁とか、実質的に資金の流れを円滑化する、そして日本経済を元気にする、そういったことを是非御指導願いたいと思います。
 続きまして、大塚金融副大臣に質問したいと思います。
 大塚副大臣は、この法案の作成に関して相当実力を発揮されたと思います。そのことに関連して幾つか質問したいと思いますが、まず一点目としましては、いわゆる中小企業が本当に銀行に何を期待しているかという点です。
 東京商工会議所のアンケートによりますと、もうお金は要らないと。むしろ期待しているのは、いわゆる営業あっせん、売上げを伸ばす、そのために銀行のネットワークを利用させてほしいとか、財務アドバイザー、いわゆる物を作る能力はあるんですが、経理とか若しくは会計に関してはまだ十分なスタッフがいない、ですから銀行にそういったところを期待する。さらには、後継者を育成するために、自分の息子を銀行に預けて、ある程度は社会人として訓練して、それから後継者にする、こういったことを非常に期待されていると思うんです。このことがいわゆるリレーションシップバンキングだと思います。これまで金融庁はこのことに対して非常に力を入れておりまして、非常に実績も上がってきていると思います。
 そこで、今回の法律が、銀行は金を貸せばいい若しくは資金を猶予すればいいと、これだけに専念しろということでしたら、これまで培ったリレーションシップバンキングのノウハウ若しくはこれまでの実績がなくなってしまいます。このことに対して副大臣の思いとメッセージを伝えてください。
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大塚耕平#12
○副大臣(大塚耕平君) 大久保委員にお答えをさせていただきます。
 まず、この法案作成に当たっては、大臣の強い御指導の下、また政務三役だけではとても対応し切れませんので、金融庁長官以下、事務方の皆さんの本当に昼夜を惜しまずの努力の結果、こうした形になっておりますことを御報告を申し上げさせていただきます。
 その上で、今、大久保委員がおっしゃいましたように、この委員会でも各党各会派の先生方の長い間の御議論の結果、金融庁もリレーションシップバンキングというものが大切だということで、そういう方針を導入いたしました。そして、徐々に成果が上がってきているわけでありますが、更にこの流れを強めていかなくてはならないという思いは、委員と同様私どもも共有をいたしております。
 ただ、今回の法案そのものは大変短い法案で、その中にリレーションシップバンキングという言葉は出てまいりませんが、この法案の施行に伴って改定をされます監督指針や金融検査マニュアルの中で、そうしたリレーションシップバンキングの機能をより強く求める、そういった内容にする方向で調整をいたしております。
 加えまして、また監督指針や金融検査マニュアルを改定せずとも本来金融機関がそういう姿勢で営業していただくことが最も大切なことでありますので、法案作成の初期の段階から全銀協を始め各業界団体とは話をいたしまして、例えばビジネスマッチングについてはもっと真剣にやっていただきたいということをお願いをいたしました。
 その結果、信金あるいは地銀、そして全銀協も、それぞれの業態あるいは個別行庫の中で営業先を紹介したり、あるいは開拓をするための情報を提供する体制も更に拡充をいたしておりますので、委員の御指摘の方向で金融行政及び日本の金融産業が適切な方向に進むようにしっかりと指導監督をしてまいりたいと思っております。
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大久保勉#13
○大久保勉君 実は私、福岡出身で、九州の財界と話をしましたら、九九%が中小企業です。雇用は八〇%を中小企業が担っています。
 ところが、中小企業の経営者と話をしましたら、何とか売上げを伸ばしたいと。どこに納入しているかといいましたら、福岡の場合でしたら、トヨタ、日産の工場があります。そういったところに納入しているし、またそちらの設備投資関連で納入しているケースが多いです。ですから、中小企業を実質的に救っていくためには中小企業だけを金融的に支えても駄目だと私は思っています。やはり大企業もある意味では元気にして、設備投資意欲を高め、結果的に中小企業を救っていく、こういった方向の政策が是非必要だと思います。
 もう一つは、いわゆる大企業が系列の中小企業を持っておりますが、いわゆる優先的地位の濫用ということもよくあります。下請いじめ。どうしても、リストラ、合理化、ツケは納入物品の値下げ、こういうことになりますから、やはり大企業によります中小企業いじめ防止法案、民主党は出しておりますが、こういった法案を施行する、若しくはこのことと同時にやっていくべきじゃないかと思います。
 このことに対して大塚副大臣若しくは亀井大臣の方でコメントがありましたら、是非いただきたいと思います。
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亀井静香#14
○国務大臣(亀井静香君) じゃ、まず私の方からお答えいたします。
 私は、委員の持っておられる御認識、そのとおりだと思います。この法律を施行いたしましても、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、それだけでは現下の状況を解決していくことにはならない。マージャンで言えば一気通貫の対応を至急取らなければならない、仕事を出していくということをやらなければならない、こうした景気対策をこの鳩山政権がきっちりとやっていくことが私は極めて大事だと。私、総理にも常々申し上げておるわけでありますけれども、そうして、出した仕事が、これが中小零細企業等にこれは回っていく、もうかる形で回っていくようにしなければならない。
 かつての大企業の経営というのは下請、孫請と運命共同体というような観点から経営をやっておったわけでありますが、残念ながら小泉改革なるものの下でそうした経営が姿を消しております。私が属しております国民新党、今年の春、昨年、経団連に参りましてこの点を強く申入れをしたという経験もございます。
 そういう意味で、先日、私のところに公取の委員長始め幹部を呼びまして、狭い意味の金融庁の守備範囲のことではないけれども、私は政策基本委員会のメンバーでありますので、そういう立場からきつく言うけれども、君たちは話合いをして仕事を分け合ってやろうとすれば談合だ談合だといって舌なめずりしながら出動するけれども、大企業が公正取引法違反をやって下請、孫請いじめをしている場合知らぬ顔しているじゃないかと、そういうことについて必ずこれは是正をしてくれという強い私は公取に対して話をいたしまして、委員長以下努力いたしますということを言っておりましたが、委員御指摘のとおりであります。
 日本の経営の構造が変わってしまっておるというこの事態、小泉改革の病弊といいますか、それがそういうところにまで及んでしまっていることが私は今、日本経済の体質を極めて弱くしていると、このように考えておりますので、今後そういう対策を政府全体として取っていく必要があると、このように考えております。
 あと、大塚副大臣から説明いたします。
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大塚耕平#15
○副大臣(大塚耕平君) 私からも若干所感を申し述べさせていただきます。
 大臣と基本的に同じ認識でございますが、違う視点から申し上げますと、ROAを見てみますと、日本は企業セクターもROAが低くて銀行セクターも低い。欧米は企業セクターも銀行セクターもROAが高いと。これは何を意味しているかというと、結局、企業セクターのROAが高くなければ銀行はROA高くならないということだと思っておりまして、ところが、どうもこの数年来、特に前回のバブル崩壊以降のこの二十年間、必ずしもそういう発想で企業セクターのROAを高めるという努力が政府側も金融セクター側も十分ではなかったのではないかというふうに思っております。
 したがって、大企業、中小企業含めた全体としての日本の企業セクターのROAが上がっていくように、政府及び金融セクターがしっかりと力を尽くしていくことが喫緊の課題ではないかというふうに思っております。とりわけ、金融界においてはそういう方向で経営姿勢を更に強化していくということが求められておりますので、私どもとしてもそういった流れになるようにしっかりと努めさせていただきたいと思っております。
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大久保勉#16
○大久保勉君 ROAを高めるということは非常に重要な指摘、面白い指摘でありましたので、例えば金融界においてはどうやったらROAが上がるとお考えですか。
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大塚耕平#17
○副大臣(大塚耕平君) 今の私の発言の趣旨は、金融界のROAを高めるためには、企業セクターのROAが高くならなければ結果として金融界のROAも上がらないだろうという、どちらが鶏でどちらが卵かという話なんですが、先般、金融庁の金融審の基本問題懇談会の中でも私自身発言をさせていただいたんですが、金融立国という言葉は、金融産業が発展してそのことによって企業セクターや日本経済全体を引っ張るのか、それとも金融立国という言葉は、企業セクターが成長するように金融セクターがそれを支えることによって結果として日本経済が発展するという、どちらの意味か、あるいは両方の意味があるんではないかということを発言させていただきました。どうも日本の金融立国というのは主に前者の意味、金融セクターのROAが先に高くなったら後から企業セクターが付いてくる的な使い方をされていたのではないかなという思いもございますので、後者の意味も重視しなければならないという発言をさせていただきました。
 そういう論旨に従いますと、金融セクターのROAを高めるためには、まず黒子に徹して、しっかりと企業セクターが今何を求めているかということについてそのニーズにこたえていくということが結果として金融セクターのROAに跳ね返ってくると、私はそういうふうに思っております。
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大久保勉#18
○大久保勉君 非常に面白い指摘で、この辺りも小泉・竹中路線と決別したと思います。この辺り、また別の機会に議論させてください。非常に参考になりました。
 続きまして、高橋経済産業大臣政務官の方に三点ほど質問したいと思います。
 まず、今回の法律を見ておりましたら、保証協会のいわゆる保証、これが非常に重要な役割をしていると思います。そこで、まず質問したいのは、今回の返済猶予に当たりまして、既に保証協会から保証されていないものに関して中小企業が返済猶予をした場合に、後から保証協会がいわゆる裏保証をすることができるというふうになっていると思います。その際に恐らくは保証料、手数料が発生しますから、中小企業にとりましては新たな手数料を払いたくないと。ですから、裏保証を拒絶することができるのか、この点に関して御質問したいと思います。
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高橋千秋#19
○大臣政務官(高橋千秋君) 委員にお答えしたいと思います。御質問いただきましてありがとうございます。
 今回のこの法律は経済産業省も中小企業庁として深くかかわっているわけでありますけれども、十年前ですね、特別保証のときは金融機関が主導で保証の申込みが相次いだというふうに聞いております。本保証では、申込みが中小企業自身の要請に基づくものであるということを記載をしていただく、中小企業及び金融機関双方が署名する文書を提出をしていただくことが利用条件というふうに考えております。そして、それだけではなかなかできないということで、保証割合を四割にして金融機関に高い責任を負わせるということがまず第一であります。
 それから、金融機関に経営改善計画、それから返済計画の策定と実行の支援を求めていくということ。その上で、金融機関に通常の保証よりも厳しい期中管理の報告を求めていきたいというふうに思っています。通常一年に一回というふうに聞いているんですけれども、これを四半期に一回、つまり年に四回ですね、報告を求めていきたいというふうに思っております。
 それとともに、これらの仕組みだけじゃなくて、金融庁、今日は大臣もお見えでございますけれども、それぞれがこの条件変更等につきましても必ずしも保証に頼らなくても自らの努力で積極的に取り組むようになることを目指しているわけでございまして、仮に金融機関の取組が不十分であるとか保証制度を濫用しているというような実態があれば、金融庁の監督をきっちりとしていただくということで担保できていくんではないかというふうに考えております。
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大久保勉#20
○大久保勉君 続きまして、保証協会が裏保証した場合、四〇%のリスクを取ると。つまり、損失の四〇%を引き受けるということはリスクの四〇%を取るということですね。ということは、金融機関にとりましては、貸出しのうちの六〇%が当該中小企業のリスク、残り四〇%が保証協会のリスクですから、当然ながら、いわゆる信用スプレッドというのが縮小できると思うんです。
 もし、信用スプレッド、クレジットスプレッドが三%でしたら、三%掛けるの六〇%まで金利を下げることができるんじゃないかと思いますが、この点に関して、高橋政務官の御所見を伺いたいと思います。
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高橋千秋#21
○大臣政務官(高橋千秋君) 今回、当初、これは金融機関対策ではないかというような話もございましたけれども、これは民間金融機関が自らのリスクで保証を使わずに貸付けを行ったものを、貸付条件の変更を行う際に保証を後付けするというものでございますから、いわゆる旧債振替に当たるわけですけれども、これにつきまして、四割といえども保証が付くわけで、おっしゃるようにクレジットリスクが下がることになります。
 そこで、金利の水準というのは、もう委員御承知のとおり、調達コストと事務コストにこのリスククレジットに応じたスプレッドを上乗せして決まるところでございますから、当然、そのまま金利をもらえば金融機関とすれば超過利益を得ることになります。
 そうした事態を避けなければいけませんので、制度設計に当たっては、金融機関が金利を引き下げるということを保証の利用条件として考えております。
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大久保勉#22
○大久保勉君 こちらは意見だけですが、金融庁の方の検査する場合に、裏保証をした場合、きっちり金利は下がっている、その下がり方も、信用リスクが減っているからその分だけ下がっているということを是非チェックしてほしいと思います。
 同じような問題としましては、緊急保証、保証協会が一〇〇%保証しています。ですから、中小企業のリスクが保証協会のリスクになっている。ですから、理論的に言いましたら、金利といいますのは調達コスト、例えばインターバンクの調達コストをLIBORと言っていますが、LIBORプラス中小企業の信用コストで三%とか四%の貸出金利になっています。
 ところが、一〇〇%保証しましたら、保証協会の信用リスク、事実上はほとんどない、仮にゼロとしましたら、TIBOR近くまで金利は下がってもしかるべきなんです。ところが、若干はいろんな、リレバンのコストとか若干のコストは取ってもいいと思いますが、実態はどうなっているか、この辺りも是非調べてもらいたいなと思います。これは意見です。
 高橋政務官に対して最後の質問ですが、中小企業融資でも既に保証協会融資があるものが多数あります。中小企業とか金融機関への要望としましては、もう既に保証されている保証協会の融資、こちらも機動的に条件変更に応じてほしい、期間を延ばすとかそういったことに対して要望がありますが、高橋政務官の御所見をお聞きしたいと思います。
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高橋千秋#23
○大臣政務官(高橋千秋君) 御指摘の点は、当然、我々としても要請をしていきたいというふうに思いますけれども、既に信用保証協会の方では条件変更に積極的に応じてきております。平成二十一年度の上期六か月で十三万八千件、一兆六千五百億円の条件変更の実績を上げておりまして、十月三十日に中小企業庁長官の名前で発表いたしました中小企業の年末対策でも、この公的金融による条件変更の積極対応というのを確認をしております。
 また、この法案が成立いたしましたら、民間金融機関が更に積極的に条件変更に対応していただけるというふうに期待しておりまして、条件変更を一層推進できる環境が整いますから、経済産業省としても積極的にこれについて対応していきたいというふうに思っております。
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大久保勉#24
○大久保勉君 ありがとうございました。
 高橋政務官におかれましては、これで退室されて結構です。
 じゃ、続きまして、亀井大臣の方に、G20で議論されております銀行の自己資本規制強化に関する質問をしたいと思います。
 議論されておりますのはコアティア1、いわゆる普通株式資本を四%に、最低でも四%にする、場合によっては六から七%まで引き上げるべきじゃないかと、こういった議論があります。このことに対して日本の立場を聞きたいと思います。
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亀井静香#25
○国務大臣(亀井静香君) 国際的な水準と、日本がそれと合わせていくという努力は当然すべきであると思いますけれども、やはり我が国は我が国なりの事情があるわけでありまして、国際金融市場等と関係のないといったらあれです、直接的な関係のないそうした金融機関についてのこうした基準の適用というのは、やはり私は弾力的にやっていくべきだと思います。しかし、国際金融市場との極めて関係の深いそうした金融機関については、やはりそうした世界の水準に合わせていくという努力をしていかなければいけないと、そういう状況はあると思いますが、しかし、さはさりながら、アメリカの状況に日本がぴしっと合わさなければならないということにはならない。経済はそれぞれの国によってそれぞれの変動をしていくわけでありますから、その国の経済情勢、金融情勢に合わせた形でその問題を取り扱っていかなければならない、このように考えております。
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大久保勉#26
○大久保勉君 大臣の認識は非常に重要なんですが、ただ、国際会議で決まった決まりといいますのは、少なくとも国際行である限りは守らないといけませんから、日本がどう主張しようと、いわゆる国際会議で負けましたら強制的に自己資本を増やさないといけないと、こういう問題になると思うんですよ。
 例えば、米国が主張しています一番厳しいものはコアティア1を七%まで引き上げるということになりますが、こうなったら非常に大変だと思うんですね。メガバンク、地方銀行、相当の資本不足になります。このことに対して大臣はどの程度認識されているか、御所見を聞きたいと思います。
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亀井静香#27
○国務大臣(亀井静香君) アメリカの主張が常に正当性を持つものとは思われません。アメリカ自身の国際金融における責任、そういうものを米国自身がもっと厳しく私は考えていく必要があると思いますし、我が国における金融についてはやはり我が国自身が責任を持って対応をしていく、その中での国際的な協調であると考えております。
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大久保勉#28
○大久保勉君 手元に十一月二十四日の日経新聞、これは経済面、がありますが、銀行の増資競争ということで非常に厳しいことが書かれています。例えば、コアティア2を六%にしようとしましたらメガバンクだけでも三十八兆円の資産圧縮が必要であるとか。相当貸し渋り、貸しはがしになる可能性もありますから、この辺りはきっちり金融大臣としてもフォローを願いたいと思います。
 では、実務的な質問をしたいと思いますが、大塚副大臣の方に質問します。
 もしコアティア1が七%に達成しないといけないということでしたら、例えば三メガバンク、大手信託、大手地銀五行、どのくらいの普通株の増資が必要なんでしょうか。これは質問通告しておりますが、もし分かればお答えください。
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大塚耕平#29
○副大臣(大塚耕平君) 当委員会の模様はインターネットや議事録を通じて市場関係者も大変関心を持って見ておりますので、まず事実関係を正確に申し述べさせていただきたいと思いますが。
 今委員が御質問の新しい自己資本比率規制、俗に最近はバーゼル3と言われておりますが、今年中に検討のたたき台となるべき案をまとめ、そして来年中に各国との調整を終えた合意案をまとめ、そして早ければ、持続的な景気回復が確認をされれば二〇一二年から導入をする方向で議論が行われているというのが現状であります。
 それに加えまして、確かに巷間報道されておりますように、最も厳しい想定でコアティア1は普通株式と内部留保だけということになっておりますが、しかし、そのコアティア1を算出するときの控除項目をどうするかということは大変慎重な議論が必要だというふうに思っております。
 したがって、そういう状況であるということを前提にして、あえて恐らく委員が御質問の前提というのは、まさしく今議論されている控除対象候補項目をすべて控除して、狭い意味での普通株式と内部留保だけのコアティア1という想定だと思いますので、今数字を申し上げることはできませんけれども、かなりの規模のこれは増資が必要だということは想像に難くないと思います。
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