総務委員会

2011-02-22 衆議院 全229発言

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会議録情報#0
平成二十三年二月二十二日(火曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 原口 一博君
   理事 稲見 哲男君 理事 小川 淳也君
   理事 黄川田 徹君 理事 古賀 敬章君
   理事 福田 昭夫君 理事 大野 功統君
   理事 坂本 哲志君 理事 西  博義君
      石井  章君    石津 政雄君
      磯谷香代子君    内山  晃君
      大谷  啓君    大西 孝典君
      逢坂 誠二君    奥野総一郎君
      笠原多見子君    小林 正枝君
      後藤 祐一君   斎藤やすのり君
      阪口 直人君    瑞慶覧長敏君
      鈴木 克昌君    高井 崇志君
      中後  淳君    中屋 大介君
      永江 孝子君    浜本  宏君
      平岡 秀夫君    藤田 憲彦君
      松崎 公昭君    皆吉 稲生君
      湯原 俊二君    赤澤 亮正君
      石田 真敏君    加藤 紘一君
      川崎 二郎君    佐藤  勉君
      橘 慶一郎君    森山  裕君
      稲津  久君    塩川 鉄也君
      重野 安正君    柿澤 未途君
    …………………………………
   総務大臣         片山 善博君
   内閣府副大臣       平野 達男君
   総務副大臣        鈴木 克昌君
   総務副大臣        平岡 秀夫君
   内閣府大臣政務官     園田 康博君
   総務大臣政務官      内山  晃君
   総務大臣政務官      逢坂 誠二君
   総務大臣政務官      森田  高君
   参考人
   (日本放送協会経営委員会委員長職務代行者)    安田 喜憲君
   参考人
   (日本放送協会経営委員会委員(監査委員))    井原 理代君
   参考人
   (日本郵政株式会社専務執行役)          中城 吉郎君
   総務委員会専門員     白井  誠君
    —————————————
委員の異動
二月二十二日
 辞任         補欠選任
  笠原多見子君     小林 正枝君
  小室 寿明君     磯谷香代子君
  湯原 俊二君     斎藤やすのり君
同日
 辞任         補欠選任
  磯谷香代子君     阪口 直人君
  小林 正枝君     笠原多見子君
  斎藤やすのり君    湯原 俊二君
同日
 辞任         補欠選任
  阪口 直人君     瑞慶覧長敏君
同日
 辞任         補欠選任
  瑞慶覧長敏君     中屋 大介君
同日
 辞任         補欠選任
  中屋 大介君     浜本  宏君
同日
 辞任         補欠選任
  浜本  宏君     小室 寿明君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 地方税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第四号)
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五号)
 公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第六号)
 地方自治及び地方税財政に関する件(平成二十三年度地方財政計画)
 行政機構及びその運営、公務員の制度及び給与並びに恩給、地方自治及び地方税財政、情報通信及び電波、郵政事業並びに消防に関する件
     ————◇—————
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原口一博#1
○原口委員長 これより会議を開きます。
 行政機構及びその運営に関する件、公務員の制度及び給与並びに恩給に関する件、地方自治及び地方税財政に関する件、情報通信及び電波に関する件、郵政事業に関する件及び消防に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、参考人として日本放送協会経営委員会委員長職務代行者安田喜憲君、日本放送協会経営委員会委員(監査委員)井原理代君及び日本郵政株式会社専務執行役中城吉郎君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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原口一博#2
○原口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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原口一博#3
○原口委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。古賀敬章君。
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古賀敬章#4
○古賀(敬)委員 民主党の古賀敬章でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 片山大臣、御就任をされまして、まことにおめでとうございます。
 大臣は、旧自治官僚として、中央から全国の地方自治に携わってこられたわけでございますが、また、鳥取県知事として、地方から我が国の地方自治施策をいわば受け身として経験されたわけでございます。言うならば、数少ない両者を経験された大臣ということで、国民がまた注視をし、そして、その期待たるもの、まことに大なるものがある、このように思っております。そういった意味で、どうぞ、お国のため、そしてまた国民のために、思う存分お仕事に精励されますことをまずもってお願いをいたす次第でございます。
 さて、持ち時間が十五分でございますので早速質問に入らせていただきますが、まず最初に、地上デジタル化についての御質問をさせていただきます。
 ことし七月の二十四日、完全デジタル化へ移行されるわけでございますが、政府がこの地上放送のデジタル化を発表しましたのが平成十年の十月、そしてその五年後には三大都市圏で放送が実際に開始をされたわけでございます。そして、ことし完全実施ということになるわけでございますが、長い年月をかけましてここまでようやくこぎつけた関係者の皆さんのこれまでの御努力に、本当に心から敬意を表したいというふうに思っております。
 徒然草の一節に、植木職人の教訓がございます。仕事は残り少なくなったときに本当に要注意であるという教訓でございますけれども、まさに、現在、あと五カ月、今、要注意の時期に入っているのではないかなというふうに思っておるところでございます。
 そこで、お尋ねでございますけれども、現時点でどのくらいの割合の世帯が既に準備を終えているのか、そしてまた、その率に地域差がかなりあるというふうに聞いておりますが、それをお示しいただきたいと思っております。
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片山善博#5
○片山国務大臣 地上デジタル放送への移行というのが、まだまだ随分時間があると私も以前から思っておりましたけれども、もうこの段階になりますと、あと半年を切るということになりました。私ども、省を挙げて、最後の追い込みに今専念をしているところであります。
 お尋ねのことでありますけれども、最近の調査といいましても昨年九月のデータしかまだないのでありますけれども、それによりますと、受信機の普及状況につきましては、地上デジタルテレビ放送対応受信機の世帯普及率は九〇・三%、全国平均でありますけれども、となっております。また、アンテナの設置など受信環境の整備に関しては、昨年十二月末時点で、九五%以上の世帯で本年七月までに対応が完了する計画となっておりまして、残る世帯についても取り組みを今進めているところであります。
 地域差について御指摘がありまして、やはり現状ではございます。調査によって、世帯普及率の一番高いところは、新潟県などは九五・一%ということでありますけれども、沖縄県では、同じ時点での調査で七八・九%ということであります。
 この沖縄についても、県の方でも随分努力をしていただいておりまして、私どもと協力して努力をしていただいております。例えば、県が独自の受信機購入補助をしていただいたり、離島におきます受信機の注文販売とか受信相談など、それから一斉ソフトテストや周知特番等を組んでいただいたりしております。
 これからも、これは沖縄に限りませんけれども、低いところと特によく連携をとりながら、格差が解消されるようにしたいと思います。
 いずれにしても、先ほど徒然草のお話も引き合いに出されましたけれども、確かに、はしごをおりるときに、上の方にいるときには注意をしないで、地上からあと数段になったときに注意をしろ、声をかけるというのが、たしか徒然草だったと思いますけれども、最後、手抜きをしないように、慢心しないように、改めて関係部局にもよく注意をし、私自身もこれに全力で取り組んでいきたいと思います。
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古賀敬章#6
○古賀(敬)委員 地域格差が一〇%以上あるということでございますけれども、想像するに、離島だとか僻地の範囲が広いところ、恐らくそういったところが原因の一つだろうというふうに考えられるんです。そういったところこそ、防災上の観点から大変重要な、カバーしなきゃならぬ地域であるというふうに思っておりますので、なお一層の御努力をお願い申し上げたいというふうに思っております。
 次は、高齢者の皆さんへの対応でございます。
 私の地元でも、高齢者の中には、まだデジタル化されるということすら知らない方もおいでになる。そしてまた、知っておっても、今までどおりテレビを見られさえすればそれでいいんだ、何もややこしいことに変えなくていいというようなお考えで、今までどおりテレビがアナログで見られるんだというふうに勘違いされている方も大勢いるわけでありまして、高齢者対策としてどういった方策をとられておるのか、お答えをお願いいたします。
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平岡秀夫#7
○平岡副大臣 お答えいたします。
 我々としても、これから努力しなければいけない大きな課題というのは、やはり高齢者の方々に対する対応だというふうに考えております。
 その視点に立って現状を申し上げますと、高齢者世帯の普及率については、昨年の九月末時点で九〇・四%ということで、先ほど大臣が答弁いたしました全国平均と余り変わらない状況にあるということではございますけれども、高齢者の方々については、よく事情がわかっておられない方、あるいは、どうして対応していったらいいかわからない方々が多くおられるというふうにも考えておりますので、平成二十一年度から、全国で相談会等を開催するということをしておりますし、御自宅を訪問して、地デジを受信するための具体的な方法についての助言も実施させていただいているということでございます。
 これからも、しっかりと対応していきたいというふうに思っております。
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古賀敬章#8
○古賀(敬)委員 高齢者に関して、これは要望でございますけれども、いわゆる地デジ詐欺というような案件も起きているやに聞いております。高齢者であるがゆえに被害者となるということのないように、ぜひこの対策も徹底してやっていただければというふうに要望させていただきます。
 次に、今回のデジタル化に伴いまして、財政基盤と申しますか経営基盤の弱い地方ローカル局は、設備投資やら周辺機材の整備でかなり多額の投資をしておるやに聞いております。政府として、デジタル化が経営の悪化に即つながるとは思いませんが、そういった状況が出てくる可能性があると想像ができますので、そういった経営が悪化したローカル局に対して何か方策を、またその可能性があるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
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平岡秀夫#9
○平岡副大臣 お答えいたします。
 放送事業者、特にローカル局にとって、デジタル化のための投資というものが経営環境を厳しくする要因であるということについては、私たちもそういう要素があるというふうにこれまでも考えておりまして、実は、昨年の臨時国会で成立させていただきました高度テレビジョン放送施設整備促進臨時措置法の一部を改正する法律というもので、番組制作設備については税制上の優遇措置を引き続き講じることが可能となったという環境があります。これに基づいて、現在提出させていただいております地方税法の一部を改正する法律案の中に、具体的な税制上の優遇措置を講じさせていただいているという面がございます。
 さらに、ローカル局につきましては、この税制優遇措置に加えまして、平成二十三年度予算案にも盛り込んでおります中継局整備への補助金なども活用いただきたいというふうに考えております。
 こうした措置は、平成二十三年度以前、平成十九年度以降も、いろいろな形でのローカル局へ対する、設備投資に対する支援というものを行っておりますけれども、二十三年度予算においてもそういう措置を講じさせていただいております。
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古賀敬章#10
○古賀(敬)委員 ありがとうございます。
 いずれにしましても、あとわずかということでございます。いわゆる現時点においてのサイレント層、全く物を申さぬ方々が、七月の二十四日、完全実施をされた時点で恐らく大きな声を上げてくるんだろう、それが一気に集中をする、短期間に集中するという予測がつくわけでございまして、それに対する万全の対応を準備されますことをお願い申し上げる次第でございます。
 次に、消防団について若干のお尋ねをさせていただきます。
 消防団の根拠は消防組織法の中に規定をされておるわけでありますけれども、昭和二十六年の議員立法によりまして消防組織法が改正をされ、それまでは任意設置だったのが、地方自治体に設置が義務づけられたということでございます。それゆえに、自治体の費用で消防団を運営していくという形になったわけでございます。
 それ以降も国からの補助金等はあったようでございますけれども、今は全くその補助金もなくなった。地方財政が大変厳しくなる中、消防団に対するいわゆる処遇が以前よりもかなり厳しくなってきた現状があるようでございます。
 現在、全国に消防団の数が二千三百八十団、そしてまた団員数が八十九万人というふうに言われておりますけれども、少子高齢化、そしてまた就業構造の変化等により、この団員数の減少に歯どめがかからないという状況も、地方にとっては頭の痛い問題でございます。
 そこで、国として、この消防団員の減数どめ、そしてまた増加に向かってどういった施策を今までやってこられたのか、そしてまた今後どのようにしていくのか、お聞かせをいただきます。
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片山善博#11
○片山国務大臣 御指摘のとおり、消防団の重要性について、私も、体験上も含めて認識をしているところであります。
 現在は、地域の防災でありますとか消防でありますとかは、基本的には常備消防によって賄うということになっておりますけれども、例えば大規模な地震のように面的な広がりを持つ災害が生じた場合には、常備消防だけでは到底対応し切れません。私もそういう経験があります。そのときに大きな役割を果たすのが地域の力で、その中心が消防団だと思います。
 近年、就業構造でありますとか地域社会の変化に伴いまして消防団の数が減っている、なかなかなり手が少ないということ、これは非常に大きな心配の種であります。地域としても、自治体としても苦労されておりますけれども、政府といたしましても、例えば地域に日中おられるであろう女性に着目して女性の団員をふやすことでありますとか、それから勤務先での事業所の理解を深めて消防団への参加を促すとか、そんなことを今やっております。それなりの効果はあるだろうと思います。
 ただ、御指摘のように、報酬がやはり年々、行政改革、財政改革の中で下げられているという実態がありまして、これは私も少し低過ぎるのではないかという認識を持っております。ぜひ、それぞれの自治体でいま一度、消防団員に対する報酬、処遇を見直していただきたいと思っておりまして、また、それに対応した地方財政措置も、総務省としても考えていきたいと考えているところであります。
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古賀敬章#12
○古賀(敬)委員 大変力強いお答えをいただきまして、ありがとうございます。
 各自治体に任せるということが基本でございますので、自治体は自治体なりに努力をしていかなきゃならないのは当然のことでございますが、消防団の運営交付金で、市町村でばらばらの対応が見られるものですから、全国で消防団に対する訴訟が、消防操法大会の賛助金の問題だとか飲食費の問題だとか、そういった部分で現に起きております。
 消防団員にとりましては、何で一生懸命やっているのに裁判を起こされなきゃならぬかと。そしてまた、団長さんに至っては、住民とまた団員の間に挟まって、だれが消防団長なんかやるものか、やりたくない、そういった雰囲気も醸し出されるような現状があるものですから、もちろん今、国として基準を決めておられるのは承知をいたしておりますけれども、その全国の差がばらばらになって、それを何かもっとうまく団員が働きやすい環境をつくるために国としての指導なりをやっていただければ、現場としてはありがたいのではないかなというふうに思っております。その御意向があるかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。
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片山善博#13
○片山国務大臣 実態をよく把握いたしまして、できる限り消防団の団員の皆さん方が仕事がしやすいように、また消防団に多くの若い方が入りやすいような環境を整える、そのための対応を考えてみたいと思います。
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古賀敬章#14
○古賀(敬)委員 ありがとうございます。以上で終わります。
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原口一博#15
○原口委員長 次に、石田真敏君。
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石田真敏#16
○石田(真)委員 自由民主党の石田真敏でございます。
 片山大臣に質問をさせていただきたいと思うんですが、実は去年、就任された直後に大臣所信でお伺いしたいなと思っておったんですが、委員会がうまくいかないでその機会を逃しまして、きょうにずれ込んだわけです。そのときの通告も既にしておったんですが、それも含めてきょうは質問をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 民主党と自民党、私は、これは基本的なところで随分違うと思います。この一年半の政権運営を見ておりまして、そういう感じがいたします。
 それで、政権交代の後、いろいろ矢継ぎ早に方針とか施策を出されましたけれども、どうも我々は違和感を覚えてきたわけでありまして、そのことについて、実は、自民党の中に真の政治主導検証・検討でしたか、PTをつくりまして、私、事務局長をさせていただきましたけれども、報告書も出させていただきました。
 そういうことに基づいて、まず初めに、政治主導とかそういうことについて何点か御質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 まず、菅総理、「大臣」という新書の本を出されましたね。政権交代後にも増補版を出されたんですけれども、その中で、日本の憲法に三権分立の規定はないと書いておられるんですね。それから、政権党は、立法府と行政府との両方を国民から託されたことになるというふうに言っておられる。これは三権分立がないということに関連するんだと思います。
 それからまた、参議院の内閣委員会で我が党の議員の質問に答えて、議会制民主主義は期限を区切ったあるレベルの独裁を認めることだ、こういう発言をされておられます。
 これは菅総理の本質に根差していると思いますが、片山大臣、菅総理のこういう考え方を御存じの上で大臣就任をされたのか、お聞かせをいただきたいと思います。
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片山善博#17
○片山国務大臣 私も、菅総理が以前に書かれました「大臣」、昨年ですか、増補版が出ましたけれども、その増補でない、原著の方を読みました。あと、増補版は増補のところだけ読みましたけれども、総理が今おっしゃったような考え方をお持ちであることは、私もよく存じております。
 これについてどうかということでありますが、確かに、私も総理の考え方に賛同する部分があります。
 といいますのは、我が国の国会は、国民が選ぶ、国権の最高機関であります。その国権の最高機関が内閣総理大臣を指名するわけでありまして、そうなりますと、国会、特に衆議院で多数党を占めた政治勢力が内閣をも構成するわけでありますから、その間に基本的な対立というのは、あり得ないとまでは言いませんけれども、普通はないわけであります。そうしますと、まさに政府・与党が一体となる可能性が強いと思います。
 そういう意味でいいますと、国民の信託を得て多数を託された政党、政治勢力が、国会はもとより内閣をもコントロールするということでありますから、その託された機関の、独裁という言葉がいいかどうかわかりませんけれども、大きな影響力を持つということだろうと思います。
 我が国では、三権分立ということを私どもも子供のときからずっと教わってきているわけでありますけれども、そのときの三権分立というのは、一つは、アメリカとかそういうところの政治制度を前提にした一つの理念、そういうものが色濃く反映しているんだろうと思いますし、もう一つは、これは私の考えでありますけれども、戦前の天皇主権の時代には、政府というのは、政党から超越した存在として、官僚集団で形成されてきたわけであります。その考えといいますか残滓といいますか、そういうものがやはり戦後も残ったんだろうと思います、考え方としては。したがって、政党とは別の、何か一つの確固とした政府があるんだ、そういうふうな考え方がないわけではなかったと思います。そういうことを前提にした三権分立というのは、私は説かれていたことがあるんだろうと思います。
 しかし、政府というのはそもそも内閣でありまして、その内閣は多数党が形成するわけでありますから、そういう戦前の天皇主権の時代の官僚を中心にした政府、三権のうちの一つを構成する政府というのは、今の国民主権の日本国憲法のもとでは私はあり得ないんだろうと思っております。
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石田真敏#18
○石田(真)委員 片山大臣がそういうお考えというのはちょっと違和感がありましたけれども。
 それでは、ちょっとこれは質問通告はしていませんけれども、行政の中立公平性と、今の政権与党がそういうものを一体的に運営していくということについての関係はどういうふうになりますか。
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片山善博#19
○片山国務大臣 それは、多数党が政府を形成します。そこでいろいろなルールというものをつくるわけです。これはもちろん国会がルールをつくるわけですけれども、政府・与党一体の中で政策を立案して、それに必要な法案というものを政府・与党で考えて、それを国会で決めるわけであります。
 その決まったことをきちっと忠実に実行するのが政府でありまして、政府は、そのルールを執行するプロセスにおいては極めて厳正な中立性が要求されるということだと私は思います。
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石田真敏#20
○石田(真)委員 この菅総理の考え方というのは、所信表明でも菅総理は言われましたけれども、松下圭一先生、大学の教授ですけれども、この方に非常に傾倒されていて、ここの中に書かれている国会内閣制、そういうものを基本にされていると私は思います。
 資料をお配りしていますけれども、この上の図が松下圭一さんの「政治・行政の考え方」という岩波新書に出ているんですが、一番下の出典、菅総理の「大臣」増補版にもこの図がそのまま引用されているんですね。わかりやすいので、皆さんにお配りしました。
 松下先生は、左側、今現在の三権分立に基づく国家の統治といいますか、機構をこういうふうにあらわしておられる。これを国家主権型ということで、矢印が上から下に向いているんですね。ところが、そうではなくて、松下教授は、国民主権型、右なんだと。矢印は上に向かっていきまして、国会があり、国会が内閣、裁判所が横に出てくるんですね。こういう形を言っておられるわけなんです。
 私は、いろいろ調べていく中で、例えばイギリス。イギリスのことを菅総理も見に行かれて参考にされたようですけれども、例えば村松岐夫学習院大学教授、この方が編さんされた本の中に出ているのは、イギリスでは、政治と行政は、その本質的役割、立場を異にするものとして、上下関係ではなく対等の協働関係にあると書いておられるんですね。私は、これがいわゆる三権分立的な発想だというふうに思います。
 ところが、今の、この一年半の民主党の政治主導というものを見てきますと、いわゆる政治が上に乗っかって、行政に対して、例えば政務三役会議にも入れないとか、政務三役で決まったことは無条件に実行しろとか、そういう協働関係というような形をつくり切れなかったところに今の民主党の低迷の原因があるのではないかな、そういうふうに思うわけでありますけれども、大臣はこの一年半の民主党の政治主導についてどのように評価されているか、お聞かせいただきたいと思います。
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片山善博#21
○片山国務大臣 先に、せっかく資料をいただきましたので、これについて少しコメントさせていただきますと、松下さんのこの考え方、右側の図というのは、私もさほど違和感はありません。こういうことだろうなと思います。むしろ、左側について、現状はこうだというところに私は違和感があります。むしろ、現状も右側になっているはずなんですね。ただ、上下関係が、いつも国民が下に来てしまっているのは私たちの思い込みだろうと思う、本来は、国民主権でありますから、国民が上に来るような図を書くべきだろうと思うのでありますけれども。現在が、現行憲法のもとで左側で運営されているというのは、いささか認識が違うのではないかと私は思います。
 政治主導でありますけれども、今議員がおっしゃった政治主導の考え方を伺っていて、私もさほど違和感はありません。一番言えますのは、国家を運営するのはだれかといいますと、それは、官僚の皆さんではなくて、国民から選ばれた国権の最高機関である国会、そこから形づくられました内閣、今私もその一員でありますけれども、その内閣が政府の主役であります。決して官僚の皆さんが主役ではありません。
 ただ、国民の代表で構成される内閣、それからそのもとで仕事をする官僚の皆さんは、決して二項対立的な対立軸ではない、まして排除すべきものでは決してないと思います。国民から信託をされた、国民の代表である皆さん方の意思に従って官僚の皆さんは中立的に仕事をする、こういう役割だろうと思います。
 政権交代があった後、自民党政権が長く続いて、その中で、ある意味では官僚機構もその自民党内閣の中にいわば組み込まれていたようなことがありましたので、そこをはがすと言うと変ですけれども、中立に戻すという作業を新政権がされるときにいささか行き過ぎのような面がひょっとしたらあったのではないかと、私も外から見て思っておりました。
 最近そういう面も徐々に解消されて、先般も、政務三役会議には次官なり幹部官僚をぜひ加えるようにという、そういう内閣の方針も出ましたので、徐々に是正されてきたのではないかと考えております。
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石田真敏#22
○石田(真)委員 大臣は政治主導をどう考えるかと次に御質問しようと思ったら、答えていただいたのでそれでいいんですが、実は、我々はPTでいろいろ議論する中で、三権分立が憲法の規定にないというのはどういうことだということで、憲法学者の方にお話をお伺いさせていただきました。
 三権分立を規定した憲法なんというのは、世界じゅうにないんだそうです。章ごとに行政、立法、そういうふうになっている、それが三権分立の意味なんだということであります。三権分立というのは当然のことであって、憲法というのは自由と民主に由来する。三権分立というのは、つまり自由なんだ。つまり、権力の抑制という意味で自由なんだと。それからもう一つ、国民主権なんだと。それは政権の正統性という意味なんだ、それが民主なんだということを言われました。
 そういう意味からいうと、民主党というのはまさしく、三権分立、権力の抑制がない政党なんだなと改めて感じたわけで、自民党というのは、その両方を持っているから、権力の均衡も考えるし民意の正統性も考える政党だなと、改めて、そのお話を聞かせていただいて感心したんです。
 政治主導については、少し民主党の方でも、先ほど御紹介のあったように、政務三役会議に事務次官とか官房長が入ってよろしい、そういうような話になってきたようですけれども、ぜひ一日も早く、政権交代する方がいいと思いますけれども、一日も早くまともな政治主導をやっていただきたいなというふうに思います。
 それに関連してなんですけれども、地域主権です。
 菅総理は、この松下圭一さんの「「松下理論を現実の政治の場で実践する」ことが、私の基本スタンスだった。」、このように本の中で述べておられるんですね。それから、仙谷前官房長官も松下理論の信奉者と言われています。
 そういうことで、松下さんの本、幾つも出しておられますけれども、一九九五年の著書、この中にこういう言葉があります。国家主権の崩壊はもう常識となっています、今日、自治体は、国際機構と同じく、政府として自立してきた、ここから政府は自治体、国、国際機構に三分化します、このように述べておられるんですね。
 それで、松下さんの一貫しているのは、先ほどの図でもそうですけれども、国民主権はあるけれども、国家主権は否定をされているんです。私は、今憲法学者の話を言いましたけれども、憲法学者からというか、憲法的には、主権というのは二つあるというふうに思います。一つは、国家の主権ですね。それからもう一つは、国家における主権ですね。国家の主権というのは、対外的に国家主権。国家における主権は、国民主権とかいろいろあると思いますけれども、正統性に基づく主権だ、そのように思うわけです。
 そういう中で、その松下さんのお話、私は勉強不足かわかりませんが、著書を読ませていただく範囲では国家主権というのを否定されておられる、そのようになってくるわけでありまして、それを信奉されている民主党政権ということになってくると、従来からずっと議論に出ていますけれども、地域に主権があるという発想があるのではないか、そういうふうに思われる節がこういうことを並べてきますとあるわけですけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。
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片山善博#23
○片山国務大臣 今御指摘になられました松下さんの本の中に、国家主権というのは消失するというか溶解してしまうということは、私は、現在の世界を見てみたときに妥当的ではないと思います。
 ただ、日本国憲法ができましたときに、我が国は、平和主義を標榜し、そして戦力は持たないという規定を置いて、交戦権も認めない、そういう規定もあわせて置いて、国の安全というのは諸国民の公正と信義に託すんだ、そういう思想を持って憲法ができましたので、それの延長としてそういう発想は出てくる可能性はあるだろうと思いますけれども、現在の世界情勢を見たときに、日本を初めとする国家というものの存在を決して無視することはできない。むしろ、国家の役割、意義というのは、最近見てみますと、年々大きくなっているのではないかと思います。
 そういう意味では、議員がおっしゃったような主権というもので、一つの、対内的な権力の正統性を示すための国民主権という、これは当然でありますし、もう一つの、対外的に国家が主権を持っている、その主権の発動としてそれぞれの国の安全を守り国民を守るということ、これは重要だろうと私は思います。
 それと関連して地域主権というものについての言及がありましたが、私は、松下理論なるものに基づいて、国家主権というものは消失してしまうんだから、だから日本の中はそれぞれの地域主権でいいんだという考えに基づいて民主党の地域主権というものがマニフェストに書かれたわけではないと思います。
 以前も議員とやりとりした記憶がありますけれども、むしろ、中央集権とか中央主権ということに対して、もっと地域の自主性とか、地域のことは地域が決めるという、その基本原則に立って地域主権という用語を使われた。
 これは、あえて申しますと、自民党時代にずっと地方分権という言葉を使ってきて、それと少し趣を変えた言葉が必要だということももちろんあったでありましょうし、もう一つは、そもそも分権ということではなくて、もともと、地域のことは地域が決めるんだ、そういう思想が本来あるべきだ、そういう意味合いで地域主権という言葉を造語されたのではないか、私は当時外におりまして、そういう印象を持っておりました。
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石田真敏#24
○石田(真)委員 それであればいいんですけれども、やはり、先ほど申し上げたような話をずっと並べてきますと、どうもそういうのが底流にあるんじゃないかなと思うんですね。
 もう一つ、前にも原口委員長に大臣のころお聞きしたんですが、民主党は余り国民という言葉を使わないんですね。市民という言葉を使うんですよ。市民という言葉が物すごく多用されますね。
 今、例えば松下圭一さんも市民自治と言いますけれども、地方自治というのは、団体自治と住民自治ですね。こういう中で、市民自治という、市民という言葉を使われる。あるいは、地球市民と言われるんですね。鳩山前総理も使われたと思いますが、仙谷前官房長官のホームページを見たら、地球市民と出てくるんですよ。どうも国家観というのがちょっと希薄なのではないかなというふうに思うわけです。今回も、市民公益税制ですよね、NPO法人の寄附税制。市民公益税制。
 大臣、この市民というものの一連の使われ方について、どのように思われますか。
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片山善博#25
○片山国務大臣 市民というのは、地方自治の分野での実定法には多分ないと思います。あるとすれば、市町村というのがあって、その市の住民のことを市民と呼ぶというのは、これは多分常識的だろうと思います。
 この市民という言葉がよく使われるのでありますが、私もこんな経験があるんです。知事をやっておりましたときに、私も市民という言葉をちょくちょく使っておりましたら、ある集会で参加者から質問がありまして、私は何とか町の住民なんですけれども、市民といったときに町民は入らないんでしょうかと言われて、なるほどそういうとらまえ方もあるのかと思ったんです。
 市民という言葉をどういう文脈で使っているかといいますと、これは、例えば英語で言うシチズンとかフランス語のシトワイヤンとか、多分そういうものの訳語として使っている嫌いがあるんだろうと思います。
 それはどういうことかといいますと、歴史的な経緯を言うと、人権の主体である、人権を持つ、人としての権利を持つ主体としての市民ということ、これはフランス革命以来の用語ではありますけれども、そういう考え方が色濃く反映しているんだろうと私は思います。これを我が国の実定法に置きかえて言えば、これは住民ということになります。ですから、住民ということを使ってもいいんだろうと思います。まあ、言葉を使う方の感性の問題かもしれません。
 それから、このたび、市民公益税制、こう言っていますが、これは先ほど来申しました市民ということの定義ともちろん関係はありますけれども、ここはむしろ、私は、従来の寄附税制といいますものは、どちらかというとやはり官に偏った、官に偏重した趣が強かったと思います。国とか国に関係のあるところに寄附した場合には非常に優遇がある。その他の、民間の公益的活動をしているところに寄附をしても、それは非常に厳格で、限定されていた。
 そうではなくて、もうお役所を介さないで、それこそ市民といいますか、民間から民間に必要な財源が流通して、そこで国民、住民にとって必要な公共的なサービスが充足される、こういうことを期待するのが新しい公益税制だろうと思うんです。そのときに、国家とか地方公共団体を介さないで、国民同士、市民同士、住民同士の間で必要な浄財がやりとりされる、そういうことを期待しているという意味であえて市民とつけたのではないか、これは私の推測でありますけれども、そんなふうにとらえております。
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石田真敏#26
○石田(真)委員 実定法にないと言われましたね。まさしくそうなんですよ。非常にあいまいな使われ方をずうっとしていって、そしてそれが、それこそ市民権を得てしまうわけですよ。ここが問題ではないか。地域主権もそうですよ。実にあいまいなままに、しまいに、それが中心にいっちゃうんじゃないか、そういうような感じが私はするんです。
 さきの委員会で、坂本委員の質問に対して大臣は、先ほども答弁されましたけれども、余り深い意味はないんじゃないかということを答弁されていますけれども、私はその辺を非常に危惧する。
 もう一つつけ加えますと、菅総理は著書で何と言っているかというと、政権交代をした後の著書ですよ、「原理が変わる」と書いているんですよ。「国のかたちを変えるための本格的な制度改革は、すべてこれからの仕事だ。」と書いておられるんですよ。そういうふうに書いていて、地域主権とか、今申し上げた、国民という言葉ではなしに市民とか、それで松下圭一さんのスタンスを政治の場で実現するのが私の使命だみたいなことを言っておられるわけでしょう。これを本当にそんなに軽くとらえていいんですかという話になってくるわけなんですよ。
 もし大臣が、今言われるように、そんなに深くないと言うんだったら、この際、地域主権という言葉は法案から一切消していただきたいと思いますが、どうですか。
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片山善博#27
○片山国務大臣 国の原理を変えるということを言われたとすれば、私は、憲法を変えようとかそういうことでは毛頭ないと思うんです。むしろ、現行の日本国憲法にできるだけ沿ったような、そういう運用の仕組みにシフトさせていきたいということではないかと私は思いますし、私自身も実はそう思っているんです。
 といいますのは、我が国は、戦後、新しい国づくりとして出発をしたわけでありますけれども、なかなか原理どおりにいっていない面が多々あります。それが、私に関連の深い地方自治の分野でもあります。
 地方自治法は、昭和二十二年に日本国憲法と同日に施行された法律でありまして、日本国憲法が基本原理としております民主主義を草の根から実現させる、そういう役割を担っていると思うんです。そのために、憲法では地方自治の本旨というものを書きました。
 国家が必要以上な介入をしてはいけない、住民で形成される自治体の自由な意思というものをできるだけ尊重しなければいけないというのが地方自治の本旨でありますけれども、必ずしもそれが全うされていない分野が幾つもあります。私もそれは県の知事を経験しておりまして痛感したところでありまして、そういうものを変えていこう。これは具体的な実定法の改正はもちろん必要になりますけれども、それ以外の運用の面もあります。そういうものを変えていこうということが、先ほど引用されたような表現になったのではないかと私は思います。
 地域主権というのは大した意味はないんだと以前申し上げたつもりはないんです。そうではなくて、経緯を私も外から見ておりましたら、地域主権型道州制というものがありました、提唱されている方は今国会議員になられておられますけれども。それに対して、そうではなくて、中央の視点で国家というものをもっと整理しなきゃいけない行政整理型の道州制論というのももちろんありました。これを称して中央集権型道州制と言い、それに対して、違いを際立たせるために地域主権型道州制と言われたのではないかと私はそんたくしているんです。
 そういうものがあって、それが論じられているときに地域主権という言葉が一つ造語としてできて、ただし、民主党のマニフェストからは道州制はなくなっていたというか、もとからなかったのかもしれませんけれども、道州制というものは盛り込まれなかったので、地域主権という言葉がむしろ象徴として残されたのではないかというのが私の解釈でありまして、そういう意味合いだと理解しているということを申し上げたわけで、大した意味がないということを申し上げたわけではありません。
 では、この地域主権という新しい造語を実定法のレベルでどうするかというのは、まさに、法案の審議過程でこれをどうするかということは、国会、国民の代表である皆さん方でお決めいただいたら結構なことだと私は思います。
 ただし、意味合いだけは失っていただきたくないと私は思います。
 それはどういうことかというと、これは昨年の一月二十九日に鳩山前総理が施政方針演説の中でおっしゃったんですけれども、地域のことは、その地域に住む住民の皆さんが責任を持って決めることなんです、これが地域主権の意味なんですということをおっしゃられて、私は当時外にいて、地方自治法の教科書に引用してもいいような非常に的確な表現だと思って伺っておりまして、その意味合いは非常に大切なことだと思います。
 それをどうあらわすかというのは、実定法を審議するときに、どういう用語にすると一番国民にわかりやすいか、そごが生じないかということを御審議いただければいいと思います。
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石田真敏#28
○石田(真)委員 これ以外にも、原口大臣のときに検討されている地方自治法の改正に当たって、地方政府基本法なんですね。これは地方自治基本法じゃないんですよ。こういうことがいろいろな場面に民主党政権の場合はあるということを指摘しておきたいというふうに思います。
 地域主権をもうちょっと詳しくしたかったんですが、大臣が非常に詳しく答弁していただいておりますので、時間がありません。また次の、地域主権の議論のときにさせていただくとして、次の質問をちょっとさせていただきたいと思います。
 今話題の大阪都、中京都、この構想がありますが、先日、愛知県で選挙がありましたね、トリプル選挙。この中で、私は、大きく分けて三つぐらい問題を投げかけられたのではないかなというふうに思います。その辺についてお聞きしたいのです。
 まず一点目は、市民税減税と議員報酬半減という、これは見方によったら非常にポピュリズムといいますか、例えば議会と対立構造を明確にして選挙を行うというようなことで、見ている方はおもしろいんですけれども、非常に危うい一面もあるわけです。
 大臣は、この市民税減税と議員報酬半減、こういうことが選挙の争点になることについて、どのように思われますか。
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片山善博#29
○片山国務大臣 一般論として申しますと、争点になることは大いにあり得ることだと思います。
 ただ、政治家がこれを争点として取り上げる場合には、誤解のないような取り上げ方をされるべきだと思います。二項対立的に、善か悪か、マルかバツかというとらえ方ではなくて、そのことによって何がもたらされるのか、もっと言えば、それより前に、現状何が問題で、それに対する対策として、課題解決の手段として減税なりがあるのか、そういう問題設定をされるべきだと思います。
 といいますのは、減税をすることですべてが解決するかというと、決してそんなことはありません。例えば、私が知事をしておりましたときにも感じましたけれども、もっといろいろやりたい仕事はありました。だけれども、財政の制約がありましたから、ここで我慢しておこうということでありました。そうすると、ひょっとしたら増税の方がかなっているかもしれない、だけれどもそれは難しい、そういう折り合いをつけておりました。ですから、減税をすることによって何が変わるのかということを具体的にやはり示されるべきだと思います。
 議員報酬にしても、じゃ、その報酬を減らしたことによって人材が得られるかどうか、そういう観点からの点検も必要だろうと思いますので、ぜひ、争点として取り上げられることは大いに結構だと思いますけれども、具体的に、冷静な市民の選択ができるような、また市民と使いましたけれども、有権者の選択ができるような、そういう問題設定をされるべきだと思います。
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