環境委員会

2012-06-05 衆議院 全307発言

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会議録情報#0
平成二十四年六月五日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 生方 幸夫君
   理事 大谷 信盛君 理事 川越 孝洋君
   理事 近藤 昭一君 理事 矢崎 公二君
   理事 横山 北斗君 理事 田中 和徳君
   理事 吉野 正芳君 理事 江田 康幸君
      網屋 信介君    岡本 英子君
      柿沼 正明君    金森  正君
      工藤 仁美君    篠原  孝君
      空本 誠喜君    高邑  勉君
      高山 智司君    玉置 公良君
      森岡洋一郎君    山花 郁夫君
      横光 克彦君    吉川 政重君
      井上 信治君    近藤三津枝君
      塩崎 恭久君    丹羽 秀樹君
      福井  照君    古川 禎久君
      斎藤やすのり君    佐藤ゆうこ君
    …………………………………
   議員           塩崎 恭久君
   議員           柴山 昌彦君
   議員           吉野 正芳君
   議員           江田 康幸君
   議員           吉井 英勝君
   議員           服部 良一君
   議員           柿澤 未途君
   議員          松木けんこう君
   環境大臣
   国務大臣
   (原発事故の収束及び再発防止担当)        細野 豪志君
   経済産業副大臣      柳澤 光美君
   環境副大臣        横光 克彦君
   環境大臣政務官      高山 智司君
   政府参考人
   (内閣官房原子力安全規制組織等改革準備室長)   森本 英香君
   政府参考人
   (内閣官房原子力安全規制組織等改革準備室副室長) 櫻田 道夫君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁原子力安全・保安院長)     深野 弘行君
   参考人
   (原子力安全委員会委員長)            班目 春樹君
   環境委員会専門員     高梨 金也君
    —————————————
委員の異動
六月五日
 辞任         補欠選任
  柿沼 正明君     網屋 信介君
  篠原  孝君     金森  正君
  岸田 文雄君     塩崎 恭久君
同日
 辞任         補欠選任
  網屋 信介君     柿沼 正明君
  金森  正君     篠原  孝君
  塩崎 恭久君     岸田 文雄君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 連合審査会開会に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 原子力の安全の確保に関する組織及び制度を改革するための環境省設置法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一一号)
 原子力安全調査委員会設置法案(内閣提出第一二号)
 地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、産業保安監督部及び那覇産業保安監督事務所並びに産業保安監督部の支部並びに産業保安監督署の設置に関し承認を求めるの件(内閣提出、承認第一号)
 原子力規制委員会設置法案(塩崎恭久君外三名提出、衆法第一〇号)
     ————◇—————
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生方幸夫#1
○生方委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、原子力の安全の確保に関する組織及び制度を改革するための環境省設置法等の一部を改正する法律案、原子力安全調査委員会設置法案及び地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、産業保安監督部及び那覇産業保安監督事務所並びに産業保安監督部の支部並びに産業保安監督署の設置に関し承認を求めるの件並びに塩崎恭久君外三名提出、原子力規制委員会設置法案の各案件を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各案件審査のため、本日、参考人として原子力安全委員会委員長班目春樹君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として内閣官房原子力安全規制組織等改革準備室長森本英香君、内閣官房原子力安全規制組織等改革準備室副室長櫻田道夫君、資源エネルギー庁原子力安全・保安院長深野弘行君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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生方幸夫#2
○生方委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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生方幸夫#3
○生方委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山花郁夫君。
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山花郁夫#4
○山花委員 民主党・無所属クラブの山花郁夫でございます。
 規制庁については、もともと四月一日スタートという目標だったわけですけれども、残念ながら、ようやく委員会での審議がスタートということになりました。この間も与野党でも協議がされてきたと承知をいたしておりますし、早期のスタートが望まれるわけですので、与野党の協議は政党間でございますので、衆法提出者の皆さんもぜひ議論を加速していただければと思っております。
 その上で、先般本会議でも質問させていただきましたけれども、細かいことも含め、また、本会議と違って往復でということになりますので、少し議論にわたることについても質疑をさせていただければと思っております。
 まず、この組織のあり方について、政府案と衆法では、基本的には、要するに、推進をするところと規制をするところをはっきり分けようということは同じだと思うんですけれども、ただ、その体制についていささか考え方の違いがあるのかなと思っております。
 まず基本的なことですけれども、例えば政府案ですと、原子力規制庁の長官という人物はどういう人がなるということを想定しているのか。また、衆法ですと委員会なんですけれども、委員長ということになりますね。大体、イメージとしては学識経験者みたいな人がなるのかなというふうに受けとめているんですけれども、まず、そのあたりについてのイメージを、政府側と衆法の提出者、両方に伺いたいと思います。
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細野豪志#5
○細野国務大臣 原子力規制庁の長官でありますけれども、やはり二つの要素があるというふうに思っております。一つは、原子炉の安全確保を科学的、客観的に判断をするという専門性の部分、もう一つは、今回の事故を経験をいたしましたので、やはり危機管理がしっかりできるという能力、この二つをどう考えるか、バランスするか、そういう観点から人選をしなければならないのではないかと思っております。
 加えまして、能力的な要素だけではなくて、昨年起こりました原発の事故をしっかりと反省をして、その反省に立った上で新たに規制をやっていかなければならないという、そういう要素も必要なのではないかというふうに考えているところでございます。
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塩崎恭久#6
○塩崎議員 基本的な考え方は今大臣からお話がありましたけれども、特に異論があるわけではありませんが、我々は法第七条で、委員長は、「人格が高潔であって、原子力利用における安全の確保に関して専門的知識及び経験を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。」ということで、特に、学識経験者、学者とかいうことを前提に、それでなきゃいけないというようなことを書いているわけではないわけであります。
 専門的な知識とか経験をしっかり持っている、なおかつ、規制行政ですから、実務的な行政の能力を兼ね備えた者がやはりいいんじゃないかというふうに思っていますし、諸外国でこのような委員の制度を持っているところ、アメリカとかフランスとか見てみますと、学識経験者、つまり学者バックグラウンドだけではなくて、行政経験、つまり役人出身という人もいるわけですね。
 フランスなんかの場合は、五人のうち二人が役所出身です。それも、日本でいえば産業政策局長までやってから原子力の世界に行って、そのままずっと規制をやっているというような人もおる。二人ともそうですね。ただし、二人とも事務官ではなくて、技術者、鉱山学校の出身のお二人でありまして、そういうことで、何もがちがちの学者というようなことを考えているわけでは全くないということであります。
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山花郁夫#7
○山花委員 イメージとしては、例えば行政経験者といっても、今御指摘があったように、日本でいうと経産省みたいなところの、技術者だというお話でしたけれども、今回、規制と推進というのを分離するということですから、何かイメージとしては学識経験者かなというイメージを持っていたんですけれども、必ずしもそうではないというお話でありました。
 ただ、いずれにしても、衆法ですと、いわゆる三条委員会ということで、要するに分離独立ということを非常に強調されているわけですけれども、趣旨はわからないでもないですし、かつて我々もそういうイメージを持っていたということは認めるところでありますが、ただ、実際今回の震災などを受けて、やはりちょっと考えなければいけないなというふうに我々も思った上で、与党ということで、政府提出の形の法案について議論をして、それでよしとしてきたという経緯がございます。
 一つは、本会議で他党の方からも、昔、民主党は三条委員会ということを言っていたじゃないかということを言われて、総理の方からも、いや、今回の震災を受けてちょっと検討し直したんだというふうに答えております。
 一つ我々が問題だよねと思っているのは、三条委員会の形にしますと、通常のときはまあまあそれでも何とかなるのかなと思いますけれども、いわゆる緊急事態なども想定をしたときに、それぞれの委員について国会同意人事ということになります。総理が国会の同意を得て任命するという形になるわけで、先ほど、通常のケースであれば問題ないよねと思っていたというふうに申し上げたのは、たまにイレギュラーなことがあって同意が得られないというようなことも、これまでの国会の経験の中で、この問題ではなくて、三条委員会についてはあったわけです。
 例えば国会閉会中であれば、任命して事後に同意をすればいいということになっていますけれども、例えば事後に同意が得られないとこれは罷免するということになってしまいますので、そういうリスクが発生してしまう。そうすると責任体制に空白が生じてしまうのではないかという問題意識を持っているんですけれども、この点について、衆法提出者の方々についてはどのように考えておられるんでしょう。
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柴山昌彦#8
○柴山議員 ありがとうございます。
 今、山花委員から御指摘になられているように、国会が閉会中ですとか、あるいは解散されている等の理由によりまして国会の同意を行うことができないという場合については、これは暫定的に政府の方で指名をするという規定がございます。
 それで、国会開会中について、これまでも、国会の同意を得られずに、国会がいろいろ空転して、記憶に新しいところですと、日銀の総裁の同意人事で再三にわたりまして民主党の大反対によってポストがずっと決まらなかったということもありますけれども、また、そういう事実を踏まえて検討しなくてはいけないということはありますけれども、ただ、あのときと違って、やはり原子力安全規制を担う組織の構成員ということは、まず、今おっしゃったように、人命にかかわる非常に重要かつ緊急性を要する人事である。これについてのコンセンサスは、恐らく、党派を超えて我々議員各位が持っているというように思うんです。それがまず一点。
 それから、あくまで、原子力規制組織ということになりますと、専門技術的な事務を遂行するのに必要な知識と経験を有しているかどうかという判断の客観性というものが比較的担保できるのではないかという、この両者を踏まえるべきだと思います。
 この両者を踏まえれば、政府も、適切な判断のもとに原子力規制委員会の委員長及び委員の人選案を提示することになると思いますし、そうやって提示された人事案について、国会でも迅速に詰めた議論をするということが期待されると思います。
 逆に、政府に人選をお任せするということになると、ともすると、先ほど委員御自身が指摘をされたように、推進側に偏った人選が行われてしまうということが私はあり得ると思いますので、そこはやはり、国会でオープンにかつ迅速に議論をするということがかえって求められるんじゃないかなというように思います。
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山花郁夫#9
○山花委員 中身について専門的、技術的なことであり、また、判断についても客観性が求められるというお話であります。
 そしてまた、コンセンサスが得やすいのではないかという話ですけれども、性善説と言ってしまうと言い過ぎかもしれませんけれども、うまく回る、要するにノーマルに回る話というのは、これは別にこの話だけじゃないはずで、余り我々も触れたくない話かもしれないけれども、日銀の件だって、一般的に言えばいろいろそういう理屈は立つんだと思うんです。
 ただ、国会同意人事というのはそれだけではなくて、まず、出す段階で情報管理等々いろいろ難しいところも結構あったりするわけでありまして、そこについて制度の問題としてちょっとそういうリスクがあるのではないですかということについては、今の御説明でもまだ解消できないのかなと思っておりますが、きょうは第一ラウンドなので、指摘だけにとどめさせていただきます。
 また、今御答弁がありました政治とのかかわりについても、ここがやはり我々との判断でちょっと違っているのかなと思っているところがあって、これは本会議でも議論させていただきましたけれども、緊急時の総理の権限についてでございます。
 災害時の総理の指示権ということについては、本会議の御答弁では、緊急時だからといって病状を総理に判断してもらいたいという話ではないはずだという御答弁だったと記憶しておりますけれども、ただ、問題はちょっと違うのかなと思っております。
 最終的に重い政治的な決断をしなければいけない、例えばお医者さんの例えでいえば、緊急時にお医者さんが診断したくないと言っているのに対して、ちゃんと診断せよというふうに命じたりということではないかと思っておりまして、塩崎委員からは菅リスクということを言われておりました。
 今、事故調で調査していますので、東電が全面的に撤退を申し出た、それについて当時の菅総理がとめたということについて、それを前提にして話すわけではありませんが、仮定の話としては、例えば、現場がもう撤退したいと言っているのに対して、政治の責任でそれを撤退するなと言うことというのはあり得るんじゃないかと思っております。
 事実関係としてあった、なかったという話をしているのではなくて、もし本当にそういうことがあったとすると、政治の側でかかわるということが必要なんじゃないか。その意味では、最低限、最後の手段としてそういうかかわり合いが必要だと我々は思っていますし、政府案もそうなっていると思っております。
 そうはいっても、そこは提出者が言われているとおりで、余り素人があれのこれのとむやみに指示をするというのは、これもこれで適切でないと思っておりますので、その発動要件について、むやみに指示が発せられないということについて確認をさせていただきたいと思います。
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細野豪志#10
○細野国務大臣 緊急時の原子炉の鎮圧については、本会議でも申し上げましたけれども、まず一義的には事業者がしっかりやる、そして、科学的な知見に基づいて、事業者の対策に対する指導、助言、必要な指示ということについては規制機関が行うという、そういうたてつけになっております。
 この規制機関というのは当然科学的、客観的に行うということになりますので、総理の指示権というようなことはここでは想定をされていないわけですね。
 ですから、今山花委員が御指摘をされたように、総理が指示権を発動するようなケースというのは極めて限定的であるべきで、国としての危機管理上の最低限の、かつ最後の手段として行うべきものだというふうに考えています。
 一つだけ、私が経験をした例で申し上げますと、総理が指示を出した中で私が非常に記憶にとどめておかなければならないと思っております指示が、三月二十日に出ております。この三月二十日の時点で何を我々がとにかく取り組んでいたか、やっていたかというと、プールへの放水をやらなければならないということで努力をしておったんです。まさに危機的な状況がまだ続いていたというふうに考えます。
 そのときに、自衛隊も放水能力がある、警察も放水能力がある、消防もある、そして、中では東京電力がそれをしっかりと受けとめてサポートしなければならぬという状況の中で、誰がどういうふうな順番で行くのかということについて、現場の実は混乱がございました。私は東京電力の本店でその調整に当たっておりましたが、どこがどういう判断をして、どういう順番で行くのかということについて大変大きな混乱があって、放水がスムーズにいかないという経験をしたんです。
 これは、本当にまさに危機的な状況の中で一刻の猶予もないということでありましたので、何らかの調整ができるような準備をしなければならないということで総理が指示書を出されたという、そういう経緯がございます。
 そこでは、さまざまな、そういう放水にかかわるような調整については、これは、自衛隊が中心となって調整をして決定をする、そして、一元的な管理を現地に派遣をされる自衛隊が現地調整所において行うという、この指示書がなければ放水というのはスムーズに行うことができなかったというふうに考えています。
 したがって、こういう事故を二度とは起こしてはならないし、撤退の議論なんかも本来あってはならない話でありますけれども、本当にこういう極めてシビアなケースになった場合に、最後の手段としての総理の指示権というのはやはり必要ではないかと、この一例をもってしても私はそのように考えているところであります。
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山花郁夫#11
○山花委員 大変貴重なお話を聞かせていただきまして、ありがとうございます。
 我々も本当に今回みたいなケースというのは二度とあってはいけないと思っておりますが、他方、今回あったことについてやはりちゃんと検証して、その教訓を生かしていかなければいけないと思うわけであります。
 衆法ですと、原災本部長の緊急時の指示の対象事項から委員会の所掌に関する事項を除いておりますので、そうすると、本会議でも御答弁ありましたけれども、今例えば国務大臣の答弁を聞かれて、そういうケースがあるんじゃないかということなんですが、我々としては、そういった意味で、最後のところでやはり政治がかかわる可能性というのは残しておいた方が、本当の緊急の事態のときにはいいのではないかと思っているんですけれども、衆法のたてつけだと、いわば切り離すというのは一つの理屈ではありますけれども、こういうケースでできるんですかと言われれば、できるとお答えになるんでしょうけれども、そういう極めて重たい政治責任を委員会の委員長が負うという形になってしまうと思うんです。本当にそれで適切でしょうか。
 そして、本当に三条委員会の委員長がそうした緊急時の最後の決断について担うということであって、政治が全く切り離されてしまう可能性があるわけですけれども、そこが適切なのかどうかということについての御認識を伺いたいと思います。
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塩崎恭久#12
○塩崎議員 極めて重い政治責任を負わされるんじゃないか、委員長に対して、委員会に対してという御質問でございますけれども、この点についてはかなり誤解が蔓延をしておりまして、非常に我々も迷惑をしているというか困っているというか、ですからこれは、委員会審議を通じて早くやろう、それで誤解を解いていこう、こんなふうに思っていたところであります。
 緊急時に原子力災害対策本部を設けて本部長のもとで緊急対処をするということについては、現行制度も今回の政府の提案も我々も全く変わらない、同じであるわけでありますし、自公案でも、政治の責任で判断すべき事項については引き続き総理が指示権限を有するということであるのでありまして、一方、総理の指示対象から外しているのは、委員会の所掌事務、すなわち、科学的知見に基づいて専門的に判断されるべき事項、これに限るわけであります。
 さっき菅直人リスクの話がありましたが、この間も私がテレビでもちょっと説明しましたけれども、別に菅直人さん個人を攻撃しているわけじゃなくて、要は、我々は皆同じなんですね。素人です。素人が専門技術的なことに口を突っ込んで大混乱をもたらしてリスクを高める、これを私は菅直人リスクと、申しわけないですけれども使わせていただいたということなんですね。
 そこで、もう一つ抜けていることは、何か三条委員会だと、全然遠いところに行って、月のかなたにいて、もう何もできないというようなことをお考えになっていらっしゃる方が多いんですけれども、世界の言ってみれば原子力規制当局に詳しい経験者が皆言っているのは、独立は孤立ではないと。つまり、独立していても、これはウェートマンの去年の六月の報告書にもあるように、緊密な協力というのは、この委員会と、それからあらゆるところがしっかりとやっていかなきゃいけない。ですから、一番やらなきゃいけないのは、総理とこの委員会がぴったしいつも一緒になっていなければいけないということだろうというふうに思うんですね。
 それで、誤解の典型は、プールへの放水とかあるいは海水注入とか、海水注入はともかく、プールへの放水は自衛隊にお願いするということなんですけれども、これは委員会がやるというふうに誤解されている方が多いんです。
 例えば毎日新聞の六月一日の社説にも、「最終判断は、国民の負託を受けた政治家の仕事である。自衛隊や警察、消防の出動なども同様だろう。」こう言っちゃっているわけですね。それは全然違う話であって、出動要請するのは、当然、本部長たる総理、これがおやりになるということなので、何ら変わるわけではないということを申し上げなきゃいけないんだろうと思うんです。
 要するに規制委員会は、専門技術的事項について科学的知見に基づく判断と対応をするのであって、政治的な決断を求められるわけではなくて、政治的な決断はやはり総理が、本部長がおやりになっていくというので、何も変わらないんだろうと思うんです。
 一方で、しかしそうはいいながら、今までとは違う独立性を持たせる、そして専門性を格段に高めるこの委員長及び委員会のメンバー、こういう人たちは、これまでとは違った重い責任はやはり負うわけであって、それは政治責任じゃなくて、この我々の法律に基づくマンデートに対する責任と覚悟をやはり持ってもらわなければいけないということが大前提で、それで、さっき申し上げた大事なことは、緊急時であろうと平時であろうと全く役割は変わらないけれども、しっかりとこの委員会と、それから総理を初めとする他の行政各部が協力を緊密にやっていくという中で、言ってみれば、事態を打開して安定を取り戻すということだろうと思います。
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山花郁夫#13
○山花委員 今御説明があったんですけれども、ただ、たてつけとしては、委員会の所掌に関する事項を原災本部長の緊急時の指示の対象から除いていますので、ちょっと限界事例かもしれませんけれども、例えば先ほど例として挙げた、撤退することが適切かどうかというのは、かなり専門技術的な知見が必要かもしれない。
 そして、実際にあったかなかったかじゃなくて想定ですよ、そのときに、ひょっとすると本当にその現場にいる人たちの命が危ないかもしれないけれども、でもとどまってくれというような話というのは出てくるのではないかという、限界事例じゃないかと言われるかもしれないけれども、そういうケースについて、書き方としては委員会の所掌に関する事項から外れるのかどうかというのが、申しわけないけれども、今みたいな御説明だと、普通の典型的なケースは当てはまるんですけれども、まさに限界的なケースについて、委員会の所掌なのか原災本部長がまだ依然として権限を持っているのかというところが必ずしも明らかではないのかなと思っているんですけれども、もう一度お願いできないでしょうか。
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塩崎恭久#14
○塩崎議員 明らかなことは、原子炉が異常な状態で危機的なところまで来ているというときにどうするかという判断をするのがこの規制委員会であって、これは炉規法に基づいてやるわけですね。そこの判断が専門的な、技術的な知見に基づいて行われる判断ですから、そこがやはり最終的には、この炉に対してどうするのか、そして、そこに対して鎮圧をするやり方としてどの位置にいながらやるかとか、そういうことについてはやはり判断をしなきゃいけないわけですね。
 退避をするとか、そういうようなことも、ですから、どの距離でやるのかとか、そういうことであって、すぐれてこれは専門技術的な問題に基づくもので、それをすべきかどうかというようなことは、当然、委員会が判断をして決断をしなければいけないと思いますが、先ほど申し上げたように、そういう大変重大なときには、特に、先ほど申し上げた緊密な協力関係、相談というものがあってしかるべきであって、本部長としては全体に対して責任を負っているわけです。その一部に、規制委員会の、言ってみればこの炉規法の世界で、オンサイトで頑張らなきゃいけないという責務があるわけでありますので、当然、本部長並びに他の関係者との間で緊密な協力と連携がこの委員会との間でなければいけないので、そういった一次退避を、どこまで、どういうふうにするのか。
 だって、やめてどこか旅行に出るわけじゃないのであって、技術的な判断の延長線上で退避をするかとかそういう選択肢が出てくるけれども、それが本当に正しいのかどうかというのは技術的な観点から判断をしなければいけないので、それは総理はできないということは先ほどお認めになったとおりであって、そういうことを総合的に、さっき言ったように一体不離でぴったしやっていくということが一番いい結果をもたらす最短の道だというふうに思います。
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山花郁夫#15
○山花委員 済みません、時間が迫ってまいりまして、ちょっと通告したのを全部できそうもないんですけれども、もう一つ、防災体制についてお伺いしたいと思います。これも本会議で少し議論をさせていただいた話です。
 広域にわたる避難とかモニタリングなどを円滑にやろうとすると、自治体の首長さんだとか、場合によっては自衛隊を動かすみたいな話が出てきて、平素からの調整というのが必要だと思うんですけれども、これについて、政府として具体的にどんなケースが想定されるのか、どんなことを想定しているのかというのを教えてください。
 あわせて、衆法の提出者については、もう一回聞く話ですけれども、できるんだというようなことを本会議でおっしゃっておられましたけれども、本来は、やはり原子炉の安全任務、先ほど、技術的な、専門的なということを言われた。そこを任務としている人たちが、こういった自衛隊との連携ということでやるのはちょっと現実的に難しいんじゃないかと思うんですけれども、改めてそこについて教えてください。
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細野豪志#16
○細野国務大臣 先ほどの件について一言だけ。
 塩崎先生の御答弁を聞いて、考え方としてそごはないなということで、正直、安心をいたしました。共通認識ができると私は思います。
 ただ、一つだけ、これから大事ないろいろな修正の議論も行われると思いますので懸念を申し上げると、原子力規制委員会設置法案を読ませていただいたんですけれども、ここについては、所掌の事務として、オンサイトもオフサイトも防災の部分は全て書かれているわけです。そして、その部分についての指示権は原災法上除かれているわけですね。ですから、科学的なものに限定をするんだとおっしゃるけれども、法律のたてつけとしてはそこは完全に除かれていて、そこを乗り越える指示権を発動できるようにはどうしても法律的には読めないということを私自身は考えておりまして、ぜひそこは詰めた議論をしていただきたいと思います。
 ちなみに、先ほど申し上げた放水の場合の指示の対象は、警察庁長官、消防庁長官、防衛大臣、福島県知事に加えて東京電力の社長となっておりまして、それぞれ省庁、考え方がかなり差がありましたので、かなり総理が強い指示権を発動しなければこれができませんでした。ですから、まさにこういったものに対応できるようなものが必要ではないかということを申し上げたいと思います。
 その上で御質問についてお答えをいたします。
 具体的には、事業者や自治体や関係省庁に対する放射線モニタリング、さらには、住民避難などについてのさまざまな、例えば輸送手段、スクリーニングの段取り、避難所、病院、介護施設の受け入れ先の確保、さらには、避難者への救援物資の調達や輸送なども今お話があった中に入ってまいります。
 ですから、そこも含めて平素から連携をして、政府全体として取り組まなければならない課題であると考えております。
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塩崎恭久#17
○塩崎議員 本会議でもお答えをいたしまして、そのときと同じことを言わざるを得ないというふうに思いますけれども、緊急時にちゃんとやれるためには平時からが大事だということで、平時についての防災対策に関する理解とか習熟、さまざまな事態を想定して、明確に目的を定めた上での訓練をやはりやっていかなきゃいかぬということで、さっきもお話があったように、原子力事業者、国、それから地方自治体、関係機関の責任体制、連絡調整の事前準備というのはやはりやっておかなきゃいけないんだろうというふうに思うんですね。
 NRCとか、ああいうところでも、これは住民なんかを巻き込まないで、NRCが主体となって地域の防災体制というのはふだんからやっているというのが当たり前でありますし、政府案でもたしかそうなっているんだろうと思うんですけれども、自公案では、原災法で改正を行って、対策の円滑な実施を確保するための指針をつくるとか、あるいは、事業者に対する防災訓練の報告の義務づけなどの予防対策の充実等に関する規定を新たに設けるとか、これらの事務を委員会にやらせるということに今しているわけでありまして、担当大臣がいるかどうかということは余りこの中身とは関係ない話であって、事務の実施に特に差異が、大臣がいるからできる、いないからできないということにはやはりならないんじゃないかなというふうに私は思っています。
 あのときも申し上げたように、我々は、この附則の六条六項で、政府は、東日本大震災における原発事故を踏まえて、速やかに、原子力災害が発生した場合における国、地方公共団体、原子力事業者等の間及び関係行政機関間のより緊密な連携協力体制を整備するため必要な措置を講ずるものと規定をしておって、今回、細野さんも御苦労されたわけでありますけれども、事前にいろいろなことが定められていなかったということで大混乱ということで、緊急時の対策を実効的に機能させるために、ふだんからやはり事前にあらゆる手順を決めておくということをやるということを、我々は附則で改めて政府に要望をしているところであります。
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山花郁夫#18
○山花委員 終わります。ありがとうございました。
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生方幸夫#19
○生方委員長 次に、柿沼正明君。
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柿沼正明#20
○柿沼委員 民主党の柿沼でございます。
 本日は、質問の時間をいただきまして、まことにありがとうございます。
 きょうは時間の都合で衆法提出の皆様への質問はございませんが、少し触れるところはありますけれども、そういう意味では、ちょっと申しわけございませんでした。
 福島の事故から一年三カ月がたちました。これまで、この規制機関ができるのが少し遅いんじゃないかという声も聞かれます。
 この福島の事故は、IAEAの国際原子力評価尺度、INESでレベル7、非常に過酷な、深刻な事故であると。今までレベル7というのは、チェルノブイリだけであります。あの有名なスリーマイルはレベル5で、その後、アメリカの原子力政策は、当面新設ができなくなった。
 そのことを踏まえますと、この福島の事故というのは、日本のエネルギーだけじゃなくて、生活も含めて、非常に大きな影響を受ける出来事だったということであります。そして、世の中の、世論を含めた国民の意識も大きく変わりました。ある意味、パラダイムは転換したということだろうと思います。
 そこで、今回の地震は、マグニチュード九、五百キロ近い地盤が動いた。震度も七、六強、非常に大きな地震でした。津波も、非常に大きな津波が来た。事故が起こった直後、政府も含めて想定外ということを言ったと思いますが、この想定外というのが大きな批判も招きました。
 まさにこの原子力規制行政というのは、想定外というのがあってはいけない。想定外だったんじゃなくて、想定を間違っていたんだという修正をしていただいてこれからに対応していただきたい。同じことが起こったとき、次はもう言いわけできない、想定外というのは絶対に言えない、そういうことだろうと思います。
 いろいろございますが、原子力規制庁は非常に大きな役割を担うものでありますし、逆に言うと、この規制庁が信頼されなければ、原子力というものはもう稼働もできなければ、新しいものもつくれない。そのくらい大きな役割を担うものというふうに思います。
 二〇〇七年六月、塩崎先生、官房長官のころでしょうか、IRRSというものが、これはIAEAのレビューですね。(塩崎議員「僕は官房長官じゃない、もう終わっている。十二月だろ」と呼ぶ)終わった後ですか。六月から七月に検査はしています。発表は次です。福田内閣です。
 この助言と勧告がありまして、非常に示唆に富む助言と勧告をIAEAからいただいています。保安院と原子力安全委員会の役割分担が明確でない、もっと明確化した方がいいんじゃないかと。それと、これは今回のことに非常にかかわりますけれども、保安院のエネ庁からの独立をしっかりした方がいいというものをいただいています。これから五年が過ぎているわけであります。
 きょう、多分この後御質問になられるでしょうけれども、共産党の吉井先生からも質問があると思いますけれども、国会では吉井先生も、福島第一事故に関して、非常用電源の問題について質問もされています。こうしたシビアアクシデント対策も含めて、おくれてしまった。いろいろなことが反省材料としてあると思います。
 そこで、原子力規制行政を新たに体制を構築するというタイミングですので、少し総括的な質問をさせていただきたいんですが、事故前に対処すべきだったことは何だったのか。事故後の対応の失敗は、これはかなり報道もされていますけれども、どういうものだったのか。今後の新体制でそうした反省、総括をどう生かすつもりなのか。
 ちょっとマクロの質問ですが、まずこれにお答えいただきたいと思います。
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細野豪志#21
○細野国務大臣 柿沼委員から今、IRRSのことについて御指摘がございました。
 二〇〇七年というのは、我々は野党の立場でありましたけれども、政権をとってから事故まで二年近くがたっていますので、その間も含めて、行政のあり方を推進サイドからしっかり切り離すという判断を、行政も、そして我々立法府もできなかったということに関しては、これは深刻な反省が必要だろうというふうに思っています。
 エネルギーの供給や原子力の推進というものが一つの大きな前提としてあって、その中で安全や規制のことについては考えていくという、私は優先順位を間違ったんだろうというふうに考えています。
 それが具体的な姿としてあらわれたのが、一つは、過酷事故は日本では起こらないという思い込みにとらわれて、いわゆる安全神話にとらわれてきたということ、そして、それの当然の帰結として、さまざまな新しい科学的、技術的な知見というのが、これが本来は取り入れられるべきなんですが、そういったことに積極的になってこなかったというそういうことが、今回のシビアアクシデントがまさに現実のものとなってしまった、シビアアクシデントによってこれだけ放射性物質が外に出てしまったということにつながった、そのように考えているところであります。
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柿沼正明#22
○柿沼委員 ありがとうございました。
 もう本当にこれは、どの党派か関係なく、これまで立法、行政に携わった全ての人が反省して次に進めていかなくちゃいけないということだろうと思います。
 今の大臣の御答弁の中にも出てきましたけれども、過酷事故は日本では起こらない、多くの国民も、少なくない国民と言った方がいいかもしれませんけれども、原子力安全神話、絶対安全神話、それに近いものを信じていました。もしかしたら信じさせられていた。言ってみれば、少しリアリティーが管理されたかなということがありました。
 本当に悲しい出来事でありましたけれども、いろいろなことが報道を通じて言われております。浜岡原発のことを言っていいのかわかりませんが、あそこはどう考えても大きな地震が起こり得る場所だということは、去年わかったわけじゃないです。昔から言われている場所でした。ところが、あそこに原発は実際に立地しました。これは、ここが安全だから立地した、ある意味の安全神話の中で、安全だという中で立地したんだと思います。
 その後、つい先月ですか、敦賀原発、ここも何か断層の真上に建てたということが言われております。今まさに調査をされているんだと思いますけれども、もしこういうことが起こってくると、この安全神話というのは何だったのかと。安全だから立地したというのは、恐らく、当時のまさに安全神話を神話ならしめるために言っていた言葉だろうと思います。立地できたところを安全だと言ったんだと思いますね。
 それはもう過去の出来事でありますけれども、そういうことを通じて、もう既にこの国には、五十四基、原子力発電所が立地されているんですね。その中には、使用済み燃料も含めて大変危険な状態がもうあるんです。つくっちゃったわけです。それをどうやって安全なものにしていくかがまさにこの規制庁であるということだと思いますし、先ほどのシビアアクシデント対策のおくれも含めて、こういう原発安全神話にどう対応していくのか。
 私は、これはちょっと大臣にもお聞きしたいんですけれども、この安全神話というものを、もうこれは金輪際終わりにしなくちゃいけない。まだ信じている人は余りいないと思いますけれども、ぜひ大臣の口からも、もう安全神話はないんだということも含めてしっかりとお答えいただきたい。
 安全神話と並んで、やはりこの国の原発政策の非常に大きなところを占めているのが、原子力村と最近言うんでしょうか、安全神話をまさにこの原子力村の論理の中で構築していったものというふうに思います。これから、既にある原子力発電所をどう管理して、どう安全なものにしていくのかも含めて、原子力規制庁、今度新しくできるこの新しい体制が信頼されなければ、とてももう社会がもたない、そんな状況だろうと思います。
 そこで、ちょっと自分ばかりしゃべっちゃいけないんですけれども、原子力安全神話は恐らく崩壊してきていると思います。安全規制行政にもゆがみを生じさせてきた、そのことについて大臣のお考えを、ぜひこれは、もう安全神話は終わりなんだということも含めておっしゃっていただきたい。
 それともう一つ。原子力村論理に立脚した今までの政府の論理構成、それに対する不信感は物すごく高まっています。そんなことはないと思いますけれども、大飯原発再稼働をめぐるいろいろな動きの中で、多くの国民の皆さんが見せられたあの切り取った画像では、まだこの原子力村の論理があるんじゃないか、こういう不信も持たれているわけですから、そこはそうではないということも含めて、安全神話の部分と原子力村の論理の破壊、もう破壊させていくんだということも含めて、ぜひ所見をいただきたいと思います。
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細野豪志#23
○細野国務大臣 今御指摘をされた二点は、非常に重要だと思います。出発点として、しっかりとそれこそ我々が肝に銘じてやっていかなければならないことを御指摘をされたというふうに考えます。
 まず安全神話でございますけれども、これは完全に払拭をしなければ、そもそも、新しい原子力規制機関そのものの信頼を取り戻すことができないと考えております。
 安全神話というのは、ここまでやればもう絶対安全で問題がない、そう考えることなわけですね。そういうふうに考える結果として、それ以上のシビアなケースについての対応を怠るということにもなるわけです。ですから、そこはそういった神話に陥ることがないように、厳にそこは我々が肝に銘じてやっていかなければならないところであるというふうに思っています。
 そこで、原子力の安全確保や防災体制の強化ということについては、常に高いレベルを目指していく必要があります。終わりはありません。そして、それを、これだけの事故を経験をしましたので、我が国は常に世界の先頭になってやっていく、これが安全神話を克服する唯一の道であるというふうに考えております。
 制度としては、当然、推進サイドから独立をさせるとか、当たり前のことでありますが、そういったことがありますが、どういう組織になったとしても、安全神話にとらわれない、今申し上げたような発想に立つことは極めて重要であるというふうに考えます。
 もう一点、原子力村でありますが、これもやはり大きな問題の一つだ、そのように考えます。
 私も、エネルギー政策そのものについては、議員になってから私なりに野党時代から関心を持ち、かかわりを持ち、原子力の関係者ともそれなりにつき合ってまいりましたが、やはり、事故を受けて改めて、いわゆる原子力村と言われるような方々ともいろいろなコミュニケーションをとるようになりました。
 そこで感じましたことは、原子力の関係者というのは、規制側も含めて、原子力の推進という大前提があって、そして、その中で安全を確保するというそういう発想にどうしても立ちがちだということです。そこをやはり根本的に改めなければいかぬだろうと思います。
 したがって、新しく誕生する原子力規制機関は、まさに安全と規制をやる機関として専らそれをやります。ですから、そのことによって、原子力の推進が常にちらつくということとは組織としてははっきり離さなければならないと思います。そういう発想に立つ中で、当然、事業者の側にもやはりそれを求めていかなければならないと思います。
 これまで原子力産業というのは原子力の推進という大前提があったわけですが、むしろ、どのようにすれば安全を高めることができるのか、どのようにすれば環境をしっかりと維持をすることができるのか、そのことを追求していくような規制機関のあり方、さらには産業のあり方というものにそこはもう大転換をしていかなければならないというふうに考えます。
 その意味では、これまで言われてきたような原子力村そのものは、一度これはもう徹底的になきものにして、やはり新しい原子力の専門家というのを育てていかなければならない、そのように考えます。
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柿沼正明#24
○柿沼委員 大臣、ありがとうございます。
 今の言葉を多くの国民の皆さんもずっと期待していたと思います。なかなかそういう言葉が政府から発せられることがなく、事故後一年三カ月たちましたけれども、今は非常にありがたい、ありがたいというか、国民としてありがたい言葉だなというふうに思います。
 今、大臣がお話しになりましたけれども、まさに原子力の規制行政が信頼されるためには、やはり推進部門との分離ですね、規制と推進がしっかりと分離されること、そして、独立性というのは、今、山花議員の御質問でもいろいろありましたけれども、難しい面も多々ありますけれども、独立して、ある意味政治的なものにかかわらずに判断もできる部分も必要だということ、これにこの今回の法律は尽きるんだというふうに私は思います。
 そこで、ちょっといろいろあるんですけれども、先ほど、塩崎先生からも菅直人リスクという言葉が出てきましたけれども、事故後のことについては、マスコミから本当にたくさんたたかれ、政治家も官僚も財界も、事故調も含めて社会的制裁も受けているだろう。事業者である東京電力さんも、大きなリストラをしているわけであります。ただ、事故前の、本当に責任がある立場にあった原子力村の主導者、そういう方が、特定の名前は出しませんけれども、ほとんど問題にされていない。事故後の人たちはいろいろと批判され、たたかれ、社会的制裁を受けている。でも、事故前の人たち、特に公務員の方々は、何か責任をとるといっても、そのとりようもない。いわゆる首になるとか、そういうのもないですし、政治家のように落選の危機に遭うとか人気が落ちるということもない。民間企業のように、リストラになって給料が下がるということも余りない。
 そういう中で、今回、新しい原子力規制庁、そこの職員は、保安院と安全委員会、保安院の方が多数を占めると思いますけれども、そこが移籍するようなイメージだと思いますけれども、これは、箱が変わっただけで人が全部一緒だ。昔、まさに政策失敗とは言いませんけれども、原子力規制行政のいろいろな問題点をつくってきた人たち、その失敗をしてきた人たちがそのまま移ってくるというのでは、看板のかけかえじゃないか、同じ人がやっているんじゃないかと。
 もちろん、人間ですから、今までとは変わるんだ、もう自分たちは原子力村の論理からは離れるんだということでやってもらえればいいと思いますけれども、その辺についてはやはり不信感があると思いますね。
 その辺についてどういうふうに移籍人材というものを選定したりしていくのか、ちょっとそこについてお伺いしたいと思います。
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細野豪志#25
○細野国務大臣 新しく誕生する原子力規制組織の人材というのは、当面はやはり、これまでの原子力の規制に携わってきた、そういう経験を要する府省からの出向に求めざるを得ないというふうに考えております。
 ただ、そのときに注意をしなければならないのは、まずは、特に規制そのものにかかわる人間に関して言うと、これまで、特に経済産業省のもとで、必ずしも専門性を有していない人材もローテーションで回ってきていたという面があるわけですね。これはやはり改めていかなければならないだろうと思います。原子力に関する規制や技術について熟知した職員をまず集めるというのが大変重要ではないかと、こういうふうに思っております。
 その上で、もう一つ重要なことは、新しい組織のもとで、しっかりとそこで取り組むべき課題を明確にして個人の意識を変えていくということがなければ、恐らく看板のかけかえという御批判に応えることにはならないだろうというふうに思います。人選ももちろんでありますけれども、そうした組織の文化そのものを意識的につくり直す取り組みはぜひしていきたいというふうに思っております。
 これを当初は新しい規制機関ができる前に準備段階でやろうかとも思ったんですが、それはやめました。なぜなら、新しい規制機関をつくって、それこそ中で徹底的に議論をして生み出さなければ、その原則は絵に描いた餅になりかねませんので、新しい規制機関ができた段階でそのことをしっかりと議論をして方向性を打ち出し、そして、組織ももちろんでありますけれども、個人も変わるという面がなければならないのではないかと、こういうふうに思っております。
 そのほか、当然のことでありますけれども、人材という意味では、民間の研究機関などから人材も求めてまいりたいというふうに思っておりますし、中でもしっかりと育てていかなければならないというふうに思っておりまして、できるだけ幅広い人材を集めることができるような体制はぜひつくりたいというふうに考えているところでございます。
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柿沼正明#26
○柿沼委員 少し小さな質問を。
 この移籍は、出し手側の、例えば保安院とか安全委員会を所管する文科省、経産省が決めるのか、それとも受け手側の環境省が人材の選定をするのか、どちらなんでしょうか。
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細野豪志#27
○細野国務大臣 私は、今回の原子力の事故を受けまして、規制組織にかかわる主要なメンバーはほぼ全て一緒に仕事をしましたし、それぞれの人材のいいところも悪いところも見ておりますので、私なりに思うところはございます。
 ただ、野党の皆さんからの御意見も御批判もあり、余り政治が直接関与することは必ずしも好ましくないというお話もございますので、私なりに思うところはございますけれども、その組織のあり方については、トップの人選をして、そのもとでしっかりとやっていくということが重要ではないかというふうに思います。
 そのときに、私自身ももともとそのように考えておりましたけれども、ぜひお願いをしたいのは、何とか省から推薦をされたのでその人材を採るとか、人事のローテーション上、今そこにいるから採るというようなことがあっては絶対ならないと思います。そこは、個人の資質、一人一人をしっかりと見て判断をするということはぜひやっていただきたいと思います。
 懸念があるとするならば、私は一年半やりましたからわかりますけれども、本当に人選をきちっとやっていただけるような、そういう形での人事構成をいかにしたらできるかということについては、ぜひ与野党で胸襟を開いて議論をしていただきたいなと、そのように思います。
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柿沼正明#28
○柿沼委員 余り時間がなくなっているので。
 今回の規制庁は環境省の外局ということでありますけれども、環境省そのものは、今までの原子力の推進という意味での強いアクセル役ではなかったと思います。それはそれとしても、地球温暖化という意味では、環境省自身も原子力に対して、積極的にと言うかどうかはわかりませんけれども、アクセル役の一部を担ったということであります。
 規制庁の大きな位置づけとしては、やはり、独立性に加えて、推進と規制の分離というのが非常にあると思います。この辺はどうお考えなのか、環境省の外局になることでそこは問題ないのかどうか、ちょっと御意見をお聞かせください。
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細野豪志#29
○細野国務大臣 今回、新たな法律の中で、原子力安全規制の目的として、人と環境を守るということを明確にしております。今、環境省は、除染や福島県内の廃棄物の問題に取り組んでおりまして、いかにこういう原発の事故が起こったときに環境が破壊をされるか、そして人の生活が破壊をされるかということについて、最も深刻な影響を間近に見て対応している、そういう役所であるというふうに感じております。
 そういった意味で、先ほど温暖化の御指摘がございましたけれども、地球温暖化の手段として原子力を推進をするという立場にはもはやありません。それは、安全規制をしっかりやる中でしか原子力というのはあり得ないという、そういう大前提に省全体が立つ状況に今なっているということを申し上げたいと思います。
 その上で、環境省のもとに置かれる原子力規制庁という存在ではありますけれども、その独立性というのはしっかりと確保していくことが重要であり、法律的にもそのようになっております。
 具体的には、原子炉等の規制にかかわる行政判断については、法律上、長官に委任をされておりますし、予算についても、しっかりとしたそういう枠を設けてこれからやっていくという方針を出しております。
 したがいまして、環境省そのものも原子力の推進サイドという立場には立ちませんし、その環境省のもとに置かれる規制庁についても、独立性をしっかりと確保することで安全規制そのものをやり切る組織をつくっていきたいと考えているところでございます。
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