法務委員会
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会
会議録情報#0
平成二十六年二月二十一日(金曜日)
午前九時二分開議
出席委員
委員長 江崎 鐵磨君
理事 大塚 拓君 理事 土屋 正忠君
理事 ふくだ峰之君 理事 盛山 正仁君
理事 吉野 正芳君 理事 階 猛君
理事 西田 譲君 理事 遠山 清彦君
安藤 裕君 池田 道孝君
小田原 潔君 大見 正君
加藤 寛治君 勝沼 栄明君
門 博文君 神山 佐市君
黄川田仁志君 小島 敏文君
古賀 篤君 今野 智博君
末吉 光徳君 橋本 岳君
橋本 英教君 鳩山 邦夫君
平口 洋君 三ッ林裕巳君
宮澤 博行君 郡 和子君
田嶋 要君 横路 孝弘君
高橋 みほ君 大口 善徳君
椎名 毅君 鈴木 貴子君
西村 眞悟君
…………………………………
法務大臣 谷垣 禎一君
内閣府副大臣 岡田 広君
法務副大臣 奥野 信亮君
法務大臣政務官 平口 洋君
文部科学大臣政務官 上野 通子君
最高裁判所事務総局刑事局長 今崎 幸彦君
政府参考人
(警察庁長官官房審議官) 鈴木 基久君
政府参考人
(法務省民事局長) 深山 卓也君
政府参考人
(法務省刑事局長) 林 眞琴君
政府参考人
(法務省矯正局長) 西田 博君
政府参考人
(法務省保護局長) 齊藤 雄彦君
政府参考人
(法務省人権擁護局長) 萩原 秀紀君
政府参考人
(法務省入国管理局長) 榊原 一夫君
政府参考人
(公安調査庁長官) 寺脇 一峰君
政府参考人
(厚生労働省職業安定局派遣・有期労働対策部長) 宮川 晃君
法務委員会専門員 矢部 明宏君
—————————————
委員の異動
二月二十一日
辞任 補欠選任
安藤 裕君 橋本 英教君
門 博文君 勝沼 栄明君
菅家 一郎君 加藤 寛治君
同日
辞任 補欠選任
加藤 寛治君 菅家 一郎君
勝沼 栄明君 門 博文君
橋本 英教君 安藤 裕君
—————————————
二月十九日
国籍選択制度の廃止に関する請願(浅尾慶一郎君紹介)(第八三号)
もともと日本国籍を持っている人が日本国籍を自動的に喪失しないよう求めることに関する請願(浅尾慶一郎君紹介)(第八四号)
児童買春・児童ポルノ禁止法の早期改正に関する請願(山口壯君紹介)(第一四五号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件
————◇—————
この発言だけを見る →午前九時二分開議
出席委員
委員長 江崎 鐵磨君
理事 大塚 拓君 理事 土屋 正忠君
理事 ふくだ峰之君 理事 盛山 正仁君
理事 吉野 正芳君 理事 階 猛君
理事 西田 譲君 理事 遠山 清彦君
安藤 裕君 池田 道孝君
小田原 潔君 大見 正君
加藤 寛治君 勝沼 栄明君
門 博文君 神山 佐市君
黄川田仁志君 小島 敏文君
古賀 篤君 今野 智博君
末吉 光徳君 橋本 岳君
橋本 英教君 鳩山 邦夫君
平口 洋君 三ッ林裕巳君
宮澤 博行君 郡 和子君
田嶋 要君 横路 孝弘君
高橋 みほ君 大口 善徳君
椎名 毅君 鈴木 貴子君
西村 眞悟君
…………………………………
法務大臣 谷垣 禎一君
内閣府副大臣 岡田 広君
法務副大臣 奥野 信亮君
法務大臣政務官 平口 洋君
文部科学大臣政務官 上野 通子君
最高裁判所事務総局刑事局長 今崎 幸彦君
政府参考人
(警察庁長官官房審議官) 鈴木 基久君
政府参考人
(法務省民事局長) 深山 卓也君
政府参考人
(法務省刑事局長) 林 眞琴君
政府参考人
(法務省矯正局長) 西田 博君
政府参考人
(法務省保護局長) 齊藤 雄彦君
政府参考人
(法務省人権擁護局長) 萩原 秀紀君
政府参考人
(法務省入国管理局長) 榊原 一夫君
政府参考人
(公安調査庁長官) 寺脇 一峰君
政府参考人
(厚生労働省職業安定局派遣・有期労働対策部長) 宮川 晃君
法務委員会専門員 矢部 明宏君
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委員の異動
二月二十一日
辞任 補欠選任
安藤 裕君 橋本 英教君
門 博文君 勝沼 栄明君
菅家 一郎君 加藤 寛治君
同日
辞任 補欠選任
加藤 寛治君 菅家 一郎君
勝沼 栄明君 門 博文君
橋本 英教君 安藤 裕君
—————————————
二月十九日
国籍選択制度の廃止に関する請願(浅尾慶一郎君紹介)(第八三号)
もともと日本国籍を持っている人が日本国籍を自動的に喪失しないよう求めることに関する請願(浅尾慶一郎君紹介)(第八四号)
児童買春・児童ポルノ禁止法の早期改正に関する請願(山口壯君紹介)(第一四五号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件
————◇—————
江
江崎鐵磨#1
○江崎委員長 これより会議を開きます。
裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
各件調査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官鈴木基久君、法務省民事局長深山卓也君、法務省刑事局長林眞琴君、法務省矯正局長西田博君、法務省保護局長齊藤雄彦君、法務省人権擁護局長萩原秀紀君、法務省入国管理局長榊原一夫君、公安調査庁長官寺脇一峰君及び厚生労働省職業安定局派遣・有期労働対策部長宮川晃君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
各件調査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官鈴木基久君、法務省民事局長深山卓也君、法務省刑事局長林眞琴君、法務省矯正局長西田博君、法務省保護局長齊藤雄彦君、法務省人権擁護局長萩原秀紀君、法務省入国管理局長榊原一夫君、公安調査庁長官寺脇一峰君及び厚生労働省職業安定局派遣・有期労働対策部長宮川晃君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
江
江
江崎鐵磨#3
○江崎委員長 次に、お諮りいたします。
本日、最高裁判所事務総局今崎刑事局長から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →本日、最高裁判所事務総局今崎刑事局長から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
江
江
安
安藤裕#6
○安藤委員 おはようございます。自民党の安藤裕でございます。
本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、早速質問に入らせていただきたいと思います。
まず、大臣の所信の中で、それからまた総理の所信表明の中でも言及をされていましたけれども、法の支配の確立、またあるいは貫徹というものが必要であるということを言われておりました。きょうは、少しこのことについて考えてみたいと思っております。
ちょっと突拍子もないことを聞くようですけれども、聖徳太子の十七条憲法というものがあります。日本人なら必ず歴史の教科書、歴史の授業で習うものですけれども、まずお尋ねしたいんですけれども、この十七条憲法というものは、今の日本でも法律として生きているものなんでしょうか。それをまず教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、早速質問に入らせていただきたいと思います。
まず、大臣の所信の中で、それからまた総理の所信表明の中でも言及をされていましたけれども、法の支配の確立、またあるいは貫徹というものが必要であるということを言われておりました。きょうは、少しこのことについて考えてみたいと思っております。
ちょっと突拍子もないことを聞くようですけれども、聖徳太子の十七条憲法というものがあります。日本人なら必ず歴史の教科書、歴史の授業で習うものですけれども、まずお尋ねしたいんですけれども、この十七条憲法というものは、今の日本でも法律として生きているものなんでしょうか。それをまず教えていただきたいと思います。
谷
谷垣禎一#7
○谷垣国務大臣 大変難しい御質問でして、通常は、聖徳太子の憲法十七条、今も生きている実定法というふうには考えられていないと思います。今の実定法を集めました大変大きな法令集等にも載っているわけではございません。
先生のそういうお尋ねがありましたものですから、実際、実定法は、現在の国会であったり、あるいは旧憲法下の帝国議会で制定されたもの、それで今も改廃されていないものはもちろん実定法でございますけれども、帝国議会ができる前の太政官法規等も、例えば大日本帝国憲法に矛盾しない限りは実効力を持つというふうに言われてまいりました。
どこまでそれがさかのぼるのかということは、実は明確な定義は、私ちょっと調べたんですが、よくわかりませんでした。ただ、一般には、江戸時代に行われていたような法案は実定法としては考えられていないのではないかというふうに思いますし、まして、あれは七世紀でしょうか、七世紀に制定された十七条の憲法がいろいろな意味で極めて大事な文書であることはこれは間違いございませんけれども、実定法とは考えられていないのではないかというふうに思います。
この発言だけを見る →先生のそういうお尋ねがありましたものですから、実際、実定法は、現在の国会であったり、あるいは旧憲法下の帝国議会で制定されたもの、それで今も改廃されていないものはもちろん実定法でございますけれども、帝国議会ができる前の太政官法規等も、例えば大日本帝国憲法に矛盾しない限りは実効力を持つというふうに言われてまいりました。
どこまでそれがさかのぼるのかということは、実は明確な定義は、私ちょっと調べたんですが、よくわかりませんでした。ただ、一般には、江戸時代に行われていたような法案は実定法としては考えられていないのではないかというふうに思いますし、まして、あれは七世紀でしょうか、七世紀に制定された十七条の憲法がいろいろな意味で極めて大事な文書であることはこれは間違いございませんけれども、実定法とは考えられていないのではないかというふうに思います。
安
安藤裕#8
○安藤委員 今本当に大変突拍子もないことを調べていただきまして、ありがとうございます。
この十七条憲法は、もちろん今の法律とは概念が違うとか、またあるいは訓示規定のようなものというふうに言われております。例えば、和をもってとうとしとなす、逆らうことなきを旨とせよとか、またあるいは、信はこれ義のもとなりというようなことが言われていますけれども、これはいわば日本人のDNAに組み込まれていると思われるほど、日本の社会に浸透していると思います。
今その有効性についてはちょっとよくわからないというお答えでしたけれども、これが有効であろうとなかろうと、日本人の心にしっかりと根差しているのがこの十七条憲法だろうと思います。これは七世紀なりに制定されたものが日本の社会に浸透していて、そういった意味では、法の支配は貫徹をしているということもある意味言えると思うんですね。
しかし、言いかえてみると、ここで言う法の支配というのは、決して日本人がこの十七条の憲法を意識して法律として守っているということではなくて、共通した認識として、常識として、またあるいは共通の道徳として当然守らなくてはならないものとした意識を共有しているものなんだろうと思います。
そして、常識というか、法律にはなっていないけれども共通の価値観を多くの人が共有している社会、これが日本という国であって、これが共有されていることが、安心で日本人にとって住みやすい社会の基盤、ごくごく当たり前になっていてほとんど重要視されないし意識もされないけれども、本当に大切な社会基盤になっているのではないかと思うんです。
平成十五年に参議院の憲法調査会で参考人として意見の陳述をされた平松さんという関西学院大学法学部の教授が、この憲法調査会でこういうことをおっしゃっているんですね。「日本において、憲法よりも高次の、憲法の運用を支配している基本価値とは何か。」「日本におきましてそのような価値が存在するかどうかを住民の意識に基づいて考えますと、その手掛かりとなりますのが各市において制定されております市民憲章であり、その市民憲章において最も多く採用されている文句が、聖徳太子が制定した十七条憲法にある和であります。」と。
つまり、憲法よりも大切な価値観というものが存在をして、その中で最も日本人になじんでいるのが十七条憲法、その中でも和というものではないかということを述べられているわけです。このことについて、ちょっと取りとめのない質問で恐縮ですけれども、大臣、どのようにお考えでしょうか。
この発言だけを見る →この十七条憲法は、もちろん今の法律とは概念が違うとか、またあるいは訓示規定のようなものというふうに言われております。例えば、和をもってとうとしとなす、逆らうことなきを旨とせよとか、またあるいは、信はこれ義のもとなりというようなことが言われていますけれども、これはいわば日本人のDNAに組み込まれていると思われるほど、日本の社会に浸透していると思います。
今その有効性についてはちょっとよくわからないというお答えでしたけれども、これが有効であろうとなかろうと、日本人の心にしっかりと根差しているのがこの十七条憲法だろうと思います。これは七世紀なりに制定されたものが日本の社会に浸透していて、そういった意味では、法の支配は貫徹をしているということもある意味言えると思うんですね。
しかし、言いかえてみると、ここで言う法の支配というのは、決して日本人がこの十七条の憲法を意識して法律として守っているということではなくて、共通した認識として、常識として、またあるいは共通の道徳として当然守らなくてはならないものとした意識を共有しているものなんだろうと思います。
そして、常識というか、法律にはなっていないけれども共通の価値観を多くの人が共有している社会、これが日本という国であって、これが共有されていることが、安心で日本人にとって住みやすい社会の基盤、ごくごく当たり前になっていてほとんど重要視されないし意識もされないけれども、本当に大切な社会基盤になっているのではないかと思うんです。
平成十五年に参議院の憲法調査会で参考人として意見の陳述をされた平松さんという関西学院大学法学部の教授が、この憲法調査会でこういうことをおっしゃっているんですね。「日本において、憲法よりも高次の、憲法の運用を支配している基本価値とは何か。」「日本におきましてそのような価値が存在するかどうかを住民の意識に基づいて考えますと、その手掛かりとなりますのが各市において制定されております市民憲章であり、その市民憲章において最も多く採用されている文句が、聖徳太子が制定した十七条憲法にある和であります。」と。
つまり、憲法よりも大切な価値観というものが存在をして、その中で最も日本人になじんでいるのが十七条憲法、その中でも和というものではないかということを述べられているわけです。このことについて、ちょっと取りとめのない質問で恐縮ですけれども、大臣、どのようにお考えでしょうか。
谷
谷垣禎一#9
○谷垣国務大臣 結局、今の御議論は、法規範というものがどこまで適用できるのか、通用できるのかということと関連してくると思います。
今おっしゃった十七条の憲法を初めとする、いろいろ、あるいは自治体なんかのおつくりになったものの背景にある和というようなものは、長い間に日本人の一つの秩序観であったり道徳観であったり、そういうものを形づくっているんだと思うんですね。だから、広い意味でいうと、そういうくくり方は正確ではないかもしれませんが、一種の道徳規範であると言ってもいいと思います。
その道徳規範と法規範と対比してみた場合に、法規範も、現行法令もいろいろなものがありますから、余り単純にくくってはいけないんですが、要するに、法規範と道徳規範と比べたときの法規範の特徴は、法規範が破壊されるようなものは最終的には実力でもって貫徹していくという、刑罰でもそうですし、民事においても争いが裁判で決定をされればそれは実力でもって強制執行されたりして、実力でもって担保されていくという性格を持っている。しかし他方、道徳は、道徳規範というのは必ずしもそういうものを背景に持たない。
そういたしますと、結局、そういう最後は実力をもって確保する法規範というものは、国民の道徳規範と極めてかけ離れたものであったら、幾ら力でもって最後は貫徹していくんだといっても、長い間にはやはり支持されない。そういう意味では、法規範の実効性というものも破綻をしてくるということがあるのじゃないかと思います。
それから、道徳規範の方は、しかし、今のこの近代法のそれぞれ個人の人権を認めたり個人の自由を認めたりする体系の中では、やはりそれに強制力を加えるのは何らかの根拠が必要である、単に道徳であるからというだけで強制力を使うわけにはいかない。
道徳と法の峻別ということもそういう意味では言われるわけですが、大きな意味でいえば、法規範は、最後にそういう国民の持っている秩序感覚であったり道徳規範に裏打ちをされなければ、先ほど私も申し上げ、先生も法の支配ということをおっしゃったわけですけれども、法の支配も実効性を持ち得ないということになるのではないかな、御質問を聞きながらそう考えました。
この発言だけを見る →今おっしゃった十七条の憲法を初めとする、いろいろ、あるいは自治体なんかのおつくりになったものの背景にある和というようなものは、長い間に日本人の一つの秩序観であったり道徳観であったり、そういうものを形づくっているんだと思うんですね。だから、広い意味でいうと、そういうくくり方は正確ではないかもしれませんが、一種の道徳規範であると言ってもいいと思います。
その道徳規範と法規範と対比してみた場合に、法規範も、現行法令もいろいろなものがありますから、余り単純にくくってはいけないんですが、要するに、法規範と道徳規範と比べたときの法規範の特徴は、法規範が破壊されるようなものは最終的には実力でもって貫徹していくという、刑罰でもそうですし、民事においても争いが裁判で決定をされればそれは実力でもって強制執行されたりして、実力でもって担保されていくという性格を持っている。しかし他方、道徳は、道徳規範というのは必ずしもそういうものを背景に持たない。
そういたしますと、結局、そういう最後は実力をもって確保する法規範というものは、国民の道徳規範と極めてかけ離れたものであったら、幾ら力でもって最後は貫徹していくんだといっても、長い間にはやはり支持されない。そういう意味では、法規範の実効性というものも破綻をしてくるということがあるのじゃないかと思います。
それから、道徳規範の方は、しかし、今のこの近代法のそれぞれ個人の人権を認めたり個人の自由を認めたりする体系の中では、やはりそれに強制力を加えるのは何らかの根拠が必要である、単に道徳であるからというだけで強制力を使うわけにはいかない。
道徳と法の峻別ということもそういう意味では言われるわけですが、大きな意味でいえば、法規範は、最後にそういう国民の持っている秩序感覚であったり道徳規範に裏打ちをされなければ、先ほど私も申し上げ、先生も法の支配ということをおっしゃったわけですけれども、法の支配も実効性を持ち得ないということになるのではないかな、御質問を聞きながらそう考えました。
安
安藤裕#10
○安藤委員 ありがとうございます。
今大臣がおっしゃったとおり、日本人が持っている道徳心と法律とが乖離をしてしまったら、これはもちろん法としてほとんど守られなくなるというか本当に実効性を持たなくなるということはよく思うんですね。
それで、この法の支配の確立という言葉自体、私、実はちょっと違和感を感じています。
これは何でかというと、この法の支配の確立がまず第一に来なくてはいけない社会というのはもちろんあると思うんですね。それは例えば共通の価値観がなかなか見出しにくい国。例えば、多民族国家であるとか移民国家であるとか、またあるいは国際社会など、こういったところはやはり共通の価値観というものがなかなか見出しにくいので、法律というものがしっかりないとなかなかまとまっていかないと思うんです。
日本において、もちろん法律が必要ないということはないですけれども、やはり日本人が一番大事にしなきゃいけないのは先人たちが培ってくれた価値観、道徳心とか、そういったものを本当に重んじなきゃいけないんじゃないかと思うんですね。
日本は、今でも世界で一番治安のいい国というふうに言われます。また、あの東北の震災のときにも略奪がほとんど起きず、そしてまたあの非常時においても、物資の配給などのときにはきちんと列をつくって、そういった秩序をつくることができる国民性である。これが、目に見えない、日本人の本当に大切にしなきゃいけない大きな財産なのではないかというふうに思います。
今憲法に規定されている自由とか、また平等とか、基本的人権の尊重などが、この価値観がすごく日本社会に浸透してきています。でも、よく言われることですけれども、規律ない自由とか、行き過ぎた平等とか、過剰なまでの権利意識というものが日本全体に浸透していって、このことが物すごく日本の社会全体を不安定にしているんではないか。今こそ、日本人は、今までこの日本の社会を安定させてくれている共通の価値観とか、そういったものの重要性を再認識して、安易な自由や、見かけだけの平等などを重視してしまって、この本当に大切な基盤を壊してはならない、そのことを本当に今政治課題として取り上げなくてはならないような時代に差しかかっているのではないかというふうに思いますけれども、大臣はどうお考えでしょうか。
この発言だけを見る →今大臣がおっしゃったとおり、日本人が持っている道徳心と法律とが乖離をしてしまったら、これはもちろん法としてほとんど守られなくなるというか本当に実効性を持たなくなるということはよく思うんですね。
それで、この法の支配の確立という言葉自体、私、実はちょっと違和感を感じています。
これは何でかというと、この法の支配の確立がまず第一に来なくてはいけない社会というのはもちろんあると思うんですね。それは例えば共通の価値観がなかなか見出しにくい国。例えば、多民族国家であるとか移民国家であるとか、またあるいは国際社会など、こういったところはやはり共通の価値観というものがなかなか見出しにくいので、法律というものがしっかりないとなかなかまとまっていかないと思うんです。
日本において、もちろん法律が必要ないということはないですけれども、やはり日本人が一番大事にしなきゃいけないのは先人たちが培ってくれた価値観、道徳心とか、そういったものを本当に重んじなきゃいけないんじゃないかと思うんですね。
日本は、今でも世界で一番治安のいい国というふうに言われます。また、あの東北の震災のときにも略奪がほとんど起きず、そしてまたあの非常時においても、物資の配給などのときにはきちんと列をつくって、そういった秩序をつくることができる国民性である。これが、目に見えない、日本人の本当に大切にしなきゃいけない大きな財産なのではないかというふうに思います。
今憲法に規定されている自由とか、また平等とか、基本的人権の尊重などが、この価値観がすごく日本社会に浸透してきています。でも、よく言われることですけれども、規律ない自由とか、行き過ぎた平等とか、過剰なまでの権利意識というものが日本全体に浸透していって、このことが物すごく日本の社会全体を不安定にしているんではないか。今こそ、日本人は、今までこの日本の社会を安定させてくれている共通の価値観とか、そういったものの重要性を再認識して、安易な自由や、見かけだけの平等などを重視してしまって、この本当に大切な基盤を壊してはならない、そのことを本当に今政治課題として取り上げなくてはならないような時代に差しかかっているのではないかというふうに思いますけれども、大臣はどうお考えでしょうか。
谷
谷垣禎一#11
○谷垣国務大臣 なかなか、今のような御質問は、事務方が答弁原稿を書いてくれるわけではありませんので、御質問のたびに頭をひねりながら答弁を考えているわけですが、それはおっしゃるとおりだと思います。
そして、事柄は、決して日本だけではないんだと思います。例えば法の支配というのは、どちらかというと英米法系の国、大陸法系の国というよりか英米法系、古くはイギリス法の中で発展してきた概念ではないかと思います。これはデュープロセスとかいろいろな考え方と結びついているわけですが、しかし、法の支配と言う場合に、これは私の理解です、間違っているかもしれませんが、私の理解は、古きよき法という概念がイギリス法を理解する上には極めて大事なのではないかと思います。
例えば、よく歴史上例に出されます、ジョン王のときにマグナカルタというものがつくられるわけですね。あるいは、名誉革命とかいろいろなことがイギリスでもございました。そういう抵抗の基礎にある考え方も、これはイギリスにあった古きよき法の伝統と違うのではないか。だから、そういう今までの秩序をぶち壊すような場合ですら、古きよき法というのが、考え方が背後にあって、そして法の支配という考え方があるのではないかと私は思います。何も、名誉革命みたいなことが、私、すぐやれと言っているわけじゃないんですけれども。
イギリスでもそうだと思いますね。ですから、日本でも、法というものを考えるときには、長い間に伝わっているそういう価値観みたいなものと別なところであれば、先ほど申し上げたように法というものの実効性を持ち得ない。
そういう意味で、本当に安定した国をつくる、安心で安全な国をつくるためには、もちろん法は大事です。法の支配と言うときには、私は、法の持っているそういう根源的な権威といいますか、そういうものに対して、また、法律的に言えば正当性ということだと思いますが、正当性に対する信念が拡散しているような社会では、安定した安全な社会というのはつくれないんじゃないかと思います。
やはり多くの人がその正当性に対して基本的な信頼感を持ち得るような仕組み、それはもちろん法の根源そのものにあるわけでありますが、政治も、やはり多くの国民がここに正当性があるんだ、正当な国の支配というものはここで基礎づけられるんだという共通な信念がつくれるように努力をするということが、単なる実定法を超えた、政治が目指すべき方向ではないのかなというようなことを私は感じております。
この発言だけを見る →そして、事柄は、決して日本だけではないんだと思います。例えば法の支配というのは、どちらかというと英米法系の国、大陸法系の国というよりか英米法系、古くはイギリス法の中で発展してきた概念ではないかと思います。これはデュープロセスとかいろいろな考え方と結びついているわけですが、しかし、法の支配と言う場合に、これは私の理解です、間違っているかもしれませんが、私の理解は、古きよき法という概念がイギリス法を理解する上には極めて大事なのではないかと思います。
例えば、よく歴史上例に出されます、ジョン王のときにマグナカルタというものがつくられるわけですね。あるいは、名誉革命とかいろいろなことがイギリスでもございました。そういう抵抗の基礎にある考え方も、これはイギリスにあった古きよき法の伝統と違うのではないか。だから、そういう今までの秩序をぶち壊すような場合ですら、古きよき法というのが、考え方が背後にあって、そして法の支配という考え方があるのではないかと私は思います。何も、名誉革命みたいなことが、私、すぐやれと言っているわけじゃないんですけれども。
イギリスでもそうだと思いますね。ですから、日本でも、法というものを考えるときには、長い間に伝わっているそういう価値観みたいなものと別なところであれば、先ほど申し上げたように法というものの実効性を持ち得ない。
そういう意味で、本当に安定した国をつくる、安心で安全な国をつくるためには、もちろん法は大事です。法の支配と言うときには、私は、法の持っているそういう根源的な権威といいますか、そういうものに対して、また、法律的に言えば正当性ということだと思いますが、正当性に対する信念が拡散しているような社会では、安定した安全な社会というのはつくれないんじゃないかと思います。
やはり多くの人がその正当性に対して基本的な信頼感を持ち得るような仕組み、それはもちろん法の根源そのものにあるわけでありますが、政治も、やはり多くの国民がここに正当性があるんだ、正当な国の支配というものはここで基礎づけられるんだという共通な信念がつくれるように努力をするということが、単なる実定法を超えた、政治が目指すべき方向ではないのかなというようなことを私は感じております。
安
安藤裕#12
○安藤委員 ありがとうございます。
本当に、今イギリスの話も出ましたけれども、イギリスという国は御承知のとおり不文憲法の国で、今までつくられたさまざまな法律が常識とかになって、いろいろなことを決めるときに先人たちがいろいろ築いてくれた知恵、そういったものに反しないかということを考えながらいろいろな法律が制定をされていると思います。
日本においては、これが、この間も憲法違反の判決とか決定とか出ましたけれども、憲法に違反をするかしないかということがよく言われますけれども、やはり、きょう、ちょっと議論にしましたように、憲法よりも大事な、憲法を支配している価値観というものが本当はあるべきで、そのことに対してもしっかりと敬意を払った議論なり立法行為なりというものをしていかなきゃいけないんじゃないかなということを改めて思います。
法律というものは、人間の行動を束縛して、そのつくり方によっては人間の考え方自体を変えてしまう大きな力を持ったものだと思うんですね。
そういった観点から、法の支配の確立というこの短い言葉の中には物すごく大きな、重大な意味を含んでいるというふうに思いますし、私たちが決めなくてはいけない法というものは何か。そして、法というものは全て完璧に決められるものではないですから、当然そこには運用というものが入ってくると思います。そして、それをどのように、法律をどのように解釈して運用していくべきなのか、そのことは私たち国会議員もしっかりと考えていかなくてはならないというふうに思います。
次の論点に移りますけれども、今国会で司法試験制度の改正案も提出をする予定ということを聞いております。この改正の趣旨、またその内容について教えていただけますでしょうか。
この発言だけを見る →本当に、今イギリスの話も出ましたけれども、イギリスという国は御承知のとおり不文憲法の国で、今までつくられたさまざまな法律が常識とかになって、いろいろなことを決めるときに先人たちがいろいろ築いてくれた知恵、そういったものに反しないかということを考えながらいろいろな法律が制定をされていると思います。
日本においては、これが、この間も憲法違反の判決とか決定とか出ましたけれども、憲法に違反をするかしないかということがよく言われますけれども、やはり、きょう、ちょっと議論にしましたように、憲法よりも大事な、憲法を支配している価値観というものが本当はあるべきで、そのことに対してもしっかりと敬意を払った議論なり立法行為なりというものをしていかなきゃいけないんじゃないかなということを改めて思います。
法律というものは、人間の行動を束縛して、そのつくり方によっては人間の考え方自体を変えてしまう大きな力を持ったものだと思うんですね。
そういった観点から、法の支配の確立というこの短い言葉の中には物すごく大きな、重大な意味を含んでいるというふうに思いますし、私たちが決めなくてはいけない法というものは何か。そして、法というものは全て完璧に決められるものではないですから、当然そこには運用というものが入ってくると思います。そして、それをどのように、法律をどのように解釈して運用していくべきなのか、そのことは私たち国会議員もしっかりと考えていかなくてはならないというふうに思います。
次の論点に移りますけれども、今国会で司法試験制度の改正案も提出をする予定ということを聞いております。この改正の趣旨、またその内容について教えていただけますでしょうか。
奥
奥野信亮#13
○奥野副大臣 今、安藤先生の非常に大局的な理念のお話を聞いていると、一気に具体論に入ってくると、その落差を感じるんですが、いずれにしましても、御質問ですからお答えします。
司法試験というのはいろいろ問題が指摘されていて、昨年の七月ですか、関係大臣で一年以内に司法試験の制度自体を改めようという決定がなされているわけでありまして、来週ぐらいから議論に入っていただく予定にしておりますけれども、試験科目、七つを三つにする、それから、試験を受けられる回数を五年三回から五年五回という形で修正をしようという方向で今検討しております。
その趣旨は、今まで七科目あったわけですが、基本的に司法の場で使うものというのは憲法と民法と刑法だろうと思います。その基本を三科目にして、それをまずクリアしていただくということを、理解していただいた方がいいんじゃないか。特に法学未修者については基本的な法律科目をより重点的に学習させるという法科大学院教育のあり方と司法試験を連携させて、基本重視の試験としたい、こういうふうに考えているわけであります。
それから、今までの試験の回数、五年で三回という枠組みが決まっていたものですから、法科大学院を卒業してすぐに試験を受けることにちゅうちょするような人がたくさんいたようでありまして、そんなことをするんじゃなくて、やはりチャンスがあるときには受けてもらえるようにした方が、トライする人たちにも納得していただけるんじゃないかというふうに思います。
毎回受験していただく、一年に一回必ず受験していただくこととすることによって、合格率が最も高い司法試験の受験資格取得直後から間断なく司法試験を受験するようにして環境整備を図っていきたい、こんなことを考えているわけであります。
この発言だけを見る →司法試験というのはいろいろ問題が指摘されていて、昨年の七月ですか、関係大臣で一年以内に司法試験の制度自体を改めようという決定がなされているわけでありまして、来週ぐらいから議論に入っていただく予定にしておりますけれども、試験科目、七つを三つにする、それから、試験を受けられる回数を五年三回から五年五回という形で修正をしようという方向で今検討しております。
その趣旨は、今まで七科目あったわけですが、基本的に司法の場で使うものというのは憲法と民法と刑法だろうと思います。その基本を三科目にして、それをまずクリアしていただくということを、理解していただいた方がいいんじゃないか。特に法学未修者については基本的な法律科目をより重点的に学習させるという法科大学院教育のあり方と司法試験を連携させて、基本重視の試験としたい、こういうふうに考えているわけであります。
それから、今までの試験の回数、五年で三回という枠組みが決まっていたものですから、法科大学院を卒業してすぐに試験を受けることにちゅうちょするような人がたくさんいたようでありまして、そんなことをするんじゃなくて、やはりチャンスがあるときには受けてもらえるようにした方が、トライする人たちにも納得していただけるんじゃないかというふうに思います。
毎回受験していただく、一年に一回必ず受験していただくこととすることによって、合格率が最も高い司法試験の受験資格取得直後から間断なく司法試験を受験するようにして環境整備を図っていきたい、こんなことを考えているわけであります。
安
安藤裕#14
○安藤委員 ありがとうございます。
これを伺ったのは、きょう今まで話をさせていただきましたとおり、日本では、法律という知識ももちろんなんですけれども、今まで先人たちが培ってくれた価値観とか道徳心とか、そういったものが身についているかどうか。法曹界の人たちには、ぜひともそういった知識を身につけた上で法律を運用していただきたいというふうに思うんですね。
そういった意味で、司法試験においては、法律の知識もさることながら、歴史とか哲学とか古典とか、一般教養こそが重視をされるべきで、一般教養を活用するなどして、単純に法律の知識があるだけではなくて、本当に法曹界にかかわる方々の人格や識見を高めるための試験、そういった試験であるべきではないかというふうに思っているんですけれども、現状、一般教養とかこういうものの扱いについてどのようになっているか、教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →これを伺ったのは、きょう今まで話をさせていただきましたとおり、日本では、法律という知識ももちろんなんですけれども、今まで先人たちが培ってくれた価値観とか道徳心とか、そういったものが身についているかどうか。法曹界の人たちには、ぜひともそういった知識を身につけた上で法律を運用していただきたいというふうに思うんですね。
そういった意味で、司法試験においては、法律の知識もさることながら、歴史とか哲学とか古典とか、一般教養こそが重視をされるべきで、一般教養を活用するなどして、単純に法律の知識があるだけではなくて、本当に法曹界にかかわる方々の人格や識見を高めるための試験、そういった試験であるべきではないかというふうに思っているんですけれども、現状、一般教養とかこういうものの扱いについてどのようになっているか、教えていただきたいと思います。
奥
奥野信亮#15
○奥野副大臣 いい質問にはいい答えをしなくてはいけないですが。
司法試験法第一条というのがありまして、司法試験というのは、裁判官、検察官または弁護士になろうとする者に必要な学識及び応用能力を有するかどうかを判定することを目的とする国家試験とすると書いてあるんですね。
しかしながら、法曹に必要な資質については、平成十三年にまとめられました司法制度改革審議会意見書において、今委員がおっしゃったような内容だろうと思いますが、豊かな人間性や感受性、幅広い教養と専門的知識、柔軟な思考力、説得、交渉の能力等の基本的資質に加えて、社会や人間関係に対する洞察力、人権感覚、先端的分野や外国法の知見、国際的視野と語学力などの資質が求められるというふうに記載されているようであります。
したがって、言うならば、道徳観とかいろいろな人間として備えるべき基本的な素養については、法曹養成制度全体に加えて、家庭の教育とか社会における生活を通じて吸収していくものであるというふうに私は理解しております。
この発言だけを見る →司法試験法第一条というのがありまして、司法試験というのは、裁判官、検察官または弁護士になろうとする者に必要な学識及び応用能力を有するかどうかを判定することを目的とする国家試験とすると書いてあるんですね。
しかしながら、法曹に必要な資質については、平成十三年にまとめられました司法制度改革審議会意見書において、今委員がおっしゃったような内容だろうと思いますが、豊かな人間性や感受性、幅広い教養と専門的知識、柔軟な思考力、説得、交渉の能力等の基本的資質に加えて、社会や人間関係に対する洞察力、人権感覚、先端的分野や外国法の知見、国際的視野と語学力などの資質が求められるというふうに記載されているようであります。
したがって、言うならば、道徳観とかいろいろな人間として備えるべき基本的な素養については、法曹養成制度全体に加えて、家庭の教育とか社会における生活を通じて吸収していくものであるというふうに私は理解しております。
安
安藤裕#16
○安藤委員 ありがとうございます。
これから司法試験の改革についてもますます議論されると思いますけれども、この日本の司法を担っていく立場には、単純に試験の成績がいいだけではなくて、人格、識見ともに本当にすぐれた人になっていただけるような試験制度をぜひとも研究していただきたいというふうに思っております。
それから、司法制度改革関連でもう一点お聞きをしたいと思います。
裁判員裁判についてでございますけれども、最高裁の方では、裁判員のメンタルヘルスサポートという制度を設けていると思いますけれども、その目的と内容について教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →これから司法試験の改革についてもますます議論されると思いますけれども、この日本の司法を担っていく立場には、単純に試験の成績がいいだけではなくて、人格、識見ともに本当にすぐれた人になっていただけるような試験制度をぜひとも研究していただきたいというふうに思っております。
それから、司法制度改革関連でもう一点お聞きをしたいと思います。
裁判員裁判についてでございますけれども、最高裁の方では、裁判員のメンタルヘルスサポートという制度を設けていると思いますけれども、その目的と内容について教えていただきたいと思います。
今
今崎幸彦#17
○今崎最高裁判所長官代理者 裁判所事務局からお答え申し上げます。
裁判員メンタルヘルスサポート窓口というものが設けられております。これは、身体的、精神的不調を訴える裁判員あるいは補充裁判員がおられた場合に備え、専門知識を有する業者による相談窓口というものを設置いたしまして、カウンセリング等を実施することによって、裁判員あるいは補充裁判員の方々の身体的、精神的な不調を解消あるいは軽減するとともに、さらに、裁判員裁判に参加されるということについての国民の方々の不安を解消するということを目的とするものでございます。
その内容でございますが、電話によるもの、インターネットによるメンタルヘルス相談及び健康相談、それから対面カウンセリングによるメンタルヘルス相談、これらから成っております。裁判員として選任されたその日から利用できまして、利用期間に制限はございません。
電話相談は、全国どこでも、三百六十五日、二十四時間受け付けております。利用回数にも制限はございませんで、電話料、相談料も無料になっております。また、対面カウンセリングでございますが、これは東京に受託業者の直営相談室がございます。このほか、全国四十七都道府県の二百十七カ所に提携機関、あるいは、具体的には臨床心理士などが開設しているカウンセリングルームやメンタルクリニック等でカウンセリングを受けていただくということができるようになっております。さらには、インターネットを通じたメンタルヘルス相談、健康相談も、同じように、三百六十五日、二十四時間、無料で利用することができることになっております。
以上でございます。
この発言だけを見る →裁判員メンタルヘルスサポート窓口というものが設けられております。これは、身体的、精神的不調を訴える裁判員あるいは補充裁判員がおられた場合に備え、専門知識を有する業者による相談窓口というものを設置いたしまして、カウンセリング等を実施することによって、裁判員あるいは補充裁判員の方々の身体的、精神的な不調を解消あるいは軽減するとともに、さらに、裁判員裁判に参加されるということについての国民の方々の不安を解消するということを目的とするものでございます。
その内容でございますが、電話によるもの、インターネットによるメンタルヘルス相談及び健康相談、それから対面カウンセリングによるメンタルヘルス相談、これらから成っております。裁判員として選任されたその日から利用できまして、利用期間に制限はございません。
電話相談は、全国どこでも、三百六十五日、二十四時間受け付けております。利用回数にも制限はございませんで、電話料、相談料も無料になっております。また、対面カウンセリングでございますが、これは東京に受託業者の直営相談室がございます。このほか、全国四十七都道府県の二百十七カ所に提携機関、あるいは、具体的には臨床心理士などが開設しているカウンセリングルームやメンタルクリニック等でカウンセリングを受けていただくということができるようになっております。さらには、インターネットを通じたメンタルヘルス相談、健康相談も、同じように、三百六十五日、二十四時間、無料で利用することができることになっております。
以上でございます。
安
安藤裕#18
○安藤委員 ありがとうございます。
次に、裁判員裁判が導入されてから現在まで何名の方が裁判員に選任をされて、そのうち何名がメンタルヘルスサポートを受けられたのか、その数を教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →次に、裁判員裁判が導入されてから現在まで何名の方が裁判員に選任をされて、そのうち何名がメンタルヘルスサポートを受けられたのか、その数を教えていただきたいと思います。
今
今崎幸彦#19
○今崎最高裁判所長官代理者 制度施行から平成二十五年十二月末、昨年末までの間に、まず、選任された裁判員、補充裁判員の数でございますが、四万六千八百二十五人、内訳は、裁判員が三万四千八百九十六人、補充裁判員が一万一千九百二十九人となっております。
また、メンタルヘルスサポート窓口を利用された件数ですが、これは、二十六年、ことしの一月末までの数字になります。利用件数は二百六十件となっております。ただし、これは延べ件数でございまして、お一人が複数回利用されるという場合もございますが、その場合は、その都度一件として計上されております。
以上でございます。
この発言だけを見る →また、メンタルヘルスサポート窓口を利用された件数ですが、これは、二十六年、ことしの一月末までの数字になります。利用件数は二百六十件となっております。ただし、これは延べ件数でございまして、お一人が複数回利用されるという場合もございますが、その場合は、その都度一件として計上されております。
以上でございます。
安
安藤裕#20
○安藤委員 ありがとうございます。
数としてはそんなに多くないようにも思いますけれども、これはちょっと氷山の一角ではないかなというふうにも思います。
今答弁いただきましたとおり、裁判員に選任をされるということは、大変な精神的なストレスを受けるということになると思います。このことは最高裁でも十分に予測をしていて、このような制度をつくっておられるんだと思いますけれども、例えば、今まで全く法律とかかわる必要のない平穏な暮らしをしていた普通の主婦の方が、裁判員になったばかりに、本当に凄惨な殺人現場の写真を見せられたり、またあるいは死刑判決を下さなくてはならないということが起きるわけです。こういったことに対する精神的な準備とか、またあるいは、それだけ重大な判決という判断を下す、そのための覚悟がないと、本来とてもこなすことができないのが、人に刑罰を科すという判断なんだろうと思います。
そういった意味で、準備も覚悟もない一般の人に、くじで当たったからこのことを担当させるというのは、本当にこの制度はいい制度なのかということには少し疑問を禁じ得ないと思います。
そしてまた、最近、特にマスコミに取り上げられる事案なんかは、マスコミが大変あおりますから、正常な精神状態でその判断ができるのかどうか、そういったことについても少し危惧を感じているんですね。
このことについてはどのようにお考えか、ちょっとお答えをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →数としてはそんなに多くないようにも思いますけれども、これはちょっと氷山の一角ではないかなというふうにも思います。
今答弁いただきましたとおり、裁判員に選任をされるということは、大変な精神的なストレスを受けるということになると思います。このことは最高裁でも十分に予測をしていて、このような制度をつくっておられるんだと思いますけれども、例えば、今まで全く法律とかかわる必要のない平穏な暮らしをしていた普通の主婦の方が、裁判員になったばかりに、本当に凄惨な殺人現場の写真を見せられたり、またあるいは死刑判決を下さなくてはならないということが起きるわけです。こういったことに対する精神的な準備とか、またあるいは、それだけ重大な判決という判断を下す、そのための覚悟がないと、本来とてもこなすことができないのが、人に刑罰を科すという判断なんだろうと思います。
そういった意味で、準備も覚悟もない一般の人に、くじで当たったからこのことを担当させるというのは、本当にこの制度はいい制度なのかということには少し疑問を禁じ得ないと思います。
そしてまた、最近、特にマスコミに取り上げられる事案なんかは、マスコミが大変あおりますから、正常な精神状態でその判断ができるのかどうか、そういったことについても少し危惧を感じているんですね。
このことについてはどのようにお考えか、ちょっとお答えをいただきたいと思います。
今
今崎幸彦#21
○今崎最高裁判所長官代理者 委員御指摘の点につきましては、やはり法律それから規則に基づきまして、特に、裁判体の裁判長でございますが、裁判員の方あるいは補充裁判員の方々に対して、その権限が何であるか、義務が何であるかといったこと、それから、基本的な原則でございます、例えば、事実の認定は証拠によらなければならない、あるいは、被告事件についての犯罪の証明をすべき人は誰であるか、あるいは、事実の認定に必要な証明の程度はどのようなものであるかといったことについては説明することになっております。
具体的には、公判審理に入ります前に、有罪か無罪かということは法廷に提出された証拠だけに基づいて判断しなければならないこと、あるいは、新聞やテレビなどで見たり聞いたりしたことは証拠ではないということ、そういった情報に基づいて決して判断してはならないのだというようなことは繰り返し説明しておりますし、審理や評議の中でも折に触れ説明しているものと承知しております。
このような説明を通じ、また、さまざまな負担もお感じになられると思いますが、そういった点についても、裁判官として、できるだけ負担を軽減し、かつ、法律に従った判断をしていただけるように努力しているものと承知しております。
この発言だけを見る →具体的には、公判審理に入ります前に、有罪か無罪かということは法廷に提出された証拠だけに基づいて判断しなければならないこと、あるいは、新聞やテレビなどで見たり聞いたりしたことは証拠ではないということ、そういった情報に基づいて決して判断してはならないのだというようなことは繰り返し説明しておりますし、審理や評議の中でも折に触れ説明しているものと承知しております。
このような説明を通じ、また、さまざまな負担もお感じになられると思いますが、そういった点についても、裁判官として、できるだけ負担を軽減し、かつ、法律に従った判断をしていただけるように努力しているものと承知しております。
安
安藤裕#22
○安藤委員 ありがとうございます。
ぜひとも、普通の暮らしをしている普通の国民の方が、裁判員になったばかりに平穏な生活が壊されたり、そういったことがないように、そしてまた、量刑がさまざまな世間の風によって左右されることのないような仕組みをつくっていただきたいというふうに思います。
日本の司法制度がこれからも信頼されるものであるためには、やはり裁判というものが本当に信頼感のあるものでなくてはいけないと思います。その点も司法制度改革の中で検討していただきたいと思いますけれども、大臣は、今のこの議論を聞いて、どのようにこの裁判制度などをお考えでしょうか。
この発言だけを見る →ぜひとも、普通の暮らしをしている普通の国民の方が、裁判員になったばかりに平穏な生活が壊されたり、そういったことがないように、そしてまた、量刑がさまざまな世間の風によって左右されることのないような仕組みをつくっていただきたいというふうに思います。
日本の司法制度がこれからも信頼されるものであるためには、やはり裁判というものが本当に信頼感のあるものでなくてはいけないと思います。その点も司法制度改革の中で検討していただきたいと思いますけれども、大臣は、今のこの議論を聞いて、どのようにこの裁判制度などをお考えでしょうか。
谷
谷垣禎一#23
○谷垣国務大臣 先ほどからの御議論ですが、裁判制度というのも、一つはやはり人の問題であるというふうに思います。裁判に携わる方々の、専門的な研さんはもちろんのことですが、幅広い社会のあり方あるいは人のあり方という、世態人情というんでしょうか、そういうものにやはり通じていていただきたいと思いますが、これをどう養成していくかということは、専門的な知識をテストすることは比較的簡単にできると思いますが、なかなか簡単なことではないなという気がいたします。しかし、それはどうしたらできるのか、努めていかなきゃならないわけですね。
それからもう一つは、先ほど申し上げましたように、法制度とか、もちろん裁判もそうですが、広い意味での国民の感覚というものとかけ離れたものであると、やはり長い間に社会の安定性を保つことができないのであろうということも強く感じます。
そういうことをよく念頭に置いて、法に関係のある者が研さんを積んでいかなきゃいけないのかな、今お話を伺いながら、そのようなことを感じた次第でございます。
この発言だけを見る →それからもう一つは、先ほど申し上げましたように、法制度とか、もちろん裁判もそうですが、広い意味での国民の感覚というものとかけ離れたものであると、やはり長い間に社会の安定性を保つことができないのであろうということも強く感じます。
そういうことをよく念頭に置いて、法に関係のある者が研さんを積んでいかなきゃいけないのかな、今お話を伺いながら、そのようなことを感じた次第でございます。
安
江
小
小島敏文#26
○小島委員 おはようございます。自民党の小島でございます。
質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
私は、いきなり実務に入りたいと思うんですけれども、先般の法務大臣の所信表明の中で、法務行政における最重要課題としては、まず再犯防止対策の推進ということが言われました。先般、法務省が調査しましたところ、約三割の再犯者が約六割の犯罪を起こしているということがわかったわけですけれども、再犯防止対策が世界一安全な国日本復活のための重要な課題と位置づけられております。
過去、平成二十四年の七月には、政府の犯罪対策閣僚会議が再犯防止に向けた総合対策を策定されております。また、引き続きまして、第二次安倍内閣におきましては、昨年の十二月の十日に、「世界一安全な日本」創造戦略が閣議決定されております。
この内容を簡単に見てみますと、まず、対象者の特性に応じた指導及び支援の強化、協力雇用主また更生保護施設への支援の強化を含む住居と就労の確保による社会復帰支援、また保護司に対する支援と、さまざまな施策を推進するようになっておりますけれども、一方において、法務省側におきましては、いわゆる刑事司法の入り口の取り組み、刑務所内での取り組み、そして三番目に、社会に戻った後での再犯防止への取り組みということで、各段階において取り組みが行われております。
このうち、私は、受刑者が再び刑務所に入ってこない、戻ってこないようにするためには、特に施設内の処遇が重要であるというふうに考えております。
そこで、まず、矯正施設におきます取り組みについて、これまでどのようなことを行われてきたのか、また、新たに行っている取り組みもあったら御紹介いただきたいと思います。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
私は、いきなり実務に入りたいと思うんですけれども、先般の法務大臣の所信表明の中で、法務行政における最重要課題としては、まず再犯防止対策の推進ということが言われました。先般、法務省が調査しましたところ、約三割の再犯者が約六割の犯罪を起こしているということがわかったわけですけれども、再犯防止対策が世界一安全な国日本復活のための重要な課題と位置づけられております。
過去、平成二十四年の七月には、政府の犯罪対策閣僚会議が再犯防止に向けた総合対策を策定されております。また、引き続きまして、第二次安倍内閣におきましては、昨年の十二月の十日に、「世界一安全な日本」創造戦略が閣議決定されております。
この内容を簡単に見てみますと、まず、対象者の特性に応じた指導及び支援の強化、協力雇用主また更生保護施設への支援の強化を含む住居と就労の確保による社会復帰支援、また保護司に対する支援と、さまざまな施策を推進するようになっておりますけれども、一方において、法務省側におきましては、いわゆる刑事司法の入り口の取り組み、刑務所内での取り組み、そして三番目に、社会に戻った後での再犯防止への取り組みということで、各段階において取り組みが行われております。
このうち、私は、受刑者が再び刑務所に入ってこない、戻ってこないようにするためには、特に施設内の処遇が重要であるというふうに考えております。
そこで、まず、矯正施設におきます取り組みについて、これまでどのようなことを行われてきたのか、また、新たに行っている取り組みもあったら御紹介いただきたいと思います。よろしくお願いします。
谷
谷垣禎一#27
○谷垣国務大臣 まさに矯正施設は、矯正という言葉がございますように、犯罪を犯した人が矯正施設の中で単に罰を受けるというだけではなくて、いつかはまた世の中に戻っていくわけですから、改善の実といいますか、そういうものがいかにして上がっていくかというのは極めて大事なことでございます。
そこで、そういう矯正をきちっとやっていくには何がいいか。それはやはり、受刑者であったり、あるいは少年院に入っている人たち、それぞれ特性とか問題点があるわけでございますので、そういった特性や問題点に応じて必要な改善指導や教科指導などをしていくということが大事で、そのことには近年意識が大分進んできたのではないかと思っております。
特に、薬物に対する依存がある人に対するプログラム、改善更生、円滑な社会復帰をどうしていくか。
実は、私も、法務大臣になりまして、先生もいろいろなところを見ていただいておりますが、幾つか刑務所に行きまして、今のような薬物の場合、それから性犯罪、そういった方々に対するプログラムを見ておりますと、数十年前、私が司法修習生をやっていたころとは随分、考え方が進歩してきている。それがどれだけ実が上がるかはまだこれからでございますが、そういう感じを受けておりまして、特別なプログラムに基づく改善指導や生活指導などを実施している。
例えば、性犯罪を何度もやってしまうような人なんかは、何かやはり物の見方というか認知構造にかなり問題がある場合が多いわけですので、それをいかに改善していくかというようなことを今までやってまいりました。
それと同時に、厚生労働省や更生保護関係機関との連携が非常に大事でございまして、総合的な就労支援、あるいは、高齢、障害の問題を抱える方もこのごろは大変多いわけでございますので、そういう方々の出所後をどうしていくかというようなことにも支援を実施してきております。
今後とも、こういったプログラムをさらに実情に合ったものにしていくように努力をしたい、このように考えているところでございます。
この発言だけを見る →そこで、そういう矯正をきちっとやっていくには何がいいか。それはやはり、受刑者であったり、あるいは少年院に入っている人たち、それぞれ特性とか問題点があるわけでございますので、そういった特性や問題点に応じて必要な改善指導や教科指導などをしていくということが大事で、そのことには近年意識が大分進んできたのではないかと思っております。
特に、薬物に対する依存がある人に対するプログラム、改善更生、円滑な社会復帰をどうしていくか。
実は、私も、法務大臣になりまして、先生もいろいろなところを見ていただいておりますが、幾つか刑務所に行きまして、今のような薬物の場合、それから性犯罪、そういった方々に対するプログラムを見ておりますと、数十年前、私が司法修習生をやっていたころとは随分、考え方が進歩してきている。それがどれだけ実が上がるかはまだこれからでございますが、そういう感じを受けておりまして、特別なプログラムに基づく改善指導や生活指導などを実施している。
例えば、性犯罪を何度もやってしまうような人なんかは、何かやはり物の見方というか認知構造にかなり問題がある場合が多いわけですので、それをいかに改善していくかというようなことを今までやってまいりました。
それと同時に、厚生労働省や更生保護関係機関との連携が非常に大事でございまして、総合的な就労支援、あるいは、高齢、障害の問題を抱える方もこのごろは大変多いわけでございますので、そういう方々の出所後をどうしていくかというようなことにも支援を実施してきております。
今後とも、こういったプログラムをさらに実情に合ったものにしていくように努力をしたい、このように考えているところでございます。
小
小島敏文#28
○小島委員 私、実は非常に刑務所に御縁がありまして、どうしたことか、今まで、栃木の刑務所とか岩国、先般は山口県の美祢、そして広島刑務所に行ってまいりました。さらに、私は、PFIができる前にイギリスの刑務所も見てまいりまして、何かそういう御縁がありまして、どうしても気になりますので。
今大臣から説明をいただきましたけれども、大変困難な、さまざまな、それぞれのケースケースがあると思うんですけれども、そういう中で、やはり矯正施設が今後もしっかりと業務を進めていく中で、体制がしっかりと整わないと絵に描いた餅になるというふうに私は思うのでございます。
そういう中で、きょうは、刑務所の処遇、施設の中の問題につきまして、何点か質問をさせていただきたいというふうに思っております。
そこで、二番目ですけれども、これも大臣の所信表明であったわけですけれども、矯正医療の問題です。
今、矯正施設が全国でたくさんありまして、刑事施設が百八十八施設、少年院が五十二、少年鑑別所は五十二、そして婦人補導院が一カ所の二百九十三施設。そして、その機能に応じて、医務部とか医務課とかが置かれておりまして、矯正医官、看護師、准看護師等の医療従事者を配置しておりますけれども、非常に深刻な状況ということを聞いております。
先般、昨年七月に大臣が矯正医療の在り方に関する有識者検討会を設置されまして、この一月に報告書が出ました。これも読んでみましたけれども、この中で、要するに、矯正医官の定員が三百三十二名でありますけれども、昨年の四月現在では二百六十名、七十二名欠員だそうでございます。定員の二割以上が満たされていないという状況。そういう中で、医師不在庁が三十一もある、そして医師不足庁が二十五もあるということであって、大変深刻な問題であります。
同時に、今、囚人が高齢化とか、さまざまな病気を持っておられて、刑務所で対処できないものは当然外部の病院に行く、そうすると刑務官が三名ついていく、そしてそのあいた分はいわゆる非番の職員がカバーするということで、大変厳しい状況を見てきました。
同時に、一方において、美祢市のPFIというのは、どうもうまくやっておられて、地域の外部医療機関との連携を模索されておって、これも非常にいいとは思うんですけれども、なかなか支度をしてもらえる医院がないんだろうというふうに思って、簡単にはいかぬだろうというふうに思うんですね。
では、医者がいないのであれば、医官がいないのであれば、非常勤の医師を雇えばいいじゃないかということなんですけれども、なかなかこれも、それぞれ囚人の処遇困難とか、そして、常に相対していますから非常に精神的にも緊張感があろうと思うんですね。そういう中で、夜間に救急患者が出たというときに、他の病院に持っていくかどうかという判断も、非常に非常勤医師であれば大変な責任があると思うんですよ。
ということは、簡単には非常勤医師を雇えないということで、そうなると、根本的に常勤矯正医官をきちんと確保することが重要だというふうに思うんです。
この報告書の中を見てみますと、何が一体問題なのかといいますと、まず第一に、一般の医師との給与の面で格差があるということで、平均五十・二歳の医官ですけれども、月に七十七万五千円余り、また、一般のいわゆる五十前後が百二十六万七千円ということで、倍半とはいきませんが、非常に民間との格差があるわけですね。このことがいわゆる医師のモチベーションを下げているのではないか。
もう一点は、国家公務員という身分上の問題もあって、外部研修も非常にスムーズにいかないということであります。先般も、何か、研修に行きますといって研修費をごまかしておったということもありますけれども。それにしましても、なかなか難しいんだろうと思うんですね。
同時に、矯正医官が社会的に評価されにくく、医師としてのキャリアアップに結びつかないということと、矯正医官本人としても、業務の過酷さに対応した評価を得られていないと考えておって、モチベーションが持てないというふうなことがあります。
法務大臣、医官は一般公務員でありますから、これの給与水準等を変える場合には法改正が要るということを聞いておりますけれども、これがなかなか各省庁にまたがっておりまして難しいんだろうと思うんです。この報告書の中で、結びにおいて、改正への道筋として、矯正医官の待遇は、困難性に鑑み、特例法の整備も視野に入れて大胆かつ抜本的な解決策を検討すべきとなっておるわけですけれども、これに対して、法務大臣はどのようなリーダーシップを発揮されてこの状況を解消されるのか、お考えをお伺いいたします。
この発言だけを見る →今大臣から説明をいただきましたけれども、大変困難な、さまざまな、それぞれのケースケースがあると思うんですけれども、そういう中で、やはり矯正施設が今後もしっかりと業務を進めていく中で、体制がしっかりと整わないと絵に描いた餅になるというふうに私は思うのでございます。
そういう中で、きょうは、刑務所の処遇、施設の中の問題につきまして、何点か質問をさせていただきたいというふうに思っております。
そこで、二番目ですけれども、これも大臣の所信表明であったわけですけれども、矯正医療の問題です。
今、矯正施設が全国でたくさんありまして、刑事施設が百八十八施設、少年院が五十二、少年鑑別所は五十二、そして婦人補導院が一カ所の二百九十三施設。そして、その機能に応じて、医務部とか医務課とかが置かれておりまして、矯正医官、看護師、准看護師等の医療従事者を配置しておりますけれども、非常に深刻な状況ということを聞いております。
先般、昨年七月に大臣が矯正医療の在り方に関する有識者検討会を設置されまして、この一月に報告書が出ました。これも読んでみましたけれども、この中で、要するに、矯正医官の定員が三百三十二名でありますけれども、昨年の四月現在では二百六十名、七十二名欠員だそうでございます。定員の二割以上が満たされていないという状況。そういう中で、医師不在庁が三十一もある、そして医師不足庁が二十五もあるということであって、大変深刻な問題であります。
同時に、今、囚人が高齢化とか、さまざまな病気を持っておられて、刑務所で対処できないものは当然外部の病院に行く、そうすると刑務官が三名ついていく、そしてそのあいた分はいわゆる非番の職員がカバーするということで、大変厳しい状況を見てきました。
同時に、一方において、美祢市のPFIというのは、どうもうまくやっておられて、地域の外部医療機関との連携を模索されておって、これも非常にいいとは思うんですけれども、なかなか支度をしてもらえる医院がないんだろうというふうに思って、簡単にはいかぬだろうというふうに思うんですね。
では、医者がいないのであれば、医官がいないのであれば、非常勤の医師を雇えばいいじゃないかということなんですけれども、なかなかこれも、それぞれ囚人の処遇困難とか、そして、常に相対していますから非常に精神的にも緊張感があろうと思うんですね。そういう中で、夜間に救急患者が出たというときに、他の病院に持っていくかどうかという判断も、非常に非常勤医師であれば大変な責任があると思うんですよ。
ということは、簡単には非常勤医師を雇えないということで、そうなると、根本的に常勤矯正医官をきちんと確保することが重要だというふうに思うんです。
この報告書の中を見てみますと、何が一体問題なのかといいますと、まず第一に、一般の医師との給与の面で格差があるということで、平均五十・二歳の医官ですけれども、月に七十七万五千円余り、また、一般のいわゆる五十前後が百二十六万七千円ということで、倍半とはいきませんが、非常に民間との格差があるわけですね。このことがいわゆる医師のモチベーションを下げているのではないか。
もう一点は、国家公務員という身分上の問題もあって、外部研修も非常にスムーズにいかないということであります。先般も、何か、研修に行きますといって研修費をごまかしておったということもありますけれども。それにしましても、なかなか難しいんだろうと思うんですね。
同時に、矯正医官が社会的に評価されにくく、医師としてのキャリアアップに結びつかないということと、矯正医官本人としても、業務の過酷さに対応した評価を得られていないと考えておって、モチベーションが持てないというふうなことがあります。
法務大臣、医官は一般公務員でありますから、これの給与水準等を変える場合には法改正が要るということを聞いておりますけれども、これがなかなか各省庁にまたがっておりまして難しいんだろうと思うんです。この報告書の中で、結びにおいて、改正への道筋として、矯正医官の待遇は、困難性に鑑み、特例法の整備も視野に入れて大胆かつ抜本的な解決策を検討すべきとなっておるわけですけれども、これに対して、法務大臣はどのようなリーダーシップを発揮されてこの状況を解消されるのか、お考えをお伺いいたします。
谷
谷垣禎一#29
○谷垣国務大臣 今の問題点を大変的確に捉えた御質問をいただいたと思います。
実際、矯正施設で勤務する常勤の矯正医官は、平成二十五年四月一日現在の数字ですが、定員の二割以上が欠員となっております。それだけを捉えましても、これは大変、危急存亡のぎりぎりのところに来ていると私は思うんですね。このままいったら、もう矯正医療というものは崩壊してしまうのじゃないか。だから、今法務省の抱えている問題の中で一番、焦眉の急というものの最たるものじゃないかと私は思っております。
それで、昨年の七月に、小島先生に指摘していただきましたように、私も、矯正医療の在り方に関する有識者検討会というのをスタートさせていただきまして、一月にその議論の結果をいただきました。
先生も読んでいただいたようですが、私も早速これを繰り返して読んでみたわけですが、要するに、なかなか社会的にこの難しさが認知されなくて、非常に難しいところがたくさんあると思うんですね。
先ほどおっしゃいましたように、二十四時間拘束されている方々を相手に、それから、こういう表現はやや慎重に言わなきゃなりませんが、相当やはり難しい方が多い部署でございますね。そうすると、一般のお医者様のように、患者と十分意思を交わしながら協力して医療体制をつくっていくことが非常に難しい、こういうことがどうもあるようでございます。そういう中で、やはり、さまざまな病気に触れながら医者としての技能を上げていくということも容易ではない。
それから、刑務所というのはしばしば不便なところにございますので、そういうところで常勤で勤務するということになると、なかなか御子弟の教育も十分に行いにくいとか、さまざまな要因に加えて、委員がおっしゃいましたように、やはり待遇がよくない。もう端的に言ってしまえば、一般のお医者様に比べるとちょっと給料が安過ぎるんじゃないかということがございます。
ですから、まず、そういったあたりをどうしていくのか。これは、人事院や、もちろん財政当局ともいろいろお話をしなきゃいけないことでございますね。
それから、先ほど、モチベーションということがございましたけれども、やはり、ここでやっていってどうやったら医療技能を、自分が医者として研さんを積み重ねていけるかというような工夫も必要なんじゃないかと思います。
それから、先ほど、外部委託のお話がありました。これは、事実、先ほどのような難しさを前提としますと、外部委託というのもそう容易なことではないんですけれども、そういうことも努力する必要がこれからもあるだろうと私は思います。
それから、定年年齢なんかも、お年を召されてもやっていただける面がかなりありますので、定年等の見直しも必要だろうと思いますし、それから兼業の見直しということも私は極めて大事なのじゃないかと思います。公務員ですから、原則として兼業禁止でございますけれども、やはり地域医療との連携の中でどうしていくかということを考えますと、兼業というようなこともかなり考える必要があるのではないかと思います。
そういうような相当包括的な問題がございますので、これは気合いを入れて臨まなければなりません。今、もう既に関係の省庁とは協議を始めておりますが、ぜひともきちっとしたものをまとめて、またこの委員会で御審議をお願いすることに早く持っていきたい、このように思っております。
この発言だけを見る →実際、矯正施設で勤務する常勤の矯正医官は、平成二十五年四月一日現在の数字ですが、定員の二割以上が欠員となっております。それだけを捉えましても、これは大変、危急存亡のぎりぎりのところに来ていると私は思うんですね。このままいったら、もう矯正医療というものは崩壊してしまうのじゃないか。だから、今法務省の抱えている問題の中で一番、焦眉の急というものの最たるものじゃないかと私は思っております。
それで、昨年の七月に、小島先生に指摘していただきましたように、私も、矯正医療の在り方に関する有識者検討会というのをスタートさせていただきまして、一月にその議論の結果をいただきました。
先生も読んでいただいたようですが、私も早速これを繰り返して読んでみたわけですが、要するに、なかなか社会的にこの難しさが認知されなくて、非常に難しいところがたくさんあると思うんですね。
先ほどおっしゃいましたように、二十四時間拘束されている方々を相手に、それから、こういう表現はやや慎重に言わなきゃなりませんが、相当やはり難しい方が多い部署でございますね。そうすると、一般のお医者様のように、患者と十分意思を交わしながら協力して医療体制をつくっていくことが非常に難しい、こういうことがどうもあるようでございます。そういう中で、やはり、さまざまな病気に触れながら医者としての技能を上げていくということも容易ではない。
それから、刑務所というのはしばしば不便なところにございますので、そういうところで常勤で勤務するということになると、なかなか御子弟の教育も十分に行いにくいとか、さまざまな要因に加えて、委員がおっしゃいましたように、やはり待遇がよくない。もう端的に言ってしまえば、一般のお医者様に比べるとちょっと給料が安過ぎるんじゃないかということがございます。
ですから、まず、そういったあたりをどうしていくのか。これは、人事院や、もちろん財政当局ともいろいろお話をしなきゃいけないことでございますね。
それから、先ほど、モチベーションということがございましたけれども、やはり、ここでやっていってどうやったら医療技能を、自分が医者として研さんを積み重ねていけるかというような工夫も必要なんじゃないかと思います。
それから、先ほど、外部委託のお話がありました。これは、事実、先ほどのような難しさを前提としますと、外部委託というのもそう容易なことではないんですけれども、そういうことも努力する必要がこれからもあるだろうと私は思います。
それから、定年年齢なんかも、お年を召されてもやっていただける面がかなりありますので、定年等の見直しも必要だろうと思いますし、それから兼業の見直しということも私は極めて大事なのじゃないかと思います。公務員ですから、原則として兼業禁止でございますけれども、やはり地域医療との連携の中でどうしていくかということを考えますと、兼業というようなこともかなり考える必要があるのではないかと思います。
そういうような相当包括的な問題がございますので、これは気合いを入れて臨まなければなりません。今、もう既に関係の省庁とは協議を始めておりますが、ぜひともきちっとしたものをまとめて、またこの委員会で御審議をお願いすることに早く持っていきたい、このように思っております。