予算委員会

2014-03-19 参議院 全311発言

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会議録情報#0
平成二十六年三月十九日(水曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十四日
    辞任         補欠選任
     有村 治子君     石井 正弘君
     野田 国義君     金子 洋一君
     荒木 清寛君     若松 謙維君
    渡辺美知太郎君     松田 公太君
 三月十七日
    辞任         補欠選任
     小川 勝也君     田中 直紀君
     小西 洋之君     大野 元裕君
     森本 真治君     福山 哲郎君
     蓮   舫君     牧山ひろえ君
     清水 貴之君     片山虎之助君
 三月十八日
    辞任         補欠選任
     佐藤 正久君     高階恵美子君
     石上 俊雄君     白  眞勲君
     石橋 通宏君     徳永 エリ君
     大野 元裕君     小川 敏夫君
     安井美沙子君     田城  郁君
     新妻 秀規君     石川 博崇君
     松沢 成文君     行田 邦子君
     松田 公太君     山口 和之君
     田村 智子君     紙  智子君
     片山虎之助君     中山 恭子君
 三月十九日
    辞任         補欠選任
     小川 敏夫君     津田弥太郎君
     田城  郁君     安井美沙子君
     平野 達男君     浜田 和幸君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山崎  力君
    理 事
                青木 一彦君
                宇都 隆史君
                大家 敏志君
                片山さつき君
               北川イッセイ君
                大塚 耕平君
                那谷屋正義君
                秋野 公造君
                中西 健治君
    委 員
                石井 正弘君
                猪口 邦子君
                大野 泰正君
                古賀友一郎君
                佐藤ゆかり君
                高階恵美子君
                中西 祐介君
                二之湯 智君
                堀井  巌君
                丸川 珠代君
                三木  亨君
               三原じゅん子君
                三宅 伸吾君
                山下 雄平君
                山田 俊男君
                渡辺 猛之君
                小川 敏夫君
                金子 洋一君
                田城  郁君
                田中 直紀君
                津田弥太郎君
                徳永 エリ君
                白  眞勲君
                福山 哲郎君
                牧山ひろえ君
                安井美沙子君
                石川 博崇君
               佐々木さやか君
                若松 謙維君
                行田 邦子君
                山口 和之君
                紙  智子君
                大門実紀史君
                東   徹君
                中山 恭子君
                福島みずほ君
                浜田 和幸君
   国務大臣
       内閣総理大臣   安倍 晋三君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(国家戦
       略特別区域、地
       方分権改革))  新藤 義孝君
       外務大臣     岸田 文雄君
       文部科学大臣   下村 博文君
       厚生労働大臣   田村 憲久君
       農林水産大臣   林  芳正君
       国土交通大臣   太田 昭宏君
       防衛大臣     小野寺五典君
       国務大臣
       (復興大臣)   根本  匠君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        古屋 圭司君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       少子化対策、男
       女共同参画))  森 まさこ君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    甘利  明君
   副大臣
       総務副大臣    上川 陽子君
       財務副大臣
       復興副大臣    愛知 治郎君
       文部科学副大臣  西川 京子君
       厚生労働副大臣  佐藤 茂樹君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官
       復興大臣政務官  小泉進次郎君
       外務大臣政務官  牧野たかお君
   政府特別補佐人
       原子力規制委員
       会委員長     田中 俊一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野 亮治君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       山崎 和之君
       内閣官房内閣審
       議官       武藤 義哉君
       内閣府地域経済
       活性化支援機構
       担当室長     小野  尚君
       警察庁交通局長  倉田  潤君
       総務省自治財政
       局長       佐藤 文俊君
       外務大臣官房審
       議官       秋葉 剛男君
       外務大臣官房審
       議官       長谷川浩一君
       外務大臣官房参
       事官       下川眞樹太君
       文部科学省高等
       教育局長     吉田 大輔君
       国土交通省総合
       政策局長     西脇 隆俊君
   参考人
       日本放送協会会
       長        籾井 勝人君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十六年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十六年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十六年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
○委嘱審査報告書に関する件
    ─────────────
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山崎力#1
○委員長(山崎力君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十六年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本放送協会会長籾井勝人君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山崎力#2
○委員長(山崎力君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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山崎力#3
○委員長(山崎力君) 平成二十六年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、内政・外交に関する重要事項について集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は四百十四分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党百四分、民主党・新緑風会百九分、公明党四十六分、みんなの党四十五分、日本共産党三十五分、日本維新の会三十五分、社会民主党・護憲連合二十分、新党改革・無所属の会二十分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
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山崎力#4
○委員長(山崎力君) 平成二十六年度一般会計予算、平成二十六年度特別会計予算、平成二十六年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、内政・外交に関する重要事項について集中審議を行います。
 これより質疑を行います。山田俊男君。
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山田俊男#5
○山田俊男君 自由民主党の山田俊男であります。本日は質疑の機会をいただきまして、同僚の皆さんに御礼を申し上げるところであります。
 さて、拉致被害者の横田御夫妻がお孫さんにお会いになった、大変いいニュースでありまして、政府の御努力に大変感謝申し上げるところでありますが、どうぞ更なる取組を急いでもらいたい、こんなふうにお願いするところであります。
 さて、本日は、まず最初にTPP交渉のことにつきまして触れさせていただきます。
 甘利大臣は、シンガポールでの閣僚会議、大変御苦労されたところであります。退院されて間もない間にゼロ泊三日という強行日程でアメリカのフローマン代表にお会いになってみえたわけですが、閣僚会議が終わった後は、何でアメリカへ行ったんだと、こんなことならアメリカに行くんじゃなかったというふうにおっしゃっていたというふうにお聞きしたところでありますが、ところが、甘利大臣の頑張りについてアメリカのフローマン代表がこうしゃべったと出ているんです。インサイドUSトレード紙に書いてありまして、甘利大臣は疲れを知らない日本農業の守護者だと、高く評価しているというふうに書いているわけでありまして。
 米国は、大臣、決着する気があるんですかね。大臣、今回の閣僚会議の結果をどう受け止めておられるか、お聞きします。
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甘利明#6
○国務大臣(甘利明君) アメリカが決着させる気があるかどうか、これは明確に決着させたいと思っております。
 シンガポール、先月の二十二日から四日間行ったわけでありますが、結論から申し上げますと、かなりの分野で進展がありました。ただ、重要な部分はまだ多々残っております。言ってみれば、方向感がかなり出だしまして、各国ともそれに向けて収れんできるんじゃないかというモメンタムになってきております。
 いずれにしても、TPP交渉国の経済分野、シェアでいえば日米が八割でありますから、日米がまとまるということに他の国は相当な期待を掛けているという状況だと思います。
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山田俊男#7
○山田俊男君 大臣の入院前のことでありますが、一センチも譲らないと会見でおっしゃっておられたわけでありますが、一センチも譲らない、一センチも譲れないという決意を込めた何らかの提案をアメリカになさっておられるんじゃないかというふうに思うんです。秘密交渉ですから、交渉の概要は我々は知るところでないわけでありますが、米国に対してそういう何らかの提案をされていたのかどうか。当然、その内容は重要品目について党や国会の決議に沿ったものというふうに思うところでありますが、それでいいんでしょうか。
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甘利明#8
○国務大臣(甘利明君) 十二月一日に菅官房長官、林農水大臣と私とでフローマン代表と協議を行いました。その後の会見で一センチ発言をさせていただいたわけであります。その後、西村副大臣がシンガポールに行って一ミリもと言われたものですから、一センチと一ミリの差というのは何なんだとか聞かれましたけれども、これは西村さんに聞いていただきたいんですけれども。
 重要五品目に関して衆参の農水委員会の決議があったということを強く意識しておりまして、その決議と整合性が取れないと議会が判断されるようなそういう譲歩については、我々はするつもりはないし、できないということを申し上げたつもりであります。
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山田俊男#9
○山田俊男君 どうぞ甘利大臣、フローマンが褒めているわけですから、それに従って徹底して頑張って対決してもらいたいと、こんなふうに思います。
 どうぞ甘利大臣、衆議院の方で委員会があるようでありまして、ありがとうございました。
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山崎力#10
○委員長(山崎力君) 質問途中でございますが、甘利国務大臣におかれましては、理事会で途中退席が認められておりますので、御退席いただいて結構でございます。
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山田俊男#11
○山田俊男君 ところで、安倍総理は、昨年十二月の年内合意の懸かった閣僚会議で、結局は米国は何にも合意しないまま終わったわけでありますが、その昨年十二月の閣僚会議後の国内のテレビで、米国に迎合したり膝を屈したりすることはないというふうに発言されているわけでありまして、大賛成であります。(資料提示)
 総理は昨年二月の日米首脳会談で、オバマ大統領との間で、両国間にセンシティビティーが存在するということを共同声明の中で記入されて、確認されたわけであります。その後の記者会見でも、TPPは聖域なき関税撤廃が前提ではないということが明確になりました、こんなふうに会見された上でまさに言明されたわけでありますが、にもかかわらず、米国は全くその約束を踏みにじって、そして何ら日本の要求に応える、日本との交渉を進めるという姿勢にない、同じことの繰り返しになっているということは極めて残念であります。
 ましてや、米国の各品目ごとの農業団体に対しまして、関税撤廃ができないということをどうも各団体に言わせているんじゃないか。この十二月から新年に至りまして、各作物団体がみんなこぞって関税撤廃でないと日本を交渉に参加させない、日本は外れてもらったらどうだというところまで言わせているということはゆゆしき事態だというふうに思います。
 私は三年前に米国を訪問しましたが、その際、対日強硬派として知られます全米豚肉生産者協会、ここの幹部とお会いしました。その際、幹部は何を言っていたか。日本は米国の豚肉の輸出額の世界で第一位だ、量は二位だ、現在の関係を高く評価している、将来もそうあってほしいとまで言っているんです。
 米国の品目団体は関税撤廃を要求はしていますが、しかし品目によっては関税を撤廃した場合、アメリカが現に今、日本に輸出している品目が、場合によったら量が、それはほかの国に移ってしまいかねないということを恐れているんです。だったら、本音に立ち返ってちゃんと交渉するということがあってしかるべきなのに、そういう交渉がなされていないというのは極めて残念であります。ですから、日本がやるべきことは、そういう本当の貿易関係の中での本音の部分でちゃんと交渉ができる、この取組を粘り強く粘り強くやってもらうということだと、こんなふうに思います。
 それから、総理は大変いい仕事をされているというふうに思うんです。私が総理に向かってそういうことを言うのはおこがましい話でありますが、そうそのとき思ったんです。何かといいましたら、総理が出席された昨年十月八日のバリ島でのTPPの首脳会合、これはオバマ大統領が欠席したときの首脳会合でありました。そのときの首脳会合声明に、発展段階の多様性という言葉をきちっと入れておられるんです。さらにまた、包括的でバランスの取れた地域協定を作るということを確認されているんです。あの共同声明に入れた多様性とバランス、この意味は大変私は大きいというふうに思います。
 総理、長い間にわたって交渉しましたWTOドーハ・ラウンドにおきましては、農業が果たしている多面的な役割に配慮しながら進めるということをみんなそれなりに交渉国は了解しながらそれを進めておりました。で、APECですね、APECの国々も、柔軟性を持って交渉に当たるということを原則としているわけであります。これは、ひとえに日本がリーダーシップを発揮してこれを盛り込ませてきた考え方でもありました。そして、世界の官民問わず多くの関係者からもこのことが支持を得ていたわけであります。農業が果たしている多面的な機能、多面的な役割、この評価であります。
 ちなみに、当時、世界の農業団体ですね、世界中の農業団体です、とりわけアフリカ、アジア、それからヨーロッパ、この国々の農業団体は、食料安全保障と多様な農業の共存という共同声明に、何ときちっと六十六か国の農業団体は署名しているわけであります。
 こうした中でオバマ大統領がこれから来日されるわけですが、その来日の中で、大統領が日本に対してアメリカの論理で、アメリカの主張で日本に妥協を迫ってくるんじゃないかということを私も心配しますし、同僚の議員もそうですし、多くの関係者が心配しているところであります。米国が約束を守らない中で日本が一方的に引き下がることは毛頭ないわけでありまして、我が国は、あくまで党それから国会決議の実現に向けまして全力を挙げるということだというふうに思います。
 どうぞ総理の決意を聞きたい、お願いします。
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安倍晋三#12
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま山田委員がおっしゃったように、バリにおきましては、多様性、そして包括的でバランスの取れたものにしていこうということであります。
 もうこれは委員御承知のように、このTPPにおいては、関税等の市場アクセスだけではなくて、知的財産やあるいは電子商取引、そしてまた国有企業や環境、そうしたルールもございます。日本はまさにルールにおいては主導的な役割を示しているわけでありますし、日本はルールはまさに世界の標準、模範と言ってもいいんだろうと思います。そういうものを全体的に包含しながらこれは前に進めていくということでありまして、ルールはルール、そして市場アクセスは市場アクセスということではなくて、全体の中でのそれぞれの国のTPPに向けた努力についてそれぞれ評価をしていくということが重要ではないかと、こう思っているわけでございますが、成長センターであるアジア太平洋地域に一つの大きな経済圏をつくっていく、TPPはこれは大きなチャンスでもあります。早期に交渉を妥結させていくことは我が国にとって国益であると、このように思います。
 交渉全体に方向感が出てきているのは事実でございまして、交渉は最終局面を迎えています。各国とも国益を懸けたぎりぎりの交渉をしているわけであります。
 また、オバマ大統領は四月に来日予定でありますが、当然、米国と交渉しつつ両国で協調して交渉全体の議論を引っ張っていきたいと、こう考えておりますが、日本には守るべき国益はあるわけでありまして、守るべきものはしっかりと守り、攻めるべきものは攻めていくことによって、国益にかなう最善の道を追求していくために全力を尽くしていきたい、そしてしっかりと強い交渉力を持って当たっていきたいと、このように思っております。
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山田俊男#13
○山田俊男君 強い交渉力を持って守るべきものは守る、攻めるものは攻めるという立場でやりますという総理の決意であります。
 ただ、総理、四月にオバマ大統領が来日するからということでそこへ突っ込んでいくというのはやはり避けるべきではないか。総理もそうおっしゃっているというふうに聞いておりますし、それから、さらには、基本的には、一昨年の衆議院の選挙におきまして、昨年の参議院の選挙におきまして、きちっと党の決議、これを守っていくぞ、党の公約を守っていくぞということで選挙をしてきたわけでありまして、そして圧倒的な安倍内閣をつくり上げたという経緯があります。そのことをきちっと踏まえていただけるものというふうに確信しています。
 どうぞもう一度、総理のその決意をお聞きしたいと思います。
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安倍晋三#14
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私どもが公約においてお約束をしたことはたがえてはならないと、このように思います。
 また、農水の衆参の委員会において示された五品目について、これは我が党においてもJ—ファイルでお示しをしているところでございますが、我々はこの意を体してしっかりと交渉していきたいと、このように思います。
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山田俊男#15
○山田俊男君 総理の決意を聞かせていただきました。頑張ってください。
 ところで、もう一点申し上げたいことがありまして、現在、日豪のEPAの交渉も具体化しているやに伝えられております。この交渉においても重要品目の関税を守るとする国会決議があるわけでありまして、この決議に基づく取組が進められるものというふうに思っておりますし、交渉前の民間の経済界や学者等の代表によります共同研究報告があるんです。日豪のEPA取組に当たっての共同研究報告なんです。そこには、センシティビティーへの配慮、さらには柔軟性、そしてバランスの取れた成果の実現をちゃんと盛り込んでいるんです。
 さらにまた、この三月に入ってから日中韓のEPAについても動きが出てまいっております。現在、御案内のとおり、中国、韓国との間では外交上なかなか難しい課題を抱えたままになっておるところでありますが、しかし、日中韓のEPAについては、これはそういう中でも進めようという動きがあるというのは、それはそれで私は大事なことだというふうに思います。これも、日中韓で事前にまとめた産官学共同研究報告書は、バランスの取れた成果とウィン・ウィン・ウィンの状況を目指すことをまとめているわけであります。
 どうぞ、総理は極めて精力的に世界の国々を訪ねておられるわけでありまして、お互いの国がお互いに支え合う真の意味での経済連携協定をつくり上げるということが物すごく大事だというふうに考えています。総理のお考えをお聞きします。
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安倍晋三#16
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、自由貿易の推進は我が国の対外通商政策の柱であると考えております。
 日本は人口が減少していく中において、生産人口も、そしてまた消費人口も減少していく中において、成長していくアジアあるいは世界の活力を取り入れていく必要があるんだろうと、こう考えているわけでございますが、自由貿易体制をこれまで以上に強化し、諸外国の活力を我が国の成長に取り込む、これによって力強い経済成長を達成していきたいと考えておりますが、今委員が御指摘になられましたように、我が国としてはTPP交渉の早期妥結に取り組んでいるわけでありますが、それだけではなくて、日中韓のFTA、RCEP、そして日豪EPA等を含む九つのEPA交渉を同時並行的に、戦略的に、かつスピード感を持って推進をしていく考えでございまして、これらの取組が相互に刺激し合い、全てが活発化するというダイナミズムが動いていくということを期待をしているわけでございますが、繰り返しになりますが、こうしたものを我々も戦略的に捉えながら我が国の国益をしっかりと確保していきたいと、このように考えております。
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山田俊男#17
○山田俊男君 総理の極めて精力的な海外への訪問、とりわけ私は、インドへ訪ねておられること、このことが、こうした今おっしゃっていただいたRCEPを始めとする取組に必ずや大きな影響を与えるというふうに思いますから、どうぞ取組を深めていただきたい、こんなふうに思います。
 牧野外務大臣政務官がお見えでありますので、どうぞ一言、この点について触れてください。
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牧野たかお#18
○大臣政務官(牧野たかお君) 山田委員にお答えをさせていただきます。
 外務省としては、今総理が御答弁されたように、各種の経済連携協定というのは日本の国益に資するだけではなく、相手国や各地域との関係を強化するものであり、農水省や経産省など関係省庁と協力して積極的にしっかりと取り組んでいきたいと考えているところでございます。
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山田俊男#19
○山田俊男君 ありがとうございました。
 続いて、岩盤規制のことについて触れさせていただきたいんですが、総理は、これ読ませていただきます、これはもう大好きな言葉で、ただしっかり覚えなきゃいかぬのですが、間違わないように読みます。
 日本には世界に誇るべき国柄があります、息をのむほど美しい田園風景、日本には、朝早く起きて、汗を流して田畑を耕し、水を分かち合いながら五穀豊穣を祈る伝統があります、自助自立を基本としながら、不幸にして誰かが病に倒れれば村の人たちがみんなで助け合う農村文化、その中から生まれた世界に誇る国民皆保険制度を基礎とした社会保障制度、これらの国柄を私は断固として守ります、私は、あらゆる努力によって、日本の農を守り、食を守ることをここにお約束しますというふうにおっしゃっている。これは、昨年三月十五日、総理がTPP交渉参加を表明された際の記者会見の言葉です。原稿を見ないでもう見事におっしゃっておられたわけでありまして、感激しました。
 そして、翌々日の三月十七日の自民党大会におきましては、総理は、私は強欲を原動力とする市場主義経済の道を取ってはならないと思います、日本は瑞穂の国です、道義を重んじ、真の豊かさを知る市場主義経済を目指してまいります、そのことをお誓い申し上げますとおっしゃっているわけです。これは、今回の通常国会の予算委員会の冒頭の総括質疑で山本順三議員からも発言した内容でありまして、私も大賛成であります。この総理の言葉に、私もそうですが、全国の農林漁業者やそれから農山漁村に住んでおられる皆さんがどれほど励まされたことかというふうに思います。
 一方で、総理はこうおっしゃっているんです。今年一月のダボスの会議でありますが、既得権益の岩盤を打ち破る、いかなる既得権益といえども、私のドリルの刃から無傷ではいられないというふうにおっしゃっているんです。
 こうしたこともあって、総理、こういうことになっているんです。資料にも出しましたが、国家戦略特区会議の民間議員がこぞって総理のダボスでの発言を引き合いに出して、今こそ過去の政権で何度もはね返されてきた岩盤規制を打ち破ろうと言って、総理の発言に支持を得たとばかり、それを引き合いに出しておっしゃっているんです。そして、雇用やそれから医療や教育やそれから農業について新しい提案も行っております。農業の分野では何をおっしゃっているかといったら、企業の農地所有による農業経営と農業協同組合の在り方をテーマにするというふうにおっしゃっているんです。
 しかし、既に平成二十一年の農地法の改正で、企業は借地で農業経営を行うことができるようにちゃんとなっているんです。そして、これまでの四年間、二十一年から今までの四年間で、過去と比べまして五倍にも上る千三百九十二の企業が借地で農業に参入しているんです。だから、借地の期間も、短い期間じゃないんですよ、最長五十年はちゃんと借地できるという仕組みなんです。
 そして、この企業による農地の所有による農業経営については、総理は、昨年一月、本会議場でみんなの党の渡辺代表の代表質問に答えられて、本会議場ですよ、総理は、企業には借地で農業経営ができることとなっており、所有でなければならないということではないというふうに明確におっしゃっておられるわけであります。
 なのに、なのに国家戦略特区の諮問会議は、総理の意に反して、企業の農地所有による農業経営を国家戦略特区でやらせようというふうに提案されている。一体これはどういうことなんですかね。何を国家戦略特区の議員は言いたがっているんでしょう。改めて私は総理のお考えをお聞きします。
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安倍晋三#20
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど山田委員が挙げていただいた私の発言についてでございますが、二つとも私が農業について申し上げたことでもある、後半も、農業も含む意味について使わさせていただいたわけでございます。まさに農業というのは国の基であり、美しい日本の景観、国土、そして国柄を維持をしているのは農業であろうと、このように思っているわけでございます。
 しかし、その言わば農業、農村を守っていくためにも、変えるべきものは変えていく必要がありますし、若い皆さんが農業という分野に夢や希望を持って参入してくるような農業にしていかなければ農業の未来はないんだろうと、このように思うわけでございまして、安倍内閣においては、強い農林水産業とともに美しく活力ある農山漁村を実現するという決意を示しているわけでございますが、輸出促進や六次産業化の推進によって付加価値の向上を図るとともに、今挙げられましたリース方式を活用した農地集積による生産性の向上などに精力的に取り組んでいく考えであります。
 農業への企業参入については、今御紹介をいただきましたように、平成二十一年の農地法改正によるリースの解禁で株式会社のままでも自由に参入できることとなっておりますが、昨年の臨時国会で関連法が成立をいたしました農地集積バンクの取組によって、分散し、そして錯綜した農地を集約していくことによって更に効率的な農業経営を展開することが可能になってまいります。いろいろ飛び地となっていたところを借りていることによって大変農作業に時間が、移動にも時間が掛かったわけでありますが、これを県が主体となってまとめて、そしてまとめたものを貸しますから、当然効率は大幅にアップしていくわけでございます。
 そして、代表質問でお答えをいたしましたように、所有権取得による農業参入は、農地が耕作放棄された場合に、リース方式であれば、契約を解除し、そして原状回復は容易でありますが、所有権取得の場合はこうしたことができないため自由化をしていない、これは今でも同じ考えであります。今後、農地集積バンクの活用によってリース方式による企業参入を積極的に推進をし、農業構造改革を加速をしていきたいと考えております。
 また、私の主宰する農林水産業・地域の活力創造本部において、規制改革会議や産業競争力会議の検討も踏まえまして、現場での実効性と制度の安定性に配慮しながら更に必要な見直しを行い、農業改革を前進させていく考えであります。
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山田俊男#21
○山田俊男君 総理の農林漁業に対する思いの一端を改めて知ることができました。どうぞ、農地集積バンクの取組、それから強い農業づくり、さらには美しい景観を伴った農林漁業、農村づくり、そしてきちっとした担い手をつくり上げること、そのことについてはもう一生懸命にこれは政策展開するし、全員でやっていくということだということを確信しているところであります。
 御案内のとおり、日本の農村地域ないしは農村を抱える各県におきましても、本当に住みよいところはどこかといったら、それこそもういろんな指標がありますけれど、明確に農村地域がみんな評価されているわけであります。そのことにやはり農林漁業者も自信を持たなきゃいかぬし、それからさらに国もそのことを自信を持って進めていくということをやっていかなきゃいかぬ、このことをお願いするところであります。
 ところが、何としても我慢ならないのは、総理がまさに、先ほど言いましたが、任命された、それこそ産業競争力会議、それから規制改革会議、国家戦略特区会議のメンバーが口をそろえて農林漁業は遅れている、既得権益の上に立ったぶち壊すべき岩盤規制だというふうに言われたのでは、もう本当にかなわないというふうに思っておりますので、どうぞ総理、しっかりそこに目を配っていただいて、間違わないようにこの国の安定をきちっと確保してもらいたい、こんなふうにお願いするところであります。
 さて、今話題になりました国家戦略特区会議のことについてでありますが、新藤内閣府特命担当大臣にお願いするところでありますけれども、どうもこの特区の諮問会議は、規制緩和と関係する雇用や医療や教育や農業の担当大臣は特区の諮問会議に呼ばないという仕組みになっていますよね。これだと、一体ちゃんとした議論ができるのかと。もっと言うと、諮問会議が自分たちが思っていればそのまま進行できる、地域も設定できる、テーマも設定できると。独断専行をそのまま認めるような内容になっているんじゃないかということを心配しているわけでありますが、その点についてはいかがですか。
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新藤義孝#22
○国務大臣(新藤義孝君) 今委員が御指摘いただいたような御心配は起こらないようにしたいと私は考えております。そして、そもそも国家戦略特区諮問会議の役割は、特区に関する重要事項についての調査、審議を行って総理大臣に意見を申し上げると、こういう場であります。そこには、総理、官房長官、財務大臣、また甘利担当大臣、稲田大臣、そして担当大臣の私がおりまして、かつ民間の諮問の皆さんがいるわけであります。
 特区の諮問会議において、規制緩和、新しい議題になる場合には関係担当大臣も出ていただけるようになっております。ですから、必要な場合にはそういう議論をするということであります。何よりも、総理のリーダーシップの下でスピーディーに、しかししっかりとした議論をしながらこれは進めていきたいと、このように考えております。
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山田俊男#23
○山田俊男君 大臣からそうおっしゃっていただきましたので、どうぞ協議の上、総理の指示があれば、農業の課題をやるときには林大臣が出れるという仕組み、それをやっていただけるということですから、ちゃんとやってくださいね。もう一回確認します。
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新藤義孝#24
○国務大臣(新藤義孝君) そうした専門的な議論を行う場合には、その専門的な立場である大臣の方々が議論をされることは当然のことだと思いますし、しっかりとしたそういう議論の下でこれは国家戦略を進めていかなければならないと、このように考えております。
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山田俊男#25
○山田俊男君 分かりました。
 それでは、最後の質問でありますが、和食がユネスコの無形文化遺産登録になりました。ところが、日本の和食の本当の良さはうまみですよね。それをつくり上げているのはまさに日本の大豆であります。みそ、しょうゆであります。
 だから、この大豆の生産が極めて大事なわけでありますが、今や、こうしたみそ、しょうゆ等に使われている国産の大豆の割合は何と二五%しかないんです。あと七五%の大豆は、それこそアメリカやブラジルから入ってきているわけですよ。それで本当に和食と自信を持って言えるのかということであります。ここは何としてもちゃんと国産の大豆でつくり上げていくぞということをしなきゃいかぬというふうに思います。
 ところが、さらにまた、豆腐を作っておられる皆さんはどうなっているかといったら、これは、大スーパーマーケットからの安売りの目玉商品になったり、値下げ要求があったりして、中小の零細な豆腐業者はどんどん廃業しているんです。十年前に一万五千軒あった豆腐屋さんは今や九千軒です。だから、毎年五百軒ずつ減っているんです。消費税、今度上がります。消費税の上がった分だけ、またそれは値下げだぞと言われた日には、これはもうやっていけません。
 どうぞ、ちゃんと和食を世界に広げるなら、これは国産の大豆で作っているぞという仕組みをつくっていただきたいわけであります。林大臣に決意をお聞きします。
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林芳正#26
○国務大臣(林芳正君) 今委員からお話があったように、煮豆で七割、豆腐で三割、納豆は二割、みそ、しょうゆは一割、国産の割合であります。残りは全部輸入と、こういうことでありますから、しっかりとこれを上げていく努力をしなければいけませんし、実は実需者からも、国産大豆、外観も成分も非常に評価をされておるところでございます。湿害、連作障害、こういうことがあって、なかなか難しいところもあるわけでございましてああいう数字にとどまっておりますが、やはり水田をフル活用するという意味でも、この大豆の産地づくり、いろんなことで支援をしていかなければいけないと、こういうふうに思っておりまして、機械を導入するとか、排水対策するとか、粒ぞろいの均質化、乾燥調製施設の整備、いろんなことをやりながら、しっかりと国産大豆の生産拡大を図っていきたいと、こういうふうに思っております。
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山田俊男#27
○山田俊男君 ありがとうございました。しっかり総理、頑張りましょう。
 ありがとうございました。
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山崎力#28
○委員長(山崎力君) 以上で山田俊男君の質疑は終了いたしました。拍手
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山崎力#29
○委員長(山崎力君) 次に、高階恵美子君の質疑を行います。高階恵美子君。
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