原子力問題調査特別委員会

2015-09-03 衆議院 全196発言

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会議録情報#0
平成二十七年九月三日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 吉野 正芳君
   理事 岩田 和親君 理事 齋藤  健君
   理事 白石  徹君 理事 鈴木 淳司君
   理事 宮澤 博行君 理事 田嶋  要君
   理事 初鹿 明博君 理事 赤羽 一嘉君
      石川 昭政君    江渡 聡徳君
      大西 英男君    大西 宏幸君
      勝沼 栄明君    岸  信夫君
      佐々木 紀君    斎藤 洋明君
      助田 重義君    高木  毅君
      津島  淳君    中村 裕之君
      細田 健一君    細田 博之君
      御法川信英君    宮崎 政久君
      宮路 拓馬君    宗清 皇一君
      村井 英樹君    簗  和生君
      阿部 知子君    逢坂 誠二君
      奥野総一郎君    菅  直人君
      馬淵 澄夫君    太田 和美君
      柿沢 未途君    河野 正美君
      中野 洋昌君    樋口 尚也君
      塩川 鉄也君    藤野 保史君
    …………………………………
   経済産業副大臣      高木 陽介君
   内閣府副大臣       小里 泰弘君
   外務大臣政務官      宇都 隆史君
   内閣府大臣政務官     福山  守君
   防衛大臣政務官      原田 憲治君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            田中 俊一君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   平井 興宣君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           伯井 美徳君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁資源エネルギー政策統括調整官) 吉野 恭司君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      多田 明弘君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官) 片山  啓君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房審議官)          山田 知穂君
   政府参考人
   (原子力規制庁原子力規制部長)          櫻田 道夫君
   政府参考人
   (防衛省運用企画局長)  深山 延暁君
   参考人
   (東京電力株式会社代表執行役社長)        廣瀬 直己君
   衆議院調査局原子力問題調査特別調査室長      石上  智君
    —————————————
委員の異動
九月三日
 辞任         補欠選任
  額賀福志郎君     宮崎 政久君
  宗清 皇一君     大西 宏幸君
  荒井  聰君     奥野総一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  大西 宏幸君     宗清 皇一君
  宮崎 政久君     額賀福志郎君
  奥野総一郎君     荒井  聰君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 原子力問題に関する件
     ————◇—————
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吉野正芳#1
○吉野委員長 これより会議を開きます。
 原子力問題に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として東京電力株式会社代表執行役社長廣瀬直己君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣府政策統括官平井興宣君、文部科学省大臣官房審議官伯井美徳君、資源エネルギー庁資源エネルギー政策統括調整官吉野恭司君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長多田明弘君、原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官片山啓君、原子力規制庁長官官房審議官山田知穂君、原子力規制庁原子力規制部長櫻田道夫君及び防衛省運用企画局長深山延暁君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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吉野正芳#2
○吉野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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吉野正芳#3
○吉野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。助田重義君。
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助田重義#4
○助田委員 おはようございます。自由民主党の助田でございます。
 本日は、質問の機会をいただきましたこと、また、吉野委員長を初め理事、委員の皆様に心より感謝を申し上げます。
 また、田中原子力規制委員長を初め規制庁の皆様には、いわゆる規制行政の先頭に立ち尽力されていること、この場をおかりして心より敬意を表させていただきます。
 真摯な議論をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 私の出身は、全国最多の四原発十三基に加え、高速増殖原型炉「もんじゅ」が立地する福井県でございます。
 政府は、昨年四月に策定したエネルギー基本計画において、原子力を重要なベースロード電源と位置づけ、原子力規制委員会が規制基準に適合すると認めた原子力の再稼働を進める方針を打ち出しました。
 また、今年四月の衆議院本会議において安倍総理大臣が、原子力規制委員会の判断を尊重し、再稼働を進めるのは政府の一貫した方針だと述べるなど、安全性が確認された原発について再稼働を推進していく姿勢を明確にしております。
 今年八月には、鹿児島県の九州電力川内原発一号機が再稼働いたしました。
 こうした中、福井県においては、今年二月、原子力規制委員会が、関西電力高浜原子力発電所三、四号機について、新規制基準に適合するとして、原子炉設置変更許可を行いました。現在、工事計画及び保安規定の審査が行われており、再稼働に向けた手続が着々と進められております。
 しかしながら、県内の原子力発電所は、再稼働を初め、四十年超運転延長、廃炉、使用済み燃料処分など多くの問題を抱えております。
 原子力政策につきましては、国が一元的に責任を果たすことが大前提であり、立地地域の住民はもとより国民の理解が得られるよう、国が主体的に取り組む必要がございます。
 そうした観点から質問をさせていただきます。
 まず、使用済み燃料の問題です。
 使用済み燃料を早期に敷地外に搬出できるよう、国の関与を強め、中間貯蔵施設などの設備を強力に進めるべきと考えるが、いかがでございましょうか。お答え願います。
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多田明弘#5
○多田政府参考人 お答え申し上げます。
 国内の原発の敷地、現在全体で約一万四千トンの使用済み燃料が貯蔵されている、このような状況になってございます。各原発の貯蔵容量を全て積み上げますと全体で約二万一千トンとなってございますので、全体としては一定の貯蔵余地が確保されておりますけれども、サイトごとに見ますと容量に余裕のない原発も存在している、このような状況になっております。
 したがいまして、先生御指摘の使用済み燃料の貯蔵能力の拡大というのが極めて重要な課題と考えているところでございます。
 この点に関しましては、昨年四月のエネルギー基本計画、こちらの中でも、使用済み燃料の貯蔵能力の拡大、これを進めていくということを明確にしているところでございます。
 私どもといたしまして、具体的な取り組みといたしましては、発電所の敷地の内外を問わず、新たな地点の可能性も幅広く検討しながら、中間貯蔵施設や乾式貯蔵施設等の建設、活用を促進するとともに、このために、財政的な支援も含めまして政府の取り組みを強化する、このように考えてございます。
 このような取り組みを進めるため、先日の最終処分関係閣僚会議、この場におきまして、使用済み燃料対策の強化に向けた国としての基本姿勢、それから、国や事業者による具体策を盛り込んだアクションプラン、こうしたものを策定するということを宮沢大臣の方から表明させていただいておりまして、今後、国も積極的にこの問題に対して関与して取り組んでいきたいと考えております。
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助田重義#6
○助田委員 よろしくお願いいたします。
 こうしたことを踏まえ、新規制基準適合性審査を遅滞なく進め、原子力発電所の安全性を速やかに確認すべきと考えますが、規制委員会としての見解をお示し願います。
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櫻田道夫#7
○櫻田政府参考人 原子力規制委員会におきましては、ただいまのところ、原子力発電所の新規制基準への適合性に係る審査を行っております。現在、十一事業者、十五発電所、二十五プラントについての申請を受けて、審査を進めているところでございます。
 このうち、九州電力の川内発電所一、二号炉、高浜発電所の三、四号炉、伊方発電所の三号炉につきましては設置変更許可を行いまして、また、川内の一、二号、高浜の三号については工事計画の認可まで進んでいるという状況でございます。
 いずれにしても、鋭意審査を進めているところでございます。
 お尋ねのございました、速やかに審査を進めるというその考え方でございますけれども、もちろん私どもも、しっかりと、また速やかに審査を進めてまいりたいと思ってございますが、どのようなスピードで審査が進むかというところにつきましては、申請者側の対応にもよるところが大変多いところがございます。
 例えば、審査には審査に必要な資料を提出していただく必要がございますが、資料を作成するに当たって、場合によっては、申請者側において、追加で断層の調査を行うとか、あるいは必要な機器の実験を行うとか、あるいはプラントの挙動とか設備の強度に関する解析を行うとか、こういったことが必要になりまして、それに時間を要するというところもございます。
 したがって、なかなか私どもだけでは進めることができないというところもございますけれども、私どもとしてできるところは、その範囲で、審査全体を効果的、効率的に進めるという工夫もしてきてございます。
 例えば、審査を行った結果を審査書にまとめますけれども、その中におきましては、審査の過程でどのような申請者の説明があったか、それに対してどのような規制側の指摘をしたか、その結果どのような形になったか、そういうことについて、主要な論点ごとに整理をしてまとめてございますので、後の申請者あるいは審査の側両方に参考になるものになっているというふうに思います。
 それから、適合性審査における確認事項を整理して文書化するということでありますとか、審査をより効率的に進めるようにモデル的なものをやるという意味で集中的な審査を行う、こういった工夫を行ってございまして、こういう取り組みを進めることによって、審査全体として効率的に進めることができ、またその中でしっかりと確認をすることもできるというふうに考えてございます。
 規制委員会といたしましては、引き続き、今申し上げたような取り組みを進めることによって、迅速にかつ厳正に審査を進めてまいりたいと考えてございます。
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助田重義#8
○助田委員 よろしくお願い申し上げます。
 次に、高経年化プラントでございます。
 高経年化プラントを動かす上で、安全性の判断や長期保守管理の方針などについて明確にすべしと考えます。規制委員会の見解をお示しいただきたいと思います。
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櫻田道夫#9
○櫻田政府参考人 高経年化プラントに関するお尋ねでございます。
 高経年化プラントの安全確保につきましては、原子炉等規制法その他の関係規則に基づきまして、事業者は三十年とか四十年といった十年ごとの節目において施設の経年劣化の現状と今後の見通しを評価することが求められておりまして、さらに、その評価に基づいて、通常の点検に追加して行う点検や部品の取りかえなどの保守管理の方針を定めて、原子炉等規制法に基づく認可を得るということが必要でございます。
 加えまして、四十年を超えて運転しようという場合には、特別な点検を行って、延長期間中にわたって施設が技術基準を満足するかといったことについて、まず事業者みずからが評価をして、その内容が妥当であるかどうかということについて原子力規制委員会が審査する、こういう仕組みになってございます。
 こうした技術評価や保守管理の方針、あるいは運転期間の延長認可の申請につきましては、審査の基準でありますとかガイドを定めて公開し、これらに基づいて規制委員会において厳格に審査を行い、また確認した上で、その結果を公表するということにしてございます。
 現在、この高経年プラントに関する審査につきましては、三つの事業者、三つの発電所、六プラントから提出された申請に関する審査を行っているところでございます。引き続き、厳正かつ迅速に審査を進めてまいりたいと考えてございます。
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助田重義#10
○助田委員 また、原子力発電所以外の施設につきましては、施設の特性に応じて基準を策定し、審査を進めるべきと考えますけれども、規制委員会の見解をいま一度お願い申し上げます。
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櫻田道夫#11
○櫻田政府参考人 原子力発電所以外の施設ということになりますと、例えば、試験研究用の原子炉でありますとか核燃料再処理施設のような核燃料施設といった施設がございます。こういった施設は、施設の種類あるいは構造などが多種多様であるということがあります。また、したがって、異常時の影響、事故が起きたときの影響もさまざまでございますので、施設の型式や出力レベルといった特徴に応じた基準を策定しているところでございます。
 例えば、使用済み燃料の再処理施設とかMOX燃料加工施設というものにつきましては、これはリスクもそんなに小さくないということで、原子力発電所と同様に、東京電力福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえた重大事故対策を求めているところでございます。
 また、それから、出力の高い試験研究用原子炉、例えばJAEA、日本原子力研究開発機構のJRR3というのは二十メガワット、熱出力でございますけれども、また、京都大学の研究用原子炉、五メガワットといったような原子炉につきましては、従来の基準で想定していた事故よりも厳しい事故に対応するための措置を求めるといったことをしてございます。
 他方で、使用済み燃料の貯蔵施設でありますとか、あるいは出力の小さい試験研究用原子炉、これも、例えば京都大学の臨界実験装置というのは百ワットでございますけれども、こういったものでありますとか、廃棄物の管理施設といったものにつきましては、リスクの小ささを勘案して、重大事故対策等への対応までは求めないという形でやってございます。
 原子力規制委員会といたしましては、こういった基準の趣旨を踏まえまして、申請がなされた施設について、科学的、技術的観点から厳正に審査を行ってまいる所存でございます。
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助田重義#12
○助田委員 それぞれ特性が施設に応じていろいろありますので、よろしくお願い申し上げます。
 続きまして、原子力災害時における対応でございます。
 万が一の原子力災害時において実効性ある対策が速やかに講じられるよう、国と関係自治体の連携を一層強化すべきと考えておりますが、対策はどのように講じられておるか、御説明願います。
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福山守#13
○福山大臣政務官 原子力災害時に実効性のある対策を行うためには、国と関係機関が連携し、地域防災計画、避難計画を充実強化することが重要でございます。
 このため、本年三月末に災害対策基本法に基づく国の防災基本計画を改定し、地域防災計画、避難計画の策定において国と自治体の連携強化を明確に位置づけました。
 具体的には、原発所在地域ごとに関係省庁や関係自治体が参加する地域原子力防災協議会を設置し、国と自治体が一体となって地域防災計画、避難計画の充実強化を進め、その上で、地域原子力防災協議会で、地域防災計画、避難計画が原子力規制委員会が策定する原子力災害対策指針などに沿った具体的で合理的なものであることを詳細に確認し、総理大臣が議長を務める原子力防災会議で国として了承いたします。さらに、住民や関係機関が参加した訓練から得られた反省点について協議会で検討した上で、地域防災計画などを改善強化することとしております。
 こうした取り組みを通し、国と自治体の連携をさらに強化し、地域防災計画、避難計画の継続的な改善強化に努めてまいりたいと思っております。
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助田重義#14
○助田委員 自治体も一生懸命取り組んでおりますけれども、より一層の国の御支援をお願い申し上げます。
 続きまして、原子力事故に備えるため、避難に必要となる道路や施設、資機材等の整備も一緒に進めると考えております。
 このような対策は現在どうなっておりますか。お答えいただきたいと思います。
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福山守#15
○福山大臣政務官 原子力防災対策の充実は、住民の方々の安全、安心を高めるためにも重要であると認識をしております。
 そのため、地域原子力防災協議会での議論を踏まえ、道路や港湾など、避難経路の多重化整備を進めております。例えば、委員の地元の福井県においては、国の交付金などを利用し、原子力災害制圧道路として一般県道赤礁崎公園線などの整備を行っております。
 資機材などの整備に関しては、安定沃素剤や放射線測定器、要援護者搬送用車両などの防災活動資機材などの整備、屋内退避施設の放射線防護対策などを進めており、内閣府において、平成二十六年度補正、二十七年度当初合計で二百億円を超える予算を計上し、自治体の行う防災対策を支援しているところでございます。
 中でも、福井県に関しては、平成二十六年度補正予算と二十七年度当初予算を合わせて、現段階においては十七・四億円の交付を決定しております。
 今後も、関係自治体と一体となって地域防災計画、避難計画の充実強化に努めてまいりたいと思っております。
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助田重義#16
○助田委員 よろしくお願い申し上げます。
 原子力立地地域は、国が進める原子力政策に長年協力をしてまいりました。今後も、立地地域が持続的に維持発展できるよう、廃炉対策とあわせ、立地地域の経済、雇用対策の充実を図るようお願いしたいと思います。見解をお願いいたします。
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多田明弘#17
○多田政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、先生御指摘の立地地域、国のエネルギー政策あるいは原子力政策にこれまで御協力いただいた、御理解をいただいてきた、こうした事実というものに関しまして、改めて感謝の気持ちを述べたいと思います。
 その上で、御指摘の点でございますけれども、東日本大震災以降原発はずっととまってまいりましたけれども、再稼働の動きもございますし、そして、あわせて、今御指摘の廃炉の進展、あるいは冒頭に御質問のございました使用済み燃料の保管、こういったさまざまな状況変化というものが起こっております。こうした状況は、全国の原子力発電所の立地地域、さまざまな状況になっておろうかと思います。
 今後の私どもの地域支援の取り組みといったものも、こうした立地地域の実態に即したきめ細やかな取り組みというものを進めることが重要になってきていると思っております。
 こうした認識に立ちまして、今般の平成二十八年度の概算要求の中では、幾つかの新しい点を盛り込ませていただきました。
 一つは、原発を取り巻く環境変化が立地地域に与える影響、これは再稼働あるいは廃炉、さまざまな影響がございます。こうした観点を踏まえまして、立地地域の産業の振興あるいは雇用の確保などを支援いたします原子力発電施設立地地域基盤整備支援事業、こうした事業につきまして、本年度の予算は二十三億円でございますけれども、これを五十八・八億円という形で増額の要求をさせていただいております。
 それから、廃炉に伴いまして、これまで原発がございました立地市町村、こうしたところではさまざまな構造転換が必要となってこようかと思います。こうした立地市町村などが取り組みますエネルギー構造の転換を図るための事業、こうした事業を支援するという目的で、これは新たな予算でございますけれども、エネルギー構造転換理解促進事業といった予算を新規に四十五億円の規模で要求させていただいているところでございます。
 今後とも、こうしたさまざまな取り組みを通じまして、再稼働あるいは廃炉、さらには使用済み燃料の問題、こうした立地地域が直面いたしますさまざまな状況変化に応じまして、立地地域の多様なあり方を支援するための適切な対応というものにしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
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助田重義#18
○助田委員 最後の質問でございます。
 今まで、エネルギーの生産地及び消費地等、いろいろな相互の関係、理解がございます。エネルギー問題や放射線について正しい理解が得られるよう、小中高等学校等における原子力、エネルギー教育の充実を図るなど取り組みを強化すべきと考えますけれども、文部省のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
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伯井美徳#19
○伯井政府参考人 お答え申し上げます。
 エネルギー問題や、放射線が健康に与える影響等への関心が高まる中で、学校教育におきまして原子力を含むエネルギーに関する課題や放射線についての科学的知識を児童生徒に教えていくということは重要でございます。
 現在の学習指導要領におきましては、例えば中学校では、社会科におきまして資源やエネルギー問題について取り上げる、理科におきましてはエネルギー資源の有効利用や放射線の性質と利用について取り上げる、指導することとしております。
 この放射線に関する教育を支援するため、平成二十六年三月に、放射線についての科学的な知識の理解を助けるための副読本を作成いたしまして、希望する全国の小中高等学校に配付したところでございます。さらに、ことしの三月には、この副読本を効果的に活用して指導するための参考となるDVDを作成いたしまして、全国の小中高校等に配付したところでございます。また、教職員を対象とした研修、あるいは児童生徒を対象とした出前授業等、さまざまな取り組みを行っております。
 このほか、原子力・エネルギー教育支援事業交付金によりまして、立地地域だけではなくて、消費地域を含む全ての都道府県が主体的に実施する原子力やその他エネルギーに関する教育への取り組みに必要となる教材の整備であるとか、あるいは子供たちの施設の見学等についての事業への支援をしているところでございます。
 文部科学省といたしましては、今後とも、このような取り組みを通じまして、放射線及び原子力を含むエネルギーに関する教育の充実が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
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助田重義#20
○助田委員 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
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吉野正芳#21
○吉野委員長 次に、宗清皇一君。
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宗清皇一#22
○宗清委員 おはようございます。自由民主党の宗清でございます。
 質問の機会を与えていただきまして、感謝申し上げます。ありがとうございます。
 規制委員会の皆様方には、原発の審査に大変な御苦労をいただいておりますことを、心から感謝を申し上げます。
 私は原発のことについては全くの素人でございますけれども、その素人の私が規制委員会と電力事業者のやりとりを聞いて、また、我が国の置かれている状況を考えますと、審査のやりとりに幾つか疑問を持っておりますので、その点について確認をさせていただきたいと思います。
 私の選挙区は東大阪市というところでございまして、全国でも有数の中小企業の集積地ということになります。その中小企業の皆さんが、電気代の値上がりによりまして非常に苦しい状況に追い込まれております。電気代というのは約三割程度上がったというふうに言われていますが、経営を非常に圧迫しているという状況でございます。
 やはり原発の依存度が高かった関西電力の管内というのは、その分値上げの影響を強く受けておりまして、地域経済に大きな悪影響が出ているのが現状でございまして、これはもう何とかしなければならないと考えています。中小企業者の皆さんからは、原発であろうとなかろうと、とにかく電気代をこれ以上上げないでほしい、そういう切実な声をお聞きしております。
 言うまでもありませんけれども、エネルギー問題全体を考えるときに、単に安いという経済性を考えるだけではなくて、第一に安全性、特に原発については安全性、さらに安定供給、環境などさまざまな問題を考えなければなりませんし、我が国の資源、それに産業構造、人口、気候、地形等さまざまな問題を総合的に勘案して、間違いのない判断をしなければなりません。
 さらに、今後期待される再エネの普及拡大については、これは我が国にとって大変重要だという認識を持っておりますけれども、現状を考えれば、再エネが、安い値段で、かつ安定的に、直ちに多くの電気を供給できるわけではありません。やはり現実を考えたときに、安全性が確認された原発の再稼働を急ぐべきだと考えております。
 そこで、当初、田中委員長は、適合性審査については半年程度で終了するとの見解を示されておられましたけれども、現在、国内の四十三基の原発のうち二十五基、PWRが十五基、BWRが十基、十一社の会社から審査の申請がありますが、これまでに再稼働に至ったのは九州電力の川内原発一号機のみでございまして、全体的に審査が大きくおくれているのではないかなという印象を持っています。
 この審査がおくれればおくれるほど、電力事業者が損害をするだけではなくて、原発の代替による燃料費の増加で、それを結局国民が負担しているわけでございまして、実際、二〇一四年、原発停止による燃料費の増加で三・七兆円かかっているとも言われておりますし、震災前に比べると、十二兆とか十三兆の燃料代の増加があるとも言われています。これは国民の財産を毀損しているという考え方にも立てるわけでございます。
 そこで確認をしたいんですが、当初、半年で審査ができるというものが二年以上かかっているわけですけれども、これはどのようなことが原因で審査がおくれてきたということになっているんでしょうか。田中委員長の御見解を聞かせてください。
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田中俊一#23
○田中政府特別補佐人 新しい規制基準の特徴ですけれども、これは福島第一原子力発電所の事故を踏まえて、こういった事故を二度と起こさないということが基本になっております。
 その結果として、まず外部起因事象ですね、地震、津波だけではなくて、竜巻とか火山とか、そういったことを含めまして、そういった要因についての審査。これまではそういったことが非常に十分ではなかったという反省に立っています。
 それから、事故が起きないといういわゆる安全神話からの脱却ということで、事故が起きた場合でも、もちろん起きないようにする手だてを十分にするということと同時に、起きた場合においてもその影響を最小限にとどめるという重大事故対策、こういったものを厳しく求めております。
 言うなれば、当委員会としては、こういった自然現象を厳しく見詰める過程をしっかりと評価していくということなんですが、事業者の方では、こういった新しい要素について、先ほど櫻田部長からもありましたように、調査とか、それから解析とか、いろいろなことでその対応に手間取っているというところがございます。
 私どもとしては、効率性とか事業の御都合というんでしょうか、そういったことについては全く無視しているわけではありませんけれども、まず第一が安全の確保である。これは、福島第一の事故によりまして、原子力の安全規制に対する国民の信頼は全く地に落ちてしまったわけで、信頼を少しでも回復できる、得るということがまず第一ですので、そういったことを踏まえてやっています。その結果として、事業者の方も新しい基準に対する対応に非常に手間取っておるということが一つございます。
 そういったことを踏まえて、今までの経験をまとめながら、今後とも、効率化という意味では少し努力をしている、鋭意努力をしているというところでございます。
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宗清皇一#24
○宗清委員 御答弁では、自然災害、それの新しい基準、そういうものについて事業者側も戸惑っている、手間取っているというお話もありました。
 これはお金だけの問題じゃないのはよくわかります、安全性の担保というのは何よりも最優先だと思いますが、しかし、一方で、原発停止による燃料代の増加というのは非常にやはり懸念されるところでございまして、燃料代というのは、当然これはほとんど海外から買っているわけですから、国民の資産が海外に流れているというようなことで、私は、こういうお金も国内で使えたら、もっといいエネルギー政策ができるのではないかなというふうに考えております。
 そういう意味で、原発の再稼働の審査をするに当たっては、先ほど委員長からも効率性という話がありましたけれども、当然、安全性を低下させることなく効率的な審査をする責務を負っているというふうに思うんですね。
 では、そのために、規制委員会として、審査を行うのにあるべき体制はどんなようなものなのか、どう考えているのか、聞かせてください。
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田中俊一#25
○田中政府特別補佐人 エネルギー政策自体については私どもの所掌ではありませんので、そこについては答弁は控えさせていただきたいと思いますが、いわゆる審査を行うためのあるべき体制ということについては、率直に申し上げますと、先ほど先生から御指摘のように、二十五基もの審査が、発電所だけでそれだけ、そのほかの施設もたくさん並行して出ておりますので、今、JNESの統合等によって少し強化はさせていただきましたけれども、なかなか十分な体制になっていないということがあります。
 その中で、私どもが努力しているのは、とにかく審査を効果的、効率的に進めるということが大事だということです。実態として私が非常に心配しておりますのは、私どもの職員がほとんど睡眠時間が十分とれないような状態での審査を連日、この二年、三年近くやってきているという、その実態もぜひ御理解いただければ幸いです。
 そういった中でありましても、今までの先行している審査の結果をまとめ、またそこでの主要な論点をまとめて、公表することによって、その後に続く原子力発電所の審査書の作成とか審査の議論とか、そういったものが効率的、効果的に進むように行っています。
 また、BWRについては、集中審査ということで、同じような議論を各社別々ではなくて、できるだけ同じようなテーマについては共通して理解していただくように、集中審査をやってきました。
 今、そろそろそこは一段落しましたので、柏崎刈羽を集中審査の一つに選びまして、そういったところで、今そこを先行と言うとあれですけれども、そういうことで、まずモデルをつくっていこうということで取り組んでいます。
 いろいろ努力はさせていただいているんですが、先ほど申し上げましたように、今十分な人材が確保できていない。これは、審査ができるような人材が日本全体を見ても非常に払底しているという状況でありますので、原子力の我々だけではなくて、いろいろな意味で原子力に今後携わる人間がもう少し厚みを持って確保できるように、これは国全体としてもぜひお考えいただければ幸いだと思います。
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宗清皇一#26
○宗清委員 田中委員長のお言葉で、人材が十分でないということ。人材はそんなにすぐに育ちませんので、これは国としても、今から取り組んでも数年先、ひょっとしたら十年、二十年先にしかそういう人材が育たないわけですから、大事な問題であると思いますけれども、ただし、その原発の数というのは、最初から審査しなければならない数というのはわかっていたわけで、もう少しやはり早期の対応というのが、これは役所を含めてやっていただきたかったなという印象を持っています。
 先ほど効率的という話を申し上げましたけれども、これは、単にスピードだけではないと思います。職員の方が田中委員長のお話では本当に不眠不休で頑張っていただいているということは、これはもうみんなが感謝を申し上げているところでございますけれども、規制委員会の独立性ということを非常に言われるんです、これはかたく守ったまま、各関係省庁とか事業者と事前の情報交換、これは決してなれ合いとか癒着という意味ではございませんけれども、健全なコミュニケーション、そういう信頼関係を築いておくということも効率性を担保するということでは大事なのではないかなというふうに思うんです。
 それと、審査の過程において示された見解などを文書化するといった活動原則が十分にできているのかどうか、それと、審査の経過が十分に生かされているのかどうか、これも組織内でしっかり見直していただきたいなというふうに考えております。
 規制委員会として、このような問題について、十分にやってきたとは思いますけれども、そのことについて委員長の見解を聞かせていただきたいと思います。
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田中俊一#27
○田中政府特別補佐人 独立性ということについては、私どもの委員会が三条委員会の位置づけをしていただいたということだけではなくて、やはり世界的に見ても、安全規制はいろいろな意味で独立性を持っているということが最も大事だと言われているところでありますので、独立と孤立は違う、よくそういう御意見も伺いますけれども、基本はやはり独立であるということかと思っています。
 それから、できるだけ効果的、効率的な審査を進めるということについては、先ほど来申し上げましたように、新しい規制基準が我が国ではほとんど、事業者にとっても私どもにとっても、ひな形になるようなものはない部分がありましたので、今まさに両者が苦労しながら、合意を形成しながら、その議論の過程をできるだけ今後の審査の中に生かすようにドキュメントとして一つ一つまとめて、それを次の方たちが参考にできるようにという努力は毎日のようにやらせていただいておるところでございます。
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宗清皇一#28
○宗清委員 四十年の廃炉についてちょっとお尋ねをしたいんです。
 審査中に四十年の運転期限を超えた場合に、解釈が明確になっていないと思いますが、四十年超えのプラントの審査が長引きますと、期限切れになってしまって、廃炉になってしまうのではないかなと心配をしています。一方で、現在審査が進められている後続のプラントの早期再稼働も、国益を考えますとこれは後回しにできませんので、これも急いでやっていただく必要があると思います。
 しかしながら、現状のような直列の審査ではそれぞれの審査スケジュールに影響を及ぼす可能性があるのではないかなと心配していますが、そのようなことがないように効率的な審査を行っていただきたいと思うんですが、田中委員長の見解を聞かせてください。
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田中俊一#29
○田中政府特別補佐人 まず、四十年の審査ですけれども、今具体的に申し上げますと、高浜の一号機、二号機、それから美浜の三号機、三つの申請がございます。
 法律で決められておりますので、工事認可まで、四十年を迎えるまでに終了しなければいけないということで、今そちらが優先的にというか、ほかのプラントの、早く早く申請がありましたけれども、法律で決められた期限内で審査が終了できるようにということで、今、事業者にもその旨心構えを伝えて、私どももそういう取り組みをしております。
 当然のことながら、そのことによって少し割を食うというか、そういうところも出てきているんですけれども、今そういうことでやらせていただいているということでございます。
 これだけのプラントを全部希望どおりに審査できるかというと、それはなかなか実態として難しいところがありますので、その辺をよく踏まえながら、優先順位を含めながらやらせていただいております。
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