厚生労働委員会

2015-05-29 衆議院 全373発言

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会議録情報#0
平成二十七年五月二十九日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 渡辺 博道君
   理事 赤枝 恒雄君 理事 後藤 茂之君
   理事 高鳥 修一君 理事 とかしきなおみ君
   理事 松野 博一君 理事 西村智奈美君
   理事 浦野 靖人君 理事 古屋 範子君
      井林 辰憲君    大岡 敏孝君
      大串 正樹君    加藤 鮎子君
      神山 佐市君    木村 弥生君
      小松  裕君    白須賀貴樹君
      新谷 正義君    鈴木 隼人君
      田中 英之君    田畑 裕明君
      谷川 とむ君    豊田真由子君
      中川 俊直君    長尾  敬君
      丹羽 雄哉君    橋本  岳君
      比嘉奈津美君    堀内 詔子君
      牧原 秀樹君    松本 文明君
      三ッ林裕巳君    宮路 拓馬君
      村井 英樹君    阿部 知子君
      小川 淳也君    大西 健介君
      岡本 充功君    中島 克仁君
      山井 和則君    足立 康史君
      井坂 信彦君    牧  義夫君
      輿水 恵一君    角田 秀穂君
      中野 洋昌君    高橋千鶴子君
      堀内 照文君
    …………………………………
   議員           井坂 信彦君
   議員           浦野 靖人君
   議員           西村智奈美君
   議員           山井 和則君
   厚生労働大臣       塩崎 恭久君
   厚生労働副大臣      山本 香苗君
   厚生労働大臣政務官    橋本  岳君
   厚生労働大臣政務官    高階恵美子君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局長)            生田 正之君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局派遣・有期労働対策部長)  坂口  卓君
   政府参考人
   (厚生労働省年金局長)  香取 照幸君
   厚生労働委員会専門員   中尾 淳子君
    —————————————
委員の異動
五月二十九日
 辞任         補欠選任
  大岡 敏孝君     鈴木 隼人君
  加藤 鮎子君     宮路 拓馬君
  松本  純君     井林 辰憲君
  三ッ林裕巳君     神山 佐市君
同日
 辞任         補欠選任
  井林 辰憲君     松本  純君
  神山 佐市君     三ッ林裕巳君
  鈴木 隼人君     大岡 敏孝君
  宮路 拓馬君     加藤 鮎子君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第四三号)
 労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律案(井坂信彦君外五名提出、衆法第二二号)
     ————◇—————
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渡辺博道#1
○渡辺委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案及び井坂信彦君外五名提出、労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律案の両案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として厚生労働省職業安定局長生田正之君、職業安定局派遣・有期労働対策部長坂口卓君、年金局長香取照幸君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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渡辺博道#2
○渡辺委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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渡辺博道#3
○渡辺委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中川俊直君。
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中川俊直#4
○中川(俊)委員 自由民主党の中川俊直です。
 きょうは、質問に入らせていただく前に、私は、まず冒頭、野党各党が、民主、維新、生活の党でしょうか、共同提案をしていただいたということで、労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律案を出していただいたことに本当に心から敬意を表したいというふうに思っているんです。
 私は、対案がない中での批判とかレッテル張りという方向性ではなくて、しっかり国会という開かれた場で堂々と対案を出していただきながら審議をしていくということは、本当に議会人として非常に必要なことだというふうに思っています。
 私自身、実は今の立場になる前に政治記者クラブでキャップをやっておりまして、一九九七年当時は野党記者クラブのキャップをやっておりました。当時は民主党政権ではなくて新進党政権ということで、これが壊れまして、最終的に民主党が、民友連を踏まえて民主党になったという過程をキャップとして見てきたわけなんです。
 余談なんですけれども、同僚では、当時の野党記者クラブのキャップで民放政治記者では、民主党の笠浩史先生などとも一緒に肩を並べて仕事をさせていただいておりました。
 こういったときに、やはり私は、改めて見させていただいて、つくづく思っていたのが、その民主党が結党した九八年の年に金融国会というのがありました。未曽有の金融危機を救えということで、当時民主党は菅直人代表だったと記憶をしていますけれども、このときに、金融再生法案、早期健全化法案というものをしっかりと与野党で出し合って、自民党の方も野党の案に乗って、しっかりと議論をしていこうというような形でそういった議論がなされてきたわけでもあります。
 こういった中で、当時の野党の立場で、いろいろと菅代表が、本当に、とにかく金融問題は政局にしないんだということを当時多くのメディアが批判したということがありますけれども、私は、何といっても、やはり野党は対案を出していただくということが本当にすばらしいことだというふうに思っておりますし、そういったところに敬意を表しつつ、きょうは冒頭、質問通告もさせていただいておりますけれども、おおむね四つのテーマについて御質問をさせていただければというふうに思っております。
 そのときに、多分、塩崎大臣などは政策新人類というような仲間でいらっしゃって、当時の民主党の枝野幹事長ですとか、また石原伸晃議員ですとかと一緒になってそういった法律をつくって日本を救ってきたという方向性もありますので、開かれた場で大いに野党のお立場のお考えも伺わせていただいて、そして後ほど政府の方からもお考えを伺わせていただいて、そういった形での審議を進めていきたいというふうに思っておりますので、本日は御指導賜りますようによろしくお願いをしたいというふうに思っております。
 実は、今回の民主党、維新また生活の党の共同提出された法律というのを私なりにもいろいろと見させていただきました。そんな中で、やはりどうしても、四点ばかりのテーマから、何点か、本当に疑問に思うこと、どういうふうに考えていらっしゃるんだろうということがありましたので、その辺について、まず冒頭、お伺いをさせていただければというふうに思っております。
 まず一つは、職務に応じた待遇の確保の趣旨、そういったものについてお伺いをさせていただきたいというふうに思っているんです。
 まず、野党提出の法案におきましては、題名や目的規定など、さまざまな箇所に「労働者の職務に応じた待遇の確保」という文言が規定をされています。
 そんな中で、具体的な措置を講ずることを求めている規約、例えば野党の皆さんが第四条とか第六条の趣旨を明らかにするためにも、これらの文言の具体的な定義また考え方を整理する必要があると私は考えるんです。
 本法案において、職務に応じた待遇の確保とはどのような意味なんでしょうか。同一の職務であれば年齢や経験にかかわりなく同一金額の賃金が確保されるべきとの趣旨と理解してよいのか、法案の提出者の方にお伺いをさせていただければと思います。
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井坂信彦#5
○井坂議員 御質問ありがとうございます。
 職務に応じた待遇の確保ということについてお尋ねがありました。
 現行法では、例えばパートタイムの労働者の方については、パートタイム労働法で、均等及び均衡待遇についての規定が定められております。パートタイム労働法第八条及び第九条にそれぞれ書かれております。また、有期雇用労働者の方に関しても、均衡待遇ということが法律上はきちんと、労働契約法第二十条ということで定められております。しかし、これら法律上の規定があるにもかかわらず、正規労働者とそして非正規労働者の方の、賃金水準初め大きな差がある。また、雇用の安定性など、実態として大きな格差が存在をしているというふうに我々は認識をしております。
 このような雇用形態による格差が社会における格差の固定化につながることが懸念されていることに鑑みまして、今回出させていただきました法律案では、こうした実態面での格差の解消を目指しているところであります。
 職務に応じた待遇の確保という中身でありますが、例えば事業主による正規労働者と非正規労働者の待遇に係る給与、教育訓練、また福利厚生などの制度の共通化を推進することなどによって、雇用形態が異なる労働者についても待遇の違いが不合理なものとならないこと、すなわち職務内容や職責に応じた待遇の確保を図ることを法律で目指しているところであります。
 以上です。
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中川俊直#6
○中川(俊)委員 ありがとうございます。
 そうしたら、やはり、年齢や経験などにはかかわりなく、とにかく同一金額の賃金ということを確保されるということでよろしいということなんでしょうか。
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井坂信彦#7
○井坂議員 職務に応じたということで考えておりますので、年齢や経験が違っても、本当にやっている職務が同じであれば、基本的には賃金の水準は同じにするべきだというふうに考えておりますが、ただ一方で、経験が違うときに、では、新人の方とベテランの方がおられて、その方が同じ職務についているということがあれば、これは同一労働同一賃金という考え方であればそうなってしまいますが、しかし、マネジメント上の問題で、本当に経験あるいは能力が違う方は、これはやはり普通違う職務につく、あるいは違う職責がきちんと職務定義で規定をされる、これが本来望ましい姿ではないか、こういうふうにも考えているところであります。
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中川俊直#8
○中川(俊)委員 ちょっと私も何か腑に落ちないこともあるんですけれども、このことは後ほどまたお伺いをさせていただいて、次に、職務に応じた待遇を実現する範囲についてもお伺いをさせていただきます。
 野党提出の本法案の趣旨として、同一の企業内に限定することなく、将来的には広く企業横断的に職務に応じた待遇が確保されるべきとの考えがあると理解していいわけですよね。
 そういった中で、では、きょうは資料でも提出させていただいて、フリップも用意させていただいているんですけれども、ヨーロッパと日本の比較ということで提示をさせていただいているんですけれども、ヨーロッパというのはやはり職務給というのが広く普及をしていて、また、産業別に組織される労働組合と、例えばその使用団体との団体交渉を行って、産業別に設定される協約賃金が広く適用されているとよく言われております。
 一方、我が国日本というのは、企業別労働組合が特徴の一つにされて、例えば賃金などの労働条件というのは、企業ごとの労使間の交渉を通じて決定されることが多いと言われています。
 こうした中で、個別企業ごとの労使交渉ですとか、さらには労働条件決定の仕組みのまま、どのようにして企業横断的に職務に応じた待遇を実現していくのか。それとも、労使交渉、労働条件決定というものの仕組み全体を変えていくべきだというふうに考えていらっしゃるのか。法案提出者の方々の御見解をお伺いさせていただきたいと思います。
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山井和則#9
○山井議員 中川先生、御質問まことにありがとうございます。
 今の御質問についてでありますが、私も以前、スウェーデンに二年間留学して社会保障政策を研究したことがありますが、おっしゃるように、やはりヨーロッパ、EUの諸国と日本においては、結局、産業別賃金になっているのかということで、大きな違いがあります。
 そういう意味で、本法案においては、まずは、企業横断的ではなくて、企業内においての均等、均衡というものを図っていきたいというふうに考えております。
 しかし、先生おっしゃいますように、今後、企業横断的な同一労働同一賃金ということも検討していかねばならないと思っておりますので、そのことに関しては、雇用形態による職務や待遇の相違などに関し調査研究を行うということになっておりますし、この法案を成立させていただきましたら、労働政策審議会においても、しっかり労使で議論をしていきたいと思っております。
 ぜひ御理解いただきたいのは、私もこの間、数十人の派遣労働者の方と直接お目にかかってお話をしましたが、例えば、育児休業は正社員の方は四〇%がとれるけれども派遣の方はたった四%しかとれないとか、交通費出ない、ボーナス出ない、退職金出ない。
 中川先生御指摘のように、やっている職務が違うんじゃないかという素朴な疑問もあるわけですけれども、私も、いろいろな派遣労働者の方にお伺いしたら、自分と同じ仕事をやっている方が正社員なら二倍の賃金をもらっているとか、さらに、最近ふえているのは、派遣労働者が正社員の方を指導している、仕事の。にもかかわらず、指導されている側の正社員の方が給料が二倍高いとか、やはり明らかにこれは差別的取り扱いあるいは不合理な取り扱いではないかということが余りにも多いと思っておりますので、ぜひこの法案の趣旨を御理解いただきたいと思っております。
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中川俊直#10
○中川(俊)委員 いろいろと教えていただいて、ありがとうございます。
 私、ちょっと一点、その上でお伺いをさせていただきたいんですけれども、野党共同案というものは、例えば雇用の流動性を高めようとするものなのか、それとも、維新のお立場でいったら、私、足立委員の質問とか聞かせていただいていても、競争というものもある程度はやはり日本型労働慣行なんだからいたし方ないというようなお話も聞いている中で、一体どういうふうにお考えでいらっしゃるのか。流動性を高めようというふうに思っているのか、民主党さんの方でも流動性を高めようと思っているのかという、雇用の流動性ですね。
 そういったものについて、ちょっとお二方から御見解をお伺いさせていただけないでしょうか。
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井坂信彦#11
○井坂議員 ちょうど足立委員のお話が出ましたが、足立委員の質問と私の質問を聞いていただいても、同じ党でも幅があるなというふうに感じていただくことがこの委員会では多いのではないかというふうにも思います。別にそれは悪いことではなくて、今回、私どもも、民主党さんそれから生活の党さん、呼びかけに応じていただきまして、共同提案をしていただきました。共同提案をしたからといって、背景の理論やイデオロギーまで全てびしっとそろっているべきかどうかというのは、私は、そこまでではないのかなというふうにも思っているところであります。
 その上で、私どもの考え方は、御指摘もいただきましたように、やはり今の日本の労働市場はもう少し流動性があった方がいいのではないかというふうに考えております。
 ただ、いずれにいたしましても、この同一労働同一賃金法を出させていただく中におきましては、これの結果、あるいはこれの前提として、流動性が高くあるべきか低くあるべきかということは、私は、これは全く関係なく、やはり、同一あるいは似たような職務は同一あるいは似たような賃金、待遇、こういう原則がまずあった上で、その上で、日本の雇用、労働社会が流動化をするのか、あるいはさせないような制度をつくっていくのかという話だというふうに思っております。
 以上です。
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山井和則#12
○山井議員 非常に重要な御質問を、中川先生、ありがとうございます。
 私は、雇用の流動化というものは、やはりさまざまな国際競争の中等で高まらざるを得ないのではないかと思っております。
 ただ、本法案の中では、やはり非正規労働者が、願わくば、希望する方は正規雇用労働者になれるように、そういう施策に取り組むということが財政上の支援も含めて明記をされております。
 それで、このことに関しては、雇用が流動化すること自体が問題というよりは、今、井坂議員からもお話がありましたように、流動化した際にセーフティーネットがないということが一番重要であります。
 御存じのように、今、日本では、四十代、五十代で正社員から離れた場合、なかなか安定した雇用にはつけない、そういう現状がやはりあるわけであります。そういう意味では、世界の派遣労働の共通原則、EUでも韓国でも、臨時的、一時的な派遣労働であるということと均等待遇が原則である、これがやはり世界の共通ルールであると思っております。
 しかし、今回の法改正においては、均等待遇、同一価値労働同一賃金が十分でないままに期間制限を取っ払うことから、要は、安いからといってどんどんどんどん派遣への置きかえが進むのではないかという懸念があるわけです。
 そういう意味では、改めて申し上げますが、雇用の流動化、時代の流れとともに不可避な面はあるかもしれませんが、いかにセーフティーネットを整備するか。それとともに、希望する方は正規労働者になれる、そして、大前提として、この法案を成立させていただいて、均等待遇というものを実現する、そのことが必要だと考えております。
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中川俊直#13
○中川(俊)委員 ありがとうございます。
 流動性については、お二方、若干ちょっと違うのかなというような感じがいたしました。私は、今の観点からいったら、自民党の方では、維新の皆さんの方がお考えはちょっと近いのかなというのを、若干の印象として聞かせていただきました。
 その上で、先ほど山井委員の方からもちょっと御指摘があった件なんですけれども、同一賃金同一労働、これを現実的に日本に導入するとなれば、日本の労働組合のあり方が本当に問題になってくるというふうに私は思うんです。だって、ヨーロッパは、先ほど言った業種別、地域別の労働組合になっているわけであって、それを進めていくために、日本の労働組合をどのような方向に進めていくのか。
 だって、今まであった日本型の労働慣行の破壊を意味するようなことをずっとおっしゃっているわけなんで、その辺について、組合の皆さんにもコンセンサスを得て、説明ができるのか、その辺も踏まえての御見識をちょっとお伺いさせていただければと思うんです。
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井坂信彦#14
○井坂議員 済みません。立ち上がるのが遅くなりまして、申しわけありません。
 組合のあり方、そしてその将来というお尋ねかと思います。
 我々は、この同一労働同一賃金という法律を出し、また、これが日本の労働社会で実現されたからといって、直ちに何か組合のあり方が変化、変容を迫られるというふうには今のところは考えておりません。
 もちろん、企業横断的な同一労働同一賃金というものを今後さらにもう一段進んで目指すときには、当然、今の企業別の組合という形ではなかなかそういうふうにはならないですから、ヨーロッパ型の考え方もやっていかなければいけないのかもしれませんが、少なくとも、本法案の段階は、日本の現状、日本の組合のあり方も含めた現状で十分実現可能な範囲にとどめて法律を書かせていただいておりますので、これを出したからといって、特に今後の組合のあり方が大きく変わるというふうには考えておりません。
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中川俊直#15
○中川(俊)委員 ありがとうございます。
 山井委員の方からもよろしければお願いします。
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山井和則#16
○山井議員 非常に重要な御指摘、ありがとうございます。
 私は、やはり、派遣労働者の均等待遇というものが実現していない大きな理由の一つが、派遣労働者は組合がほとんどなくて、入れないんですね。ですから、違法状態があったとしても、それを是正する、言っていくすべすらないということがあります。
 そういう意味では、今後、派遣労働の方々が何らかの形で労働組合に入っていけるように、あるいは今までの組合が派遣労働の方々を組合に入れていくように、そういう取り組みというのがどうしても必要だと思います。
 今、派遣の世界では、先ほど言いました賃金、待遇の格差のみならず、例えば食堂を使わせてもらえないとか、あるいは派遣さんと呼ばれて、名前すら呼んでもらえないとか、もっと言えば、正社員の女性は免れるけれども、派遣の女性は、いざ宴会になったら、正社員の上司の横に行って酌をせねばならないとか、余りにもひどい格差があります。
 やはり、こういうことも、今、中川先生御指摘のように、労働組合というものに派遣の方々も入れるようになれば、余りにもそういうアンモラルというか、人権上の差別、不合理的な取り扱いというのも私は減っていくのではないかと思っております。
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中川俊直#17
○中川(俊)委員 ありがとうございます。
 ちょっと時間も大分たってきているので、駆け足で次の質問もさせていただければと思っています。できる限り、通告させていただいたことをお伺いさせていただければと思っています。
 いわゆるパートタイム労働法では、一つがまず職務の内容、二つ目が人材活用の仕組みが正社員と同じ場合に、パートタイム労働者の待遇について正社員との差別的な取り扱いが禁じられているわけでもあります。
 本法案では、待遇の決定において、人材活用の仕組みの違いを一切考慮すべきでないとの考えなのか。また、その場合、全国転勤や海外勤務などを求められる労働者であっても手厚く処遇することはできず、かえって労働者の不公平感というものを生じさせる可能性もあるというふうに考えるんですけれども、その辺で問題がないかということについての御見解をお聞かせいただければと思います。
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井坂信彦#18
○井坂議員 人材活用の仕組みが違うことによって評価が変わることを許すのか許さないのかという御質問だというふうに思います。
 御指摘がありました現行法上のパートタイム労働法でも均等及び均衡待遇の規定が定められておりますが、これらの規定においても、具体的な業務の内容だけでなく、責任の程度とか、あるいは配置の変更の範囲なども考慮することとされておりまして、我々が提出をいたしました本法案においても、同一の職務という評価の中にそうした要素が入ることを否定するものではありません。
 いずれにしましても、本法律案では、調査研究として、雇用形態による職務の違いの実態なども調査をすることを具体的に求めておりまして、こうした調査の結果も踏まえて、同一労働同一賃金の確実な、しかも現実的な実現が図られるものというふうに考えております。
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中川俊直#19
○中川(俊)委員 ありがとうございます。
 私自身が、同一賃金と同一労働というものを議論するに当たって、やはり、本当に三つの賃金に格差があるというふうに思うんです。
 一つは、正社員と非正規雇用による賃金格差もそうです。二つ目は、本体と下請による賃金格差という問題もあります。さらには、同じ企業の中で年功序列による賃金構造格差というふうに今の日本の社会というのはなっているわけであって、これも、老いも若きもみんな賃金も一緒だというふうになっていくのかという意味では、どのように整合性がとれていくのかということが本当にこれから大事なんだというふうに思うんです。
 一言で同一賃金同一労働をしますよと言っても、言うはやすしであって、では、これから本当に年功賃金制というものを、野党共同提案というのは、もうこれからは一切合財、同じ仕事をしたら老いも若きも同じ給与ですよという方向になるのかということが、どうしてもここが疑問が拭えないので、改めてその辺のお考えをお聞かせいただければと思います。
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井坂信彦#20
○井坂議員 先ほども少し申し上げましたが、我々、同一労働同一賃金法というふうに出させていただいておりますけれども、委員が御指摘のような、老いも若きもみんな同じ仕事で同じ賃金、こういう非現実的なことを申し上げているわけではありません。
 先ほど申し上げたような、さまざまなほかの要素の入る余地も否定もしておりませんし、また、少し先ほどの繰り返しになりますが、本当に老いも若きもが同じ仕事を、例えば一番わかりやすい工場のベルトコンベヤーのラインでも、本当に全く同じ作業をして、しかも別に責任の程度も同じだ、こういうことになるとさすがに同一労働ということになるかと思いますが、実体の企業では、やはりベテランの方はより幅広く、また重い責任を負う職務につくのが当たり前ですし、また、そういう人員配置をするのが当たり前だというふうに思っております。
 全く同じ職務を本当に老いも若きもしていれば同一賃金にならざるを得ませんが、しかし、やはり経験、またさまざまな能力が増すごとに、ジョブ型であれば、きちんと職務が幅が広くなり、また責任が重くなりということで、職務そのものが上がっていく。こういう人事配置がどの企業でも行われているのが普通だというふうに考えておりますので、一概に同じ仕事だから老いも若きも同じ賃金ということにはならないというふうに私は考えております。
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中川俊直#21
○中川(俊)委員 私も、やや苦しい御答弁だなということをどうしても思ってしまうんですけれども、いろいろと伺わせていただいて、時間配分の関係上、今度は政府の方にもお伺いをさせていただければと思います。
 とにかく、失われた二十年という間に、本当に日本経済というのは閉塞状況にありました。こういった中で、私たちの周り、とりわけ三十代、四十代というのは、一回本当に正社員になりたかったんだけれども、非正規のスパイラルに陥ったという方も、実際問題、数多く見てまいりました。
 私は、現実的に言うならば、その全てにわたってというわけではなくて、まさにそういった方々が再チャレンジをしていく、キャリアアップできていく、そんな社会をやはり目指していくべきだというふうに思っていますし、先般、衆議院の本会議でも高鳥委員の方からもありました、平成二十四年の当時民主党政権のときに附帯決議が盛られて、この改正案をさらによりよいものにしていこうということで今般の審議も議論をされているわけであって、そういった中で、まさにそういうスパイラルに陥っている方々をしっかりと救っていく、このことが大事なんだろうというふうに私は思っています。
 そこで、政府に、労働者派遣制度の持つ役割と課題について、改めてお伺いをさせていただければというふうに思っております。
 多様な働き方の一つである派遣という働き方が担う役割と現在の課題をどのようなものと解しているか、御見解をお伺いさせていただければと思います。
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坂口卓#22
○坂口政府参考人 お答えいたします。
 今委員御指摘のように、多様な働き方を進めていくということが非常に重要な課題の中で、この労働者派遣制度というのは、労働者側のニーズとしましても、やはり労働者の方が希望する日時であったり、場所であったり、あるいは自分の専門知識を生かして就業するということを希望されるわけでありますので、そういったニーズに応じる。あるいは、企業側のニーズとしても、企業側で必要とされる知識であったり技術、経験を有する、対応できる人材をやはり迅速的確に確保したいという企業側のニーズ、この労使双方のニーズに需給システムとしてしっかり対応していくということが、この労働者派遣制度の役割だと思っております。
 こういった役割をさらに引き続き機能させていくということと、今議員の方から御指摘があったような柔軟で多様な働き方を実現していく上でも、しっかりこの派遣制度を機能させていくということが重要でございますので、今回、この労働者派遣制度でも、非常にわかりやすい制度にするとか、あるいは労働者保護の観点からの義務づけをするといったようなものも含めて、しっかり対応してまいりたいと思っております。
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中川俊直#23
○中川(俊)委員 私たちも本当に真摯にお伺いをさせていただきながら、野党の中には生涯派遣法案ではないかというような御批判ですとか、二十六業務の派遣労働者の方が三年後に一律雇いどめされるなど、かえって雇用が不安定になるとかというさまざまな指摘をいただいているわけでもあります。そういったところもしっかりと、私たちも明確に、政府の方も答えていただきながら、やはり次の方向性というものをしっかりと議論をしていかなくてはいけない。
 今回の改正案というのは、決して、規制緩和ですとか、生涯派遣というものを押しつけるといった批判は当たらないと私は本当に思っているんです。派遣労働者の待遇改善に資するものであるというふうに本当に思っています。
 最後に、もう時間になりましたので、今回の改正案は、私は、ぜひ本当に必要なものだと思っている、今の負のスパイラルの方々にどんどんと新たなチャレンジをしていっていただくためにも必要なものだというふうに思っているんですけれども、労働者派遣事業を今後どのように進めていきたいのかということを、最後に塩崎大臣から御決意を語っていただければというふうに思っております。
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塩崎恭久#24
○塩崎国務大臣 これは繰り返し申し上げてまいったように、やはり新しい時代にふさわしい、働く側の多様なニーズと、それから、企業側も多様な働く方々に参加をしてもらって最大限のアウトプットを出すということで、一人一人の暮らしを豊かにし、なおかつ経済も豊かになり、企業も豊かになるということを達成するために、私たちは今回の法律を改正案として提案をしているわけであります。
 その主眼は、先ほどお話がありましたが、いわゆる正社員になりたいという方にはその可能性を開いていくということで、可能性を増すための手だてというものを新たに幾つも入れられるということであり、また、派遣の状態がむしろ今の自分の人生にとっては必要なんだという方にとっては、さらに今よりも上の仕事ができるように、キャリアアップを図れるようなそういう手だても御用意をさせていただいて、働く人の権利も守り、そして企業にとってもよりよい人材が来ていただけるようにしていくということを実現していくことによって、これからのグローバルな戦いの中で日本経済が隆々といけるように、それは一人一人の国民の生活がよりよいものになるということにつながることだというふうに思います。
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中川俊直#25
○中川(俊)委員 ありがとうございます。
 私は、きょうのいろいろな質問を聞いていて、本当に野党の皆さんも、そういった意味ではしっかりと考えて、踏まえての質疑をしていただいたということで、心から感謝を申し上げます。
 一方で、本当に日本型の労働慣行というものの破壊につながらないかとか、世界各国とのグローバルの時代の中で、全てにわたって同一賃金同一労働というのは、これは本当にこの資本主義国家のあり方としていかがなものなのか、そういった疑問が私はどうしても拭えないという中で、やはりこれは与野党を超えて、失われた二十年の中で本当に負のスパイラルに陥っていらっしゃる、そういった方々に新たに本当にしっかりと雇用という中でキャリアアップしていただけるように、そういった方向性をともに目指していただきますように私もお願いを申し上げて、私の質問にかえさせていただきます。
 ありがとうございました。
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渡辺博道#26
○渡辺委員長 次に、中野洋昌君。
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中野洋昌#27
○中野委員 公明党の中野洋昌でございます。
 この五月から新しく厚生労働委員会に所属をすることになりまして、今回、この委員会では初めての質問ということでございます。厚生労働委員会は、本当に、私どもの生活に非常に密着をする大変大事な法案を数多く抱えた委員会でございますので、しっかりと質問をしてまいりたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。
 本法案につきましては、参考人質疑も行われました。非常に活発な議論が続いております。大変に議論もいろいろな論点で深まってきたんじゃないか、このように私はこの審議を通じて感じております。
 私、派遣法の質問をするのは実は今回が初めてというわけではございませんでして、さきの臨時国会で本会議でも質問をさせていただきました。そのときにも改めて感じましたのは、やはり派遣法の制度自体は大変複雑なものがございまして、どうしても一般の方にはわかりにくい、なじみにくい、そういう部分もございます。改正の趣旨というものが必ずしも正確には伝わっていない、そういう側面もあるというふうにも感じております。
 今までの議論と一部重複する部分もあろうかとは思いますけれども、本会議で私がさせていただいた質問をさらに掘り下げていくような、また、改めて改正のポイントがよくわかるような質問をぜひさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まず一点目に、派遣労働者のキャリアアップについて御質問をさせていただきます。
 今、ちょうどほかの委員会で議論になっておりますのが、十八歳選挙権の法案というものがまさに議論になっておりまして、若い方々の意見、こういったものをもっと政治に反映させていかないといけない、こう感じておるところでございますけれども、公明党には青年委員会という委員会がございまして、全国各地で若い方の市民相談というか、いろいろな御意見を、生の声を聞いていこう、こういうことで私も活動をしてまいりました。
 非常に痛感をいたしますのが、失われた二十年、長引くデフレ不況という話、先ほど中川先生のお話でもございましたけれども、こういう中で、賃金が全然上がっていかない、こういうお声を上げられる方というのは非常に多いな、こう痛感をいたします。賃金が上がっていかないということは、すなわち、自分の将来の展望がなかなか描けない。例えば、結婚はしたいんだけれども、賃金が安いままでは結婚をして家庭を持つというのは大変難しい、こういう悲観的に思われる方もいらっしゃいます。
 私、非常に大事だなと思いますのが、昔は、とにかく若いうちは頑張ろう、頑張っていけばその努力が報われるんだ、こういうお話がよくあったかと思うんですけれども、では、今の、賃金が全然上がっていかない、こういう状況がある中で、果たして、頑張ったら報われるんだということで本当に若い人たちが意欲を持ってやっていけるのか、こういう素朴ないろいろなお声を伺うときに、こういうことを感じたこともございました。最近の若い人はなかなかこらえ性がなくて、こういうことをおっしゃる方もいらっしゃいますけれども、高度経済成長のときと違って、努力をしていけば自分がキャリアアップをしていって、それが確かに賃金やいろいろな形で成果が得られる、こういう先が見えない中で、では頑張れるのか。私は、それはなかなか頑張れないんじゃないか、こういうことをやはり思うわけでございます。
 こうした派遣労働者の方あるいは非正規雇用の方、いろいろな現状の中で悩んでいる方のお声は伺ったことがございますけれども、やはり、将来のキャリアパスというものがしっかり描けるようにしないといけないんじゃないか。例えば派遣労働者の方や非正規雇用の方でいえば、本当は正社員になりたいのに、こういう不本意派遣あるいは不本意非正規の方、こういう方がどんどんキャリアアップをしていく、こういう方を減らしていく、こういう取り組みをもっともっと力を入れていかないといけないな、このように痛感をしておる次第でございます。
 もう少し具体的に申し上げますと、では派遣労働者の方の賃金というものを見てまいりますと、賃金カーブ、これを見ますと、非常に横ばいだなというふうに感じるんですね。経験年齢が上がっていっても賃金が上がっていかない、こういう上昇しない傾向にある。今、データを見ますと、派遣社員として引き続き働きたいという方も四割近くいらっしゃるというデータもございます。他方で、やはり四割近い方は正社員になりたい。
 派遣として働きたい方もいる、キャリアアップをしたい方もいる、こういう中で、派遣労働者の賃金カーブがこのように上がっていかない、こういう形であれば、なかなか皆様が希望を持てない、こういう現状も私は非常に理解をするものでございます。
 まず冒頭、大臣に、基本的な御認識の部分というか、派遣労働者の賃金カーブというのがなかなか上昇していかないのはなぜなのか、そして、これをもっと上昇させていくような取り組みにはどういうことをしていけばいいのか、大変基本的な部分ではございますけれども、改めて大臣の御認識を伺いたいというふうに思います。
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塩崎恭久#28
○塩崎国務大臣 先ほど、職務給、職能給という議論がございましたが、どちらかというと派遣で働いていらっしゃる方々の賃金というのは職務給に近いものだということは、おとといの委員会でもたしか申し上げたというふうに思いますが、これが一つの理由で、それは年齢に関係なく、職務給というのは、同じ職務であれば同じ賃金になるということでありますので、なかなか変わらない。ですから、年齢を重ねれば上がっていくみたいな、ベースアップ的な発想というのがないということなんでしょう。それが職務給の特徴だと思うんです。
 それともう一つは、やはり、これは何度も申し上げておりますけれども、派遣の方々には、あるいはこれはパートとか契約の方々はもっとそうですけれども、キャリアアップする手段が少ない、チャンスが少ないということでなかなか上がらない。つまり、それは職務給的なお給料でありながら、賃金でありながら、キャリアアップするチャンスがないということですから、ずっと同じところに行ってしまう可能性が高くなっちゃう。
 そこで、今回は、我々としては、均衡待遇を派遣でもしっかりと充実をするとともに、キャリアアップを推進する観点から、教育訓練等に関する派遣会社の責任を強化する。つまり、キャリア形成支援制度というものを持っていなければ派遣元としても許可をしないということにして、できる限り能力アップをしていくチャンスを派遣の方々に与えるということで、賃金を含む待遇改善を図れればなというふうに思っているところでございます。
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中野洋昌#29
○中野委員 大臣、大変明確な御答弁ありがとうございます。やはりキャリアアップというのが大事なんだ、将来のキャリアパスをしっかり描けていけるような支援をしっかり行うことが大事なんだ、この委員会でもるる議論されてきた部分ではございますけれども、そのための措置をしっかりと講じた法改正なんだということを改めて私は強調させていただきたいと思うんです。
 そのための大きな柱が、キャリアアップ措置を派遣元の事業者に義務づけた、これは非常に、大変に大きな前進だというふうに私は思います。派遣労働者の皆様にとっても、これが大変に大きな変化になっていけばいいな、そうしていかないといけない、こういう思いでございます。ただ、では、この具体的な措置の中身がどうなんだ、こういう議論というものは、本委員会においてもるるされてきたわけでございます。
 今回の法律を拝見しますと、法律の第三十条の二で、新たに派遣会社に対してキャリアコンサルティングあるいは計画的な教育訓練を義務づける、こういうことになっておりますし、これが派遣事業の許可をとる上での要件にもなっている、このようにお伺いをしております。
 ただ、本委員会でも指摘があったかとは思いますけれども、具体的に、では、どういう措置を講じればいいのかというところがなかなかはっきりしない、法律を読んでもそれは出てこない、こういうことでございます。
 私も、もともと行政の現場で働いておりましたので、当然、許認可業務ということもやったことがございます。ある業を許可するときの許可の要件をどうするのかというのは、実は非常に難しい問題でございまして、余り形式的に過ぎると実体が伴わなくなってしまう。他方で、中身をしっかり見るよということであれば、では、何を基準に判断されるのか、余りはっきりしない。非常に審査にも時間がかかってしまう。
 ですので、許可要件をどのように設定するのかというのが、この法律の改正の狙いを実現するためには非常に重要なのではないかというふうに思います。
 この法律の条文上は出てこなくて、省令に落とすというふうに、その他省令で定めるのが許可要件になっておりますけれども、恐らく、省令で定める部分もございますし、省令を定めた上で、具体的な通知であるとかいろいろなものをつくっていかれるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、この許可要件、では、具体的にどういうものを今後記載していくのか、これについて厚生労働省にお伺いをしたいというふうに思います。
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