農林水産委員会

2015-04-22 衆議院 全153発言

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会議録情報#0
平成二十七年四月二十二日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 江藤  拓君
   理事 加藤 寛治君 理事 齋藤  健君
   理事 宮腰 光寛君 理事 吉川 貴盛君
   理事 渡辺 孝一君 理事 玉木雄一郎君
   理事 松木けんこう君 理事 石田 祝稔君
      井野 俊郎君    伊東 良孝君
      伊藤信太郎君    池田 道孝君
      今枝宗一郎君    金子万寿夫君
      瀬戸 隆一君    武井 俊輔君
      武部  新君    中川 郁子君
      中谷 真一君    西川 公也君
      橋本 英教君    前川  恵君
      宮崎 謙介君    宮路 拓馬君
      宗清 皇一君    森山  裕君
      簗  和生君    金子 恵美君
      岸本 周平君    小山 展弘君
      佐々木隆博君    福島 伸享君
      井出 庸生君    村岡 敏英君
      稲津  久君    佐藤 英道君
      斉藤 和子君    畠山 和也君
      仲里 利信君
    …………………………………
   農林水産大臣       林  芳正君
   内閣府副大臣       西村 康稔君
   農林水産副大臣      あべ 俊子君
   農林水産副大臣      小泉 昭男君
   農林水産大臣政務官    佐藤 英道君
   農林水産大臣政務官    中川 郁子君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  澁谷 和久君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 宇山 智哉君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 武藤  顕君
   政府参考人
   (農林水産省食料産業局長)            櫻庭 英悦君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  松島 浩道君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  奥原 正明君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            三浦  進君
   政府参考人
   (林野庁長官)      今井  敏君
   政府参考人
   (水産庁長官)      本川 一善君
   農林水産委員会専門員   奥井 啓史君
    —————————————
委員の異動
四月二十二日
 辞任         補欠選任
  勝沼 栄明君     宮崎 謙介君
  古川  康君     宗清 皇一君
同日
 辞任         補欠選任
  宮崎 謙介君     勝沼 栄明君
  宗清 皇一君     金子万寿夫君
同日
 辞任         補欠選任
  金子万寿夫君     古川  康君
    —————————————
四月二十一日
 競馬法の一部を改正する法律案(内閣提出第四七号)(参議院送付)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 競馬法の一部を改正する法律案(内閣提出第四七号)(参議院送付)
 農林水産関係の基本施策に関する件
     ————◇—————
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江藤拓#1
○江藤委員長 これより会議を開きます。
 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省食料産業局長櫻庭英悦君、生産局長松島浩道君、経営局長奥原正明君、農村振興局長三浦進君、林野庁長官今井敏君、水産庁長官本川一善君、内閣官房内閣審議官澁谷和久君、外務省大臣官房参事官宇山智哉君及び大臣官房参事官武藤顕君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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江藤拓#2
○江藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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江藤拓#3
○江藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中谷真一君。
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中谷真一#4
○中谷(真)委員 皆様、おはようございます。自民党の中谷真一でございます。
 本日は、まず、質問の機会をいただきまして、委員長初め委員各位の皆様に心から感謝を申し上げます。
 きょうは、十五分ということでございますので、早速質問に入らせていただきたいというふうに思います。
 きょう私は、春の例大祭で靖国神社に行ってまいりまして、英霊に感謝の誠をささげてまいりました。英霊が命をかけてでも守ろうとしたこの日本を、私も、しっかり我々は引き継いで、守っていかなければいけないなということを改めて感じたわけでございます。
 そんな中で、日本そのものである、また原点である、そういう農村をしっかり守っていくという意味では、今、農政の大転換を図っているところでありまして、その趣旨としては、私は、農村で、しっかりそれをなりわいとして、食べていける状況をつくっていかなければいけないというふうに思っているわけでございます。
 そういった意味では、私は、特に農地集約については非常に重要だというふうに思っております。これは、効率化やコストを下げるということによって農家の収入を上げていくということだというふうに思っているわけでございまして、この中でも、肝となる農地中間管理機構について質問をさせていただきたいというふうに思います。
 今、農地中間管理機構を使って農地集約を進めていこうということで、なかなか成果が出ていないというお話も聞くところではありますけれども、私は、これはある程度の時間をかけてやっていくものである、十年とか、こういった期間をかけてやっていくものだというふうに思うわけでございます。
 ただ、これを進めていく上でも、始まってもうすぐ一年になろうかと思いますが、この間、行ったことをしっかり振り返って、そして新たに政策に反映をして、さらに前に進めていく必要があるだろうというふうに思うわけでございます。
 そこで、私の地元から聞こえてくる声の中に、農地中間管理機構の実施主体が、なかなか統一的な見解を持っていないということをお聞きすることがあります。特に、農地中間管理機構と農業委員会というのがあるんですけれども、このすみ分けはどうなっているのかということをよく聞かれるわけであります。
 農地中間管理機構というのは、農地集約をして担い手に貸していくというものであって、農業委員会というのは、どちらかというと相対で、規模は余り大きくないような農地を貸していくというイメージでありますけれども、私は、優先すべきは農地中間管理機構を優先すべきでありまして、そして農地集約を行っていかなければ、集約を行おうとするときに、どんどん相対で貸していってしまうと、なかなかうまくいかないのではないかというふうに思うわけであります。
 ただ、速度的には、どうやら農業委員会の方が速いということで、こっちを使うケースも大分ふえてきているというようなこともお聞きをしているところであります。
 私は、このすみ分けについて、しっかり地元に伝えていかなければいけないというふうに思っておりますけれども、この点について見解をお伺いしたいと思います。
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奥原正明#5
○奥原政府参考人 農地の中間管理機構と農業委員会のすみ分けの関係でございます。
 両方とも、農地の流動化を推進するそれぞれの組織でございますけれども、農業委員会の方は、それぞれ相対でもって移動するときを中心にこれまで仕事をしてきております。
 今回の農地の中間管理機構は、公的なセクターとして、各県に一つずつ農地の中間管理機構をつくりまして、ここがまず農地を所有者から借りて、これをまとまった形で担い手の方に転貸をする。それによって、規模拡大と農地の集約化と両方を達成する、こういうことでございます。
 今はダブルトラックになっておりますけれども、これは、やるときにも、できるだけこの中間管理機構と農業委員会と連携をとっていただくということが重要だというふうに考えております。
 法律制度の中にも、機構は市町村等に業務委託ができるということも二十二条に明確に書いてございます。それから、受け手に農地を転貸するときには、機構が農用地の利用配分計画をつくりますけれども、これについては市町村に原案の作成を求めることができるという規定も十九条に入っております。この原案をつくったりするときに、これは市町村本体だけではなくて、市町村の独立行政委員会であります農業委員会の意見も当然聞くということも条項の中に入っておりますので、ここの連携をきちんととっていただいて、農地の流動化を進めるということが非常に大事だというふうに考えております。
 それから、既に四月の三日に閣議決定をして、農協法等の一部改正案を国会にお出ししておりますけれども、この中で農業委員会の改革をやっておりまして、一つには、各地域の農地利用の最適化の推進を進める農地利用最適化推進委員、こういうものを新たに置いていただくということも想定をしておりますので、この法律が成立をした暁には、こういったものとさらに連動して、農業委員会と中間管理機構が連携を密にして、成果を上げていくように、きちんと指導を進めていきたいというふうに考えております。
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中谷真一#6
○中谷(真)委員 今、局長からお話があったように、私は、計画をしっかりつくって、その計画を推進していくんだということを、みんなで意思統一をしていかなければいけないというふうに思うわけでありまして、そういった中間管理機構と農業委員会がしっかりとした連携をとっていく、このためにはある一定の考えが統一されていなければいけないというふうに思います。
 そういった意味では、農水省の皆さんには、ぜひ現場に出ていって、そして、現場の、そういった機構に、まず、こういう考え方なんだということを徹底していく必要があるんだろうというふうに思います。その点、ぜひよろしくお願いをしたいというふうに思います。
 また、よく言われるのが、使う方も、余りこの農地中間管理機構をわかっていないということも実は聞こえてくるわけでございます。
 私のところは果樹地帯でありまして、上物まである地域でありまして、農地集約をやっていくときに、では、例えばこのブドウ棚はどうするんだとか、この圃場整備は誰がやるのかとか、そしてまた、それを返すときに、更地にして返せというんですけれども、更地にするのは誰なのかとか、こういった細かいところもあったりするわけであります。
 そういった意味では、使う人、また農地中間管理機構、農業委員会さんや、市の行政、またJAさんとか、また、その中には政治家も入らなければいけないかもしれません。そういった地元の関係者が一堂に会して、会議体のようなものをしっかりつくって、そしてみんなで意見を出し合ってやっていく必要があるんだろうというふうに思います。
 それは水田だったりとか、私が今申し上げたような果樹地帯だったりとか、また平地だったりとか中山間地だったりとか、そういったさまざまな状況があるという意味では、いや、こうやろう、こうやれといって、全国一律にできるものではないというふうに思うわけでございまして、現場の事情とかいったものを吸い上げていくシステムが必要ではないかというふうに思うわけであります。熊本なんかでは、知事さんが先頭に立ってやっておられるということもお聞きしているわけであります。
 そういった意味で、私は、今回つくった農地中間管理機構の中にそういった会議体をつくっていくというような指導を、ぜひ農水省さんに指導していただいて、やっていただくべきだというふうに思いますけれども、このことについて御見解をいただきたいと思います。
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奥原正明#7
○奥原政府参考人 先生から今御指摘いただきましたように、中間管理機構は都道府県に一つ設置をするという形になっておりますので、この一つの組織だけで全てのことがうまくできるということになかなかなりません。したがいまして、機構の事業を軌道に乗せていくためには、地方公共団体等の関係機関が、同じ目的意識をきちんと持って、連携をして対処していくということが必要不可欠でございます。
 そういう意味では、つくっていただきました農地中間管理事業の推進に関する法律の中で、これは二十三条ですけれども、機構は、地方公共団体等と密接な連携のもとに、その創意工夫を発揮して事業を積極的に実施しなければならないということも書いてございます。
 御指摘がございましたように、都道府県によって状況はまちまちというところもございます。農地の状況もありますし、県と市町村の関係ですとか、農協との関係とか、いろいろ違ったところがございますので、それぞれの地域の特性に応じて、やはりこの連携を密にする体制をつくっていただきたいというふうに考えております。
 先生からもございましたように、熊本県を中心として、県と機構、それから県の農業会議、こういった関係機関が集まる推進本部をつくって、意思統一をしながら進めている県も出ております。
 農林省の方でも、この優良県の事例については、いろいろな形で研修会を行いましたり、その研修会の模様をDVDに撮って、各県、各市町村に配ったりもしております。その結果、熊本だけではなくて、宮城県ですとか埼玉県ですとか、そういうところでも同様の協議の場というものができて、だんだん推進をしてきているところでございます。
 これからも、国として、この優良事例を横に展開する努力を広めて、全ての都道府県でこの機構がきちんと軌道に乗るようにやっていきたいというふうに考えております。
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中谷真一#8
○中谷(真)委員 今局長がおっしゃったとおり、私は、やはりこれは密接な連携が必要だというふうに思います。ぜひ強く指導をしていただいて、そういった会議体をつくっていただきたいというふうに思います。
 次に、耕作放棄地でございます。
 これは、私の地元だと、相続をした方が東京とかこういったところに出ていってしまっている例が非常にありまして、その方がなかなか農地を拠出しないということでございます。地元に住んでいる人は、何とかしなきゃいけないということで、拠出をして、お願いをして、この農地を使ってくれということをやるんですけれども、離れているとなかなかというところもございます。
 そういった意味で、私は、放棄地については、知事の権限でということもございますけれども、それはなかなか難しいなというふうに思うわけでありまして、やはりみずから出していかなければいけない、出していくことによってインセンティブを与えるということが必要だろうというふうに思っております。
 そういった意味では、私は課税を、ちょっと税を上げて、そして、出せばそれを大きく減税していくとか、こういった仕組みも必要ではないかというふうに思うわけでありまして、この点について御見解をいただきたいと思います。
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奥原正明#9
○奥原政府参考人 農地の流動化を進めるときに、耕作放棄地をどうするかという話も非常に重要なテーマでございます。特に、再生可能な耕作放棄地については、これをきちんと機構の方に貸して、担い手が使う体制をつくっていくということも非常に重要でございます。
 そういった意味で、農地中間管理機構の法律をつくるときに、農地法の改正もしておりまして、耕作放棄地の所有者に対しては、農業委員会が利用意向の調査をやって、所有者が意向表明どおりに実行しないときには、最終的には、県知事の裁定で農地中間管理機構が利用権を取得できるといった規定も置いております。
 これに加えまして、やはり税制も重要な手法であるというふうに我々は考えておりまして、平成二十七年度の税制改正に際しましては、中間管理機構に貸し付けた農地については固定資産税を非課税にする、そのかわり、有効活用されていない遊休農地については課税を強化する、こういったセットでの措置を要望いたしましたけれども、最終的には調整がつきませんで、与党の税制大綱では、農地保有に係る課税の強化、軽減等の方策について、総合的に検討するということにされたところでございます。
 これを踏まえまして、農地中間管理機構の初年度の実績、これがもうじき集計できることになりますので、この実績の検証、分析もきちんとやりながら、二十八年度の税制改正に向けて検討してまいりたいというふうに考えております。
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中谷真一#10
○中谷(真)委員 その税制改正を私も応援させていただきたいというふうに思います。
 最後に、農協改革について御質問させていただきたいと思います。
 農協改革の本旨は、あくまでも生産者の所得向上だというふうに思っております。
 そういった意味では、JAの理事構成において、やはり経営感覚にすぐれた、そういった方々をつけていくというのは、私は大賛成でございますけれども、ただ、過半数を認定農業者または農産物の販売、法人の経営などに関し実践的な能力を有する者というふうになっているんですよね。私の山梨県では、認定農業者というのは三%しかいませんで、これはちょっと現実と乖離しているのかなというところもございます。
 そういった意味では、現場にもう少し自主裁量の余地を与えていくということが必要かなというふうに思います。この点について、御見解をいただきたいと思います。
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中川郁子#11
○中川大臣政務官 委員の質問にお答えします。
 今回の農協改革では、地域農協が、担い手農業者の意向も踏まえまして、農業所得の増大に配慮した経済活動を積極的に行えるようにするため、農協の理事の過半数を原則として認定農業者、農産物の販売や経営のプロとすることを求める規定を置くことにしています。
 地域によりましては、認定農業者の数が少ないなど、原則どおりの役員構成とすることが困難な事情もあることから、原則としており、適切な例外を設けることとしています。
 先生の御地元に去年伺わせていただきました。身延山から西山温泉まで伺って、小規模な農家が多いようにお見受けをしました。山合いの集落の隅々まで先生のポスターが張ってあるのを見て、うらやましく思ったわけでありますが、小規模な農家が多いということで、いろいろ御心配もあるというふうに思います。
 制度の運用に当たりましては、実態調査を行うなどによりまして、制度の趣旨を踏まえつつ、現場の実態を踏まえました適切なルールとなるよう、十分留意してまいりたいと思います。
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中谷真一#12
○中谷(真)委員 ありがとうございました。
 質問を終わります。
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江藤拓#13
○江藤委員長 次に、稲津久君。
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稲津久#14
○稲津委員 おはようございます。公明党の稲津久でございます。
 きょうは、大要二点にわたって質問させていただきたいと思っていますが、時間も限られていますので、早速中身に入っていきたいと思っております。
 まず、TPP閣僚協議におけるアメリカの米の輸入枠の拡大要求についてということで、これは大臣にお伺いしたいと思っております。
 これは、甘利担当大臣とアメリカの通商代表部のフロマン代表との協議ということで、既にもう報道等でも、あるいは甘利担当大臣の記者発表等がございますので、内容等については詳しくは触れませんけれども、ここで一番気になっているのが、報道ベースによりますと、アメリカが日本に主食用の十七万五千トンを含む二十一万五千トンの米の輸入枠の拡大を要求したということがありました。
 それで、甘利担当大臣の記者発表によりますと、交渉進展そのものが相当難しいという話が一つあったのと、米のところについては、アメリカの要求、あるいはそれに近いものをそっくりのむことはないんだ、こういう話がありました。しかし、米の輸入枠の拡大のことがまことしやかに議論されているとすると、これは大変懸念を持つことではございまして、私は、個人的に考えても、あってはならないこと、このように思っております。
 そこで、今回、協議の争点の一つになった米の輸入枠の拡大、この点について、きのう記者会見もしていますけれども、改めて、この国会の委員会の場において、大臣の御見解を伺いたいと思います。
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林芳正#15
○林国務大臣 今週十九日から二日間でありますが、甘利大臣とフロマン代表との間で協議を行っております。
 日米両国の夜を徹した努力によりまして、双方の主張の隔たりが狭まったものの、米の問題も含めて依然として難しい課題が残っておりまして、いまだ合意までには努力を要する、こういうふうに聞いております。
 我が国は、今、稲津先生から御指摘もありましたように、米は国民の主食であるとともに、最も重要な基幹的な農作物でありまして、地域経済において重要な位置づけを有しております。
 厳しい交渉が続くと承知しておりますが、引き続き、衆参両院の農林水産委員会決議が守られたとの評価をいただけるように、政府一体となって全力を尽くす考えでございます。
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稲津久#16
○稲津委員 今大臣からも御答弁、お話がありましたけれども、ぜひその姿勢を守っていただきたいと強く望みます。
 米のことについては、一つは、米の消費の減少もありますし、何といっても、米価の下落の問題もあって、生産者は非常に今厳しい状況にあるということ、それから、農水省を挙げて、このことについてさまざまな施策を寄せて、展開してきているということを考えたら、こうしたアメリカの要求に対して、これを了解するというのは到底あり得ないことですし、それから、国会での決議も含めて、しっかりこれは守っていくということを改めて申し上げておきたいと思います。それが、まず一つ目の質問でございます。
 二点目は、ロシア水域におけるサケ・マスの流し網の漁業問題についてということでお伺いしておきたいと思います。
 これは、ことしのサケ・マスの漁業交渉については、日本の二百海里内においては三月二十四日に合意がされて四月十五日から操業が開始されているというところですけれども、もう一方で、ロシアの二百海里内の交渉は、ロシアに再三申し入れしているというふうに伺っておりますけれども、いまだに交渉の日程さえも示されていないという厳しい状況にあります。これは、去年もある意味そうだった、おととしもそうだった。
 根室地域、また漁業者の方々からも、本当に深刻な状況であるという要請もされておりますけれども、まず、このことについて、きょうは外務省からもお越しいただいていますので、これは外務省と農水省とで一緒にロシアに対する交渉をされているというふうに承知しておりますので、現在のロシアとの交渉状況はどのようになっているのか、これはまず外務省にお伺いしておきたいと思います。
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武藤顕#17
○武藤政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の政府間協議でございますが、これまでに日ロ間で開催については一致しているところでございます。それを受けまして、本年二月以来、ロシア外務省及び連邦漁業庁に対して、書簡の発出、それから直接の申し入れにより、四月前半をめどに早期に開催するよう繰り返し申し入れてございます。
 これに対し、ロシア側は、これまで具体的な開催日程の提示に至っておらず、現時点において開催日程は引き続き調整中でございます。
 日ロ間の漁業協力は日ロ関係の非常に重要な協力分野の一つであると認識しております。我が国漁業者の操業機会が適切に確保されますよう、早期の政府間協議の開催に向け、引き続き水産庁と連携しつつ、さまざまなレベルで働きかけていく所存でございます。
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稲津久#18
○稲津委員 努力していただいているということは、今の答弁でもよくわかります。私も、このことについては理解はしているつもりなんです。
 そこで、ひとつ大変困ったことに、今ロシアでは流し網の漁業の禁止法案というのが連邦議会に提出されているということです。これが今提出されて、これから審議に入っていくことになると思うんですけれども、仮にこの法案が可決された場合は、これは当然ですけれども、ロシア二百海里内での日本船の流し網の漁業が継続できなくなる、こういうことになるわけなんです。
 極めて深刻な状況に追い込まれる、このように思っておりますが、今回この禁止法案が連邦議会に提出されたということを踏まえて、このことについての認識、また現段階でのお考えについて、これは農水省にお伺いしたいと思います。
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林芳正#19
○林国務大臣 ロシアに対しましては、昨年十一月の北京のAPECの際、日ロ首脳会談においても安倍総理からプーチン大統領に我が国漁業者が操業を継続できるよう直接働きかけをしていただくなど、これまでにもさまざまな場面で働きかけを行ってきております。
 こうした中、本日未明でございますが、ロシア政府が流し網を禁止する法案を支持するという見解を公表したというふうに承知しております。
 こういうふうに、状況は大変厳しいわけでございますが、外務省とも連携しながら、ロシア国内の動きについて情報収集に努め、さまざまな機会を捉えてロシア当局に対する働きかけを継続してまいりたい、こういうふうに思っております。
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稲津久#20
○稲津委員 今、少しショックな報告が大臣からもありましたが、私もこのことについては詳細はまだ把握していないんですけれども、今御答弁のように、ロシア政府自体がこの法案について支持をするということを表明したということなので、そうなると今後の展開、これは注視するしかないのかもしれませんけれども、しかし、仮にそういう方向に動いていくとしたら、やはりこれはロシア自国の問題として、相当こちら側の方もさまざまな働きかけをしていかなきゃならないだろうと思います。もちろん、最終的に首相や大統領の考えも、そこには、どうなるのかということも見ていかなきゃいけないと思うんです。
 いずれにしても、この法案が可決をするようなことがあれば大変なことになりますし、特に、これはサケ・マスだけの話に聞こえますけれども、漁業者とかあるいは水産加工だけじゃなくて、これは根室市及びその関連でいいますと、例えば運輸とか倉庫業ですとか、あと船舶の関連の資材ですとか、根室においては夏から秋にかけてのサンマとあわせて大事な漁業の一大項目になるわけですね。
 したがって、今、大臣からの御答弁がありましたけれども、その上で、今後ロシアに対して強力な漁業外交を続けていかなきゃいけないだろうということだと思うんです。
 そのことで、改めてこのことについて、今後の交渉についてどう当たっていくのか、この点についてお伺いしたいと思います。
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林芳正#21
○林国務大臣 先ほど申し上げたロシア政府の見解でございますが、まず、流し網漁業の禁止が水生生物資源の保存にとって有する意義を考慮し、法制化することを支持する、これに鑑み、ロシア連邦政府は同法案を支持する、同法案の採択は、日ロ漁業協力協定の破棄の理由とはならない、こういうことを言っておるようでございます。
 また、下院ですが、国家院というところでございますが、審議日程はまだ明らかにされていない、こういう状況でございます。
 したがって、先ほど申し上げましたように、外務省と連携しながら、法案審議の情報収集に努めるとともに、我が国の漁船の操業に影響が出ないように、しっかりといろいろなルートを使ってロシア側への働きかけを継続強化していかなければならない、こういうふうに思っております。
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稲津久#22
○稲津委員 ぜひ、今大臣に御答弁をいただきましたけれども、このサケ・マス流し網漁業がこれからも継続的に事業できるように、最善を尽くしていただきたい、このことを申し上げておきたいと思います。
 かつては、遠洋漁業があって、日本の漁業、水産業というのは、いわば最盛期を迎えた時期もあった。今は、今度は沿岸漁業にある程度光が当たっている。しかし、このサケ・マスのことも含めて、どれだけいろいろなサイクルで日本の漁業が安定的に事業できるかということは、これは漁業者だけにかかわらず、先ほど申し上げましたように、関連事業とか、ひいては根室市とか、ああいう町の人口減少にも大きく響いていくと思うんです。
 そういう意味で、ぜひ粘り強い外交交渉をしっかりやっていただける、漁業交渉をやっていただけるように、私の方からも申し上げさせていただきまして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
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江藤拓#23
○江藤委員長 次に、岸本周平君。
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岸本周平#24
○岸本委員 おはようございます。民主党の岸本周平でございます。
 本日は、質問の機会を与えていただきまして、委員長初め理事の皆さんに感謝を申し上げたいと思います。
 冒頭、質問する前に、委員長にお願いを申し上げたいんですが、与党の空席が目立っております。野党はほとんど全員出席しております。本来、委員会を成り立たせるのは与党の責務ではないかと存じますが、与党の空席がこんなに目立つというのは、私はまだ三期目でありますけれども、驚天動地でありますので、委員長から御注意をいただくことをお願い申し上げます。
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江藤拓#25
○江藤委員長 しっかり承りました。
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岸本周平#26
○岸本委員 その上で、きょうは林大臣にちょっと教えていただきたいと思いまして、昨年、バターが品切れになりまして大変な騒ぎになりました。喉元過ぎれば熱さを忘れるでありまして、皆さん御記憶にないと思いますが、大変な騒ぎになりました。現状、スーパーへ行っていただくとわかるんですけれども、バターはあふれ返っております。
 実は、昨年、夏の終わりから秋にかけて、特にケーキの需要がふえる冬にかけて、スーパーの棚からバターが消えました。ただ、私、あれはよくわからないんです。なぜあのような事態になったのか、いろいろ事務方にも教えていただいて勉強したんですが、全く理由がわかりません。
 そこの分析をぜひ林大臣に教えていただいて、あるいは農水省に教えていただいた上で、目的は、ことし同じことが起きてはいけない、ことしだけではなくて、今後いろいろな局面でこういうことが起きてはいけないということを申し上げたいという意味で、ちょっと真面目に、勉強会ではありませんが、教えていただきたいという趣旨であります。
 実は、表面的に調べますと、昨年の秋から冬にかけて、バターの小売売り上げは、統計は毎週ごとにとっているんです、一番多い週はプラス三割です。前年同期比三割売り上げ増でありました。そうでなくても、秋口は大体二割増なんです。二〇%売り上げがふえているわけです。それだけ商品が供給されても棚から消える。
 これは明らかにオイルショックのときのトイレットペーパーと同じ現象が起きているわけです。二割も三割も商品を供給しながら蒸発してしまう。それが証拠に、あのパニックがおさまった十二月の末から現在まで、小売の売り上げは、週によりますけれども、多いときで大体二割減。普通、一割減です。売れていないんです。だって、去年の秋に買っちゃったから。
 バターの賞味期限は半年であります。ただ、御存じのとおり、賞味期限なんか見る主婦はいません。鼻です。においを嗅いで、最悪、食べてみて、酸っぱくなければ食べるんです。バターは冷蔵庫に保存すれば絶対一年はもちます。したがって、去年買い過ぎたバターは、ことしは売れないはずなんです。恐らく、秋まで売り上げのマイナス一割、二割は続くんだろうと思います。
 だとすると、あの騒ぎは一体何だったんだということに表面的にはなるわけでありますが、それだけでもないのではないか、調べれば調べるほどよくわからないのであります。
 数字だけを追ってもいけないと思うんですが、実は、生乳の生産は、平成九年以降、どんどん下がってきております。もちろん、乳牛を飼養する農家の戸数はもっと昔から減っております。一度激減して、その後、ずっと微減を続けておりますし、牛の飼養頭数もどんどん減ってきているということであります。これは統計のとり方によりますけれども、農水省さんは最近十年ぐらいの統計をよくお出しになりますが、十年ぐらい、飼養農家数も飼養頭数もどんどん減ってきている。
 そして、生乳の生産についても、二十五年の夏が猛暑でありまして、このときに大きく減ったんですが、実は、二十六年、昨年、生乳の生産が減り、バターや脱脂粉乳の生産がやはり極端に減っているんですね。結果として、在庫の量も、これはそんな遠くを見る必要はありませんけれども、二十五年を見ると、猛暑の前、七月段階で、バターの在庫が二万五千トンぐらいある。過去も、二万トンを超えるとパニックは起きていないんです。二万トンを切ると、時々、緊急輸入をしなきゃいけないというようなことがあります。原因はいろいろですけれども、生乳の生産が減るケースが多いんですね。
 二万五千トンの在庫だったのが、猛暑の影響で、二十五年、一昨年に、やはり年末で一・八万トンまで下がっています。それを受けて、昨年、二十六年も、非常に低い在庫状態、一・七万トンぐらいが一年間ずっと続くんですね。生産量も、二十五年の猛暑の後、前年同期比約三%ぐらいのマイナスが続いた後、年が明けて二十六年度もずっとマイナスということです。
 ですから、やはり、根っことして、二十六年にバターの生産が大きく減ったことも影響しているのではないかと思われますが、そこの関係が私にはよくわからないんです。
 まず、一つ一つ聞いていきたいんですけれども、では、ここ十年をとりましょう。何で、この十年、乳牛の飼養農家数が減り、頭数が減ってきたのか、その原因ですね。基本計画には、さらっと、高齢化して離農しているとか後継者不足だとか、役所の作文が書いてあるんですが、そんなおざなりなことを言われても困るので、農政の失敗ではないのかということを言われているわけです。
 林大臣、何で、この十年間、農家の戸数や頭数が減ってきたんでしょう。どういうふうに分析されていますか。
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林芳正#27
○林国務大臣 飼養戸数ですが、過去十年間で、平成十六年の二万九千戸から平成二十六年の一万九千戸まで減少しております。
 十九年以降、飼料価格が上昇しておりまして、やはり厳しい経営環境、「銀の匙」という映画を私も見たんですが、親子でやっておられるところが、やはりどうしても続けたい、かわいいんだけれども、やめざるを得ないというようなところが出ておりましたが、そういうところを見ても、あの映画の場合は、やめていくところは後継者がいて、その子はちゃんと学校に通っていたわけですが、一般的に言いますと、やはり高齢化それから後継者不足の理由から離農されるという方が多い、こういうことであろうかと思っております。
 それによって飼養頭数も減っているんですが、こちらは、やめられた方の頭数を少し引き受けるようなことも多分あって、一戸当たりの飼養規模は逆に五八・七から七五とふえているということで、それから、規模の拡大もあって、一頭当たりの乳量も増加傾向で推移しているということでございます。
 いずれにしても、全体としては減っているというのは、先ほど申し上げたような原因ではないかなというふうに考えております。
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岸本周平#28
○岸本委員 そうだといたしますと、今後も減っていくということですか。高齢化による離農、後継者不足、経営が成り立たないということでありますが、この傾向は続いてきました。一戸当たりの頭数の増加は、大規模化はそろそろ頭打ちだろうというふうに統計上見られると思うんです。
 では、今後、基本計画とも関係するわけですけれども、農水省は政策担当官庁ですから、そのトレンドをどう見ていらっしゃるのか。基本計画では、もちろん、役所の作文ですから、そういうわけにはいきませんので、何と、生乳の生産量についてはほとんど横ばいという信じられない数字を置いておられるのでありますけれども、それは何を意味するのか。基本計画の生産量が横ばうというのは何を意味するんですか、どういうことになるんですか。
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林芳正#29
○林国務大臣 食料・農業・農村基本計画ですが、三十七年度における生乳の生産量の目標、二十五年度比で五万トン増加ということで七百五十万トン、こういう目標を設定しております。
 これは、消費拡大の取り組み、それから、チーズを中心とする乳製品需要の伸び等に即して、昭和三十七年度における推定人口も勘案して算出した需要量を見込んでおります。
 それに対応して、農家における搾乳ロボットの導入等、省力化のための機械の導入による飼養管理の高度化、それから、乳用牛の能力向上、飼養管理の改善による一頭当たりの搾乳量の増大を生産面で取り組む、こういうことを需要と生産と両面で踏まえて見通しをつくっております。
 この目標のための必要となる飼養頭数の目標値ですが、こちらは、本年三月に、いわゆる酪肉近、酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針で、平成三十七年度に百三十三万頭と見通しておりまして、このためには、生産面での取り組みに加えて、先ほど申し上げました飼養規模の拡大、それから、飼料生産、供給における外部支援組織、これはコントラクター等いろいろあると思いますが、こういうものの活用を推進する、それから、あともう一つ、性判別技術とか受精卵の移植技術といった技術の活用、こういうことをやりまして、計画的に乳用後継牛を確保する、こういうものを推進してまいることによってこれを達成していきたい、こういうふうに考えております。
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