国土交通委員会

2015-04-16 参議院 全152発言

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会議録情報#0
平成二十七年四月十六日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十四日
    辞任         補欠選任
     浜野 喜史君     前田 武志君
 四月十五日
    辞任         補欠選任
     前田 武志君     尾立 源幸君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         広田  一君
    理 事
                江島  潔君
                森屋  宏君
                田城  郁君
                増子 輝彦君
                河野 義博君
    委 員
                青木 一彦君
                大野 泰正君
                太田 房江君
               北川イッセイ君
                酒井 庸行君
                中原 八一君
                野上浩太郎君
                山下 雄平君
                脇  雅史君
                渡辺 猛之君
                尾立 源幸君
                金子 洋一君
                田中 直紀君
                山本 博司君
                室井 邦彦君
                辰巳孝太郎君
                山口 和之君
                和田 政宗君
                吉田 忠智君
   国務大臣
       国土交通大臣   太田 昭宏君
   副大臣
       国土交通副大臣 北川イッセイ君
       国土交通副大臣  西村 明宏君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       青木 一彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
   政府参考人
       文部科学大臣官
       房審議官     佐野  太君
       国土交通大臣官
       房技術総括審議
       官        森  雅人君
       国土交通省国土
       政策局長     本東  信君
       国土交通省都市
       局長       小関 正彦君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        池内 幸司君
       国土交通省住宅
       局長       橋本 公博君
       国土交通省鉄道
       局長       藤田 耕三君
       国土交通省海事
       局長       森重 俊也君
       国土交通省港湾
       局長       大脇  崇君
       海上保安庁長官  佐藤 雄二君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○独立行政法人に係る改革を推進するための国土
 交通省関係法律の整備に関する法律案(内閣提
 出)
    ─────────────
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広田一#1
○委員長(広田一君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告を申し上げます。
 昨日までに、浜野喜史君が委員を辞任され、その補欠として尾立源幸君が選任されました。
    ─────────────
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広田一#2
○委員長(広田一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 独立行政法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省国土政策局長本東信君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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広田一#3
○委員長(広田一君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
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広田一#4
○委員長(広田一君) 独立行政法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取をいたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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山下雄平#5
○山下雄平君 自由民主党の山下雄平です。
 この独立行政法人改革に関する法律案について御質問させていただきます。
 安倍政権におきましては、平成二十五年十二月にまとめた基本方針で、数合わせのための組織いじりではなく、真に政策実施機能の強化に資する統廃合のみを実施するとともに、きめ細やかに事務事業を見直すと明記しています。この方針に照らして、具体組織についてお伺いしたいと思います。
 まず、海技教育機構と航海訓練所の統合についてです。
 貿易貨物については九九%以上、そして国内貨物輸送については四割が海運が担っているというふうに聞いております。少子高齢化そして生産年齢人口の減少に伴い、国内船員の五割が五十歳以上に達しているということも聞いております。日本の物流を支える海運業、そして離島を含めた旅客船、これらの船員、機関員の人材を継続して国として育成していくということは不可欠だと考えています。
 海洋基本法には、船員の育成、確保を国の責務と明記しています。学科を担う海技教育機構と乗船実習を担う航海訓練所は、これまでも双方が連携してきたと思うんですけれども、今後組織として一緒になることで運営面でどのような効果が期待されるんでしょうか、お聞かせください。
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森重俊也#6
○政府参考人(森重俊也君) ただいま御指摘の統合によります効果でございますけれども、統合によりまして、船員の養成を行うために必要な学科の教育と実習訓練を一体的に行う最大の船員教育機関が誕生いたしまして、政策実施機能や業務の質と効率性の向上を図ることができると考えております。
 まず第一に、教育内容の高度化でございます。学科と実習を通じまして一貫した効果的なカリキュラムを策定するとともに、教員、練習船、シミュレーターなどのリソースを相互に活用いたします。
 第二に、広報など発信力の強化でございます。大型の練習船を擁します魅力を増した学校であることを最大限活用いたしまして、学生の募集や海事思想の普及を強化いたします。
 第三に、柔軟な組織運営でございます。規模の大きい組織となることによりまして、重点的、弾力的な予算配分を行いまして、教育環境をより計画的、効率的に整備してまいります。
 統合後の法人は、船員養成の核となりまして、海洋立国日本を支える若手船員の確保、育成を着実に推進いたしまして、海上輸送の確保に更に貢献してまいります。
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山下雄平#7
○山下雄平君 現在私が住んでいる佐賀県唐津市には、海技教育機構の国立唐津海上技術学校があります。先週末、視察させていただきました。海運業からの卒業生に対する求人というのがすごく多いということで、平成二十六年度から定員を三十人から四十人に増やしたということでした。卒業後は、海運業を中心として就職率は近年一〇〇%に達しているということもお聞きしました。練習船を始めとして機材にはかなり古いものも少なくありませんでしたけれども、教官の皆さんも学生の皆さんも、本当に一生懸命に頑張っているなという印象を持ちました。
 ただ、先生たちからは、まだまだこの海上技術学校に対する認知度というのも低くて、また船乗りという仕事に対する認知度というのもまだまだ高くはないということで、親御さんそして子供さんにも知ってもらおうということで、中学校を回ったりとか、唐津の海のカーニバルといった地元のイベントで練習船の航海体験などを通じて、より学校やこの船乗りの仕事を知ってもらおうと努力されているということでした。
 今回の視察で私も停泊している練習船に乗らせていただいたりもしたんですけれども、それでもすごく印象的でしたけれども、今後組織が一緒になることで、航海訓練所の大型の日本丸だったりとか青雲丸ですかね、そうした大型船をオープンスクールだったりとか海上技術学校の方でも利用することによって、より多くのお子さんだったりとか親御さんにPRする絶好の機会になるんじゃないかなと思うんですけれども、そういった活用も考えていらっしゃるんでしょうか、お聞かせください。
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森重俊也#8
○政府参考人(森重俊也君) 委員におかれましては、御地元の唐津校の御視察、誠にありがとうございます。
 今御指摘いただきました航海訓練所の大型練習船を活用いたしましたPRなどの広報の関係でございますけれども、御指摘のように、統合後は訓練所の有する帆船二隻を含みます全体で五隻の大型練習船を海上技術学校などのPRに積極的に活用してまいりたいというふうに考えております。効果的な広報を展開していきたいというふうに考えております。
 例えば、御指摘ありましたようにオープンキャンパスでございます。海上技術学校のオープンキャンパス、大体六月から十月の間に随時行っておりますけれども、これまでは教室や寮など地上の学校施設の開放に基本的にとどまっておりましたが、統合後は航海訓練所の現在保有する練習船を寄港させまして船内見学などを行っていただき、親御さんとか子供さん方に直接魅力に触れていただくようにしたいというふうに考えております。また、中学校や高等学校の先生方を練習船に招待させていただきまして、魅力を実感してもらった上で進路指導に役立てていただく、お勧めいただくようにしたいとも考えております。
 これらを含めまして積極的なPRを展開いたしまして、より効果的な広報に努めてまいりたいと考えております。
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山下雄平#9
○山下雄平君 実は私も一級小型船舶の免許を持っておりまして、船も運転したこともありますし、やはりより多くの人に船乗りの仕事に、経験して、そういう分野に進んでもらいたいというふうに思っていただければと思っております。
 次に、UR、都市再生機構についてお伺いしたいと思っております。
 今回の法改正の主眼の一つは、URの財務構造の健全化を図ることだとも思います。負債を減らしていく必要はあるとは思うんですけれども、利益率の低い事業をどんどんどんどん切っていって利益率の高い仕事ばかりをしていくということであれば、民業圧迫という批判も出てきてしまいかねないと私は思っております。やはり、民間企業ができない、民間を補完する公的な役割が重要ではないかというふうにも考えております。その一つが東日本大震災の被災地での支援ではなかろうかというふうに思います。
 先週、私、復興・原子力特別委員会に出席したんですけれども、その委員会の委員の皆さんの質問の中でも、被災地では何より住宅の整備が最優先だという意見がたくさん出ておりました。URは被災地での住宅支援の分野で大きな役割が果たせると思うんですけれども、これまでの取組の成果、そして今後の見通しについてお聞かせください。
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橋本公博#10
○政府参考人(橋本公博君) お答え申し上げます。
 災害が発生したときに、被災者の住まいの確保や住宅再建においてURが果たす役割は大きいものと認識をしております。
 東日本大震災では、発災直後から延べ九百七十戸のUR賃貸住宅を被災者の方々に提供し、現在も二百九十三戸のUR賃貸住宅を提供しておるところでございます。また、四月一日現在で四百十八名を被災地の地方公共団体に派遣し、被災者の住まいの確保の支援に取り組んでおります。このうち災害公営住宅につきましては、被災した十六の自治体から七十八地区五千七十五戸の建設要請を受けており、このうち二十三地区千百三十六戸が既に完成をしております。今年度も新たに建設要請を受けることとしており、全体として八十六地区約六千二百戸の建設を行う予定でございます。
 また、防災集団移転促進事業などの復興市街地整備につきましては十二の自治体から委託を受け、二十二地区約千三百ヘクタールの事業を実施しております。このうち、十八地区約六十ヘクタールの土地について既に引渡しを行いました。今年度末までに全二十二地区で約三百十ヘクタールの引渡しを行う予定でございます。これらの支援に当たりましては、URがこれまで培ってまいりましたノウハウを活用し、コミュニティー形成支援や高齢者等に配慮した住環境の整備等にも取り組んでおるところでございます。
 引き続き、東日本大震災の被災地の一日も早い住宅再建等に取り組むとともに、今後、万が一災害が発生した場合でも迅速に対応できるよう取り組んでまいる所存でございます。
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山下雄平#11
○山下雄平君 今回の改正で、開発型の特別目的会社を積極的に都市開発で活用できるようになるわけですけれども、その必要性についてお聞かせください。
 また、この新たな手法というのは、民間企業から要請があった場合にSPCを活用できる仕組みだというふうに理解しておりますけれども、既に民間の業者からの要請というのはあるんでしょうか。また、どういった場所でそういった要望が出ているんでしょうか、お聞かせください。
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小関正彦#12
○政府参考人(小関正彦君) お答えいたします。
 まちづくりの分野におきましては、URは民間のみでは実施し切れない大規模な再開発事業等に参加したり、公平中立な立場での調整力、ノウハウの提供を行うことでございまして、これまで地方公共団体や民間を支援しながら良好な都市再生を進めてきております。
 今回の開発型SPCの導入は、民間支援を更に強化するために、民間事業者のニーズに応じ、連携手法を多様化しようとするものでございます。具体的には、構想、計画策定、あるいは権利調整等、まちづくりに関するノウハウを有するURとともに開発型SPCを組成して共同事業を行いたいと、こういう御要請がなされる場合がありますので、今回それに応えたいというものでございます。これによって民間事業者との連携を強化し、都市再生を推進するということになります。
 民間からは、この法改正がなされた場合には活用したいといった声がございます。具体的に声が上がっているのは、主に大都市の中心部でございます。
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山下雄平#13
○山下雄平君 大都市の中心部でこういった要請があるということでしたけれども、開発型SPCによる手法は地方でも活用できるんではないかというふうにも考えているんですけれども、URの強みを生かした地方への支援を積極的に進めるべきではないかとも考えておるんですけれども、いかがでしょうか。
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小関正彦#14
○政府参考人(小関正彦君) 地方都市におきましても、コンパクトシティーの実現のために都市機能を拠点に誘導しようとする取組におきまして、今回の開発型SPCが活用されるものというふうに想定しております。
 具体的には、例えば医療・福祉施設等、町中に誘導すべき施設を整備する際に、URがノウハウの提供や権利調整を行うことに加えて、民間事業者あるいは地方公共団体とともに開発型SPCへの出資に参加するということで施設の立ち上がりの支援をすることなどが期待できるものでございます。
 URはまちづくりの専門家集団でございまして、御指摘のように全国のまちづくりの支援に積極的に活用すべきものと考えております。これまで、震災復興あるいは中心市街地に都市機能を誘導する地区など、全国まちづくり支援を進めてまいりましたけれども、今後とも全国のまちづくりを積極的に支援するとともに、必要な技術力、ノウハウの維持向上等が図られるべきと考えております。
 特に、URにおきましては、コンパクトシティーを目指す都市への支援を今後強化する方針でございまして、国土交通省としてもこの取組を支援してまいりたいと考えております。
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山下雄平#15
○山下雄平君 ありがとうございます。
 今回、国土交通委員会で私初めての質問なので、ちょっと法案とは外れるんですけれども、是非お伺いしたいことがあります。それはダム事業についてです。
 近年、局地的な豪雨が日本各地で頻発しておって、防災・減災への取組の必要性を更に感じているところです。河川改修やダム建設などの社会資本整備予算はずっと減らされてきていましたけれども、安倍政権になり、横ばいから微増という形になってきました。ただ、新たなダム建設に関しては、政権交代前のダム事業の再検証が求められてきたこともあって見通しが立たないところも多いと思います。
 私の地元佐賀県でも、城原川の城原ダムというダムが実施計画調査から四十年近くたとうとしておりますけれども、再検証の準備会が昨年十二月に開かれただけで、今後の再検証の実施のスケジュールというのも確定していません。私もよく予定のところの住民の方とお話をお伺いすることがあるんですけれども、今後の自分たちの生活がどうなるかということに対しても非常に不安に思っていらっしゃって、また住民の方の非常に高齢化も進んでいます。
 早期の結論が求められていると思いますけれども、城原川ダムの見通しについてどのように考えていらっしゃるか、太田大臣に是非見解をお聞かせいただければと思います。
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太田昭宏#16
○国務大臣(太田昭宏君) 城原川での相次ぐ水害被害、直近は平成二十一年、二十二年、もう毎年のようにあったわけで、地元の皆さんが大変御苦労されているということを私も現地に行きまして神埼市長などからよく聞いているところです。昨日も知事さんや市長さん来ていただいて、強い要請がございました。
 この御指摘の城原川ダムは、ダム検証の対象になっています。これまで、御指摘になりましたように、二十二年の十二月と二十六年の十月の二回、九州地方整備局が準備会を開催をしているということです。これまでは関係者間でダムの目的に利水を入れるかどうかというようなことの議論がありましたが、最近になって治水専用のダムとする方向でまとまるという方向になってきているということを承知しています。このように、今本格的な検証作業に入れるようになったということを踏まえて、今後できるだけ速やかに検証を進めてまいりたいと、このように思っています。
 また、ダム検証の中で、佐賀県知事や佐賀市長あるいは神埼市長など、地元の御意見もしっかりとお聞きをしたいというふうに考えているところでございます。
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山下雄平#17
○山下雄平君 大臣は御地元のことをよくよく御存じだと思いますので、是非よろしくお願いします。
 以上、終わります。
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金子洋一#18
○金子洋一君 おはようございます。民主党の金子洋一でございます。
 まず、本題に入ります前に、JR山手線の重大インシデントについてお尋ねをいたします。
 四月十二日の朝、JR神田—秋葉原駅間の線路内で、架線を支える支柱が倒れているというのを走行中の京浜東北線の運転手が見付けたという報道がございました。運転士が緊急停止ボタンを押して周囲の列車を止めたと。仮に列車がそこを通過していれば大きな事故につながった可能性があったと考えます。まだ調査中だとは思いますが、この事故に対する現状の把握と大臣の問題意識をお尋ねをしたいと思います。
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太田昭宏#19
○国務大臣(太田昭宏君) 十二日の朝六時十分、日曜日でありましたが、頃に、京浜東北線北行きの列車の運転士が架線を支える支柱、電化柱が倒れていることを発見をして、山手線、京浜東北線、それぞれ走っているわけでありますけれども、停止をしまして、そして十五時三十分頃まで運転を見合わせるということになりました。
 今回の事案につきましては、九時間以上の長時間にわたって運転を見合わせて約四十一万人に上る多くの方に影響を与えたということ、また、JR東日本が詳細に調査したところ、倒れた電化柱は列車の運転の安全に支障を及ぼす状況であり、この電化柱が支障した線路を直前に列車が運行されていたという、極めて安全上問題があったということ、こういうことで、私は極めて遺憾だというふうに思っています。
 今回の事案が生じるまでの状況は、JR東日本によりますと、十一日の午前、倒れたのが十二日の朝になるんですが、十一日の午前二時頃に工事担当社員が電化柱の傾きを発見したと。そして、十三日に改修工事をすればということにしたと。十一日の夜です、二十時三十分頃に運転士詰所の社員が運転士からの報告を受けて、それに基づいて電化柱の傾きの状況を確認して電力指令に報告をしたと。報告を受けた電力指令が、十二日の午前二時頃に電力の保守担当社員に状況の確認を指示したと。そして、その二時間ちょっと後に、十二日の午前四時五十分頃に電力の保守担当社員が徒歩で電化柱の傾きの状況を確認して、電力指令にその状況を報告するとともに、それ以降、請負会社に電化柱工事の状況等を問い合わせていた、どういう工事をしていたのかなどという、こういう話合いをし確認をしていたと。そのようなまだやり取りの最中に電化柱が倒れたと、こういう状況でございます。
 結果として、異常を二日前に察知しながら対応を取らなかったことが今回の事象につながったことから、JR東日本の対応に大きな問題があったと考えざるを得ません。
 JR東日本は、今般の事案について原因究明を行っています。また、十三日から、JR東日本管内の電化柱のうち、旅客列車が走行する線路上にあるもの、約二十二万本につきまして、倒壊のおそれがないかどうかの緊急点検を実施しているところです。
 国交省としましては、事案発生直後から本省と関東運輸局が一体となって情報収集を行い、そして、JR東日本に対しまして、輸送サービスの安定の観点から大変重大な事案と考えまして、発生直後から早期収拾と旅客の利便確保を指示いたしました。さらに、十二日に文書で、工事の施工方法や施工管理など背後要因を含めて原因を究明し再発防止のための措置を講ずるように指示しました。また、関東運輸局職員二名を十三日から現地調査に派遣をしているところです。引き続き、JR東日本に対して、徹底した原因究明と適切な再発防止対策を行うように指導を行ってまいります。
 また、運輸安全委員会におきましても、これを重大インシデントとして、こうしたことで人命に関わらなかったということでは異例なことなんですが、私たちは、これが重大な問題であるという認識から、重大インシデントとして違う角度できちっと調べるということが大事なので、運輸安全委員会において十四日から調査を開始していると、こういう状況にございます。
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金子洋一#20
○金子洋一君 詳細な御報告、ありがとうございます。
 十一日の午前二時に、支柱の傾きを現場の係員さんが発見をされたと。それなのにもかかわらず、JRが十三日まで対策を打とうとしなかったというのは、これはどういう理由だとお考えでしょうか。つまり、速やかな対応をしようとしなかった理由はいかがお考えでしょうか。
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藤田耕三#21
○政府参考人(藤田耕三君) 十一日午前二時に発見した後の経過でございますけれども、現段階ではJR東日本からの報告に基づく事実確認でございます。
 この区間、平成二十年度から行っております電力設備の更新工事の一環として、四月十日の終電後の時間帯、すなわち今回でいえば十一日の早朝にかけてということでございますけれども、作業を行いました。
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金子洋一#22
○金子洋一君 いやいや、そこは分かっていますから、理由をお願いします。
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藤田耕三#23
○政府参考人(藤田耕三君) はい。
 経過と併せて御報告したいと思いますけれども……
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金子洋一#24
○金子洋一君 経過は大臣から報告いただきましたから。
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藤田耕三#25
○政府参考人(藤田耕三君) はい。
 まず、十一日の午前二時に、JR東の社員とそれから工事請負会社の社員が現場に行って傾きを確認したと。そのときには、傾いておりましたためにその日の工事は中止したということでございます。
 その後、十一日の午後になりまして、現場に行った社員から報告を受けましたJR東日本の本件工事の担当者が、これ以上傾きが進行することはないという判断の下に、電化柱の傾きを直す改修工事を十三日の終電後に行うこととしたと、こういう報告を受けてございます。
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金子洋一#26
○金子洋一君 これ以上傾く可能性はないと判断をして、結局傾いてしまったわけですよね。やはりそこに判断の誤りがあったと思います。
 JRというのは本当に、非常に、元々国鉄で大きな官僚組織でありまして、昔はそれこそ旧運輸省よりも力があったというような話すらあったぐらいですから、多分、現時点でも官僚組織としての弊害というのはたくさんあるんだと思います。つまり、下の方から上の方への風通しが非常に悪いと。あるいは、現場で技術を持っている人たちが、言わば国家公務員的な表現で言うとノンキャリア扱いをされていて、実は一番物事が分かっていらっしゃって周囲のことが分かる、安全について分かる方がそういう発言権を持たないというようなあしき伝統というのがあるんではないかというふうに私は聞いております。
 ですから、国交省としては、是非ともそういった人事管理とか、そういう側面についても、経営状況だけではなくて、そういう人事管理、システムの問題についてもしっかりと監督をしていただきたいと思います。
 以上で、本題に入らせていただきます。
 海技教育機構と航海訓練所の統合についてお尋ねをいたします。
 私は、近年の内航船員の著しい高齢化あるいは外航日本人船員の減少というのは大変大きな問題だと思っております。ですから、日本人船員の育成が大変重要になっておると思いますので、その日本人船員を増やすためにいろいろな方策を打っていかなければいけないと、体制の強化とか支援の充実といったことをやっていかなければいけないと考えております。
 まずお尋ねをいたしますけれども、大震災の対応などのために、必要があれば国は海上運送法の航海命令を出すことができますけれども、これは外国船籍の船に対しても有効なんでしょうか、実効性があるんでしょうか。
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森重俊也#27
○政府参考人(森重俊也君) お答え申し上げます。
 海上運送法二十六条に基づく航海命令につきましては、我が国の国際海上輸送を安定的に確保するための措置の一つでございまして、船籍にかかわらず、日本の船舶運航事業者に対して命ずることができます。しかしながら、日本の船舶運航事業者が運航する場合であっても、外国籍船につきましては、国際法上、当該船舶の船籍国が旗国主義に基づきまして管轄権を及ぼすことができるため、同一の船舶につきまして管轄権の競合が生ずるおそれがございます。このように、管轄権が競合する場合にあっては、航海命令が発出されても外国籍船について航海命令を実行させることができないおそれがあります。
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金子洋一#28
○金子洋一君 ありがとうございます。
 それに加えて、内航海運は自国船に限るというカボタージュ制度がございます。これ、前回の質問のときにもちらっと申し上げたんですが、これは安全保障上の理由だけではなく、日本人の内航船員の雇用の問題にも直結をするので、これは堅持すべきではないかと思いますが、大臣にお尋ねをいたします。
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太田昭宏#29
○国務大臣(太田昭宏君) 私も全くカボタージュについては堅持していくという方針で、繰り返し発言もさせていただいております。
 主要海運国においては、自国海運業、自国船員の維持、安定的な国内輸送の確保、安全保障の確保等の観点から、自国内の物資又は旅客の輸送は自国籍船に限ることが国際的な慣行となっています。
 安全保障上の問題とともに、やはり日本人船員を確保、育成していくということからも、また雇用という点でも大事だと、このように思っておりまして、今後とも、こうした施策を進めて内航船員の確保、育成にしっかり取り組んでいきたいと考えています。
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