経済産業委員会

2016-04-01 衆議院 全143発言

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会議録情報#0
平成二十八年四月一日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 高木美智代君
   理事 神山 佐市君 理事 佐々木 紀君
   理事 佐藤ゆかり君 理事 田中 良生君
   理事 山際大志郎君 理事 伴野  豊君
   理事 升田世喜男君 理事 富田 茂之君
      穴見 陽一君    石川 昭政君
      尾身 朝子君    大見  正君
      岡下 昌平君    梶山 弘志君
      勝俣 孝明君    木村 弥生君
      塩谷  立君    関  芳弘君
      平  将明君    武村 展英君
      寺田  稔君    冨樫 博之君
      野中  厚君    福田 達夫君
      古川  康君    星野 剛士君
      三原 朝彦君    宮崎 政久君
      八木 哲也君    山口  壯君
      落合 貴之君    小山 展弘君
      近藤 洋介君    田嶋  要君
      中根 康浩君    本村賢太郎君
      中野 洋昌君    藤野 保史君
      真島 省三君    木下 智彦君
    …………………………………
   経済産業大臣       林  幹雄君
   経済産業副大臣      高木 陽介君
   法務大臣政務官      田所 嘉徳君
   経済産業大臣政務官    星野 剛士君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            田中 俊一君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 時澤  忠君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 武笠 圭志君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官)  平井 裕秀君
   政府参考人
   (経済産業省経済産業政策局長)          柳瀬 唯夫君
   政府参考人
   (経済産業省通商政策局長)            片瀬 裕文君
   政府参考人
   (経済産業省通商政策局通商機構部長)       渡辺 哲也君
   政府参考人
   (経済産業省産業技術環境局長)          井上 宏司君
   政府参考人
   (経済産業省製造産業局長)            糟谷 敏秀君
   政府参考人
   (経済産業省電力・ガス取引監視等委員会事務局長) 松尾 剛彦君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            藤木 俊光君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        藤井 敏彦君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      多田 明弘君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    豊永 厚志君
   政府参考人
   (中小企業庁次長)    宮本  聡君
   政府参考人
   (中小企業庁経営支援部長)            土井 良治君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 深見 正仁君
   政府参考人
   (原子力規制庁次長)   荻野  徹君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房審議官)          山田 知穂君
   経済産業委員会専門員   木下 一吉君
    —————————————
委員の異動
四月一日
 辞任         補欠選任
  尾身 朝子君     木村 弥生君
  大畠 章宏君     小山 展弘君
同日
 辞任         補欠選任
  木村 弥生君     古川  康君
  小山 展弘君     大畠 章宏君
同日
 辞任         補欠選任
  古川  康君     尾身 朝子君
    —————————————
三月二十四日
 原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第一七号)
同月二十三日
 即時原発ゼロを求めることに関する請願(梅村さえこ君紹介)(第九九二号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第九九三号)
 同(真島省三君紹介)(第九九四号)
同月二十九日
 原発再稼働をやめ、再生可能エネルギー中心の社会への転換を求めることに関する請願(本村伸子君紹介)(第一一二一号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第一七号)
 経済産業の基本施策に関する件
 私的独占の禁止及び公正取引に関する件
     ————◇—————
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高木美智代#1
○高木委員長 これより会議を開きます。
 経済産業の基本施策に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 両件調査のため、本日、政府参考人として総務省大臣官房審議官時澤忠さん、法務省大臣官房審議官武笠圭志さん、経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官平井裕秀さん、経済産業省経済産業政策局長柳瀬唯夫さん、経済産業省通商政策局長片瀬裕文さん、経済産業省通商政策局通商機構部長渡辺哲也さん、経済産業省産業技術環境局長井上宏司さん、経済産業省製造産業局長糟谷敏秀さん、経済産業省電力・ガス取引監視等委員会事務局長松尾剛彦さん、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長藤木俊光さん、資源エネルギー庁資源・燃料部長藤井敏彦さん、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長多田明弘さん、中小企業庁長官豊永厚志さん、中小企業庁次長宮本聡さん、中小企業庁経営支援部長土井良治さん、環境省大臣官房審議官深見正仁さん、原子力規制庁次長荻野徹さん及び原子力規制庁長官官房審議官山田知穂さんの出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高木美智代#2
○高木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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高木美智代#3
○高木委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。寺田稔さん。
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寺田稔#4
○寺田(稔)委員 自由民主党の寺田稔でございます。
 きょうは、経済産業の基本的質疑ということで、大臣に、今現在経済産業省が抱えております諸問題のうち、大きく三つほど、その基本的な御見解、御所見をお伺いするものでございます。
 御承知のとおり、経済産業省、これはもう旧通産省時代以来、その設置法を引くまでもなく、役所のマンデートとして、日本経済の羅針盤を示し、そのグランドデザインを描くという大きな役目を負っているわけでございます。
 終戦直後も、まさに当時の通産省の主導で、傾斜生産方式、そしてまた、その後の新産・工特、いわゆる新産業都市あるいは工業整備特別地域ということで、今の地方創生のはしりのような仕事をまさに実現した。高度経済成長期を経て、その後の安定成長に入ってからも、ソフトノミックスの推進、また、バブル崩壊後は、産業クラスターを初めさまざまな政策を展開し、民間事業者に対して有意なグランドデザインを示すことによって、まさに事業者の参考となる一つの指針を示したというふうに言えようかと思います。今、ちょうど右肩上がりの時代から横ばいの時代あるいは人口減社会に突入をしたということでありまして、そうした社会の中で、いかなる日本経済のグランドデザインを示せるか、そして、それをベンチマークとして事業者に対して示していくことができるかというのが大変大きな課題になっているわけであります。
 そうした観点から、やはり地方の中小企業の問題、これをまずもって取り上げさせていただきます。
 近時の経済指標、ちょうどおとといも経済産業省の方より鉱工業生産指数が出されました。六%を超えるマイナスの数字となっております。また、国民経済の規模を示しますGDPの改定値もマイナス〇・三という数字であります。また、業況判断DIを見ましても、これは業種によって確かにばらつきがございます。一部製造業では、確かに好循環が生まれて、前向きの投資が惹起をし、賃上げも行われ、イノベーションも起き、そしてベストプラクティスが定着をして、それが汎用化をしているという業種も確かに見られるわけでありますが、地方の中小企業、これはまだまだこれからであるわけであります。ちょうど私も地方創生の特別委員会で与党理事を仰せつかり、もうほとんど地方創生の議論は、地方の中小企業あるいは小規模事業者をどういうふうに今後グランドデザインを描いて持っていくかという議論が大宗を占めております。
 そのような観点から、とりわけ地方の中小事業者、あるいは小規模事業者、あるいは零細事業者、これに対して、今後どういうふうな政策をもって対応されていく御所見なのか、大臣にお伺いしたいと思います。
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林幹雄#5
○林国務大臣 中小企業の足元の状況については、今先生御指摘がありましたけれども、着実に改善傾向にあるものの、やはり地域や業種あるいは事業者の規模によってばらつきがあるというふうに感じております。このため、地域の経済と雇用を支える中小企業あるいは小規模事業者の生産性の向上によって、収益力を高め、また経済の好循環につなげていくことが必要ではないかというふうに考えております。
 経産省としては、ものづくり補助金あるいは小規模事業者持続化補助金などによりまして、中小企業、小規模事業者が行う新たな商品、サービスの開発や販売開拓などを支援しているところでございます。また、都道府県にありますよろず支援拠点で、売り上げの拡大や経営の改善など、さまざまな経営課題の相談にきめ細かく応じているところでございます。
 こうした取り組みに加えまして、中小企業等の経営力を強化するための法案を国会に提出しているところでございまして、具体的には、政府が小売業、運送業、製造業といった業種ごとに、生産性向上の優良事例を指針の形でわかりやすく示す、そして、中小企業者がこれに沿った計画をつくりまして、生産性向上の取り組みを行う場合には、固定資産税の軽減や金融上の支援策を講じる、そして、商工会、商工会議所、地域金融機関等は計画の策定などを支援するというものでございます。
 固定資産税の軽減等の支援策をより多くの中小企業、小規模事業者の皆様に御活用いただけるよう、できるだけ早い施行を目指してまいりたいと思っております。
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寺田稔#6
○寺田(稔)委員 今、大臣から、今国会でこれは既に提出をされておりますが、中小企業経営強化法についても御説明があったわけですが、これは非常に重要な法案でございます。後ほどまたこの論点についても、これは政府参考人の方からも時間があればお伺いをしたいと思いますが、まずもって次の論点に進ませていただきます。
 地球環境問題、これは大変大きな問題ですし、経産省としても、循環型社会の構築また地域廃棄物の適正処理は大変大きな課題であります。これは、ひとり環境省のみならず、政府を挙げて取り組むべき最重要課題の一つとなっております。
 とりわけ、循環型社会の構築に当たりましては、いわゆる再利用の徹底、三つのRのうちの一つの重要な柱でありますが、いわゆるマテリアル・ツー・マテリアルと呼ばれます繰り返しの再利用、これを慫慂し、さらにそれを拡大させていくという、いわゆる拡大再生産ですね、この方向での材料リサイクル、これが非常に重要な分野となってきて、成長分野としても期待をされております。
 これは、いわゆる循環型社会構築の基本法のもとに、廃棄物処理法でありますとかあるいは容リ法といった一連の法体系の中で、ほとんどの部分は環境省を中心に経済産業省も所管をされている分野でありますが、とりわけこの容器包装の材料リサイクルにおきましては、最近の技術の進展、あるいはまた事業者サイドの努力、取り組みによりまして、再生材の品質の向上、また用途多様化などが図られ、将来に向けて大いにポテンシャルがある分野として注目をされております。
 この点は、今現在、産構審でも審議が進んでいることは御高承のとおりでありますが、そうした地域の環境産業を伸ばす観点からも、優良な材料リサイクル事業者が安定した地域廃棄物処理を図りながらゴーイングコンサーンとして事業経営を行って、さらにそのポテンシャルを伸ばしていく、拡大再生産ですね、そのように制度構築、あるいは制度の改善を図るべきであると考えますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
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林幹雄#7
○林国務大臣 容器包装リサイクル制度は、家庭から排出される容器包装ごみについて、消費者による分別排出、市町村による分別収集、事業者によるリサイクルという関係者の適切な役割分担のもとで循環型社会を構築する重要な制度でございます。
 この制度におきまして、容器包装ごみを再びプラスチック製品の原材料にリサイクルする材料リサイクル事業は、制度の着実な運用を担う重要な存在でございます。現在、この事業者は全国に約五十社ございまして、年間約三十三万トンのごみをリサイクルしているところでございます。
 他方で、リサイクルの対象になるごみの量は横ばいでございまして、リサイクルされた製品が消耗品など価格の低いものにとどまっております。リサイクル製品の高付加価値化、あるいは需要拡大、事業者の生産性の向上が重要な課題というふうに認識しております。このため、優良な材料リサイクル事業者が安定して投資を継続して、ポテンシャルを伸ばせるよう、事業環境を整備することが重要だろうというふうに考えます。
 現在、環境省との合同審議会においてこの制度の見直しを検討しておりまして、具体的には、リサイクルされた製品の規格化、設備投資の促進等を行うことで、製品価値の向上や生産コスト低減につなげるなど、産業として育成強化を進めてまいりたい、このように考えております。
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寺田稔#8
○寺田(稔)委員 ぜひとも今大臣が言われております方向で産業としての拡大、定着、そしてまた循環型社会の構築に努めていただきたいと思います。
 今後の産業分野を考えるときに、いよいよTPP特別委員会も設置をされ本格的な審議がスタートするわけですが、経済産業省は全ての産業分野につきグランドデザインを示して、事業者にとっても、また経営者にとっても大いなるベンチマーク、よすがとなるものを示してきたわけであります。
 とりわけ農業分野、今回のTPPでも、どちらかというと、比較優位のない分野あるいは海外からどんどん攻められる分野という認識がどうも強いように思いますが、よく考えますと、我が国も豊かな自然と環境、また里山、棚田を持ち、農業生産の環境としては極めて優良な自然環境を持っている。また、国土の八割は優良な森林でございます。林業の観点からも極めて良好な環境がある。また、世界第六位の排他的経済水域を有している。漁業の観点からも極めて良好な基盤があることは実は余り知られておりませんが、世界有数の農業大国であることも事実でございます。
 総理の方からも輸出を一兆円にしようという目標が発表されたわけでございますが、今後の農業、とりわけ地方創生の観点からも、あるいは六次化でありますとか、今経産省が進めておられます地域資源の一層の発掘と活用、そして販路拡大、こういったような目から見ても、産業政策、産業論としての農業政策を強力に展開していただき、まさに伸びる農業、攻めの農業、そして、農水省が進めております個別のミクロの施策と相まって、産業としても大いに振興していただきたいと思っておりますが、大臣の御所見をお伺いいたします。
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林幹雄#9
○林国務大臣 農林水産業も中小企業と同様に、地域の雇用を支える上では大変重要な産業だというふうに考えます。日本再興戦略でも、稼ぐ力を強化し、地域の基幹産業へと脱却させていかなければならないとしているわけでございまして、経産省としても、農水省など関係省庁と連携しまして、商品開発から輸出まで切れ目なく支援をして、農業振興に取り組んでまいります。
 経産省では、これまでも、農商工等連携促進法に基づき、過去八年間で七百件の計画を支援してきておりますし、また、地域資源活用促進法に基づきまして、過去九年間で千五百件の計画を支援してまいりました。その約三分の一の五百件は、農林水産品を活用した食品の開発や販路開拓でございます。
 今後、総合的なTPP関連政策大綱を踏まえまして、経産省としても取り組みを強化してまいります。まず、こうしたものを活用して、農商工連携や農水産物の活用による加工食品の開発、販路開拓を重点的に支援してまいります。
 さらに、内閣官房にことし一月設置されました農林水産業の輸出力強化ワーキンググループに私も副座長として参画しておりまして、早速この二月には、ジェトロあるいは中小機構等の支援機関を結集して、地域の事業者の海外展開を応援する新輸出大国コンソーシアムを立ち上げたところでございます。また、一月に設置したコンビニエンスストアとジェトロとの協議会を活用いたしまして、コンビニエンスストアの海外展開を通じた農産物の販路拡大を進めてまいります。
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寺田稔#10
○寺田(稔)委員 以上、主要な三つの論点につき、大臣よりその御所見をお伺いしました。ちょうど質疑時間も来まして、若干残余の質問も政府参考人向けにあったわけでございますが、ぜひそうした骨太のグランドデザインを示して、日本経済を牽引していく、そうした経済産業省の気概と、そしてやる気を持って、日本経済を大いに引っ張っていただきたいと思います。ありがとうございました。
 終わります。
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高木美智代#11
○高木委員長 次に、富田茂之さん。
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富田茂之#12
○富田委員 公明党の富田茂之でございます。
 今、大臣の方から、寺田先生の最後の質問に対して、新輸出大国コンソーシアムのお話がありました。これを聞こうと思っていたので、うまくつないでいただいたなというふうに思います。
 皆さんのお手元に一枚のポンチ絵を配らせていただきましたけれども、支援機関の連携による具体的な支援の進め方ということで、ジェトロ、中小機構、NEDO、金融機関などの支援機関を幅広く結集したコンソーシアムを設立する、海外展開を図る中堅・中小企業に対して、専門家が寄り添い、技術開発から市場開拓に至るまで、さまざまな段階に応じて、場合によっては、複数の機関が連携して、単一の支援機関では提供できないような支援策を提供するなど、総合的な支援を可能とする体制を構築するということで、輸出、海外展開の拡大に向けて、本当にいろいろなことをやっていこうというポンチ絵になっています。この点について、今後どういうふうにされていくのかを質問したいというふうに思います。
 まず、中小企業の海外展開をめぐる現状について確認をしておきたいんですが、中小企業庁の方で、損保ジャパン日本興亜リスクマネジメント株式会社に委託して、二〇一三年十二月に「中小企業の海外展開の実態把握にかかるアンケート調査」というのをやられたようです。これを見ますと、輸出企業の約七割が海外展開のさらなる拡大を行う意向を示すとともに、輸出をまだ実施していない、そういった輸出未実施企業でも、約四割が新たな海外展開に関心ありというふうに回答されています。
 他方、アメリカの調査会社でありますフューチャーブランド社の国別ブランド評価二〇一四—二〇一五年版によりますと、日本のブランド力は世界第一位になったというふうに報告されておりまして、電機製品等の製造業だけではなくて、医療、食品、ファッション等のブランド力も向上しており、海外での日本製品のニーズの高まりがこの報告書では報告されております。
 このように、海外でのニーズがあって、また企業の海外展開の意欲も高いにもかかわらず、実際には、海外ビジネスを担う人材不足と海外の情報の不足が中小企業にとっての高いハードルになっているというふうにジェトロ貿易投資白書では指摘がされています。
 こういった課題を踏まえて、新輸出大国コンソーシアムを設立して、こういう課題にどういうふうに経産省としては取り組もうとされているんでしょうか。
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林幹雄#13
○林国務大臣 富田先生御指摘のように、現在、六千社の中小企業が輸出をしている一方、中小企業白書によれば、まだ輸出を行っていない中小企業、小規模事業者の約四割が海外展開に意欲を示しているということでございます。
 ジェトロのアンケート調査によれば、こうした中堅・中小企業が海外展開をしようとする場合には、現地でのビジネスパートナーをどう探せばよいかわからないとか、あるいは海外ビジネスを担う人材がいないとか、そもそも海外市場に関する情報が不足しておりまして、どのように海外展開を進めればよいのかわからないといったような課題がございます。こうした課題に応えるため、関係機関が連携してきめ細かく総合的な支援を行う必要がございます。
 このため、二月二十六日、ジェトロ、中小企業基盤整備機構、日本商工会議所、日本弁理士会などの機関の参加を得て、新輸出大国コンソーシアムを設立したものでございます。
 これに海外ビジネスに精通した専門家を最大四百人程度ジェトロに配置いたします。そして、これらの専門家が個々の企業の担当となりまして、海外事業計画の策定、そして支援機関の連携の確保、また現地での商談や海外店舗の立ち上げなどのサポートを、まず四千社程度の中小企業に対して行うこととしているところでございます。
 中堅・中小企業がTPPで開かれる新しいチャンスをつかんで飛躍できるよう、そして地域が元気になるよう、政策を総動員して支援をしてまいりたいと思っております。
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富田茂之#14
○富田委員 すごくいいことだと思うんですが、実は平成二十七年度補正予算、そして平成二十八年度予算、ともに成立しましたけれども、この中で、中小企業・小規模事業者海外展開戦略支援事業あるいはふるさと名物応援事業というのが予算化されています。これらの事業と新輸出大国コンソーシアムがどういう関係になるのか。
 例えば、中小企業・小規模事業者海外展開戦略支援事業のイメージとして、経産省の資料を見ますと、海外ビジネス戦略推進事業、あるいは海外展示会への出展支援、商談機会の提供等、また海外展開現地支援プラットフォーム等が掲示されております。また、ふるさと名物応援事業のイメージとして、TPP対策として、ふるさと名物応援、JAPANブランド育成支援、JAPANブランド等プロデュース支援というのが挙げられています。
 今大臣が、新輸出大国コンソーシアムでこういったことをやっていきたいんだというのは、この中小企業・小規模事業者海外展開戦略支援事業とふるさと名物応援事業とかなりダブる部分があるんだと思うんですが、それぞれの事業と、今回考えられている新輸出大国コンソーシアムというのはどういう関係になるんでしょうか。
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星野剛士#15
○星野大臣政務官 お答えいたします。
 新輸出大国コンソーシアムのもとでは、ジェトロ、NEDO、中小機構などの支援機関が提供する政策を総動員いたしまして、支援対象企業のニーズに応じて、きめ細かく支援を行っていく考えでございます。
 例えば、地域資源の活用や農商工連携による新商品の開発などを支援いたしますふるさと名物支援事業の活用を促したり、また、新たに開発した商品をジェトロが実施する見本市や商談会に出展し販路開拓を図るなど、御指摘のような支援策も含めて、新輸出大国コンソーシアムのもとで、これがキーワードになるのかなと思いますが、有機的に連携をさせて支援を行ってまいる考えでございます。
 中堅・中小企業がTPPで開かれる新しいチャンスをつかんで飛躍をできますよう、そして、ここが一番大事だと思っておりますが、地域が元気になるよう、新輸出大国コンソーシアムのもとで、総力を挙げて支援してまいりたいと考えております。
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富田茂之#16
○富田委員 ぜひ有機的に結合できるように、三役の方で頑張っていただきたいと思うんです。
 実は林大臣は、三月二十八日付の御地元であります千葉日報社のインタビューで、先ほど言われたように、新輸出大国コンソーシアムに関して、「輸出支援でジェトロと連携」、また「海外コンビニで販促実験も」というふうに語られております。委員長のお許しを得てちょっとその新聞をお見せしたいと思うんですが、大臣のこういう笑顔が載ったすごくいい写真だと思うんですけれども、さまざまな分野に答えられて、千葉日報の方で見出しをつけられたと思うんですが、「輸出支援でジェトロと連携」「海外コンビニで販促実験も」というふうに大きな表題がついております。
 一方、ジェトロの方では、平成二十五年度から二十七年度にかけまして、企業OB等の外部専門家によるハンズオン支援事業を実施し、これまで約半数が海外展開に成功した、そういう資料をいただきました。また、ジェトロは、公的機関や地銀等の支援ネットワークである海外展開一貫支援ファストパス制度の事務局として、相談案件の取り次ぎや情報共有を実施してきたというふうに言っております。
 これらの経験をもとに、コンソーシアムでは、より効果的な支援を実施したいということで、まず中小企業がたらい回しにされないよう、専任のコンシェルジュを全国の四十三のジェトロ事務所に配置して支援機関とツールを案内する、また、先ほど大臣も言われていましたが、外部専門家四百名によるハンズオン支援と専門分野に特化したスポット支援を提供していくというふうにジェトロの資料には書いてありました。
 このコンソーシアムの効果的な活用に向けて、大臣はどのようにリーダーシップを発揮していかれるのか、お聞かせ願いたいと思います。
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林幹雄#17
○林国務大臣 海外展開しようとする中小企業を支援する上で、特に三つの視点から取り組んでいきたいと思っております。
 第一に、進出しようとする企業が支援を受けられるような体制をつくり上げるということが重要だと思っておりまして、今先生から御指摘がありましたように、都道府県のジェトロ、中小機構、商工会、商工会議所、よろず支援拠点、これらが総合的支援の窓口になるような体制をまず整備するということでございます。
 第二番目に、できるだけ早く成功事例をつくり上げまして、全国の中堅・中小企業に共有することで、海外展開の経験のない中小企業の方々も海外市場の獲得に向けた取り組みを開始するきっかけを提供できればというふうに思っております。
 第三に、異業種間の連携や他の政策との連携の推進も重要でありまして、私自身もベトナムのコンビニエンスストアを視察してまいりまして、海外における日本のコンビニエンスストアが、中小企業が扱う食品や日用品の販路となる可能性を実感したところでございます。こうした異業種間の連携を進めることで海外展開の実効性を高めていきたいというふうに考えております。
 新輸出大国コンソーシアム、ジェトロとコンビニエンスストアの連携の推進といった枠組みを最大限活用しながら、政策を総動員して、海外展開の支援に全力で取り組んでまいりたいというふうに考えております。
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富田茂之#18
○富田委員 大臣はこの前ベトナムに行かれて、実際に見てこられたということで、ぜひ大臣のリーダーシップを期待したいと思います。
 実はジェトロの石毛博行理事長は、大臣の御出身であります県立佐原高校の後輩ですよね。この人間関係もぜひフルに活用していただいて、石毛さんは、中小企業庁長官とか局長も二つほどやられて、最後は審議官で経産省をやめられたんですが、天下りではなくて、公募に応じてしっかりとかち取って理事長になったんだというふうに何年か前に私は聞いたことがありますので、ぜひ大臣の方で、石毛理事長と連携した上で、ジェトロをうまく活用していただきたいと思います。
 最後になりますが、先ほども農産物の輸出の件が出ておりましたけれども、二〇一五年の農林水産物、食品の輸出額は前年比二一・八%増の七千四百五十二億円となりました。二〇一四年六月からはEU向けに牛肉が輸出できるようになったりしていますが、まだまださまざまな国、地域で、検疫上の理由で輸出できない品目があります。また、東京電力福島第一原発事故の影響で、過度の輸入規制が東アジア諸国を中心に残っております。
 本来は農水省の所管であると思いますけれども、新輸出大国コンソーシアムの効果的な運用を考えると、大臣、副大臣、政務官が、こうした規制が緩和されるよう、先頭に立って交渉に当たることが期待されると思いますが、今後どのように取り組んでいくんでしょうか。
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高木陽介#19
○高木副大臣 ただいま委員御指摘のように、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴いまして、特に我が国の農林水産物、食品に対して、放射性物質に関する輸入規制が設けられております。
 これらの国、地域の数は、事故後の五十四から現時点では三十七にまで減少しておりますけれども、特に我が国にとって重要な輸出先でもある香港、台湾、中国、韓国などは、今もなお日本産の食品等の輸入規制を行っております。
 経産省としては、農水省、外務省とも連携しながら、輸入規制を行っている国の貿易担当部局との協議の場、そういった機会を捉えて規制の緩和、撤廃を求めております。
 私自身も、就任してから、特に風評被害でございますので、安全だと幾ら口で言ってもなかなかオーケーは出ないということで、本当は福島に来て、見ていただくのが一番いいかなと思っていたんですが、なかなかそうはいかないので、英語版のムービーをつくりました。それをさまざまな会談のときに持っていく。私も、海外で閣僚等にお渡しするだけではなくて、説明もし、また、総理もさまざまな首脳会談のときにそのムービーを手渡ししていただいている、こういうような状況がございます。
 また、ジェトロでは、輸入規制を続ける諸外国・地域において、これまで十二カ国・地域で四十四回にわたって被災地産品の安全性を説明するためのセミナーの開催、また、国内産業界の意見も聞いた上での食品の安全性に関する意見書を当局へ提出するなど、規制解除の働きを行っております。
 特に、経産省だけではなくて、政府を挙げてやらなければいけないということで、本日も、復興大臣を中心に、原子力災害による風評被害を含む影響への対策タスクフォースを行う予定でございます。特に、G7閣僚会合も行われますので、連休中のエネルギー大臣会合でも、福島産品も含めて、しっかりとアピールをしてまいりたいと思います。
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富田茂之#20
○富田委員 私は二月に台湾へ行って、蔡英文、新しく総統選挙に当選された方と会ったんですが、その際、王金平さんという前立法院長とお会いしたときに、王金平さんの方から、何とか日本産の農産物の輸入規制を解除したいと向こうから言ってくれたんですね。これはこれまで政治家がずっとやってきたことを評価してくれると思いますので、ぜひ政務三役で頑張っていただきたいと思います。ありがとうございました。
 終わります。
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高木美智代#21
○高木委員長 次に、近藤洋介さん。
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近藤洋介#22
○近藤(洋)委員 おはようございます。民進党の近藤洋介であります。
 きょうは、一般質疑の時間をいただきまして、委員長、理事の皆様に感謝を申し上げます。
 早速でありますが、質問に入りたいと思います。
 委員長のお許しを得て資料を配付させていただいておりますが、その一ページ目をごらんいただければと思うのであります。
 最初は、原子力発電所、エネルギーにかかわる質問をしたいと思うんですが、読売新聞の三月十日付の一面記事を添付させていただいておりますけれども、新聞各紙朝刊は、ことし三月九日の大津地方裁判所の仮処分決定を大きく報じました。内容は、大津地裁で、関西電力の高浜原子力発電所三号機、四号機について、再稼働の停止を求める仮処分の決定が出されたということでありました。このことを受けて、関西電力は、再稼働が行われた原子力発電所を現在停止しておるわけであります。
 この仮処分の決定について、これは大変、経済産業にも、社会にも大きな影響を既に与えております。例えば、関西電力は、電気料金の引き下げを表明しておりましたが、このことを受けて、その方針を撤回しております。電気料金にも大きな影響が与えられた、こういうことでありますし、原子力の安全というものに対してもさまざまな大きな影響、疑問符が投げかけられた、私はこう認識しておりますけれども、経済産業大臣はどのようにこの決定を受けとめておられますか。
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林幹雄#23
○林国務大臣 今回の仮処分の決定に関しましては、当事者間で係争中のものでございまして、内容に関するコメントは差し控えさせてもらいたいと思いますが、世論の反応を聞きまして、原発の再稼働について国民の皆様にはさまざまな御意見があるというのを改めて感じました。
 政府としては、原発について、国民の信頼回復に向け、安全最優先を旨としまして、国民の理解が幅広く得られるよう、引き続き、最善の努力をしてまいります。
 その上で、原発の再稼働に関しましては、高い独立性を有する原子力規制委員会が科学的、技術的に審査をし、世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると判断した原発のみ、その判断を尊重し、地元の理解を得ながら再稼働を進めるというのが政府の一貫した方針でありまして、この方針に変更はございません。
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近藤洋介#24
○近藤(洋)委員 今大臣お答えになりました、大事な点はその後段なんですが、政府としては規制委員会が安全性を認めたものについては再稼働を進める、この政府の方針に変わりはない、こういうことであります。
 となると、もう一度伺いますが、今回の地裁決定は、その規制委員会で安全が確認されたプラントの再稼働そのものを否定しておるわけでありますから、その政府方針に真っ向から対立するというか、異を唱えたものだ、このようには受けとめませんか。決定ではなくて、この事実は、地方裁判所が行った判断の結果起きた事象は、政府方針を真っ向から否定する結果になった、このようには受けとめませんか。
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林幹雄#25
○林国務大臣 司法の判断でありまして、見きわめていきたいと思っております。
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近藤洋介#26
○近藤(洋)委員 いえ、見きわめではなくて、今回の地裁の決定によって少なくとも政府方針が実行できなくなった、このようには受けとめませんか。
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林幹雄#27
○林国務大臣 司法判断を見守っていきたいと思っておりまして、我々は、先ほど答弁申し上げましたように、原子力規制委員会の厳しい審査をクリアしたものは再稼働を進めるというのが政府の方針でありますので、これを進めていくということでございます。
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近藤洋介#28
○近藤(洋)委員 余りこのことでやりとりしたくないんですけれども、私の問いにちゃんと答えていただいていないんです。
 政府の方針に変わりはないというお答えは結構です、政府の方針として。ただ、この地裁の決定によってその政府方針が困難になったと受けとめませんかということを聞いております。もう少し答えやすいように質問を変えましたので、そう受けとめませんか、いかがですか。
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林幹雄#29
○林国務大臣 時間的に言えば、先生がおっしゃるように困難になったという見方もあるかもしれません。しかし、司法の判断をもう少し見きわめたいというふうに思っております。
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