環境委員会
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会
会議録情報#0
平成二十八年五月十七日(火曜日)
午前十時三分開会
─────────────
委員の異動
五月十二日
辞任 補欠選任
礒崎 哲史君 櫻井 充君
五月十六日
辞任 補欠選任
小坂 憲次君 中泉 松司君
林 芳正君 舞立 昇治君
松山 政司君 渡邉 美樹君
櫻井 充君 斎藤 嘉隆君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 磯崎 仁彦君
理 事
高野光二郎君
滝沢 求君
水野 賢一君
市田 忠義君
委 員
尾辻 秀久君
鴻池 祥肇君
佐藤 信秋君
中泉 松司君
舞立 昇治君
森 まさこ君
渡邉 美樹君
斎藤 嘉隆君
芝 博一君
直嶋 正行君
浜野 喜史君
杉 久武君
山口 和之君
渡辺美知太郎君
事務局側
常任委員会専門
員 櫻井 敏雄君
参考人
国立研究開発法
人国立環境研究
所理事 原澤 英夫君
WWFジャパン
気候変動・エネ
ルギーグループ
リーダー 山岸 尚之君
島根大学法文学
部教授・
特定非営利活動
法人地球環境市
民会議(CAS
A)理事 上園 昌武君
─────────────
本日の会議に付した案件
○地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改
正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
─────────────
この発言だけを見る →午前十時三分開会
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委員の異動
五月十二日
辞任 補欠選任
礒崎 哲史君 櫻井 充君
五月十六日
辞任 補欠選任
小坂 憲次君 中泉 松司君
林 芳正君 舞立 昇治君
松山 政司君 渡邉 美樹君
櫻井 充君 斎藤 嘉隆君
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出席者は左のとおり。
委員長 磯崎 仁彦君
理 事
高野光二郎君
滝沢 求君
水野 賢一君
市田 忠義君
委 員
尾辻 秀久君
鴻池 祥肇君
佐藤 信秋君
中泉 松司君
舞立 昇治君
森 まさこ君
渡邉 美樹君
斎藤 嘉隆君
芝 博一君
直嶋 正行君
浜野 喜史君
杉 久武君
山口 和之君
渡辺美知太郎君
事務局側
常任委員会専門
員 櫻井 敏雄君
参考人
国立研究開発法
人国立環境研究
所理事 原澤 英夫君
WWFジャパン
気候変動・エネ
ルギーグループ
リーダー 山岸 尚之君
島根大学法文学
部教授・
特定非営利活動
法人地球環境市
民会議(CAS
A)理事 上園 昌武君
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本日の会議に付した案件
○地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改
正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
─────────────
磯
磯崎仁彦#1
○委員長(磯崎仁彦君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、礒崎哲史君、小坂憲次君、林芳正君及び松山政司君が委員を辞任され、その補欠として斎藤嘉隆君、中泉松司君、舞立昇治君及び渡邉美樹君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、礒崎哲史君、小坂憲次君、林芳正君及び松山政司君が委員を辞任され、その補欠として斎藤嘉隆君、中泉松司君、舞立昇治君及び渡邉美樹君が選任されました。
─────────────
磯
磯崎仁彦#2
○委員長(磯崎仁彦君) 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案の審査のため、参考人として国立研究開発法人国立環境研究所理事原澤英夫君、WWFジャパン気候変動・エネルギーグループリーダー山岸尚之君及び島根大学法文学部教授・特定非営利活動法人地球環境市民会議(CASA)理事上園昌武君の三名に御出席いただいております。
この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ本委員会に御出席いただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜り、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。
本日の議事の進め方でございますが、まず、原澤参考人、山岸参考人、上園参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、参考人の皆様及び質疑者の発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず原澤参考人にお願いいたします。原澤参考人。
この発言だけを見る →本日は、本案の審査のため、参考人として国立研究開発法人国立環境研究所理事原澤英夫君、WWFジャパン気候変動・エネルギーグループリーダー山岸尚之君及び島根大学法文学部教授・特定非営利活動法人地球環境市民会議(CASA)理事上園昌武君の三名に御出席いただいております。
この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ本委員会に御出席いただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜り、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。
本日の議事の進め方でございますが、まず、原澤参考人、山岸参考人、上園参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、参考人の皆様及び質疑者の発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず原澤参考人にお願いいたします。原澤参考人。
原
原澤英夫#3
○参考人(原澤英夫君) 国立環境研究所の原澤でございます。よろしくお願いいたします。
お手元に資料を用意しましたので、資料に沿って御説明いたしたいと思います。
表紙に、下の方ですけど、二ページ目、内容ということで、温暖化の影響、対策の国際あるいは対策の国内、最後に改正案について意見を述べたいと思います。
一枚めくっていただきまして、スライドの三枚目でございます。私、研究としては温暖化の影響を中心にやってまいりましたということもございますので、若干その辺の資料を用意いたしました。三ページ目は、大気中のいわゆる温室効果ガスの濃度の推移でございます。私どもの研究所も二か所で測っておりますし、世界的にもいろいろなところで測っておりますけれども、四〇〇ppmを超えるような状況になっておるということでございます。それが図に描いてございます。
下の四ページ目につきましては、温暖化が進行しているということでございますので、世界の年平均気温がどんどん上がってきているということであります。一旦九八年から二〇一二年の間には気温上昇が止まったようなハイエイタスというような現象も見られたわけでありますけれども、ここ数年また気温が上昇しているということで、継続的に温暖化が進んでいるということでございます。
温暖化が進んでおりますと、スライドでいいますと五枚目ですけれども、いろんなところに影響が出てきております。これは北極海の海氷についての記録でございますが、夏ですと北極海は九月に氷が最小になるということで、二〇一二年には最小を記録したということでありますけれども、かなり海氷が影響を受けているということでございます。
六ページの、下の方でございますけれども、温暖化が進みますと極端現象ということでハリケーンあるいは台風が強大化するということで、御存じの方も多いと思いますけど、ハリケーン・カトリーナ、ちょっと前ですけれども、あとは台風三十号、ハイエンというのがフィリピン・レイテ島に上陸したということで、いずれも九百ヘクトパスカルを下がるような非常に大きな台風が発生しております。研究では、こういった台風は温暖化とともに強大化するというようなことも分かってきております。
一枚めくっていただきまして、スライドの七枚目でございます。日本においてはどんな影響が出ているかということで、これは環境省の資料をお借りしてきましたけれども、農業への影響、あるいは、日々の降水量が増加しているということで、一時間五十ミリを超えるような降雨が増加している傾向にあります。また、ヒトスジシマカといったデング熱を媒介するような蚊も北上をしておりまして、現段階では青森辺りまで来ているというようなことが研究の成果という形で分かってきております。
八枚目、COP21、パリ協定についての意見でございますけれども、今回、パリ協定という形で二〇二〇年以降の新しい枠組みができたということで、事前にはなかなかやはり調整が付かずに決定されないのではないかという若干不安もありましたけれども、結果、パリ協定という形で今後の温暖化のいわゆる指針ができたということで、非常に私としては評価しております。かつまた、歴史上初めて全ての国が温暖化対策に関わるということで、公平な合意ではなかったかと思います。
二度目標が共通の認識になったということでございまして、これはIPCC始め優良な科学的な知見を十分酌んでいただいて二度目標が共通の認識になった。さらに、途上国の状況を考えますと、一・五度まで努力目標という形で言及されたと。一・五度目標は、研究面では余り想定していなかったわけですけれども、今後IPCCが特別報告書という形で一・五度目標の位置付け、さらにそういった経路はあるかどうかについて検討されると聞いてございます。
③でございますけれども、枠組みを決めた、決まっただけではあれでして、削減目標を五年ごとに提出、更新する、いわゆるPDCAサイクルを国際的に回すという意味でも画期的な合意になったのではないかと思います。
四番目でございますけれども、二〇三〇年の中期目標だけではなくて、長期的に温暖化ガスの低排出発展戦略を作成、提出を各国に要請したということでありますので、長期を見据えて短期、中期で対策を進めるというのが国際的な枠組みとなったということであります。
さらに、影響をやっておりますと、適応策が非常に重要になってきたわけでありますけれども、適応についても言及があったということがあります。
六番目は、グローバルストックテークということで、対策の進捗状況を国際的にも見ていくという仕組みができ上がった。
さらに、七番目につきましては、JCMと。これは日本発の市場メカニズムが認められたということで、私はこのJCMにつきましては非常に有望な市場メカニズムではないかと思っていますので、今後とも国際的に展開できるのではないかと思っております。
それで、九ページ目に参ります。こちらはIPCCの第五次報告書、二〇一四年に出た報告書でございますけれども、二つ図がございます。右側の図が工業化前から世界の平均気温が何度上がったかという、そういう温度計になっております。今の二度目標といいますのは、赤い点線で引っ張ったところまで上がってしまうとどういう影響が総体的に世界に起きるかということで、五つに分けて示しております。
一つは独特で脅威にさらされているシステムということで、これは温暖化に対して非常に脆弱な生態系などを念頭に置いた評価であります。色が黄色からダイダイ、赤になるにつれてリスクが高くなってくるということで、温度計を見ていただきますと、二〇〇三年から二〇一二年のところに印が打ってございますけど、現在はまだここだということでございますけれども、もう生態系等あるいは極端な気象現象等には影響が現れてリスクは増えていると。さらに、それが二度になりますと、影響の分布、これは弱いところ、強いところがございますので、そういった分布が変化してくるのと、世界総合的な影響につきましても黄色になってくるということでリスクは高まるということであります。まだ黄色の状況でありますけれども、大規模な特異現象ということで、例えばグリーンランドの氷床が解けるとかいうような、ちょっと今の段階では想定できないようなことも起きてくるということであります。ということで、二度目標というのはこういったいろいろな知見を基に共通の認識になったと理解をしております。
その下の十ページ目に参ります。地球温暖化対策計画ということで、パリ協定を受けまして我が国も対策計画を作ったということでありまして、この辺につきましては中環審の地球環境部会の委員としても議論に加わらせていただいたということを踏まえまして意見を述べさせていただきたいと思います。
対策計画そのものは温暖化に関する総合的な計画となっているということでありまして、②番の中期目標、二〇三〇年に二六%は当然設定されることになったわけですけれども、加えまして、長期的な目標として二〇五〇年八〇%を目指すということが、文言を盛り込みました。ということで、長期を見据えて中期で対策を打っていくという基本的な方向性が示されたと考えてございます。
③ですけれども、この計画につきましても、三年ごとに計画を見直し、実は毎年進捗点検はしておりますけれども、三年ごとに計画を見直して目標の検討等ができるということで、PDCAサイクルがしっかり盛り込まれた計画になっていると考えております。
④でございますけれども、対策、施策のいろんな検討もされておりまして、特に、私は、省エネ技術等々の積み上げについては従来に比べて非常に詳細な議論がされて、いい成果になってきているのではないかと思います。
⑤でございますけれども、業務部門と家庭部門を四〇%削減という大変厳しい目標でありますけれども、これまでのいろいろな検討を踏まえますと達成は可能でございますし、後で法改正の方でも、国民運動という形でこの四〇%を目指して行動を後押しできるということでございますので、達成可能ではないかと考えております。
⑥でございますけれども、パリ協定で要請されている低排出発展戦略、いわゆる長期的なビジョン、長期的な検討をやはりしっかり我が国としてもやっていくべきでありますし、それをやはり国際的にもアピールしていくべきではないかということで、低排出発展戦略を早急に構築していくべきと考えてございます。
一枚めくっていただきまして、十一ページになります。適応計画が昨年の十一月に閣議決定を受けました。その前の二年間ぐらいにつきましては、影響研究者が六十人以上集まって、温暖化の日本への影響という冊子を取りまとめております。それをベースにして適応計画ができているということで、影響に関する日本の科学的な知見が集約化されて適応計画に至ったと考えております。
こちらについても、まだ分野によっては非常に知見が少ない部分がございます。農業ですとか自然災害については比較的研究成果はございますけれども、産業への影響とか国民生活への影響についてはまだまだ科学的な知見が必要であるということで、更に研究を進展させる必要がございますし、また適応計画の場合は五年ごとに見直しがされるということでございますので、こちらについてもPDCAサイクルはしっかり回ると考えております。
影響も出ているということでございますのは④でございますけれども、影響モニタリングといったことも観測の一環として非常に重要になってきておりますし、一部では既に実施されてきております。
また、適応計画の場合は、温暖化の影響は地域ごとによって変わってまいります。日本ですと北海道と九州では影響の出方が違ったりしますので、今後は地域あるいは自治体レベルでの適応策というのが重要になってきますが、若干そのまだ研究成果が乏しい場合もありますので、そういったところの研究は進めていくつもりでございます。
また、研究の成果を、特に影響とか適応についてはまだ認知度が低いということがございますので、積極的に見える化をして、国民へ情報提供するとともに、一緒に考えていくというようなことが重要ではないかと考えております。
十二枚目でございますが、今回の地球温暖化対策推進法の改正案について、意見ということで三点挙げております。
一つは、普及啓発の強化ということで、これまでもいわゆる国民運動として進めてきたわけなんですけれども、パリ協定あるいは温暖化対策計画を踏まえまして、更に一歩進めていく必要があるだろうということであります。特に、業務部門と家庭部門の四〇%削減という非常に厳しい目標ではございますけれども、省エネが大分導入されているということもありまして、この辺を危機意識を高め、あるいは当事者意識を高めることによって、普及啓発の強化を踏まえて、対策がうまく進んでいくのではないかと思います。
二番目のポツでありますけれども、ただ、一人一人の意識を変えると同時に、やはりその理解と支持がなければいけないということで、そういう意味でも、先ほど御紹介したようないろんな影響ですとか研究の成果も見える化をして積極的に提供することによって、対策を進める一つの強力な支えになるのではないかと考えております。
三つ目のポツにつきましては、多様なステークホルダーが連携しないといけないということで、関係省庁、関係業界、NGOも含めて、そういった横のつながりも普及啓発という意味で重要になってきているのではないかと思います。特に、企業の認識なんかも、やはり温暖化が進んでいるということ、影響が出た場合の適応策なんというのも非常に重要な指針になっていくのではないかと思います。
四つ目のポツでございますけれども、国民運動をやれやれと言っただけではなかなか動かないところがありますので、やったことによってどんなメリットがあるのかというようなところも、具体的には、光熱費を削減できたりとか、あるいは高断熱住宅によって快適さも得られると。これになりますと、いわゆる温暖化対策の緩和策と適応策両方がうまく導入できるような余地もあるのではないかと考えております。
最後のページ、十三ページでございますけれども、国際協力の強化ということで、こちらについてはパリ協定でいろいろな要請が来ております。それに対してしっかり応えると同時に、特に、やはり長期的なビジョンづくりを早急にやっていくべきではないかと考えておりますし、また、日本発のJCMをしっかり育てていく、これはクレジットの問題もさることながら、発展途上国に日本の省エネ技術をしっかり伝えることができて、いわゆる途上国の持続的な開発にも資する、そういった施策になっているのではないかと思います。こういったものを、二国間の協力ですとか日中韓、ASEANプラス3、G7などでも議論があるようでございますけれども、やっぱり世界をリードすることが日本の役割として重要になってきているのではないかと思います。
③でございますけれども、地域における対策の強化。温暖化の対策は地域、さらに適応策も地域というキーワードが出てきますが、やっぱり地域がいかに温暖化対策あるいは推進法の趣旨を得て行動を進めていくかというのが重要になってまいります。今回の場合は、実行計画の共同策定ができるということで、例えばですけれども、自治体をまたぐようなバイオマス発電ですとかあるいは公共交通の拡張ですとか、そういったことが可能になってきたということで、これは今後非常に対策を進める上で大きな力になっていくのではないかと思います。
また、コンパクトシティーにつきましては、前からいろんな計画等に反映されているわけなんですけれども、今回は法の中でコンパクトシティーといったような比較的長期な時間が必要な対策なども位置付けられたということで、これは単に温暖化対策だけではなくて少子高齢化対策といったようなことにも併せて同時に進めることができるのではないかと思いますので、大変時宜を得たものではないかと私自身は考えております。
以上で私の意見を述べさせていただきました。どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →お手元に資料を用意しましたので、資料に沿って御説明いたしたいと思います。
表紙に、下の方ですけど、二ページ目、内容ということで、温暖化の影響、対策の国際あるいは対策の国内、最後に改正案について意見を述べたいと思います。
一枚めくっていただきまして、スライドの三枚目でございます。私、研究としては温暖化の影響を中心にやってまいりましたということもございますので、若干その辺の資料を用意いたしました。三ページ目は、大気中のいわゆる温室効果ガスの濃度の推移でございます。私どもの研究所も二か所で測っておりますし、世界的にもいろいろなところで測っておりますけれども、四〇〇ppmを超えるような状況になっておるということでございます。それが図に描いてございます。
下の四ページ目につきましては、温暖化が進行しているということでございますので、世界の年平均気温がどんどん上がってきているということであります。一旦九八年から二〇一二年の間には気温上昇が止まったようなハイエイタスというような現象も見られたわけでありますけれども、ここ数年また気温が上昇しているということで、継続的に温暖化が進んでいるということでございます。
温暖化が進んでおりますと、スライドでいいますと五枚目ですけれども、いろんなところに影響が出てきております。これは北極海の海氷についての記録でございますが、夏ですと北極海は九月に氷が最小になるということで、二〇一二年には最小を記録したということでありますけれども、かなり海氷が影響を受けているということでございます。
六ページの、下の方でございますけれども、温暖化が進みますと極端現象ということでハリケーンあるいは台風が強大化するということで、御存じの方も多いと思いますけど、ハリケーン・カトリーナ、ちょっと前ですけれども、あとは台風三十号、ハイエンというのがフィリピン・レイテ島に上陸したということで、いずれも九百ヘクトパスカルを下がるような非常に大きな台風が発生しております。研究では、こういった台風は温暖化とともに強大化するというようなことも分かってきております。
一枚めくっていただきまして、スライドの七枚目でございます。日本においてはどんな影響が出ているかということで、これは環境省の資料をお借りしてきましたけれども、農業への影響、あるいは、日々の降水量が増加しているということで、一時間五十ミリを超えるような降雨が増加している傾向にあります。また、ヒトスジシマカといったデング熱を媒介するような蚊も北上をしておりまして、現段階では青森辺りまで来ているというようなことが研究の成果という形で分かってきております。
八枚目、COP21、パリ協定についての意見でございますけれども、今回、パリ協定という形で二〇二〇年以降の新しい枠組みができたということで、事前にはなかなかやはり調整が付かずに決定されないのではないかという若干不安もありましたけれども、結果、パリ協定という形で今後の温暖化のいわゆる指針ができたということで、非常に私としては評価しております。かつまた、歴史上初めて全ての国が温暖化対策に関わるということで、公平な合意ではなかったかと思います。
二度目標が共通の認識になったということでございまして、これはIPCC始め優良な科学的な知見を十分酌んでいただいて二度目標が共通の認識になった。さらに、途上国の状況を考えますと、一・五度まで努力目標という形で言及されたと。一・五度目標は、研究面では余り想定していなかったわけですけれども、今後IPCCが特別報告書という形で一・五度目標の位置付け、さらにそういった経路はあるかどうかについて検討されると聞いてございます。
③でございますけれども、枠組みを決めた、決まっただけではあれでして、削減目標を五年ごとに提出、更新する、いわゆるPDCAサイクルを国際的に回すという意味でも画期的な合意になったのではないかと思います。
四番目でございますけれども、二〇三〇年の中期目標だけではなくて、長期的に温暖化ガスの低排出発展戦略を作成、提出を各国に要請したということでありますので、長期を見据えて短期、中期で対策を進めるというのが国際的な枠組みとなったということであります。
さらに、影響をやっておりますと、適応策が非常に重要になってきたわけでありますけれども、適応についても言及があったということがあります。
六番目は、グローバルストックテークということで、対策の進捗状況を国際的にも見ていくという仕組みができ上がった。
さらに、七番目につきましては、JCMと。これは日本発の市場メカニズムが認められたということで、私はこのJCMにつきましては非常に有望な市場メカニズムではないかと思っていますので、今後とも国際的に展開できるのではないかと思っております。
それで、九ページ目に参ります。こちらはIPCCの第五次報告書、二〇一四年に出た報告書でございますけれども、二つ図がございます。右側の図が工業化前から世界の平均気温が何度上がったかという、そういう温度計になっております。今の二度目標といいますのは、赤い点線で引っ張ったところまで上がってしまうとどういう影響が総体的に世界に起きるかということで、五つに分けて示しております。
一つは独特で脅威にさらされているシステムということで、これは温暖化に対して非常に脆弱な生態系などを念頭に置いた評価であります。色が黄色からダイダイ、赤になるにつれてリスクが高くなってくるということで、温度計を見ていただきますと、二〇〇三年から二〇一二年のところに印が打ってございますけど、現在はまだここだということでございますけれども、もう生態系等あるいは極端な気象現象等には影響が現れてリスクは増えていると。さらに、それが二度になりますと、影響の分布、これは弱いところ、強いところがございますので、そういった分布が変化してくるのと、世界総合的な影響につきましても黄色になってくるということでリスクは高まるということであります。まだ黄色の状況でありますけれども、大規模な特異現象ということで、例えばグリーンランドの氷床が解けるとかいうような、ちょっと今の段階では想定できないようなことも起きてくるということであります。ということで、二度目標というのはこういったいろいろな知見を基に共通の認識になったと理解をしております。
その下の十ページ目に参ります。地球温暖化対策計画ということで、パリ協定を受けまして我が国も対策計画を作ったということでありまして、この辺につきましては中環審の地球環境部会の委員としても議論に加わらせていただいたということを踏まえまして意見を述べさせていただきたいと思います。
対策計画そのものは温暖化に関する総合的な計画となっているということでありまして、②番の中期目標、二〇三〇年に二六%は当然設定されることになったわけですけれども、加えまして、長期的な目標として二〇五〇年八〇%を目指すということが、文言を盛り込みました。ということで、長期を見据えて中期で対策を打っていくという基本的な方向性が示されたと考えてございます。
③ですけれども、この計画につきましても、三年ごとに計画を見直し、実は毎年進捗点検はしておりますけれども、三年ごとに計画を見直して目標の検討等ができるということで、PDCAサイクルがしっかり盛り込まれた計画になっていると考えております。
④でございますけれども、対策、施策のいろんな検討もされておりまして、特に、私は、省エネ技術等々の積み上げについては従来に比べて非常に詳細な議論がされて、いい成果になってきているのではないかと思います。
⑤でございますけれども、業務部門と家庭部門を四〇%削減という大変厳しい目標でありますけれども、これまでのいろいろな検討を踏まえますと達成は可能でございますし、後で法改正の方でも、国民運動という形でこの四〇%を目指して行動を後押しできるということでございますので、達成可能ではないかと考えております。
⑥でございますけれども、パリ協定で要請されている低排出発展戦略、いわゆる長期的なビジョン、長期的な検討をやはりしっかり我が国としてもやっていくべきでありますし、それをやはり国際的にもアピールしていくべきではないかということで、低排出発展戦略を早急に構築していくべきと考えてございます。
一枚めくっていただきまして、十一ページになります。適応計画が昨年の十一月に閣議決定を受けました。その前の二年間ぐらいにつきましては、影響研究者が六十人以上集まって、温暖化の日本への影響という冊子を取りまとめております。それをベースにして適応計画ができているということで、影響に関する日本の科学的な知見が集約化されて適応計画に至ったと考えております。
こちらについても、まだ分野によっては非常に知見が少ない部分がございます。農業ですとか自然災害については比較的研究成果はございますけれども、産業への影響とか国民生活への影響についてはまだまだ科学的な知見が必要であるということで、更に研究を進展させる必要がございますし、また適応計画の場合は五年ごとに見直しがされるということでございますので、こちらについてもPDCAサイクルはしっかり回ると考えております。
影響も出ているということでございますのは④でございますけれども、影響モニタリングといったことも観測の一環として非常に重要になってきておりますし、一部では既に実施されてきております。
また、適応計画の場合は、温暖化の影響は地域ごとによって変わってまいります。日本ですと北海道と九州では影響の出方が違ったりしますので、今後は地域あるいは自治体レベルでの適応策というのが重要になってきますが、若干そのまだ研究成果が乏しい場合もありますので、そういったところの研究は進めていくつもりでございます。
また、研究の成果を、特に影響とか適応についてはまだ認知度が低いということがございますので、積極的に見える化をして、国民へ情報提供するとともに、一緒に考えていくというようなことが重要ではないかと考えております。
十二枚目でございますが、今回の地球温暖化対策推進法の改正案について、意見ということで三点挙げております。
一つは、普及啓発の強化ということで、これまでもいわゆる国民運動として進めてきたわけなんですけれども、パリ協定あるいは温暖化対策計画を踏まえまして、更に一歩進めていく必要があるだろうということであります。特に、業務部門と家庭部門の四〇%削減という非常に厳しい目標ではございますけれども、省エネが大分導入されているということもありまして、この辺を危機意識を高め、あるいは当事者意識を高めることによって、普及啓発の強化を踏まえて、対策がうまく進んでいくのではないかと思います。
二番目のポツでありますけれども、ただ、一人一人の意識を変えると同時に、やはりその理解と支持がなければいけないということで、そういう意味でも、先ほど御紹介したようないろんな影響ですとか研究の成果も見える化をして積極的に提供することによって、対策を進める一つの強力な支えになるのではないかと考えております。
三つ目のポツにつきましては、多様なステークホルダーが連携しないといけないということで、関係省庁、関係業界、NGOも含めて、そういった横のつながりも普及啓発という意味で重要になってきているのではないかと思います。特に、企業の認識なんかも、やはり温暖化が進んでいるということ、影響が出た場合の適応策なんというのも非常に重要な指針になっていくのではないかと思います。
四つ目のポツでございますけれども、国民運動をやれやれと言っただけではなかなか動かないところがありますので、やったことによってどんなメリットがあるのかというようなところも、具体的には、光熱費を削減できたりとか、あるいは高断熱住宅によって快適さも得られると。これになりますと、いわゆる温暖化対策の緩和策と適応策両方がうまく導入できるような余地もあるのではないかと考えております。
最後のページ、十三ページでございますけれども、国際協力の強化ということで、こちらについてはパリ協定でいろいろな要請が来ております。それに対してしっかり応えると同時に、特に、やはり長期的なビジョンづくりを早急にやっていくべきではないかと考えておりますし、また、日本発のJCMをしっかり育てていく、これはクレジットの問題もさることながら、発展途上国に日本の省エネ技術をしっかり伝えることができて、いわゆる途上国の持続的な開発にも資する、そういった施策になっているのではないかと思います。こういったものを、二国間の協力ですとか日中韓、ASEANプラス3、G7などでも議論があるようでございますけれども、やっぱり世界をリードすることが日本の役割として重要になってきているのではないかと思います。
③でございますけれども、地域における対策の強化。温暖化の対策は地域、さらに適応策も地域というキーワードが出てきますが、やっぱり地域がいかに温暖化対策あるいは推進法の趣旨を得て行動を進めていくかというのが重要になってまいります。今回の場合は、実行計画の共同策定ができるということで、例えばですけれども、自治体をまたぐようなバイオマス発電ですとかあるいは公共交通の拡張ですとか、そういったことが可能になってきたということで、これは今後非常に対策を進める上で大きな力になっていくのではないかと思います。
また、コンパクトシティーにつきましては、前からいろんな計画等に反映されているわけなんですけれども、今回は法の中でコンパクトシティーといったような比較的長期な時間が必要な対策なども位置付けられたということで、これは単に温暖化対策だけではなくて少子高齢化対策といったようなことにも併せて同時に進めることができるのではないかと思いますので、大変時宜を得たものではないかと私自身は考えております。
以上で私の意見を述べさせていただきました。どうもありがとうございました。
磯
山
山岸尚之#5
○参考人(山岸尚之君) この度は意見陳述の機会をいただきまして誠にありがとうございます。
私が所属するWWFジャパンという組織は、国際的な環境保護団体であるWWFの日本のオフィスとして一九七一年に設立されました。元々は野生生物の保護などの分野が活動領域でしたけれども、一九八〇年代後半からいわゆる地球温暖化問題、気候変動問題についても活動領域を広げて取り組んでおります。
本日、地球温暖化対策推進法の改正案の審議について意見を述べさせていただくに当たりまして、まず最初に、私が近頃感じている危機感についてお話をさせていただきたいと思います。
私の危機感と申しますのは、昨年十二月に採択されたパリ協定によって生み出された国際的な勢いと国内における雰囲気のギャップについてです。
パリ協定を採択したCOP21そのものが、初日に百五十か国もの首脳を集めた大規模な極めて大きな会議であったことは言うに及びません。そして、その結果として採択されたパリ協定が極めて歴史的な合意であった、全ての国々が実質的に参加する極めて歴史的な合意であったということも皆様御承知のとおりです。そして、先日ニューヨークで行われたパリ協定の署名式では、初日に百七十五か国が署名するという、史上最多の国々がこの協定をもう実行に移していくという意思を示しました。それだけではございません。パリ協定が採択されたCOP21では、世界中のビジネス関係者、それから自治体関係者が参加をしていました。十三年間、私、このCOP、毎年参加をして見てきた者ではあるんですけれども、その私から見ても今回の合意は極めて大きかったですし、そして、そこで感じられた勢いというのも大変なものでした。
その後も勢いは続いております。今年初頭に開催されたダボス会議では、気候変動が大量破壊兵器を抑えて世界最大のリスクとして認識される報告書が出されました。これは、気候変動が持つ長期的な性格や、貧困などのほかの問題を悪化させるという、そういう側面を捉えての評価だったというふうに私は感じております。
また、ビジネス界においては、サイエンス・ベースド・ターゲッツという、気候変動に向けて野心的かつ科学に基づいた目標を持っていきましょうというイニシアチブに既に世界から百六十近い企業が参加をしておりまして、我が国のグローバル企業も含める幾つかの企業が、将来的には排出ゼロを目指しますよということを既に言い始めていて、そういったことももはや珍しくはなくなってきています。
そして、ちょっとお話、筋が変わりますけれども、ハリウッド俳優がアカデミー賞の授賞式でわざわざ気候変動に言及するなど、この雰囲気の広がりというのはもう既に政治経済を超えて発展しています。英語ではこうした勢いのことをモメンタムとよく言います。今週月曜日から折しも国連の気候変動会議がドイツのボンで開催されております。こちらの会議では、パリ協定の細則を作るという本来の目的以上に、それと同等ぐらい、このモメンタムをどうやって維持していくのかということが大きな話題となっています。
この勢い、日本の中では感じておられるでしょうか。この環境委員会の議員の皆様はこの分野の専門家であられますので、恐らく感じていらっしゃると思います。ですが、国会議員の皆様全員、そして日本政府全般、産業界、自治体、そして日本の一般市民がこの国際的な勢いというものを感じているかどうかというと、若干私としては不安を覚えるところではあります。世界は着実に、いわゆる低炭素ではなくて、低炭素のその先、脱炭素を目指して着実に大きな流れが起き始めています。この流れの中で、果たして日本は先頭を切るような姿勢を取れているんでしょうか。
この危機感を持って今回の改正案を拝見しますと、主な改正事項というのが普及啓発と、そして地方公共団体の対策計画の共同実施というところがあります。これら自体はすごく大事なことではあるんですが、決して野心的ではないと正直申し上げて言えると思います。私自身としては、パリ協定を受けて日本がやっていくべきこととしては、以下の五つの宿題が課されているというふうに思っています。
まず第一は、パリ協定で書かれた目的の共有です。
パリ協定では、第二条の目的に、世界の平均気温上昇を二度より十分に低く抑えるということと同時に、一・五度に抑えることに向けて努力を追求していくということが書かれています。また、第四条の一項には、世界の温室効果ガスの排出量を今世紀後半に向けては実質的にゼロにしていくという趣旨のことが書かれています。
現在、このことが日本の法律に書かれたものはありません。国際法にはこれがもう書かれています。日本の法規の中でもこれを反映していくべきではないでしょうか。これがまず第一のポイントです。
第二は、パリ協定に向けて各国が掲げた目標を着実に達成していくということです。
パリ協定の第四条二項には、国別目標を作りなさいということと同時に、その達成に向けた対策を取ることが明確な義務として書かれています。よくパリ協定は自主的なボトムアップの目標で構成されているというふうに表現されますが、これは正確に言うと誤りです。目標を作ること、そして目標達成のための対策を取ることは明確な国際法上の義務です、パリ協定の中では。
この点については、日本は、今まさにこの改正案の審議をしていただいていること、そして先週金曜日に対策計画が閣議決定されたということがありますので、体制自体は徐々にですが整ってきています。しかし、ここにも不安があります。例えば、現在、石炭火力発電所の過剰な増設が懸念されています。今現在建設が計画されている石炭火発からの排出量を考慮すると、二〇三〇年に向けて昨年日本が約束草案の中で掲げた石炭からの排出量というものを超えてしまうという懸念が既に出されています。
しかるに、今回の温対法改正、そして先週の対策計画の中では、引き続き電力事業者の自主的な取組にそれを任せるという内容となっています。最大の排出源である電力部門での努力が怠られれば、たとえ国民が努力したとしても相殺されてしまいます。電力部門を含む大規模な排出源に対する対策としては、アメリカで導入された発電所の排出基準の設定や、同じくアメリカの州レベル若しくはEUで導入された排出量取引制度などが非常に有用です。それらの導入に向けた検討も早急に行うべきだと私は考えます。
第三は、二〇一八年に向けた準備です。
パリ協定の一つの特徴として五年ごとの目標改善の仕組みが導入されたことがあるというのは、先ほど原澤先生からも言及がありました。パリ協定で各国が掲げた目標は、残念ながら二度や一・五度という目標には不十分であるということが既に分かっています。これらを改善していくために、パリ協定では、五年ごとに目標を改善していく仕組みが導入されました。この五年ごとの見直し、改善の仕組みが入ったということは、パリ協定を知る人たちからしてみると最大の特徴と言っても過言ではありません。
実は、この五年ごとの仕組みには二つのレベルがあります。五年ごとに世界規模で進捗確認を行うグローバルストックテーク、そして、各国がそれに基づいて目標を提出していく各国レベルでの目標提出という、世界と各国の二つのレベルがあります。それを図示したのが私の資料の裏面の図表一になります。
そして、実はこの最初の機会、最初の世界全体での進捗確認の機会というのは二〇一八年にやってきます。それを受けて、各国は二〇一九年から二〇二〇年の間に目標を再提出するという作業が必要になってきています。このタイミングを生かして、今既に不十分と分かっている世界各国の目標、これは日本も含めてです、これが見直されて再度提出される、この機会に向けて我々は準備をしていかなければいけない、これが第三の宿題だというふうに考えております。
第四は、国際協力の在り方です。
本改正案でも国際協力についての言及が加筆されております。先ほど言及させていただいた国内での石炭偏重の背景には、国際的に日本の石炭技術を売り出していこうという意図もあると考えられます。しかし、先日私どものヨーロッパのオフィスが研究機関に委託して出した報告書によりますと、たとえ世界全体で今建設計画にある千四百ギガワットの石炭火力発電所全てを、日本が推進するようないわゆる高効率の石炭火発になったとしても、二度未満に抑えるような排出量削減とはならないという結果が出ました。私の資料の裏面の図表二では、その具体的な数字を報告書から抜粋してあります。
二度のシナリオの下で電力部門全体に許される排出というのは、二〇三〇年時点で六十三億トン、二〇四〇年時点で十九億トンです。そして、千四百ギガワットが全て高効率なものであったとした場合、その排出量は五十億トンです。つまるところ、今のまま世界にある石炭火発の増設計画をそのままにしてしまうと、二〇三〇年時点で電力部門全体に対して許される排出量の八割を石炭が食い潰し、二〇四〇年には明らかに過剰の排出となるということが既に分かっているんです。
高効率化そのものがいつでも駄目だというわけではありません。しかし、私たちが真に重視するべきは、石炭火発をいかに減らして再エネに切り替えていくのかということだと考えております。
第五は、長期的な戦略の策定です。
パリ協定では、各国に二〇三〇年といった中期での目標に加えて、例えば二〇五〇年までといった長期での戦略を策定することも要請があります。そして、その策定、提出の期限として二〇二〇年が示されております。
先日、先日といいますか昨日ですね、開催されましたG7環境大臣会合では、そのコミュニケにおいて、この二〇二〇年という期限内にできる限り早く戦略を策定、提出することが合意されました。もし日本がこの分野において先頭を切る覚悟があるのであれば、この長期戦略、計画もしっかりとした内容にならなければなりません。日本は現在、二〇五〇年に向けて八〇%削減という長期目標を持っています。問題は、ここに至る道筋をきっちり描くということだというふうに考えています。
最後に、今回の審議の対象ではありませんが、パリ協定の批准についても意見を述べさせていただきます。
アメリカと中国という二大大国、二大排出大国が批准の意図を既に明確にしています。日本がパリ協定の以前の交渉のときから、これらの国々の参加が必須であるということをずっと言っていました。これらの国々の参加はもうほぼ確定的です。では、何を待つんでしょうか。もしこの分野において日本が先頭を切って世界のモメンタム形成に貢献するというのであれば、いや、来年まで待ちましょうというのではなくて、是非今からでも批准について検討をお願いしたいというふうに思います。
パリ協定の宿題、そして脱炭素化への道のりというのは決して容易ではありません。しかし、できない理由ばかりをあげつらってこの国の歩みを止めるより、できる理由を探して実施していく、そしてそれを応援するような地球温暖化対策推進法の改正を是非お願いいたしたいと思います。
これをもって私の意見とさせていただきます。どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →私が所属するWWFジャパンという組織は、国際的な環境保護団体であるWWFの日本のオフィスとして一九七一年に設立されました。元々は野生生物の保護などの分野が活動領域でしたけれども、一九八〇年代後半からいわゆる地球温暖化問題、気候変動問題についても活動領域を広げて取り組んでおります。
本日、地球温暖化対策推進法の改正案の審議について意見を述べさせていただくに当たりまして、まず最初に、私が近頃感じている危機感についてお話をさせていただきたいと思います。
私の危機感と申しますのは、昨年十二月に採択されたパリ協定によって生み出された国際的な勢いと国内における雰囲気のギャップについてです。
パリ協定を採択したCOP21そのものが、初日に百五十か国もの首脳を集めた大規模な極めて大きな会議であったことは言うに及びません。そして、その結果として採択されたパリ協定が極めて歴史的な合意であった、全ての国々が実質的に参加する極めて歴史的な合意であったということも皆様御承知のとおりです。そして、先日ニューヨークで行われたパリ協定の署名式では、初日に百七十五か国が署名するという、史上最多の国々がこの協定をもう実行に移していくという意思を示しました。それだけではございません。パリ協定が採択されたCOP21では、世界中のビジネス関係者、それから自治体関係者が参加をしていました。十三年間、私、このCOP、毎年参加をして見てきた者ではあるんですけれども、その私から見ても今回の合意は極めて大きかったですし、そして、そこで感じられた勢いというのも大変なものでした。
その後も勢いは続いております。今年初頭に開催されたダボス会議では、気候変動が大量破壊兵器を抑えて世界最大のリスクとして認識される報告書が出されました。これは、気候変動が持つ長期的な性格や、貧困などのほかの問題を悪化させるという、そういう側面を捉えての評価だったというふうに私は感じております。
また、ビジネス界においては、サイエンス・ベースド・ターゲッツという、気候変動に向けて野心的かつ科学に基づいた目標を持っていきましょうというイニシアチブに既に世界から百六十近い企業が参加をしておりまして、我が国のグローバル企業も含める幾つかの企業が、将来的には排出ゼロを目指しますよということを既に言い始めていて、そういったことももはや珍しくはなくなってきています。
そして、ちょっとお話、筋が変わりますけれども、ハリウッド俳優がアカデミー賞の授賞式でわざわざ気候変動に言及するなど、この雰囲気の広がりというのはもう既に政治経済を超えて発展しています。英語ではこうした勢いのことをモメンタムとよく言います。今週月曜日から折しも国連の気候変動会議がドイツのボンで開催されております。こちらの会議では、パリ協定の細則を作るという本来の目的以上に、それと同等ぐらい、このモメンタムをどうやって維持していくのかということが大きな話題となっています。
この勢い、日本の中では感じておられるでしょうか。この環境委員会の議員の皆様はこの分野の専門家であられますので、恐らく感じていらっしゃると思います。ですが、国会議員の皆様全員、そして日本政府全般、産業界、自治体、そして日本の一般市民がこの国際的な勢いというものを感じているかどうかというと、若干私としては不安を覚えるところではあります。世界は着実に、いわゆる低炭素ではなくて、低炭素のその先、脱炭素を目指して着実に大きな流れが起き始めています。この流れの中で、果たして日本は先頭を切るような姿勢を取れているんでしょうか。
この危機感を持って今回の改正案を拝見しますと、主な改正事項というのが普及啓発と、そして地方公共団体の対策計画の共同実施というところがあります。これら自体はすごく大事なことではあるんですが、決して野心的ではないと正直申し上げて言えると思います。私自身としては、パリ協定を受けて日本がやっていくべきこととしては、以下の五つの宿題が課されているというふうに思っています。
まず第一は、パリ協定で書かれた目的の共有です。
パリ協定では、第二条の目的に、世界の平均気温上昇を二度より十分に低く抑えるということと同時に、一・五度に抑えることに向けて努力を追求していくということが書かれています。また、第四条の一項には、世界の温室効果ガスの排出量を今世紀後半に向けては実質的にゼロにしていくという趣旨のことが書かれています。
現在、このことが日本の法律に書かれたものはありません。国際法にはこれがもう書かれています。日本の法規の中でもこれを反映していくべきではないでしょうか。これがまず第一のポイントです。
第二は、パリ協定に向けて各国が掲げた目標を着実に達成していくということです。
パリ協定の第四条二項には、国別目標を作りなさいということと同時に、その達成に向けた対策を取ることが明確な義務として書かれています。よくパリ協定は自主的なボトムアップの目標で構成されているというふうに表現されますが、これは正確に言うと誤りです。目標を作ること、そして目標達成のための対策を取ることは明確な国際法上の義務です、パリ協定の中では。
この点については、日本は、今まさにこの改正案の審議をしていただいていること、そして先週金曜日に対策計画が閣議決定されたということがありますので、体制自体は徐々にですが整ってきています。しかし、ここにも不安があります。例えば、現在、石炭火力発電所の過剰な増設が懸念されています。今現在建設が計画されている石炭火発からの排出量を考慮すると、二〇三〇年に向けて昨年日本が約束草案の中で掲げた石炭からの排出量というものを超えてしまうという懸念が既に出されています。
しかるに、今回の温対法改正、そして先週の対策計画の中では、引き続き電力事業者の自主的な取組にそれを任せるという内容となっています。最大の排出源である電力部門での努力が怠られれば、たとえ国民が努力したとしても相殺されてしまいます。電力部門を含む大規模な排出源に対する対策としては、アメリカで導入された発電所の排出基準の設定や、同じくアメリカの州レベル若しくはEUで導入された排出量取引制度などが非常に有用です。それらの導入に向けた検討も早急に行うべきだと私は考えます。
第三は、二〇一八年に向けた準備です。
パリ協定の一つの特徴として五年ごとの目標改善の仕組みが導入されたことがあるというのは、先ほど原澤先生からも言及がありました。パリ協定で各国が掲げた目標は、残念ながら二度や一・五度という目標には不十分であるということが既に分かっています。これらを改善していくために、パリ協定では、五年ごとに目標を改善していく仕組みが導入されました。この五年ごとの見直し、改善の仕組みが入ったということは、パリ協定を知る人たちからしてみると最大の特徴と言っても過言ではありません。
実は、この五年ごとの仕組みには二つのレベルがあります。五年ごとに世界規模で進捗確認を行うグローバルストックテーク、そして、各国がそれに基づいて目標を提出していく各国レベルでの目標提出という、世界と各国の二つのレベルがあります。それを図示したのが私の資料の裏面の図表一になります。
そして、実はこの最初の機会、最初の世界全体での進捗確認の機会というのは二〇一八年にやってきます。それを受けて、各国は二〇一九年から二〇二〇年の間に目標を再提出するという作業が必要になってきています。このタイミングを生かして、今既に不十分と分かっている世界各国の目標、これは日本も含めてです、これが見直されて再度提出される、この機会に向けて我々は準備をしていかなければいけない、これが第三の宿題だというふうに考えております。
第四は、国際協力の在り方です。
本改正案でも国際協力についての言及が加筆されております。先ほど言及させていただいた国内での石炭偏重の背景には、国際的に日本の石炭技術を売り出していこうという意図もあると考えられます。しかし、先日私どものヨーロッパのオフィスが研究機関に委託して出した報告書によりますと、たとえ世界全体で今建設計画にある千四百ギガワットの石炭火力発電所全てを、日本が推進するようないわゆる高効率の石炭火発になったとしても、二度未満に抑えるような排出量削減とはならないという結果が出ました。私の資料の裏面の図表二では、その具体的な数字を報告書から抜粋してあります。
二度のシナリオの下で電力部門全体に許される排出というのは、二〇三〇年時点で六十三億トン、二〇四〇年時点で十九億トンです。そして、千四百ギガワットが全て高効率なものであったとした場合、その排出量は五十億トンです。つまるところ、今のまま世界にある石炭火発の増設計画をそのままにしてしまうと、二〇三〇年時点で電力部門全体に対して許される排出量の八割を石炭が食い潰し、二〇四〇年には明らかに過剰の排出となるということが既に分かっているんです。
高効率化そのものがいつでも駄目だというわけではありません。しかし、私たちが真に重視するべきは、石炭火発をいかに減らして再エネに切り替えていくのかということだと考えております。
第五は、長期的な戦略の策定です。
パリ協定では、各国に二〇三〇年といった中期での目標に加えて、例えば二〇五〇年までといった長期での戦略を策定することも要請があります。そして、その策定、提出の期限として二〇二〇年が示されております。
先日、先日といいますか昨日ですね、開催されましたG7環境大臣会合では、そのコミュニケにおいて、この二〇二〇年という期限内にできる限り早く戦略を策定、提出することが合意されました。もし日本がこの分野において先頭を切る覚悟があるのであれば、この長期戦略、計画もしっかりとした内容にならなければなりません。日本は現在、二〇五〇年に向けて八〇%削減という長期目標を持っています。問題は、ここに至る道筋をきっちり描くということだというふうに考えています。
最後に、今回の審議の対象ではありませんが、パリ協定の批准についても意見を述べさせていただきます。
アメリカと中国という二大大国、二大排出大国が批准の意図を既に明確にしています。日本がパリ協定の以前の交渉のときから、これらの国々の参加が必須であるということをずっと言っていました。これらの国々の参加はもうほぼ確定的です。では、何を待つんでしょうか。もしこの分野において日本が先頭を切って世界のモメンタム形成に貢献するというのであれば、いや、来年まで待ちましょうというのではなくて、是非今からでも批准について検討をお願いしたいというふうに思います。
パリ協定の宿題、そして脱炭素化への道のりというのは決して容易ではありません。しかし、できない理由ばかりをあげつらってこの国の歩みを止めるより、できる理由を探して実施していく、そしてそれを応援するような地球温暖化対策推進法の改正を是非お願いいたしたいと思います。
これをもって私の意見とさせていただきます。どうもありがとうございました。
磯
上
上園昌武#7
○参考人(上園昌武君) 上園です。本日は、このような意見陳述の機会を与えていただき、ありがとうございます。
私たち地球環境市民会議、通称CASAは、地球温暖化防止の取組を進めるための環境NGOとして一九八八年に設立されました。これまでに、温暖化防止社会に関する書籍の刊行や提言、意見書などを数多く公表してきました。本日は、これらの知見を踏まえながら意見を述べさせていただきます。
まず、スライドの二枚目になりますけれども、先週、地球温暖化対策計画が閣議決定され、今月のG7伊勢志摩サミットの議長国として、日本の温暖化対策の内容が国際的にも注目を集めています。しかしながら、地球温暖化対策や長期エネルギー需給見通しなどの政策を見ますと、パリ協定の長期目標である気温上昇を二度未満に十分低く抑制するという道筋が示されていません。
パリ協定では、今世紀後半に温室効果ガスの排出実質ゼロを目指すことが合意されました。日本の温室効果ガスの排出量は世界第五位でありまして、環境責任が重いと言えます。二〇五〇年の温室効果ガス排出量八〇%削減の目標を確実に達成するためには、二〇三〇年の目標を現行の一九九〇年比で一八%削減から少なくとも四〇%削減以上に引き上げるべきです。
次のスライド、三枚目になります。なぜ日本の排出目標が低く設定されるのかというと、昨年改定されました長期エネルギー需給見通しの問題点にも関わります。
第一に、二〇三〇年のCO2排出削減量は一九九〇年比で一三%と低く想定されています。その要因は、省エネ対策と再エネ普及が少ないからであります。
第二に、二〇三〇年の電源構成を見ますと、原発の原則四十年稼働を六十年に延長することを前提としており、原発依存度を可能な限り低減させるとした二〇一四年のエネルギー基本計画と矛盾しています。
第三に、二〇三〇年の化石燃料供給量は全体の七六%と高い割合を占め、再エネ、水力による国内自給率は一三%にとどまります。特に、CO2排出量の多い石炭火力発電所の大幅な増設が進めば、国内の排出削減が一層困難になります。さらには、石炭火力発電技術を海外へ輸出すれば、世界の脱化石燃料社会を遅らせることにもつながります。これらの化石燃料依存のエネルギー事業はパリ協定の二度未満目標に反しており、容認できない問題だと考えております。
第四に、これまでのエネルギー政策で示されてきた経済影響評価というのは、原発が安い、再エネは高いということを前提としたものであり、原発、化石燃料依存と再エネ軽視のお墨付きを与えてきました。しかし、福島原発事故を受けて、原発安価神話も疑問視され、莫大な補助金尽くしで経済効果も乏しく、原発の経済性は相当悪いと指摘している研究もあります。また、これまでの経済分析では、省エネや再エネによる経済効果などのプラス評価といったものが十分に考慮されていないために、再エネは高いという誤ったメッセージを出してきたと言えます。
このような問題点を抱えており、原発、石炭火力依存のエネルギー政策を見直していくべきだと考えております。
スライドの四枚目になりますけれども、そうしたときに、脱原発とCO2排出削減は可能なのかということについて、私どものシミュレーションモデルの試算結果について説明させていただきたいと思います。
CASAは、COP3の前に日本における排出削減可能性のシミュレーションモデルの開発に取り組んできました。そして、二〇一〇年に、ボトムアップモデルと経済モデルを統合したCASA二〇三〇モデルというものを独自に開発しました。この場では、BAUケースと呼ばれます基準となるケースと、省エネ対策と再エネ普及などを想定したCASA対策原発ゼロケースの試算結果についてかいつまんで説明させていただきたいと思います。試算結果の詳細については、別紙の報告書を御参照いただきたいと思います。
まず、二〇三〇年までのCO2排出量を見ますと、BAUケースでは排出量が増加しますけれども、二〇三〇年、CASAの対策原発ゼロケースでは大幅に排出量が減少していきます。
スライドの六枚目になりますが、CASA対策のその減少の内訳を見ていきますと、二〇三〇年のBAU比でエネルギーシフト効果が二一%削減、省エネ効果が二九%削減ということで、合わせて五〇%削減になります。
スライドの七枚目になりますが、昨年改定されました長期エネルギー需給見通しのシナリオ、このケースを政府対策ケースというふうに呼ばせていただきますけれども、この政府対策ケースと比較すると、エネルギーシフトと省エネ効果の違いというのがこのグラフからも分かると思います。
それでは、その省エネの対策量というものがどうしてこれだけの差が出てくるかということについては、スライドの八枚目を御覧いただきたいと思います。産業部門から家庭部門まで、二つのケースの間に二倍から三倍程度の差があるということが分かるかと思います。CASA対策では、商業化された既存技術で対策を構成しており、未開発の新技術というものは盛り込んでいません。例えば、工場の配管保温材の劣化による熱の漏れというものが相当な量があるという報告がありますけれども、そういう老朽設備の改修であったり、あるいは住宅やビルなどの建築物の断熱化などでも相当な省エネ効果というのが見込まれます。
また、スライドの九枚目になりますけれども、二〇三〇年の発電量を見ますと、政府対策ケースが原発、化石燃料依存なのに対して、CASA対策原発ゼロケースでは、原発はゼロ、化石燃料を三五%に抑制し、再エネ、水力で六五%を自給するという結果になっています。
このように、CASA対策ケースでは相当な省エネ対策と再エネ普及への投資が必要となりますが、スライドの十枚目を御覧いただきたいと思います、このことはマクロ経済へほとんど悪影響を与えないという推計がなされています。例えば、二〇三〇年の実質GDPは、CASAのBAUケースとCASA対策原発ゼロケースがほぼ同じになります。また、この経済モデルとは別に、産業連関表を用いてこのCASAの対策ケースの経済効果について試算したところ、直接の投資額が十三兆円に対して、一次、二次合計の生産誘発額が三十三兆円、それと雇用創出数が二百万人ということで、相当大きな経済効果が得られると推計されています。
このように、大幅なCO2排出削減対策というのは技術的に十分可能であり、しかもマクロ経済への効果が大きいということを示しています。
次に、スライドの十一枚目を御覧いただきたいと思います。そこで、温暖化対策の取組をどのように行うべきなのかということを考えていく必要があります。ドイツやスイス、オーストリアなどでは、地域の温暖化対策としてエネルギー自立という地域づくりが盛んに行われています。このエネルギー自立の意義は大きく二つあります。
一つは、再生可能エネルギーによるエネルギー一〇〇%自給というものです。重要なのは、エネルギー消費を大きく減らし、再生可能エネルギーへ転換するということであります。スライドの十二枚目の図を見ていただきますと、この省エネ対策というものが進展するほど再生可能エネルギー一〇〇%自給というエネルギー自立の実現というものが近づいていくということになります。
もう一つ、エネルギー自立の意義としては、この取組によって地域経済を自立させるということであります。つまり、断熱改修であったり太陽光パネルの設置、さらにはその保守点検という省エネ対策や再生可能エネルギーの普及というのは地域に新たな事業を生み出すということです。地方や田舎に電気や機械関係の技術職、あるいはこういった事業計画などを策定する高度な専門職といったものが生まれて、そういう職を求めて若者などの労働者がそこに定住することで過疎化、高齢化対策にもつながると期待できます。
このエネルギー自立地域というのは、現行のエネルギーシステムの諸問題を克服できる可能性はあるというふうに考えております。スライドの十三枚目にその対比をしておりますけれども、このエネルギー自立システムというものに、自給に変わるということで、例えばドイツでは再エネによる雇用創出というのが確実に増えております。
スライドの十四枚目に、この間のドイツの再エネによる雇用創出というデータが出ております。これは、日本においても、再エネ産業というのは二十二万人という数が現時点でも雇用されておりますので、この数を増やすということは経済政策としても非常に意義のあるものだと考えております。
次のスライド、十五枚目になりますけれども、再生可能エネルギー事業というのは、これを増やしていくという方向性は今後非常に進んでいくだろうと思いますけれども、これをいかに増やしていくのかということが重要であります。特に、地域経済循環といったことにつなげるという点が重要だと考えております。
現状では、日本は年間に二十七兆円もの、燃料代として海外に日本の国の富、国富を流出させていますけれども、エネルギー自立に近づくにつれて当然そのエネルギーの輸入というものがゼロに近づいていきます。この燃料代の減少分というものを原資にして、再エネであったり省エネ事業の投資を進めることができ、しかも地域内での資金循環が高くなって、雇用が創出されれば地域経済というのが発展することにもつながると考えられます。これは、今、政府が進めております地方創生にもつながる話であります。
このエネルギー事業のポイントというのは、スライドの十六枚目になりますけれども、メガソーラーであったり大規模風力発電所などを誘致する外来型開発というものではなく、小規模であっても地域の共同発電所あるいは市民共同発電所のようなもの、さらには農家などの小規模な事業をあちらこちらで行った方が、これを合計すると地域の経済効果が大きくなると、そういうふうに考えられています。したがいまして、いかに地域経済循環を重視したエネルギー事業というものを増やしていくのか、これが重要なポイントです。
そこで、自治体というのは、地域益の大きな環境・エネルギー計画というものを策定して、事業主体やあるいは事業を支援する中間支援組織と呼ばれているもの、これをコーディネートするという役割が重要だと言えます。今回の温対法の改正ではそのような視点というのが弱く、地方自治を重視したエネルギー自立地域づくりを大きく展開していくべきだと考えております。
最後に、まとめのスライドになりますけれども、私どものCASAの試算によりますと、脱原発、脱化石燃料というものを進めながらも、省エネ対策、さらには再エネ事業に転換するエネルギーシフトによって二〇三〇年のエネルギー起源CO2排出量を四〇%削減というのは十分に実現可能だというふうに考えております。また、温暖化対策による経済への悪影響というのは軽微であると。むしろ、温暖化対策による経済波及効果というものが大きな効果が見込まれるということです。
さらに、再エネの普及というもの、省エネ推進というものは国民運動のような意識啓発だけでは効果が乏しいんではないかと。それよりは、そうではなく、設備投資を伴う事業というものをより重視して促進していくべきだというふうに考えております。この点は是非この温対法の改正の中でもっと盛り込んでいくべきではないかと考えております。
また、石炭火力発電所の新増設あるいは輸出というのは温暖化対策と逆行するものでありまして、この点は私どもは即座に中止すべきではないかというふうに考えております。
次に、エネルギー自立地域づくりというのは、先ほど言いましたけれども、安全で豊かな暮らしというものを実現し、環境リスクというものを軽減するだけではなく、新たな経済発展につながります。再エネ・省エネ事業というのは、中長期で経済利益を十分に享受できる可能性があります。
地域、市民共同発電所のように、風力発電あるいは太陽光発電など、さらにはバイオマスの熱利用などを進めることによって、地域社会や住民が利益を得る仕組みというものが不可欠であります。
以上の点を踏まえまして、今回の温対法の改正で是非御検討をお願いしたいと思います。この温暖化対策というのは意識啓発だけでは進みません。温暖化対策は、地域経済の発展につながるような経済政策、さらには地方創生の一環として位置付けていただきたいと思います。
どうも御清聴ありがとうございました。
この発言だけを見る →私たち地球環境市民会議、通称CASAは、地球温暖化防止の取組を進めるための環境NGOとして一九八八年に設立されました。これまでに、温暖化防止社会に関する書籍の刊行や提言、意見書などを数多く公表してきました。本日は、これらの知見を踏まえながら意見を述べさせていただきます。
まず、スライドの二枚目になりますけれども、先週、地球温暖化対策計画が閣議決定され、今月のG7伊勢志摩サミットの議長国として、日本の温暖化対策の内容が国際的にも注目を集めています。しかしながら、地球温暖化対策や長期エネルギー需給見通しなどの政策を見ますと、パリ協定の長期目標である気温上昇を二度未満に十分低く抑制するという道筋が示されていません。
パリ協定では、今世紀後半に温室効果ガスの排出実質ゼロを目指すことが合意されました。日本の温室効果ガスの排出量は世界第五位でありまして、環境責任が重いと言えます。二〇五〇年の温室効果ガス排出量八〇%削減の目標を確実に達成するためには、二〇三〇年の目標を現行の一九九〇年比で一八%削減から少なくとも四〇%削減以上に引き上げるべきです。
次のスライド、三枚目になります。なぜ日本の排出目標が低く設定されるのかというと、昨年改定されました長期エネルギー需給見通しの問題点にも関わります。
第一に、二〇三〇年のCO2排出削減量は一九九〇年比で一三%と低く想定されています。その要因は、省エネ対策と再エネ普及が少ないからであります。
第二に、二〇三〇年の電源構成を見ますと、原発の原則四十年稼働を六十年に延長することを前提としており、原発依存度を可能な限り低減させるとした二〇一四年のエネルギー基本計画と矛盾しています。
第三に、二〇三〇年の化石燃料供給量は全体の七六%と高い割合を占め、再エネ、水力による国内自給率は一三%にとどまります。特に、CO2排出量の多い石炭火力発電所の大幅な増設が進めば、国内の排出削減が一層困難になります。さらには、石炭火力発電技術を海外へ輸出すれば、世界の脱化石燃料社会を遅らせることにもつながります。これらの化石燃料依存のエネルギー事業はパリ協定の二度未満目標に反しており、容認できない問題だと考えております。
第四に、これまでのエネルギー政策で示されてきた経済影響評価というのは、原発が安い、再エネは高いということを前提としたものであり、原発、化石燃料依存と再エネ軽視のお墨付きを与えてきました。しかし、福島原発事故を受けて、原発安価神話も疑問視され、莫大な補助金尽くしで経済効果も乏しく、原発の経済性は相当悪いと指摘している研究もあります。また、これまでの経済分析では、省エネや再エネによる経済効果などのプラス評価といったものが十分に考慮されていないために、再エネは高いという誤ったメッセージを出してきたと言えます。
このような問題点を抱えており、原発、石炭火力依存のエネルギー政策を見直していくべきだと考えております。
スライドの四枚目になりますけれども、そうしたときに、脱原発とCO2排出削減は可能なのかということについて、私どものシミュレーションモデルの試算結果について説明させていただきたいと思います。
CASAは、COP3の前に日本における排出削減可能性のシミュレーションモデルの開発に取り組んできました。そして、二〇一〇年に、ボトムアップモデルと経済モデルを統合したCASA二〇三〇モデルというものを独自に開発しました。この場では、BAUケースと呼ばれます基準となるケースと、省エネ対策と再エネ普及などを想定したCASA対策原発ゼロケースの試算結果についてかいつまんで説明させていただきたいと思います。試算結果の詳細については、別紙の報告書を御参照いただきたいと思います。
まず、二〇三〇年までのCO2排出量を見ますと、BAUケースでは排出量が増加しますけれども、二〇三〇年、CASAの対策原発ゼロケースでは大幅に排出量が減少していきます。
スライドの六枚目になりますが、CASA対策のその減少の内訳を見ていきますと、二〇三〇年のBAU比でエネルギーシフト効果が二一%削減、省エネ効果が二九%削減ということで、合わせて五〇%削減になります。
スライドの七枚目になりますが、昨年改定されました長期エネルギー需給見通しのシナリオ、このケースを政府対策ケースというふうに呼ばせていただきますけれども、この政府対策ケースと比較すると、エネルギーシフトと省エネ効果の違いというのがこのグラフからも分かると思います。
それでは、その省エネの対策量というものがどうしてこれだけの差が出てくるかということについては、スライドの八枚目を御覧いただきたいと思います。産業部門から家庭部門まで、二つのケースの間に二倍から三倍程度の差があるということが分かるかと思います。CASA対策では、商業化された既存技術で対策を構成しており、未開発の新技術というものは盛り込んでいません。例えば、工場の配管保温材の劣化による熱の漏れというものが相当な量があるという報告がありますけれども、そういう老朽設備の改修であったり、あるいは住宅やビルなどの建築物の断熱化などでも相当な省エネ効果というのが見込まれます。
また、スライドの九枚目になりますけれども、二〇三〇年の発電量を見ますと、政府対策ケースが原発、化石燃料依存なのに対して、CASA対策原発ゼロケースでは、原発はゼロ、化石燃料を三五%に抑制し、再エネ、水力で六五%を自給するという結果になっています。
このように、CASA対策ケースでは相当な省エネ対策と再エネ普及への投資が必要となりますが、スライドの十枚目を御覧いただきたいと思います、このことはマクロ経済へほとんど悪影響を与えないという推計がなされています。例えば、二〇三〇年の実質GDPは、CASAのBAUケースとCASA対策原発ゼロケースがほぼ同じになります。また、この経済モデルとは別に、産業連関表を用いてこのCASAの対策ケースの経済効果について試算したところ、直接の投資額が十三兆円に対して、一次、二次合計の生産誘発額が三十三兆円、それと雇用創出数が二百万人ということで、相当大きな経済効果が得られると推計されています。
このように、大幅なCO2排出削減対策というのは技術的に十分可能であり、しかもマクロ経済への効果が大きいということを示しています。
次に、スライドの十一枚目を御覧いただきたいと思います。そこで、温暖化対策の取組をどのように行うべきなのかということを考えていく必要があります。ドイツやスイス、オーストリアなどでは、地域の温暖化対策としてエネルギー自立という地域づくりが盛んに行われています。このエネルギー自立の意義は大きく二つあります。
一つは、再生可能エネルギーによるエネルギー一〇〇%自給というものです。重要なのは、エネルギー消費を大きく減らし、再生可能エネルギーへ転換するということであります。スライドの十二枚目の図を見ていただきますと、この省エネ対策というものが進展するほど再生可能エネルギー一〇〇%自給というエネルギー自立の実現というものが近づいていくということになります。
もう一つ、エネルギー自立の意義としては、この取組によって地域経済を自立させるということであります。つまり、断熱改修であったり太陽光パネルの設置、さらにはその保守点検という省エネ対策や再生可能エネルギーの普及というのは地域に新たな事業を生み出すということです。地方や田舎に電気や機械関係の技術職、あるいはこういった事業計画などを策定する高度な専門職といったものが生まれて、そういう職を求めて若者などの労働者がそこに定住することで過疎化、高齢化対策にもつながると期待できます。
このエネルギー自立地域というのは、現行のエネルギーシステムの諸問題を克服できる可能性はあるというふうに考えております。スライドの十三枚目にその対比をしておりますけれども、このエネルギー自立システムというものに、自給に変わるということで、例えばドイツでは再エネによる雇用創出というのが確実に増えております。
スライドの十四枚目に、この間のドイツの再エネによる雇用創出というデータが出ております。これは、日本においても、再エネ産業というのは二十二万人という数が現時点でも雇用されておりますので、この数を増やすということは経済政策としても非常に意義のあるものだと考えております。
次のスライド、十五枚目になりますけれども、再生可能エネルギー事業というのは、これを増やしていくという方向性は今後非常に進んでいくだろうと思いますけれども、これをいかに増やしていくのかということが重要であります。特に、地域経済循環といったことにつなげるという点が重要だと考えております。
現状では、日本は年間に二十七兆円もの、燃料代として海外に日本の国の富、国富を流出させていますけれども、エネルギー自立に近づくにつれて当然そのエネルギーの輸入というものがゼロに近づいていきます。この燃料代の減少分というものを原資にして、再エネであったり省エネ事業の投資を進めることができ、しかも地域内での資金循環が高くなって、雇用が創出されれば地域経済というのが発展することにもつながると考えられます。これは、今、政府が進めております地方創生にもつながる話であります。
このエネルギー事業のポイントというのは、スライドの十六枚目になりますけれども、メガソーラーであったり大規模風力発電所などを誘致する外来型開発というものではなく、小規模であっても地域の共同発電所あるいは市民共同発電所のようなもの、さらには農家などの小規模な事業をあちらこちらで行った方が、これを合計すると地域の経済効果が大きくなると、そういうふうに考えられています。したがいまして、いかに地域経済循環を重視したエネルギー事業というものを増やしていくのか、これが重要なポイントです。
そこで、自治体というのは、地域益の大きな環境・エネルギー計画というものを策定して、事業主体やあるいは事業を支援する中間支援組織と呼ばれているもの、これをコーディネートするという役割が重要だと言えます。今回の温対法の改正ではそのような視点というのが弱く、地方自治を重視したエネルギー自立地域づくりを大きく展開していくべきだと考えております。
最後に、まとめのスライドになりますけれども、私どものCASAの試算によりますと、脱原発、脱化石燃料というものを進めながらも、省エネ対策、さらには再エネ事業に転換するエネルギーシフトによって二〇三〇年のエネルギー起源CO2排出量を四〇%削減というのは十分に実現可能だというふうに考えております。また、温暖化対策による経済への悪影響というのは軽微であると。むしろ、温暖化対策による経済波及効果というものが大きな効果が見込まれるということです。
さらに、再エネの普及というもの、省エネ推進というものは国民運動のような意識啓発だけでは効果が乏しいんではないかと。それよりは、そうではなく、設備投資を伴う事業というものをより重視して促進していくべきだというふうに考えております。この点は是非この温対法の改正の中でもっと盛り込んでいくべきではないかと考えております。
また、石炭火力発電所の新増設あるいは輸出というのは温暖化対策と逆行するものでありまして、この点は私どもは即座に中止すべきではないかというふうに考えております。
次に、エネルギー自立地域づくりというのは、先ほど言いましたけれども、安全で豊かな暮らしというものを実現し、環境リスクというものを軽減するだけではなく、新たな経済発展につながります。再エネ・省エネ事業というのは、中長期で経済利益を十分に享受できる可能性があります。
地域、市民共同発電所のように、風力発電あるいは太陽光発電など、さらにはバイオマスの熱利用などを進めることによって、地域社会や住民が利益を得る仕組みというものが不可欠であります。
以上の点を踏まえまして、今回の温対法の改正で是非御検討をお願いしたいと思います。この温暖化対策というのは意識啓発だけでは進みません。温暖化対策は、地域経済の発展につながるような経済政策、さらには地方創生の一環として位置付けていただきたいと思います。
どうも御清聴ありがとうございました。
磯
磯崎仁彦#8
○委員長(磯崎仁彦君) 上園参考人、ありがとうございました。
以上で参考人の皆様の意見陳述は終了いたしました。
これより参考人に対する質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人の皆様の意見陳述は終了いたしました。
これより参考人に対する質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
高
高野光二郎#9
○高野光二郎君 自由民主党の高知県選出の参議院議員の高野光二郎でございます。
今日は、十五分という短い時間にも限りませず、本当に詳しく取りまとめていただきまして、非常に分かりやすかったです。これからの審議にしっかりと生かしていただきますので、今後とも御指導をよろしくお願いを申し上げます。
まず、山岸先生、上園先生にちょっとお伺いをさせていただきたいんですが、実は私は、去年まで二年間、経済産業委員会でございました。その中では、どちらかというとエネルギーミックスだとかエネルギー基本計画について審議をしておりました。しかし、私は再生可能エネルギーの最大限の普及というのがすごく大事だというふうに思っております。そういった状況の中で、エネルギーミックスのときには、再生可能エネルギーの計画の中で、二二%から二四%、二〇三〇年までに目指す、これではまだまだ足りない、三〇%は最低でも増やすべきであると言って党の中でもいろいろ議論をさせていただいておりました。
まず、その中で、このエネルギー基本計画、エネルギーミックス、これについての評価、お伺いしたいと思います。十年から二十年の先の計画でございますので、PDCAサイクルで回していくわけでございますが、その中でも三年に一回改定をするようになっておりますので、その辺も含めて御意見をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →今日は、十五分という短い時間にも限りませず、本当に詳しく取りまとめていただきまして、非常に分かりやすかったです。これからの審議にしっかりと生かしていただきますので、今後とも御指導をよろしくお願いを申し上げます。
まず、山岸先生、上園先生にちょっとお伺いをさせていただきたいんですが、実は私は、去年まで二年間、経済産業委員会でございました。その中では、どちらかというとエネルギーミックスだとかエネルギー基本計画について審議をしておりました。しかし、私は再生可能エネルギーの最大限の普及というのがすごく大事だというふうに思っております。そういった状況の中で、エネルギーミックスのときには、再生可能エネルギーの計画の中で、二二%から二四%、二〇三〇年までに目指す、これではまだまだ足りない、三〇%は最低でも増やすべきであると言って党の中でもいろいろ議論をさせていただいておりました。
まず、その中で、このエネルギー基本計画、エネルギーミックス、これについての評価、お伺いしたいと思います。十年から二十年の先の計画でございますので、PDCAサイクルで回していくわけでございますが、その中でも三年に一回改定をするようになっておりますので、その辺も含めて御意見をいただきたいと思います。
磯
山
山岸尚之#11
○参考人(山岸尚之君) ありがとうございます。
エネルギーミックスの内容について簡単に評価を申し上げたいと思います。三点ございます。
まず第一点は、議員がおっしゃられたように、再生可能エネルギーの目標は低過ぎるというふうに考えております。三五%というのが恐らく目指すべき最低ラインかなというふうに思っておりますので、二二%から二四%というのは低過ぎると考えております。何となれば、風力業界であるとか太陽光業界自らが掲げている導入目標よりも低い目標を再エネ目標の中では掲げさせているという実態もありますので、これはもったいないと正直思っております。
二点目は、原子力に対する過度な依存です。原子力、二〇から二二%という数字が想定されておりますが、御存じのとおり、この数字は、今ある原発を、寿命を延長するか、それか新増設するかしないと達成できない数字です。私どもは、必ずしも即時に全部の原発を廃止しなさいというふうには考えておりませんが、将来的には段階的に廃止すべきだと考えております。その観点からも、この新増設若しくは寿命延長を前提としている数字というのは非現実的だというふうに思いますし、改めるべきだというふうに考えております。
三点目は石炭、先ほど私ちょっと意見の中でも申し上げたポイントです。石炭の割合が二六%という数字は、ほぼ震災前の状況と変わらないという数字です。これから脱炭素化を目指すべき国が二〇三〇年の時点において石炭の割合は減らしていきませんよという数字というのは、正直言って残念な数字です。しかも、先ほど申し上げたように、それすらも超過しそうな勢いというのが昨今の流れなので、非常に危惧を抱いております。
ちょっと簡潔ではありますが、私の評価です。
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まず第一点は、議員がおっしゃられたように、再生可能エネルギーの目標は低過ぎるというふうに考えております。三五%というのが恐らく目指すべき最低ラインかなというふうに思っておりますので、二二%から二四%というのは低過ぎると考えております。何となれば、風力業界であるとか太陽光業界自らが掲げている導入目標よりも低い目標を再エネ目標の中では掲げさせているという実態もありますので、これはもったいないと正直思っております。
二点目は、原子力に対する過度な依存です。原子力、二〇から二二%という数字が想定されておりますが、御存じのとおり、この数字は、今ある原発を、寿命を延長するか、それか新増設するかしないと達成できない数字です。私どもは、必ずしも即時に全部の原発を廃止しなさいというふうには考えておりませんが、将来的には段階的に廃止すべきだと考えております。その観点からも、この新増設若しくは寿命延長を前提としている数字というのは非現実的だというふうに思いますし、改めるべきだというふうに考えております。
三点目は石炭、先ほど私ちょっと意見の中でも申し上げたポイントです。石炭の割合が二六%という数字は、ほぼ震災前の状況と変わらないという数字です。これから脱炭素化を目指すべき国が二〇三〇年の時点において石炭の割合は減らしていきませんよという数字というのは、正直言って残念な数字です。しかも、先ほど申し上げたように、それすらも超過しそうな勢いというのが昨今の流れなので、非常に危惧を抱いております。
ちょっと簡潔ではありますが、私の評価です。
上
上園昌武#12
○参考人(上園昌武君) 同じように三点について発言したいと思います。
一つ目は再エネについてなんですけれども、エネルギーミックスの中身を見ていきますと、再エネの電力を普及するというところにかなり重点が置かれているというふうに見受けられます。特に、再エネの場合は、熱の供給、熱の利用というものをもっと進めるべきだろうというのが世界的な流れとしてもあると思うんですけれども、どうしても再生可能エネルギー、特にバイオマスのようなものだと熱量が低いですので、これは電気にしていこうとするとかなりの熱が必要になってきますので、再エネの場合は、特にバイオマスの場合は熱供給というものを進めていく。バイオマス発電というのがもちろんございますけれども、その場合には熱供給と併用するコジェネレーション、これをもっと進めていくということが必要だと思うんですが、その点が非常に弱いというふうに考えております。
それと、二つ目の原発についてなんですけれども、先ほどの山岸さんと少し重なりますが、一つは、なぜ原発を使わなければいけないのかという必要性を十分に検討できていただろうかということ、この点が非常に私は疑問に思うところです。原発がなくても十分そのエネルギー、電力も含めて賄えるのではないかということが私どもCASAのシミュレーションの結果にも出てくるんですけれども、必要性ということから見れば、このエネルギーミックス、原発依存というところにどうしても厳しく評価せざるを得ないかなと思います。
特に、原発というのは、御存じのように様々な課題がございますので、その課題を一つ一つ解決してなきゃいけないことになるわけですが、経済についても、原発の経済効果というもの、特に原発の立地地域に対しての経済効果というものが十分に実は検証がされていないかと思います。もし原発が必要であるということであれば、この経済効果、経済評価というものをやる必要があると思うんですけど、そういう議論もなかったのかなと思います。
それと、三点目なんですが、石炭火力に関してなんですけれども、私どものCASAのシミュレーションでは、石炭火力を減らしていくということを、シミュレーションの結果として出てきています。ただ、化石燃料を全く使わないということは、二〇三〇年という時期に関して言うとこれはどうしても限界がありますので、例えばLNG、よりCO2の少ないような化石燃料、こういったものを残していくという形で、石炭火力は減らしても日本のエネルギーを賄うことはできるんではないかというふうに考えております。
以上です。
この発言だけを見る →一つ目は再エネについてなんですけれども、エネルギーミックスの中身を見ていきますと、再エネの電力を普及するというところにかなり重点が置かれているというふうに見受けられます。特に、再エネの場合は、熱の供給、熱の利用というものをもっと進めるべきだろうというのが世界的な流れとしてもあると思うんですけれども、どうしても再生可能エネルギー、特にバイオマスのようなものだと熱量が低いですので、これは電気にしていこうとするとかなりの熱が必要になってきますので、再エネの場合は、特にバイオマスの場合は熱供給というものを進めていく。バイオマス発電というのがもちろんございますけれども、その場合には熱供給と併用するコジェネレーション、これをもっと進めていくということが必要だと思うんですが、その点が非常に弱いというふうに考えております。
それと、二つ目の原発についてなんですけれども、先ほどの山岸さんと少し重なりますが、一つは、なぜ原発を使わなければいけないのかという必要性を十分に検討できていただろうかということ、この点が非常に私は疑問に思うところです。原発がなくても十分そのエネルギー、電力も含めて賄えるのではないかということが私どもCASAのシミュレーションの結果にも出てくるんですけれども、必要性ということから見れば、このエネルギーミックス、原発依存というところにどうしても厳しく評価せざるを得ないかなと思います。
特に、原発というのは、御存じのように様々な課題がございますので、その課題を一つ一つ解決してなきゃいけないことになるわけですが、経済についても、原発の経済効果というもの、特に原発の立地地域に対しての経済効果というものが十分に実は検証がされていないかと思います。もし原発が必要であるということであれば、この経済効果、経済評価というものをやる必要があると思うんですけど、そういう議論もなかったのかなと思います。
それと、三点目なんですが、石炭火力に関してなんですけれども、私どものCASAのシミュレーションでは、石炭火力を減らしていくということを、シミュレーションの結果として出てきています。ただ、化石燃料を全く使わないということは、二〇三〇年という時期に関して言うとこれはどうしても限界がありますので、例えばLNG、よりCO2の少ないような化石燃料、こういったものを残していくという形で、石炭火力は減らしても日本のエネルギーを賄うことはできるんではないかというふうに考えております。
以上です。
高
高野光二郎#13
○高野光二郎君 再び上園参考人と山岸参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。
上園参考人には、今CASAのお話もございましたが、政府もいわゆるエネルギーミックスの中で再生可能エネルギーのそれぞれの、例えば風力だとか小水力だとかバイオマスだとか地熱だとかいった構成の割合を定めております。こういったことも踏まえて、二〇三〇年までに再生可能エネルギー普及を促進をしていくために、どの構成、構成というか、エネルギーが一番有力であるのかということについて上園参考人からお話をしていただきたいです。
そして、山岸参考人には、先ほどお話がございましたとおり、ロードマップの話がございましたね。これから本当に、エネルギー基本計画、エネルギーミックス、そして電力自由化三法、そして今回の温対法、こういったものが作られているわけであって、それからそれぞれの計画を立てているわけでございますが、やはりPDCAがすごく必要になってくると思います。それらについて御意見をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →上園参考人には、今CASAのお話もございましたが、政府もいわゆるエネルギーミックスの中で再生可能エネルギーのそれぞれの、例えば風力だとか小水力だとかバイオマスだとか地熱だとかいった構成の割合を定めております。こういったことも踏まえて、二〇三〇年までに再生可能エネルギー普及を促進をしていくために、どの構成、構成というか、エネルギーが一番有力であるのかということについて上園参考人からお話をしていただきたいです。
そして、山岸参考人には、先ほどお話がございましたとおり、ロードマップの話がございましたね。これから本当に、エネルギー基本計画、エネルギーミックス、そして電力自由化三法、そして今回の温対法、こういったものが作られているわけであって、それからそれぞれの計画を立てているわけでございますが、やはりPDCAがすごく必要になってくると思います。それらについて御意見をお伺いしたいと思います。
磯
上
上園昌武#15
○参考人(上園昌武君) この再エネについてなんですが、今後どういったものを重視していくべきかということなんですが、この間、固定価格買取り制度などのFITという制度ができましたけれども、このFITによって非常に大きな再エネの発電所というのは増えてきたと思います。
特にメガソーラーであったり、風力も大きなものが増えてきたと思うんですが、こういう大規模なものを優先するということは、どうしても再エネを増やすというところでは重要な役割を担うんですけれども、これからは、小規模であったり非常に小さなもの、例えば家庭の、家の太陽光パネルであったり、それとともに、先ほどちょっと申し上げましたけれども、熱の利用ですね、温水器であったり太陽熱の利用ができるようなもの、こういったものを増やしていくということが重要かと思っています。
特に再エネの熱に関しては、バイオマスだけでなく、太陽熱も利用できますし、さらには地中熱など、いろんな熱エネルギーというのが有望視されているんですけれども、この辺りの普及がまだ非常に弱いのではないかというふうに考えております。
以上です。
この発言だけを見る →特にメガソーラーであったり、風力も大きなものが増えてきたと思うんですが、こういう大規模なものを優先するということは、どうしても再エネを増やすというところでは重要な役割を担うんですけれども、これからは、小規模であったり非常に小さなもの、例えば家庭の、家の太陽光パネルであったり、それとともに、先ほどちょっと申し上げましたけれども、熱の利用ですね、温水器であったり太陽熱の利用ができるようなもの、こういったものを増やしていくということが重要かと思っています。
特に再エネの熱に関しては、バイオマスだけでなく、太陽熱も利用できますし、さらには地中熱など、いろんな熱エネルギーというのが有望視されているんですけれども、この辺りの普及がまだ非常に弱いのではないかというふうに考えております。
以上です。
山
山岸尚之#16
○参考人(山岸尚之君) 二点申し上げたいと思います。
一点目は、PDCAのサイクルについてです。
先ほど意見陳述の中で申し上げましたとおり、国際的には五年ごとに目標の提出、見直しが求められていきますので、最低限、日本としても五年のサイクルにきっちりと国際的な義務を果たしていけるようなPDCAを回していくべきだということが考えられます。
現状、エネルギー基本計画の下では三年ごとの見直しが想定されておりますので、ほかの計画も三年ごとというのが多いですので、三年ごとと五年ごとを無理やり合わせる必要があるかというのはちょっと一考に値するところではありますが、最低限五年ごとの国際的な目標提出にきちんと対応していけるような体制を整えていくということが大事だと思っております。
二点目は、それに当たってレビューをする際に必要な統計の整備という点です。
実は、今回、温対法の改正の中でも取り上げられている民生部門については、統計が整備が不完全なところが多いということがよく知られています。きちんとした客観的なデータに基づいて進捗を管理していくということが極めて大事な分野ですので、その分野については、特に建築物、そして家庭等でのエネルギー消費の実態を把握していくというような統計データの整備というのも同時にやっていく必要が、細かい話ですが、必要だと思います。
この発言だけを見る →一点目は、PDCAのサイクルについてです。
先ほど意見陳述の中で申し上げましたとおり、国際的には五年ごとに目標の提出、見直しが求められていきますので、最低限、日本としても五年のサイクルにきっちりと国際的な義務を果たしていけるようなPDCAを回していくべきだということが考えられます。
現状、エネルギー基本計画の下では三年ごとの見直しが想定されておりますので、ほかの計画も三年ごとというのが多いですので、三年ごとと五年ごとを無理やり合わせる必要があるかというのはちょっと一考に値するところではありますが、最低限五年ごとの国際的な目標提出にきちんと対応していけるような体制を整えていくということが大事だと思っております。
二点目は、それに当たってレビューをする際に必要な統計の整備という点です。
実は、今回、温対法の改正の中でも取り上げられている民生部門については、統計が整備が不完全なところが多いということがよく知られています。きちんとした客観的なデータに基づいて進捗を管理していくということが極めて大事な分野ですので、その分野については、特に建築物、そして家庭等でのエネルギー消費の実態を把握していくというような統計データの整備というのも同時にやっていく必要が、細かい話ですが、必要だと思います。
高
高野光二郎#17
○高野光二郎君 ありがとうございます。
上園参考人、教えてください。
ちょっと誤ったいわゆる情報が提供されていると私思っているんです。つまり、再生可能エネルギーを普及促進することによって国民の負担が増える、つまり賦課金のことを言っているわけでございますね。しかし、賦課金は、実はこれから二〇三〇年度までしばらくは上がっていくんだけど、それからは下降されるような推定なんかも出ております。この辺についてコメントをいただければと思います。
この発言だけを見る →上園参考人、教えてください。
ちょっと誤ったいわゆる情報が提供されていると私思っているんです。つまり、再生可能エネルギーを普及促進することによって国民の負担が増える、つまり賦課金のことを言っているわけでございますね。しかし、賦課金は、実はこれから二〇三〇年度までしばらくは上がっていくんだけど、それからは下降されるような推定なんかも出ております。この辺についてコメントをいただければと思います。
上
上園昌武#18
○参考人(上園昌武君) FITの賦課金なんですが、これ、今御指摘いただいたように、まだしばらく総額としては増えていくということになります。
ただ、このFITの制度というのはいつまでも続くというものではなく、再エネの事業というのが、ほかの例えば火力発電所と比べると経済性がまだないようなところを育成する後押しとしてこの制度というのは動かしてきているわけなんですが、当然、大量生産、大量導入が進んでいくと、設備の費用だけでなく様々な費用、これも含めてほかの電源と比べても十分経済性が出てくれば当然このFITという制度は終えんしていくということですから、いつまでも続くものではなく、きちんと市場の競争力が付くまでの支援策であるということが、なかなか一般の方が知らないというか分かっていない点かなと思います。
それともう一つは、誤った情報という先ほどのお話の点では、このFITのお金というのは、当然国内で事業が、進めていくということになれば、先ほど私の陳述の中でもありましたけれども、地域経済だったり国内での事業を活性化させるということにもつながるかと思うんですね。
FITで電気代の中の一部でこのお金が、賦課金というのが負担されている、そのことがどんどんどんどん無駄金のように流出するものではなく、きちんと国内経済に循環していくという、そういう制度設計が十分できていけば、いずれは私たち国民の方にも経済的なメリットがつながっていくという、その点をきちんとした情報として伝えていく必要があるかと思っています。
以上です。
この発言だけを見る →ただ、このFITの制度というのはいつまでも続くというものではなく、再エネの事業というのが、ほかの例えば火力発電所と比べると経済性がまだないようなところを育成する後押しとしてこの制度というのは動かしてきているわけなんですが、当然、大量生産、大量導入が進んでいくと、設備の費用だけでなく様々な費用、これも含めてほかの電源と比べても十分経済性が出てくれば当然このFITという制度は終えんしていくということですから、いつまでも続くものではなく、きちんと市場の競争力が付くまでの支援策であるということが、なかなか一般の方が知らないというか分かっていない点かなと思います。
それともう一つは、誤った情報という先ほどのお話の点では、このFITのお金というのは、当然国内で事業が、進めていくということになれば、先ほど私の陳述の中でもありましたけれども、地域経済だったり国内での事業を活性化させるということにもつながるかと思うんですね。
FITで電気代の中の一部でこのお金が、賦課金というのが負担されている、そのことがどんどんどんどん無駄金のように流出するものではなく、きちんと国内経済に循環していくという、そういう制度設計が十分できていけば、いずれは私たち国民の方にも経済的なメリットがつながっていくという、その点をきちんとした情報として伝えていく必要があるかと思っています。
以上です。
高
高野光二郎#19
○高野光二郎君 最後に、原澤参考人、お伺いさせてください。
非常に丁寧な説明をしていただきまして、実は私、原澤参考人にはたくさん質問を用意していたんですが、もう既に答えていただいたので、その関連についてお伺いしたいと思います。
やはり国民運動が必要ですね。普及啓発の強化が必要でございます。そこで、多様なステークホルダーとの連携ということを言われております。私考えると、直接的なステークホルダーの一丁目一番地は誰かといえば、電力会社であったり売電会社であったり卸業者であったり、そういった方々がステークホルダーというふうになると思うんです。しかし、電力自由化をすることによって、開放することによってその市場規模が二十兆円というふうに言われております。様々な推計が出ておりますが、省エネを進めることによって市場が小さくなっていくというようなことも当然考えられるわけであって、そうしたら、さっきのステークホルダーの投資が落ちてくるということも考えられます。
一番実はこれを推進していく上で理解をいただかなければいけないのがさっき言った方々だと思うんですが、これらに対してどういったメッセージを政府若しくは国会として出していくべきだと思われますか。
この発言だけを見る →非常に丁寧な説明をしていただきまして、実は私、原澤参考人にはたくさん質問を用意していたんですが、もう既に答えていただいたので、その関連についてお伺いしたいと思います。
やはり国民運動が必要ですね。普及啓発の強化が必要でございます。そこで、多様なステークホルダーとの連携ということを言われております。私考えると、直接的なステークホルダーの一丁目一番地は誰かといえば、電力会社であったり売電会社であったり卸業者であったり、そういった方々がステークホルダーというふうになると思うんです。しかし、電力自由化をすることによって、開放することによってその市場規模が二十兆円というふうに言われております。様々な推計が出ておりますが、省エネを進めることによって市場が小さくなっていくというようなことも当然考えられるわけであって、そうしたら、さっきのステークホルダーの投資が落ちてくるということも考えられます。
一番実はこれを推進していく上で理解をいただかなければいけないのがさっき言った方々だと思うんですが、これらに対してどういったメッセージを政府若しくは国会として出していくべきだと思われますか。
原
原澤英夫#20
○参考人(原澤英夫君) 今のお話、非常に重要な点で、単に国民運動といったら、国民がやるべき運動ということじゃなくて、企業なりNGOなり、やはり国全体として動かしていく。
そのためにはまず何が重要かといいますと、いわゆる情報提供がありますし、やっぱり一緒にやっていくというスタンスがないとなかなかいけない。特に企業の方々、やはり企業は企業なりに頑張っているかと思うんですけど、ただ、中にはやはりまだ、温暖化そのもの、あるいは先ほど御紹介した適応策みたいな話は余り意識がない方がいらっしゃるので、そういう方たちも含めてやはり意識啓発等々をやっていく必要があるだろう。国民運動は国民だけということではなくて、国民はある意味、企業にも働いているわけですし、中には経営者、トップもいらっしゃるでしょう。そういう意味でかなり広めに捉えていただいた方がいいと。
さらに、電力系の方については、まさに自由化というのが始まっていて、まさに国民と一対一で向き合うような状況になってきたということで、まだまだ自由化を反映したような、移行される方はまだ少ないようですけど、まだ今後だんだん増えていくんではないかと思います。先ほどの再エネに少し関わるんですけれども、例えば昨年の夏、今年の夏もそうだと思うんですけど、やっぱり夏場の電力消費がかなり減っているという傾向があります。これはやっぱり国民の意識が高まってきた表れではないかと思ったりするんですけど、そういった国民運動の成果も、いろんなステークホルダーが関わってどう動いているかという分析も含めて、やはり定期的に見直ししながらやっていく必要があるかと思っております。
この発言だけを見る →そのためにはまず何が重要かといいますと、いわゆる情報提供がありますし、やっぱり一緒にやっていくというスタンスがないとなかなかいけない。特に企業の方々、やはり企業は企業なりに頑張っているかと思うんですけど、ただ、中にはやはりまだ、温暖化そのもの、あるいは先ほど御紹介した適応策みたいな話は余り意識がない方がいらっしゃるので、そういう方たちも含めてやはり意識啓発等々をやっていく必要があるだろう。国民運動は国民だけということではなくて、国民はある意味、企業にも働いているわけですし、中には経営者、トップもいらっしゃるでしょう。そういう意味でかなり広めに捉えていただいた方がいいと。
さらに、電力系の方については、まさに自由化というのが始まっていて、まさに国民と一対一で向き合うような状況になってきたということで、まだまだ自由化を反映したような、移行される方はまだ少ないようですけど、まだ今後だんだん増えていくんではないかと思います。先ほどの再エネに少し関わるんですけれども、例えば昨年の夏、今年の夏もそうだと思うんですけど、やっぱり夏場の電力消費がかなり減っているという傾向があります。これはやっぱり国民の意識が高まってきた表れではないかと思ったりするんですけど、そういった国民運動の成果も、いろんなステークホルダーが関わってどう動いているかという分析も含めて、やはり定期的に見直ししながらやっていく必要があるかと思っております。
高
直
直嶋正行#22
○直嶋正行君 民進党の直嶋です。
今日は、三人の先生方、本当にありがとうございます。非常に勉強になるお話を聞かせていただきました。
それで、まず最初に、山岸参考人にお伺いしたいんですが、先ほどのお話の中で、パリ協定が生み出した国際的なモメンタムと日本国内の状況とは相当大きな乖離があるということで、それでお話の中に二度C目標を国内法で規定すべきだという、これは一つの御提案だと思うんですが、こういうふうになる原因というんですか、なぜ国際的な雰囲気と日本の中が変わってしまうのかということについてお気付きの点があればお伺いしたいというのと、どうすればいいかというところも併せてお話をいただければと思います。
この発言だけを見る →今日は、三人の先生方、本当にありがとうございます。非常に勉強になるお話を聞かせていただきました。
それで、まず最初に、山岸参考人にお伺いしたいんですが、先ほどのお話の中で、パリ協定が生み出した国際的なモメンタムと日本国内の状況とは相当大きな乖離があるということで、それでお話の中に二度C目標を国内法で規定すべきだという、これは一つの御提案だと思うんですが、こういうふうになる原因というんですか、なぜ国際的な雰囲気と日本の中が変わってしまうのかということについてお気付きの点があればお伺いしたいというのと、どうすればいいかというところも併せてお話をいただければと思います。
山
山岸尚之#23
○参考人(山岸尚之君) まず原因についてですけれども、私が考え付く限りで二点か三点申し上げたいと思います。
一点目は、やはり国際的な合意を取りまとめてこられた日本政府の方々のコミュニケーション不足と言ってはちょっと失礼かもしれませんけれども、その意義を国内に伝える努力というのがまだ十分ではないんではないかという点が一つあります。
やはりそれは、単に行かれた交渉団の方々が問題であったということではなくて、この交渉がどれぐらい息が合ったものなのかということを実はそのトップに語っていただきたい、国内に向けて。特に、ちょっと比較で申し上げますと、アメリカのオバマ政権とかは、賛否はいろいろあるにしても、オバマさん自身が今回のパリ協定の成果についてフェイスブックで語るとか、そういったことも結構やられていますし、ホワイトハウスのウエブサイトなんかに行きますと、気候変動が明確に大事なイシューとして取り扱われたりとかしております。
こういうふうに、政界のトップ、そして産業界のトップの方々が、そして自治体のトップの方々が、トップの方々がこれが大事であったということを明確にコミュニケートしていただくということが本来は必要であったかなというふうに思います。やっぱり、そういった方々が重要な問題なんですと言っていただけると、みんなも、ああ、やっぱりこれ大事だったんだというふうに感じられるんではないかというところがあります。そこがまず一つ、トップからのコミュニケーションというのがまず第一、必要だったんではないかなというふうな点です。
もう一つ、二つ目は、やはりこの問題に関するメディアの中での位置付けをどうやって改善していくのかという点かと思います。
パリ協定採択のニュースそのものはそれなりに取り上げられてはおりますけれども、一過性になっているという気が正直します。一時的には、その数日間とかはそれなりに大きく取り上げていただけますが、喉元を過ぎれば何とやらというような形で、余り継続的に掘り下げるというような報道を余りされていないんではないかという感じがしています。それをどうやって改善していくべきかという点については、私も正直申し上げて今すぐ妙案があるわけではないんですが、その点は是非、我々も努力をして、メディアの方々にきちんとした情報を定期的に届けるということで改善をしていきたいなというふうに思っております。
ちょっと長くなりそうなので、取りあえずこの辺で私の回答とします。
この発言だけを見る →一点目は、やはり国際的な合意を取りまとめてこられた日本政府の方々のコミュニケーション不足と言ってはちょっと失礼かもしれませんけれども、その意義を国内に伝える努力というのがまだ十分ではないんではないかという点が一つあります。
やはりそれは、単に行かれた交渉団の方々が問題であったということではなくて、この交渉がどれぐらい息が合ったものなのかということを実はそのトップに語っていただきたい、国内に向けて。特に、ちょっと比較で申し上げますと、アメリカのオバマ政権とかは、賛否はいろいろあるにしても、オバマさん自身が今回のパリ協定の成果についてフェイスブックで語るとか、そういったことも結構やられていますし、ホワイトハウスのウエブサイトなんかに行きますと、気候変動が明確に大事なイシューとして取り扱われたりとかしております。
こういうふうに、政界のトップ、そして産業界のトップの方々が、そして自治体のトップの方々が、トップの方々がこれが大事であったということを明確にコミュニケートしていただくということが本来は必要であったかなというふうに思います。やっぱり、そういった方々が重要な問題なんですと言っていただけると、みんなも、ああ、やっぱりこれ大事だったんだというふうに感じられるんではないかというところがあります。そこがまず一つ、トップからのコミュニケーションというのがまず第一、必要だったんではないかなというふうな点です。
もう一つ、二つ目は、やはりこの問題に関するメディアの中での位置付けをどうやって改善していくのかという点かと思います。
パリ協定採択のニュースそのものはそれなりに取り上げられてはおりますけれども、一過性になっているという気が正直します。一時的には、その数日間とかはそれなりに大きく取り上げていただけますが、喉元を過ぎれば何とやらというような形で、余り継続的に掘り下げるというような報道を余りされていないんではないかという感じがしています。それをどうやって改善していくべきかという点については、私も正直申し上げて今すぐ妙案があるわけではないんですが、その点は是非、我々も努力をして、メディアの方々にきちんとした情報を定期的に届けるということで改善をしていきたいなというふうに思っております。
ちょっと長くなりそうなので、取りあえずこの辺で私の回答とします。
直
直嶋正行#24
○直嶋正行君 どうもありがとうございました。
次に、上園参考人と、できれば原澤先生、山岸先生もお答えいただきたいんですが、私は今、上園参考人の方から御提案のあったいわゆる地域の自立、それから熱を使ったいわゆる地域の分散型電源といいますか熱源も併せた話なんですが、これから省エネとか、あるいはそれと併せてCO2を減らしていくという意味でいうと、私はこの部分をしっかりと地域に普及させていくことが非常に重要だというふうに思っています。
ちょっとPRめきますが、民進党としては今、衆議院にこの地域の分散型電源に関わる法案を四つ提出をさせていただいておりますが、我々としては推進をしていきたいというふうに思っています。
それで、これちょっと原澤先生のお話にも関わるんですが、こういう地域で自立していくエネルギーをどんどん普及させていくということが、私、原澤先生の書き物を拝見させていただいて、いわゆる適応について地域でしっかりやることが非常に大きなポイントになるというお話ございました。やはり、自前のエネルギーシステムをきちっと持っていくということが地域の皆さんのエネルギーや温暖化に対する関心を喚起することにもなりますし、ひいては、そのことがいわゆる適応計画をそれぞれ地域に合ったものをしっかり作って対応していくということにもつながるんではないかというふうに思っているんですが、この点について、三人の参考人の皆さんから御所見いただければというふうに思います。
この発言だけを見る →次に、上園参考人と、できれば原澤先生、山岸先生もお答えいただきたいんですが、私は今、上園参考人の方から御提案のあったいわゆる地域の自立、それから熱を使ったいわゆる地域の分散型電源といいますか熱源も併せた話なんですが、これから省エネとか、あるいはそれと併せてCO2を減らしていくという意味でいうと、私はこの部分をしっかりと地域に普及させていくことが非常に重要だというふうに思っています。
ちょっとPRめきますが、民進党としては今、衆議院にこの地域の分散型電源に関わる法案を四つ提出をさせていただいておりますが、我々としては推進をしていきたいというふうに思っています。
それで、これちょっと原澤先生のお話にも関わるんですが、こういう地域で自立していくエネルギーをどんどん普及させていくということが、私、原澤先生の書き物を拝見させていただいて、いわゆる適応について地域でしっかりやることが非常に大きなポイントになるというお話ございました。やはり、自前のエネルギーシステムをきちっと持っていくということが地域の皆さんのエネルギーや温暖化に対する関心を喚起することにもなりますし、ひいては、そのことがいわゆる適応計画をそれぞれ地域に合ったものをしっかり作って対応していくということにもつながるんではないかというふうに思っているんですが、この点について、三人の参考人の皆さんから御所見いただければというふうに思います。
磯
上
上園昌武#26
○参考人(上園昌武君) 地域の自立、あるいは再生可能エネルギー、省エネを地域でどんどん普及させるこの地域分散のエネルギー、これ是非法制度で作っていただきたいなというふうに考えております。
それについて、なぜこれがなかなか進んでこないのかということについてなんですが、一番大きな理由というのは、省エネであったり再エネ、特に再エネの熱利用について事例を、実例というものを余り知らないというかその情報が余りないという、その辺りが大きいのかなというふうに考えております。
省エネとか再エネの技術自体はかなり汎用的なもので、そんなに大掛かりですごい最先端の技術というものは要らないものがかなりあると思うんですけれども、この再エネの、特に熱の事業というもの、これがなかなか進んでこないというのは、事例がないというのが大きいのかと思います。
ですから、モデル事業のようなものを、非常に小さな規模でいいと思うんですけれども、それを各自治体、都道府県ぐらいのところでもいいと思うんですが、これをどんどんつくっていくと、やがて、ああ、できるんだなと、さらに、その効果が非常に大きいんだなということが分かってくると徐々に普及というのが進んでいくのではないかというふうに考えております。大きな補助金とか技術開発を伴うというものではなく、非常に小さな単位でいいので、それを見せるという、実績を示していくということが非常に重要かと考えております。
以上です。
この発言だけを見る →それについて、なぜこれがなかなか進んでこないのかということについてなんですが、一番大きな理由というのは、省エネであったり再エネ、特に再エネの熱利用について事例を、実例というものを余り知らないというかその情報が余りないという、その辺りが大きいのかなというふうに考えております。
省エネとか再エネの技術自体はかなり汎用的なもので、そんなに大掛かりですごい最先端の技術というものは要らないものがかなりあると思うんですけれども、この再エネの、特に熱の事業というもの、これがなかなか進んでこないというのは、事例がないというのが大きいのかと思います。
ですから、モデル事業のようなものを、非常に小さな規模でいいと思うんですけれども、それを各自治体、都道府県ぐらいのところでもいいと思うんですが、これをどんどんつくっていくと、やがて、ああ、できるんだなと、さらに、その効果が非常に大きいんだなということが分かってくると徐々に普及というのが進んでいくのではないかというふうに考えております。大きな補助金とか技術開発を伴うというものではなく、非常に小さな単位でいいので、それを見せるという、実績を示していくということが非常に重要かと考えております。
以上です。
原
原澤英夫#27
○参考人(原澤英夫君) 先生のおっしゃったとおり、非常に地域創生とかやっぱり地域単位で、昔から地産地消というような言葉があるんですが、エネルギーについてもそういった方向性があるのかなと。特に、太陽光発電、メガソーラーとなるとちょっと別ですけれども、言わば家庭用の太陽光発電を張ったような家が増えてきて、その分エネルギー利用が減ってきているとか、やっぱり新しい方向性が出てきて、国全体としては、地域によって太陽の日射時間が長かったり風が強かったりするので、やっぱり地域という単位で考えていくことが必要かと思います。
先ほど、適応策という話をさせていただいて、温暖化対策そのものは、緩和策については全国規模で一律にできますけれども、地域によって例えば暑い寒いとか、風が強いとか弱いとかという地域性があると。そこでやはり影響を考えていくということで自治体が非常に重要な、あるいは地域の住民が非常に重要になってきますけれども、それが今回の法案では複数の自治体が一緒に計画作りをできるということがありますので、まさにその地域をいかに創生していくかという中でエネルギーを考えていく必要がありますし、また、地域住民の方も、温暖化をやはり危機感を持っていただくことによって、エネルギーの問題ですとか温暖化の影響の問題、適応策の問題を一緒に考えていただけるいい機会になるのではないかと思っています。
熱の利用については、やはり電気をおこすと同時に熱も使わなきゃいけないということなんですが、やっぱり施設がどこにあるかによって熱の利用というのがかなり限定されてきたというようなこともありますので、まさにコンパクトシティーで、中心街に集めて、そこで熱と電気を発生させて両方をうまく使うというような、そういう工夫なんかも今後できていくのではないかと思います。
まさに、地域がやはりエネルギーあるいは温暖化対策、適応策の中核になっていくということになれば、一層その削減目標の達成に近づくのではないかと思います。
この発言だけを見る →先ほど、適応策という話をさせていただいて、温暖化対策そのものは、緩和策については全国規模で一律にできますけれども、地域によって例えば暑い寒いとか、風が強いとか弱いとかという地域性があると。そこでやはり影響を考えていくということで自治体が非常に重要な、あるいは地域の住民が非常に重要になってきますけれども、それが今回の法案では複数の自治体が一緒に計画作りをできるということがありますので、まさにその地域をいかに創生していくかという中でエネルギーを考えていく必要がありますし、また、地域住民の方も、温暖化をやはり危機感を持っていただくことによって、エネルギーの問題ですとか温暖化の影響の問題、適応策の問題を一緒に考えていただけるいい機会になるのではないかと思っています。
熱の利用については、やはり電気をおこすと同時に熱も使わなきゃいけないということなんですが、やっぱり施設がどこにあるかによって熱の利用というのがかなり限定されてきたというようなこともありますので、まさにコンパクトシティーで、中心街に集めて、そこで熱と電気を発生させて両方をうまく使うというような、そういう工夫なんかも今後できていくのではないかと思います。
まさに、地域がやはりエネルギーあるいは温暖化対策、適応策の中核になっていくということになれば、一層その削減目標の達成に近づくのではないかと思います。
山
山岸尚之#28
○参考人(山岸尚之君) 二点申し上げます。
地域と中央のバランスあるいは協調といったポイントが一つあります。
一つは、先ほど申し上げたような再生可能エネルギーの大量普及のためには、中央若しくは大規模資本による展開というのも必要ではあります。他方で、昨今、特に太陽光の分野で話題となって懸念が上がってきてしまっているのは、中央から大きな資本がやってきて太陽光パネルたくさん造ったけれども地域にちっとも利益が落ちていないじゃないかということで地域の反感を買ってしまうというようなケースが出てきております。
こうしたケースは、決して再生可能エネルギー全般の将来にとっても、そして地域経済にとっても良いことではないので、一方ではそうしたものもうまく活用しつつ、他方では地域にもきちんと利益が落ちるような仕組みにしていかなければいけないというふうに思います。このバランスをどうやって取っていくのかというのが今後結構大きな課題かなというふうに思います。
二点目は、地域の懸念についてどうやって応えていくのかという点です。
先ほど申し上げた太陽光等々に対する懸念の中には、建ててはいけないような場所に太陽光パネルを設置してしまったというようなケースもたくさんあります。この点につきましては、手前みそにはなりますけれども、私どもWWFジャパンとして、徳島県の鳴門市でゾーニングマップというものを作る試みを始めております。地域の自治体さんとそして地域の団体さんと協力して、どういう場所であれば例えば風車を建てていいんでしょうかということを、いろんな地域の専門家に聞いて回って、例えば防災上の懸念はここにあります、生態系上の懸念はここにありますといったことをマップ上に落としていくというような試みを実は始めております。
まだまだ小さな取組ですけれども、こうした下準備のようなものを各地域でやって、それが全国的にあれば、いざ開発をしたいと思ったときによりスムーズに地域との合意ができるのではないかというふうに考えております。
この発言だけを見る →地域と中央のバランスあるいは協調といったポイントが一つあります。
一つは、先ほど申し上げたような再生可能エネルギーの大量普及のためには、中央若しくは大規模資本による展開というのも必要ではあります。他方で、昨今、特に太陽光の分野で話題となって懸念が上がってきてしまっているのは、中央から大きな資本がやってきて太陽光パネルたくさん造ったけれども地域にちっとも利益が落ちていないじゃないかということで地域の反感を買ってしまうというようなケースが出てきております。
こうしたケースは、決して再生可能エネルギー全般の将来にとっても、そして地域経済にとっても良いことではないので、一方ではそうしたものもうまく活用しつつ、他方では地域にもきちんと利益が落ちるような仕組みにしていかなければいけないというふうに思います。このバランスをどうやって取っていくのかというのが今後結構大きな課題かなというふうに思います。
二点目は、地域の懸念についてどうやって応えていくのかという点です。
先ほど申し上げた太陽光等々に対する懸念の中には、建ててはいけないような場所に太陽光パネルを設置してしまったというようなケースもたくさんあります。この点につきましては、手前みそにはなりますけれども、私どもWWFジャパンとして、徳島県の鳴門市でゾーニングマップというものを作る試みを始めております。地域の自治体さんとそして地域の団体さんと協力して、どういう場所であれば例えば風車を建てていいんでしょうかということを、いろんな地域の専門家に聞いて回って、例えば防災上の懸念はここにあります、生態系上の懸念はここにありますといったことをマップ上に落としていくというような試みを実は始めております。
まだまだ小さな取組ですけれども、こうした下準備のようなものを各地域でやって、それが全国的にあれば、いざ開発をしたいと思ったときによりスムーズに地域との合意ができるのではないかというふうに考えております。
直
直嶋正行#29
○直嶋正行君 あと一点、簡潔に原澤先生にお伺いしたいんですが、特に適応については、政府の適応計画というのは一応できているんですが、先生もどこか書き物の中でお話しされていますように、非常に緩和に比べると認知度が低くて、まだ余り関心持たれていないんですね。
それで、私どもは、この適応についてはきちっとやはり法律を作って、これから具体的にその法律に基づいて国民的にやっていく必要があるというふうに思っているんですが、先生は審議会のたしかメンバーだというふうにお聞きしていますが、こういった、立法してきちっとやるべきじゃないかという議論は審議会等ではなかったんでしょうか。何か議論があったんでしたら、御紹介いただければと思うんですが。
この発言だけを見る →それで、私どもは、この適応についてはきちっとやはり法律を作って、これから具体的にその法律に基づいて国民的にやっていく必要があるというふうに思っているんですが、先生は審議会のたしかメンバーだというふうにお聞きしていますが、こういった、立法してきちっとやるべきじゃないかという議論は審議会等ではなかったんでしょうか。何か議論があったんでしたら、御紹介いただければと思うんですが。