外務委員会

2017-05-31 衆議院 全181発言

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会議録情報#0
平成二十九年五月三十一日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 三ッ矢憲生君
   理事 黄川田仁志君 理事 新藤 義孝君
   理事 土屋 品子君 理事 中山 泰秀君
   理事 長尾  敬君 理事 小熊 慎司君
   理事 寺田  学君 理事 岡本 三成君
      今津  寛君    小田原 潔君
      小渕 優子君    大野敬太郎君
      鬼木  誠君    加藤 寛治君
      熊田 裕通君    國場幸之助君
      佐々木 紀君    島田 佳和君
      鈴木 隼人君    武井 俊輔君
      辻  清人君    松島みどり君
      山田 美樹君    和田 義明君
      石関 貴史君    吉良 州司君
      中川 正春君    原口 一博君
      渡辺  周君    浜地 雅一君
      笠井  亮君    足立 康史君
    …………………………………
   外務大臣         岸田 文雄君
   法務副大臣        盛山 正仁君
   防衛副大臣        若宮 健嗣君
   外務大臣政務官      小田原 潔君
   外務大臣政務官      武井 俊輔君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  市川 正樹君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  田中 勝也君
   政府参考人
   (内閣府総合海洋政策推進事務局長)        甲斐 正彰君
   政府参考人
   (公正取引委員会事務総局経済取引局長)      山田 昭典君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 菊池  浩君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 佐々木聖子君
   政府参考人
   (公安調査庁次長)    杉山 治樹君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 宇山 智哉君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 相木 俊宏君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 森 美樹夫君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 岡田 健一君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 大鷹 正人君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 飯島 俊郎君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 志水 史雄君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 小泉  勉君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    森  健良君
   政府参考人
   (経済産業省通商政策局通商機構部長)       渡辺 哲也君
   政府参考人
   (海上保安庁次長)    花角 英世君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房長)   豊田  硬君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局次長) 岡  真臣君
   政府参考人
   (防衛省統合幕僚監部総括官)           辰己 昌良君
   外務委員会専門員     辻本 頼昭君
    —————————————
委員の異動
五月三十日
 辞任
  玉城デニー君
同日
            補欠選任
             鬼木  誠君
同月三十一日
 辞任         補欠選任
  武井 俊輔君     國場幸之助君
  山田 美樹君     和田 義明君
同日
 辞任         補欠選任
  國場幸之助君     加藤 寛治君
  和田 義明君     山田 美樹君
同日
 辞任         補欠選任
  加藤 寛治君     武井 俊輔君
    —————————————
五月二十三日
 沖縄県民の民意尊重と、基地の押しつけ撤回に関する請願(畑野君枝君紹介)(第一一六六号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第一二六四号)
 日印原子力協定を承認・批准しないことに関する請願(笠井亮君紹介)(第一二四八号)
 同(近藤昭一君紹介)(第一二四九号)
 同(笠井亮君紹介)(第一二六五号)
同月三十日
 日印原子力協定を承認・批准しないことに関する請願(逢坂誠二君紹介)(第一三三八号)
 同(近藤昭一君紹介)(第一三三九号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国際情勢に関する件
     ————◇—————
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三ッ矢憲生#1
○三ッ矢委員長 これより会議を開きます。
 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房審議官宇山智哉君、大臣官房審議官相木俊宏君、大臣官房審議官森美樹夫君、大臣官房参事官岡田健一君、大臣官房参事官大鷹正人君、大臣官房参事官飯島俊郎君、大臣官房参事官志水史雄君、大臣官房参事官小泉勉君、北米局長森健良君、内閣官房内閣審議官市川正樹君、内閣審議官田中勝也君、内閣府総合海洋政策推進事務局長甲斐正彰君、公正取引委員会事務総局経済取引局長山田昭典君、法務省大臣官房審議官菊池浩君、大臣官房審議官佐々木聖子君、公安調査庁次長杉山治樹君、経済産業省通商政策局通商機構部長渡辺哲也君、海上保安庁次長花角英世君、防衛省大臣官房長豊田硬君、防衛政策局次長岡真臣君、統合幕僚監部総括官辰己昌良君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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三ッ矢憲生#2
○三ッ矢委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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三ッ矢憲生#3
○三ッ矢委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。新藤義孝君。
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新藤義孝#4
○新藤委員 皆さん、おはようございます。自民党の新藤義孝でございます。
 きょうは、同僚の理解を得てこの機会をいただいたことを、まず感謝を申し上げたいと思います。
 そして、私は、昨年に続きまして、この外務委員会の筆頭理事を務めさせていただきました。昨年は、法律が一本に条約が十本だったんです。今国会は、法律一本、そして条約は二十本付託をされておりました。ですから倍の付託を得たわけでありますが、与党の理事また委員のメンバーに御協力をいただきながら、野党の寺田筆頭を初め皆さん理事会メンバーと本当にいろいろな協議をしました。対立もございましたし、さまざまな話し合いを行ったわけであります。しかし、結果として、全ての案件を可決、参議院に送ることができたということでございまして、これは外務委員会の歴史に残る大きな成果ではなかったか、このように私は思うわけでございまして、まず、皆さんと喜び合いたいと思います。拍手
 それから、何よりも、私たちはこの委員会の責任を果たす。それは、条約審議を行っていく、付託された案件を審議する、これにあわせて、外務委員会の質疑を通して外交の質を深めていく、高めていく、さまざまな観点からいろいろな議論をやって、政府に影響を行使し、また参考にしてもらう。その意味において、私は、この委員会はことしすごくいい仕事をしたと、みんなで一緒に胸を張っていいと思うんです。
 それは、一般質疑の質疑時間、過去三年間で最長です。それから、一回当たりの平均時間は、過去五年間で最も多くとった。これは結果ではなくて、そういうことをするから条約をきちんと審議していこうじゃないかという、与野党の協議の中でその目標が達成できたという意味において喜びとしたわけであります。
 やはり、ずっと質問を拝聴していて、各党、与党も含めて質問の質がどんどん深まっていった。与党側はもう二回りしていますから。野党の皆さんもかなり何度もやっていただくようになった。これは、ぜひこのよき伝統といいますか前例をこれまた次の委員会にも踏襲していきたいものだ、このように思うわけであります。
 その意味で、まず冒頭に、これまでの岸田外交、安倍外交、こういったものについて、総括を一度してみたらどうかと思うのであります。
 安倍総理の在職日数は、第一次政権を含めると千九百八十日を超えました。これは、明治からも含めて歴代の五位、そして戦後の首相では三位です。このまま続けていけば我が国の歴代最長政権になる可能性も視野に入ってきている、こういう中でございます。
 では、こんなことを、私たち、最初に自民党が政権に復帰して安倍内閣ができたときに予想したんだろうか、また狙ったんだろうか。とんでもない話でございまして、物すごい緊張感の中で、あのとき私たちが、自民党が再び政権に戻って、そして、ここでしっかり国を立て直すことができなければ、もうこの国、国民はばらばらになってしまう、そういう危機感のもとで始めたことをよく覚えています。私も閣僚の中に入れていただきましたし、岸田大臣とともに、本当に緊張感を持って仕事をした。そのことは今でも強烈に、そう思っていますし、記憶しています。
 そして、岸田大臣も、何と、外務大臣としては、専任外務大臣としては戦後最長を更新中ということでございまして、これはまことにすばらしい仕事をされている、私はそのように敬意を表したいと思うんです。拍手
 そういう中で、日本を取り巻く環境、日本自身が変わってということもありますが、世界はもっと変わっている。アメリカも、もう既に世界の警察ではないと宣言をし、アメリカ・ファーストなどというような言葉、これが国民の共感を得るようになってしまった。そして、ロシアのクリミアの併合、これは戦後の秩序を乱すものです。しかし、そういう現実がございます。中国の台頭、また、中国がどのようにこの世界の中で処していくのか、こういった問題もあれば、何よりもテロの問題、地域的な、限定的ではあるが、さまざまな紛争がやはりとどまらない。
 こういう中で、私たちはどういう国をつくっていかなくてはいけないのか。そして、世界の中でどんな外交をしていくべきなのか。ぜひこれは、岸田大臣が描く日本の外交のミッションとビジョン、こういったものを少し御披瀝いただきたいかなというふうに思うわけであります。
 経済を成長させる、それから平和構築を行う、最近のSDGsというのは、これはとても重要な提案だと思っておりますけれども、そして、国としての基本問題である領土問題、こういったものも解決していかなくてはいけないと思います。ぜひ、岸田外交のミッションとビジョン、ひとつお聞かせいただきたいと思います。
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岸田文雄#5
○岸田国務大臣 まず冒頭、新藤委員の方から、この国会における外務委員会での御審議について触れていただきました。この通常国会には、本数としましては、法案一本、条約二十本の御審議をお願いしているわけですが、これは本数からいいますと、外務委員会としては過去最高タイ記録であると思います。
 数だけではなくして、ACSAですとか日印原子力協定ですとか、大変重要な条約等も含まれておりました。大変重たい、そして充実した御審議をいただいたこと、改めて、与野党の理事の皆様方、また委員会の委員の皆様方に心から感謝を申し上げます。
 ただ、国会はまだ続いておりますので、最後までひとつよろしくお願いを申し上げます。
 その上で、御質問にお答えさせていただきます。
 私は、今日まで、たびたび申し上げておりますが、外交を進めるに当たって、三本柱、日米同盟の強化、そして近隣諸国との関係の強化、そして経済外交の推進、この三本柱を重視して外交を進め、それに加えて、グローバルな課題にもしっかり汗をかいていかなければならない、こういったことで外交を進めてきたわけですが、今日、委員が御指摘になられましたように、国際的にも、一方的な現状変更の試みが各地で行われています。また、保護主義ですとか内向き志向ですとか、あるいは自国第一主義、こういったことも言われるような状況であります。国際的にも大変不透明な時代を迎えているというのを改めて強く感じます。
 こういった不透明な時代だからこそ、やはり、外交を進めるに当たって一つの羅針盤というものが必要なのではないか、こんなことを最近強く感じています。そして、羅針盤として一つ挙げるとしたならば、やはり、自由ですとか民主主義ですとか法の支配ですとか人権ですとか、こうした国際社会がこれまでも大事にしてきた基本的な価値観、こうした基本的な価値観を大事にするということが求められるのではないかと感じています。
 先日のG7タオルミーナ・サミットにおいても、改めて基本的な価値を重視しながら結束することが確認をされたわけですが、こうした基本的な価値を羅針盤にすることをこれから考えていかなければならないのではないか。
 さらに言うと、こうした時代だからこそ、バランス感覚というものが大事なのではないか。地域におけるバランス、国と国とのバランス、さらには、我が国の国益を大事にするという政策と国際的なグローバルな課題に汗をかくということのバランス、さらには北朝鮮問題においても、外交をしっかり進め、我が国の防衛体制をしっかり整え、そして日米同盟の抑止力、対処力を強める、こういったバランスが大事なのではないか。
 こうした基本的な価値とバランスを重視することによって、国際社会において日本の発言力や存在感を高める、そして国民の外交に対する理解や安心を高めていく、これがあるべき姿なのではないかと思います。
 そして、それに加えて、委員が平素から強調されております、日本の正しい姿を国際社会に発信をしていく、戦略的な対外発信、日本の姿を理解していただくためにも大事なのではないか。こういった点を大事にしながら、ぜひ外交を進めていきたい、このように考えます。
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新藤義孝#6
○新藤委員 このバランス、安定、そして革新、そういうものを備えながらお仕事されていることが、やはり歴代最長の外務大臣としてお続けになっていることだと思いますし、大いにこれからも活躍を期待しながら、私たちもバックアップをさせていただきたい、このように思います。
 そして、つまるところ、我々、国の目標、それは国民を幸せにするということ。だとするならば、この外交において、経済を発展させ、世界と交わる中で、国力を増し国を発展させる、それによって国民の幸せがつくっていける。あわせて、この国を守り、安全保障体制を確立させることで国民の幸せをつくることができる。そういう意味において、やはり私たちが取り組まざるを得ないのは、経済の関係、貿易の関係、いろいろやってきましたけれども、ここのところで、安全保障のことは真剣にさらに取り組まなければいけない、こういう状況が生まれているということでございます。
 とりもなおさず、北朝鮮のミサイルの挑発、核実験も含めて、これがとまらない、深刻な脅威になりつつある。こういう中で、さあ、どのように圧力を高め、北朝鮮を私たちが求める正しい姿にさせていくか、こういう取り組みが必要だと思います。
 外交的な圧力を高める努力、これはマックスパワーでやっていると思います。特に日本は、安倍総理また岸田大臣が中心となりまして、G7サミットにおいても、北朝鮮が国際的な課題における最優先事項に位置づけられた。北朝鮮の核実験と弾道ミサイル発射を最も強い言葉で非難し措置を強化する、こういう首脳コミュニケが出されているわけですから、外交成果は最大限発揮されているわけです。
 しかし、その最大限発揮された外交の舞台が終わった直後に、ミサイルを平然と撃ってくる。こういうことですから、肝心の北朝鮮に対して功を奏していない、こういう状態と言わざるを得ない。ですから、国連と我が国独自の経済制裁が功を奏していないとするならば、さらなる制裁強化を、しかも実効性ある制裁強化をしなければいけない。
 そのためにどうするかということで、大臣からも、今お話しできる範囲で、しかし、やはりきちんとそれが委員会や国民に対して伝わるようなお答えをいただきたいと思うんですが。
 まず、岸田大臣、五月二十九日、ティラーソン米国務長官と日米外相電話会談を行った際に、日米の防衛能力の向上へ具体的な行動をとる、こういったことが申し合わされたわけであります。日米の枠組みによる弾道ミサイル防衛強化のためのイージス・アショアの導入であるとか、新たな装備を整備することも視野にあるのではないか、私はそう推測いたしますが、今後の検討の方向性、日米の防衛能力の向上、具体的な行動をとる、そういった中で、検討の方向性また必要な要素について、今お答えできることで結構ですが、お話しいただきたいと思います。
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岸田文雄#7
○岸田国務大臣 まず、二十九日の日米外相電話会談における御指摘の発言等の具体的な中身については控えますが、ただ、現実、北朝鮮が弾道ミサイル開発を着々と進めている、こういった状況を考えるならば、我が国として、まずは我が国の防衛力をしっかり強化し、あわせて日米同盟の抑止力、対処力を向上させていく、こういった取り組みは重要であると考えます。
 そして、現時点では、御指摘のイージス・アショアといった新たな装備品について、導入に向けた具体的な検討を行っているわけではありませんが、ただ、防衛大綱におきまして「我が国の弾道ミサイル対処能力の総合的な向上を図る。」、このようにされておりますし、現在、防衛省において、こうした新規装備品を含めた将来の弾道ミサイル迎撃体制の調査研究を行う、こういった種々の検討を行っている、このように承知をしております。
 ぜひ今後とも、日米の適切な役割分担に基づいて弾道ミサイル防衛、これは万全を期していくことが重要であると認識をいたします。
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新藤義孝#8
○新藤委員 そして、ティラソン国務長官との間では、中国の役割が重要だ、中国にしっかり働きかけをしていこう、こういう点で一致した、こういうお話も聞いておりますが、きのうは中国のヨウケツチ国務委員と会談をされた、このように承知をしております。北朝鮮に最も大きな影響力を持つのは中国です。貿易額の九割を依存し、原油の供給も中国に依存、北朝鮮労働者の受け入れが北の外貨の獲得の要因にもなっている。
 そういう中で、今後、中国が北朝鮮に対してどういうふうに役割を果たしていってくれるのか、圧力強化の可能性についてどのような期待と見通しがあるのか。これもお答えがなかなか難しいのを承知の上で聞いているわけでありますから、しっかりとお答えをいただきたいと思います。
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岸田文雄#9
○岸田国務大臣 北朝鮮問題に対処するに当たって、国連安保理の常任理事国であり、そして六者会合の議長であり、そして北朝鮮の貿易の九割を占めている中国の存在は大変重要であるということは言うまでもありません。こうした認識に基づいて、国際社会と連携しながら、中国に責任ある役割を果たすことを求めてきているわけです。
 私も二月、四月に日中外相会談を行い、王毅外交部長に対して責任ある対応を求めたわけでありますし、御指摘の昨日のヨウケツチ国務委員との会談においても、今は北朝鮮への圧力を強化することが重要である、中国の役割は極めて重要であり、建設的な役割を果たしてほしい、こうした強い働きかけを行いました。
 安倍総理も先日のG7タオルミーナ・サミットにおいて、中国の役割の重要性を指摘し、北朝鮮に圧力をかける上でさらなる役割を果たすよう促していきたい、こうした指摘を行った次第です。
 その一方で、中国は、五十万トンの石油を北朝鮮に供給しているほか、北朝鮮から派遣された海外労働者を受け入れている、こうした情報も承知をしております。
 政府としては、こうした情報も踏まえながら、引き続き、米国を初め国際社会とともに中国に働きかけを行い、そして、北朝鮮制裁委員会等、国連や国際社会の場におけるこうした安保理決議の履行状況を把握する仕組みに貢献しながら、中国の動向を注視していきたい、このように考えます。
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新藤義孝#10
○新藤委員 ありがとうございます。
 大いに期待をしたい、このように思います。
 そして三つ目には、我が国の制裁をどうやって強化していくか、こういうことだと思います。
 今いろいろと議論されている中では、セカンダリーサンクションの実施ですとかキャッチオール規制を導入しようではないか、こういうような検討がなされているわけでありますが、我が国独自の制裁を厳格化する、そして強化する、絶対にやっていかなきゃいけないと思います。
 ちなみに、対話と圧力という言葉、これは川口順子大臣のときに始まったんですけれども、私、ちょうど外務政務官でございまして、実は、幹部会議の中で、いろいろ外務省から、こんなようなことができる、硬軟取りまぜたこういったことができるといったときに、たまたまですが、これは対話と圧力だということで、その名称を宣言したのは私でございまして、これは使われるとうれしいんですけれども、でも誰も知らない、こういうことなんですが、とにかくしっかりとやっていかなきゃいけない。
 これは、今お答えを聞いても、答えようのない、検討していると。最も一番重要なところだと思いますから、しっかりやってほしい、こういうことで要望して、きょうは終わりにしたいと思います。
 その上で、国の成立三要素。国民を幸せにするために国はある。であるならば、国はどうやって成り立つか。これは、国民意識の統合、それから領土の保全、そしてそこに主権を確立させる、これが国家成立の三要素と言われているし、私はそう思っているんです。
 その意味において、外交が領土を保全したり主権を確立すること、これは国を形成する基本的な問題だ。そういう意味において、今、私たちの国に対して北朝鮮のミサイルの脅威が増して、そちらに皆さんが目を向けている、大事なことです。なんですが、一方で、実は、日本の領海やそれを取り巻く排他的経済水域に対して、韓国、中国、台湾の動きが活発化している。これをきょうはきちんと取り上げたいと思うんです。
 お手元の資料をごらんいただきますと、これは韓国の例でございますけれども、五月の十七日に韓国の海洋調査船が、我が国の事前同意を得ることなく、竹島周辺の排他的経済水域内で海中にワイヤを投入した。我が国領海に侵入、漂泊し、これはこの二年間で四回発生している、こういうことでございます。
 実は、韓国がこういうことを起こしたのは、二〇〇六年、十一年前です。去年からまたこういった海洋調査が始まりました。十年間動いていなかったことが、ここで立て続けに起こっている。この意味というものをしっかりチェックしていかなければいけない、このように私は思っているんです。
 この十七日に入ってきたヘヤン二〇〇〇という韓国の国立海洋調査院の船は、海底地形を調査して、それを国連に、韓国独自の地形名を、日本の名前の上にかぶせて申請しようとしている。私たちは絶対受け入れられない。であるならば、我々も同様の調査をやるぞというので、双方が巡視船を出すぞという、物すごい厳しい状態にまで陥ったんです。
 当時、麻生外務大臣、そして安倍官房長官、韓国は潘基文外交通商部長官。こういうときに、平成十八年の五月三十一日というんですから、実は、ちょうど十一年前のきょう、私はこの外務委員会で質問して、この問題を取り上げているんです。また、何と、そのとき土屋品子さんが理事だったという、すごい御縁なんですけれども。
 いわくつきの船が十年ぶりに入ってきて、同じ海域で調査をしている。韓国は一体何の意図を持って入ってきたのか、今のところわからない。こういう状態です。
 それから、尖閣諸島の周辺海域、中国海洋調査船の活動は、中国公船が入ってきて、今接続にいますとか領海に入ってきたというのが報道でなされるんですけれども、実は、国連海洋法条約に基づく事前同意申請を行わなかったり、同意と異なる地域で活動する特異行動と呼ばれる件数、昨年が十一回、おととしが二十二回、そういうふうに行われているわけなんです。そして、五月の十八日、韓国の調査船が入ってきた十七日の翌日ですよ、十八日には、尖閣の領海で、領海侵入した中国公船の甲板からドローンが初めて飛行された、こういう動き。示し合わせているわけではないが、そういうことが起きるんです。
 そして、与那国島付近の我が国EEZでは、台湾の海洋調査船が昨年八回入っている。そして何と、今も入っていると思いますよ、直近のきのうの夜までの情報ではまだ抜けていないんだから。土曜日に入ってきて、出たり入ったりしながら、今まだ我が国EEZの中で、我々が受け入れられない調査をやっている。
 まず、海上保安庁。こういう現場海域でこれは厳正な対処をしていると思いますが、この各国調査船が行っている活動、それから船が使用している観測機器などから、一体各国は何の目的を持って調査しているのか、状況を把握している範囲で答えてもらいたいと思います。
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花角英世#11
○花角政府参考人 お答えいたします。
 我が国排他的経済水域において、外国海洋調査船による我が国の同意を得ない調査活動が確認された場合、海上保安庁では、直ちに関係機関と連携しつつ、現場において巡視船による中止要求あるいは継続的に監視するなど、適切に対応を行っております。
 こうした状況から申し上げますと、各国の海洋調査目的について確たることを申し上げることは困難でありますけれども、地殻構造の調査、それから海底地質の調査、水質の調査といった海洋調査を実施している可能性があると考えております。
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新藤義孝#12
○新藤委員 はっきり相手が言わないものだから不明と言わざるを得ないんですが、でも、想定とすれば、例えば韓国の調査の狙いは、国連海底地形名小委員会、SCUFNですね、ここに竹島周辺の海底地形名の提案を行うのではないかという可能性がある。中国の調査の狙いは大陸棚の延伸、既にこれは申請を出しているわけですから、これは日本が同意していないので審査は行われておりませんが、韓国側はそういう野心を持って、中国の大陸棚の延伸を沖縄トラフまで持っていこう、こういうための基礎調査をやっている。であるならば、私たちは私たちで、しっかりとした対抗をしていかなければいけない、対応していかなければいけない、このように思うんです。
 ちょっと時間の関係で質問は飛ばしますけれども、まず、海上保安庁は、入ってくると広報しているんです。そして、私もそれをいただいています。ですから、手にとるようにわかるんです。では、それに対して外務省は、入ってくれば必ず抗議するなり何らかの対応はしているんですが、外務省広報はどうなっているんだ。
 これは私が確認すると、外務省は、聞かれれば答えるが積極的な国民に対する広報は行っていないということなわけなんですけれども。これはさまざまな理由、ゼロ、一〇〇で、広報する、しないということではないんですよ。だけれども、状況に応じてやはり、今どんなことが国に起きているのか、そういったことを、外務省としても広報の充実を検討してはいかがと私は思うんですけれども、外務省、どうですか。
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志水史雄#13
○志水政府参考人 お答え申し上げます。
 外国による我が国の排他的経済水域におきまして、我が国の同意のない調査を行うことは認められず、また、そのような調査が行われる場合には、調査の中止を求めるなど必要な措置をとるとともに、厳重な抗議などを行ってきております。それを対外的に広報するかどうかということに関しましては、外務省としても、委員の御指摘のとおり、外部からの照会に応じて、政府の対応ぶりにつき随時対外説明してきているところでございます。
 他方、今後どうするかということに関しましては、委員の御指摘も踏まえ、個別事案の状況などを踏まえつつ、具体的に判断していく必要があると考えております。
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新藤義孝#14
○新藤委員 これはしっかり充実させた方がいいと思いますし、新たなメカニズムをつくった方がいい。やはり、外交ルートを通じて、何をやっているんだと聞くのが一番わかるんですから。このことを含めて、今検討するということですから、これ以上は今申しませんが、これはきちんとウオッチをしていきたい、このように思っています。
 それから、次に海上保安庁ですが、これも私は自分で調べた結果があるので。結局、竹島周辺の調査、我が国がやっている調査というのは、放射能の影響調査、これは平成二十四年からやっていないんです。中断したままになっている。海流だとか海水温だとかのいわゆる海象調査、これは平成十八年からやっていない。ましてや、船舶の安全航行に必要な海図をつくるという意味でもやらなければいけない海底地形調査、昭和五十一年以来、この竹島周辺はやっていないということじゃないですか。これはやはりきちんとやるべきだと思いますよ。
 それから、尖閣の周辺についても、海象調査はやっているが、海底地形調査は平成二十一年以来やっていない。もう八年たちますね。
 ですから、こういう、対抗措置ではなくて、私たちの国が行政上必要なものは粛々とやっていかなければいけないという意味において、これはぜひ検討をして、さらに、足りないところ、やっていないことは穴を埋めるように要望したいというふうに思うんです。
 その意味で、大臣、ちょっとぜひこれは御協力いただきたいんですが、実は、この海洋調査というのは、海上保安庁だけではなくて、文科省もやっている、エネ庁もやっている、水産庁もやっている、政府でいろいろなところでやっているわけなんです。だけれども、今現状で全てを把握して、一体どこの海域で何の調査がいつ行われているのか、これを全体把握する状況にないわけです、政府は。
 ですから、何かやるときに、船を出すときに、もしかしたら共同でできることもあるかもしれない。それから、場合によると、政治的に外交的に問題があると思われて、ある省は調査を行っていないが、そういったことを全然承知していない省庁は平然と、そこで実は目をかいくぐってやっている、こういうことも起きる可能性があります。起きている可能性があります。
 ですから、私は、こういう海洋調査に関する総合調整の場、関係省庁の会議というのをきちんとつくったらいいんじゃないかと。去年は、海図の関係で関係省庁の会議を設けるべきだ、このように言ったんですけれども。これは海洋政策担当大臣がおりますよ、だけれども、外交にかかわることが、その調査にいろいろな影響を与えていることは事実なんです。
 ですから、これは、主要閣僚であって、外務大臣として、ぜひ閣僚間で連携をとって、こういう全体的な連絡調整の場を設ける、これはぜひ検討いただきたいと思うんですが、お考えはどうですか。
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岸田文雄#15
○岸田国務大臣 我が国は、広大な排他的経済水域を持ち、長い海岸線を持つ海洋国家であり、海上貿易とそして海洋資源を通じて経済発展をしてきた。こうした開かれて安定した海洋を追求してきた国ですので、委員の御指摘、これは大変重要であると思います。
 法とルールに基づいて取り組みを進めなければならない。その際に、省庁の連携はまことに重要だと思います。
 御指摘を踏まえて、まず、現状を一度確認させていただきたいと思います。その上で、足りないものは何なのか、必要なのは何なのか、こういったことについてぜひ検討をさせたいと思います。
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新藤義孝#16
○新藤委員 よろしくお願いします。
 こういう話は、やはり大臣間で話をするのが一番早いと思いますので、一度、松本大臣ともよくお話をいただきたい、あと、また石井国交大臣ともお話をいただきたい、このようにお願いをしておきます。
 そして、では、次に行きます。
 先ほど、国家を形成する三要素、領土の保全と主権の確立、こういう意味において、領土、主権問題をきちんと取り上げる、それから国民に啓発する。だとすれば、その前提としての資料の収集だとか分析、そして研究成果の発表、こういったものが必要だと。
 これは、昨年のこの外務委員会で御提案をさせていただいて、そして、大臣にはしっかり受けとめていただきながら、今年度の予算で、外務省が、領土、主権、歴史に係る調査研究事業、こういったものを予算措置して、今、これがいよいよ始まるわけであります。この成果を大いに期待したいと思います。
 私たちは、安倍内閣は、領土に関する三策というものを持っています。これは、まず、領土担当大臣を設置する。それから、領土問題に関係する所管組織をつくる。そして、調査研究の第三者研究を行う。この三つをもって領土問題をきちんと整理していこう、また解決に向けてのエンジンにしていこう、こういうふうにしたわけでございます。
 その意味において、時間がなくなってきていますので、これから新しい調査を行うのに対して、まず、これは、シンクタンクに委託を出しているんですけれども、その出した仕事が、そこにとどまらず、そこが事務局的な機能を持って、国内のさまざまな研究者、地方でまた現場でフィールドワークをやっている人たちも含めて、いろいろな方が入ってこられるような、そういう調査をするようにぜひ心がけてもらいたい、このように思います。
 それから、きょうは領土・主権対策企画調整室に来てもらっていますけれども、一方で、一次資料の収集という意味においては、政府は既にもう始めたわけです。これも、私たちの内閣、安倍内閣になってから始めたわけですけれども、すごく貴重な資料が、特に、新しい資料がことしも、三十点を含めた六百七十点の資料というのができました。ですから、こういうものを活用して、外務省が行っている調査事業と、それから内閣官房が行っているもの、これがきちんと連携するように要望をしておきたいというふうに思います。
 そして、これらの研究成果を、やはり、きちんとした論文を出して、そして位置づけを高めていかなきゃいけないんですね。その意味において、学会だとか、それから国際ジャーナルの雑誌だとか、そういうものに投稿するところまで、国際発信もきちんとしていく、こういったこともぜひやっていただきたい、このことをお願いしておきます。
 一つ一つこれをみんなやりたいんですが、ちょっと、いただいた時間の中でございますので、これはもう、この方向性を私の方から御要望して、それを捉まえてやっていただきたいというふうに思います。
 きょうは、せっかくですので、皆さんにもちょっと、歴史研究がなぜ必要かということを、ちょっとだけお示ししたいと思います。
 最初に、資料の二枚目、これは外務省のホームページです。ここに出ているのは、改正日本輿地路程という、長久保赤水という人がつくった図面で、日本で初めて竹島を入れた日本全図をつくった図面です。これは一八四六年製なんです。
 ところが、この問題で何が起きたと思いますか。
 先週、韓国のテレビ局が、長久保赤水というのは茨城の高萩市が地元なんですけれども、そこの関係者の方々のところにテレビ局が取材に行ったそうです。一枚めくってください、これが輿地路程の、赤水の一七七九年の初版版なんです。これはちっちゃくてわかりにくいので、もう一枚めくってください。すると、ここに、右上、上の方に松島と書いてありますが、これが竹島です。当時は松島と呼ばれていました。実は、韓国側は、ここに色がついていないので、これは、日本は竹島を日本領として認識していなかった、朝鮮領として考えたあかしだと言っているんです。
 だけれども、見てください。下にある、長門だとか大臣の地元だとか、あ、安芸はさすがに色がついているね、備後だとか、日本国内も色がついていないんですよ。これは単なる便宜上の問題なのに、色がついていないから日本ではないと主張しているんです。
 ところが、何と、この外務省のホームページに出ている一八四六年版には色がついているんですよ。これは、赤水が亡くなった後ずっと、江戸の幕末に出た図面で、たまたまわかりやすく外務省が使ったのかもしれないけれども、これは、韓国のテレビは、本当は色がついていないのに、色がついている図面を使っている、だから、本当は日本は、やはり、色のことを意識していて、竹島を朝鮮領として思っていたんだ、この証拠だというテレビ番組をつくっていったんですよ。
 ですから、こういうことは学術研究をきちっと積み込んでいかないと。同じ地図でも、初版本であるか、赤水が生きていて監修したのは五版までなんです。全然これは関係ない、後からつくった、コピーしたようなものなんです。ですから、こういうことをきちんと調査しなきゃいけないということなんです。
 それから、もうあと本当に時間がなくなったので、申しわけありません、最後のページ。
 これは、ネクタイ、文在寅大統領ですよ。先日、文在寅大統領が、あちらではトクトアシカというんだそうですけれども、そんなものはいません、この世の中には。ニホンアシカです。だけれども、ニホンアシカは、韓国は、日本が侵略したときにアシカを乱獲して絶滅させた、だから、その気の毒なアシカは私たちのアシカよと言ってネクタイをつくっているんです。だけれども、全くでたらめ。
 これは、戦後の調査で、彼らが、韓国側の守備隊が、このアシカが五百頭いたと言っているんです。一九七〇年代まで目撃されているんですが、二〇一〇年に韓国政府が絶滅宣言をしているんです。だけれども、いつの間にか、日本は帝国時代に侵略をしてアシカを全部殺していった、かわいそうなアシカよ、これが我々の守るシンボルだとか言って、大統領がこういうネクタイをしているんです。だけれども、今度、岸田大臣、大統領と会ったときに、もしあちらがネクタイをしてきて、これは竹島のアシカですなんて言われて、ああそうですかと、知らなければ対応できないじゃないですか。
 ですから、あちらは緻密にこういう、何とも言えないんだけれども、でも、こういうことを一つ一つきちんと学術的に積み上げていかなきゃいけない。その意味においても、こういう歴史調査研究をしっかりやっていかなきゃいけないんだということをお訴えいたしまして、質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
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三ッ矢憲生#17
○三ッ矢委員長 次に、浜地雅一君。
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浜地雅一#18
○浜地委員 おはようございます。公明党の浜地雅一でございます。
 私も二十分時間をいただきましたので、早速質問に入りたいと思います。
 まずは、TOC条約、テロ等準備罪等々について、一問お聞きをしたいと思っています。
 私も法務委員会に一時所属をいたしまして、このテロ等準備罪の審議に当たりまして、五月の十九日に衆議院の法務委員会を通過し、二十三日に衆議院で通過をしたわけでございますが、私は、その法務委員会の中で、一つ、岸田大臣が五月二日に国連薬物犯罪事務所、UNODCを訪れた話を引用させていただきました。大臣はそのときは委員会には出席をなされておりませんでしたけれども、まさにこのときは、法務委員会では、このTOC条約がそもそもテロ対策なのかどうかということが争われておりまして、二〇〇〇年当時の採択のときの状況であるとか、さまざま議論があったわけでございます。
 その五月二日という、本当に大臣、お忙しい外交日程の中、そういった国会の審議も捉まえて、実際にこのUNODCというTOC条約を管轄する事務局のフェドートフ事務局長にお会いをされて、改めて、この条約というのはテロ犯罪についての条約である、誰もテロの脅威から逃れることができない中において非常に重要であり、日本の取り組みを評価する、そういったコメントを大臣との間で確認されたこと、これを御紹介させていただきました。
 五月二日というのは、法務委員会で法務委員長の解任決議が出まして、日本では、法務委員会、大事なテロ等準備罪の審議が進まない中、外務大臣におかれましては、外交において、しっかり、国際社会において、TOC条約またテロ等準備罪の重要性を確認されたこと、これを御紹介させていただいたところでございます。
 さらに、今回、五月の二十九日、フェドートフ事務局長、UNODCの事務局長よりステートメントが発信をされたと聞いておりますが、我が国のTOC条約締結に向けた取り組みについて、五月二十九日のステートメントというのはどういった内容であったのか、御紹介いただければと思います。
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岸田文雄#19
○岸田国務大臣 委員御指摘のように、国連の中において、国際組織犯罪防止条約の事務局を務めるのが国連薬物犯罪事務所、UNODCです。この条約の事務局であるUNODCのフェドートフ事務局長から、一昨日、五月二十九日、声明が発出されました。事務局長は、この声明の中で、テロ等準備罪処罰法案について、担保法案が衆議院を可決したことは、日本が既にTOC条約の締約国となっている百八十七の政府に加わることに向けた前向きな一歩であるとして、その衆議院通過を歓迎するとともに、本条約の締結に向けた我が国の取り組みへの支持、こうしたものを示した次第であります。
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浜地雅一#20
○浜地委員 ありがとうございます。
 五月二日に行かれたときには、TOC条約にしっかり日本が入ってほしいという、そういった会談の内容であったと思っていますが、改めて、衆議院で国内担保法、いわゆるテロ等準備罪が通過をしたことを受けての五月二十九日のフェドートフ事務局長の声明であります。
 その中で、国内担保法が衆議院を通過したことを大変評価されているわけでございまして、まさに国際社会においてはテロ等準備罪というものがTOC条約締結には必要であり、また、よく言われておりますとおり、国連の特別報告者と言われる方々が懸念を示されておりますけれども、そういったことというのは一切触れられずに評価をしているということは私は大事なことだろうと思っております。
 私も、岸田外務大臣にお仕えをした一昨年、政務官の時代に、ジュネーブでの国連人権理事会等にも出席をさせていただきました。ここにおきましても、国連特別報告者と言われる方とも会話をしたことはございますが、その雰囲気というものは私自身は感じております。それ以上は当然申し上げませんけれども。やはり一番大事なのは、グテーレス事務総長も、安倍総理との間で、国連報告者のそういった報告というものは、これは、国連の総意ではないんだ、あくまでも個人の資格で行動しているものだというところが非常に私は大事だろうと思っております。
 何といっても、TOC条約を採択しました二〇〇〇年の国連の総会におきまして、テロ対策であるということを明確に述べているわけでございます。国連総会というのはコンセンサスで決まるわけでございますので、まさにこれが国連の総意であろうというふうに思っています。
 加えまして、ただいま岸田外務大臣より御紹介いただきましたフェドートフUNODCの事務局長自身が国内担保法の衆議院通過を評価しているということを、まず冒頭、御紹介させていただきました。
 続きまして、テーマをかえます。テーマとしましては、日本企業の海外進出の支援というテーマで、さまざま御質問をしていきたいと思っています。
 先日、五月の十八日の日経新聞に、日本としては、今度の骨太の方針で、政府としましては国際商事仲裁を専門に扱う施設の設置に向けて官民を挙げて乗り出すというふうに記事にございました。
 我々公明党としても、やはり、企業が海外に進出する中で、進出した後の紛争であるとか、また安心して進出できるためには、国際仲裁機能というものを強化しなければいけないということで、公明党の成長戦略の提案の中にもこれをまとめております。先日、菅官房長官の方に手交をさせていただいたところでございます。
 きょう、資料一の一というふうにありますけれども、では、なぜこの国際仲裁というものが、裁判ではなくて、メリットがあるのかといったものの資料でございます。主に、二国間、また多国間の取引におきまして、こういった国際取引におきましては、合意管轄という、いわゆる裁判をどこでやるかという裁判を前提にした合意ではなくて、やはり当事者が、合意によって、裁判ではない制度によって、つまり仲裁というものを一般的に使われているというのが国際取引の今常識となっております。
 私の持っている資料の括弧書きのところでございますが、では、なぜ仲裁が選ばれるのかといいますと、まず非公開の手続である、裁判は公開が原則でございます、ですので、やはり、その中での、さまざまな契約の内容であるとか、また企業の機密というものが漏れないというところがございます。
 それと、執行可能性、これはニューヨーク条約に現在百五十六カ国が加盟をしておりますので、この国際仲裁で出た判断については執行力がある、まさに国際通用力があるということが一つの大きな点でございます。裁判の判決でございますと、国によっては、外国にはこの裁判の効力が及ばないというような国のたてつけもございます。
 それと、このポツの下から二番目ですが、当事者、いわゆる仲裁を行う人間が専門家を任意に選定できるというところでございます。裁判になりますと、裁判長は選ぶことはできません。しかし、仲裁となりますと、仲裁人を選ぶことができますので、紛争の具体的な内容に応じた専門的な人間を選べるというところが非常に大きなメリットになっております。
 しかし、その後、現状はということでございますけれども、日本にも実際、国際仲裁機関はあるんですけれども、これは最近十年間、平均して十一件から二十七件しか日本ではこの国際仲裁が行われていないという現状がございます。
 右に行きまして、その問題点というところで、先ほど御紹介した施設というところでございますけれども、やはり施設、ハードの部分が大変不十分であるというふうに指摘をされております。
 今現在、この日本の仲裁機能をやっております一般社団法人日本商事仲裁協会というところは、大体百十坪ぐらいの会議室を借りて今運営をされているそうでございます。我々の国会の事務所が大体三十坪ぐらいでございますので、我々の部屋三つ分ぐらいでさまざまな国際仲裁の案件を処理しているということでございます。
 ですので、部屋が当然足りませんので、大きな国際商事仲裁案件になりますと、ホテルを借りて、そこで行っている状況だそうでございます。しかし、ホテルでは当然、英語で行われる場合の通訳ブースもございませんし、何しろ盗聴や機密性を確保するための建物のそういったシールドがかかっていないということでございますので、やはり外国から来る方々が日本でこの仲裁を選ぶということにはちゅうちょをするというハード面の困難さがございます。
 それと、ソフトの面につきましては、やはりこの国際仲裁の専門家、実務家が、実際に弁護士会も含めて育っていないというのが状況でございます。特に、我々は母国語が日本語でございますので、外国語を不得手にする、そういった代理人も多いということでございます。
 そして、こういった二つのハードの不足、またソフトの不足が相まって、周知不足、知名度不足、ブランド力がないということで、日本ではこういった国際仲裁がなかなか行われていないということでございます。
 次のページは、日本を紛争解決地とするメリットを書いたわけでございますけれども、やはり私、思いますのは、一番は日本の仲裁法が適用できるということでございます、上から二つ目のポツなんですけれども。
 やはり、ヨーロッパ、またシンガポールもそうなんですけれども、大臣も御案内のとおり、あちらは英米法の国で、習慣法の国でございます。しかし、日本のような、またアジアの諸国というのは、大陸法系の成文法の国でございまして、これはどういうことかといいますと、やはり訴訟手続の違いとか、または証拠のそういった開示の仕方でありますとか、事実認定の仕方というものが実は微妙に違ってくるという制度があります。ですので、やはり日本に持ってきて、日本人の法解釈の感覚に合った仲裁をしてもらうというのは非常に大事でございます。
 特に、日本は今、ASEAN諸国に対して法の能力支援をやっております。ベトナムやカンボジアでは民法の改正のお手伝いもしたり、さまざま、日本法的な、大陸法的な考えをASEANで今能力構築しているわけでございますので、日本の企業が海外、特にASEAN諸国に出たときに、紛争を英米法的に解決するのではなくて、やはり日本法的といいますか、大陸法的に解決させるためにも、この仲裁の場所を日本に持ってくるということは大変大きいであろうと思っております。
 それと、一番下の、オリンピック・パラリンピックに関連するスポーツ紛争の解決需要が日本でも起こってまいります。御案内のとおり、二〇二〇年、東京でオリンピック・パラリンピックが開かれますけれども、このときによくあるドーピングの判断についても仲裁が使われます。
 ドーピングというと、大会が終わった後に、何か大物の選手ですと後で失格とかなるんですが、実はかなり頻繁に行われておりまして、大会中に例えばドーピング検査をする、その人が実際に仲裁等々申し立てて、すぐに判断を出して、東京オリンピックの大会中にちゃんと競技に出られるというのが大事だろうと思っています。
 これが、仲裁機能が非常に脆弱だということで、日本でやったら、本当は海外でやればすぐに仲裁判断で自分は出場できたのに、日本のこういった仲裁機能が非常に不十分なので、結果的に時間がかかってオリンピックに出られなかったといったようなことになれば、まさにこれは日本の恥だろうというふうに私は思っております。
 ちょっと質問が長くなっておりますけれども、逆にシンガポールは国策で、一の三の資料なんですが、マックスウェルチェンバースという大きな施設を官民主導、特に政府主導で官民連携してつくっております。非常に立派な建物でございまして、一の四になりますと、見取り図がございますが、十の法廷と十二の準備室、通訳ブース、翻訳サービスも行います。そして、当然、機密性の確保ということで、盗聴でありますとかそういった書類の管理というのが厳格に行われている施設がございます。一の五は、その結果を受けての日本での仲裁の受理件数でございますが、一番下が日本、二〇一五年の資料でございますけれども、二十一件、しかしシンガポールは、その十倍以上の二百二十八件を計上しているということでございます。
 長々とお話をさせていただきましたが、そこで質問でございます。
 私は、骨太の方針に恐らくこの国際商事仲裁を専門に扱う施設が盛り込まれるだろうと思っています。そのときに、法務省、そして経産省、外務省において、それぞれ現在の問題点と、こういったものが骨太方針に盛り込まれた場合にどういった取り組みをすべきか、それをそれぞれお聞かせいただきたいと思います。まずは法務省にお聞きをいたします。
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菊池浩#21
○菊池政府参考人 お答えいたします。
 経済社会の国際化が進展し、日本企業の海外取引や海外投資案件が増加するのに伴い、国際的な紛争解決の手段として国際仲裁手続が国際的に広く利用され、重要な役割を果たしているものと認識しております。
 法務省といたしましては、司法制度を所管する立場から、国際仲裁の担い手となる人材の養成支援を初め、必要な基盤整備のための取り組みを進めることが重要であると考えておりまして、本年三月には、省内の関係部局で構成される検討チームを立ち上げたところでございます。
 今後とも、国際仲裁の活性化に向けて、経済産業省を初めとする関係省庁や関係機関と十分に連携協力を図りながら、必要な取り組みを進めてまいりたいと考えております。
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浜地雅一#22
○浜地委員 次に、では経産省、お願いします。
 時間がないので、順番に御答弁願います。
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渡辺哲也#23
○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国企業の海外進出の拡大、それから投資の拡大、こういう中で我が国企業が海外企業との紛争に直面した際に国際商事仲裁を利用しやすい環境をつくる、大変重要な課題だと思っております。
 特に、委員御指摘のブランド力、それから知名度の向上という観点でございますけれども、これまで、ジェトロなど関係機関におきまして普及のための企業向けのセミナーなどを行ってきております。
 今後も、関係省庁、それから関係機関と協力のもと、我が国企業の海外展開の後押しとなるような取り組みをしっかりと進めてまいりたいと思います。
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小泉勉#24
○小泉政府参考人 必要な場合の国際商事仲裁を利用しやすい環境の整備、この重要性につきましては、経済産業省と全く同じ考えでございます。
 我が国におけます国際仲裁施設の創設に関しましては、現在種々検討が行われているところでございまして、外務省といたしましても、法務省、経済産業省を初めとする関係の省庁、関係機関と連携協力をいたしまして、主に外務省としましては、恐らく在外公館のネットワークを通じた広報といったところが中心になるかと存じますが、必要な取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。
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浜地雅一#25
○浜地委員 各省庁、済みません、コメントをいただきましたけれども、非常に私は、まだ制度が骨太に書かれていないのでそういったコメントしかできませんけれども、実際に骨太の方針に書かれて、この国際商事仲裁センターの設立に向けて政府一体で動かすときには、そういったコメントではなくてもう少し具体的に、詳細な検討を加えて、二〇二〇年オリンピックに間に合うようにやっていかなきゃいけませんので、骨太の方針に書かれましたら、改めてそういった皆様方の認識をお聞きしたいというふうに思います。
 最後の質問にいたします。
 資料二の一でございますけれども、これは、アジア地域における法律市場の規制の概要でございます。一番上が日本でありまして、日本では外国の法律事務所を設置することもできます。そして、外国の弁護士資格を有する者が日本で法律相談等することもできます。しかし、この赤になっている部分が、非常に、これは今度、日本の弁護士が海外に進出する企業の相談を受けるときに弊害のある部分でございます。
 やはり、海外に進出する日本の企業は、現地で、日本法だけじゃなくて現地の法律の両方について、できれば日本の弁護士に日本語で相談をしたい、それが安心につながるという声があります。
 少し話は違いますが、医師の世界でも日本は、外国人が日本にやってこられるように、安心して外国の医師が日本において診断をできるというような特区もございます。
 しかし、御案内のとおり、中国、ベトナム、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、インドというASEAN諸国等々におきましては、非常に、日本の弁護士の法律事務所の設置自体も不可のところがインドネシア、インドでございますし、また、中国におきましては、日本の弁護士事務所を設置できても、現地での中国法をアドバイスすることができません。これは、中国人の弁護士を雇用しても、その中国の弁護士資格を有する中国の弁護士も、日本の法律事務所では中国法を扱うことができないという現状でございます。
 ですので、最後のお願いになりますけれども、資料二の二で、各国のEPAの状況がございます。具体的にここに挙げましたのは、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシアでございますけれども、これを見ますと、総括委員会であるとか合同委員会であるとかこういったものが数年に一回行われまして、協定の見直しという点におきますと、大体五年ごとに見直しを行うという規定が置いてあります。
 ぜひ、外務省におかれましては、こういった企業の進出を後押しする法律家も含めて海外でしっかりと活動ができることが私は企業の海外進出にとって不可欠だと思っておりますので、そういったEPA等の見直しの期間にあわせて、こういった法律の市場開放も含めて交渉のプライオリティーを上げていただきたいというふうに私はお願いをいたしますが、外務省の見解をお伺いします。
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小泉勉#26
○小泉政府参考人 お答え申し上げます。
 今委員から御指摘のございましたとおり、まだ、東南アジアを含めまして一部、種々の制限がかかっている国がございます。一方で、タイですとかベトナム、あるいはマレーシア、あるいは中国といった国におきましては、国によって若干、程度の差はございますけれども、法律サービスの自由化がなされているところでございます。
 外務省といたしましては、今現在交渉中であります日中韓のFTAあるいはRCEPの交渉、また先生から御指摘のありました既存のEPA等の改正交渉を通じまして、進出企業、業界からの御意見、ニーズも踏まえつつ、適切に対応していきたいというふうに考えております。
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浜地雅一#27
○浜地委員 済みません。長くなりました。ありがとうございます。
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三ッ矢憲生#28
○三ッ矢委員長 次に、中川正春君。
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中川正春#29
○中川(正)委員 おはようございます。民進党の中川です。
 質問の時間を与えていただいたこと、感謝を申し上げたいというふうに思います。
 きょうは、難民の問題を中心に質問をしていきたいというふうに思います。
 安倍政権になって積極的な平和外交ということがうたわれていますが、本来、人間の安全保障であるとか、あるいはソフトパワーという意味でも、日本の外交の特色というか、私たちの意思というのを海外に対して示してきたということがあると思います。
 そういう意味で、難民の問題というのはコアというか中心になる課題だと思いますし、今、世界の情勢を見ていると、この難民をどういうふうに再定住させていくか、あるいはこれ以上ふやさない、そういう対応をしていくか、これは世界にとって非常に大きな課題であろうかというふうに思います。そうした意味で、足元の、私たちの国のあり方も含めて、きょうは一つ一つ確認をしていきたいというふうに思っています。
 まず、今の世界の状況、国として、この難民の状況をどう認識しているか、どういう世界観の中で難民というのをつかんでいるかということを確認しておきたいと思います。
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