厚生労働委員会

2017-05-31 衆議院 全284発言

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会議録情報#0
平成二十九年五月三十一日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 丹羽 秀樹君
   理事 後藤 茂之君 理事 田村 憲久君
   理事 高鳥 修一君 理事 とかしきなおみ君
   理事 三ッ林裕巳君 理事 井坂 信彦君
   理事 柚木 道義君 理事 桝屋 敬悟君
      青山 周平君    赤枝 恒雄君
      秋葉 賢也君    穴見 陽一君
      岩田 和親君    江渡 聡徳君
      大隈 和英君    鬼木  誠君
      金子万寿夫君    神谷  昇君
      木原 誠二君    小松  裕君
      白須賀貴樹君    新谷 正義君
      田中 英之君    高橋ひなこ君
      武部  新君    谷川 とむ君
      冨岡  勉君    豊田真由子君
      中川 郁子君    長尾  敬君
      丹羽 雄哉君    野中  厚君
      鳩山 二郎君    福山  守君
      堀内 詔子君    宮路 拓馬君
      務台 俊介君    村井 英樹君
      山下 貴司君    阿部 知子君
      大西 健介君    岡本 充功君
      郡  和子君    中島 克仁君
      長妻  昭君    初鹿 明博君
      水戸 将史君    村岡 敏英君
      伊佐 進一君    角田 秀穂君
      中野 洋昌君    高橋千鶴子君
      堀内 照文君    河野 正美君
    …………………………………
   厚生労働大臣       塩崎 恭久君
   厚生労働副大臣      古屋 範子君
   厚生労働大臣政務官    堀内 詔子君
   最高裁判所事務総局家庭局長            村田 斉志君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 小田部耕治君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 金子  修君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 加藤 俊治君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           白間竜一郎君
   政府参考人
   (厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)       吉田  学君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    堀江  裕君
   厚生労働委員会専門員   中村  実君
    —————————————
委員の異動
五月三十一日
 辞任         補欠選任
  穴見 陽一君     鳩山 二郎君
  大隈 和英君     神谷  昇君
  田中 英之君     武部  新君
  丹羽 雄哉君     鬼木  誠君
  福山  守君     金子万寿夫君
  村井 英樹君     宮路 拓馬君
  初鹿 明博君     村岡 敏英君
同日
 辞任         補欠選任
  鬼木  誠君     丹羽 雄哉君
  金子万寿夫君     野中  厚君
  神谷  昇君     大隈 和英君
  武部  新君     田中 英之君
  鳩山 二郎君     穴見 陽一君
  宮路 拓馬君     村井 英樹君
  村岡 敏英君     初鹿 明博君
同日
 辞任         補欠選任
  野中  厚君     岩田 和親君
同日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     青山 周平君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     福山  守君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 児童福祉法及び児童虐待の防止等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四八号)
     ————◇—————
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丹羽秀樹#1
○丹羽委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、児童福祉法及び児童虐待の防止等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官小田部耕治君、法務省大臣官房審議官金子修君、大臣官房審議官加藤俊治君、文部科学省大臣官房審議官白間竜一郎君、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長吉田学君、社会・援護局障害保健福祉部長堀江裕君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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丹羽秀樹#2
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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丹羽秀樹#3
○丹羽委員長 次に、お諮りいたします。
 本日、最高裁判所事務総局家庭局長村田斉志君から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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丹羽秀樹#4
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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丹羽秀樹#5
○丹羽委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中島克仁君。
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中島克仁#6
○中島委員 おはようございます。民進党の中島克仁です。
 本日は、児童福祉法及び児童虐待防止法改正案の質疑でございまして、時間をいただきましたので、質問させていただきます。
 朝一番、トップバッター、余りないことなんですが、せっかくなので、ちょっと通告していないんですが、大臣に一点お尋ねをしたいと思います。いや、これはもう当然御承知のことだと思いますので、せっかくなので。
 きょうは何の日でしょうか。大臣、よろしくお願いします。
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塩崎恭久#7
○塩崎国務大臣 たしか、三十回目の世界禁煙デーだと思います。
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中島克仁#8
○中島委員 当然御承知だということでお尋ねをいたしました。
 きょうは世界禁煙デー、そして一週間、禁煙週間ということで、各自治体、ポスターも、レスリングの吉田沙保里さんのポスターがあるということであるんですが、いま一つ、その周知というか、徹底されていない感もございます。
 大臣も、受動喫煙防止法、対策、これで大変御苦労されておると思いますけれども、禁煙デー、禁煙週間、これは非喫煙者にとっては余り興味のない話であって、喫煙者に届かなければ意味がないということで、さまざま取り組まれておると思いますが、受動喫煙に対して、今こういう時期でもございます。ぜひ、一週間ありますので、さまざまなところで大臣からもアピールをしていただくということは必要ではないかなと。せっかくなので、冒頭、御質問させていただきました。
 それでは、児童福祉法及び児童虐待防止法等の改正案について質問させていただきたいと思います。
 児童虐待への対応については、これまでも制度的な充実が図られながらも、痛ましい児童虐待事件は後を絶たない、昨今でもそのような事件が続いておるということであります。この問題においては、社会全体で子供を守り育てていく、そういった社会をつくるんだと広く国民が共有しなければならないことだと私も強く思います。
 昨日の参考人質疑、その中で、子ども虐待防止ネットワーク・みやぎの事務局長鈴木俊博参考人から、虐待問題は見えない社会問題であって、児相の体制強化など、現行の制度、システムの範囲内ではなかなか難しい、限界があるのではないか、虐待対応のあり方について、抜本的な見直し、さらには大胆な政策転換も必要ではないかというお話があり、大変興味深いものでもありました。
 さらに、先週一回目の質疑、そして私も、週末、地元の関係者の方にもいろいろ御意見を聞きました。当初、この法案、昨年の法改正の検討事項ということで、ある程度現場の方にもコンセンサスがとれていて、多くは司法の関与、特に司法の関与の強化については御理解があるものだというふうに私は勝手に認識していたんですが、実は先週、関係者の方に話を聞くと、本当に御意見はさまざま、ちょっとびっくりいたしました。
 そして、昨日の参考人質疑も、駿河台大学学長の吉田参考人、この意見聴取も、本当に細かく丁寧に御説明をしていただいて、私もそれはそれで納得をしたり、一方で、先ほどの鈴木参考人の話は、また現場サイドの話として、本当にいろいろな問題を現場では抱えていて、本当に百八十度、意見が違う。どちらが正しいということではないのかもしれませんが、それだけ今、虐待に対する問題についてはさまざまな課題が渦巻いているんだなということを認識した次第であります。
 先週の質疑の答弁、また、参考人の意見の内容、そして、私も関係者から話を聞いてきましたので、そのようなことを踏まえて、御質問させていただきたいというふうに思います。
 まず、子供虐待の全体的な社会背景についてお尋ねをしていきたいと思いますが、資料の一枚目、児童虐待相談の対応件数の推移に関してですが、対応件数の推移は右肩上がりで増加しています。平成二十七年における児童相談所での虐待対応数は十万三千二百八十六件、市町村での九万三千四百五十八件も、どんどん右肩上がりで上がっていて、過去最高という数字です。特に児相の件数は、児童虐待防止法が施行される、平成十一年に比べると、八・九倍となっています。
 相談内容については、一枚目の資料にもございますが、心理的虐待が四七%、十年前に比べると約二・五倍。全体がふえている、その中でも心理的虐待の割合がふえている現状については、先日の厚生労働省答弁において、面前DVが認知され、通報がふえたり、相談ダイヤルなどの周知によって、初期段階での通報がふえた結果だというふうに答弁もされておりました。全体の通報件数がふえている現状は、私もそのようなことが理由と理解はできます。
 一方で、虐待相談の経路別件数を見てみますと、警察がここ十年間かでぐっとふえている。さらに、近隣知人、家族というふうになっているわけですが、資料の二枚目、ここ十年間の経路別の推移を見ていきますと、私の感覚ですが、子供の変化に気がつきやすい場所、学校であったりとか医療機関からの通告。直近では、医療機関の通告が約三%、十年前とほぼ横ばい、学校は全体の八%で、十年前に比べると、割合からすると半分になっている。もちろん全体の増加数、警察からの通告がぐっとふえている中でということで、実数はふえているわけですが、全体の割合としてはむしろ減っているとも見える。
 そこでお尋ねをしたいんですが、医療機関では子供の身体的変化、学校現場では子供の心理的変化に最も直面していて、気がつきやすい場所とも言えます。早期にそのような子供の変化に気づきやすい場所、この割合が少ない現状を厚労省としてどのように分析をされているのか、お尋ねをしたいと思います。
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吉田学#9
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 委員お示しいただきました資料にも明らかなように、児童相談所で対応しております虐待の相談対応件数の中で、今まさに御質問の中にもございましたように、また、資料の二枚目にございますように、割合という意味でいうと、警察等の割合が増加しているということで、お手元の資料にもありますように、二十七年度で三七%。それに比べて、医療機関の三%、あるいは学校等の八%ということになってございます。
 もちろん、警察等がふえている点につきましては、児童相談所と警察の連携体制を強化するという大きな流れの中で、特に平成二十四年の四月、警察庁におかれて、都道府県県警に対して、危険度とか緊急度の判断を的確に行って、児相への通告を迅速にしてほしいという通知をされたということ、あるいは、今、面前DVなど、警察からの通告が増加したというふうに私ども分析をしてございますので、警察が実数としてふえた分、学校あるいは医療機関のところの割合がという御指摘かと思います。
 ただ、これもまた御案内のように、二枚目の先生お示しの資料にもございますように、実数でいえば、この間において、医療機関についても平成十八年度の千五百余から三千件余、学校等についても五千六百件余から八千件余ということで、ふえてございますので、こういう、今御指摘いただきましたように、身近なところで虐待あるいは虐待の端緒に触れることが多いという関係者からの通告、またいろいろな形で私ども督励させていただきたいし、関係者の方々の御協力を求めてまいりたいと思っております。
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中島克仁#10
○中島委員 先日も、各機関との連携を深めていくということで、他の委員の御質問にも答えておられましたが、私、小児の死因究明、この後、質問していきますけれども、結果をしっかり調査していくのも非常に大事だと思いますし、やはり本当に、虐待事案、早期発見、これは何事でも早期発見というのは非常に第一歩として大事だと。
 そういう意味からいくと、私も医師であって、もちろん小児科の先生が子供さんと触れ合う機会は多いわけですが、地方に行きますと、私は別に小児科の医者ではないんですけれども、一般の診療所としても、子供を診るケースは非常に多いです。
 さらに、学校現場ということになると、学校の先生たちはもちろんでありますが、学校健診、そういった場面で診察をする。そのときに身体的変化を、やはりそういう観点で見ていくということは非常に大事なことだ、未然に防いでいく上で大変重要なところだなということは、本法案を再度見ていても、重要だなということはよくわかります。
 私も医者になって二十年たちます。実は私も、診ていた患者さん、お子さんが、二名ほどですが、一時保護を受けられた。そして、全く気がつかなかったかなと。後で思い起こすと、例えば、わきの下がにおいがしたりとか、汚れがあったりとかですね。
 そういったことは、今、医療費とかが無料の自治体が多いです。これは子供貧困のときもそうなんですが、そういう意味で、もちろん、大きな病院というよりは、もっと前面にいる診療所の医師であり、学校健診をする医師会の先生方、そういう方々に、今も周知、連携をとろうということは厚労省はされておると思いますが、改めてそういった観点で、ふだん接しやすい、さらには変化に気がつきやすい部署と、さらなる連携の強化を図るべきだというふうに思います。
 改めて、虐待に関連する重大事件を未然に防ぐ観点から、医療機関、一般診療所、医師会への要請であったりとか、学校健診も関連すると思います。早期発見、早期対応のあり方をどのように今後進めていくか、具体的なことがございましたら、お答えをいただきたいと思います。
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吉田学#11
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 まさに委員御指摘のように、虐待の端緒あるいは虐待そのものに触れることの多い身近な医療機関あるいは学校関係者の方々につきましては、児童虐待防止法という法律の五条におきまして、虐待を発見しやすい立場にあることを自覚していただいて、その早期発見に努めていただくということになっておりました。さらに加えて、昨年の児童福祉法の改正におきまして、医療機関あるいは学校の方々に、虐待に至る前に、支援が必要な段階で市町村へ情報提供していただくように努めていただくということも明記をさせていただきました。
 それから、現場においては、市町村に設置されています要保護児童対策地域協議会、いわゆる要対協という会議体におきまして、関係者の方々に御参加いただいて、虐待を受けたお子さんなど、要保護児童の早期発見とか適切な保護について、関係者の方々の連携協力体制をとるということになっておりまして、それに、病院、医療関係者、あるいは学校の方々も、非常に高い割合で地域においては参加をいただいております。
 私どもとしましては、こういう取り組みを通じて、それぞれの現場現場、地域地域、市町村における連携を通じた早期発見、早期対応が適切に図られるように取り組んでまいりたいと思いますし、全国レベルにおきましても、虐待の関係者の方々から成る協議会で、我々はいろいろな意見を交換してございます。そういう機会においても、今先生御指摘のような点については、重ねてお願いしてまいりたいと思っております。
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中島克仁#12
○中島委員 ぜひ、実効性のあるような取り組み、関係機関との連携をさらに強めていただきたいというふうにも思います。
 続いて、先週の質疑でも取り上げておられましたが、子供虐待に対する調査、実態は十分に把握されておるかどうかについて質問をさせていただきたいと思います。
 資料の四枚目、これは先週も大西委員が提出した資料でもございますが、厚労省は、重大事例に関する検証委員会を設置し、毎年、虐待死亡例に関する結果を公表しています。第十二次報告が昨年発表されましたが、小児科学会が東京など四つの自治体に調査した結果では、厚労省の発表よりも三倍から五倍以上の子供が毎年虐待で亡くなっている可能性があることを示されました。
 また、厚労省の研究班は、全国の医療機関を対象に調査を行い、虐待で死亡した可能性があると医師が判断し、その後、警察や児相に通告した事例の約九〇%について、警察による立件や児相による調査が行われていなかったことを明らかといたしました。この結果は大変重要だと思いますし、医療現場で、虐待によって死亡した可能性があると指摘をされながらも、その後、司法や福祉の現場ではその可能性が無視されたということにもつながります。
 大変衝撃的なことだと私自身も受けとめておりますが、小児科学会の調査結果、厚労省研究班の調査結果について、これは先週金曜日の答弁では、内閣府の方から答弁をいただいて、私も拝聴しておりましたが、改めて、この調査結果についての大臣の受けとめ、実態把握のための具体的施策のあり方、欧米諸国で実施されているチャイルド・デス・レビュー制度の導入の必要性について、大臣の見解をいただきたいと思います。
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塩崎恭久#13
○塩崎国務大臣 平成二十八年九月に公表されました厚生労働省調べの、子供の虐待による死亡事例等の検証結果、これは第十二次報告でございますが、これにおいて、児童虐待の死亡事例は七十一名と報告されています。一方で、今お触れになられた日本小児科学会、この発表では約三百五十名ということで、桁が一つ違う、こういう試算が示されているわけであります。
 この違いについてのお尋ねでございますけれども、細かなところは、よくまだ私どもではわからない部分もありますけれども、厚生労働省の数値は、虐待死として自治体が判断したものでございます。これに対して、小児科学会の三百五十名というのは、虐待による死亡と判断される事例だけではなくて、幅広く、事故死の可能性もあるけれども虐待死の可能性も臨床的に拭い切れない、こういう事例を含んでいるということだと理解をしております。
 もう一つ、四地域、東京都、群馬県、それから京都府、北九州市、これにおける限られた死亡事例をもとにいたしまして全国に推計をしているという格好になっているということで、少し幅があるというふうに考えられると思います。
 いずれにしても、亡くなった子供さんの死をしっかりと検証して、それを踏まえて、予防可能な死亡から子供を守れるように、実態を把握して再発防止策を検討するということは、これはまた大変に、非常に重要であるわけでありますので、今お話のございましたチャイルド・デス・レビュー制度については私どもも検討を行っているわけでございまして、まずは、医療分野における情報収集のやり方、あるいはその進め方、こういったことについて、平成二十八年度から三カ年の調査研究、厚生労働科学研究を実施中でございまして、まずはこの取り組みの中でしっかりとファクトファインディングをして、その上で、どのような対応を今後は子供たちの死について行うかということを決めていきたいというふうに思います。
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中島克仁#14
○中島委員 先日、内閣府の方からも、それぞれ、内閣府の方は平成二十六年の六月、死因究明等推進計画が閣議決定をされ、さらに消費者庁においては誤飲であり転落、そして厚労省でモデル事業ということでやられておるということはお答えいただいておりますが、検討すると言いながら、なかなか、誰が音頭をとって、どこが主軸になってやるのかということは、先日の答弁からも余り明確に捉えられなかった。
 このチャイルド・デス・レビューに関しては、全ての子供の死亡に関して、医療だけではなくて、保健、福祉、心理といった各領域の専門家がチームを組んで子供が死に至る経過を分析するもので、虐待死を的確に把握するためには必須の制度と私は言えるというふうに思います。
 今回も、児童虐待防止に関する対策の強化ということでありますが、先ほど、差が多少あるという話ですが、小児科学会との差であれば非常に大きいわけでありまして、まず対策を打つに当たって、これは子供貧困のときもそうなんですが、まず実態を把握しなければ、対策の成果、政策効果がどこにあるのかということが全く見えなくなってしまうし、判断もつかない。
 そういう意味からいくと、これは政府として、期限を決めるというのはなかなか難しいかもしれませんが、具体的にいつまでにこれをやるんだ、そしてそのときにやはり、本法案もそうでありますが、子供の虐待、子供を守るんだという観点から、ぜひ厚生労働省が主軸に、そして音頭をとって、各関係省庁と連携を強めていただきたいと要請をさせていただきたいと思います。
 子供貧困のときにも言いましたが、子供貧困も、やはり具体的な数値、実態把握がなかなかできていない。厚労省の調査によれば、相対的貧困率が一五・一、総務省のデータだとまたそこにも乖離があったり、それができていないがためになかなか数値目標が設定されない。きょうも新聞の一面に出ておりますが、待機児童はゼロ、さらに介護離職はゼロと掲げるということであれば、子供貧困はゼロ、さらには子供虐待はゼロと、明確に政府からそういう目標を設定していただきたいと要請をさせていただきます。
 次に、虐待の相談、通告窓口に関しての質問をさせていただきます。
 現状の制度では、通告者に、児相と市町村の窓口、いずれかを選択することということを求めています。
 相談ダイヤル一八九は、各県の児童相談所に通報する仕組みになっております。直近の相談対応件数は、先ほども言ったように、児相への相談が十万三千二百八十六件、市町村への相談が九万三千四百五十八件となっていて、どちらも増加傾向。これはよい方に考えると、児童虐待に関して、通報するフォーマルな社会資源が複数あるということになりますが、現状は二元制であって、法制度と相談窓口、通報システムの整合性が十分にとれていないという現状であるとも言えます。
 法との関係、市町村と児相との関係を考えると、通報、通告窓口は、私はですが、将来的には市町村に統一する方がよいようにも思います。必要に応じて市町村の要保護児童対策地域協議会から児相へ通告、送致の手続を行うのが私は適当かと思います。すぐにというのはなかなか難しいとは思いますが、窓口が混乱しないように、さらには役割分担を明確にしていくためにも、将来的にはそのような体制を整える必要があると思いますが、大臣の見解を求めたいと思います。
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塩崎恭久#15
○塩崎国務大臣 今、通報窓口をどうするかということで、トリアージ機能を持たすべきじゃないかという議論もありましたが、今回はとりあえずそこには踏み込まずに、将来課題として今検討していただいています。
 早期発見と迅速な対応というのがもちろん児童虐待は大事でありますから、相談、通報窓口は、通告する側にとってわかりやすくて、そして相談しやすいというのが一番大事であるわけであります。もちろん、かけた相手が何を言っているかわからないのでは困るので、わかる人でないといけないということも同時にあるわけで、学校とか保育園であれば、ふだんから市町村と非常に密接な関係にありますから、そこに通告をする傾向が強いと思います。
 一方で、近隣の住民でありますと、これは一八九というのが、一応これはどこからでも最寄りの児童相談所にかかるという全国共通ダイヤルがありますので、ここに電話をされるかもわからないということで、通告者によって利用しやすい窓口は現状では異なっているということで、そこを何とかした方がいいんじゃないかというのが御提案だと思うんですね。
 その上で、より専門的、広域的な対応が必要なケースというのは児童相談所で、身近な場所における支援が必要なケースは市町村という、ケースに応じて適切な機関がかかわっていくことが、結果としては、対応する場合には必要になるわけであります。
 こういうことで、昨年の児童福祉法改正によって、これまでの市町村から児童相談所への事案の送致に加えて、今度は逆に児童相談所から市町村に事案の送致をする、こういう道も開いて、市町村に頑張ってもらうということももちろん、支援の役割をやっていただくことにしているわけであります。
 厚労省としては、通告する側にとっても通告しやすいことと、ケースに応じて適切な機関が対応すること、電話を受けただけで、それでどういうふうに振り分けたらいいのかというのがわかるような、そういうことを両立することが重要だと思っておりまして、要保護児童の通告のあり方については、昨年の七月から、子ども家庭福祉人材の専門性確保ワーキンググループというこのワーキンググループで、先ほど申し上げたトリアージ機能をどこに持たせるのかということなどを含めて議論を進めていただいておりまして、必要な対応策を御提供いただきたいということでやっているところでございます。
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中島克仁#16
○中島委員 これも、先週末、児相に行って、市町村の方とも話をしたんですが、やはり、もちろん、専門性の部分と気軽に相談しやすい部分、どちらがというのは受ける方が決めるわけではないとは思います。
 しかし、これだけ件数がふえて、やはり適切に、迅速にという観点からいくと、実際はそういう窓口は一本化して、そこには市町村の人員体制であったり専門性の問題もありますが、今すぐというのは私もなかなか難しいとは思います。これも、将来的にそういう市町村の体制整備も含めて構築をしていく必要性があると御指摘、御意見をいただきましたので、質問させていただきました。ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 続いて、児童相談所のそもそもの役割について質問をさせていただきます。
 児童相談所が虐待の事実を認識しながらも、子供が死亡する事件もたびたび起こっています。こうした事態を生む一因として、親と対立して、子供の保護をする役割と、親と家族を継続的に支援するという、相矛盾する二つの役割を児童相談所という同一の機関が担うという大変難しい課題があると思います。この状態は、我が国の子供家庭福祉制度の構造的な課題でもあるというふうに思います。
 児相の役割の二元性、分離介入と支援、日本の社会福祉の構造的な問題について、これも実は児相の関係者の方から、そもそもの話として御意見があったことであります。この状況について、大臣の御認識、御見解をお尋ねします。
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塩崎恭久#17
○塩崎国務大臣 御指摘いただいた問題も、去年の児童福祉法改正の際に随分議論をして、児相の方々からお話を聞いても、親子分離をした人が今度は再統合することをやっても、人間関係が崩れちゃっていると。したがって、それでも仕事でやらなきゃいけないのでありますが、やはり心理的にも非常に児相の職員の皆さんは御苦労される、こういうことを聞いておりますし、識者のお話を聞いても、これはもう二つに分けた方がいい、事務所も分けた方がいいということをおっしゃるぐらいの方もおられました。
 そういうような大変大事な問題を今御指摘いただいているわけでありまして、親子分離そして再統合、この両面の機能をどうしていくのかということを本当に考えなければいけないと思っております。分離後の保護者との関係への懸念などが生じて、同一の者が担っていると、児童の迅速な保護とか支援に支障が生じているという指摘すらあるわけであります。
 他方、これを是正するために児童相談所の機能や組織を完全分化するというような考え方については、これまたやり方にもよるんでしょうけれども、児童相談所の機能のみならず組織も分けるということになりますと、支援の流れが複数の組織に分断されて、そのすき間におっこってしまうケースが出てきてしまう、そういう問題が懸念される。それから、独立しておのおのの機能を実現する上で必要となる専門人材とか標準的な業務内容等について、整理が不十分であったり曖昧だったりする、こういうこともあるわけでありまして、実態は、児童相談所の約四割では、既に介入と支援について、事実上役割分担を分けているというふうになっているとも聞いております。
 御指摘の点につきましては、まずは児童相談所の機能や組織を含めた業務のあり方を議論して整理をする必要があると考えておりまして、厚労省としては、子ども家庭福祉人材の専門性確保ワーキンググループ、先ほどのワーキンググループですが、ここでの議論をしっかりとやっていただいて、人員体制の充実、そして研修体制の確立、さらには通報の仕分けの仕方などについて、しっかりとした提言をおまとめいただければというふうに思っております。
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中島克仁#18
○中島委員 今もお話があったように、完全にその役割を分離した方がいいんじゃないかという御意見があるのも承知しております。
 しかし、これも御意見はさまざまで、今大臣がお答えいただいたように、完全分離してしまうと、一方は、本当に強制的な分離をすることにいって、福祉的観点から外れてしまう可能性もある。さらには、そういうことが実際可能かどうかということもあって、現状で対応していくためには、一部の児相でそういう取り組みが行われておると今答弁がございましたが、やはり同じ組織内の中で情報を共有しながら、その役割を明文化、明確化していく、それぞれが連携をして、状況を把握して取り組んでいくということが現状では望ましいのかなと。
 そうなってくると、今はもう質問にはしませんが、そもそもの人員体制であったり、ソーシャルワーク実践能力を持つ福祉司さんとか、そういった人材の確保がやはり重点的に行われなければ、なかなかその体制自体も難しいということになるというふうに思います。児相の体制強化、さきの法改正でもうたわれておるわけでありますが、現状に沿った、一歩、二歩でも構いませんので、そういう方向性を示していただければというふうに思います。
 次に、改正案の中身について質問していきたいというふうに思いますが、今回の改正案、昨年の児童福祉法改正で検討規定となっておりました、要保護児童のより適切な保護措置のため、司法の関与が強化される児童福祉法の改正と、接近禁止命令の範囲を拡大する内容の児童虐待防止法、その改正であります。
 主に児童福祉法改正に関して質問を続けさせていただきたいと思いますが、今回の司法強化のポイントは、児童福祉の専門機関である児童相談所と、司法機関である家庭裁判所の機能分担をどのように調整するかだと思いますし、それによって家庭裁判所を多用することになる。それぞれ、児相、家庭裁判所、双方の事務量の増加、負担増をどう検討していくか、これが大きなポイントだというふうに改めて思います。
 二十八条四項関係について質問しますが、第四項の改正内容は、児童相談所が親権者の意に反して家庭裁判所に里親委託、施設入所等の措置の承認を求めた際に、家庭裁判所が保護者に対して指導措置の勧告ができるようになるものです。また、その際、指導措置の報告、家庭裁判所からの意見を求めることができるとされています。
 現状では、児童相談所は、二十八条の措置承認の申し立てを活用する前の段階で、保護者への支援、指導を繰り返し行っておる。その場合にあっても十分な効果がなかった児童を保護者のもとで監護させることが不適当とした場合に二十八条を活用するのが今の現状だと思います。
 そのような、要するに、やれることを全てやった後に二十八条を要請していくというのが実情なわけですが、資料の三枚目にもお示ししましたが、今回のスキームでいくと、二十八条を要請して、その後に家庭裁判所から勧告がされる。具体的に、この家庭裁判所からの勧告、指導というのはどういったものを想定しておるのか、お尋ねをしたいと思います。
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吉田学#19
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 家庭裁判所の勧告の内容、ケースによりましてさまざまだとは思いますが、現行の施設入所等の承認の審判の際の勧告、これを例に想定いたしますと、例えば、お子さんとの信頼関係の構築、その他適切な指導の措置をとることを勧告するといった、非常に抽象的な勧告も考えられますし、一方で、個々、指導の内容について具体的に記載される勧告もあり得るだろうというふうに思っております。
 これはまさに家庭裁判所の御判断ということではありますが、私ども児童福祉の立場から申し上げますと、保護者に対する指導の実効性を高めるということが今回この改正の趣旨でもございますので、指導の内容については、可能な限り具体的にいただけると現場において非常に動きやすいし、その次の実効性が高まるというふうに思っております。
 そのためには、児童相談所側も、必要と考えられる指導の内容について、家庭裁判所に対して、申請の際の上申書というような形で、具体的に説明をするという形での対応も必要であろうというふうに考えているところでございます。
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中島克仁#20
○中島委員 これも児相の関係者の方から話を聞いたんです。先ほど言ったように、二十八条の措置承認を申し立てるときには、もう精いっぱい、ぎりぎりまでやった後に家裁への要請をする。その上で、改めて勧告が、どういった内容のものが、今さまざまだとおっしゃいましたが、ということであれば、この二十八条の前段である二十七条の一項の二号でしたか、要するに、前段階のやれるべきこと、児童家庭支援センターへの委託であったり、そういったことをする前に二十八条をしていくのか。そもそも、勧告が来るのであれば、そういったことも前処置としてやらなくていいのか。そういったことを非常に懸念されておられました。
 端的にお聞きしますが、今回のこのスキームが法律で制定した場合、家裁へ、二十八条が承認され、申請するケースが、現状よりもふえると想定しているんでしょうか。
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吉田学#21
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 今回の改正内容につきましては、今御指摘の、二十八条の措置の要件自体を変更するものではございませんので、全体としては今のスキームを維持しながらということではございますが、委員御指摘もいただきましたように、今回のこの新たな勧告が導入されるということになれば、従来ならば二十八条相当と思われるけれども審判まではなと、ちゅうちょするケースが例えば仮にあったとすれば、そういうケースも必要に応じて申し立てを行って、勧告につなげていただくという活用の仕方もあるというふうに考えております。
 このあたり、現場の声もいろいろ聞きながらでございますけれども、私どもとしては、ある程度そういうことが動けば、実効性のある保護者指導に向けて申し立て件数というのもふえる可能性はあるのかなということを、担当者としては念頭に置いて検討させていただきました。
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中島克仁#22
○中島委員 先ほども言ったように、困難事例に対して、ぎりぎりまで対応した結果、二十八条の承認の審判申し立てをするというのが現状であって、その先に、どういった、それ以上の勧告があり得るのか。ちょっと私は具体性に欠けるんじゃないかなと。
 さまざまな例とは言いましたが、もちろん困難事例のことを想定しているんだと思いますから、なかなか具体的にはということにはなると思いますけれども、これも確認ですけれども、この家裁からの勧告、これには法的拘束力があるんでしょうか、ないんでしょうか。
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吉田学#23
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 家裁からの指導措置をとるべき旨の勧告というのは、都道府県に対して、法律に基づいて行われるものということではございますけれども、これ自身をもって、都道府県等に保護者指導を義務づけるという意味での法的拘束力というものはないというふうに思っております。
 ただ、結果、都道府県等がこの勧告を、都道府県にとってみれば受けますと、それを踏まえて、保護者に対する指導措置を適切に実施につなげていくということが、私どもとしては想定しております。
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中島克仁#24
○中島委員 法的拘束力はないということで、家裁からの勧告、やはり、いわゆる権威づけということになるのかなというふうに思います。そうであれば、先ほど言ったように、ゼロとは言わないんですが、当該家庭や保護者への効果がどこまであるのかというのは、少し抽象的過ぎるかなというふうに思います。
 また、このスキームでいくと、新設された二の勧告、保護者指導勧告がされるわけですが、この勧告による指導期間はどの程度が適切だと考えているのか、もしくは、結果的にこのことが保護期間の長期化に結びつかないかどうか、その辺に関してはどのように考えておられるんでしょうか。
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吉田学#25
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 指導期間につきましても、最終的な勧告というものについては、家庭裁判所が行うという点ではございますので、一概に決めるというわけにはいきません、事案の内容とか指導によろうと思いますので。
 一方で、先ほどと同じように、私ども児童相談所のサイドからすれば、家裁が適切に判断いただけるように、必要とされる指導の期間、内容について、上申書等などで具体的に十分説明をさせていただくことが必要だというふうに思っております。
 また、先ほどの御質問あるいは御意見の中で、今回のスキームの抽象性についてのお尋ねがありました。確かに、御質問をいただきました先ほどの、最終的に出てくる勧告の内容でございますとか、今御質問いただきました期間というものについて、ケースによろうかと思いますけれども、具体的な事例を積み上げ、また、現場における児童相談所や司法関係者の方々の御意見も、法制度をつくっていく上できちっと丁寧にフォローさせていただきながら、全体として今回の改正趣旨が実行できるように取り組ませていただきたいと思っております。
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中島克仁#26
○中島委員 さまざまな症例というか事例を蓄積させて、今後、検討事項として、また見直しも図られると思います。
 これも今、実際、現場の方からの懸念を御質問させていただいたわけでありますので、その点については、運用していくに当たって、十分配慮、また今後の改善、もしくは、よりわかりやすい、明確なものを示していただきたいと思います。
 続いて、第三十三条関係、一時保護について質問をさせていただきます。
 今回の改正、家庭裁判所による一時保護の延長の審査を導入するものでありますが、一時保護は、児童福祉法で最も強権的な規定であって、全てが職権によって保護されるものです。であるから、児童相談所所長の判断に委ねられておる。
 今回、一時保護期間が二カ月を超える場合、裁判所の承認を得ることとしていますが、私はこの場合にも、私はですね、従来どおり、児童福祉の専門委員会である各県の児童福祉審議会に判断を任せるのがやはり妥当ではないのかなと。これもさまざまな意見があったんですが、私もそれぞれの意見を聞いていて、現状ではその方がより専門性は高いのではないかなというふうに考えます。
 今回、司法関与、この一時保護に関しても許可されることの経緯、理由について、御説明願いたいと思います。
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吉田学#27
○吉田政府参考人 お答えいたします。
 一時保護、委員も御指摘いただきましたように、迅速にお子さんの安全を確保する、あるいはアセスメントをするとはいえ、やはり、親権者の意に反している場合であっても行政の判断で行うという行為でございます。
 そういう意味で、暫定的とはいえ、強制的な親子分離ということを考えますと、あるいはまた、残念ながら長期化しているという実態もあることを考えますと、手続の適正性というのはやはり非常に重要であろうというのが、今回改正の我々の一つのスタンスでございまして、それを踏まえて司法の関与、昨年の法改正も含め、またそれに至る議論の中でも関係者の方々の御指摘をいただきましたので、それを踏まえて対応させていただいたというふうに思います。
 確かに、現状は、都道府県の児童福祉審議会の意見を聴取するという形になってございますけれども、私ども、今回の改正検討に当たりまして、全国の児童相談所にいろいろと調査をさせていただきました。限られた期間あるいは対象かもしれませんけれども、延長を認める上で、今の現実では、二カ月超えに意見を付された事案はあるものの、延長そのものが認められなかったという御判断をされた児童福祉審議会はないという現場からの実態も伺っております。
 こういうことも含めて、手続の適正性、あるいは、そういう形を通じたお子さんの権利擁護ということを考えた際に、今回は、現行の児童福祉審議会意見聴取にかえて、家裁による審査を導入させていただきたいということを御提案させていただいております。
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中島克仁#28
○中島委員 今御答弁いただいたように、調査した結果を私も見たんですが、ここも賛否両論があって、先ほど言ったように、地域の審議会には弁護士さんがいたり司法の関係者も入っているケースも非常に多くて、それよりも裁判所の方が専門性が高いということは一概には言えないし、かえって事務作業の煩雑さにもつながる。
 二カ月という期間を考えると、もう既に一カ月近くたったら、もう二カ月の延長の手続に入らなきゃいけない。そういったことになると、実際に本来必要な調整であったりとか調査、本来の、延長が必要なのかどうかの期間が逆に狭まってしまって、そして延長ありきで、二カ月間のうち一カ月は、そこの手続に走らなきゃいけない。
 結果的に、このことによって、保護期間が延長してしまうんじゃないかということも危惧されるということで、これも恐らく、さまざまな事例を蓄積して運用を高めていくんだということだと思いますけれども、これもまた現場で懸念されておるということで、御指摘をさせていただきます。
 同様に、家裁の方の話になりますが、少年審判を専門にする裁判官は別としても、地方の家庭裁判所の多くは、地方裁判所との兼務ということです。裁判官また調査官の業務量の増加につながると考えますが、裁判所の業務量の増加にはどのように対応されるのか。そもそも、今回、一時保護に司法が関与するに当たり、家庭裁判所は対応する体制が具体的にとれるのかどうか、お答えいただきたいと思います。
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村田斉志#29
○村田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。
 家庭裁判所では、家事事件の事件数が増加傾向にございまして、特に成年後見関係事件の申し立てが増加しているというような状況にあることも踏まえまして、これまでにも、家事事件への対応を充実強化するため、事件処理にたけた判事や家事事件を担当する裁判所書記官を相当数増員するといった必要な人的体制の整備を図ってきたところでございます。
 委員から御指摘のございました、今回、一時保護の審査に家庭裁判所が関与するということになりました場合には、それによる業務量の増加につきまして、もちろん、国会での御審議の結果を踏まえまして、どの程度増加するか、そして、その増加にどのように対応していくかということについて検討してまいりたいと考えておりますが、まずは、今申し上げましたように、これまで増員をしてきておりますので、これによる現有人員の有効活用を図りつつ、新たに導入されることになる制度が円滑に運用されるよう、必要な人的体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
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