国土交通委員会

2017-03-03 衆議院 全290発言

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会議録情報#0
平成二十九年三月三日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 西銘恒三郎君
   理事 今枝宗一郎君 理事 岩田 和親君
   理事 中根 一幸君 理事 西村 明宏君
   理事 宮内 秀樹君 理事 津村 啓介君
   理事 本村賢太郎君 理事 佐藤 英道君
      青山 周平君    秋本 真利君
      小倉 將信君    大串 正樹君
      大塚 高司君    大西 英男君
      加藤 鮎子君    勝沼 栄明君
      勝俣 孝明君    門  博文君
      金子 恭之君    神谷  昇君
      木内  均君    工藤 彰三君
      小島 敏文君    佐田玄一郎君
      鈴木 憲和君    田所 嘉徳君
      津島  淳君    中谷 真一君
      中村 裕之君    長坂 康正君
      根本 幸典君    野中  厚君
      橋本 英教君    藤井比早之君
      古川  康君    堀井  学君
      前田 一男君    望月 義夫君
      和田 義明君    荒井  聰君
      黒岩 宇洋君    小宮山泰子君
      玉木雄一郎君    松原  仁君
      水戸 将史君    村岡 敏英君
      横山 博幸君    伊佐 進一君
      北側 一雄君    中川 康洋君
      清水 忠史君    本村 伸子君
      椎木  保君    野間  健君
    …………………………………
   国土交通大臣       石井 啓一君
   財務副大臣        木原  稔君
   国土交通副大臣      田中 良生君
   国土交通副大臣      末松 信介君
   国土交通大臣政務官    藤井比早之君
   国土交通大臣政務官    大野 泰正君
   国土交通大臣政務官    根本 幸典君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  土生 栄二君
   政府参考人
   (財務省理財局次長)   中尾  睦君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           藤江 陽子君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局私学部長)         村田 善則君
   政府参考人
   (文化庁文化財部長)   山崎 秀保君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           土屋 喜久君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長)           北島 智子君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局派遣・有期労働対策部長)  鈴木英二郎君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房総括審議官)         蒲生 篤実君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房技術審議官)         五道 仁実君
   政府参考人
   (国土交通省総合政策局長)            藤田 耕三君
   政府参考人
   (国土交通省国土政策局長)            藤井  健君
   政府参考人
   (国土交通省土地・建設産業局長)         谷脇  暁君
   政府参考人
   (国土交通省都市局長)  栗田 卓也君
   政府参考人
   (国土交通省水管理・国土保全局長)        山田 邦博君
   政府参考人
   (国土交通省道路局長)  石川 雄一君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  由木 文彦君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  奥田 哲也君
   政府参考人
   (国土交通省自動車局長) 藤井 直樹君
   政府参考人
   (国土交通省海事局長)  羽尾 一郎君
   政府参考人
   (国土交通省港湾局長)  菊地身智雄君
   政府参考人
   (国土交通省航空局長)  佐藤 善信君
   政府参考人
   (国土交通省航空局次長) 平垣内久隆君
   政府参考人
   (国土交通省北海道局長) 田村 秀夫君
   政府参考人
   (観光庁長官)      田村明比古君
   政府参考人
   (気象庁長官)      橋田 俊彦君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房長)   豊田  硬君
   国土交通委員会専門員   伊藤 和子君
    —————————————
委員の異動
三月三日
 辞任         補欠選任
  秋本 真利君     門  博文君
  大塚 高司君     野中  厚君
  木内  均君     小倉 將信君
  田所 嘉徳君     長坂 康正君
  橋本 英教君     勝俣 孝明君
  前田 一男君     和田 義明君
  水戸 将史君     玉木雄一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  小倉 將信君     木内  均君
  勝俣 孝明君     大串 正樹君
  門  博文君     青山 周平君
  長坂 康正君     田所 嘉徳君
  野中  厚君     大塚 高司君
  和田 義明君     前田 一男君
  玉木雄一郎君     水戸 将史君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     秋本 真利君
  大串 正樹君     勝沼 栄明君
同日
 辞任         補欠選任
  勝沼 栄明君     橋本 英教君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国土交通行政の基本施策に関する件
     ————◇—————
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西
西銘恒三郎#1
○西銘委員長 これより会議を開きます。
 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房総括審議官蒲生篤実君、大臣官房技術審議官五道仁実君、総合政策局長藤田耕三君、国土政策局長藤井健君、土地・建設産業局長谷脇暁君、都市局長栗田卓也君、水管理・国土保全局長山田邦博君、道路局長石川雄一君、住宅局長由木文彦君、鉄道局長奥田哲也君、自動車局長藤井直樹君、海事局長羽尾一郎君、港湾局長菊地身智雄君、航空局長佐藤善信君、航空局次長平垣内久隆君、北海道局長田村秀夫君、観光庁長官田村明比古君、気象庁長官橋田俊彦君、内閣官房内閣審議官土生栄二君、財務省理財局次長中尾睦君、文部科学省大臣官房審議官藤江陽子君、高等教育局私学部長村田善則君、文化庁文化財部長山崎秀保君、厚生労働省大臣官房審議官土屋喜久君、医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長北島智子君、職業安定局派遣・有期労働対策部長鈴木英二郎君及び防衛省大臣官房長豊田硬君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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西
西銘恒三郎#2
○西銘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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西
西銘恒三郎#3
○西銘委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。黒岩宇洋君。
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黒岩宇洋#4
○黒岩委員 皆様、おはようございます。民進党の黒岩宇洋でございます。
 せんだって石井国交大臣から所信表明をお聞きしたわけですけれども、その中で、観光先進国の実現を柱に掲げ、民泊サービスの健全な普及を図るとうたっております。
 民泊については、国内外ともに今大変注目を浴びているという状況でございますけれども、ただ、いろいろと問題点も指摘されているところでございます。
 今、違法な物件の数等を含めて、現状把握は一体どうなっているのか、これは厚労省の方、よろしいでしょうか。
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北島智子#5
○北島政府参考人 お答えいたします。
 いわゆる民泊サービスは、急増する訪日外国人観光客など多様な宿泊ニーズに対応したものと理解しておりますが、一方で、御指摘のとおり、さまざまな問題も発生しております。
 このような状況に対応するため、京都市等が独自調査を行うなど、各都道府県等において取り組みを進めているところですが、厚生労働省といたしましても、各自治体の協力を得ながら、全国横断的な実態調査を行いました。
 今回の調査におきましては、インターネット仲介サイトに掲載されている情報の抽出調査を行い、把握できた情報について、各都道府県等の持つ営業許可等の情報との突合を行い、整理したものです。
 その結果でございますが、今回の調査結果では、調査件数約一万五千件のうち、旅館業法の営業許可を受けている施設が約二千五百件、約一六・五%に当たります。無許可で営業を行っていたものが、約四千六百件、三〇・六%、物件の特定ができなかったものや自治体において調査中のものが、約八千件、五二・九%となってございます。
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黒岩宇洋#6
○黒岩委員 今のお話を聞きますと、旅館業法の許可を得ている数よりも無許可の方が倍の数となっているということでございますし、半数以上が実態把握ができていない。こういった状況は大変問題だと思っております。
 それで、今、現状の民泊という概念において、これは国交大臣にお聞きしたいんですけれども、やはりこれからクリアしなければいけない課題というか問題点についてどのように認識しているか、お答えいただけますでしょうか。
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石井啓一#7
○石井国務大臣 民泊サービスにつきましては、ここ数年、インターネットを通じ、空き室を短期で貸したい方と旅行者をマッチングするビジネスが世界各国で展開されておりまして、我が国でも急速に普及しております。
 こうした民泊につきましては、急増する訪日外国人観光客のニーズや大都市部での宿泊需給への対応といった観光立国の推進の観点や、また、地域の人口減少や都市の空洞化により増加している空き家の有効活用といった地域活性化の観点から、活用を図ることが求められております。
 一方、先ほど厚生労働省からも回答があったとおり、現状においては、旅館業の許可を得ずに行われている事例が多く見られ、実態が先行し、騒音やごみ出しなど地域住民とのトラブルといったさまざまな問題が発生をしております。
 感染症蔓延防止やテロ防止などの適正な管理、安全性の確保や、地域住民とのトラブル防止に留意したルールづくりが求められておると認識をしております。
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黒岩宇洋#8
○黒岩委員 やはり、民泊という新たなカテゴリーですと、さまざまな問題点が今のところあるという、そういう大臣の御認識をお聞きしたところでございます。
 それでは、今後、新たな民泊新法というものが提案されると聞いております。住宅宿泊事業法と呼ばれていますけれども、そういった必要性についてお聞きしていきたいと思っております。
 まずは、二〇二〇年、これは訪日外国人が四千万人と見込まれるわけですけれども、そのときに不足する宿泊部屋数というのはどのくらいだと見積もっているのか、その点の見込みをお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。
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田村明比古#9
○田村(明)政府参考人 お答え申し上げます。
 最近では、訪日外国人旅行客の急増に伴いまして、宿泊施設につきましては、東京、大阪を中心とした都市部のホテルの客室稼働率が高い水準で推移しております。
 二〇二〇年に宿泊施設がどの程度不足するかにつきましては、幾つかの民間機関より予測が出されているところでございまして、東京や大阪などの大都市部において不足する可能性が指摘されております。
 観光庁といたしましても、民間機関に委託をいたしまして、不足する客室数の予測を調査しておりますけれども、それによりますと、既存の宿泊施設の利用をできるだけ促進して、今後の客室数の供給量の増加を考慮いたしましても、それでもなお客室数が不足するとの試算が示されているところでございます。
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黒岩宇洋#10
○黒岩委員 具体的な数字で見込みというのは出ているんですか。
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田村明比古#11
○田村(明)政府参考人 現在、日本全国に、ホテルそれから旅館、提供されている客室数というのは百四十二万室ございます。そして、二〇二〇年までに新たに客室で供給されるものが五万室程度予定されているということでございますけれども、政府目標であります四千万人というものを実現し、先ほど申し上げましたように、既存の宿泊施設の稼働率というものをできるだけ高くしたとしても、大体五万室ぐらいは不足するのではないかという私どもの手元の調査というのがございます。
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黒岩宇洋#12
○黒岩委員 約五万室足りなくなるという、これは深刻な状況だと思うんですけれども、この不足数に対して民泊によってどれほどその不足が解消できると見込まれているのか、お聞かせいただけますでしょうか。
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田村明比古#13
○田村(明)政府参考人 基本的に、宿泊施設に係る供給対策というのはいろいろございます。先ほども申し上げましたように、ホテル、旅館の稼働率につきましては、特に東京や大阪のホテル、旅館の稼働率というのが平均稼働率に比べて高いということでありますけれども、都市部のホテル以外の宿泊施設の利用促進として、空き室情報サイトの運用を進めていく必要があるというふうに考えております。これによりまして、さまざまな地域におけるホテル、旅館の空き室解消、利用促進を図っていく必要があるというふうに考えているところでございます。
 また、宿泊施設における訪日外国人旅行者への受け入れ環境の支援というのも必要でありまして、これまでも受入環境整備緊急対策事業等を進めてきたところでございますけれども、今後も、旅館、ホテルに対するこのような支援を進めていくことによりまして、例えば、宿泊者に占める訪日外国人旅行者の割合が、まだ旅館の場合には七%程度でございますけれども、この利用促進を図っていく必要があるというふうに考えております。
 このほか、昨年四月に要件緩和されました旅館業法に基づく簡易宿所や、国家戦略特区法に基づく特区民泊の活用も進めていく必要があると考えております。あわせて、民泊に関するルールというものも整備いたしまして、これら対策を総合的に講じていくということでございます。
 そういう意味では、どれぐらいが民泊ということは、実際の経営判断等々によりまして数字が左右されることで、なかなかこの場で具体的な数字をお示しすることはできませんけれども、総合的な対策を講じていく必要があるというふうに考えております。
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黒岩宇洋#14
○黒岩委員 既存の民泊についても力を入れて受け入れをふやしていく、また、新たなルールもつくっていくということでございます。
 ただ、冒頭の現状把握のところで、無許可営業、違法な民泊が大変多いということでございますけれども、今後、その新たなルールに基づいて、この違法状況というものが一体どのように解消されるのか、違法民泊というものがしっかりチェックできるかどうか、この点について、国土交通大臣、石井大臣の御見解をお聞かせいただけますでしょうか。
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石井啓一#15
○石井国務大臣 昨年六月に閣議決定されました規制改革実施計画におきまして、住宅提供者に対する届け出や、宿泊施設管理者及び仲介事業者に対する登録を制度化することによって、匿名性を排除することが求められております。今、こういった内容を含みますいわゆる民泊新法を検討中でございます。これによりまして、実態が先行し、騒音やごみ出しなど地域住民とのトラブルといったさまざまな問題を発生させている違法民泊の是正を図っていく必要があると考えております。
 こういったことを踏まえまして、国土交通省といたしましては、今、関係省庁とともに、関係者の意見調整に努めつつ、法案提出に向けて準備を進めているところでございまして、新法により、健全な民泊の普及を図ってまいりたいと考えているところでございます。
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黒岩宇洋#16
○黒岩委員 今、大臣の御見解をお聞きしましたけれども、いかんせん、現状の把握において、半数以上の実態把握ができていない、そして無許可営業の方が許可を得ている営業よりも倍だ、そういった数字が出ているわけですので、なかなかこれは困難をきわめることだと思いますけれども、しっかりとした新ルールに基づいて無許可営業、違法状況を解消していただくことを私としても期待するところでございます。
 それでは、民泊ということで大変期待が高まっておりますけれども、先ほど観光庁長官のお話にもありましたけれども、今、ホテルは、客室の稼働率は都道府県ごとで見ると八割から九割、特に都市部は大変高くなっていますけれども、旅館になりますと、高くても五、六割となっております。
 やはり既存の宿泊施設をもう少し有効活用することが重要だと思いますけれども、この旅館の稼働率を高めていく、このような施策については今どのような方向になっているのか、お聞かせいただけますでしょうか。
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田村明比古#17
○田村(明)政府参考人 現在、我が国の国内宿泊旅行者数は、ここ五年間でほぼ横ばいというような状況でございます。一方で、訪日外国人旅行者は急速に伸びておりまして、昨年は二千四百万人を超えたというような状況にございます。
 今先生御指摘のように、そのような状況の中でも、旅館の客室稼働率というのはここ五年間で平均三五%前後で推移しておりまして、ホテルの客室稼働率が年々伸びていることと比較いたしますと、低迷が続いているというふうに考えられます。
 旅館は、地域における雇用を創出し、観光消費を地域に波及させるなど、地域経済にとって重要な役割を担う存在でありますほか、今後、訪日外国人旅行者数の増加に対応して、地方創生を図っていく観点から、旅館の客室稼働率を高めていくことは極めて重要であるというふうに考えているところでございます。
 そこで、そのためにどうするかということでございますが、外国人にとって選ばれる旅館となること、それから、旅館の生産性というものを向上させて、旅館のポテンシャルを最大限に引き出すことが重要ではないかというふうに考えられます。
 訪日外国人対応といたしましては、インターネットやWiFi等の通信環境の整備、英語対応等が必要となるため、観光庁におきましては、宿泊施設におけるWiFi設備の整備への支援や宿泊施設のホームページの多言語化への支援を行い、訪日外国人旅行者に対する利便性向上を図っているところでございます。
 また、日本政府観光局のホームページにおきましても、多様な日本の宿泊施設の情報を発信するための検索窓口サイトを開設いたしまして、海外に向けての情報発信強化を図っております。特に旅館につきましては、日本独自の宿泊施設でございまして、外国人旅行者にとっても魅力的な観光資源でありますことから、積極的に海外に情報発信をして、旅館に対する認識、理解を高めながら、誘客に向けた取り組みを進めているところでございます。
 一方、稼働率の向上を図るために、旅館自身が顧客に対して付加価値を提供できる業務と、それから自動化など効率化できる業務というものを選別いたしまして、顧客にとってサービス面、価格面で魅力ある宿泊施設となって、観光客に選択されるようになることも重要であります。
 実際に、旅館の労働生産性というのは、他産業と比較しますと非常に低い状況でございます。全産業平均が大体六百二十万円ぐらいであるのに対しまして、宿泊業全体で約四百三十万円、さらに、旅館が一番数が多いと思われる資本金一千万円未満の宿泊施設ということになりますと、これが二百二十万円になっているというようなことがございます。
 ということなので、低賃金、長時間労働、人材不足といった課題も抱えながら、一泊二食というような硬直的なビジネスモデルというのが固定化して、それが旅館自体の魅力を低減させ、稼働率の低さの一因になっているということも考えられます。
 ということで、宿泊事業者を対象にオンライン講座を開講いたしまして、生産性向上についてのノウハウを公開いたしましたり、それから、現場人材の育成のために、小樽商科大学初めいろいろな大学に講座を開設いたしまして、財務会計やマーケティングなどの経営ノウハウをレクチャーいたしまして、現場力を鍛える支援を行っているところでございます。
 また、さらに生産性向上を加速させるべく、昨年十二月より観光産業革新検討会を立ち上げて、有識者を交え、労働生産性を上げつつ人材の確保、育成を図っていくためにどういった支援ができるのか、検討を行っているところでございまして、今後増加する観光需要に対応すべく、受け入れ側である旅館に対して、その支援の強化を図ってまいりたいと考えているところでございます。
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黒岩宇洋#18
○黒岩委員 今、多岐にわたる、旅館業に対するさまざまな方向性というものを示していただいたわけですけれども、やはり観光地というのは、その観光資源においても、キャパシティー、許容量があるものだと思っております。静寂な温泉地に余り観光客がごった返すと、それだけで観光価値が下がるというようなこともございます。
 そういう点において、地域地域、各地域のキャパシティーを考えた、きめ細やかな今後の民泊の方向性というものも出していただきたいと思うんですが、この点についてはいかがでしょうか。
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田村明比古#19
○田村(明)政府参考人 民泊につきましては、急増する訪日外国人観光客の多様なニーズへの対応等、新たな宿泊モデルとして期待されますけれども、先ほどから御審議の中で出ておりますように、民泊というのは、旅館業法の規制が必ずしも遵守されないまま実態が先行しておりまして、安全性の確保や、騒音やごみ出しなど地域住民等とのトラブルに留意したルールづくりが必要というふうに考えております。
 このような中で、昨年六月に規制改革実施計画が閣議決定されまして、適切な規制のもとで、地域の実情にも配慮しつつ、ニーズに応えた民泊が推進できるよう、早急な法整備に取り組むことが決定されました。
 これらを踏まえまして、国土交通省といたしましては、関係省庁とともに、関係者間の意見調整に努めつつ、法案提出に向けて準備を進めているところでございます。
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黒岩宇洋#20
○黒岩委員 新たな民泊のルールにおいても、都道府県ごととか、そういった大きなくくりになるかもしれませんけれども、今の観光庁長官のお話ですと、きめ細やかな対応もしていくということですので、その方向を進めていっていただきたいと思っております。
 そこで、この民泊については、年間百八十日を超えない限度という、こういった指針も出されておるんですけれども、この百八十日の根拠についてお答えいただけますでしょうか。
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田村明比古#21
○田村(明)政府参考人 昨年六月に閣議決定された規制改革実施計画におきましては、民泊が既存のホテル、旅館とは異なる住宅として扱い得る一定の要件といたしまして、一年の半分未満といいますか、百八十日以下の年間提供日数上限というものが提示されているところでございます。
 これらを踏まえて、今、法案提出に向けて準備を進めているところでありまして、その新法により、健全な民泊の普及を図ってまいりたいと考えているところでございます。
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黒岩宇洋#22
○黒岩委員 そういった根拠のもとに年間百八十日を上限とするという方向性があるわけですけれども、これについて、年間提供日数というものは一体どうやって把握できるのか、これは、限度を超えるとか、超えたことがきちんとチェックできるのかどうか、この点についてお聞かせいただけますでしょうか。
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田村明比古#23
○田村(明)政府参考人 今申し上げました昨年六月に閣議決定された規制改革実施計画におきまして、住宅として扱い得る一定の要件として半年未満の年間提供日数上限が提示されておりますけれども、その把握方法については触れられておりません。これにつきましては、適切に把握ができる方法の検討が必要であるというふうに考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、そのことも含めまして、法案提出に向けて検討そして準備を進めているところでございまして、速やかにそのような準備というものが進むように努力をしてまいりたいと考えております。
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黒岩宇洋#24
○黒岩委員 まだ検討というお話がありましたけれども、これはかなり緻密な設計をしないことには、その上限を超えるか超えないか、こういったことが把握できないわけですから、今後の検討においてもきちんとしたルールをつくっていただきたい、このように思っております。
 それでは、新たなルールの中ですと、民泊施設管理者というものが出てきます。これは大臣にお聞きしたいんですけれども、この民泊施設管理者についてはどのような業種、業態を想定しているのか、お答えいただけますでしょうか。
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石井啓一#25
○石井国務大臣 昨年六月二日に閣議決定をされました規制改革実施計画におきましては、家主が不在のタイプの民泊を行うときには、登録を受けた民泊施設管理者に管理を委託することとされているところでございます。
 この民泊施設管理者は、家主不在型の民泊を行う住宅の管理に関する業務を適切に行う一定の能力が求められると考えておりまして、担い手としては、例えば、清掃や苦情への対応等を含む不動産管理の知見を有する賃貸住宅管理業者などが想定されるところでございます。
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黒岩宇洋#26
○黒岩委員 不在型の場合は、不動産の管理業務を営むところということが想定されているということですが、しかし、もともとはそういった宿泊業者ではないわけですから、こういった管理業者によって、特に感染症の拡大を防ぐといった衛生面についてきちんとした対応ができるのかどうか、この点、大臣、お聞かせいただけますでしょうか。
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石井啓一#27
○石井国務大臣 昨年六月二日閣議決定の規制改革実施計画では、民泊施設管理者は、衛生確保措置として、清掃など一般的な衛生水準の維持、確保の業務を行うこととされているところでございます。また、こうした業務が適切に行われるよう、民泊施設管理者を登録制とすることとあわせ、法令違反行為を行った場合の業務停止、罰則等の仕組みを設けることとされております。
 いずれにいたしましても、現在、具体的な業務内容、監督の制度等について、関係省庁とともに、関係者間の意見調整に努めているところでございまして、規制改革実施計画を踏まえた法案提出に向けて、今委員が御指摘いただいた衛生関係の維持、確保が図られるものとなるような準備を進めていきたいと考えております。
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黒岩宇洋#28
○黒岩委員 その点は、しっかりとしたルールづくりと、また、運用面のことも今後の課題になってくると思います。
 そこで、今も民泊においては、やはり近隣とのトラブルというものが大変大きな問題になっております。これは、居住型の民泊でしたら、近隣トラブル等の対応というのがある程度できるというのは私どもも想定できるんですけれども、やはり不在型の場合、近隣とのトラブルというものをどうやって解消していけるのか、そういった対策は万全にできるのかどうか、この点についてお聞かせいただけますでしょうか。
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石井啓一#29
○石井国務大臣 昨年六月二日の規制改革実施計画では、民泊施設管理者は、騒音やごみの処理等の利用者に対する注意事項の説明や、苦情への対応などを行うこととされております。また、こうした業務が適切に行われるよう、民泊施設管理者を登録制とすることとあわせまして、法令違反を行った場合の業務停止、罰則等の仕組みを設けることとされております。
 いずれにいたしましても、現在、法案提出に向けて、検討、意見調整等が行われているところでございますが、騒音やごみの処理等に関する近隣トラブルの防止が図られるものとなるよう、準備を進めてまいりたいと考えております。
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