法務委員会

2017-04-19 衆議院 全498発言

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会議録情報#0
平成二十九年四月十九日(水曜日)
    午前九時六分開議
 出席委員
   委員長 鈴木 淳司君
   理事 今野 智博君 理事 土屋 正忠君
   理事 平口  洋君 理事 古川 禎久君
   理事 宮崎 政久君 理事 井出 庸生君
   理事 逢坂 誠二君 理事 國重  徹君
      赤澤 亮正君    安藤  裕君
      井野 俊郎君    石川 昭政君
      石崎  徹君    大岡 敏孝君
      岡下 昌平君    奥野 信亮君
      加藤 鮎子君    加藤 寛治君
      門  博文君    神山 佐市君
      菅家 一郎君    城内  実君
      國場幸之助君    助田 重義君
      鈴木 貴子君    辻  清人君
      長尾  敬君    野中  厚君
      鳩山 二郎君    藤原  崇君
      古田 圭一君    堀井  学君
      宮川 典子君    宮路 拓馬君
      山田 賢司君    山田 美樹君
      若狭  勝君    枝野 幸男君
      階   猛君    山尾志桜里君
      浜地 雅一君    吉田 宣弘君
      畑野 君枝君    藤野 保史君
      松浪 健太君    上西小百合君
    …………………………………
   内閣総理大臣       安倍 晋三君
   法務大臣         金田 勝年君
   法務副大臣        盛山 正仁君
   外務副大臣        岸  信夫君
   財務副大臣        木原  稔君
   文部科学副大臣      義家 弘介君
   法務大臣政務官      井野 俊郎君
   外務大臣政務官      武井 俊輔君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 高木 勇人君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 白川 靖浩君
   政府参考人
   (警察庁刑事局長)    吉田 尚正君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    林  眞琴君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 飯島 俊郎君
   政府参考人
   (原子力規制庁次長)   荻野  徹君
   法務委員会専門員     齋藤 育子君
    —————————————
委員の異動
四月十九日
 辞任         補欠選任
  門  博文君     岡下 昌平君
  辻  清人君     大岡 敏孝君
  宮路 拓馬君     鳩山 二郎君
  吉野 正芳君     石川 昭政君
  若狭  勝君     石崎  徹君
同日
 辞任         補欠選任
  石川 昭政君     加藤 寛治君
  石崎  徹君     若狭  勝君
  大岡 敏孝君     助田 重義君
  岡下 昌平君     山田 美樹君
  鳩山 二郎君     加藤 鮎子君
同日
 辞任         補欠選任
  加藤 鮎子君     宮路 拓馬君
  加藤 寛治君     長尾  敬君
  助田 重義君     國場幸之助君
  山田 美樹君     門  博文君
同日
 辞任         補欠選任
  國場幸之助君     神山 佐市君
  長尾  敬君     堀井  学君
同日
 辞任         補欠選任
  神山 佐市君     辻  清人君
  堀井  学君     吉野 正芳君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第六四号)
     ————◇—————
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鈴木淳司#1
○鈴木委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、政府参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 まず、本案審査のため、本日、政府参考人として法務省刑事局長林眞琴君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。ヤジ
    〔賛成者起立〕
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鈴木淳司#2
○鈴木委員長 起立多数。よって、そのように決しました。ヤジ
 次に、本案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官高木勇人君、警察庁長官官房審議官白川靖浩君、警察庁刑事局長吉田尚正君、外務省大臣官房参事官飯島俊郎君及び原子力規制庁次長荻野徹君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鈴木淳司#3
○鈴木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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鈴木淳司#4
○鈴木委員長 これより質疑に入ります。
 内閣総理大臣出席のもと質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。宮崎政久君。
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宮崎政久#5
○宮崎(政)委員 おはようございます。自由民主党沖縄県第二選挙区、宮崎政久です。
 本日より、いよいよ、テロ等準備罪の創設を含みます組織犯罪処罰法改正案の、この法務委員会での実質審議が始まるわけであります。
 国民の皆様の関心も高いこの法案の審議に当たりまして、きょう、この委員会審議の冒頭に、極めて異例のことではありますけれども、安倍総理にも御出席をいただいてこの審議が始まるわけであります。充実した審議を尽くしてまいりたいと思っております。
 ただいまの政府参考人に関する件、これらも全て、これまでの経緯を踏まえて充実した審議をしていこうという思いでありますので、委員長、そして与野党理事、委員の皆様の御協力を何とぞお願い申し上げるものでございます。
 さて、総理に御出席をいただきましての、この法務委員会の最初の質疑の、しかも最初の質問でございますので、まずは、今国会にこの法案を提出したことの意義をお尋ねしたいと思います。
 すなわち、我が国においては、組織犯罪の脅威に対処をする必要があります。記憶の中でも、オウム真理教のテロ行為は、地下鉄サリン事件で十三名もの犠牲者を出し、六千名もの負傷者を出しております。国際社会を見渡しても、最近でも、ロシアの第二の都市でありますサンクトペテルブルクでの地下鉄爆破の自爆テロ、十四名の死者、多数の負傷者を出しているわけであります。
 我が国で海外の犯罪組織によるテロ行為が起こり得ないという保証はないわけであります。テロ行為が一旦行われた場合には、多数の国民の生命身体に深刻な被害をもたらすことになるわけでありまして、そのような行為を事前に抑圧する手段を講じることは極めて重要です。
 わけても、我が国は、二〇一九年のラグビーワールドカップ、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックも控えております。
 けさの新聞報道によりますと、総理は、昨日、犯罪対策閣僚会議を開催されて、改めてこの法案の成立を指示されたとあります。
 そこで、テロ等準備罪を創設すること、また、テロ等準備罪を含めた組織犯罪処罰法を改正することの意義、目的、そして何よりも、今国会にこれを提出して成立させることの必要性について、安倍総理からそのお言葉でこの必要性をお聞かせいただきたいと思います。
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安倍晋三#6
○安倍内閣総理大臣 テロが世界各地で発生し、その中で残念ながら日本人が犠牲となる中、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを三年後に控える中において、テロ対策は喫緊の課題であります。
 テロを初めとする国内外の組織犯罪と闘うためには、犯罪人の引き渡し、捜査共助、情報収集において国際社会と緊密に連結をしていくことが必要不可欠であります。既に百八十七の国と地域が締結をしている国際組織犯罪防止条約の締結は、そうした協力関係を構築し、そして、我が国がテロ組織による犯罪を含む国際的な組織犯罪の抜け穴となることを防ぐ上において極めて重要であると考えております。御承知のように、G7においてこの条約を締結していないのは日本のみであります。
 また、国際組織犯罪防止条約の国内担保法の整備は、テロ等準備罪の新設により、組織的に行われる重大な犯罪の未然防止に資するとともに、犯罪収益規制等を含め、組織犯罪への対処を強化するものであり、このように、テロ等準備罪を新設するなどして国際組織犯罪防止条約を締結することは、テロを初めとする国内外の組織犯罪への対策として高い効果を期待できるものと考えており、テロ等準備罪処罰法案を成立させ、本条約を早期に締結することは極めて重要であると考えております。
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宮崎政久#7
○宮崎(政)委員 ありがとうございました。
 その必要性について、また、さまざまある疑念の払拭についても、この委員会で十分な審議をして、国民の皆さんに御説明して、今国会で成立を図らん、その決意を申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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鈴木淳司#8
○鈴木委員長 次に、國重徹君。
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國重徹#9
○國重委員 おはようございます。公明党の國重徹でございます。
 本日は、いわゆるテロ等準備罪を創設する組織的犯罪処罰法の改正案について質疑をさせていただきます。
 先ほどの宮崎委員の質疑におきまして、本法案を早期に成立させる必要性について、安倍総理にるる御答弁をいただきました。
 私も、TOC条約の早期締結のために、その国内担保法である本法案を、丁寧な審議の上、早期に成立させねばならない、このように思っております。
 一方で、国民の命と安全を守るための本法案によって、罪のない人たちが処罰をされたり、その人権が不当に侵害されるようなことがあっては絶対になりません。本法案のテロ等準備罪は、従前政府が提出をし廃案となった共謀罪に比べて、構成要件を厳格化し、対象犯罪も限定しております。今後、この法務委員会の審議で、テロ等準備罪の構成要件の内容、適用範囲など、一つ一つ明らかにし、国民の皆様の不安や懸念を払拭していくことが極めて大切になってくると思っております。
 その上で、総理、さまざまな報道を見ますと、テロ等準備罪を創設する本法案固有の問題というよりは、法に基づかない一部の違法捜査の事例に照らして、運用上の課題として、捜査権濫用による不当な人権侵害を懸念する声が出ております。
 そこで、国家公安委員長や法務大臣もそうでありますけれども、行政府、内閣の最高責任者である総理には、ぜひ、こういった国民の懸念の声を真摯に受けとめていただきまして、違法捜査の再発を防止し、捜査権が適正に運用されるように、より一層の力強いリーダーシップをとっていただきたい、こう強く思いますけれども、総理の見解、決意をお伺いいたします。
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安倍晋三#10
○安倍内閣総理大臣 いかなる犯罪についても捜査が適正に行われなければならないということは、言うまでもないわけであります。
 テロ等準備罪処罰法案の成立後においても、国民の皆様に御指摘のような不安や懸念を抱かれることのないよう、引き続き、捜査の適正確保に向けて、政府としてしっかりと取り組んでまいります。
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國重徹#11
○國重委員 適正な運用に向けた力強いリーダーシップ、総理、ぜひよろしくお願いいたします。
 国民の不安、懸念を払拭すべく、私も、私の責任として、その運用の前提となる本法案固有の議論を中心に、当委員会で真摯な審議をしていくことをお約束申し上げまして、私の総理に対する質疑を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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鈴木淳司#12
○鈴木委員長 次に、山尾志桜里君。
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山尾志桜里#13
○山尾委員 民進党の山尾志桜里です。
 きょうは、私は、安倍総理と、この共謀罪がテロ対策の役に立たないじゃないか、この共謀罪をつくってもテロを防止できないじゃないか、こういう証拠を一つ一つ明らかにしようと思って質問の準備をしてまいりました。
 そうしましたら、この冒頭、本来は質問者の判断で、質問者が登録した場合に刑事局長などを登録するというルールを無視して、自民、公明両理事、この法務委員会の委員どころか、本来、公正中立であるべき法務委員長までが大事な審議のスタートからぐるになって、数の力で刑事局長を無理やり呼んで、私は本当にこんなこと聞いたことありませんよ。どれだけこの法案の審議に自信がないんですか。申しわけないけれども、失礼を承知で言いますけれども、答弁能力に欠ける法務大臣の発言で、この共謀罪がテロ対策の役に立たないということがばれてしまうことをどれだけ恐れているんですか。
 まずは、言語道断の強行採決でスタートしているということそのものが、この法案にいかに政府が自信がないかということの証拠のその一だということをお伝えし、断固抗議をしたいと思います。
 その上で、総理にお尋ねをします。
 総理から、テロ対策のためにこの共謀罪が必要だという内容の説明を聞くたびに、私は大変疑問に感じていることがございます。なぜ、そうであれば、第一次安倍政権のときにはこの共謀罪を提出されなかったのですか。
 第一次安倍政権の一年間でも、アメリカのバージニア工科大学で銃を乱射するという事件が起きました。この日本でも、長崎の市長が拳銃で撃たれて死亡し、暴力団員が逮捕されるということがありました。そして、私の地元、鈴木委員長の地元でもあります愛知県長久手市では、発砲立てこもり事件というのが起きて、対テロ特殊部隊隊員一人の死亡を含めて死亡事故が起きました。さらに、安倍政権の中では、百七十八万人の人出を出した第一回東京マラソンというのもありました。
 国内事情を見ても、国際情勢を見ても、今と負けず劣らずテロ対策が切望されていたときにあなたは総理をやっていました。テロ対策のために共謀罪が不可欠だと言うなら、なぜ第一次安倍政権で共謀罪を提出されなかったのですか。説明をお願いします。
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安倍晋三#14
○安倍内閣総理大臣 テロに対するいわばしっかりとした備えをするためには条約を締結しなければならないのは、これは恐らく、山尾さんも同じ考え方にのっとって質問されておられるんだろうと思います。でなければ、第一次政権でなぜやらなかったのかという質問がそもそも成り立たないわけでありますから。
 やらなければいけないこと、第一次政権でそれをなし遂げることができなかったことは大変残念であります。第一次政権の一年の間にできなかったからといって、では第二次政権、第三次政権でやらないという理由には、山尾さん、ならないんですよ。
 政治というのは、常に大きな責任を持っております。残念ながら、第一次政権においては、私の体調悪化もありまして一年で政権を閉じることになりました。その間、テロ等準備罪のような、条約を締結する上において担保となる法律を成立することができなく、そして条約を締結できなかったことは残念であります。だからこそ、だからこそ、今、政権が四年を経過する中において、しっかりとした基盤の上にこの法案を成立させるという責任を私たちは負っているんだろう、このように思いますし、その責任を果たしていきたい。そのために、この委員会においてしっかりとした議論を行っていただきたい、こう思っている次第でございます。
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山尾志桜里#15
○山尾委員 今、体調や、一年だった、そういう御説明がありました。
 これは、共謀罪を提出して、トライをして、しかしやはり時間切れで成立できなかった、そういうことならわかるんですね。実際、総理が、次の福田総理にかわる前日の会見で、総理自身が、このままではテロとは闘えない、こういうことをあえて国民の皆さんにお話しされております。
 そうであれば、その一年の間に、それほど、途中で総理をやめる、その理由としてテロを挙げるほどテロ対策を重視していた安倍政権が、もし本当にこの時点からテロ対策のためにこの法案が必要なんだということを知っていたのなら、なぜトライすらしなかったのか。今の説明はその説明には全くなっていないというふうに思います。
 そして、次の話ですけれども、それだけじゃないんですよ。第二次安倍政権、確かに、今、安倍総理はこの法案を出されています。しかし、この国会での総理の共謀罪に対する発言のぶれ、今までまだ二カ月、三カ月ですけれども、総理の発言のぶれが物すごくたくさんあるんです。この幾つかをきょうお話しします。
 何が言いたいかというと、テロ対策のために共謀罪が絶対必要だ、こういうふうに、もし第一次安倍政権から今もなお思っていて、ぶれない方針のもとに真面目にテロ対策を考えていたら、発言にこれだけのぶれは生じないというふうに私は思うからです。
 例えばぱらぱら発言というのがありますね。一月二十六日の予算委員会で、安倍総理はこうおっしゃいました。一語一句申し上げますね。私とのやりとりです。「前の共謀罪との違いにおいては、共謀罪というのは、まさにここで、例えば、そんな組織的なものでなくても、ぱらぱら集まって今度やってやろうぜという話をしただけでこれはもう罪になるわけでありますが、」こういうふうにおっしゃっています。
 一方で、先日の決算行政監視委員会、我が党の階委員に対する答弁で、かつて政府が提出した法案における共謀罪においても、不当に処罰範囲が広がる危険があったとは考えていない、こういうふうにおっしゃっています。
 どちらが正しいんですか。組織的でなくても、ぱらぱら集まって今度やってやろうぜという話をしただけでこれはもう罪になる、これは不当に処罰範囲を広げている以外の何物でもないと思うんですが、どちらが正しいんですか。
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安倍晋三#16
○安倍内閣総理大臣 まさに今山尾委員が言われた点が、今回我々がテロ等準備罪を提出させていただいた、その中で二百七十七に限ってきた、明示的に限ってきた点と大きな違いである、こう思うわけでございます。
 私が最初に予算委員会で答弁をさせていただいたのは、当時、我々は、まさに解釈によって、いわば組織犯罪集団というオプションをとってはいたわけでございますが、明確にそれを、罪を限ってはいなかったわけでございます、そのことを明示的に書いてはいなかったのでございまして、今私の発言を引用していたような、そういう印象を与えたのは事実でございます。
 そういう中において、まさに我々が、階委員とのやりとりで申し上げさせていただいたように、今回は、組織的犯罪集団ということを明確にさせていただき、明確にする中において、この犯罪の対象を絞った、明確に絞ったということでございます。
 前回においては、これはオプションとしてとっているわけでございますから、結果として、捜査の対象にする、適用する範囲は実態としては絞られていたということについては、これは同じことになるわけでございますが、しかし……ヤジちょっと静かにして聞いていただきたいと思います。よろしいですか。そこで、実際は絞られるわけでございますが、その中において、これを実際に絞っていくという発想、いわば明示的に絞っていくという発想には至らなかったわけであります。実態としては捜査対象としての適用範囲は狭まって、今回と同程度絞るということにはなるわけでありますが、今回の違いにおいては、まさにそれを明確にさせていただいた、こういうことでありまして、国民のそうした不安を払拭することにもなったのではないか、こう考えている次第でございます。
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山尾志桜里#17
○山尾委員 総理、言い繕いにもならない言いわけを弄するのはやめていただきたいと思います。
 今総理は、今回は明示的にしたとおっしゃいました。そうであれば、前のときは明示的になっていなかったので、ぱらぱら集まっても罪になるというふうな誤解を生じる、不安を生じる、そういうことがあるから今回変えたんだ、こういう答弁になるはずですね。
 私も何度も議事録を読みましたよ。まさに総理は、「ぱらぱら集まって今度やってやろうぜという話をしただけでこれはもう罪になるわけであります」と言い切っているんですね。余りにも言い繕いが過ぎると思いますよ。
 もう一つ、ぱらぱら発言に続いて、そもそも発言というのがございます。
 平成二十九年一月二十六日、私との同じ予算委員会でのやりとりです。「かつての共謀罪は、いわば、共謀して何人かが集まって合意に至ったらそこで共謀罪になるわけであります。今回のものは、そもそも、犯罪を犯すことを目的としている集団でなければなりません。これが全然違うんです。」こういうふうにおっしゃっていました。「そもそも、犯罪を犯すことを目的としている集団でなければなりません。」こういうふうに言っていたんですね。
 その三週間後、予算委員会で私と何回もやりとりしていただきましたので、また私とやらせていただきました。そのとき変わりましたね。オウム真理教を例に出して、「当初はこれは宗教法人として認められた団体でありましたが、まさに犯罪集団として一変したわけであります。」「一変したものである以上それは対象となる、」こういうふうにおっしゃいました。
 そもそも発言を前提とすれば、オウム真理教はそもそもは宗教法人でありますから対象外ですね。でも、一変したら対象になるとおっしゃっています。どちらが正しいんですか。
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安倍晋三#18
○安倍内閣総理大臣 そもそも、そもそもという言葉の意味について、山尾委員は、初めからという理解しかない、こう思っておられるかもしれませんが、そもそもという意味には、これは調べてみますと……(山尾委員「調べたんですね」と呼ぶ)辞書で調べてみますと、辞書で念のために調べてみたんですね。念のために調べてみたわけでありますが、これは基本的にという意味もあるということもぜひ知っておいていただきたい。
 そもそもという意味においては、私ももちろん、それは最初からという意味もあれば基本的にと、これは多くの方々はもう既に御承知のとおりだと思いますが、山尾委員はもしかしたらそれを御存じなかったかもしれませんが、これはまさに基本的にということであります。
 つまり、基本的に犯罪を目的とする集団であるかないかがまさに対象となるかならないかの違いであって、これは当たり前のことでありまして、つまりそういう、先ほど宮崎委員からオウム真理教の例が挙げられたわけであります。これは当初は宗教法人として東京都から認められたわけであります。その段階においてはまさに宗教法人としてこれは資格を備えている、こう認定をされたわけでございますが、しかし、それが途中から、ある段階において一変をしたのは事実、結果を見ればこれは明らかでございまして、つまり、最初からそうでなければ捜査の対象にならないという考え方そのものが大きな間違いであり、いわば基本的に変わったかどうかということにおいて私はそもそもという表現を使わせていただいた次第でございます。
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山尾志桜里#19
○山尾委員 今回も詭弁を弄して必死にごまかすわけですけれども、今まさに総理は笑っちゃいましたね、自分で。馬脚をあらわしたわけです。調べてみましたと。もし本当に最初から、そもそもは基本的にという意味である、そして、そもそもというのは初めからという意味で使っていない、そういうことをわかっていたなら調べる必要はないんですね。私がこのことを以前にも一回指摘をさせていただいたら、総理、答弁できなかったんですよ。総理が調べたのか、後ろの方が調べたのか知りませんけれども、調べて今メモも出していましたね。そもそもというのにはこういう意味があるよというメモがあったのかどうか知りませんけれども。総理、自分で笑っちゃっているじゃないですか。調べてみたんですよと。
 オウム真理教、サリンの事件、私たちも、これは対処すべきだと思っていますよ。そして、実際にその一カ月後にできたサリン等の法律でしっかりと処罰をできるという話を私はさせていただきました。
 もう一つ、三つ目の総理の矛盾発言、なりわい発言というのがございます。これもオウム真理教にかかわる発言ですね。
 二月二日の予算委員会、藤野委員とのやりとりの中で総理はこうおっしゃっています。質問は、趣旨は、組織的犯罪集団と絞ったふりをしても一般市民が対象になってしまうんじゃないですか、こういう趣旨の質問に対して総理自身がこういうふうに言っていますね。「組織的にまさにそれで生計を立てている、なりわいにというのはそういう意味」でありますと。
 でも、一方で、オウム真理教のようなものは対処しなくていいんですかと言う。オウム真理教は、テロ、犯罪で生計を立てていたわけではなくて、ほかの手段でお金を集めてそのお金を使ってテロに及んだというのが、これが実態じゃないですか。犯罪で生計を立てていた、テロでなりわいを立てていた、そういうことではないんじゃないですか。総理の答弁を前提にしたら、オウム真理教は組織的犯罪集団に当たらず、共謀罪の対象外となってしまいます。
 総理、どのように説明されるんですか。
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安倍晋三#20
○安倍内閣総理大臣 先ほど私が笑ったのは、私自身ではなくて、そういうことを聞かれたことについて思わず苦笑してしまったわけでございまして……ヤジ今、失礼というやじがありましたが、まさに今私の笑いについて解説をされましたが、それが違うということを申し上げさせていただいたわけでございます。
 それと、そもそもというのは、私は基本的にという意味で使ったわけでございますが、一応、初めにということだけでおっしゃっていたので、念のためにこれを調べるということはあるわけでございまして、念のために、これは丁寧なやりとりが必要でございますから、調べさせていただいたら、やはり私が言ったことが正しかったということが証明されたなということで御紹介をさせていただいたわけでありまして、それが正しいのは事実でありますから、それでどうのこうのというのは、これはちょっとどうかと思うわけでございます。
 そこで、なりわい等についてでございますが、そのとき私はどういうやりとりをしたかは、事前に通告をしていただかなければ、そこの文脈全体を今私がもう一度確かめて答弁することができないわけでございますから、中身のある丁寧な議論が必要というのであれば、そうした形でいきなり当時の委員会でのやりとりを例として挙げられても、正確な答弁を期すためには、そのときのやりとりを、私ももう一度、全部文脈としてこれはあらかじめ確認をさせていただかなければ答弁はできないわけでございます。
 いずれにせよ、では、テロ集団と、いわば資金を集めるためにさまざまな犯罪を犯していくとの関係においては、つまり、テロ集団というのは、テロそのものをやっていくことにおいては、これを利益とする、ここから利益を上げて生計の足しにすることは当然できないわけであります。テロを専門的にやっていく上においては、その資金源を獲得して、そうしたテロ行為を行いながら、生活を立てていく、糧も得ていく必要がある、こういうことではないか、こう思う次第でございます。
 その中において、いわばテロ行為を行う集団と、さまざま組織的に法を犯しながら資金を集めている行為が合体する、あるいはその中において資金を集めつつテロ行為を行っていくということは十分にあり得るのではないか、こう思う次第でございます。
 そこで、そのときの私のやりとりについて今正確な答弁を求めるのであれば、これは簡単なことなんですよ、事前に通告をしていただければいいな、このように思います。
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山尾志桜里#21
○山尾委員 一月前の答弁ですよ。では、今もう一回読みましょうか。しっかりとそのまま一言一句読ませていただいていますよ。
 結局、その答弁のぶれだけじゃないんですね。今まさに総理自身がおっしゃいました、テロの活動の資金源、これを断たなきゃいけない、そして過程もしっかり捜査をしなければならない、こういう趣旨のことをおっしゃったと思います。
 答弁のぶれだけではなくて、本当にテロ対策なのというふうに、犯罪リストを見ると、ずれているというのがおとといから私が申し上げさせていただいているところですけれども、総理、今ちょうどその資金源も断たなきゃいけないというふうに御自身の中でおっしゃっていただいたので、総理にお伺いしたいと思いますが、これは、おととい、保安林でキノコをとってもテロ対策で共謀罪、こういう話がございました。
 一つ聞きたいんですけれども、キノコとか竹とか山の幸を無許可でとってもテロ対策の資金源だから共謀罪、では、海産物、海の幸をとったら、これは入っていないんですけれども、なぜ入っていないんでしょうか。もう一つ言いましょうか。ここには墳墓発掘死体損壊等というのがあります。お墓を荒らしてお墓の中のものをとる。これは何でテロが予防できるんでしょうか。無許可廃棄物処理業等というのがあります。無許可でごみ収集する、なぜそれを取り締まることによってテロが予防できるんでしょうか。どうぞ。
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林眞琴#22
○林政府参考人 今回の組織的犯罪集団……(山尾委員「局長、登録していないので、答えなくて結構です。局長、登録していません。私は呼んでおりません」と呼ぶ)
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鈴木淳司#23
○鈴木委員長 議決をしました。(山尾委員「委員長が中立な判断をしていません。局長は私は呼んでおりません」と呼ぶ)
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林眞琴#24
○林政府参考人 対象犯罪の選択に当たりましては、組織的犯罪集団が現実的に行う可能性のある犯罪を選んでおります。その場合の組織的犯罪集団の中にはテロリズム集団も含んでおりますが、一般に、この条約は、組織的犯罪集団が関与するもの、この対象犯罪を選ぶことになっておりますので、その観点から、今のような、挙げられたもの、廃棄物の問題であるとか、そういったものを選んでいるわけであります。
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山尾志桜里#25
○山尾委員 呼んでいないのに答えた局長の答弁も答えになっていないんですね。今、答えになっていないということは、聞いていただいても皆さんわかったと思いますね。キノコ狩りやお墓を荒らす、ごみを収集する、これがテロリストの資金源になるから厳しくしてテロを防ぐ、圧倒的なリアリティーの欠如、現実味のなさに国民の皆さんも、私も含めて大変驚いているし、ひっくり返っているわけですよ。
 私は、ここ、こういう細かいことは俺に聞くなというようなことかもわかりませんので、少し大きな話を聞かせてくださいね。
 そういったリアリティーのない、現実感のないこんなテロ対策じゃなくて、本当に現実味のある効果的なテロ対策を私たちはやりたいと思っているんです。おとといから提案をしております。
 未批准の五条約、なぜ締結を検討されていないんですか。そしてまた、水際対策の責任、これは今、航空会社の責任になっています。でも、九・一一を契機にアメリカではその責任主体を国に移行しようというふうで物事が動いている。なぜ、そういった、国がもっと責任を持って、予算措置やあるいは権限、前面に立って負っていこう、こういうことをされないんですか。
 私たちは、こういう方針のもとで、去年、議員立法も出していますけれども、皆さんに審議に応じていただいていません。こういった検討をやることこそ真面目なテロ対策だと私たちは思っているんですけれども、総理、いかがですか。
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安倍晋三#26
○安倍内閣総理大臣 一番最初の御質問の論理でいえば、それは、皆さんが政権をとっておられるときに閣法で出されればよかったんじゃないですか。そのときは全く、これは全く最初に山尾さんが私に言われたことをお返しをさせていただきたい。ですが、それは余り意味のない議論ですから、私はあえてそれはしませんけれどもね、そういう批判はしませんが。
 そこで、今の御質問も通告にはございませんし、本来であれば、条約の解釈にかかわることでありますから、有権解釈をする外務大臣あるいは国際法局長を呼んでいただくことが、これは皆さん、実りある議論になるわけであります。
 そして、法律そのものがどうかということについては、先ほど、刑事局長を呼んでいる、呼んでいない、これはまさに委員会においてルールにのっとって決めていただいたことでありますが、まさに犯罪捜査実務について、詳細について、経験の上において、説明できる立場にある局長が答弁することが、むしろ、私が質問者だったらそれを望みますけれども、経験の上に立った答弁をさせたくないと思うこと自体がどうかと思うわけでございます。
 質問において、事前に質問通告がございませんでしたが、お答えをさせていただきますが、テロ防止関連条約のうち、我が国が未締結である五つの条約の内容及び締約国数は次のとおりであります。
 国際民間航空についての不法な行為の防止に関する条約は、これはいわゆる北京条約と言われておりますが、これは未発効であります。人の殺傷や財産等の損壊目的による航空機の使用等を犯罪化するものでありますが、締約国数は十八カ国にとどまっております。
 次に、航空機の不法な奪取の防止に関する条約の追加議定書、これも北京議定書と言われておりますが、これも未発効であります。ハイジャック行為に係る教唆等を犯罪化するものであり、締約国数は十九カ国にとどまっております。
 そして、東京条約改定議定書は、これも未発効であります、機内犯罪の取り締まりに係る東京条約に機内保安官に係る規定等を追加するものであり、締約国数は八カ国にすぎないわけであります。
 そして、あと二つでありますが、海洋航行不法行為防止条約二〇〇五年議定書は、生物、化学、核兵器等の船舶上での使用等を犯罪化するものであり、締約国数は四十一カ国であります。
 大陸棚プラットホーム不法行為防止議定書の二〇〇五年議定書は、固定プラットホームにおける生物、化学、核兵器等の使用等を犯罪化するものであり、締約国数は三十五カ国であります。
 これらの五つの条約については締約国数が少ないわけでありまして、現時点で発効に至っていないものが過半数であります。また、発効済みのものに関しても、それぞれの締約国数は少数にとどまっており、既に百八十七の国・地域が締結をしている国際組織犯罪防止条約を優先して締結することは、これは火を見るよりも明らかであろうと思うわけであります。
 また、本条約は、二〇〇〇年の国連総会においてコンセンサスで採択され、二〇一四年十二月の国連安保理決議では、テロ組織と国際組織犯罪との関連性に言及しつつ、各国に対し本条約を含む関連条約の締結及び実施を優先的に行うよう求めているわけでありまして、国際社会から我が国による締結を求める声が強いのも事実であります。
 テロとの闘いが我が国を含む国際社会にとっての喫緊の課題となっており、我が国としても、テロを含む幅広い国際的な組織犯罪を一層効果的に防止し、そのための国際協力を促進することが急務であります。したがって、我が国として早期に国際組織犯罪防止条約を締結することは極めて重要であろう。
 かてて加えまして、いわばG7において、我が国以外は全ての国が既に締結をしているのは本条約であると申し上げておきたいと思います。
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山尾志桜里#27
○山尾委員 百八十七といっても、TOC条約はテロ対策のための条約ではないんですね。だから私は、テロ対策のための条約に、テロ対策ということをおっしゃるならしっかり入ることを検討すればいいということを申し上げています。
 そしてまた、今、中身のことについて検討して何か問題があるということは一切出なかったわけですけれども、しっかり検討していただいて、中身に問題がないのであれば率先して日本が入っていってテロ対策の国際協調をリードすべき、そういう立場にあるのが我が国日本ではありませんか。
 そして、五条約のうち二条約は、アメリカを含めてG7も入っておりますし、既に発効もしております。そういったものをしっかりと検討すればいいけれども、外務省の方に聞いたら、ほとんど検討が進んでいない、これに入るとして国内法をどれだけ担保すればいいのかということも明らかでない、こういうお話でありました。ヤジ
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鈴木淳司#28
○鈴木委員長 静粛に願います。
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山尾志桜里#29
○山尾委員 私たちは、実効的でリアリティーのあるテロ対策をやるべきだと申し上げています。水際対策も、責任主体を民間の航空会社から国にしっかり移行していこう、こういう現実的な具体的な提案もしております。それに対しては今御答弁がなかったんですけれども、要するに、テロ対策にどこまで本気なのですかということをきょうずっと申し上げているわけです。
 そしてまた、きょうの話を聞いていて、共謀罪、さっき出しました、あの共謀罪がテロの役に立つんだ、テロ抑止になるんだという説得的な説明は一つもなかった。では、共謀罪をつくったときに何が起きるのかということなんですね。私は、捜査機関の監視が強まると思っています。テロ対策にならなくて監視が強まるなら百害あって一利なしだから、廃案にすべきだと思っています。
 総理は四月六日に、この新設によって捜査機関が常時国民の動静を監視する監視社会にはなりませんとおっしゃった。
 最後の質問です。それでは、安倍政権において、常時ではないけれども国民を捜査として監視をしているのかしていないのか、どちらですか。
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