厚生労働委員会

2018-07-11 衆議院 全365発言

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会議録情報#0
平成三十年七月十一日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 高鳥 修一君
   理事 赤澤 亮正君 理事 後藤 茂之君
   理事 田村 憲久君 理事 橋本  岳君
   理事 堀内 詔子君 理事 渡辺 孝一君
   理事 西村智奈美君 理事 岡本 充功君
   理事 桝屋 敬悟君
      秋葉 賢也君    安藤 高夫君
      井野 俊郎君    池田 道孝君
      岩田 和親君    上野 宏史君
      大岡 敏孝君    神山 佐市君
      菅家 一郎君    木村 哲也君
      木村 弥生君    国光あやの君
      熊田 裕通君    小泉進次郎君
      小林 鷹之君    後藤田正純君
      高村 正大君    佐藤 明男君
      塩崎 恭久君    繁本  護君
      白須賀貴樹君    杉田 水脈君
      鈴木 貴子君    田中 英之君
      田畑 裕明君    冨樫 博之君
      中曽根康隆君    長尾  敬君
      福山  守君    船橋 利実君
      三ッ林裕巳君    宮澤 博行君
      務台 俊介君    八木 哲也君
      山田 賢司君    山田 美樹君
      和田 義明君    池田 真紀君
      尾辻かな子君    岡本あき子君
      長谷川嘉一君    初鹿 明博君
      吉田 統彦君    大西 健介君
      白石 洋一君    山井 和則君
      柚木 道義君    伊佐 進一君
      中野 洋昌君    高橋千鶴子君
      串田 誠一君    柿沢 未途君
    …………………………………
   厚生労働大臣       加藤 勝信君
   内閣府副大臣       あかま二郎君
   厚生労働副大臣      高木美智代君
   厚生労働大臣政務官    田畑 裕明君
   厚生労働大臣政務官    大沼みずほ君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 米澤  健君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 大西 淳也君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房総括審議官)         中川 健朗君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           信濃 正範君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局私学部長)         村田 善則君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官)  宇都宮 啓君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  武田 俊彦君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局長)           定塚由美子君
   政府参考人
   (厚生労働省老健局長)  浜谷 浩樹君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  鈴木 俊彦君
   政府参考人
   (中小企業庁事業環境部長)            木村  聡君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官)           小波  功君
   厚生労働委員会専門員   中村  実君
    —————————————
委員の異動
七月十一日
 辞任         補欠選任
  赤澤 亮正君     冨樫 博之君
  穴見 陽一君     山田 賢司君
  木村 弥生君     杉田 水脈君
  小林 鷹之君     熊田 裕通君
  塩崎 恭久君     鈴木 貴子君
  高橋ひなこ君     八木 哲也君
  尾辻かな子君     岡本あき子君
  足立 康史君     串田 誠一君
同日
 辞任         補欠選任
  熊田 裕通君     宮澤 博行君
  杉田 水脈君     木村 弥生君
  鈴木 貴子君     塩崎 恭久君
  冨樫 博之君     神山 佐市君
  八木 哲也君     高村 正大君
  山田 賢司君     務台 俊介君
  岡本あき子君     尾辻かな子君
  串田 誠一君     足立 康史君
同日
 辞任         補欠選任
  神山 佐市君     赤澤 亮正君
  高村 正大君     菅家 一郎君
  宮澤 博行君     池田 道孝君
  務台 俊介君     和田 義明君
同日
 辞任         補欠選任
  池田 道孝君     小林 鷹之君
  菅家 一郎君     上野 宏史君
  和田 義明君     岩田 和親君
同日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     田中 英之君
  上野 宏史君     福山  守君
同日
 辞任         補欠選任
  田中 英之君     穴見 陽一君
  福山  守君     中曽根康隆君
同日
 辞任         補欠選任
  中曽根康隆君     高橋ひなこ君
同日
 理事橋本岳君同日理事辞任につき、その補欠として赤澤亮正君が理事に当選した。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 医療法及び医師法の一部を改正する法律案(内閣提出第六〇号)(参議院送付)
     ————◇—————
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高鳥修一#1
○高鳥委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、参議院送付、医療法及び医師法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房審議官米澤健君、総務省大臣官房審議官大西淳也君、文部科学省大臣官房審議官信濃正範君、厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官宇都宮啓君、医政局長武田俊彦君、社会・援護局長定塚由美子君、老健局長浜谷浩樹君、保険局長鈴木俊彦君、中小企業庁事業環境部長木村聡君、防衛省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官小波功君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高鳥修一#2
○高鳥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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高鳥修一#3
○高鳥委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。三ッ林裕巳君。
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三ッ林裕巳#4
○三ッ林委員 おはようございます。自由民主党の三ッ林裕巳でございます。
 本日は、質問の機会をいただきまして、心から感謝申し上げます。
 まず冒頭に、今回の平成三十年七月豪雨によって犠牲となられた方々に深甚なる哀悼の意を表しますとともに、御遺族並びに罹災された方々に心からのお見舞いを申し上げます。また、政府に対して、迅速かつ万全なる対応を切に願うものでございます。
 続きまして、法案の質問に入らせていただきます。
 少子高齢化の進行により、我が国の生産年齢人口は一九九五年をピークに減少に転じており、総人口も二〇〇八年をピークに減少に転じています。まさに、人口減少社会の到来であります。そして、若い人ばかりでなく、六十五歳以上の人口も減っていくというデータが出ております。
 本日、資料を四枚用意させていただきました。日本の人口の推移、診療科別医師数の推移、医学部入学定員と地域枠の年次推移、そして、今回医療法及び医師法の一部を改正する法律案の概要について提出させていただきました。
 まず、資料の一の日本の人口の推移でありますが、ごらんのとおり、今後、生産年齢人口は減少し、そして高齢化率は上昇してまいります。
 こういった人口減少の状態の中にあって、そして医師数、資料三の方を見ていただきますが、医学部入学定員と地域枠の年次推移、これは厚生労働省の資料でありますけれども、今、医師の総数三十一万九千四百八十名であります。そして、平成二十九年の医学部の入学定員九千四百二十名、そして地域枠、平成十七年からでありますけれども、〇・八%から一七・八%に地域枠は増加しております。
 こういった状況の中で、人口減少の中、医師数は増加して三十万人を超えている状況であります。そして、毎年九千四百二十名が医師として輩出しているわけであります。
 今後、この需給バランス、需給を見て、医師の需給調整を行わなくてはならないと思いますけれども、働き方改革、そういったことを観点に入れると、二〇二八年には三十五万人で均衡するのではないか、需要と供給が均衡するのではないか、そういった試算も出ていると伺っております。
 そして、資料の二を見ていただきたいんですが、診療科も大きな偏在があります。これも今回の一つの議論になると思いますが、麻酔科が突出して多い、そして、地域に必要な産科、婦人科、外科、こういった診療科が少ない、伸びていないということがうかがえます。
 前回、長谷川嘉一委員が群馬県のことをお話ししていただきましたけれども、私の地元埼玉県におきましても、さいたま市を中心として医療が過密状態。ただ、埼玉の北部に行けば医療過疎の状態となっています。また、私の選挙区は埼玉県第十四区でありますけれども、六市二町の選挙区でありますが、久喜市、ここは十五万人の人口、そして、南に位置する、葛飾区に接している八潮市、これは八万人の人口がおりますが、産婦人科医、開業されている施設が一つもないという状況になっております。
 こういった埼玉県の状況をお話しするだけでも、また、全国を考えれば西高東低の病院の配置の差、県内においてもそれぞれ濃淡があって、そして医療需要が必要なところに配置されていない、そういったことがあります。
 これは今回の医療法、医師法によって私は改善されると期待しておりますけれども、まず、医師の需給推計について、この水準を今後も維持されていくのか、医師の需給の見通しと今後の医学部定員、この見通しについて、加藤厚生労働大臣にお伺いいたしたいと思います。
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加藤勝信#5
○加藤国務大臣 今、三ッ林委員からもありましたように、医師の養成数については、平成二十年度より、地域枠医師を中心に段階的に医学部定員を増員をしておりまして、平成三十年度は九千四百十九人と過去最大規模、そして、この十年間、平成十八年と二十八年を見ますと約四万人増加をしておりますから、年ベースで約四千人ずつ増加をしている、こういうことであります。
 それから、医療ニーズの方でありますけれども、一つは高齢化に伴ったそうしたニーズが増加をしている、他方で人口そのものは減少している、こういったことがあるんだろうと思います。
 そして、そのもとにおいて、今委員から御指摘のような、地域間さらには診療科目間の医師の偏在という問題、残念ながら、解消するというよりは、むしろその問題が一層問題化してきているということになっています。
 そうした状況を踏まえて、医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会において、平成三十二年度以降の医師養成数について検討を行い、ことしの五月三十一日に第三次の中間取りまとめを行っていただきましたが、その中では、将来的には医療需要が減少局面となることが見込まれており、長期的には供給が需要を上回ると考えられるが、マクロの医師需給が均衡することは必ずしも地域や診療科といったミクロの領域でも需給が均衡することを意味しないなどとの考え方、平成三十三年度まで暫定的に医学部定員を現行のとおり維持をしていくという医師養成数の方針についてお示しをいただいたところであります。
 平成三十四年度以降については、各都道府県における医師偏在の状況や医師偏在対策、また、現在議論を行っていただいております医師の働き方改革に関する検討会の結論、それらを踏まえて、改めて医師需給を見込んだ上で医師養成数の検討を行っていきたいということでございます。それが今の私どものスタンスであります。
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三ッ林裕巳#6
○三ッ林委員 ありがとうございます。
 医師の需給の問題、そして偏在の問題、これからの日本の医療環境を整備する中で大変重要な観点でありまして、ぜひとも慎重な御検討をお願いしたいと思っております。
 厚生労働省の方に見解をお聞きしたいんですが、医師数がふえているにもかかわらず、医師の偏在の問題は先ほどもお話ししましたように継続しております。現在の医師の地域偏在、診療科偏在の実態に関する厚生労働省の認識、これについてまずお伺いしたいと思います。
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武田俊彦#7
○武田政府参考人 お答えをいたします。
 医師の地域偏在につきましては、平成二十八年の医師・歯科医師・薬剤師調査によりますと、都道府県ごとの人口十万人対医師数について、最大の徳島県、これが三百十五・九人でございますけれども、最小の埼玉県では百六十・一人となっておりまして、二倍程度の開きがある現状にございます。さらに、二次医療圏ごとに人口十万人対医師数で見た場合につきましては、三十四の都道府県におきまして、最大と最小の医師数が二倍以上開いている現状にございます。
 このように、医師の地域偏在が存在をしている状況にあると認識をしております。
 一方、診療科の偏在につきましては、先生からお示しもいただいておりますけれども、近年、麻酔科や放射線科、眼科、皮膚科などの診療科が増加している一方で、長時間労働が常態化している産科、産婦人科や外科につきましては、平成六年以降、医師数が横ばい傾向にあるということで、診療科につきましても偏在がある、こういう認識でございます。
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三ッ林裕巳#8
○三ッ林委員 ありがとうございます。
 こういった認識のもとに、医療法及び医師法の一部を改正する法律案、これが出されたものだと思います。
 医療法及び医師法の一部を改正する法律案は、医師需給分科会の第二次中間とりまとめを受けて、医療法と医師法の一部改正が今国会に上程されたと伺っております。
 現在まで、医師需給に関する検討会が昭和の時代から五回開催されておりますけれども、これまで一切強制力のあるものは出ておりませんでした。今回の医師需給分科会で初めてこれを法律に組み込むことによって、ようやく強制力を持った偏在対策の一歩を踏み出すことができたと私は考えております。
 これまでも、医師偏在対策については、厚生労働省において継続的に取り組んでいただいているものと認識しております。そういった中で、今国会でなぜ医師偏在対策法案を成立させる必要があるのか、その必要性、それを厚生労働省で、医政局長にお伺いしたいと思います。
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武田俊彦#9
○武田政府参考人 お答えをいたします。
 今般、医師偏在対策に関する法律案を提出をさせていただきました背景といたしましては、平成二十年以降の医学部の臨時定員増などによる地域枠での入学者が順次卒業し、臨床研修を終え、地域医療に従事し始めている状況にございます。
 今後、こうした地域枠医師が順次臨床研修を終え、地域医療に従事する医師が増加していくということでございまして、こういったことに伴いまして、都道府県ごとに置かれております地域医療支援センターによる配置調整の対象となる医師の増加が見込まれているところでございます。平成三十年にはこの人数は約二千二百九十三人と見込んでおりますけれども、平成三十七年には一万人を超える水準に達するものと見込んでおります。
 こういった一方で、医師の地域間、診療科間の偏在は長きにわたり課題として認識をされてはおりますけれども、現時点においてもなお解消が図られていない、こういう状況でございます。こうした状況を踏まえれば、医師の配置調整が喫緊の課題となるとともに、医師の地域偏在、診療科偏在に係る格差解消が急務であると考えたところでございます。
 また、プログラム法、これは持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律でございますけれども、そのプログラム法に基づき平成二十六年に公布した地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案、この法律案につきまして、国会でいただきました附帯決議の中におきましても、医療従事者の確保に当たっては、医師の地域又は診療科間の偏在の是正等に留意しつつ、医療需要を満たす適切な措置を講ずることとされたところでございます。
 こういったことを踏まえ、今般、医師偏在対策法案の御審議をお願いしていることでございまして、こういったことが成立の必要性であるというふうに考えております。
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三ッ林裕巳#10
○三ッ林委員 ありがとうございます。
 地域枠がこれから大きくふえていくことになりますけれども、この地域枠をしっかりとそれぞれの医師少数地域に配分していくこと、このことが大変重要であり、この法案の必要性、そういったことをお伺いいたしました。私もまさにそのとおりであると思います。
 次の質問に入ります。
 各都道府県、各大学においては、医学部卒業生がその地域や医局になかなか残らないということが課題となっております。私の出身大学で顧みますと、新医師臨床研修制度、これが制度化されてから、大学の医局、定員百二十名程度が卒業するわけですけれども、研修を終わって、そして大学に戻ってくる、そういった医師が大体三割であります。ほかの大学でも調べたところ、やはり四割程度しか戻らない、こういったことが現在の状況であります。
 また、大学は医師供給機能としてさまざまな関連病院に医師を派遣している。ただ、自分の大学を卒業して自分の大学に残らなくて、そして数少ない医師の中で医師の供給機能、派遣機能を担うというのは大変困難であります。
 そういった中で、今回の法案で、地域枠、地元出身者枠の要請権限について規定されておりますけれども、これによって、大学医局を含め、地域に医師が定着することにつながるのかどうか、その見解を伺いたいと思います。
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武田俊彦#11
○武田政府参考人 お答えをいたします。
 今、地元出身者それから県内の地域枠などについても御指摘がございましたけれども、これまでの調査によりますと、地元出身者、県内の地域枠及び他県に設置された場合の地域枠、いずれにおきましても、臨床研修修了後、八割前後の高い定着率が示されているところでございます。
 このため、本法案におきましては、医師養成段階における定着策を図るため、各都道府県におきまして、具体的な医師確保対策の実施を担う大学、医師会、主要医療機関などを構成員とする地域医療対策協議会の協議を経て、都道府県知事が、管内の大学に対する地元出身者枠の設定や増員の要請、また都道府県内外の大学に対する地域枠の設定、増員の要請、こういったことができる仕組みを盛り込んだところでございます。
 さらに、今回の法案におきましては、こうした地域枠などの医師が、大学病院等における専門研修等も組み合わせるなど、本人の希望に応じて多様なキャリア形成を図りながら各都道府県が指定する区域等での勤務を行えるよう、各都道府県に、地域医療対策協議会の協議を経て、この地域医療対策協議会には地元の大学にも入っていただくわけではございますけれども、こういった地域医療対策協議会の協議を経て、キャリア形成プログラムを策定するよう求めているところでございます。
 こうした取組を通じまして、大学も含めた地域への医師の定着が進むのではないか、このように考えている次第でございます。
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三ッ林裕巳#12
○三ッ林委員 ありがとうございます。
 大変、医政局長のお話で、大学医局そして大学の医師供給機能の強化がこれから大きくなっていくことを期待したいと思います。
 次の質問でありますが、臨床研修病院の質、これは医師としての資質に直結するものであります。これまで国がその質をしっかりと担保してきました。
 今回の法案では、臨床研修病院の指定権限が都道府県におりてまいります。こうすると、都道府県毎に臨床研修病院の質がばらばらになってしまうのではないか、また、臨床研修病院の定員についても、都道府県が定員配分を行うことになりますので、例えば県立病院などを中心に配置を強化してしまうのではないか、公立病院等への定員配分に偏るのではないか、こういった懸念が考えられますけれども、その点についてお伺いしたいと思います。
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武田俊彦#13
○武田政府参考人 お答えをいたします。
 今回御審議をいただいている医療法・医師法改正法案におきましては、臨床研修病院の指定や病院ごとの定員設定権限を国から都道府県に移管する内容を盛り込んでいるところでございまして、この狙いといたしましては、地域の実情を詳細に把握している都道府県が、都道府県内における指定の妥当性それから地域医療に配慮した病院群の構築などについてより的確に判断する、こういったことが可能になるということを考えているところでございます。
 一方、御指摘もいただきました点でございますけれども、厚生労働省といたしましては、指定や定員設定の権限を都道府県に移管した後でありましても、基本的な診療能力を持った医師が全国的に養成されるよう、具体的な指定基準につきましては厚生労働省として都道府県にお示ししたいと思っておりますし、都道府県ごとの定員設定につきましては引き続き厚生労働省が行うこととしているところでございます。
 なお、臨床研修制度につきましては、次回の見直しに向け、医道審議会医師分科会医師臨床研修部会におきまして、平成三十年三月に医師臨床研修部会報告書を取りまとめたところでございまして、この報告書の中では、必修診療科目の追加、評価方法の標準化など到達目標、方略、評価の見直し、プログラム責任者養成講習会の受講の義務化、こういった臨床研修病院のさらなる質の向上に向けた内容が盛り込まれているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、指定権限が都道府県に移管された後でありましても臨床研修の全国的な質の確保が図られるよう、必要な対応を行ってまいりたいと思っております。
 また、都道府県による定員設定につきましても、今回の法案におきまして、都道府県が大学、医師会その他の地域の関係者と地域医療対策協議会において事前に協議することとされておりますので、地域におきまして適切な定員配分がなされるもの、このように考えております。
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三ッ林裕巳#14
○三ッ林委員 ありがとうございます。
 ぜひとも臨床研修病院の指定基準、これをしっかりと、臨床研修医の質を担保する、そういった基準にしていただきたいと思いますし、私がこれまで懸念していたことは、やはり臨床研修病院の裾野が広がり過ぎたのではないか、そういったことで臨床研修医の質の担保が確保されていないのではないか、そういったちょっと懸念も持っていますので、ぜひとも臨床研修病院の指定基準、これについては国の方でしっかりと担保していただきたいと思います。
 これまで、医師偏在の状況は、十万人対医師数しか指標がなかった状況でありました。これでは十分に医師偏在の実態をあらわしていないのではないかという課題があります。医師偏在指標について、単純な医師数を人口で割ったものではなくて、国民の実感を反映したきめ細やかな指標とする必要があると考えますが、どのような指標となるのでしょうか。お答えいただきたいと思います。
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武田俊彦#15
○武田政府参考人 お答えいたします。
 御指摘の医師偏在指標でございますけれども、これにつきましては、二次医療圏ごとに医療ニーズや人口構成、患者の流出入などの要素を勘案いたしまして、こういった要素を踏まえた医師の多寡を示し、可視化していく指標とすることを考えているところでございます。
 御指摘のとおり、これまでは人口十万人当たり医師数といった形の数字が用いられておりましたけれども、単なる人口当たりの医師数では表現できなかった、例えば性別や年齢による医療ニーズの違い、すなわち、高齢化が進んでいる地域と若い方中心の地域の医療ニーズの違いでございますとか、より実情に即した医療ニーズ当たりの医師数を指標化し、さらに、患者さんだけではなくて医師の高齢化の状況も可視化したものを想定をしているところでございます。
 この医師偏在指標の詳細な設計につきましては、法案成立後速やかに医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会の場で議論をしていただいた後、結論を得て、平成三十年度中に医師確保計画の策定方法を都道府県にお示しする中で明らかにしていく予定にしております。
 制度設計に関する検討過程におきましては、客観的な議論に資する適切なデータを用いて、医療関係者や有識者などの方々とも十分に議論を尽くして、可能な限り現場から納得感の得られるものとなるよう検討してまいりたいと考えております。
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三ッ林裕巳#16
○三ッ林委員 ありがとうございます。ぜひお願いしたいと思います。
 医学部定員の増員で医師数は順調にふえてきておりますけれども、地域医療に必要な医師の派遣は大学が行っているのが実情であります。チーム医療が必要な周産期医療や外科領域においては、特に大学からの派遣の形をとることが私は重要と考えておりますが、大学の医局の専門的な地域医療への知見を生かして地域の医師派遣を進めるべきであると考えておりますが、これについて御意見を伺いたいと思います。
 また、なぜチーム医療が必要かというのは、それぞれの地域に地域母子周産期、そして総合周産期とあるわけですけれども、これは、小児科のチームと一体となって、NICU、未熟児の治療を行う、また、そういった施設も併設されている地域母子周産期、そして総合周産期、この周産期の医療を行うに当たって、それぞれの医師がやはり連携をとれる体制、そしてそれぞれの役割、それぞれの医師の能力、そういったものをしっかりと把握してチームをつくらなくてはなりません。
 そういった意味において、一人ずつチームに入れていくというよりも、やはり大学病院がチームとなって医師を派遣していくこと。そうでないと、このチーム医療といいますか、周産期医療、また外科の医療、こういったものはできないわけでありまして、こういったことについて、本法案ではどのように対策として入っているのかどうか、この点についてお願いいたします。
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武田俊彦#17
○武田政府参考人 お答えをいたします。
 ただいま御指摘がございました例えば周産期医療につきましても、御指摘がございましたように、産婦人科の医師、又は小児科の医師、又はNICUといった集中治療の体制、その他複数の医師又は複数の専門家が連携をとる必要性が非常に高まっているところであるというふうに認識をしております。
 そういう中で、いかに医師を確保していくのかというのは大変重要な課題でございまして、一つは、大学の医局につきましては、引き続き各都道府県において重要な医師派遣機能を担っていると認識をしております。一方で、今後増加することが見込まれている地域枠の医師の派遣、これと大学医局の医師派遣、これが整合的に行われることが非常に重要であり、このためには都道府県内関係者の間でよく調整が行われることが大事ではないかと思っております。
 このため、今回の改正におきましては、医師の派遣に関する事項につきまして、大学、医師会、民間医療機関等を構成員とする地域医療対策協議会の協議事項として法定をした上で、客観データとして示される医師偏在指標を踏まえて医師派遣の協議を行いまして、その結果に基づき、各都道府県が設置する地域医療支援センターが医師の少ない地域にある医療機関への医師派遣を行うこと、こういった実効的な医師の派遣調整を実施することとしているところでございます。
 これによりまして、周産期それから外科を含むそれぞれの診療科において、大学を含む関係者間での合意形成に基づく医師派遣等の医師確保対策が進められることが可能となり、政策決定プロセスも透明化され、そして実効性も高まっていくものと考えているところでございます。
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三ッ林裕巳#18
○三ッ林委員 ありがとうございます。
 ぜひその実効性を担保していただきたい、そのように思います。そして、やはり大学病院を中心とした、地域医療を担う、そういった視点をぜひ中心に据えていただきたい、そのように思います。
 診療科偏在を解消するためには、産婦人科や小児科など女性の医師の活躍が特に期待されている診療科に関して、出産、子育てなど、休職後復帰するため働きやすい環境整備を図ることが重要であると考えております。厚生労働省のこのことについての見解をお伺いいたします。
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武田俊彦#19
○武田政府参考人 お答えをいたします。
 女性医師に関する御質問をいただきました。現在、医師の約五分の一、それから医学生の約三分の一が女性でございます。特に、女性医師につきましては、妊娠、出産等によりキャリアを中断せざるを得ない場合があることから、こうした面にも配慮しながら女性医師が働き続けやすい環境を整備する、こういった必要があるというふうに考えてございます。そして、こういった環境の整備は、本人にとってだけではなく、我が国の医師確保の面からも大変重要な課題だというふうに認識しているところでございます。
 こうしたことから、厚生労働省といたしましては、これまで、就職を希望する女性医師に対して、医療機関や再研修先の紹介等を行う女性医師バンク事業の実施、都道府県における女性医師の復職に関する相談窓口の設置や復職研修に対する財政支援、医療機関において復職支援から継続した勤務までパッケージとして女性医師支援を行うためのモデル事業、こういったことを行ってきたところでございます。
 さらに、子供を持つ女性医師を始めとする医療従事者の離職防止や再就職を促進するため、都道府県において、病院内保育所の設置、運営に対する財政支援を地域医療介護総合確保基金を活用して実施をしております。
 このほか、女性医師を含む医療従事者の勤務環境の改善を図るため、都道府県ごとに医療勤務環境改善支援センターを設置し、計画的に勤務環境改善に取り組む医療機関を総合的、専門的に支援する体制を構築しておりますし、また、医療勤務環境改善支援センターの運営に対する財政的支援も行っているところでございます。
 このような取組を通じて、女性医師が働き続けやすい環境の整備に今後とも努めてまいりたいと考えております。
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三ッ林裕巳#20
○三ッ林委員 ぜひお願いします。ありがとうございます。
 次の質問に入ります。
 診療科、地域間における医師偏在だけでなく、入院診療と外来診療の間での医師偏在についても課題となっております。
 今回の法案にも盛り込まれたところでありますけれども、外来医療機能の不足、偏在の解消に当たっては、診療所の開業規制といった規制的手法を用いるのではなくて、医療機関間で一定の競争関係が維持できるような仕組みとすることが私は必要と考えております。
 医療の質を確保する観点から、どのように考えておりますでしょうか。
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武田俊彦#21
○武田政府参考人 医師偏在対策ということを議論していく中で、外来医療機能につきましても一つの大きな論点でございました。
 外来医療機能の不足、偏在等への対応策の検討過程におきましては、厚生労働省の医師需給分科会で御議論をいただいてまいりましたけれども、この中で、無床診療所の開業規制の是非についても議論が行われております。
 昨年十二月のこの分科会の第二次中間取りまとめにおきましては、「国民皆保険をとる我が国では、被保険者間の医療アクセスの公平性の確保を図るため、医療保険制度による対応も含めて、他の医療資源の偏在是正の仕組みも参考に、無床診療所の開設に対する新たな制度上の枠組みを設けるべき」との意見があった一方で、「憲法上の営業の自由との関係の整理や、駆け込み開設の懸念等、法制的・施策的な課題を全てクリアしなければ、そのような枠組みの実現は困難」との意見もあり、賛否が分かれたため、今回の法改正では導入を見送ったものでございます。
 今回の法案におきましては、地域ごとの診療所の開設の状況等を含めた外来医療機能の可視化を行い、新規開業者への参考情報とするとともに、可視化された外来医療機能の不足、偏在等に対応するための方針を地域ごとに作成すること、こうした内容について地域の医療関係者等が参画し議論する協議の場を設置すること、こういった内容が盛り込まれているところでございます。
 このように、医師偏在指標に基づく地域ごとの外来医療機能の偏在、不足等の客観的な情報を、新たに開業しようとする医療関係者等が自主的な経営判断として行えるよう可視化することで、御指摘ございましたように医療機関間の適切な競争関係を維持しながら、その結果として外来医療の偏在の解消等につなげていく、こういうことができるようになると考えているところでございます。
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三ッ林裕巳#22
○三ッ林委員 ありがとうございます。
 次の質問に入ります。
 今回、専門医機構ができて、本年の四月から新専門医制度がスタートしたわけでございます。専門医が大学に集中する傾向があるので、そういう意味では、大学病院が地域医療の中核として、卒後研修、専門医研修まで含めて責任をとるような体制になっていくのではないかと私は考えております。
 これは個人的な意見でありますけれども、専門医制度というのは、言うなれば学会のための制度であり、地域医療をどうにかしようとか、そういった目的でつくられたものではありません。けれども、この専門医制度ができることによって、地域偏在が助長されてしまうとか、地域医療が崩壊するとか、そういったことがあっては、これは絶対に防がなくてはなりません。
 今回の法案では、新専門医制度において、地域における医師偏在が助長されることのないよう、どのように配慮されているのか、お伺いいたします。
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武田俊彦#23
○武田政府参考人 お答えをいたします。
 今年度四月から開始された新専門医制度につきましては、厚生労働省におきましても、地域医療に責任を負う立場から、平成二十九年四月に今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会を立ち上げ、日本専門医機構に対しまして、都市部における診療科ごとの定員上限や、研修の中心は大学病院に限られるものではなく地域の中核病院等も含まれることなど、地域医療への配慮を求めてきた経緯がございます。
 日本専門医機構におきましては、こうした要望に対し、整備指針等の改定を行い、東京、神奈川、愛知、大阪、福岡の専攻医総数の上限を原則として過去五年間における専攻医採用実績の平均人数を超えないものとするなどの対応が行われたと承知をしておりますけれども、今後とも、専門医の養成につきましては、地域医療に与える影響も大きいこともございまして、地域偏在が助長されないような継続的な取組が必要であると認識しているところでございます。
 このため、本法案におきましては、専門医認定に必要な実技や教育内容などの研修の質に直結する部分につきましては、医師がみずから制度設計や運営を行うことは尊重しつつも、医療提供体制に重大な影響がある場合につきまして、厚生労働大臣が研修の基幹施設ごとに策定する研修プログラムなどに意見を述べる仕組みを盛り込んでいるところでございます。
 厚生労働省といたしましては、日本専門医機構及び関係学会と議論を尽くした上で、地域医療に責任を有する立場から、専門医制度の推進と地域・診療科偏在対策の両立を図ってまいりたいと考えております。
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三ッ林裕巳#24
○三ッ林委員 ありがとうございます。
 続きまして、この専門医制度について厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。
 厚生労働大臣が専門医機構に意見を述べる場合には、地域医療への配慮の問題と医師の質の問題を両立させなくてはなりません。議論を公開するなどプロセスを透明化すべきではないでしょうか。大臣の御所見を賜りたいと思います。
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加藤勝信#25
○加藤国務大臣 今回の法案により、都道府県知事の意見を聞いた上で、厚生労働大臣から日本専門医機構に対して研修計画の改善を意見する仕組みを設けることにしております。
 これを受けた日本専門医機構においては、研修施設の認定基準の見直しや、都市部を対象とする研修定員に上限を設定するなど、研修計画の内容に当該意見を反映させるよう努力義務が課されているところであります。
 委員御指摘のように、専門医機構による新たな専門医制度は、専門医の質の担保と地域医療への配慮が求められておりまして、厚生労働大臣が日本専門医機構に対して述べる意見については、その客観的妥当性を担保することが必要であります。
 このため、あらかじめ、医療関係者や地方公共団体の代表者が参加する公開の場、これは多分医道審議会に新たな部会を設置するというようなことを今想定しておりますけれども、そうした場において議論をし、そして日本専門医機構に対して意見を述べるということでありますから、こうした公開の場での議論でありますから、当然議論が公開をされ、そして具体的な意見についても公表するということを考えております。
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三ッ林裕巳#26
○三ッ林委員 ありがとうございます。ぜひ、地域医療の視点、そして専門医の教育の充実、この両方の視点から御配慮をいただきたいと思います。
 最後になりますけれども、私は大学病院に三十年近く勤務しておりました。そして、その中で、さまざまな地方の病院にも出向しました。
 そして、その中で思ったことは、やはり、地方の病院に出向して、一年若しくは二年、こういったことで地方に行って、一生懸命その地域の現場の臨床をやる、このことが私は大学病院という機能、これは持っていると思います。そして、またその後戻ってきて研さんを積んでいく。
 こういったことにおいて、大学病院というのは教育スタッフをたくさん抱えております。そういった、ティーチングホスピタルという大学病院、このやはり役割はもっと国が使った方がいい、そのように思います。
 専門医制度が変わって、これから大学病院にそういった専攻医が集中してくる傾向があると思いますけれども、研修病院、また専門医を研修する施設として、医師の供給機能を持った大学病院をしっかりと中心に据えて、医師と医療法の改正に沿って、その法律の中でも大学病院を中心に据えて、医師の偏在そして診療科偏在対策を担っていただきたい、そのように思います。
 以上、私の質問を終わらせていただきます。
 本日はありがとうございました。
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高鳥修一#27
○高鳥委員長 次に、国光あやの君。
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国光あやの#28
○国光委員 茨城六区の国光でございます。
 本日は、先週に引き続きまして質問の機会をいただきまして、大変ありがとうございます。
 まず、質問に入らせていただく前に、このたびの豪雨災害によりまして百五十人以上の方がお亡くなりになり、また現在も被災されていらっしゃる方がいらっしゃるということ、心からお悔やみを申し上げます。
 岡山や広島は特に被害が大きかった地域でございます。大臣も、お忙しい中、このように委員会に御出席いただいて心から感謝を申しますとともに、きょうも橋本委員おられますけれども、もう日々、毎日、フェイスブックやいろいろなブログで活動を拝見させていただきまして、非常に被害の状況が、私も身にしみるところが本当にございました。
 一つ、質問ではないんですが、私の拙い経験から、ぜひお願いを申し上げたいことがございます。
 実は、私、東日本大震災のときに、厚生労働省で危機管理、災害対策に当たっておりました。
 非常に被害規模も甚大で、本当に多くの方がお亡くなりになったわけでございますが、一番困ったことが何だったのかといいますと、これは確信をしておりますけれども、指揮命令系統が非常に混乱をしたことでございました。
 何なのかといいますと、当時は恐縮ながら民主党政権であったわけでございますが、御記憶にあられる方も多くいらっしゃるかもしれませんが、対策本部が非常に乱立をしたり、それぞれの議員の先生方がそれぞれの御要望をおっしゃったり、地元を抱えるお気持ちはよくわかるんですけれども。
 やはり、例えば医療チームの派遣を、優先的にどこに当たるとか、大臣の御地元もまび記念病院があられます。まさに東日本大震災も同じような状況もございました。また、当時は、沃素剤の配付をどうするかとか、そういう重要な意思決定のときに非常に対策本部が乱立をした。それぞれの閣僚やそれぞれの党の方でおっしゃることが違う。
 当時は政権与党は民主党でございましたけれども、本当に混乱をし、今だから申し上げると、かなりの部分で後手に回ってしまったことがあったということは、担当者としても非常にじくじたる思いがございます。
 現在しっかりと、加藤大臣始め閣僚会議、そしてまた厚生労働省でも災害対策本部ができられて、任に当たられているというふうに承知をしております。東日本大震災は寒さとの闘いでもございましたが、今は猛暑との闘いでございます。きょうも岡山はもう三十六度になっていらっしゃるというふうに伺っておりますが、熱中症や、それからまたさまざまな対応に御指導をいただきまして、ぜひ被災者の方に心をお寄せいただければ大変幸いかと存じております。
 済みません、前置きが長くなってしまいましたけれども、医師法、医療法の質疑に入らせていただきたいと存じます。
 昨年も厚生労働委員会におきまして、医師法、医師の偏在是正の関係で御質問をさせていただきました。
 といいますのが、私の地元茨城は、今、人口当たり医師数が全国でワーストツーでございます。去年も知事選がありましたけれども、一番の論点の一つは、やはり産業政策だとかと同じ高さで医師確保、医師不足県を何とかしたいということが非常に論点になった、それぐらいの地域でございます。
 非常に医師不足に対する切実な思いをいただく議員として、私も医師の端くれでございますが、まだまだ三ッ林委員の足元にも及びませんけれども、若輩の医師でございますけれども、ぜひ心を込めて質問をさせていただきたいと思っております。
 私はよく思うんですけれども、大臣の法案の趣旨説明でもございました、医師数は戦後一貫して伸びている、伸びているけれども、戦後七十年以上たっているわけですが、依然として偏在が是正されていない。これは本当に真実だと思うんですが、さすがに、医師不足、医師偏在の話をずっとし続けて戦後七十年って一体どうなのかということは、私も心から思います。なかなか、厚生労働省においても取り組んでいたことがありますが、いろんな限界を感じて政治家を志したということも正直ございます。
 医師確保は、恐らく、諸外国との比較で見ましても、やはり医師の偏在を、どういうふうに対応をとるかということ。片方では、例えば日本もそうですし、アメリカもそうですけれども、やはり自由開業、それから自由標榜して、特に日本は民間医療機関が全体の七割から八割を占めております。全く公務員でもないわけで、それは当然だと思います。
 片やヨーロッパでは、例えばドイツでしたら、医師会がいろんな定数の是正をされています。例えば首都のベルリンでは、一九九〇年の医師数をもとにして、今医師がちょっと飽和していますので、それ以上の開業ができない、それは医師が、保険医協会が決めている、そういう制度があったり、イギリスではGPの点があったりする。
 つまり、医師の確保や偏在是正をどういうふうに対応するのかという、恐らく七十年間の歴史の、バランスとの闘いがあったのかなというふうに思っているところでございます。
 私はやはり、今の日本においては、もともとのストラクチャー、構造が、民間医療機関が主体であったり、公務員ではないわけですから、可能な限り医師の自由意思、プロフェッショナルオートノミーに基づいて偏在が是正されること、これが基本になると思っております。
 今回、ただ、医師法において、医療法改正におきまして、若干踏み込みが各所であるところだと思いますが、私もそれは、今までの議論を踏まえましても、医師不足県を代表する議員としても、非常に高く期待を申し上げているところでございますが、ぜひ、改めて大臣、今までの医師確保に対する対策の七十年間の取組の所感と、それから本法案における実効性についての御意見についてお伺いをさせていただきたいと思います。
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加藤勝信#29
○加藤国務大臣 今委員御指摘のように、この間、例えば、医学部定員を増員をしてきて、平成二十九年現在では医学部定員九千四百二十名、こんな形になっておりますし、そしてこの間四千人ずつ医師の数も増加をしてきている。
 また、こうした方々が地域への定着につながるよう、地域枠及び地域医療に従事する明確な意思を持った学生に対する奨学金の貸与の推進、これは平成二十二年度から実施をしております。
 また、都道府県が責任を持って医師の地域偏在の解消に取り組むための地域医療センターの設置、これが平成二十三年度から。そして、今では全ての都道府県に設置がされているわけであります。
 また、地域医療介護総合確保基金、これを通じた医師確保が平成二十六年度から。
 こうした対策を講じてきたところではありますが、今委員も御指摘をされていますように、医師の地域間、診療科間の偏在、残念ながら現時点では解消されていないというのが現状であります。
 それで、今後の対応とするときに、ただ、基本的にはプロフェッショナルオートノミー、この基本原則はしっかり掲げながら、その中でどう対応していくのかという観点から今回の法案も提出をさせていただいておりまして、具体的には、医師少数区域等で勤務した医師を評価する制度の創設、都道府県における医師確保対策の実施体制の整備、医師養成過程を通じた医師確保対策の充実、こうした内容としているわけでありますから、あくまでも医師の方々が自発的に、よりいろいろな情報を持ちながら選択をしていただく、またそれを応援をしていく仕組み、そして一方で、都道府県がこうした医師確保対策等について主体性を持って取り組んでいただく、そういう枠組みをつくっていく、こういった観点に立ったところでございます。
 さらなる、こうした法案も踏まえて、医師偏在対策、より実効性あるものにして進めていきたいと考えております。
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