内閣委員会

2018-07-12 参議院 全295発言

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会議録情報#0
平成三十年七月十二日(木曜日)
   午前十時十六分開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月十日
    辞任         補欠選任
     今井絵理子君     山東 昭子君
     杉尾 秀哉君     相原久美子君
 七月十一日
    辞任         補欠選任
     朝日健太郎君     岡田  広君
     中泉 松司君     石井 準一君
     野上浩太郎君     佐藤  啓君
     礒崎 哲史君     榛葉賀津也君
     大門実紀史君     田村 智子君
 七月十二日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     藤木 眞也君
     佐藤  啓君     野上浩太郎君
     榛葉賀津也君     礒崎 哲史君
     白  眞勲君     小川 敏夫君
     田村 智子君     大門実紀史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柘植 芳文君
    理 事
                藤川 政人君
                和田 政宗君
                西田 実仁君
                矢田わか子君
    委 員
                有村 治子君
                石井 準一君
                江島  潔君
                岡田  広君
                佐藤  啓君
                山東 昭子君
                豊田 俊郎君
                野上浩太郎君
                藤木 眞也君
                山下 雄平君
                熊野 正士君
                礒崎 哲史君
                相原久美子君
                小川 敏夫君
                白  眞勲君
                田村 智子君
                大門実紀史君
                清水 貴之君
                山本 太郎君
   委員以外の議員
       議員       糸数 慶子君
   国務大臣
       国務大臣     石井 啓一君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  西村 康稔君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        山下 雄平君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣法制局第二
       部長       岩尾 信行君
       特定複合観光施
       設区域整備推進
       本部事務局次長  中川  真君
       内閣府大臣官房
       審議官      米澤  健君
       警察庁刑事局組
       織犯罪対策部長  露木 康浩君
       警察庁交通局長  桝田 好一君
       総務大臣官房審
       議官       境   勉君
       消防庁審議官   猿渡 知之君
       消防庁国民保護
       ・防災部長    杉本 達治君
       国税庁課税部長  山名 規雄君
       厚生労働大臣官
       房審議官     吉永 和生君
       厚生労働省政策
       統括官      酒光 一章君
       経済産業省商務
       情報政策局商務
       ・サービス政策
       統括調整官    江崎 禎英君
       国土交通大臣官
       房審議官     馬場崎 靖君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   廣瀬 隆正君
       観光庁審議官   秡川 直也君
       環境大臣官房審
       議官       近藤 智洋君
       防衛大臣官房サ
       イバーセキュリ
       ティ・情報化審
       議官       小波  功君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○特定複合観光施設区域整備法案(内閣提出、衆
 議院送付)
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柘植芳文#1
○委員長(柘植芳文君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、今井絵理子さん、杉尾秀哉君、大門実紀史君、朝日健太郎君、中泉松司君及び野上浩太郎君が委員を辞任され、その補欠として山東昭子さん、相原久美子さん、田村智子さん、岡田広君、石井準一君及び佐藤啓君が選任されました。
    ─────────────
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柘植芳文#2
○委員長(柘植芳文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定複合観光施設区域整備法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、特定複合観光施設区域整備推進本部事務局次長中川真君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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柘植芳文#3
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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柘植芳文#4
○委員長(柘植芳文君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定複合観光施設区域整備法案の審査のため、本日の委員会に日本銀行金融市場局長清水誠一君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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柘植芳文#5
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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柘植芳文#6
○委員長(柘植芳文君) 特定複合観光施設区域整備法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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江島潔#7
○江島潔君 おはようございます。
 このIR法案に関しまして、石井大臣に幾つか質問をさせていただこうと思います。
 まず、その前に、この度の豪雨水害、本当に想像を絶するような大きな被害が出ました。山口県でも三名の方が亡くなったんですが、広島県、愛媛県、岡山県で余りにも大きな災害が起きておりますので、非常に、避難をしている方等のそのフォローをしっかりと、あるいはまたニュースに伝えられていないエリアにもしっかりと目を配っていかなきゃいけないなというふうに思っております。
 どうしても、首長をしておりました関係で、雨が降ると、崖はどうかなとかいうことをついつい心配してしまいますけれども、一方で、雨が降らなくてもこれは心配事というのはたくさんありまして、今度は農業への影響やあるいは渇水対策等々、地方自治体というのは本当に晴れても雨が降っても心配事だらけであります。そういう中で、今やはり地方の長期的な一番大きな心配というのは、長きにわたって人口が減っていく、高齢化をしていく。何とかいわゆる地方創生という目標に向けてもう一度この地方に活力をみなぎらせなければいけないという思いは、これは恐らくもう全ての人口減少中の自治体が考えていることではないかというふうに思います。
 このIR法というのは、もちろん、今回三か所に限定をされて、地方の活性に資するものという位置付けで進めるわけでありますけれども、幾つかやはりこの審議を通じて懸念されることも出てまいりました。今日は、その辺も含めて担当大臣に質問をさせていただこうというふうに思っております。
 IRというのはまさしく新しい施設を有する複合コンベンション施設なわけでありますので、プラス面もたくさんあると思います。一方で、このような本当に新規、魅力的な大きな施設が来たときに既存の商店街等がどうなるのかというのは、やはりここはきちんと冷静な議論もしなければいけないんだろうと思います。
 よく地方自治体で起きていることは、我が町にも全国展開している大きなショッピングエリアができましたと言ってもう当然みんな喜ぶんですけれども、その裏で、それまであったこの地域を支えてきた商店街、駐車場がないとかあるいは商品のラインナップが魅力がないという、それまでの薄々消費者が感じていた点が一気に新しい商業施設との比較によって露呈をしてしまいまして寂れていくということは多々ございます。私の地元の方でもそういう例が幾つもあるわけでありますけれども。
 このIRの整備によって新しい施設ができたということによる例えば地元の商店街等への影響というのは、これは政府としてシミュレーションはしているんでしょうか。その辺を、まず地方創生のプラスになるという観点から進めていただいている大臣にお答えをいただければと思います。
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石井啓一#8
○国務大臣(石井啓一君) 日本型IRは、カジノのみならず、MICE施設等の様々な誘客施設が一体となった総合的なリゾート施設であり、観光や地域振興、雇用創出等の経済効果が非常に大きいと期待をされております。国際競争力を有する日本型IRを整備することによりまして、これまでにないような国際的な展示、会議ビジネスを展開をし、新たなビジネスの起爆剤とするとともに、日本の伝統、文化、芸術を生かしたコンテンツの導入による世界に向けた日本の魅力を発信をし、さらに、これらによって世界中から観光客を集める滞在型観光モデルの確立を実現することで、我が国を観光先進国へと引き上げる原動力となることが期待をされております。
 このように、日本型のIRは、幅広く世界中から観光客を呼び込むのでありまして、新たな需要を生み出すものであり、地元の商店街等と競合するような性格のものではないと考えております。
 なお、例えば公共政策としてIRを導入することを決定したシンガポールでは、二つのIRの導入前後、二〇〇九年と二〇一四年を比較した場合、前後の五年ですね、同国全体のホテルの客室数が三〇%増加する一方、ホテルの稼働率が一三%上昇、また客室単価も三六%上昇しておりまして、IR区域外の事業者に対しても大きな経済波及効果をもたらしているものと承知をしております。
 いずれにしましても、魅力的な日本型IRを実現することにより、国際競争力を有するものとして幅広く世界中から観光客を呼び込んで、地域経済にも大いに貢献することが重要であると考えております。
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江島潔#9
○江島潔君 石井大臣と私は全く同じ学年なんですね。それで、ですから、小学校一年生のときに東京オリンピックを迎えたあの感動と興奮というのは恐らく大臣とは共有できるのではないかと思いますし、またその後に続く、同年に開催をされた、新幹線、あるいは一九七〇年の大阪万博、それに伴ってこの日本全体が産業界も含めて高揚していく、あの青春時代というか幼少時代からずっと、これはまさしく今の私たちのこの世代の何かエネルギー源であったのではないかなというふうに思います。また、キャンパスでも恐らくどこかで袖すり合っていたんだろうと思うんですけれども、残念ながら、私、石井大臣は恐らく雀荘なんか行かれたことなかったんだろうと思いますけれども、私は結構実験の合間に雀荘に行き来していまして、ですから、学生時代にはいろんな、そんないわゆる大人の勉強も随分した経験がございました。
 そういう中で、やっぱり人間というのは、真面目に仕事もしなきゃいけないけど、しっかり遊ぶというところもやはり重要なんだなと。多分勉強ばっかりされてこられた石井大臣は余りそういうエリアは御縁がなかったかもしれませんが、私は非常に、多目的にこのコンベンションというものを捉えた場合に、やはりその中のこのカジノエリアというものも重要なものだという立場に立っているものであります。
 ただ、やはりどうしてもカジノというものが議論の集中になってしまいますが、あくまでこれはコンベンション、日本で圧倒的に足りない施設により魅力を付加していくための複合リゾート施設なわけでありますので、その中でどういうふうにそのカジノが機能するか、役割を果たすかということをしっかり検討、吟味して前進をしなきゃいけないと思います。
 私が首長を務めておりました下関も、やはりコンベンションというのは非常に大きな町の活性化のツールとして、コンベンションシティーというものを目指しておりました。コンベンションに必要なのはまずホールであり、それからたくさんの来場者を受け止めるだけの宿泊施設であり、それからあとはアフターコンベンションとしての魅力、これは観光資源とか食文化とかいろんなものを提供していくわけです。恐らくこれは下関だけではなくて、いろんな町がこのコンベンションシティーというものを通じて地元の活性化というのを取り組んでいこうというふうに考えているはずです。
 ただ、大都市圏と比べてどうしても足りないのが、やはり宿泊施設やあるいは魅力的な都市的機能なんですね。下関もしかりでありまして、なかなか一万人規模の宿泊のキャパがあるかというと、残念ながらそれは足りません。ですから、近隣に応援をしたり、対岸、北九州ですので、北九州の施設も活用したりとかしていました。そういう中で、時々、お金を持っているそのコンベンションの主催者がよく展開していたのが、客船を引っ張ってくるんです。で、下関は港ですので、港にこの客船を接岸させると。そこの中に会議室もあるし、かつ宿泊もできるということで、これはふだんから大きなホテルを有していない自治体で港を持っていれば、これは非常に有力な誘致機能を有することになるわけであります。
 いつも私が考えておりましたのは、下関と釜山とを結ぶ関釜フェリー航路というのがございます。これは、夜の七時に下関港を出港すると翌日の朝八時に釜山港に入港する、一晩掛けて渡る国際航路なんですけど、毎日就航しております。ただ、飛行機で行くとこれはもう四十分ぐらいですし、福岡—釜山がですね、それから高速船で行っても博多港から釜山港まで三時間ぐらいですので、圧倒的に時間はやはり一晩掛かるので掛かりますけれども、いつも船に乗るときに、ああ、これ船の中で、公海に出てカジノでもあったらこれは多分お客さんたくさん入るんじゃないかなということをよく船に乗る仲間でいつも話し合っておりました。
 ただ、現行法上では、日本船はたとえ公海に出てもカジノ施設というものは、これは法律で禁止されていますので、残念ながら適用できません。
 今回、新たにこのIR法案を整備する中で、日本国としてこのカジノというものを合法化していくことになりましたので、私は、そういう船上カジノというようなものが日本にできれば、例えばそれに客室もあってカジノ機能もあってというものができたら、これはいろんな町に行くとそこで一気にそこにもう一つ都市的機能が付加されて、コンベンションシティーとしての、大都市じゃないんで月に一遍一万人なんというのは絶対できないんですね。やはり、一年に一遍とか二年に一遍ぐらいでもできれば、これはもう地方自治体は大成功なんですから、そういうときにそういうものが、船上カジノみたいなものがあれば、これは非常に誘致のツールの一つになると思いますんですけれども、このような考えに関しましては、今広く包括的なIR担当していただいている大臣はどのようにお考えでしょうか。
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石井啓一#10
○国務大臣(石井啓一君) 政府といたしましては、一昨年末に成立をいたしましたIR推進法に基づいて今般IR整備法案を国会に提出したものでございますが、IR推進法におきましてはIR区域に設置される施設が対象とされておりまして、このため、今般のIR整備法案においてはいわゆる船上カジノは含まれないところでございます。
 なお、ホテル等を活用してホテルシップ、なおかつ、そのホテルを会議場として活用するということも一つのアイデアかと存じます。
 今、我が国には外航のクルーズ船が多く来航しておりますが、外航のクルーズ船においては、公海上、公の海上ではカジノをやることは許可されているものというふうに承知をしております。
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江島潔#11
○江島潔君 是非、担当大臣には、そのような地方でコンベンションシティーを目指している自治体に対して、比較的、船というものを使うとより魅力が増す機能となるということを是非御理解の上、今後の検討課題の一つにしていただければというふうに思います。
 続いて、このIRに関連してなんですけれども、現在三か所ということで、幾つかいろんな候補地が挙がっているわけでありますけれども、一体的というものがどれぐらいの面積を称して一体的MICE施設というふうに考えたらいいんでしょうか。ある程度離れていて、それを結ぶ広域的なIR施設というようなものは考えられるのかどうか。
 例えば、今、自治体というのは隣り合わせで、境目のない自治体というのもたくさんありますので、ですから、幾つかの複数の市町村に分散をしているような施設を総合的にそれをIR施設というような認め方ということは、これは果たして可能なんでしょうか。
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中川真#12
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 IR施設の整備に当たりましては、IR施設を構成する各施設の相互間の連携あるいはその相乗効果によってIR施設全体としての誘客効果を最大限発揮していただくことが必要だというふうに考えております。
 仮にですけれども、今、江島委員御指摘のように、このIR施設を構成するそれぞれの施設、例えばコンベンション施設ですとかホテルの施設、そして日本の魅力を発信する施設、こういう施設が複数の地域に分散をしておりますと、各施設の集客効果も分散してしまって相乗効果が発揮できなくなるのではないかというふうに考えております。
 したがいまして、この法案の中ではIR施設は民間事業者により一体として設置される施設というふうに定義をしておりますし、またさらに、IRの各構成施設が集約して設置されることを確保するために、この法案の中ではIR施設は一団の土地の区域に設置をするということとしております。この一団の土地の区域とは連続した一区画内の土地をいいまして、例えばですけれども、陸地と島の間に海があるなど、社会通念上一体と言えないものはこの一団の土地の区域とは認められないというふうに考えているところでございます。
 以上のことから、このMICE施設と、例えばですけれども、MICE施設とホテルやカジノ施設が離れていて一体性が確保されていない場合ですとか、あるいはIR施設を構成する施設が複数の市町村に分散する形で設置されている場合にはIR施設としては認められないというふうに考えている次第でございます。
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江島潔#13
○江島潔君 一点、今ちょっとIRに批判的な論調のペーパー等が書いている点について改めて再確認したいと思うんですけれども。
 IRは相当大型投資になりますけれども、やはりそれは魅力があるからだと思うし、日本にそれだけの潜在的市場があるからだと。それで、海外のカジノ事業者が入ってきて、みんなそのカジノ事業者の収益が外に出ちゃうんじゃないか、流出するんじゃないかというようなことがよく書かれております。ペーパーによっては、これはもうアメリカのためにやっているんだみたいなことを書くペーパーもあるみたいですけれども、その辺に関しましてはどういうふうにきちっと政府は答弁をされていらっしゃいますか。
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中川真#14
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 このカジノ事業の収益が海外に流出してしまうのではないかという懸念にこの法案はどのように対応するのかという御質問でございますけれども、IRは、カジノ施設のみならず、国際会議、展示施設など様々な誘客施設を一体として整備することで、世界中から観光客を集めて日本に滞在型観光モデルを確立していく、そして、ひいては我が国を観光先進国に引き上げていくための原動力となるというものだというふうに理解をしております。
 そして、IR事業者には、無論、法人税や地方税など通常の公租公課に加えまして、カジノ行為の粗収益には特別に別途三〇%の納付金を課すということになってございますので、そういう意味では、IR事業が、まずは国そして地方の財政への貢献があるということがまず第一にございます。
 さらに、IR事業者は、カジノ事業の収益を、新たな設備投資などIR事業の事業内容の向上ですとか、あるいは地元の都道府県などが実施をする施策の協力に充てるよう努めるということを法案の中に書き込んでおりますし、また、これらについて国土交通大臣が毎年度行います評価の対象として、その評価結果を業務運営の改善に適切に反映させることをIR事業者などに義務付けているところでございます。
 このような仕組みによりましてカジノ事業の収益の確実な公益還元が図られることから、カジノ事業の収益が海外に流出するだけだということにはならないというふうに考えております。
 また、IR事業者の資本構成につきましては内外無差別の原則に立ってございまして、我が国の企業も様々な形でIR事業に参画できるような形になってもございます。
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江島潔#15
○江島潔君 今、世界中からこのIRを使ってまた新たな誘客をするという発言がありましたけれども、アジア太平洋地域で見ますと、日本はIRに関しては完全に後発国になるわけですね、もう隣圏ではたくさんあるわけでありますし。
 そういう中でようやく日本が立ち上がるわけですけれども、果たして日本のIRというのが一周、周回遅れでトップランナーに立つことができるのか。どうやって世界の中で、IR後進国である日本が世界から、いや、日本に来てくれという、IR施設に関してそういう発信というのは、するすべ、国民に分かりやすく説明をしていただければと思います。
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中川真#16
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 この日本型IRに対する訪日外国人の関心につきましては、日本政策投資銀行などが平成二十九年に行いましたアジア・欧米豪訪日外国人旅行者の意向調査という調査がございまして、それによりますと、是非日本のIRに行きたいという人が二四%、機会があれば行ってみたいという方が三六%、関心はあるが行くかどうかは分からないという方が二一%ということになっておりまして、これらを合計いたしますと、約八割の訪日外国人旅行者が日本のIRに関心を示しているという結果になっているというふうに理解をしております。
 このように、外国人旅行者の高い関心に応えるために、日本に設置されますこの日本型IRにおきましては、まず我が国を代表することとなる規模である、そういうMICE施設などを中核施設の要件といたしまして、国際競争力の高い魅力ある施設の整備を行うということをまず第一に考えておりますし、また第二に、日本各地にはもう既に豊かな自然ですとか固有の歴史、文化、伝統やあるいは食といった豊かな魅力とそれから観光資源が存在しております。これらを生かしつつ、さらには磨き上げて、IR施設全体としてこれまでにないスケールとクオリティーで魅力を発信することで、仮にアジアのマーケットの中で後発であったとしても、これまでの他国のIRにはない独自性と高い国際競争力を持って幅広く世界中の観光客を引き付けることが可能になるのではないかというふうに考えておりますし、それを目指すべきだというふうに考えております。
 我が国の、魅力ある多種多様な観光資源が数多く立地する日本の中で、潜在的な市場規模は非常に大きいというふうに考えておりまして、これらの観光資源を強みとした魅力ある日本型IRを実現して、世界中から観光客を集める滞在型観光を実現していくことが必要だというふうに考えている次第でございます。
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江島潔#17
○江島潔君 今、非常に日本のIRに、日本型IRに関心を持っている外国人の層が多いということは、これはうれしい限りなんですけれども、IRで集めたお客さんをどうやって今度はそこからその周辺、まずは周辺ですよね、に広域観光で回すか、流していくか、あるいはさらにはもっと足を伸ばして日本各地に訪れてもらうというのが最終的にIRの中だけではなくて日本全体の各地域にいい効果を波及すると思うんですけれども、その辺は何か仕組みとして考えて、どのような形で具体的に自治体とIRというのは連携をしていけばいいのか、その辺を教えてください。
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中川真#18
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 アジアのマーケットで既にIRを持っている例えばマカオとかシンガポールは、御承知のように、国土も狭いところにこういう施設をつくって、基本的にはIRの施設の中にお客さんを囲い込んでその中での消費を最大、極大化していくというビジネスモデルに立っているのだと思います。
 一方、日本は、先ほど御答弁させていただきましたように、既に全国の各地にいろんな豊かな観光資源が存在しておりますので、決して日本のIRの中に顧客を囲い込んでその中だけでの効果を極大化するというビジネスモデルに立つ必要は全くございません。したがいまして、日本型IRにおきましては、IR整備をする効果を地域全体ですとか、あるいは全国各地に波及させることが非常に重要な、そこにこの日本型IRの特色があるというふうに考えているところでございます。
 この日本型IRの必置施設の一つとして、各地域の観光の魅力に関する情報を適切に提供して各地域への観光旅行に必要なサービスを一元的に提供できる、そういう送客機能を持つ送客施設を設置をするということをまず義務付けております。またさらには、区域整備計画を認定する際の基準といたしまして、こういう競争力のある、そして地域経済の振興に寄与するような計画であるということを認定基準としております。この認定基準を踏まえますと、区域整備計画の記載事項の一つとして、各地の観光施設などと連携して送客施設を活用した広域的な観光ルートの設定をその整備計画の中で盛り込んでいくということも十分考えられるところでございます。
 また、都道府県等が区域整備計画を作成する段階では、協議会を組織しまして、その協議会の中にはいろんな構成員を入れることができますので、この協議会での議論を通じて、周辺自治体も協議会のメンバーに入ることは可能でございますので、そういうことを通じて、周辺自治体と連携した広域的な観光ルートを設定するということもこの協議会などを通じて協議して、最終的には区域整備計画の中で盛り込んでいくということも可能になるような制度設計になっているところでございます。
 こういう制度的な枠組みを通じまして、IRへの来訪客が周辺地域ですとかさらには全国各地にも展開していくように、そして効果が全国に波及していくような仕組みにしているつもりでございます。
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江島潔#19
○江島潔君 ありがとうございました。
 今回、政府として初めてカジノというものを合法化して取り組むわけでありますので、特にこれを管轄するカジノ委員会というものは、これはもう本当に誰が見てもしっかりとした組織だなというものにしなければいけない、それから定員にしても、組織構成にしても、あるいは専門家が入っているなということが分かるような組織にしなきゃいけないと思います。その辺の組織づくりにつきまして、最後に大臣のお考えを、政府としてのお考えを教えていただければと思います。
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石井啓一#20
○国務大臣(石井啓一君) カジノ管理委員会の事務体制につきましては、今後の予算編成過程において具体化していくこととなりますが、カジノ管理委員会が担うカジノ事業活動の規制の内容は多岐にわたり、また専門的な知見を必要とすることから、事務体制の整備におきましては、幅広い業務の特性に応じた人材を各分野から確保する必要があると考えております。
 また、適切な組織、定員及び人材の確保に加えまして、職員の外国規制当局における研修、相互の人事交流、カジノ規制等の研究機関への派遣等を通じました専門性の向上、さらに徹底した背面調査等に必要となる関係機関との連携体制の構築を進めていく必要があると考えております。
 いずれにいたしましても、カジノ管理委員会が与えられた役割をしっかりと果たすことができますように、今後必要な体制整備を着実に進めることが重要と考えております。
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江島潔#21
○江島潔君 これで質問を終わります。
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柘植芳文#22
○委員長(柘植芳文君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、白眞勲君が委員を辞任され、その補欠として小川敏夫君が選任されました。
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豊田俊郎#23
○豊田俊郎君 自民党の豊田でございます。
 今日は、特定複合観光施設区域整備法案について質問をさせていただくわけでございますけれども、毎週のように出てまいります世論調査を見ますと、なかなかこのIR法案への国民の理解が進んでいないということが数字的にもはっきり表れているというふうに思いますけど。
 ただ、設問でございますけれども、全てカジノを含むIRということの中で、仮に、仮にですよ、いわゆるコンベンションセンターを含めホテル等々の総合観光複合施設だということになれば、これは多分反対する人はいないだろうというふうに思いますけれども。
 ここで、今回のカジノということでございますけど、ただ、なぜここにカジノが必要かということになりますと、いわゆる存続していく上での運営上の課題だろうというふうに思いますけれども、国民が望まないカジノをなぜということが今回の議論の争点だろうというふうに思いますけど。
 ただ、私は、この世界に若干籍を置かせてもらっておりますけど、全て政治というのは矛盾の調整というか、白と黒となかなか全てに二者択一で物事を解決していくということは大変私は難しい、そんな中に政治があるのではないかなというふうに思いますので、その点を踏まえてちょっと質問をさせていただきますけれども。
 我が国におけるギャンブル等の現状を見ますと、例えば競馬の売上げ、これ、中央競馬の場合でございますけれども、平成九年度の約四兆円をピークに減少傾向にあることは御案内のとおりだというふうに思います。近年、若干持ち直してきてはおりますが、平成二十九年度では二兆七千億。四兆円を超えていた売上げが二兆七千億となっております。これ、地方競馬というのもございます。競馬やらない人は分からないというふうに思いますけれども、地方競馬、これは、平成三年度に約九千八百億円あった売上げが平成二十九年度は約五千五百億円と、およそ半分になっています。このように、趣味の多様化による若者のギャンブル離れなどもあり、既存のギャンブルの売上げは厳しい状況にあると思います。
 とにかく、我が国はギャンブル王国とも評されるぐらい、競輪、競艇、オートレース、また宝くじ等々も、まあギャンブルとは言わないまでも、ある意味でも偶発性から利益を分配するという似て非なるものがあるというふうに思います。
 今回、本法案で新たに設置するIRでは、カジノ施設がIR全体の収益のエンジンとして運営されていくことが想定をされますが、こうした現状を踏まえると、IR全体として魅力的な施設を整備すべきと考えますが、ここは大臣の見解を伺いたいというふうに思います。
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石井啓一#24
○国務大臣(石井啓一君) 御指摘のように、IR全体として魅力的な施設を整備することは重要と考えております。
 我が国で整備することになる日本型IRは、カジノのみならず、MICE施設やエンターテインメント施設等の様々な誘客施設が一体となった総合的なリゾート施設であり、世界中から観光客を集める滞在型観光モデルの確立を実現することを目的とするものであります。
 カジノ収益を活用いたしまして、魅力ある様々な誘客施設が一体となった国際競争力を有する日本型IRの整備をすることによりまして、これまでにないような国際的な展示、会議ビジネスを展開をし、新たなビジネスの起爆剤とするとともに、日本の伝統、文化、芸術を生かしたコンテンツの導入による世界に向けた日本の魅力の発信、さらに、これらによって世界中から観光客を集める滞在型観光モデルの確立を実現することで、我が国を観光先進国へと引き上げる原動力となると考えているところでございます。
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豊田俊郎#25
○豊田俊郎君 実はここに既存ギャンブル等の消費額の実態を調査した資料がございます。
 レジャー白書二〇一七、公益財団法人日本生産性本部等から出ている資料でございますけれども、一人当たりの年間、今いろんなギャンブルに使うお金の平均が出ております。パチンコが八万八千九百円、中央競馬、先ほど申し上げました中央競馬が四万九千三百円、地方競馬が三万四千四百円、競輪は四万二千八百円、競艇が六万五百円、オートレースにおいては一万五千五百円。これ年間の使うお金なんですけど、実はこれを一回当たりに平均を取った数字がございます。パチンコでございますけれども、一回当たりですよ、二千九百八十円、中央競馬二千二百八十円、地方競馬二千十円、競輪が二千百六十円、競艇が二千五百円、オートレースが八百九十円なんですね、一回。
 今回のIR法案でございますけれども、施設に設置されるカジノでの入場時の、六千円の入場料を払うとされております。こうしたデータを踏まえると、各地の競馬場等で既存のギャンブルを楽しんでいる人が、カジノ施設ができたからといってすぐにカジノ施設に足を運ぶことにはならないと思うんですけれども、その辺は政府としてはどういう見解をお持ちか、お尋ねしたいというふうに思います。
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中川真#26
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 政府といたしましても、既存の公営競技、遊技等が存在する我が国の中で、さらにカジノを含むIRができた場合、マーケットの構造がどのようになるかということについては、今、おおむね豊田委員御指摘のとおりになるのではないかというふうに考えている次第でございます。
 その理由ですけれども、まず第一に、このIRは、全国に最大限まず三つしかできないという形で非常に少数に限ってつくられるということになっております。
 既に、この競技場が、公営競技の場合は競技場が全国に相当数もう展開しておりますし、また、昨今の特に公営競技の投票券の購入の動向を見ますと、インターネットを通じた投票券の購入というものが例えば中央競馬ですとこれがもう六、七割に達しているなど、必ずしも現物の、競走場に行ってそこで投票券を購入してゲーミングをするということにはなっておりません。
 したがいまして、こういう違いがございますので、やっぱりIRへのアクセスとそれから既存の公営競技、そして遊技へのアクセスが相当異なるであろうというふうに考えておりますので、必ずしもこの両者が競合するようなものにはならないのではないかというふうに考えている次第でございます。
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豊田俊郎#27
○豊田俊郎君 多分そういうことだろうというふうに思います。
 中央競馬のこれデータなんですけれども、いわゆる現場における、開催地における額、これ年間の金額でございますけれども、これは先ほどと違って出どころが西日本スポーツというところから出ている資料なんですけれども、中央競馬の場合、開催場における年間の一人当たりの消費量でございますけれども、二万二千五百七十三円、場外、ネット等で馬券等の購入をしている年間の一人当たりの平均が一万五千三百二十一円なんですね。こういうことからすれば、私は競合にはならないというふうに思っておるところでございます。
 本法案では、IR施設の設置箇所については今後申請を行った都道府県等の中から三か所を上限に国土交通大臣が認定することとされておりますが、施設の経営の安定化の観点や国内の様々な地方への送客機能を高める観点からすれば、交通のアクセスが良く、人口の多い大都市圏周辺にIR施設を整備することが望ましいとする考え方もあるようでございます。交通の便が良くないと、地方にIRを設置し、運営することは難しいのではないかと懸念する声、これは両方の意見があるというふうに思いますけれども、この設置場所についての政府の見解をお尋ねしたいというふうに思います。
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中川真#28
○政府参考人(中川真君) お答え申し上げます。
 交通の便が良くないかもしれないその地方にIRを設置、運営することについては難しいのではないかという懸念に、どのように政府として考えるのかというお尋ねというふうに理解をいたします。
 これまで石井国務大臣からも御答弁させていただいていますように、この日本型IRは我が国を観光先進国に引き上げていくための原動力になると。具体的には、既に我が国にも豊かにあるこの観光の魅力を更にスケールアップをして、更にクオリティーをブラッシュアップして、そういう我が国の魅力を更に力強く世界に発信をしていくと、そして、世界からもお客さんを集め、そして全国各地にも送り出すことによってその効果を全国にも波及させていく。そういう意味では、日本型IRが世界と日本の各地とを結ぶ、つなぐ交流のハブになっていくと、そういう考え方を持っているわけです。そういう期待を持っているわけでございます。
 ただいま交通環境についての御指摘でございましたけれども、IRのこの区域整備計画を都道府県等が作成する際には、こういう交通環境の改善についてもこの区域整備計画の中で定めることができる、ないしは定めるということになっておりますし、また、そういう提案された区域整備計画を国土交通大臣が認定する際の基準の一つとしましては、国内外の主要都市と、交通の利便性その他の経済的、社会的条件から見て、IR区域の整備を推進することが適切と認められる地域であることを認定基準の一つとして定めているわけでございます。
 したがいまして、都道府県等がこの区域整備計画を作るわけですけれども、これは全ての都道府県と政令指定都市が申請を行える主体になってございますので、政府といたしましては、この交通環境の改善を含めて、それぞれの関心を有する地域において、それぞれの持っている特色を生かして創意工夫のある区域整備計画を作成し、認定申請をしていただくことを期待している次第でございます。
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豊田俊郎#29
○豊田俊郎君 一つ、地方における同意に関しての質問をしたいというふうに思います。
 本法案では、特定複合観光施設区域の認定を申請できるのは都道府県及び政令指定都市とされております。
 政令市以外の市町村にIR施設を整備をしようとする場合、立地市町村は申請の当事者とならないわけですが、こうした立地市町村を含めた地域の合意形成について、本法案ではどのように規定しているのか、お尋ねしたいというふうに思います。
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