資源エネルギーに関する調査会

2019-04-24 参議院 全117発言

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会議録情報#0
平成三十一年四月二十四日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月九日
    辞任         補欠選任
     矢田わか子君     舟山 康江君
 四月二十三日
    辞任         補欠選任
     そのだ修光君     松川 るい君
     渡辺 猛之君     元榮太一郎君
     竹内 真二君     宮崎  勝君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         鶴保 庸介君
    理 事
                青山 繁晴君
                赤池 誠章君
                石井 浩郎君
                江崎  孝君
                舟山 康江君
                熊野 正士君
                儀間 光男君
                山添  拓君
    委 員
                井原  巧君
                石井みどり君
                石田 昌宏君
                金子原二郎君
                松川 るい君
                松山 政司君
                元榮太一郎君
                森 まさこ君
                渡邉 美樹君
                鉢呂 吉雄君
                浜野 喜史君
                山本 太郎君
                宮崎  勝君
                片山 大介君
                市田 忠義君
   副大臣
       経済産業副大臣  磯崎 仁彦君
       環境副大臣    城内  実君
   事務局側
       第三特別調査室
       長        山内 一宏君
   政府参考人
       文部科学大臣官
       房審議官     玉上  晃君
       文部科学大臣官
       房審議官     千原 由幸君
       経済産業大臣官
       房審議官     安藤 晴彦君
       経済産業大臣官
       房審議官     上田 洋二君
       経済産業大臣官
       房審議官     米田 健三君
       経済産業省産業
       技術環境局長   飯田 祐二君
       資源エネルギー
       庁長官      高橋 泰三君
       資源エネルギー
       庁長官官房資源
       エネルギー政策
       統括調整官    小澤 典明君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       松山 泰浩君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        南   亮君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      村瀬 佳史君
       環境省地球環境
       局長       森下  哲君
       環境省総合環境
       政策統括官    中井徳太郎君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       原子力規制部長  山田 知穂君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○原子力等エネルギー・資源に関する調査
 (「新たな時代に向けた我が国の資源エネルギ
 ー像」)
    ─────────────
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鶴保庸介#1
○会長(鶴保庸介君) ただいまから資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、矢田わか子君、竹内真二君、そのだ修光君及び渡辺猛之君が委員を辞任され、その補欠として舟山康江君、宮崎勝君、松川るい君及び元榮太一郎君が選任されました。
    ─────────────
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鶴保庸介#2
○会長(鶴保庸介君) まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鶴保庸介#3
○会長(鶴保庸介君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に舟山康江君を指名いたします。
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鶴保庸介#4
○会長(鶴保庸介君) 原子力等エネルギー・資源に関する調査を議題といたします。
 本日は、「新たな時代に向けた我が国の資源エネルギー像」について政府から説明を聴取し、質疑を行った後、委員間の意見交換を行います。
 本日の議事の進め方でございますが、経済産業省及び環境省からそれぞれ十五分程度説明を聴取いたしまして、一時間三十分程度質疑を行った後、一時間程度の委員間の意見交換を行いたいと存じます。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、初めに経済産業省から説明を聴取いたします。磯崎経済産業副大臣。
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磯崎仁彦#5
○副大臣(磯崎仁彦君) 経済産業副大臣の磯崎仁彦でございます。
 経済産業省より資料について御説明をさせていただきたいと思います。
 それでは、恐縮でございますが、着座にて説明をさせていただきます。
 調査会より御指示をいただきました項目に沿って資料を準備をさせていただきました。ただ、四十三ページという非常に大部でございまして、ですので、参考と書いておりますページにつきましては省略をさせていただいて、後ほど参考にしていただければというふうに思っております。
 それでは、順次説明をさせていただきます。
 まず、三ページ目でございますが、昨年七月に閣議決定をいたしました第五次エネルギー基本計画の概要について記載をさせていただいております。3EプラスSを基本として、二〇三〇年及び二〇五〇年に向けた対応を策定をいたしております。
 二〇三〇年に向けましては、エネルギーミックスの確実な実現ということを記載をさせていただいておりまして、再エネにつきましては、主力電源化に向けましてコスト低減の取組強化、系統制約の克服、調整力の確保等に取り組み、原子力につきましては、依存度を可能な限り低減していく方針の下で、安全最優先の再稼働や使用済燃料対策などの必要な対策を着実に進めていく、また化石燃料につきましては、自主開発の促進や高効率火力の有効活用等に取り組むこととさせていただいております。
 また、二〇五〇年に向けましては、右側でございますけれども、パリ協定を踏まえまして、エネルギー転換、脱炭素化に向けまして、再エネ、原子力、水素や蓄電池などのあらゆる選択肢の可能性を追求していくということとしております。
 続きまして、四ページ目でございます。二〇三〇年のエネルギーミックスの概要についてでございます。
 右下の電源構成につきましては、具体的な姿としまして、再エネの比率につきましては二二から二四%とし、原子力の比率につきましては二二%から二〇%の水準ということにしております。
 続きまして、五ページ目でございます。エネルギーミックス策定後の進捗状況についてでございます。
 足下ではいずれの指標につきましても着実な進展が見られているところではございますけれども、ミックスの達成につきましてはいまだ道半ばという状況にございます。したがいまして、必要な対策を深掘りをしながら、確実にミックスを達成する必要がある、そのように考えております。
 続きまして、六ページ目、七ページ目でございます。このページでは、各電源のコストに関する内容を記載をさせていただいております。
 エネルギーミックスを検討するに際しまして各電源の発電コストを比較をするために、OECDのような国際機関において採用されております方式、方法、一般的にモデルプラント方式というふうに言われておりますが、これを用いてコスト試算を行っているところでございます。
 また、本調査会の質疑におきまして、再稼働するという前提でのコストに関して御指摘をいただいておりますが、それについては七ページ目に記載をさせていただいております。それぞれのサイトによって諸条件が異なっている中で他の電源と比較するには、一定の共通条件下でのコストを比較することが必要であるというふうに考えております。
 なお、電力会社がそれぞれの経営判断におきまして総合的に検討した上でこれまで九基の再稼働が実現をしているわけでございますが、関西電力は一昨年及び昨年、九州電力は本年、これに伴いまして電気料金の引下げを実施をしているところでございます。また、その一方で、福島原子力発電所の事故後、十七基が廃炉決定をされてきているところでございます。
 続きまして、九ページ目を御覧いただきたいと思います。ここは、脱炭素化に向けましたイノベーションの例について記載をさせていただいております。
 二〇五〇年までに八〇%という大幅な排出削減をしていくためには、従来の取組の延長では実現が困難ということでございます。抜本的な排出削減を可能とする非連続的なイノベーションに挑戦をしながら、あらゆる選択肢を追求していきたいというふうに考えております。
 幾つか例を申し上げたいと思います。例えば、自動運転の実現でございますけれども、これによりまして、より安全かつ円滑な道路交通などを可能にし、CO2の排出量の低減につながるというふうに考えております。当省としましては、公道の実証等を通じて制度整備の促進に取り組んでいるところでございます。
 また、右側の一番最後でございますが、系統、蓄電分野におきましては、AI等のデジタル技術が進化をし、分散型の再エネの導入も進展する中で、電気の流れの双方向化などの環境変化に新たな技術を用いて対応するとともに、新たなビジネスの活性化にもつなげていくことが重要であるというふうに考えております。
 続きまして、再生可能エネルギーについて御説明をさせていただきます。資料は十四ページ以下でございます。
 再エネにつきましては、国民負担を抑制しながら最大限の導入を進めていくことが政府の基本方針でございます。第五次エネルギー基本計画におきまして、初めて再エネを主力電源化していくものと位置付けております。
 十五ページを御覧いただきたいと思います。再エネ政策の全体像を整理をさせていただいております。
 コスト低減の取組を強化をしながら長期安定的な事業運営を確保し、あわせて系統制約等の克服や調整力の確保を進めるなど、総合的な施策を講ずる必要があると考えております。
 以降のページで、各論点の課題とともに、それに応じた取組について順次説明をさせていただきたいと思います。
 十六ページ目、十七ページ目につきましては、コストダウンの加速化とFITからの自立化ということでございます。
 海外と比べて日本の再エネコストがいまだ高い中で、二〇一九年度には、十六ページ目の上側の部分でございますけれども、国民負担、ここでは賦課金総額というふうに記載をさせていただいておりますが、二・四兆円に達する見込みでございまして、再エネの大量導入に向けまして国民負担の抑制が喫緊の課題になっているところでございます。
 十七ページ目、御覧いただきたいと思います。
 日本の将来の価格低減見通し、あるいは現在のトップランナーの事業実施状況を踏まえまして中期的な価格目標の前倒しを行うとともに、入札制度につきましては、コストダウンの加速化のために対象範囲の拡大を進めてまいります。
 続きまして、長期安定的な事業運営の確保についてでございます。十八ページ目を御覧いただきたいと思います。
 再エネが責任ある長期安定的な電源として社会に安定的に定着していくためには、地域との共生に向けた課題にしっかりと対応していくことが不可欠でございます。また、洋上風力等の立地制約のある電源につきましても、今後、導入拡大を進めていくことが必要でございます。
 十九ページ目の取組を御覧いただきたいと思います。
 安全保安面での対策の強化、地域との調整円滑化、太陽光発電設備の廃棄対策といった取組によりまして、事業規律の強化を図ってまいります。
 二十ページ目でございます。
 我が国にとりまして、非常に大きな導入ポテンシャルとコスト競争力を併せ持つ洋上風力発電につきましては、昨年の第百九十七回国会において成立をいたしました再エネ海域利用法の概要をまとめておるところでございます。本法の適切な運用を通じまして、洋上風力発電の導入促進を図ってまいります。
 二十一ページ目からは、系統制約の克服と調整力の確保について記載をさせていただいております。
 まず、再エネ導入拡大に伴いまして系統制約が顕在化をするとともに、需給変動に応じて調整力が必要となる段階に来ております。今後も更に再エネを導入していくためには、再エネの地域偏在化、二十一ページ目の右側見ていただきますと、九州、北海道で再エネの導入が進展をしているということでございますが、こういった再エネの地域偏在性も踏まえた対応が不可欠でございます。
 二十二ページ目を御覧ください。
 系統制約の克服に向けましては、送電線を補強するためには一定の時間と費用を要すると、そのために、まずは既存の系統を最大限活用すべく日本型コネクト・アンド・マネージを導入をしており、順次効果が現れてきているところでございます。
 続きまして、二十三ページ目でございます。
 昨年の十月、九州本土で初めて再エネの出力制限が実施をされました。太陽光などの変動再エネによりまして地域内の発電量が需要量を上回る、こういった場合におきましては、電気の安定供給を維持するために発電量の制御が必要となります。
 二十四ページ目を御覧いただきたいと思います。
 地域間の連系線につきましては、再エネ導入や安定供給の確保といった観点から重要でございます。電力の広域機関によりまして費用対効果があると確認された地域間連系線の増強を進めてまいります。
 以上のように、再エネの日本のエネルギー供給の一翼を担う長期安定的な主力電源にしていくため、必要な取組を一つ一つ進めてまいりたいというふうに思っております。
 続きまして、火力発電の現状について御説明をさせていただきたいと思います。
 少し飛びますが、二十八ページ目を御覧いただきたいと思います。
 二〇三〇年のエネルギーミックス及びCO2削減目標の実現のためには、石炭火力、LNG火力を含めた火力発電全体の高効率化が必要でございます。政府としましても、省エネ法で火力発電の高効率化を求めるとともに、高度化法におきましては非化石電源の調達を求めるなどの施策を講じているところでございます。
 こうした規制的な措置を通じまして、効率の悪い発電設備の稼働を抑制をし、高効率な設備の導入を促進をしているところでございます。
 次のページ、二十九ページ目を御覧いただきたいと思います。
 火力発電の高効率化に向けまして、次世代火力発電に係る技術ロードマップを踏まえまして、今後も、高効率化、CO2排出削減に向けた技術開発を進めてまいりたいと思っております。
 三十ページ目でございます。ここでは、高効率化にとどまらずに化石燃料を脱炭素化するという非連続なカーボンサイクルについてお示しをさせていただいております。
 世界のエネルギーアクセス改善と地球温暖化対策の両立に向けまして、CO2を資源として再利用する観点から、イノベーションの力で世界に貢献をしてまいりたいと思っております。技術ロードマップを作成をしましてG20で各国と共有化するほか、この秋には産官学の国際会議を開催をする予定でおります。
 最後の項目でございますが、エネルギーをめぐる国際情勢と我が国のエネルギーの安定確保に向けた取組について御説明をさせていただきます。
 三十二ページ目でございます。世界の化石燃料需要の長期的な見通しを示しております。
 世界の化石燃料の需要でございますが、アジアを中心に今後も増加をしていくことが見込まれるところでございます。国際エネルギー機関によるシナリオ分析、これ一番右側がサステーナブル・ディベロップメント・シナリオでございますが、再エネが最大限導入されたこのケースにおきましても、当面のエネルギーの中心は化石燃料ということでございます。
 今後、国際的な資源獲得競争が激化する中で、そのほぼ全量を海外から輸入に頼っております我が国にとりまして、資源の安定かつ低廉な調達は引き続き重要な課題であるというふうに思っております。
 続きまして、三十三ページ目、三十四ページ目でございます。ここでは、原油と天然ガスの価格動向を示しています。
 原油価格につきましては、直近の五年間、中国の需要の増加、主要産油国におけます協調減産、あるいはイランやベネズエラをめぐる不安定な情勢などの上昇要因がある一方で、米国のシェールオイルの増産、米中の貿易摩擦といった下落の要因もあり、大きく変動しております。今後も国際市場の動向につきましては注視をしていかなければいけない、そのように考えております。
 天然ガスにつきましては、我が国やアジアのLNGの輸入価格が原油価格とリンクをしております。三十四ページ目でございますが、上の二つがLNGと原油価格でございますが、ほぼ価格がリンクをしているというところでございます。他方で、パイプラインが発達をしてガス独自の市場が確立をしている米国、欧州との間では価格差が生じております。将来的な油価上昇のリスクに備えまして、ガスの需給動向を適切に反映をします透明性の高い国際LNG市場の確立が必要であるというふうに考えております。
 続きまして、三十五ページ目でございます。昨今の国際エネルギー市場におきます中国とインドの存在感の高まりを示したところでございます。
 続きまして、三十六ページ目、三十七ページ目でございます。米国のシェールオイル及びシェールガスの動向を示しております。
 米国は、シェール革命以降、毎年原油生産が拡大をしており、現在では世界最大の産油国になっております。これに伴いまして輸出量も増加をしており、我が国でも米国からの輸入が増加をしているところでございます。シェールガスにつきましては、三十七ページ目でございますが、アジアのLNG市場拡大を見込んで液化設備の建設が進んでいるところでございます。
 続きまして、三十八ページ目は、国内の資源開発についてお示しをさせていただいております。
 国産の資源は地政学リスクに左右されない安定的な資源であるために、エネルギーの安全保障の観点からは非常に重要であると考えております。本年の二月、今後五年間の海洋資源の開発方針を示します海洋エネルギー・鉱物資源開発計画を策定をいたしました。これに基づいて、計画性を持った開発を進めてまいりたいというふうに思っております。また、今後、石油、天然ガスにつきましては、我が国周辺海域の探査実績の少ない海域におきまして、機動的な探査や試掘を実施をしてまいります。
 メタンハイドレートにつきましては、商業化に向けた技術開発を推進をしてまいります。砂層型は、長期生産技術の開発などを実施をしてまいります。表層型は、調査段階から技術開発段階へ移行するとともに、メタンプルームを含む海洋調査などを実施をしてまいりたい、そのように考えております。
 四十ページ目でございます。これは主な資源外交の取組をまとめたものでございます。
 新興国の台頭に伴いまして、我が国の交渉力の低下、あるいは国際需要の不安定化が顕在化する中で、我が国としましては、上流権益の獲得による自主開発比率の向上、あるいは資源の調達先の多角化などに向けて対策を講じているところでございます。
 具体的には、昨年二月に世界有数の埋蔵量を誇る油田の権益を再獲得したUAE、あるいは、昨年の七月に日本企業が主導する初の大型LNGプロジェクトでありますイクシスLNGが生産を開始をしました豪州のほか、シェールガスの輸出が増加をする米国、北極圏に豊富な資源のポテンシャルを有するロシアなどと戦略的な取組を推進をしているところでございます。
 最後、四十一ページ目、四十二ページ目でございますが、我が国の鉱物資源政策をお示しをさせていただいております。
 鉱物資源は、我が国の製造業にとりまして競争力の源泉である一方で、供給のほとんどを海外に依存をしているところでございます。安定供給を確保するために、供給源の多角化に向けた海外資源確保の推進に加え、供給が途絶をした場合に備えた備蓄体制の整備、あるいは省資源、代替材料の開発、使用済燃料からのリサイクル、海洋鉱物資源開発を総合的に実施をしてまいりたいというふうに思っております。
 最後のページ、四十三ページ目でございますが、海底熱水鉱床などの海洋鉱物資源開発につきましては、国際資源としての活用を目指して資源量の調査や技術開発等を推進をしてまいりたい、そのように考えております。
 以上が経産省からの説明になります。
 ありがとうございました。
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鶴保庸介#6
○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。
 次に、環境省から説明を聴取いたします。城内環境副大臣。
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城内実#7
○副大臣(城内実君) 環境副大臣の城内実でございます。
 座って御説明させていただきます。
 早速ですが、資料の一ページ目を御覧になってください。
 今回は三年目となりますが、これまでの総まとめということで、一年目、二年目のテーマについて改めて御説明しながら、今回、三年目のテーマであります地球温暖化関連政策の概要、各国の温室効果ガス排出削減目標等、温室効果ガス削減に向けた日本の対外アプローチの在り方、そして温室効果ガス削減のための研究開発の現状、これらについて資料に沿って説明いたします。
 まずは、一ポツ、地球温暖化関連政策の概要についてでございます。
 三ページ目、そして四ページ目を御覧になってください。
 我が国の現在の地球温暖化対策を説明するに当たりまして欠かせないのがパリ協定であります。二〇一五年十二月、COP21におきましてパリ協定が採択された次第でございます。このパリ協定は、先進国も途上国も参加する公平な合意であります。
 次に、四ページを御覧ください。
 パリ協定のポイントは、産業革命前からの気温の上昇幅を二度以内に抑え、それとともに一・五度に抑える努力を継続することであります。そして、その結果、今世紀後半に温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させ、温室効果ガス排出をネットで、実質でゼロを目指すものであります。
 次に、五ページ目を御覧になってください。
 世界的な脱炭素化の流れの中で、我が国も、地球温暖化対策計画、いわゆる温対計画、これに基づきまして対策を進めているところでございます。この温対計画におきましては、二〇三〇年度に二〇一三年度比二六%を削減するという目標を掲げるとともに、その先には二〇五〇年に八〇%削減を目指すとしており、そのための対策、施策を位置付けているものであります。
 次に、六ページでありますが、削減目標をこちらグラフで示しておりますが、二〇三〇年度二六%減に向け、温対計画に基づきまして、再エネの最大限の導入拡大、徹底した省エネの推進などに取り組んでいるところでございます。
 そしてさらに、二〇五〇年八〇%減の長期目標につきましては、従来の取組の延長では達成が困難であり、非連続なイノベーションを通じた環境と成長の好循環の実現が重要であります。そのため、世界のエネルギー転換、脱炭素化を牽引するとの決意の下、成長戦略としての長期戦略をできる限り早期に策定できるよう取り組んでいる最中であります。
 次に、八ページ、御覧になっていただきたいと思います。
 長期戦略の検討状況でありますが、安倍総理の御指示に基づきまして、これまでの常識にとらわれない新たなビジョンを策定すべく、昨年八月より金融界、経済界、学界などの各界の有識者から成る懇談会において議論を行ってきたところでございます。今月二日、有識者懇談会の提言が安倍総理に手交されたところであります。今提言を踏まえまして、現在政府案を作成中であります。昨日、中央環境審議会及び産業構造審議会の合同会合にて原案をかけたところであります。
 次に、九ページでございます。
 提言のポイントとしては三つございます。今世紀後半のできるだけ早期に脱炭素社会の実現を目指し、二〇五〇年までに八〇%の温室効果ガス排出削減に大胆に取り組むと、これが一点目。二点目は、一・五度の努力目標を含むパリ協定の長期目標の実現に向けた我が国の、日本の貢献を示す。三点目が、気候変動問題の解決には世界全体での取組と非連続なイノベーションが不可欠であり、ビジネス主導の環境と成長の好循環を実現する長期戦略を策定すべきというものであります。
 また、提言には、この後の十ページも御覧になっていただきたいんですが、気候変動に関わる情勢の変化と長期戦略策定に当たっての視点、また水素社会の実現やCCUの商用化技術の確立、CCS及びCCUの実用化といった各分野のビジョンと政策の方向性、また、三つの主な政策として、第一にイノベーション、第二にグリーンファイナンス、第三にビジネス主導の国際展開、国際協力などが盛り込まれているところでございます。昨日の先ほど述べました中央環境審議会、産業構造審議会の合同会合にかけた政府原案におきましても、この提言のポイントを踏まえたものとなっているものであります。
 今後は、今回の懇談会における総理の御指示を受けまして、本年六月のG20までに政府としての長期戦略を策定すべく、作業を加速していく所存でございます。
 次に、十一ページでございます。
 続いて、脱炭素化の鍵となる再エネ施策についてでございます。
 再生可能エネルギーは、言うまでもなく、災害時にも強く、また地域経済の活性化に好影響を及ぼすものであります。
 この十一ページには三つの事例が紹介してありますが、特にこの上半分の長崎県五島市沖の浮体式洋上風力発電につきましては、私自身、昨年十月に車座ふるさとトークとして再生可能エネルギーによる島づくりをテーマに対話を行った際に、陸からこの浮体式洋上風力発電を視察させていただきました。特に、遠浅の海底地形が少ない我が国で重要な技術であるということが特筆すべきものであります。また、巨大台風にも耐え、災害にも強く、我が国が世界に誇れる技術であります。また、環境省では低コスト化に向けました技術開発実証を実施中であり、この浮体式洋上風力発電事業につきましては、漁業を始めとする地元関係者と協調が図られ、また、この浮体式の洋上風力自体が魚が集まる魚礁効果もあるということでありました。
 このような地域におけます再生可能エネルギーの取組につきましては、それぞれの地域がその特性を生かして強みを発揮することで、地域ごとに異なる資源が循環する自立した分散型社会を形成し、地域固有の特性に応じました共生や近隣地域と交流する地域循環共生圏の創造にも寄与するものであります。
 続きまして、十三ページから十五ページにかけまして、石炭火力について御説明させていただきます。
 石炭火力発電につきましては、最新鋭の技術のものでありましても、LNG火力発電の約二倍の排出係数であります。国内におきましても、金融やエネルギーを始めとする各部門におきまして脱石炭火力の流れが出てきているところでございます。
 環境省といたしましては、環境アセスメント等を通じて厳しく対応していく所存であり、また、長期戦略におきましても、先ほど述べましたように、CCUSの早期開発、普及を図っていくことが重要であると認識しております。これは、我が国はもとより、世界の温室効果ガス排出削減にも大きく貢献し得るものと考えております。
 次に、十六ページでございますが、カーボンプライシングであります。
 環境省におきましては、カーボンプライシングの可能性につきまして、平成三十年六月に設置されました中央環境審議会小委員会において議論中であります。
 次に、二ポツ、十七ページ、各国の温室効果ガス排出削減目標等についてであります。
 おめくりいただいて十八ページでありますが、二〇一六年十一月に発効しましたパリ協定につきまして、昨年のCOP24で実施指針が採択されたところでございます。この実施指針は、パリ協定の精神にのっとり、先進国、途上国の二分論によることなく、全ての国に共通に適用されるものとなった次第であります。
 米国のトランプ大統領は、二〇一七年六月、パリ協定脱退を表明いたしました。しかしながら、これを受けても、世界各国及びアメリカ国内の脱炭素化への流れはとどまっておりません。
 具体的には、米国以外のG20各国は、米国脱退直後の二〇一七年七月、ドイツのハンブルクで開催されましたG20サミットにおいて、パリ協定に対する強いコミットメントを再確認したものであります。さらに、米国内でも、州政府や企業など現場レベルでは積極的な気候変動対策をすることを表明されておりまして、また、ウイ・アー・スティル・イン、我々はまだ残っているという運動がございまして、その参加メンバーは二千七百を超えております。現場では脱炭素社会への流れは変わらないものと言えると思います。
 次に、二十ページを御覧になっていただきたいと思います。
 こうした流れの中で、主要各国におきましても長期的な削減目標を設定しております。各国共に大幅削減に向けた政策の枠組み、取組の基本方針を示すものであり、それぞれが二〇五〇年目標を位置付けております。
 我が国の長期戦略は、現在、策定に向けて検討中であります。先ほど述べましたように、先日、安倍総理に手交されました有識者懇談会の提言におきましては、一・五度努力目標も含めたパリ協定目標への我が国の貢献がうたわれており、この提言も踏まえまして、戦略の策定作業を加速化していくものであります。
 次に、二十一ページですが、これ再生可能エネルギーにつきましては、世界ではビジネスとして成立する域に達していると言うことができると思います。
 国際再生可能エネルギー機関、IRENAが世界の再生可能エネルギー発電コストをまとめた報告書では、二〇一〇年と二〇一七年の発電コストを比較しますと、太陽光では三分の一にまでコストが低下しており、さらに、現在商用化されている再生可能エネルギー発電は、二〇二〇年までに化石燃料の火力発電のコストと競争する域に達し、多くが化石燃料コストの下限やそれ未満になると予測されております。
 一方、我が国でも導入量が多い太陽光発電のコストは、左の下の図のとおり、他国に比較し高い水準にございます。右下の図におきましては、世界の再生可能エネルギーの導入量を示しておりますが、世界的に再生可能エネルギーの割合は拡大を続けていることがこの表から分かると思います。
 次に、おめくりいただいて、二十二ページですが、環境、社会、ガバナンスの要素を考慮いたしましたESG金融のうち、特にESG投資は世界で拡大しております。企業の気候変動対策が資金獲得にもつながり、環境への取組はビジネスに直結しております。
 我が国におけますESG投資の伸び代は大きいと言えると思います。左下の図で御覧になっていただけますとおり、二年で日本は四・二倍増ということになっております。脱炭素社会の実現に向けまして、ESG金融の更なる普及拡大に取り組んでいるところであります。
 金融業界の主要プレーヤーを集めましたESG金融懇談会が昨年七月に取りまとめた提言を踏まえまして、更なる議論、行動の場としてESG金融ハイレベルパネルを開催したところでございます。環境情報等を企業、投資家の間で共有し、直接システム上で対話できるESG対話プラットフォームを整備しております。
 このような取組を通じまして、ESG金融を促進し、持続可能社会の構築に向けたお金の流れをつくり出しているところであります。
 次に、二十四ページですが、温室効果ガス削減に向けた日本の対外アプローチの在り方について御説明いたします。
 気候変動対策は、我が国のみならず、国際協調が極めて重要であります。我が国の質の高い技術を輸出し、世界の温室効果ガス大幅削減に最大限貢献してまいりたいと思います。
 環境省におきましても、二国間クレジット制度、JCMを活用した技術輸出に関する補助金で企業の海外展開を後押ししております。企業のビジネス拡大と温室効果ガス排出削減を同時に達成することが重要であります。相手国と我が国の協働を通じて、共に利益が得られるイノベーションを創出していく、いわゆるコ・イノベーションを推進することが不可欠であります。
 次に、おめくりいただいて、二十五ページでございますが、「いぶき」、GOSAT二号です。昨年十月に打ち上げに成功いたしました温室効果ガス観測技術衛星いぶき二号によりまして、世界の排出量把握の透明性向上などを通じて世界の排出削減に引き続き積極的に貢献してまいります。
 最後に、四ポツ、温室効果ガス削減のための研究開発の現状についてでございますが、二十七ページを御覧になっていただきたいと思います。
 二〇三〇年二六%削減や脱炭素社会構築等に向けまして、環境基本計画などを踏まえ、イノベーションの創出と環境、経済、社会の課題の同時解決を実現させる必要がございます。
 このため、環境省といたしましては、エネルギー対策特別会計を活用いたしまして、脱炭素インフラやシステム構築を牽引し、社会変革を促す事業等を実施しているところでございます。
 次の二十八ページ、おめくりいただきたいと思います。
 こうした予算を活用いたしまして、左の方の図にございますが、洋上風力やあるいは再エネ由来の水素、下に行っていただいて、さらにその下のZEH、ZEBといった地域の強靱化にも資する再エネの最大限の普及、あるいは真ん中にございますCCS、CCUや蓄電池といった技術の開発及び早期社会実装、そして左側にございますように、窒化ガリウムやセルロースナノファイバーといった将来性のある新素材の社会実装、普及、そして左、済みません、右側でした、失礼しました、右側の下の部分でございますが、行動科学等の理論に基づくアプローチ等で行動変容を促すナッジなど、AIやIoTを活用したエネルギー利用の最適化などを進めまして、脱炭素化に向けたイノベーションを推進し、環境と成長の好循環を実現していく考えであります。
 最後に、二十九ページ以降でございますが、その他、一年目でテーマに挙げられました資源エネルギーの開発に伴う環境対策及び循環型社会形成に向けた取組につきましては、二十九ページ以降に参考資料として付けております。
 以上をもちまして、私からの説明を終了させていただきたいと思います。
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鶴保庸介#8
○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。
 次に、理事会における協議の結果、環境省からパリ協定関連の長期戦略について補足説明を聴取することが適当であるとの合意を見たところでありますので、これを聴取いたしたいと思います。
 環境省森下地球環境局長。五分程度でよろしくお願いいたします。
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森下哲#9
○政府参考人(森下哲君) ありがとうございます。
 お手元に、A3の一枚紙で、パリ協定長期成長戦略案のポイントというものがお示しされておるかと思います。先ほどの城内環境副大臣からの御説明ですと、資料では二十ページに該当するところですが、長期戦略というものがございます。
 それで、ちょっとだけ御説明させていただきますと、この長期戦略、パリ協定に基づくものでございます。パリ協定の第四条におきまして、パリ協定の二度目標あるいは一・五度努力目標等に留意をしまして、温室効果ガスにつきまして低排出型の発展のための長期的な戦略を立案し、通報してくださいという規定がパリ協定自身の中にございます。そのための検討を進めてきているということでございまして、昨日、産業構造審議会、そして中央環境審議会の合同会合にこの長期戦略の案をお示しをして、御意見を頂戴したというところでございます。
 その内容がこの概要の資料で簡単にまとめられておりますので御紹介申し上げますと、まず、第一章、基本的な考え方、A3のこの資料の一番上のカラムの部分でございます。
 最終到達点として脱炭素社会を掲げまして、今世紀後半のできるだけ早期に実現するという野心的なビジョンをしっかり掲げていこうということでございます。
 その際の政策の基本的な考え方でございますけれども、こういったビジョンの達成に向けて、ビジネス主導の非連続なイノベーションを通じた環境と成長の好循環の実現を目指していこう、そしてその取組を今から迅速に実施をしていこう、そして、一・五度という昨年IPCCが公表しました特別報告書で示された報告書の方向性も踏まえて日本がしっかりと世界に貢献をしていこう、その際、将来に希望の持てる明るい社会を描き出して行動を起こしていこうということを基本的な考え方として掲げているということでございます。
 加えまして、第二章、各主要な分野でのビジョンと対策と施策の方向性というのを記載をしておりまして、これは左のカラムの中でございます。
 エネルギーにつきましては、エネルギー転換、脱炭素化を進めるため、あらゆる選択肢を追求をしていこう。それから二ポツは、これは産業、物づくりでございます。脱炭素化の物づくりを進めていこう。三番目は運輸、モビリティーの分野でございますが、ウエル・ツー・ホイール・ゼロエミッション、すなわち燃料から走行に至るまでのゼロエミッション、チャレンジをしていこう。四ポツは、地域、暮らしということでございます。二〇五〇年までにカーボンニュートラルでレジリエントで快適な地域と暮らしを実現しよう、地域循環共生圏を具現化をしよう、つくっていこうという、そういう各分野ごとのビジョンというのを掲げさせていただいているところでございます。
 右側のカラムになりますと、それをどうやって実現していくんだと。環境と成長の好循環を実現するための横断的な施策としまして三つの柱を書かせていただいています。第一節がイノベーション、第二節がファイナンス、第三節がビジネス主導の国際展開、国際協力ということでございます。
 特に、イノベーションにつきましては非常に重要だというふうに私ども考えてございます。温室効果ガスの大幅削減につながる横断的な脱炭素技術の実用化、そして普及のためのイノベーションの推進、社会実装可能なコストの実現、こういったものが必要だということでございます。このために、革新的環境イノベーション戦略というものをつくっていこう、実用化に向けた目標、課題の見える化を進めていこう、経済社会システム、ライフスタイルのイノベーションを進めていこうなどなど記載をしているところでございます。
 また、ファイナンスにつきましては、イノベーションを適切に見える化をして、金融機関等がそれを後押しする資金循環の仕組みというのをしっかりとつくっていくことが大事だということで、気候関連財務情報開示タスクフォース、いわゆるTCFDなどによります開示あるいは対話を通じた資金循環の構築を進めていこう、ESG金融を拡大をしていこうというようなことが記載されてございます。
 第三節のビジネス主導の国際展開、協力でございますけれども、日本の強みである優れた環境技術、製品等の国際展開、相手国と協働したコ・イノベーション、そういったことを進めていこうということでございます。日本のハードに加えましてソフトの経験、そして政策、そういったものをハードと併せて輸出をしていこうということでございます。
 政策、制度構築や国際ルールづくりと連動した脱炭素技術の国際展開、さらには、インフラ輸出に当たりましてはCO2排出削減に貢献するという、そういう形で進めていこう、地球規模の脱炭素社会に向けて途上国などの取組を後押しをしていこう、基盤づくりをしていこうということでございます。
 第四章では、それに加えまして人材育成、公正な移行、あるいは適応という観点でレジリエントな社会づくりと一体的に進めていこうというふうなことが書かれてございます。
 最後の第五章で、長期戦略のレビューと実践ということで、六年程度を目安として、情勢を踏まえて検討を加えるなどなどについての記載が今あるところでございます。こちらの方は現在、案ということでございまして、関係審議機関の御意見をいただき、またさらにはパブリックコメントをするなど、今後幅広く様々な方々の御意見を頂戴しながら検討を深めていきたいというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
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鶴保庸介#10
○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。
 以上で政府からの説明聴取は終わりました。
 これより質疑を行いたいと思います。
 本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
 質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を受けてから着席のまま御発言いただくようお願いをいたします。
 また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただくよう御協力をお願いをいたします。
 なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるように御協力をお願いをいたします。
 それでは、質疑のある方は挙手を願います。
 石田昌宏君。
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石田昌宏#11
○石田昌宏君 自由民主党の石田昌宏でございます。
 私は、我が国のエネルギー基本計画、エネルギーミックスの考え方につきまして、科学技術の観点から、昨年も行ったんですけど、それを更に深掘りする形で経産省に質問させてもらいたいと思います。
 コンピューターは今随分進化しておりまして、もう二年前になりますが、例えば囲碁がコンピューターのアルファ碁に負けたんですけれども、そのときの消費電力を調べてみると、人間一人の消費電力と比較して一万二千人分に相当するそうです。ある意味、一万二千人が総出で一人に勝ったというような形になるんでしょうけれども、ある意味、考え方によってはかなりエネルギー効率が悪いのがコンピューターということが分かります。
 したがって、スーパーコンピューターの「京」も、もうポスト「京」の時代になりましたけど、あれは、フル稼働させた場合には一般家庭の消費電力の三万世帯分が必要というふうに言われていました。したがって、ポスト「京」の中では、もちろん計算能力の向上もありますけど、いかに電力を抑えるかということが大きなテーマになっています。
 その点でいえば逆のこともありまして、今開発中の量子コンピューターを調べてみると、スーパーコンピューターと比べても一億倍も計算能力が速いそうですが、速い分でしょうけど、同じ計算するのであれば消費電力は僅か五百分の一で済むそうです。したがって、同じ計算するんだったらば極めて一気に電力下がるわけですけれども、そういうものができたら、当然、計算能力高いわけですから逆に今の何千倍もの計算をするんでしょうから、効果があるのかないのかよく分かりません。
 仮想通貨、暗号資産ですか、に関しても、昨年来からいろんな問題が起きて、今どちらかというと価格低迷していましたけれども、数週間前から今また上昇に転じています。
 こういったものはブロックチェーンの技術を使っています。このブロックチェーンはマイニングという作業を行いまして、これ昨年も言ったんですけれども、このマイニングというのは、一つの解を見付けるためにひたすら暗号を解くみたいな形で計算をして、約十の二十乗分の一の確率で当たる数字を探していくということなので、万、億、兆、京、垓ですか、の単位の中で計算して一個だけ当たるといったことをひたすら繰り返しています。
 いかに電気が無駄かということが分かりまして、これも調べてみたんですけど、現在のビットコインの生成によって消費する電力というのは百二十兆ワットアワーだそうで、既に全世界の消費電力の〇・五%を超えているそうです。仮にこれが十倍規模に膨らんだときには単純計算でもう五%に行ってしまうという規模ですから、実際もういろんなことが起きていまして、コンピューターは計算すればするほど熱出しますので、冷却が非常にポイントになるわけです。しないと、熱暴走を起こしてしまいます。冷却コストを下げるために、一般的にはマイニングするコンピューターは北欧の方とか、かなり北極に近いところに置く。そうした結果、その地域の電気需要が一気に上がって、地域の電力が不安定になっているといったことも起きています。もう何が分かるか分からない状況に今もう既にあります。
 自動運転も、今国会でレベル3の議論をしていますけど、レベル3のレベルの自動運転を調べてみたら、一般の、今でさえ消費電力が大体、カーナビだとかなんとかいろいろ付いていますから電力が上がっているんですけど、レベル3になると今の車の大体五倍近い、少なくとも五倍ぐらいの電力が必要だということですから、これは走れば走るほど電気使うわけです。将来は確かに効率化されてエネルギー減る分もありますけど、例えば、便利であれば、将来、車椅子に今電気、自動運転にしようとかいろんなことが始まっていまして、むしろ運転量は増える可能性もあります。
 こういうことを考えた場合に、やっぱりいろんなことが起きるリスクがあるわけです。この変動リスクを考えなければ駄目で、去年質問をしたんですけれども、そうすると、二〇三〇年のエネルギーミックスの考え方では、エネルギー量は、経済成長見込みの増加分を見込むも、徹底した省エネで今と同程度ですというふうに言っているんですけれども、それはそうなのかもしれませんけど、この不確定性に関してはほとんど議論をしていないような感じがします。
 もちろん平均して伸びればそうなるんでしょうけど、やはりその不確定性が起きることに対して例えばある程度トリガーを決めておいて、それを超えたらば二〇三〇年を待たずに計算し直すとか、又はモニタリングの仕方の仕組みをつくっておくとか、そういった観点が今必要だと思いますが、これについて経産省からお考えをいただきたいと思います。
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小澤典明#12
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。着座で答弁させていただきます。
 御指摘のように、昨年、エネルギーミックスにおいて、二〇三〇年の電力需要の見通しは今と同レベルの程度、約一兆キロワットアワーということを見込んでいるということでございます。
 ただ、こうした中で、AI、IoTの導入や電気自動車の急速な普及、あるいは御指摘のような仮想通貨、自動運転などが広がることで消費電力が増加する可能性がございまして、仮に急速に電力需要が拡大した場合があったとしても、万が一に備えて適切な供給力、こういったものを確保しておくということが重要だというように思ってございます。
 こうした対応の一環として、今、足下でやっていることの一つとして、例えば需要が逼迫する際に調整力となるような電源、これを適切な代価で活用できる、容量市場と言ってございますけれども、このための制度設計、検討を進めてございます。あるいは、日本版コネクト・アンド・マネージということで、これは再生可能エネルギーを最大限活用できるように、既存の系統を最大限活用しながら電源の接続量を増やしていくということでございますけれども、こういったことを現在対応しているところでございます。
 更に言えば、供給力に対する投資が減りまして長期的に過少にならないよう必要な対策、これを是非検討していきたいと思ってございまして、そういった中で、適切な発電設備の確保やネットワークの整備、こういったことを図っていきたいと考えております。もちろん、この過程では適切なモニタリング、そういったことも大事でございますので、そういったものにも取り組んでいきたいというように思ってございます。
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石田昌宏#13
○石田昌宏君 確かに様々なバックアップは必要で是非やってほしいんですけど、日本だと人口減少局面になるので比較的この安定したエネルギー考えやすいんですけど、世界は人口増加局面になってむしろエネルギー逼迫リスクの方が高いわけで、エネルギーが逼迫していくとその資源自体の価格も高騰というふうにあります。そうなってくると、世界では価格高騰していて、日本で逆に買えなくなって準備ができなくなるといったコストの面も考えなければならないと思いますし、自然エネルギーの話もありましたけど、それが本当にコストとして考えるとしたら、例えば太陽光発電とかは非常にやっぱり進めたいと思います。
 最近は、この文科省の資料の十四ページだったかな、にもありますけれども、太陽光発電とか使ったエネルギーは不安定なんですけど、その電気を使って水を電気分解して、水素に置き換えて安定したエネルギーとして使いましょうなんて研究が進んで、これはとてもいいと思うんですけど、じゃ、日本はそれでいけるんじゃないかと思いたいんですが、太陽光発電、どうせやるんだったら、日本でやらないで、砂漠の国で、いつも晴れているところでやった方が多分価格は半分とか三分の一になるわけで、むしろそこで作ってもらった水素を輸入するという格好の方がいいんじゃないかと思います。
 そうすると、コストの問題がやっぱり出てくるわけで、常にコストの面の不安定さということも意識したエネルギーの計画というのが必要だと思います。このコストの上昇の位置付けというのをどう今表しているのか、お伺いしたいと思います。
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小澤典明#14
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。
 エネルギー基本計画でも記載してございますけれども、エネルギー政策の基本的視点というものは、安全性を大前提にして、安定供給、それから環境適合性、そして経済性、コスト、これを同時に達成する、バランスよく達成していくということが基本的な視点だということを掲げてございます。そういった原則に従いまして進めているところでございます。
 もちろん、現状、その開発が進んでおりますような、御指摘のような太陽光発電、これは今どんどんどんどん導入する中でコストが下がっていっておりますけれども、それに加えまして、将来的には水素をどう使っていくか、メタンハイドレートをどう使っていくか、こういったものも出てこようかと思います。これも現状はコストが非常に高いわけでございますけれども、こういったもののコストが下がっていくように我々としても技術開発、実証を続けながら、そういったものが実用化につながるよう、できる限り国内で生産できるよう、そういった体制を是非整えていきたいと思います。
 したがって、そういった意味でのコストということは非常に我々は重要な視点だと思っておりますので、そういったものの動向というものを十分に見極めながら対応していきたいというように考えてございます。
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石田昌宏#15
○石田昌宏君 コストの変動についても是非考えていただきたいと思います。
 時間ですのでこれで終わります。ありがとうございます。
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鶴保庸介#16
○会長(鶴保庸介君) 江崎孝君。
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江崎孝#17
○江崎孝君 ありがとうございます。
 昨日質問通告をしていたんですけれども、今ほどのパリ協定の長期戦略、政府の戦略案が昨日発表されまして、今言っていただいたので、その話もちょっと質問させていただきたいと思うので、通告していなかったものですから、できる範囲で結構でございます。
 私が今ポイントを、話を聞いた中で、石炭火力発電のところは、第二章の第一節、「一、エネルギー」の「エネルギー転換・脱炭素化を進めるため、あらゆる選択肢を追求」の中の「火力はパリ協定の長期目標と整合的にCO2排出削減」というここに該当すると思うんですけど、これ具体的にはどういうことを言っているんでしょう。これポイントだから、どういうふうにするのかというのがよく分からないんですけれども、もうちょっと説明していただけますか。
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森下哲#18
○政府参考人(森下哲君) 昨日、中央環境審議会そして産業構造審議会の合同会合にお示しした案の中には、石炭の部分につきましては、脱炭素社会の実現に向けて、パリ協定の長期目標と整合的に、火力発電からのCO2排出削減に取り組む、そのため、非効率な石炭火力発電のフェードアウト等を進めることにより、火力発電への依存度を可能な限り引き下げることなどに取り組んでいくというような記載をしているところでございます。
 しっかりとこのエネルギー転換、脱炭素化に日本が挑戦をしていくんだという方向性でこの記述が盛り込まれているというところでございます。
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江崎孝#19
○江崎孝君 それで、新聞報道で僕も知ることしかできないんですけど、四月二日に懇談会の提言が北岡座長の下で出されているやに聞きますが、そのときは、長期的には石炭火力発電は全廃だという方向での座長案が示されたというふうに新聞報道はされているんですけれども、それがそういうふうに変わったということですか。
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森下哲#20
○政府参考人(森下哲君) 今御質問のありました長期成長懇談会の御提言でございますけれども、先ほど城内副大臣から御紹介を申し上げた資料ですと、八ページ、九ページ辺りに該当するところの提言ということでございます。
 御質問は、懇談会のこの提言がどういう形でまとめられてきたのかということにも関わってまいりますので御紹介をさせていただきますが、このパリ協定長期成長戦略懇談会、全部で五回開催をされております。その際に、第四回懇談会までの御議論を踏まえて座長が作成をされたたたき台を基に委員の間で意見交換が重ねられて、最終的に座長の下で提言が取りまとめられたものというふうに私ども承知をしてございます。
 その過程でそれぞれの委員の方々から様々な意見が表明されたというふうに認識はしてございますけれども、個別の意見の委員についてはコメントは差し控えさせていただきたいというふうに考えております。
 いずれにしても、政府としては、その懇談会の提言もしっかり受け止めながら、この長期戦略の取りまとめに向けて全力を尽くして進めてまいりたいというふうに考えております。
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江崎孝#21
○江崎孝君 私も、その議事録というのがないというふうに報道されていますけれども、新聞報道でしか知る由ないんですが、長期的に全廃に向かっていく姿勢を世界や企業に向かって明示すべきであるというような提言案だったのが、産業界からの様々な意見で、先ほどですね、今言われたように、依存度を可能な限り引き下げるというか、そういう非常に抽象的で曖昧な表現に変わったというような報道になっているんですけれども、報道でいくと産業界からの様々な意見というふうに言われていますが、これは事実ですか。
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森下哲#22
○政府参考人(森下哲君) この御提言、まとめるに当たって様々な意見があったということでございますが、この議論の進め方、取りまとめ方につきましては、座長が御自身のイニシアチブの下で委員と議論を行うという旨の御発言をなさっておられます。この方針を踏まえて、忌憚のない意見交換を行う観点から、座長と委員との対話を通じて提言を取りまとめていただいているものというふうに承知をしておるところでございます。
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江崎孝#23
○江崎孝君 先ほど、各委員の意見については差し控えるということでしたけれども、これ国の基本政策を決める重要な懇談会ですよね。それがあって今回の、今御説明いただいた成長戦略案のポイントというのがこれ出てきているわけですから、どういう議論があったかということは、当然これ、国民が知って当たり前のことだろうというふうに思いますけれども、その議事録ございますか。
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森下哲#24
○政府参考人(森下哲君) この懇談会の進め方につきましては、座長より、御自身のイニシアチブの下で意見等、議論を行うという旨の御発言があったところでございます。
 この方針を踏まえまして、忌憚のない意見交換を行う観点から、座長と委員との対話を通じて提言を取りまとめていただいたものと承知をしておりまして、その経緯を公開する予定というのはないということでございます。
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江崎孝#25
○江崎孝君 それ、おかしいでしょう。
 G20ありますよね。今日、皆さん御存じだと思いますけれども、新聞全面広告も出されて、内閣総理大臣安倍晋三様といって、今回の、石炭火力の全廃に向かって今建設中の火力発電も中止をしてほしいみたいなものも含めて、政府の対応について非常に否定的な新聞広告が出されている。特に、昨年、貴職はファイナンシャル・タイムズ紙に投稿し、貴職です、安倍総理大臣ですね。世界の人々に地球を救うために日本とともに行動しようというふうに大々的に呼びかけている割には、今回のこの政府案の決定というのは非常に肩透かしを食ったように世界に読み取られているわけですよ。これは、非常に日本として、もちろん安倍政権としてはよろしくない政府案だと思うんですね。
 脱炭素社会に行くんだというパリ協定の話も含めていろいろされていますけれども、具体的な個別なことになるとそういうふうに非常に口ごもった、世界に発信できないような内容になっているということなので、それがなぜ導き出されたかという議事録、ないとは、僕はあり得ないと思うんですけれども。
 もう一回聞きます。議事録あったら出して、議事録あるんですか。
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森下哲#26
○政府参考人(森下哲君) 済みません、繰り返しになって恐縮でございますけれども、提言をいただいた際のその経緯を公開する予定はないということでございます。そこの部分の経緯を公開する予定はございません。
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江崎孝#27
○江崎孝君 いや、だから、それじゃ納得できないという国民の皆さんの声もあると思うんですよ。
 ですから、何でも結構です、議事録ではないとすれば、メモでも何でもよろしいですから。その部分について何か提出する分があれば、これ、後刻理事会で、会長、是非ここに提出していただけるように、中身、どんな経過なのか、どんな方がどんな意見を言ったのかという、逐一の議事録じゃなくても結構です、議事録ないとおっしゃっていますから。それでも、そんなはずはあり得ないわけですから、何か議論の経過が分かるようなことがある、その文書が必ずあると思いますので、それ是非精査していただいて、この委員会に提出いただけるようにお取り計らいをお願いしたいと思います。
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鶴保庸介#28
○会長(鶴保庸介君) 後刻理事会で協議をさせていただきたいと思います。
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江崎孝#29
○江崎孝君 いっぱい質問を用意をしていたんですけれども、そのことでもうほとんど時間が費えてしまったんですが。
 これも、大変申し訳ございません、新聞報道での話なんですけれども、その成長戦略案のポイントの中に、原発について、これ、東京新聞が今日の一面トップで流していますから結構刺激的だったんですけれども、小型原発推進ということで、小型モジュール炉というのを今後長期戦略案で開発を目指すというふうにこれは書いているんですけれども、このポイントの中にはそれはどこに書いてある、書いていなかったら文書の中にあるんだろうと思いますけど、どの部分でしょうか。それ、間違っているんでしょうか、報道が。
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