内閣委員会

2019-06-04 参議院 全86発言

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会議録情報#0
令和元年六月四日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月三十一日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     石井 準一君
     中西  哲君     野上浩太郎君
     小西 洋之君     牧山ひろえ君
     舟山 康江君     榛葉賀津也君
 六月三日
    辞任         補欠選任
     西田 実仁君     石川 博崇君
 六月四日
    辞任         補欠選任
     野上浩太郎君     佐藤  啓君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井 正弘君
    理 事
                藤川 政人君
                和田 政宗君
                相原久美子君
                矢田わか子君
    委 員
                有村 治子君
                石井 準一君
                岡田  広君
                佐藤  啓君
                山東 昭子君
                豊田 俊郎君
                野上浩太郎君
                舞立 昇治君
               三原じゅん子君
                牧山ひろえ君
                木戸口英司君
                榛葉賀津也君
                石川 博崇君
                竹内 真二君
                清水 貴之君
                田村 智子君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       少子化対策、海
       洋政策))    宮腰 光寛君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、地方創生、
       男女共同参画)
       )        片山さつき君
       国務大臣     茂木 敏充君
   副大臣
       内閣府副大臣   左藤  章君
       外務副大臣    あべ 俊子君
       厚生労働副大臣  大口 善徳君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        安藤  裕君
       法務大臣政務官  門山 宏哲君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
   政府参考人
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        高橋 文昭君
       内閣官房ギャン
       ブル等依存症対
       策推進本部事務
       局内閣審議官
       兼特定複合観光
       施設区域整備推
       進本部事務局次
       長        徳永  崇君
       内閣府政策統括
       官        小野田 壮君
       内閣府男女共同
       参画局長     池永 肇恵君
       消費者庁政策立
       案総括審議官   高田  潔君
       総務省自治行政
       局選挙部長    大泉 淳一君
       法務大臣官房審
       議官       保坂 和人君
       出入国在留管理
       庁在留管理支援
       部長       丸山 秀治君
       文部科学大臣官
       房審議官     玉上  晃君
       厚生労働大臣官
       房審議官     田中 誠二君
       厚生労働大臣官
       房審議官     本多 則惠君
       厚生労働大臣官
       房審議官     八神 敦雄君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    橋本 泰宏君
       国土交通省総合
       政策局公共交通
       政策部長     城福 健陽君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○内閣の重要政策及び警察等に関する調査
 (子供の貧困対策に関する件)
 (日米貿易交渉の情報開示に関する件)
 (性暴力被害者の救済措置の充実に関する件)
 (スーパーシティ構想に関する件)
 (アスベスト対策の抜本的見直しに関する件)
○成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正
 化等を図るための関係法律の整備に関する法律
 案(第百九十六回国会内閣提出、第百九十八回
 国会衆議院送付)
    ─────────────
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石井正弘#1
○委員長(石井正弘君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、小野田紀美さん、中西哲君、小西洋之君、舟山康江さん及び西田実仁君が委員を辞任され、その補欠として石井準一君、野上浩太郎君、牧山ひろえさん、榛葉賀津也君及び石川博崇君が選任されました。
    ─────────────
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石井正弘#2
○委員長(石井正弘君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長高橋文昭君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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石井正弘#3
○委員長(石井正弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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石井正弘#4
○委員長(石井正弘君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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牧山ひろえ#5
○牧山ひろえ君 立憲民主党・民友会・希望の会の牧山ひろえでございます。
 衆院内閣委員会では、五月三十一日、子どもの貧困対策推進法改正案を委員長提案として衆院本会議に提出することを全会一致で決めました。今週中に衆院を通過して、そして今国会で成立する見通しとなっております。
 本日の一般質問では、この子供の貧困対策について取り上げさせていただければと思います。
 子供の貧困対策大綱は五年ごとに見直すことになっており、子供の貧困をめぐる社会経済情勢の変化を踏まえて、今年度中には最終案を取りまとめる方針とされております。
 第一期の大綱では教育支援に重きが置かれ、幼児教育や保育の段階的無償化と、それから高校生の奨学給付金事業が一四年度に実施されて、児童扶養手当の多子加算額倍増や子供の生活、学習支援事業などを通じて、大綱に記載された指標は教育分野を中心にある程度の改善を見せていることは御承知のとおりです。
 なんですが、過去一年間で、一人親世帯の一割から二割が電気やガス、水道、電話などのライフライン、また家賃などの滞納経験がございまして、二人親世帯でも四%から五%、未払経験があったという、そういった調査結果がございます。過去一年間で必要な食料が買えなかった経験が二人親世帯で何と一五%、そして一人親の二世代世帯では三五%もの世帯割合に上ります。また、医療機関に子供を受診させられなかった経験が地域によっては一五%を超えているわけです。
 こういった状況を見ますと、今後の子供の貧困対策に当たりましては、子供、保護者の現在の生活の基盤を支えること、すなわち生活の支援や経済的支援は優先度の高い政策課題と言えるのではないかなと思うんです。子供の実態に応じて、教育支援だけではなくて生活支援、経済的支援、こういったことを、適切な支援の仕組み、支援の組合せ、ベストミックスというか、これが望まれると考えますが、この点に関する政府の御認識を大臣にお伺いできればと思います。
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宮腰光寛#6
○国務大臣(宮腰光寛君) 御指摘の子供や保護者の現在を支えることにつきましては、将来の貧困の連鎖を防ぐこととなる重要な視点であると認識しております。
 そのため、政府といたしましては、子供の貧困対策に関する大綱、これは平成二十六年八月の閣議決定でありますが、この大綱に基づきまして、教育の支援だけでなく生活の支援、保護者に対する就労支援、経済的支援も重要と考えて、各種の施策を総合的に推進してまいりました。いわゆる大綱の四本柱と言えるものであります。
 現在、子供の貧困対策に関する有識者会議において、生活支援なども含めて新たな大綱の作成に向けた議論がなされておりまして、こうした御議論も踏まえながら新たな大綱の作成に向けて検討をいたしまして、今後とも政府を挙げて子供の貧困対策を総合的に推進してまいりたいと考えております。
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牧山ひろえ#7
○牧山ひろえ君 是非よろしくお願いいたします。
 例えば、高校生の多数がバイトをし、それをお小遣いにするわけではなくて、学校の費用ですとか、あるいはそのアルバイトしたお金で生活費に充当している、こういった事実がございます。そもそも、このような状況をかわいそうというのではなくて、私はあってはならない事態ではないかなと思うんです。
 通告しておりませんが、関連ですので大臣の御認識をお伺いいたします。高校生の多数の人がアルバイトしていると。
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宮腰光寛#8
○国務大臣(宮腰光寛君) そうですよね、高校生のアルバイト、いろんなタイプがあると思いますし、今委員が御指摘のようなアルバイトもあれば、それから社会体験の一つとして、制度として行っておいでになるところもあろうかと思います。
 生活費に充てて、一部を充てているということでございますが、そうですよね、必ずしも一概にアルバイトを、高校生のアルバイトを全て駄目だというわけには私はいかない部分もあるのではないかというふうに思っております。
 例えば、私の地元の富山県などでは、就職体験の一つとして、高校二年生のときに、受け入れる企業のところに何日か夏休み中に行って職業体験をやっているという部分もありますので、生活費の一部に充てるということについてはやっぱりいろいろ問題あると思いますが、高校生のアルバイト全体あってはならないということではないのではないかなというふうにも思っております。
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牧山ひろえ#9
○牧山ひろえ君 私が申し上げているのは、もう本当に職業体験としてその子供があらゆる面で成長するためのアルバイト、そういうことにとどまらずに、もう勉強したくても、とにかく生活のために仕事に追われてなかなか勉強が身に入らないぐらいの、そういうことを申し上げているんです。そういうことをしている子供も少なくないという今現状がございますので、是非そういったところにも目を向けていただければと思います。
 現金給付、ライフライン、医療、住居等の支援、そして家庭、子供、若者の生活基盤保障は極めて重要だと思っております。対策大綱見直しに関する政府の有識者会議でも、子供の貧困の原因は世帯収入の少なさであり、親の経済支援の位置付けを高める必要性を説く声が出されました。子供の貧困を解消する基盤である世帯全体の暮らしの底上げ、家族丸ごとへの支援の拡充が急務であると考えます。
 この生活支援、経済的支援、別の表現で申しますと再分配の見直しに関連して、一つ問題提起させていただきたいと思います。
 配付させていただきました資料を御覧いただいてもお分かりになりますとおり、再分配前後の子供の貧困率を見ますと、ゼロ歳から二歳においては二・五%、そして三歳から五歳においては一・一%、再分配後の貧困率の方が再分配前より高くなっております。つまり、税や保険料等の負担の方が受けているサービスよりも大きくなっている。三歳未満児の約八割が家庭で育てられています。家庭や世帯の経済状況が子供に与える影響がほかの世代に比べても大きいというわけです。であるのに持ち出しが多いという現状は非常に問題ではないかなと思うんです。
 このようなことに鑑み、乳幼児期への支援の強化が必要だと考えますが、当局はどのようにお考えでしょうか。
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小野田壮#10
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 現在、新たな大綱の作成に向けまして御議論いただいております子供の貧困対策に関する有識者会議におきまして、乳幼児期の支援に関しましては、生まれてから小学校に入るまでの時期、特に乳幼児期からの支援は今後特に重点を置くべきといった御意見、あるいは、妊娠期や乳幼児期からの早期の支援に加え、義務教育終了後の若者支援も含め、ライフステージごとの支援が切れ目なくつながる地域の仕組みづくりなどを方針に盛り込む必要があるといった意見などが寄せられてございます、出てございまして、その重要性について様々御指摘をいただいているところでございます。
 引き続き、有識者会議での御議論を注視しつつ、新たな大綱も踏まえて、対策をしっかりと検討してまいりたいと考えてございます。
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牧山ひろえ#11
○牧山ひろえ君 第二期大綱では、特に乳幼児期の貧困への重点アプローチが必要ではないかなと思います。
 改正案では、貧困対策に関する計画の策定の努力義務を市区町村に課することになっております。実態に即したきめ細やかな対策を講じるには、より身近な市町村の役割は大きいと言えます。その役割を十分に果たしていただくためにも、国と都道府県が基礎自治体の取組を支援する協力体制を今まで以上に強く構築していくことが重要と考えますが、この点に関しましての当局の御方針、お考えをお示しいただければと思います。
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宮腰光寛#12
○国務大臣(宮腰光寛君) 子供の貧困対策を推進していく上では、子供たちの一番身近なところで活動されている基礎自治体の役割は大変重要なものであるというふうに考えております。そのため、これまでも、子どもの貧困対策の推進に関する法律や子供の貧困対策に関する大綱に基づき、各地域において効果的な取組を実施していただけるよう、地域子供の未来応援交付金による地域ネットワーク形成支援を始め、地域における自治体の取組を支援してまいりました。
 現在、新たな大綱の作成に向けた議論を行っている有識者会議におきましても、例えば大阪府箕面市を始め基礎自治体における子供の貧困対策に関する取組の好事例を紹介していただいておりまして、大変参考になるものもあると感じております。
 こうした議論も踏まえ、今後も地域の実情に即した取組を実施していただけるよう、基礎自治体の取組について引き続き支援を強化をしてまいりたいというふうに考えております。
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牧山ひろえ#13
○牧山ひろえ君 是非よろしくお願いいたします。
 一方で、各地の基礎自治体では、国の地域子供の未来応援交付金などを活用し、実態調査ですとかあるいは施策推進のモデル事業などを実施しているんですね。この応援交付金は年間で四億円程度とお伺いしたんですけれども、子供の貧困対策の重要性と比較して、地域の支援という視点からいっても果たして十分と言えるのかなと思うんですね。
 今後の予算獲得の方針も併せて、当局としての所見をお示しいただければと思います、大臣。
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宮腰光寛#14
○国務大臣(宮腰光寛君) 地域における子供の貧困対策を効果的に進めるためには、地方自治体がまず実態を把握し、福祉部門、学校、NPOなど地域における多様な関係機関、団体の連携協力を得つつ、地域の実情に応じた施策に取り組むことが重要です。
 地域子供の未来応援交付金につきましては、子供の貧困の実態把握や連携体制の整備に取り組む自治体を支援するため、令和元年度当初予算と平成三十年度補正予算を合わせて約四億円を確保するとともに、平成二十八年度から三十年度までに二百七十三の自治体に対し約七億円を交付してきたところであります。この間にも、平成三十年度から当初予算化されたことを始め、複数年度にわたる取組の実施を可能とするなど、自治体にとってこの交付金を柔軟に活用できる改善を行ってまいりました。
 必ずしも執行率が良くないという御指摘だと思いますけれども、今回の衆議院における議員提出法案の可決なども受けて、この後、衆議院で法案が本会議で可決されれば参議院に回ってくるのではないかと思いますが、仮に成立した場合には、その法案の趣旨も、改正の趣旨も踏まえてしっかりと取り組んでまいりたい。とりわけ、予算の確保とともに、先進事例、事業例の周知なども通じて、この交付金が積極的に活用されるよう自治体の取組を促していきたいというふうに考えております。
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牧山ひろえ#15
○牧山ひろえ君 できれば、応援交付金だけではなくて、支援を行う際の国としての自治体が財政的に困らないための財源確保が重要だと思いますので、是非御留意いただければと思います。
 地域のNPOなどは、官民共同の子供の未来応援基金などを活用し、子供食堂ですとかあるいは学習支援、居場所事業などを展開しています。子供の貧困対策には多様なプレーヤーが主体的あるいは有機的に関わっていくことが重要でありまして、そのような意味でも草の根NPOの支援には大きな意味があります。ですが、内閣府は、五月十三日、貧困状態にある子供を支援する民間団体の六割超が資金不足に直面しているとの調査結果を公表しました。
 内閣府はこの現状につきましてどのような御感想をお持ちでしょうか。また、こういった状況についてどのような方針で今後取り組まれる御方針でしょうか。
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小野田壮#16
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 平成三十年度調査研究におきましては、全国各地で子供の貧困に関する支援活動を行っている団体にアンケート調査を行い、約五百の団体から回答を得て分析を行いました。今回のアンケート調査の結果では、一年間の事業費が三百万円未満で活動する団体が約七割と、小規模での支援を行う団体が多い傾向にあること、また、地方公共団体や学校との今後の連携を希望する団体が多いこと、また、活動資金や人材の確保に課題を抱えている団体が多いことなどが分かりました。
 貧困の状況にある子供たちの支援にこうした団体が重要な役割を果たしていることも踏まえ、内閣府では、子供の未来応援国民運動を推進してきてございます。委員御指摘の民間資金による子供の未来応援基金を活用したNPOの取組支援、支援を希望する団体と支援をしたい企業や個人とのマッチングなどを実施してきているところでございます。
 今回の結果を、こうした子供の未来応援国民運動を始め、今後の子供の貧困対策に関する施策にしっかりと生かしていきたいと考えてございます。
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牧山ひろえ#17
○牧山ひろえ君 子供の貧困対策の推進に関しましては、予算の確保が当然ですが非常に重要となってまいります。内閣府は、主務官庁としての働きかけを是非積極的に行っていただければと思います。
 第一期の大綱に基づいた現状の対策は、一人親、生活保護世帯、社会的養護の子供などをメーンターゲットにしており、対象を絞り込んでいる傾向がございます。もちろん、こういった世帯は厳しい状況にある可能性が高いとは言えますが、支援の必要があるのはこういったカテゴリーに限らないと思うんですね。例えば、両親のいる多子世帯や離婚未満の実質一人親世帯もあるんです。
 沖縄子ども調査で、食料を買えなかった経験を尋ねましたところ、二人親世帯でも二五%があったというふうに回答しています。こういった支援が必要な二人親世帯も数多くいるわけです。
 ですが、再分配前後の子供の貧困率を見ますと、二人親世帯においては全て再分配後の方が再分配前より貧困率が高いというふうになっております。このことに象徴されるように、現在の枠組みでは支援の手が結局行き届いていない層が確実にあるということが分かります。
 ターゲットを絞り過ぎるのではなくて、二人親貧困世帯や海外にルーツを持つ子供たち、そして障害を持っている子供たち、こういった子供たちもいます。貧困が複合する状況などもございます。
 このようにいろんなケースがあるわけですから、できればいろんなケースを見て、多様な貧困状態にある子供たちへの支援も是非大切にしてほしいと願っていますが、この点につきまして大臣の御所見をお伺いできればと思います。
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宮腰光寛#18
○国務大臣(宮腰光寛君) 御指摘のとおり、貧困の状況にある子供が経済的な問題だけでなく様々な事情が重なって困り事を抱えるケースがあることにつきましては、新たな大綱の作成に向けて議論を行っているこの有識者会議においても御意見をいただいているところであります。例えば、先日、五月十三日の有識者会議におきましても、有識者の方からのヒアリングで、二人親貧困世帯に対する支援の重要性について私も直接お話を伺ったところであります。
 こうした状況に対しまして、政府といたしましては、自治体、企業、NPOなどが連携し、子供たちを支えるネットワークを構築し、一人一人に寄り添ったきめ細かな支援が必要であると考えておりまして、有識者会議の御議論も踏まえつつ、全ての子供が夢に向かって頑張ることのできる社会の実現を目指し、子供の貧困対策を推進してまいりたいというふうに考えております。
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牧山ひろえ#19
○牧山ひろえ君 最近、見えない子供、若者、インビジブル・チルドレン・アンド・ユースという表現がよくなされます。乳幼児も含めた自分では声を上げられない子供たち、若者たち、いわゆる見えない子供というのが最も困難な状況にございます。
 一人親などの外形的な条件で単純に線引きするのではなくて、家計や困窮の具体的な状況によってきめの細かいサポートを行い得る制度設計が必要だと思います。苦しんでいる子供たちの声を聞き逃さないことは、私たち大人の責任ではないかなと思うんですね。
 政策目的を本気で達成するためには、できるだけ具体的な、できれば数値を伴った改善目標を設定するのが常識と言えます。ですが、第一期の大綱において、指標は設定されてはいても、改善目標は設定されておりません。
 そこで質問ですが、政府が本気で子供の貧困対策に取り組むおつもりならば、第二期の大綱においては当然改善目標を設定すべきと考えますが、いかがでしょうかという質問と、もう一つ、もし改善目標の設定に消極的ならば、改善目標を設定することにどのようなマイナス点が逆にあるとお考えでしょうか。
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小野田壮#20
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。
 子どもの貧困対策の推進に関する法律の法案審議の際も同様の議論が行われたところでございますが、結果として改善目標は設定しないこととされ、全会一致で成立したと承知してございます。
 この背景といたしまして、子供の貧困率につきましては、その算定基礎となる所得に、現金で支給されず現物で給付される支援策が全く反映されないなどの課題が指摘されたと承知してございます。
 こうした議論も踏まえまして、現行の子供の貧困対策に関する大綱におきましては、子供の貧困に関する二十五の指標を設定しているところでございます。この指標に基づきまして、施策の実施状況や効果を検証、評価するという形を取らさせていただいているところでございます。
 こうした検証、評価をしっかりと行いながら、指標の改善充実に向けて取り組んでまいりたいと考えてございます。
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牧山ひろえ#21
○牧山ひろえ君 大綱にて数値目標を設定すれば、政府には達成する責任が生じます。予算を組んで具体的な施策を進めさせる根拠にもなります。それによって子供の貧困対策が劇的に改善する可能性があるわけです。第二期の大綱では、指標ごとの改善目標を是非設定していただければと思います。
 続きまして、海外の事例として、子供の幸せ、ウエルビーイングが満たされていない状況、これはイコール子供の貧困、こういった考え方がEU諸国では一般的だそうです。低所得層だけの問題ではないわけです。そこから導き出される子供の貧困問題のゴールは、全ての子供がウエルビーイングが実現する状態というふうになります。私はこの考え方に賛成しておりまして、我が国の政策目標としても取り入れるべきではないかなと思うんですね。この子供のウエルビーイングを実現するためには、子供たちの幸せを阻害する要因について、所得だけではなくて多元的に把握する必要があると思います。
 例えば、EUでは、EU―SILKという物質的剥奪指標を使っているそうです。洗濯機、カラーテレビ、電話、自家用車、家庭で暖房が使用できる、それから光熱水費の支払能力がある、ローン返済ができる、二日に一回はお肉か魚が食べられる、家計に必須の支出の支払能力がある、こういった指標を用いて、所得以外で多元的に子供の状況を把握する努力をしているわけですね。
 改善目標を定めることに関連して、子供の貧困に関する全国調査の実施についても衆議院の附帯決議に含まれています。
 そこで質問ですが、いずれ実施されるべき全国調査においては、子供の苦しみを多面的そして具体的に実態把握できるように調査項目を工夫するべきだと考えております。また、全国調査に当たっては、長期的な検証が必要ですので、単発ではなくて定期的な調査実施が必要ではないかなと思うんです。そしてさらに、自治体間の比較が可能な共通の方式で実施するべきだと思うんです。
 全国調査に関しこういった提言をさせていただきますが、こういった私の今申し上げたことに関する当局の御見解を、是非大臣、お聞かせいただければと思います。
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小野田壮#22
○政府参考人(小野田壮君) 委員御指摘の全国的な調査の件でございます。
 貧困の状況にある子供たちは多様かつ複合的な課題を抱えているため、実効的な子供の貧困対策を行うためには、各地域において適切にまずもって実態を把握することが重要だと認識してございます。
 現在も地域子供の未来応援交付金を活用いただき各地方自治体で実態調査を行っていただいておりますが、こうした地域ごとの実態が全国的に把握できるよう、各自治体の先行事例や好事例等を踏まえ、効果的な実態調査についても検討してまいりたいと考えてございます。
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牧山ひろえ#23
○牧山ひろえ君 大臣にもお答えいただきたかったんですが、いかがでしょうか。
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宮腰光寛#24
○国務大臣(宮腰光寛君) 今、政策統括官から御答弁を申し上げたわけでありますが、いずれにせよ、衆議院で提出されたこの法改正案の附帯決議の最後の項目の中に調査をしっかりするべきであるというふうに書かれておりまして、それ厳粛に受け止めさせていただきたいと思っております。
 仮に法律が成立をし、その後の調査ということになりますと、ただ単なる調査であってはいけない、基礎自治体、市町村が本気になって貧困対策に取り組む契機になるような調査でなければいけないのではないかと。アンケートを出して、ただ数字はこうですよといったような調査ではなくて、真剣にこの調査が取組につながっていくものにしなければいけないのではないかというふうに思っております。その調査の仕方については、成立を待ってしっかりと検討させていただきたいというふうに思っております。
 目的は、やはり一人一人の子供たちが現状あるいは将来も見据えて貧困からの連鎖を断ち切ることができるように、何よりも大事なのは一人一人の状態をしっかりと改善をしていくということであると思っておりますので、そういうきっかけになるような調査にしなければいけないのではないかというふうに考えております。
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牧山ひろえ#25
○牧山ひろえ君 子供の貧困対策というのはそれなりに多彩なメニューが既に用意されていますけれども、対象となっている方のほぼ全てが利用されているわけではないんですね。なので、子供の貧困対策はその実態が見えづらい、あるいは捉えづらい側面があって、周知が難しいとの指摘もございます。
 この点に関しましては、当局はどのように現状認識をお持ちでしょうか。それから、今後、この点に関しどのような改善を進めていかれるのか、大臣、御方針をお示しください。
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宮腰光寛#26
○国務大臣(宮腰光寛君) 貧困の状況にある家庭や子供は、そもそも貧困であるという自覚がないことや、仮にあったとしても周囲の目を気にして表に出せないなど、その実態は御指摘のとおり見えにくく捉えづらいと言われております。こうした子供たちに支援を確実に届けるためには、自治体や企業、NPOなどが連携し、一人一人に寄り添ったきめ細かな支援を行うことが必要であります。
 内閣府におきましても、これまでも、官民、官あるいは公、民が連携して、子供の未来応援国民運動を引き続き展開し、企業や個人の寄附金から成る子供の未来応援基金等を通じたNPOなどの民間団体の支援や、地域子供の未来応援交付金による地域ネットワークの形成に向けた自治体の取組の支援などを進めていきます。
 やはり、鍵を握っているのはやはり自治体であるというふうに、基礎自治体であると思っております。その子供の状況も、あるいは家庭の状況も、あるいは周囲の状況も、実は一番把握しているのは地方自治体でありまして、そこ一人一人に目を向けて、その一人一人の子供の状況がどうあるのかということをやはり国や都道府県ではなかなか把握するのに無理がある、あるいは、ネットワークの形成も基礎自治体が中心になってやっているところはうまくいっているところも多いというふうに思っておりますので、今後とも、この基礎自治体である市町村を中心にしてこのネットワークがしっかりと形成され、またそれが機能するように取り組んでいきたいというふうに考えております。
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牧山ひろえ#27
○牧山ひろえ君 是非どの子供にも目を向けられるようにお願いいたします。
 終わります。
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矢田わか子#28
○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会の矢田わか子です。今日は、一般質問の機会、ありがとうございます。
 まず冒頭、日米の貿易交渉の透明化について茂木大臣にお伺いをしていきたいと思います。
 四月の中旬以降、ライトハイザー米通商代表と閣僚級のいわゆる物品貿易協定、TAG協定ですね、TAGの交渉を進めておられるというふうに思います。進捗の状況につきましては、良いスタートが切れていると、そういうふうに抽象的な言い回しをされておりますが、しかしながら、先日、東京での首脳会談の際の記者会見で、トランプ大統領、ツイッターなどから、参議院選挙後の八月は重大な交渉結果が発表されるというふうに臆測が飛び交っております。
 茂木大臣、先週の五月三十一日、新聞社主催の国際会議で日米貿易交渉について触れられています。国益と国益がぶつかる大変厳しい交渉であるというふうにした上で、自動車、農業の関税をめぐる日米の立場にはなお隔たりがあることを表明されています。しかし、この交渉状況、全くいまだもって不透明で、資料一、おまとめしましたけれども、昨年九月の日米共同声明の合意内容が守られているのかどうか、関連する自動車産業、それから農業分野で政府への不信感が募っている状況です。
 さきの日米首脳会談では、トランプ大統領がアメリカの保護主義を貫く姿勢をより強め、日本側に対してかなり強く譲歩を迫ったのではないかと言われている中で、交渉経過、やはり透明化することが求めているのではないかと思われます。私たちはこのことを憂慮しまして、現在、国民生活や国内産業に大きな影響を与える重大通商交渉においては、国民に対する情報提供の努力義務を政府に課すという法案まで準備をしている状況です。
 資料一の方を見ていただきますと、上の段のところに日米貿易交渉の主な経過ということをまとめておるわけですが、アメリカでは、例えば二〇一八年十二月六日、十二月十日含めて公聴会を開催しているということや、今年度に入ってから、四月十五、十六日には交渉開かれておりますけれども、その前段の二月、ライトハイザー通商代表、下院の公聴会の中でもいろいろと説明はされているわけであります。
 私たち日本側は、こうしたアメリカの状況、報道を受けて、ああ、こんなふうになっているのかということを知るしか今手段がないわけであります。特に、この我が国に大きな影響を及ぼすTAG協定、皆さん注目しておりますので、この交渉状況について、やはりできるだけ情報を開示し、透明化すべきと考えます。
 去年の十一月末のこの内閣委員会の中でも、私は茂木大臣に御要望をさせていただいております。是非、今後の交渉に臨まれる姿勢と情報公開について見解をお願いしたいと思います。
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茂木敏充#29
○国務大臣(茂木敏充君) お答えいたします。
 冒頭、トランプ大統領の発言について、重大な発表があると、こういうふうにおっしゃいましたけど、トランプ大統領、ウィル・アナウンス・サム・シング・ホイッチ・ウィル・ビー・ベリーグッド・フォー・ボース・カントリーズと言っておりまして、両国にとって何らかいいことが発表できるんではないかなと、若干ニュアンスは違っていることをおっしゃっているんじゃないかなと思います。
 その上で、日米の物品貿易協定についてでありますが、昨年八月及び九月に私とライトハイザー通商代表で閣僚協議進めまして、昨年九月の日米首脳会談におきまして、交渉を開始することで合意をいたしました。
 この日米首脳会談での共同声明には、両国が交渉を行うに当たって、農林水産品について、過去の経済連携協定で約束した市場アクセスの内容が最大限であるとの日本の立場が明記をされているわけであります。先生の資料にも、そのことはアーティクルのファイブのところに赤字で書いていただいたところであります。また、日米両国は、信頼関係に基づいて議論を行うこととし、その協議が行われている間、共同声明の精神に反する行動は取らないことも明記をされているところであります。これ、先生のところですと、略としてあるところに書いてあることでありますけれど。そして、これは自動車で二三二条の追加関税が発動されないということでありまして、このことは安倍総理からトランプ大統領に対して直接確認をいたしております。
 米国は米国で、結局、貿易権限法、交渉をするためにはそれが必要でありますから、それを取るための一般的な手続、これを議会に諮るということになっておりまして、こういったことを交渉しますと。書いてあることも、二十二項目に及びますが、必ずしも日米でやるというよりも、ほかの国ともやる場合の一般的な事項を書いていると、このように理解をしているところであります。
 そして、その後、本年四月に二回訪米いたしまして、私とライトハイザー通商代表との間で協議を行いました。その中で、物品貿易について、昨年九月の共同声明、今申し上げた、これに沿って協議を進めることを確認いたしました。さらに、デジタル貿易についても交渉を進めていくことで合意をいたしました。Eコマースを始め、このデジタル貿易の分野は日米が世界の中で最も進んでおりまして、考え方にそごはございません。早期に日米両国が世界をリードする議論が進められるということで、この分野についても協議を行うということにしたわけであります。
 また、五月二十七日、日米首脳会談が東京で行われたわけでありますが、その前々日、五月二十五日にもライトハイザー通商代表と協議を行いました。率直な意見交換を行い、双方の立場、考え方に対する理解を更に深めることができたと考えております。
 現時点でそれぞれの立場が一致しているということではございません。また、こういった交渉、一般的には、ナッシング・イズ・アグリード・アンティル・エブリシング・イズ・アグリード、つまり、全てが決まるまで部分的な合意はないと、これが交渉の大原則でありまして、そういった観点から、現在、個別に合意していることはないわけでありますが、今後、日米のギャップを埋めていくためにお互い努力を行うこととし、来週、農業品、工業品についての日米の実務者レベルの協議を行うこととしております。
 このように、具体的な議論、まさにこれからであると考えております。
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