経済産業委員会

2019-11-28 参議院 全133発言

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会議録情報#0
令和元年十一月二十八日(木曜日)
   午後一時四分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十六日
    辞任         補欠選任
     三木  亨君     橋本 聖子君
     岸 真紀子君     小沼  巧君
 十一月二十七日
    辞任         補欠選任
     橋本 聖子君     三木  亨君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         礒崎 哲史君
    理 事
                阿達 雅志君
                大野 泰正君
                太田 房江君
                浜野 喜史君
                石井  章君
    委 員
                青山 繁晴君
                加田 裕之君
                高橋はるみ君
                牧野たかお君
                三木  亨君
                宮本 周司君
                小沼  巧君
                斎藤 嘉隆君
                須藤 元気君
                竹内 真二君
                新妻 秀規君
                三浦 信祐君
                岩渕  友君
                ながえ孝子君
                安達  澄君
   国務大臣
       経済産業大臣   梶山 弘志君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        今井絵理子君
       経済産業大臣政
       務官       宮本 周司君
   政府特別補佐人
       公正取引委員会
       委員長      杉本 和行君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山口 秀樹君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       二宮 清治君
       総務省総合通信
       基盤局電気通信
       事業部長     竹村 晃一君
       経済産業省商務
       情報政策局長   西山 圭太君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      村瀬 佳史君
       中小企業庁経営
       支援部長     渡邉 政嘉君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○情報処理の促進に関する法律の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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礒崎哲史#1
○委員長(礒崎哲史君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十六日、岸真紀子君が委員を辞任され、その補欠として小沼巧君が選任されました。
    ─────────────
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礒崎哲史#2
○委員長(礒崎哲史君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官二宮清治君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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礒崎哲史#3
○委員長(礒崎哲史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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礒崎哲史#4
○委員長(礒崎哲史君) 情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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高橋はるみ#5
○高橋はるみ君 自由民主党の高橋はるみでございます。よろしくお願いをいたします。
 さて、デジタル技術の急激な発展が続いている中で、私たち国民の生活を取り巻く環境は急激に変化をしておりますし、また国際的な企業の競争環境も激変していると認識をいたします。大変個人的な経験で恐縮でありますが、私が初めて携帯電話を購入したのはたしか一九九〇年代の後半だったと記憶をいたしております。移動しながら電話することができる便利なツールだなくらいの認識しかなかったように記憶をいたしているところであります。それが、今やスマートフォン一台あれば、電話、メールは当然でありまして、カメラ、映画鑑賞、買物、テレビ会議などなど、あらゆることができるようになってきているところであります。
 こうしたこれまでの短期間における急激な技術進歩だけでもすごいなと率直に思うわけでありますが、時代は更に進んでいるところであります。すなわち、4Gから5Gへの移行、こうした流れであります。
 こうした中、ソサエティー五・〇社会とは、急激に進むデジタル技術を最大限に活用して、私たちを取り巻く国内外の社会的課題の解決を進めていくということ、それとともに、GAFAやBATといった海外の巨大企業が活動の幅を広げていく中で、いかに日本企業の、そして日本経済全体の競争力を高めていくかということを模索をする壮大な国家ビジョンであると私自身は捉えるものであります。そうしたソサエティー五・〇社会の実現に向けて、今般、情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案が提出されたと理解をいたしているところでありますが、以下、その内容などについて質問をさせていただきます。
 まず、具体的な内容に入る前に、本改正案をどのような考え方、また理念の下、提出をされたのか、梶山大臣にお伺いをいたしたいと思います。
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梶山弘志#6
○国務大臣(梶山弘志君) 高橋委員から本法案の提出した考え方や理念についてのお尋ねがございました。
 現在、世界ではあらゆる分野においてIoT、ビッグデータ、AI等の新たなデジタル技術の活用が進んでおります。こうした中、日本はデジタル技術とデータを活用して経済発展と社会的課題の解決を両立するソサエティー五・〇の実現を目指しております。
 これまで情報処理の促進に関する法律は情報化社会の実現を目的としてきましたが、こうした課題に対応すべく、今回の改正に伴って法律の目的規定を改め、より高度なソサエティー五・〇の実現を図ることを明確にいたしました。
 その上で、ソサエティー五・〇の実現に必要な社会横断的な基盤整備として、デジタル技術やデータの活用を前提とした企業のデジタル経営改革の実現による我が国の企業の競争力の強化、二番目として、今後新たな産業やサービスの創出の前提となる異なる事業者間や社会全体でのデータの連携、共有を容易にするために必要な共通の技術仕様でありますアーキテクチャーの策定、三つ目として、官民におけるクラウドサービス等の新たな技術、サービスの活用を促すための必要なセキュリティーの確保等に必要な措置を講ずることとしております。
 これらの措置を着実に実行することでソサエティー五・〇の実現を加速化し、デジタル技術を活用した日本の持続的な成長を促していきたいと思っております。
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高橋はるみ#7
○高橋はるみ君 ありがとうございました。
 それでは次に、具体的な内容について質問をさせていただきます。
 まず、企業のデジタル経営改革の推進についてであります。
 先ほどから議論をさせていただいておりますとおり、今、日本企業あるいは産業の国際競争力を高めていかなければならない、こういう状況にあるにもかかわらず、現実は大変厳しいものと認識をいたします。
 昨年九月、経産省の研究会がまとめられたレポートによれば、大企業を含め八割もの企業に老朽化あるいは陳腐化したITシステムが存在をし、このまま放置すれば大変なコスト増となり、企業、産業の競争力低下につながりかねないとのことでありまして、私自身、深刻に受け止めているところであります。システム刷新のための投資額は大変大きく、経営者の判断を促すための後押しが必要と考えるところであります。
 本改正案におきましては、経産大臣が情報処理システムの運用及び管理に関する指針を定めるとありますが、国が指針の策定及びその指針を踏まえ優良な取組をする企業の認定を行う意図、また、それにより期待される効果はどのようなものなのか、お伺いをいたします。
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西
西山圭太#8
○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。
 先ほど大臣からも御答弁がありましたとおり、我々ソサエティー五・〇と呼んでおりますけれども、そうした社会の下では、IoT、ビッグデータ、あるいはAIなど、いろいろな言葉はございますけれども、デジタル面で急速な技術革新が進んできております。そうした中で、我が国全体としても、各企業においても、成長をしっかり果たすためには、こうしたデジタル技術の活用を前提として経営の在り方そのものを大きく変える、デジタルトランスフォーメーションと呼んでおりますけれども、経営改革を進めることが不可欠でございます。このことについては特定の業種で必要であるとかそういうことではございませんで、あらゆる業種でこうした改革、デジタルトランスフォーメーションに取り組むことが求められております。
 そうした中で、今委員が経済産業省の研究会のレポートに言及をされましたけれども、そのレポートにございますとおり、我が国の多くの企業では、我が国のある意味で特有の事情と言わざるを得ない面がございますけれども、ITシステムが過度に部門ごとあるいは企業ごとにカスタマイズされてきたという背景、歴史がございます。そういうことがございますと、今の時代、IoTもビッグデータもまさに部門を超えて、企業を超えてデータを連携するということが大前提になりますので、こうした、私どもレガシーシステムと呼んでおりますけれども、そうしたものをきちんと処理した上で経営改革を進めないとデジタルトランスフォーメーションの実現が難しいと、その障害になるという事情がございます。
 他方におきまして、こうしたレガシーシステムの刷新とデジタルトランスフォーメーションに取り組むという場合には、当然、ある意味でのリスクを伴います。一つは、当然、それだけのデジタルトランスフォーメーションを実現するには一定の投資を行うことが必要であるということであります。また、これまでのレガシーシステムを刷新するということは、これまで稼働してきたシステムを一旦入れ替えて新しいシステムに移行するということになりますので、そういう点も含めて会社としての、企業としてのリスクを伴いますので、これはもう各部門の問題ではなく、経営者自身の大きな決断が必要となりますけれども、残念ながら、日本の実態を見ますと、なかなかそういう決断に踏み込まれることが十分だと言うには言い難いといったような調査結果もございまして、こうした経営者の大きな決断を後押しする措置が必要であるというふうに考えております。
 こうした状況を踏まえまして、委員から御質問のございましたこの改正法案に基づきます指針は、企業がデジタルトランスフォーメーションを進める上で望ましいと考えられる取組を示すことで経営者が言わば自己診断をし、さらに、自らの判断を積極的に後押しするような効果を狙っております。さらに、企業からの申請に基づいて、この申請を踏まえて認定を行うことで優良な取組を行っている企業を見える化するということについても効果として狙っております。
 以上でございます。
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高橋はるみ#9
○高橋はるみ君 ありがとうございました。
 御答弁のございました認定は、指針を踏まえ、優良な取組を行っている企業に対して行うとのことでありますが、認定の前提ともなる指針の内容は具体的にどのようなものを想定しておられるのでしょうか、お伺いをいたします。
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西
西山圭太#10
○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。
 今委員御質問の指針の具体的な内容でございますけれども、これは、先ほど申し上げましたとおり、特に企業経営者の判断を後押しするということを目的としておりますので、企業経営者が自己診断ができると、それを投資家を含めたステークホルダーに説明できるような内容であるということが大前提となるというふうに考えております。
 具体的に申し上げますと、今後、有識者の御意見も伺いながら策定していくことにはなりますけれども、例えば、デジタルトランスフォーメーションに向けました具体的な取組がきちんと経営戦略あるいは経営目標とひも付いていて戦略と一体化しているかですとか、先ほど申しましたように、我が国の場合、部門別にカスタマイズされたシステムを持っているということが問題でございますので、そうした部門ごとの取組にとどまらず、企業全体としてのITシステムの現状及び刷新の計画を全体像を把握した上で持っているかどうか、あるいは、こうしたデジタルトランスフォーメーションの推進に必要な体制は、これまでのようにIT部門だけに限られたものではございませんので、そうした全社的な体制が整備されているかですとか、こうしたことを浸透させる上で、デジタルトランスフォーメーションに向けました経営戦略や、先ほど御説明しましたような体制について、ステークホルダー、投資家を含めて、きちんと説明、共有を行っているかといったような内容とすることを想定しております。
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高橋はるみ#11
○高橋はるみ君 ありがとうございました。
 次に、対象となる企業に関し、伺ってまいります。
 地域経済の担い手は多様な中小企業であります。私も、地元北海道におきまして、中小企業経営者の方々とも多くお付き合いをし、意見交換なども重ねさせていただいているところでありますが、そういった中には、先進的分野で世界のマーケットを目指す企業もたくさんあるところであります。創業者であるとか、またその後継者といったケースも多いです。こうした企業の場合には、デジタル経営改革の必要性をトップが認識をすれば、やろうという決断、判断は早いのではないかなと、このように推察するところであります。ですので、こういった中小企業に対しては、資金面を中心とする支援措置を充実することがDXの推進への後押しになると、このように考えるところであります。
 他方、中小企業の中には、小規模零細企業など、本当に多様な企業があるのも事実でありまして、一昨日も参考人の方々からのお話でもあったわけでありますが、実のところ何をしたらいいのか分からないと考える方々が多いのも事実であります。こうした中小企業のデジタル経営改革を進めるためには、まずトップの認識を高めるための経営アドバイスなども重要と考えるところであります。
 そこで、質問であります。デジタル経営改革を進めるため、中小企業にどのような支援措置を検討しておられるのでしょうか。
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渡邉政嘉#12
○政府参考人(渡邉政嘉君) お答え申し上げます。
 デジタル経営改革を進めるためには、幅広い中小企業のIT活用を支援していくことは極めて重要でございます。
 これまでに、中小企業のIT活用を進めるため、ITツール導入に係る費用の最大四百五十万円補助するIT導入補助金による支援、情報処理支援機関を認定してITツールを見える化する制度の創設、全都道府県に設置しておりますよろず支援拠点や専門家派遣制度を通じたIT活用に関する相談に対応できる体制の整備、産学官が連携してIoTによる地域課題を解決する地方版IoT推進ラボの選定等の取組を実施してきたところでございます。
 引き続き、IT活用に取り組もうとする地域の中小企業に対して万全の支援をしてまいります。
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高橋はるみ#13
○高橋はるみ君 ありがとうございました。
 次に、大企業の場合についてでありますが、大企業の場合は投資規模が更に大きくなるところであります。主要国に比べ内部留保は多いとの統計、指摘もあるところではありますが、大企業の場合、トップも数年で交代する場合が多い中で、トップの経営者の方が在任中にリスクを含む大きな投資判断、決断をするのはなかなか難しいかもしれません。こうした点を考慮しますと、資金面、税制面ばかりではなく、制度的な後押しも必要だと考えるところであります。
 そこで、質問であります。大企業に対してはどのような更なる措置を検討しておられるのか、お伺いをいたします。
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西
西山圭太#14
○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。
 まず、先ほどのと一部繰り返しを含みますけれども、今委員御指摘のとおり、大企業の場合、そのデジタルトランスフォーメーションに投資を行っても、そのコストは直ちに発生するわけでありますが、その効果は長期的に出現するということになりますので、これに対応する措置が必要になってまいります。
 大きく分けまして、二つの措置が必要であると思っております。
 一つは、まさにそういう経営者が判断を行うときに、その経営者自身の判断についてある程度客観的に評価できるような枠組み、仕組みがあるということが必要であるというふうに考えております。これにつきましては、先ほど御答弁を申し上げました、まさに指針を定め、企業が申請する場合には認定を行うことで、その経営者の判断がある程度客観的に見て前向きな取組と評価できるかということをまずは大前提として、この改正法案において制度を整備したいというふうに考えております。
 もう一つは、その上で、こうした経営者の判断を評価する仕組みの広がりを確保することが必要であるというふうに考えております。具体的に申し上げますと、この法案の中では、指針を踏まえまして、申請があれば優良な取組を行っている企業については認定が行われ、見える化をすることが可能となります。
 それを踏まえまして、これは政府が直接行うことではございませんけれども、そうした指針に基づく優良な取組を行っている企業の評価、見える化を行うことを通じて、それをベースとしながら、例えば資本市場においても、デジタルトランスフォーメーションの取組を積極的に行う企業に対する評価を促すことで、言わば企業の間で資本市場からの評価を含めて切磋琢磨する、競争するという環境を醸成することが重要であるというふうに考えております。
 そうした経営者の判断の客観的な評価と、その評価についての資本市場の中での広がりということを確保することを通じまして、今委員から御質問のございました、我が国企業、特に大企業の経営者の変革、デジタルトランスフォーメーションの実現に向けた決断を促進したいというふうに考えております。
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高橋はるみ#15
○高橋はるみ君 ありがとうございました。
 日本企業のデジタル経営改革を進めることが日本国全体の競争力強化にもつながってまいるわけでありますから、このことをしっかり進めていかなければならないと思います。
 さて、本改正案の第二のポイントは、企業間、産業間あるいは自治体間など、社会の様々な主体相互間の連携を促進していく上で必要なアーキテクチャーの設計をIPAの業務に追加するということであります。
 そこで、まずお伺いしたいのは、アーキテクチャーとはどういったものなのでしょうか。また、アーキテクチャーの設計をIPAの業務に追加する効果はいかがお考えでしょうか、お伺いをいたします。
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西
西山圭太#16
○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。
 アーキテクチャーが必要になります大前提として一言触れさせていただきますと、これからの多くのビジネスがこれまでのように単独の製品あるいは単独のサービスに限らず、それを組み合わせる、なおかつ、その組合せをデータの連携を通じて実施するということが急激に増えてきているという背景がございます。
 そうしたデジタル化、そして複合的なシステムが急激に広がる、進展をいたしますと、例えば、具体的な例で申し上げれば、スマートグリッドですとか、片仮名ばかりで恐縮でございますけれども、モビリティー・アズ・ア・サービス、MaaSと言われますけれども、複数の交通移動手段を組み合わせてサービスとして提供する仕組みでございますけれども、そうしたものですとか、あるいはスマートシティー、スマートホームといったようなサービスが次々に実現する、あるいはその実現に向けてチャレンジをするということが世界的に行ってきております。そうなりますと、当然このシステムは、必ず複数の事業者がデータを連携するということがこのいずれのシステムについても実現の大前提となってまいります。
 お尋ねのアーキテクチャーとは、こうした複合的なサービスを実現する上で、複数の事業者がまさに共通で利用し、データを連携する大前提としての技術の仕様や見取図のことをアーキテクチャーというふうに表現をしております。同様に、アーキテクチャーとは、そういう意味での複合的なシステムの全体の構造、あるいは幾つかのサブシステムを組み合わせるそのサブシステムごとの関係性ですとか、あるいは共有するデータの標準、フォーマットについて定めるようなものでございます。
 アーキテクチャーとはこういうものでございますけれども、アーキテクチャーの今申し上げた一つの性格として、複数の事業者の方が共通で使うという性格がございます。そうしますと、複数の事業者に使っていただくためには、どうしてもアーキテクチャーそのもの、あるいはアーキテクチャーの設計が技術的に中立的な立場の担い手によって実現をされる必要がございます。そういう意味におきまして、独立行政法人情報処理推進機構、IPAと言っておりますけれども、に今回の改正法案におきまして業務追加をすることで、特定のベンダーなどに偏らず、技術的に中立的な立場から今申し上げましたアーキテクチャーの設計を、システム全体の信頼性や効率性に配慮した形で設計を行うことが可能になるものだというふうに考えております。
 当面、IPAでは、こうした業務追加が実現されました暁には、先ほど御説明しましたような業種横断的なシステム連携を行いますような分野ですとか、あるいはデジタル技術の活用を前提として規制のスマート化や高度化を求められる、したがって、中立的な立場からそうした規制のスマート化をサポートすることが求められている分野ですとか、あるいは公的部門において共通のITシステムを開発すべき分野などで具体的な取組を行っていくというふうに考えております。
 以上でございます。
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高橋はるみ#17
○高橋はるみ君 ありがとうございました。
 今答弁を伺っておりまして、難しいところもあるわけでありますが、アーキテクチャーの設計が可能になってまいりますと、世の中的には人口減少、過疎化などに苦しむ地域の活性化への効果を大いに期待するものであります。
 例えば、私が住む北海道においても、人口減少の中で水道施設も老朽化が進んでおりまして、単一の基礎自治体による水道事業の運営は限界に来ている。にもかかわらず、それぞれの基礎自治体がそれぞれのシステムを有しているがゆえに、なかなか広域連携が進まない。こうした現況を打開することも可能になってくるのかなという思いを持ちました。また、北海道の基幹産業である農業、水産業などの分野においても人手不足が深刻でありますが、そうした中においても、より付加価値の高い産品作りを模索していかなければ地域間競争に勝ち残っていけないという現実の中で、そういった地域の課題解決にも役立つことだというふうに思う次第であります。
 ただ、今私が期待すると申し上げたような形でアーキテクチャーの活用を全国の地域創生に結び付けていくとすれば、まあIPAの機能強化だけで十分なのかなという思いも持つところであります。更なる人材育成が必要ではないか、また、大学など各地域の関係機関との連携も必要だと思うわけでありますが、時間の都合もございますので、これは指摘とさせていただきたいと思います。
 そして、本法案の第三のポイントは、政府調達におけるクラウドサービスの安全性評価を行う機能をIPAに追加をするという点であります。システムのセキュリティー確保というのは、官民ともクラウドサービスなどを進めていく上で当然必要と考えるところでありますが、こうしたセキュリティー確保を大前提とした上で、今経産省で進めておられると聞いておりますデジタルガバメントの推進について質問をさせていただきます。
 経産省では、現在、法人デジタルプラットフォーム構築事業を進めていると伺っております。これは、事業者側の電子申請による負担軽減だけではなく、行政側のデータ利活用による政策評価や政策立案にも資する重要な事業と考えるところであります。
 例えば、中小企業の補助金申請等の行政手続について、経産省が他省庁とも連携して率先して政府全体のデジタル化に貢献すべきと考えるところでありますが、大臣の思いをお聞かせいただきたいと思います。
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梶山弘志#18
○国務大臣(梶山弘志君) 経済産業省としましても、行政のデジタル化は喫緊の課題と認識しております。事業者向けの行政手続を中心に、ユーザー目線でより簡単で便利な行政サービスを実現するために現在取組を進めているところであります。
 具体的には、事業者が一つのIDとパスワードで様々な手続ができる認証システムであるGビズIDを二月に運用開始をいたしました。今年度中には産業保安に関する届出など経済産業省の行政手続で利用を予定しておりまして、来年度からは企業の社会保険手続など他省庁所管の手続でも活用していく方針であります。
 さらに、事業者が情報を一度入力すれば他の補助金で再度入力しなくてもよいワンスオンリーや、いつでもどこでもウエブ申請ができるといった形で中小事業者等の利便性が高まるよう、補助金申請システムでありますJグランツの構築を進めておりまして、まずは経済産業省の補助金で今年度中に運用開始をし、来年度の補助金から他府省、自治体への導入を目指しております。
 法人手続に係る行政手続のデジタル化について率先して取組を進め、他省庁にも展開することで、政府全体のデジタルガバメントの推進に貢献をしてまいりたいと考えております。
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高橋はるみ#19
○高橋はるみ君 ありがとうございました。
 限られた時間ではありますが、本改正案の中身などについて種々御質問をさせていただきました。
 私は、ソサエティー五・〇社会の実現、このことに対し、地方創生を進めるという観点からも大いに期待する立場であります。その意味で、本改正案に盛り込まれている措置はソサエティー五・〇社会実現に向けて必要であるというふうに考えるところでありますが、これだけで十分なものとは考えないところであります。経産省として、また政府全体として、更なる政策の推進をお願いを申し上げたいと思います。
 昨年二月、もうちょっと旧聞に属するかもしれませんが、平昌冬季オリンピックで銅メダルを獲得した北海道北見市の女子カーリングチームの選手の一人、吉田さんという人ですが、以下の発言をしております。「正直この町、何にもないよね」、「私もこの町にいても絶対夢はかなわないと思っていた。だけど、今はこの町にいなかったら夢はかなわなかったな、と思う」、そして、そばにいた地元の子供たちに対し、彼女は続けます。「たくさん夢はあると思うけど、大切な仲間や家族がいれば、夢はかなう。場所なんて関係ない」と彼女は発言をしました。
 私は、こうした住む人たちの夢のかなう町を一つでも多くつくり上げていくことこそが地方創生の真髄だと考えるところであります。そして、そのためにも、ソサエティー五・〇社会の実現に大いに期待することを付け加えて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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須藤元気#20
○須藤元気君 元気ですか。元気がいれば何でもできる。立憲・国民.新緑風会・社民を代表して質疑をさせていただきます。たまに会うと喜ばれる男、須藤元気でございます。
 今日が質疑のデビュー戦となります。僕は元格闘家だったんですけれども、デビュー戦は後楽園ホールで無事勝利することができました。今日はこの経産委員会という名のリングで、勝利までとは言いません、何とか引き分けにまで持っていければいいなと思っていますので、梶山大臣、どうぞお手柔らかにお願いいたします。
 縁がありましてこの経産委員会に配属、所属させてもらうことになりました。まだまだ勉強不足でお見苦しいところ多々あると思いますが、皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、早速ですが、情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案について、政府に対して質問させていただきます。
 今回の法律改正は、日本企業のクラウドサービスなど新しいIT技術への対応が遅れているところへの整備をするものだと認識しております。しかし、こうしたデジタルの分野は用語が難しく、なかなかイメージが付きにくい分野であると感じている方も多いかと思います。そこで、本日は、今回の法改正の趣旨、デジタル技術を活用して今後どのような社会に変わっていくのか、国民の皆様にも分かりやすく伝わるよう質問をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、法律全体についてお伺いします。
 今回の法律案は、デジタル技術の利用を進め、日本の持続的な成長を達成することが大きな目的と理解はしておりますが、改めて、これに対してどのような措置を講じるのか、本法案の趣旨とともに大臣にお伺いいたします。
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梶山弘志#21
○国務大臣(梶山弘志君) 現在、世界ではあらゆる分野においてIoT、ビッグデータ、AIの新たなデジタル技術の活用が進んでおります。こうした中、日本は、デジタル技術とデータを活用して経済発展、例えば、異業種間の結び付き、他企業との結び付き、そして他地域との結び付きということで新たなビジネスが生まれる可能性があるということ、そして、社会的課題の解決、例えば、地方に行けば交通機関が非常に乏しい、そういった中で新たな交通機関をどう連携をしながら造っていくか、また、医師不足の中でどう医療を受けていくか、そういったことも解決の可能性があるということで、これらの経済発展と社会的課題の解決を両立するソサエティー五・〇の実現を目指してきているところであります。
 これまで情報処理の促進に関する法律は情報化社会の実現を目的としてきましたが、今般の改正によりまして法律の目的規定を改めまして、より高度なソサエティー五・〇の実現を図ることを明確にいたしました。今までは普及が目的でしたけれども、今度はそれらを有効に活用していこうと、そしていろんな結び付きを考えていこうと、そのための基盤を整備していこうということを明確にしたわけであります。
 その上で、ソサエティー五・〇の実現に必要な社会横断的な基盤の整備として、デジタル技術やデータの活用を前提とした企業のデジタル経営改革の実現、企業の中での業務の見直し、どういうふうにやったら効率的にできるか、それをした上で、今度はほかの企業との結び付きや新たな事業ということにも考え付くと思いますけれども、そういったことができるように我が国企業の競争力の強化を図ってまいります。
 二番目として、今後、新たな産業やサービスの創出の前提となる異なる事業者間や社会全体でのデータの連携、共有を容易にするために必要な共通の技術仕様でありますアーキテクチャーの策定、多企業間でどういう設計図を描きますか、どういう見取図を描きますかというようなことを、全体像を見るようなものがアーキテクチャーと御理解をいただければよろしいかと思います。
 官民におけるクラウドサービス等の新たな技術、サービスの活用を促すための必要なセキュリティーの確保等に必要な措置を講ずることとしております。セキュリティーは、クラウドを使えば今までのレガシーシステムと違って別のソフトを使うということになりますから、それらが本当に安全かどうなのか、そして情報が漏れやしないかどうかというような心配もあると思いますけれども、そういったことについてしっかりと安全を保障していく、そして認証していくということでもあります。
 これらの措置を着実に実行することで、あらゆる産業や社会生活に先端的な技術の導入を加速化し、少子化や環境エネルギー制約等の課題を乗り越えた持続的な社会を構築していくために、今般この法律を提出をさせていただきました。
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須藤元気#22
○須藤元気君 ありがとうございます。
 本法案の趣旨をお伺いしたところで、今回の法案のポイント、三つあると思います。
 一つ目、企業のデジタル面での経営改革の促進、二つ目、複数の分野や企業にまたがるシステムの連携、データの活用を推進するためのアーキテクチャーの設計、そして三つ目、新しい技術を活用する上での安全性の確保に向けた措置を講じること、この三点の各措置について順番に課題や詳細を伺いたいと思います。
 まず、企業のデジタル面での経営改革の促進についてお伺いします。
 確かに、近年のデジタル技術の発展は目覚ましく、我々の生活の中でもスマートフォンやタブレット、VRなどの技術が浸透し、例えば宅配便の受取サインもタブレットで行うことが可能になっています。企業においてもこうした技術の利用により人件費等のコスト削減が可能であり、政府が特段の措置を講じなくても企業が自ら取組を進めていけるのではないかなと考えております。
 そこで、企業のデジタル面での経営改革を進めるためになぜ国が措置を講ずる必要があるのか、お答えください。
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西
西山圭太#23
○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。
 今、委員から御指摘もございましたように、今これからの時代、私どもソサエティー五・〇と呼んでおりますけれども、その下では、IoTですとかビッグデータあるいはAIなど、いずれも非常に革新的な変化をもたらすような技術が出現しつつあります。そうした中で各企業がこうしたデジタル技術を活用していくことが必要になりますけれども、それには、ある意味で、企業の経営から見ますと非連続、これまでの経営の単純な延長線上にはないような変革をする必要が出てまいります。そのことを総じてデジタルトランスフォーメーションというふうに呼んでおります。このことは特定の業種や特定の分野で起こるということではなくて、どのような業種でも、どのような分野でもこうしたデジタル技術を経営戦略の中核に置くということが必要になってまいります。
 同時に、我が国のやや特有の事情ではございますけれども、我が国の企業が持っておりますITシステムが、歴史的な背景から、それぞれの企業の部門ごと、例えば経理部門と人事部門がそれぞれ別々のシステムをつくるといったような形でカスタマイズをされてきたという歴史がございます。もちろん、それは、その当時におきましては、特定のベンダーが特定の顧客のITシステムの更新や保守を持続的にするという意味で合理性がなかったわけではないとは思いますけれども、結果として見れば、部門を超えて、あるいは企業を超えてデータを連携させる、システムを一体化させるというのが難しい状況になってまいりました。
 そういう意味におきまして、我が国においては、技術的にもう陳腐化したシステム、それをレガシーシステムと呼んでおりますけれども、それを抱えている企業が数多くあるという実態がございます。そうしたことを処理し、レガシーシステムを刷新しながらデジタルトランスフォーメーションを推進していくということが必要になってまいります。
 したがいまして、経営者からこのデジタルトランスフォーメーションということを見た場合に、まさにレガシーシステムの刷新という意味においても、経営そのものを大きく変えるという意味においても、非連続の変化を成し遂げる必要がございまして、それは当然、多額の投資を伴うことということを含めて、経営者にとっては、ある意味でリスクを背負うという、リスクを背負った判断、決断が必要になるということになってまいります。
 したがいまして、私どもも、この法案を準備いたします過程で研究会等々を通じて様々な経営者の方などと議論をさせていただきましたけれども、やはりこうした非連続の経営改革に向けた決断をする上では、この経営者の決断を後押しするような措置が必要だという声をたくさん頂戴をいたしました。
 そうしたことを踏まえまして、今回の改正法案におきましては、デジタル経営改革を進めるための指針という形で、デジタルトランスフォーメーションを進める上で望ましい取組がどういうものかということを経営者自身が自己評価、自己診断できるような指針を示すことで経営の変革に取り組むことを促す、あるいは申請がありました場合にはそうした指針に沿って優良な取組を行っているということを認定するということを行う、さらには、これは必ずしも国が全て直接行うことではございませんけれども、そうした取組が広がることで、資本市場において優良な取組、優良なデジタルトランスフォーメーションへの取組を行っている企業が評価されるといったような広がりのある取組を促すことを目的としております。
 以上でございます。
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須藤元気#24
○須藤元気君 デジタルトランスフォーメーションが必要であるので国が措置を講ずるということで理解いたしました。
 では、次に、今回の法案では、国が経営における戦略的なシステムの利用の在り方を指針として提示することになっていると承知しております。
 確かに、あるべき姿を示すことで、企業経営者に向けてデジタル技術の活用や負の遺産への対処の必要性についての気付きを得てもらうことはできるかもしれません。が、しかし、気付きを得て満足するのではなく、企業経営者には、より優れたデジタル活用を目指し切磋琢磨し、ライバルと競争していってもらうことが日本全体でデジタル化の底上げにつながるのではないかと個人的には思います。僕自身も、格闘家として、やはりライバルがいたからこそ技術が磨かれたと思います。
 そこで、本法案における指針の策定や認定などの仕組みは企業経営者にデジタル化に向けた決断と行動を促す上で十分な措置と言えるのかどうか、お答えください。
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西
西山圭太#25
○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。
 この法案では、今委員から御指摘のデジタル経営改革に向けた指針を示し、申請があれば優良な取組を行っているという認定を行うこととしておりますけれども、そうした措置だけでは日本全体としてデジタルトランスフォーメーションを促すということにはつながりにくいというふうには考えております。したがいまして、今委員が切磋琢磨という言葉をお使いになりましたけれども、まさに、そうしたこの法案の直接の範囲を超えた広がりをどうつくるかということが非常に重要だというふうに考えております。
 したがいまして、これは必ずしも政府が直接行うということではございませんけれども、今回、改正法案の中で御提案を申し上げております指針の策定及びそれに基づく認定というベースをつくることで、例えば資本市場の中で、まさにデジタルトランスフォーメーションについて優良な取組を行っている企業について高い評価を資本市場の側から与えられるといったようなことが起こり、逆に、そうしたことを目指して企業の間あるいは経営者の間で競争、まさに切磋琢磨が起こるということを促すということも併せて必要だというふうに考えております。
 さらに、もちろん、経営者が決断に至った場合でありましても、先ほど申し上げましたとおり、デジタルトランスフォーメーションには、一定の具体的な投資ですとか、それを担う人材というのが必要になってまいります。そうした投資や人材育成に関しましては、私どもとして現在用意をしておりますデジタル投資を促進するための各種の補助金制度ですとか、あるいはコネクテッドインダストリーズ税制といったような措置、さらに、こうしたデジタル経営改革を支える人材を育成するための様々な人材育成講座などの用意をしてございますので、そうした政策を組み合わせて行っていることで、デジタルトランスフォーメーションを推進していきたいというふうに考えております。
 以上でございます。
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須藤元気#26
○須藤元気君 このような取組は継続が重要だと思います。本法案でもおおむね二年に一度指針を見直す条項も入っておりますし、継続は力なりなので、経産省には常に最新のデジタル技術の動向に合わせた形で制度設計に努めていってほしいと思います。
 次に進めさせていただきます。
 今回の法案では、複数の分野や企業につながるシステムの連携、データの活用を推進すべくアーキテクチャーの策定を行うとのこと、これは、デジタル分野で日本が勝っていくためには非常に重要な取組であると考えます。
 しかし、一方で、アーキテクチャーという言葉やその意味はなかなか我々にはなじみがなく、イメージが付きにくいのが現状だと思われます。今回の措置は、スポーツに例えると、様々な地域、場所で行われる試合のルールを統一的なものに整備していくようなものではないかと想像しておりますが、デジタル分野においてもまず国民に理解できるような説明が必要なのではないでしょうか。
 僕は格闘家だったんですけれども、格闘分野で言うと、何かオモプラッタからスイープしてサイドポジションからの腕ひしぎ十字固めは流れ良かったねと言っても多分誰も分からないみたいな。ですから、この業界乗りにならないことというのはやはりとても大事になると思います。
 そこで、いま一度説明をお願いしたいと思います。先ほど高橋先生も同じ質問をされていたんですけれども、そもそもアーキテクチャーというものはどういったものなのか、それはどのような分野で活躍が期待されているのか、お考えを教えてください。
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西
西山圭太#27
○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。
 この分野、なかなか片仮名の言葉が非常に多いものですから、大変恐縮しております。それを申し上げました上で、まさに今後の新しいイノベーション、あるいはそういうイノベーションを伴ったビジネスにどういうものがあるかということを見ますと、個別に申し上げれば、例えばスマートグリッドですとか、複数の交通手段を組み合わせましたMaaSと呼ばれるような仕組みですとか、スマートシティー、スマートホームといったものが次々挙がってくるわけでございますけれども、これらにいずれも共通しておりますのは、単独の事業者が個別に製品やサービスを供給するというものではなくて、複数の事業者が協調しながら、なおかつ、その事業者の間でデータを連携させながら製品やサービスを様々組み合わせて、まさにシステム全体として提供するということが急激に増加をしてきております。
 その上で、アーキテクチャーというのは、こうした複数の事業者がデータを連携するために必要となる基盤についての見取図や技術仕様のことを指しております。
 こういう御説明が更に分かりやすいかどうかは分かりませんけれども、現実に私どもが使っておりますシステムで申し上げれば、例えばインターネットというのは、皆さん方が利用されているとは思いますけれども、インターネットがなぜ全ての機器をつなげばその機器がつながり、データのやり取りができるかといいますと、まさにそのインターネットそのものにはそうした機器をつなぐことを支えるアーキテクチャーが設計されている、組み込まれているので、インターネットに様々な違う事業者、メーカーが作った機器がつながるということが保証されているわけでございます。
 そのインターネットというのがこれまでのある意味で代表的な例でございますけれども、そうしたものに見られますように、その様々なデバイス、機器やサービスを行う事業者のサービスが連携するためには、その基盤となるような技術仕様や見取図が必要になってまいりまして、そのことをアーキテクチャーというふうに呼んでおります。
 私どもとしては、今回の改正法案で、独立行政法人情報処理推進機構、IPAで、こうしたアーキテクチャーの整備の支援に取り組む予定としておりますけれども、例えば幾つかの分野がございますけれども、一つは、もう既に申し述べましたような、これから将来的に実現をすると思われるスマートシティーやMaaSのような、複数の事業者が連携して初めて決済ですとか個人認証あるいは地図システムといったようなものが連携できるような分野の開発基盤として、アーキテクチャーを設計するというのが一つの例でございます。
 さらに、二つ目の例として、これも今後の未来に向けてのチャレンジということでございますけれども、規制のスマート化や高度化が求められるような分野、例えばプラントの保安の規制においては、これまではまさにそのプラントの物理的な状態を技能を有する人が直接目視する、あるいは計測をするといった形で行って安全性をチェックしてきたわけでございますけれども、まさにIoT、データが多種多様に取れる時代になりますと、これをデータを使ってセンサーで代替するということが可能になってまいりますが、これもまた、複数のセンサーを統合して全体として監修を行うためには、そのベースになるアーキテクチャーが必要になる。また、規制でございますので、複数の事業者の方々が行うデータに基づくチェックが同じ効果を持つということを保証するためにもアーキテクチャーが必要になるということでございます。
 また、さらには、これは既に存在しているシステムの共通化ということでございますけれども、まさに人口減少が進むような地域の水道事業のようなものにつきましては、今後、広域化や連携というのが進むことが期待されておりますけれども、そのためには、それぞれの事業者が持っているシステムを統一する、統一的に運用することが必要になってまいりますので、そうした場合にもアーキテクチャーが必要になるということになってまいります。
 こうした分野について、まさにアーキテクチャーをベースにして新しいシステムが次々に生まれていくということを期待しております。
 以上でございます。
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須藤元気#28
○須藤元気君 ありがとうございます。
 デジタル分野で共通化、標準化を進めていこうという取組はこれまでも様々な場面で進んできたものと考えています。
 例えば、スポーツ観戦の試合のチケット販売では、主催者が直接販売する場合もあれば、再販業者を介して販売される場合もあります。様々なパターンが存在するため、ファンから見て複雑で分かりづらいなと感じられてしまうこともあると思います。
 こうした中、アメリカでは、販売パターンや販売業者を問わず、共通のシステムを使って、チケットを購入するファンとチケットを販売する事業者の両方で利便性向上につなげていこうという動きがあります。その一方で、こうした事例は、民間、すなわち商売を行う事業者の取組であれ、本来であれば国が関与をせず、民間の取組に委ねるべきではないかなと考えております。
 この点、今回の改正案では、独立行政法人情報処理推進機構に業務追加をして進めようとしていますが、なぜ国が主体的にアーキテクチャーの設計を行う必要があるのでしょうか。民間に委ねてもよいのではないかなと思いますが、いかがでしょうか。
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西
西山圭太#29
○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。
 今委員からお話がございましたとおり、仮にアーキテクチャーを設計をいたしましても、その上に行われます個々のサービスというのは、最終的には民間事業者の方々が創意工夫をして実現をされるものだということではございます。
 ただ、そうした個別のサービスを実現していく上でも、その民間事業者の方々がある部分は共通して連携をしようと、あるいはデータを共有をしようといたしますと、その部分については、特定の民間事業者の方に有利だとか不利だとかいう事態があるとその共通化、連携が進みませんので、その分野の整備については、やはり中立的な立場からアーキテクチャーの設計を行うような主体が必要になってまいります。
 海外の事例を見ましても、例えば米国の例ですと、元々標準を策定する機関ということでNISTという組織がございますけれども、こうした機関がまさに中立的な立場から、スマートグリッドですとかサイバーセキュリティーとか、あるいは最近ですとプライバシーのような分野についても複数の企業が共通して使えるようなアーキテクチャーの提案という活動を行っております。
 したがいまして、例えば今後の我が国の実態、実例で申し上げますと、我が国において業種横断的なシステムを、例えばまさにMaaS、複数の交通手段を連携させるような仕組みの中でそうしたサービスを実現をするですとか、あるいはスマートグリッド、スマートシティーというようなことを実現していくんだとすると、やはり複数の事業者が共有できるような開発基盤が必要になりまして、その部分につきましては中立的な立場にある人材が設計を行うと、アーキテクチャーの設計を行うということが必要になってまいります。
 そうした背景から、今回の改正法案におきましては、そうした特定のベンダーなどに偏らず、技術的に中立的な立場にあるIPAのような機関にアーキテクチャーを設計するような人材を集約し、なおかつ、まだまだ数が足りない、不足しているというのが現状でございますので、併せて人材育成も行いたいというのが目的でございます。
 以上でございます。
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