農林水産委員会

2020-05-27 衆議院 全149発言

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会議録情報#0
令和二年五月二十七日(水曜日)
    午後一時開議
 出席委員
   委員長 吉野 正芳君
   理事 池田 道孝君 理事 齋藤  健君
   理事 野中  厚君 理事 細田 健一君
   理事 簗  和生君 理事 石川 香織君
   理事 近藤 和也君 理事 濱村  進君
      泉田 裕彦君    稲田 朋美君
      今枝宗一郎君    上杉謙太郎君
      大西 宏幸君    岡下 昌平君
      金子 俊平君    神谷  昇君
      木村 次郎君    小寺 裕雄君
      佐藤 明男君    坂本 哲志君
      笹川 博義君    繁本  護君
      鈴木 憲和君    高鳥 修一君
      永岡 桂子君    西田 昭二君
      鳩山 二郎君    福山  守君
      古川  康君    古田 圭一君
      宮腰 光寛君    宮路 拓馬君
      浅野  哲君    大串 博志君
      神谷  裕君    亀井亜紀子君
      佐々木隆博君    佐藤 公治君
      長谷川嘉一君    広田  一君
      緑川 貴士君    山岡 達丸君
      石田 祝稔君    田村 貴昭君
      森  夏枝君
    …………………………………
   農林水産大臣       江藤  拓君
   農林水産副大臣      伊東 良孝君
   農林水産大臣政務官    河野 義博君
   政府参考人
   (農林水産省食料産業局長)            塩川 白良君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  水田 正和君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  横山  紳君
   政府参考人
   (林野庁長官)      本郷 浩二君
   政府参考人
   (水産庁長官)      山口 英彰君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           春日原大樹君
   農林水産委員会専門員   梶原  武君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月二十七日
 辞任         補欠選任
  木村 次郎君     佐藤 明男君
  谷  公一君     鳩山 二郎君
  古川  康君     繁本  護君
  宮路 拓馬君     大西 宏幸君
  青山 大人君     山岡 達丸君
同日
 辞任         補欠選任
  大西 宏幸君     岡下 昌平君
  佐藤 明男君     木村 次郎君
  繁本  護君     古田 圭一君
  鳩山 二郎君     谷  公一君
  山岡 達丸君     浅野  哲君
同日
 辞任         補欠選任
  岡下 昌平君     宮路 拓馬君
  古田 圭一君     古川  康君
  浅野  哲君     青山 大人君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 森林組合法の一部を改正する法律案(内閣提出第四五号)(参議院送付)
     ――――◇―――――
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吉野正芳#1
○吉野委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、参議院送付、森林組合法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として農林水産省食料産業局長塩川白良君、生産局長水田正和君、経営局長横山紳君、林野庁長官本郷浩二君、水産庁長官山口英彰君及び経済産業省大臣官房審議官春日原大樹君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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吉野正芳#2
○吉野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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吉野正芳#3
○吉野委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。西田昭二君。
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西
西田昭二#4
○西田委員 皆さん、御苦労さまでございます。
 自由民主党の石川三区選出の西田昭二でございます。
 きょうは、久方ぶりに農林水産委員会での質疑の機会をいただいたわけでございます。初めて江藤大臣に質問する機会をいただきまして、大変光栄に思っているところでございます。
 本当に、新型コロナウイルス発生により、多くの方々が大変な状況で苦しんでいるところでございます。また、ここにおいでる委員の先生方は、二カ月余り地元に帰れない、大変つらい状況であるかと思います。一日も早く、皆さん方の協力のもと、コロナに打ちかち、すばらしい地元を行き来できるように、これからも皆様方とともに協力をしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 質問に入ります前に、現在、新型コロナウイルス感染症に現場で本当に果敢に闘っておいでる医療従事者、そしてまた関係者の皆様方に心から感謝と敬意を申し上げますとともに、感染症によってお亡くなりになられた方々、そしてまた引き続き治療を行っている方々に、お悔やみとともにお見舞いを申し上げるところでございます。
 今週の月曜日、五月二十五日、安倍総理より、全ての都道府県について緊急事態宣言が解除の発表がなされたわけでございます。残念ながら、これまでのような生活様式に戻るのにはまだまだ時間がかかると思いますが、今回の緊急事態宣言の解除には全国民の大きな協力があったことだと、改めて深く感謝を申し上げるところでございます。
 今回の新型コロナウイルス感染拡大により、全国的にさまざまな業種に影響が出ておりますし、もちろん、農林水産業に与える被害も甚大でございます。国による支援策については、速やかに実施をされなければなりません。
 私の地元であります石川県の森林組合連合会からの話によりますと、石川県の林業分野においては、現在のところ、新型コロナウイルス感染症による大きな影響は出ていない状況ではあるそうでありますが、もともと県産材の価格の低迷や後継者不足で厳しい状況が続いているところ、今後、住宅需要が下がり、国産材の需要減少、原木価格の低下につながることも懸念されていることからも、国を挙げて、住宅分野を含め、国産材の需要を喚起する対策を講じていく必要があると思っております。
 また、業界からは、人口減少が見込まれる中、林業従事者の確保は重要な課題であることから、林業分野が景気悪化により職を失った方や新卒者の受皿となることも視野に、人材確保への支援について要望等もいただいているところでございます。また、これから梅雨、台風シーズンを迎え、大雨による山崩れや流木災害などのリスクも高まっていく中、休むことなく継続的に山の手入れを行っていくことは極めて重要であると考えております。
 コロナウイルス感染症の終息後をも見据えて、木材の生産や、山を守るため、引き続き山村で働いていただくためにも、働く場がなくなってしまう方々の雇用確保、維持は重要な課題と考えております。
 このため、自由民主党による「令和二年度第二次補正予算の編成に向けて」、提言のとおり、主伐など木材生産を行っていた素材生産者や森林組合の方々の雇用を緊急時に確保するために、木材生産を伴わない森林整備、すなわち保育間伐や植林などの対策を講じる必要があると考えております。私の地元、石川県森林組合連合会を始め、多くの地域から同様な要望が届いております。ぜひ、政府としてこれらの点についてもしっかりと対策を講じていただきたいと思います。
 また、第一次補正予算で措置された輸出原木保管等緊急支援事業においては、輸出向け原木の一時保管費用等の支援を行うこととなっておりますが、輸出向けではない原木についても支援の対象とするべきではないかと考えております。江藤農林水産大臣の見解と、二次補正に向けての決意をお伺いをさせていただきます。
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江藤拓#5
○江藤国務大臣 大変長期間にわたって影響が出ておりまして、一次補正を組んだときと、山を取り巻く環境も大きく変わってきたと思っております。
 一次補正では、輸出について、保管費について見るということで対策をやらせていただきました。あとは腐食防止等について見させていただきましたが、国内で県間の移動も厳しい状況の中にあっては、しかも家を建てるに当たっては、いろいろな資材、例えば、電気が届かないとか、いろいろな設備が整わないことによって民間住宅もなかなか建てられない状況にあるということであれば、国内での木材の需要に対する支援も二次補正では必要だというふうに思っています。
 先生がおっしゃいますように、山においても、保育間伐とか、それから、今、皆伐によって植林がなされていないような山がありますので、そういった山で働いていただく。雇用の確保というところにも焦点を当てて二次補正はやりたいというふうに思っております。
 ですから、輸出のみではなくて、国内への対策に加えて、今、山で切っても、例えば宮崎県も含めてですけれども、九州では二割ぐらい原木価格が下がっています。今の時期に無理して切って出しても、利益が出ません。ということであれば、今やるべきことは、山に入って下草を刈ったり、地ごしらえをしたり、枝打ちをしたり、間伐をしたり、山の環境をよくすることに山の方々の力をかりたいと思っています。そういった方々の人件費も含めて、今回の二次補正では手当てができないか、最終的な調整に今入っているところでございます。
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西
西田昭二#6
○西田委員 ありがとうございます。
 大臣から林業分野における人材確保や国土保全における森林整備の推進について力強いお言葉をいただいたわけでございますので、引き続き政府として対策を講じていただきたいと思います。
 それでは、森林組合法の一部を改正する法律案に入らせていただきます。
 この背景には、戦後造成された人工林の本格的な利用期の到来や、近年における森林経営管理制度の創設等を受けて、地域の林業経営の重要な担い手である森林組合は、森林経営管理制度の担い手である意欲と能力のある林業経営者として、森林の経営管理の集積、集約、木材の販売等の強化、さらに、これらを通じて山元への一層の利益還元を進めていくことが必要とされておりますが、具体的にはどのような形を目標としているのか、伺いたいと思います。
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伊東良孝#7
○伊東副大臣 森林組合の組合員が所有をします森林の面積は、民有林面積の約七割を占めているところであります。森林組合は、今大臣からもお話ございましたように、植林、下刈り、間伐といった森林整備の主な作業につきまして、これは重要な位置を占めておりまして、受託面積の約六割を占めるなど、これまでも林業の主要な担い手として、山村地域の活性化等に大いに貢献をしてきたところであります。
 今後は、森林経営管理制度の創設等を受けまして、まさに意欲と能力のある林業経営者、委員今おっしゃられましたように、ここが大事でありまして、ますます大きな役割を果たすことが期待されているところであります。
 このような中で、先生の地元であります石川県内におきましては、四組合まで合併が進展をいたしまして、経営基盤の強化が図られているところであります。また、石川県森林組合連合会におきましては、地元の大型合板工場への原木を安定供給するため、県内森林組合からの木材流通の取りまとめを行っているところでもあります。
 今回の法改正におきましては、新たな連携手法によりまして、石川県のような合併が進展した地域におきましても、需要の変化に応じて機動的に対応し、価格交渉力の向上を図ることにより、山元への一層の利益還元を図ることができるよう措置することといたしております。山元への一層の利益還元を図りながら、組合員の再造林の意欲を高め、地域の森林整備に取り組んでいただくことで、農林水産省といたしましては、循環型の資源管理の実現を目指していきたい、このように考えているところであります。
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西
西田昭二#8
○西田委員 ありがとうございます。
 私も時折、組合長のもとを訪れて、その実情をお伺いをさせていただいております。本当に木材の価格が低迷する中で、やはり人手不足、いろいろな施策をしていただきながらも、本当になかなか昔のいい時代には戻れないな、そんな愚痴を聞くことの方が多いんですけれども、しっかりと利益を発生させ、そしてまた経営基盤をしっかりと強化しながら進めていただくことをお願い申し上げるところでございます。
 今回の法改正において、組合間の多様な連携手法の導入について幾つかの項目がございますが、まず、これまでの合併による経営基盤の強化による手法についてお尋ねをさせていただきたいと思います。
 森林組合の合併は、全国で町村合併が進められたことを背景に、一九五五年前後から着手されており、その後、一九六三年から二〇〇一年度までの間は森林組合合併助成法による後押しを受けるなど、規模拡大による経営基盤の強化を図る目的で進められてきました。その結果、一九五四年度には五千二百九十八であった森林組合の数は、二〇一七年度末時点には六百二十一となっておりますが、これまでの合併による経営基盤の強化について、達成状況、評価について伺いたいと思います。
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本郷浩二#9
○本郷政府参考人 お答えを申し上げます。
 森林組合の経営基盤強化については、合併の取組により、一組合当たりの組合員の所有面積が拡大する、あるいは一組合当たりの事業利益が増加する、一組合当たりの常勤役員数が増加する、こういう結果でございまして、昭和五十年度では黒字の組合が全体の約五割にとどまっておりましたけれども、平成二十九年度には全体の約八割の組合が黒字となっている、そういう成果があると評価しております。
 一方で、大規模化する製材工場等に対して素材生産量の小さい組合も依然として相当数ございますし、全体の約二割の組合はまだ赤字であるといった課題もあると認識しているところでございます。経営基盤のさらなる強化が必要になっていると考えております。
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西
西田昭二#10
○西田委員 五割から八割に至って経営が安定してきたという、黒字化ということのお話をいただいたわけでございます。まだ二割が経営が脆弱ということでもありますので、やはりしっかりと経営基盤を引き続き強化をすることが必要であろうかと思っております。引き続きの取組にお願いを申し上げるところでございます。
 今回の法改正において、森林組合の多様な連携手法として、新たに、事業譲渡、吸収分割及び新設分割の制度を導入することとしておりますが、これらの制度を導入することにより、どのような効果が期待できるのか、また、具体的にどのように変わるのか、しっかりとした周知の必要も重要であると考えております。
 あわせて、これまで推進されてきた合併による経営基盤の強化という手法は、事業譲渡等の制度の導入された後にはどのような位置づけになるのか、伺いたいと思います。
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河野義博#11
○河野大臣政務官 森林組合の経営基盤の強化を図る上で、引き続き合併の手法は有効であるというふうに考えてございますけれども、近年は、その合併が一定程度進展したことに加えまして、地理的に広域化には限界がある場合などがあること、また、森林組合を残したい地元市町村や地元組合員との関係などから地元調整が進まない場合があること、そして、一部の事業の連携によりまして効果は期待できるものの、組合間の財務格差がある場合や、一方の組合が他方の組合の不採算部門の引受けを嫌うようなケースがあること、こういったことなどによりまして、合併を進めることが難しい地域もあるといった状況でございます。
 このため、引き続き合併にも取り組みつつ、合併を進めることが難しい地域につきましては、事業ごとの連携強化が可能となるよう、事業譲渡に加えまして、吸収分割、新設分割といったいろいろな連携手法を取り入れるということとしているものでございます。
 こうした連携手法を導入することによりまして、販売事業における販路拡大や価格交渉力の向上などマーケティング力を強化をし、販路拡大に伴う素材生産や森林整備など事業全体の取扱高を増加をさせる、こういった効果を期待をされているところでございまして、これらを通じて山元への一層の利益還元を図ることといたしております。
 森林組合系統には、合併や今回導入される新たな連携手法のそれぞれの特徴をよく御説明申し上げまして、それぞれの状況に応じた連携手法が選択されるよう、都道府県とも連携をしつつ取り組んでまいりたいと考えてございます。
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西
西田昭二#12
○西田委員 引き続き、新たな制度の周知徹底、そしてまた連携を強化をして進めていただきたいと思います。
 次に、組合員の資格についてでありますが、現行の森林組合法では、森林所有者たる個人と同一世帯に属する者で当該個人が森林所有者である森林についてその委託を受けて森林の経営を行うもののうち、当該個人が指定する一人の者を後継者として正組合員にすることができる制度になっておりますが、現状では、三九%の森林組合においてこの後継者規定が全く活用されていない状況にあります。この理由についてしっかりと確認し、改善をする必要があると考えます。
 この点について、今回の法改正によりどのようなことが期待されるのか、伺いたいと思います。
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本郷浩二#13
○本郷政府参考人 お答えを申し上げます。
 現行制度においては、森林所有者に加え、同一世帯に属する者のうち森林所有者から指定を受けた一人について正組合員となることを可能としております。しかしながら、子が所有者と同一世帯に属し得ないケースがふえていること、配偶者と子など複数の者が経営に参画している場合に、一人しか指定できないことにより、指定が行われにくく、配偶者や若年者が組合員になりにくいといった課題がございます。
 このため、若年層や女性の参画を促進し、多様な意見を取り入れ、組合を活性化していく観点から、同一世帯に属する者を推定相続人に改めるとともに、指定を受けることができる人数の制限を設けないこと等、考えているところでございます。
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西
西田昭二#14
○西田委員 法改正後は、全ての組合が使いやすい制度に改善を、ぜひとも願いたいと思います。
 今回の法改正では、後継者規定の要件緩和として、推定相続人について、森林所有者の指定により正組合員となる資格を有することとされております。このことは、将来の森林所有者がわかりやすくなるとともに、推定相続人が相続の発生前から森林組合の運営に参画できるといったメリットがあると言われております。これに加えて、同一世帯に属する者及び一人の者という要件を撤廃することで、より効果が期待できるとのことでありますが、要件を緩和することにより、森林所有者と同居していない、その委託を受けて森林の経営を行う者にまで広げる場合においても一定のルールが必要と考えます。
 確かに、現行法では、道を挟んで居住している親族等を後継者として指定できないという不自由さがあることは承知をしております。その点からも非常に有効な改正だと考えますが、同時に、不適切な法の運用が起こらないように、しっかりとした周知や啓発が必要であると考えます。
 例えば、東京などの都市圏に居住し、就職や就学等をしている方で、その本人が残念ながらその意思を持ち合わせていないような場合については、このような点についてどのように対策をとっていくのか、伺いたいと思います。
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本郷浩二#15
○本郷政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の改正により森林所有者と別世帯の者も正組合員となり得ますが、森林の経営に参画している者である必要があることは今と変わらないところでございます。
 新たに組合員となるのは、多くの場合、近隣に居住している子供であると考えておりますけれども、インターネット等の手段を活用して遠方から森林組合の経営に参画する者が組合員になることももちろんあると想定しております。森林の経営に参画している者でございますので、森林管理や森林組合の活動に関心を持ち、積極的に関与していただけると考えておりますけれども、農林水産省といたしましては、組合運営の活性化に向けて、御懸念のような事態が発生することのないよう、今回の制度改正の概要や趣旨について現場への周知徹底をしっかりと図ってまいるとともに、各森林組合でPRを行い、森林組合の活動に関心を持ってもらう、そういう取組をさせていきたいと思っております。
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西
西田昭二#16
○西田委員 ぜひとも幅広い方々に森林経営に携わっていただき、経営の改善、そしてまた、その森林をしっかり守っていただきたいと思います。
 本法律では、森林組合等は、理事の年齢及び性別に著しい偏りが生じないように配慮しなければならないという規定が追加されることになっておりますが、現在、森林組合の理事の年齢構成は、六十一歳から七十歳が最も多く、全体の約五〇%、次いで七十一歳から八十歳が約三五%を占めている状況でございます。また、森林組合の正組合員に占める女性の割合は一〇・四%となっており、役員に占める女性の割合は〇・五%となっております。
 地域によってさまざまな事情があることは理解をしておりますが、今回の法改正により、理事の年齢及び性別に著しい偏りが生じないように配慮しなければならないとすること、この点について具体的にどの程度の目標を定めているのか、伺いたいと思います。
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本郷浩二#17
○本郷政府参考人 お答えいたします。
 森林組合における若年層や女性の参画については、森林組合系統が自主的に取り組んでいただくことが重要であると考えております。そのためには、本年秋に策定される系統運動方針において系統としての数値目標が決定されることも重要であると考えており、農林水産省としても系統に働きかけてまいりたいと考えております。
 また、若年層や女性が理事となって若年層や女性の参画が促進され、組合の活動が活性化している事例等を紹介し、横展開を図ることによって系統の取組を後押しするなど、取組状況の進展の度合いに応じた適切な対応を行うことにより、若年層や女性の参加の一層の後押しを行ってまいりたいと考えております。
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西
西田昭二#18
○西田委員 後継者世代の拡充と女性の参画の拡充や理事会の活性化などを図るために、整備はしっかりと進めていただきたいと思います。
 本法律では、事業体制の強化について、組合員の生産する林産物そのほかの物資の販売の事業を行う森林組合等の理事のうち一人以上は、林産物の販売若しくはこれに関連する事業又はこれらの事業を行う法人の経営に関し実践的な能力を有する者でなければならないこととするとありますが、実践的な能力を有する者というのは具体的にどのような者なのか、また、そのような人材をどのように確保していくのか、これらの点についても伺いたいと思います。
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本郷浩二#19
○本郷政府参考人 お答えを申し上げます。
 販売事業等に関し実践的な能力を有する理事については、販売に関して実務経験のある者や経営の分析が可能な者などが当たると考えております。具体的には、各組合で実態に応じて判断していただくことになりますが、組合の販売事業において中心的な役割を担っている職員ですとか、木材共販所などに勤務した経験があって、木材販売に関してノウハウのある者などを登用することが想定されます。
 令和二年度予算において新たに措置した、これからの林業経営を担う人材の育成を図るための予算も活用しながら、実践的な能力を有する理事の育成、確保を推進してまいりたいというふうに考えております。
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西
西田昭二#20
○西田委員 森林は国土の礎そのものであると思います。恵み豊かな生活を享受するためには、森林が豊かであることが何よりも大切でありますし、そのためには、森林整備をしっかりと進め、森林組合の組織運営に係る制度の見直しをすることは極めて重要でございます。
 引き続きそのことを求めて、時間が参りましたので、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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吉野正芳#21
○吉野委員長 次に、濱村進君。
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濱村進#22
○濱村委員 公明党の濱村進でございます。
 本日は、森林組合法の改正案について質疑を行いたいと思います。
 まず、組合間の連携手法につきましてお伺いをいたしますが、これまでも合併は可能ということで、森林組合同士が合併することは可能でございました。今回改正される案におきましては、事業譲渡であったり吸収分割あるいは新設分割が新たにできるようになるということでございます。
 先ほど西田先生からの質問にもありましたが、合併については効果があったというような答弁もあったわけでございますけれども、合併は、これまで、一組合当たりの生産量は増加、増大してきたわけでございますし、森林組合の経営基盤の強化には大変資するものであったと私は認識をしております。これについて、まず、農水省としては、経営基盤強化についてはどのように評価されておられるのか。
 そしてまた、合併では解消できなくて、事業譲渡、吸収分割、新設分割が可能でないとなかなかできないんだと。つまり、どのような課題があって、それを乗り越えられないという現状であったのか、この点について伺いたいと思います。
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河野義博#23
○河野大臣政務官 まず、合併の効果でございますけれども、濱村委員御指摘のとおり、森林組合の経営基盤に関しましては、合併の取組によりまして、一組合当たりの組合員所有林面積が拡大をし、事業利益が増大をし、常勤役員、職員数が増加した結果、昭和五十年度では黒字の組合は全体の約五割でしたけれども、平成二十九年度には全体の約八割の組合が黒字となるといった成果があるというふうに私ども評価をしてございます。
 一方で、大規模化する製材工場などに対して素材生産量の小さい組合も依然として相当数あるほか、全体の約二割の組合が引き続き赤字である、こういった課題もあるというふうに認識をしております。
 森林組合の経営基盤の強化を図る上で、引き続き合併は有効な手段であると考えておりますけれども、近年は、合併が一定程度進展したことに加えまして、地理的に広域化に限界があるといったこと、また地元調整が進まない場合があるということ、そして、一部の事業の連携により効果は期待できるものの、組合間の財務格差や不採算部門の引受けを嫌う場合がある、こういったことなどによりまして合併を進めることが難しい地域もあるところでございます。
 このため、引き続き合併にも取り組みつつ、合併を進めることが難しい地域につきましては事業ごとの連携を可能とし、特に、販売事業について価格交渉力を持てるようにすることによりまして、その利益を山元に還元されるよう取り組んでいただくことが重要と考えております。
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濱村進#24
○濱村委員 合併を行うことで五割から八割まで黒字の組合がふえたということは非常に重要なことでありますし、そしてさらに、この残りの二割、まだ黒字化されていないようなところ、今政務官から御発言あったとおり、素材生産量が小さいような組合については、なかなか独力だけでは難しいということなのであろうと思っております。
 そうした中において、吸収あるいは事業譲渡、こうした形をとる、あるいは新設分割をしていくと。不採算部門の引受けなどなかなかしにくいというような話もございましょうから、こうした連携手法が新たに生じることによって工夫がなされることと期待をしております。
 続いて、組合において事業損益はどのように考えるべきなのかという点についてお伺いしますけれども、近年は素材生産量自体は増加しているということでございますが、販売部門の割合は、森林組合においても、森林組合連合、県森連とかでございますけれども、増加をしているところでございます。
 現状の事業の柱というのは、森林整備部門と販売部門、この二つの部門で全体の九割を占めているということでございますけれども、今回、この法改正によって、全体の取扱高というのは、全体のパイですね、これ自体が増加するのかどうか、また割合が変化するのかどうか、この点についてどのように予見されておられるのか、伺いたいと思います。
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本郷浩二#25
○本郷政府参考人 お答えいたします。
 森林組合系統における事業の取扱高については、近年の人工林資源の充実に伴い、素材生産に積極的に取り組んだ結果、主に販売部門の取扱高がふえたことにより、増加傾向にございます。
 このような中で、今回の法改正においては、複数の組合の連携による安定供給体制の構築を可能にするための広域的な連携手法の導入、販売事業に精通した理事の配置の義務づけ等により、山元にとって有利で安定した価格で買ってもらうためのマーケティング力の強化、収益性の向上を図ることとしております。これらにより、今後の全体の取扱高のさらなる増加が図られるものと考えております。
 一方で、事業ごとの割合がどのように変化するのかについては、地域の実態によりさまざまであると考えております。
 今回の法改正により、地域の林業経営の重要な担い手である森林組合が販売事業を拡大し、山元への一層の利益還元を図りながら、組合員の再造林の意欲を高め、地域の森林整備に取り組んでいくことが重要だというふうに考えております。
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濱村進#26
○濱村委員 山元への利益還元をしっかりと果たしていく、この目的を達成するということが非常に重要なわけですが、地域によって、森林整備が多いところであったり、あるいは販売までつなげられるところがあったり、さまざま事情が違うということもございましょうから、なかなか一概に言うのは難しいんだろうというふうには思いますが、全体のパイを大きくしていくこと、これは重要だと私は思っております。ぜひ、そのために、農水省としても林野庁としても、取組を後押しをお願いしたいと思います。
 続いて、専用契約の廃止についてお伺いをしたいと思いますけれども、もともと三十四条ということで専用契約の規定があったわけでございますけれども、今回、これが廃止されることとなりました。
 そもそも専用契約というものが一体どのようなものであったのか、それで、なぜ今回この改正の中で削除されることとなったのかということ、この点について伺いたいと思います。
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本郷浩二#27
○本郷政府参考人 お答えを申し上げます。
 専用契約につきましては、組合と契約を締結した組合員がその組合の事業の一部を利用する義務を負うというものでございまして、その趣旨は、森林組合の事業量を確保し、経営の安定を図ろうとするものでございます。
 しかしながら、専用契約は、組合員にとって、その契約期間中、利用できる事業が組合のもののみに限定されるといった強い義務が課されるものであります。組合の経営の安定は、経営の合理化や合併などのほかの手段によって図ることもできます。現場で活用されておらず、今後も活用される見込みがこの専用契約にはないことから、廃止することとしたものでございます。
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濱村進#28
○濱村委員 今長官から現場で活用されていないという話がございました。これは確かに、義務を負うというところで非常に強力な制限がかかる、制約がかかるわけでございますが、なかなか活用されていなかったので今回削除いたしますということでございます。それはもう、活用されていないんだったらいいかなと私は思っております。
 続いて、事業執行体制の強化について伺いたいと思います。
 これについては、法でいえば大体第四十四条のあたりに書かれていたりするわけでございますけれども、今回、販売事業、販売部門がしっかり伸びていくことが山元への利益還元の重要なポイントだということであるので、販売に精通している方が理事に加わるとか役員に加わるとか、そういうことも事業執行体制の強化として取り組まれるというわけでございます。今回、四十四条の十項で、林産物その他の物資の販売の事業を行う組合にあっては、理事のうち一人以上は、販売若しくはこれに関連する事業又はこれらの事業を行う法人の経営に関し実践的な能力を有する者でなければならないとしております。
 こういう形で、販売に精通している方が役員に入るということを言っているわけですけれども、これはあくまで販売を行う組合の場合のみであって、組合の行う事業が森林整備事業だけですよというような場合とかは対象外なのかどうかという点について伺いたいと思います。
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本郷浩二#29
○本郷政府参考人 お答えいたします。
 これまでの森林組合法においては、販売事業等に関し実践的な能力を有する理事を配置すべき旨についての規定を置いておりませんでしたが、山元への一層の利益還元を図るためには、販売事業に精通した理事を配置することも重要でございます。
 今回新設する第四十四条第十項は、これを法律上明文化し、森林組合のマーケティング力の強化を促進するものでございます。
 このため、このような理事を配置することが求められる組合は販売事業を行う組合に限ることとしており、御指摘のような森林整備事業だけを行い販売事業を行わない組合については対象外と考えております。
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