農林水産委員会

2020-05-12 参議院 全76発言

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会議録情報#0
令和二年五月十二日(火曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十五日
    辞任         補欠選任
     加田 裕之君     高野光二郎君
     宮崎 雅夫君     山崎 正昭君
     塩田 博昭君     山口那津男君
 四月十六日
    辞任         補欠選任
     山崎 正昭君     宮崎 雅夫君
     山口那津男君     塩田 博昭君
 五月一日
    辞任         補欠選任
     宮崎 雅夫君     末松 信介君
 五月七日
    辞任         補欠選任
     末松 信介君     宮崎 雅夫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         江島  潔君
    理 事
                高野光二郎君
                堂故  茂君
                舞立 昇治君
                徳永 エリ君
                宮沢 由佳君
    委 員
                岩井 茂樹君
                野村 哲郎君
                藤木 眞也君
                宮崎 雅夫君
                山田 修路君
                山田 俊男君
                石垣のりこ君
                打越さく良君
                郡司  彰君
                森 ゆうこ君
                河野 義博君
                塩田 博昭君
                谷合 正明君
                石井 苗子君
                紙  智子君
   国務大臣
       農林水産大臣   江藤  拓君
   副大臣
       農林水産副大臣  加藤 寛治君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       藤木 眞也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       農林水産省大臣
       官房総括審議官  浅川 京子君
       農林水産省大臣
       官房総括審議官  光吉  一君
       農林水産省大臣
       官房政策立案総
       括審議官     岩濱 洋海君
       農林水産省食料
       産業局長     塩川 白良君
       農林水産省経営
       局長       横山  紳君
       農林水産省農村
       振興局長     牧元 幸司君
       農林水産省政策
       統括官      天羽  隆君
       水産庁長官    山口 英彰君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
 (新型コロナウイルス感染症拡大時における農
 林水産分野の制度変更に関する件)
 (新型コロナウイルス感染症拡大時における食
 料安定供給に関する件)
 (新型コロナウイルス感染症対策としての水産
 業への支援に関する件)
○森林組合法の一部を改正する法律案(内閣提出
 )
    ─────────────
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江島潔#1
○委員長(江島潔君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、加田裕之君が委員を辞任され、その補欠として高野光二郎君が選任されました。
    ─────────────
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江島潔#2
○委員長(江島潔君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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江島潔#3
○委員長(江島潔君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に高野光二郎君を指名いたします。
    ─────────────
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江島潔#4
○委員長(江島潔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産省大臣官房総括審議官浅川京子君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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江島潔#5
○委員長(江島潔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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江島潔#6
○委員長(江島潔君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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徳永エリ#7
○徳永エリ君 皆さん、お疲れさまでございます。共同会派、国民民主党の徳永エリです。
 江藤大臣、検察庁法の改正に反対する国民の声が広がっています。インターネット上のツイート、五百万ツイートを超えるという状況であります。民主主義や法治国家としての在り方、その根幹を揺るがすこういった法案を、この新型コロナウイルス感染の拡大、緊急事態宣言が延長され、先が見えない、不安でいっぱいの国民がたくさんいます、生活に困窮している人もたくさんいます、こんな状況で国民を更に不安におとしめるような、そんな法案を審議するべきでもないし、採決をするべきでもないと、そんな声がどんどん広がっております。
 これまで農林水産委員会でも、重要な法案の審議の際には視察に行きました。そして、現場の皆さんの声をしっかり聞かせていただいて、その声を審議に反映させてまいりました。しかし、今それができません。また、感染リスクを低減するために長時間の審議もできるだけ避けるようにさせていただいております。こんな状況の中で、特に急ぐ必要もない、そして反対や懸念の声が農業生産者や市民から上がっているような、そんな法案を十分な審議もせずに成立させることは大変に大きな問題だと思っております。私は、もうやめた方がいいと思います。コロナ対策に集中するべきだということを申し上げておきたいと思います。
 特に、今国会で審議予定の種苗法の改正案、これも全く急ぐ必要はありません。特に、種苗法の改正は、自家増殖禁止法案、農家負担が増大する、外国資本の種子会社から訴えられ、農家が莫大な損害賠償を求められるようになる、政府は家族経営農家を、日本の伝統的農家を壊そうとしている、そんな声が市民の中に広がっています。
 もちろん、誤解もあります。でも、誤解を解く場がないんです。これまでは、種子法の廃止のときも院内で集会が行われ、そこに農林水産省の皆さん来ていただいて説明をしていただいたり意見交換をしたり、そういう場がありました。しかし、全く今はそういう場をつくることができないんです。
 さらに、今日も共同会派の農林水産部会が朝ありましたけれども、そこで農水省に伺いましたら、この種苗法に関して、検討会で農業団体の皆さんや一部農家の代表の皆さんの意見は聞いておりますけれども、全国各地を回ってこの法案の中身を説明をするということはしておりません。現場の皆さんはよく分からないから、だから不安なんです。
 今、私たちのところに毎日のようにファクス、メール、電話、この種苗法の審議入りをやめてくれと、あるいは反対をしてくれと、こういう声がどんどん届いております。
 一つ御紹介をしたいと思います。北海道釧路市在住の方です。
 農家の自家増殖を狭め、種子大企業に種苗を委ねる危険がある種苗法。北海道の大切なジャガイモやイチゴの再生産が難しくなる危険もはらんでいます。種子法廃止に続き本法が改悪されると、農業は外国資本や大手資本の手に渡ってしまい、安心、安全、しかも廉価な食品が入手しづらくなります。コロナ情勢下で、国民が集会を持ったり署名を集めたりといった、そういった行為をしにくくなっている今、ろくな審議もせず拙速に成立させるのはもってのほかです。法改正は短時間の議論で行うべきではありません。種苗法改正の法案審議入りをしないように全力を尽くしてくださいと、こういう声が届いております。
 こういった声に対して、江藤大臣、どのように受け止めておられますか。
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江藤拓#8
○国務大臣(江藤拓君) ただいま先生からいろんなお声を聞かせていただいて、私が初めて聞くようなことも多いわけでありますけれども、私もこの種苗法の改正法案については、ほかの法案ももちろんですけれども、かなり相当突っ込んで勉強させていただきました。
 私個人の考えを申し上げさせていただきますと、これはこの間、皆様方の全会一致をもって通させていただきました畜産の、いわゆる精液や受精卵が海外に出て日本の強みが奪われてしまうと、そういうものをみんなで防ごうじゃないかと、ある程度、家畜人工授精所の登録を行わないと横の取引ができないとか、いろいろ制約も生産者の方々に掛けますけれども、それを乗り越えて、やはりこういった知的財産、そして先人から受け継いだ財産を守ろうという意識で全会一致で通させていただいたんだと、大変感謝をいたしております。
 私としては、これは畜産版であって、今度の種苗法の改正は、これは果樹とか野菜とかそういったものについての、果実とかそういうものについての法律であって、これ、両方あって日本のいわゆる農業、畜産業のいわゆる知的財産、かけがえのない日本の輸出競争力というものが担保されると思っておりますので、大変大事な法案だというふうに思っております。
 ですから、国会においてはしっかり質疑をしていただいて、是非とも、畜産の法案と同じように、皆様方の御理解をいただいた上で全会一致の法案成立を目指したいというふうに思っております。
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徳永エリ#9
○徳永エリ君 知的財産権を守らなければいけないということ、種子の海外流出を止めなければいけないということ、それよく分かっております。しかし、そのために本当に法改正をする必要があったのかということ、また、この種苗法の改正案が出てくるまでのプロセスが明らかではありません。
 私たちは、これまでも、規制改革推進会議、未来投資会議、現場のことをよく知らない方々が自分たちの思いだけを押し通してきた、こういった経緯をよく分かっておりますので、大変に不安に思っている。それは国民の皆さんも同じだということを受け止めていただいて、本当に今国会で審議していいのかどうか、もう一度考えていただきたいと思います。今、政治と国民の間に必要なことは信頼です。信頼の二文字です。これ以上不安や不信感を募らせるようなことは是非ともやめていただきたいと思います。
 そして、施行期日が迫っている法律も、施行日を遅らせることなども省内で検討するべきではないでしょうか。
 例えば改正漁業法。施行期日は、水協法の一部規定を除き公布の日、平成三十年十二月十四日から二年以内で政令で定める日となっております。恐らく年内になるんでしょう。これは七十年ぶりの大改正です。いまだに現場に行きますと、誰のため、何のための改正なのかが全く分からない、水産庁から説明を聞いてもよく理解できない、法律が施行されたら何がどう変わるのか本当によく分からないんだという声をよく聞きます。
 水産庁の海面利用制度ガイドラインに対して、規制改革推進会議から水産政策に関する提言が出されました。政省令の内容に規制改革推進会議の提言の中身をねじ込もうとしている、そんな意図がうかがえます。
 そして、昨年十二月、規制改革推進会議の農林水産ワーキング・グループに提出された資料には、漁業権の優先順位に代わる適切かつ有効規定、漁業の許可又は起業の認可の適格性についての判断基準である漁業を適確に営む生産性の判断基準を水産庁長官通知で定める予定としています。具体的には、既存の漁業者については、その申請に係る漁業を持続的に営むために必要となる収益性の確保がされていない場合、経営体の償却前利益、税引き前が二年を超えてマイナスであることであって、単位当たりの生産量又は生産額の向上が見込まれないことを基準として判断をするとしています。
 昨年は、私の地元の北海道、水産物漁獲量は過去最悪でした。サンマもスルメイカも捕れませんでした。アキサケも四十年ぶりの不漁でした。そして、今年は新型コロナウイルスの影響で外食需要が大きく減少しています。需要減、価格も下がっています。そんな中で、どのようにして適格かどうかの判断をするんでしょうか。これも施行期日を遅らせるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
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山口英彰#10
○政府参考人(山口英彰君) お答えいたします。
 今先生から御指摘がございました大臣許可漁業に係る生産性に係る適格性の問題、これにつきましては改正漁業法の中に規定が設けられたものでございまして、漁業経営が持続できるかどうかを確認するものでありまして、これを判断する基準として収益性をもって判断することにしたものでございます。
 具体的には、償却前利益が三年連続赤字となった場合について、漁船の乗組員一人当たりの生産量などの動向も見た上で判断を行うということにしております。ただし、漁業が資源動向や来遊状況など様々な不確定要因により左右される産業でございますし、また、漁業種類によって資源管理の状況等が異なることから、こうした漁業者の責めに帰すべきでない事情を考慮するという運用を考えているところでございます。
 このような判断基準に関する考え方につきましては水産庁長官通知に盛り込むこととしておりまして、漁業の実態に即し適切に運用してまいりたいと考えております。
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徳永エリ#11
○徳永エリ君 このような状況の中で難しいんじゃないかということなんです。もう本当に漁業者の方々の収入は下がっています。大変に厳しい状況です。
 ともすると、この適格性の判断基準、これによっては新規参入したいいわゆる民間企業、こういったところに非常に優位に働くのではないかということを懸念をいたしております。ここも本当にこのまま施行していいのかどうか、このコロナの終息をして落ち着いたところでしっかり現場にも周知していただく、そういった環境をつくるべきなのではないかと思いますので、是非とも御検討いただきたいと思います。
 そして、今日も日農新聞の記事にもなっていました農産物検査制度の見直しについてお伺いいたします。
 農林水産省は、昨年の一月二十八日に農産物規格・検査に関する懇談会の第一回会合を開き、これまでに三回の会合の中で、平成二十九年に施行された農業競争力強化支援法の第十一条の二項を踏まえて見直しの検討をしてきました。そして、幾つかの政令改正、告示改正を行ってまいりました。皆さんにお配りしたお手元の資料にあります。しかし、農産物検査について、少なくとも私は、地元の北海道の農家から見直しをしてほしい、見直しが必要だという声は聞いたことがございません。
 これまで農産物検査を行ってきた理由と、これまで農水省が主導してきた見直しによって農家にとってどんなメリットがあるのか、まずは御説明をいただきたいと思います。
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天羽隆#12
○政府参考人(天羽隆君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、農産物規格検査は、全国統一的な規格によりまして、玄米を精米にする際の歩留りなどの目安を示すことにより、現物を都度都度確認することなく大量、広域の流通なり取引を確保する仕組みでございます。
 平成二十八年十一月に策定された農業競争力強化プログラムにおきまして、農産物検査法の規格については流通ルートや消費者ニーズに即して見直すということとされておるところでございます。
 これを踏まえまして、先生御指摘のとおりですけれども、農林水産省において、農業法人協会、集出荷団体、卸、中食、外食、消費者及び学識経験者などから成る農産物規格・検査に関する懇談会を開催いたしまして、昨年三月、中間論点整理をいたしました。
 これを踏まえまして、これまでに検査場所の緩和ということでは、農業者の庭先での検査が柔軟にできるよう手続を簡素化したり、検査試料抽出の効率化ということでオートサンプラーの活用を位置付けたり、検査事務の効率化、さらには、穀粒判別器といいまして、機械で死米とか胴割れ粒などの鑑定ができるような機械でありますけれども、この活用を推進すること、さらには、異種穀粒の規格の簡素化、推奨フレコンの規格の設定などについて省令や告示の改正等を順次実施してまいりました。
 また、着色粒などの規格の項目や検査関係事務のデジタル化などにつきまして、引き続き検討作業などを進めているところでございます。
 これらを通しまして、農産物検査の必要な見直しや農業者負担の低減に取り組んできたところでございます。
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徳永エリ#13
○徳永エリ君 農家負担の軽減、コストの削減、農水省が主導して行ってきた見直しは農家のための見直しであります。
 三枚目の資料に農業法人協会からの要請が書いてありますけれども、今年に入って一月三十一日、第五回規制改革推進会議農林水産ワーキング・グループにおいて、生産者、外食・中食事業者から農産物検査の現状や要望についてのヒアリングが行われ、日本農業法人協会から資料にあります四項目の要請が出されました。三月十一日に開かれた第七回農林水産ワーキング・グループでは、所管省庁である農林水産省、消費者庁、財務省が呼ばれ、ヒアリング。農林水産省からは、日本農業法人協会からの要望にどのように対応するかというような御説明がございました。
 ところが、四月二十一日に行われました第九回農林水産ワーキング・グループに農林水産省がまた突然呼ばれました。そこで出てきた資料が、農産物検査規格の国際化の必要性についての提案、農産物検査制度のJAS化の提案であり、農産物検査のJAS化により現行の農産物検査法は不要と書かれています。これも資料に付いております。
 農林水産省は、農産物規格・検査に関する懇談会でも、天羽政策統括官は、農産物検査を廃止するということで懇談会を開催するわけではないと最初の懇談会でおっしゃっていましたよね。JAS化に関しては農水省は反対していると私たちは聞いております。しかし、いつもの規制改革推進会議農林水産ワーキングチームのやり方では、突然資料がぼんと、見たことも聞いたこともない資料が出てくると、そっちの方向に向かっていくんですね。これ、JAS化へ一本化されるのではないかと大変に危惧をいたしております。今日の日農新聞を見て、余計心配しております。
 農林水産大臣、この動きについて御見解をいただきたいと思います。
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江藤拓#14
○国務大臣(江藤拓君) 私がこの場で発言すればしっかり議事録にも残ることでありますので、責任を持って発言をさせていただきますが。
 先ほど申し上げましたように、農林水産省主導で、現場の方々がいわゆる費用負担、そういうものが減るように、また手間が減るように、しかるべき改正はしっかりやってきたという自負はございますということをまず申し上げた上で、この農産物検査を、農業者が望めば誰もが必ず利用できるいわゆるベースラインの検査であるというふうに私は認識をいたしております。これは絶対に必要です。こういう認識の下、JASに一本にすることは困難だというふうに考えております。
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徳永エリ#15
○徳永エリ君 困難だではなくて、させないとおっしゃっていただきたいと思います。
 また、規制改革推進会議では、農地転用の規制を緩和する議論も始めていますよね。農地転用許可制度で、転用は二アール未満の農業用施設、倉庫、それから温室、畜舎などは特例措置として許可が必要ありませんけれども、規制改革推進会議は、許可なしで転用できる農地の面積の拡大などを検討して、併せて農業用施設に加工販売施設を加えることを提起しているということであります。
 農地法の改正のときに、あのコンクリートで農地を固める、植物工場を造るといったときに、さんざん議論したじゃないですか。高さの制限、あるいは日照の問題、風通しの問題、土壌や環境に影響がないか、そこで厳しく制限したはずなんですよ。施設は専ら農業の用に供するとしたはずなんですよ。それが、せっかくここで議論をしてみんなで決めても、農水省が頑張っても、また突然規制改革会議に持ち出されて、規制改革推進会議の委員の思うようになってしまうと。これじゃ駄目なんですよ。だから、種苗法も心配なんですよ。
 農水省の説明で私たちが理解しても、そのとおりになるかどうか分からないんですよ。だから、しっかりと、これは大丈夫だと納得制度をつくっていただきたい。そのためには時間が足りない、審議する時間が足りないんです。どうか、こんなコロナ禍のときに、農業、農村の現場を混乱させるような既存の制度の抜本的な見直しや規制の緩和などを行うべきではないということをもう一度考えていただきたいと思います。
 そして、江藤大臣、農業、農村のことは農林水産省が、江藤大臣が主導すると、その強い思いで、江藤大臣の大嫌いな規制改革推進会議、内閣府としっかり闘っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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江藤拓#16
○国務大臣(江藤拓君) 悪い提案ばかりをするとは思っておりません。議論は、いろんな意見を多方面からいただくことは悪いと思いません。
 例えば、畜舎について、建築基準法を緩めるべきだという提案を規制改革推進会議からいただいておりますが、まあ大変結構な話でありまして、そういうものはしっかりいただけばいいわけでありまして、しかし、我々はあくまでも現場を見て行動するのが農林水産委員会であり、私の政治信条でもあります。
 今回の今お話がありました農地転用の規制につきましても、これまでもトイレとか脱衣所とか駐車場とか、それについては認めてきた経緯があります。大変な議論を行いました。しかし、今回、転用許可の規制を緩和して行政のチェックが働かないような範囲を拡大するということになりますと、先生が先ほどおっしゃいました日照の障害とか排水の影響とかいろんなことが起こるということが容易に想像されることでありますから、違反転用の温床になるようなことは厳に慎まなければならないというふうに考えております。
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江島潔#17
○委員長(江島潔君) 間もなく一分です。
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徳永エリ#18
○徳永エリ君 江藤大臣、規制改革推進会議のおかしな議論は是非とも押し戻していただきたいと思います。期待しておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 最後にもう一言。本当に今は、急がない法案、あるいは国民の不安を助長するようなそんな法案の審議はやめた方がいい、落ち着いた環境の中でじっくり議論して納得してもらう形で法律を成立させる、その方が私はいいのではないかと思いますので、御検討をいただきたいということを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
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石井苗子#19
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。
 本日は一般審議ではございますけれども、我が党は新型コロナ緊急事態における日本の農林水産業界に与える影響についての審議に特化させていただいております。
 なお、我が党は、法案審議につきましては、今御発言がございましたように、時間を掛けてじっくり審議するべきとお伝えくださいということなので、私個人もそう思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、コロナの緊急事態下におきますところで、私は、貿易に与える影響と国内の人手不足について主に質問させていただきます。
 大臣が、四月の二十一日にG20の農業大臣テレビ会議が行われまして、江藤大臣が出席されたことを確認しております。新型コロナウイルス感染症が蔓延する中で、世界の食料安全保障上の諸問題、課題を話し合ったということですが、会議の中で採択された新型コロナウイルス感染症に関するG20農業大臣声明の中で、不当な農業貿易関連措置の回避という言葉が使われております。
 不当な農業貿易関連措置というのはまず具体的にどういうものなのかという御説明をいただきたいんですけれども、ルールはあるんですが、不当なという英語がアンフェアとアンリーズナブルとあります。アンフェアというのはずるいという意味です。アンリーズナブルというのは理由ない裏付け、裏付けがないという意味なんですが、各国はそれぞれの食料安全保障を盾に取りまして輸出を制限してきます。でも、それは輸入国から思いどおりに食料が入らない事情がある。この新型コロナの影響でというのが、アンフェアにもアンリーズナブルにも当てはまらないんですね。理由はあるんです。しかし、ここは、こうした最悪の事態を念頭にリスク管理を強化するべきだと私は考えておりまして、対策としては、生産性や効率性ばかりを重視した大型化の政策ではなくて、今こそ、ピンチがチャンスでありますので、中小の農家や条件の不利な地域での農家の経営を支援するという足腰を鍛えておかないと、のんきなことは言っていられないと私は思うわけなんですが、強い日本型の農業の再構築、これを今後は考えていく時期だと思っております。
 では、先ほどに戻りますが、まず一番最初の質問ですが、アンフェアでアンリーズナブルだという不当な農業貿易関連措置、アグリカルチュラル・リレーテッド・メジャーメントと書いてありますけれども、メジャーズか、失礼しました。具体的にはどのようなものが不当な農業貿易関連措置というのでしょうか、御説明をお願いします、次の質問の前に。
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光吉一#20
○政府参考人(光吉一君) お答えいたします。
 先月二十一日にG20の農業大臣会合開かれまして、テレビ会議の形でございます。我が国からは江藤大臣が御出席され、会議において、議員御指摘のとおり声明が採択されたところです。
 この声明では、フードサプライチェーンの機能維持、不当な農業貿易関連措置の回避、WTOルールに基づく措置の励行などについて緊密に協力していくことが盛り込まれました。
 いわゆる輸出規制につきましては、WTO協定におきまして原則禁止とした上で、食料そのほか輸出国にとって不可欠な産品の危機的な不足を防止し緩和するため、一時的に課する場合に認められているという状況でございます。今回の声明の不当な農業貿易関連措置は、こうしたWTOルールと整合しないような措置を指すものと理解しております。
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石井苗子#21
○石井苗子君 つまり、そのルールにのっとって、ルール違反をした、WTOの、私が調べましたところ、通報していないとか、食料危機ではないのに輸出をしないとか等、それはコロナのこういう事態ですからというようなことをするということは、これはアンフェアだと思うんですよね。しかし、彼らはリーズナブルだと言ってくるわけなんです。
 大臣に御質問させてください。
 通告の六番目になりますけれども、こうした新型コロナウイルス関連で輸出制限をしている国はどのくらいの数になるのか。それから、四月の下旬の時点で、ロシアの小麦など各国の輸出制限について、日本の農水は、これらの国からの輸入実績は大きくないので影響はないと、影響は限定的でありますと断言していらっしゃるんですが、私、そんなのんきなこと言っていられないと思うんですよね。今後、各国の食料輸出制限が拡大する危険が大きいと思われます。将来的に我が国の食料が不足する可能性について、大臣の御見解をお伺いします。まず、制限している国はどのくらいの数になるのかも含めて、お願いいたします。
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江藤拓#22
○国務大臣(江藤拓君) 現在、食料の輸出制限に踏み切っている国は十六か国でございます。その中で、先生が今御指摘されましたロシアも入っておりますけれども、そもそもロシアに輸出をほぼほぼ頼っておりませんので、今のところは影響がないということでございます。
 この新型コロナが発生した当初の段階からエッセンシャルワークフォースについては、アメリカを中心にやはり操業を止めてはならないという意向が強く働いておって、それはあらゆる国でそうです。ただ、EUにおいては外国人労働者に頼っている割合が非常に大きくて、その影響があって営農活動が停滞している、それから運輸、輸送について停滞しているという状況がありますけれども、この十六か国が輸出規制を実施したことによって、今のところ、日本に対する影響は今のところはないというふうに思っております。
 しかし、先生先ほどおっしゃった大規模化だけが正しくないんだということはそのとおりなんですけれども、しかし、戦略作物、麦、大豆とか、そういうものを作るということであると、やはりある程度の農地の集約化というものも必要でありますし、そこにはやはり機械化、スマート農業の導入ということも有効であると思います。それに加えて、九万二千ヘクタールの荒廃農地をもう一度農地に復活させる努力と、条件とか規模の大小にかかわらずあらゆる地域、中山間地も含めて農地として復活させることが今こそ求められているというふうに認識いたしております。
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石井苗子#23
○石井苗子君 ありがとうございます。
 ちょっと踏み込んだ質問をさせていただきたいんですが、今のような状況でありますけれども、緊急事態食料安全保障の指針について、専門的な話になりますけど、お伺いします。
 これ、出していらっしゃると思うんですけれども、このレベルというところを読まさせていただきました。レベルというところの、特定の品目供給が平時の供給の二割以下下回ると予測される場合がレベル一なんです。レベル一以降の事態に発展するおそれがある場合がレベル〇になるんですけれども、この現在の新型コロナウイルス感染状況から見て、近い将来レベル〇に該当する事態となる可能性があると見ていらっしゃいますでしょうか。その状況でないと考えているんでしたら、その裏付けもお願いいたします。
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浅川京子#24
○政府参考人(浅川京子君) お答えいたします。
 農林水産省ですが、緊急事態食料安全保障指針を定めまして、事態の深刻度に応じてレベル〇からレベル二までの三段階を設定して、それぞれの事態に応じて講ずべき対策の基本的な内容を示しているところでございます。
 レベル〇、一、二、いずれも食料供給が減少することによって生ずる事態というのを想定しておりますが、現時点では輸入の減少等により食料の供給が減少する兆候が現れていないということで、この指針が定めるレベル〇から二のような緊急時には該当していないと考えております。
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石井苗子#25
○石井苗子君 特に私が危惧しましたのは、レベル一のところ、そんなに日本は安全じゃないと思うんですね。買占めの是正など適切な流通の確保、買占め防止法などというのもレベル一に入っていますけど、こういうことありましたし、それに緊急の増産というのもレベル一に入っていまして、こういうこともありましたので、今後は、国民の皆様に対して、自給率がカロリーベースで三七%で生産ベースで何%とこの間からずっとやっているんですが、非常に分かりにくい、非常に国民の皆様には分かりにくいんですが、やはりカロリーベースで我々は計算しているのであれば、こういう事態に陥らないように、レベル二までは確実に農水としては体制を組んでいますというようなこともホームページに書いていただきたいと私は強く望んでおります。
 次の質問ですけれども、ポストコロナの食料供給体制について考えてみたいと思います。
 喫緊の課題となってきますが、特に食料自給率、今申しましたものも上げていくことと、それから食品ロスの削減について、これはこの間も私質問いたしましたけれども、取り組んでいく必要があると思いますが、二つの課題に力を入れて取り組む必要があるか、この点について大臣はどのようにお考えかを教えていただきたいです。食料自給率を上げていくことと食品ロスの削減についての取組ですけれども、通告の九でございますが、よろしくお願いいたします。
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江藤拓#26
○国務大臣(江藤拓君) 食料自給率は是非とも上げていきたい。今回のコロナの一件を受けて、国民の皆様方の中には、つい最近もパンケーキの粉がなくなったとか、最近も私の地元でも、江藤君、バターがないよとか、本当はあるんですけれども、バターが一瞬なかっただけでももう、ほかのスーパーに行けばあるんですけれども、不安になるとか、いろんなことが国民の間で起こっておりますので、食料自給率を上げていく努力というものはこれは欠かせないと思います。
 それにはやはり担い手も育成しなければなりませんし、新しい技術、二〇二五年までにデータを利用した農業の拡大ということも今計画いたしておりますけれども、新技術の導入とか、それから担い手の育成、そして農地の生産性の向上、そういったものを併せてやらなきゃいけないと思っておりますが。
 その反対側で、作ったはいいけれども廃棄されてしまうということであれば、それは生産者の方々にも申し訳ないことでありますので、これまた徹底しなければなりませんが、平成二十九年は食品ロス量は六百十二万トンということであって、二十八年が六百四十三万トンでしたから、減少傾向にはある。これは、国民の皆さん方の御理解もあるのももちろんでありますけれども、納品期限の緩和、働きかけ、これも結構効いたんだと思います。食品業界における食品ロスの削減の取組、これが大分進んできたんだと思います。
 ですから、フードバンクとか、それとか、今子供の貧困等大変問題になっておりますので、子供食堂とかそういうところに、物はあってもいかにそれをお届けするかということが大変実は難しい、物はあってもですね。そして、食品は腐りますので、例えば今日も午前中、佐賀の大串先生の質疑をしましたけれども、大串先生のところのタマネギは新タマネギなので水分が多くて保存に向かない、長期保存に向かないということもありますので、そういった食材がここにはあって、ここでは欲しい人がいるけれども、そこをつなぐ人がなかなかいないということでありますから、そういったコーディネーターの方々の育成ということも併せてやりながら、主要食料、食品ロスの削減と食料自給率の向上を同時に目指して頑張っていきたいと考えております。
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石井苗子#27
○石井苗子君 ありがとうございます。やっぱり流通の問題というのも、これ農水の担当、管轄かどうか分からないんですけれども、やはりいろいろと連携を取ってやっていっていただきたいと思います。
 残りの時間を人手不足のことについてお伺いいたしますけれども、四月二十八日の大臣の会見で、来日できない技能実習生二千四百名いるということで、加えて、農水業の方でも三百名というデータが出ております。合わせますと二千七百名になるわけですけれども、現時点で、この三百名ですが、この数どのくらいになっているかという質問が一つと、補正予算で四十六億円余りを計上して農業労働力確保緊急支援事業というのを始めておりますけれども、地域のその農業従事者、ほかの産業の従事者や学生さんなどの就農を支援するということの事業のようでございますけど、これいつからスタートしているのかということ、また、問合せ局が女性課というところになっているというのも非常に不思議に思うんですけれども、この辺の説明をしていただきたい。
 ちょっと複雑で、たくさん盛り込んでしまいましたけれども、まず、現時点で来日できない技能実習生、農水の方では三百名ということですが、この数がどのくらいになっているか、あと、四十六億円の計上をした農業労働力確保緊急支援事業ということについてお答えをお願いいたします。
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加藤寛治#28
○副大臣(加藤寛治君) お答えいたします。
 今回の新型コロナウイルス感染症の拡大によりまして、受入れの見通しの立たない技能実習生等につきましては、各都道府県から聞き取りを基に積み上げてみますと、五月七日時点で農業で二千四百名程度となっており、人手不足による営農への影響が懸念されておる状況にございます。
 このため、農林水産省といたしましては、補正予算で措置した農業労働力確保緊急支援事業によりまして、農作業の経験のある即戦力人材に加えまして他産業からの人材も受け入れて農作業に従事していただけるように、交通費、宿泊費、研修費、労賃等の掛かり増し部分の費用や農業現場でのマッチング費用等を支援することといたしております。
 これらの取組を通じて、各地での労働力確保の取組を後押ししながら、人材不足の解消と農業生産の維持を図ってまいりたいと考えております。
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石井苗子#29
○石井苗子君 いつからスタートしていらっしゃいますか。質問、いつからスタートして、もうスタートしていますか。
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