議院運営委員会

2020-11-10 参議院 全72発言

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会議録情報#0
令和二年十一月十日(火曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月五日
    辞任         補欠選任
     岩本 剛人君     藤木 眞也君
     清水 真人君     片山さつき君
 十一月六日
    辞任         補欠選任
     片山さつき君     清水 真人君
     藤木 眞也君     岩本 剛人君
     宮崎 雅夫君     進藤金日子君
     安江 伸夫君     若松 謙維君
 十一月九日
    辞任         補欠選任
     進藤金日子君     宮崎 雅夫君
     若松 謙維君     安江 伸夫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         水落 敏栄君
    理 事
                高橋 克法君
                長谷川 岳君
                山下 雄平君
                森本 真治君
                吉川 沙織君
                竹谷とし子君
                東   徹君
                浜野 喜史君
                倉林 明子君
    委 員
                岩本 剛人君
                加田 裕之君
                清水 真人君
                本田 顕子君
                三浦  靖君
                宮崎 雅夫君
                山田 太郎君
                渡辺 猛之君
                木戸口英司君
                鉢呂 吉雄君
                横沢 高徳君
                高橋 光男君
                安江 伸夫君
                石井  章君
                田村 まみ君
   事務局側
       事務総長     岡村 隆司君
       事務次長     小林 史武君
       議事部長     金子 真実君
       委員部長     木下 博文君
   参考人
       検査官候補者
       検査官      岡村  肇君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○検査官の任命同意に関する件
    ─────────────
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水落敏栄#1
○委員長(水落敏栄君) ただいまから議院運営委員会を開会いたします。
 まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 検査官の任命同意に関する件のため、本日の委員会に参考人として検査官候補者・検査官岡村肇君の出席を求め、所信を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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水落敏栄#2
○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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水落敏栄#3
○委員長(水落敏栄君) 次に、検査官の任命同意に関する件を議題といたします。
 候補者から所信を聴取いたします。岡村肇君。
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岡村肇#4
○参考人(岡村肇君) 岡村肇でございます。
 本日は、このような機会を与えていただき、厚くお礼を申し上げます。
 近年、我が国の社会経済は、今後本格化する人口減少、少子高齢化に伴う社会保障費の増大、潜在成長力の伸び悩み、大規模自然災害の頻発等の難しい課題に直面しております。そのような中にあって、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大は、我が国の社会経済に甚大な影響をもたらすとともに、行政のデジタル化の遅れ等の問題を顕在化させており、これらへの対応が喫緊の課題となっております。
 会計検査院は、このような社会経済の動向を踏まえつつ、内閣から独立した憲法上の機関として、国の会計検査を実施し、検査の結果に基づき検査報告を作成して、内閣を通じて国会に御報告するという重要な使命を課されております。
 会計検査院の組織は、意思決定を行う検査官会議と検査を実施する事務総局で構成されており、三人の検査官から成る検査官会議は、合議によって会計検査院としての意思決定を行うほか、事務総局を指揮監督しております。
 私は、昭和五十八年に会計検査院に採用されて以来、会計検査業務に関わり、事務総局の業務全般を統理する事務総長を務めた後、両院の御同意をいただいて平成三十年十二月に検査官に就任し、以降、会計検査院の意思決定に携わり、現在まで一年十一か月にわたって会計検査院に課された使命を果たすよう職責を担ってまいりましたが、その職責は極めて重いものと感じております。
 私は、検査官として、前回の所信で申し上げましたように、正確性、合規性の観点から厳正な検査を行うこと、厳しい国の財政状況にも鑑みて、事務事業や予算執行の効果等についても積極的に取り上げるなど、経済性、効率性及び有効性の観点からの検査を重視すること、行財政の透明性と説明責任の向上に資するために国の決算等の分析や評価を行っていくこと、これらを常に意識しながら、現在の社会経済の動向、また国民の関心や国会での御審議の状況などにも注意を払って検査官の職務に専念してまいりました。
 この間、平成三十年度決算検査報告や国会からの検査要請に係る検査結果の報告四件などを行い、そして、本日、令和元年度決算検査報告を取りまとめて内閣に提出したところです。これらに当たって、私は、これまでの知識、経験に基づいてその意思決定に携わってまいりました。
 そして、令和三年次の会計検査について、国会における審議の状況に常に留意するなど、引き続き国会との連携に努めることとするなどの基本方針を定め、これに基づく検査の実施について事務総局の指揮監督に当たっております。
 仮に検査官に再び任ぜられるとするならば、事務総局を指揮監督する検査官会議の構成員としての自覚と責任感を持ち、これまで会計検査に関する実務で培った知識、経験を生かすとともに、国民の皆様の関心の所在や国会における御審議の状況に常に注意を払うなど、いろいろな御意見に耳を傾けながら、検査官会議における公平かつ均衡の取れた意思決定に貢献することによって、全力を尽くして検査官としての職責を担ってまいりたいと考えております。
 以上、簡単ではございますが、私の所信を述べさせていただきました。
 本日は、このような機会を与えていただき、改めて厚くお礼申し上げます。
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水落敏栄#5
○委員長(水落敏栄君) 以上で候補者からの所信の聴取は終了いたしました。
 これより候補者に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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横沢高徳#6
○横沢高徳君 皆様、こんにちは。立憲民主・社民の横沢高徳です。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 まず、一期目の総括と二期目への意気込みについてお伺いしたいと思います。
 岡村さんは、昭和五十八年に会計検査院に採用され、事務総長まで務めた後、平成三十年十二月に検査官に就任し、以来二年にわたり検査官を務めたと承知しております。
 検査官の職務の遂行するに当たって、約三十五年の職務経験を踏まえ、民間出身の院長、検査官とともに会計検査院の抱える課題に取り組んできたと考えますが、この約二年間の在任期間中に重点的に取り組んでこられたこととその成果について、まずはお聞かせいただきたいと思います。
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岡村肇#7
○参考人(岡村肇君) 御質問ありがとうございます。
 私は、この二年間、前回所信で申し上げたことを常に意識しながら、国民の期待に応える検査、国民の目線に立った検査に努めてきたと考えております。
 会計検査は多角的な観点から行われるというところが特徴でございますけれども、これまでの枠にとらわれない検査テーマにも積極的に取り組むように進める一方で、予算執行、会計経理を検査するという会計検査の性格にふさわしいテーマ、検査内容となるように、検査の計画段階、中間段階等で意見を述べるなどしてきたところでございます。
 検査官として一番重要なのは、検査官会議の意思決定、これが公平かつ均衡の取れたものとなるように貢献することだと考えております。
 毎年、この九月、十月、この時期は何百件という検査報告の掲記事項案の審議を連日行ってまいりましたが、私は、これまでの会計検査院での経験で何千件というようなそういう事例に触れていろいろな判断をしてまいりましたので、その経験を生かして他のお二人の検査官と有意義な審議をすることができたというふうに考えております。
 私は、業務の効率化ということを常に意識して仕事に当たってまいりましたけれども、効率化、簡素化を図りながらも、最終的なこの検査報告の質というもの、これだけは譲れないというところでございまして、検査が十分に行き届いているか、論理展開に問題はないかといったところまで、あるいは文章表現もおろそかにはしてはいけないということで、細かなところまで意見を述べて修正を求めるようなこともあったところでございます。
 仮に今回御同意いただき検査官に再任された場合には、引き続き国民の期待に応える検査、国民の目線に立った検査に努めて、検査官としての職責を果たしてまいりたいと考えております。
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横沢高徳#8
○横沢高徳君 それでは次に、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う検査手法についてお伺いします。
 会計検査院は、出張して行う実地検査を重要な検査方法として位置付けており、検査報告の大部分は実地検査によって明らかになったものと承知しております。
 しかし、新型コロナウイルス感染症が収束していない状況で、この冬以降、実地検査をどのようにされるおつもりか、御見解をお伺いいたします。
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岡村肇#9
○参考人(岡村肇君) 会計検査院は、今年次の会計検査におきまして、新型コロナウイルスの感染拡大への対応等といたしまして、本年四月及び五月は全ての実地検査を中止いたしました。六月以降も、検査対象機関への同感染症の影響といったことに配慮しつつ、検査対象機関等を一部に限定するなどの対応を行ってまいりました。
 その間においても、職責を的確に果たすために、計算証明規則に基づき提出された書面を検査いたしましたり、あるいは検査対象機関から必要な資料を取り寄せたりして、在庁での検査を効率的、効果的に行うよう努めてきたところでございます。
 また、会計検査院においては、全職員にモバイル利用可能なパソコンを配備いたしまして、各種の業務の支援システムを含む情報システムを構築いたしまして、実地検査先からもデータベース等にアクセスできるように、院内ネットワークへのリモートアクセスの機能を付与するなどして事務処理の迅速化と効率化に努めてきたところでございます。
 今回、こうしたシステムによりテレワークもかなり実施できたところでございますが、やはり最も重要な検査方法である実地検査の実績が例年の半分強にとどまるなど、大きな影響を受けたところでございます。
 新型コロナウイルス感染症が収束する時期やその後の生活様式がどのようになるのかなどについて見通すことは容易ではございませんが、実地検査の実施率の回復に努めていくことは当然といたしまして、ポストコロナ時代に向けて、持続的な検査活動の確保のためにリモートで対応することが可能な部分はないか、あるいは検査の更なる効率化に資する検査手法の開発ができないかなどを検討いたしまして、ICTを利用した検査を積極的に導入するということなど、あるいは検査手法を更に工夫する、多様な取組を行うことが重要になると考えております。
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横沢高徳#10
○横沢高徳君 次に、参議院決算委員会決議に関し講じた措置の履行状況についてお伺いいたします。
 平成三十年六月、会計検査院が参議院からの検査要請に基づく森友学園の国有地売却等に関する検査にて財務省の決裁文書改ざんを見逃したことや、検査結果の報告書にて地下埋設物の撤去・処分費用の試算が明示されていなかったことで、会計検査活動に疑念を抱かれるような体制を強化すべきと参議院決算委員会は決議いたしました。これに対し、会計検査院は、平成三十一年四月、職員に対して研修を実施するなど、措置を講じたと報告しております。
 国民目線で検査の過程や内容に疑念を抱かれないようにするためには、会計検査業務のプロセスや人員配置の見直しなど、仕組みを整えることも必要であると考えますが、御見解、そしてまた、森友問題以降も省庁による公文書改ざんや廃棄の問題が次々と明らかになっております。行政活動の実態を調査する会計検査院にとっても、事実が記載された公文書を入手することは極めて重要だと考えられます。
 あらゆる公文書を電子的作成、保存されている昨今、公文書の改ざんを見抜き、また廃棄されたデータを復元し、必要な検査証拠を入手する検査方法の開発が必要であるとも考えますが、岡村さんの御見解をお伺いいたします。
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岡村肇#11
○参考人(岡村肇君) 御指摘ございましたように、会計検査院が平成二十九年十一月に提出した報告書に関しまして、財務省が提出した決裁文書の真正性について国土交通省にも確認するなどの検証を行わずに決裁文書の改ざんを見逃すことになったこと、地下埋設物撤去・処分費用の試算が明示されていなかったことにつきまして、参議院の決算委員会の決議において御批判をいただいたところでございます。決裁文書の改ざんを見抜けなかったことについて厳しい御批判をいただいたことは、もう十分認識をしております。
 報告書の作成に当たっては、人員や期間の制約の中で最大限の努力を払って、膨大な資料の収集や分析を行いつつ取りまとめを進めてきたものでございます。その中で、よもや書類が改ざんされているとの思いには至らず、決裁文書の真正性の検証については必ずしも最優先事項とは位置付けていなかったものでありますが、決裁文書の真正性について適切な検証がなされていなかったことは誠に遺憾でございます。
 このような事態を踏まえまして、まず、これは、早い段階で収集した資料の信頼性に留意するよう全職員に改めて通知を発したというところでございますが……
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水落敏栄#12
○委員長(水落敏栄君) 時間が迫っていますので、おまとめください。
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岡村肇#13
○参考人(岡村肇君) はい。
 全ての管理監督職員を対象とした研修を実施しております。それから、職員の能力開発に携わるスタッフを拡充したこと、それから、各階層の職員を対象とした研修のカリキュラムの見直しを行ってまいったということでございます。
 いろいろ今御指摘いただいたことも含め、今後更にいろいろ検討いたしまして、独立した憲法上の機関であることを自覚し、会計検査体制を強化してまいりたいと考えております。
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横沢高徳#14
○横沢高徳君 以上で終了いたします。ありがとうございました。
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石井章#15
○石井章君 日本維新の会、石井章でございます。
 平成三十年の十一月に、岡村検査官候補者の任命の同意について、当時の衆参でいろんな意見が交わされました。当時は、森友学園の問題に関する財務省による検査院報告の改ざんが明らかになりまして、会計検査院のレーゾンデートルについて国民の議論が高まるさなかのことでありましたけれども、当時の委員会質疑において、財務省の改ざん問題に関しまして、岡村検査官候補者の答弁で、改ざんが見抜けなかったことについて、検査実施機関として、事務総局の長として大いに反省しております、再発防止策を講じてまいりたいと強い決意を表明したわけでありますけれども、検査担当者らによる改ざんの可能性について把握の徹底や、あるいは、検査の中核を担う課長級あるいは補佐役の職員、全職員を対象とした特別の研修を実施することなどにより効果的な再発防止策を講じると発言しておりました。
 そこで、就任後からこれまでに具体的にどのような対策を講じてきたのか、お伺いします。また、その効果や課題についてもお伺いしたいと思います。
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岡村肇#16
○参考人(岡村肇君) 御質問ありがとうございます。
 決裁文書の改ざんを見抜けなかったこと、これは本当に誠に遺憾に思っているところでございます。
 会計検査院として講じた再発防止策でございますが、まず、検査の実施に当たり収集した書類等の信頼性の確保について、全ての管理監督職員に対して研修を行いました。収集した書類等が会計経理等の事実を裏付け、検査上の判断の基礎とすべき信頼性を備えているかに留意するということの重要性を周知したものでございます。また、元検察官の弁護士の方を講師にお招きして講習会を実施するというようなこともいたしました。そして、今後も継続的に資料の信憑性の確保等を適切に行うことができるよう、研修体制の充実強化といたしまして、検査に当たる職員の能力開発に携わるスタッフを拡充しております。加えて、各階層の職員を対象とした研修のカリキュラムの見直しも行ったところでございます。
 このような取組を通じて、資料の信憑性の確保等を適切に行い、厳正に会計検査を実施するよう継続して取り組んでいるところでございます。
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石井章#17
○石井章君 当時、国民からは、検査院と内閣の関係性についても注目が集まりました。会計検査院の独立性についても強い疑念が生まれていたわけでありますけれども、岡村検査官候補者は、検査官に任ぜられるとしたならば、これまで会計検査に関する実務で培ってきた知見の経験を生かして、国民の会計検査院に対する期待に応えるべく全力を尽くして検査官の職責を果たしてまいると、そういう力強い決意を表明されておりますが、現在、当時の会計検査院に対する国民の失望、疑念は払拭されつつあると考えておりますか。
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岡村肇#18
○参考人(岡村肇君) 決裁文書の改ざんを見抜けなかったことについて、会計検査院に対し厳しい御批判をいただいたところでございます。このような事態を踏まえまして、先ほど申しました再発防止策を講じたところでございます。
 再びこのような疑念を抱かれることのないよう、一層気を引き締めて厳正な検査を行うことで、会計検査院に対する、独立した憲法上の機関、これは御指摘ございましたが、我々も本当に一番大事なことと思ってずっと努めてきたものでございます。そういった独立した憲法上の機関であることを自覚いたしまして、会計検査院に対する信頼が得られるように努めていきたいと考えているところでございます。
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石井章#19
○石井章君 当時、会計検査院の、森友学園の国有地売却問題では、会計検査院の検査結果報告書によって、国交省のごみ撤去費用の積算の曖昧さや、近財の、近畿財務局の売却の手続の不備に加えて、過大な支払等が明らかになりました。それまで政府は法令に基づいた適切な処理だと繰り返して理解を得ていたわけでございますが、それを覆す大きな根拠となったわけであります。私は、検査報告に一定の評価をしております。当時、他の野党幹部からも同様の声が上がっていたのも事実でございます。
 また、近年、検査院は、東京オリンピック・パラリンピックの費用について、大会組織委員会と東京都の公表予算の倍以上の二兆八千二百五十五億円が必要であると指摘をし、さらに、近年増加する災害対策事業に関しても幾つもの無駄や問題点を指摘するなど、顕著な実績を残されております。
 そして、二〇一八年の決算検査報告では、税の無駄遣いや制度改善への指摘は約一千二億三千万円以上にも上っております。中でも、私の地元であります茨城の日本原子力研究開発機構大洗研究所が、廃炉が決定しているにもかかわらずウランを購入して、約十億九千万円ものお金を無駄にしていたことも究明いただいております。
 このように、会計検査院の職員の皆さん、二〇〇八年の一月現在でありますが、千二百名の皆さんが、日々、各省庁、自治体へ出向いて多大な時間を費やして緻密な精査を行い、国民の血税による国家の予算が無駄に使われていないかを監視いただき国家国民に多大な貢献をいただいており、大変評価するものであります。
 しかし、これまで検査院の重責と実績についてメディアや国民からは余り注目されていないのではないかと私は感じております。会計検査院も、自らの役割、国家国民に貢献されていることをもう少し国民にアピールしていくべきではないかと考えておりますが、どうでしょうか。
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岡村肇#20
○参考人(岡村肇君) 私どもの報告について、大変今有り難い御評価をいただいたと思います。本当にありがとうございます。
 一方、検査活動について国民に分かりやすく伝える努力が必要ということは、御指摘のとおりと思っております。これまで、検査の結果につきましては、検査院の活動を分かりやすく記述した冊子、「会計検査のあらまし」というものを発行いたしましたり、ホームページによる情報発信も行っておりますが、これも、より分かりやすく充実したものとなるよう逐次改善を加えてきたところでございます。最近は、SNSも活用するなどして検査活動の説明に努めているところでございます。
 ただ、検査結果の説明については、正確性を期す余り、どうしても分かりにくい、難しいといったような御意見をいただくこともございます。適切でない会計経理について指摘、批判を行うという性格上、正確性をおろそかにすることはできませんが、正確性を損なわずにより分かりやすく国民にお伝えし、会計検査院の活動を国民の皆様によく知っていただくよう、引き続きこれらの努力が必要であると考えているところでございます。
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石井章#21
○石井章君 会計検査院は憲法九十条に保障されている独立した機関でありますので、組織として、企業や官公庁、そして政府でも、いろんな問題が顕在化するたびにその組織へのバッシングが必ず起きます。社会的責任を担う組織がその責任を問われるのは当然のことであります。しかし、歴史的にも不祥事や問題がなくなることは、これは決してなく、それは今でも連綿と続いているのも事実であります。
 そこで肝要なのは、問題があれば、それを隠さず原因を究明して、組織を再構築するなどの再発防止の手だてを講じて、これまでより、より良い組織へと変貌させることだと思います。岡村検査官には大いに期待をして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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田村まみ#22
○田村まみ君 無所属、国民民主党・新緑風会会派の田村まみでございます。
 今日は、早速、岡村参考人に御質問したいと思います。
 前期は初めて、実務側から、事務総長としてお仕事されていたところから、検査業務を指揮監督を受ける側から、受ける側の方に、立場が変わられました。その初任の期間で、同じ会計検査院を見るんですけれども、立場が事務側とその監督をする側というところで、改めて見えてきた課題がありますでしょうか。そしてまた、意思決定を行う側に行かれて、何か変わった認識だったりとか、変わった何か仕事の仕方というところがあるのであれば教えていただければというふうに思います。
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岡村肇#23
○参考人(岡村肇君) 御質問ありがとうございます。
 御指摘のとおり、私は、検査官に就任する前は事務総長として、検査官会議の指揮監督を仰ぎながら検査業務を実施いたしまして、検査報告事項案を作成して検査官会議に提案する立場で臨んでおりましたが、就任後は、事務総長の提案に係る検査報告事項案について意思決定を行う立場となったわけでございます。
 事務総局に勤務しておりましたときも、指摘する内容が客観的な事実、合理的な論理により組み立てられているか、国民の目線から見ても実質的に問題がある事態であるのかといったことを意識して仕事をしてきたところでございますけれども、検査官会議の一員となってからは、検査官会議の決定が会計検査院としての意思決定になるということでございますので、より一層公正かつ的確な判断を行うことの重さというものを感じているところでございます。
 また、事務総局出身の私としましては、検査官会議による事務総局に対する指揮監督が効率的、的確に行われるようにという点で貢献することが求められているのではないかと考えまして、そのように努めてきたところでございます。
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田村まみ#24
○田村まみ君 ありがとうございます。
 是非、その長い経験がおありということで、是非お伺いしたいことがあるんですけれども、現在、新型コロナウイルス感染症対策へ補正予算、予備費等々が積まれて今執行がされているんですけれども、ウイルスが未知のものということもあり、ただ、直ちに対応もしなければいけないということで、緊急性だとか不確実性の中で策定されて今執行されるという性質は否めないというふうに私自身も思っています。ただ、既に予算の執行率での進捗の悪さだったり、大幅に超えているとか不正受給の問題等々、もう既に課題が見えてきているということもあります。
 そこで、これまでも、もう自然災害や新型インフルエンザ等々の予測困難だった事業についても検査業務をされた経験踏まえて、この正確性と合規性は明確に検査はできるというふうに思うんですけれども、特にこの経済性、効率性、有効性を検査するに当たって、今回のこの新型コロナウイルス感染症対策に対する予算の執行について、それぞれどのように、どんな視点で検査していくのがいいかというふうに思われているかというのを是非御教授いただきたいと思います。
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岡村肇#25
○参考人(岡村肇君) 御指摘のとおり、近年では自然災害や感染症など事前に予測困難な事態が増えておりますので、それに対応するための予算については、緊急性と不確実性の中で作成、策定される場合があるものと思われます。新型コロナウイルス感染症対策についても、多額の補正予算が計上されているところでございます。
 会計検査院としては、執行された、今後執行される予算につきまして、合規性はもちろんのことでございますが、事業がより少ない費用で実施できないか、あるいは同じ費用で大きな成果が得られないかという経済性、効率性の観点、あるいは、事業が所期の目的を達成しているか、効果を上げているかという有効性の観点といった多角的な観点から検査を実施していくことになると思われます。
 会計検査院が検査を行うに当たって、この緊急の対応が求められる中でどれだけの対応が可能であったのかということには留意する必要があると考えているところでございます。緊急の対応が求められるため事前に精緻に検討していくことに限界がある、一方で、当局において事後の検証やそれを踏まえた見直しを行うということが重要になると考えられます。
 したがって、会計検査院といたしましては、一定の制約がある中であっても、事前にここまでは検討しておくべきであったと言えることは何かという点に着眼いたしますとともに、事前の検討が困難であるというものについては、執行開始後に適宜検証され、見直しが行われているかといった点に着眼して検査をしていくことになると考えております。
 検査に当たっては、各事業等の実施に緊急性が認められる、求められているということを留意するとともに、政府の取組方針や動向等を注視しつつ、状況に応じて機動的、弾力的に検査を行っていくことが必要であると考えております。
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田村まみ#26
○田村まみ君 ありがとうございます。
 是非、検査官として、検査の視点には正確性、合規性、経済性、効率性、有効性という言葉が必ず出てくるんですけれども、以前、岡村参考人が書かれていた社会的公正、公平性についてというところも、是非実務側の皆さんに共通理解として認識を持っていただいて検査に当たっていただくことが今回のこの不測の事態に対応するのに重要だというふうに思いますので、是非その指導の方をお願いしたいというふうに思います。
 そしてもう一つ、ちょっと時間も短いので、最後の質問になるかなというふうに思うので。
 新内閣では、IT、デジタル化の推進を、政府内での縦割りの打破などと銘打ってデジタル庁の発足の動きが出ていますけれども、しかしながら、過去には、住基ネットなどのシステムの整備をしたものがなかなか十分活用されず、継ぎはぎの、そのままマイナンバーの方へも活用されていると言いつつ、なかなかシステム導入についての反省すべき点は多かったと思いますし、それに伴う指摘も幾つか経年あったというふうに思います。
 このように、会計検査院での検査の結果が経年の累積課題としても見て取れることもあるというふうには思うんですけれども、この関連する新規事業があるといったときに、これまでの過去の似通った、関係するだろうという検査の結果について有効的に活用する方法がありましたら、是非、検査官として、せっかく力を入れて検査したり決めた内容なわけなので、どんなふうに使ってほしいか、それを教えていただきたいと思います。
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岡村肇#27
○参考人(岡村肇君) ITは既に社会の重要なインフラでありまして、政府も累次にわたり各種の計画を閣議決定して、IT関連施策を推進されてきております。会計検査院としても、重点的に検査に取り組む分野の一つとして、情報通信、ITをこの十数年掲げて検査に取り組んでまいりました。
 ITは技術の進歩のスピードが著しく、その検査には高い専門性を要するということがございますので、研修等によって調査官等の検査能力の向上を図るとともに、任期付職員として民間の実務経験者を採用するなどして、民間の視点やノウハウを活用して検査能力を高めるように努めてまいりました。
 過去に横断的に検査に取り組んだテーマといたしましては、電子申請等関係システム、あるいは政府共通業務システム、政府共通プラットフォーム、あるいは社会保障・税番号制度関連システムなどがございます。検査の結果としては、システムの導入に問題があるもの、システムの利活用が不足しているもの、セキュリティー対策が適切でないものなど、様々な事態が指摘をされております。問題が起こる背景としては、もちろん受注者側の問題もございますが、発注者側のスキルの不足からプロジェクト管理が十分に行えなかったり、あるいは関係者間の連携が取れていなかったりという場合も多いように思われます。
 政府のIT、デジタル化の推進に向けて会計検査院の検査結果が生かされるとしたら、大変有り難いことでございます。政府においても、CIO補佐官の設置でございますとか内閣官房によるITガバナンスの強化など、様々な取組をされていると承知しております。
 今後、更にデジタル化の推進が見込まれているところでもあり、会計検査院としても、引き続き、今申し上げたことに留意しながら、適切に検査をしてまいりたいと考えているところでございます。
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田村まみ#28
○田村まみ君 もう時間がないので、要望でお願いします。是非、もし就任されたときになんですけれども、先ほど来広報ということもよく話題になっておりますし、過去にもその話題になっておりました。私、ホームページを初めて目を皿のように見たときに、キッズページがありました。キッズページ、ただ漢字が平仮名になっているだけで、内容は何にも変わっていないんです。難しいんです。もう是非そこを改善していただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。
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倉林明子#29
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子でございます。
 学校法人森友学園問題に対する国有地売却の検査、これについて質問したいと思います。
 本院予算委員会の要請によりまして、異例の検査が実施されました。いわゆる平成三十年十一月報告の提出となったわけです。この特定事項検査で明らかになった事実は何だったのか、簡潔にお答えいただきたいのと、財務省が中心となって会計検査院まで欺くと、こんな行為をなぜ行ったのか、簡潔にお願いいたします。
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