総務委員会

2020-11-26 参議院 全268発言

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会議録情報#0
令和二年十一月二十六日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十五日
    辞任         補欠選任
     下野 六太君     新妻 秀規君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         浜田 昌良君
    理 事
                進藤金日子君
                堀井  巌君
                那谷屋正義君
                若松 謙維君
                片山虎之助君
    委 員
                石井 正弘君
                今井絵理子君
                片山さつき君
                滝波 宏文君
                柘植 芳文君
                二之湯 智君
                長谷川 岳君
                松下 新平君
                三浦  靖君
                山本 順三君
                小沢 雅仁君
                岸 真紀子君
                吉川 沙織君
                吉田 忠智君
                新妻 秀規君
                柳ヶ瀬裕文君
                小林 正夫君
                芳賀 道也君
                伊藤  岳君
   国務大臣
       総務大臣     武田 良太君
   副大臣
       総務副大臣    新谷 正義君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐藤 研資君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       奈良 俊哉君
       金融庁総合政策
       局参事官     田原 泰雅君
       総務省大臣官房
       長        原  邦彰君
       総務省大臣官房
       総括審議官    吉田 博史君
       総務省大臣官房
       地域力創造審議
       官        大村 慎一君
       総務省自治行政
       局長       高原  剛君
       総務省自治財政
       局長       内藤 尚志君
       総務省情報流通
       行政局長     秋本 芳徳君
       総務省情報流通
       行政局郵政行政
       部長       佐々木祐二君
       総務省総合通信
       基盤局長     竹内 芳明君
       財務省理財局次
       長        井口 裕之君
   参考人
       日本郵政株式会
       社取締役兼代表
       執行役社長    増田 寛也君
       日本郵政株式会
       社取締役     池田 憲人君
       日本郵政株式会
       社取締役     衣川 和秀君
       日本郵政株式会
       社取締役     千田 哲也君
       日本郵政株式会
       社専務執行役   谷垣 邦夫君
       日本郵政株式会
       社専務執行役   河本 泰彰君
       日本郵政株式会
       社常務執行役   諫山  親君
       日本放送協会会
       長        前田 晃伸君
       日本放送協会理
       事        松崎 和義君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○郵便法及び民間事業者による信書の送達に関す
 る法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────
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浜田昌良#1
○委員長(浜田昌良君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、下野六太君が委員を辞任され、その補欠として新妻秀規君が選任されました。
    ─────────────
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浜田昌良#2
○委員長(浜田昌良君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官奈良俊哉君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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浜田昌良#3
○委員長(浜田昌良君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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浜田昌良#4
○委員長(浜田昌良君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長増田寛也君外八名を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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浜田昌良#5
○委員長(浜田昌良君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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浜田昌良#6
○委員長(浜田昌良君) 郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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小沢雅仁#7
○小沢雅仁君 皆さん、おはようございます。立憲民主・社民の小沢雅仁でございます。
 まず、武田大臣、総務大臣御就任おめでとうございます。郵政事業の所管大臣として、今後もどうぞよろしくお願いをしたいと思います。
 また、今臨時国会から総務委員会に所属をさせていただくことになりました。郵政の大先輩である柘植先生からの御指導も重ねてお願いを申し上げたいと思います。
 まず初めに、どうしても申し上げなければならないことがございます。
 昨日の衆参の予算委員会が行われましたが、桜を見る会の前夜祭に関して、費用の総額の一部、九百十六万円を補填されていたことが判明をいたしました。安倍総理は、昨年の十一月から事実と異なる虚偽答弁を繰り返していたことになり、国会審議を軽視し、国民を欺く答弁を繰り返していたことに憤りを禁じ得ません。昨日の菅総理の答弁を聞いていると、立法府と行政府の信頼関係に関わる重大な問題であるという認識を全く感じられませんでした。
 安倍内閣の閣僚であった武田大臣の受け止めと国民に対する今後の説明責任について、まず大臣の考え方をお伺いしたいと思います。
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武田良太#8
○国務大臣(武田良太君) この個別の事案でありますし、我々としては実質的な調査権というのも持っていないわけでありますから、具体的な事実関係を承知する立場にないので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
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小沢雅仁#9
○小沢雅仁君 この問題は、安倍氏が首相として国会で答弁した以上、国会の場で説明する責任が私はあると思います。また、官房長官であった菅総理も疑惑に対する説明責任があるということをまず強く強く求めておきたいと思います。
 私は、郵政の労働組合の出身でございます。全逓信労働組合、日本郵政公社労働組合、日本郵政グループ労働組合と二十三年間専従役員を務め、昨年七月の参議院選挙で当選をさせていただきました。一九九七年の橋本行革会議、二〇〇五年の郵政選挙と、まさに政治に翻弄されてきた歴史を身をもって体験をしてまいりました。二〇〇七年の民営化以降、労使交渉を中心に会社の発展と社員の働きやすい環境づくりに全力で取り組んできたと自負をしております。
 しかし、その道のりは常に厳しい判断と苦悩の連続でありました。本日は、私自身が経験してきたことを踏まえ質疑に立たせていただきますが、私の大勢の仲間が参議院のインターネット審議中継でこの法案の質疑を見守っております。
 今日は、日本郵政グループ各社の社長の皆さんにもお越しをいただきました。大変ありがとうございます。このコロナ禍においても現場で汗して奮闘いただいている社員の厳しい声にしっかりと応えていただけるよう、経営者の皆さんに冒頭強く申し上げておきたいというふうに思います。
 グループ三社の株式上場から、十一月四日で丸五年を迎えました。その当日の新聞各社の評価は、「郵政 失態続き株価低迷」、「期待を裏切った上場郵政の五年間」など、私にとっては憤りの見出しであり、悔しいの一言であります。しかし、記事の内容は全く反論の余地もございません。
 二〇〇五年の郵政選挙のことを少し振り返りたいと思いますが、あのとき、小泉総理や竹中郵政民営化担当大臣の言葉を借りれば、郵政民営化が実現すれば競争原理が働き、もっとサービスが良くなると明言しておりました。また、当時の武部自民党幹事長が肝煎りで作った郵政民営化紙芝居、「あすなろ村の郵便局」では、郵便局はコンビニのようになり、山間、過疎地にも活気がよみがえり、国民生活はバラ色になると全国を回っておりました。与党の先生方、バラにもいろんな色がありますけれど、一体何色になったんでしょうか。
 郵政グループにとっても、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けて、郵便物が相当減少をしております。また、昨年来のかんぽ生命の不適切な営業問題やゆうちょ銀行の不正引き出し問題など、企業として多くの問題を抱えています。人口が減少し、デジタル化が進展する、そのような社会環境の変化に直面し、まさに創業以来最大の危機に直面していると私は受け止めております。
 武田総務大臣は、そうした郵政事業の厳しさを直視され、中長期的なユニバーサルサービスの維持を図りつつ、国民、利用者の利便性向上や地域社会への貢献を推進するための方策、すなわちデジタル時代における郵政事業の新たな方向性を見出していくことが喫緊の課題であるとの認識の下、デジタル時代における郵政事業の在り方に関する懇談会が大臣の下に設置され、検討がスタートしました。私も、まさにそのとおりだと思っております。日本郵政グループが利用者である国民にとって必要なユニバーサルサービスの提供を維持していくためには、持続可能な経営が図られるよう真剣に立て直していかなければならないと考えております。
 その上で、日本郵政の株式売却について財務省にお伺いをしたいと思います。
 昨日の日本郵政の株価は八百六円、ゆうちょ銀行は八百八十八円、かんぽ生命は千八百円です。この間の不祥事等で株価は大きく毀損し、日本郵政がゆうちょ銀行株式の約三兆円の減損損失を余儀なくされてきました。
 日本郵政の株式売却は復興財源に寄与することとなっており、あと一回の売却をもって約四兆円の復興財源を確保する予定になっておりますが、今後の売却の見通しについて財務省の具体的な考え方をお聞かせください。
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井口裕之#10
○政府参考人(井口裕之君) お答えいたします。
 今御質問ございました日本郵政株式につきましては、郵政民営化法上におきまして政府が保有する割合をできる限り早期に減ずるものとされておりまして、また、先生おっしゃいましたとおり、その売却収入につきましては、東日本大震災のいわゆる復興財源確保法に基づきまして令和九年度までの売却収入を復興財源に充てるということにされております。
 こうしたことを踏まえまして、日本郵政株式の売却時期につきましては、株式市場の動向や日本郵政の経営の状況等を注視しつつ検討してまいりたいと考えております。
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小沢雅仁#11
○小沢雅仁君 ありがとうございます。
 残りの一・三兆円を確保するには、日本郵政の株価が千百三十円程度になる必要があると報じられております。この株価の観点からも、日本郵政グループの信頼回復が急務であるということを強く申し上げておきたいというふうに思います。
 財務省の皆さんは御退席いただいて結構でございます。委員長のお取り計らいをお願いいたします。
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浜田昌良#12
○委員長(浜田昌良君) 財務省理財局井口次長、退席いただいて結構です。
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小沢雅仁#13
○小沢雅仁君 それでは、具体的な質問に入ってまいりたいというふうに思います。
 かんぽの営業問題がクローズアップされてから一年以上営業自粛を続けまして、お客様本位のサービスを提供し、お客様からの信頼を取り戻すことを誓って、十月五日にいわゆるおわび行脚という営業再開を開始いたしました。日頃から窓口に接し、お客様のために精いっぱい頑張っている日本郵便の渉外社員や窓口社員、かんぽの営業社員だけでなく、失われた信頼を一日も早く回復するためにも、経営陣が先頭に立って全社を挙げて信頼回復に注力しなければなりません。民営化からこの十三年間で、日本郵政の社長も増田社長で六人目となりました。これまで社長が交代するたびに経営方針が変わり、現場は翻弄されてまいりました。
 そこで、改めてお聞きしたいんですが、いかにして信頼回復を図っていくのか。従来も、少なくともお客様本位という方針を掲げておりました。では、なぜそれを実践できなかったのか。どんなに経営トップがお客様本位のサービスを提供し、お客様から信頼を取り戻すと訴えても、いわゆる企業風土や組織風土が変わらなければお客様本位は実現をしません。どのように取り組んでいくのか、グループ各社から説明をしていただきたいと思います。
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千田哲也#14
○参考人(千田哲也君) かんぽ生命の千田でございます。
 この度は、かんぽ商品の募集に係る問題に関しまして、お客様を始め多くの皆様に御心配と御迷惑をお掛けしておりますことを心よりおわび申し上げます。
 かんぽ生命におきましては、お客様の利益回復及び募集人調査を進めております。全社を挙げて業務改善計画に取り組むとともに、お客様への信頼回復活動を進めております。
 先生から御指摘いただきましたとおり、企業風土が変わらなければ真のお客様サービスの提供はできないという認識の下、経営の重要な柱の一つとして企業風土改革に取り組んでおります。そして、企業風土改革で何よりも重要なことは、経営陣に対する社員からの信頼回復であると考えております。そのためには、経営陣と社員とのコミュニケーションを改善していくこと、社員を守っていくという経営陣の姿勢を示し具体化していくこと、これが必要であると考えております。これに全力で取り組んでまいります。
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衣川和秀#15
○参考人(衣川和秀君) まずは、今回のかんぽ不適正募集問題につきまして、お客様に多大な御迷惑をお掛けしたことを改めておわびを申し上げたいと思います。
 先生御指摘のとおり、いま一度お客様から信頼される存在になるためには、企業風土、組織風土の改革が必須であると認識をしておりまして、当社におきましては、例えば各社社長の動画メッセージの配信など、本社幹部の声を直接フロントラインの社員に届ける施策、本社役員、部長などと郵便局社員がテーマごとに意見交換を行うフロントライン・セッション、それから本社社員等による郵便局訪問による社内コミュニケーションの充実、あるいは本社の仕事のやり方の改革などをこれまで実施してきておりまして、私自らもその都度郵便局訪問を行ってきたほか、これらの施策で郵便局からいただいた意見には目を通すなどしているところでございます。
 私自身、就任以来、風通しの良い会社にしたいという思いをいろんな機会を通じまして社内に対して伝えております。今後も、私自ら先頭に立ちまして、社員の声に積極的に耳を傾け、本社、支社、郵便局間の信頼関係構築に注力していくことで組織風土を改善し、会社全体でお客様本位のサービス提供を行っていけるよう取り組んでまいりたいと考えております。
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池田憲人#16
○参考人(池田憲人君) ゆうちょ銀行の池田でございます。
 まず、キャッシュレスサービスの不正利用によりお客様に御迷惑をお掛けしていることを深くおわび申し上げます。
 今回の事案を受け、真にお客様本位の業務運営を行っていけるよう、まずは日本郵政グループとして公表したお客様の信頼回復に向けた約束を社員一人一人が着実に実行してまいります。また、お客様本位のサービス改善を継続的に実践していくため設置をしましたサービス向上委員会、これは私が委員長となって、組織、文化、風土改革のための具体的な施策を積極的に議論し実行に移してまいります。
 今後も、経営理念であるお客様の声を明日への羅針盤とする最も身近で信頼される銀行を目指し、組織、文化、風土改革に全力で取り組んでまいります。
 以上でございます。
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増田寛也#17
○参考人(増田寛也君) 日本郵政の増田でございます。
 今回の不祥事を発生させてしまった要因の一つ、ただいま各社の社長からもお話ありましたが、お客様本位の企業風土、組織風土が徹底していないと、そして、そこでは会社の都合、個人の利益が優先されてしまったことによるものと、このように認識をいたしております。
 日本郵政グループの経営理念、これは以前の経営陣の下で作られた経営理念というものがございまして、その中では、お客様本位のサービスを提供し、地域のお客様の生活を支援し、お客様と社員の幸せを目指しますと、このように定められております。この精神がグループ社員全体に理解、浸透できていなかったということを今回また深く反省をいたしまして、日本郵政グループで働く全ての社員がこうした経営理念に基づく活動ができるように、本年七月でありますが、経営理念ハンドブックというものを作成、配付をいたしました。また、解説ビデオの方は、私もその解説をして、それで全社員研修に今努めているところであります。また、経営理念にひも付いたお客様の信頼回復に向けた約束というものを策定、公表いたしました。このようなことで、お客様本位の活動が実践できているかどうか、こちらをお客様に評価をしていただくという活動も今行っているところであります。
 また、私自身も、直接又はオンラインによって郵政グループの現場社員との意見交換会、それから特定テーマでグループの本社社員との意見交換会も定期的に実施をしておりますが、こうしたこと、それから各社の取組を併せまして、企業風土、組織風土として徹底されるよう引き続き強力に取り組んでまいりたいと、このように考えます。
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小沢雅仁#18
○小沢雅仁君 ありがとうございます。
 今のお話にもありましたが、十一月十三日に日本郵政グループ中期経営計画の基本的な考え方を公表されました。これは、来年五月の公表を目指して、グループ各社の社員の声を積極的に盛り込み、グループ全体で策定を進めていくとしております。お客様本位を徹底する、そして企業風土、組織風土を改革する、そのためには、まず現場の社員の声に耳を傾ける必要が、まさしく今おっしゃっていたとおりあるというふうに思います。しかし、これまではむしろ数字や結果を優先してきた推進と管理の在り方に間違いなく問題があったと思っております。
 実は、二〇一〇年の宅配便事業統合ということを行いましたが、準備が間に合わないという現場の声が経営陣に届かず大失敗した挙げ句、一千億円の赤字を計上しました。しかし、その当時の郵便事業会社の社長は、現場社員の不慣れがあったと現場に責任転嫁をいたしました。その後、債務超過になって郵便事業会社が倒産する危機があったことから、苦渋の決断で正社員の年間一時金を四・三月から三・〇月に引き下げて、社員の賃金を犠牲にして会社と雇用を守ってまいりました。まさしく経営責任を社員がかぶったのです。私は、その当時、交渉を担当しておりましたけれど、社員の怒りの声や怒りの目を私は生涯忘れることができません。
 つまり、このことは、中間管理機構を含めた経営推進の姿勢、体制に問題があったのではないかというふうに思っております。日本郵政グループ、巨大な企業でありますので、経営トップが現場の声を直接把握するということは非常に難しいことであります。したがって、組織的な立て直しを図らないと現場の声というものは経営陣の耳に届かないというふうに思っております。
 したがって、どのような仕組みで社員の声を盛り込むのか、具体的にどのように組織を変革していくのか、これもグループ各社から聞かせていただきたいと思います。
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千田哲也#19
○参考人(千田哲也君) お答えいたします。
 先生御指摘のとおりでございます。かんぽ商品の募集に係る問題の原因というのは、経営陣が社員の声を十分に把握できていなかったと、社員とのコミュニケーションが不十分であったと、こういうことが原因であるというふうに認識しております。
 かんぽ生命では、こういうことに対する改革といたしまして、私から月二回定期的なメッセージというものを発信をしております、社長通信と呼んでおります。それから、かんぽ目安箱というふうに呼んでおりますが、社員の改善意見に対して私が答えて、それをちゃんと実行していくという、そういう提案制度。それから、経営陣と社員との対話、これ役員ダイアログということで、全役員がウエブとか、それから訪問でやっております。それから、経営陣が郵便局にも訪問していく、郵便局社員との対話。こういうところを通じまして、社風改革、真摯に取り組んでいるところでございます。これをとにかく継続的に取り組んでいかなければいけないと思っております。
 経営陣と社員が一体となって働ける組織風土を実現してまいりたいというふうに考えております。
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衣川和秀#20
○参考人(衣川和秀君) 先生御指摘のとおりでございまして、郵便局社員の声あるいはその郵便局の実態を的確につかむということが非常に重要なことだというように認識をしております。
 そのための具体的な取組としまして、先ほども少し御紹介をさせていただきましたが、本社役員、部長等が郵便局の社員の皆さんと直接対話をするような機会を設ける、あるいは郵便局で起こっていることが的確に本社のそれぞれの組織に伝わるように、まずは本社の仕事のやり方、本社のマインドから変えていこうというような取組を実施をしております。
 さらには、私ども、定期的に支社長会議、私も出席をしておりますが、支社長会議を実施をしておりますが、支社長会議の中でもディスカッションの時間を増やしていこうということで、いろんな問題をみんなで率直に話し合っていこうというような取組をしておりまして、こういったことを通じまして社員の声に積極的に耳を傾け、本社、支社、郵便局の信頼関係の再構築に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
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池田憲人#21
○参考人(池田憲人君) お答えします。
 お客様と直接接している現場社員の声に耳を傾けることは、お客様本位の業務運営を実現するために大変重要なことであると認識しております。
 そのため、当行では、商品、サービスの改善などに関する社員からの前向きなアイデアを募集するための提案制度を設けているほか、本年九月から、社員の声を直接経営に生かしていくために、社長直通に御意見箱を設置しております。また、経営幹部が現場の生の声を直接聞くキャラバン等の施策も実施しております。こうした取組を強化していきたいと思っております。
 社員から寄せられた貴重な意見を積極的に経営に取り込み、お客様本位の業務運営につなげてまいりたいと思います。
 以上です。
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増田寛也#22
○参考人(増田寛也君) この日本郵政グループには、組織間の連携不足、そして上意下達の文化と、こういったものがこれまで存在していたと、このように認識をいたしております。
 ただいま各社の社長から申し上げましたような取組に加えまして、私どもでも、持ち株の方でも現場の社員の声に広く耳を傾け、経営に生かしていく必要があると考えて、本年七月に日本郵政グループとしての社長直通御意見箱というものを設置をいたしたところでございます。ここには、持ち株の社員のみならず郵便やゆうちょ、かんぽ、それぞれのグループ関係の社員が誰でも直接意見を寄せられることができるような仕組みにいたしました。既に三千件を超える意見がここに寄せられているといった状況がございます。
 今そうした寄せられた意見に対してお答えをお返しをしているということでございますが、こうしたところで寄せられた貴重な意見を経営に生かすということをしておりますほか、先般発表した中期経営計画の基本的な考え方の中でも、基本的な考え方につきましても、社員からの意見募集を行うなど現場の社員の声を経営に反映させる取組を行っているところでございます。
 そのほか、私自身もリモート等も活用しながら社員から直接意見を聞く機会等を持っているところでございまして、やはり委員御指摘のとおり、現場の意見というのが一番実態をよく反映している貴重なものだという、こういう考え方で今後も臨んでいきたいと、このように考えております。
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小沢雅仁#23
○小沢雅仁君 ありがとうございます。
 この間、かんぽの営業問題にかかわらず、日本郵政グループ各社は、社会環境の変化やお客様のニーズが多様化しているにもかかわらず営業社員へのプレッシャーを繰り返すなど、旧態依然の営業スタイルから脱却できませんでした。この間も様々な見直しを行ってまいりましたし、マネジメントの見直しも組織風土改革に入っているというふうに思います。しかし、日本郵政グループ各社は、階層的な組織マネジメントの下、縦割り的な組織運営が色濃く残り、都合の悪い事象等を覆い隠すような傾向があります。
 先ほども社長おっしゃっておりましたが、社員の信用が得られない会社にお客様の信頼は私は得られないと思っております。また、現在もこのかんぽ生命の不適正営業問題で様々な問題に波及し、会社や指導に当たった上司に対する不満や疑念が今も職場の中で渦巻いております。また、郵政事業を持続可能なものとしていくためには、先ほど来ありましたとおり、何としても上意下達の組織風土を変革しなければなりません。
 これまでも、私の経験値からいっても、組織風土や企業風土改革、風通しの良い職場をつくろうという掛け声が何回も行われましたが、結局実現できないまま、そのたんびに頓挫をしていたというのが私は実態であったというふうに思います。そして、現在の取り巻く厳しい環境や経営状況を踏まえても、本社の役員や本社の社員に創業以来の危機という緊張感があるとはとても思えません。
 現場の社員は何を信じていくのか、誰を信じていくのかという観点で捉えたときに、まさしく社長の皆さんが本気度を示さないと、現場に対して、社員に対して今度こそやるんだという本気度を示さないと、全く何も変わりません。
 改めて、この企業風土、組織改革に取り組んでいく各社経営陣の皆さんの本気度を是非この場で示していただきたいと思います。
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千田哲也#24
○参考人(千田哲也君) お答え申し上げます。
 先生から御指摘いただきました縦割り、そういう上意下達というものを改善していくためにはガバナンスというものを強化していくことが必要であるというふうに認識しております。
 具体的には、お客様の声や社員の声が正確に経営に伝わって、経営陣が各部と密接に連携を取りながら即座に対応していくと、それから、問題が発生したときには透明性を持って内外にちゃんと情報を出していくということ、それから、様々な情報から問題を検知するためのリスク感度を高めていくこと、こういうことを継続的に取り組んでいく必要があると考えております。
 企業風土改革で何よりも重要なことは、先ほども申し上げましたが、経営陣に対する社員からの信頼回復ということであると考えております。まさにESなくしてCSなし、すなわち社員が満足をして初めてお客様本位のサービスができるということを信条として、真にお客様本位の業務運営を実現してまいりたいと思います。
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衣川和秀#25
○参考人(衣川和秀君) 先ほども申し上げましたとおり、私自身、就任以来、風通しの良い会社にしたいというような思いを都度、社内に対して伝えておりまして、組織風土の改革は必須であるという、そういう認識でございます。
 一方で、全国に二万四千ございます郵便局に対しまして業務的な指示や周知を行うに当たりましては、本社あるいは十三の支社を通じてそれぞれの郵便局長等の管理者に伝達することが一定程度必要なものと考えておりますが、この際には、円滑な業務運営をしていくために、前段で社内で丁寧なコミュニケーションを取ることが重要でございまして、日頃の本社、支社、郵便局間の信頼関係が欠かせないものと考えてございます。
 そのため、他の組織風土改革の施策と併せ、本社の全社員が課題を認識し、自分のことと、自分の問題として捉えた上で、本社、支社、郵便局の相互理解を深めて、風通しの良い職場づくりをするため、本社の仕事の仕方の改革をやろうと、こういった取組もしているところでございます。
 次期中期経営計画におきましても組織風土改革を重要な柱として掲げているとおり、今後、更なる取組を実施し、抜本的な組織風土改革を実施してまいりたいと、このように考えてございます。
 以上でございます。
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池田憲人#26
○参考人(池田憲人君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、組織、文化、風土改革は極めて重要なテーマであります。そういうことを認識しております。そして、トップが率先して取り組んでいくことが重要と承知しております。
 そこで、お客様本位の業務運営を実現するために、四つほど先ほど来申し上げていることをもう一度整理して申し上げますと、一つは社長メッセージの定期的な発信、二つ目が私が参加するキャラバンなどによる社員からの生の声の収集、活用、三つ目が社長直通御意見箱等による社員の声の収集、活用、四番目に、四つ目に私が委員長となって主導しているサービス向上委員会での議論などを通じ、組織、文化、風土改革に精力的に取り組んでまいります。
 お客様からの信頼回復に向け、私を含め経営陣が先頭に立って、真にお客様本位の業務運営が行えるよう組織、文化、風土改革に取り組んでまいります。
 以上でございます。
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増田寛也#27
○参考人(増田寛也君) 改めて申し上げますが、風土改革、組織風土改革に向けてやらなければいけないことは何でも行うと、内部の力に加えて外部の力もお借りしながらも何でも行うと、このような覚悟でしっかりと臨んでいきたいと、このように思います。
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小沢雅仁#28
○小沢雅仁君 ありがとうございます。
 分社化に伴う会社間の壁がいまだに存在するのではないか。製販分離のビジネスモデルの下、相互に依存する関係であるにもかかわらず、自社の数字を優先する傾向が強いのではないか。ゆうちょ銀行、かんぽ生命からの手数料を重要な収入源としている日本郵便と、できるだけ低コストで金融商品を販売したいゆうちょ銀行、かんぽ生命の間には決定的な利益相反が存在をしております。その上でも、日本郵政が持ち株会社としての横串機能を発揮し、ガバナンスを強く発揮していくことが重要だと思っております。
 今後、リスク・アペタイト・フレームワークなどを導入し、ガバナンス機能を強化するというふうにしておりますけれど、具体的にグループガバメントをどのように強化するのか、日本郵政にお聞きしたいと思います。
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増田寛也#29
○参考人(増田寛也君) ただいま委員御指摘のとおり、今回の中期経営計画の基本的な考え方の中で、リスク・アペタイト・フレームワークの導入に取り組むと、このような記述をしたところでございます。
 このリスク・アペタイト・フレームワークとは、企業が事業戦略遂行のために取るリスク水準をあらかじめ定めて、そして、これをモニタリングする経営管理の枠組みでございますが、ゆうちょ銀行では既に導入しておりますし、かんぽ生命保険においても同様の考え方でありますが、ERMと、これは生保各社もこういったERMという形で同様の仕組みを導入している、かんぽの方でもこういったものを導入しているところでございます。
 こうしたフレームワークの導入を今考えているところでございますが、委員御指摘のように、いずれにしても当グループでは銀行業や生命保険業のほかに、郵便、物流、そして金融窓口、さらには不動産事業、そして今後、新規事業も戦略的に推進をしていくという非常に間口の広い事業をこれから進めていくということになりますので、これらを含めたグループ全体のリスク、リターンの向上などを考えていく。しかも、経営管理の高度化というものを実施をしていかなければいけませんので、そうした中ではグループガバナンスの強化、これは具体的にいろんなやり方ございますが、やはりこうしたトータルとしてのグループガバナンスの強化を進めていきたいと、このように考えております。
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