農林水産委員会

2020-12-03 参議院 全176発言

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会議録情報#0
令和二年十二月三日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月三日
    辞任         補欠選任
     高橋はるみ君     加田 裕之君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         上月 良祐君
    理 事
                堂故  茂君
                藤木 眞也君
                山田 修路君
                田名部匡代君
                紙  智子君
    委 員
                加田 裕之君
                高橋 克法君
                高橋はるみ君
                野村 哲郎君
                舞立 昇治君
                宮崎 雅夫君
                山田 俊男君
                石垣のりこ君
                郡司  彰君
                森 ゆうこ君
                河野 義博君
                熊野 正士君
                高橋 光男君
                石井 苗子君
                舟山 康江君
                須藤 元気君
   国務大臣
       農林水産大臣   野上浩太郎君
   副大臣
       外務副大臣    宇都 隆史君
       農林水産副大臣  宮内 秀樹君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       熊野 正士君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        笹口 裕二君
   政府参考人
       内閣府総合海洋
       政策推進事務局
       次長       田邊 靖夫君
       外務省大臣官房
       審議官      曽根 健孝君
       農林水産省生産
       局長       水田 正和君
       水産庁長官    山口 英彰君
       海上保安庁次長  石井 昌平君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特定水産動植物等の国内流通の適正化等に関す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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上月良祐#1
○委員長(上月良祐君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定水産動植物等の国内流通の適正化等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府総合海洋政策推進事務局次長田邊靖夫さん外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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上月良祐#2
○委員長(上月良祐君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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上月良祐#3
○委員長(上月良祐君) 特定水産動植物等の国内流通の適正化等に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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舞立昇治#4
○舞立昇治君 自由民主党の舞立昇治でございます。
 まずは、野上大臣、宮内副大臣、熊野政務官、私からも御就任のお祝いを申し上げたいと思います。その上で、自民党の水産部会長といたしまして早速質問に入ります。
 まず、この今回の水産流通適正化法案についてでございますが、近年、違法、無報告、無規制のいわゆるIUU漁業が多発する中、一昨日の十二月一日に施行された改正漁業法の中では、特定の水産動植物の採捕や違法漁獲物の授受を禁止するなど生産段階での違法漁獲の防止策を講じているところでございますが、IUU漁業の撲滅のためには、生産段階での規制に加え、その規制の網を逃れて取引される違法漁獲物が流通していかないように、そして、仮に流通してもその経路や違法漁獲した主体をきちんと捕捉できるように、輸出入品を含め流通面での規制強化が必要であるところ、本法案につきましては、生産から小売までの各流通過程における事業者間での情報伝達、取引記録の作成、保存、輸出入時の証明書添付の義務付け等の措置を講ずるものであり、平成三十年の水産改革の積み残しの課題の一つとして、生産から加工、流通、販売まで幅広い関係者との協議がようやく調い、成案を得たものとして私も賛成いたします。
 その上で、内容といたしましては、特定第一種や二種の水産動植物に関する魚種や指定基準あるいは届出番号や漁獲番号など、具体的なことは省令事項が多く、その考えについては、私、大体お聞きしておりますので特に取り上げませんが、今後、水政審等で議論されていくと思いますので、関係者と十分協議、理解を得ながら進めてほしいと思いますし、しっかり党の方にもホウレンソウしていただくよう申し入れたいと、こう思います。
 質問といたしましては、今回の制度の導入により、漁業者や漁協、卸、仲卸、加工、小売など実に多くの関係者が存在する中で、取引記録の作成や保存、漁獲番号の伝達、これらに対応した電子化など、一定のあるいは相当の事務経費負担が生じることになりますが、円滑な施行と適切な運営に向けて、これらの関係者に対する負担軽減策、支援策を十分に講じる必要があると考えますが、見解と対応方針を長官に伺います。
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山口英彰#5
○政府参考人(山口英彰君) お答えいたします。
 我が国の水産流通の実態につきましては、鮮度を重視した迅速な流通を可能とする必要がありますことから、産地と消費地においてそれぞれ市場が存在して、卸売業者や加工業者など多数の関係者が複層的に関与する複雑な流通構造になっております。また、市場ごとに独自の伝票で取引が行われる、こういった特徴があるわけでございます。このため、今回の制度構築により情報の伝達や取引記録の作成、保存の義務を新たに課した場合には関係者の間に一定の事務負担が生ずる可能性があると承知しているところでございます。
 こうした実情を踏まえ、現場での円滑な制度運用に向け、既存の伝票等の有効活用や電子的方法の導入など、現場の負担を大きくしない形での制度導入について、現場の実態をよく調査しながら、最大二年ございますこの準備期間を活用して検討を進め、負担の軽減が図られるような形での制度運用を実施していく所存でございます。
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舞立昇治#6
○舞立昇治君 ありがとうございます。
 今施行まで二年ありますが、二年はあっという間に過ぎてまいります。全国各地での丁寧できめ細かい周知の機会、そして予算面での支援を十分にお願いいたしたいと思います。
 次に、先ほどの、この今回の法案の実施によりまして漁業関係者には新たな負担が生じることを取り上げましたが、現在、昨年からの記録的不漁や新型コロナ問題等の影響で、大変水産関係者、厳しい経営状況に陥っているのは御承知のとおりです。
 これらの対応として、漁業者には様々な支援メニューが用意されておりますが、漁業者を支える、リードする漁協には、支援策はあるものの、十分とは言えないのが現状でございます。魚が揚がってこなければ、売れなければ、当然漁協経営は倒れてしまいます。全漁連の岸会長始め多くの漁協関係者からは、遊休資産の処分に係る支援など、漁協経営に対し真水による一層の支援を求める切実な声が上がっております。
 漁業者が生き残っても漁協が倒れれば水産業は成り立ちませんし、七十年ぶりの水産改革も、ましてや今回の流通適正化の取組も行うことはできないため、漁協への更なる効果的な支援策をいま一度早急に検討し、実行すべきと考えますが、長官から前向きな答弁をお願いします。
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山口英彰#7
○政府参考人(山口英彰君) お答えいたします。
 今般の水産改革において、漁協は、新たな資源管理の適切な実施を図りつつ、販売事業の強化等により漁業者の所得向上を実現するという重要な役割を担うことが期待されております。
 これまでも、漁協がその役割を果たしていくため、例えば資源管理や漁場環境の整備の面では、漁業者の自主的な資源管理の取組を推進する体制構築への支援や、藻場、干潟の保全等への支援を実施しております。また、販売事業については、生産、加工、流通、販売が連携して水産バリューチェーン全体で生産性を向上させる取組への支援や、浜の活力再生プランに位置付けられた産地市場の統廃合に必要な施設の整備等への支援を実施してきたところでございます。
 一方で、コロナ禍や不漁等の影響により、漁協の主たる事業である販売事業の取扱高や漁協が自ら営む漁業の水揚げ高が減少するなど、漁協の経営は厳しい状況にあるということは先生の御指摘があったところでございます。
 このため、今般の経済対策におきましては、販売事業のより一層の強化に向けて、市場機能の再編強化によりコスト削減や魚価の向上を目指すなど、前向きな取組を後押しする支援策についても検討しているところでございます。
 今後とも、漁協が現下の厳しい経営環境を克服し、将来にわたって水産改革の下でその役割を発揮できるよう、漁協系統や都道府県とも連携し、必要な支援策を実施してまいりたいと考えております。
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舞立昇治#8
○舞立昇治君 ありがとうございます。是非深掘りしていただきたいと思います。
 今の支援の検討状況ではいまだやはり水産庁と漁協との間に温度差を感じるところでございますので、何とかこの温度差をできる限り水産庁長官が前面に立ってなくしていただきまして、水産庁はここまでやってくれた、寄り添ってくれたと感謝されるように、漁協の窮状を踏まえ、引き続き最大限、この地財措置の検討も含めまして、いただきたいと思います。
 次に移りますが、先ほどは漁協、今度は漁業者の関係でございますが、漁業者にとって生命線でございますのが収入安定対策事業で、その財源が枯渇しかねない目下深刻な状況にあります。
 まずは、本年三月の本委員会での私の質問に対する江藤前大臣の答弁をかいつまんで引用しますと、「この段階において積立ぷらすを漁業者の方々が不安になるような方向で見直すようなことはあり得ないと私は思っております。私が思っているということは、起こらないということだと思っていただいていいと思います。それぐらいの覚悟を持って私はこの席には座らせていただいております。」、「今回のコロナも含めて、そして海の状況、」そして「水面の温度の変化も含めて極めて厳しい状況下にある日本の漁業、そして、おっしゃったように、いろんな経済連携協定や、それから漁業法の改正による漁獲割当てとか、いろんなことを皆様方にお願いしている。それから、漁場の管理、水源の管理もお願いしている。そういう中において、積立ぷらすについて、マイナスの方向で見直すというよりも、更に漁業者の方々に安心感を持っていただけるような方向で議論するのが今やるべきことだと私は考えております。」。
 この答弁、私は歴史に残る名答弁として感動したのでございますが、後任の野上大臣も同じ考えか、あるいはそれ以上に熱い思いを持たれているのかお伺いしますとともに、その上で、配付資料を御覧いただきたいと思いますが、平成二十九年度までは、この積立ぷらす、比較的安定して運営できておりましたが、本年度見ていただきますと、一次補正分を含めまして、昨年度の支出実績よりも少ない三百四十二億円しかない状態でございます。現在の不漁やコロナ不況による支払ペースだと、今月で基金はほぼ枯渇する見込みと伺っています。
 ついては、二次補正予算編成の際に政府全体で約束いただきましたが、本年度の不足分はぎりぎりまで予備費で補填いただき、そして、全くゼロというかマイナスからのスタートになる来年度分につきましては、今年コロナで大幅な不振に陥った養殖の多額な支払が見込まれるなど、本年度より来年度は更に多額の支払が予想されるため、三次補正と来年度当初でいかに多く漁業者が十分安心できる基金を積み立てられるかが焦点となります。
 当初予算では水産庁予算の大幅な予算増が余り期待できない中では、特に三次補正で大幅に積み増すことが必要と考えますが、大臣の決意をお伺いします。
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野上浩太郎#9
○国務大臣(野上浩太郎君) 今委員から御指摘がありましたとおり、近年、サケやサンマ、これはもう記録的な不漁になっております。私も連日、関係者の皆様、漁業者の皆様からもその厳しい状況、極めて厳しい状況、お聞きをしているところでございます。
 その結果、今御指摘のあったように積立ぷらす、国費分の払戻しにつきましては、昨年度は過去最高の約三百五十九億円になっております。さらに、本年度は新型コロナの影響によりまして魚価の低迷ですとか需要の減退から支払が更に増嵩傾向する状況にありまして、先生御指摘のあったこのような状況に今なっているわけでございまして、この積立ぷらすはこれまで以上にセーフティーネットとして重要な役割を担っているというふうに考えております。
 このため、令和二年度の第一次補正予算におきまして基金の積立て、積み増し等の措置を行ったところでありますが、本事業の実施に当たっては、今先生から様々御指摘がございましたが、コロナ禍も含めて大変厳しい状況にある今漁業者の状況でありますので、この皆様が安心して漁業に継続できるように、取り組むことができるように、現行の積立ぷらすによる支援に万全を期していきたいというふうに考えております。
 また、この予算についても、今このようなぎりぎりの状況になっておりますので、この予算を確保に向けて、円滑に事業が実施できるように、これも全力を尽くして予算を確保してまいりたいと考えております。
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舞立昇治#10
○舞立昇治君 ありがとうございます。
 江藤前大臣と同じ気持ちであるということが拝察できました。是非一歩も引かない姿勢で財政当局との交渉に当たっていただくようによろしくお願いいたします。
 その関係で、予算の関係でございますが、この本年度の三次補正、そして来年度の当初予算編成、本格化しておりますけれども、もちろん予算は必要額の積み上げの結果であり、最初から額ありきでないことは重々承知でございますが、二十年前までは当初だけで三兆四千億超あった農林水産予算が一兆円以上減った現状におきまして、先ほどの積立ぷらすの件を始め、水産関係予算、浜の再生や新型コロナへの対応、改正漁業法への対応、資源調査、管理への対応、成長産業化への対応、不漁や外国漁船の違法操業への対応、TPP等への対応、国土強靱化への対応、このままずっと三十分も話せますけれども、さらには今回の流通適正化法案の円滑な実施に向けた対応など課題山積の中、現在の予算水準では十分に対応できないと思うのは私だけではないと思います。
 この点、ここ二年は水産改革を実施していく上で水産関係予算は補正、当初合わせて何とか三千億円台を確保し全体の底上げが図られておりますが、昨年は三千五億円とぎりぎりでございましたのに対し、今年はコロナ禍も加わり昨年より多くの予算が必要とされるところ、また水産改革を進めていく上で、今関係者の間では三千億を超える数字が重要な指標の一つ、政府・与党の評価指標となっているところ、大臣始め水産庁には最大限御努力いただきたいと思いますが、補正、当初合わせて三千億を大幅に超える財源確保に向けて大臣の決意をお伺いします。
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野上浩太郎#11
○国務大臣(野上浩太郎君) 今お話あったとおり、令和三年度の水産関係の概算要求におきましては、改正漁業法に基づく水産政策の改革もございますので、様々、今委員がおっしゃったような新たな管理システム、水産業の成長産業化、競争力のある加工・流通構造の確立、水産基盤の整備、漁業機能の再編、集約化等々、所要の予算を要求しており、さらに、今般の経済対策においても、今の積立ぷらすを始めとする緊急に必要な事業等々も中心に今検討しているところであります。
 これを踏まえて、水産関係予算につきましては令和三年度当初と補正予算を合わせてこれ必要な額をしっかりと確保していかなければならないと思いますが、今先生からお話のあった本当にもう真摯な思い、切実な思いをしっかりと受け止めて、私も精いっぱいの努力を行ってまいりたいというふうに思います。
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舞立昇治#12
○舞立昇治君 大臣、強い決意、ありがとうございました。
 続きましては、ちょっと毛色を変えますが、スルメイカや甘エビ、カニ等の好漁場でございます大和堆周辺水域等における外国漁船の違法操業問題についてでございますが、本年三月の委員会でも取り上げましたが、今年更に、その後、深刻な事態が発生し、年二回目となる質問に真摯に対応いただきたいと思います。
 御承知のとおり、去る九月二十九日、本来我が国の排他的経済水域の中に、北朝鮮の公船が出現する事態が発生しました。その際、北朝鮮の船を退去させるどころか、我が国の漁船に対して移動を要請し、退避を余儀なくされた事案が発生しました。その際、すぐに問題解決されていればよかったのですが、不漁やコロナ不況から起死回生を図ろうとする漁業者の思いもむなしく、一か月にもわたり好漁場である海域で操業ができない事態が続いたことに、私は強く憤慨したところです。
 また、今回、北朝鮮の公船を盾にして、その背後で中国船とおぼしき漁船が漁をしまくっているという情報も耳にしました。危機のレベル、ステージがより深刻なものに変わったと判断しなければなりません。ましてや、水研機構の調査によれば、中国は日本の十倍ものスルメイカを漁獲しているといいます。許せない情報でございます。
 中国は、自国の管轄下にある漁船ではないとしらを切ってくると思いますが、今回、我が国が退避したことの足下を見て、今後も北朝鮮と結託し、日本のEEZにより深く分け入って侵入してくるおそれがあるところ、今回のような弱腰の対応を二度と繰り返してはならないと思いますが、今後の対応につきまして大臣の決意と覚悟をお伺いします。
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野上浩太郎#13
○国務大臣(野上浩太郎君) 本年九月二十九日に、大和堆西方の我が国排他的経済水域におきまして漁業取締り船が北朝鮮の公船を確認したことから、我が国漁船に対しまして一時的に一部水域からの移動を要請したところであり、その後、長期にわたったわけでありますが、安全確保のめどが立ったことから、十月二十八日から段階的に自粛要請を解除したところであります。
 今後の対応につきましては、関係省庁と協議をしました結果、大和堆西方の我が国排他的経済水域におきましても中国漁船や北朝鮮公船が出現したときであっても、我が国漁船の安全を確保しつつ操業を行えるよう、現場勢力である水産庁また海上保安庁が連携をして対応することといたし、特に北朝鮮公船は武器を有している可能性が排除されないわけですから、我が国漁船の安全確保につきましては、関係省庁間で連携をした行動を取って、万全を尽くしてまいりたいと考えております。
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舞立昇治#14
○舞立昇治君 ありがとうございます。
 今大臣がおっしゃっていただいたように、北朝鮮とか中国とか韓国とか我が国の経済水域に入ってくるというのは、もうそれは国益と国益、国と国との考えの話ですから、なかなかこの農林水産分野だけで対処できることではない。しかしながら、そういった事態があってもきちんと我が国のEEZで我が国の漁業者が安全に操業できることが重要でございまして、是非、同じような事態が起こったとしても、海保と連携してしっかりと漁業者が安全操業できるように頑張っていただきたいと思っております。
 もうこの先ほどの質問に関連しては、現在、外国漁船の違法操業により影響を受ける漁業者に対しまして、韓国・中国等外国漁船操業対策事業、いろいろと、また台湾にしてもロシアにしてもいろいろとありますけれども、外国漁船の投棄漁具等の回収や処分、監視活動や漁具、施設被害の復旧、減船などへの支援がなされているところでございますが、被害が長期化、深刻化し、さらには資源管理の実施や新型コロナの影響等を勘案しますと、従来の支援内容に加え、より逸失利益の補填という観点を重視し、一層の支援策の拡充が必要と考えますので、今日は答弁求めませんが、しっかりと対応いただきたいと思います。
 野上大臣は官房副長官等の要職を歴任され、すばらしいリーダーシップ、行動力、政治力をお持ちでございます。そのお力で様々な重要課題が少しでも前進するように、そして予算面では、補正を含め是非この農林水産予算全体の底上げを図り、是非最も少ない水産関係予算もきちんと措置していただきたいと思っております。
 以上、野上大臣だけに拝みたいことがまだまだ山ほどございますけれども、全ての水産関係者が安心して良い年を越せるように、引き続きコロナ対策や水産日本の復活に向け全力を尽くしていただくようお願いして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
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田名部匡代#15
○田名部匡代君 立憲民主党の田名部匡代です。今日はよろしくお願いいたします。
 まず、質問に入らせていただく前に、大臣に伺いたいと思います。
 報道等で元農林水産大臣吉川大臣の献金問題についていろいろと報じられているところでありますが、大臣も記事を御覧になっていると思いますが、まず大臣の受け止め、認識をお伺いしたいと思います。
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野上浩太郎#16
○国務大臣(野上浩太郎君) 御指摘の報道があったことは承知しておりますが、捜査活動に関することであり、コメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、本件につきましては、吉川元農林水産大臣から報道各社に対しまして、当局から説明を求められることがあれば、現在入院治療中ではありますが、誠実に対応させていただきますとのコメントが出されたと承知をいたしております。
 一般論として申し上げれば、政治家は自らの行動について説明責任を果たしていくことが求められているものと考えております。
 以上です。
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田名部匡代#17
○田名部匡代君 御本人がきちんと説明するのは当然のことでありますけれども、報道によりますと、この鶏卵業界、鶏卵生産販売大手のアキタフーズでありますけれど、この時期、家畜のストレスを減らす飼育方法、アニマルウエルフェアをめぐって国際機関、基準作りが進んでいたということでありまして、その中で、日本のケージ飼育に否定的な基準案が示されるまさに世界的潮流に反して、厳しくしないように、これ便宜供与を要求したのではないかと。その献金を渡した側の方は現金提供を認めて、渡してはいけない違法性があるお金だと分かっていたというように説明をされていると新聞報道ではあります。これ、まさにそうした要求があった中でその要求が政策に反映されていたのではないかという懸念があるわけですが、大臣、いかがでしょう。
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野上浩太郎#18
○国務大臣(野上浩太郎君) まさに、御指摘の点、捜査活動に関することでありますのでコメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、農水省としても、その捜査活動に関することにつきましては、協力要請があれば適切に対応してまいりたいというふうに考えております。ヤジ
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田名部匡代#19
○田名部匡代君 今も話がありましたけれども、政策がねじ曲げられたのではないかという懸念があるということで、大臣、これはそういった事実があったのかなかったのか、農林水産省の中できちんと検証するべきだと思うので、大臣にそのことをやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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野上浩太郎#20
○国務大臣(野上浩太郎君) まさにその点につきましては捜査に関わる点につきますので、協力要請があれば適切に対応してまいりたいと思いますが、御指摘の政策についての判断については妥当なものと認識をしておりまして、それぞれ政策についてはしっかりと説明をしてまいりたいと考えております。
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田名部匡代#21
○田名部匡代君 しっかり調査をしていただきたいということを強く申し上げて、質問に入らせていただきたいと思います。
 まず、今回提出された法案の中身に触れる前に、改正漁業法について伺いたいと思います。
 随分と当時も委員会で激論があったなというふうに思っていますけれども、七十年ぶりに改革が行われた、特に水産資源の管理強化であるとか民間資本の導入促進、こういったことが柱の法案でありました。一日からスタートしたわけでありますけれども、現場からは様々な声が聞こえています。当然、もちろん期待する声もありますけれども、不安の声もある。また、まだよく分からないという声もあるわけですけれども、このときに附帯決議も盛り込まれ、衆議院の附帯決議盛り込まれましたけれど、特に法案にある資源管理の強化について、船ごとに漁獲量を割り当てることとなったわけなんですけれど、漁獲可能量、漁獲割当ての設定等に当たっては、漁業者及び漁業者団体の意見を十分かつ丁寧に聴き、現場の実態を反映することが求められました。また加えて、漁獲割当ての沿岸漁業の導入については、多種多様な資源を漁獲対象としている特性を十分に踏まえて、資源評価の精度向上、管理手法の確立、また漁業経営への影響緩和策の充実等万全の体制が整うまで慎重を期すことも決議をされたわけであります。
 こうした七十年ぶりの大改革がスタートして、これはきちんと現場に周知されているのかということ、これ密漁の罰則も強化されたわけでありますし、これが広く周知されているのかということと、附帯決議に盛り込まれた内容についてどのように取り組んでこられたのかということをまず長官にお伺いしたいと思います。
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山口英彰#22
○政府参考人(山口英彰君) お答えいたします。
 今先生から御指摘がございましたように、改正漁業法につきましては、ちょうど二年前に法案の成立をさせていただきまして、本年十二月一日から施行ということになっております。
 改正漁業法の内容につきましては、この資源管理、新たな資源管理のシステムを導入するなり、また沿岸漁場の漁場利用の在り方についての見直しをするなり行っておりますところでございまして、本法案との関係におきましては、密漁対策について、全国で組織的かつ悪質な密漁の対象となっておりますナマコ、アワビ等の特定水産動植物について採捕禁止違反の罪を新設して、三年以下の懲役又は三千万円以下の罰金の刑を科すなど強化をしたところでございまして、浜辺で違法に採捕した場合にも罰則の対象となることでございます。
 このような改正内容につきましては、浜の利用者からの求めに応じたものも含めまして、水産庁職員が現場に出向く形で三百回以上にわたる説明を行ってきたところでございます。
 この中で、特に密漁の関係につきましては、これは広く一般を対象にする必要がございましたので、水産庁ホームページに密漁対策のコーナーを新設したところでございます。また、アニメとコラボいたしまして、遊漁者向けのパンフレットの作成をし、また沿岸密漁対策のパンフレット、ポスター、クリアファイルの作成や配布をしております。さらに、遊漁者の皆さんがよく読まれる釣りの新聞や雑誌、またテレビ番組等を通じた啓発を行うなど、国民に幅広く周知が図られるよう行っているところでございます。
 なお、今お話がございました改正漁業法による漁獲可能量の設定等に当たっての漁業者や団体の意見を聴くというお話、附帯決議の内容でございます。これについては、先ほど申しましたように、改正漁業法の内容等については三百回以上の説明会を行い、周知を図ってきたところでございますが、実際にTAC魚種の漁獲可能量を設定する、こういう手続を今進めているところでございます。
 法施行後から開始する漁期から新たな管理を開始することになっておりまして、特に現行のTAC魚種、八種、八魚種ございましたが、これについては、既に資源管理方針に関する検討会、いわゆるステークホルダー会合と呼んでおりますが、これを実際に開催いたしまして、現場の漁業者の意見を十分に聞きながら、理解を得ながら一歩一歩進めているところでございます。一つの魚種当たり大体二日から三日会議を開催いたしておりまして、かつ一回の会議でまだ御了解が得られない場合は二回開催するという形で、丁寧な説明をしているところでございます。
 これに加えまして、これから新たなTAC対象魚種の検討をしていかなければいけないわけでございますが、これについては、水産政策審議会の下に専門家や漁業者も参加した新たな部会を設けまして、資源評価結果や水産庁が検討している内容について報告し、また水産資源の特性や採捕の実態、漁業現場の感覚など幅広い範囲での意見交換を行い、論点や意見を整理することとしております。
 さらに、こういった公式の会合とは別に、漁業者等の要望に応じまして浜ごとの説明会についても引き続き行うこととしておりまして、漁業者の理解と協力を得た上で検討を進めていきたいと考えております。
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田名部匡代#23
○田名部匡代君 長官、丁寧な御説明、ありがとうございました。
 今の罰則強化のことについては、まさにレジャー客なんかが、何というか、レジャー感覚で密漁なんかをして個人用に捕っちゃうようなことも罰則の対象になりかねませんので、広く周知をしていただきたいというふうに思っていますし、また新たな資源管理適用する場合でありますけれど、漁獲量が減少した理由が乱獲なのか、それとも温暖化等の環境の変動によるものなのかというのは、きちんと具体的なデータを示して現場にも説明をする必要があると思いますし、本当に漁獲量の制限をしなければほかに方法がないという状況なのか、そうでなければ持続的な水産資源を維持できないのかという、そういうことを様々今丁寧にやっていらっしゃるということでしたので、これからも引き続き現場と丁寧にやり取りをして情報共有をしていただきたいというふうに思っています。
 それでは、法案、提出された法案について伺いますが、長官、通告をさせていただき、そしていろいろとレクも受けさせていただきました。質問の順番やら中身が多少いろいろ変わっているかもしれませんが、長官なら何を聞いても答弁書がなくてもお答えできると思いますので、しっかりと御対応をお願いしたいと思います。悪気はございませんので、ごめんなさい。
 法案の第一条、基本的なことから伺いたいと思います。
 本法案の役割、目的は、国内流通や輸出入の適正化を図ることで違法漁業の抑止、また水産資源の持続的な利用に寄与することであって、これらによって漁業や関連産業の健全な発展に資することというふうになっております。非常に重要なことだと思っております。ただ、これだけではなくて、併せて漁獲割当て、また秩序ある漁業操業の確保であるとか栽培漁業の振興など、総合的な政策を展開する必要があるというふうに思っております。
 今回、検討会を通じて、非常に何度もその検討会を重ねて意見を聞いて、丁寧に進めてこられたのかなという感想は持ちました。これが成立した場合、実施についても、実態を踏まえて慎重かつ丁寧な進め方が求められていると思っています。
 各現場の理解なくして法案の本来の目的は達成できないというふうに思っておりますので、まずは大臣、政府の基本的な対応方針、考え方について伺いたいと思います。
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野上浩太郎#24
○国務大臣(野上浩太郎君) お答え申し上げます。
 近年、違法漁獲が多発をしておりまして、改正漁業法の中では、生産段階、この漁獲をする段階における違法漁獲の防止に対応してまいりましたが、この違法漁獲はこの漁獲物を正規流通に乗せて利益を得るために行われますので、改正漁業法の実効性、これを担保するためにも、併せて流通段階で違法漁獲物の流通防止も必要となってまいります。これが、違法漁獲物が流通しますと、適正な漁業者の経営も圧迫するということにもつながりますし、この流通を防止することが必要であります。
 また一方で、国際社会においてもIUU漁業撲滅の実行が求められておりますので、海外の違法漁獲物の流入を阻止するためにも、この改正は必要ということであります。これらを踏まえまして、事業間における情報の伝達、あるいは取引記録の作成、保存、輸出入時の証明書添付の義務付け等を図ってまいらなければなりません。
 そして、その法案の検討に当たりましては、先ほど長官からも御説明申し上げましたが、関係者も参画する検討会、七回を開催をして幅広い議論が行われてきたところでありますが、今後、この魚種の指定ですとかあるいは制度運用につきましても、施行まで二年間、最大あるということになりますので、この間にできる限り丁寧に説明を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
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田名部匡代#25
○田名部匡代君 是非そのようにお願いをしたいと思います。
 私も平成三十年三月の委員会で密漁、違法操業への対応について取り上げたことがあるのですけれど、先ほど申し上げたようにレジャー感覚というのもあるんですが、もう非常に悪質な密漁がある。
 青森県の下北半島、むつ市川内町の漁協の話なんですが、これ地元の東奥日報という新聞の記事にあったんですけれど、暴力団による密漁で被害額は何と総額約二億円と推定される組織的なナマコの密漁がありました。このケースでは、まあほかもそうかもしれませんが、ダイバー役にボート操縦役にボートへの積み上げ役、箱詰め役、運搬役、さらには買取り業者まで加担をしていて、その業者が干しナマコに加工して中国に流していたということで、まさにこういう本当に悪質。漁業者、現場にとっては非常に大きな問題であるにもかかわらず、刑が軽くて罰金も安いと、今までであれば。ローリスク・ハイリターンなため、本当にこの売りさばけない仕組みをきちんとつくるということが強く求められていました。ですから、新たな法律でこういうことがしっかりと、何というか、流通段階で止められる、こういう仕組みができていけばいいなというふうに期待をしている一人であります。
 今般、この法律に基づいて規制対象となるのはナマコとアワビというふうにお伺いをしています。ほかにも、シラスウナギであるとかイセエビ、サザエ、ウニなども考えられますし、そういったものが密漁されているという報道もあります。
 今回その対象になる魚種についての考え方と、今後追加される場合にどういう手続で決定をしていくことになるのか、教えてください。
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山口英彰#26
○政府参考人(山口英彰君) お答えいたします。
 今先生から御指摘がございましたように、本法律では、違法な漁獲での漁獲物が、その生産段階での罰則は改正漁業法の中で罰金を大幅に引き上げまして、最高刑は三年以下の懲役又は三千万円以下の罰金ということで、指定された水産動植物についてはその対象となるということでございます。具体的には、そちらの対象はアワビやナマコ、あと、三年後からでございますが、シラスウナギも対象にするということになっているところでございます。
 一方、今回のこの水産流通適正化法案の中では、国内で漁獲される水産物については特定第一種水産動植物という形で指定をするということになっておりまして、この指定の考え方としましては、漁業関係法令違反の件数が多いということ、また生産額が大きく容易に流通過程に混入しやすいということ、また漁獲量が減少していることといった基準で、違法かつ過剰な採捕が行われるリスクを勘案して対象魚種を指定することを考えているところでございます。
 一方で、我が国の水産流通の現状は、鮮度を重視した迅速な流通を可能とするために産地と消費地に市場が存在しておりまして、多数の関係者が複層的に関与する複雑な流通構造になっているということ、また、市場ごとに独自の伝票で取引が行われているため、情報の伝達や取引記録の作成、保存の義務を新たに課した場合には関係者間の事務手続に一定の負担が生ずるということが起こるわけでございます。
 こういったことを踏まえて、リスクベースの観点及び実行可能性の観点を加味し、ナマコ、アワビを指定することを今想定しているところでございます。
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田名部匡代#27
○田名部匡代君 いや、今申し上げたように、サザエやウニやシラスウナギやエビだとかというのは、既にこれは非常に多額な被害額で報道で取り上げられたりしているんですね。これ、海上保安庁の取締りで減少にあるものの、アワビやサザエなどを含めた被害総額は年間三億円、こういうことを考えると、この現段階でナマコやアワビだけで十分なのかなということ、まあこれからいろいろ検討されていくんでしょうけれど、そのときにどういう基準で、これだけの被害額が報告がある中でどういう基準でやっていくのかということをちょっと、手続的なことを教えていただきたいんです。
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山口英彰#28
○政府参考人(山口英彰君) お答えいたします。
 今答弁申し上げましたのは、当方で今考えておる指定の基準という、指定の考え方でございます。
 具体的な魚種の指定に当たりましては、学識経験者や生産・加工・流通団体、さらにNGOなども参加いたしました実務関係者による検討会での議論を行っていただくということを考えております。そういった場の中で指定の基準等についても考え方をまとめていただき、その上で、水産政策審議会の諮問も得て、省令で具体的な指定をしていくと、こういう手続を取りたいと思っております。
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田名部匡代#29
○田名部匡代君 ありがとうございました。こういったことも丁寧に行っていただきたいというふうに思います。
 特定第二種水産動植物等は、外国の政府機関により発行された適正漁獲の証明書などがないと輸入することができないとされていますけれども、WTO協定の内外無差別の原則との整合性に問題はないのか、原則は満たされているとお考えなのか、お答えください。
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