文部科学委員会

2021-04-14 衆議院 全130発言

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会議録情報#0
令和三年四月十四日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 左藤  章君
   理事 青山 周平君 理事 池田 佳隆君
   理事 小渕 優子君 理事 神山 佐市君
   理事 原田 憲治君 理事 牧  義夫君
   理事 浮島 智子君
      安藤  裕君    石川 昭政君
      岩田 和親君    上杉謙太郎君
      尾身 朝子君    大串 正樹君
      佐藤 明男君    櫻田 義孝君
      繁本  護君    柴山 昌彦君
      谷川 弥一君    中村 裕之君
      根本 幸典君    馳   浩君
      深澤 陽一君    福井  照君
      古田 圭一君    三谷 英弘君
      村井 英樹君   山本ともひろ君
      吉良 州司君    櫻井  周君
      下条 みつ君    寺田  学君
      中川 正春君    山内 康一君
      吉川  元君    笠  浩史君
      古屋 範子君    鰐淵 洋子君
      畑野 君枝君    藤田 文武君
      白須賀貴樹君
    …………………………………
   文部科学大臣       萩生田光一君
   国務大臣
   (東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当)       丸川 珠代君
   文部科学副大臣      高橋ひなこ君
   文部科学副大臣      丹羽 秀樹君
   厚生労働副大臣     三原じゅん子君
   文部科学大臣政務官    鰐淵 洋子君
   文部科学大臣政務官
   兼内閣府大臣政務官    三谷 英弘君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  伊吹 英明君
   政府参考人
   (内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官)            覺道 崇文君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房学習基盤審議官)       塩見みづ枝君
   政府参考人
   (文部科学省総合教育政策局長)          義本 博司君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          瀧本  寛君
   政府参考人
   (文部科学省科学技術・学術政策局長)       板倉 康洋君
   政府参考人
   (文部科学省研究振興局長)            杉野  剛君
   政府参考人
   (文部科学省研究開発局長)            生川 浩史君
   政府参考人
   (文化庁次長)      矢野 和彦君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           小林 高明君
   文部科学委員会専門員   但野  智君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十四日
 辞任         補欠選任
  上杉謙太郎君     深澤 陽一君
  船田  元君     佐藤 明男君
  山本ともひろ君    岩田 和親君
  谷田川 元君     櫻井  周君
同日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     山本ともひろ君
  佐藤 明男君     船田  元君
  深澤 陽一君     上杉謙太郎君
  櫻井  周君     谷田川 元君
    ―――――――――――――
四月十三日
 国立大学法人法の一部を改正する法律案(内閣提出第四四号)
同月八日
 教育費負担の公私間格差をなくし、子供たちに行き届いた教育を求める私学助成に関する請願(うえの賢一郎君紹介)(第六四二号)
 同(藤原崇君紹介)(第六四三号)
 同(大野敬太郎君紹介)(第七二一号)
 同(矢上雅義君紹介)(第七七八号)
 同(繁本護君紹介)(第八〇三号)
 特別支援学校の設置基準策定に関する請願(下条みつ君紹介)(第六四四号)
 同(山内康一君紹介)(第七三四号)
 同(白石洋一君紹介)(第七八〇号)
 国の責任による三十五人以下学級の前進、教職員定数増、教育無償化、教育条件の改善に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第七二二号)
 同(笠井亮君紹介)(第七二三号)
 同(穀田恵二君紹介)(第七二四号)
 同(志位和夫君紹介)(第七二五号)
 同(清水忠史君紹介)(第七二六号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第七二七号)
 同(田村貴昭君紹介)(第七二八号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第七二九号)
 同(畑野君枝君紹介)(第七三〇号)
 同(藤野保史君紹介)(第七三一号)
 同(宮本徹君紹介)(第七三二号)
 同(本村伸子君紹介)(第七三三号)
 同(吉田統彦君紹介)(第七七九号)
 共に生きる社会を目指して障害者権利条約が規定するインクルーシブ教育の実現を求めることに関する請願(手塚仁雄君紹介)(第七八一号)
 全ての私立学校に正規の養護教諭を配置し、子供の命と健康が守られる教育条件を求めることに関する請願(近藤昭一君紹介)(第八〇四号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 国立大学法人法の一部を改正する法律案(内閣提出第四四号)
 文部科学行政の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
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左藤章#1
○左藤委員長 これより会議を開きます。
 文部科学行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官伊吹英明君、内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官覺道崇文君、文部科学省大臣官房学習基盤審議官塩見みづ枝君、総合教育政策局長義本博司君、初等中等教育局長瀧本寛君、科学技術・学術政策局長板倉康洋君、研究振興局長杉野剛君、研究開発局長生川浩史君、文化庁次長矢野和彦君及び厚生労働省大臣官房審議官小林高明君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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左藤章#2
○左藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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左藤章#3
○左藤委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。吉川元君。
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吉川元#4
○吉川(元)委員 おはようございます。立憲民主党の吉川元です。
 今日は、一般質疑ということでありますので、以前から問題関心を持っておりましたGIGAスクール、ICTの活用の点について質問をしたいというふうに思います。
 今、デジタル社会ということで、あらゆる場面でデジタル、デジタルというようなことが言われております。デジタルをやれば何でも解決するかのごとき言説が流布されておりますが、実態として果たしてそうなのかということは、私は疑問に思わざるを得ません。
 例えば、コロナ対応を見ておりましても、昨年の今頃、もうちょっと後かな、HER―SYSというシステムがありました。これもなかなかうまく機能しない。その後、接触確認アプリのCOCOAも、これはとんでもないミスが出てきている。今、コロナのワクチン接種がスタートしております。その接種の管理について、V―SYS、そういうまた新たなデジタルのシステムを入れておりますけれども、ここでも早速不具合が出ている。今、V―SYSに関しては、都道府県が自らの県で何人が接種を終えたのかが見られなくなっている、こういう不具合が大量に発生をしております。
 何か非常に、政府を見ておりますと、デジタルをやれば何でもうまくいくんだ、もうこれは一種のイデオロギーじゃないのか、宗教がかっているんじゃないかというふうにも私は思わざるを得ません。
 それが今、教育の世界で、少しずつデジタル化ということで入ってきて、そして、さらに今、加速度的にそのデジタル化が進もうとしておりますが、非常に危惧する点がございますので、その点について少し質問させていただきたいというふうに思います。
 前々回のこの委員会でも同僚議員が同様の質問をされておられましたが、問題意識は全く私も同じであります。
 まずお聞きしたいのは、中教審の一月の答申ですけれども、その中で、デジタル教科書の今後の在り方等に関する検討会議の中間まとめ、ICTは個別最適な学びと協働的な学びを充実させるために不可欠だ、こういう記述がされているわけです。
 ちょっと私自身、よく理解できないんですけれども、なぜICTを全面的に活用しなければ個別最適な学びや協働的な学びができないのか。不可欠と言う以上、なければできないということを言い換えているに過ぎませんから、この点、非常に私自身は、これはちょっと言い過ぎなんじゃないかというふうに思わざるを得ないんですけれども、なぜICTを使わないと個別最適な学びや協働的な学びができないというふうに言えるのか。この点、いかがでしょう。
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萩生田光一#5
○萩生田国務大臣 ICTは、学びにおける時間、空間などの制約を取り払うとともに、子供たちの多様なニーズに対応した学習の可能性を広げるものであり、職場や家庭など、社会のあらゆる場所でICT活用が日常的なものとなる中、子供たちにとっても、ICT端末等を、鉛筆やノートと同様、ツールの一つとして取り入れ、学習や日常生活の場面において積極的に活用していくことが重要と考えております。
 このため、文科省としては、ICT端末などの積極的な活用を通じて、教師が一人一人の反応や考えを即時に把握しながらきめ細かな指導を行うこと、一人一人の習熟の程度に応じて学習を進めること、遠隔地や海外との交流などを通じて多様な意見や考えに触れ、協働して学習に取り組むことなどを効果的に行えるように、GIGAスクール構想に基づき、一人一台端末環境の整備を推進してまいりました。
 今後とも、これまでの教育実践とICTのベストミックスを図りながら、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びの実現を目指してまいりたいと思いますが、先生の御懸念は私も共有しておりまして、とはいうものの、ICT至上主義、ICT万能主義に陥ってはならないと思います。
 いつも申し上げていますけれども、これはあくまでツールであって、学校現場は教員の皆さんの力に依存するところが大きくございますので、やはり対面で、肌感覚で生徒児童と接していくことの大切さというのも同時に守っていかなきゃならないと思っていますので、この辺は、全てをデジタルに代替すればバラ色の学校現場が待っているみたいな幻想を抱くことなく、現実に合わせて、いつも申し上げているように、一歩一歩前に進んでいきたいなと思っております。
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吉川元#6
○吉川(元)委員 最後に大臣が言われたことは、全く同感であります。ならば、なぜ中教審の答申でここまで踏み込んだ、不可欠であるとまで書かなければいけないのかというのは非常に疑問であります。
 今大臣が答弁の中で言われた、例えば、問題を解いてもらう、そのときに教師が即座に反応する、ICTがなくてもやっていますよ。というか、逆に、問題を出して、子供たち、教室を眺めて、どの子がどういう表情をしながら問題を解いているのか、それを見る方が教育にとってはプラスです。そのときに教員は、じゃ、タブレットを見ているんですか、ああ、この子はできた、この子はできていないと。これじゃ逆効果だというふうに私は言わざるを得ないというふうに思います。
 そこで、少し細かな点について、まあ、細かくもないんですが、聞いていきたいというふうに思います。
 このICT教育の推進に当たって、学習履歴、スタディーログ、横文字が皆さん好きですからすぐ横文字にするんですが、スタディーログなどの教育データの活用の重要性、これが中教審答申でも指摘をされております。
 このスタディーログを含めた教育データ、これはどのような情報を記録、蓄積していこうと考えているのか、お答えください。
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義本博司#7
○義本政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘の教育データ、スタディーログという用語につきましては、定まった定義があるわけではございませんけれども、一般に認識されているものとしましては、学習者の学習履歴等をデジタル記録をするものであると認識しております。
 指導要録のように省令により記録を定められているものもございますけれども、どのようなデータを記録、蓄積するかにつきましては、紙の記録と同様に、学校設置者や学校によって異なるものと理解しております。
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吉川元#8
○吉川(元)委員 学校設置者や学校ごとに異なるということですけれども、もちろん成績等々については記録をされるんだろうというふうに思いますし、また、例えば出欠状況でありますとか、あるいは、当然、家庭環境等々も情報として学校に蓄積をされていくわけであります。
 こうしたものも記録、蓄積される対象になり得るということなんでしょうか。
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義本博司#9
○義本政府参考人 お答えいたします。
 教育データにつきましては、各学校設置者、学校によりますけれども、委員御指摘のように、例えば、指導要録のように学籍ですとか指導の状況を記録した書類、これは教員が記録するものでございますけれども、そういうものもデジタル化されればそのデータの対象になります。
 どのような主体が記録するかにつきましては、児童生徒等の学習者、それから学校の教員のほか、仮にアプリケーションを利用した場合につきましては端末に自動に蓄積される場合もあるというふうに理解しております。
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吉川元#10
○吉川(元)委員 質問を聞いて答えてください。今答えた後半部分は、今から聞こうと思っていた質問ですから、先走らないで、落ち着いて、人の言うことをきちんと聞いて、まるで小学校の教室みたいな話をしなきゃいけないの。
 私が聞いたのは、いわゆる成績以外、テストの点だとかあるいは学期末等々の様々な成績簿等々以外にも、子供たちのいろんな行動、それについて気づいた点、あるいは出欠、こうしたものも記録の対象となり得るということでよろしいんですね。
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義本博司#11
○義本政府参考人 先ほどは大変失礼いたしました。
 今委員御指摘のとおり、その記録の対象につきましては、生徒の行動履歴ですとか、あるいは学習の状況等について、学校において記録するものについては対象になるというふうに理解しております。
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吉川元#12
○吉川(元)委員 それで、先ほど先に答弁されましたけれども、入力、記録を残す人は誰なのかということでいえば、生徒本人あるいは先生、それからあと、少し述べられましたけれども、例えば、子供たちが何を検索をしたのかという検索のログ、こうしたものも入力といいますか、自動的に記録をされるということでございました。
 そうしますと、こうして蓄積されたデータというものは、所有者というのは一体誰になるんでしょうか。当該の子供たちなのか、あるいは保護者なのか、あるいは先生なのか、あるいは学校なのか、設置主体の自治体となるのか、この点はいかがですか。
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義本博司#13
○義本政府参考人 お答えいたします。
 データそのものは無体物でございまして、民法上の所有権の対象になるものではないということでございます。
 誰がこのデータにアクセスできるかどうかという観点から規律されるものと思っておりますけれども、本人のデータの取扱いについては考える必要がございます。
 データにつきましては、例えば、学習の成果の評価等につきましては、教職員自身がそのデータにアクセスすることもございますけれども、学校のデータは別に、学校が管理するデータにつきましては、法令に基づく範囲におきまして、児童生徒もその学習履歴のデータにアクセスするということについても認められているものと理解しております。
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吉川元#14
○吉川(元)委員 今、無体物ということで、所有という概念といいますか、所有というものはないということですけれども。
 逆に、別の側面で聞きますけれども、じゃ、このデータの管理責任者というのは一体誰になるのか。例えば、情報が流出したり、不適切な活用があった場合、責任は誰に問うことになるのか、この点はいかがですか。
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義本博司#15
○義本政府参考人 お答えいたします。
 学校内で蓄積したデータにつきましては、当然、学校の設置者が責任主体になると考えております。
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吉川元#16
○吉川(元)委員 そうしますと、ちょっと後でまた別のところでも聞こうと思うんですけれども、これは、学校にいる間だけデータが蓄積されて卒業したら消去されるというものではないというふうに聞いております。その後もデータは蓄積されると。
 そうすると、学校側は、小学校でも中学校でも高校でもいいんですけれども、生徒のそうした個人情報といいますかデータはずうっと管理をして、そして管理責任者という、責任を負い続けるということになるんですか。
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義本博司#17
○義本政府参考人 お答えいたします。
 電子データでなくても、例えば指導要録等のデータについては卒業後も残るのと同様な形でございまして、基本的には、個人情報の保護にしっかり留意しながら、情報については適切に管理いただくような形になっております。
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吉川元#18
○吉川(元)委員 今、紙のデータも確かに残るということでありますけれども、紙とそれからいわゆる電子データというのはかなり、同じデータであっても、情報の流出の危険性を含めて、非常に高いものでありまして、その面でいうと、それを学校がずっと管理責任を負うというのはかなり、僕はちょっと重荷になるんじゃないかという危惧を持たざるを得ません。
 次に、この教育データの活用等々についてですけれども、文科省の教育データの利活用に関する有識者会議に文科省が提出をした説明資料を見ますと、一次利用というのは、生徒、教員、学校、設置者が現場での、実践での活用を目的とするものとしております。それに加えて二次利用というのがありまして、行政機関や大学の研究機関が政策立案や研究を目的として活用するもので、個人を特定できない情報、いわゆる匿名加工情報という位置づけだろうというふうに思うんです。
 まず確認させていただきたいのは、この二次利用については、個人情報保護法等々の中で言われるいわゆる匿名加工情報と全く同じものだという理解でよろしいんでしょうか。
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義本博司#19
○義本政府参考人 御指摘のとおり、匿名加工情報を基本としております。
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吉川元#20
○吉川(元)委員 他方で、生徒本人が任意に学校外や卒業後に活用するデータも存在をしているというふうに聞いております。本人が任意に活用する場合を除いて、本人が特定される生のデータ、いわゆる一次利用の方の話ですけれども、これは、この生のデータの活用、共有というのは、基本的に一次利用の関係者、つまり、基本的には学校の中にとどまるという理解でいいんでしょうか。
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義本博司#21
○義本政府参考人 お答えいたします。
 一次利用につきましては、学校の中での取扱いになる予定でございます。
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吉川元#22
○吉川(元)委員 私が非常に危惧するのは、このデータというのが、一次の生データですね、ビッグデータじゃなくて、匿名加工されていないもの、個人が特定できるもの、これがいろんな場面で使われる、あるいは使おうとする動きが出てくるのではないか。
 例えば、経団連が、ソサエティー五・〇に向けて求められる初等中等教育改革第一次提言、これは昨年七月十四日に出されているんですけれども、そこにはこういうふうに書かれています。個人の学習履歴を学生や企業が就職の際に活用することができれば、企業は自らが求める人材を採用しやすくなるとしているわけであります。
 例えば、就職の際、これは就職だけじゃなくて、学習塾等々に入る場合、個人のスタディーログを出してくださいというふうに、強制ではないけれども、任意の名の下でもこうしたものが提出が求められる、こういうことは可能なんでしょうか。
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義本博司#23
○義本政府参考人 お答えいたします。
 データにつきましては、本人の望まない形でデータが流通、利用され、結果として就職とかに不利になるようなことを懸念する声というのがあることについては承知しております。
 経団連の御指摘の中においても、採用の場面等においては企業が学習履歴を恣意的に活用するのではなくて、本人自らが企業に対して自己アピールするために、選択的に活用することが望ましいというふうにしているところでございます。
 今後、教育データの蓄積、活用の在り方を検討するに当たりましては、個人情報保護とデータ流通の両立を目指していくということが政府全体の動きでございますけれども、その動きも踏まえながら慎重に検討する必要があると思っておりますけれども、その際、先ほど申しましたように、本人が望まない形でデータが流通、利用されることのないように留意してまいりたいと存じます。
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吉川元#24
○吉川(元)委員 本人が望まない形で流通してはならないというのは当たり前の話なんです、そんなことは。
 私が聞いているのは、本人同意という、自由意思かどうかが非常に疑わしい、例えば、企業が、就職の際に、できればスタディーログも提出してください、そうすると、そのスタディーログを見れば更に皆さんの適性がよく分かりますので、出さなくてもいいですけれども、出していただくといろいろな面でいいことがあるというふうに言われたら、学生は出さざるを得なくなるんじゃないんですか。明示的にそうしたことに活用するのを禁止をしない限り、このスタディーログというものがずっとついて回るわけです。
 これは、先ほど、電子媒体でということは、例えば、自分が小学校の頃の学習履歴を、今だったら、自分の卒業した小学校に行って、僕どうだったんですかねといったら、ちょっと待ってくださいといって、恐らく倉庫からこんな分厚い紙の資料を出してきて、こうやってめくって、ああ、ありました、ありましたということになると思うんですけれども、電子データの場合は、例えば、私の、吉川元、生年月日を入れて、何年卒業と入れれば、ぱっと出てきちゃうわけですよ。簡単に出てくるんですよ。
 それを活用するといった場合に、本人同意があれば可能だなんというふうなことをやっちゃうと、今言ったように、立場の強い人が、任意で提出してくださいというのは、事実上任意じゃなくなる可能性があるんです。だけれども、形の上では本人は同意したということになります。
 大臣、これはちょっと、やはり大きな問題だと思うんです。
 私も、大臣の昔の武勇伝というのは聞いたことがございます。恐らく私自身、それは悪いと言っているんじゃない、まあ、いいとは言わないですけれども、いろんな失敗や誤りやミスをしながら、子供たちというのは教育の中で成長していくわけです。
 例えば、小学校のときにこういうことがあった、中学校のときにこういうことがあった、高校のときにこういうことがあった、これがずうっとついて回る。ついて回るというか、行った行為自体はもう消せないんですけれども、それが記録として残って、例えば就職の際だとか、あるいはほかの場面、いろんな場面で活用できますよ、本人の同意があれば活用できますよ、こんなことをやっちゃったら、これは、先ほど、最初に聞いた、どんな情報が記録されますかといった際に、生活指導も含めていろんな記録が残ると。例えば、不登校のものがあった、それはこのスタディーログで見ることができるんですよ。それを見て、企業は、この人、小学校の頃あるいは中学校、高校の頃、不登校になっていたんだ、だからどうしようというような話になりかねないんです。
 これはやはり、僕は、明示的に、利用については禁止、例えば、任意という名の下であろうとも第三者が提出を求めることを禁止しないと、個人情報が全く保護されないということにならないのか。この点、大臣のお考えを聞きます。
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萩生田光一#25
○萩生田国務大臣 先生の御指摘は貴重な御意見だと拝聴させていただきました。
 冒頭の、データをどこが管理するのかも、おっしゃるように、校長先生も教員もどんどん替わっていく学校に、ひたすらそこに管理を任せるということが本当にいいのか。もう少し責任を上げて、教育委員会という形の中で、自治体で管理をして、行った方がいいんじゃないかという思いもございます。
 また、今のお話の個人情報については、当然、本人が望まない形でのデータの流出というのはあってはならないんですけれども、今具体的な御提案がありましたように、結果として、望んでいないんだけれども提出せざるを得ないという環境に追い込まれたときに、それが活用されて、それはどっちもあると思うんですね。
 例えば入試なんかで、紙の上での成績だけじゃなくて、在籍中の頑張りというものをもし評価をしていただくのだとすれば、そういったことを提出することでプラスになることもきっとあるんだと思います。他方、今お話がありましたように、例えば停学歴があるとか補導歴があるとか、また長期の休校の実態があったみたいなことがマイナスに評価されるとすると、その子にとっては何のメリットもないわけでありますので。
 基本的には本人が望まない形でデータを外に出すことはしないというところまではピン留めしてありますけれども、今御指摘のようないろんなレアケースも想定しながら、これは今年から始まりますので、まずデータは蓄積しますけれども、しかし、それをどうやって利活用するのか、どういうときはNGなのかというのは、もうちょっと勉強してみたいと思います。
 今日の御指摘を踏まえて、更に制度をしっかりしていきたいというふうに思っております。
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吉川元#26
○吉川(元)委員 いろんな自分の学生時代の出来事、是非知ってほしいことというのは、別段スタディーログじゃなくたって、自ら、私は学生時代こんなことをしていましたと言えるわけです。
 スタディーログというのは、ある意味ではデジタルですから、あったことをそのまま、あるいは記録されたものがそのまま残る。誰しもが生まれた瞬間から聖人君子じゃないわけで、先ほども述べたとおり、いろんな失敗もしているわけです。人には知られたくないなというようなこともたくさんあるわけです。
 それが、このスタディーログの活用の仕方によっては、全て他人が知るところになりかねない、そしてそれが、その後の人生に影響を与える、そうしたものになりかねないということは、是非大臣、考慮していただいて、これから検討されるということでありますけれども、慎重にも慎重を期してやっていただきたいというふうに思います。
 次に、教育データなんですけれども、これも文科省が教育データの利活用に関する有識者会議に提出した検討資料なんですが、教育データを相互に交換したり分析したりするために相互運用性を確保するデータ内容や基準の標準化が不可欠というふうに指摘していますが、この標準化、これは誰がつくるものなんでしょうか。
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義本博司#27
○義本政府参考人 お答えいたします。
 教育データを相互に交換、蓄積、分析をする、相互運用性を確保するという観点から、データの内容とか規格の標準化を進めていくということが重要でございまして、国際標準規格等を参照しながら、文部科学省において進めているところでございます。
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吉川元#28
○吉川(元)委員 これは、僕も聞いているとよく分からなくなるんですけれども、データ内容の標準化ということも書かれているわけです。これは、ある意味でいうと、使い方によっては教育内容や指導方法の画一化につながっていくんじゃないかという危惧を持たざるを得ません。
 最初に聞いた話、協働的な学びと併せて個別最適な学びということが、このICTの活用によって、これを実現していくためにはICTの活用が不可欠なんだとおっしゃいましたけれども、一方で、データ内容、つまり、どういうものを記録するのか等々も含めた、それの標準化を行うということは、私は、個別最適と相反する考え方なんじゃないかと。十人生徒がいれば十人それぞれが特徴を持っているわけで、個性を持っているわけで、それをある基準に基づいて、標準化された基準に基づいて記録をするということは、最初の個別最適な学びとどう矛盾せずにやることができるのか。私はこの点が非常に疑問なんですが、この点、いかがですか。
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義本博司#29
○義本政府参考人 標準化につきましては、データ自身を相互に交換、蓄積、分析する、様々な、データ自身を比較するとか、あるいは相互に分析するというふうな観点から考えるものでございまして、例えば、内容につきましては、今、学習指導要領の単元等についてのコードを考えておりますけれども、それに基づいて、どういう内容を学習するか定義をしまして、それによって分析とかコードを振るということでございまして、それによって個別最適化と矛盾するような形でないような形で進めているところでございます。
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