法務委員会

2021-03-12 衆議院 全149発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
令和三年三月十二日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 義家 弘介君
   理事 伊藤 忠彦君 理事 稲田 朋美君
   理事 奥野 信亮君 理事 宮崎 政久君
   理事 山田 賢司君 理事 稲富 修二君
   理事 階   猛君 理事 大口 善徳君
      井出 庸生君    井野 俊郎君
      大塚  拓君    神田  裕君
      黄川田仁志君    国光あやの君
      小林 鷹之君    武井 俊輔君
      出畑  実君    中曽根康隆君
      野中  厚君    深澤 陽一君
      藤原  崇君    盛山 正仁君
      山下 貴司君    吉野 正芳君
      池田 真紀君    寺田  学君
      松平 浩一君    森田 俊和君
      屋良 朝博君    山花 郁夫君
      吉田 宣弘君    藤野 保史君
      串田 誠一君    高井 崇志君
    …………………………………
   法務大臣         上川 陽子君
   法務副大臣        田所 嘉徳君
   文部科学副大臣      丹羽 秀樹君
   法務大臣政務官      小野田紀美君
   最高裁判所事務総局総務局長            村田 斉志君
   最高裁判所事務総局人事局長            徳岡  治君
   最高裁判所事務総局民事局長            門田 友昌君
   最高裁判所事務総局家庭局長            手嶋あさみ君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 伊藤  信君
   政府参考人
   (法務省大臣官房政策立案総括審議官)       竹内  努君
   政府参考人
   (法務省大臣官房司法法制部長)          金子  修君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    小出 邦夫君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    川原 隆司君
   政府参考人
   (法務省訟務局長)    武笠 圭志君
   政府参考人
   (出入国在留管理庁次長) 松本  裕君
   法務委員会専門員     藤井 宏治君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月十二日
 辞任         補欠選任
  中谷 一馬君     森田 俊和君
同日
 辞任         補欠選任
  森田 俊和君     中谷 一馬君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(内閣提出第一五号)
     ――――◇―――――
この発言だけを見る →
義家弘介#1
○義家委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房審議官伊藤信君、法務省大臣官房政策立案総括審議官竹内努君、法務省大臣官房司法法制部長金子修君、法務省民事局長小出邦夫君、法務省刑事局長川原隆司君、法務省訟務局長武笠圭志君及び出入国在留管理庁次長松本裕君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
義家弘介#2
○義家委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
義家弘介#3
○義家委員長 次に、お諮りいたします。
 本日、最高裁判所事務総局総務局長村田斉志君、人事局長徳岡治君、民事局長門田友昌君及び家庭局長手嶋あさみ君から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
義家弘介#4
○義家委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
義家弘介#5
○義家委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。吉田宣弘君。
この発言だけを見る →
吉田宣弘#6
○吉田(宣)委員 おはようございます。公明党の吉田宣弘でございます。
 約三年半ぶりぐらいに国会に戻ってまいりまして、今回も法務委員会に所属をさせていただくということで、義家委員長始め各党各会派の理事の皆様、また委員の皆様には感謝を申し上げたいと思います。また、本日もこのようにトップバッターとして質問の機会をいただきましたことに、心から重ねて御礼を申し上げたいと思います。
 それでは、内閣提出、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案について、これから順次質問をさせていただきたいと思います。
 この法案は、毎年、国会の審議を経ることになっております。裁判所は、社会で生じる様々な法律上の争訟を解決することを業務としていると私は理解しております。事件の質や事件の量というのは、事前にこれを予測していくということは、これはかなり難しいことであろうと思いますし、また、限られた財源の中で、事件の解決など、最大限の効果が求められているということからしますれば、人員の配置についても必要に応じて適時対応していくことが必要であって、結果、毎年、国民の代表者で構成される国会において、国民目線で、以上のことを審査することになっているのであろうというふうに理解をしております。
 そこで、今回の改正案の内容につきまして、一つには裁判所職員のワーク・ライフ・バランス推進を図るためとお聞きをしております。ただ、ワーク・ライフ・バランスといいましても、この推進といいましても、今回の法改正で始まったことではないというふうに存じております。裁判所職員も国民の大切なお一人お一人であります以上、ワーク・ライフ・バランスというのは極めて重要な価値観であろうと思います。
 そこで、これまで、裁判所として、このワーク・ライフ・バランスについてどのように進めてきたのかについて、御説明をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
徳岡治#7
○徳岡最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。
 裁判所におきましては、これまでも、女性の活躍、とりわけ女性職員の登用拡大や職員のワーク・ライフ・バランスの推進に取り組んできております。
 平成二十八年三月には、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づきまして特定事業主行動計画を策定し、職場環境の整備等を進めてまいりました。
 これからも、子育てや介護を担う男女を含む組織全員の力を最大限発揮できるよう、女性職員の登用拡大や職員のワーク・ライフ・バランスの推進に向けて、職場での仕事の進め方の見直しや職員の意識の改革、男性職員による育児休業取得促進を始めとする仕事と家庭生活の両立に向けた支援や環境整備、女性職員に対する職務経験の付与等に取り組んでいくこととしております。
この発言だけを見る →
吉田宣弘#8
○吉田(宣)委員 丁寧な御説明、ありがとうございます。
 ワーク・ライフ・バランス、これは、恐らくこれからも、価値が様々、社会の時代の流れとともに価値の多様化も含めて、適時推進をしていかなければいけないことであろうと思います。裁判所職員の皆様がその高い能力を十二分に発揮していただきますためにも、このワーク・ライフ・バランス、職員の皆様の、また社会の実情、また価値観の多様化、そういったものをしっかり捉えながら、これからも推進をしていっていただきたいというふうに存じます。
 そして、今申し上げたワーク・ライフ・バランスと併せて、今回の法改正の一つの内容として、事件処理の支援のための強化体制のためということもお聞きをしております。
 そこで、近年の事件数の推移について簡単にお教えいただければと思います。
この発言だけを見る →
村田斉志#9
○村田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。
 地方裁判所及び家庭裁判所に第一審として係属する事件は、近年、一部の事件類型を除いて、おおむね減少傾向か横ばい傾向にございます。
 具体的な件数を省いて、大きな動きで申し上げますと、具体的には、民事訴訟事件については、いわゆる過払い金訴訟の減少を受け、近年は減少傾向にございます。刑事訴訟事件についても同様に減少傾向にございます。他方で、家庭裁判所の家事審判事件につきましては、主に後見関係事件の増加によって、増加傾向が続いておりまして、家事調停事件については近年はおおむね横ばいとなっております。また、家庭裁判所の少年事件については、近年、減少傾向が続いております。
 以上でございます。
この発言だけを見る →
吉田宣弘#10
○吉田(宣)委員 今、御説明を聞きますと、家事審判事件についてはおおむね減少傾向、家事審判事件についても頭打ちというような状況の御説明があったかというふうに思います。
 事件が減少することは、これは喜ばしいことで、法務省の政策又は裁判所の努力が功を奏しているのではないのかなというふうに、これまでのお取組に対して感謝を申し上げたいと思います。引き続き、全ての事件が減少をしていくように御努力をいただきたいと思いますし、私自身もしっかりその取組に力を尽くしていきたい、そのように存じます。
 そして、裁判所書記官を二人、裁判所事務官を三十九名、それぞれ増員するという内容もお聞きをしております。一方で、技能労務職員の皆様などを五十八人減員するというふうに併せてお聞きをいたしました。
 そこで、確認の意味でお聞きをしておきたいのは、この減員をされる技能労務職員の皆様などとはどのような職員を言われるのか、国民の皆様に分かりやすく御説明をいただければと思います。
この発言だけを見る →
村田斉志#11
○村田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。
 技能労務職員は、庁舎の清掃や警備、電話交換といった庁舎管理等の業務や、自動車の運転等の業務を行っている職員でございまして、この技能労務職員の定員の合理化は、定年になったというような場合の退職に際しまして、裁判所の事務への支障の有無を考慮しつつ、外注化による合理化等が可能かを判断して、その後任者を不補充とするようなことによって生じた欠員、これを削減するという形で定員の合理化を図っているものでございます。
この発言だけを見る →
吉田宣弘#12
○吉田(宣)委員 減員というと、何となく途中でリストラをするというふうなイメージもちょっと湧いてしまうもので、念のために確認でお聞きをしたのですけれども、幸いなことに、これまで一生懸命頑張ってこられた職員の皆様は定年を迎えて、それで自然に減員をするというようなことで、結果、人数が減っていくということでございました。安心した次第でございます。
 ただ、減員をしたからといって、それでそのまま業務に差し障りがあってしまえば、これは身も蓋もないことであります。そこで、この減員は、裁判所の事務を合理化し、及び効率化することに伴っているというふうにお聞きをしているわけでございますけれども、ここに言う裁判所の事務の合理化、効率化について具体的に御説明をいただければと思います。
この発言だけを見る →
村田斉志#13
○村田最高裁判所長官代理者 この際の事務の合理化につきましては、例えば、庁舎の清掃というようなことであれば外部委託等を行うということで代替をするということがございます。また、電話交換であればダイヤルイン化をするというようなことによって、なるべく人手がかからないようにするといった形で合理化をしてございます。
 そのため、技能労務職員の定員を合理化しても、裁判所の業務に支障が生じることはないというふうに考えております。
この発言だけを見る →
吉田宣弘#14
○吉田(宣)委員 裁判所の業務に支障は結果的にないということは、これは非常に大切なことであろうと思いますし、また、限られた財源の中で、皆様、本当に、お仕事をなさっているという意味におきましては非常に好ましいことであろうというふうに思います。これからも様々なところで、無駄と言うまではないのかもしれませんけれども、そういった合理化策、また効率化というものは進めていっていただきたいなと思います。
 そこで、次にちょっと、私が気にかかっていることをお聞きしたいのですけれども、裁判官以外の職員の員数は十七人減少すると、トータルで、説明をお聞きしたわけでございますけれども、この増減に伴って人件費はどのように影響を受けるのかについても確認をさせてください。
この発言だけを見る →
村田斉志#15
○村田最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。
 今回の定員の増減、マイナスでございますけれども、これによりまして人件費は約一億五千八百万円の減、マイナスとなります。
この発言だけを見る →
吉田宣弘#16
○吉田(宣)委員 繰り返しですけれども、限られた財源の中でやりくりをしていくという意味では、節約された人件費、これについては、やはり、これから様々な社会的課題、これはもう今の時代で申しますれば、政府も全力でこれから取り組もうとしているIT化、そういったものの流れの中でしっかり、そういった節約された財源というものはそこに費やしていくことによって、また更に効率化、合理化というものを求めていくべきであろうというふうに私は思いますので、しっかりその辺のお取組もお願いをしたいと思います。
 さて、今も申し上げましたけれども、政府も、デジタル庁を設置というふうなことで、これから様々デジタル化の流れというものは、これはもう社会全体として押しとどめようがないことであろうかというふうに思います。この流れはやはり裁判所においても、当然、しっかりこの流れに歩調を合わせて進めていかなければならないんだろうというふうに私は思っております。
 そういった意味におきましては、やはり、裁判所が担う事件、様々ありますけれども、まずは国民が最も身近に生じ得る事件、これは何といっても民事裁判事件であろうというふうに思います。
 そこで、ここで私は、最後の質問になりますけれども、民事裁判におけるIT化の推進について法務大臣の御所見をお聞かせいただければと思います。
この発言だけを見る →
上川陽子#17
○上川国務大臣 民事裁判手続のIT化につきましては、その実現に向けまして、昨年の二月に法制審議会に諮問がされたところでございます。
 法制審議会におきましては、本年二月に中間試案の取りまとめがされ、現在、パブリックコメントの手続を実施しているという状況でございます。
 民事裁判手続のこのIT化でございますが、近年の情報通信技術の進展に対応することや、また、裁判をより適正迅速なものにすることによりまして、国民の皆さんの利用をしやすくするための重要な課題であると認識をしております。
 また、近時、新型コロナウイルス感染症拡大の観点から、従来は対面で行われてきたものでありますが、ITの利活用により非対面で行えるようになり、社会においても日常のものとなりつつあります。
 民事裁判手続におきましても、このような社会の流れを踏まえ、非対面の手続を実現することが国民の期待に沿うものというふうに理解をしております。
 法制審議会におきましては、引き続き、利用者目線に立ったIT化の実現という観点から、充実した調査審議が行われることを期待しております。
この発言だけを見る →
吉田宣弘#18
○吉田(宣)委員 国民目線に立ったIT化の推進というお言葉をいただきました。
 私も、しっかりそういったところについて、勉強もさせていただきながら、皆様と一緒に取り組んでいきたいというふうに存じますので、どうかよろしくお願いいたします。
 以上で質問を終わります。
この発言だけを見る →
義家弘介#19
○義家委員長 次に、高井崇志君。
この発言だけを見る →
高井崇志#20
○高井委員 おはようございます。高井でございます。
 今日は質問の順番の配慮をいただきましてありがとうございます。それでは、早速質問いたします。
 今日は裁判所職員の定員法ということで、裁判所の裁判官だけじゃなくて職員の数も一人でも変われば法改正ということで、ちょっと私、驚いたんですけれども、果たしてそこまで必要なのかなということも思ったんですが、何か毎年同じような質問も出ているということで、そろそろ見直してもいいんじゃないかなということを指摘だけさせていただいて、ちょっと質問は、時間が二十分しかありませんので、このことは飛ばさせていただきます。
 今日は、二番目の質問から行きたいと思いますが、裁判官と検察官の人事交流についてお聞きしたいと思います。
 裁判というのは、裁判官がいて、そして多くは、検事と弁護士が戦って、それを中立の立場から裁判官がジャッジするわけですけれども、しかし、この裁判官と検事が人事交流しているというんですね。
 これは、私はちょっと何というか公正じゃないんじゃないか、癒着も生じ得るんじゃないかと思うんですが、この裁判官と検察官の人事交流というのがどのくらいあるのか、それから、その中で、現場の裁判に立たない方もいると聞いているんですけれども、裁判官出身者が検事として裁判に立つケースはどのくらいあるのか、お聞かせください。
この発言だけを見る →
竹内努#21
○竹内政府参考人 お答えいたします。
 法務省に勤務しております裁判官出身の検事の数でございますが、令和三年二月一日現在で百三名と承知をしております。また、委員御指摘の法務省に勤務する裁判官出身の検事のうち国の指定代理人として活動する訟務検事の数でございますが、令和二年四月現在で四十二名と承知をしております。
この発言だけを見る →
高井崇志#22
○高井委員 結構いるんですよね。今言った訟務検事という方が裁判に立つ場合、これは四十二名ということなんですけれども、全体で何か百二十二名いるそうで、だから、三分の一ぐらいは裁判官出身の方がやっている。
 これはちょっと、実は私、最初に気づいたのは、テレビドラマで「スーツ」という、アメリカでかなりはやって、そして日本でも織田裕二さんが主演して放送されたドラマで、そこで、あくまでもドラマですけれども、裁判官と検察、検事がちょっと癒着しているというか裏でつながっていた、そういう放送回があるんですけれども、いまだにこういうことがあるのかと思って聞いてみたら、刑事事件はさすがになくなったそうなんですよね、平成二十四年以降はなくなったということなんですが、しかし、今言ったように、その訟務検事という、そこの部分はまだ続いていると。
 これは私、実は実害がありまして、私自身が原告になって裁判を実はやっております、国を相手に。というのは、憲法五十三条訴訟という、憲法五十三条というのは、臨時国会の召集を衆参の国会議員の四分の一以上が要求した場合には開かなきゃならないと書いているのに、安倍内閣は、九十八日間国会を開かなかった、しかも、国会を開いたその日に解散してしまって、その後、特別会が召集されるまで百三十四日かかっているんですね。これはやはり憲法違反じゃないかということで、私は岡山地裁に訴訟しております。
 そこで法廷にも立ちました。そこで、検事、国の代理人としてその方が立つんですけれども、その方が裁判官出身だったら、私はちょっと原告としては非常に違和感を感じますね。裁判官がジャッジするのに、裁判官出身の人が出てきていろいろ国の立場を弁護するわけですから。
 私の担当弁護士に聞いてみました。これは出身者、どうですかと聞いたら、分からないと言うんですね。その国の検事が裁判官出身かどうかは相当調べてみないと分からなくて、少なくとも私の担当弁護士は分からないと言っていました。
 ですから、こういう状態を放置するのはやはり私は公正な裁判上問題だと思いますけれども、もうこの際、こういった人事交流は、刑事事件はもう廃止しているんですから、この訟務検事も廃止したらどうかと思いますけれども、これは、大臣、通告していますので、大臣の見解をお聞かせください。
この発言だけを見る →
上川陽子#23
○上川国務大臣 いわゆる訟務検事に係る判検交流につきましては、国の代理人として活動する検察官の数に占める裁判官出身者の数の割合が余り多くなるということは問題ではないか、こうした御指摘を受けまして、法務省としては、その人数、割合を次第に少なくする見直しを継続的に行ってまいりました。
 もとより法曹間の人材交流でありますが、それ自体が直ちに裁判の公正中立性を害するものとは考えておらず、むしろ、法務省の所掌事務の適正な処理のためや、また、国民の期待と信頼に応え得る多様で豊かな知識経験等を備えた法曹の育成、確保のために意義のあるものというふうに考えております。このような観点から、いわゆる民事裁判分野での法曹間の人材交流におきましても、また国の代理人として活動する裁判官出身者の割合を少なくするとの方針を念頭に置きつつ、まさに適材適所の配置として裁判官出身者を訟務検事に配置してきたところでございます。
 委員の御指摘でございますが、このような民事裁判分野におきまして判検交流を廃止すべきという内容でございますが、訟務検事に占める国の指定代理人としての活動をする裁判官出身者につきましては、今後も、法曹間のこの種の人事交流が持つ意義、また国の代理人となる裁判官出身者の縮小の方針を念頭に置きながら、引き続き人員配置を適切に行ってまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
高井崇志#24
○高井委員 何かちょっとおかしいですよね。意義はあると言いつつ、縮小をしているんだと。どっちなんですかね。かつ、刑事事件はもう廃止しているわけですね。だから、やはり、問題点があることは承知しつつ、でも一定の意義があるから残すというのは、何か非常に中途半端なような気がしますよね。
 やはり、私のように実際に裁判に立った人からすれば、裁判官出身者の方がやっていて本当に公正かと思いますし、あと、人事交流というのはどの組織でも、私は役所にいましたけれども、民間企業の人事交流というのは確かにあるんですけれども、公正にやりますよと言いつつも、やはり、何というか、常に一緒に働いていたら人間関係も生まれますし、情が湧くということもあります。だから、役所なんかの場合は、許認可権限を持っているところには、当然その許認可の対象となる事業者の方からは受け入れないわけですから、そういう意味では、ちょっとそこは私は公正じゃないと思います。
 あと、私の担当弁護士に聞いたら、だったら、そういう実態があるなら、やはり弁護士にもちゃんと交流してほしいと。弁護士会はずっと、法曹一元化、一元制を求めて、アメリカとかイギリスなんかはそうだそうですけれども、弁護士を一旦経験した人が検察とか裁判官をやるという制度になっているそうですから、やはりそっちも同時にやらないと不公平だと思うんですよね。
 大臣、ちょっともう一度、今私が申し上げたような観点から、やはりちょっとさっきの大臣の説明は矛盾していると思いますけれども、いかがですか。
この発言だけを見る →
上川陽子#25
○上川国務大臣 委員御指摘の、民事裁判分野におきましての判検交流廃止という御主張でございます。繰り返しになるところでございますが、訟務検事に占める国の指定代理人、活動する裁判官出身者、今後も、法曹間のこの種の人事交流の意味ということについてしっかりと念頭に置きつつ、御指摘をかつていただいて、そしてそういう方向の中で減少してきたという取組をしてまいりましたので、そうした縮小の方針、こういったことも念頭に置きながら、引き続き適材適所で人員配置をしっかりとしてまいりたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →
高井崇志#26
○高井委員 いや、だから、廃止できない理由がちょっと分からないんですよね。縮小はしていくんだと。縮小するということは問題点があるから縮小するわけで、だったらいっそ廃止した方がすっきりするし、何というか、足りないんですかね、訟務検事の数が。裁判官から補充しないと回らないんだというなら正直にそう言ってもらいたいんですけれども。
 ちょっとなかなか今日の質疑だけでは納得できませんので、また引き続き、このほかにもいろいろ、裁判所、法曹界の問題というのはたくさんあるということを弁護士からも聞いていますので、また取り上げたいというふうに思います。
 それでは、もう一つ、裁判所ということでいうと、裁判官の旧姓使用、通称使用、これが平成二十九年九月から認められるようになった、最高裁で。これは非常に画期的なことだなと。政府はいまだに閣議決定の文書は本氏をというか戸籍名で書いているということなんですけれども、裁判所はもう通称、旧姓でいいということになったということで、私は、是非裁判所を見習った方がいいと。そういう観点から、あと、おとといの質疑でも選択的夫婦別姓を私、取り上げて、ちょっと中途半端になっていますので、この点、お聞きしたいと思います。
 まず、大臣にお聞きしたいと思います。最後の問い、七番目の問いにしていることですけれども、世論調査の件です。
 国民各層の意見を幅広く聞くと、おとといも大臣は答弁をされて、聞くのは平成二十九年の内閣府の世論調査、四年前の調査で、私は遅過ぎるんじゃないかというふうに指摘しました。
 ちょっとその後調べてみたら、朝日新聞の調査で、ちょうど四年前、二〇一七年に、選択的夫婦別姓、どうだったかというと、賛成が五八%、反対が三七%でした。ところが、去年、二〇二〇年に行った調査では、賛成六九%、反対二四%。実に、賛成が一一ポイント増え、反対が一三%減っているんですね。つまり、この三年間でこれだけやはり客観的数字として、同じ新聞社、朝日新聞社の調査でこういう数字になっているわけです。
 さらに、朝日新聞の調査によれば、二〇二〇年の調査では、よく、高齢世代は反対する人が多いんだと大臣もおっしゃいますけれども、七十歳以上の方は賛成が四八%、反対が四一%ということで逆転しています。七十歳以上でも賛成が増えた。それから、自民党さんの支持層に聞いたら、これも賛成が六三%ということで、やはり、この三年間、これは二〇二〇年の一月の調査なんですね。まだこれでも一年以上前の調査です。
 これでもこれだけ変わっているんです。ということは、やはり、今この時点でやれば、もう選択的夫婦別姓は本当に今ニュースなんかでも取り上げられて関心が高まっていますから、是非、今の数字、調査をやるべきなんですね。
 これは、内閣府に何か頼まなきゃいけないとか、内閣府がやってくれないとか、よく言うんですけれども、では、内閣府の調査というのはそんな大変な調査かというと、全然、これはサンプル数五千ですよ、五千。朝日新聞の調査とか、あと、先日、市民団体と大学が共同でやった調査は七千人ですね。
 七千人の調査で七割が賛成と出ているのに、政府が五千人の調査をやらずに、いまだに四年前の平成二十九年の調査の結果を基に、賛否が両方あります、拮抗していますなんというのは甚だおかしいと思いますが、大臣、これは早急に、内閣府がやらないというなら法務省独自でも、これはいろいろな省庁、独自に調査なんかやっていますよね。私がいた総務省なんて情報通信関係の調査とかやっていますから、別にできないことはないので、法務省が独自に調査をやるべきだと思いますけれども、いかがですか。
この発言だけを見る →
上川陽子#27
○上川国務大臣 もちろん、内閣府の調査、政府の調査でありますが、約五年に一回ということでありまして、こちらの方は個別の面接調査ということで、五千人規模の調査を実施しております。
 今御指摘いただいた様々な調査は、最近時の手法としてはオンラインで行う調査ということで、その手法は異なるわけであります。ただ、トレンドとか、あるいはそのときの比較という意味での項目間の相関とか、そういうことは参考にさせていただく意味があるというふうに思っておりまして、私も、民間の調査、またそうした主務省の調査につきましても、極めて注意深くその動向を拝見させていただいているところであります。
 政府といたしましては、今、四年目ということでありますが、いろいろな事情もございますので、いろいろな、勘案をしながら、適切な時期に世論調査が実施できるように検討してまいりたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →
高井崇志#28
○高井委員 いろいろな事情があるというのは、ちょっとよく分からないんですよね。どんな事情なんですかね。これはうがった見方をすれば、調査したら、政府がやりたくない結果が出るからとも聞こえますよね。
 いろいろな調査の手法があるのは分かりますよ。だから、面談する調査が確かに一番正確でしょうから、それを、やはりなかなか民間企業はそこまでできない、新聞社とかできないから、まさに政府がやっていただければいいので。
 これだけ国民の関心が高まっている調査を、そんなにお金がかかる、五千人面談するのが莫大なお金がかかるわけじゃありませんから、これ、やらないのは、やはり意図的にやらないというふうに、私は国民の皆さんはそう思うと思いますよ。ですから、検討されているということなので、早急にこれはやっていただいて、早く最新の結果を基に議論をしていただきたいと思います。
 国会答弁、おとといは壊れたテープレコーダーのようにと言ってしまいましたけれども、必ず、国民各層の意見を幅広く聞く、それから国会での議論を注視する、この二点なんですね、法務省、政府の言い分は。
 もう一つの国会の議論の方を聞きたいと思いますけれども、これ、最高裁も、国会で議論すべきだと、我々にボールを投げられているわけですよね。ところが、じゃ、国会の議論というのはどうやってやるのかといって、ただ待っていればいいのか。確かに、自民党さんがようやくプロジェクトチームも立ち上げたということで、そこは評価いたしますが、しかし、これも何か慎重にとかというふうな言葉が必ず入って、いつまでに結論が出るのか分かりません。そういった中で、私は、政府として、やはりきちんと議論を誘導する、喚起する必要があると思います。
 それで、これは、今日、民事局長も来られていますけれども、その大先輩である小池信行さん、平成八年のあの民法改正のときの担当参事官で、かなり汗をかいた方ですけれども、インタビューでこう答えています。
 昨年末に政府が男女共同参画基本計画を策定した際にも、自民党内では強い反対意見が続出したと報道で知りました。私が経験した状況と全く変わっていないですね。平成八年のときと全く変わっていないですね。しかし、これでは、なぜ反対なのかという理由が国民の前に明らかにされないまま、法改正作業がストップした状況が続くことになります。オープンな議論をするためには、まず民法改正案を国会に提出し、法務委員会などで賛否両論の審議を重ねることです。そうやって国民の理解を深めた上で形成される世論によって採否を決めるのがフェアではないかと思います。
 全くそのとおり。至極真っ当な、国会というのはそういうためにあるんじゃないですか。国会のこの場で、法務委員会の場で賛否両論闘わせて、反対派は出てきていただければいいんですよ。何なら、同数の質疑でもいいですよ。そうやってちゃんと議論をして結論を出す。
 それを、法務省が法律を所管しているんですから、これだけ国民的議論があって七割の方が望んでいることを、やはり法改正を出すということが、私は法務省の役割だと思いますし、百歩譲って法改正までは無理だとしても、やはりそういったことを国会に提起する役割というのは、少なくとも、平成八年に法案を出し、それから平成二十二年でしたか、このときは民主党政権のときだとよく言いますけれども、関係ないですよ、政権がどこかなんて。
 とにかく、法務省として、こういう議論を喚起するための何らかのことを、アクションを起こさないと、ただ国会の議論を見守りますでは全く責任を果たしていないと思いますが、大臣の御見解、いかがですか。
この発言だけを見る →
上川陽子#29
○上川国務大臣 委員が今御指摘をいただきましたこの間の議論の動向ということでございますが、この選択的夫婦別氏制度に関しましては、平成八年と平成二十二年に、法案提出に向けまして、法制審議会の答申を踏まえた改正案というものを準備しておりました。
 この問題につきましては、国民の間に様々な意見があったということ、また、当時の政権内に様々な御意見がございまして、八年当時は自民党を中心とした政権、また平成二十二年には、当時でありますが民主党を中心とした政権でありまして、それぞれの当時の与党の中で異論があったことなどから、改正法案の提出にまでは至らなかった、こういう認識をしております。
 今回、その意味では三回目の状況ということにもなるわけでございますので、国民の皆さんの意見、先ほど世論調査ということでありますが、まだ意見が分かれているという状況もありますし、この間いろいろな、各政党におきましての議論も進められているということでございますので、その環境整備につきましては、例えば、国民の皆さんに、こうした議論がどういうふうになっているか、この選択的夫婦別氏制度につきましてもホームページの中にしっかりと項目を整理をいたしまして、皆さんに理解していただくということについて私どももその周知徹底を図っているところではございますが、そういったことを環境整備をしてまいりたいというふうに思います。
 先ほど御質問がございました世論調査等の結果等も考えてみますと、様々なところについて検討をしっかりと進めていく、この姿勢には変わりございません。
この発言だけを見る →
← 戻る