安全保障委員会

2022-03-15 衆議院 全238発言

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会議録情報#0
令和四年三月十五日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 大塚  拓君
   理事 青山 周平君 理事 門山 宏哲君
   理事 武田 良太君 理事 宮澤 博行君
   理事 篠原  豪君 理事 徳永 久志君
   理事 美延 映夫君 理事 吉田 宣弘君
      石橋林太郎君    石原 正敬君
      江渡 聡徳君    熊田 裕通君
      國場幸之助君    齋藤  健君
      塩谷  立君    鈴木 憲和君
      中曽根康隆君    長島 昭久君
      浜田 靖一君    細野 豪志君
      松島みどり君    山田 美樹君
      新垣 邦男君    伊藤 俊輔君
      玄葉光一郎君    太  栄志君
      岩谷 良平君    掘井 健智君
      佐藤 茂樹君    平林  晃君
      斎藤アレックス君    赤嶺 政賢君
    …………………………………
   防衛大臣         岸  信夫君
   外務副大臣        鈴木 貴子君
   防衛副大臣        鬼木  誠君
   外務大臣政務官      本田 太郎君
   防衛大臣政務官      岩本 剛人君
   防衛大臣政務官      中曽根康隆君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  加野 幸司君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  澤田 史朗君
   政府参考人
   (消防庁国民保護・防災部長)           荻澤  滋君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 有馬  裕君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 安東 義雄君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 北川 克郎君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局長)            長岡 寛介君
   政府参考人
   (経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長)     風木  淳君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房衛生監) 鈴木 健彦君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局長)  増田 和夫君
   政府参考人
   (防衛省整備計画局長)  土本 英樹君
   政府参考人
   (防衛省人事教育局長)  川崎 方啓君
   政府参考人
   (防衛省統合幕僚監部総括官)           深澤 雅貴君
   政府参考人
   (防衛装備庁装備政策部長)            萬浪  学君
   安全保障委員会専門員   奥  克彦君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月十五日
 辞任         補欠選任
  塩谷  立君     山田 美樹君
  星野 剛士君     石原 正敬君
  佐藤 茂樹君     平林  晃君
同日
 辞任         補欠選任
  石原 正敬君     石橋林太郎君
  山田 美樹君     塩谷  立君
  平林  晃君     佐藤 茂樹君
同日
 辞任         補欠選任
  石橋林太郎君     星野 剛士君
同日
 理事星野剛士君同日理事辞任につき、その補欠として青山周平君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 防衛省設置法等の一部を改正する法律案(内閣提出第二六号)
     ――――◇―――――
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大塚拓#1
○大塚委員長 これより会議を開きます。
 理事辞任の件についてお諮りいたします。
 理事星野剛士君から、理事辞任の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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大塚拓#2
○大塚委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 ただいまの理事辞任に伴う補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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大塚拓#3
○大塚委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事に青山周平君を指名いたします。
     ――――◇―――――
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大塚拓#4
○大塚委員長 内閣提出、防衛省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官加野幸司君、内閣官房内閣審議官澤田史朗君、消防庁国民保護・防災部長荻澤滋君、外務省大臣官房審議官有馬裕君、外務省大臣官房審議官安東義雄君、外務省大臣官房参事官北川克郎君、外務省中東アフリカ局長長岡寛介君、経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長風木淳君、防衛省大臣官房衛生監鈴木健彦君、防衛省防衛政策局長増田和夫君、防衛省整備計画局長土本英樹君、防衛省人事教育局長川崎方啓君、防衛省統合幕僚監部総括官深澤雅貴君、防衛装備庁装備政策部長萬浪学君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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大塚拓#5
○大塚委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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大塚拓#6
○大塚委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。吉田宣弘君。
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吉田宣弘#7
○吉田(宣)委員 おはようございます。公明党の吉田宣弘でございます。
 本日も、質疑の機会をいただきましたことに、委員長を始め各党各会派の理事また委員の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。
 それでは、質問に入る前に、まず冒頭、本年一月三十一日、航空自衛隊小松基地所属の二名の自衛官が任務遂行中にお亡くなりになられました。崇高な使命感を胸に秘めながら貴い生涯を閉じられたお二人の自衛官の御冥福を心からお祈り申し上げます。御生前の御功績に衷心より深く感謝と敬意を表します。御遺族の皆様、所属隊員の皆様に心よりお悔やみを申し上げます。
 では、質問に入らせていただきます。
 本法律案の改正趣旨は、総じて、自衛隊の任務の円滑な遂行を図るためであるとお聞きしております。
 そして、自衛隊の任務は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つ、これは自衛隊法三条一項の文言でございますが、ことを目的としていると承知しております。この我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つという目的は、国際社会における諸外国との関係性の中で意味を持つというものであることは言うまでもないことだと思います。
 では、現代の国際社会がどのようにその関係性を有しているかについて考えてみますれば、いわゆる領土、領空、領海といった限られた物理的な概念、そういった関係性だけではなく、宇宙領域にまでその関係性が拡大しているというふうに承知をしております。
 例えば、今般のロシアのウクライナへの侵略においても、衛星から撮影されたロシア軍の状況というものをテレビやインターネットなどで見ることができます。これは、宇宙空間からの重要な情報であると思います。そして、この情報は、電波を用いて地上に届けられている。
 この電波を用いたサイバー領域、ここの領域においても、インターネットで国際社会は重要な関係性を成り立たせております。したがって、現代国際社会においては、我が国の平和と独立を守り国の安全を保つための対象は、宇宙空間やサイバー領域にも及んでいると理解しなければならないことは論理必然であるというふうに考えます。
 その上で、本改正案は、宇宙・サイバー領域における優位性の獲得に必要な部隊の新編や拡充のための体制整備を含んでいるとお聞きしております。宇宙、サイバー、それぞれの分野に人員を増員配置するものだと理解しておりますが、公明党はこの本改正案を支持するものでございます。
 ただし、宇宙空間に関連する国防への取組、これは、空間監視や通信など、極めて高い技術と専門性を有するものであると思われますし、サイバーに関する取組も同様であると推察いたします。
 そこで、人員の増員配置とともに、高い技術や専門性に対応できる人材の育成が不可欠であると存じますが、防衛省の御所見をお聞かせいただければと思います。
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土本英樹#8
○土本政府参考人 お答え申し上げます。
 新領域における優れた能力を持つ人材の確保、育成は喫緊の課題との認識の下、まず、宇宙分野におきましては、米軍の様々な教育課程に人材を派遣しており、令和三年度には、より専門性の高いコアリションスペースコースに航空自衛官を派遣したほか、令和三年度に、部外の経験者を内部部局の宇宙・海洋政策室長として採用するなどの取組を行っております。令和四年度においても、引き続き、関連経費として約一億円を計上しております。
 次に、サイバー分野におきましては、内外に優秀な人材を求めていくため、令和四年度予算案に関連経費として約九・一億円を計上しております。このうち、新規事業に関して申し上げますと、より効率的に防衛省のサイバー人材を管理するため、共通のスキル評価指標作成に関する調査研究、これを行うほか、部外人材の安定的かつ効果的な活用を検討するため、諸外国における活用実態に関する調査研究などの取組を行うこととしております。
 このほか、令和三年度から、サイバー分野で高い知見を持つ人材をサイバーセキュリティ統括アドバイザーとして採用するなど、継続的なサイバー人材の確保、育成施策にも注力しておるところでございます。
 今後とも、宇宙・サイバー領域における部隊の拡充とともに、専門的な人材の確保、育成に努めてまいる所存でございます。
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吉田宣弘#9
○吉田(宣)委員 詳細な御答弁に感謝を申し上げます。
 極めて重要な課題であるというふうに思っております。高い技術を駆使する人員があってこそ、初めて技術も生かせるわけでございます。しっかり人材育成に今後とも取り組んでいただき、様々なリスク管理、そういったものに備えていただけるようなことも是非ともお願いをしたく存じます。
 次の質問をさせていただきます。在外邦人等の輸送について質問をいたします。
 現行法では、自衛隊法八十四条の四に規定がございます。現行法の規定によると、外務大臣からの依頼があった場合に、予想される危険及びこれを避けるための方策について外務大臣と防衛大臣が協議し、当該輸送を安全に実施することができると防衛大臣が認めるときに実施できると規定されております。
 これに対して、法改正では、当該方策を講ずることができると認めるときと、要件の文言が変わっております。
 そこで、現行法と改正案では具体的にどのように変わってくるのか、そこについての御説明を頂戴したく存じます。
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増田和夫#10
○増田政府参考人 お答え申し上げます。
 委員も御説明がありました、現行規定に基づき在外邦人等輸送のため自衛隊機を派遣するに当たりましては、輸送を安全に実施することができますように、危険及びこれを避けるための方策について外務大臣と協議を行い、輸送の企画立案を行ってきました。その結果、チャフ、フレア、防弾板等の自己防護措置の使用など、輸送機ならではの方策を講じながら派遣を行った事例も含めまして、自衛隊機の派遣を行ってきました。
 特に、昨年八月のアフガニスタンへの自衛隊派遣に際しましても、米軍の管制、保安代行による飛行場の機能維持、米軍の警備により飛行場に殺到する群衆を統制、我が国の情報収集等によりチャフ、フレア、防弾板等の自己防護措置を備えたC130、またアフガニスタンで初めてC2といった輸送機の使用を選択といった、危険を避けるための方策を講じて、安全性についての判断を行ってまいりました。
 こうした派遣の経験に照らしてみましても、現行規定の予想される危険を避けるための方策を講ずることができると認められれば、自衛隊による輸送の支障となるような危険を避けることができると判断されるため、当然に、要件にあります輸送を安全に実施することができると判断することになります。
 また、現行規定につきましては、輸送を安全に実施することができると認めるときという文言によりまして、民間事業者による輸送が可能な場合に準ずるような安全性を要求しているとの誤解も生じておりました。
 今回の法改正におきましては、こうしたことを踏まえまして、緊急時の意思決定を迅速的確に行えるように、予想される危険を避けるための方策を講ずることができると認められることを防衛大臣の判断事項として明文化するものでございます。これによりまして、今後も、在外邦人等の輸送の実施に当たりまして、その安全をこれまでどおり確保してまいりたいと思っております。
 なお、今般の法改正では、先ほど述べたようなこれまでの派遣の実績の積み重ねを踏まえまして、政府専用機の使用を原則とするという規定の削除も行うこととしております。
 この改正によりまして、民間機と同型の政府専用機を使用すべきかの判断が不要となりまして、予想される危険を避けるための方策について、当初から、輸送機の使用という自衛隊ならではの能力を生かした方策を講じた上での派遣を前提とした検討を行うことが可能となることから、輸送の要件の改正と併せまして、海外における多様な緊急事態に対し、より迅速的確に判断することが可能になると考えております。
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吉田宣弘#11
○吉田(宣)委員 非常に論理的で明快な御答弁、ありがとうございました。非常に分かりやすくお聞かせいただきました。
 今の御答弁の関連にも当たりますけれども、次の問いに進めさせていただきます。
 在外邦人等の輸送は、現行法では、原則、自衛隊法第百条の五の第二項の規定により保有する航空機により行うものとする、例外的に輸送の用に供するための航空機により行うことができると規定をしております。
 今申し上げた自衛隊法第百条の五の二項の規定により保有する航空機は、これは政府専用機のことをいうとお聞きしております。最大で百二十名の輸送が可能であるとお聞きしました。これに対して、輸送の用に主として供するための航空機とは、まさに今、輸送機、C130輸送機であれば約百七十人、C2輸送機であれば約百九十人の輸送が可能とお聞きしました。より多くの人数を輸送できます。
 そして、改正案の方は政府専用機を原則とすることが取り消されておりますが、先ほどの答弁とも関連をいたしますけれども、その改正案の趣旨についてお聞かせください。
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増田和夫#12
○増田政府参考人 お答え申し上げます。
 在外邦人等の輸送手段につきましては、現行の自衛隊法第八十四条の四第二項におきまして、平成六年の制定以来、政府専用機によることが原則とされております。これは、そもそも、平成三年に、政府専用機を当時の防衛庁に所属替えしたことを契機に在外邦人等の輸送が新設されたこと、当時は迅速性、航続距離及び搭載能力等を考慮すれば政府専用機の使用が主として想定されていたことによるものでございます。その上で、輸送に使用する空港の滑走路が短いため政府専用機が使用できない場合、輸送の対象となる邦人の数が多く、政府専用機のみでは迅速に輸送できない場合、政府専用機が他の目的のために使用中である場合などが想定されるため、ほかの輸送手段も使用可能とされてまいりました。
 今般の法改正で、アフガニスタンへの派遣事例等、これまでの輸送機の使用実績の積み重ねにより、タラップなしで乗降が可能、議員御指摘のとおり最大輸送可能人員は政府専用機よりも多いといった、緊急時におけるC2やC130輸送機の有用性が明らかになったことから、政府専用機を原則的な輸送手段とする規定を削除することとしました。
 この改正により、多様な状況に応じ、最適な輸送手段を柔軟、迅速に判断する趣旨がより一層明らかになるものと考えております。
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吉田宣弘#13
○吉田(宣)委員 ありがとうございます。
 最後の質問に入らせていただきます。
 ロシアのウクライナへの侵略は、全世界に多大な悪影響を生じせしめております。ウクライナは日本から一定程度の距離がありますが、ロシアは日本の隣国です。今後、極東地域におけるロシアの動きについては楽観できません。
 事実、三月二日には、ロシアのヘリと推定される一機が北海道根室半島沖の領海上で領空侵犯を犯しました。また、海上自衛隊は、三月十日から十一日にかけて、ロシア海軍艦艇駆逐艦一隻、フリゲート艦七隻等、合計十隻が太平洋から日本海にかけて津軽海峡を航行したとの事実を確認しております。また、昨日も、宗谷岬付近でロシア艦艇六隻が確認をされておるところでございます。
 ロシアのこのような動きについて、その目的や意図を十分に分析し、警戒監視に万全を期していただきたく存じますが、この点、岸防衛大臣から御答弁を頂戴したく存じます。よろしくお願いします。
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岸信夫#14
○岸国務大臣 ロシア軍は、ウクライナ周辺での侵略の動きと呼応する形で、二月以降、オホーツク海沖における特異な大規模海上演習、当該演習に参加したと考えられる艦艇の津軽海峡や宗谷海峡の通過、北方領土における地対空ミサイル発射訓練の発表など、我が国周辺においても活動を活発化させています。
 こうした一連の活動は、ロシアの戦略核戦力の一翼を担う戦略原潜の活動領域でもあるオホーツク海の軍事的重要性の高まりを背景とした活動の一環であると見られております。
 このほか、三月二日にも、ロシアのヘリコプター一機が北海道根室半島沖の我が国の領海上空において領空侵犯していることを確認しております。
 このように、現下の情勢下において、我が国周辺海空域でロシアの活動が活発化していることは懸念すべきものであります。
 防衛省として、ウクライナ侵略の動きも念頭に置きつつ、我が国周辺におけるロシア軍の動向についても、引き続き、緊張感を持って情報収集、警戒監視を行ってまいります。
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吉田宣弘#15
○吉田(宣)委員 よろしくお願いいたします。
 時間が来ましたので、質問を終わります。ありがとうございました。
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大塚拓#16
○大塚委員長 次に、徳永久志君。
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徳永久志#17
○徳永委員 立憲民主党の徳永久志です。
 それでは、早速ではございますが、議題となっております在外邦人等の輸送を定めた自衛隊法第八十四条の四の改正の文言について、何点か質問をいたします。
 一九八二年にフォークランド紛争というのがありました。私、中学校だったか高校だったかで、大変記憶にあるんですけれども、そのときに、イギリスの当時のサッチャー首相がテレビのインタビューか何かに答えて、なぜアルゼンチンのようなはるかかなたに軍を派遣するのだと聞かれて、それに対してサッチャー首相は、我が国の国民が助けを求めているのならば、たとえそこが地球の裏側であっても我が大英帝国は必ず助けに行くのだときっぱりとおっしゃった姿を見て、子供ながらに、ああ、この人、格好いいなというような思いがいたしました。
 その意気やよしなんですけれども、実際本当に戦乱状況等々になって、そういうことというのはなかなか難しいんだろうなというのが昨今のウクライナの情勢を見て思うところであります。
 そうした中で、まず、今現在ウクライナにとどまっておられる日本人は幾らおられて、その方々に対してどのようなフォローを外務省としてお取りになっておられるのか、お聞きいたします。
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安東義雄#18
○安東政府参考人 お答え申し上げます。
 在ウクライナ大使館は、在留邦人の方々に対し、自身の身の安全を最優先とした行動を取ることを呼びかけながら、出国先の入国要件等の情報提供を含む様々な形で情報提供を行い、退避を支援しているほか、在留邦人からの個別の相談や問合せに応じてきております。
 その結果、一月時点の在留届ベースで約二百五十人であったのが、三月十三日時点で確認されている在留邦人数は約六十名となっております。
 在留邦人の方々とは連絡を取り合っており、現時点までに邦人の生命身体に被害が及んでいるとの情報には接しておりません。
 政府としては、在ポーランド日本国大使館及びジェシュフ連絡事務所等を拠点として、引き続き、ウクライナ在留邦人に対する情報提供や安全確保、出国支援に取り組んでまいります。
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徳永久志#19
○徳永委員 今、ウクライナにとどまっておられる日本人は約六十名だというお答えがございました。是非、この方々におかれましても、安全を確保した上で出国をしていただくか、あるいは、とどまっておられる場合には、やはり、身の安全といったものを切に願うばかりであります。本当に願うばかりなんですね。
 何が言いたいかと申しますと、今回のロシアの侵略を受けて、あのアメリカでさえ、二月十一日の段階では、バイデン大統領は、アメリカ国民を救出するために軍隊は派遣しないと明言をしているわけです。その後、再三にわたって、アメリカ政府はアメリカ国民を救出するために軍は送らないと言い続けているわけなんですね。これを見て私なりに理解をするところは、武力紛争状態に入った段階では、アメリカ政府が言うように、自国民の救出のために軍を出動させるというのはなかなか困難であるというのが世界的な共通認識になっているのではというような感じがいたします。
 つまり、今回のウクライナの件に当てはめて考えると、ロシアが国境付近に兵力を大量に集中させている、いつ侵攻があってもおかしくない、そういう緊迫した事態の間にできるだけ早期に民間の輸送手段によって退避をしていただく、そういった退避活動をスムーズにできるように政府としても力を注いでいくということであって、軍の派遣、日本の場合は自衛隊の派遣ですが、民間による輸送の質的、量的な限界をカバーするために機能させるものなんだというふうに思っておるんですけれども、その辺りのお考えを、本日は本田大臣政務官に来ていただいておりますので、お答え願いたいと存じます。
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本田太郎#20
○本田大臣政務官 お答えいたします。
 海外に渡航又は滞在されている邦人の保護は外務省の最も重要な責務の一つでありまして、平素から、在外邦人の保護や退避が必要となる様々な状況を想定しながら必要な準備、検討を行っており、邦人保護の強化を図っているところであります。
 その上で、一般論として、邦人の退避が必要となる事態が発生する場合には、まずは、極力、商用定期便が利用可能なうちに、在外邦人の出国又は安全な場所への移動の確保に努めていただくということになります。
 商用定期便での出国が困難、あるいはそれだけでは不十分な状況に至った場合には、あくまで個別具体的な状況に応じまして、あらゆる可能性を追求しながら、邦人の安全確保に万全を期するべく政府として全力を尽くしていく、そういう方針でございます。
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徳永久志#21
○徳永委員 二〇二一年、昨年の段階で、海外におられる在留邦人の方というのは大体百三十万人を超えていると言われています。コロナの関係とかもありましたので、大分減っているということでもあります。
 逆に、コロナが収まっていくと、海外旅行に行かれる方がたくさん増えてくるということになりますと、その人たちには、やはり、一定の心構えとでもいうんでしょうか、昨日までは安全だったけれども、ある日突然、災害であるとか戦乱であるとかそういったものがやってくる、そうしたときに、何でもかんでも政府が面倒を見ますよというのではなくて、自分のできることは何なんだろうか、どういうことに気を配ればいいんだろうかとか、そういう心構えを持っていただくと、そういったときにスムーズに、混乱することなく行動をしていただけると思うんですね。
 そういった方々に、是非、こういうメッセージをということで、この場で政務官におっしゃっていただければと思います。
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本田太郎#22
○本田大臣政務官 お答えいたします。
 海外に渡航又は滞在する際には、渡航先の安全情報を事前に収集していただきまして、一人一人が自分の身は自分で守るという意識を持って安全対策を講じていただくことが重要だと考えています。この観点から、外務省は、広く国民の皆様に対して安全対策に関する情報発信などを行っておりまして、安全意識の喚起と対策の推進に努めているところであります。
 具体的に申し上げますと、例えば、海外安全ホームページを通じて各国、地域の最新の安全情報を発出しているほか、在留届を提出した在留邦人及び外務省海外旅行登録のたびレジに登録をしていただいた短期滞在者等に対しまして、渡航先、滞在先の最新の安全情報をメールで配信しているところでございます。在留届とたびレジにつきましては、緊急事態が発生した際に邦人の安否確認を迅速に行うために必要不可欠な情報となるために、積極的に提出と登録を呼びかけているところであります。
 外務省としましては、引き続き、在外邦人の安全確保に万全を期すべく、全力を尽くしてまいる所存であります。
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徳永久志#23
○徳永委員 是非、そうした趣旨に立って、今後ともお取組をいただきたいというふうに思います。
 引き続いて、自衛隊法八十四条の四について質問いたします。
 今回、輸送手段が、原則、政府専用機に限っていたのを、多様な状況に応じて柔軟、迅速に判断できるようにということで、自衛隊機が幅広く認められるということでもあります。
 二〇一一年の初頭から、中東、北アフリカの各国で、一連の大規模反政府運動、いわゆるアラブの春というのが起こりました。
 当時、私は、そのときに外務大臣政務官を務めておりまして、エジプトを中心に、日本からの海外旅行の方が、三千人ぐらいだったかな、おられて、この人たちがそういった大規模デモに巻き込まれてけがでもされたら大変だということで、何とかこの人たちを一旦エジプト国外に逃そうということで政府専用機を打診したところ、エジプトは行ったことがないので行けませんという答えが防衛省から返ってきまして、何っということを鮮明に覚えております。
 ですので、今回はこういうことでありますので、もうそのようなことはなくて、平たく言えば世界中どこでも行けるんですねという確認です。
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深澤雅貴#24
○深澤政府参考人 お答え申し上げます。
 自衛隊は、平素から、在外邦人等の輸送等を実施することとなった場合に速やかに部隊を派遣できるよう、所要の部隊、アセット等を指定いたしまして、待機の態勢を取っております。
 その上で、実際の運航に当たりましては、特に緊急性が求められることなどから、離着陸の実績がない空港でありましても、事前の発着訓練等を行わずに、運航に必要な情報等を入手して、在外邦人等の輸送を実施するといった、状況に応じて臨機に対応をしているところでございます。
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徳永久志#25
○徳永委員 世界中どこでも行けますよというお答えはいただけなかったんですけれども、状況に応じてということでありますので、期待をしておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
 邦人の輸送に当たっては、航空機だけでは完結しない場合が多いと思うんですね。時には、船舶、車両、あるいはヘリコプター、そういった部分を組み合わせながら安全に邦人を輸送していくということが求められる局面があるということは容易に想像されるところでもあります。
 これにはやはり、陸海空の統合運用というんでしょうか、こういった部分が不可欠ですし、ふだんからそういった部分においてのシミュレーションあるいは訓練といったものが不断になされるべきだと思うんですけれども、この辺り、実際はどうなんでしょうか。岸大臣に伺います。
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岸信夫#26
○岸国務大臣 今委員御指摘のとおり、防衛省・自衛隊において、在外邦人の保護措置及び輸送に係る統合運用能力の維持向上は大変重要なことだと思いますが、このことを、継続的に統合訓練を実施いたしております。
 国内では、関係省庁等の協力を得ながら定期的に訓練を実施しており、例えば平成二十八年には、車両、輸送艦、輸送機、輸送ヘリが参加して陸海空の統合運用能力の訓練をいたしました。
 また、国外でも訓練を実施しており、例えば令和元年には、陸自の人員及び車両を搭載した空自の輸送機が実際にジブチに展開する統合訓練を実施いたしました。
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徳永久志#27
○徳永委員 そのような形で万全を期していただきたいというふうに思います。
 さて、国際法上、自衛隊を他国の領域に派遣する際には、派遣先国との関係で国際法上の問題が生じないように、派遣先国の同意を得る必要があるというふうに認識いたしております。
 しかしながら、今回の自衛隊法第八十四条の四の改正案には、派遣先国の同意を要件として求めていない、定められていないわけなんですが、その理由をお聞かせください。大臣、お願いします。
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岸信夫#28
○岸国務大臣 一般に、自衛隊が他国の領域において行動する際には、国際法上、当該国の同意を得る必要があります。
 従来から、自衛隊法においては、基本的に、国際法上の要件等について積極的かつ網羅的に条文に書き込まないとの体系を取ってきており、自衛隊法第八十四条の四についても条文上明記する必要は引き続きないものと考えております。
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徳永久志#29
○徳永委員 国際法上定められているので、あえて条文に書き込む必要はないという判断をされたという理解をいたします。
 その一方で、同じように、海外にいる日本人の輸送あるいは保護が書かれている条文としては、在外邦人等の保護措置の規定であります自衛隊法第八十四条の三におきましては、派遣先国の同意が必要と定められています。この場合は同意が必要だというふうに定められているその理由について、大臣、お願いします。
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