厚生労働委員会

2022-05-24 参議院 全290発言

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会議録情報#0
令和四年五月二十四日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十九日
    辞任         補欠選任
     藤川 政人君     羽生田 俊君
     藤末 健三君     衛藤 晟一君
     熊谷 裕人君     打越さく良君
 五月二十日
    辞任         補欠選任
     今井絵理子君     古川 俊治君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     藤井 基之君     酒井 庸行君
     秋野 公造君    佐々木さやか君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任
     衛藤 晟一君     柘植 芳文君
     酒井 庸行君     藤井 基之君
     竹谷とし子君     若松 謙維君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山田  宏君
    理 事
                石田 昌宏君
                小川 克巳君
                川田 龍平君
                山本 香苗君
                田村 まみ君
    委 員
                衛藤 晟一君
                酒井 庸行君
                島村  大君
                そのだ修光君
                柘植 芳文君
                羽生田 俊君
                比嘉奈津美君
                藤井 基之君
                古川 俊治君
                本田 顕子君
               三原じゅん子君
                石垣のりこ君
                打越さく良君
                福島みずほ君
                森屋  隆君
               佐々木さやか君
                竹谷とし子君
                若松 謙維君
                足立 信也君
                石井 苗子君
                梅村  聡君
                倉林 明子君
   国務大臣
       厚生労働大臣   後藤 茂之君
   副大臣
       厚生労働副大臣  佐藤 英道君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官       鰐淵 洋子君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局家庭局長   手嶋あさみ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐伯 道子君
   政府参考人
       法務省大臣官房
       審議官      堂薗幹一郎君
       文部科学省大臣
       官房学習基盤審
       議官       茂里  毅君
       文部科学省大臣
       官房審議官    里見 朋香君
       厚生労働省健康
       局長       佐原 康之君
       厚生労働省子ど
       も家庭局長    橋本 泰宏君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    田原 克志君
       厚生労働省保険
       局長       浜谷 浩樹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○連合審査会に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○児童福祉法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ─────────────
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山田宏#1
○委員長(山田宏君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、藤末健三君、藤川政人君、熊谷裕人君、今井絵理子君、秋野公造君及び藤井基之君が委員を辞任され、その補欠として衛藤晟一君、羽生田俊君、打越さく良君、古川俊治君、佐々木さやか君及び酒井庸行君が選任されました。
    ─────────────
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山田宏#2
○委員長(山田宏君) 連合審査会に関する件についてお諮りいたします。
 こども家庭庁設置法案、こども家庭庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案及びこども基本法案について、内閣委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山田宏#3
○委員長(山田宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山田宏#4
○委員長(山田宏君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────
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山田宏#5
○委員長(山田宏君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 児童福祉法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省子ども家庭局長橋本泰宏君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山田宏#6
○委員長(山田宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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山田宏#7
○委員長(山田宏君) 児童福祉法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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打越さく良#8
○打越さく良君 立憲民主・社民の打越さく良です。
 私は、議員になる前、十数年以上ですか、児童相談所の嘱託弁護士をさせていただきました。本当にもう日夜子供たちの権利のためにと奔走されている児童相談所の児童福祉司の皆さんには、本当に頭が下がっていました。その方たちが子供たちを迅速にしっかりとこの法改正を機に更に保護できるように、そう願っております。
 その点は厚生労働省の方も気持ちは同じだと思うんですけれども、それが確かなものなのかという観点から、細かく今日は確認させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
 まず、一時保護開始時の判断に関する司法審査の導入についてですが、これは本当に権利擁護の観点から必要な手続であると考えますけれども、やはりもう本当に大変な現場の児童福祉司の方々の観点からすると、一時保護状が却下された場合の不服申立て期間が翌日起算で三日というのは短過ぎると悲鳴のような声が上がっています。却下する事例を余りお考えでないのかもしれないんですけれども、審議会では七日でも厳しいという御意見もあったと伺っています。
 例えば、もう週末とか年末年始とかに却下された場合などを考えてみますと、児童相談所がなかなか厳しいなということで、一時保護するかどうかということについてもう萎縮してしまうんじゃないかと。そういう効果を生む可能性はないか、どうお考えでしょうか。
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橋本泰宏#9
○政府参考人(橋本泰宏君) 一時保護状の請求が裁判所に却下された場合の不服申立て期間についてお尋ねいただきました。
 この不服申立て期間を長く取ることといたしますと、司法の判断が確定しない状態で行われる一時保護の期間が長期にわたるということになりますので、今回の迅速性を担保した開始時の司法審査の趣旨というものに照らしまして適当ではないのではないかということに留意する必要がございます。
 その一方で、児童相談所の申立てまでの準備期間を確保すべきでございますので、児童相談所における具体的な手続ですとかあるいは審議会等での議論も踏まえて、却下の翌日から起算して三日間としたものでございます。週末等についての御懸念もいただいたわけでございますが、例えば金曜日に一時保護状の請求が却下されたという場合に、翌日の土曜日から起算をいたしますので不服申立ての期限は月曜日ということになりますので、少なくとも月曜日いっぱいその時間が使えるというふうな部分もウイークデーの中でございます。
 そういった点などもいろいろ考慮いたしまして、児童の心身の安全を図る観点から、適切に一時保護がなされるように、不服申立ての手続も含めて、実務者から構成される作業チームにおいて今後しっかり検討してまいりたいと考えております。
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打越さく良#10
○打越さく良君 これまで二十八条申立てなどに鑑みましても、家庭裁判所が判断できるような資料を整えるには相当な時間を要して、不備があれば戻されるというような負担感が現場には非常に強くあります。とりわけ、もう二十八条以上にスピーディーさが求められる一時保護直前の時間を書類を整える事務作業に当てたり、最も手厚く対応すべき一時保護直後の時間をそういった作業に当てるというのは、本当に子供さんたちのためになるのかということが疑問でございます。
 一時保護が必要という判断を行う場合は、実際上多くの場合は不明なことが多いと、それでも最悪の場合を想定して、えいやと思い切って一時保護を行って、後で調査を進める中で全貌が見えてくるというのが実態だと思われます。
 一時保護の要件を法令上明確化ということですが、これは今までの一時保護ガイドラインに沿ったものになるのか、具体的に教えてください。
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橋本泰宏#11
○政府参考人(橋本泰宏君) 今般の児童福祉法改正案における一時保護の開始の司法審査の導入に当たりましては、一時保護の要件を法令上明確化するということといたしておりますが、児童相談所がちゅうちょなく適切な一時保護を開始できますよう、現行の一時保護ガイドラインや様々なケースで現場で行われている一時保護の実情というものを踏まえた適切な規定ぶりとする予定でございます。
 司法審査の導入後も、引き続き、児童の安全確保の観点から必要に応じて一時保護を行うことができますよう、実務者から構成される作業チームにおいて適切な要件を検討してまいりたいと考えております。
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打越さく良#12
○打越さく良君 繰り返しになりますけれども、裁判官の判断材料となる資料の準備などで児童相談所の業務負担が過重になることとか、あるいは一時保護が却下された場合にその子供の世帯との関係をどう築き上げるかとか、再度介入すること、必要があれば介入しなければいけないんですけれども、それが困難になるんじゃないかと、やっぱりそういった懸念が尽きないわけですね。
 今後件数が増えると想定されることにも鑑みて、裁判官の児童福祉の専門性の確保あるいは人員の確保、そして厚生労働省あるいはこども家庭庁との連携について、厚生労働省と最高裁にそれぞれお伺いします。
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橋本泰宏#13
○政府参考人(橋本泰宏君) 一時保護所の、一時保護開始時の司法審査の導入に当たりましては、裁判所が一時保護開始時の適正性を判断することとなりますが、個々の裁判官が適切に判断することが可能となりますよう、厚生労働省としては、一時保護開始の要件を法令上明確化するとともに、今後、制度の運用の詳細につきまして施行までに実務者から構成される作業チームにおいて検討していくわけでございますが、その際には法務省や最高裁判所とともに検討を進めてまいりたいと考えております。
 一時保護については、子供の生命、安全を守るためにちゅうちょなく適切に一時保護を行うこととしておりますが、当該一時保護の制度趣旨等が一人一人の裁判官まで伝わり、制度が法の趣旨にのっとって円滑に運用されますよう、法務省や最高裁判所と連携しながら十分な準備を行ってまいりたいと考えております。
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手嶋あさみ#14
○最高裁判所長官代理者(手嶋あさみ君) お答え申し上げます。
 今般の改正法案における一時保護開始時の司法審査は、一時保護の要件を明確化した上で、中立な第三者としての裁判所が客観的要件の具備を迅速に審査する制度と承知をしております。
 そして、一時保護の要件は、ただいま厚生労働省の方から御答弁ありましたように、今後、内閣府令において客観的に明確な形で規定される方向で検討が進められるものと承知をしております。
 委員御指摘の専門性の確保の点に関しましては、そういった要件の明確性が確保されることにより、裁判官であれば地方裁判所、家庭裁判所、簡易裁判所のいずれの裁判所においても対応が可能と考えられているものと承知をしておりますが、裁判所が行う児童虐待に関する手続の判断が重大な結果につながり得るということについては十分承知をしているところでございまして、改正法が成立いたしましたら、一時保護開始時の司法審査の制度趣旨、内容を的確に周知するとともに、必要な研修等を実施することなどを含めまして、所要の準備をしっかりと行ってまいりたいと考えております。
 また、御指摘の人員の確保の点に関しましては、具体的な制度運用の在り方について、児童相談所の一時保護状の請求の在り方を含めまして、改正法が成立しました後に厚生労働省が設置を予定されている実務家を含む作業チームにおいて検討がされるものと承知をしてございます。
 裁判所の人員の確保につきましては、裁判所全体の事件の動向や事件処理状況等を踏まえまして検討していく必要があることから、現時点で確たることは申し上げられないところでございますが、最高裁判所としましては、作業チームでの検討等も踏まえて、新たに導入される制度が円滑に運用されるよう必要な体制を整えてまいりたいと考えております。
 最後に、御指摘の連携の点についてでございますが、先ほど申し上げました作業チームにおいて、裁判所としても実務的な観点から課題を指摘するなどの必要な協力をしてまいりたいというふうに考えております。
 最高裁判所としましても、新たに導入される制度が円滑に運用されるよう、厚生労働省ないしこども家庭庁と連携して、必要な準備を尽くしてまいりたいと考えております。
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打越さく良#15
○打越さく良君 是非お願いします。
 私、日弁連などで最高裁の方とか法務省の方と、あともう新しい手続などあるといろいろ相談させていただいていた一員でもあるんですけれども、そういうときって、もう本当に最高裁の方とかしっかりやりますといって、もうこんないろいろ仕事を任されて、無理ですとかそういうこと決しておっしゃらないみたいなところあるものですから、いや、本当にもっと人員要るんだとか、そういうこと遠慮なくおっしゃっていただければと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それで、委員長、最高裁にはこれで終わりですので、お取り計らいのほどお願いします。
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山田宏#16
○委員長(山田宏君) 手嶋家庭局長には御退室いただいて結構でございます。
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打越さく良#17
○打越さく良君 現場の懸念としては、お子さんが帰りたくないと言っても一時保護を認めないという場合があるんじゃないかということなんですね。心理的虐待の場合には、証拠を直ちに提出するのは困難です。子供が自ら一時保護を望む場合は、何らかの異常な、異常事態のサインと言えます。子供の思いを尊重する必要があります。
 現場の裁量に委ねず、確実に一時保護を認める仕組みを構築していただきたいんですが、いかがでしょうか。
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後藤茂之#18
○国務大臣(後藤茂之君) 今般の児童福祉法改正案における一時保護の開始の司法審査の導入に当たりましては、一時保護の要件を法令上明確化することとしておりますが、児童相談所がちゅうちょなく適切な一時保護を開始できるように、現行の一時保護ガイドラインや様々なケースで行われている一時保護の実情を踏まえた適切な規定ぶりとする予定でございます。
 お尋ねのような、例えば子供が帰宅を拒否するなど一時保護を求めているケースについて、現行制度においてもそのことのみをもって機械的に一時保護を行っているわけではありません。一方で、現行の一時保護のガイドラインの中で、児童の置かれている環境等を調査し、援助方針を決定するために児童を一時保護するような、いわゆる調査保護を認めているところでもあり、御指摘のような子供が一時保護を求める場合も、子供の最善の利益を考慮した上で調査保護の対象となり得るものと考えております。
 このように、司法審査の導入後も引き続き児童安全確保の観点から必要に応じて一時保護を行うことができるよう、現場における一時保護の実態を踏まえながら、実務者から構成される作業チームにおいて適切な検討を行ってまいりたいと考えております。
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打越さく良#19
○打越さく良君 今言及していただいたので、五番の調査のために保護を認める制度についてはちょっと省きますけれども、本当にこれ、調査のために保護を認めるという制度が今まで以上に重要になると思いますので、しっかりと子供の意思を尊重するように現場で運用していただきたいと思います。
 そして次に、一時保護をしてほしいという明確な意見がお子さんにない場合、そういった意見を明確には表明しない場合というのはどうなのでしょうか。その場合にも、適切に一時保護を実現する必要があると思います。
 というのは、子どもシェルター全国ネットワークからシェルターで取り扱われたあるケースと御紹介をいただいたんですけれども、精神疾患のある保護者から暴行被害に遭ったお子さんが、その暴行直後に会った児童相談所の児童福祉司に対して保護を希望しなかったと、それで、学校関係者と、あるいは学校関係者がつながった弁護士と面談して、いろいろと働きかけて、ようやくその子が置かれた状況がネグレクトであって親子分離が必要な状況であるということが分かってきたと、そういったことを子供自身も分かってきて、希望を言っていいんだというふうな勇気を持つことができた、そしてようやく一時保護を希望して、一時保護が開始されるに至ったというようなケースがあるそうです。
 もう、そういった虐待を受けているお子さんたちの中では、ひどい目に遭うのはこれ自分のせいなんだという思いも浮かんでしまって、もうこれは虐待で保護されていいんだという気持ちをなかなか持てないということがあるかと思います。
 そこで、虐待環境にあるのに一時保護を望まない子供に、お子さんについて適切な保護を行うにはどうしたらいいかと、どのような方法が考えられるか、お考えを伺います。
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橋本泰宏#20
○政府参考人(橋本泰宏君) まず、現在の仕組みの下でございますけれども、現行の一時保護のガイドラインの中で、子供の安全確保のため必要と認められる場合には、子供や保護者の同意を得なくても一時保護を行うというふうにされております。したがいまして、子供が明確に保護を求めていない場合であっても、虐待を受けているなど保護を必要とする状況にある場合には、ちゅうちょなく子供の最善の利益のため一時保護を実施しているものというふうに認識しております。
 なお、そのような場合でも、子供に対して、一時保護を行うことや、なぜそういう一時保護をするのかということの理由の説明というものは十分に行う必要があるというふうに思っております。
 今後でございますけれども、今般の児童福祉法改正案におきまして、一時保護の要件として児童虐待のおそれがあるときということを規定することといたしております。したがいまして、仮に子供が一時保護を明確に希望していない場合であったとしても、児童相談所が、虐待のおそれがあり、必要と認める場合には一時保護を実施できるということにつきましても法令上明確になっているものというふうに考えております。
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打越さく良#21
○打越さく良君 先ほどのケースのように、お子さんが弁護士と面談することによって適切な意見形成することもあるということですので、一時保護開始時に適宜子供の支援をする弁護士に協力を求めていただきたいと、これは要望いたします。
 そして、次ですけれども、司法審査の導入に当たっては、児童相談所の業務負担あるいは人員体制の確保等の課題を整理し、検討することも併せて行っていかなければならないと考えております。
 二〇一七年の児童福祉法改正で、二か月以上保護を継続し、親権者の意に反する場合には家庭裁判所の承認を得なければならなくなりました。これは必要な制度であるんですけれども、一方で、この審判の申立てなどで事務手続がどれだけ増えて、児童福祉司の負担がどれだけになったのかということも検証していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
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橋本泰宏#22
○政府参考人(橋本泰宏君) 平成二十九年の改正によりまして、二か月を超える一時保護に係る家庭裁判所の司法審判手続というものを導入したところでございますが、児童相談所や児童福祉司の事務負担への影響については、令和二年度に全国の児童相談所の実態調査を行ったところでございます。その中では、例えば約三分の二の児童相談所におきまして申立て案件一件当たりの証拠書類の作成に五時間以上の期間を要しているなど、職員の負担が大きいということが報告されております。こうした司法とのやり取りに関する事務の増加を踏まえて、弁護士の配置など、児童相談所の体制の強化について財政支援を行っているところでございます。
 したがいまして、今般の改正によります開始時の司法審査の導入に伴い、いろいろ業務的な負担が増えてくるところに対しましては、そういった追加的な業務が最小限になるような様々な工夫も検討しなければなりませんし、同時にまた、児童相談所の体制の強化ということにも併せて取り組んでまいりたいというふうに考えております。
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打越さく良#23
○打越さく良君 是非お願いします。
 児童福祉司の数を本当に増やしていただいているんですけれども、それ以上に虐待の件数も増えていて、本当に負担というものは増しているのではないかと思います。
 私、児童相談所の仕事をさせていただいて、本当に一つ一つのケースに高い緊張感を持って取り組んでくださっているなと思っておりました。そして、もう虐待の通告があると、原則これ全ての事例について、担当児童福祉司のほか各種専門職が一堂に会して、緊急的に会合して、そして調査を開始して情報を集める、その多様な、様々な関係機関に連絡したり、そして四十八時間以内にお子さんの安全を確認する、保護者と会ったり子供と話したり、子供の身体の傷とか生活の様子を確認したり、そうしたことで、本当に業務の負担というのは多大なものだと思っております。そして、それがもう一日に何件も重なるということもあります。
 そういった相談担当件数を抱えている児童福祉司の方たちの負担というものを見極めなければいけないと思うんですが、児童相談所の全相談担当件数を児童福祉司一人当たりで割った平均対応件数、あるいは児童虐待対応件数を児童福祉司一人当たりで割った平均対応件数、把握していらっしゃるでしょうか。
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後藤茂之#24
○国務大臣(後藤茂之君) 今、まず人数だけお尋ねだったので、児童福祉司一人当たりの虐待相談対応件数及び虐待相談も含めた全体の相談対応件数ですけれども、新プランの前年度である平成三十年度は、一人当たり虐待相談対応件数が約四十七件、全体の相談対応件数が百四十七件、令和二年度は、一人当たり虐待相談対応件数約四十五件、全体の相談対応件数が百十六件ということになっています。
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打越さく良#25
○打越さく良君 ありがとうございます。そうやって努力していただいて、負担は若干は軽減しているのかなと思うんですけれども、やっぱり相当いろいろ大変な負担であるというふうに考えております。
 そして、新プランの虐待相談が四十ケースという業務量はどのような算出に基づいているのでしょうかということと、続けて、児童福祉司の配置基準が、二〇一九年政令改正で人口三万人に一人以上ということになったと思いますけれども、その根拠も教えていただければと思います。
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橋本泰宏#26
○政府参考人(橋本泰宏君) 済みません、先ほどの答弁の中で、二か月を超える司法審査についての時間数でございますが、申立て件数一件当たりの証拠書類の作成に五時間以上の期間を要しているというふうなことで申し上げましたが、八時間以上の期間を要しているというのが約三分の二の児童相談所であるということで、ちょっと訂正させていただきます。
 それから、今お尋ねの件でございますけれども、増加している虐待相談への対応に当たりまして適切に対応を行うため、児童虐待防止対策体制総合強化プラン、いわゆる新プランにおきまして、児童虐待相談及びそれ以外の相談を合わせた児童福祉司一人当たりの業務量を五十ケース相当から四十ケース相当にするという考え方に基づきまして、児童福祉司の配置基準を人口四万人に一人から三万人に一人ということに見直しをしたものでございます。四万人に一人の状態で五十ケースというところでございますので、それを四十ケースの方に減らすということに合わせまして、三万人に一人というふうな形で見直しをしたものでございます。
 さらに、人口当たりの基準に加えまして、平成二十八年十月より、虐待相談対応件数が全国平均と比べて四十件多くなるごとに児童福祉司が一名上乗せ配置される仕組みとしておりまして、児童虐待対応件数が多い児童相談所については、より手厚い配置を求めるようにさせていただいております。
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打越さく良#27
○打越さく良君 今の御答弁と重なるかもしれないんですけれども、人口比だけではないということが今の御答弁でも分かったんですけれども、主に人口比を基準にするということが合理的なのかという思いがございまして、児童福祉法十三条二項で、政令を定める基準を標準として都道府県が定めるということで、各自治体の裁量に委ねているところがおありなのかというふうに思っています。そうしたことで、業務量が各自治体間で差があるのではないかと思われます。
 NHKが二〇二一年の四月時点で児童相談所を設置する全国七十四自治体に調査したところ、七八%、五十八の自治体で児童福祉司が基準よりも不足していたと、その数は全国で千二百人と。特に、大阪は二百八人、東京は百六十七人ということで、人口比で考えても深刻な不足があるんですけれども、人口比だけではなくて、個々の児童相談所が実際にどれだけ担当しているのかというケースの件数の方が業務量を適切に物語るのではないかと思われます。
 それで、自治体ごと、そして個々の児童福祉司の業務量の調査も必要なのではないかと思いますけれども、その点いかがでしょうか。
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橋本泰宏#28
○政府参考人(橋本泰宏君) 先ほど計算式のような形で御答弁申し上げましたが、虐待相談対応件数四十ケース相当になるように、人口三万人に対して児童福祉司一人を配置するという基準としておりまして、これはケース、ケースの数ということを勘案して設定したという考え方になるものでございます。
 業務量につきましては、児童福祉司の業務量について令和三年度に調査研究を実施しておりまして、介入や支援を担当する児童福祉司については面接時の記録や資料作成に多くの時間を要しているということや、スーパーバイザーである児童福祉司についてはスーパーバイズや個別ケースに関する資料作成等に多くの時間を費やしているということが調査結果として出ております。
 先ほど大臣の方から件数につきまして御答弁申し上げましたが、一人当たりの相談対応件数、全体として減少しているものの、児童福祉司一人当たりの虐待相談対応件数を四十件相当とする配置標準と比べますと、令和二年度時点でも一人当たり五件程度上回ってございますので、相談対応件数に対してなかなか児童福祉司の人数が追い付かない現状でございます。
 そういった実態も踏まえながら、今後とも児童相談所の体制強化に努めてまいりたいと考えております。
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打越さく良#29
○打越さく良君 そうした体制の強化に努力していただいているということは理解しましたけれども、やはりまだ一層の努力をお願いしたい。
 本当に虐待死事件などが相次いでおりまして、やっぱりその取りこぼしのリスクというものを是非回避していただきたいと。個々の児童福祉司がどれだけ担当しているのかということをつぶさに見ていただいて、各自治体の裁量ではなくて、ナショナルミニマムというものを設定していただきたいと、これは要望させていただきます。
 次に、子供家庭福祉の実務者の専門性の向上についてということで、専門性の確保については更に課題が様々にあるのではないかと思います。
 厚生労働省の二〇〇六年四月の今後の児童家庭相談体制のあり方に関する検討会の、あっ、検討会じゃない、済みません、研究会の報告書で、現場においては、児童福祉司に必要な専門性を確保するために五年から十年程度の経験が必要であるというふうにあるんですね。これは本当にそのとおりで、重く受け止めていただきたいと考えております。
 児童福祉司は、もう本当に保護者たちの不安定な精神状態にも直面したりとか、それが職員数が少ない状況で更に追い打ちを掛けられて疲労感が積もっていくという状況にあると思います。そういうふうな状態が、意欲がそがれていって早期の異動にも影響するのではないかと私は推測するんですけれども、ですから、新たな資格を創設する前に、業務を継続していけるような、そういった条件づくりこそ必要ではないかと考えております。
 それで、子ども家庭福祉士は、児童福祉司の任用要件として児童福祉法に位置付けられ、百時間の研修を要するとされています。ただ、専門性の蓄積を阻んでいるのは人事異動の頻繁さではないのでしょうか。なぜ短期間の異動になっているのか、検証していらっしゃるのでしょうか。
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