内閣委員会

2022-04-26 参議院 全167発言

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会議録情報#0
令和四年四月二十六日(火曜日)
   午後一時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十一日
    辞任         補欠選任   
     熊谷 裕人君     塩村あやか君
 四月二十六日
    辞任         補欠選任   
     塩村あやか君     吉田 忠智君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         徳茂 雅之君
    理 事
                太田 房江君
                上月 良祐君
                江崎  孝君
                浜田 昌良君
                礒崎 哲史君
    委 員
                赤池 誠章君
                有村 治子君
                磯崎 仁彦君
                古賀友一郎君
                高野光二郎君
                山田 太郎君
                山谷えり子君
                石川 大我君
                塩村あやか君
                杉尾 秀哉君
                吉田 忠智君
                高瀬 弘美君
                柴田  巧君
                高木かおり君
                市田 忠義君
                田村 智子君
   国務大臣
       国務大臣     小林 鷹之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       高村 泰夫君
       内閣官房内閣審
       議官       三貝  哲君
       内閣官房内閣審
       議官       木村  聡君
       内閣官房内閣審
       議官       泉  恒有君
       内閣府科学技術
       ・イノベーショ
       ン推進事務局統
       括官       米田 健三君
       内閣府総合海洋
       政策推進事務局
       長        平岡 成哲君
       内閣府日本学術
       会議事務局長   三上 明輝君
       警察庁長官官房
       審議官      森元 良幸君
       総務省大臣官房
       審議官      藤野  克君
       法務省大臣官房
       審議官      保坂 和人君
       外務省大臣官房
       参事官      中村 和彦君
       経済産業省大臣
       官房サイバーセ
       キュリティ・情
       報化審議官    江口 純一君
       経済産業省貿易
       経済協力局貿易
       管理部長     風木  淳君
       国土交通省大臣
       官房技術審議官  河野  順君
       海上保安庁装備
       技術部長     矢頭 康彦君
       防衛省防衛政策
       局次長      大和 太郎君
       防衛装備庁プロ
       ジェクト管理部
       長        坂本 大祐君
       防衛装備庁技術
       戦略部長     堀江 和宏君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○経済施策を一体的に講ずることによる安全保障
 の確保の推進に関する法律案(内閣提出、衆議
 院送付)
    ─────────────
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徳茂雅之#1
○委員長(徳茂雅之君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、熊谷裕人君が委員を辞任され、その補欠として塩村あやか君が選任されました。
    ─────────────
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徳茂雅之#2
○委員長(徳茂雅之君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官高村泰夫君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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徳茂雅之#3
○委員長(徳茂雅之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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徳茂雅之#4
○委員長(徳茂雅之君) 経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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有村治子#5
○有村治子君 自由民主党の有村治子です。
 二十分という限られた時間でございますが、今日は前半、海のことを論じます。
 冒頭、北海道知床での海難事故に当たり、お亡くなりになった方々の霊を悼み、謹んで御冥福をお祈り申し上げます。同時に、この瞬間も危険と隣り合わせになりながら捜索、救助に当たっていただいている海上保安庁、警察始め関係皆様の献身的な働きに思いをいたし、皆様とともにその安全を念じたいと思います。
 それでは、本題に入らせていただきたいと思います。
 経済安全保障の中核の一つは、国民生活の基盤となるサプライチェーンの脆弱性を乗り越えていくことになります。この視点に立てば、現下のウクライナ危機から我が国が学ぶべき教訓とはどのようなものになるでしょうか。
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中村和彦#6
○政府参考人(中村和彦君) お答えいたします。
 今回のロシアによるウクライナ侵略、御指摘ございましたが、エネルギー、食料あるいは防衛力といいました国家安全保障の基盤について、これを自ら十分に構築しておく、このことの重要性を明らかにする事象であると認識をしております。自律性を向上することは、政府が推進しております経済安全保障の取組の主要な柱の一つでございまして、非常に重要であると認識しております。
 我が国、資源乏しゅうございますので、食料、エネルギーに関しましては、供給源の多角化、あるいは同盟国、同志国や国際機関との連携等を通じましたサプライチェーンの強靱化、こういうことに従来より努めてきておるところでございます。
 また、防衛力に関しましては、政府として、厳しさを増す安全保障環境の中で、我が国自身の防衛力の強化、これとともに日米同盟の抑止力、対処力を強化させていく、このことにより防衛するというのが現実的かつ適切な考え方であると認識しております。
 いずれにいたしましても、こうした平時における備えに加えまして、今回ウクライナで起こったような有事における対応、これについても、唯一の同盟国である米国あるいはG7、こうした国際社会と連携しつつ緊密に取り組んでまいりたいと、このように考えておるところでございます。
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有村治子#7
○有村治子君 ウクライナを侵略したロシアに対する国連非難決議に対し、実に百四十一か国もの国々が非難決議に賛同をいたしましたが、インドはその一方で棄権に回りました。日米豪印、クアッドの一角を成すインドが、実は自国を守る防衛装備の多くをロシアの武器に依存しています。
 国民が生きる上で根幹的に重要なことは、今御答弁をいただいたように、食料でありエネルギーであり国民を外敵から守る防衛力です。また、それを支える科学技術力です。これら、食料、エネルギー、防衛力を他国に過度に依存すると、独立主権国家といえども、理念に基づく自律的な意思決定が困難になることをまざまざと思い知らされます。
 日本の場合、この食料、エネルギー、防衛力、またそれらを支える科学技術という国民の生存基盤に直接関わってくるのが実は海だと私は確信をしております。四方を海に囲まれ、六千八百五十二の島々から成る海洋国家日本としての特徴を教えてください。
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平岡成哲#8
○政府参考人(平岡成哲君) お答えいたします。
 我が国は、四方を海に囲まれ、国土面積では世界第六十一位ですが、領海、排他的経済水域の面積を加えると世界第六位となり、世界有数の海洋国家です。我が国は、原油や鉄鉱石などの主要資源、衣食住を含む国民生活の根幹を成す原材料のほとんどを海外から輸入しているほか、日本の貿易量の九九・六%を海上輸送が占めているところが特徴の一つと考えております。
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有村治子#9
○有村治子君 ありがとうございます。
 海運業界では、世界が一つのマーケットとして動いています。この世界単一市場において、造船分野では現在どこの国が国際的な競争力を持っているでしょうか。
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河野順#10
○政府参考人(河野順君) お答えいたします。
 我が国造船業は、かつて建造量世界一位であった英国を抜き、一九六〇年代前半には世界シェアの約五割を占めていました。その後、一九九〇年代に韓国が、二〇〇〇年代に中国が台頭し、近年は日本と中国と韓国の三か国で世界の九割を占めております。その中で日本の世界シェアは二割程度となっております。しかしながら、例えば環境性能においては、中国、韓国と比べて我が国建造船が優れていることが確認されているなど、依然として我が国造船業は高い技術力を有しております。
 ただし、中国では、中国製造二〇二五の重点十分野に海洋や船舶を位置付けており、また韓国では、経営難に陥った大手造船会社に対して政府系金融機関から巨額の融資支援を行うなど、中韓は国家戦略として造船業の強化を図っており、我が国造船業は厳しい国際競争にさらされております。
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有村治子#11
○有村治子君 ありがとうございます。
 終戦後、焼け野原から再出発した日本経済を牽引したのは鉄の塊と向き合う造船業であり、約三十年前までは日本が世界第一のシェアを誇っていました。世界中の船の半分がメード・イン・ジャパンという輝かしい時代でありました。しかし、現在では、今御指摘のとおり、資料一を御覧ください、中国が世界市場の約四割、韓国が三割、その後塵を拝す三番手に日本がおり、直近では日本のシェアは一八%にまで下がってきています。
 そこで、防衛省にお伺いします。
 中国、韓国がじりじりと造船市場における日本の地位を脅かし、リードしている中で、今後、仮に万が一、日本の造船業が衰退し、日本が自国で船を造る能力をなくしてしまったとしたら、我が国はどのような状況に陥るのでしょうか。教えてください。
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坂本大祐#12
○政府参考人(坂本大祐君) お答えを申し上げます。
 周辺各国が軍事力を強化をし、我が国周辺で軍事活動を急速に活発化させるなど、我が国を取り巻く安全保障環境はこれまでにない速度で厳しさを増しております。
 こうした中で、自衛隊の艦艇は我が国周辺海域における警戒監視等を担う重要な装備品でございまして、潜水艦や護衛艦、掃海艦等の建造、修理のためには、自衛隊の艦艇に特有の技術、これが必要となっております。我が国の造船業は、自衛隊の要求性能を満たす艦艇の建造、修理を担っておりまして、我が国の防衛力を支える要素であるにとどまらず我が国の防衛力の一部となっており、艦艇の生産技術基盤の維持向上、これが今後とも不可欠であると、このように考えてございます。
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有村治子#13
○有村治子君 同じ質問を海上保安庁、よろしくお願いいたします。
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矢頭康彦#14
○政府参考人(矢頭康彦君) お答えいたします。
 海上保安庁では、高性能な巡視船艇を調達するため、全て国内の造船会社と建造契約を結び、建造しているところでございます。
 仮に自国で船を建造する能力がなくなりますと、我が国周辺海域をめぐる厳しい情勢等への対応、これに支障が生じることが想定されます。
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有村治子#15
○有村治子君 端的にありがとうございます。
 周辺海域とおっしゃいましたけれども、尖閣諸島を巡視する海上保安庁の巡視船を中国や韓国に造ってもらうわけにはいかないということだと認識をしています。防衛省さんがお答えになったように、造船業の衰退、技術力の低下は、即海上防衛の弱体化に直結して、国家の生存や繁栄を危うくします。ロシアと中国の軍艦十隻が太平洋側を巡航するという初めての示威行為、それに対する自衛艦、艦船を中国か韓国に造ってもらうわけにはいかないというのも自明の理であろうかと思います。
 近年、急激に海軍力を伸ばし、資源探索力、測定技術の探究を抜かりなく進めているのがお隣の中国であることに留意が必要だと私は考えています。
 午前中の審議においても半導体の議論が続いておりましたけれども、世界トップの半導体の能力、生産基盤を失ってしまった日本の手痛い教訓、一度失った技術力やあるいは競争力、生産基盤を復活させることの難しさを身にしみて痛感をしている日本としては、海のポジションまで失う余裕はないはずであります。食料自給率が低い、また天然資源にも乏しい我が国は、世界中の国々と安全な航路、シーレーンで安定的につながっている時代のみ、日本の平和と繁栄があります。
 造船市場の四割以上を席巻し、五割をもうかがう中国が、国策として、先ほど国交省がお答えになったように、先端技術開発を進める重点領域として海洋を明示し、南シナ海、東シナ海で領土拡張主義的な動きを加速させている現在こそ、自由で開かれたインド太平洋の中核を成す日本が、健全で強靱な造船、海運の基盤を持ち続け、自由、民主主義、法の支配、人権の尊重という普遍的な価値を先端技術を守りながら守り抜いていくことが日本の国益であり、かつ世界への貢献だと私は確信をしております。
 そこで、小林大臣、経済安全保障行政を進めるトップとして、大臣は日本にとっての海洋をどのように認識をされるか、お答えください。
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小林鷹之#16
○国務大臣(小林鷹之君) 我が国は、四方を海に囲まれております。今お話あった食料、エネルギーを含めて重要な物資の輸入をしております。貿易量のもう九九・六%、これを海上輸送が占めておりまして、まさに世界有数の海洋国家であると認識しています。今や、海は国と国を分かつものではなくて、むしろつなげるものでございますし、これ宇宙と同様にまだ海洋には未知なる部分がたくさんある、そういう意味ではフロンティアだと思っています。
 こうした中で、その造船業は、海上の輸送、海洋の開発、また海上の警備、こうした観点から非常に必要で大切だというふうに思っておりますし、国民生活と経済活動を支えていく重要な基盤産業だと考えております。中国、韓国との厳しい競争の中でも、先ほど環境性能が優れているという話ありましたが、世界に貢献できる分野も、部分を持っています。
 そうした中で、国交省を中心に産業基盤強化の必要な取組を進めてきておりますが、経済安保の観点からも、今この造船あるいは海運業につきまして既にリスク点検というものを行っておりまして、引き続き、そうした点検を行う中で経済安全保障上講ずべき措置が明らかになれば、この法案に基づく支援を含めまして必要な取組を進めてまいりたいと考えます。
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有村治子#17
○有村治子君 ありがとうございます。
 後半、学術会議と軍民両用技術、デュアルユースとなる先端技術研究について伺います。
 七年前の二〇一五年、防衛装備庁が安全保障技術研究推進制度という研究助成制度の公募をスタートさせました。これを受けて日本学術会議は、二〇一七年に軍事安全保障研究に関する声明、これですね、を発表し、この声明に呼応する形で日本の多くの大学ではそれぞれガイドラインを定めています。日本の大学において、自然科学系の研究者の多くがこの学術会議が出した声明によって、事実上、防衛装備庁による研究助成に申請、応募する道を断たれています。
 日本学術会議は年間約十億円の国費が毎年投入をされていて、約五十人の国家公務員が事務局として勤務しているにもかかわらず、今回判明したことですが、この声明が出て五年間たった現在でも、大学ごとにどういう方針を出しているのか、その現状把握もしていないということが判明をしました。これでは事務局が怠慢だと言われても致し方ありません。猛省と誠実さを求めます。
 日本の科学技術力の進展に極めて重要な役割を持つ各大学が、日本学術会議が発出した声明をどのように受け止め、動いたのか、その方針一覧を学術会議事務局の責任において正確に把握し、一覧にしてホームページなどで公表するという国民への説明責任を果たすべきだと考えます。いかがでしょうか。
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三上明輝#18
○政府参考人(三上明輝君) お答えいたします。
 御指摘の声明は、大学等の各研究機関に軍事的安全保障研究とみなされる可能性のある研究について、その適切性を目的、方法、応用の妥当性の観点から、技術的、倫理的に審査する制度を設けるべきことを求めるものでありまして、デュアルユースに係る研究のような安全保障に資する研究を一律に禁止するという趣旨のものではございません。
 この声明が発出された後、日本学術会議では、科学者委員会が主体となりまして、平成三十年に大学等研究機関を対象に審査制度等の整備状況についてアンケート調査を実施いたしました。その結果は、この声明に関するフォローアップの分科会が令和二年の八月に報告書を取りまとめ、公表したところでございます。
 ただし、この調査は、その審査制度等の整備状況に係る全体的な傾向を把握することを目的としておりまして、個別の大学が具体的にどのような対応を取ったかというところまでは把握できておりません。
 また、この調査から四年以上経過しております。状況が変化してきているということも考えられますので、委員の御指摘も踏まえまして、事務局においてまずは公開情報を手始めに大学の対応状況等について現状の把握を行い、一覧表など分かりやすい形で取りまとめて公表できるように取り組んでまいりたいと考えております。
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有村治子#19
○有村治子君 資料二を御覧ください。
 これは、月刊「正論」二〇二一年四月号でございます。そこから引用しておりますけれども、この資料二の事例が多く掲載されているように、事実上、防衛装備庁の研究制度への応募を禁じている大学が多々あります。その公表をしていただきたいわけですが、実は産経「正論」がもう既にかなりのところを調べておられます。昨日、私が調べただけでも少なくとも十五大学確認することができました。
 そこで、防衛装備庁に伺います。多くの大学が、この資料が示すように防衛装備庁の研究助成制度への応募を禁じ、敬遠している実態があるわけですが、防衛装備庁や研究助成制度というのは、日本の大学からそこまで忌み避けられ、警戒されるほど信用されていない危険な組織なのでしょうか、お答えください。
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堀江和宏#20
○政府参考人(堀江和宏君) お答え申し上げます。
 防衛省が所管する安全保障技術研究推進制度、いわゆるファンディング制度と呼ばせていただいておりますが、これは、将来の防衛分野での活用を期待しつつ、民生分野での活用も期待される先進的な技術について基礎研究を公募、委託するものでございます。
 この制度においては、他の競争的研究費制度と同様に、防衛省が研究に介入することはなく、また、研究成果の公表を制限することもございません。また、防衛省がこれまでに採択した研究課題の中に大量破壊兵器や国際人道法に違反する武器の開発につながるものはなく、これからも防衛省が採択することはございません。
 防衛省においては、こうしたファンディング制度内容について、これまでも累次にわたって発信、説明を重ねてまいりましたが、委員御指摘いただきましたように、この制度をアカデミアの方々に正確に御理解いただけるよう、しっかりと取り組んでいかなければならないと改めて認識しております。
 また、委員御指摘のとおり、防衛装備庁は防衛省設置法で設置された防衛省の外局でございまして、我が国防衛に必要不可欠な装備品等の研究開発などを任務とする組織でございます。実際に研究開発を行うに当たっては、ファンディング制度を含め、必要な予算を要求の上、国会において御審議いただいているところでございます。
 防衛省といたしましては、ファンディング制度について、防衛省の研究開発への参加は全く強制されないという点も含め、大学当局を始めとする国内の研究機関の皆様の理解が得られるよう、また、より多くの方々にファンディング制度に応募していただけるよう、今後一層の努力をしてまいりたいと考えております。
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有村治子#21
○有村治子君 学術会議が出した五年前の声明の解釈をめぐって、最近改めて混乱が生じています。防衛装備庁が募集する研究助成だというだけでその応募を禁じるのが意図なのか、そうでないのか。日本の防衛力向上に資する基礎研究でさえ軍事研究だ、デュアルユースだと頭ごなしに決め付けて忌避するのかしないのか。一体どちらが学術会議の真の意図なのか。日本学術会議は、誤解を生まないよう見解を整理されて、公式な見解や声明として私たち国民に対する説明責任を果たされるべきだと考えます。最後に御質問させていただきます。
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三上明輝#22
○政府参考人(三上明輝君) お答え申し上げます。
 御指摘の声明でございますけれども、この取りまとめの議論を行った会合、平成二十九年三月の第十一回の会合でございますが、ここの議事録にも、当時の委員長が、防衛装備庁だから一切受けるなというふうにここは言っておりませんと述べたことなどが記録されているところでございます。この声明、先ほど申し上げたとおり、何かを禁止するというものではございません。
 日本学術会議として国民に正確な情報を発信するということが求められていると認識しておりまして、学術会議としての考え方を国民にきちんと伝えて、混乱を来すことのないように努力を重ねてまいりたいと考えます。
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有村治子#23
○有村治子君 私は、日本学術会議が主権者たる国民から共感や敬意を持たれる知的リーダーであってほしいと思います。しかし、国民的な理解や共感を得るための説明責任、努力がなされないのであれば、井上前大臣が勧められたように、日本学術会議が国の関与から外れ、純粋な民間団体として再出発されるのも一案かと思います。
 以上で、自由民主党、私、有村治子の質問を終わります。ありがとうございました。
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杉尾秀哉#24
○杉尾秀哉君 立憲民主・社民の杉尾秀哉でございます。
 本日は経済安保推進法案の審議ということなんですが、その前に、目下の経済情勢について小林大臣に短く伺います。
 足下で急速な円安が進んでいる今日、一ドル百二十八円台で推移しておりますけれども、先週二十日、二十年ぶりの百二十九円台半ばまで円安ドル高が進みました。年初来で二四%、ここ一か月で一二%の異常な円安の進行ということなんですが、こうした中で、消費者物価の上昇が止まらない。三月の物価上昇率が〇・八%、恐らくこの四月以降は二%台に乗って、その後も更なる物価上昇が予想されております。
 そこで、大臣に伺いますけれども、こうした目下の円安というのはいわゆるいい円安か悪い円安か、それとも、今後の物価上昇の懸念と併せて短く答弁願えますでしょうか。
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小林鷹之#25
○国務大臣(小林鷹之君) 為替政策というのは、委員御案内のとおり、財務大臣の専権事項でございますので、この為替水準の高い低いを含めまして、この動向について私からはコメントを控えさせていただきます。
 その上で、足下のこの物価上昇の動きですけれども、円安の影響も委員御指摘のとおり見られます。それに加えまして、原油を始めとする世界的な原材料価格の上昇、これも大きな要因だと承知しております。こうした状況を踏まえまして、ウクライナ情勢に伴う原油価格・物価高騰による国民生活、経済活動への影響に緊急かつ機動的に対応するための総合緊急対策、四月中に取りまとめられるものと承知をしているところであります。
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杉尾秀哉#26
○杉尾秀哉君 今、財務当局の専権事項ということを答弁されましたけれども、鈴木財務大臣は悪い円安だというふうに断言されています。そして、黒田総裁も、日銀、日本経済にマイナスだと、こういうふうにおっしゃっているわけですが。
 この円安の進行というのは、もうもちろん皆さんも御存じのとおり、日本と欧米の金利差、これが大きいわけですけれども、この背景に日本経済の凋落があるというふうに指摘する識者は少なくありません。実効レートでいいますと、五十年前の水準にもうなっちゃっているということなんですけど、この点についての大臣の認識、お聞かせください。
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小林鷹之#27
○国務大臣(小林鷹之君) 繰り返しになりますけれども、その財務大臣のコメントは私も承知をしておりますが、私自身からこの為替水準そのものについてはコメントを控えたいと思います。
 その上で、一般論として申し上げますと、円安によって輸出や海外展開をしている企業の収益は改善しますが、一方で、当然、輸入価格の上昇を通じて企業や消費者に負担増となる、なり得るものと承知します。それが経済に対して当然影響を与えてくるということです。
 円安は経済に対してプラスマイナス両面で様々な影響を与えますから、この両面の影響を総合的に注視していく必要があると考えますし、また、我が国の経済との関係というのも当然注視していく必要があると思います。
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杉尾秀哉#28
○杉尾秀哉君 いや、私は経済の影響を聞いているんじゃなくて、背景に日本経済の凋落があるんじゃないかと、こういう指摘についてどう思いますかと、こういう質問だったんです。
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小林鷹之#29
○国務大臣(小林鷹之君) その点につきましても、為替の水準のこの動向に関わってまいりますので、私の方からコメントは差し控えさせていただきます。
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