農林水産委員会

2022-03-29 参議院 全161発言

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会議録情報#0
令和四年三月二十九日(火曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十四日
    辞任         補欠選任
     下野 六太君     秋野 公造君
 三月二十五日
    辞任         補欠選任
     秋野 公造君     下野 六太君
 三月二十九日
    辞任         補欠選任
     進藤金日子君     こやり隆史君
     小沼  巧君     宮口 治子君
     郡司  彰君     那谷屋正義君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         長谷川 岳君
    理 事
                酒井 庸行君
                藤木 眞也君
                山田 俊男君
                田名部匡代君
                紙  智子君
    委 員
                小野田紀美君
                こやり隆史君
                佐藤  啓君
                進藤金日子君
                野上浩太郎君
                野村 哲郎君
                宮崎 雅夫君
                小沼  巧君
                郡司  彰君
                那谷屋正義君
                宮口 治子君
                横沢 高徳君
                熊野 正士君
                下野 六太君
                谷合 正明君
                舟山 康江君
                梅村みずほ君
                須藤 元気君
   衆議院議員
       農林水産委員長  平口  洋君
   国務大臣
       農林水産大臣   金子原二郎君
   副大臣
       農林水産副大臣  中村 裕之君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       下野 六太君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        笹口 裕二君
   政府参考人
       外務省大臣官房
       審議官      大鶴 哲也君
       農林水産省大臣
       官房危機管理・
       政策立案総括審
       議官       前島 明成君
       農林水産省消費
       ・安全局長    小川 良介君
       農林水産省輸出
       ・国際局長    渡邉 洋一君
       農林水産省農産
       局長       平形 雄策君
       農林水産省畜産
       局長       森   健君
       農林水産省経営
       局長       光吉  一君
       農林水産省農村
       振興局長     牧元 幸司君
       水産庁長官    神谷  崇君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       次長       高橋 謙司君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○土地改良法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○特殊土壌地帯災害防除及び振興臨時措置法の一
 部を改正する法律案(衆議院提出)
    ─────────────
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長谷川岳#1
○委員長(長谷川岳君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 土地改良法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務省大臣官房審議官大鶴哲也君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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長谷川岳#2
○委員長(長谷川岳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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長谷川岳#3
○委員長(長谷川岳君) 土地改良法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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進藤金日子#4
○進藤金日子君 おはようございます。自由民主党・国民の声の進藤金日子でございます。
 本日は、質問の機会をいただきまして、理事の皆様方、委員の皆様方に感謝申し上げたいと思います。
 今日は土地改良法の改正ということでございますので、インターネット中継含め、全国の土地改良の関係者、ずっと見ておられると思います。しっかりとした審議をさせていただきたいと思いますので、是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。
 私の専門の土地改良に関する法案審議ですので、まずは近代の土地改良、農業土木につきまして、お手元の資料を御覧いただきたいと思います。
 この写真の人物が上野英三郎先生であります。先生の経歴は資料のとおりでございますけれども、現在の三重県津市久居の御出身で、農業土木学の創始者と言われております。上野先生こそが忠犬ハチ公の飼い主でありまして、ハチ公と出身が同じ秋田県である私には感慨深いものがあるわけであります。
 資料の二ページを御覧いただきたいと思います。めくっていただきたいと思います。
 これが、「耕地整理講義」でございます。この図書によりまして多くの技術者が養成されて、そして全国の農地が整備されていったわけであります。
 資料の三ページ、見てください。
 三ページ、四ページが、これが、人口、耕地面積の推移等と耕地開発の年表なわけであります。我が国に稲作が導入されて以来、本当に、これ先人たちの大変な労苦の中で、水を引き、農地を開いてきたわけであります。
 四ページの方にありますように、この江戸時代の初期から中期にかけて、治水なり利水の技術が進歩してきまして、それで新田開発が急速に進んで、明治に入って各地で耕地整理が進む中で、一八九九年、耕地整理法が制定されました。そして、一九〇五年が先ほどの上野先生の「耕地整理講義」、これによりまして全国で農地の整備が進められるようになったわけであります。
 しかしながら、戦前の地主制の下では、かんがいだとか排水の整備による土地生産性の向上に力点が置かれたわけであります。農地の区画整理や、水路や道路の配置を最適化して労働生産性の向上を図る、これは上野先生の技術論なわけでございますが、この上野先生の技術論は、むしろ戦後の農地解放後の耕地整理、そして一九六三年、創設されました圃場整備事業に色濃く反映されたと言われているわけであります。
 今回、改正内容が審議される土地改良法は、一九四九年、昭和二十四年でございますけれども、これは資料にありますように、耕地整理法を母体にして、北海道土功組合法、水利組合法、そして農地開発法が統合されて制定されたものであります。これによりまして、戦後の我が国の食料生産基盤の形成に大きく貢献してきた法律なわけであります。
 そこで、金子大臣にお尋ねしたいと思います。
 これまでの土地改良事業の評価と今後期待する役割につきまして、どのような見解をお持ちでしょうか、お聞きいたします。
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金子原二郎#5
○国務大臣(金子原二郎君) 土地改良事業は農業生産の重要な基盤でありまして、農地や農業水利施設などを整備することで農業の競争力強化と農村の国土強靱化を図る事業であります。
 これまで連綿と実施されてきた土地改良事業は、農地の大区画化や排水改良などを通じまして、地域特性に応じた多様な農作物の生産向上や、農地の収益率、集約化率の大幅な向上を実現しています。また、農業水利施設の整備や防災・減災対策によりまして、農業用水の安定的供給、健全な水循環の維持形成や農村地域の安全、安心な暮らしの実現を図るなど、極めて大きな役割を果たしていると認識をしております。
 我が国の農業が今後持続的に発展するとともに、食料の安定供給及び多面的機能の発揮という役割を果たしていくためには、良好な営農条件を備えた農地や農業用水を確保し、次世代に継承していくことが必要不可欠であり、今後とも土地改良事業を計画的かつ効果的に推進してまいりたいと思います。
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進藤金日子#6
○進藤金日子君 金子大臣、ありがとうございました。
 土地改良に関する法制度につきましては、平成三十年の土地改良法改正、ここでも審議されました。そして、令和元年のため池管理保全法、令和二年のため池工事特措法、これは議員立法でございましたけれども、こうした制定、法律の制定に当たりましては与野党全会一致で成立いたしております。
 他方、土地改良の予算に関しましては、一時大幅に削減されたときがございましたけれども、近年は、今大臣が御答弁ありましたように、多くのいろいろな役割があるということで、与野党問わず多くの皆様方の御理解を得まして、現場のニーズをしっかりと満たすことのできる予算が確保できているんじゃないかなというふうに承知しているわけであります。
 このように、近年、関係法令の制改正が、制定なり改正が的確に行われて必要な予算の確保がなされているのも、これやはり土地改良の重要性、これにつきまして与野党を問わず共通の認識形成されているたまものではないかなと私自身は考えているところでございますので、是非ここは党派を問わず、土地改良予算確保あるいはこの事業の展開に是非ともまた御理解いただければというふうに思うわけであります。
 次に、農地中間管理機構関連事業の拡充についてお尋ねしたいと思います。
 農地中間管理機構関連事業につきまして、これまでの実績と、今回の法改正による制度拡充後の実施見通しをどのように捉えているか、お伺いしたいと思います。
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牧元幸司#7
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。
 この農地中間管理機構関連事業につきましては、現在百六十四地区で実施をされておりまして、その計画面積は約四千ヘクタールとなっているところでございます。いずれの地区でも八割以上の高い水準で担い手への農地集積が予定されておりますなど、成果が見込まれているところでございます。
 また、本法律案による事業工種の追加に伴いまして、現在の事業実施地区において水路、農道の整備を行う可能性が最大で十八地区、三百ヘクタール程度考えられているところでございまして、受益面積が増えることで更なる担い手への農地の集積も見込まれるところでございます。
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進藤金日子#8
○進藤金日子君 ありがとうございます。
 やはり、これ事業費の農家負担がないこの制度、全国で今四千ヘクタール展開しているということであります。もしもこの制度がなければこの四千ヘクタールは多分整備ができなかったんじゃないか、そうすると相当耕作放棄の危機にさらされたんじゃないかと思うわけでございます。
 そういった中で、実施地区等に関しまして、これ百六十四地区もやっているわけでございますので、事業実施上の課題をどのように認識しておられるのか、またあわせて、現在実施中の地区も今回の、今百六十四地区、多分、今回制度拡充されたら、これもやりたかった、あれもやりたかったと、こういう地区があるんですね。そういった制度拡充後にこの新制度に移行可能かどうか、お伺いしたいと思います。
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牧元幸司#9
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。
 この農地中間管理機構関連農地整備事業の実施に当たりましては、この中間管理権の設定に際しまして、農地の出し手の意向を確認して地元調整を行うということに時間、労力が掛かるということ、特にその地区内の未相続農地等の所有者不明農地はこの工事完了後の換地処分ができないなど、事業推進上の障害となっているのではないかと考えているところでございます。
 このため、民法上の財産管理制度に基づきまして事業同意や換地処分が進められますように、土地改良区体制強化事業を通じまして、土地改良区等に対して制度活用の指導を行っているところでございます。また、令和五年四月に施行されます改正民法によりまして更なる活用が見込まれますことから、各都道府県に設置をされます土地改良区運営基盤強化協議会を通じまして、制度活用に向けた連携強化を図っていきたいと考えております。
 また、この事業の移行のお尋ねでございますけれども、この今回の法改正に伴いまして、現在事業実施地区におきまして工種を追加する地区もあると考えられるところでございます。これらの地区において工種の追加を行う場合には、土地改良法の定めに従いまして、現行の事業計画の内容を変更することによりまして移行することが可能でございます。
 以上でございます。
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進藤金日子#10
○進藤金日子君 移行可能だということで、今インターネット中継見られている方も、ああ、これはいけるぞと思った方おられると思います。本当に、こういった重要な制度でございますので、適切に運用願いたいと思うわけであります。
 私も全国の現場からの声をお聞きしますと、やはり今、牧元局長が御答弁なさいましたように、事業の大きな課題は未相続農地、いわゆる所有者不明農地の問題、これ本当に声が非常に多く上がっております。これ、県営事業でやる場合に、やはり県も相当な業務抱えていますから、出先機関の方でこれ調整するわけです。ところが、この民法上のいろいろな整理、最近いろいろな制度改正なされていますけれども、そこを駆使して課題を迅速に解決するのは非常な労力が要るわけであります。
 そういった中で、私は是非とも、できれば地方農政局ごとにこの未相続農地対策チームみたいなのを、専門チームをちょっと設けていただいて、県の中でももう専門チーム設けていただいて、そこ入口ですから、今百六十四地区ですけど、今回の法改正で相当これ地区増えていきます。そうすると、これに等比級数的に未相続農地の問題出てくるわけですから、ここを徹底的に解決できるようなこの仕組みづくり、そこを国と都道府県と連携しながら、そして市町村とも適宜連携しながら、集中的に対応して迅速に課題解決が図れるように強くお願いを申し上げたいというふうに思います。
 次に、土地改良事業団体連合会の業務の見直しについてお尋ねしたいと思います。
 防災・減災対策の加速化のための全国連合会の事業の拡充につきまして、土地改良施設維持管理適正化事業がこれ今回拡充されていくわけですが、この事業の望ましい展開方向についてどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。
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牧元幸司#11
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。
 土地改良施設維持管理適正化事業でございますけれども、これは、土地改良施設の整備、補修につきまして、土地改良区などの相互扶助により、複数年にわたりまして共同で事業資金を拠出いたしまして、順繰りに事業を実施をするというようなものでございます。
 今回のこの改正案では、この全国連合会から、財政融資資金から借入れを行いまして、あらかじめその事業資金を確保し、土地改良区などに随時整備資金を交付できるようにすることで、従来、この事業につきましては、その順番を待たなければならないというような声もあったところでございますので、この順番を待たずに必要な時期に迅速に整備が行えるように措置するというものでございます。
 このように、優先度が高くて機動的に実施していく必要がある防災・減災の対策等につきましては、今回のこの借入金による新たな仕組みを活用しつつ、地元負担にも配慮しながら迅速な事業実施を確保するということでございますけれども、一方、この土地改良施設維持管理適正化事業の従来のやり方によるこの整備補修につきましても、必要な事業が実施をできるように、従来の仕組みを活用しながら適切に制度を運用していきたいと考えております。
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進藤金日子#12
○進藤金日子君 ありがとうございます。
 関連いたしまして、この連合会の業務見直しに関連して、農業生産基盤の整備の円滑な実施のための連合会の事業拡充につきまして、今回の法改正の効果を確実にするためには、この連合会、主には都道府県土地改良事業団体連合会が実務を担っていきます。この連合会に対して、国や都道府県からの財政的、技術的支援が不可欠と考えているところでございますが、御見解をお伺いしたいと思います。
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中村裕之#13
○副大臣(中村裕之君) お答え申し上げます。
 土地改良施設の維持管理を担う土地改良区やその活動を支える土地改良事業団体連合会は、我が国農業、農村の持続的発展を確保していく上で重要な役割を担っております。
 このため、土地改良事業団体連合会が行う農業水利施設の診断、指導に対する支援ですとか技術者育成等の研修に対する支援を国と都道府県が連携をして実施をしているところです。また、令和四年度においては、土地改良事業団体連合会が行う農業水利施設の省エネ化に係る技術指導に対して支援するなど、制度の拡充を図ったところであります。
 今後とも、現場の声を伺いながら、制度の着実な運用や必要な予算の確保に努め、土地改良区及び土地改良事業団体連合会をしっかりと支援をしてまいります。
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進藤金日子#14
○進藤金日子君 中村副大臣、ありがとうございます。しっかりと支援していくということでございまして、引き続きお願い申し上げたいと思います。
 実は、私も全国を回っていますと、やはり近年の災害、非常に多くなってきております。この災害等への対応も含めて都道府県の連合会の業務が非常に多くなっておりまして、職員の皆様方が本当に頑張っているわけです。今、年度末ですから、今この瞬間も本当に頑張ってやっておられるわけです。
 ですから、現状でも目いっぱいな中で、これに今度は市町村や土地改良区の業務が今度加わってくるわけですね。そうなりますと、更に忙しくなってくるわけです。人員を増やせればいいんですけど、技術者不足ということも、これ、都道府県も、それから市町村もほとんどやっぱり技術者が本当に今少なくなってきているんですね。
 こういった中ですから、今、更に忙しくなる中にあって、日々の業務に追われる中で、今、中村副大臣から御答弁ありましたように、国や都道府県からのこの技術支援、そういったこと非常に重要だと思います。特に今、最新のICT施工、まあ情報化施工なんていうのがあるわけですけれども、そういったものに対する講習を充実していただくだとか、あるいはもう機器を供与していくだとかという支援、そういったこともやっぱり効果的じゃないかなという気がするわけであります。
 あるいは、人手不足ということに対しては、官民問わず定年後の経験豊富な技術者おられるわけですから、こういった技術者のプール機能を担えるような支援なんていうのもいろいろ考えられるんじゃないかなというふうに思いますので、令和五年度の予算概算要求、これから受けて検討始まると思います。是非とも御検討願いたいというふうに思うわけであります。
 次に、土地改良区の組織変更制度の創設についてお尋ねしたいと思います。
 これ、現実的な問題としまして、この農業水利施設等の管理の適正化を図る上で、体制の弱体化等で解散したくても解散が困難な土地改良区、これたくさん私見ているんです。そういった中で、解散手続と一体的に、今回、一般社団法人なり認可地縁団体への組織変更する道が開かれて、ある意味この選択肢が広がるということは極めてこれ重要だというふうに思うわけであります。
 一方で、やはりこの解散に至る前の前提として、やはり小規模土地改良区として業務が適正に存続できるように私はこの支援していくことが基本だというふうに考えるんですが、御見解を伺いたいと思います。
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牧元幸司#15
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。
 この土地改良区は、農業水利施設等の管理を通じまして良好な営農環境の維持に大変重要な役割を担っていただいているところでございまして、小規模な土地改良区につきましても土地改良区として存続いただくことが望ましいというのが基本でございます。
 そして、この土地改良施設の適切な維持管理を継続できるように、この組織基盤の強化が重要というふうに考えているところでございます。このため、事業運営や会計実施に係る研修の実施等によりまして、土地改良区の運営基盤の強化を支援をしているところでございます。
 また、この小規模土地改良区によるこの施設整備を促進するために、令和四年度からはこの土地改良施設維持管理適正化事業を拡充いたしまして、小規模土地改良区においても、防災・減災対策、また施設管理の省エネ化、再エネ利用、省力化のための施設整備を可能とすることとしたところでございます。
 さらには、この小規模な土地改良区の技術職員不足に対応するために、今回の法改正案によりまして、全国連合会また都道府県連合会の業務を見直しまして、工事の委託実施を可能とすることによりまして脆弱な事業実施体制をより一層サポートできるように措置したいと考えているところでございます。
 今後とも、この現場の声を十分に聞きながら、制度の着実な運用、また必要な予算の確保に努めまして、御指摘いただきましたようなこの小規模な土地改良区に対してもしっかり支援していきたいと考えております。
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進藤金日子#16
○進藤金日子君 ありがとうございます。
 今回の土地改良法改正は、人・農地プラン、これ今度地域計画というふうになると思いますが、この人・農地プランの実質化による地域農業の持続的発展とともに、農村地域の防災・減災、国土強靱化の対策を推進を図る上で極めて重要な改正だというふうに思います。
 法改正の内容が早期に現場で活用されるように、都道府県、市町村、関係団体との緊密な調整と連携をお願いして、私の質問を終わりたいと思います。
 どうもありがとうございました。
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小沼巧#17
○小沼巧君 立憲民主党の小沼巧です。
 今日は土地改良法の審議ということでありますが、我が党の立場は基本的に賛成でございます。したがいまして、技術的な単語の確認と、土地改良に係る基本的な思想や運用の問題、そしてあとは個別の直近の農林水産行政に係る課題について、時間の許す限り質問をさせていただきたいと思います。
 まずは技術的なことでございます。
 政府参考人からで構わないんですが、改正法の八十七条の四の第一項に、行う必要があると認める場合ということが記載されているんですが、この判断基準、そしてこの公開方法といったものはどういったものなのか。要は、明示してほしいというような話がないといろんなところが困っちゃうと思いますので明示してほしい、それが実現できるかなというこの技術的確認、及び、農業者の権利又は利益を侵害するおそれがないと認められる、これについても判断基準、そして公開方法についてお伺いをいたします。
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牧元幸司#18
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。
 まず、この急施の防災事業を行うためには、このため池等の農業用用排水施設につきまして、国土強靱化基本法に基づきます脆弱性評価の結果、緊急的な豪雨対策が必要と判断された場合である必要があるところでございます。
 具体的には、これは周辺の住宅地等の所在、存在、豪雨に対する安全性の確保等によりまして緊急性を判断することとなりますけれども、その判断基準は、例えば防災重点農業用ため池の指定要件でございますとか、あるいは設計基準等の技術図書といったような形でこれは公開をされているところでございます。
 これに加えまして、国、地方公共団体が急施の防災事業を行うに当たりましては、国や県が行うに適当な事業かということでその規模等の要件が掛かってくるということで、受益面積、あるいは事業実施内容が各事業の実施要綱で定められる基準、これも例えばでございますけれども、地方公共団体が行うため池の地震、豪雨対策の場合でございますと、受益面積がおおむね二ヘクタール以上、想定被害額が四千万円以上と、こういったような要件を満たす必要があるわけでございます。これらの実施要綱につきましては、これを通知等によりまして都道府県、市町村に対して公開されているものでございます。
 そして、後段のところのこの農業者の権利又は利益を侵害するおそれがないものに限るというところでございますけれども、これにつきましては、具体的には、具体的な要件につきましては、一つには受益地域やその施設の管理方法といった受益の態様が基本的に変更されるものではないこと、また農業用用排水施設の維持管理費用が増えないといったようなことを、これは政令で定めることとしておりますので、これは当然公開されるものでございます。
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小沼巧#19
○小沼巧君 ありがとうございます。基準が分からないといろいろと恣意的になっちゃって困っちゃうんじゃないのかというような話もありますから、明示されるということは良かったと思います。
 もう一つ、技術的な事項の確認でございますが、八十七条の三及び八十八条で引用しておりますところの土地改良事業法の関係の定義、法第二条第二項第七号で、その他農用地の改良又は保全のため必要な事業ということが書かれておりますが、これは具体的にどういったものが含まれると理解をするのかということについての詳細の定義、お伝えいただければと思います。
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牧元幸司#20
○政府参考人(牧元幸司君) 本法律案におきましては、この機構関連事業の対象工種に土地改良法第二条第二項第一号及び第七号を追加することとしておりますけれども、御指摘いただきましたこの第七号につきましては、具体的には暗渠排水、客土、床締めといったものを想定しているところでございます。
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小沼巧#21
○小沼巧君 ありがとうございます。
 ここで暗渠が入るということでした。実際、私も土地改良の実際にやっている人たちの話を聞いてみますと、こういった暗渠設備というのが非常に大事なんだということを伺ってまいりましたので、この改正自体は非常に良いものだろうなと、やりやすくなるということは非常に生産性の向上や多面的機能の維持につながるものだろうと、私自身も賛同するものでございます。
 ちなみに、同じところで要望としてお伝えしておきますが、農地バンクと関連性が高い事業をやる場合、いわゆる多面的機能支払交付金とかあると思うんですが、要はあれの使い勝手が良くねえというような話が聞いておりまして、別事業になっちゃうから、ここまでやったらいいけれども、また別のところに次の年度はやらなきゃいけないよねとか、そういうような現場での運用面での不具合というのがあるらしいんです。予算を取る、大事だと思うんです、進藤先生がおっしゃったような。大事なんですけど、運用問題がてんででたらめであれば、仏作って魂入れずになっちゃいますので、この点、是非要望としてお伝えしますので、しっかりと執行段階での注意をしていただければ幸いでございます。
 さて、その上で、土地改良法に関する基本的な考え方について今度は伺ってまいりたいと思うんですが、今般の法改正の事業のことに鑑みると、様々ないわゆる三分の二の同意に基づく事業実施というのが土地改良法関係の原則でありました。でも今回の法改正の内容を見ると、様々な事業についてそんな同意要件とか費用負担を取っ払っちゃってやろうということの改正内容に見えます。
 土地改良法の原則と今回の法改正の内容、どうやら方向性がちょっと食い違っているのではないか、このように考えるところでございますが、これをどう理解すればよいのか、見解をお伺いします。
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金子原二郎#22
○国務大臣(金子原二郎君) 土地改良事業は、個人の財産である農地の形質を改良する事業でありまして、農業者の申請や同意、費用負担を求めることが基本的要件となっています。一方、防災・減災など現下の政策課題に対しましては、事業手続の簡素化や事業者の費用負担の軽減といった特例的な措置を講じてきたところであります。
 土地改良事業の性格上、同意徴集や受益者負担の原則は堅持される必要があるとの認識でありますが、その時々の政策的要請に応じて柔軟かつ適正な制度の改善に取り組んでまいりたいと思います。
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小沼巧#23
○小沼巧君 まあ柔軟かつ適正な時々のというと、ちょっと原則から外れちゃうんじゃねえのということは、大臣もおっしゃりながらうなずいていらっしゃるところで、自覚があられるのかなと思うところでありますが。
 あと人・農地プランの話も進藤先生からございましたけれども、これとの関係って本当に持続可能なんだろうかということはちょっと聞いておかなきゃならないと思うんですね。
 少数の担い手に対して農地の集約とか規模拡大を進めるというのが人・農地プランに基づく政府の政府方針であります。他方で、今大臣がおっしゃった原則論、多数の受益者、これは貸し手も含まれると思いますけれども、多数の受益者の同意を求めるという受益者負担原則、少数への集約と多数からの同意ということ、これはよくよく考えると矛盾しているのではないだろうか、持続可能なんだろうかということは聞いておかなければならないことだと思いますが、大臣、御見解はいかがでしょうか。
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金子原二郎#24
○国務大臣(金子原二郎君) お答えいたします。
 通常の土地改良事業につきましては、農地を改良して営農条件に直接影響を及ぼすものであることから、農地の所有者や耕作者といった全ての受益者の意向を確認、反映することが重要であると考えています。一方、委員御指摘の担い手の農地の集積、集約についても、地域における話合いを基に進められるものであり、農地の所有者や耕作者の意向を反映する点では同様であります。
 今後とも、地域の意向を踏まえまして、農業生産基盤の整備を進めるとともに、担い手の育成等を通じて農業の競争力強化を推進してまいりたいと思います。ヤジ
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小沼巧#25
○小沼巧君 まあ元農水大臣から分かりませんというやじが上がったところでございますが、正直厳しいということだと思いますし、実際、土地改良の話、人の話を聞いてみても、コロナ禍です、二年間続いています、話合いが大事、一般論としては分かります。だけんども、結局話合いも何もできねえというような状況でどうしていくんだろうかというところが結構な課題として巻き起こっているんじゃないかと思います。
 ということも話の流れになりましたので、ちょっと具体的に、予算の計上をしたというのは、これはまあいいですわ、やってくださいという話なので。じゃ、運用どうなのよというところで幾つか、実際回ってきて気付いてしまったことが幾つかありますので……(発言するものあり)ええ、また気付いてしまったことが幾つかありますので、前回に引き続き、恐縮でございますが、ちょっと伺いますね。
 我が茨城県は鉾田市の隣に茨城町というところがあるんですが、ここで土地改良の国営事業やっているんですよ。そしたら、何か、どうやらちょっといろいろと経緯があって、必ずしも予定どおりになっていなかったという話を聞くんですね。国営の緊急農地再編整備事業、茨城中部地区というところでありますけれども、農地での湧水への対策とか、あるいは土砂の仮置場追加など、当初想定できなかった対応を実施しているという話を実際に聞いてまいりました。
 今回の教訓を生かしまして、今後の国営事業、どのように実施、運用していくという考えなのか、この点について、農水省の見解をお伺いできればと思います。
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下野六太#26
○大臣政務官(下野六太君) お答え申し上げます。
 茨城県水戸市茨城町における事業では、農地約六百ヘクタールを対象として、生産性の高い農業を実現するため、平成二十八年度から、大区画化や担い手への集積を行う農地整備を実施しております。
 本地区におきましては、委員御指摘のとおり、当初設計では想定していなかった農地の湧水を処理する工事の追加や、地元との協議等で必要となった土砂の仮置場を追加しながら事業を推進しているところであります。
 今回の経験も踏まえつつ、今後とも、現場で発生した事象に臨機応変に対応できる体制の構築、関係機関や地元農家の方々との密接なコミュニケーションを図りつつ協議を実施すること、事業を実施していく上での工事コストの縮減に努めながら、各地の国営事業を円滑に推進してまいります。
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小沼巧#27
○小沼巧君 背景の話も聞くと、どうやら農水省の最初に頼んだところの設計が、同じ事業なのにそもそも違うとか、茨城の中の土地の状況とかそういったものをあんまり考えないでいろいろやっちゃった、更に言えば、国営事業で土地改良事業だと、まさにということで、先進的なことだからということで結構売り込みがあって、いざ予算は取ったら後の執行は、まあよくありがちな、私も自戒の念を込めてなんですが、執行は後よく分かんない、後の人にお任せということになっちゃって、実際コミュニケーションのところは相当不具合があったということだと思いますので、今回の教訓をきっかけに、ちゃんと予算を取ることに加えて、実行において、実際に農業の現場、地域の現場の声を話合いを持って聞いていくということが大事だろうなと思いますので、その点よくよく御留意いただければと思います。
 その上で、関連でありますけれども、同じところではなく別のところなんですが、どうやら今、今回の土地改良法の一連の改正の流れにおいて、例えばいろんな機動性向上させているんだろうと思います。
 例えば、あれですかね、総代会の効率化とか機動性重視の改正も昨年、昨年じゃないですね、前回の法改正のときにやられたという話の中で、どうやら土地改良法における組織決定、これらの機動性向上を目指す一連の改革の中で、置いてけぼりだったり、何も知らないとか、何も言えずに負担増の決定がなされてしまったというような現場の声も実際聞いてまいりました。
 確かに、考えてみれば、地域の話合いに基づくもので、それが一応満たしている、定款の変更とか法令の、法令手続は満たしているわけではありますけれども、実際、歴史とかこれまでの経緯を知る農家の立場からは、何も知らずに決まっちゃったみたいなことを言われるわけです。議論に参加しろよという正論に対する反論もできるとは思いつつも、ただ、土地改良の組合といっても、実際に農業に携わる人のごく一部じゃないですか。総代においては更に、更にそのまた一部と、総代会なんか出れねえよとか、物言えねえよというようなことの中のコミュニケーションのギャップが発生しており、さらに、コロナ禍で更に拍車が掛かっているという状況が、実際問題、現実としてございました。一つや二つじゃないというところでございます。
 人・農地の問題について、地域で話し合い、それの見直しをいろいろ活性化するというのが政府方針であると思いますが、そのような方針と現場の実態というのはどうやらギャップがありそうであるということであります。この点について、農家に対する合意形成の実態面での改善ということを何とか考えなくちゃいけないんだろうと思うんですね。法律のところに加えて、法律の上、更にその上で具体的な対応を図っていくということ、これが大事だと思いますが、政府からのアドバイスがあれば、是非ここで御披露いただければと思います。
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牧元幸司#28
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。
 これは、委員御案内のように、土地改良事業につきましては、この総会の議決とか組合員の同意とか、あるいは事業計画書の縦覧とか、いろいろな手続で関係する皆様方の御意見を十分聴くということになっているのは御案内のとおりでございます。
 しかしながら、今委員から御指摘ございましたように、十分に適切にその地域合意が図られていないんではないかという御指摘につきましては、何といっても事業実施に際してこの地域合意が図られるということが非常に重要でございますので、土地改良区におきまして、全ての組合員に対して十分な説明がなされて、しっかり皆様方の同意の上に事業が進められるように一層進めていく必要があるというふうに考えております。
 このためには、やっぱり関係者の皆様方が連携してしっかり取り組むということが本当に大事かというふうに思っております。私ども国、都道府県、市町村といったような行政機関はもとより、土地改良事業団体連合会もそれぞれの土地改良区、またそれぞれの県の連合会、国の連合会とございますので、そういうような関係者が連携して、しっかりこういう地域の皆様方の御意見を伺い、その同意の下に事業ができるように努めてまいりたいと考えております。
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小沼巧#29
○小沼巧君 連携してやるとかというのは、これはいろんなところで長年言い古されているところでありまして、そうじゃないんじゃないのかということが指摘なわけであります。
 ただ、難しいのは分かります。だから連携が大事だとか地域の話合いが大事だということもあるんですけど、もしこういうトラブルがあったりしたら、ちゃんと話を聞いて、場合によっちゃ技術的助言をするんだと、積極的に農水省としても問題解決に働きかけるんだぐらいのことは言ってもいいんじゃないのかなと思うんですけれども、いかがでしょう。
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