法務委員会

2022-11-16 衆議院 全375発言

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会議録情報#0
令和四年十一月十六日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 伊藤 忠彦君
   理事 薗浦健太郎君 理事 谷川 とむ君
   理事 藤原  崇君 理事 宮崎 政久君
   理事 鎌田さゆり君 理事 寺田  学君
   理事 沢田  良君 理事 大口 善徳君
      東  国幹君    五十嵐 清君
      石橋林太郎君    今枝宗一郎君
      岩田 和親君    上杉謙太郎君
      奥野 信亮君    加藤 竜祥君
      熊田 裕通君    島尻安伊子君
      鈴木 馨祐君    田所 嘉徳君
      高見 康裕君    津島  淳君
      中川 郁子君    鳩山 二郎君
      平口  洋君    深澤 陽一君
      三谷 英弘君    八木 哲也君
      山下 貴司君    鈴木 庸介君
      中川 正春君    馬場 雄基君
      山田 勝彦君    吉田はるみ君
      米山 隆一君    阿部 弘樹君
      漆間 譲司君    日下 正喜君
      平林  晃君    鈴木 義弘君
      本村 伸子君
    …………………………………
   法務大臣         齋藤  健君
   法務副大臣        門山 宏哲君
   厚生労働副大臣      伊佐 進一君
   内閣府大臣政務官     鈴木 英敬君
   デジタル大臣政務官    尾崎 正直君
   法務大臣政務官      高見 康裕君
   最高裁判所事務総局家庭局長            馬渡 直史君
   政府参考人
   (内閣官房新しい資本主義実現本部事務局次長)   松浦 克巳君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 友井 昌宏君
   政府参考人
   (金融庁総合政策局参事官)            川崎  暁君
   政府参考人
   (デジタル庁統括官)   村上 敬亮君
   政府参考人
   (デジタル庁審議官)   菅原  希君
   政府参考人
   (法務省大臣官房政策立案総括審議官)       吉川  崇君
   政府参考人
   (法務省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官)           押切 久遠君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 柴田 紀子君
   政府参考人
   (法務省大臣官房司法法制部長)          竹内  努君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    金子  修君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    川原 隆司君
   政府参考人
   (法務省矯正局長)    花村 博文君
   政府参考人
   (法務省保護局長)    宮田 祐良君
   政府参考人
   (法務省人権擁護局長)  松下 裕子君
   政府参考人
   (法務省訟務局長)    春名  茂君
   政府参考人
   (出入国在留管理庁次長) 西山 卓爾君
   政府参考人
   (公安調査庁次長)    田野尻 猛君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 石月 英雄君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 今福 孝男君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 松尾 裕敬君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           野村 知司君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           本多 則惠君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           原口  剛君
   法務委員会専門員     白川 弘基君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月十六日
 辞任         補欠選任
  熊田 裕通君     八木 哲也君
  津島  淳君     今枝宗一郎君
  鳩山 二郎君     中川 郁子君
  深澤 陽一君     上杉謙太郎君
  吉田はるみ君     馬場 雄基君
同日
 辞任         補欠選任
  今枝宗一郎君     島尻安伊子君
  上杉謙太郎君     深澤 陽一君
  中川 郁子君     三谷 英弘君
  八木 哲也君     熊田 裕通君
  馬場 雄基君     吉田はるみ君
同日
 辞任         補欠選任
  島尻安伊子君     津島  淳君
  三谷 英弘君     鳩山 二郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件
     ――――◇―――――
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伊藤忠彦#1
○伊藤委員長 これより会議を開きます。
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房新しい資本主義実現本部事務局次長松浦克巳君、警察庁長官官房審議官友井昌宏君、金融庁総合政策局参事官川崎暁君、デジタル庁統括官村上敬亮君、デジタル庁審議官菅原希君、法務省大臣官房政策立案総括審議官吉川崇君、法務省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官押切久遠君、法務省大臣官房審議官柴田紀子君、法務省大臣官房司法法制部長竹内努君、法務省民事局長金子修君、法務省刑事局長川原隆司君、法務省矯正局長花村博文君、法務省保護局長宮田祐良君、法務省人権擁護局長松下裕子君、法務省訟務局長春名茂君、出入国在留管理庁次長西山卓爾君、公安調査庁次長田野尻猛君、外務省大臣官房審議官石月英雄君、外務省大臣官房参事官今福孝男君、外務省大臣官房参事官松尾裕敬君、厚生労働省大臣官房審議官野村知司君、厚生労働省大臣官房審議官本多則惠君及び厚生労働省大臣官房審議官原口剛君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤忠彦#2
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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伊藤忠彦#3
○伊藤委員長 次に、お諮りいたします。
 本日、最高裁判所事務総局家庭局長馬渡直史君から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤忠彦#4
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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伊藤忠彦#5
○伊藤委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。岩田和親君。
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岩田和親#6
○岩田委員 おはようございます。自由民主党の岩田和親でございます。
 本日、この法務委員会が開催をされ、そして質疑となりましたのは、齋藤大臣の就任を受けてということなわけでありますが、大変残念なことに、お祝いを申し上げられるような雰囲気ではありません。大臣にとって極めて厳しいスタートであるというふうに、まず申し上げます。
 葉梨前大臣の大変残念な発言があり、辞任となりました。法務行政という法秩序の維持や国民の権利を守るなどの極めて重要な使命を帯びた任務を軽んじ、国民からの信頼を揺るがせたというような状況でございます。このような発言は、我が国の国民生活の基礎を担う法務省のトップとして、到底認められないものであります。
 そもそも、法務大臣は、死刑の執行の命令を始めとして極めて重大な職責を有し、また、現在、「旧統一教会」問題関係省庁連絡会議の主宰者として被害者の救済に取り組むという立場です。さらには、家族法制の見直しや入管法の改正、そして司法外交といった重要な課題に取り組む立場でありまして、その責任は極めて重大なわけです。このような法務大臣が、先ほど述べた発言によって、辞任に至ってしまいました。
 その後を引き継ぐことになった齋藤大臣におかれましては、もちろん、様々な意気込みや決意、こういったものもあられるとは思いますけれども、まず大前提として、国民からの信頼をしっかりと回復をしなければ、様々なこういった課題に立ち向かっていくことはできない状況なわけです。
 葉梨前大臣の辞任について、国民に対しての信頼回復をまず果たしていくべきだと考えますが、法務大臣のお考えをお伺いします。
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齋藤健#7
○齋藤(健)国務大臣 委員御指摘のように、一番大事なことは、国民から信頼される法務行政の実現であると考えています。
 法務省は、基本法制の維持及び整備、法秩序の維持、国民の権利擁護など、重大な使命を帯びております。
 私は、法務省がその重大な使命を一つ一つしっかりと果たすことによって国民の皆様からの信頼を得ることができればと、努力していきたいと思います。
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岩田和親#8
○岩田委員 もう一点、この信頼という言葉において心配をしておることがございます。葉梨前大臣の発言、これが法務省の職員、また関係者に対してどのような影響を与えているのかという点であります。
 葉梨大臣の発言は、死刑という極めて重たいテーマに関わる発言であったということ、そしてまた、発言の中には、地味な役職という、このような言葉もありました。こういった言葉が、法務省の職員、また、それに関わる方々に対して、やはり極めて残念な言葉であっただろうと、そのように私も大変心配をしているところであります。
 もちろん、死刑という、それに関わる業務をされておられる皆さんは、本当に重たい責任、その職務の重さを感じながらされているんだということは言うまでもないと思いますし、全国各地、津々浦々で、法務行政を忠実に、着実に果たすべく努力をしている皆さん、そして、保護司の方々を始めとして民間の方々にも御協力をいただいている状況。こういった皆さんが重要な法務行政を執行するに当たって、その士気ややる気、こういったものが落ちてしまうというふうなことはもちろんあってはならないわけでございます。
 この点、齋藤大臣も大変御心配なんだというふうに思いますけれども、改めて、職員の皆さんに対しての法務大臣としての姿勢や今後の取組、この点についてお伺いしたいと思います。
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齋藤健#9
○齋藤(健)国務大臣 葉梨前大臣の発言について、これは御本人がしっかり説明をするべきだと思っておりますので、私の方からコメントは差し控えますが、ただ、二度とこのようなことを起こしてはいけないという決意だけは持っております。
 その上で、職員の皆さんとの関係なんですけれども、私は、二十三年間、官の世界におりました。その後、浪人も含めて十六年、政の世界におりました。官から政を見、政から官を見るという経験をしてまいりました。その中から、官の皆さんに申し上げたいことはいろいろあるということで、この間、訓示で申し上げました。
 それは、萎縮をしないでほしいということでありました。今、日本は大変大きな曲がり角にあって、官の能力と献身的な貢献が今ほど必要とされているときはない、そういうことであるので、皆さんは国家的見地に立って堂々と仕事をしてほしいと。それから、大臣とは気軽に、そして、お互いの思うところをぶつけ合うような、そういう風通しのいい組織にしていこうじゃないかと。そういう趣旨のお話をさせていただきましたので、それに沿って行動していきたいと思っています。
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岩田和親#10
○岩田委員 大臣の決意、御答弁をいただきました。
 最初に法務省の職員に対しての訓示の中で今御答弁いただいた内容をおっしゃったということは私も賜っておりまして、まさに大きくうなずくところがございました。齋藤大臣のリーダーシップで、是非、職員の先頭に立って、様々な課題が今山積しておりますけれども、法務行政を着実に前に進めていただきたい、このように願っておるところであります。
 その中で、改めてといいますか、きちんと確認をしなければいけないこと、それは、法務大臣の死刑制度そして死刑の執行についての考え方でございます。
 法務大臣の重要な職責である死刑について、前大臣が軽々しくこれを扱っていたんじゃないか、このような今声があるわけでございます。そしてまた、先ほども申し上げましたが、職員の皆さんの士気にもこれが影響しているんじゃないか、こういう心配もしております。
 齋藤大臣の、死刑制度及び死刑の執行についてどのような考えを持たれているのか、お尋ねしたいと思います。
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齋藤健#11
○齋藤(健)国務大臣 死刑制度に関しましては様々な議論があることは承知をしておりますが、死刑制度の存廃は、我が国の刑事司法制度の根幹に関わる重要な問題でありまして、国民世論に十分配慮しつつ、社会における正義の実現等、様々な観点から慎重に検討すべき問題だと考えています。
 国民世論の多数が、極めて悪質、凶悪な犯罪については死刑もやむを得ないと考えておりまして、多数の者に対する殺人や強盗殺人等の凶悪犯罪がいまだ後を絶たない状況等を鑑みますと、その罪責が著しく重大な凶悪犯罪を犯した者に対しては死刑を科するということもやむを得ないのであり、私は死刑を廃止することは適当ではないと考えています。
 死刑の執行についてもお尋ねがありましたが、死刑が人の生命を絶つ極めて重大な刑罰であることから、その執行に際しては、慎重な態度で臨む必要があると考えています。
 それと同時に、法治国家においては、確定した裁判の執行が厳正に行われなければならないことも言うまでもないところであります。特に死刑の判決は、極めて凶悪かつ重大な罪を犯した者に対し、裁判所が慎重な審理を尽くした上で言い渡すものでありますから、法務大臣としては、裁判所の判断を尊重しつつ、法の定めるところに従って、慎重かつ厳正に対処していきたいと考えています。
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岩田和親#12
○岩田委員 今、大臣のお言葉から、慎重、厳正というような言葉の下で、死刑の制度そしてまた死刑の執行についてお答えをいただきました。本当に極めて大事な職責、大変だとは思いますけれども、果たしていただきたい、このように思います。
 では、続きまして、旧統一教会の問題についてお聞きをいたします。
 政府では、法務大臣を議長とする「旧統一教会」問題関係省庁連絡会議を設置をして、これまで関係省庁の連携による合同電話相談窓口における相談対応等の取組を行ってきました。
 これらの取組を踏まえ、寄せられた相談状況の分析等に基づいて、今月十日の第三回連絡会議において、被害者の救済に向けた総合的な相談体制の充実強化のための方策が取りまとめられたところでございます。
 この問題について、今後、具体的にどのように取り組まれるお考えか、法務大臣にお聞きします。
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齋藤健#13
○齋藤(健)国務大臣 先日、「旧統一教会」問題関係省庁連絡会議の第三回会議を開催しまして、先生御指摘のとおり、関係省庁において、被害者の救済に向けた総合的な相談体制の充実強化のための方策を確認して、申し合わせました。
 具体策ということでしたが、その方策の一つとして、法テラスにおきまして、合同電話相談窓口の機能等を継承した対応窓口である霊感商法等対応ダイヤルを新設しまして、金銭的トラブルに限らず、心の悩み、生活困窮等、旧統一教会問題やこれと同種の問題に関する相談に幅広く対応するとともに、心理専門職等を配置した対応部署を新設しまして、専門的知見を活用しながら、相談事例の分析や支援策の企画立案等を実施していくということといたしまして、十一月十四日、霊感商法等対応ダイヤルの業務などを開始をしたところであります。
 また、法務省としましては、関係省庁との緊密な連携の下に、寄せられた相談等の必要な情報の共有を図りまして、法テラスを中核として、関係相談機関等を互いにつなぐネットワークを強化するなどして、相談対応の充実に努めていくこととしたところであります。
 今後とも、申し合わせた方策について関係省庁と連携しながらしっかりと推進するとともに、被害者の実効的な救済に向けた取組というものを強力に推進していきたいと考えています。
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岩田和親#14
○岩田委員 この点も今、大変重大な課題でございますし、法務大臣はこの関係省庁会議の議長でありますので、是非リーダーシップを発揮していただいて、またスピード感、これを持って取り組んでいただきたいというふうにお願いをいたします。
 この後、ちょっと順番を変更しまして、入管問題についてお聞きをしたいというように思います。
 大臣は、所信表明におきまして、名古屋入管で発生をしたウィシュマ・サンダマリさんの死亡事案を重く受け止めなければならない、調査報告書で示された改善策を中心として改革を更に進めると述べられました。まさにそのとおりであるというふうに思っております。
 そこで、まず確認をさせていただきたいのですが、この改善策を進める前提として、名古屋入管におけるウィシュマ・サンダマリさんの死亡事案を踏まえた課題とその改善策、そしてその実施状況について、法務当局にお答えいただきたいと思います。
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西
西山卓爾#15
○西山政府参考人 委員御指摘の名古屋局におけますウィシュマさんが亡くなられた事案、これを受けまして、入管庁におきましては、外部有識者に客観的、公正な立場から御意見、御指摘をいただきつつ、問題点を広く抽出して検討を行い、その結果として、十二項目の改善策を含む調査報告書を取りまとめ、その着実な実施に取り組んでいるところでございます。
 具体的には、職員の意識改革を進めるため、出入国在留管理庁職員の使命と心得を策定いたしました。その上で、調査報告書で示された改善策について、名古屋局における非常勤医師の増員や情報共有体制の構築、救急対応に係るマニュアルの策定、過去の死亡事案における再発防止策の実施状況の点検と再徹底の指示などを行ったほか、医師による診療時には原則通訳人を手配すること、被収容者からの体調不良の訴えを職員が聞き取る際には機械翻訳機器を活用するなどして意思疎通を図ることに関する通知等の発出や、要領の改定などの措置を講ずるなどして実施してきたところでございます。
 さらに、本年二月の医療体制の強化に関する有識者会議からの提言で示されました庁内診療体制の強化や各官署の診療室間の連携強化などの取組につきましても、全国診療室連絡会を開催するなどして具体化を進めております。
 また、被収容者に対しては、全ての新規入所者に対し入所後原則十日以内の健康診断を実施いたしております。
 引き続き、入管庁の全ての職員とともに、入管収容施設における医療体制の一層の強化など、被収容者の命を守るための不断の努力をしっかりと積み重ねてまいりたいと考えております。
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岩田和親#16
○岩田委員 今、着実に改善策、これに取り組んでおられるというふうな話を承りました。
 では、大臣にお聞きしたいと思いますが、被収容者の人権に配慮した適正な処遇の実施を徹底するため制度の整備を行うことも必要だ、このように述べられております。ウィシュマ・サンダマリさんの死亡事案を踏まえて行っていかれるんだと思いますが、今後の入管行政の在り方について、法務大臣のお考えをお聞きします。
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齋藤健#17
○齋藤(健)国務大臣 まず、入管収容施設に収容されている方が亡くなられたということについては極めて重く受け止めなければいけないと認識しています。
 被収容者の健康を保持するために必要な診療その他の措置を講ずること、また、死亡事案が生じないよう処遇全般を適切に行っていくことは、私は入管行政の責務であると認識しています。
 今後の入管行政の在り方ということでありますが、この調査報告書では、医療的対応のための体制整備やその運用が十分でなかったこと、人権意識に欠ける不適切な発言など、職員の意識の問題などが指摘をされておりまして、入管庁では、令和三年八月以降、調査報告書で示された改善点を中心に、組織、業務の改革を推進をしているところであります。
 また、外国人の人権に配慮した適正な処遇等の実施を徹底するための制度の整備が必要だと考えておりまして、現在検討を進めているところで、昨年の通常国会において提出をしました入管法改正法案においても、収容せずに退去強制手続を進め、監理人の監理の下で社会内での生活を認める監理措置の創設、あるいは、入管施設における適切な処遇の実施、入管施設における医療の充実などの規定を設けているところであります。
 他方で、人道上の危機に直面する真に庇護すべき方々をより確実に保護する制度の整備もまた早急に対応すべき重要な課題でありまして、長期収容及びその原因となっている送還忌避の問題と併せて、これらの課題を一体的に解決し、出入国在留管理制度全体を適正に機能させるための法整備を速やかに検討していきたいと考えています。
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岩田和親#18
○岩田委員 ちょっと時間的に最後の質問になるかと思いますが、国際化、国際貢献の推進について、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
 大臣は、旧通産省、そして国会議員として、国際関係にも高い御見識をお持ちだというふうに賜っておりますが、そういった中で、法の支配の推進、そしてルールに基づく国際秩序、これをしっかりと日本がリーダーシップを取ってやっていかなければいけないということは、目下のロシアによるウクライナ侵攻を言うまでもなく、極めて重要な課題であると考えております。
 そういった中で、先週の十二日、カンボジアにおいて開かれた日・ASEAN首脳会議において、岸田総理が、アジアの未来を考えるときに最も重視しているのが日・ASEAN関係である、そして、日・ASEAN友好協力五十周年を迎える二〇二三年の十二月をめどに東京で特別首脳会議を開く、このように発言をされたところであります。
 大臣、大臣の挨拶の中での、ASEANにおけるルールに基づく国際秩序の維持強化のための取組として、来年開催予定の日・ASEAN特別法務大臣会合、このことについて触れられたわけですけれども、この開催の意義をお聞かせください。
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齋藤健#19
○齋藤(健)国務大臣 法務省では、法の支配や基本的人権の尊重といった普遍的価値を国際社会に推進するための取組であります司法外交をこれまで展開してきております。
 その柱の一つとして、長年にわたり、ASEAN各国を含むアジア諸国を主な対象といたしまして、法制度整備支援や、国連アジア極東犯罪防止研修所、UNAFEIの国際研修を実施をして、法の支配の浸透に貢献するとともに、ASEAN各国と確固たる信頼関係を構築してまいりました。
 この実績を踏まえて、来年、日・ASEAN友好協力五十周年の節目を迎える機会に、ASEAN各国の法務大臣を日本に御招待いたしまして、日・ASEAN特別法務大臣会合を開催することとしております。
 本会合では、ASEAN各国との間で法の支配や基本的人権の尊重といった普遍的価値の共有を確認しまして、ASEAN地域におけるルールに基づく国際秩序の維持強化にリーダーシップを発揮するとともに、法制度整備支援等の取組を更に深めて、戦略的な司法外交を推進していきたいと考えています。
 本会合の開催につきましては、ASEAN各国からも強い歓迎の意と期待が示されております。本会合の成功に向けて、全力で取り組んでまいりたいと思います。
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岩田和親#20
○岩田委員 最後に、重ねて、信頼回復のために全力を尽くしていただくことを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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伊藤忠彦#21
○伊藤委員長 次に、日下正喜君。
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日下正喜#22
○日下委員 公明党の日下正喜でございます。
 早速質問に入らせていただきたいと思います。
 前大臣が急遽辞任という極めて残念な事態に陥ったことを受けて、新たに大臣になられた齋藤法相にお伺いします。
 民法改正という大事な法案審議のさなかでの大臣交代となられたわけですが、当然ながら、国会も行政も一刻たりとも停滞は許されません。法務省は、言うまでもなく、法治国家としての我が国の法をつかさどる大切な行政機関です。ところが、この度の事案によって、法務行政に対する国民の信頼感や、法務省職員の使命感やモチベーションが大きく揺らぐことになってしまったのではと危惧しております。
 大臣も所信の中で決意を述べられておりますが、改めて法務行政の重責を担い、五万人を超える法務省職員のトップとして、いかに法務行政への国民の信頼を回復させるのか、また、いかに法務省職員のモチベーションを維持向上させていくのか、齋藤大臣の御決意を伺いたいと思います。
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齋藤健#23
○齋藤(健)国務大臣 法務省は、基本法制の維持及び整備、法秩序の維持、国民の権利擁護など、重大な使命を帯びている役所であります。
 私は、その法務省が重大な使命を一つ一つしっかりと果たすことによって国民の皆様からの信頼を得ることができればと考えています。
 前大臣の発言につきましては、私の方からコメントをすることは差し控えたいと思いますが、二度とこのようなことがないように、私は肝に銘じて職務に邁進していきたいと考えています。
 法務省職員のモチベーションの維持につきましては、私が範を示しながら身を律していくことに加えまして、私がたまたま官と政の両方を経験している立場から、今の日本が置かれた状況において、官の高い能力と献身的な貢献が今求められている、だから一緒に汗をかいて、国家的見地から国民に貢献していこうじゃないかという雰囲気を努力してつくり上げていきたいと考えています。
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日下正喜#24
○日下委員 今回の民法改正を含めて、これからも重要な法律が審議されていくと思います。本当に停滞は許されない今状況でございますので、大臣の大きなリーダーシップを御期待申し上げたいと思います。
 次に、死刑制度というか、死刑について、少しお話を伺いたいと思います。
 今回、死刑に関しての失言、むしろ、その根っこにある認識に対して、多くの国民が疑念を抱いたと思います。
 私がこの夏、死刑制度を考えようと読んだ本に、ノンフィクション作家の堀川恵子氏が書いた「教誨師」という本があります。
 教誨師とは、各宗派の教義に基づき、死刑囚や受刑者に向き合い、心の豊かさを説き、改善更生に努める活動をボランティアで行う宗教家のことです。
 この教誨師は、長年にわたり、幾人もの死刑囚と向き合い、寄り添い、刑の執行に立ち会い、今は直前でカーテンで仕切られるようになっていると書いていましたけれども、現実を見詰めてきた方の実話です。教誨師には守秘義務がありますから、自分が死ぬまで表には出さないという約束の下に書かれた本でございます。
 その中に、著者が法務大臣経験者から聞いた話として、
 在任中、死刑の執行業務を管轄する矯正局長を大臣室に呼んで、「死刑制度について検討したいので、執行に立ち会った経験のある職員に話を聞かせてほしい」と頼んだ時のことだ。高級官僚と呼ばれる人々は、たとえその命令を断らなくてはならないことが分かっていても、一旦は命令を持ち帰り検討するふりをする。ところが局長は、その時だけは「それだけはご容赦下さい、誰も思い出したくないのです」ときつい口調で即答したという。現場を知る者はみな、口をつぐんでしまう。
  死刑執行を行うのは、どこにでもいる普通の人間だ。たまたま刑務官という仕事に就いたばかりに、我が子を抱くその手で、今、目の前で生きている人間を処刑しなくてはならない。衣食住になんの不自由もなく、不条理な身分制度という鋳型もなくなった現代社会にあっても、いまだ「死刑執行人」という仕事が存在し、有無を言わさずそれをやらされている人たちがいる。
と。
 また、著者は、この教誨師がふとつぶやくようにその口から漏れた言葉が忘れられないと。それは、本人が執行されても、死刑が執行されてもという意味だと思いますが、本人が執行されても、幸せになった人間は誰一人もいませんと。
 著者は言います。教誨師に限らず、死刑という難題に真剣に向き合ったことのある者なら、その立場を問わず、誰もが共通して胸に感じる虚無感のようなものがある。社会事件について遠く忘れ去った頃、死刑は執行される。世間で言われるような、とうとう敵を取ったとか、正義が貫かれたなどという勇ましい感慨も、達成感も、そこにはない。被害者遺族も、もろ手を挙げて喜んでいるわけではないだろうと。そして、私たちは死刑のある国に生きている。いかなる事情があるにせよ、生身の人間をくびり殺すことが合法とされる現場について、もっと現実を知り、想像力を働かせ、その結末がどんな社会的な利益をもたらしているのか、いないのかを考え続ける義務があると言っています。
 齋藤大臣は、在任中に死刑執行に係る決裁をする場面があった場合、その手続にどのような心構えで臨まれる覚悟か、お考えをお聞かせください。
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齋藤健#25
○齋藤(健)国務大臣 今のお話は、本当に私の責任の重大さを改めて感じさせるものでありました。
 死刑は人の命を絶つ極めて重大な刑罰でありますので、その執行に際しては、慎重な態度で私は臨む必要があると考えています。
 ただ、それと同時に、法治国家においては、確定した裁判の執行が厳正に行われなければならないということも言うまでもないところであります。死刑の判決は、極めて凶悪かつ重大な罪を犯した者に対し、裁判所が慎重な審理を尽くした上で言い渡すものでありますので、法務大臣としては、裁判所の判断を尊重しつつ、法の定めるところに従って、一つ一つ、慎重かつ厳正に対処していきたいと考えています。
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日下正喜#26
○日下委員 死刑制度は、今国際的に廃止されている潮流の中で、国内においても、その存廃については、一部に根強い廃止論もあり、議論が分かれております。今後も真剣な議論の積み重ねが必要だと思いますので、是非よろしく検討をお願いしたいと思います。
 次に、再犯防止対策についてお尋ねいたします。
 現在、法務省においては、再犯防止のために、再犯防止推進計画加速化プランなどに基づいて、更生保護施設退所者等に対する訪問支援事業、満期釈放者等に対する地域における支援ネットワークの整備等を行う更生保護地域連携拠点事業、地方公共団体における再犯防止の取組を促進するための知見の共有や協議などを行っております。
 先日も当委員会でお尋ねいたしましたが、現在も満期釈放者の再入率が仮釈放者の二倍を超えており、再犯防止にとって、この満期釈放者の再犯、再入をいかに食い止めるかが重要な鍵を握っていると思います。
 満期釈放者の再入率を減らすために、満期釈放者に対する就労支援を始め、より高いケアが必要であり、それらを実行するには、より身近に暮らす地域社会の理解と協力が欠かせません。法務省は令和五年度の概算要求で都道府県が再犯防止に取り組むための予算措置を盛り込んでおられますが、地方自治体への支援については、地方財政措置も含めしっかり取り組んでもらいたいと思います。
 改めまして、再犯防止対策に取り組む法務大臣の所見をお尋ねいたします。
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齋藤健#27
○齋藤(健)国務大臣 新たな被害者を生まない安全、安心な社会の実現のためには、犯罪をした者などの改善更生、再犯防止を図ることが重要であります。そのためには、刑事司法手続終了後も地域社会の中で孤立することなく生活していくことができるよう息の長い支援を行うことが必要でありまして、住民に対する様々な行政サービスを提供する地域公共団体や、保護司を始めとする地域の民間協力者の役割が不可欠であります。
 これまで法務省は、地方公共団体における再犯防止の取組を促進する観点から、モデル事業の実施や、その成果などの横展開等を行ってきたところであります。
 地方公共団体からは、再犯防止の取組をより持続的かつ的確に進めるために、国と地方公共団体の役割分担を明確にしてほしい、あるいは国からの財政支援が必要であるなどの御意見を数多くいただいているところであります。
 法務省では、現在、次期再犯防止推進計画の検討を進めておりまして、これまでの取組や地方公共団体の御意見、あるいは保護司などの民間協力者の活動や御意見などを踏まえて、更なる施策の充実を推進していく所存であります。
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日下正喜#28
○日下委員 やはり、各自治体、保護司を始め地域の方の協力が本当に大切だと思いますので、是非取組の方をお願いしたいと思います。
 次に、難民支援についてお尋ねしたいと思います。
 ウクライナからの避難民受入れについて、我が党がウクライナ避難民の積極的な受入れをいち早く政府に申し入れたことなどを受け、身元保証人の有無にかかわらず、出入国管理庁においても柔軟な対応をいただいております。
 これまで何名のウクライナ避難民が入国され、現在、何名の方々が日本に在留しておられるのか、まずその実態について出入国管理庁にお伺いいたします。
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西
西山卓爾#29
○西山政府参考人 避難を目的として本邦に入国された方は、総理がウクライナ避難民の受入れを表明された三月二日以降十一月十四日までで、速報値ですけれども、二千百二十四人となっております。
 また、避難された方のうち本邦に在留する方は、十一月十四日時点で、これも速報値で、二千三十一人となっております。
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