原子力問題調査特別委員会

2023-03-30 衆議院 全149発言

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会議録情報#0
令和五年三月三十日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 鈴木 淳司君
   理事 石川 昭政君 理事 石原 宏高君
   理事 細田 健一君 理事 宮澤 博行君
   理事 野間  健君 理事 山岸 一生君
   理事 一谷勇一郎君 理事 中野 洋昌君
      青山 周平君    赤澤 亮正君
      井林 辰憲君    石橋林太郎君
      泉田 裕彦君    今村 雅弘君
      江渡 聡徳君    加藤 竜祥君
      神田 憲次君    神田 潤一君
      高村 正大君    塩崎 彰久君
      瀬戸 隆一君    高木 宏壽君
      津島  淳君    土井  亨君
      長坂 康正君    西野 太亮君
      穂坂  泰君    宗清 皇一君
      阿部 知子君    逢坂 誠二君
      菅  直人君    田嶋  要君
      米山 隆一君    足立 康史君
      空本 誠喜君    中川 康洋君
      平林  晃君    浅野  哲君
      笠井  亮君
    …………………………………
   経済産業副大臣      中谷 真一君
   経済産業大臣政務官    里見 隆治君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            山中 伸介君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 松下  整君
   政府参考人
   (内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官)            覺道 崇文君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           林  孝浩君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官)  湯本 啓市君
   政府参考人
   (経済産業省電力・ガス取引監視等委員会事務局長) 新川 達也君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        定光 裕樹君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      松山 泰浩君
   政府参考人
   (原子力規制庁次長)   金子 修一君
   政府参考人
   (原子力規制庁原子力規制部長)          大島 俊之君
   参考人
   (原子力委員会委員長)  上坂  充君
   衆議院調査局原子力問題調査特別調査室長      吉田はるみ君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月三十日
 辞任         補欠選任
  大岡 敏孝君     西野 太亮君
  神田 潤一君     加藤 竜祥君
  津島  淳君     瀬戸 隆一君
同日
 辞任         補欠選任
  加藤 竜祥君     神田 潤一君
  瀬戸 隆一君     高村 正大君
  西野 太亮君     石橋林太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  石橋林太郎君     塩崎 彰久君
  高村 正大君     津島  淳君
同日
 辞任         補欠選任
  塩崎 彰久君     大岡 敏孝君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 原子力問題に関する件
     ――――◇―――――
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鈴木淳司#1
○鈴木委員長 これより会議を開きます。
 この際、御報告いたします。
 第百九十三回国会、原子力問題調査特別委員会理事会の決定により、本委員会の活動等について専門的見地から助言を求めるため、会員七名から成る衆議院原子力問題調査特別委員会アドバイザリー・ボードを設置いたしました。
 本アドバイザリー・ボードにつきましては、各会派の理事等の協議により、今国会においても設置することとなりました。
 以上、御報告申し上げます。
     ――――◇―――――
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鈴木淳司#2
○鈴木委員長 原子力問題に関する件について調査を進めます。
 この際、原子力規制委員会の活動状況について説明を聴取いたします。山中原子力規制委員会委員長。
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山中伸介#3
○山中政府特別補佐人 原子力規制委員会委員長の山中伸介でございます。
 衆議院原子力問題調査特別委員会における御審議に先立ち、原子力規制委員会の業務について御説明申し上げます。
 まず第一に、原子力施設に係る規則の厳正かつ適切な実施について申し上げます。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえて強化した規制基準への適合性審査については、これまでに申請がなされた二十七基の発電用原子炉のうち十七基に対して設置変更許可を行いました。また、申請がなされた二十一の核燃料施設等のうち、これまでに核燃料物質の加工施設、使用済燃料の再処理施設等について十一件の事業変更許可を、試験研究炉について二件の設置変更承認及び五件の設置変更許可を行いました。
 発電用原子炉の運転期間延長については、これまでに申請がなされた六基のうち四基に対して認可を行いました。
 原子力施設の廃止措置計画については、これまでに発電用原子炉に対して計十八基の認可を、核燃料施設等に対して計九件の認可を行いました。
 また、平成二十九年に改正された原子炉等規制法に基づき、令和二年四月から原子力規制検査制度の運用を開始し、原子力事業者のあらゆる安全活動について監視を行っております。
 東京電力柏崎刈羽原子力発電所におけるIDカード不正使用事案及び核物質防護設備の機能一部喪失事案については、昨年九月に東京電力の改善措置活動を評価するための確認方針を定めて追加検査を継続し、原子力規制委員会委員長及び委員全員が現地を訪問し東京電力の改善状況を直接確認することを含め、重大な問題を繰り返さないための対策が実施されているかどうか等について確認を行っているところです。引き続き追加検査を進め、核物質防護への取組を監視、指導してまいります。
 原子力規制検査につきましては、引き続き、事業者等とのコミュニケーションを図りつつ、検査制度の継続的改善に努めてまいります。
 また、これ以外にも、原子力施設等で事故トラブルが発生した場合には、速やかな状況確認などを通じて、今後とも引き続き適切に対応してまいります。
 以上のとおり、原子力施設等に関する調査、検査を順次進めております。
 規制基準については、安全研究等により得られた最新の科学的、技術的知見、新規制基準に係る適合性審査の実績等を踏まえて、継続的に改善を図っております。
 第二に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組の監視等について申し上げます。
 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の安全な廃炉や汚染水対策の実施に向け、規制当局としての立場から、安全かつ確実に廃炉作業が進むよう、積極的な監視、指導を行うとともに、関係省庁とも連携し、環境放射線モニタリングの実施とその結果の公表を行っております。
 令和三年四月十三日に政府方針が決定された多核種除去設備等処理水、いわゆるALPS処理水の海洋放出については、ALPS処理水の海洋放出設備が昨年七月に認可した実施計画に沿って適切に設置されているか等について厳正に検査を進めるとともに、昨年十一月に東京電力から申請のあったALPS処理水の海洋放出時の運用等に係る実施計画については、先月取りまとめた審査書案に対して寄せられた科学的、技術的意見に対する精査を行っております。本年一月十六日から二十日には国際原子力機関、IAEAによる第二回ALPS処理水の海洋放出に関する規制レビューを受け入れ、審査等の客観性及び透明性を高める取組を進めました。昨年四月には、関係省庁と連携し、海洋放出が行われる前の海域の状況を把握するためのモニタリングを開始いたしました。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故調査については、令和三年四月から令和四年十二月までの放射性物質等の移行メカニズム、溶融炉心の挙動等の調査、分析に関する検討内容について、科学的、技術的意見の公募の結果を踏まえ、昨日、中間的な取りまとめを行いました。引き続きこれまでに得られた知見と規制との関係を精査するとともに、調査、分析を継続してまいります。
 第三に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実並びに保障措置について申し上げます。
 原子力規制委員会では、原子力災害対策指針に基づき、本年三月に福井大学の高度被ばく医療支援センターへの新規指定を決定することなどにより原子力災害時における医療体制の着実な整備を進める等、原子力災害対策の充実を図っております。
 放射線モニタリングについては、原子力規制事務所の体制整備及び関係道府県への技術的支援等により、緊急時モニタリング体制の充実を図っております。
 また、国際約束に基づく国内の原子力施設に対する厳格な保障措置の適用により、国内全ての核物質が平和活動にとどまっているとの評価を継続してIAEAより得ております。
 最後に、原子力利用における安全対策の一層の強化のための制度の見直しについて申し上げます。
 今般、政府としてGX実現に向けた基本方針が取りまとめられたことを受け、経済産業省において電気事業法を一部改正し、原子力発電所の運転期間に関する定めを整理することとしています。原子力規制委員会としては、これがどのような内容であっても高経年化した発電用原子炉に関する安全規制が損なわれることがないよう、厳格な安全規制の検討を進め、今国会に核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部改正案を提出いたしました。原子力規制委員会としては、引き続き実効性の高い規制の実現に取り組んでまいります。
 以上、原子力規制委員会の業務について御説明いたしました。
 原子力規制委員会は、与えられた職責を踏まえ、原子力利用の安全が確実に担保されるよう、また、我が国の原子力規制に対する信頼が回復されるよう、今後とも努力してまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。
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鈴木淳司#4
○鈴木委員長 以上で説明は終わりました。
    ―――――――――――――
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鈴木淳司#5
○鈴木委員長 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として原子力委員会委員長上坂充君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣府大臣官房審議官松下整君、内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官覺道崇文君、文部科学省大臣官房審議官林孝浩君、経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官湯本啓市君、経済産業省電力・ガス取引監視等委員会事務局長新川達也君、資源エネルギー庁資源・燃料部長定光裕樹君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長松山泰浩君、原子力規制庁次長金子修一君及び原子力規制庁原子力規制部長大島俊之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鈴木淳司#6
○鈴木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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鈴木淳司#7
○鈴木委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。宗清皇一君。
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宗清皇一#8
○宗清委員 おはようございます。自由民主党の宗清皇一でございます。
 質問の機会をいただきました。心から感謝を申し上げます。
 本日は、エネルギー政策全体の観点から、原子力の問題について、私見を添えて質問させていただきたいと思います。
 現在、ロシアのウクライナへの侵略、またカーボンニュートラルの達成もございまして、世界的にエネルギーの政策が大きく変わってきていると思います。また、世界的な物価高、根強いインフレ圧力がしばらくは続いていくんだろうと思います。一方で、世界的な資源高、物価高に加えて、円安によっても我が国ではエネルギー価格の高騰が続いています。
 従来、円安は日本経済にとってプラスと言われてきましたけれども、今回の円安は海外の資源高と相まってインフレ圧力になっていますし、また、我が国の生産拠点が海外に移転したこと、産業競争力が低下をしていることなど、これを背景に、円安による輸出増という効果が相当なくなってきているというように思います。今後もしばらく世界的に物価高、資源高が予想される中で、これからも我が国としては円安、為替のことについても十分に注意していく必要があるというふうに思います。
 為替の安定のためには貿易収支の改善と金融政策の機動性の回復が必要ですけれども、金融政策の機動性を高めていくことはしばらく難しいと考えます。円安に歯止めをかける、円の価値を安定させていくためには、やるべきことというのは、経常収支を改善させる必要がございます。経常収支を改善するためには貿易赤字を改善する必要がございまして、そのためには化石燃料の輸入を減らす必要がございます。化石燃料の輸入を減らすには、原発の稼働率、利用率を上げていく、また、再生可能エネルギーの導入を増やしていくしかございません。
 また、二〇三〇年の温室効果ガス四六%削減、二〇五〇年のカーボンニュートラルの達成、さらにはエネルギーの安定供給という意味でも原発の重要度は増しているというふうに思います。
 他方で、これから再エネへの転換、再生エネルギーを増やしていこうと思ったら、これはインフラコストが上昇するわけでありまして、これからカーボンプライシングによってエネルギー価格は下がりにくい構造になります。賃上げによって人件費も上昇する、産油国が増産にも慎重であり、原油価格は今後も下がりにくいことが予想されます。しばらくエネルギーコストは高止まりするのではないかというようなことが考えられます。こんな状況を考えますと、原子力政策が我が国の将来を決めると言っても過言ではないのではないかと思います。
 先ほど、山中委員長からも原子力規制委員会のこれまでの取組について御説明がございました。福島の事故の教訓から、安全性の向上、また我が国の原子力規制に対する信頼の回復のために、審査や検査制度の見直し、福島第一原発の廃炉作業に係る規制などに当たってきていただきました。改めて、これまでの取組に心から感謝を申し上げたいと思います。
 他方で、安全性を高めていく、これは大前提でございますが、先ほど御説明にあったように、現在、十年たっても十基しか稼働していない。これには、事業者側も規制側も政府も、まだまだ改善すべき点があるんだろうというふうに思います。
 その改善すべき一つとして、規制側と事業者側とのコミュニケーション不足が指摘をされています。
 規制側と事業者側との関係を、完全に上下関係であるとか、本当に言いたいことが言えない、先生と生徒の関係であるというような表現でもやゆされることもございました。この委員会でも、何度となく、規制側と事業者側で十分なコミュニケーションが取れていないのではないか、また、十分なコミュニケーションが取れていない、規制委員会は孤立しているのではないかと。少し改善はしてきているというように感じますが、更なる改善を求める御意見や御指摘もこの委員会ではございました。
 山中委員長も、先ほど、原子力規制検査については、引き続き事業者側等とのコミュニケーションを図りつつ検査制度の持続的改善に努めるという御発言もございました。私も、こうした意見には賛成でございます。規制委員会の独立性と透明性を、国民の皆さんから疑念を持たれないようにしっかりと堅持しながら厳正な規制や検査に努めるべきです。
 私は、規制委員会の独立性と審査の透明性を図ることと事業者側と十分なコミュニケーションを図ることは、トレードオフの関係ではないというふうに思います。事業者側と十分なコミュニケーションを取ることで、より安全性を高めていくことにつながりますし、むしろ安全性を高めるためのコミュニケーションにしなければならないというふうに思います。
 ここで確認をいたしますけれども、原子力発電をやっている諸外国の事例ですね、規制側と推進側、規制側と事業者側がコミュニケーションについてどのようなルールでやっているのか教えていただきたいと思いますし、我が国との違いがあれば御説明を願いたいと思います。
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金子修一#9
○金子政府参考人 御指摘の、海外の規制機関における事業者とのコミュニケーションについてでございます。
 詳細を体系的に把握しているわけではございませんけれども、例えば我々は日頃から米国NRCとは密接な協力関係にございまして、いろいろな情報交換をしてございます。例えば、安全規制に関わる事業者とのやり取りについては基本的に公開の場で実施をするというルールを持っており、一方で、規制の内容に関係のないものは非公開でも実施可能というような運用をされていると聞いております。また、人の行き来に関しましても、特段のルール、制約があるということではなくて、例えば、退職したNRCの職員が退職後に電力会社などでお勤めになっているというケースもよく見られるというふうに聞いております。
 十二年前に東京電力福島第一原子力発電所の事故を経験した我が国でございますので、その教訓の一つでありました規制と推進の分離、これを旨として我々原子力規制委員会が設置されたということも踏まえますれば、公開の場の原則あるいは透明性、独立性といったものが設置法でも規定をされているということについては妥当であるというふうには考えております。
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宗清皇一#10
○宗清委員 今、御答弁ではアメリカの事例が少しございました。レクのときには、質問をするのにレクを受けまして、フランスの事例なども教えていただいたんですけれども。
 諸外国では、我が国よりも事業者と規制側のコミュニケーションが取りやすい環境になっているというように思われます。他方で、問題は、私がレクでどうなっているんですかということをお聞きしたときに、諸外国のやり方とかルールは全く御存じではなかったというように思います。十分に今日もお調べをし切れていないんだというように思いますね。
 規制と推進は分離するという理屈の下、これは分かります。ですから、役所と規制庁は人事交流ができませんし、今はノーリターンルールになっています。それに、一旦規制庁に足を踏み入れると事業者側には入れないというルールにもなっている。また、日頃のコミュニケーションについても、説明を受ける限りでは、日本には諸外国よりも大きな制限がある。
 規制委員会は、意思決定を、より透明で厳正なルールに基づいて審査、検査をすれば社会の信頼は失うことはない。当たり前の話なんですが、人為的なことよりも、誰が検査、審査をやっても同じ結果が出る、蓄積された知見に基づいてルールや基準に沿って審査をすることで我が国の原子力規制の信頼が担保できるんだろうと思います。
 規制側には、これまでも孤立しないように事業者と適切なコミュニケーションを取ってきたというふうに言われていますけれども、諸外国の事例を規制庁が全く把握していないというのやはりよくないと思いますし、委員長はこの辺も御存じだったのか。また、諸外国の例をこれから参考にして比較して、よりいいものにやはりしていくべきだ、安全性を高めていくためにはというように思います。今の状態で十分であるというふうに考えているのかどうかも、規制委員長の見解を聞かせていただきたいと思います。
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山中伸介#11
○山中政府特別補佐人 お答えいたします。
 先ほど次長がお答え申し上げましたように、例えば米国NRCの取組と日本の原子力規制委員会の取組とでは、異なる部分があるということは承知しておりました。
 その上で、先ほどから次長からも申し上げましたように、原子力規制委員会の独立性、透明性を堅持した上で、引き続き審査に関係するようなコミュニケーションの改善は図ってまいりたいというふうに考えております。
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宗清皇一#12
○宗清委員 狭い我が国の知見の中に閉じこもらないように、諸外国でやっているいい事例については取り入れていくという姿勢が大事だろうと思うんですね。今のまま、かたくなということはやはりよくないと思います。
 私は、十分なコミュニケーションが取れてこそ安全性が高められるというように思います。今が十分である、満足な状態であるとは私は思いませんので、更なる改善を求めたいと思いますし、これは運用上の問題であると思いますから、できることから始めていくという姿勢が大事だろうと思います。よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 次に、原発の利用率のことについてお尋ねをしたいと思います。
 今、稼働率や新規制基準適合審査の状況、先ほど御説明がございましたが、本当に心配をしておりまして、新しい規制基準の下で許可が出て再稼働しているプラントが十基ですね、そして、設置許可取得済みであっても稼働していないプラントが七基、十年たってもこのような状態でございます。これしか動いていないんですね。
 他方で、我が国の原発は、廃炉しなくて動かせる可能性のあるものも含めて全部で三十六基しかないんです。そのうち申請済みのものも更に十基あって、まだ申請するかどうかが分からないものも九基あるというふうに伺っています。これも今後廃炉になるかどうかも分からないと。
 我が国のエネルギー基本計画では二〇三〇年には原子力の割合が二〇%から二二%ということになっていますが、この数字を維持しようとすれば、検査で停止している期間もございますから、約三十基程度の原発が常時七割から八割程度稼働していないと維持できない。これは、ぎりぎりの状態であるというように思うんですね。
 GX実現に向けた基本方針の中でも、既存の原発を可能な限り活用するために次世代革新炉の開発、建設に取り組む、既存原発を可能な限り活用するために、運転期間延長、運転期間の四十年、延長二十年の制限を設けた上で、規制委員会の審査を前提に一定の停止期間に限って追加的な延長を認めることとして、政府は今国会にGX脱炭素電源法を提出されようとしています。この法案につきましては、これから議論を深めていくことになると思いますが。
 運転期間の延長については長期的に見て当然必要であるというふうに考えていますけれども、一方で、今ある原発を最大限活用するためには利用率を上げていくしかないわけであります。利用率を上げていくためには、運転サイクルの長期化、現在日本では十三か月で定期検査ということになりますが、これを十五か月、十八か月にしていくためには、運転中保全の導入拡大、定期検査の効率的な実施など、これから解決すべき課題もたくさんあるというように思います。
 私の理解では、現行法でも十三か月で定期検査をしている原発を、例えば、アメリカとかフランスは二十四か月でやっているものもございますし、イギリスは十八か月でやっているものもございます。延ばすということは、先ほど申し上げたように課題はたくさんございますので、解決はしなければなりませんけれども、原発の利用率を上げることができるんですね。また、できるというよりも、利用率を上げる取組を早急にやらなければならないという考え方に私は立っています。
 政府としても運転期間の延長について研究等補助金を出して間接的に支援していると聞いていますけれども、このような大切な問題をATENAや事業者側に任せていてはなかなか進まないというふうに思いますので、政府としても最大限後押しをしていく必要があると考えますけれども、見解を伺います。
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松山泰浩#13
○松山政府参考人 お答え申し上げます。
 今委員から御指摘いただきましたように、エネルギーの安定供給の重要性というのは、近年、更に厳しい状況の中で高まってございます。また、国際的なカーボンニュートラルの波という中で、カーボンニュートラルの実現のための取組も進めなければならない。この両立の中で、原子力の活用というのは非常に重要な要素でございます。
 その中で、様々な取組をするわけでございますけれども、先ほど御指摘がございましたように、既設の原子力発電所を最大限活用するということはこの実現の上で非常に重要なポイントであると我々も認識しておりまして、安全性を確保した上での運転サイクルの長期化といったことなど、設備利用率の向上の取組を進めていくことについてもしっかりと取り組んでいきたいと考えてございます。
 現在、電気事業者とメーカーから成る組織でございますATENAが中心となった取組が進められておりまして、まずは、PWRのプラントにおいて、運転サイクルを現在の十三か月から十五か月にまず延ばしていくことを目指しております。
 設備の点検方法の見直しなどの技術的な検討、また規制手続の明確化に向けた規制当局の議論などの取組を進めていると承知しておりますが、これは産業界に任せているだけではいけないと思っておりまして、政府としてもこれをしっかりと後押ししていくことが重要かと思っております。
 ATENAを中心とした技術的検討に対する支援というのも現在行っておりますし、また、安全性を確保した設備利用率の実現に向けた業界内での取組が必要になってまいりますので、こういったものを後押しすべく、政府としてもしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
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宗清皇一#14
○宗清委員 御答弁をありがとうございます。
 先ほどちょっと私が申し上げた、アメリカでも二十四か月とかでやっていますし、イギリス、フランス、こういったところでも十八か月の運転ができているわけでございまして、日本でできないはずはないというようにやはり思うんですね。それこそATENAと事業者側、そして規制側、規制委員会がしっかり、先ほど私は十分なコミュニケーションを取ることが大事だというお話を冒頭に申し上げましたけれども、コミュニケーションを更に深めていくことでこうした問題も解決ができるだろうというように思います。
 政府は補助金を出してやってくれていますけれども、るる申し上げてきたような課題を解決するために重要なことでありますので、是非国が前面に立ってやっていただきたいと思います。規制委員会側にも努力をお願いしたいというように思います。
 核燃料サイクルについて質問したいと思います。
 我が国は、資源が乏しい国でありますから、再処理をやって使用済燃料からウランやプルトニウムを回収して再利用する政策が進められてきました。九割以上のリサイクルが可能でありまして、軽水炉で再利用することができます。まず、資源の有効活用という意味でも重要ですし、高レベル放射性廃棄物を減らすこともできますし、有害度の低減にもつながりますので、是非ともこの政策をこれからも進めていく必要があると思います。
 現在、日本原燃の再処理工場が二〇二〇年七月に新規制基準に基づいて事業変更許可を得ておりまして、工事も進んでいると聞いていますが、これは絶対に遅れるわけにはいかないというように思いますので、竣工に向けた見通しについてまず確認をしたいと思います。
 また、我が国が保有する国内外の分離プルトニウムは二〇二一年末時点で四十五・八トンあると聞いています。これらを使用して、減らしていかなくてはなりません。再稼働しているプラント十基のうちプルサーマル炉は僅か四基しかございませんので、二〇三〇年までに少なくとも十二基のプルサーマル炉を動かす計画、これは動かさないと駄目だと思いますし、そういう計画があるというように聞いていますが、現在の審査状況から考えると、相当な努力をしてスピードアップをしていかないとこうした計画は達成できないと思いますけれども、併せて見通しを聞かせてください。
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松山泰浩#15
○松山政府参考人 お答え申し上げます。
 原子力を進めていく上で、核燃料サイクルは非常に重要な課題でございます。しっかりと実現するべく私どもは取組を継続していきたいと思っておりますが、御指摘いただきました、御質問を頂戴しました六ケ所の再処理工場につきましては、二〇二〇年七月に事業変更許可を、昨年末には第一回の設計及び工事計画の認可を取得いたしました。昨年内に主要な安全対策工事はおおむね完了してございますので、まさに大詰めの段階にあるところでございます。
 ただ、規制委員会における厳格な審査を経た上で竣工に向けていくわけでございますので、今後、日本原燃が二〇二四年度上期のできるだけ早期の竣工に向けて安全審査等の対応を着実に進めることができるよう、経済産業省といたしましても、その産業界の取組を随時確認しながら日本原燃を指導し、しっかりと前に進んでいけるように指導していきたいと考えております。
 また、プルトニウムの管理、プルサーマルにつきましては、電気事業連合会が二〇二〇年十二月に基本的なプルサーマル導入の方針を示すプルサーマル計画を公表してございます。その中で、地元の御理解を前提に、稼働する全ての原子炉を対象に一基でも多くプルサーマルを導入し、二〇三〇年度までに少なくとも十二基のプルサーマルの実施を目指すという旨を表明してございます。
 現在は、プルサーマル計画を有している原発のうち、高浜三、四号機、玄海三号機など四基がプルサーマルで再稼働済みであるわけですが、更に六基が原子力規制委員会の審査を受けている途上にあると承知しております。
 今後、審査が進み、プルサーマルを実施する原発の再稼働が増えればプルトニウムの消費も進んでいくものと考えておりますので、政府といたしましても、プルサーマルの政策的意義を国民や地元に対して丁寧に説明するなど、プルサーマルについても一層推進に向けた取組を続けてまいりたいと考えております。
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宗清皇一#16
○宗清委員 我が国は、エネルギー事情、カーボンニュートラルのことも考えると革新炉の研究開発、建設は必要でございますし、現在様々な革新炉の開発、商用化に向けて研究段階にあると聞いていますけれども、革新軽水炉、これも課題としては初期投資が非常に大きくて、建設の長期化の場合はファイナンスリスクもございます。また、小型のモジュール炉、その他高圧ガス炉、核融合高速炉のいずれにしても、こうした新しい原発を建設しようとすれば莫大な時間、十年、二十年という歳月を要すること、長くなればなるほどこうした投資は先を見通すことができなくなりますから投資しにくい。
 こうした次世代革新炉の実用化に向けて、研究開発にGX経済移行債の先行投資を、一・六兆のうち百二十三億を既に原発のプラントメーカーに対して補助しようとされていますけれども、こういう取組には感謝しますけれども、開発に更なる支援が生じた場合、ちゅうちょなく政府としても大きな支援をしていく、この覚悟をこれからも示してほしいというように思います。このことをお願いして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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鈴木淳司#17
○鈴木委員長 次に、穂坂泰君。
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穂坂泰#18
○穂坂委員 自由民主党衆議院議員の穂坂泰です。
 本日は、このような質問の機会をいただきましたこと、理事の皆様を始め同僚議員に感謝を申し上げます。
 早速質問に入らせていただきます。
 岸田総理が、GX実行会議で原子力発電について様々述べられております。令和四年の八月二十四日、第二回GX会議、日本のエネルギーの安定供給の再構築、こういった議題でありましたが、その中で発言されたこと、私は、大きく再稼働に向けてかじを切った、そしてまた、今、日本が置かれている現状、これを本当に考えていかなければいけない、そのように感じました。
 岸田総理がおっしゃられた点、三つポイントを挙げさせていただきますと、まず一つ目が、再稼働済み十基の稼働確保に加えて、設置許可済みの原発再稼働、これは七基になりますが、関係者の総力を結集、そして国が前面に立ってあらゆる対応を取っていく、こういった発言をされました。そして、二つ目でありますが、安全性の確保を前提とした運転期間の延長、既存の原発を最大限活用していく、こういった方針も出されました。そして、三つ目が、新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発、建設。まさに大きな政治判断が必要となる項目、これを述べられたというふうに思っています。
 その上で、再エネや原子力はGXを進める上で不可欠な脱炭素エネルギーであり、これらを将来にわたる選択肢として強化するための制度的な枠組み、国民理解を更に深めるための関係者の尽力の在り方など、あらゆる方策について、年末に具体的な結論を出せるよう、検討を進めていきました。
 こういった発言に至る背景、今の日本の置かれている状況、これを考えていかなければなりません。
 まず、物価高、エネルギー高、御存じのとおりだというふうに思いますが、国民の家計をこの高騰がまさに襲って直撃をしている、非常に国民の皆さんの苦しい声を聞いているところであります。政府も今回予備費を使いながら支援をしているところでありますけれども、ウクライナ、ロシアの状況を見ていますと、まだまだ厳しい状況は続いていく、そのように思っています。
 今、賃上げのトレンドが大きく動いています。そんな中で、エネルギーの負担増は、固定費の負担増になりますので、やはり可処分所得が減っていく。そうなりますと、今取り組んでいる少子化にも大きな影響を及ぼしてしまうだろう、このように思っています。少子化は、経済的な問題が非常に大きいということもデータで出ているところであります。
 そして、脱炭素に向けても、やはり原発というものが必要になってくるというふうに思います。二〇五〇年カーボンニュートラルに向けて、エネルギー基本計画には、原子力は二〇三〇年には二〇%から二二%、これを達成していかなければならない。原子力はクリーンなエネルギーとして位置づけられておりますので、こちらも推進をしていかなければならないと思います。
 そして、ウクライナ、ロシア、戦争がありました。LNGに関しては、ロシアからの供給は止まりましたけれども、オーストラリアがあるということで今動いているというふうに思います。しかしながら、昨今の国際情勢を考えていくと、LNGというものが安定して本当に日本に供給ができるのか、こういったことも考えなければなりません。
 エネルギー自給率も、日本は一二・一%。OECDの中では非常に低い水準だと、二〇一九年の数字ですが、言われております。
 また、LNGに関しては、石油と比べると保管も非常に難しい状況だというふうに聞いています。
 そして、経済面でも考えなければいけません。岸田総理が、九月二十二日、ニューヨーク証券取引所で講演した際にも、原子力に積極的に取り組む姿勢、これもなされました。まさにニューヨーク証券取引所というものは、やはり機関投資家、金融機関、こういった方々に呼びかけたわけですから、日本への投資、これをどんどん呼び込もうという講演だというふうに思っております。そんな中でわざわざ原子力に触れたということは、やはり投資を呼び込むためにも電力の安定供給、こういったものが絶対に必要だというふうに思いますし、また、成長にも電力の安定供給は欠かせないものだというふうに思います。
 海外だけでなく、国内産業の成長、これにも大きく電力は関わってまいります。DX、GX、これを成長の柱に置いておりますけれども、まさにDXがこれからどんどん進むに当たり、大量の電気を必要とする。中には、四千倍必要なんだというデータも出ております。IoTもどんどん進んでいくでしょう。安定供給で、そして安価でなければ私たちの経済成長を支えることができないというふうに思いますし、GX、これも成長の一つの大きな柱になっておりますが、CO2を抑えるための技術、SAFなど合成燃料も、多くの水素も必要になってまいります。
 水素を作るに当たっても、日本では技術を持っているにもかかわらず、やはり電気がないということで、海外でグリーンなエネルギーを使って水素を輸入する。これでは、やはり自分たちの、自前の電気ではないものになってしまいますし、また、コスト面を考えても、海外から輸入というものは非常に高いものになってまいります。
 電力格差というものは、国力にも直結する話になると言っても過言ではないというふうに思います。今日、報道でもありましたけれども、電気の逼迫状況、夏にまた非常に厳しい状況になる、こんな話も出ておりましたけれども、やはり生活面でも支えなければいけませんが、こういった経済成長の面でもしっかりと支えていかなければならない、そんなふうに考えていかなければいけないというふうに思います。
 科学技術の技術力ということを考えても、昨日、ニュースでありました、ある大学で、原子力に関する学科を廃止をして、大学院だけでやっていくんだ、東海大学の例でありますけれども、こういった報道もありました。どんどんどんどん科学技術力が衰退をしていって、結局は海外の技術に頼らざるを得ない、こういった状況にもなりかねないというふうに思っています。
 世界の情勢を見れば、ドイツも、脱原発を見直していこう、そんな話もありますし、フランスでは原発が十四基、そしてイギリスも八基、新たに計画を策定いたしました。
 るる述べさせていただきましたけれども、やはり原発というものはいろいろなリスクがあるというふうに思います。日本は、福島第一原発、この事故で多くの犠牲を払いました。そうした事故も決して忘れてはいけないことだというふうに思っております。
 でも、こういったリスクはあるにはあるんですけれども、やはり動かすリスクもある中で、動かさないリスクというものが今非常に大きなものになっているというふうに思います。危険だから動かさない、こういった状況を放置しておりますと、それ以外のもの、日本全体が沈んでいく、私はそんな危機感を持っているところであります。
 今、再稼働すべきという世論、これもどんどん大きくなってきています。足下の物価高、エネルギー高、こういったことにも起因していると思います。
 それも重要なんですけれども、やはり私たちは、十年、二十年、この先の日本を考えていったときに、このままエネルギー格差で、技術力、そして経済力、国際競争力、こういった国力が落ちていくというリスクも考えていかなければならないというふうに思います。
 そういった背景の下、岸田総理が大きな決断をして、前に進めよう、そんな発言だというふうに思っておりますが、これを言ってすぐに決着できるものではありません。次世代革新炉などは、先ほど宗清先生のお話にもありましたけれども、十年、二十年先を見据えて動かなければいけないと思いますし、また、国民の皆様への説明も十分必要になってくるというふうに思います。
 私は、今決断して動いていかなければならない、そんな決意を持ってエネルギー政策、原子力政策を考えていきたい、そのように思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 前置きが長くなりましたが、この岸田総理の発言について御質問をさせていただきます。
 一つ目なんですけれども、設置許可済みの原発再稼働に向けて関係者の総力を結集、そして国が前面に立ってあらゆる対応を取っていく、このような発言がありました。許可済みで再稼働していない原発、これが七基ありますけれども、この七基についての言及をされたというふうに思います。
 質問ですが、国が前面に立ってあらゆる対応を取っていく、岸田総理の発言がありましたが、この具体的な内容、対応の仕方、まだ決まっていないと思いますが、分かる範囲でその方向性について教えていただければと思います。
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松山泰浩#19
○松山政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、原子力発電所の再稼働に当たりましては、高い独立性を有する原子力規制委員会が新規制基準に適合すると認めた場合のみ、その判断を尊重し、地元の理解を得ながら再稼働を進めていく、これが基本の方針でございます。
 その上で、岸田総理から御指示がございましたように、今の我が国を取り巻く経済社会の状況ということを踏まえたときに、GXの重要性、その中で、安全性の確保を最優先として、再稼働を加速し、安定的で低廉な価格による電力供給を実現していくということが喫緊の課題であるということかと承知しております。その中では、今委員から御指摘がありました原発七基の再稼働、これのみならずでございますが、再稼働に関し、関係者の総力を結集して、国が前面に立って取り組んでいくということかと思います。
 基本方針の中でも、安全性ということ、あと、地域を始めとした理解の促進という観点から、原子力活用の大前提として、東電福島第一原発事故の反省と教訓を忘れることなく、安全神話からの脱却を不断に問い直し、自主的な安全性の向上、運営、組織体制の改革に取り組んでいくこと、また、立地地域との共生やコミュニケーションの深化、充実等に国が前面に立って取り組んでいくなど、こういった取組の方向性を示しているところでございます。
 具体的にということで申し上げますと、例えば安全について申し上げますと、安全マネジメントの改革、的確な審査対応に向けた、個別事業者、原子力エネルギー協議会、これはATENAですね、等のメーカーも含めた産業全体の組織に対する指導若しくは一体的な取組ということを進めていきたいと考えておりますし、エネルギー政策に関する理解活動、また、地域における避難計画の策定、充実等に向けて国も一体となり支援していくということの強化、また、消費地域を含めた政策の説明会、対話型意見交換会の実施などによる理解の促進、こういった取組について全力を尽くして取り組んでまいりたい、このように考えてございます。
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穂坂泰#20
○穂坂委員 ありがとうございます。
 前面に立つということは、やはりリスクを負っていく、そしてまた責任を取っていく、私はこういった文脈なんだろうというふうに思っています。
 炉規法の方では、原子炉の設置者、これはあくまで電力会社ということになります。先日、福島第一原発の事故でも十三兆円を超える賠償の、まだ結審はしておりませんけれども、こういったリスクもあるというふうに思います。また、立地自治体の理解、これは法令上の拘束力はないものの、やはり選挙を経て選ばれた首長が決断をしていくというのは、非常にこれも大きなリスクをしょってしまうことになるというふうに思います。
 やはり前面に立っていくというのはそういったリスクを少しでも軽減をしてあげる、若しくはもっともっと国が前面に立って責任をしょっていくんだ、こういった私は姿勢が今は必要なのではないか、このように考えているところであります。是非、政府のその覚悟については私は敬意を表するところではございますけれども、二〇三〇年、二〇五〇年の目標に向かって、そして昨今の、現状のエネルギー高、生活苦、こういったものにも対応するためにもしっかりと動いていっていただければと思います。
 続いての質問に入りますが、運転期間の延長など、既存の原発を最大限活用していく、こういったことがありました。十二月二十二日に開催されたGX実行会議、こちらの方で、原則四十年、延長は、二十年の制限があって、一回のみ、一定の停止期間に限り延長を認めるとの見解も出されました。また、原子炉等規制法、炉規法の方では、三十年を超えた原発については、電力会社に対し、規制委員会による十年後の設備劣化状況の審査と認可を受けることを義務づける、このように報道でもありました。
 お聞きさせていただきますが、運転期間は原則四十年、最長二十年まで、一回に限り延長することができるとあるこの規制の根拠、なぜこうなったのか、教えていただければと思います。
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山中伸介#21
○山中政府特別補佐人 お答えいたします。
 御指摘のございました現行の運転期間につきましては、当時の国会審議において、安全性に関する科学的、技術的見地のみならず、政策上の判断を含めた幅広い観点から原子炉等規制法に盛り込まれたものと承知しております。
 まず、運転期間を原則四十年とした根拠につきましては、当時の国会審議において、既設炉の許認可申請において、原子炉圧力容器の中性子脆化について、想定年数を四十年として申請していることを挙げておりました。
 しかしながら、当時の国会の議論においても、四十年たてばそのときから急に危険になるわけではない、四十年は政治的な数字であり、科学的な知見に基づいて決定した数字でもないとの答弁もございました。
 また、最大延長を二十年としたことについては、当時の国会審議において、高経年化の技術評価では、運転開始後六十年後を見通した経年劣化の評価を行っていること、米国の事例として、運転許可の更新は一回につき二十年を超えない期間としていること等を考慮した結果、四十年に加えて最大二十年の延長規定が設けられた旨の説明があったと認識しております。
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穂坂泰#22
○穂坂委員 ありがとうございます。
 この延長に関しては、国民の皆様に、四十年しか使えないものをあたかも何か政府が延ばしているような印象を与えているような私は気がしております。今、アメリカの例もありました。四十年使って二十年間延長、これを何回でも、一回の上限というのは設けていません。そしてまた、ほかの外国を見ますと、十年ごとに検査をしていって、駄目なものは駄目、いいものはいい、これで使っていく、このようなルールになっています。今回、延長が変な誤解を招かないように、是非、今話がありました、四十年たって急に危険になるものではないということもしっかりと説明をしながら進めていただければというふうに思います。
 今のお話にちょっと関連しますけれども、やはり私は、イギリス、フランス、韓国、十年ごとに安全審査を受けるような、そんな制度の方がいいと思います。上限を設けないで、これからまた新しい開発が進んでいく中で、また延長するのかということになるのでしたら、ここでやはり見解を変えていくべきではないか、そのように思っておりますが、見解をお聞かせ願えればと思います。
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松山泰浩#23
○松山政府参考人 お答え申し上げます。
 委員から先ほどコメントがございました岸田総理からの指示、それを受けたGXの基本方針という中で、既設原発を有効活用していくということについて、運転期間の延長について、様々議論をしてまいりました。
 その中で、今回、国会の方に改正法案を今日提出し、審議が始まったところなわけでございますけれども、安全規制という、令和二年の規制委員会の見解ということをベースとしながら、参考にしながら、私どもからしますと、運転期間というものについて、電気事業法と炉規法の整理を改めてさせていただき、規制制度を新たにつくり直すというものの提案でございます。
 安全規制について申し上げますと、これは原子炉等規制法の中で、原子力規制委員会で実施するわけでございますが、審査を通った原子力発電所をどう利用していくかという利用政策、これをどういう期間としてやっていくか、こういうことについては電気事業法の方で利用政策として検討してまいったというのが現状でございます。
 この利用政策の方のお話を申し上げますと、審議会の中で様々な案が出され、議論がございました。一つの立場から、今委員からも御指摘がございましたように、アメリカ、フランス、イギリスの制度と同様に運転期間については特段の制限を設けないという案、若しくは、現行の制度を変更せずそのまま維持する案、そして、今回の案になっておりますけれども、現行の枠組みを維持した上で、運転期間のカウントから震災後の停止期間を除外する案、こういった三案を比較検討したわけであります。
 また、多くの委員からは、安全規制ということを考えていった場合、運転期間には特段制限を設けないこととすべきという御意見も多くいただいたところでもあるところでございますが、一方で、立地地域の方々を含めまして、高経年化した炉の運転期間に制限を設けないこととすることへの不安という声もございましたし、東京電力福島第一原子力発電所事故を踏まえて制限を設けてきた現行規定の趣旨ということを考慮すべきだという御意見もございました。
 そうした様々な意見を総合的に勘案しまして、運転期間の在り方につきましては、実質的な運転期間は六十年という上限は維持しつつ、運転期間のカウントから一定の停止期間を除外することを認めるという政策判断を利用政策の立場から行い、案として提出しているものでございます。
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穂坂泰#24
○穂坂委員 ありがとうございます。
 是非、安全なものを安全な期間延ばすんだ、そういった見解でお願いできればというふうに思います。
 最後になります、済みません、ALPS処理水についてお聞きします。
 現在、年間二十二兆ベクレルを下回る水準として放出するという形になります。海外と比べてこの排出量はどんな評価になっているのか、そしてまた、IAEAの評価を受けていると思いますが、そちらの評価について教えていただければと思います。
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湯本啓市#25
○湯本政府参考人 お答え申し上げます。
 世界の多くの原子力関連施設におきまして、国際的な考え方に基づいて各国が定めた規制基準を遵守する形で、トリチウムを含みます液体廃棄物が海洋等に排出されております。
 ALPS処理水の海洋放出に当たりましては、トリチウムの年間放出量、これを二十二兆ベクレル未満としておりますけれども、例えば、中国の泰山第三原子力発電所では年間百四十三兆ベクレル、韓国の月城原子力発電所では年間七十一兆ベクレルのトリチウムが液体廃棄物として排出がされております。こうした施設、海外の多くの関連施設と比べましても、低い水準であると認識しております。
 なお、ALPS処理水の海洋放出に当たりましては、トリチウム以外の放射性物質について規制基準を満たすまで浄化した上で、トリチウムの濃度を、国の規制基準の四十分の一、WHOの飲料水基準の約七分の一であります一リットル当たり千五百ベクレル未満になるよう希釈し、安全性を確保することとしております。
 こうしたことにつきましては、御指摘がございましたIAEAから、高い専門性を持つ国際機関でありますIAEAから客観的に厳しく確認をいただいているところでございます。
 二〇二一年の秋からIAEAの職員、国際専門家が複数来日しておりまして、レビューを行っております。昨年四月に公表されました第一回の安全性レビューの報告書でありますけれども、設備の設計、運用手順の中で的確に予防措置が講じられていること、人への放射線影響は規制当局が定める基準より大幅に小さいことといった確認がされた旨報告されております。
 さらに、五月にはグロッシー事務局長が、放出は環境にいかなる害も与えることはないと確信できるとコメントをいただいております。
 今後、これらの内容を踏まえてIAEAにおいて包括的な報告書が取りまとめられ、本年前半に公表される予定と聞いております。こうした報告書などについても、引き続き、透明性高く情報発信を行い、国際社会の理解醸成に取り組んでまいりたいと思います。
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穂坂泰#26
○穂坂委員 済みません、ありがとうございます。
 先日の中ロ首脳会談で、日本の放射能汚染水海洋投棄計画に深刻な懸念を表明、こんな腹立たしいことがありました。是非ともしっかり打ち消していただいて、その安全性をアピールしていただければと思います。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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鈴木淳司#27
○鈴木委員長 次に、中川康洋君。
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中川康洋#28
○中川(康)委員 公明党の中川康洋でございます。
 今日は、質問の機会をいただきまして、大変にありがとうございます。
 本日は、原子力特別委員会での質疑ではありますが、委員長に原子力政策をお伺いする前に、現在、国民生活において喫緊の課題であります光熱費の対策、これについて初めに確認的に何点か伺いたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 まず、大手電力会社からの再引上げ申請に対する政府の対応について伺います。
 この再引上げ申請につきましては、二月二十二日の予算委員会で、我が党の赤羽委員の質問でも指摘し、当時、西村経産大臣からも、問題意識はまさに共有しており、厳格に審査していきたいとの答弁があったとおり、私も、この引上げ申請については、例えば、各電力会社の経営効率化や直近の燃料調達価格の見通しを勘案しなければ値上げは認められないという厳格かつ丁寧な審査、これを行うことが必要であると考えております。
 そこで、まず、経産省に伺いますが、再引上げ申請に対する現在の審査の状況及び今後の方向性について御答弁願います。
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新川達也#29
○新川政府参考人 お答え申し上げます。
 電気の規制料金につきましては、三月十六日に電力・ガス取引監視等委員会として、直近の燃料価格などを踏まえて再算定することが適切との見解を示し、経済産業大臣から各事業者に再算定が求められたところと承知しております。
 今後、各事業者における再算定の結果を踏まえ、燃料費の見積りが適正か、更なる経営効率化の余地がないかなど、必要な時間をかけて引き続き丁寧かつ厳格に審査を行ってまいります。
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