国土交通委員会

2023-11-09 参議院 全184発言

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会議録情報#0
令和五年十一月九日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月八日
    辞任         補欠選任
     田村 智子君     山添  拓君
 十一月九日
    辞任         補欠選任
     山添  拓君     田村 智子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         青木  愛君
    理 事
                青木 一彦君
                江島  潔君
                森屋  隆君
                塩田 博昭君
                青島 健太君
    委 員
                足立 敏之君
                石井 浩郎君
                梶原 大介君
                こやり隆史君
                鶴保 庸介君
                堂故  茂君
                永井  学君
                長谷川 岳君
                山本佐知子君
                吉井  章君
                小沼  巧君
                三上 えり君
                河野 義博君
                平木 大作君
                室井 邦彦君
                嘉田由紀子君
                浜口  誠君
                田村 智子君
                山添  拓君
                木村 英子君
   国務大臣
       国土交通大臣   斉藤 鉄夫君
   副大臣
       国土交通副大臣  國場幸之助君
       国土交通副大臣  堂故  茂君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       石橋林太郎君
       国土交通大臣政
       務官       こやり隆史君
       国土交通大臣政
       務官       加藤 竜祥君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        清野 和彦君
   政府参考人
       内閣府総合海洋
       政策推進事務局
       次長       木原 晋一君
       警察庁長官官房
       審議官      小林  豊君
       文化庁審議官   小林万里子君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    梶原 輝昭君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    斎須 朋之君
       国土交通省大臣
       官房長      寺田 吉道君
       国土交通省大臣
       官房公共交通政
       策審議官     石原  大君
       国土交通省大臣
       官房海外プロジ
       ェクト審議官   小野寺誠一君
       国土交通省総合
       政策局長     長橋 和久君
       国土交通省不動
       産・建設経済局
       長        塩見 英之君
       国土交通省都市
       局長       天河 宏文君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        廣瀬 昌由君
       国土交通省道路
       局長       丹羽 克彦君
       国土交通省住宅
       局長       石坂  聡君
       国土交通省鉄道
       局長       村田 茂樹君
       国土交通省物流
       ・自動車局長   鶴田 浩久君
       国土交通省海事
       局長       海谷 厚志君
       国土交通省港湾
       局長       稲田 雅裕君
       国土交通省政策
       統括官      小善 真司君
       観光庁次長    加藤  進君
   参考人
       東日本高速道路
       株式会社代表取
       締役兼専務執行
       役員建設事業本
       部長       高橋 知道君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査
 (放置艇対策に関する件)
 (「こどもまんなかまちづくり」の推進に関す
 る件)
 (地域公共交通の担い手確保に関する件)
 (ライドシェアに関する件)
 (資材価格高騰等を踏まえた価格転嫁対策に関
 する件)
 (港湾の役割と課題に関する件)
 (流域治水対策に関する件)
 (東京外かく環状道路に係る工事に関する件)
 (劇場等のバリアフリー化に関する件)
    ─────────────
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青木愛#1
○委員長(青木愛君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、田村智子君が委員を辞任され、その補欠として山添拓君が選任されました。
    ─────────────
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青木愛#2
○委員長(青木愛君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府総合海洋政策推進事務局次長木原晋一君外十九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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青木愛#3
○委員長(青木愛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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青木愛#4
○委員長(青木愛君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に東日本高速道路株式会社代表取締役兼専務執行役員建設事業本部長高橋知道君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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青木愛#5
○委員長(青木愛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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青木愛#6
○委員長(青木愛君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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山本佐知子#7
○山本佐知子君 自由民主党、三重県選挙区の山本佐知子です。今日はどうぞよろしくお願いいたします。
 斉藤大臣におかれましては、この六月に私の地元三重県志摩市で行われましたG7交通大臣会合に御出席をいただきました。イノベーションを大きなキーワードにしまして、地域交通や交通インフラへの投資の在り方などについて議論をされています。三重県の経済効果は九十八億三千万円と推計されました。
 大臣に是非、このG7会合の成果、そして私の地元三重県に行かれましての感想、お聞かせいただければと思います。
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斉藤鉄夫#8
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今年六月十六日から十八日までの三日間、三重・伊勢志摩でG7交通大臣会合、開催させていただきました。歓迎レセプションには山本議員には国会終了後駆け付けていただきまして、盛り上げていただき、本当にありがとうございました。
 今回の会合のテーマは、イノベーションによる誰もがアクセス可能で持続可能な交通の実現というテーマでございました。大臣会合としては初めて、バリアフリー化の推進、地方等での移動手段の確保、交通分野の脱炭素化、いずれも初めてでございまして、えっ、これまで議論していなかったのとこちらがびっくりしたぐらいでございます。これらの政策課題は、G7各国の交通部門が直面している高齢化の進行や温室効果ガスによる気候変動といった社会的課題に起因しているものであり、G7各国が認識を共有し、取り組むべき施策の方向性を大臣宣言として取りまとめられたことは非常に大きな成果であったと考えております。
 そして、印象に残りましたのは、まず歓迎レセプションでは地元の高校生たちが料理を作ってくれたこと、それから全てのエクスカーションで、現地に行きますと、地元の高校生が英語で、全て地元の学生さんたちが案内してくれたことでございます。また、終わった後の記者会見は子供記者会見ということで小学生の代表の方から質問を受けると、こういう場面もございました。そういう中で本当にその地元の方に温かく迎え入れていただいて、それを各国の大臣がしっかりとそのホスピタリティーに感動していたというのが私の本当に今回の大きな印象でございます。
 我が国としては、今回の会合での議論を土台として、今後の国際機関における議論をG7がリードし、その意思決定においてG7の考えが反映されるようしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
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山本佐知子#9
○山本佐知子君 ありがとうございます。
 各国、交通事情かなり異なると思いますけれども、その中でも共通の目標である脱炭素化、特に今回SAFについて活発な議論があったということでした。日本の技術力を是非発揮して、これからもこういった分野でも日本の存在感を高めていければと思います。
 子供記者、取材、会見のことを今おっしゃっていただきましたが、斉藤大臣が、みんなが世界でこれから活躍してくれたらいいなと言ってくれたそうなんですね。そうすると、子供たちも、やっぱり地域のために頑張らなあかんなとか非常に意識が変わってきて、本当に良かったと地元の市長もおっしゃっておられました。
 大臣とお話ししたよというのが、この子供たちの心の中でもう何十年も多分思い出に残っていると思います。そして、彼女、彼らたちが政治にもこれから興味を持ってくれるんだと思いますので、地元の子供たちに夢を与えていただきまして、本当にありがとうございました。次は、是非ナローゲージに乗って、お待ちしておりますので、こちらも非常に課題を抱えておりますけれども、是非お越しをお待ちしております。
 さて、今日は、私、結構細かく各論について御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、ホテル、旅館の人手不足解消に向けて政府の財政支援について伺います。
 さきの大臣所信表明でも、喫緊の課題である観光地、観光産業における人材不足対策に取り組むことを明言されました。コロナ以降、多くの財政支援が実行されて、観光業界も未来に向けた投資ができるようになりました。特に千五百億円規模の再生・高付加価値化事業は、ホテル、旅館だけではなくて、地域の建設会社、水回り、電気工事、資材会社など多くの地域経済を動かす原動力になっています。
 ただ、こうした今までの補助金というのは、客室とかロビーとか食堂とか大浴場とか、お客様の目に触れる空間、お客様が使う空間を整備、更新するという立て付けになっています。しかし、今、お金を生まない空間、お客様の目に触れないスタッフだけが働く空間、つまりバックヤードについての直接的な支援が急務になっています。
 実際、ホテル、旅館の関係者と話をすると、人手不足解消に向けて今最もリニューアルしなければならないのはこうした部分だということなんです。バックヤードといっても、何もフロントだけを指すんではないんですね。配膳ロボットとか掃除ロボットとか、これを導入するために設備、施設を整える、お客様への準備のためにスタッフが働く場所について効率的な動線にするための整備をする、こうした部分への支援を考えることが旅館、ホテルの人手不足解消に大きく寄与すると思いますが、国としてのお考えをお聞かせください。
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加藤進#10
○政府参考人(加藤進君) お答え申し上げます。
 宿泊業においては、観光需要の回復に伴い人手不足が大変深刻化していると認識しております。インバウンドを始め、今後更なる増加が見込まれる観光需要を着実に取り込み、観光による経済効果を全国各地に波及させるためには、受皿となる宿泊業の人手不足の解消が急務です。このため、今月二日に閣議決定された総合経済対策におきまして、観光地、観光産業の人材不足対策が盛り込まれたところでございます。これを踏まえ、委員御指摘のように、バックヤードも含めて従業員の働き方を効率化、省力化し、人手を掛けるべき業務に人材を充てることができるようにする対策など、総合的な人手不足対策を実施するために必要となる予算、これを補正予算に計上するよう現在調整を進めているところでございます。
 宿泊業の人手不足の解消に向けてしっかりと取り組んでまいります。
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山本佐知子#11
○山本佐知子君 ありがとうございます。
 お客様が使わないバックヤードへの設備投資、またそこで働く人の業務効率化のための投資というのは、お金を生まないので民間融資を受けるのも非常に難しいというのが現状です。今回の国交省の新しい支援の枠組みに大いに期待をいたします。
 次に、不法係留船とも言われる放置艇について質問いたします。
 放置艇は、不法に当該場所を占拠して、ほかの船の邪魔になるばかりではなくて、災害時に新たな二次災害を引き起こす可能性もあります。国は、法律も整備し、また平成二十五年にはプレジャーボートの適正管理及び利用環境改善のための総合的対策に関する推進計画、これを策定しました。令和四年度までの十年間で放置船ゼロを目指すというものです。このかいあって、この十年間で放置艇はおよそ三万二千減りました。そして、放置艇の率ですね、これも、平成二十六年は四九%でしたけれども、今は三九%、減少しています。しかし、それでも、登録数、登録艇の四割は放置艇という実態はまだ変わりません。
 この現場の皆さんの地道な努力でかなり減ってはいるんですけれども、こうした状況をこれからどうやっていくのか、推進計画は昨年度が最終年であったわけですけれども、この十年間の施策の分析及び今後の対応策、どのように講じていくのか、伺います。
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稲田雅裕#12
○政府参考人(稲田雅裕君) お答え申し上げます。
 放置艇は、船舶が航行する際の支障となることや津波等の災害時に二次被害を及ぼすなど、日々の暮らしや経済活動に様々な悪影響を及ぼすものであることから、放置艇の解消は重要な課題だと認識してございます。
 このため、国土交通省と水産庁では、平成二十五年度に十年間での放置艇解消を目標とした計画を策定いたしました。この中で、港湾、河川、漁港の管理者を始めとする関係者と連携をして、係留保管能力の向上と放置等禁止区域の設定等の規制措置を両輪とする対策を講じてまいりました。
 令和四年度に実施した実態調査によりますと、放置艇の数は平成三十年度に比べ約二割減少をして五万六千隻となりました。これを自治体別に見ますと、大分県などはほぼ解消できた自治体がある一方で、増加してしまった自治体もあるなど、放置艇の増減にはばらつきが見られたところでございます。このため、今後は地域の実情をしっかり踏まえて対策を実施する必要があると考えております。
 国土交通省としましては、今後の放置艇対策の方向性を取りまとめるべく、今年九月に検討会を設置したところです。その中で、全国実態調査の今後の進め方や優良事例の横展開等による実効性ある放置艇対策を年度末を目途に関係者と連携してしっかり検討をしてまいります。
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山本佐知子#13
○山本佐知子君 水域管理者、マリーナ、自治体など、現場の皆さんが一番事情を分かっていると思いますので、是非耳を傾けていただいて有効な対策を引き続きしていただきたいと思います。
 そんな現場の声の中で、放置艇対策というと必ず出てくるのが、係留保管場所登録の義務化の問題です。プレジャーボートを含む小型船舶は、小型船舶登録法により登録義務があります。ただ、その中に保管場所の項目はありません。車であれば登録時に車庫証明が必要です。これがないと登録ができない。だけれども、船舶の場合にはそれがありません。
 所有者の適正な保管責任を明確にするためにも保管場所確保の義務化をすべきと考えますが、国交省の見解はいかがでしょうか。
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海谷厚志#14
○政府参考人(海谷厚志君) お答え申し上げます。
 御指摘のプレジャーボートの所有者に対しましてその保管場所を義務付けるということにつきましては、不法係留船の発生を未然に防ぐと、こういう点におきまして有効な対策の一つだということは認識しております。一方で、この保管場所の確保を義務付けるためには、需要に応じた適切な係留保管場所が不可欠です。これが陸上と比べてなかなか海上は、水上は容易でないということが、逆に不法係留船の発生にもつながっているものというふうに認識をしております。
 このため、国土交通省といたしましては、関係省庁それから地方自治体などと連携いたしまして、まずは既存施設の有効活用、それから施設整備などの環境整備の取組をまず進めてまいりたいというふうに考えております。そのような取組を通じまして、係留保管場所の十分な確保を行いつつ、その不法係留船の状況に応じまして、その発生を防止するための仕組みについても検討してまいりたいというふうに考えてございます。
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山本佐知子#15
○山本佐知子君 放置船ゼロを目指していながら、一方では収容能力がないので保管場所確保の義務化ができないというのは、政策としてはちょっと何か矛盾しているかなという気もするんですけれども、是非その保管場所の確保、今、港湾でも暫定係留場所というものも確保しておりますし、また、マリーナもまだまだ収容余力がありますので、是非そういったところとも横展開をしながら確保していただきたいと思います。
 例えば、今年四月は広島県、サミットがあったということで、大臣の地元でありますけれども、全てのプレジャーボートの係留保管場所の届出を義務化されました。また、放置艇解消のため、係留保管の適正化、これは義務化でないですけれども、適正化の条例を制定している自治体も全国ではたくさんあります。つまり、自治体はやっぱり困っているということでありますので、是非、そうした自治体の動きを受けて、国としてもできることを迅速に今後実行いただきますよう要望いたします。
 また、放置艇がなかなかこれ減らないのは、所有権や相続権などの民法の問題が大きな壁になっているというのも一因です。行政代執行もできるわけですけれども、実際にこうした法律的な壁があってなかなか実行に踏み切れないというのが現場の率直な声だと思います。空き家のように法律の専門家の助言などがあれば解決に近づく場合もあるのではないかと思います。弁護士などの専門家に対応を委ねるなど、ソフト面での支援はどのようにお考えでしょうか。
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稲田雅裕#16
○政府参考人(稲田雅裕君) ただいまの委員御指摘のとおり、水域管理者が放置艇対策に取り組む上で、民法を含む法律の専門家への相談体制のほか、放置艇に関する基本的なノウハウとか知識の伝承、こういったことが課題になっているものと認識をしてございます。
 国土交通省といたしましては、今年九月に設置しました検討会の中でソフト面の対応についてしっかり検討してまいります。
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山本佐知子#17
○山本佐知子君 ありがとうございます。
 私の地元の四日市港もたくさん船が、二百以上放置艇があったんですけれども、弁護士の方等、積極的に関与していただいて、そして減らしていったという経緯もありますので、様々な側面から考えていただきたいと思います。
 また、法律だけではなくて、マリーナなどの民間事業者が管理者と共同して係留地を整備、運営し、また、船の販売会社やマリーナとともにモラルの啓発活動をしていくなど、民間の力も是非積極的に活用していただければと思います。
 私の地元の三重県では今こういうことが起こっています。廃船業者が、これはそのオーナーがもう廃棄したいので業者にお願いをしているわけなんですけれども、全く別のところから廃船を引っ張ってきて、分からないような入り江に、海上に廃棄をしていると、そうした船が一隻でもあるとまた廃棄船が集まってきてしまう、そんな状況の場所があります。
 これ、おかで言うところの産廃の不法投棄と何ら変わらないのではないかなと思うんですね。海面を占拠し、そして油が漏れて漁業にダメージを与えている、そんな悪質な行為には毅然とした対応が求められると思います。
 先ほど民間活用の話をしましたが、全国では、放置艇対策をきっかけに港湾地区を整備して観光にも資する取組も生まれています。そして、さきの国会でも、漁港漁場整備法を改正して海業を通じて漁港の活性化を図る、そして、港湾法を改正して民間の力を港湾のにぎわい創出のために活用するということも進めています。
 日本が成熟した海洋国家になり、また多様な海の活用を進めていくためにも、そして海の秩序を維持するためにも、まずは足下のこうした放置船対策、引き続き進めていただくことを要望いたします。
 最後の項目なんですけれども、建設業の働き方に関して質問いたします。
 来年四月から、皆さん御存じのとおり、建設業界でも残業時間の上限規制が適用されます。大臣所信でも、労働環境を整備し人材確保を図っていくという強い決意を語られました。今日は、その中で災害時の労働時間の取扱いについて伺います。
 労働基準法第三十三条第一項では、災害その他避けることのできない事由に該当する場合には、時間外そして休日労働を行うことができるとあります。もちろん、労働基準法の趣旨を考えれば、こうした例外規定は厳格に適用されなければならないことは言うまでもありません。災害時における緊急対応強化の必要性を改めて認識しつつ、どのような場合が三十三条の災害その他避けることのできない事由に当たるのか、来年四月の適用を前に明確にしていく必要があります。
 令和元年、厚労省から新基準の通達がありました。その中で、雪害、雪ですね、については、道路交通の確保等人命又は公益を保護するための除雪作業が該当すると、この災害の中に該当するとありました。しかし、私の地元も含めて日本には、除雪作業が必要なほど雪は降らないけれども、冷え込みが厳しくて路面が凍るような地域がたくさんあります。
 凍結予防措置として、前日の夜に凍結防止剤を散布するために現場に出る、パトロールをする、対応のために自宅待機をする、こうした一連の凍結防止作業は第三十三条第一項に該当するんでしょうか。特に、こうした出動は、建設会社が自発的に行くものではなくて、災害協定や地域維持型JVを基に、地域を守るために自治体からの要請を受けて出動します。なおさら三十三条一項が適用されるべきと考えますが、厚労省の見解をお願いいたします。
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梶原輝昭#18
○政府参考人(梶原輝昭君) お答えをいたします。
 労働基準法第三十三条第一項が規定をしております災害その他避けることができない事由によって臨時の必要がある場合には、自治体と締結をした災害協定や施設の維持管理契約に基づいて行われる災害復旧のほか、災害により社会生活への重大な影響が予測される状況での予防的な対応によって臨時の必要が生じる場合が含まれます。
 御指摘をいただきました道路の凍結防止対策対応の業務、また自治体からの出動の指示、要請、様々な状況があると思います。実際に行った業務の内容、指示の内容等について、個別具体の事案に即して監督署による、受ける許可の適否を判断する必要がございます。ですが、一般論としては、道路の凍結防止対応の業務は、人命又は公益を保護するために臨時の必要があると認められる範囲で労働基準法第三十三条第一項の適用の対象になるものと考えております。
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山本佐知子#19
○山本佐知子君 許可基準はあくまでも例示であり、限定列挙ではなくて、例示以外の事案についても当該事案になり得るとありますけれども、結局はその地域の労働基準監督署が判断し、許可を得ていると思うんです。
 今、厚労省はQアンドAも出しておられて、非常に細かくこういう場合はこうというような書面を出していただいているんですけれども、現場のお話を聞きますと本当にいろんなケースが考えられるということで、前もってきっちりこの運用が行われる前に共通認識を持ってもらうということも大事になってくると思います。
 三十三条一項の適用範囲を明確化するということは、建設会社の地域維持型JVへの信頼性を保って、そして平時の円滑な社会インフラを維持することにもつながりますので、よろしくお願いいたします。
 また、こうした自治体が三十三条一項の新許可基準について理解を深め、適切に運用することも重要です。国はもちろん御存じなんですけれども、県はともかく、市や町でもしっかりこうした一連の流れを、あるいは基準を理解していただくことが必要だと思いますけれども、こうした周知については国交省の御見解はいかがでしょうか。
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塩見英之#20
○政府参考人(塩見英之君) お答え申し上げます。
 来年四月から時間外への労働規制が適用されてまいりますと、先生御指摘の労働基準法三十三条の規定が適用されて、上限規制の対象にならない出動は結構ですけど、そうでない、当てはまらない出動については規制の対象になるということになってまいりますので、場合によっては自治体からの要請に建設業者が応えられないという場合も考えられます。
 したがいまして、地方公共団体、特に市町村が建設業者に要請を的確に行うことができますように、国土交通省としましても、自治体に対しましてこの上限規制の内容を分かりやすく周知する努力をしてまいりたいというふうに思います。
 これまでも既に自治体の工事の発注部局の方から求めがございまして、規制の対象外となる出動の範囲などを自治体職員に分かっていただけるように、厚生労働省の方で作成されました建設業者向けのQアンドA、こういうものを使いまして周知をしてまいりましたけれども、今後も更に周知に努めてまいりたいというふうに思います。また、文書での周知だけでなくて、会議の場で直接説明をするという機会も行ってきておりますが、これについても更に拡大をしてまいりたいというふうに思います。
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山本佐知子#21
○山本佐知子君 ありがとうございます。
 長く建設業に従事されている方とこの前お話をしていたら、自分は災害発生時に誰よりも早く現場に駆け付けるんだと、それを非常に誇らしげにお話しされていたのが私今でも印象に残っています。
 災害時、また豚熱や鳥インフルエンザが発生したときも、現場で一番しんどい対応をしていただいているのは建設業の皆さんです。災害対応力の強化、先ほど、もしかしたら応えられないときもあるんじゃないかとおっしゃっていましたけれども、災害対応力の強化というのは、これは本当に災害が激甚化している中で大変大きな課題でありますし、災害対応の担い手確保の重要性、これは非常に大事であります。
 そして一方で、三十三条に該当する場合でも、これは労働時間、適切な労働時間管理とそして割増し賃金の支払、これは必須であるということを改めて共通認識として再確認して、質問を終えたいと思います。
 ありがとうございました。
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永井学#22
○永井学君 自由民主党の永井学です。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 まず、こどもまんなかまちづくりについて伺います。
 斉藤大臣は大臣所信において、子供や子育て世帯の目線に立ったこどもまんなかまちづくりに取り組んでいく旨の発言をされておりました。また、子ども・子育て施策は岸田政権の最重要課題であり、今年六月に決定された骨太の方針においても、こどもまんなかまちづくりを推進していくことが盛り込まれています。
 現在、私は、息子が通う小学校のPTAの会長を務めています。子育て世代のお父さん、お母さんからの生の声を伺いますが、話題に上るのは、通学路の橋の老朽化が激しいんだけれども何とかならないかとか、ボールを思い切り蹴れることができるような公園がないかとか、下の子供がいるのだが、ベビーカーを押していても通りやすい歩道整備というものができないものかなどなど、まさに、このこどもまんなかまちづくりに資するような御意見を頂戴をいたします。
 このこどもまんなかまちづくりという考え方で、国土交通省関係では、子育てしやすい住宅を支援していく観点で子育て世帯向けの低廉な住宅を確保していくということや、これに加えて、子供が遊べる場や子育て支援施設、さらに、安心、安全に外出できる環境づくりも重要であると考えております。
 そこで、改めてこどもまんなかまちづくりの考え方がどのようなものであるのか、斉藤大臣にお伺いいたします。
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斉藤鉄夫#23
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今、永井委員おっしゃいましたように、今年の六月に決定された骨太におきまして、少子化対策、子供政策の抜本的な強化を図るということで、今回、このこどもまんなかまちづくりという大きな方針が示されました。
 基本的な考え方は、先ほど永井委員おっしゃったように、子供の目線、またお子さんを育てていらっしゃる保護者の皆さんの視点、そして近隣の視点と、そこに立つということが基本的な考え方だろうと思います。
 国土交通省としては、子供や子育て世帯が安心、快適に日常生活を送ることができるよう、子供や子育て世帯の目線や住宅を起点とした近隣地域といった視点に立ったこどもまんなかの生活空間を形成することが重要であると考えております。
 このような考え方によりまして、子育てを、子育てを住まいと周辺環境の観点から支援する、国土交通省としては、この視点から、観点から視点するこどもまんなかまちづくりを進めてまいりたいと思っております。
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永井学#24
○永井学君 ありがとうございます。
 斉藤大臣の御答弁にもありましたけれども、私としても、住まいとこの周辺環境、双方の観点から町づくりを進めていくことが重要だというふうに考えています。
 子育てしやすい住まいと子育てしやすい周辺環境の双方の観点から町づくりを進めていくことで、子育て世代が集まってコミュニティーが形成され、更に多くの世帯が集まってきます。そんな町づくりを進めていけば町の活性化にも大いにつながってくると考えます。
 ただし、町づくりの主体はあくまでも地方公共団体ですので、国土交通省だけでなく、地方公共団体においてもこどもまんなかまちづくりの考え方を持って取り組んでいただくことが重要だと考えています。
 そこで、今後国土交通省としてこのこどもまんなかまちづくりの考え方をどのように地方公共団体に広げていくのか、伺います。
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斉藤鉄夫#25
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 住まいと周辺環境の観点から町づくりを応援すると、この基本的な姿勢に基づきまして、例えば、居住地周辺における子ども・子育て支援環境の充実、子供の遊び場確保や親同士、地域住民の交流機会の創出に資する都市公園の整備、通学路等の交通安全対策の推進、子供が安全に自然環境に触れることができる河川空間の整備、子育て環境に優れた公営住宅や子育て世帯に向けた民間の空き家等の活用の推進などの取組を進めていきたいと、このように思っております。
 国土交通省としては、地方公共団体や事業者においてこれらの取組が進められるよう、必要な支援をしっかり行っていきたいと思っておりますし、また、制度の普及啓発、意識の醸成などに取り組んでまいりたいと思っております。
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永井学#26
○永井学君 ありがとうございました。
 こどもまんなかまちづくりは本当にすばらしいテーマであるというふうに思います。子供に優しい、子育て世代の声がしみ渡る町づくり、そこは、多くの子供や若いお父さん、お母さんの笑い声が響き渡る町になると思います。こどもまんなかまちづくりの理念は、そんな町を数多くつくります。是非、この考え方を大切に持ち今後の国土行政を進めていただきたい。小学生の子供を持つ一父親としてもお願いをして、次の質問に移ります。
 次に、リニア中央新幹線の整備について伺います。
 着実に開通へ向けてその歩みを進めているリニア中央新幹線。私の地元山梨県では、先月十三日に品川から名古屋の本線区間初のトンネル開通となる第一南巨摩トンネルが開通し、関係者およそ百七十人が集まり、その完成を祝いました。橋脚なども甲府盆地の至る所で見られるようになり、地元では早期全線開通にますます夢が膨らんでいます。
 しかし、静岡工区の未着工問題などから、予定されていた二〇二七年の開業は絶望的な状況です。国家プロジェクトとして取り組んでいるリニア中央新幹線の整備が早期に進むことを祈念し、幾つか質問させていただきます。
 まず、工事、工事の進捗状況についてです。
 先ほどお話しした静岡工区の問題だけでなく、リニアの全長二百八十五・六キロメートルのうち、難工事となる場所が点在をいたしています。例えば、岐阜、愛知県、愛知の両県をまたぐ第一中京圏トンネルです。このトンネルの名古屋駅寄りの十九・八キロメートルはシールドマシンによって掘削することになっています。JR東海は、二一年度中にシールドマシンを使って調査掘進を行う予定でいましたが、準備作業中にシールドマシンの先端のカッター部に損傷が見付かり、以降中断したままと聞いております。さらに、品川からの大深度工事、また、多くの山岳トンネルを抱え、リニア建設はまさに難工事の連続です。
 このような状況の中でリニアを早期に開業させるためには、国もしっかり工事の進捗状況を把握しておく必要があると思いますが、国交省の見解を伺います。
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村田茂樹#27
○政府参考人(村田茂樹君) お答え申し上げます。
 リニア中央新幹線、品川―名古屋間の工事につきましては、建設主体であるJR東海におきまして、山梨実験線を除きます工事区間二百四十三キロのうち約九割の区間で工事契約が締結され、工事が進められております。先生先ほど御指摘のように、十月十三日には山梨県の第一南巨摩トンネルが本線トンネルとして初めて貫通したというところでございます。
 一方、未着工の静岡工区につきましては、大井川の水資源及び南アルプスの環境保全に関する国の有識者会議におきまして、整理された対策を講じることにより課題の解決が図られる旨の取りまとめが行われております。
 国土交通省といたしましては、引き続き工事の進捗をしっかり把握するとともに、JR東海に対しまして、有識者会議の取りまとめの内容も踏まえ、静岡県や流域の市町の関係の方々と向き合い、御理解と御協力が得られるよう指導してまいります。加えて、静岡県とJR東海との対話を促すこと等により、リニア中央新幹線の早期開業に向けた取組を進めてまいります。
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永井学#28
○永井学君 是非、静岡工区の早期着工も期待をいたしておりますし、また、この進捗を把握していくことで、開業予定を割り出す意味でも非常に重要なことであると思いますので、国も是非しっかり関与をしていただきたいなというふうに思っております。
 次に、東海道新幹線との関係について伺います。
 JR東海のホームページのQアンドAの中に、なぜリニア中央新幹線を建設する必要があるのですかという設問があります。その中に、日本の大動脈輸送を担う東海道新幹線は、開業から半世紀以上が経過し、鉄道路線の建設実現に長い期間を要することを踏まえれば、将来の経年劣化や大規模災害に対する抜本的な備えを考えなければなりませんとあります。
 一九六四年十月一日に開業した東海道新幹線も来年で開業六十年を迎えます。抜本的な改修工事を行えない中で、鉄橋やコンクリート橋、トンネル、線路などの老朽化対応はリニア開業の遅れにより影響が出ないのでしょうか。御所見を伺います。
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村田茂樹#29
○政府参考人(村田茂樹君) お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、東海道新幹線は一九六四年に開業して今年六十年目を迎えております。JR東海におきましては、これまで大規模改修を計画的に実施してきていると承知をしております。具体的には、例えば、橋桁を支える部材の取替え、補強、コンクリート表面の鋼板での保護、また、トンネル断面のコンクリートと地山の隙間をモルタル等で充填する、こういった改修を夜間の保守間合いを中心に実施されております。
 国土交通省といたしましては、自然災害等による影響の最小化や、今後の大規模改修の着実な実施のためにも、災害に強いリニア中央新幹線の早期整備によるダブルネットワークが形成されるよう引き続き尽力してまいります。
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