政治改革に関する特別委員会
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会
会議録情報#0
令和六年五月二十七日(月曜日)
午後一時開議
出席委員
委員長 石田 真敏君
理事 大野敬太郎君 理事 鳩山 二郎君
理事 平口 洋君 理事 藤井比早之君
理事 落合 貴之君 理事 笠 浩史君
理事 浦野 靖人君 理事 中川 康洋君
石原 正敬君 上田 英俊君
小倉 將信君 大串 正樹君
奥野 信亮君 勝目 康君
木原 誠二君 岸 信千世君
鈴木 馨祐君 高木 啓君
寺田 稔君 冨樫 博之君
中川 貴元君 中川 郁子君
中曽根康隆君 中西 健治君
中山 展宏君 古川 直季君
牧原 秀樹君 宮路 拓馬君
森 由起子君 山下 貴司君
青山 大人君 太 栄志君
本庄 知史君 山岸 一生君
柚木 道義君 吉田はるみ君
米山 隆一君 青柳 仁士君
金村 龍那君 斎藤アレックス君
河西 宏一君 輿水 恵一君
塩川 鉄也君 長友 慎治君
福島 伸享君
…………………………………
参考人
(東京大学教授) 谷口 将紀君
参考人
(駿河台大学名誉教授) 成田 憲彦君
参考人
(麗澤大学教授) 川上 和久君
参考人
(元参議院議員) 平野 貞夫君
衆議院調査局第二特別調査室長 森 源二君
―――――――――――――
委員の異動
五月二十七日
辞任 補欠選任
石原 正敬君 牧原 秀樹君
川崎ひでと君 森 由起子君
木原 誠二君 高木 啓君
斎藤 洋明君 中山 展宏君
古川 直季君 上田 英俊君
野田 佳彦君 青山 大人君
吉田はるみ君 米山 隆一君
中野 洋昌君 河西 宏一君
同日
辞任 補欠選任
上田 英俊君 古川 直季君
高木 啓君 木原 誠二君
中山 展宏君 中曽根康隆君
牧原 秀樹君 石原 正敬君
森 由起子君 川崎ひでと君
青山 大人君 野田 佳彦君
米山 隆一君 吉田はるみ君
河西 宏一君 中野 洋昌君
同日
辞任 補欠選任
中曽根康隆君 中川 貴元君
同日
辞任 補欠選任
中川 貴元君 斎藤 洋明君
―――――――――――――
五月二十七日
金権腐敗政治を一掃することに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一五七〇号)
同(笠井亮君紹介)(第一五七一号)
同(穀田恵二君紹介)(第一五七二号)
同(志位和夫君紹介)(第一五七三号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一五七四号)
同(田村貴昭君紹介)(第一五七五号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第一五七六号)
同(宮本岳志君紹介)(第一五七七号)
同(宮本徹君紹介)(第一五七八号)
同(本村伸子君紹介)(第一五七九号)
同(宮本徹君紹介)(第一六六一号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政治資金規正法の一部を改正する法律案(鈴木馨祐君外五名提出、衆法第一三号)
政治資金規正法等の一部を改正する法律案(落合貴之君外十名提出、衆法第一四号)
政治資金規正法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案(落合貴之君外四名提出、第二百八回国会衆法第四八号)
政治資金パーティーの開催の禁止に関する法律案(落合貴之君外七名提出、衆法第一五号)
政治資金規正法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案(青柳仁士君外一名提出、衆法第一六号)
――――◇―――――
この発言だけを見る →午後一時開議
出席委員
委員長 石田 真敏君
理事 大野敬太郎君 理事 鳩山 二郎君
理事 平口 洋君 理事 藤井比早之君
理事 落合 貴之君 理事 笠 浩史君
理事 浦野 靖人君 理事 中川 康洋君
石原 正敬君 上田 英俊君
小倉 將信君 大串 正樹君
奥野 信亮君 勝目 康君
木原 誠二君 岸 信千世君
鈴木 馨祐君 高木 啓君
寺田 稔君 冨樫 博之君
中川 貴元君 中川 郁子君
中曽根康隆君 中西 健治君
中山 展宏君 古川 直季君
牧原 秀樹君 宮路 拓馬君
森 由起子君 山下 貴司君
青山 大人君 太 栄志君
本庄 知史君 山岸 一生君
柚木 道義君 吉田はるみ君
米山 隆一君 青柳 仁士君
金村 龍那君 斎藤アレックス君
河西 宏一君 輿水 恵一君
塩川 鉄也君 長友 慎治君
福島 伸享君
…………………………………
参考人
(東京大学教授) 谷口 将紀君
参考人
(駿河台大学名誉教授) 成田 憲彦君
参考人
(麗澤大学教授) 川上 和久君
参考人
(元参議院議員) 平野 貞夫君
衆議院調査局第二特別調査室長 森 源二君
―――――――――――――
委員の異動
五月二十七日
辞任 補欠選任
石原 正敬君 牧原 秀樹君
川崎ひでと君 森 由起子君
木原 誠二君 高木 啓君
斎藤 洋明君 中山 展宏君
古川 直季君 上田 英俊君
野田 佳彦君 青山 大人君
吉田はるみ君 米山 隆一君
中野 洋昌君 河西 宏一君
同日
辞任 補欠選任
上田 英俊君 古川 直季君
高木 啓君 木原 誠二君
中山 展宏君 中曽根康隆君
牧原 秀樹君 石原 正敬君
森 由起子君 川崎ひでと君
青山 大人君 野田 佳彦君
米山 隆一君 吉田はるみ君
河西 宏一君 中野 洋昌君
同日
辞任 補欠選任
中曽根康隆君 中川 貴元君
同日
辞任 補欠選任
中川 貴元君 斎藤 洋明君
―――――――――――――
五月二十七日
金権腐敗政治を一掃することに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一五七〇号)
同(笠井亮君紹介)(第一五七一号)
同(穀田恵二君紹介)(第一五七二号)
同(志位和夫君紹介)(第一五七三号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一五七四号)
同(田村貴昭君紹介)(第一五七五号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第一五七六号)
同(宮本岳志君紹介)(第一五七七号)
同(宮本徹君紹介)(第一五七八号)
同(本村伸子君紹介)(第一五七九号)
同(宮本徹君紹介)(第一六六一号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
政治資金規正法の一部を改正する法律案(鈴木馨祐君外五名提出、衆法第一三号)
政治資金規正法等の一部を改正する法律案(落合貴之君外十名提出、衆法第一四号)
政治資金規正法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案(落合貴之君外四名提出、第二百八回国会衆法第四八号)
政治資金パーティーの開催の禁止に関する法律案(落合貴之君外七名提出、衆法第一五号)
政治資金規正法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案(青柳仁士君外一名提出、衆法第一六号)
――――◇―――――
石
石田真敏#1
○石田委員長 これより会議を開きます。
鈴木馨祐君外五名提出、政治資金規正法の一部を改正する法律案、落合貴之君外十名提出、政治資金規正法等の一部を改正する法律案、第二百八回国会、落合貴之君外四名提出、政治資金規正法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案、落合貴之君外七名提出、政治資金パーティーの開催の禁止に関する法律案及び青柳仁士君外一名提出、政治資金規正法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
本日は、各案審査のため、参考人として東京大学教授谷口将紀君、駿河台大学名誉教授成田憲彦君、麗澤大学教授川上和久君及び元参議院議員平野貞夫君に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言御挨拶申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
次に、議事の順序について申し上げます。
谷口参考人、成田参考人、川上参考人、平野参考人の順に、お一人十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
念のため申し上げますが、発言する際には委員長の許可を得ることとなっております。また、参考人は委員に対し質疑することはできませんので、あらかじめ御了承願いたいと存じます。
それでは、まず谷口参考人にお願いいたします。
この発言だけを見る →鈴木馨祐君外五名提出、政治資金規正法の一部を改正する法律案、落合貴之君外十名提出、政治資金規正法等の一部を改正する法律案、第二百八回国会、落合貴之君外四名提出、政治資金規正法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案、落合貴之君外七名提出、政治資金パーティーの開催の禁止に関する法律案及び青柳仁士君外一名提出、政治資金規正法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
本日は、各案審査のため、参考人として東京大学教授谷口将紀君、駿河台大学名誉教授成田憲彦君、麗澤大学教授川上和久君及び元参議院議員平野貞夫君に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言御挨拶申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
次に、議事の順序について申し上げます。
谷口参考人、成田参考人、川上参考人、平野参考人の順に、お一人十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
念のため申し上げますが、発言する際には委員長の許可を得ることとなっております。また、参考人は委員に対し質疑することはできませんので、あらかじめ御了承願いたいと存じます。
それでは、まず谷口参考人にお願いいたします。
谷
谷口将紀#2
○谷口参考人 東京大学の谷口将紀でございます。
長年政治改革を研究してきた者として、また、三期九年にわたりまして総務省政治資金適正化委員を務めさせていただいた経験も踏まえまして、この度提出をされました政治資金規正法の一部を改正する法律案等につきまして、意見を申し述べさせていただきます。
本日は、今国会において是非実現していただきたい事項と、本委員会を始めとする皆様の御議論を通じて今国会中に実現に向けたロードマップを描いていただきたい事項に分けて申し上げることにいたします。
まず、今国会において是非実現をしていただきたい、すなわち、事件の直接的な再発防止策に関わる事項について申し上げます。
一般に、政治資金パーティーの来場者数は政治資金パーティー券の売上枚数を下回ると言われております。このため、政治資金パーティーを開催した者が故意又は過失により政治資金パーティーの収入額を実際よりも過少に政治資金収支報告書に記載したとしても、外部からは誤記載又は虚偽記載を気づきにくい問題がございました。パーティー券購入者の公開基準が一回につき二十万円と寄附に比べて高く設定をされていることも、自分はパーティー券を購入したけれども該当する収入が収支報告書に計上されていないという形で、問題が明らかになるのを妨げている側面がございました。
また、今般の事件の捜査の過程においては、東京地検特捜部による取調べに対して、議員秘書等が、政治資金収支報告書の不記載に関しては、当該政治団体の代表又は事実上の幹部である政治家からは会計者任せにしていて知らなかったという弁解がなされたことや、過去の同種事件とのバランスが考慮されたとはいえ、不記載額が三千万円を超えた議員は立件をされた一方、それを下回った場合は、不記載額が五百万円を超えた議員に対しては党内処分が行われたのみで、あとは政治資金収支報告書の訂正にとどまったことも、国民の疑念を招いたところでございます。
かかる事態の再発を防止するためには、第一に、政治資金パーティーを開催する者に対して、預貯金口座への振り込み以外の方法による政治資金パーティーの対価の受領を禁止することにより、会計帳簿の記載と客観的な政治資金パーティーの対価の支払い記録を突合できるようにすることが必要です。
第二に、パーティー券購入者の公開基準を引き下げることにより、購入者が自らの購入履歴が正しく収支報告書に記載されていることを確認できるようにし、特に、購入者が政治団体である場合は、当該団体における支出に関する記載と政治資金パーティーを開催した政治団体における収入に関する記載が一致しているかどうかを広く国民が監視できるようにすることが必要であります。
第三に、政治団体の代表又は事実上の幹部である政治家及び会計責任者に対してより正確な収支報告書の記載を促すために、現行法においては、政治団体の代表者が当該政治団体の会計責任者の選任及び監督について相当の注意を怠ったときは罰金に処すると、政治家本人の責任を問いにくい規定になっているものを、少なくとも国会議員関係政治団体に対しては、政治家本人に過失責任を問いやすい仕組みに改めることが必要と考えます。
そして第四に、政党が行う組織活動費、なかんずく政策活動費の使途が明らかでないことは、一九九四年に政治資金規正法の改革が行われた当初から繰り返し指摘をされてまいりました。政策活動費の原資に政党交付金が充てられていないとしても、政党交付金があるからこそ寄附収入等を政策活動費の支出に充てられるとも言えます。
また、個人による政治献金には課税上の優遇措置が講じられており、また、法人が行う政治献金についても、一定の範囲内で損金算入が認められております。さらには、政治資金は原則非課税となっております。
自由民主党においては、かつて、いわゆるそうめん代や餅代等を組織活動費として支出していたところ、指摘を受けて、寄附、交付金とすることに改めた前例がございます。
今般の問題を受けて、自民党、立憲民主党・国民民主党・有志の会、日本維新の会からそれぞれ、政策活動費改革に係る提案がなされておりますが、各会派御協議の上、政策活動費の透明性を向上させる、実効性のある措置が講じられることを望みます。
ただし、以上の策を講じただけでは、政治不信を回復することは難しいかと考えます。国民はもはや、政治資金パーティーだけではなく、政党、政治家による金の集め方、使い方全体に不信感を持っているからであります。この際、長らく指摘されてきた政治資金制度の問題を一掃なさる御覚悟で、今国会における政治資金規正法の一部を改正する法律案等の審査を通じて、以下の事項につきましても、改革の方向性を明らかにしていただくことを希望いたします。
まずは、収支報告書のオープンデータ化です。
総務省が提供しております収支報告書等作成ソフトはそれなりに利用されているようでございますが、領収書の処理の煩雑さなどから、結局は、プリントアウトした紙版での提出が多いと聞きます。また、国と多くの都道府県選挙管理委員会においては収支報告書がインターネットで公開されているものの、利活用しにくいPDFデータであったり、公開対象が国会議員関係政治団体にとどまっていたり、中には、いまだにインターネット公表を行っていない選管も存在しております。公職の候補者による収支報告書の作成及び提出並びに国及び都道府県選挙管理委員会による報告書の公表のそれぞれにおいて、国民の範となる取組をお願いしたく存じます。
次に、企業・団体献金に対する規制の強化であります。
企業・団体献金の廃止につきましては、必要がございましたら後ほど御質問いただくことにいたしまして、政治資金規正法第二十一条は、会社、労働組合、職員団体その他の団体は、政党及び政治資金団体以外の者に政治献金をしてはならないと定め、同条第四項において、一以上の市町村、特別区の区域又は選挙区域を単位として設けられる支部は、それぞれ企業・団体献金を受けられる政党とされております。
ところが、この一以上の市町村、特別区の区域を単位として設けられる支部の定義につきましては、一九九三年十月二十日の衆議院政治改革に関する調査特別委員会及び一九九四年一月六日の参議院政治改革に関する特別委員会での担当閣僚の答弁等を通じて、一以上の市町村の単位さえ守れば、第一支部、第二支部、青年支部、女性支部等々、それぞれが企業・団体献金を受け取ることができると解されたところでございます。
もとより、どのように支部組織をつくるかは各政党の自主的な判断に委ねるべきことではありますが、同じ市町村内に何百何千、企業・団体献金を受けられる支部をつくり得るというのは、政治資金の透明性を著しく引き下げ、行き過ぎではないかと思われ、各会派においては御検討いただきたいと考えます。
第三は、政治資金、政党助成金等を監督する、独立性の高い第三者委員会、内閣府設置法第六十四条に基づく、いわゆる三条委員会の設置を御検討いただきたく存じます。国会指名、実質的には、与野党が共に委員を推薦をしている総務省政治資金適正化委員会を格上げするイメージであります。
現在の政治資金監査は、収支報告書における支出の記載と領収書の突合を外形的に行うだけにとどまっておりますが、収支報告書の記載に疑義が生じた場合、収入の監査や収支の妥当性を含めて質問や監査、現地調査などの実質的調査を行ったり、違反行為には行政罰を科したりする権限を持つ、超党派で、行政からの独立性が高い機関の設置が必要であります。
第四に、政党助成制度の点検と見直しであります。
国会議員が政治資金規正法に違反した場合には、当該議員が所属する政党に対する政党助成金を減額すること、さらに、今回のように重大な違反があったときには翌年の政党助成金を不交付とすることも含めて、制度の見直しを求めます。
現在、自民党からは、収支報告書の不記載、虚偽記入に係る金額を国庫に寄附できるように公選法の特例をつくること、立憲民主党、国民民主党、有志の会からは、政党交付金の交付停止の制度の創設が提案されておりますが、こうした、政治家本人が罰金刑に処せられ公民権を停止することと、収支報告書の訂正で済ませられてしまうことの落差を埋め、過失の程度に応じた適切な処分を行うためにも、独立性の高い第三者委員会の設置が有用と考えます。
我が国の政治は、これまでも失敗から多くを学んでまいりました。ロッキード事件を受けて、一九七五年に政治資金規正法を改正し、同事件一審判決後の一九八五年には衆参両院が政治倫理綱領を定めました。リクルート事件を繰り返さないため、自民党は一九八九年に政治改革大綱を党議決定し、一九九四年に政治改革関連法を成立させました。
今般の政治資金問題からは何を学び、そしてどのような成果を世に問うことができるでしょうか。現在生きている国民はもちろんのことながら、令和の政治家の見識と良心を、将来の国民、すなわち歴史が注視しております。
今国会において、各会派の皆様の建設的な御議論により我が国民主政治の健全性を内外に宣明していただくことをお願いいたしまして、私の意見陳述とさせていただきます。
ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →長年政治改革を研究してきた者として、また、三期九年にわたりまして総務省政治資金適正化委員を務めさせていただいた経験も踏まえまして、この度提出をされました政治資金規正法の一部を改正する法律案等につきまして、意見を申し述べさせていただきます。
本日は、今国会において是非実現していただきたい事項と、本委員会を始めとする皆様の御議論を通じて今国会中に実現に向けたロードマップを描いていただきたい事項に分けて申し上げることにいたします。
まず、今国会において是非実現をしていただきたい、すなわち、事件の直接的な再発防止策に関わる事項について申し上げます。
一般に、政治資金パーティーの来場者数は政治資金パーティー券の売上枚数を下回ると言われております。このため、政治資金パーティーを開催した者が故意又は過失により政治資金パーティーの収入額を実際よりも過少に政治資金収支報告書に記載したとしても、外部からは誤記載又は虚偽記載を気づきにくい問題がございました。パーティー券購入者の公開基準が一回につき二十万円と寄附に比べて高く設定をされていることも、自分はパーティー券を購入したけれども該当する収入が収支報告書に計上されていないという形で、問題が明らかになるのを妨げている側面がございました。
また、今般の事件の捜査の過程においては、東京地検特捜部による取調べに対して、議員秘書等が、政治資金収支報告書の不記載に関しては、当該政治団体の代表又は事実上の幹部である政治家からは会計者任せにしていて知らなかったという弁解がなされたことや、過去の同種事件とのバランスが考慮されたとはいえ、不記載額が三千万円を超えた議員は立件をされた一方、それを下回った場合は、不記載額が五百万円を超えた議員に対しては党内処分が行われたのみで、あとは政治資金収支報告書の訂正にとどまったことも、国民の疑念を招いたところでございます。
かかる事態の再発を防止するためには、第一に、政治資金パーティーを開催する者に対して、預貯金口座への振り込み以外の方法による政治資金パーティーの対価の受領を禁止することにより、会計帳簿の記載と客観的な政治資金パーティーの対価の支払い記録を突合できるようにすることが必要です。
第二に、パーティー券購入者の公開基準を引き下げることにより、購入者が自らの購入履歴が正しく収支報告書に記載されていることを確認できるようにし、特に、購入者が政治団体である場合は、当該団体における支出に関する記載と政治資金パーティーを開催した政治団体における収入に関する記載が一致しているかどうかを広く国民が監視できるようにすることが必要であります。
第三に、政治団体の代表又は事実上の幹部である政治家及び会計責任者に対してより正確な収支報告書の記載を促すために、現行法においては、政治団体の代表者が当該政治団体の会計責任者の選任及び監督について相当の注意を怠ったときは罰金に処すると、政治家本人の責任を問いにくい規定になっているものを、少なくとも国会議員関係政治団体に対しては、政治家本人に過失責任を問いやすい仕組みに改めることが必要と考えます。
そして第四に、政党が行う組織活動費、なかんずく政策活動費の使途が明らかでないことは、一九九四年に政治資金規正法の改革が行われた当初から繰り返し指摘をされてまいりました。政策活動費の原資に政党交付金が充てられていないとしても、政党交付金があるからこそ寄附収入等を政策活動費の支出に充てられるとも言えます。
また、個人による政治献金には課税上の優遇措置が講じられており、また、法人が行う政治献金についても、一定の範囲内で損金算入が認められております。さらには、政治資金は原則非課税となっております。
自由民主党においては、かつて、いわゆるそうめん代や餅代等を組織活動費として支出していたところ、指摘を受けて、寄附、交付金とすることに改めた前例がございます。
今般の問題を受けて、自民党、立憲民主党・国民民主党・有志の会、日本維新の会からそれぞれ、政策活動費改革に係る提案がなされておりますが、各会派御協議の上、政策活動費の透明性を向上させる、実効性のある措置が講じられることを望みます。
ただし、以上の策を講じただけでは、政治不信を回復することは難しいかと考えます。国民はもはや、政治資金パーティーだけではなく、政党、政治家による金の集め方、使い方全体に不信感を持っているからであります。この際、長らく指摘されてきた政治資金制度の問題を一掃なさる御覚悟で、今国会における政治資金規正法の一部を改正する法律案等の審査を通じて、以下の事項につきましても、改革の方向性を明らかにしていただくことを希望いたします。
まずは、収支報告書のオープンデータ化です。
総務省が提供しております収支報告書等作成ソフトはそれなりに利用されているようでございますが、領収書の処理の煩雑さなどから、結局は、プリントアウトした紙版での提出が多いと聞きます。また、国と多くの都道府県選挙管理委員会においては収支報告書がインターネットで公開されているものの、利活用しにくいPDFデータであったり、公開対象が国会議員関係政治団体にとどまっていたり、中には、いまだにインターネット公表を行っていない選管も存在しております。公職の候補者による収支報告書の作成及び提出並びに国及び都道府県選挙管理委員会による報告書の公表のそれぞれにおいて、国民の範となる取組をお願いしたく存じます。
次に、企業・団体献金に対する規制の強化であります。
企業・団体献金の廃止につきましては、必要がございましたら後ほど御質問いただくことにいたしまして、政治資金規正法第二十一条は、会社、労働組合、職員団体その他の団体は、政党及び政治資金団体以外の者に政治献金をしてはならないと定め、同条第四項において、一以上の市町村、特別区の区域又は選挙区域を単位として設けられる支部は、それぞれ企業・団体献金を受けられる政党とされております。
ところが、この一以上の市町村、特別区の区域を単位として設けられる支部の定義につきましては、一九九三年十月二十日の衆議院政治改革に関する調査特別委員会及び一九九四年一月六日の参議院政治改革に関する特別委員会での担当閣僚の答弁等を通じて、一以上の市町村の単位さえ守れば、第一支部、第二支部、青年支部、女性支部等々、それぞれが企業・団体献金を受け取ることができると解されたところでございます。
もとより、どのように支部組織をつくるかは各政党の自主的な判断に委ねるべきことではありますが、同じ市町村内に何百何千、企業・団体献金を受けられる支部をつくり得るというのは、政治資金の透明性を著しく引き下げ、行き過ぎではないかと思われ、各会派においては御検討いただきたいと考えます。
第三は、政治資金、政党助成金等を監督する、独立性の高い第三者委員会、内閣府設置法第六十四条に基づく、いわゆる三条委員会の設置を御検討いただきたく存じます。国会指名、実質的には、与野党が共に委員を推薦をしている総務省政治資金適正化委員会を格上げするイメージであります。
現在の政治資金監査は、収支報告書における支出の記載と領収書の突合を外形的に行うだけにとどまっておりますが、収支報告書の記載に疑義が生じた場合、収入の監査や収支の妥当性を含めて質問や監査、現地調査などの実質的調査を行ったり、違反行為には行政罰を科したりする権限を持つ、超党派で、行政からの独立性が高い機関の設置が必要であります。
第四に、政党助成制度の点検と見直しであります。
国会議員が政治資金規正法に違反した場合には、当該議員が所属する政党に対する政党助成金を減額すること、さらに、今回のように重大な違反があったときには翌年の政党助成金を不交付とすることも含めて、制度の見直しを求めます。
現在、自民党からは、収支報告書の不記載、虚偽記入に係る金額を国庫に寄附できるように公選法の特例をつくること、立憲民主党、国民民主党、有志の会からは、政党交付金の交付停止の制度の創設が提案されておりますが、こうした、政治家本人が罰金刑に処せられ公民権を停止することと、収支報告書の訂正で済ませられてしまうことの落差を埋め、過失の程度に応じた適切な処分を行うためにも、独立性の高い第三者委員会の設置が有用と考えます。
我が国の政治は、これまでも失敗から多くを学んでまいりました。ロッキード事件を受けて、一九七五年に政治資金規正法を改正し、同事件一審判決後の一九八五年には衆参両院が政治倫理綱領を定めました。リクルート事件を繰り返さないため、自民党は一九八九年に政治改革大綱を党議決定し、一九九四年に政治改革関連法を成立させました。
今般の政治資金問題からは何を学び、そしてどのような成果を世に問うことができるでしょうか。現在生きている国民はもちろんのことながら、令和の政治家の見識と良心を、将来の国民、すなわち歴史が注視しております。
今国会において、各会派の皆様の建設的な御議論により我が国民主政治の健全性を内外に宣明していただくことをお願いいたしまして、私の意見陳述とさせていただきます。
ありがとうございました。拍手
石
成
成田憲彦#4
○成田参考人 駿河台大学の成田でございます。
政治改革特別委員会にお招きをいただきまして、ありがとうございます。
衆議院に政治改革の語を冠する特別委員会が設置されましたのは、平成六年の政治改革調査特別委員会以来三十年ぶりではないかと思います。是非実りの多い改革が実現いたしますよう祈念いたしております。
時間が限られていますので、冒頭では三点、企業献金、政策活動費、政治資金規正法の特徴についてのみ、私の考えを述べさせていただきます。
まず、企業献金についてであります。
私は、長いこと企業献金容認論者でした。その理由は、個人献金に比べて安定的で寛容な資金源と言えるからです。寛容という意味は、金を出しても余りあれこれ細かいことは言ってこないという意味です。
しかし、私は、近年の日本の様々な指標での世界順位の低下、端的に言って日本の衰退の原因の一つは、長期的な日本の資源配分の偏りにあり、その要因の一つが企業献金だったのではないかと考えるようになりました。
例えば、公的資金の投入先で日本が世界に比べて突出して多い分野があります。道路です。一方、自民党に最も献金の多い業界は建設業界であります。
これに対して、例えば教育は、最近は、岸田総理が看板にし、教育を冠する政党も現れてはいますが、それでも、日本ではまだ、教育費は親あるいは家庭が出すのが当然だという考え方が強く残っています。しかし、世界を見ますと、どの国でも教育への公的資金の投入量が多いことに驚かされます。日本で教育に資源配分がなされてこなかったのは、教育業界の献金量が少なかったことも背景にあるように思っています。
企業も政治献金の自由を有しているというのは、よく知られた一九七〇年の八幡製鉄政治献金事件の最高裁判決です。その後、最高裁は、一九九六年の南九州税理士会事件で、強制加入の税理士会の政治献金を目的外行為とし、献金のための特別会費の徴収の総会決議を無効とする判断を示しました。これが最高裁による八幡判決の見直しにつながるかは、肯定と否定の両説があります。しかし、八幡判決が今なお盤石だとは必ずしも言えないことは、政治も心しておく必要があるのではないかと思います。
世界でも、企業献金に対しては、禁止や、禁止に至らないまでも規制を強化する国が増えており、日本も再考の時期になっているのではないかと考えております。
次に、政策活動費について申し上げます。政策活動費は多くの党にありますが、ここでは主に、問題になっております自民党の幹事長の政策活動費を念頭に申し上げます。
自民党の政策活動費は、自民党自身が、党勢拡大、政策立案、調査研究のために党役職者に職責に応じて支出されているものと説明しており、メディアでは、政党から議員個人に支給される、使途を明らかにしなくてよいお金と報じられています。しかし、このような説明、特にメディアの説明では、要するにどういうお金かイメージが湧きませんし、このお金の本質を捉えることはできないのではないかと思っています。
政策活動費は、要するに政党の機密費であります。したがって、議論の枠組みとしては、政党は機密費を持つことが許されるか、あるいは、日本の政治資金制度の中に政党の機密費を適切に位置づけることができるかということになると考えています。
なお、機密費というのは、組織がその活動のために使途を公開しないことを前提に有している資金のことで、国に内閣官房機密費や外交機密費があるように、私は機密費という語を否定的に使っているわけではありません。
政策活動費の問題が取り上げられた初期の頃、政策活動費は、政治資金規正法第二十一条の二第二項により、政党から議員個人に寄附されたお金という説明が流布しました。しかし、報じられているその実態は、規正法第四条第三項の寄附の定義に当てはまりませんし、岸田総理を始め自民党も、寄附でないと明言しています。
もし寄附なら、幹事長に渡った後は幹事長個人のお金ですが、寄附ではないので、幹事長に渡っても党のお金です。
こう申し上げると、党から幹事長へは党内部の資金移動で支出にならないという指摘がありますが、この問題を解くのが、会計処理方法の渡し切りというものです。渡し切りの語は、立憲民主党、国民民主党共同案でも、日本維新の会案でも使われていますので、説明は省略しますが、要するに、事後の精算を必要とせず、受領者が受け取った時点で支出が完了し、受領者が書くのは預かり証ではなく領収書です。なので、それだけで収支報告書を作成することができます。この渡し切りは、かつては国の会計法にもありましたが、二〇〇二年に廃止されました。
政策活動費の使途が幹事長から先は不明となるのは、議員個人や収支報告書の提出義務のない団体などに渡っているためと思われ、別に、元々制度的に公開しないことが認められているものというわけではありません。自民党が、公開しないで済むように、その時々の規正法の規定を巧みに使ってきたということなのだと思います。
政策活動費はどのように管理されているのでしょう。もちろん私には知る由もありませんが、幹事長が何千万から一億円のお金を机の引き出しにしまっているとは考えにくいのではないでしょうか。
そこで、モデルとして考えられるのが、官邸の官房長官室で管理されている官房機密費です。私は、旧官邸ですが、官邸で勤務した経験がありますが、正直、官房機密費については知る機会がほとんどありませんでした。ただ、うわさ話に出てくるように、官房長官室に金庫があったことは自分の目で見ました。もしかしたら、同様の金庫が自民党本部四階の幹事長室にあるのかもしれません。
無責任なことを言うなとお叱りを受けるかもしれませんが、しかし、長年政権を担当している自民党が、官邸では官房機密費を、党本部では政策活動費という名の党の機密費を使って政治を行ってきたと考えることは、合理的な推論ではないかと思っています。
そこで、政党の機密費の評価ですが、官房機密費についても国民から様々な批判がありますが、それでも、国の機密費については、その必要性を認める意見もあります。しかし、国民は、政党が機密費を持つこと、ましてや制度的にこれを承認することを許してくれるでしょうか。
そこで、様々な工夫もなされています。維新案の特定支出もその一つで、秘匿と公開の間でいろいろ苦労されたことがうかがえる案になっていると思います。この案では、十年間秘匿し、十年後に総務大臣か都道府県の選管がインターネット公開することになっています。
御承知のとおり、国の外交文書は三十年後公開となっていますが、国と政党では全く事情が異なります。国は永続的な組織ですから、担当者が替わったり政権交代があっても、三十年後にも国はあり、また、万一、三十年後にも公開が適当でないものは、非公開にすることができます。しかし、政党は、十年後どうなっているか不確かであるばかりでなく、立場も変わります。野党だったものが与党になったり、敵対して攻撃し合っていた同士が友党になっているかもしれません。
十年後に機械的に公開されてしまう領収書を政党が残すことは、極めてリスクの高いことではないでしょうか。公開されると騒ぎになるかもしれず、また、それを恐れて見え透いた工作をすれば、やはり公開された時点で騒ぎになるでしょう。
結局、政党が機密費を持つことは、国民の理解を得るのが難しいばかりか、むしろ政治の安定を損なうことになるのではないでしょうか。機密費は公開すれば存在しなくなりますから、完全公開にするのがよいのではないかと考えています。
最後に、政治資金規正法の特徴について、一点だけ申し上げさせていただきます。
今回の政治資金規正法改正問題を通じて岸田首相及び自民党の関係者から最もしばしば耳にする言葉は、政治活動の自由です。しかし、国民は、政治活動の自由が政治資金改革に当たって最も大切なことだと考えているでしょうか。
例えば、日本の選挙法では、選挙運動期間が極端に短く、べからず選挙と言われるように、運動は世界で最も不自由と言われる細かなルールで縛られています。しかし、選挙に関して、政治からは、最近検挙された政党を除いて、政治活動の自由という言葉は聞こえてきません。政治資金については政治活動の自由を言い、選挙では沈黙する政治の態度からは、金をできるだけ自由に集め、できるだけ少ししか使いたくないという政治の御都合主義が見えてきます。
私は、政治資金制度を含む政治制度の研究者として確信を持って申し上げますが、日本の政治資金規正法の最大の特徴の一つは、政治活動の自由を余りにも強調した制度になっているということです。その具体的特徴の一つは、政治資金規正法にはいろいろなルールが書かれているものの、罰則以外にそのルールを守らせる仕組みがないことです。罰則のみということは、検察以外に監視、監督する機関がないということです。
これに対して、例えば道路交通法は、車両や歩行者にルールを守らせるために、公安委員会や警察の権限や任務を詳しく規定しています。他にも、社会のルールを定めるあらゆる法律には、必ずそのルールを守らせるための工夫が盛り込まれています。
政治資金規正法にそのような工夫がないのは、自民党だけとは申しません、与野党併せて政治が、政治活動の自由を大義名分にしてきたからです。
政治資金のルールを守らせる最も効果的な方法は、最近各国でもなされているように、監視のための第三者機関を設置することです。第三者機関を設置すれば、政治資金の公正化と透明化を飛躍的に進めることができます。
例えば、立憲、国民案では百五十万円超の不記載を罰金刑にしていますが、そういうのは反則金の青切符にするのがいいと思います。青切符は無過失ですから、金額の少ない不記載にもどんどん切ることができます。メディアは議員ごとの青切符の枚数を報道するでしょう。
その他、立入検査、改善勧告、収支報告書の訂正命令、助成金の減額支給、政治団体としての資格停止など、第三者機関ができることは幾らでもあります。第三者機関は、各党案でも附則で様々な形で触れられていますが、独立性のある、行政権限のある機関として設置すれば政治資金改革の切り札となり得るものですので、是非実現していただきたいと思います。
以上であります。御清聴ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →政治改革特別委員会にお招きをいただきまして、ありがとうございます。
衆議院に政治改革の語を冠する特別委員会が設置されましたのは、平成六年の政治改革調査特別委員会以来三十年ぶりではないかと思います。是非実りの多い改革が実現いたしますよう祈念いたしております。
時間が限られていますので、冒頭では三点、企業献金、政策活動費、政治資金規正法の特徴についてのみ、私の考えを述べさせていただきます。
まず、企業献金についてであります。
私は、長いこと企業献金容認論者でした。その理由は、個人献金に比べて安定的で寛容な資金源と言えるからです。寛容という意味は、金を出しても余りあれこれ細かいことは言ってこないという意味です。
しかし、私は、近年の日本の様々な指標での世界順位の低下、端的に言って日本の衰退の原因の一つは、長期的な日本の資源配分の偏りにあり、その要因の一つが企業献金だったのではないかと考えるようになりました。
例えば、公的資金の投入先で日本が世界に比べて突出して多い分野があります。道路です。一方、自民党に最も献金の多い業界は建設業界であります。
これに対して、例えば教育は、最近は、岸田総理が看板にし、教育を冠する政党も現れてはいますが、それでも、日本ではまだ、教育費は親あるいは家庭が出すのが当然だという考え方が強く残っています。しかし、世界を見ますと、どの国でも教育への公的資金の投入量が多いことに驚かされます。日本で教育に資源配分がなされてこなかったのは、教育業界の献金量が少なかったことも背景にあるように思っています。
企業も政治献金の自由を有しているというのは、よく知られた一九七〇年の八幡製鉄政治献金事件の最高裁判決です。その後、最高裁は、一九九六年の南九州税理士会事件で、強制加入の税理士会の政治献金を目的外行為とし、献金のための特別会費の徴収の総会決議を無効とする判断を示しました。これが最高裁による八幡判決の見直しにつながるかは、肯定と否定の両説があります。しかし、八幡判決が今なお盤石だとは必ずしも言えないことは、政治も心しておく必要があるのではないかと思います。
世界でも、企業献金に対しては、禁止や、禁止に至らないまでも規制を強化する国が増えており、日本も再考の時期になっているのではないかと考えております。
次に、政策活動費について申し上げます。政策活動費は多くの党にありますが、ここでは主に、問題になっております自民党の幹事長の政策活動費を念頭に申し上げます。
自民党の政策活動費は、自民党自身が、党勢拡大、政策立案、調査研究のために党役職者に職責に応じて支出されているものと説明しており、メディアでは、政党から議員個人に支給される、使途を明らかにしなくてよいお金と報じられています。しかし、このような説明、特にメディアの説明では、要するにどういうお金かイメージが湧きませんし、このお金の本質を捉えることはできないのではないかと思っています。
政策活動費は、要するに政党の機密費であります。したがって、議論の枠組みとしては、政党は機密費を持つことが許されるか、あるいは、日本の政治資金制度の中に政党の機密費を適切に位置づけることができるかということになると考えています。
なお、機密費というのは、組織がその活動のために使途を公開しないことを前提に有している資金のことで、国に内閣官房機密費や外交機密費があるように、私は機密費という語を否定的に使っているわけではありません。
政策活動費の問題が取り上げられた初期の頃、政策活動費は、政治資金規正法第二十一条の二第二項により、政党から議員個人に寄附されたお金という説明が流布しました。しかし、報じられているその実態は、規正法第四条第三項の寄附の定義に当てはまりませんし、岸田総理を始め自民党も、寄附でないと明言しています。
もし寄附なら、幹事長に渡った後は幹事長個人のお金ですが、寄附ではないので、幹事長に渡っても党のお金です。
こう申し上げると、党から幹事長へは党内部の資金移動で支出にならないという指摘がありますが、この問題を解くのが、会計処理方法の渡し切りというものです。渡し切りの語は、立憲民主党、国民民主党共同案でも、日本維新の会案でも使われていますので、説明は省略しますが、要するに、事後の精算を必要とせず、受領者が受け取った時点で支出が完了し、受領者が書くのは預かり証ではなく領収書です。なので、それだけで収支報告書を作成することができます。この渡し切りは、かつては国の会計法にもありましたが、二〇〇二年に廃止されました。
政策活動費の使途が幹事長から先は不明となるのは、議員個人や収支報告書の提出義務のない団体などに渡っているためと思われ、別に、元々制度的に公開しないことが認められているものというわけではありません。自民党が、公開しないで済むように、その時々の規正法の規定を巧みに使ってきたということなのだと思います。
政策活動費はどのように管理されているのでしょう。もちろん私には知る由もありませんが、幹事長が何千万から一億円のお金を机の引き出しにしまっているとは考えにくいのではないでしょうか。
そこで、モデルとして考えられるのが、官邸の官房長官室で管理されている官房機密費です。私は、旧官邸ですが、官邸で勤務した経験がありますが、正直、官房機密費については知る機会がほとんどありませんでした。ただ、うわさ話に出てくるように、官房長官室に金庫があったことは自分の目で見ました。もしかしたら、同様の金庫が自民党本部四階の幹事長室にあるのかもしれません。
無責任なことを言うなとお叱りを受けるかもしれませんが、しかし、長年政権を担当している自民党が、官邸では官房機密費を、党本部では政策活動費という名の党の機密費を使って政治を行ってきたと考えることは、合理的な推論ではないかと思っています。
そこで、政党の機密費の評価ですが、官房機密費についても国民から様々な批判がありますが、それでも、国の機密費については、その必要性を認める意見もあります。しかし、国民は、政党が機密費を持つこと、ましてや制度的にこれを承認することを許してくれるでしょうか。
そこで、様々な工夫もなされています。維新案の特定支出もその一つで、秘匿と公開の間でいろいろ苦労されたことがうかがえる案になっていると思います。この案では、十年間秘匿し、十年後に総務大臣か都道府県の選管がインターネット公開することになっています。
御承知のとおり、国の外交文書は三十年後公開となっていますが、国と政党では全く事情が異なります。国は永続的な組織ですから、担当者が替わったり政権交代があっても、三十年後にも国はあり、また、万一、三十年後にも公開が適当でないものは、非公開にすることができます。しかし、政党は、十年後どうなっているか不確かであるばかりでなく、立場も変わります。野党だったものが与党になったり、敵対して攻撃し合っていた同士が友党になっているかもしれません。
十年後に機械的に公開されてしまう領収書を政党が残すことは、極めてリスクの高いことではないでしょうか。公開されると騒ぎになるかもしれず、また、それを恐れて見え透いた工作をすれば、やはり公開された時点で騒ぎになるでしょう。
結局、政党が機密費を持つことは、国民の理解を得るのが難しいばかりか、むしろ政治の安定を損なうことになるのではないでしょうか。機密費は公開すれば存在しなくなりますから、完全公開にするのがよいのではないかと考えています。
最後に、政治資金規正法の特徴について、一点だけ申し上げさせていただきます。
今回の政治資金規正法改正問題を通じて岸田首相及び自民党の関係者から最もしばしば耳にする言葉は、政治活動の自由です。しかし、国民は、政治活動の自由が政治資金改革に当たって最も大切なことだと考えているでしょうか。
例えば、日本の選挙法では、選挙運動期間が極端に短く、べからず選挙と言われるように、運動は世界で最も不自由と言われる細かなルールで縛られています。しかし、選挙に関して、政治からは、最近検挙された政党を除いて、政治活動の自由という言葉は聞こえてきません。政治資金については政治活動の自由を言い、選挙では沈黙する政治の態度からは、金をできるだけ自由に集め、できるだけ少ししか使いたくないという政治の御都合主義が見えてきます。
私は、政治資金制度を含む政治制度の研究者として確信を持って申し上げますが、日本の政治資金規正法の最大の特徴の一つは、政治活動の自由を余りにも強調した制度になっているということです。その具体的特徴の一つは、政治資金規正法にはいろいろなルールが書かれているものの、罰則以外にそのルールを守らせる仕組みがないことです。罰則のみということは、検察以外に監視、監督する機関がないということです。
これに対して、例えば道路交通法は、車両や歩行者にルールを守らせるために、公安委員会や警察の権限や任務を詳しく規定しています。他にも、社会のルールを定めるあらゆる法律には、必ずそのルールを守らせるための工夫が盛り込まれています。
政治資金規正法にそのような工夫がないのは、自民党だけとは申しません、与野党併せて政治が、政治活動の自由を大義名分にしてきたからです。
政治資金のルールを守らせる最も効果的な方法は、最近各国でもなされているように、監視のための第三者機関を設置することです。第三者機関を設置すれば、政治資金の公正化と透明化を飛躍的に進めることができます。
例えば、立憲、国民案では百五十万円超の不記載を罰金刑にしていますが、そういうのは反則金の青切符にするのがいいと思います。青切符は無過失ですから、金額の少ない不記載にもどんどん切ることができます。メディアは議員ごとの青切符の枚数を報道するでしょう。
その他、立入検査、改善勧告、収支報告書の訂正命令、助成金の減額支給、政治団体としての資格停止など、第三者機関ができることは幾らでもあります。第三者機関は、各党案でも附則で様々な形で触れられていますが、独立性のある、行政権限のある機関として設置すれば政治資金改革の切り札となり得るものですので、是非実現していただきたいと思います。
以上であります。御清聴ありがとうございました。拍手
石
川
川上和久#6
○川上参考人 麗澤大学の川上和久と申します。
今回は、政治改革に関する特別委員会で参考人としての陳述をさせていただくことを心より感謝申し上げ、一国民として、私の意見を申し述べさせていただきたいと思います。
お手元に資料を用意いたしましたけれども、初めに、私は世論研究の立場で研究をしておりますので、国民の世論と政治の在り方という立場、そういったことを中心にしながら、やや精神論に堕するかもしれませんけれども、私の考えを申し述べさせていただきます。
言うまでもなく、半年前、こういう裏金問題が発覚して、政治不信がかつてなく高まっている。そういう中で、私は、大学の政治学の授業で毎回のように学生たちに言い聞かせている言葉がございます。関係の方々もこの中におられるので、屋上屋を架すような言い方になりますけれども、松下幸之助氏の言葉、これを私は非常に大事にしておるわけであります。これは、松下幸之助さんが、民主主義国家においては、国民はその程度に応じた政府しか持ち得ないんだと。とても重い言葉であるというふうに私は思います。
政治資金規正法の理念は、国民の不断の監視と批判、それを可能にしなければいけない。そのために、基本的に私は、この政治資金規正法の透明化ということを是非皆さんのお知恵で前進させていっていただきたいというふうに思います。しかし一方で、様々な政治家の方々の活動を見ておりますと、政治にお金をかけていけないのか、それは悪なのかということについては、そうじゃないんじゃないかなというふうに私は思います。
というのは、真面目に政治活動をやればやろうとするほどお金がかかるというのもまた現実ではないでしょうか、異議のある方がいらっしゃるかもしれませんけれども。俺はお金を全然かけていないというような方も中にはいらっしゃいますけれども、それはごく少数であります。
これは例えば、有権者の声を聞くために選挙区回りをする。ガソリン代もかかりますね。事務所を運営する。私設秘書を雇用する。情報発信にも経費がかかる。真面目に政治活動をしようとする人ほど、これは政治資金がかかる。しかしそれは、では、政党助成金だけで賄うことができるのかという現実もあります。
いろいろな新聞社が世論調査をやっているので、特定の新聞社の世論調査を御紹介するというのは申し訳ありませんけれども、四月にちょっと目につく世論調査の記事がございました。朝日新聞、四月十二日付ですけれども、郵送世論調査であります。
企業・団体献金について、利益誘導につながりかねないから認めない方がよい、七九%に及んでおります。認めた方がよいは一五%にすぎない。そうであるならば、では、政党交付金を増やしてもいいか。増やしてもいいは一七%、そうは思わないが七八%。何か、政治家がどういう活動をして、どういうふうに有権者の支持を得ようとしているのかということにはちょっと目が向いていない部分が、ひょっとしたらこの結果にはあるのかもしれません。
ですから、適正な政治活動にお金がかかっているという現実を政治家が、より不断の公開、自分の活動の公開とコミュニケーション活動によって活性化させていく責任があるのではないかということを感じております。国民の理解を得ようとする努力が足りないということですね。
それから、政治資金を得る手段としての企業・団体献金について、先ほどお話がございました。
企業・団体献金があることによって、日本における経済活動が活性化し、そしていい政治ができているという実感が国民にあるのであれば、企業・団体献金についてもそんなに抵抗感はないと思うんですね。ただ、それに対する国民の不信が強いから、企業・団体献金についても異論が出てくるのではないかというふうに思います。
ですから、これについても、透明化を徹底していくということによって有権者の判断に資するというような方向を是非各会派で御議論いただけたらなというふうに思っております。
政治資金パーティーについて申し上げたいと思います。
今回の特別委員会が設置される原因となった、自民党の派閥の資金集め、ノルマ、ノルマ超の裏金化、全く論外であります。言い訳のしようがございません。こういった慣れ、甘え、行き過ぎ、こういったことは二度とあってはなりません。言うまでもないことであります。
一方で、幅広く支援を得る、この人にだったら浄財をパーティーに寄附をして、そしていい政治をやってもらおうというふうに、政治家が努力して思ってもらう。政治家側が支援者とコミュニケーションを取りながら一定の資金集めをする努力、これは、政治資金パーティーが私は必要ではないか、もちろん透明化は必要ですけれどもね。金持ちしか政治活動できない、何億円も自由に使えるような金持ちしか政治活動ができないということは、これは日本の政治にとって幸福なことではないというふうに私は思います。
しかし、ブラックボックス化をできるだけ避けるために、野党からも五万円という公開基準の引下げが提案されていますから、これは、各会派が真摯に議論をして、なるべく透明化を図っていただくということを尊重していただければというふうに思っております。
議員本人の罰則強化について申し上げます。
これは各会派ともそんなに差はないというふうに思っております。会計責任者だけでなく議員にも責任を持ってもらうことで、議員の側にも緊張感が生まれてきます。ただ、自民党案では不十分ではないかという質疑があったことも承知しております。その意味で、連座制の適用は一つの前進ではあります。不十分という指摘もありますから、十分各会派ですり合わせをしていただくということを私は望みたいと思います。
政策活動費について申し上げます。
使途不明ということは、やはり有権者の疑念を生じさせるというふうに思います。この現状は当然変えるべきだというふうに思います。しかし、廃止してしまうと、これは政治活動に支障が出る現実もあると思います。なるべく透明化していくことによって国民の理解を得るということも必要であります。
例えば、先ほど内閣の官房機密費に言及がありましたけれども、安全保障上も、一定の官房機密費のような部分も必要ではないかというふうに思いました。
今は、AI化が御承知のように進展しております。AI技術の進歩で、機微にわたる情報の漏えい、そして、悪意を持った第三国、我が国の固有領土を不法占拠している国がウクライナを侵略したり、あるいは、近くの国が、大使が我が国の国民を恫喝する、こんなようなことが起きている。こういう非常に緊迫した情勢の中で、第三国が我が国の政治活動を監視、制限する、そういう可能性も指摘できると思います。
私、個人的に剣術をやっておるんですね、余りうまくないですけれども。手のうちを見せると、師範にすごく怒られるんです。手のうちを見せた瞬間にやられるんだぞと。外国との関係においては、手のうちを見せるということが、即、我が国の安全保障、要は、国民の方々の安心、安全に危害を及ぼす、そういう危険性もあると思います。
ただし、これは、だからそういう透明化ができないんだという理屈というのは、国民から見ると、安全保障とかそういったことを理由にして、政治家がそういうことを、それを理由にして何か避けているんじゃないか、都合が悪いことを隠したいから、安全保障を表に出して言っているんだという疑念を持たれている部分があると思うんですね。
政治家はそうあってはいけないと思います。十分に説明を尽くして、こうだからということで、透明化については、延期をするということではなくて、まず、できる透明化をしてみて、そして不都合があったら国民に説明をして、こういう不都合があるからこういうふうなところは機密にさせてください、私たちを信じてくださいと。
でも、最後に申し上げたいのは、終わりに、国民の怒りのゆえんは、政治と金の問題に今とどまっていないと思います。どういうことか。これは逆説的ですけれども、政治資金規正法の改正が実現しても、政治家自身が不断の改革をしていかなければ、この政治資金規正法の改正も絵に描いた餅になってしまうというふうに私は危惧しております。
朝日新聞の結果を引用しますけれども、日本の政治を信頼していない、この割合がここ数年より大幅に増えている。「信頼していない」は、「あまり」と「全く」を合わせると七一%に及んでいる。では、なぜ信頼できないのか。なぜ信頼できない。「政治家にモラルが欠けている」。皆さんはそうじゃないかもしれませんけれども、政治家にモラルが欠けているという、この不信感が圧倒的に大きいですね。七六%であります。これは政治家の方々が大いに自戒しなければいけない。政治資金改正法だけでは何とかならないわけですね。
そこで、最後に。私は大学のとき、地味なクラブでした、座禅クラブという。座禅クラブだと言うとみんなに笑われちゃうんですけれどもね。その座禅クラブの老師が師事した方は、昭和の名僧と言われた山本玄峰という方でありました。御存じないかもしれません。その方が、私、柏の大学ですけれども、鈴木貫太郎さんですね、首相になる、その前に、自分は首相にされそうだ、大命降下しそうだということで、この禅僧に相談に行ったわけです。そのときに印象的なことを言っておられます。力で立つ者は力で滅びる、金で立つ者は金で滅びる、しかし、徳をもって立つ者は永遠です、あなたには徳がおありだから、徳をもってお立ちなさい。そう言ってもらえる政治家が、今、どれほどいらっしゃるでしょうか。
また、私、剣術ですから、山岡鉄舟もちょっと引用させてください。山岡鉄舟の本はたくさん読んでいるんですけれども、人を治むるはまず我を修む、すなわち修身斉家の道にほかならずして万物一理これなり、興味がある方は調べていただきたいと思うんですけれども、こういうふうに言っておられる。
だから、徳を積んでいくということは、人から信頼される、国民から信頼される。あ、この人にだったら、例えば官房機密費のような機密があったって、透明化しなくたって任せられるんだなと思われるぐらいの身の処し方を政治家諸氏にしていただきたいというふうに私は強く思うわけであります。
今、政治不信の負債が積み重なっております。しかし、これは、政治家一人一人の徳で、大死一番、信頼の貯金をつくっていっていただく。各会派一致して、信頼の貯金をつくっていこう、そういう思いを持っていただく。今の政治家の、将来への責任があるのかどうかということが今問われているのではないでしょうか。
私は一民間人でありますから、選挙で当選して、こうやって国政を担っておられる先生方の皆さんに大変失礼な物言いをしたかもしれません。したでしょう。しかし、こうやって政治改革を実現して、徳を積んでいただいて、日本の将来を安定したものにしていただきたい、そういう思いで、失礼なことも申し上げました。そのことは深くおわび申し上げたいと思います。日本の将来を何とかしてほしいという熱意でもって、ちょっと言葉が過ぎたかもしれませんけれども、御海容いただきたいと思います。
私の意見陳述をこれで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →今回は、政治改革に関する特別委員会で参考人としての陳述をさせていただくことを心より感謝申し上げ、一国民として、私の意見を申し述べさせていただきたいと思います。
お手元に資料を用意いたしましたけれども、初めに、私は世論研究の立場で研究をしておりますので、国民の世論と政治の在り方という立場、そういったことを中心にしながら、やや精神論に堕するかもしれませんけれども、私の考えを申し述べさせていただきます。
言うまでもなく、半年前、こういう裏金問題が発覚して、政治不信がかつてなく高まっている。そういう中で、私は、大学の政治学の授業で毎回のように学生たちに言い聞かせている言葉がございます。関係の方々もこの中におられるので、屋上屋を架すような言い方になりますけれども、松下幸之助氏の言葉、これを私は非常に大事にしておるわけであります。これは、松下幸之助さんが、民主主義国家においては、国民はその程度に応じた政府しか持ち得ないんだと。とても重い言葉であるというふうに私は思います。
政治資金規正法の理念は、国民の不断の監視と批判、それを可能にしなければいけない。そのために、基本的に私は、この政治資金規正法の透明化ということを是非皆さんのお知恵で前進させていっていただきたいというふうに思います。しかし一方で、様々な政治家の方々の活動を見ておりますと、政治にお金をかけていけないのか、それは悪なのかということについては、そうじゃないんじゃないかなというふうに私は思います。
というのは、真面目に政治活動をやればやろうとするほどお金がかかるというのもまた現実ではないでしょうか、異議のある方がいらっしゃるかもしれませんけれども。俺はお金を全然かけていないというような方も中にはいらっしゃいますけれども、それはごく少数であります。
これは例えば、有権者の声を聞くために選挙区回りをする。ガソリン代もかかりますね。事務所を運営する。私設秘書を雇用する。情報発信にも経費がかかる。真面目に政治活動をしようとする人ほど、これは政治資金がかかる。しかしそれは、では、政党助成金だけで賄うことができるのかという現実もあります。
いろいろな新聞社が世論調査をやっているので、特定の新聞社の世論調査を御紹介するというのは申し訳ありませんけれども、四月にちょっと目につく世論調査の記事がございました。朝日新聞、四月十二日付ですけれども、郵送世論調査であります。
企業・団体献金について、利益誘導につながりかねないから認めない方がよい、七九%に及んでおります。認めた方がよいは一五%にすぎない。そうであるならば、では、政党交付金を増やしてもいいか。増やしてもいいは一七%、そうは思わないが七八%。何か、政治家がどういう活動をして、どういうふうに有権者の支持を得ようとしているのかということにはちょっと目が向いていない部分が、ひょっとしたらこの結果にはあるのかもしれません。
ですから、適正な政治活動にお金がかかっているという現実を政治家が、より不断の公開、自分の活動の公開とコミュニケーション活動によって活性化させていく責任があるのではないかということを感じております。国民の理解を得ようとする努力が足りないということですね。
それから、政治資金を得る手段としての企業・団体献金について、先ほどお話がございました。
企業・団体献金があることによって、日本における経済活動が活性化し、そしていい政治ができているという実感が国民にあるのであれば、企業・団体献金についてもそんなに抵抗感はないと思うんですね。ただ、それに対する国民の不信が強いから、企業・団体献金についても異論が出てくるのではないかというふうに思います。
ですから、これについても、透明化を徹底していくということによって有権者の判断に資するというような方向を是非各会派で御議論いただけたらなというふうに思っております。
政治資金パーティーについて申し上げたいと思います。
今回の特別委員会が設置される原因となった、自民党の派閥の資金集め、ノルマ、ノルマ超の裏金化、全く論外であります。言い訳のしようがございません。こういった慣れ、甘え、行き過ぎ、こういったことは二度とあってはなりません。言うまでもないことであります。
一方で、幅広く支援を得る、この人にだったら浄財をパーティーに寄附をして、そしていい政治をやってもらおうというふうに、政治家が努力して思ってもらう。政治家側が支援者とコミュニケーションを取りながら一定の資金集めをする努力、これは、政治資金パーティーが私は必要ではないか、もちろん透明化は必要ですけれどもね。金持ちしか政治活動できない、何億円も自由に使えるような金持ちしか政治活動ができないということは、これは日本の政治にとって幸福なことではないというふうに私は思います。
しかし、ブラックボックス化をできるだけ避けるために、野党からも五万円という公開基準の引下げが提案されていますから、これは、各会派が真摯に議論をして、なるべく透明化を図っていただくということを尊重していただければというふうに思っております。
議員本人の罰則強化について申し上げます。
これは各会派ともそんなに差はないというふうに思っております。会計責任者だけでなく議員にも責任を持ってもらうことで、議員の側にも緊張感が生まれてきます。ただ、自民党案では不十分ではないかという質疑があったことも承知しております。その意味で、連座制の適用は一つの前進ではあります。不十分という指摘もありますから、十分各会派ですり合わせをしていただくということを私は望みたいと思います。
政策活動費について申し上げます。
使途不明ということは、やはり有権者の疑念を生じさせるというふうに思います。この現状は当然変えるべきだというふうに思います。しかし、廃止してしまうと、これは政治活動に支障が出る現実もあると思います。なるべく透明化していくことによって国民の理解を得るということも必要であります。
例えば、先ほど内閣の官房機密費に言及がありましたけれども、安全保障上も、一定の官房機密費のような部分も必要ではないかというふうに思いました。
今は、AI化が御承知のように進展しております。AI技術の進歩で、機微にわたる情報の漏えい、そして、悪意を持った第三国、我が国の固有領土を不法占拠している国がウクライナを侵略したり、あるいは、近くの国が、大使が我が国の国民を恫喝する、こんなようなことが起きている。こういう非常に緊迫した情勢の中で、第三国が我が国の政治活動を監視、制限する、そういう可能性も指摘できると思います。
私、個人的に剣術をやっておるんですね、余りうまくないですけれども。手のうちを見せると、師範にすごく怒られるんです。手のうちを見せた瞬間にやられるんだぞと。外国との関係においては、手のうちを見せるということが、即、我が国の安全保障、要は、国民の方々の安心、安全に危害を及ぼす、そういう危険性もあると思います。
ただし、これは、だからそういう透明化ができないんだという理屈というのは、国民から見ると、安全保障とかそういったことを理由にして、政治家がそういうことを、それを理由にして何か避けているんじゃないか、都合が悪いことを隠したいから、安全保障を表に出して言っているんだという疑念を持たれている部分があると思うんですね。
政治家はそうあってはいけないと思います。十分に説明を尽くして、こうだからということで、透明化については、延期をするということではなくて、まず、できる透明化をしてみて、そして不都合があったら国民に説明をして、こういう不都合があるからこういうふうなところは機密にさせてください、私たちを信じてくださいと。
でも、最後に申し上げたいのは、終わりに、国民の怒りのゆえんは、政治と金の問題に今とどまっていないと思います。どういうことか。これは逆説的ですけれども、政治資金規正法の改正が実現しても、政治家自身が不断の改革をしていかなければ、この政治資金規正法の改正も絵に描いた餅になってしまうというふうに私は危惧しております。
朝日新聞の結果を引用しますけれども、日本の政治を信頼していない、この割合がここ数年より大幅に増えている。「信頼していない」は、「あまり」と「全く」を合わせると七一%に及んでいる。では、なぜ信頼できないのか。なぜ信頼できない。「政治家にモラルが欠けている」。皆さんはそうじゃないかもしれませんけれども、政治家にモラルが欠けているという、この不信感が圧倒的に大きいですね。七六%であります。これは政治家の方々が大いに自戒しなければいけない。政治資金改正法だけでは何とかならないわけですね。
そこで、最後に。私は大学のとき、地味なクラブでした、座禅クラブという。座禅クラブだと言うとみんなに笑われちゃうんですけれどもね。その座禅クラブの老師が師事した方は、昭和の名僧と言われた山本玄峰という方でありました。御存じないかもしれません。その方が、私、柏の大学ですけれども、鈴木貫太郎さんですね、首相になる、その前に、自分は首相にされそうだ、大命降下しそうだということで、この禅僧に相談に行ったわけです。そのときに印象的なことを言っておられます。力で立つ者は力で滅びる、金で立つ者は金で滅びる、しかし、徳をもって立つ者は永遠です、あなたには徳がおありだから、徳をもってお立ちなさい。そう言ってもらえる政治家が、今、どれほどいらっしゃるでしょうか。
また、私、剣術ですから、山岡鉄舟もちょっと引用させてください。山岡鉄舟の本はたくさん読んでいるんですけれども、人を治むるはまず我を修む、すなわち修身斉家の道にほかならずして万物一理これなり、興味がある方は調べていただきたいと思うんですけれども、こういうふうに言っておられる。
だから、徳を積んでいくということは、人から信頼される、国民から信頼される。あ、この人にだったら、例えば官房機密費のような機密があったって、透明化しなくたって任せられるんだなと思われるぐらいの身の処し方を政治家諸氏にしていただきたいというふうに私は強く思うわけであります。
今、政治不信の負債が積み重なっております。しかし、これは、政治家一人一人の徳で、大死一番、信頼の貯金をつくっていっていただく。各会派一致して、信頼の貯金をつくっていこう、そういう思いを持っていただく。今の政治家の、将来への責任があるのかどうかということが今問われているのではないでしょうか。
私は一民間人でありますから、選挙で当選して、こうやって国政を担っておられる先生方の皆さんに大変失礼な物言いをしたかもしれません。したでしょう。しかし、こうやって政治改革を実現して、徳を積んでいただいて、日本の将来を安定したものにしていただきたい、そういう思いで、失礼なことも申し上げました。そのことは深くおわび申し上げたいと思います。日本の将来を何とかしてほしいという熱意でもって、ちょっと言葉が過ぎたかもしれませんけれども、御海容いただきたいと思います。
私の意見陳述をこれで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。拍手
石
平
平野貞夫#8
○平野参考人 私は、昭和三十年代から三十三年、この衆議院事務局に勤めておりまして、皆さんのおじいさんの代から大変お世話になっております。
十二年間、参議院議員をやりまして、最初の政党は、自民党に三か月いましたんですが、後、新生党、新進党、自由党、そして民主党で引退いたしました。したがいまして、今日は党派を超えて率直な意見を申し上げたいと思います。そういうわけで、大変、これはというような話をするかも分かりませんけれども、お許しいただきたいと思います。
五法案が提出されました直接の動機というのは裏金キックバック事件だったと思いますね。この事件の本質といいますか、これをやはり理解し究明しなければ、本格的な政策、立法、体制はつくれないと思います。その本質は、どうもやはり、基本的に政治家の皆さんの前段で止まっているんじゃないかと。だから、そういう中途半端な状況の中で、果たして適切な立案、立法ができるかどうかという問題があります。まず、そういう意味で、そこのところに大きな問題があると思います。
したがいまして、率直に言いまして、自民党の国会議員の八十人以上の人が関わった集団犯罪の疑いがあるんですよ。これをうやむやにしておること、これは日本の議会の歴史で初めてですよ。もしかして検察や国税がまともなことをやっていたら自由民主党という政党の存在そのものにも関わる問題なんですよ。そういう認識をやはり国民は非常にしているものですから、なかなか世論の一つの合意ができない状況があると思うんですね。
私は、この問題を取り上げるスタートに、政治倫理審査会から始めたことに問題があると思います。それは、私、政治倫理審査会を事務局で立案した人間だからですよ。そういう残念さもあるんですが、それはともかく、こういう形で審議が始まりましたので、率直に意見を言わせていただきます。
お三人の参考人からも話が出ましたんですが、この問題の根本は、政治資金規正法の、政治資金の、個人の献金も含めまして、個人、企業、団体献金あるいはパーティーの資金、こういったものの法律での、あるいは憲法と言ってもいいですが、基本的位置づけが何かということが、当然皆さん御理解なさっていると思いますけれども、お三人の方の指摘がありましたんですけれども、ここの認識をきちっとしておかなきゃ駄目と思います。
それは、資金規正法の第二条に、民主政治の健全な発達を希求して提出される国民の浄財であるということなんですよ。ですから、政治資金の法上の、あるいは憲法上の位置づけは浄財ということなんです、基本的性格は。
議会政治というのは、歴史的に、有権者の方から出てくる浄財が元でできているものですから、しかし、その浄財が賄賂だとか悪い金だとかというふうに国民のほとんどの方が思われている、ここが問題でございまして、そこの食い違いが、調整するのは何か。それは法律や政治じゃないと思うんですよ。国民の政治教育だと思うんですよ、この問題に対する、議会に対する。それが我が国は一番遅れているんですよ、世界で。私は、自分の経験から言って申し訳ないと思っているんですが、国民の健全な政治教育ができていないというところにこの問題の根本があるということを申し上げておきます。
それから、この五法案の取扱いの問題なんですが、私は、結論を先に申しますと、各会派が話し合って、五法案の審議を継続して、結論を出すべきじゃないと思うんです。
国民は、提出されたスケールでの政治改革を期待しておりません。様々な根源になる問題の究明を期待しております。そして、国会だけじゃなくて、検察や国税のこれまでのやり方に強い不満を持っております。国会不信もあります。
なものですから、私は、国民にこれ以上の不信を募らせないようにするためには、両院議長の下に、国民が期待する新しい時代に対応できる国会となる、議会政治改革協議会という大きなものを設置して議論すべきだと思います。そこで一定の整理、一つの考え方の共有性を持って各党皆さんが具体論を考えていくような、そういう大きな問題だと思っております。今度、この問題で両院議長の顔が見えないというのは誠に残念ですよ。世界的に見ても、そう思っているんじゃないかと思います。
なぜ私がそういうことを言うかといいますと、実は、三十年前の政治改革、これでは、このときの目的というのは、冷戦が終わったという大きな変化もあったんですが、お金の問題について言えば、大バブルですね、一九八〇年代から始まった。その金権バブルの政治と金の汚れを、国民が、リクルート事件なんかが起こったものですから、不満を持って、どうそれを、政治資金の問題を整理するかということで始まったわけなんです。そういう歴史的背景があったわけなんです。そして、三十年たってそれが非常に問題になっているわけですね。
では、三十年たった今の世界あるいは日本の社会の状況は何かというと、高度情報化社会の資本主義で、とんでもなく当時と変わっておるわけなんですね。高度情報化社会の特徴というのは、御承知のように、すごい格差ですよ。しかも、行政の民営化ということで、民間に行政のできる仕事をどんどん下ろす。これは、いいこと、いい面もあると思いますよ。しかし同時に、これは金権カルト政権になりやすい。なったわけですね、我が国の場合には、宗教団体がいろいろ関わってきましたから。そうすると、これは政権交代も何もくそもないんですよ。
したがって、何のことはない、パーティーの裏金というのは、実質的に、そういう民営化したものの、税金のキックバックだったかもしれません。そういうことに対して国民は、ちょうど納税の時期と重なったものですから、すごい実感的なものを持ったと思います。
さて、皆さん、我々の今住んでいるこの日本の社会の状況がどういうものかということをよく認識された上で改革は進めなきゃ駄目だと。それは申し上げればそれだけじゃございませんですね。恐らく、消費税の増税がいろいろうわさされる中で、社会保険料の値上げの問題なんかもあって、税金をキックバックされて懐の暖かくなる上級国民と、税金を収奪される、あるいはいろいろなものを、税金と同じものを収奪される一般の庶民との格差が出た、大変な事態になっておると思いますよ。そこの上でこの問題を、国民をどう教育して、どう新しい制度をつくるかということでございますね。
それから、この問題のポイントは、収支報告に対する虚偽記載をどうするかということなんですが、実は、そのことについては、十五年前の陸山会事件が、ちょうど、虚偽報告を検察が捏造した事件なんです。私はこのときの捜査の対象になったものですから言わせていただきますが、果たしてそのときに政治も行政も正しいことをやったかどうか、ここを総括しなければ、私はやはり、この問題の本当の解決、国民が納得しないんじゃないかと思うわけでございます。
この場合、麻生政権の民主党への政権交代を阻止するということで始まった問題なんです。そして、民主党に政権が替わった後、菅政権が、その当時発生しました法務省それから最高裁、司法のある問題を使って、いわゆる小沢一郎という政治家の政界追放を図った事件です。
そして、それは、裁判になって、秘書三人は有罪になり、共謀罪を問われた小沢一郎は、検察審査会に強制捜査されて、無罪になりましたが、最終的に、いわゆる代表弁護士の弘中惇一郎さんがどういうふうな判断をしたかといいますと、彼は、あれは事件として成立しない幻の事件だったということを刑事裁判の季刊誌で述べております。そういう問題をほったらかしにしておいて新しい制度をつくるかどうかということについては、私は、やはりどうかと思います。
そのためには、やはり、大きく変わる、変わった、例えば資本主義の変わり方というのは極めて大変でございまして、私は、今の資本主義は戦争をビジネス化しているといいますか、戦争が資本主義を継続させるというような、そういうことになっておりまして、そのことの影響が様々な形で我が国の方々で出ておりまして、そのためにも、例えば政治と金の国民の信頼というのは、こんなことじゃ、やはりおかしくなると思います。
お三人から第三者機関の話がございました。そのとおりでございます。
しかし、その第三者機関も、今までも議論したんですが、行政権から独立したものじゃないと駄目だと思います。いわゆる行政権と議会というものは、ある意味で緊張があるべきものでございまして、そういう形での第三者機関であってほしいということと、それから、選挙管理もそうあるべきだと思います。それから、国政調査権の適切な機能が非常に行われていませんので、これの強化。そして、やはり多数決原理の一つの規制といいますか限界といいますか、そういうものの認識が非常に足りないようでございますので、これを十分持つ。そういう大きな政治改革の中で問題を解決していただきたいと思います。
それから、最後に申し上げたいのは、実は、今年は、議会開設建白書、自由民権運動が始まって百五十年です。これのイベントというんですか、これを国会も政党もマスコミも、高知新聞が一つやったんですけれども、やっていません。忘れています。
私は、そういう意味で、やはり国権の最高機関という憲法を作った基は、この自由民権運動をやった方たちの血と汗、そして昭和の戦争で亡くなった方たちの僕は魂だと思いますが、別の言い方をすれば、集合的無意識と言ってもいいんですが、これが作った憲法だと思いますよ。
したがって、私は、歴史に学ぶということが、日本の国民、特に議会政治教育というのがほとんどなされていないという現状が、今回のような本の、根本の原因だと思いますので、歴史に学ばない民族は滅びるということを申し上げて、終わりたいと思います。
失礼いたしました。拍手
この発言だけを見る →十二年間、参議院議員をやりまして、最初の政党は、自民党に三か月いましたんですが、後、新生党、新進党、自由党、そして民主党で引退いたしました。したがいまして、今日は党派を超えて率直な意見を申し上げたいと思います。そういうわけで、大変、これはというような話をするかも分かりませんけれども、お許しいただきたいと思います。
五法案が提出されました直接の動機というのは裏金キックバック事件だったと思いますね。この事件の本質といいますか、これをやはり理解し究明しなければ、本格的な政策、立法、体制はつくれないと思います。その本質は、どうもやはり、基本的に政治家の皆さんの前段で止まっているんじゃないかと。だから、そういう中途半端な状況の中で、果たして適切な立案、立法ができるかどうかという問題があります。まず、そういう意味で、そこのところに大きな問題があると思います。
したがいまして、率直に言いまして、自民党の国会議員の八十人以上の人が関わった集団犯罪の疑いがあるんですよ。これをうやむやにしておること、これは日本の議会の歴史で初めてですよ。もしかして検察や国税がまともなことをやっていたら自由民主党という政党の存在そのものにも関わる問題なんですよ。そういう認識をやはり国民は非常にしているものですから、なかなか世論の一つの合意ができない状況があると思うんですね。
私は、この問題を取り上げるスタートに、政治倫理審査会から始めたことに問題があると思います。それは、私、政治倫理審査会を事務局で立案した人間だからですよ。そういう残念さもあるんですが、それはともかく、こういう形で審議が始まりましたので、率直に意見を言わせていただきます。
お三人の参考人からも話が出ましたんですが、この問題の根本は、政治資金規正法の、政治資金の、個人の献金も含めまして、個人、企業、団体献金あるいはパーティーの資金、こういったものの法律での、あるいは憲法と言ってもいいですが、基本的位置づけが何かということが、当然皆さん御理解なさっていると思いますけれども、お三人の方の指摘がありましたんですけれども、ここの認識をきちっとしておかなきゃ駄目と思います。
それは、資金規正法の第二条に、民主政治の健全な発達を希求して提出される国民の浄財であるということなんですよ。ですから、政治資金の法上の、あるいは憲法上の位置づけは浄財ということなんです、基本的性格は。
議会政治というのは、歴史的に、有権者の方から出てくる浄財が元でできているものですから、しかし、その浄財が賄賂だとか悪い金だとかというふうに国民のほとんどの方が思われている、ここが問題でございまして、そこの食い違いが、調整するのは何か。それは法律や政治じゃないと思うんですよ。国民の政治教育だと思うんですよ、この問題に対する、議会に対する。それが我が国は一番遅れているんですよ、世界で。私は、自分の経験から言って申し訳ないと思っているんですが、国民の健全な政治教育ができていないというところにこの問題の根本があるということを申し上げておきます。
それから、この五法案の取扱いの問題なんですが、私は、結論を先に申しますと、各会派が話し合って、五法案の審議を継続して、結論を出すべきじゃないと思うんです。
国民は、提出されたスケールでの政治改革を期待しておりません。様々な根源になる問題の究明を期待しております。そして、国会だけじゃなくて、検察や国税のこれまでのやり方に強い不満を持っております。国会不信もあります。
なものですから、私は、国民にこれ以上の不信を募らせないようにするためには、両院議長の下に、国民が期待する新しい時代に対応できる国会となる、議会政治改革協議会という大きなものを設置して議論すべきだと思います。そこで一定の整理、一つの考え方の共有性を持って各党皆さんが具体論を考えていくような、そういう大きな問題だと思っております。今度、この問題で両院議長の顔が見えないというのは誠に残念ですよ。世界的に見ても、そう思っているんじゃないかと思います。
なぜ私がそういうことを言うかといいますと、実は、三十年前の政治改革、これでは、このときの目的というのは、冷戦が終わったという大きな変化もあったんですが、お金の問題について言えば、大バブルですね、一九八〇年代から始まった。その金権バブルの政治と金の汚れを、国民が、リクルート事件なんかが起こったものですから、不満を持って、どうそれを、政治資金の問題を整理するかということで始まったわけなんです。そういう歴史的背景があったわけなんです。そして、三十年たってそれが非常に問題になっているわけですね。
では、三十年たった今の世界あるいは日本の社会の状況は何かというと、高度情報化社会の資本主義で、とんでもなく当時と変わっておるわけなんですね。高度情報化社会の特徴というのは、御承知のように、すごい格差ですよ。しかも、行政の民営化ということで、民間に行政のできる仕事をどんどん下ろす。これは、いいこと、いい面もあると思いますよ。しかし同時に、これは金権カルト政権になりやすい。なったわけですね、我が国の場合には、宗教団体がいろいろ関わってきましたから。そうすると、これは政権交代も何もくそもないんですよ。
したがって、何のことはない、パーティーの裏金というのは、実質的に、そういう民営化したものの、税金のキックバックだったかもしれません。そういうことに対して国民は、ちょうど納税の時期と重なったものですから、すごい実感的なものを持ったと思います。
さて、皆さん、我々の今住んでいるこの日本の社会の状況がどういうものかということをよく認識された上で改革は進めなきゃ駄目だと。それは申し上げればそれだけじゃございませんですね。恐らく、消費税の増税がいろいろうわさされる中で、社会保険料の値上げの問題なんかもあって、税金をキックバックされて懐の暖かくなる上級国民と、税金を収奪される、あるいはいろいろなものを、税金と同じものを収奪される一般の庶民との格差が出た、大変な事態になっておると思いますよ。そこの上でこの問題を、国民をどう教育して、どう新しい制度をつくるかということでございますね。
それから、この問題のポイントは、収支報告に対する虚偽記載をどうするかということなんですが、実は、そのことについては、十五年前の陸山会事件が、ちょうど、虚偽報告を検察が捏造した事件なんです。私はこのときの捜査の対象になったものですから言わせていただきますが、果たしてそのときに政治も行政も正しいことをやったかどうか、ここを総括しなければ、私はやはり、この問題の本当の解決、国民が納得しないんじゃないかと思うわけでございます。
この場合、麻生政権の民主党への政権交代を阻止するということで始まった問題なんです。そして、民主党に政権が替わった後、菅政権が、その当時発生しました法務省それから最高裁、司法のある問題を使って、いわゆる小沢一郎という政治家の政界追放を図った事件です。
そして、それは、裁判になって、秘書三人は有罪になり、共謀罪を問われた小沢一郎は、検察審査会に強制捜査されて、無罪になりましたが、最終的に、いわゆる代表弁護士の弘中惇一郎さんがどういうふうな判断をしたかといいますと、彼は、あれは事件として成立しない幻の事件だったということを刑事裁判の季刊誌で述べております。そういう問題をほったらかしにしておいて新しい制度をつくるかどうかということについては、私は、やはりどうかと思います。
そのためには、やはり、大きく変わる、変わった、例えば資本主義の変わり方というのは極めて大変でございまして、私は、今の資本主義は戦争をビジネス化しているといいますか、戦争が資本主義を継続させるというような、そういうことになっておりまして、そのことの影響が様々な形で我が国の方々で出ておりまして、そのためにも、例えば政治と金の国民の信頼というのは、こんなことじゃ、やはりおかしくなると思います。
お三人から第三者機関の話がございました。そのとおりでございます。
しかし、その第三者機関も、今までも議論したんですが、行政権から独立したものじゃないと駄目だと思います。いわゆる行政権と議会というものは、ある意味で緊張があるべきものでございまして、そういう形での第三者機関であってほしいということと、それから、選挙管理もそうあるべきだと思います。それから、国政調査権の適切な機能が非常に行われていませんので、これの強化。そして、やはり多数決原理の一つの規制といいますか限界といいますか、そういうものの認識が非常に足りないようでございますので、これを十分持つ。そういう大きな政治改革の中で問題を解決していただきたいと思います。
それから、最後に申し上げたいのは、実は、今年は、議会開設建白書、自由民権運動が始まって百五十年です。これのイベントというんですか、これを国会も政党もマスコミも、高知新聞が一つやったんですけれども、やっていません。忘れています。
私は、そういう意味で、やはり国権の最高機関という憲法を作った基は、この自由民権運動をやった方たちの血と汗、そして昭和の戦争で亡くなった方たちの僕は魂だと思いますが、別の言い方をすれば、集合的無意識と言ってもいいんですが、これが作った憲法だと思いますよ。
したがって、私は、歴史に学ぶということが、日本の国民、特に議会政治教育というのがほとんどなされていないという現状が、今回のような本の、根本の原因だと思いますので、歴史に学ばない民族は滅びるということを申し上げて、終わりたいと思います。
失礼いたしました。拍手
石
石
牧
牧原秀樹#11
○牧原委員 自由民主党の牧原秀樹でございます。
まず、参考人の先生方、本当に貴重な御意見をありがとうございます。それぞれの先生から、今の問題だけではなく、歴史的な深い御見識や、あるいは私たち自民党が起こした問題に対しての根深さ、そして国民の不信の深刻さ、こういうことも御指摘をいただき、改めて、胸がえぐられる、本当に申し訳ないという思いでいっぱいでございます。
その上で、私も二〇〇五年に初当選をさせていただいてから、いろいろな問題が起きました。そして、その中ではいろいろな改革をやってきました。例えば、一円から領収書を見せるようにするとか、外部監査を義務づけるとかですね。こういう改革をやってきてもなおこういう問題が起きたということについては、本当に申し訳ない、じくじたる思いもあります。
一方で、例えば議員年金の廃止ということを私が一期目のときにやりました。これは余り国会で議論はしなかったんですけれども、当時、小泉総理が御決断をされて、廃止だ、こうなったわけですね。ところが、そのときに、余り意識していなかったんですけれども、地方議員の方の議員年金も廃止をされて、そして、代わりに例えば厚生年金をつくるとか共済年金をつくるとかいうことなく、いきなり国民年金をという形になったので、これが一説には議員がなかなか引退しなくなった理由にもなっているとかいう話もあったりして、あるいは、地方では議員のなり手が少なくなってしまった、こういう原因にもつながっているなんということがあります。
他方で、我々、回っていても、議員年金を廃止したよねということは国民の皆さんは余り知らないで、議員はいいよね、年金たっぷりもらってとか言う人が結構います。
それぞれの改革が、今の時代だけじゃなくて、今後政治家になろうという人とか、政治家そのものの活動にどう影響するのかということは、私は、やはりよく考えて、どういう政治が正しいのか、どういう政治活動を国民は期待しているのか、こういうところはちゃんと考えなければいけない、こう思っています。
その意味で、平野参考人がこの国会ではやるべきじゃないと言ったのはちょっと衝撃的だったんですけれども、他方で、谷口参考人は、この国会でやるべきこと、これは、今回の問題が起きた、この再発防止をやらなければいけないということについてはやはりこの国会でやらなければいけないだろう、そして、より長期にわたることについては中長期で、与野党を超えて、しっかり政治のあるべき姿を考えながら議論しろという話だったというふうに思います。
このように、この国会でやるべきこと、そして、もう少し中長期に、今後の政治の在り方、これから政治家になろうとする人たちへの影響を与えることも含めて、二段階的にやっていくという考え方についてどうお考えか、これは成田参考人と川上参考人にお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →まず、参考人の先生方、本当に貴重な御意見をありがとうございます。それぞれの先生から、今の問題だけではなく、歴史的な深い御見識や、あるいは私たち自民党が起こした問題に対しての根深さ、そして国民の不信の深刻さ、こういうことも御指摘をいただき、改めて、胸がえぐられる、本当に申し訳ないという思いでいっぱいでございます。
その上で、私も二〇〇五年に初当選をさせていただいてから、いろいろな問題が起きました。そして、その中ではいろいろな改革をやってきました。例えば、一円から領収書を見せるようにするとか、外部監査を義務づけるとかですね。こういう改革をやってきてもなおこういう問題が起きたということについては、本当に申し訳ない、じくじたる思いもあります。
一方で、例えば議員年金の廃止ということを私が一期目のときにやりました。これは余り国会で議論はしなかったんですけれども、当時、小泉総理が御決断をされて、廃止だ、こうなったわけですね。ところが、そのときに、余り意識していなかったんですけれども、地方議員の方の議員年金も廃止をされて、そして、代わりに例えば厚生年金をつくるとか共済年金をつくるとかいうことなく、いきなり国民年金をという形になったので、これが一説には議員がなかなか引退しなくなった理由にもなっているとかいう話もあったりして、あるいは、地方では議員のなり手が少なくなってしまった、こういう原因にもつながっているなんということがあります。
他方で、我々、回っていても、議員年金を廃止したよねということは国民の皆さんは余り知らないで、議員はいいよね、年金たっぷりもらってとか言う人が結構います。
それぞれの改革が、今の時代だけじゃなくて、今後政治家になろうという人とか、政治家そのものの活動にどう影響するのかということは、私は、やはりよく考えて、どういう政治が正しいのか、どういう政治活動を国民は期待しているのか、こういうところはちゃんと考えなければいけない、こう思っています。
その意味で、平野参考人がこの国会ではやるべきじゃないと言ったのはちょっと衝撃的だったんですけれども、他方で、谷口参考人は、この国会でやるべきこと、これは、今回の問題が起きた、この再発防止をやらなければいけないということについてはやはりこの国会でやらなければいけないだろう、そして、より長期にわたることについては中長期で、与野党を超えて、しっかり政治のあるべき姿を考えながら議論しろという話だったというふうに思います。
このように、この国会でやるべきこと、そして、もう少し中長期に、今後の政治の在り方、これから政治家になろうとする人たちへの影響を与えることも含めて、二段階的にやっていくという考え方についてどうお考えか、これは成田参考人と川上参考人にお伺いをしたいと思います。
成
成田憲彦#12
○成田参考人 突然の御指名で、ちょっと頭の整理がついておりませんが。
今回、岸田総理は是非とも今国会でというふうにおっしゃっておりますけれども、果たして、国民が批判をしている政治資金制度というものが今国会で解決がつくかということを考えれば、非常にそれは難しいと思うんですね。
それで、考えてみますれば、平成の政治改革というものは六年かかりました。五つの内閣が関わり、政治改革を原因に二つの内閣が潰れました。さらに、自民党が仕上げることができなくて、政権交代をやって初めて実現したわけですね。それほど大きな課題であると思います。
それで、あのときは選挙制度でございまして、今回は政治資金が中心ですが、政治資金はまた難しいといえば難しい点もいろいろございます。取りあえず、自民党の方では再発防止という言葉をお使いですが、そのための改革をやる、あるいは、各党それぞれありますけれども、共通するところは今回で仕上げるということがあってもよろしいかと思いますけれども、やはり、長期的にどのように政治資金の問題を改革していくかということは、各党合意で御検討されるのがよろしいのではないか。谷口参考人からもロードマップというお言葉がございました。是非、そういうロードマップを各党合意で描いて、政治資金問題を今後このように解決していくという道筋を国民に示していただきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →今回、岸田総理は是非とも今国会でというふうにおっしゃっておりますけれども、果たして、国民が批判をしている政治資金制度というものが今国会で解決がつくかということを考えれば、非常にそれは難しいと思うんですね。
それで、考えてみますれば、平成の政治改革というものは六年かかりました。五つの内閣が関わり、政治改革を原因に二つの内閣が潰れました。さらに、自民党が仕上げることができなくて、政権交代をやって初めて実現したわけですね。それほど大きな課題であると思います。
それで、あのときは選挙制度でございまして、今回は政治資金が中心ですが、政治資金はまた難しいといえば難しい点もいろいろございます。取りあえず、自民党の方では再発防止という言葉をお使いですが、そのための改革をやる、あるいは、各党それぞれありますけれども、共通するところは今回で仕上げるということがあってもよろしいかと思いますけれども、やはり、長期的にどのように政治資金の問題を改革していくかということは、各党合意で御検討されるのがよろしいのではないか。谷口参考人からもロードマップというお言葉がございました。是非、そういうロードマップを各党合意で描いて、政治資金問題を今後このように解決していくという道筋を国民に示していただきたいというふうに思います。
川
川上和久#13
○川上参考人 御質問ありがとうございます。
今やるべきことは何なのか。
これだけ各党のいろいろな案が出そろっている中で、やはり、国民が疑念を持っている部分の透明化をできる限り図っていく。その中でも、やはり透明化が図りにくい、国益の点からですね、それは私も当然承知しているんですけれども、国民の不信がある以上、やはり透明化を図っていくということはやるべきである。連座制も当然ですね。
中長期的にやるべきことは何なのかという御質問がございました。
先ほど私申し上げたように、政治資金規正法だけでは中長期的には不十分であるというふうに思います。国民がもっと政治に関心を持って、民主主義を自分事にしていかなければ、これは、政治家だけが孤立して、私はいい政治をやっているよと言っても、国民は信用しない。
ですから、国民のやはり監視と、そして国民の関心というものを政治に対してどういうふうに惹起していくかということについて、政治資金規正法だけでなくて、政治家の方々の努力も必要でしょう、情報発信も必要でしょう、そういうことを、いわば主権者教育に近いですけれども、そこに中長期的に力を入れていくことによって、政治参加も活性化し、政治に対する監視もきちんと行われ、そして政治の中に緊張感が生まれてくる、それが一丁目一番地かなというふうに私は思っております。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →今やるべきことは何なのか。
これだけ各党のいろいろな案が出そろっている中で、やはり、国民が疑念を持っている部分の透明化をできる限り図っていく。その中でも、やはり透明化が図りにくい、国益の点からですね、それは私も当然承知しているんですけれども、国民の不信がある以上、やはり透明化を図っていくということはやるべきである。連座制も当然ですね。
中長期的にやるべきことは何なのかという御質問がございました。
先ほど私申し上げたように、政治資金規正法だけでは中長期的には不十分であるというふうに思います。国民がもっと政治に関心を持って、民主主義を自分事にしていかなければ、これは、政治家だけが孤立して、私はいい政治をやっているよと言っても、国民は信用しない。
ですから、国民のやはり監視と、そして国民の関心というものを政治に対してどういうふうに惹起していくかということについて、政治資金規正法だけでなくて、政治家の方々の努力も必要でしょう、情報発信も必要でしょう、そういうことを、いわば主権者教育に近いですけれども、そこに中長期的に力を入れていくことによって、政治参加も活性化し、政治に対する監視もきちんと行われ、そして政治の中に緊張感が生まれてくる、それが一丁目一番地かなというふうに私は思っております。
ありがとうございます。
牧
牧原秀樹#14
○牧原委員 ありがとうございます。
そうすると、四名の参考人の皆様とも、やはり、この国会でやるべきことと、それから中長期に、政治の在り方、本質を問いながら、我々与野党を超えてやり続けなきゃいけないことがあるんだというふうに意見が出そろわれたものと思います。
その上で、まず、連座制という話がありましたけれども、連座制では法律用語として私は正しくないとは思っているんですが、大きく言うと、確認書を提出するということで、いわゆる先ほどの選任、監督権のうちの多分監督権の方ですね、こちらの義務を明確化するという案と、それから、政治資金報告書に名前を連記するという案が出ているわけです。
私、弁護士でもあるんですが、連記すると、当然ながら、同じ義務を会計責任者の方と負うことになってしまう。つまり、一々、一つ一つを全部チェックして、政治資金報告書を、かなりの時間をかけて作っています。うちの事務所でいえば、二人の方が関わり、税理士の方が関わり、社労士の方が関わって、一か月丸々時間をかけて作っていくぐらい、大変な時間をかけて作っている。これは各事務所ともそうだと思いますが。それを同じように政治家がやると、一か月間は会計報告書を作るためにちょっと政治活動ができないということになりかねないかと私は思いますし、逆に、それだけのチェックをしないでサインをしたら、そのこと自体で過失が問われることに法的にはなってしまうのではないかと私は思いますが、この点について、谷口参考人に、この二つの案についてどういうふうにお考えか、お伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →そうすると、四名の参考人の皆様とも、やはり、この国会でやるべきことと、それから中長期に、政治の在り方、本質を問いながら、我々与野党を超えてやり続けなきゃいけないことがあるんだというふうに意見が出そろわれたものと思います。
その上で、まず、連座制という話がありましたけれども、連座制では法律用語として私は正しくないとは思っているんですが、大きく言うと、確認書を提出するということで、いわゆる先ほどの選任、監督権のうちの多分監督権の方ですね、こちらの義務を明確化するという案と、それから、政治資金報告書に名前を連記するという案が出ているわけです。
私、弁護士でもあるんですが、連記すると、当然ながら、同じ義務を会計責任者の方と負うことになってしまう。つまり、一々、一つ一つを全部チェックして、政治資金報告書を、かなりの時間をかけて作っています。うちの事務所でいえば、二人の方が関わり、税理士の方が関わり、社労士の方が関わって、一か月丸々時間をかけて作っていくぐらい、大変な時間をかけて作っている。これは各事務所ともそうだと思いますが。それを同じように政治家がやると、一か月間は会計報告書を作るためにちょっと政治活動ができないということになりかねないかと私は思いますし、逆に、それだけのチェックをしないでサインをしたら、そのこと自体で過失が問われることに法的にはなってしまうのではないかと私は思いますが、この点について、谷口参考人に、この二つの案についてどういうふうにお考えか、お伺いをしたいと思います。
谷
谷口将紀#15
○谷口参考人 お答えをいたします。
いわゆる狭義の連座制、すなわち公職選挙法と同様に、国会議員関係政治団体の会計責任者が虚偽記載罪に問われた場合に、当該団体の代表者も罪に問われるようにすべきかどうかという点につきましては、これまでも種々御議論のあったところでございます。
しかるに、今般の立憲民主党、国民民主党、有志の会案は、政治団体の代表者が自ら政治資金収支報告書の記載及び提出に関与することを定めるとともに、第二十七条三項におきまして、一定額を超える寄附を政治資金収支報告書に記載しなかった者は罰金刑に処すると。国会議員関係政治団体の代表者の過失を問いやすくしている、過失に対して責任を負わせることとしているという枠組みが取られているものと承知をいたしております。
政治家本人の過失を要件とする点では、大きな方向性は、自民党案と方向性を同じくしておるというふうに認識をしておるところでございますので、政治家本人のどのような過失に対して責任を負わせるのかという点につきましては、各会派間のなお協議を通じて合意を見出されることを期待しております。
この発言だけを見る →いわゆる狭義の連座制、すなわち公職選挙法と同様に、国会議員関係政治団体の会計責任者が虚偽記載罪に問われた場合に、当該団体の代表者も罪に問われるようにすべきかどうかという点につきましては、これまでも種々御議論のあったところでございます。
しかるに、今般の立憲民主党、国民民主党、有志の会案は、政治団体の代表者が自ら政治資金収支報告書の記載及び提出に関与することを定めるとともに、第二十七条三項におきまして、一定額を超える寄附を政治資金収支報告書に記載しなかった者は罰金刑に処すると。国会議員関係政治団体の代表者の過失を問いやすくしている、過失に対して責任を負わせることとしているという枠組みが取られているものと承知をいたしております。
政治家本人の過失を要件とする点では、大きな方向性は、自民党案と方向性を同じくしておるというふうに認識をしておるところでございますので、政治家本人のどのような過失に対して責任を負わせるのかという点につきましては、各会派間のなお協議を通じて合意を見出されることを期待しております。
牧
牧原秀樹#16
○牧原委員 次に、例えばパーティーの問題とか問題になっておりますけれども、私、透明化の議論と、それから入りを制限をするという議論は別々の議論だというふうに思っております。
透明化は、できるだけ高めるべきだと川上参考人からも繰り返し主張がありました。他方で、入りを余りに制限をすると、先ほどあったように、お金持ちしか政治家になれないというふうになる可能性があります。あるいは、有名人で、そもそも知名度をやる必要がない、そういう人に新人の無名の人が挑むという構図がすごく難しくなってしまうのではないかと思います。
あるいは、今例外とされた部分、例えば、今回、政治団体は例外とされているというのが野党の案だと思うんですけれども、私、いろいろな政治団体を調べました。政治団体って、例えば、個別の名前を出していいか分からないですけれども、アピール21という団体があるんですけれども、これは何の団体かみんな分からないと思うんですけれども、これはNTTの労働組合の団体でございました。物すごい多額の資金を出しています。というのは、企業、団体の場合には政党支部にしか寄附は駄目で、政治団体には寄附が駄目なんですけれども、政治団体から政治団体へは五千万まで寄附ができるんですね。したがって、上限もずっと大きいし、数千万単位で寄附がなされているという事例もざらにあるという状況でございます。
あるいは、機関紙収入については、これは全く、機関紙収入しかありませんので、例えば、ある企業の方がぼんと百部、二百部買ってやるということもこれから可能になります。ですから、こういうようなところに流れてしまうという可能性もあるわけですね。
私は、こういう意味で、やはり政治資金というのは広く、薄く、透明に得られるようにしていくというのが重要だというふうに思いますけれども、これは四人の先生に、余り入りを厳しくするとお金持ちの人が有利になってしまう、あるいは、一部の有名な人しか、初めから知名度がある人しかなかなか勝てなくなってしまう、こういう政治で方向性としてはいいのかどうか、この点についてお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →透明化は、できるだけ高めるべきだと川上参考人からも繰り返し主張がありました。他方で、入りを余りに制限をすると、先ほどあったように、お金持ちしか政治家になれないというふうになる可能性があります。あるいは、有名人で、そもそも知名度をやる必要がない、そういう人に新人の無名の人が挑むという構図がすごく難しくなってしまうのではないかと思います。
あるいは、今例外とされた部分、例えば、今回、政治団体は例外とされているというのが野党の案だと思うんですけれども、私、いろいろな政治団体を調べました。政治団体って、例えば、個別の名前を出していいか分からないですけれども、アピール21という団体があるんですけれども、これは何の団体かみんな分からないと思うんですけれども、これはNTTの労働組合の団体でございました。物すごい多額の資金を出しています。というのは、企業、団体の場合には政党支部にしか寄附は駄目で、政治団体には寄附が駄目なんですけれども、政治団体から政治団体へは五千万まで寄附ができるんですね。したがって、上限もずっと大きいし、数千万単位で寄附がなされているという事例もざらにあるという状況でございます。
あるいは、機関紙収入については、これは全く、機関紙収入しかありませんので、例えば、ある企業の方がぼんと百部、二百部買ってやるということもこれから可能になります。ですから、こういうようなところに流れてしまうという可能性もあるわけですね。
私は、こういう意味で、やはり政治資金というのは広く、薄く、透明に得られるようにしていくというのが重要だというふうに思いますけれども、これは四人の先生に、余り入りを厳しくするとお金持ちの人が有利になってしまう、あるいは、一部の有名な人しか、初めから知名度がある人しかなかなか勝てなくなってしまう、こういう政治で方向性としてはいいのかどうか、この点についてお伺いしたいと思います。
谷
谷口将紀#17
○谷口参考人 野党の皆さんは、企業・団体献金を禁止すべきだとおっしゃる。これに対して、自民党の皆さんは、出版、機関紙販売事業や労働組合の政治活動及び政治資金の透明性の在り方を議論の俎上にのせられようとしております。
ある方が糧道を断つという表現をされましたが、お互いが相手の糧道を断とうとして泥仕合になり、我が国の政党政治全体に対する国民の不信感をあおる結果になることを、私は何よりも恐れるものであります。
今般の政治資金をめぐる問題を受けて、しかるべき規制強化は当然必要でございますが、それと並んで、政治資金の透明化に何よりも力を注いでいただきたいと存じます。
この発言だけを見る →ある方が糧道を断つという表現をされましたが、お互いが相手の糧道を断とうとして泥仕合になり、我が国の政党政治全体に対する国民の不信感をあおる結果になることを、私は何よりも恐れるものであります。
今般の政治資金をめぐる問題を受けて、しかるべき規制強化は当然必要でございますが、それと並んで、政治資金の透明化に何よりも力を注いでいただきたいと存じます。
成
成田憲彦#18
○成田参考人 お答え申し上げます。
政治資金の入りを規制しようとすると、必ず、政治にはお金がかかるということが言われるわけです。
それで、政治にはお金がかかるとおっしゃっている先生を調べてみますと、非常に、その先生の政治団体というのは収入が多いんですね。お金をいっぱい集めている先生方が、政治にはお金がかかるとおっしゃっていまして、少ししか集めていらっしゃらない、それでつつましく、それでも何回も当選されて活動されている先生は、政治にお金がかかるということは言わないんですね。
そうしますと、お金をかけると切りがありませんから、やはり全体として政治にお金をかけないようにする、そういう政治をつくっていく、それは結局、欧米のようにボランティア中心の政治に日本の政治を変えていくという大きな方向性が必要ではないかというふうに思っておりまして、政治にお金がかかるということを入りの制限をしないことの口実に使わないようにしていただきたいというのが私の意見でございます。
この発言だけを見る →政治資金の入りを規制しようとすると、必ず、政治にはお金がかかるということが言われるわけです。
それで、政治にはお金がかかるとおっしゃっている先生を調べてみますと、非常に、その先生の政治団体というのは収入が多いんですね。お金をいっぱい集めている先生方が、政治にはお金がかかるとおっしゃっていまして、少ししか集めていらっしゃらない、それでつつましく、それでも何回も当選されて活動されている先生は、政治にお金がかかるということは言わないんですね。
そうしますと、お金をかけると切りがありませんから、やはり全体として政治にお金をかけないようにする、そういう政治をつくっていく、それは結局、欧米のようにボランティア中心の政治に日本の政治を変えていくという大きな方向性が必要ではないかというふうに思っておりまして、政治にお金がかかるということを入りの制限をしないことの口実に使わないようにしていただきたいというのが私の意見でございます。
川
川上和久#19
○川上参考人 ありがとうございます。
私、政治にはお金がかかる、真面目に政治活動をしようとすればお金もかかるということを申し上げました。でも、私は、それでよしとしているわけではございません。お金はかかるんだけれども、こういうふうに使っているんですよということを国民が何か分かっていないのではないか。政治団体から政治団体へとか、各種団体からお金が流れるということを駄目だとは言いませんけれども、そういう現状があるということを国民がどれだけ情報公開で分かっているかということは問題だと思うんです。
あとは、これは国民の判断だと思います。そういう政治はよくないと思えば、そういう政治について声を上げていくということだと思うんですね。
私はやはり、ずっと申し上げているのは、透明化を図ることによって国民の判断に資するという姿勢が重要であるというふうに思います。これは駄目だというふうに判断するのも国民であって、そういったことに対してきちんと情報公開をしていくという政治家の姿勢こそが求められるのかなというふうに私は考えます。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →私、政治にはお金がかかる、真面目に政治活動をしようとすればお金もかかるということを申し上げました。でも、私は、それでよしとしているわけではございません。お金はかかるんだけれども、こういうふうに使っているんですよということを国民が何か分かっていないのではないか。政治団体から政治団体へとか、各種団体からお金が流れるということを駄目だとは言いませんけれども、そういう現状があるということを国民がどれだけ情報公開で分かっているかということは問題だと思うんです。
あとは、これは国民の判断だと思います。そういう政治はよくないと思えば、そういう政治について声を上げていくということだと思うんですね。
私はやはり、ずっと申し上げているのは、透明化を図ることによって国民の判断に資するという姿勢が重要であるというふうに思います。これは駄目だというふうに判断するのも国民であって、そういったことに対してきちんと情報公開をしていくという政治家の姿勢こそが求められるのかなというふうに私は考えます。
ありがとうございます。
平
平野貞夫#20
○平野参考人 この問題は現実と理想の隔離があり過ぎて、なかなかうまい運営はできないと思いますが、基本的には、やはり自由主義社会ですから、その人の能力と状況を尊重するのが基本ですが、ただ、最小限の政治競争の公平さというのは必要だと思います。
気がつきますのは、二世、三世問題が出ているわけですが、政治資金団体の継承が、まるで事実上の相続権のように、そのように行われていること、これは与野党とも一緒、同じ問題だと思いますが、ここら辺は、全然そういう背景がない人が政治に出てくる場合との余りにも不公平な差があると思いますので、それは何らかの制度的な規制が要るんじゃないかと思います。
以上でございます。
この発言だけを見る →気がつきますのは、二世、三世問題が出ているわけですが、政治資金団体の継承が、まるで事実上の相続権のように、そのように行われていること、これは与野党とも一緒、同じ問題だと思いますが、ここら辺は、全然そういう背景がない人が政治に出てくる場合との余りにも不公平な差があると思いますので、それは何らかの制度的な規制が要るんじゃないかと思います。
以上でございます。
石
牧
石
太
太栄志#24
○太委員 太栄志でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
四名の参考人の先生方におかれましては、本当に大変貴重な御助言をいただきまして、ありがとうございます。
私、政治改革を進めるには大きなエネルギーが必要だと思っています。国民を巻き込んだ大きなうねりをつくっていくためにも、是非とも本日の質疑で先生方からまた御助言いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
早速、質問に移ります。
まず、最初に谷口先生にお伺いいたします。
先生は、平成の政治改革で中心的な役割を果たされた佐々木毅先生の東京大学における後継者であられます。また、御自身も平成の政治改革に関する御著書をお書きになられています。
そこでお伺いいたしますが、政治資金に関して、平成の政治改革の意義と、そこで積み残された課題は何だったのか。そして、今回の各党の案で、その課題はどう解決されているのか、あるいは解決されていないのか。その点、総論的な話ですが、簡潔に教えてください。お願いいたします。
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私、政治改革を進めるには大きなエネルギーが必要だと思っています。国民を巻き込んだ大きなうねりをつくっていくためにも、是非とも本日の質疑で先生方からまた御助言いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
早速、質問に移ります。
まず、最初に谷口先生にお伺いいたします。
先生は、平成の政治改革で中心的な役割を果たされた佐々木毅先生の東京大学における後継者であられます。また、御自身も平成の政治改革に関する御著書をお書きになられています。
そこでお伺いいたしますが、政治資金に関して、平成の政治改革の意義と、そこで積み残された課題は何だったのか。そして、今回の各党の案で、その課題はどう解決されているのか、あるいは解決されていないのか。その点、総論的な話ですが、簡潔に教えてください。お願いいたします。
谷
谷口将紀#25
○谷口参考人 御質問ありがとうございます。
平成の政治改革の一大コンセプトは、候補者個人の政治から政党、政策本位の政治。そのコンセプトの下に選挙制度改革が行われ、併せて政治資金制度改革も行われたわけであります。
今般の一連の問題は、そうでありながらも政党のガバナンスが今なお不十分であるということが示されたものでございますが、ただ、今国会の短期日におきましてそれを全て一掃するというのはなかなか難しいということもありまして、取りあえずは事件の再発防止に今国会は集中をされ、しかし、ただ、それで十分となさらずに、政党政治の立て直しというところまで展望を示していただきたいというふうに申し上げている次第でございます。
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今般の一連の問題は、そうでありながらも政党のガバナンスが今なお不十分であるということが示されたものでございますが、ただ、今国会の短期日におきましてそれを全て一掃するというのはなかなか難しいということもありまして、取りあえずは事件の再発防止に今国会は集中をされ、しかし、ただ、それで十分となさらずに、政党政治の立て直しというところまで展望を示していただきたいというふうに申し上げている次第でございます。
太
太栄志#26
○太委員 ありがとうございます。
それでは、次に成田先生にお伺いいたします。
令和の政治改革の審議の進め方といいますか、落としどころですね、その点に関して先生にお伺いします。
まだこの委員会での審議というのは始まったばかりですが、今回提出されています各党の案は隔たりが大きく、かつ、単独で法案を成立させることのできる会派もありません。そうすると、全ての法案が不成立となり、結局何も実現しないという事態も懸念されます。
そういう事態は何としても避けなければならないというふうに思っておりますが、成田先生は、まさに平成の政治改革において、総理大臣首席補佐官として細川総理を助けられて、あの困難な状況の中で政治改革を実現に導かれました。
そこで、今の、令和の政治改革を実現に導く何かいい知恵はないものか、御経験からアドバイスがありましたら是非とも教えてください。お願いいたします。
この発言だけを見る →それでは、次に成田先生にお伺いいたします。
令和の政治改革の審議の進め方といいますか、落としどころですね、その点に関して先生にお伺いします。
まだこの委員会での審議というのは始まったばかりですが、今回提出されています各党の案は隔たりが大きく、かつ、単独で法案を成立させることのできる会派もありません。そうすると、全ての法案が不成立となり、結局何も実現しないという事態も懸念されます。
そういう事態は何としても避けなければならないというふうに思っておりますが、成田先生は、まさに平成の政治改革において、総理大臣首席補佐官として細川総理を助けられて、あの困難な状況の中で政治改革を実現に導かれました。
そこで、今の、令和の政治改革を実現に導く何かいい知恵はないものか、御経験からアドバイスがありましたら是非とも教えてください。お願いいたします。
成
成田憲彦#27
○成田参考人 お答え申し上げます。
大変恐縮するお言葉をいただきましたが、平成の政治改革を実現したのは、細川総理を始め、当時の連立の先生方のみならず、自民党の河野総裁を始め、自民党の多くの先生方の英知と努力と熱意によって実現されたものでございまして、私はちょっとそのお手伝いをさせていただいたというだけでございます。
やはり、平成の政治改革を参考として幾つか申し上げられることがあるかと思いますけれども、先ほど、平成の政治改革は非常に長期に、時間をかけて行われたということを申し上げました。それで、それと同時に、政治資金問題も、今国会ということで簡単に片づけられる問題ではないので、長期にロードマップを立ててやるべきだということを申し上げましたが、もう一つ、平成の政治改革の教訓としては、有識者会議とか選挙制度審議会とか、外部の専門家の助言をいただきまして、それを生かして政治改革を実現したということがございます。
それで、今回の、令和の政治改革におきましても、先ほど来話が出ておりますが、再発防止ということで、できることを今国会で成立させるということがありますが、同時に、長期間かけて政治資金問題を解決していくべきだ、こういう意見もございましたので、そのために、三十年間開かれていない選挙制度審議会、選挙制度審議会と言っておりますが、担当としては選挙制度と政治資金制度がございますので、この選挙制度審議会、第九次になりますが、これを発足させて、そこで公正な議論をしてもらいまして、それによって長期的な改革案を検討していくということが、各党合意で改革を成し遂げていく一つの方策になるのではないかと思います。
また、政治改革だけをやっておいて国政を停滞させるわけにはいきませんから、ダブルトラックにしまして、政治改革の議論はやるけれども、同時に国政の課題は停滞させることなく進めていくということをやって、選挙制度審議会の答申などを生かして、最終的に政治資金制度の問題の改革を図っていくというのが、恐らく合意に達し得る一つのやり方ではないかと思いますので、御参考までに申し上げさせていただきました。
この発言だけを見る →大変恐縮するお言葉をいただきましたが、平成の政治改革を実現したのは、細川総理を始め、当時の連立の先生方のみならず、自民党の河野総裁を始め、自民党の多くの先生方の英知と努力と熱意によって実現されたものでございまして、私はちょっとそのお手伝いをさせていただいたというだけでございます。
やはり、平成の政治改革を参考として幾つか申し上げられることがあるかと思いますけれども、先ほど、平成の政治改革は非常に長期に、時間をかけて行われたということを申し上げました。それで、それと同時に、政治資金問題も、今国会ということで簡単に片づけられる問題ではないので、長期にロードマップを立ててやるべきだということを申し上げましたが、もう一つ、平成の政治改革の教訓としては、有識者会議とか選挙制度審議会とか、外部の専門家の助言をいただきまして、それを生かして政治改革を実現したということがございます。
それで、今回の、令和の政治改革におきましても、先ほど来話が出ておりますが、再発防止ということで、できることを今国会で成立させるということがありますが、同時に、長期間かけて政治資金問題を解決していくべきだ、こういう意見もございましたので、そのために、三十年間開かれていない選挙制度審議会、選挙制度審議会と言っておりますが、担当としては選挙制度と政治資金制度がございますので、この選挙制度審議会、第九次になりますが、これを発足させて、そこで公正な議論をしてもらいまして、それによって長期的な改革案を検討していくということが、各党合意で改革を成し遂げていく一つの方策になるのではないかと思います。
また、政治改革だけをやっておいて国政を停滞させるわけにはいきませんから、ダブルトラックにしまして、政治改革の議論はやるけれども、同時に国政の課題は停滞させることなく進めていくということをやって、選挙制度審議会の答申などを生かして、最終的に政治資金制度の問題の改革を図っていくというのが、恐らく合意に達し得る一つのやり方ではないかと思いますので、御参考までに申し上げさせていただきました。
太
太栄志#28
○太委員 成田先生、本当にありがとうございます。全く想定していませんでしたが、具体的な、有識者の助言をいただけるような選挙制度審議会の設置ということを御提案いただきまして、ありがとうございます。
もちろん、今国会で実現させることは実現していく、一方で長期的な視点を持ちながらこういった審議会を設けてということで、しかも、先生おっしゃった、これも大事なポイントだと思います、政治改革も大事です、ですけれども、政治の停滞を招かないためにもこういった審議会ということなんです。
ここでお伺いしたいんですが、谷口先生、ほかの参考人の先生方にもお伺いさせてください。
今、成田先生から御提案がありました。今後の進め方ということも含めてなんですが、有識者からの助言をいただくための選挙制度審議会、今度は第九次になるんでしょうか、こういった審議会を設けて審議を進めていく、この点に関して、先生、先ほども、ロードマップを持って、長期的な視点も大事だということをおっしゃられましたが、この点に関して御見解を教えてください。
この発言だけを見る →もちろん、今国会で実現させることは実現していく、一方で長期的な視点を持ちながらこういった審議会を設けてということで、しかも、先生おっしゃった、これも大事なポイントだと思います、政治改革も大事です、ですけれども、政治の停滞を招かないためにもこういった審議会ということなんです。
ここでお伺いしたいんですが、谷口先生、ほかの参考人の先生方にもお伺いさせてください。
今、成田先生から御提案がありました。今後の進め方ということも含めてなんですが、有識者からの助言をいただくための選挙制度審議会、今度は第九次になるんでしょうか、こういった審議会を設けて審議を進めていく、この点に関して、先生、先ほども、ロードマップを持って、長期的な視点も大事だということをおっしゃられましたが、この点に関して御見解を教えてください。
谷
谷口将紀#29
○谷口参考人 御質問ありがとうございます。
九次審いかんというお尋ねでございますが、その前に、一つ言葉を補っておきたいと思います。と申しますのは、先ほど来二段階方式というのが議題になっておりますが、私が申し上げておりますのは、今国会においても、中長期的なビジョンに対してはロードマップまで描いてくださいということであって、二段階目は決して先送りではないということは強く申し上げておきたいと思います。ですので、もしこの九次審なるものが組織をされたとしても、それが単なる先送り、すなわち七次審までのような、結果が出ないというようなことであれば、これは何の意味もないものであります。
ですので、先生方におかれましても、九次審を設置した場合においても、それがどういう結論を得て、それによって何をすべきかというところまで含めるのであれば、九次審の設置というのもあり得るかと思います。
しかしながら、正直申し上げまして、政治改革に対するアイデアというものは、この三十年間、既に出尽くしていると言っても過言ではないと思います。すべきかすべきでないか、やるかやらないかという議論に達しているのではないかというふうに思われますので、中長期的な部分という課題というのもありますけれども、その間に先生方がおできになることは山ほどあるというふうに御期待を申しておる次第でございます。
この発言だけを見る →九次審いかんというお尋ねでございますが、その前に、一つ言葉を補っておきたいと思います。と申しますのは、先ほど来二段階方式というのが議題になっておりますが、私が申し上げておりますのは、今国会においても、中長期的なビジョンに対してはロードマップまで描いてくださいということであって、二段階目は決して先送りではないということは強く申し上げておきたいと思います。ですので、もしこの九次審なるものが組織をされたとしても、それが単なる先送り、すなわち七次審までのような、結果が出ないというようなことであれば、これは何の意味もないものであります。
ですので、先生方におかれましても、九次審を設置した場合においても、それがどういう結論を得て、それによって何をすべきかというところまで含めるのであれば、九次審の設置というのもあり得るかと思います。
しかしながら、正直申し上げまして、政治改革に対するアイデアというものは、この三十年間、既に出尽くしていると言っても過言ではないと思います。すべきかすべきでないか、やるかやらないかという議論に達しているのではないかというふうに思われますので、中長期的な部分という課題というのもありますけれども、その間に先生方がおできになることは山ほどあるというふうに御期待を申しておる次第でございます。