農林水産委員会

2024-03-26 衆議院 全54発言

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会議録情報#0
令和六年三月二十六日(火曜日)
    午後三時四十五分開議
 出席委員
   委員長 野中  厚君
   理事 伊東 良孝君 理事 小島 敏文君
   理事 古川  康君 理事 山口  壯君
   理事 近藤 和也君 理事 野間  健君
   理事 池畑浩太朗君 理事 角田 秀穂君
      東  国幹君    五十嵐 清君
      上田 英俊君    加藤 竜祥君
      神田 憲次君    小寺 裕雄君
      高鳥 修一君    橘 慶一郎君
      中川 郁子君    西野 太亮君
      細田 健一君    堀井  学君
      宮下 一郎君    保岡 宏武君
      簗  和生君    山口  晋君
      梅谷  守君    金子 恵美君
      神谷  裕君    緑川 貴士君
      山田 勝彦君    渡辺  創君
      一谷勇一郎君    掘井 健智君
      稲津  久君    山崎 正恭君
      田村 貴昭君    長友 慎治君
      北神 圭朗君
    …………………………………
   農林水産大臣       坂本 哲志君
   農林水産副大臣      武村 展英君
   農林水産大臣政務官    舞立 昇治君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           安彦 広斉君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         杉中  淳君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         宮浦 浩司君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           安岡 澄人君
   政府参考人
   (農林水産省農産局長)  平形 雄策君
   政府参考人
   (農林水産省畜産局長)  渡邉 洋一君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  村井 正親君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            長井 俊彦君
   農林水産委員会専門員   飯野 伸夫君
    ―――――――――――――
三月二十六日
 食料・農業・農村基本法の一部を改正する法律案(内閣提出第二六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 食料・農業・農村基本法の一部を改正する法律案(内閣提出第二六号)
     ――――◇―――――
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野中厚#1
○野中委員長 これより会議を開きます。
 ただいま付託になりました内閣提出、食料・農業・農村基本法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより趣旨の説明を聴取いたします。農林水産大臣坂本哲志君。
    ―――――――――――――
 食料・農業・農村基本法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
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坂本哲志#2
○坂本国務大臣 食料・農業・農村基本法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
 我が国の食料・農業・農村施策の基本的な方針を定める食料・農業・農村基本法については、制定から四半世紀が経過する中で、世界的な食料需給の変動、地球温暖化の進行、我が国の人口の減少などの食料、農業、農村をめぐる情勢の変化が生じ、その制定時の前提が大きく変化しております。
 このため、こうした変化を踏まえて食料・農業・農村施策を講ずることができるよう、基本理念を見直すとともに、関連する基本的施策等を定める必要があることから、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。
 第一に、食料安全保障の抜本的な強化についてであります。
 食料安全保障について食料の安定供給に加えて国民一人一人の食料の入手の観点を含むものとして定義し、その確保を基本理念に位置づけます。この考え方に基づき、国内農業生産の増大を基本とし、農業生産の基盤等の食料供給能力の確保の重要性、生産から加工、流通、消費に至る食料システムの関係者の連携などを位置づけます。その上で、国内農産物、農業資材の安定的な輸入の確保、食料の円滑な入手の確保、輸出の促進、価格形成における合理的な費用の考慮などの基本的施策を講ずることとしております。
 第二に、環境と調和の取れた産業への転換についてであります。
 食料供給が環境に負荷を与えている側面があることに着目し、環境と調和の取れた食料システムの確立が図られなければならない旨を基本理念に位置づけ、この考え方に基づき、農業生産活動、食品産業の事業活動等における環境への負荷の低減の促進などの基本的施策を講ずることとしております。
 第三に、生産水準の維持発展と地域コミュニティーの維持についてであります。
 我が国全体の人口減少に伴い農業者、農村人口が減少することが見込まれる中においても、農業の持続的な発展と農村の振興を図っていくことができるよう、農業法人の経営基盤の強化、先端的な技術を活用した生産性の向上、農業経営の支援を行う事業者の事業活動の促進、農村関係人口の増加に資する産業振興、農地の保全に資する共同活動の促進などの基本的施策を充実しております。
 以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願いを申し上げます。
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野中厚#3
○野中委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
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野中厚#4
○野中委員長 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房総括審議官杉中淳君、大臣官房総括審議官宮浦浩司君、消費・安全局長安岡澄人君、農産局長平形雄策君、畜産局長渡邉洋一君、経営局長村井正親君、農村振興局長長井俊彦君、文部科学省大臣官房審議官安彦広斉君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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野中厚#5
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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野中厚#6
○野中委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。伊東良孝君。
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伊東良孝#7
○伊東(良)委員 御苦労さまでございます。いま少し前まで衆議院の本会議で、総理大臣また坂本農水大臣から様々御答弁を聞いていたところであります。また今も、大臣から提案理由、趣旨の説明があったところでありますので、順次質問をさせていただきたいと思います。
 我が国の農政の憲法とも言われる食料・農業・農村基本法は、制定から二十五年を経過いたしました。この間、我が国の食と農をめぐる情勢は劇的に変化をしてきたわけであります。基本法を時代にふさわしいものへと改正し、現実を見据えた責任ある農政を展開していかなければなりません。
 このような観点で質問をさせていただきたいと思いますが、食料の安定供給は言うまでもなく国家の重要な責務であります。ロシアのウクライナ侵略に端を発した小麦、飼料、肥料などの高騰による国民経済の混乱は、政府により強力な対策が重層的にこれまでも行われてまいりましたが、私も食料安全保障における国家の役割について認識を新たにしたところであります。
 今回の改正では、食料安定供給について安定的な輸入の確保という考え方が加わっているところでありますが、引き続き農業生産を増大することが食料供給の基本である、このように考えるものであります。
 この農業生産の増大を基本とするという従来の方針に政府として変わりはないのか、改めてその確認をするとともに、農業生産の増大を基本としながらも安定的な輸入の確保を規定した、その趣旨についてもお伺いをするものであります。
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坂本哲志#8
○坂本国務大臣 世界の食料需給が不安定化している中で、将来にわたる食料の安定供給を図るためには、過度に輸入に依存している麦、大豆、飼料作物等の国内生産の拡大を進めるなど、国内で生産できるものはできる限り国内で生産することが重要だというふうに考えております。
 その上で、現在の消費に合わせた生産を国内で全て図ろうと思うなら、国内農地の約三倍が必要であるという試算もありまして、どうしても自給できないものについては輸入による食料供給も不可欠です。
 また、昨今の情勢を考えますと、必要な食料や肥料、飼料などの農業資材をいつでも安価に輸入できる時代ではなくなっており、食料安全保障の確保の観点から、安定的な輸入は重要であるというふうに考えております。
 このため、今般の基本法改正案では、国内の農業生産の増大を図ることを基本としつつ、安定的な輸入の確保を図ることを新たに位置づけたところであります。
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伊東良孝#9
○伊東(良)委員 それでは、農産物の価格形成についてお伺いします。これも本会議でたくさんの議論がなされたところであります。
 農業の現場では、長期的に生産資材や人件費等の高騰が続く中でありましても、例えば、生産性の向上、ブランド化等による付加価値の向上など、様々な努力が行われております。こうした努力を見るにつけ、また、食料システムを持続可能なものとするためにも、価格形成の新たな仕組みが必要と考えますが、こうした価格形成を今後どのように実現をしていくのか、お考えをお聞きしたいと思います。
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坂本哲志#10
○坂本国務大臣 農産物や食品の価格につきましては、需給事情や品質評価によって決まることが基本であるというふうに考えております。
 他方、近年、資材価格の高騰は生産から加工、流通、小売、消費等の各段階に幅広く影響が及んでおりまして、食料の持続的な供給を行っていくためには、食料システムの各段階で持続的な供給に要する合理的な費用が考慮されるようにしなければならないというふうに考えております。
 このため、農林水産省では、食料システムの関係者が一堂に集まる協議会を昨年八月に発足させまして、費用の考慮が行われる仕組みの構築に向けて協議を進めているところです。今後、基本法に基づく具体的な仕組みづくりについて、法制化も視野に検討してまいりたいというふうに思っております。
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伊東良孝#11
○伊東(良)委員 ここでは、アンケートが取られた結果が出ておりました。大規模経営をされている農業法人協会の会員企業への調査によりますと、燃油、肥料、飼料価格は前の年に比べて九八%の企業が高騰、値上がりしたと回答をしております。また、コストの高騰を価格に転嫁できないという企業が九六%を占めております。
 これらの実態を消費者にもやはり理解してもらうということが重要だと思いますが、今後の実効ある取組について、この価格形成についてお聞きしたいというふうに思います。
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宮浦浩司#12
○宮浦政府参考人 お答えいたします。
 価格形成に関する理解醸成についてでございますが、生産資材ですとか原材料のコスト高騰の背景などを消費者にも正確に認識していただくために、昨年七月からフェアプライスプロジェクトを開始しております。
 この中では、生産者自身がコスト高騰の窮状を現場から訴えるなどのインターネット動画、あるいは、夏休みなどを活用した親子での酪農現場での餌やり体験などの体験学習イベント、さらには、食品の値上げなどの背景を分かりやすく伝えるなどの動画コンテンツ、こういったものを作成いたしまして取組を進めてございます。生産、流通に関わる実態ですとか背景を消費者にも分かりやすく伝えるための広報を行っているところでございます。
 今後とも、農業などの現場の状況を正確に伝えて、コスト高騰などを踏まえた価格形成に関して、消費者を始めといたします関係者の理解醸成を図ってまいりたいと考えているところでございます。
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伊東良孝#13
○伊東(良)委員 価格形成をしっかりすることによって農業従事者の所得向上につながる、こう思うわけであります。
 先ほどの本会議でも、また、これまでの農水委員会あるいは予算委員会でもしばしば中心になって出てきておりましたのが、食料自給率についてであります。現行の基本法では、食料・農業・農村基本計画の中で自給率の目標を定め、その向上について規定をしているわけであります。
 一方で、基本法を制定した平成十一年の自給率はカロリーベースで四〇%でありましたが、令和四年には三八%と減少し、伸び悩んでいるわけであります。これは、私が初当選した十五年前の民主党政権になっても、一%ずつ自給率を伸ばしていくんだという目標で行われていたわけでありますけれども、なかなか伸び悩んでいるわけであります。
 自給率の向上が進まない要因とともに、これまでも様々な取組をされてきたことは承知をしているところでありますけれども、この法改正を機に、実効力ある向上策についてどのように進めていくつもりなのか、農水省の考え方をお聞きしたいというふうに思います。
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杉中淳#14
○杉中政府参考人 お答えいたします。
 食料自給率は、国内で生産される食料が国内消費をどの程度充足しているかを示す指標であり、引き続き重要であるというふうに考えております。
 基本法制定以降の食料自給率は、御指摘があったように四〇%から三八%前後へと微減をしております。食料自給率を引き下げた要因について見てみますと、輸入依存度が高い飼料を多く使用する畜産物の消費が増加する、国内で自給可能な米、野菜、魚介類の消費量が減少するなど、消費面での変化が主な要因となっております。
 食料自給率の変化につきましては様々な要因が関係をしておりますけれども、最も大切なことは、国内生産を一層増大することにより、輸入に過度に依存している状況を改善し、食料安全保障の確保を図ることだと考えております。
 このため、麦、大豆、飼料作物や加工原料用野菜などの輸入依存度の高い品目の国産転換の推進や、米粉の特徴を生かした新商品開発などによる利用拡大や、米の輸出促進等による米の消費拡大、販売促進を図っていきたいと考えております。
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伊東良孝#15
○伊東(良)委員 前々からよく言われているように、カロリーベースでありますから、カロリーだけを上げるつもりになれば、芋やカボチャや炭水化物をどんどん作ればいいじゃないかという話を、極端な話、しているのを聞くわけであります。
 しかし、日本の国の畜産物、特に肉類に関して言えば、この餌、飼料はほとんどが海外からの輸入品であるものでありますから、これは国産の自給率としてはカウントされないということになるわけであります。
 特に、畜産物を見てみますと、牛肉が前年比プラス一%の三六%の自給率であります。豚肉は、これまた近年一%前年より増えて五〇%、鳥肉は六六%の自給率であります。これは前年比二%のアップであります。肉類の自給率は一%ずつ毎年向上しておりまして、令和元年五二%、令和二年も五三%と連続して上昇をしているところであります。
 輸入飼料から国産の自給飼料への転換が一部進められてきた結果であると思われますけれども、これを含めても、更なる取組について大胆に行っていかなければ、自給率の向上ということには、なかなかなってこないというふうに思うわけであります。
 この点、自給率の向上に向けて、もう少し力強い、根本的なるその原因を把握しつつ、向上策についてお伺いするものであります。
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渡邉洋一#16
○渡邉政府参考人 お答えをいたします。
 農林水産省といたしましては、持続的な畜産を実現するためには、国内の飼料生産基盤に立脚した生産に転換することが重要と考えてございます。
 このため、畜産農家と飼料作物を生産する耕種農家との連携ですとか、コントラクターなど飼料生産組織の運営強化などの取組を支援をしてございまして、国産飼料の生産、利用の拡大を推進してまいります。
 例えば、北海道の酪農の主産地では、国の事業で作業機械を導入をして、飼料の生産、調製だけでなく、乳牛への給餌作業も農家に代わって行って酪農家の労働負担を減らしているTMRセンターもございまして、こうした優れた事例を広めていくことが重要と考えてございます。
 また、令和六年度中に市町村が策定する地域計画の中に、耕畜連携ですとか、飼料生産の外部化、輪作による合理的な農地利用など、地域に適した飼料生産を位置づけて、飼料産地づくりを進めていきたいと考えてございます。
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伊東良孝#17
○伊東(良)委員 それでは次の質問に入りますが、今回の改正案の中で、多様な農業者について議論があるところでありますけれども、効率的かつ安定的な農業経営を育成、確保し、これが相当部分を占める農業構造を実現すると規定した上で、さらに、多様な農業者について新たな位置づけをしているということであります。
 一方、生産現場では、担い手だけでは引き受け切れない農地が出てきている中で、この多様な農業者を位置づけた背景についてお伺いをいたします。
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杉中淳#18
○杉中政府参考人 お答えいたします。
 現行基本法におきましては、効率的かつ安定的な農業経営、いわゆる担い手の育成、確保を図ってきたところでございます。今回の基本法改正においてもこの考え方に変わりはございません。
 一方、今後、我が国全体の人口減少に伴い、担い手の減少のみならず、それ以外の多様な農業者についても急速に減少することが見込まれます。
 こうした状況の中で、食料の安定供給を図るためには、担い手への農地集積を進めつつ、担い手だけでは管理できない農地が出てきている中で、担い手以外の多様な農業者についても、自らの農地は生産を通じて保全管理を行うとともに、世代交代などにより適切な管理が難しくなる場合には、管理できる方々に円滑に承継していくことが重要と考えております。
 このため、多様な農業者が地域における協議に基づき農地の保全を行っていく役割を基本法改正案において新たに位置づけたところでございます。
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伊東良孝#19
○伊東(良)委員 次に、農村の活性化について伺いますが、農村は人口減少が大変厳しい状況にあります。集落の戸数が十戸を下回ると、草刈り、泥上げといった共同活動が急激に低下すると言われております。そういった分析もあります。
 農村の水利施設の維持などのほかにも、農業の基盤たる農村を守っていくために、本会議の場でも出ておりましたけれども、地域の小中学校、保育所、高齢者福祉施設などの生活基盤、このほかに商店、その他もありましょう、そういった生活基盤など、農村を維持することが極めて重要であります。
 農村に人を呼び込むなど農村の活性化が不可欠と考えるわけでありますけれども、これまでの取組に加え、具体的に今後どのように対応していくのかお尋ねいたします。
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長井俊彦#20
○長井政府参考人 お答えいたします。
 農村では、人口の減少、高齢化の進行等によりまして、農業水利施設でありますとか地域コミュニティーの維持等に支障が生じつつあると認識しておりまして、こうした現状を踏まえ、農村におきまして農業生産活動が持続的に営まれていくよう、多様な人材を呼び込みながら農村の活性化を推進していくことが必要であると考えております。
 このため、仕事づくりに向けまして農泊でありますとか六次産業化、農福連携等の農山漁村発イノベーションの取組の推進、暮らしづくりに向けまして農村RMOの形成、活力の創出に向けまして社会貢献活動を行う企業と地域との連携促進や地域づくり人材の育成、農村における持続的な土地利用のための中山間地域等における地域の話合いや農地の粗放的利用等の促進等によりまして、農村の活性化を図ることとしております。
 また、農業水利施設につきましては、末端施設の管理作業の省力化に資する整備の推進、草刈り、泥上げ等の集落の共同活動を継続するための非農業者、非農業団体の参加の促進等によりまして、農村における生産活動を支えてまいります。
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伊東良孝#21
○伊東(良)委員 農村人口が減少する中で、生産現場の関係団体の連携も必要と考えます。今回の改正案では、関係団体の役割が新たに規定されておりますけれども、その趣旨及び団体に何を期待しているのかお伺いするものであります。
 また、時間がないのでもう一問だけこれにくっつけたいと思いますけれども、外国人材の採用が、農業分野を始め特定技能十二分野で増えてきております。また、今回、育成就労という新しい制度が始まりましたが、これまでの実績を見ますと、ベトナム、ネパール、ミャンマー等からの人材が人手不足の農業を支えていることが分かります。今後の受入れ企業側、また働く外国人の要望など、マッチングがより重要になると思います。
 新しい外国人人材活用制度の中で、どのように農水省としてこの労働力確保を図っていくのか、お伺いしたいと思います。
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杉中淳#22
○杉中政府参考人 私の方から、関係団体の役割について答弁をさせていただきます。
 今回の基本法改正法案におきましては、食料システムの役割を明確化いたしまして、食料システムの関係者により合理的な費用が考慮されるようにしなければならないこと、また、食料システム全体で環境への負荷の低減が図られなければならないことを位置づけたほか、輸出の拡大のために、農産物の生産から販売までの各段階が一体となった取組を推進することといったような内容を盛り込んで、充実させているところでございます。
 こういった基本理念の実現のための取組は、個々の農業者や食品産業事業者のみでは対応が困難であることから、関係団体の役割が重要であると考えております。
 具体的には、合理的な価格の形成や、食料システム全体での環境との調和の実現のため、食料システムの各段階の団体が協力して、合理的なコストや環境負荷低減の取組などについての理解醸成、明確化を図ること、農産物の更なる輸出促進のため、生産、加工、流通の団体が連携し、海外の規制に対応した産地を形成することなど、様々な役割が期待されております。
 このため、今回の基本法改正法案におきまして、食料、農業、農村に関する団体の行う活動が基本理念の実現に重要な役割を果たすため、その活動に積極的に取り組むことを団体の努力規定として明記したところであり、それぞれの団体の構成員の利益に資するよう、積極的な活動を展開することを期待しております。
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村井正親#23
○村井政府参考人 外国人材の関係について答弁させていただきます。
 農村部の人口減少等が進行する中、外国人材を含め、農業現場における労働力確保は重要であり、特に外国人材の確保に当たっては、御指摘あったとおり、海外で働く意向のある外国人材に日本の農業現場に関心を持っていただくことが重要です。
 このため、国内外での技能試験の実施、海外の教育機関と連携をして、日本の農業経営体も参加をした形で現地説明会あるいは相談会の実施、こういったことを支援をしております。また、日本での就労意欲の促進や、日本の農業経営体との交流機会の創出に取り組んでいるところでございます。
 引き続き、外国人材の適正かつ円滑な受入れと働きやすい環境整備に取り組み、農業現場における労働力の確保に努めてまいりたいと考えております。
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伊東良孝#24
○伊東(良)委員 終わります。
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野中厚#25
○野中委員長 次に、簗和生君。
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簗和生#26
○簗委員 自由民主党の簗和生でございます。
 本日は質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 この法律は四半世紀を経ての改正ということでございまして、基本理念として、目的規定の第一条に、食料安全保障の確保ということがしっかりと規定をされたということが一番大きなところだと思います。
 この二十五年間、食料、農業、農村を取り巻く環境は変化をして、そして課題が顕在化してきました。そうしたものにしっかりと対応する法律とするべく、しっかりと審議をして成立に導いていただきたい、そういうふうに思っております。
 その中で理念、そして基本的方向性というものを定めるこの法律ですけれども、これをしっかり実効のあるものにしていくということが一番重要だというふうに思っています。つまり、具体の施策というものがこれから問われることになるわけですけれども、そういう観点から詳細を伺ってまいりたいというふうに思います。
 特に、私は消費という点が重要だと思いますので、先にこの消費の点について話をしていきたいと思います。
 食料安全保障の確保が国民の安定した食料消費を実現するのと同時に、国民の食料消費の在り方が、需要に応じた生産による適正な価格形成等を通じて農産物の自給率を高め、食料安全保障の強化をもたらす、そういう側面もあります。
 そこでまずお伺いしたいのが、今回、消費者の役割規定というもの、これに、食料の持続的な供給に資するものの選択に努めることによって、食料の持続的な供給に寄与するものとするという旨が明記をされました。この消費者の役割規定を実効性あるものにするための具体的施策について、見解を伺いたいというふうに思います。
 政府は、国民への情報提供というものにとどまらず、国民の理解醸成、消費行動の変容をもたらす取組を強化していく必要があると考えていますけれども、これまでの取組の成果等を踏まえ、農林水産省の今後の施策についてどのように展開をしていくのか、伺います。
 また、特に食育について、学校教育段階にとどまらない、消費者全体へのものとしてもその必要性が議論されてきているところでありますけれども、今後のかかる取組について、農林水産省の見解を併せて伺いたいと思います。
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安岡澄人#27
○安岡政府参考人 お答えいたします。
 改正法案では、委員御指摘のとおり、消費者の役割として、食料、農業、農村に関する理解を深めるとともに、食料の消費に際して、環境への負荷の低減など、食料の持続的な供給に資するものの選択に努めることにより、食料の持続的な供給に寄与することとしているところでございます。
 そのため、農林水産省では、食や農林水産業に対する理解を深める食育を推進するとともに、環境負荷の低減の取組の見える化などにより、国民理解の醸成と消費行動の変容に取り組むこととしているところでございます。
 特に、食育の観点からは、給食における地場産物の活用など学校での食育を進めるとともに、生産現場の実態を知ることができる農林漁業体験の提供を支援するほか、まさに消費者である大人の理解を進めるためということで、食品企業など民間による食育活動なども更に進めることとしているところでございます。
 引き続き、民間などとも連携、協働して、家庭、学校、そして地域など、様々な場面において幅広い世代に対する食育を進め、食や農林水産業に関する理解増進を図ってまいります。
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簗和生#28
○簗委員 それでは、学校教育段階の食育ということで、今日は文科省にも来てもらっていますので、質問していきたいというふうに思います。
 食育基本法がありますけれども、こちらも制定からもう二十年を迎える状況にありますが、食料安全保障という文言は、その法律の中には一切文言がありません。という中で、今回、この食料・農業・農村基本法の改正を受けて、先ほど私が申し上げた消費者の役割規定というものも改正された。これを受けて、学校教育段階において今後食育をどのように推進をしていくのか、文科省に見解を伺いたいと思います。
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安彦広斉#29
○安彦政府参考人 お答え申し上げます。
 食は人間が生きていく上での基本的な営みの一つでありまして、子供たちに対して食に対する正しい理解や適切な判断力等を身につけさせる観点から、各教科において、それぞれの特質に応じて食育を進めることが重要でございます。
 委員御指摘の食料安全保障や消費者の役割に関しまして、学習指導要領におきましては、例えば、小学校第五学年の社会科におきまして、我が国の食料生産は、自然条件を生かして営まれていることや、国民の食料を確保する重要な役割を果たしていることを理解すること、また、生産物の種類や分布、生産量の変化、輸入など外国との関わりなどに着目して、食料生産の概要を捉え、食料生産が国民生活に果たす役割を考え、表現すること、その際に、消費者や生産者の立場などから多角的に考え、これからの農業などの発展について、自分の考えをまとめることができるよう配慮することなどが示されております。
 また、高校段階では、政治・経済におきまして、食料の安定供給の確保と持続可能な農業構造の実現について示されているほか、学習指導要領の解説でも食料安全保障について触れられており、各学校において指導が行われているところでございます。
 今後につきまして、文部科学省としましては、これまで発達段階に応じた食育教材を作成してきておりますが、令和六年度予算案におきましても食育教材を改定するための予算を計上しておりまして、この食育教材の食料安全保障等の観点を踏まえた記述の充実を図るなど、学校教育における食育の一層の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
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