経済産業委員会

2024-06-06 参議院 全218発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
令和六年六月六日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月四日
    辞任         補欠選任
     越智 俊之君     石井 準一君
     小林 一大君     関口 昌一君
 六月五日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     越智 俊之君
     関口 昌一君     小林 一大君
     辻元 清美君     石橋 通宏君
 六月六日
    辞任         補欠選任
     浅尾慶一郎君     加藤 明良君
     石橋 通宏君     辻元 清美君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         森本 真治君
    理 事
                青山 繁晴君
                中田  宏君
                長峯  誠君
                古賀 之士君
                東   徹君
    委 員
                浅尾慶一郎君
                越智 俊之君
                加藤 明良君
                小林 一大君
                上月 良祐君
                丸川 珠代君
                渡辺 猛之君
                石橋 通宏君
                辻元 清美君
                村田 享子君
                里見 隆治君
                三浦 信祐君
                石井  章君
                礒崎 哲史君
                岩渕  友君
                平山佐知子君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣)     自見はなこ君
   政府特別補佐人
       公正取引委員会
       委員長      古谷 一之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山田 千秀君
   政府参考人
       内閣官房デジタ
       ル市場競争本部
       事務局次長    成田 達治君
       公正取引委員会
       事務総局官房審
       議官       塚田 益徳君
       公正取引委員会
       事務総局経済取
       引局長      岩成 博夫君
       公正取引委員会
       事務総局審査局
       長        大胡  勝君
       こども家庭庁長
       官官房審議官   黒瀬 敏文君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    斎須 朋之君
       経済産業省大臣
       官房審議官    牛山 智弘君
       経済産業省商務
       情報政策局長   野原  諭君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○スマートフォンにおいて利用される特定ソフト
 ウェアに係る競争の促進に関する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ─────────────
この発言だけを見る →
森本真治#1
○委員長(森本真治君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、辻元清美君が委員を辞任され、その補欠として石橋通宏君が選任されました。
    ─────────────
この発言だけを見る →
森本真治#2
○委員長(森本真治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房デジタル市場競争本部事務局次長成田達治君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
森本真治#3
○委員長(森本真治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
この発言だけを見る →
森本真治#4
○委員長(森本真治君) スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →
小林一大#5
○小林一大君 おはようございます。自由民主党の小林でございます。質問の機会をいただき、ありがとうございました。
 早速質問に入らせていただきます。
 本法案は、スマートフォンの基盤となる特定ソフトウェアについて公正かつ自由な競争が行われるよう市場の環境を整備するものだというふうに承知はしております。スマートフォンは今ほぼ全ての国民が持っており、国民生活や経済活動の基盤となっております。それゆえ国民生活や事業者の経済活動に与える影響も極めて大きく、本法案について国会で議論を尽くしてその趣旨を明確にすることは非常に重要だというふうに思います。
 衆議院の経産委員会でも二日間に及ぶ熱心な御議論があったというふうに承知をしていますし、この参議院の経産委員会でも、本法案の重要性を踏まえて、国民、事業者の皆様に分かりやすい議論を引き続き行っていかなければならないというふうに思っています。
 法律は、加えて、成立させるだけじゃなくて、しっかり運用していくことも極めて重要だと思います。本法案が成立した際には、法の運用を担う公正取引委員会を中心に、政府として国民の安心、安全な生活を守りつつ、巨大IT企業に対して適切に対応していく体制の構築も必要だというふうに思いますので、そのような視点から質問をさせていただきたいと思います。
 まず、本法案に至るまでの政府内の検討の状況について伺います。
 政府に設置されたデジタル市場競争会議が昨年六月に取りまとめた最終報告を踏まえて本法案は検討が行われたというふうに承知していますが、デジタル市場競争会議ではどのような議論が過去行われてきたのか、議論の前提として最初に伺います。
この発言だけを見る →
成田達治#6
○政府参考人(成田達治君) お答え申し上げます。
 今御指摘ございましたデジタル市場競争会議及びその下のワーキンググループにおきましては、二〇二一年六月よりモバイル・エコシステムに関する競争評価が開始されまして、御指摘がありましたように二〇二三年六月に最終報告が取りまとめられております。検討の過程におきましては、関係するステークホルダー等からのヒアリング、あるいはアンケート調査結果、それから諸外国政府との意見交換の状況などを踏まえながら、各分野の専門家から成るメンバーに御議論をいただいてきております。
 最終報告におきましては、スマートフォンが国民生活や経済活動の基盤となる中で、スマートフォンの利用に特に必要なモバイルOSやアプリストア等が特定少数の有力な事業者による寡占状態にあり、それらの事業者の競争制限的な行為によりまして公正かつ自由な競争が妨げられているといった認識が示され、それを踏まえながら、それぞれの競争上の懸念に対する対応の方向性等が示されております。
 これを受けまして、昨年六月に閣議決定されました新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画二〇二三改訂版におきまして、少し省略しての引用になりますけれども、モバイルエコシステムについては、デジタル市場競争会議最終報告を踏まえ必要な法制度について検討するとされ、本法案の提出に至っていると、そういう経緯でございます。
この発言だけを見る →
小林一大#7
○小林一大君 ありがとうございます。
 スマホの利用に特に重要なモバイルOS等の特定ソフトウェアが特定少数の有力な事業者による寡占状態となっており、様々な競争上の問題が生じているということが発表されたんだと思います。
 競争上の問題が生じているということですから、競争政策を所管する公正取引委員会においても様々な取組、過去に行われたんだというふうに承知をしていますが、特定ソフトウェアの競争環境を整備するために、公取ではこれまでどのような取組を行ってこられたのか、お伺いをさせていただきます。
この発言だけを見る →
岩成博夫#8
○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。
 公正取引委員会は、これまでも、スマートフォンの特定ソフトウェアをめぐる競争上の問題につきまして、独占禁止法の執行と、それから実態調査等を通じた競争環境の整備の両面で重点的に取り組んできたところでございます。
 独占禁止法の執行としては、アップル社がアプリ事業者の事業活動を制限している疑いがあったということで、独占禁止法の規定に基づいて審査を行いまして、アップル社において改善措置が講じられた事例がございます。それから、実態調査といたしましては、モバイルOSやアプリストア等の市場の状況に関する調査を実施しまして、健全な競争環境の整備を図るためには、独占禁止法の執行による対応を補完する新たな制度整備が有効である旨の提言を行ったところでございます。
 本法案が成立した場合には、この法案の運用を通じまして、スマートフォンの特定ソフトウェアをめぐる競争上の問題について対応していくこととなりますけれども、これまで取り組んできた独占禁止法の執行でありますとか実態調査等を通じた競争環境の整備も含めて、様々な手法を組み合わせて、スマートフォンの特定ソフトウェアをめぐる競争上の問題について一層精力的に取り組んでまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
小林一大#9
○小林一大君 ありがとうございます。
 法執行や実態調査、様々な取組については今御説明をいただきましたけれども、それでは、本法案について議論をしていきたいというふうに思います。
 まず初めに、大臣に対して、この法案の意義、概要について、改めて最初にお伺いをさせていただきます。
この発言だけを見る →
自見はなこ#10
○国務大臣(自見はなこ君) お答えいたします。
 スマートフォンが急速に普及し、国民生活や経済活動の基盤となる中で、スマートフォンの利用に特に必要なアプリストア等の特定ソフトウェアを提供する事業者は少数の有力な事業者に限定され寡占状態となっており、当該事業者の競争制限的な行為によって様々な競争上の問題が生じているところでございます。
 デジタル市場に係る競争制限的な行為に対しましては、これまでも公正取引委員会において独占禁止法に基づく事件審査を行うなど積極的に取り組んでまいりましたが、独占禁止法による個別事案に即した対応では立証活動に著しく長い時間を要するといった課題がございます。
 このような課題に対処するため、本法案は、特定ソフトウェアにつきまして、セキュリティーの確保等を図りつつイノベーションを活性化し、消費者の選択肢の拡大を実現するために、指定した一定規模以上の特定のソフトウェアを提供する事業者に対しまして競争を制限するおそれのある一定の行為の禁止等をあらかじめ定めることにより競争環境を整備するものでございます。
 また、規制が先行する欧州におきましては、今年三月からデジタル市場法が本格的に動き出してございまして、また、米国におきましても、今年三月に、司法省がスマートフォンの独占をめぐる問題に対しましてプラットフォーム事業者を提訴したところでございます。
 こうした動きに我が国が遅れることなく、日米欧三極で足並みをそろえてデジタル分野における公正な競争を確保していくためにも、本法案の整備が急務であると考えてございます。
この発言だけを見る →
小林一大#11
○小林一大君 大臣、ありがとうございました。
 今ほどおっしゃっていただいたとおり、特定ソフトウェアに係る競争上の課題に対して、巨大IT企業であるアップルとかグーグルなどにアプリ事業者が対抗できるようにこの法案が整備されたと理解をさせていただきました。
 他方、消費者、さらに国民に対してはどのような影響があるかという点も重要だというふうに思います。スマホのユーザーや国民に対して、この法案が成立することでどのような利益がもたらされるのか、お伺いをさせていただきます。
この発言だけを見る →
岩成博夫#12
○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。
 先ほど大臣からも答弁ございましたけれども、本法案は、スマートフォンが国民生活及び経済活動の基盤となる中で、スマートフォンの利用に特に必要なアプリストア等の特定ソフトウェアにつきまして、セキュリティーの確保等を図りつつ、競争を通じてイノベーションを活性化し、消費者の選択肢の拡大を実現するために競争環境を整備するものでございます。
 これによりまして、消費者にとっては、例えば、多様なアプリストアでありますとか多様なブラウザ等の提供が進んで消費者の選択の幅が広がること、あるいは、競争が促進されることでより良質で低廉な価格でアプリ等のサービスを利用することが可能になると、そういった効果がもたらされることが期待されるというところでございます。
この発言だけを見る →
小林一大#13
○小林一大君 スマホ利用者へのいろんな影響について御説明をいただき、ありがとうございました。
 今日は経産省も来ていただいておりますけれども、今回の法案の規制の対象となるアプリストアについては、現在、デジタルプラットフォーム取引透明化法においても一定の義務が課されていると承知をしていますが、同法の規制の枠組み及び運用状況について伺います。
この発言だけを見る →
野原諭#14
○政府参考人(野原諭君) 御答弁申し上げます。
 お尋ねのデジタルプラットフォーム取引透明化法でございますが、特定プラットフォーム提供者、大規模なプラットフォーム提供者でございますが、に対しまして、取引条件の情報開示を求める、それから自主的な手続や体制の整備に係る措置を求めるといったことを行った上で、特定プラットフォーム提供者の取組状況を学識経験者、利用事業者の業界団体も交えてモニタリングをしまして、その結果を踏まえた経産大臣の評価を公表し取組の改善につなげていると、それによって特定プラットフォーム提供者と利用事業者との取引の透明性、公正性の向上を図る法律でございます。
 アプリ分野の執行状況についてでございますが、これまで二度、モニタリング結果を踏まえて経産大臣の評価を公表しております。特定プラットフォーム提供者に求められる取組の方向性をここで示してまいりました。これによりまして、例えば、特定プラットフォーム提供者におきまして、取引条件やその変更を分かりやすく説明する取組、それから利用事業者が変更に対応するための期間をより長く確保する取組、それから利用事業者の声を運営の改善に結び付けようとする取組などの改善が見られているところでございます。
この発言だけを見る →
小林一大#15
○小林一大君 今までの取引透明化法の取組もお聞きをしましたが、これに加えて本法案を整備する必要が本当にあるのかというような意見も中にはあろうかと思います。同法の規制と重複するものもあるのではないかと思いますが、その補完関係も含めて御所見をお伺いします。
この発言だけを見る →
岩成博夫#16
○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、本法案の規制対象となる特定ソフトウェアのうちアプリストアにつきましては、デジタルプラットフォーム取引透明化法においても、データの取得等の条件の開示でありますとか仕様等の変更に係る措置が義務付けられているところでございます。
 一方で、アプリストアにつきましては、モバイルOSを提供する事業者以外の事業者が提供するアプリストアの参入が制限されているなど、様々な競争上の問題が生じているところでございます。
 そのため、独占禁止法の違反と同視できる一定の行為の禁止等を定めて、規制の実効性確保のための行政処分等の措置を整備する必要があるというふうに考えております。新法の施行後は、規制の重複を防ぐ観点から、アプリストアにつきましては本法案において一元的に規制することが適当というふうに考えております。
 新法の施行により取引透明化法の規制内容が実質的に充足されるように、新法の下位法令あるいは運用について、経済産業省と密接に連携、協議しつつ検討を進めてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
小林一大#17
○小林一大君 ありがとうございます。取引透明化法から更に進んで、事前規制という形でより強い規律の対象とするというふうに承知をしました。
 本法案では、アプリストアを含む四種類のソフトウェアを特定ソフトウェアとして、これらを提供する事業者を指定することとされていますけれども、本法案の規制対象となる事業者について、どのような事業者を指定することを想定しているのか、お伺いします。
この発言だけを見る →
塚田益徳#18
○政府参考人(塚田益徳君) お答え申し上げます。
 本法案の規制対象事業者につきましては、特定ソフトウェアの提供等に係る事業の規模が他の事業者の事業活動を排除し、又は支配し得るものとして特定ソフトウェアの種類ごとに利用者数などの事業規模を示す指標により政令で定める規模以上であるものを指定することとしております。
 その具体的な基準につきましては今後政令で定めることとしておりますが、これまで公正取引委員会が行いましたモバイルOS等に関する実態調査やデジタル市場競争会議が行ったモバイル・エコシステムに関する競争評価、これらを踏まえますと、アップル社及びグーグル社を指定することとなると想定しております。
この発言だけを見る →
小林一大#19
○小林一大君 今ほどお話ししたとおり、アップルとグーグルを想定すること、あっ、指定することを想定するということですが、本法案が成立して競争が促進された場合、二社以外の参入企業が出ることも想定をされていますけれども、アップル、グーグル以外の事業者について指定することはないのか、また、日本企業は規制対象にならないのかもお伺いさせていただきます。
この発言だけを見る →
塚田益徳#20
○政府参考人(塚田益徳君) お答え申し上げます。
 アップル社、グーグル社以外の事業者につきましても、事業規模が拡大するなどによって政令で定める基準を満たす場合には、外国企業であるか日本企業であるかを問わず、規制対象事業者として指定することとなると考えております。
この発言だけを見る →
小林一大#21
○小林一大君 ありがとうございました。
 本法案が成立し、施行された後の市場の状況についても注視していく必要があるというふうに考えています。デジタルの分野は、常に新しいイノベーションがどんどんどんどん日進月歩で生み出されている状況であります。市場構造の変化も激しいというふうに考えて、本法案でカバーできないような対象分野も今後出てくることももちろん想定をされます。
 公正取引委員会は、競争環境を整備する一般法である独占禁止法を所管していらっしゃいますけれども、本法案が成立した場合、スマートフォンに関する競争上の問題について独禁法も重複して適用されるのかお伺いをさせていただきたいと思いますし、また、本法案の対象外の分野についてはどのように対処していくのか、委員長にお伺いをさせていただきます。
この発言だけを見る →
古谷一之#22
○政府特別補佐人(古谷一之君) お答えをいたします。
 私ども公正取引委員会は、独占禁止法に設置根拠を持つ組織でございます。したがいまして、私ども公正取引委員会、独禁法を適切に執行するということが基本的な任務だと考えております。
 そういう中で、この法案は、スマートフォンにおけますアプリストア等の特定ソフトウェアにつきまして様々な競争上の問題が生じている一方で、独占禁止法によって個別事案に対応しているのでは立証活動に著しく長い時間を要するなどの課題がありますので、迅速かつ効果的に競争環境の整備を図るために独占禁止法を補完するものとして整備させていただきたいということで提案をしております。したがいまして、本法案の施行後は、本法の対象となる競争上の問題に対しては、基本的に独占禁止法ではなく本法に基づいて対応してまいりたいと思っております。
 一方で、スマートフォン以外のタブレットですとかパソコンといったデジタル市場のほかの商品やサービスについては、引き続き、競争上の問題が生じていないかどうか注視をしまして、独占禁止法上の問題があれば、独占禁止法に基づいて厳正に対処するということにさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
小林一大#23
○小林一大君 委員長、ありがとうございました。
 それでは、今度は各論の議論に入っていきたいと思いますが、現状の課題として、アプリストア間の競争が働いていないことや、それに伴い、アプリストアを通じてアプリを提供する事業者が高額な手数料を取られているという実態は挙げられます。
 そこで、本法案では、OS事業者が、ほかの事業者がアプリストアを提供することを妨げることを禁止しています。現状、アップルやグーグルの課している原則三〇%の手数料が高額であるというのは共通認識だというふうに考えますが、これは、三〇%の手数料が課せられる数%の数の事業者だけの問題なのだというふうに思いますし、事業者の数ではなく、売上げ規模として、手数料三〇%の事業者が大きな割合になるのではないかというふうにも推察をします。
 軽減された手数料一五%が適用される小規模事業者は、売上げ百万ドル以下が条件となっておって、およそ十数人以下の従業員の規模だというふうに考えております。成長を求めるスタートアップ企業としては、その以降は売上げを伸ばしていくことを当然考えます。しかし、成功して百万ドル以上を売り上げると三〇%という高額な手数料を取られるというような仕組みだというふうに思いますが、これがイノベーションや成長を阻害する方向に働いていると考えます。
 こうした現状に対して、まずはどのようにお考えか、お伺いをさせていただきます。
この発言だけを見る →
岩成博夫#24
○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。
 アプリストアの手数料につきましては、グーグル社それからアップル社共に、売上高が一定額を下回る事業者等につきましては一五%の手数料率を適用しております。三〇%の手数料率が適用されるアプリ提供事業者は事業者数で見れば限定的である一方、売上高が一定額以上の事業者に対しては三〇%の手数料率を適用していることから、三〇%の手数料率が課されている事業者からの手数料収入が手数料収入全体に占める割合としては高いものというふうに考えております。
 それから、委員御指摘のとおり、手数料一五%の対象となっている事業者でございますけれども、売上げが百万ドル以下となっているところでありますけれども、売上げ百万ドルを超えて成長していこうとする事業者につきましては、手数料三〇%というのは大きな負担となるというふうに考えております。このような手数料負担につきましてはアプリ事業者の投資余力を引き下げるものでありまして、これにより、イノベーションを通じた競争の減退につながり得るという指摘があるというふうに承知をしております。
 一般論として、手数料等の価格につきましては、本来、公正かつ自由な競争を通じて決められるべきものでありますところ、本法案の規制によりまして信頼あるアプリストア間の競争環境の整備を図ることによりまして、公正かつ自由な競争を通じて手数料が設定されることを期待しているところでございます。
この発言だけを見る →
小林一大#25
○小林一大君 だからこそ本法案が必要なんだということだと思いますが、独占、寡占状態になっているアプリストア市場ですが、この新法によって新規参入を促して、市場競争に基づく適切な手数料水準が実現することがまさに期待をされている。競争が促進され手数料の低減が図られることで、参入事業者のみならず、消費者が恩恵を受ける必要があるというふうに考えます。
 そうした中、実際にほかのアプリストアが参入することが本当に見込まれるのか疑問に思うところもあります。ほかのアプリストアが参入しなければ、結局手数料の高止まりがなってしまうのではないかというふうに思いますが、御所見を伺います。
この発言だけを見る →
岩成博夫#26
○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。
 規制が先行している欧州でありますけれども、複数の事業者がアプリストアへの参入を表明しているところでございます。我が国でも同様の規制を整備することによりましてアプリストアの新規参入も十分考えられるところでございます。
 本法案でございますけれども、セキュリティーやプライバシーを確保しながら信頼あるアプリストア間の競争環境の整備を図るものでありまして、アプリストアの参入を促進するための規制によりましてアプリストアの新規参入が進めば、競争が促進され、手数料の引下げ等につながることを期待しているところでございます。
この発言だけを見る →
小林一大#27
○小林一大君 一方で、本法案に先立ち規制が始まっているヨーロッパなどでは、アップル社が、デジタル市場法に対応するため、ほかのアプリストアの参入を許容はしておる一方で、新たな手数料を徴収することを表明したところ、規制を骨抜きにする対応であるといった批判の声が上がっているというふうに承知をしています。
 本法案の規制により、そのような行為にも対応できるのでしょうか。お伺いをさせていただきます。
この発言だけを見る →
岩成博夫#28
○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。
 欧州では、本法案と同様の規制でありますデジタル市場法の本格運用が本年三月から開始しているところでございます。本法案の方でありますけれども、欧州におけるアップル社、グーグル社の対応も見極めた上で実効的な制度設計を行っているところでございます。
 委員御指摘のとおり、欧州では、アップル社が、デジタル市場法に対応するために、新規約におきまして他のアプリストアの参入を認めつつ、他のアプリストアを利用する場合には新たな手数料をアプリ事業者から徴収することを表明したというふうに承知をしております。
 このような問題に対応できるようにするために、本法案では、他の事業者がアプリストアを提供することでありますとか、利用者が他のアプリストアを利用することを妨げることを禁止する旨を規定すると、妨げるという言葉を使うようにしているなど、新たな手数料の徴収等によりまして他の事業者によるアプリストアの提供が事実上制限されるような場合を含めて、幅広く問題行為を捉えることが可能な規定ぶりというふうにしているところでございます。
この発言だけを見る →
小林一大#29
○小林一大君 巨大IT企業ですから、こうした規制の迂回行為とか脱法行為については、是非とも厳しく対応をお願いしたいというふうに思います。
 少し視点を変えます。
 我が国の基幹産業である自動車も、EVによってデジタル化の流れが進展をしています。EVを取り巻く世界の環境はいろんな意味で変化をしているというふうには承知していますけれども、現段階、我が国ではハイブリッドが大きなシェアを占めている一方で、二年後の二〇二六年からはトヨタも本格的にバッテリーEV戦略を加速するというふうに聞いています。
 今後、スマホのアプリを通じて、EV車においてエンタメを楽しめるようなライフスタイルが拡大していくとも言われておりますが、そのような将来において、例えばトヨタなどの自動車メーカーが自社のアプリストアを通じてサービスを提供できる環境がなければ、高額の手数料が課され、我が国の自動車産業の利益がOS事業者、アプリストア事業者に、搾取することになるとも考えます。
 こうしたおそれをどのように回避すべきか、お伺いをさせていただきます。
この発言だけを見る →
← 戻る